(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023088646
(43)【公開日】2023-06-27
(54)【発明の名称】バケットに保持された掘削物の安息角を算出するための方法、バケットに保持された掘削物の安息角を算出するためのシステム、及び積込機械
(51)【国際特許分類】
E02F 3/34 20060101AFI20230620BHJP
【FI】
E02F3/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021203509
(22)【出願日】2021-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大浅 貴央
(72)【発明者】
【氏名】菊地 正蔵
(72)【発明者】
【氏名】工藤 稜太
(72)【発明者】
【氏名】小野寺 由孝
(72)【発明者】
【氏名】小松 健浩
【テーマコード(参考)】
2D012
【Fターム(参考)】
2D012DB03
(57)【要約】
【課題】安息角を容易に算出すること。
【解決手段】バケットに保持された掘削物の安息角を算出するための方法であって、バケットに保持された掘削物の表面の傾斜が維持された状態における、水平面に対するバケットの角度を示すバケット角を算出するステップと、掘削物の重量を計測するステップと、バケットの形状データと、バケット角と、計測した重量を含む掘削物のデータとから、掘削物の安息角を算出するステップとを備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バケットに保持された掘削物の安息角を算出するための方法であって、
前記バケットに保持された前記掘削物の表面の傾斜が維持された状態における、水平面に対する前記バケットの角度を示すバケット角を算出するステップと、
前記掘削物の重量を計測するステップと、
前記バケットの形状データと、前記バケット角と、計測した前記重量を含む前記掘削物のデータとから、前記掘削物の前記安息角を算出するステップと、
を備える方法。
【請求項2】
前記バケットは、刃先端部と、前記刃先端部と向かい合う上端部と、前記刃先端部と前記上端部との間に規定される開口部と、を含み、
前記安息角は、前記掘削物の前記開口部に露出した表面の、前記刃先端部を起点とした傾斜の角度である
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記バケットの前記角度は、作業機を支持する車体の傾斜を示す角度の検出データと前記作業機の角度の検出データとに基づいて算出する、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記バケットに前記掘削物を満載にした後、前記バケットに保持された前記掘削物の一部を排出し、前記掘削物の表面の傾斜が維持された状態とするステップを含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記掘削物のデータは、前記掘削物の密度を含む
請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
バケットに保持された掘削物の安息角を算出するためのシステムであって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
前記バケットに保持された前記掘削物の表面の傾斜が維持された状態における、水平面に対する前記バケットの角度を示すバケット角を算出し、
前記掘削物の重量を計測し、
前記バケットの形状データと、前記バケット角と、計測した前記重量を含む前記掘削物のデータとから、前記掘削物の安息角を算出する、
システム。
【請求項7】
積込機械であって、
バケットと、
プロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
前記バケットに保持された掘削物の表面の傾斜が維持された状態における、水平面に対する前記バケットの角度を示すバケット角を算出し、
前記掘削物の重量を計測し、
前記バケットの形状データと、前記バケット角と、計測した前記重量を含む前記掘削物のデータとから、前記掘削物の安息角を算出する、
積込機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、バケットに保持された掘削物の安息角を算出するための方法、バケットに保持された掘削物の安息角を算出するためのシステム、及び積込機械に関する。
【背景技術】
【0002】
作業機を有する積込機械に係る技術分野において、特許文献1に開示されているように、移送される積荷材料の重量を求めることが可能な積込機械が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
積込機械の積込作業を最適化するためには、例えば、作業機で掘削された掘削物を運搬車両に積み込むとき、積込機械は、運搬車両にとって最適な重量となるように、掘削物を適切な重量に調整して積み込むことが望ましい。そこで、安息角を用いれば、掘削前に作業機によって保持される掘削物の重量を予測することができる。したがって、安息角を容易に算出することが望まれる。
