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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023088861
(43)【公開日】2023-06-27
(54)【発明の名称】回転コネクタ
(51)【国際特許分類】
   A61B 50/10 20160101AFI20230620BHJP
   A61B 50/20 20160101ALI20230620BHJP
   A61B 50/15 20160101ALI20230620BHJP
【FI】
A61B50/10
A61B50/20
A61B50/15
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022191351
(22)【出願日】2022-11-30
(31)【優先権主張番号】21214797
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】592245823
【氏名又は名称】エルベ エレクトロメディジン ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Erbe Elektromedizin GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(72)【発明者】
【氏名】マルティナ・デュピュイ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】装置を互いに、または装置を装置支持体に接続でき、迅速に、信頼性が高く、簡単な方法で互いに分離できる装置接続デバイスを提供する。
【解決手段】接続デバイス12は、2つの装置10、11を結合する、または装置10を装置支持体と結合する役割を果たす。装置接続デバイス12は、少なくとも2つの結合手段である2つのスイベルアンカー継手20、21を備える。結合手段は3つが好ましく、2つのスイベルアンカー継手は、水平または傾斜面に配置された取り付けデバイス44によって完成される。取り付けデバイス44は、フック/アイレットの原理に従って動作し、その一方でスイベルアンカー継手20、21は、非円形スイベルアンカー25、28がアンカーソケット26、29内に軸方向に挿入され、回転によって固定されるという点で、形状嵌合ロックを提供する。この接続は、簡単に確立および解放することができ、さらに耐衝撃性である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に電気医療装置を接続するための装置接続デバイス(12)であって、
第1の軸(24)の周りで回転可能な第1のスイベルアンカー(25)と、前記第1のスイベルアンカー(25)を固定することができる第1のアンカーソケット(26)とを備える第1のスイベルアンカー継手(20)と、
第2の軸(27)の周りで回転可能な第2のスイベルアンカー(28)と、前記第2のスイベルアンカー(28)を固定することができる第2のアンカーソケット(29)とを備える第2のスイベルアンカー継手(21)と、を有し、
前記第1の軸(24)および前記第2の軸(27)が、互いに平行かつ距離を置いて配置される、装置接続デバイス。
【請求項2】
前記第1のスイベルアンカー継手(20)および前記第2のスイベルアンカー継手(21)まで距離を置いて配置された取り付けデバイス(44)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置接続デバイス。
【請求項3】
前記第1のスイベルアンカー(25)が、前記第1のスイベルアンカー(25)の手動回転のための第1のハンドル(34)を備える第1のスイベルレバー(33)に接続され、前記第2のスイベルアンカー(28)が、前記第2のスイベルアンカー(28)の手動回転のための第2のハンドル(41)を備える第2のスイベルレバー(40)に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の装置接続デバイス。
【請求項4】
前記2つのスイベルアンカー(25、28)が、ロック位置と解放位置との間で回転することができることを特徴とする、請求項1に記載の装置接続デバイス。
【請求項5】
前記ロック位置および前記解放位置が、約1/4回転の互いの距離を置いて配置されることを特徴とする、請求項4に記載の装置接続デバイス。
【請求項6】
