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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023088753
(43)【公開日】2023-06-27
(54)【発明の名称】基礎構造
(51)【国際特許分類】
   E02D 27/28 20060101AFI20230620BHJP
   E02D 27/08 20060101ALI20230620BHJP
   E02D 3/12 20060101ALI20230620BHJP
【FI】
E02D27/28
E02D27/08
E02D3/12 102
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021203676
(22)【出願日】2021-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 春之
(72)【発明者】
【氏名】宮本 勇貴
【テーマコード(参考)】
2D040
2D046
【Fターム(参考)】
2D040BD03
2D046BA00
(57)【要約】
【課題】ストの増加を抑制しつつ想定外の事象が発生した場合の鉄筋コンクリート版の沈下を抑制する。
【解決手段】基礎構造150は、地盤90の表層を地盤改良した表層地盤改良体110と、表層地盤改良体110の下面112から帯状に突出し並列して形成された帯状地盤改良体120と、表層地盤改良体110の上面114に設けられた土間コンクリート10と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤の表層を地盤改良した表層地盤改良体と、前記表層地盤改良体の下面から帯状に突出し並列して形成された帯状地盤改良体と、を有する地盤改良体と、
前記地盤改良体の前記表層地盤改良体の上面に設けられた鉄筋コンクリート版と、
を備えた基礎構造。
【請求項2】
前記鉄筋コンクリート版には、前記帯状地盤改良体に沿って上端補強筋が配筋されている、
請求項1に記載の基礎構造。
【請求項3】
前記鉄筋コンクリート版は、荷役運搬車両が走行する倉庫内の土間コンクリートであり、
前記土間コンクリートには、前記帯状地盤改良体に沿って前記荷役運搬車両の走行路が形成されている、
請求項1又は請求項2に記載の基礎構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基礎構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、軟弱地盤の表層部を改良してなる地盤改良体及びこの地盤改良体上に打設されたべた基礎からなる建築物の基礎の構造並びに地盤改良べた基礎工法の改良に関する技術が開示されている。この先行技術では、軟弱地盤の表層部を改良してなる地盤改良体は、水平板状の上部改良体と、この上部改良体の下面から垂下して外枠を形成する外周部改良体と、上部改良体の下面から垂下して外枠間を連結して外周部改良体の内側の領域を複数の領域に仕切る内部改良体と、により形成される。また、建築物の基礎の構造は、この地盤改良体上に打設されたべた基礎を備え、内部改良体により仕切られた外周部改良体の内側の複数の領域の中の少なくとも1つの領域内に位置する上部改良体の下面に凹部を形成している。
【0003】
特許文献2には、地盤改良体および建築物の基礎構造に関する技術が開示されている。この先行技術では、地盤改良体は、第1外周部を有する第1部分と、第1部分の第1外周部の端部から外側に延在した第2部分と、第1部分および前記第2部分上に設けられ第1外周部の端部よりも外側に設けられた第2外周部を有する第3部分と、を有し、第2部分は第2外周部の下側に設けられている。
【0004】
地盤改良体。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005-146556号公報
【特許文献2】特開2020-2539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
地盤の表層の軟弱地盤を均一に地盤改良した地盤改良体の上に土間コンクリート等の鉄筋コンクリート版を等厚に構築した場合、例えば、想定外に地盤に緩い部分があった場合や想定以上に鉄筋コンクリート版に荷重が掛かった等の想定外の事象が発生した場合、鉄筋コンクリート版が想定以上に沈下する虞がある。
【0007】
地盤改良体全体を厚くしたり鉄筋コンクリート版の版厚を厚くしたりすれば、地耐力が大きくなり、沈下を抑制すること(沈下の防止又は沈下幅を小さくすること)は可能であるが、その分コストが増加する。
【0008】
本発明は、上記事実を鑑み、コストの増加を抑制しつつ、地盤改良体の地耐力を大きくすることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第一態様は、地盤の表層を地盤改良した表層地盤改良体と、前記表層地盤改良体の下面から帯状に突出し並列して形成された帯状地盤改良体と、を有する地盤改良体と、前記地盤改良体の前記表層地盤改良体の上面に設けられた鉄筋コンクリート版と、を備えた基礎構造である。