【0005】
本開示は、安息角を容易に算出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るバケットに保持された掘削物の安息角を算出するための方法は、バケットに保持された掘削物の表面の傾斜が維持された状態における、水平面に対するバケットの角度を示すバケット角を算出するステップと、掘削物の重量を計測するステップと、バケットの形状データと、バケット角と、計測した重量を含む掘削物のデータとから、掘削物の安息角を算出するステップとを備える。
【0007】
本開示に係るバケットに保持された掘削物の安息角を算出するためのシステムは、プロセッサを備える。プロセッサは、バケットに保持された掘削物の表面の傾斜が維持された状態における、水平面に対するバケットの角度を示すバケット角を算出し、掘削物の重量を計測し、バケットの形状データと、バケット角と、計測した重量を含む掘削物のデータとから、掘削物の安息角を算出する。
【0008】
本開示に係る積込機械は、プロセッサを備える。プロセッサは、バケットに保持された掘削物の表面の傾斜が維持された状態における、水平面に対するバケットの角度を示すバケット角を算出し、掘削物の重量を計測し、バケットの形状データと、バケット角と、計測した重量を含む掘削物のデータとから、掘削物の安息角を算出する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、安息角を容易に算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る積込機械を示す側面図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るバケットを示す斜視図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るバケットを模式的に示す側面図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る作業機の動作を説明する図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る積込機械の動作を説明する図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る積込機械の制御システムを示す機能ブロック図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る積込機械のコントローラを示すブロック図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るバケットに保持された掘削物の状態を説明する図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係るバケットに保持された掘削物の安息角を説明する図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る安息角の算出方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0012】
実施形態においては、積込機械1にローカル座標系を設定し、ローカル座標系を用いて各部の位置関係について説明する。ローカル座標系において、積込機械1の車幅方向である左右方向に沿った第1軸をX軸とし、積込機械1の前後方向に沿った第2軸をY軸とし、積込機械1の上下方向に沿った第3軸をZ軸とする。X軸とY軸とは直交する。Y軸とZ軸とは直交する。Z軸とX軸とは直交する。+X方向は右方向であり、-X方向は左方向である。+Y方向は前方向であり、-Y方向は後方向である。+Z方向は上方向であり、-Z方向は下方向である。
【0013】
<積込機械>
図1は、実施形態に係る積込機械1を示す側面図である。実施形態に係る積込機械1は、例えば、ホイールローダである。以下の説明において、積込機械1を適宜、ホイールローダ1と称する。ホイールローダ1は、車体2と、キャブ4と、車輪5と、作業機6とを備える。
【0014】
車体2は、作業機6を支持する。キャブ4は、車体2に支持される。実施形態において、キャブ4は、車体2の上部に配置される。キャブ4の内部には、後述する作業機操作装置24が配置される。車輪5は、車体2を支持する。車輪5は、前輪5Fと後輪5Rとを含む。
図1では、左側の前輪5F及び後輪5Rのみが図示されている。
【0015】
前輪5Fは、回転軸CXfを中心に回転可能である。後輪5Rは、回転軸CXrを中心に回転可能である。ホイールローダ1が直進状態で走行するとき、前輪5Fの回転軸CXfと後輪5Rの回転軸CXrとは平行となる。実施形態において、X軸は、前輪5Fの回転軸CXfと平行である。Z軸は、地面200と接触する前輪5Fの接地面と直交する。
【0016】
作業機6は、所定の作業を実施する。作業機6は、車体2に支持される。作業機6は、車体2に連結される。作業機6は、ブーム12と、バケット13と、ベルクランク14と、バケットリンク15と、リフトシリンダ18と、バケットシリンダ19とを有する。
【0017】
ブーム12の基端部は、車体2に回動可能に連結される。ブーム12は、車体2に対して、回動軸AXaを中心に回動する。ブーム12の中間部に、ブラケット16が固定される。