前記2つのスイベルレバー(33、40)が、前記スイベルアンカー(25、28)において、前記解放位置においてそれぞれ互いに平行に配向されたセクションを有するように配向されることを特徴とする、請求項1に記載の装置接続デバイス。
【請求項7】
前記2つのスイベルレバー(33、40)が、前記スイベルアンカー(25、28)において、前記ロック位置において互いに平行または逆平行に配向されたセクションを有するように配向されることを特徴とする、請求項1に記載の装置接続デバイス。
【請求項8】
前記第1のスイベルアンカー(25)が第1のロック部材(31~32)を備え、前記第2のスイベルアンカー(28)が第2のロック部材(38~39)を備え、前記ロック部材(31~32、38~39)が、ハブ(30、37)から半径方向に突出する2つのブレード(31、32、38、39)をそれぞれ備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置接続デバイス。
【請求項9】
前記第1のロック部材(31~32)の前記ブレード(31、32)が、前記第2のロック部材(38~39)の前記ブレード(38、39)に対して前記ロック位置においてある角度だけねじれて配置されることを特徴とする、請求項8に記載の装置接続デバイス。
【請求項10】
前記第1のアンカーソケット(26)が、非円形開口部を有する第1のロック部材レセプタクルを備え、前記第2のアンカーソケット(29)が、非円形開口部を有する第2のロック部材レセプタクルを備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置接続デバイス。
【請求項11】
前記第2の非円形開口部が、前記第1の非円形開口部に対して前記第2の軸(27)周りのある角度でねじられることを特徴とする、請求項10に記載の装置接続デバイス。
【請求項12】
前記取り付けデバイス(44)が、フックイン要素(45)とレセプタクル要素(46)とを備え、前記レセプタクル要素(46)が、前記スイベルアンカー継手(20、21)を接続するライン(L)から離れるように配向されたレセプタクルスロット(50)を備え、前記レセプタクルスロット(50)が、前記フックイン要素(45)の幅よりも小さい幅を有するセクションを備えることを特徴とする、請求項2から11のいずれか一項に記載の装置接続デバイス。
【請求項13】
底部(13)を有する装置(10)であって、前記底部において、第1のスイベルアンカー(25)が、第1の軸(24)の周りで回転可能であり、
第2のスイベルアンカー(28)が、前記第1の軸(24)と平行に、かつそこから距離を置いて配置された第2の軸(27)の周りで回転可能であり、
フックイン要素(45)またはレセプタクル要素(46)が、前記第1のスイベルアンカー(25)および前記スイベルアンカー(28)まで距離を置いて配置される、装置。
【請求項14】
前記スイベルアンカー(25、28)および前記取り付けまたはレセプタクル要素(45、46)が、三角形に配置されていることを特徴とする、請求項13に記載の装置接続デバイス。
【請求項15】
上面(19)を有する装置支持体(55)または装置(11)であって、
前記上面には、互いに距離を置いて配置された第1のアンカーソケット(26)および第2のアンカーソケット(29)が設けられ、前記第1のアンカーソケット(26)および前記第2のアンカーソケット(29)に対して距離を置いて配置されたフックイン要素(45)またはレセプタクル要素(46)が設けられる、装置支持体または装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に電気医療装置を互いに接続するための、または電気医療装置を例えばテーブルまたはキャリッジの形態の装置支持体に接続するための装置接続デバイスに関する。さらに、本発明は、装置および装置支持体に関する。
【背景技術】
【0002】
キャリッジとして構成された装置支持体は、特許文献1から知られている装置システムの一部である。患者の入院のためのテーブルをこのキャリッジに接続することができる。キャリッジをテーブルに接続するために、回転可能なロックバーを備える結合システムが提供される。
【0003】
特許文献2は、異なるキャビネットを互いに接続するための接続システムを開示している。このために、ポケットが、キャビネットの側壁内に形成される。それぞれのポケット内のキャビネットのうちの一方には、キーホール形状のレセプタクルスロットを有するインサートが取り付けられており、他方のキャビネットのインサートの側壁のポケットには、釘頭状の突出部を有するインサートが挿入される。突出部は、キーホール形状のレセプタクルに嵌合し、その中に取り付けられるだけである。