【0010】
第一態様の基礎構造では、表層地盤改良体の下面から帯状に突出し並列して形成された帯状地盤改良体によって地盤の深い部分でも支持されるので、地盤改良体の地耐力が大きくなる。帯状地盤改良体の構築は、表層地盤改良体全体を厚くしたり鉄筋コンクリート版の版厚を厚くしたりするよりも低コストである。よって、コストの増加を抑制しつつ、地盤改良体の地耐力が大きくなる。
【0011】
第二態様は、前記鉄筋コンクリート版には、前記帯状地盤改良体に沿って上端補強筋が配筋されている、第一態様に記載の基礎構造。
【0012】
第二態様の基礎構造では、想定外に地盤が緩く支持力が小さかった場合、帯状地盤改良体が主として支持することになる。よって、鉄筋コンクリート版には帯状地盤改良体の直上を支点とする曲げモーメントが生じ、鉄筋コンクリート版の上側に引張応力が生じる。
【0013】
しかし、鉄筋コンクリート版には、主筋や配力筋とは別に帯状地盤改良体に沿って上端補強筋が配筋されているので、鉄筋コンクリート版の上側の引張応力に対する耐力が大きくなり、鉄筋コンクリート版の沈下が抑制される。
【0014】
第三態様は、前記鉄筋コンクリート版は、荷役運搬車両が走行する倉庫内の土間コンクリートであり、前記土間コンクリートには、前記帯状地盤改良体に沿って前記荷役運搬車両の走行路が形成されている、第一態様又は第二態様に記載の基礎構造である。
【0015】
第三態様の基礎構造では、土間コンクリートには地盤の深いとことで支持された帯状地盤改良体に沿ってフォークリフト等の荷役運搬車両の走行路が形成されているので、帯状地盤改良体間に走行路が形成されている場合と比較し、荷役運搬車両の重量による土間コンクリートの沈下が抑制される。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、コストの増加を抑制しつつ、地盤改良体の地耐力を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】一実施形態の基礎構造の土間用地盤改良体の断面図である。
図2】一実施形態の基礎構造の平面図である。
図3】一実施形態の基礎構造の図2の3-3線に沿った断面図である。
図4】想定外に地盤が緩かった場合の土間コンクリートの変形量の分布図である。
図5】想定外に地盤が緩かった場合の比較例の土間コンクリートの変形量の分布図である。
図6】土間コンクリートの荷重による生じる曲げモーメントを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<実施形態>
本発明の一実施形態の基礎構造について説明する。なお、水平方向の直交する二方向をX方向及びY方向とし、それぞれ矢印X及び矢印Yで示す。X方向及びY方向と直交する鉛直方向をZ方向として、矢印Zで示す。
【0019】
[構造]
まず、基礎構造の全体構造について説明する。
【0020】
図1図3に示す本実施形態の基礎構造150が適用された構造物50は内部空間に荷物を保管する倉庫である。構造物50の床は、鉄筋コンクリート版の一例としての土間コンクリート10で構成されている。なお、図2及び図3では、後述する土間用地盤改良体100を判り易くするため、後述する基礎52、柱54及び基礎梁56の断面には断面を表すハッチングを入れていない。
【0021】
本実施形態の基礎構造150は、表層地盤改良体110と帯状地盤改良体120とを有する土間用地盤改良体100と、土間用地盤改良体100の表層地盤改良体110の上面114に設けられた鉄筋コンクリート版の一例としての土間コンクリート10と、を備えている。
【0022】
図2及び図3に示す構造物50の躯体や屋根等の荷重は、柱54等から基礎52を介して地盤90によって伝達され支持されている。構造物50における土間コンクリート10の上の荷物等の荷重は、土間コンクリート10から地盤90に伝達され支持されている。
【0023】
図2に示すように、構造物50の外周部とエリア区分部位(本実施形態ではX方向の中間部をY方向に区切る部位)には、基礎52と基礎52とをつなぐ基礎梁56が設けられている。
【0024】
図1及び図3に示すように、地盤90における土間コンクリート10の下には、表層地盤改良体110と帯状地盤改良体120とを有して構成された土間用地盤改良体100が構築されている。
【0025】
表層地盤改良体110は、地盤90の表層の軟弱地盤を地盤改良して構築されている。帯状地盤改良体120は、表層地盤改良体110の下方を帯状に地盤改良して構築され、表層地盤改良体110の下面112から帯状に突出し平面視で平行に形成されている。帯状地盤改良体120は、下端部122が地盤90の深い位置の粘土層以深に確実に達するように構築されている。
【0026】
なお、地盤の表層とは、地表から概ね2mまでである。また、本実施形態の土間コンクリート10の厚みは250mmであり、土間用地盤改良体100の表層地盤改良体110の厚みは2000mmであり、帯状地盤改良体120の表層地盤改良体110の下面112からの厚みは4000mmであるが、これに限定されるものではない。