【0018】
バケット13の基端部は、ブーム12の先端部に回動可能に連結される。バケット13は、ブーム12に対して、回動軸AXbを中心に回動する。バケット13は、前輪5Fよりも前方に配置される。バケット13の一部に、ブラケット17が固定される。
【0019】
ベルクランク14の中間部は、ブラケット16に回動可能に連結される。ベルクランク14は、ブラケット16に対して、回動軸AXcを中心に回動する。ベルクランク14の下端部は、バケットリンク15の基端部に回動可能に連結される。
【0020】
バケットリンク15の先端部は、ブラケット17に回動可能に連結される。バケットリンク15は、ブラケット17に対して、回動軸AXdを中心に回動する。ベルクランク14は、バケットリンク15を介してバケット13に連結される。
【0021】
リフトシリンダ18は、ブーム12を動作させる。リフトシリンダ18の基端部は、車体2に連結される。リフトシリンダ18の先端部は、ブーム12に連結される。リフトシリンダ18に対して、ブーム12が回動軸AXeを中心に回動する。
【0022】
バケットシリンダ19は、バケット13を動作させる。バケットシリンダ19の基端部は、車体2に連結される。バケットシリンダ19の先端部は、ベルクランク14の上端部に連結される。バケットシリンダ19に対して、ベルクランク14が回動軸AXfを中心に回動する。
【0023】
図2は、実施形態に係るバケット13を示す斜視図である。
図3は、実施形態に係るバケット13を模式的に示す側面図である。バケット13は、掘削対象を掘削する作業部材である。バケット13は、掘削した掘削対象を保持する。バケット13は、底板部131と、背板部132と、上板部133と、右板部134と、左板部135とを含む。底板部131の先端部には刃先端部13Aが設けられる。刃先端部13Aには、刃先又は刃が取り付けられる。上板部133の先端部は、上端部13Bである。右板部134の先端部は、右端部13Cである。左板部135の先端部は、左端部13Dである。刃先端部13Aは、左右方向に沿って延びている。上端部13Bは、左右方向に沿って延びている。右端部13Cは、上下方向又は前後方向に沿って延びている。左端部13Dは、上下方向又は前後方向に沿って延びている。実施形態において、刃先端部13Aと上端部13Bとは、平行である。右端部13Cと左端部13Dとは、平行である。刃先端部13Aと上端部13Bと右端部13Cと左端部13Dとの間に、バケット13の開口部136が規定される。言い換えると、バケット13の開口部136は、刃先端部13Aと上端部13Bと右端部13Cと左端部13Dとによって規定される。
【0024】
実施形態において、YZ平面における開口部136の寸法、すなわち、YZ平面において刃先端部13Aと上端部13Bとを結ぶ直線の寸法を、長さLとする。左右方向における開口部136の寸法を、幅Hとする。YZ平面においてバケット13の断面積をAbkとする。YZ平面において底板部131の内面と刃先端部13Aと上端部13Bを結ぶ直線とがなす角度を、刃先側開口角θapとする。YZ平面において底板部131の内面と、上板部133の内面とがなす角度を、上部側開口角θspとする。
【0025】
<作業機の動作>
図4は、実施形態に係る作業機6の動作を説明する図である。実施形態において、作業機6は、掘削作業においてバケット13の開口部136が前方を向くフロントローディング方式の作業機である。リフトシリンダ18が伸縮することによって、ブーム12が上げ動作又は下げ動作する。バケットシリンダ19が伸縮することによって、バケット13がチルト動作又はダンプ動作する。
【0026】
ブーム12の上げ動作とは、ブーム12の先端部が地面200から離れるように、ブーム12が回動軸AXaを中心に回動する動作である。本実施形態では、リフトシリンダ18が伸びると、ブーム12が上げ動作する。
【0027】
ブーム12の下げ動作とは、ブーム12の先端部が地面200に近づくように、ブーム12が回動軸AXaを中心に回動する動作である。本実施形態では、リフトシリンダ18が縮むと、ブーム12が下げ動作する。
【0028】
バケット13のチルト動作とは、バケット13の開口部136が上方を向いた状態で刃先端部13Aが地面200から離れるように、バケット13が回動軸AXbを中心に回動する動作である。バケットシリンダ19が伸びると、ベルクランク14の上端部が前方に移動し、ベルクランク14の下端部が後方に移動するように、ベルクランク14が回動する。ベルクランク14の下端部が後方に移動すると、バケット13は、バケットリンク15により後方に引かれ、チルト動作する。このようにバケット13をチルト動作させることにより、掘削対象がバケット13によってすくい取られ、バケット13に掘削対象が保持される。
【0029】
バケット13のダンプ動作とは、バケット13の開口部136が下方を向いた状態で刃先端部13Aが地面200に近づくように、バケット13が回動軸AXbを中心に回動する動作である。バケットシリンダ19が縮むと、ベルクランク14の上端部が後方に移動し、ベルクランク14の下端部が前方に移動するように、ベルクランク14が回動する。ベルクランク14の下端部が前方に移動すると、バケット13は、バケットリンク15により前方に押され、ダンプ動作する。このようにバケット13をダンプ動作させることにより、バケット13に保持されている掘削対象がバケット13から排出される。