【0004】
別の接続システムが、特許文献3から知られている。六角形を備える回転コネクタを有するシステムが提案されている。この六角形から、円筒状延長部が、互いに対して同心円状に両側に延び、各々が半径方向に突出するノーズを有する。互いに接続されなければならない構成要素は、円筒状延長部をその中に位置付けるための円形開口部をそれぞれ含み、開口部の各々は、さらに、円筒のノーズが通過する径方向に配向された切り欠きを含む。このようにして、回転コネクタを開口部に挿入し、回転によってロックすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2016/0228082号明細書
【特許文献2】米国特許第6938966号明細書
【特許文献3】欧州特許第2209561号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、装置を互いに接続することができ、または装置を装置支持体に接続することができ、必要に応じて迅速に、信頼性が高く、簡単な方法で互いに分離することができる装置接続デバイスを提供することである。さらに、本発明の目的は、必要に応じて互いに接続および分離することができる装置および装置支持体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これらの目的は、請求項1に記載の装置接続デバイス、請求項13に記載の装置、および請求項15に記載の装置または装置支持体によって解決される。
【0008】
本発明による装置接続デバイスは、特に、電気医療装置を互いに接続するために、または電気医療装置を装置支持体と接続するために使用することができる。装置接続デバイスの一部は、個々の軸の周りでそれぞれ回転可能であり、例えば装置の底部に配置される第1および第2のスイベルアンカー継手である。スイベルアンカー継手は、それらの2つの軸が互いに平行にかつ距離を置いて配置されるように配置されたスイベルアンカーを備える。さらに、取り付けデバイスは、第1のスイベルアンカー継手および第2のスイベルアンカー継手まで距離を置いて配置された装置接続デバイスの一部とすることができる。
【0009】
本発明による装置接続デバイスによって、装置は、いくつかの簡単な手動操作で、装置を危険にさらすことなく、別の装置または装置支持体に取り付けることができる。これは、結合手順中にいかなる状況下でも滑り落ちて落下してはならない重い装置にも特に適用される。取り付けデバイスにより、装置は、固定された結合の前に既にある程度まで確実に配置および保持されているため、別の装置または装置支持体に据え置いた直後には既に固定される。次いで、スイベルアンカー継手は、接続プロセスを完了し、揺れ防止接続を形成する。
【0010】
取り付けデバイスおよびスイベルアンカー継手は、互いに距離を置いて配置される。簡単に確立することができ、それによって信頼できる3点取り付けが得られる。特に、取り付けデバイスは、スイベルアンカー継手のスイベルアンカーが関連するアンカーソケットに容易に入り込むことができるように、フックイン後に取り付けデバイスの周りの装置の枢動運動を可能にする。
【0011】
スイベルアンカーには、好ましくは、スイベルレバーがそれぞれ設けられ、それによってスイベルレバーは、それぞれのスイベルアンカーを手動で回転させる役割を果たすハンドルセクションを備える。このようにして、スイベルアンカー継手は、工具なしで動作させることができる。さらに、スイベルアンカーのスイベルレバーおよびハンドルは、好ましくは、装置が別の装置または装置支持体と結合されている場合でも、少なくとも、装置底部を越えて突出し、したがって手動でアクセス可能であるような長さである。ハンドルは、そのため、装置の底部と他の装置または装置支持体の支持面との間の間隙から突出する。
【0012】
2つのスイベルアンカーは、ロック位置と解放位置との間で回転可能である。解放位置およびロック位置は、好ましくは180°未満の回転、例えば約110°、90°、もしくは60°の回転、またはこれらの表示の間の任意の値だけ互いから離間される。そうする際、レバーのハンドルは、装置の底部を越えて突出しているため、ロック位置および解放位置において手動でアクセス可能なままであることが保証され得る。
【0013】