【0027】
図3に示すように、地盤90における基礎52の下には、基礎用地盤改良体70が構築されている。なお、基礎用地盤改良体70の下端部72は、帯状地盤改良体120の下端部122よりも深い位置にある。
【0028】
図1に示すように、土間コンクリート10の上端には、上端主筋20と上端配力筋21とが平面視格子状に配筋されている。同様に、土間コンクリート10の下端には、下端主筋22と下端配力筋23とが平面視格子状に配筋されている。
【0029】
更に、土間コンクリート10の上端における帯状地盤改良体120の上方には、上端補強主筋30と上端補強配力筋31とが平面視格子状に配筋されている。なお、図では、判り易くするため、上端補強主筋30は、上端主筋20の上方に位置しているが、実際には、上端主筋20と上下方向の同位置にある。このように、本実施形態では、上端補強主筋30及び上端補強配力筋31は、上端主筋20及び上端配力筋21と上下方向の同位置にあるが、これに限定されるものではない。例えば、上端補強主筋30及び上端補強配力筋31は、上端主筋20及び上端配力筋21よりも上方に配筋されていてもよい。
【0030】
図2に示すように、土間コンクリート10の上面における帯状地盤改良体120の上方には、フォークリフト等の荷役運搬車両が走行する走行路15が形成されている。本実施形態の走行路15は、土間コンクリート10の上面を塗料で塗って色分けすることで形成されているが、これに限定されるものではない。また、荷役運搬車両は、走行路15を主に走行するが、必要に応じて走行路15以外も走行が可能である。
【0031】
なお、本実施形態では、帯状地盤改良体120の上方の全てを走行路15としてはいないが、これに限定されるものではない。また、本実施形態では、平面視において、走行路15が形成された領域は、前述した上端補強主筋30及び上端補強配力筋31(図1参照)が配筋された領域と一致又は略一致しているが、これに限定されるものではない。
【0032】
[施工方法]
次に、土間用地盤改良体100の施工方法について説明する。なお、後述する第一施工方法及び第二施工方法は、一例であってこれらに限定されるものではない。
【0033】
(第一施工方法)
図1及び図3に示す地盤90における帯状地盤改良体120(図2も参照)を構築する部分を油圧ショベル等で溝状に掘削しつつセメント系固化材を流し込んで土と混ぜて、帯状地盤改良体120を構築する。
【0034】
次に、表層地盤改良体110(図2も参照)を構築する部分を油圧ショベル等で面状に掘削しつつセメント系固化材を流し込んで土と混ぜて、表層地盤改良体110を構築する。
【0035】
(第二施工方法)
図1及び図3に示す地盤90における表層地盤改良体110(図2も参照)を構築する部分を油圧ショベル等で面状に掘削しつつセメント系固化材を流し込んで土と混ぜて、表層地盤改良体110を構築する。
【0036】
次に、帯状地盤改良体120(図2も参照)を構築する部分を油圧ショベル等のアームに装着したトレンチャーで表層地盤改良体110の上から掘削しつつセメント系固化材を注入して土と混ぜて攪拌する。そして、この状態でトレンチャーを横方向に移動させ、帯状地盤改良体120を構築する。
【0037】
[作用及び効果]
次に本実施形態の基礎構造150の作用及び効果について説明する。
【0038】
本実施形態の土間用地盤改良体100の表層地盤改良体110の下面112から帯状に突出し平行に形成された帯状地盤改良体120によって、表層地盤改良体110の下面112の地盤90の浅い部分だけでなく、地盤90の深い部分の粘土層でも支持されるので地耐力が大きくなる。帯状地盤改良体120の構築は、表層地盤改良体110全体を厚くしたり土間コンクリート10の版厚を厚くしたりするよりも低コストである。よって、土間用地盤改良体100は、コストの増加を抑制しつつ地耐力が大きくなっている。
【0039】
別の観点から説明すると、コストの増加を抑制しつつ、表層地盤改良体110の下に想定外の緩い地盤があった場合や想定以上に土間コンクリート10に荷重が掛かった場合等の想定外の事象が発生した場合であっても帯状地盤改良体120が支持するので土間コンクリート10の沈下(不陸)が抑制される。つまり、帯状地盤改良体120は、想定外の事象が発生した場合の土間コンクリート10の沈下(不陸)を抑制するフェールセーフの機能を有している。
【0040】
また、本実施形態の基礎構造150では、仮に表層地盤改良体110の下に想定外の緩い地盤がある等して表層地盤改良体110の支持力が小さかった場合、帯状地盤改良体120が主に支持することになる。この場合、土間コンクリート10には、帯状地盤改良体120の直上を支点とする曲げモーメント(図6の一点鎖線Mで示すモーメント)が生じ、土間コンクリート10の帯状地盤改良体120の直上に生じる引張応力が大きくなる。
【0041】
しかし、本実施形態の土間コンクリート10には、上端主筋20、下端主筋22、上端配力筋21及び下端配力筋23とは別に、帯状地盤改良体120に沿って上端補強主筋30及び上端補強配力筋31が配筋されている。よって、土間コンクリート10の帯状地盤改良体120の直上の引張応力に対する耐力が大きくなり、土間コンクリート10の沈下(不陸)が抑制される。