【0030】
<ホイールローダの動作>
図5は、実施形態に係るホイールローダ1の動作を説明する図である。ホイールローダ1は、作業現場において作業対象に対して所定の作業を実施する。作業対象は、掘削対象、及び、積込対象を含む。掘削対象は、例えば、地山、岩山、石炭、飼料、及び壁面の少なくとも一つである。地山は、土砂により構成される山であり、岩山は、岩又は石により構成される山である。本実施形態では、掘削対象は、地面上の地山210である。積込対象は、例えば、運搬車両、作業現場の所定エリア、ホッパ、ベルトコンベヤ、及びクラッシャの少なくとも一つである。本実施形態では、積込対象は、地面を走行可能な運搬車両220のダンプボディ230である。運搬車両220は、例えばダンプトラックである。所定の作業は、掘削作業及び積込作業を含む。ホイールローダ1は、作業機6のバケット13で掘削対象を掘削する掘削作業を実施する。ホイールローダ1、掘削作業によりバケット13で掘削した掘削物を積込対象に積み込む積込作業を実施する。積込作業は、掘削物を排出する排出作業を含む概念である。
【0031】
掘削作業において、ホイールローダ1は、
図5の矢印M1で示すように、バケット13に掘削物が保持されていない状態で、地山210に向かって前進する。オペレータは、ホイールローダ1を地山210に近づくように前進させる。ホイールローダ1は、バケット13に掘削物を保持するため、バケット13を地山210に突入させた状態でチルト動作させることにより掘削作業を行う。オペレータは、バケット13で地山210が掘削されるように、作業機6を操作する。地山210がバケット13により掘削され、掘削物がバケット13にすくい取られる。
【0032】
次に、ホイールローダ1は、掘削物がバケット13に保持されている状態で、
図5の矢印M2で示すように、地山210から離れるように後進する。オペレータは、ホイールローダ1を地山210から離れるように後進させる。
【0033】
次に、積込作業が実施される。積込作業において、ホイールローダ1は、掘削物がバケット13に保持されている状態で、
図5の矢印M3で示すように、運搬車両220に向かって前進する。オペレータは、ホイールローダ1を旋回させながら運搬車両220に近づくように前進させる。ホイールローダ1が運搬車両220に向かって前進している状態において、ホイールローダ1は、バケット13を運搬車両220のダンプボディ230の上方に配置させるようにブーム12の上げ動作を行う。オペレータは、ブーム12が上げ動作をするように、作業機6を操作する。ブーム12が上げ動作し、バケット13が運搬車両220のダンプボディ230の上方に配置された後、ホイールローダ1は、バケット13内の掘削物を排出するため、バケット13をダンプ動作させることにより積込作業を行う。オペレータは、バケット13がダンプ動作するように、作業機6を操作する。ダンプ動作されたバケット13から掘削物が排出され、運搬車両220のダンプボディ230に積み込まれる。
【0034】
掘削物が運搬車両220のダンプボディ230に積み込まれた後、ホイールローダ1は、バケット13に掘削物が保持されていない状態で、
図5の矢印M4で示すように、運搬車両220から離れるように後進する。オペレータは、ホイールローダ1を旋回させながら運搬車両220から離れるように後進させる。
【0035】
ホイールローダ1は、運搬車両220のダンプボディ230に掘削物が満載されるまで、又は、地山210の掘削が完了するまで、上述の動作を繰り返す。
【0036】
<制御システム>
図6は、実施形態に係るホイールローダ1の制御システム40を示す機能ブロック図である。
図7は、実施形態に係るホイールローダ1のコントローラ50を示すブロック図である。制御システム40は、ホイールローダ1の各種制御を行う。制御システム40は、作業機操作装置24と、制御弁25と、オペレータ指令装置26と、傾斜計測器30と、ブーム角センサ31と、バケット角センサ32と、重量計測装置33と、コントローラ50とを備える。
【0037】
作業機操作装置24は、キャブ4の内部に配置される。作業機操作装置24は、オペレータにより操作される。作業機操作装置24は、作業機6を動作させるための操作信号を生成する。オペレータは、作業機操作装置24を操作して、作業機6を動作させる。作業機操作装置24は、例えば、ブーム操作部241と、バケット操作部242とを含む。
【0038】
ブーム操作部241は、ブーム12を動作させるためにオペレータによって操作される。コントローラ50は、ブーム操作部241からの操作信号に基づいて、制御弁25を制御する。制御弁25が制御されることにより、リフトシリンダ18が駆動し、ブーム12が動作する。
【0039】
バケット操作部242は、バケット13を動作させるためにオペレータによって操作される。コントローラ50は、バケット操作部242が生成した操作信号に基づいて、制御弁25を制御する。制御弁25が制御されることにより、バケットシリンダ19が駆動し、バケット13が動作する。
【0040】