2つのスイベルレバーのハンドルセクションは、好ましくは、それらが解放位置において互いに平行に配向されるように、スイベルアンカー上に配向される。ロック位置では、それらは、好ましくは互いに平行または逆平行に配向される。そうする際、スイベルアンカーが装置を別の装置または装置支持体に結合するのに適した位置にあるか否かを、それぞれユーザが簡単に認識することができる。また、ロックが行われたか否かを簡単に認識することができる。
【0014】
スイベルアンカーは、好ましくは、スイベルアンカーの回転軸に対して同心の円から逸脱する輪郭を有する、ロック要素をそれぞれ備える。ロック要素は、ハブから半径方向に突出する少なくとも1つ、好ましくは2つのブレードを備えることができる。これらのブレード(または任意の他の非円形形状)は、ロック要素、したがってスイベルアンカーを対応するスイベルアンカーソケット内にロックする役割を果たす。例えば、2つのブレードは、スイベルアンカーのハブから180°の角度で互いに直径方向に突出し、したがって全体として楕円形の輪郭を形成することができる。例えば、アンカーソケットは、シートまたはプレート内に形成された開口部とすることができ、その縁部の後方で、ロック要素をスイベル回転させることができる。開口部は、非円形開口部、例えば長手方向開口部、例えば装置上面または装置支持体内に形成された楕円形開口部(長方形の穴)とすることができる。しかし、通常、開口部およびロック要素は、この円がロック要素の回転軸に対して偏心して配置されている場合、円形形状を有することもできる。
【0015】
好ましくは、2つのアンカーソケットまたはその一部を形成する2つの長手方向開口部は、互いに対してある角度でねじられる。この角度は、好ましくは例示的には90°の量を有することができる。そうする際、装置と支持装置または装置支持体との間の接続は、静的に過剰判定されず、ガタツキがなく、揺れにくい結果が得られる。
【0016】
取り付けデバイスは、好ましくは、フックイン要素とレセプタクル要素とを備え、レセプタクル要素は、スイベルアンカー継手を接続するラインに向かう方向に配向されたレセプタクルスロットを備える。レセプタクルスロットは、開放端部と閉鎖端部とを備える。レセプタクル要素が下側装置またはフレームの上面に配置されている場合、閉鎖端部は、好ましくは、スイベルアンカー継手またはそれらを接続するラインに面するレセプタクルスロットの端部に配置される。傾斜面に配置する場合、閉鎖端部は、好ましくは、傾斜方向の下側端部である。あるいは、閉鎖端部は、そのようなラインから外方に面するレセプタクルスロットの端部におけるレセプタクルスロットの端部とすることができる。後者は、特に、レセプタクル要素が上部装置の底部側に取り付けられる場合にそうである。両方の構成は、特に直観的な取り扱いを可能にし、装置が装置背面側に向かって傾斜を有する単ピッチの支持面に取り付けられなければならない場合でも、特に適している。取り付けデバイスは、好ましくは、ユーザから離れた支持面の領域内に配置され、アンカーソケットは、ユーザの近くの領域内に配置される。ユーザが装置を取り付けデバイスに引っ掛けると、装置は単ピッチの支持面から滑り落ちることができなくなり、ここまでにすでに一時的に確実に保持されている。
【0017】
本発明による装置では、スイベルアンカーおよびフックイン要素またはレセプタクル要素のいずれかの両方が、その底部に配置される。スイベルアンカーおよびフックイン要素またはレセプタクル要素は、装置接続デバイスの3つの継手の半分をそれぞれ形成する。2つの第1の継手は、好ましくは、第1および第2のスイベルアンカー継手によって画定され、第3の継手は、取り付けデバイスによって画定される。スイベルアンカーおよびフックイン要素またはレセプタクル要素は、互いに対して三角形に配置される。二等辺三角形の配置が特に好ましく、ここでは、長さが等しい2つの脚部は、1つのスイベルアンカー継手および取り付けデバイスによって画定される。
【0018】
本発明の一部を形成する装置支持体またはそれぞれの上面で積み重なるように構成された装置上には、一緒にここでも三角形を形成する、第1および第2のアンカーソケットならびにフックイン要素またはレセプタクル要素が、設けられ得る。この三角形は、その上に積み重ねることができる装置のスイベルアンカーおよび取り付けまたはレセプタクル要素の三角形に対応する。
【0019】
本発明により、手術室内の緊急事態において、または装置支持体の移動中に起こり得るような、意図しない衝撃または他の負荷にも耐えるスタックまたはタワーを形成するために、手術室内の装置を互いに、または装置支持体と確実に接続することができる接続システムが、提供される。