【0042】
また、本実施形態の基礎構造150では、土間コンクリート10には地盤90の深い粘土層で支持された帯状地盤改良体120に沿ってフォークリフト等の荷役運搬車両の走行路15が形成されているので、帯状地盤改良体120間に走行路15が形成されている場合と比較し、荷役運搬車両の重量等による土間コンクリート10の湾曲による沈下(不陸)が抑制される。
【0043】
ここで、図4は、想定外に地盤90が緩い等で土間用地盤改良体100の表層地盤改良体110(図1参照)の支持力が小さい場合に帯状地盤改良体120(図1参照)が主に支持した状態の土間コンクリート10の変形量(沈下量)の分布図である。なお、図4の一点鎖線が、帯状地盤改良体120の中心位置を表している。
【0044】
図5の比較例の地盤改良体500は、地盤90の表層を地盤改良した表層地盤改良体110(図1参照)は同じであるが、表層地盤改良体110の下面112(図1参照)から帯状に突出し平面視で格子状の格子状地盤改良体520が構築されている。格子状地盤改良体520は、帯状地盤改良体120(図1参照)と帯幅及び厚みは同じである。なお、図5の一点鎖線が、格子状地盤改良体520の中心位置を表している。そして、図5は、想定外に地盤90が緩い等で比較例の地盤改良体500の表層地盤改良体110(図1参照)の支持力が小さい場合に格子状地盤改良体520が主に支持した状態の土間コンクリート10の変形量(沈下量)の分布図である。
【0045】
図4及び図5は、ドットが密になるほど変形量(沈下量)が大きいことを示している。そして、図4図5とを比較すると、図5の比較例の地盤改良体500は地盤改良部分が大きい分、全体的な変形量(沈下量)は小さいが、図4の本実施形態の土間用地盤改良体100でも十分に変形量(沈下量)が小さく、十分に沈下抑制の効果があることが判る。
【0046】
比較例の地盤改良体500の格子状地盤改良体520は、格子の交差部分の地盤改良に労力がかかりコストが増大する。これに対して本実施形態の土間用地盤改良体100は、帯状地盤改良体120は平面視で並列に構築するので交差部分がなく、地盤改良が容易であり、低コストである。つまり、本実施形態の土間用地盤改良体100はコストの増加を抑制しつつ地耐力が大きくなっていることが判る。
【0047】
なお、本実施形態の土間用地盤改良体100の地耐力を上げる場合は、帯状地盤改良体120を厚くしたり(深くまで地盤改良したり)、間隔を狭くするなど適宜対応すればよい。また、帯状地盤改良体120を深く構築する方が、格子状地盤改良体520を浅く構築するよりも低コストである。これは、厚い地盤改良体を交差させて構築する場合、前述の[第一施工方法]及び[第二施工方法]では交差部分を構築することが難しく、労力が大きいからである。
【0048】
<その他>
尚、本発明は上記実施形態に限定されない。
【0049】
例えば、上記実施形態では、複数の帯状地盤改良体120は、平面視で平行に形成されているが、これに限定されるものではない。帯状地盤改良体120は、平面視で完全に平行でなくてもよく、一方に対して他方が多少斜めに形成されていてもよい。要は、帯状地盤改良体120は、一方向に延び交差することなく並列に形成されていればよい。
【0050】
また、例えば、複数の帯状地盤改良体120の下端部122の深さは全て同じでなくてもよい。複数の帯状地盤改良体120の下端部122の深さは、それぞれ地盤90の状況、例えば軟弱層の分布や粘土層の分布に応じて適宜設定してもよい。
【0051】
また、上記実施形態では、土間コンクリート10の上端には、帯状地盤改良体120に沿って上端補強主筋30及び上端補強配力筋31が平面視格子状に配筋されているが、これに限定されるもではない。帯状地盤改良体120と平面視で直交する方向(引張応力が作用する方向(図6参照))にのみ上端補強筋を配筋、上記実施形態では上端補強主筋30のみを配筋してもよい。また、土間コンクリート10の上端に上端補強筋が配筋されていなくてもよい。
【0052】
また、例えば、上記実施形態では、鉄筋コンクリート版の一例は、土間コンクリート10であったがこれに限定されるものではない。例えば、べた基礎であってもよい。更に、鉄筋コンクリート版は、構造物の土間コンクリート及びべた基礎以外、例えば、空港エプロン、コンテナヤード及び物流倉庫のトラックヤードのコンクリート舗装等も対象となる。
【0053】
更に、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得る。
【符号の説明】
【0054】
10 土間コンクリート(鉄筋コンクリート版の一例)
15 走行路
30 上端補強主筋(上端補強筋の一例)
31 上端補強配力筋(上端補強主筋の一例)
90 地盤
100 土間用地盤改良体(地盤改良体の一例)
110 表層地盤改良体
112 下面
114 上面
120 帯状地盤改良体
122 下端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6