オペレータ指令装置26は、後述する安息角θの算出処理を開始させるためにオペレータによって操作される。オペレータ指令装置26は、例えば、作業機操作装置24に設けられたスイッチである。オペレータ指令装置26は、安息角θの算出処理を開始させる操作指令信号をコントローラ50に出力する。
【0041】
傾斜計測器30は、車体2の傾きを計測する。より詳しくは、傾斜計測器30は、水平面に対する車体2の傾斜を示す車体傾斜角θaを計測する。傾斜計測器30は、車体2の少なくとも一部に配置される。傾斜計測器30は、例えば、慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)である。傾斜計測器30は、計測値である車体傾斜角データをコントローラ50へ出力する。
【0042】
ブーム角センサ31は、ブーム12の角度を計測する。より詳しくは、ブーム角センサ31は、ローカル座標系における車体2に対するブーム12の角度を示すブーム角θbを計測する。ブーム角センサ31は、例えば、車体2とブーム12との連結部に配置される角度センサである。実施形態において、ブーム角θbは、回動軸AXaと回動軸AXbとを結ぶ線と、回転軸CXfと回転軸CXrとを結ぶ線とがなす角度である。ブーム角センサ31は、リフトシリンダ18のストロークを計測するストロークセンサでもよい。ブーム角センサ31は、計測値であるブーム角データをコントローラ50へ出力する。
【0043】
バケット角センサ32は、バケット13の角度を計測する。より詳しくは、バケット角センサ32は、ローカル座標系におけるブーム12に対するベルクランク14の角度を示すベルクランク角θcを計測する。バケット角センサ32は、例えば、ブーム12とベルクランク14との連結部に配置される角度センサである。実施形態において、ベルクランク角θcは、回動軸AXcと回動軸AXfとを結ぶ線と、回動軸AXaと回動軸AXbとを結ぶ線とがなす角度である。ローカル座標系におけるブーム12に対するバケット13の角度とベルクランク角θcとは、1対1で対応する。ベルクランク角θcが計測されることにより、ローカル座標系におけるブーム12に対するバケット13の角度が算出される。バケット角センサ32は、バケットシリンダ19のストロークを計測するストロークセンサでもよい。バケット角センサ32は、計測値であるベルクランク角データをコントローラ50へ出力する。
【0044】
重量計測装置33は、バケット13に保持された掘削物300の重量Waを計測する。重量計測装置33は、例えば、リフトシリンダ18の作動油の圧力を計測する圧力センサ又はバケットシリンダ19の作動油の圧力を計測する圧力センサである。掘削物300がバケット13に保持されている状態と保持されていない状態とで、作業機6に掛かる負荷が変化する。重量計測装置33は、作業機6に掛かる負荷の変化を計測することによって、バケット13に保持された掘削物300の重量Waを計測する。重量計測装置33は、作業機6の少なくとも一部に配置された荷重計でもよい。重量計測装置33は、掘削物300の重量Waを直接的に計測してもよい。重量計測装置33は、計測値である掘削物300の重量データをコントローラ50へ出力する。
【0045】
コントローラ50は、コンピュータシステムを含む。コントローラ50は、ホイールローダ1を制御する制御指令を出力する。
図7に示すように、コントローラ50は、プロセッサ51と、メインメモリ52と、ストレージ53と、インタフェース54とを有する。プロセッサ51は、コンピュータプログラムを実行することによって、作業機6の動作を演算処理する。プロセッサ51は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)である。メインメモリ52は、例えば、不揮発性メモリ又は揮発性メモリである。不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read Only Memory)が例示される。揮発性メモリとして、RAM(Random Access Memory)である。ストレージ53は、一時的でない有形の記憶媒体である。ストレージ53は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、及び半導体メモリ等である。ストレージ53は、コントローラ50のバスに直接接続された内部メディアでもよいし、インタフェース54又は通信回線を介してコントローラ50に接続される外部メディアでもよい。ストレージ53は、作業機6を制御するためのコンピュータプログラムを記憶する。
【0046】
図6に示すように、コントローラ50は、計測値取得部60と、算出部70と、目標重量設定部90と、作業機制御部100と、特性記憶部120と、バケットデータ記憶部130と、目標積載量記憶部140と、実積載量記憶部150とを有する。コントローラ50は、作業機操作装置24、制御弁25、傾斜計測器30、ブーム角センサ31、バケット角センサ32及び重量計測装置33のそれぞれと通信する。
【0047】
計測値取得部60は、傾斜計測器30、ブーム角センサ31、バケット角センサ32及び重量計測装置33から計測値を取得する。計測値取得部60は、傾斜計測器30から車体傾斜角θaを取得する。計測値取得部60は、ブーム角センサ31からブーム角θbを取得する。計測値取得部60は、バケット角センサ32からベルクランク角θcを取得する。計測値取得部60は、重量計測装置33から掘削物300の重量Waを取得する。