【0020】
本発明の有利な実施形態のさらなる詳細は、図面ならびに対応する説明および従属請求項から導かれる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明による装置接続デバイスを有する積み重ね可能な2つの装置の斜視図である。
図2】第1のスイベルアンカーの斜視概略図である。
図3】第2のスイベルアンカーの概略斜視図である。
図4】フックイン要素の概略図である。
図5】レセプタクル要素の概略斜視図である。
図6】本発明による装置および関連する装置支持体の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1では、2つの医療装置10、11が示されており、2つの医療装置10、11を互いに結合することができるように、装置接続デバイス12が割り当てられている。医療装置10、11は、電流、電圧、低温流体などの動作媒体、パージ媒体、ガスなどを医療器具に供給するための装置とすることができる。
【0023】
装置10は、装置脚部15、16、17、18が配置された装置底部13を備える。装置脚部15~18は、好ましくは、縁部およびコーナの近くに配置され、例えば下側医療装置11の平面である上面19に装置10を置くことを可能にする。これにより、装置10および11は、等しい、またはわずかに異なる輪郭を有することができる。
【0024】
装置接続デバイス12は、第1のスイベルアンカー継手20と第2のスイベルアンカー継手21とを備え、これらは両方とも好ましくは、2つの装置10、11の底部13および上面19の装置背面22、23の近くに配置される。あるいは、それらは、装置10、11の前側付近または側面付近に配置することもできる。
【0025】
第1のスイベルアンカー継手20の一部は、底部13の第1の軸24の周りに回転可能に配置されたスイベルアンカー25と、それに割り当てられた、下側装置11の上面19に配置されたアンカーソケット26である。
【0026】
同様に、第2のスイベルアンカー継手21の一部は、第2の軸27周りに回転可能に支持された第2のスイベルアンカー28であり、これに対して、第2のスイベルアンカーソケット29が、割り当てられて、第2の装置11の上面19内に配置される。
【0027】
回転軸24、27は、互いに平行かつ距離を置いて配向されている。好ましくは、2つのスイベルアンカー25、28は、装置脚部15、16の近傍に配置される。2つの回転軸24、27は、好ましくは、少なくとも装置10が装置11上に置かれる場合、装置底部13に対して直交し、したがって上面19に対しても直交するように配向される。
【0028】
図2に別々に示されているスイベルアンカー25は、ハブ30から半径方向に直径方向に突出する2つのブレード31、32を備え、それによってブレード31、32は一緒になって、楕円形の輪郭を有するか、または別の適切な輪郭を画定するロック要素を形成する。ハブ30は、ブレード31、32に等しいスイベルアンカー25内に配向されたレバー33と耐トルク方式で接続される。レバー33は、例えば90°の屈曲部を備え、ハンドル34に移行する。これにより、ハンドル34およびハブ30は、2つのブレード31、32によって画定されたラインに対してある角度、例えば45°の角度で配置されたラインを画定する。2つのラインI、IIは、図2に破線で示されている。
【0029】
ハブ30およびレバー33は、中央開口部35を備え、この中央開口部は、装置10の底部13においてスイベルアンカー25をスイベル回転式に支持するための取り付けねじ36をその中に位置付ける役割を果たす。この目的のために、底部13は、スイベルアンカー25を装置10上で枢動可能に支持するために、取り付けねじ36をねじ込むことができるそれぞれのねじ穴を含む。取り付けねじ36は、嵌合ねじ、またはスリーブ36aが設けられたねじ36とすることができる。スリーブ36aは、ロックワッシャによってねじ36上に損失防止の方法で保持することができる。スイベルアンカー25を底部13に回転可能またはスイベル可能に取り付けるための他の手段も可能である。
【0030】