【0048】
算出部70は、バケット13に保持された掘削物300の安息角θを算出する。算出部70は、計測値取得部60が取得した各種計測値と特性記憶部120に記憶されたデータとに基づいて、バケット13に保持された掘削物300の安息角θを算出する。算出部70は、バケット角算出部71と、安息角算出部72とを有する。
【0049】
バケット角算出部71は、水平面に対するバケット13の角度を示すバケット角θbkを算出する。バケット角算出部71は、車体傾斜角データと、ブーム角データと、ベルクランク角データとに基づいて、バケット角θbkを算出する。バケット角算出部71は、車体傾斜角θa、ブーム角θb、及びベルクランク角θcに基づいて、バケット角θbkを算出する。
【0050】
安息角算出部72は、刃先端部13Aを起点とした掘削物300の表面の角度を示す安息角θを算出する。安息角算出部72は、バケットデータ記憶部130に記憶されたバケット13の形状データと、バケット角算出部71により算出されたバケット角θbkと、計測した重量を含む掘削物のデータとから、掘削物の安息角を算出する。本実施形態では、安息角算出部72は、バケットデータ記憶部130に記憶されたバケット13の形状データと、バケット角算出部71により算出されたバケット角θbkと、重量計測装置33によって計測された掘削物300の重量Wa及び特性記憶部120に記憶された掘削物300の密度ρを含む掘削物300のデータとから、安息角θを算出する。
【0051】
目標重量設定部90は、バケット13に保持される掘削物300の重量Waの目標値を示す目標重量Wrを設定する。ダンプボディ230に対する掘削物300の目標積載量Trが目標積載量記憶部140に記憶されている。目標積載量Trは、運搬車両220に定められる固有の値である。目標重量設定部90は、目標積載量記憶部140に記憶されている目標積載量Trに基づいて、目標重量Wrを設定する。
【0052】
作業機制御部100は、バケット13が保持する掘削物300の重量が目標重量Wrになるように、バケット13の姿勢を制御する。バケット13の姿勢は、水平面に対するバケット13の角度を示すバケット角θbkを含む。作業機制御部100は、掘削作業中において、リフトシリンダ18及びバケットシリンダ19の少なくとも一方を制御して、バケット角θbkを調整する。
【0053】
特性記憶部120は、掘削物300の特性データを記憶する。特性記憶部120は、特性データとして、あらかじめ掘削物300の密度ρを記憶する。特性記憶部120は、特性データとして、安息角算出部72により算出された掘削物300の安息角θを記憶する。
【0054】
バケットデータ記憶部130は、バケット13の形状データを記憶する。より詳しくは、バケットデータ記憶部130は、バケット13の寸法を含むバケット13の諸元データ又は設計データを記憶する。バケットデータ記憶部130は、例えば、バケット13の断面積Abk、長さL、幅H、刃先側開口角θap及び上部側開口角θspを含む。
【0055】
目標積載量記憶部140は、ダンプボディ230に対する掘削物300の目標積載量Trを記憶する。
【0056】
実積載量記憶部150は、ダンプボディ230に積載された掘削物300の実際の積載量を示す実積載量Tpを記憶する。1台の運搬車両220に対して、掘削作業及び積込作業を含む所定の作業は、複数回実施される。重量算出部84は、複数回の掘削作業のそれぞれにおいて算出した掘削物300の重量Wpを加算して、実積載量Tpを実積載量記憶部150に記憶させる。
【0057】
図8は、実施形態に係るバケットに保持された掘削物300の状態を説明する図である。
図9は、実施形態に係るバケットに保持された掘削物300の安息角を説明する図である。ホイールローダ1の各種制御は、安息角(停止安息角)を用いて行われる。安息角は、例えば、掘削対象を積み上げ自然に崩落が終了したときに観測することができる角度である。すなわち、安息角は、水平面に対して掘削対象が滑ることなく所定の位置に留まる傾斜角である。実施形態では、ホイールローダ1の制御システム40は、バケット13に保持された掘削物300の安息角θを算出する。
【0058】
安息角θは、水平面に対する掘削物300の表面の傾きである。安息角θは、例えば、天候などによる掘削対象の性状によって変化する。掘削対象の性状が一定である場合、水平面に対するバケット13の角度を示すバケット角θbkが変化しても、安息角θは変化しない。掘削対象の性状が変化する場合、安息角θが変化する。例えば、天候が晴天から雨天へ変化すると、掘削対象の性状が変わって安息角θが変化する。
【0059】
図8に示すように、掘削物300をバケット13に満載にした状態からバケット13を傾けると、重力の作用により、掘削物300の一部がバケット13から排出される。掘削物300の一部がバケット13から排出されると、
図9に示すように、掘削物300の表面は、刃先端部13Aを起点とした傾斜を形成する。安息角θは、刃先端部13Aを起点として掘削物300の表面が滑り落ちることなく留まる傾斜の水平面に対する角度である。安息角θは、バケット13の開口部136に露出し、刃先端部13Aを起点として掘削物300の表面が形成する傾斜の水平面に対する角度である。