第2のスイベルアンカー継手21の第2のスイベルアンカー28は、図3および図2との比較から明らかなように、第1のスイベルアンカー25とは区別される。第1のスイベルアンカー25と同様に、第2のスイベルアンカー28はハブ37を備え、その一端から、2つのブレード38、39が反対の半径方向(直径方向)に延びてロック要素を形成する。2つのブレード38、39は、楕円形の輪郭または別の非円形の輪郭を画定する。ハブ37に対して特定の距離だけ角度が付けられ、ハンドル41に移行するレバー40は、ハブ37の他方の端部に隣接する。レバー33は、左に曲げられるように構成され、したがって、左に配向された90°の曲げを含むが、レバー40は、右に曲げられるように構成され、ハブ37から見て右に曲がりを含む。ブレード31、32は、ラインIIに従ってレバー33のハブ30に隣接する部分の方向に最初に配向されるが、その直径方向がラインIIIを画定するブレード38、39は、レバー40のハブ37に隣接する部分に対して横方向に配向される。ハンドル41は、次いで、例えば45°の鋭角を画定するハブ37を有するラインIVを画定し、ラインIIIはブレード38、39によって画定される。
【0031】
また、スイベルアンカー28は、ハブ37およびレバー40を通って延びる取り付け開口部42を備え、この開口部は、装置10の底部13においてスイベルアンカー28を枢動可能に支持するために、図示されていない取り付けねじまたはその中の別の取り付け手段の位置付けの役割を果たす。
【0032】
スイベルアンカー25、28に関連するアンカーソケット26、29は、スイベルアンカー25、28の回転軸24、27がそこを通って延びる場所において上面19に取り付けられる。例えば、楕円形の開口として構成されたアンカーソケット26、29は、図1に示す解放位置にある場合のスイベルアンカー25、28のブレード31、32または38、39の向きに対応する。明らかなように、楕円形のアンカーソケット26、29の長手方向の配向は、互いに例えば90°の角度でねじれている。
【0033】
多くの場合に有利な実施形態では、取り付けデバイス44は、装置接続デバイス12の追加部分であり、取り付けデバイス44は、第1の回転軸24および第2の回転軸27に対して距離を置いて配置される。好ましくは、取り付けデバイス44およびスイベルアンカー継手20、21は、底部13および上面19に平行に配置された共通の平面内に配置される。
【0034】
取り付けデバイス44は、例として図4から明らかなように、フックイン要素45と、例として図5に示されているレセプタクル要素46とを備える。例えば、フックイン要素は、ねじ付きシャンク49に移行するシャンク48から突出するヘッド47を有するねじとして構成することができる。
【0035】
例えば、レセプタクル要素46は、傾斜したシート部材として構成することができ、傾斜したシート部材には、レセプタクルスロット50が、漏斗挿入セクション51および平行な側面によって制限されたロックスロット52を備える、縁部に開口する切り欠きとして設けられる。レセプタクルスロット50の閉鎖端部は、好ましくは、仮想三角形の中心に向かって配向され、仮想三角形のコーナは、取り付けデバイス44およびスイベルアンカー継手20、21によって画定される。
【0036】
レセプタクルスロット50を備える中央セクションの両側には、取り付け部分53、54を設けることができ、これにより、レセプタクルスロット50を備えるレセプタクル要素46の中央部分を、それぞれの支持体、例えば装置11の上面19に対して、その中にヘッド47を位置付けるのに十分な距離で保持することができる。
【0037】
図1に示すように、フックイン要素45を底部13に配置し、レセプタクル要素46を上面19に配置することが可能である。しかし、関連付けを逆にし、フックイン要素45を上面19に配置し、レセプタクル要素46を底部13に配置することも十分に可能である。後者の場合、漏斗挿入セクション51が、取り付けデバイス44およびスイベルアンカー継手20、21によってその縁が画定される仮想三角形の中心に向かって配向されるように、レセプタクル要素46を逆向きに取り付けることが有利である。
【0038】
底部13または上面19にねじ込まれるフックイン要素45の高さおよびレセプタクル要素46の高さは、好ましくは装置脚部17、18の高さよりも低いが、スイベルアンカー25、28の高さは、好ましくは装置脚部15、16の高さよりも高い。そうする際、ブレード31、32、38、39によって形成されたロック要素は、装置10が装置11上に配置された場合に、ロック要素レセプタクルを形成するアンカーソケット26、29の開口部を通って進む。
【0039】
図1図5に関連する説明では、装置接続デバイス12が2つの装置10、11を互いに接続すると仮定されているが、装置接続デバイス12は、装置10などの装置を図6による装置支持体55に接続するために提供することもできる。装置支持体55は、例えば移動可能に構成されたフレーム56からなり、その上面19は装置11の上面19に対応する。装置接続デバイス12およびそれらの要素に関する説明、ならびに上述した装置11の上面19およびその上の要素の構成に関する説明は、装置支持体55の上面19に適宜適用される。
【0040】
ここまで説明した装置接続デバイスは、以下のように機能する。
【0041】
装置10は、装置11に取り付けられるものとする。まず、例えば図1に示すように、装置は、それによって、装置11の上面19上に後方に(画像平面内に)わずかにずらされて置かれ、それにより、フックイン要素45、特にヘッド47がその近傍のレセプタクルスロット50まで真っ直ぐに延びる。そのようにすることで、装置脚部17、18およびスイベル継手25、28は、上面19に当接する。ここで、装置10が、装置10、11の後面22、23の前に立っているユーザによって引っ張られると、シャンク48がレセプタクルスロット50内に移動し、それによって、取り付けデバイス44は結合し、すなわち係合し、装置10、11は、既に互いに仮固定されている。
【0042】
シャンク48がレセプタクルスロット50内に完全に移動するとすぐに、ブレード31、32、38、39によって形成されたロック要素は、アンカーソケット26、29の楕円形の開口部内に落ち込む。ここで、ユーザは、2つのハンドル34、41を互いに離れるように移動させることができ、それにより、スイベルアンカー25、28は約90°回転する。そうする際、アンカーレセプタクル26、29内のスイベルアンカー25、28の形状嵌合ロックが得られる。したがって、装置10、11は互いに固定される。
【0043】
分解は、逆の操作順序で実行され、したがって、組立体と同様に、工具なしで実施することができる。
【0044】
装置支持体55上の装置10の組み立ておよび分解は、それにしたがって実施される。両方の場合において、反対の回転方向でのスイベルアンカー25、28の回転が必要でないことも適用される。スイベルアンカー25、28の2つのレバー33、40を同じ方向に傾斜させて、例えば右に傾斜させて、または左に傾斜させて構成することも可能である。そして、2つのスイベルアンカー25、28のロック運動を同じ方向に実行することができる。同様に、解放運動は、同じであるが反対の回転方向で実施される。
【0045】
本発明による接続デバイス12は、互いの上に配置されるべき2つの装置10、11を結合するために、または装置10を装置支持体55と結合する役割を果たす。装置接続デバイス12は、少なくとも2つの結合手段、すなわち、2つのスイベルアンカー継手20、21を備える。3つの結合手段を有する実施形態が好ましく、その中で、2つのスイベルアンカー継手は、好ましくは水平または傾斜面に配置された取り付けデバイス44によって完成される。取り付けデバイス44は、フック/アイレットの原理に従って動作し、その一方でスイベルアンカー継手20、21は、非円形スイベルアンカー25、28がアンカーソケット26、29内に軸方向に挿入され、回転によって固定されるという点で、形状嵌合ロックを提供する。この接続は、簡単に確立および解放することができ、さらに耐衝撃性である。
【符号の説明】
【0046】
10 第1の医療装置
11 第2の医療装置
12 装置接続デバイス
13 底部
15~18 装置脚部
19 上面
20 第1のスイベルアンカー継手
21 第2のスイベルアンカー継手
L スイベルアンカー継手20、21を接続するライン
22 装置10の背面
23 装置11の背面
24 第1の軸
25 第1のスイベルアンカー
26 第1のスイベルアンカーソケット
27 第2の軸
28 第2のスイベルアンカー
29 第2のスイベルアンカーソケット
30 ハブ
31,32 ブレード
33 レバー
34 ハンドル
I,II ライン
35 開口部
36 取り付けねじ
36a スリーブ
37 ハブ
38,39 ブレード
40 レバー
41 ハンドル
III,IV ライン
42 開口部
44 取り付けデバイス
45 フックイン要素
46 レセプタクル要素
47 ヘッド
48 シャンク
49 ねじ付きシャンク
50 レセプタクルスロット
51 挿入セクション
52 ロッキングスロット
53,54 取り付け部分
55 装置支持体
56 フレーム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【外国語明細書】
図1
図2
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