【0060】
安息角θの算出方法を詳しく説明する。バケット13に掘削物300を満載にした後、
図9に示すように、バケット13に保持された掘削物300の一部を排出する。バケット13に保持された掘削物300の一部を排出すると、掘削物300の表面が滑り落ちることなく留まる傾斜を維持した状態、言い換えると、YZ平面においてバケット13に保持された掘削物300の表面の傾斜が維持された状態となる。この状態における掘削物300の断面積Aは、バケットデータ記憶部130に記憶されたバケット13の断面積Abkと、バケット13の空隙13Sの断面積Asとから、以下の(1)式に基づいて算出される。
【0061】
【0062】
YZ平面においてバケット13に保持された掘削物300の表面の角度が安息角である状態で、掘削物300の体積Vは、掘削物300の断面積Aと、バケットデータ記憶部130に記憶された開口部136の幅Hとから、以下の(2)式に基づいて算出される。
【0063】
【0064】
掘削物300の体積Vは、バケットデータ記憶部130に記憶されたバケット13の長さL、幅H、刃先側開口角θap、バケット13を水平にしたとき(以下、「バケット水平時」という。)の上部側開口角θspを用いて、(1)式及び(2)式から以下の(3)式に基づいて算出される。
【0065】
【0066】
掘削物300の体積Vは、重量計測装置33によって計測されたバケット13に保持される掘削物300の重量Waと、特性記憶部120に記憶された掘削物300の密度ρとを用いて、以下の(4)式に基づいて算出される。
【0067】
【0068】
(3)式及び(4)式から、以下の(5)式が成り立つ。(5)式から、安息角θを算出する。
【0069】
【0070】
<安息角の算出方法>
図10は、実施形態に係る安息角の算出方法を示すフローチャートである。オペレータは、地山210の初回の掘削作業前に、コントローラ50に安息角θの算出処理を開始させる。
【0071】
オペレータは、バケット13で地山210を掘削し、掘削物300を保持する(ステップSP11)。より詳しくは、オペレータは、
図8に示すように、バケット13内が掘削物300で満載になるように地山210を掘削した後、バケット13内に掘削物300が保持されるようにバケット13をチルト動作させる。
【0072】
次に、オペレータは、バケット13内の一部の掘削物300を排出する(ステップSP12)。より詳しくは、オペレータは、掘削物300をバケット13に満載にした状態から、掘削物300がバケット13から完全に排出されない程度にバケット13をダンプ動作させる。オペレータは、例えば、ステップSP11のチルト動作位置と、バケット角θbkが0°よりも大きい角度との間でダンプ動作させる。掘削物300の一部がバケット13から排出されると、
図9に示すように、バケット13内に保持された掘削物300の表面は、刃先端部13Aを起点として滑ることなく所定の位置に留まる傾斜を維持する。バケット13内の掘削物300の表面の角度は、安息角を維持する。
【0073】
次に、オペレータは、ステップSP12の状態において、安息角θの算出処理を開始させる指令をコントローラ50へ送信する(ステップSP13)。より詳しくは、オペレータがオペレータ指令装置26を操作することによって、オペレータ指令装置26は、安息角θの算出処理を開始させる操作指令信号をコントローラ50へ出力する。
【0074】
コントローラ50は、複数のセンサから計測値を取得する(ステップSP14)。より詳しくは、計測値取得部60は、YZ平面においてバケット13に保持された掘削物300の表面が安息角を維持した状態における、車体傾斜角θa、ブーム角θb、ベルクランク角θc、及び掘削物300の重量Waを取得する。
【0075】
コントローラ50は、バケット角θbkを算出する(ステップSP15)。より詳しくは、バケット角算出部71は、計測値取得部60が取得した、車体傾斜角θa、ブーム角θb、及びベルクランク角θcに基づいて、バケット角θbkを算出する。
【0076】
コントローラ50は、安息角θを算出する(ステップSP16)。より詳しくは、安息角算出部72は、車体2の角度の検出データと、バケットデータ記憶部130に記憶されたバケット13の諸元データ又は設計データと、ステップSP14で取得した掘削物300の重量Waと、ステップSP15で算出したバケット角θbkとに基づいて、安息角θを算出する。
【0077】
コントローラ50は、安息角θを記憶する(ステップSP17)。より詳しくは、特性記憶部120は、安息角算出部72によって算出された安息角θを記憶する。
【0078】
このようにして算出された安息角θを用いて、ホイールローダ1の各種制御が行われる。
【0079】
<効果>
以上説明したように、実施形態においては、バケットデータ記憶部130に記憶されたバケット13の形状データと、バケット角θbkと、重量計測装置33によって計測された掘削物300の重量W及び特性記憶部120に記憶された掘削物300の密度ρを含む掘削物300のデータとから、掘削物300の安息角θを算出することができる。実施形態では、ホイールローダ1で所定の作業を実施するために設置されているセンサ以外のセンサを設けることなく、安息角θを算出することができる。
【0080】
実施形態においては、バケット13の形状データは、バケット13の長さL、幅H、刃先側開口角θap及び上部側開口角θspである。実施形態によれば、バケット13の諸元データ又は設計データを用いて、安息角θを算出することができる。実施形態は、ホイールローダ1で所定の作業を実施するために記憶されているバケット13の形状データを用いて、安息角θを算出することができる。
【0081】
実施形態においては、バケット角θbkは、作業機6を支持するホイールローダ1の車体2の角度の検出データと作業機6の角度の検出データとに基づいて算出することができる。
【0082】
実施形態は、バケット13に掘削物300を満載にした後、一部を排出することにより、バケット13に保持された掘削物300の表面の傾斜が維持された状態にする。実施形態は、ホイールローダ1が通常行う動作によって、掘削物300の表面の角度が安息角である状態にすることができる。実施形態によれば、ホイールローダ1に通常と異なる動作などをさせずに、容易に安息角θを算出することができる。
【0083】
<変形例1>
図11は、積込機械の他の例を示す概略図である。同じ作業現場において、複数の積込機械が作業する場合、安息角θの算出を親機である第1積込機械1Sで行って、算出した安息角θを子機である第2積込機械1Tへ通信システムを介して送信してもよい。通信システムは、例えば、インターネット(internet)、ローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)、携帯電話通信網、及び衛星通信網である。
【0084】
<変形例2>
上記の
図10において、ステップSP12とステップSP13とは順番が逆であってもよい。ステップSP11の後、オペレータは、安息角θの算出処理を開始させる指令をコントローラ50へ送信する。その後、ホイールローダ1は、自動でバケット13内の一部の掘削物300を排出してもよい。
<その他の実施形態>
上述の実施形態において、
図10に示すフローチャートのステップSP11、ステップSP12は、オペレータの操作によらず、積込機械1が自律して行ってもよい。
【0085】
上述した実施形態に係るオペレータ指令装置26は、スイッチとしたがこれに限られない。オペレータ指令装置26は、例えば、タッチスクリーンやマイクロホンであってもよい。タッチスクリーンは、ディスプレイと、タッチパネルとを含む。オペレータがタッチスクリーンを操作することによって、安息角θの算出処理を開始させる指令がコントローラ50に出力されるように構成してもよい。あるいは、マイクロホンを介した音声入力に基づき、安息角θの算出処理を開始させる指令がコントローラ50に出力されるように構成してもよい。
【0086】
また、上述した実施形態に係る積込機械1は、オペレータによって操作されるものとして説明したがこれに限定されない。積込機械1は、遠隔システムによって操作されてもよい。この場合、例えば、コントローラ50の機能と、遠隔操作装置を有する装置が遠隔操作地に備えられる。安息角θの算出は、遠隔で行われてもよい。
【0087】
また、上述した実施形態の係るにおいては、積込機械1は、ホイールローダであることとしたが、これに限定されない。例えば、積込機械1は、ローディング方式の作業機を有する油圧ショベルでもよい。また、積込機械1は、掘削作業においてバケット13の開口部136が後方を向くバックホー方式の作業機を有する油圧ショベルでもよい。
【符号の説明】
【0088】
1…ホイールローダ(積込機械)、2…車体、4…キャブ、5…車輪、5F…前輪、5R…後輪、6…作業機、12…ブーム、13…バケット、13A…刃先端部、13B…上端部、13C…右端部、13D…左端部、14…ベルクランク、15…バケットリンク、16…ブラケット、17…ブラケット、18…リフトシリンダ、19…バケットシリンダ、20…動力源、21…PTO、22…動力伝達装置、23…油圧ポンプ、24…作業機操作装置、241…ブーム操作部、242…バケット操作部、25…制御弁、26…オペレータ指令装置、30…傾斜計測器、31…ブーム角センサ、32…バケット角センサ、33…重量計測装置、40…制御システム、50…コントローラ、51…プロセッサ、52…メインメモリ、53…ストレージ、54…インタフェース、70…算出部、71…バケット角算出部、72…安息角算出部、90…目標重量設定部、100…作業機制御部、120…特性記憶部、130…バケットデータ記憶部、131…底板部、132…背板部、133…上板部、134…右板部、135…左板部、136…開口部、140…目標積載量記憶部、150…実積載量記憶部、200…地面、210…地山(掘削対象)、220…運搬車両、230…ダンプボディ(積込対象)、300…掘削物、A…掘削物の断面積、Abk…バケットの断面積、As…空隙の断面積、AXa…回動軸、AXb…回動軸、AXc…回動軸、AXd…回動軸、AXe…回動軸、AXf…回動軸、CXf…回転軸、CXr…回転軸、H…幅、L…長さ、Tp…実積載量、Tr…目標積載量、V…掘削物の体積、Wa…重量、Wr…目標重量、θ…安息角、θa…車体傾斜角、θb…ブーム角、θap…刃先側開口角、θbk…バケット角、θc…ベルクランク角、θsp…上部側開口角、ρ…密度。