(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023088963
(43)【公開日】2023-06-27
(54)【発明の名称】ふるさと還元プログラム、プログラム、コンピュータおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/26 20120101AFI20230620BHJP
【FI】
G06Q50/26
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2023043055
(22)【出願日】2023-03-17
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(71)【出願人】
【識別番号】521286422
【氏名又は名称】株式会社知財図鑑
(74)【代理人】
【識別番号】100131842
【弁理士】
【氏名又は名称】加島 広基
(74)【代理人】
【識別番号】100215267
【弁理士】
【氏名又は名称】古屋 秀人
(74)【代理人】
【識別番号】100215555
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】奥山 幹樹
(72)【発明者】
【氏名】荒井 亮
(72)【発明者】
【氏名】荻野 靖洋
(72)【発明者】
【氏名】永井 歩
(72)【発明者】
【氏名】松岡 真吾
(72)【発明者】
【氏名】福島 由香
(72)【発明者】
【氏名】能勢 武
(72)【発明者】
【氏名】吉田 孝
(57)【要約】
【課題】新たなふるさと還元プログラム、プログラム、コンピュータおよび情報処理方法を提供する。
【解決手段】プログラムは、コンピュータ(サーバ装置2)を受付手段221と、記憶手段222と、団体指定手段223と、演算手段224として機能させ、受付手段221が、団体識別情報を受け付けると、記憶手段222は、受け付けた団体識別情報を記憶部23に記憶させ、受付手段221が、ゲームのプレイを行うユーザが所持するユーザ端末3からユーザ識別情報および団体指定情報を受け付けると、団体指定手段223は、受け付けたユーザ識別情報および団体指定情報に基づいて、ユーザ識別情報に対応する団体識別情報を指定し、演算手段224は、ユーザがプレイするゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、ユーザのユーザ識別情報に対応する団体識別情報に関する団体に対する徴収データを演算する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを受付手段と、記憶手段と、団体指定手段と、演算手段として機能させ、
前記受付手段が、団体の識別を行う団体識別情報を受け付けると、前記記憶手段は、受け付けた前記団体識別情報を記憶部に記憶させ、
前記受付手段が、ゲームのプレイを行うユーザが所持するユーザ端末からユーザ識別情報および団体指定情報を受け付けると、前記団体指定手段は、受け付けた前記ユーザ識別情報および前記団体指定情報に基づいて、前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報を指定し、
前記演算手段は、前記ユーザがプレイする前記ゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する徴収データを演算する、プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータを特典付与手段として更に機能させ、
前記特典付与手段は、前記演算手段により演算された前記徴収データに応じて、前記ユーザに対して特典を付与する、請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記演算手段により前記ユーザに付与される前記特典は、前記ユーザがプレイする前記ゲームの内容を変化させるものである、請求項2記載のプログラム。
【請求項4】
前記記憶手段は、前記ゲームのタイトル、メーカー名または種類に関するゲーム情報を、前記団体識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶させ、
前記演算手段は、前記ユーザがプレイする前記ゲームの前記タイトル、前記メーカー名または前記種類が、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関連する前記ゲーム情報における前記ゲームの前記タイトル、前記メーカー名または前記種類に含まれる場合にのみ、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する前記徴収データを演算する、請求項1記載のプログラム。
【請求項5】
前記受付手段が、前記団体識別情報に関連する特定エリアの位置または領域に関する特定エリア情報を受け付けると、前記記憶手段は、受け付けた前記特定エリア情報および前記団体識別情報を関連付けて前記記憶部に記憶させ、
前記演算手段は、前記特定エリア情報における前記特定エリアの位置から前記ゲームをプレイする前記ユーザの位置までの距離が所定の閾値の距離以下である場合、または前記特定エリア情報における前記特定エリアの領域に前記ユーザの位置が入っている場合にのみ、前記ユーザがプレイする前記ゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する前記徴収データを演算する、請求項1記載のプログラム。
【請求項6】
前記受付手段が、前記ゲームをプレイする前記ユーザが所持する前記ユーザ端末の位置の情報である位置情報を受け付けると、前記演算手段は、前記ユーザ端末の位置を前記ユーザの位置とみなして演算を行う、請求項5記載のプログラム。
【請求項7】
前記特定エリア情報における前記特定エリアの位置または領域は、現実空間または仮想空間における位置または領域であり、
前記演算手段は、前記特定エリア情報における前記特定エリアの現実空間または仮想空間における位置から前記ユーザの現実空間または仮想空間における位置までの距離が所定の閾値の距離以下である場合、または前記特定エリア情報における前記特定エリアの現実空間または仮想空間における領域に前記ユーザの現実空間または仮想空間における位置が入っている場合にのみ、前記ユーザがプレイする前記ゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する前記徴収データを演算する、請求項5記載のプログラム。
【請求項8】
前記演算手段は、前記ユーザがプレイしている前記ゲームの状況によって前記団体に対する前記徴収データを変える、請求項1記載のプログラム。
【請求項9】
前記演算手段は、前記ユーザがプレイする前記ゲームにおける課金情報またはゲーム結果に加えて、購入したゲームデータに関する情報に基づいて、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する前記徴収データを演算する、請求項1記載のプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータを送信手段として更に機能させ、
前記送信手段は、前記演算手段により演算された前記徴収データを、前記団体に関連する端末に送信する、請求項1記載のプログラム。
【請求項11】
前記コンピュータを特典付与手段として更に機能させ、
前記特典付与手段は、前記演算手段により演算された前記徴収データに応じて、前記ユーザに対して特典を付与し、
前記送信手段は、前記特典付与手段により付与された前記特典に関する情報を、前記団体に関連する前記端末に送信する、請求項10記載のプログラム。
【請求項12】
コンピュータを受付手段と、記憶手段と、団体指定手段と、演算手段として機能させ、
前記受付手段が、団体の識別を行う団体識別情報を受け付けると、前記記憶手段は、受け付けた前記団体識別情報を記憶部に記憶させ、
前記受付手段が、ゲームのプレイを行うユーザが所持するユーザ端末からユーザ識別情報および団体指定情報を受け付けると、前記団体指定手段は、受け付けた前記ユーザ識別情報および前記団体指定情報に基づいて、前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報を指定し、
前記演算手段は、前記ユーザがプレイする前記ゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する徴収データを演算する、ふるさと還元プログラム。
【請求項13】
プログラムを実行することにより受付手段と、記憶手段と、団体指定手段と、演算手段として機能するコンピュータであって、
前記受付手段が、団体の識別を行う団体識別情報を受け付けると、前記記憶手段は、受け付けた前記団体識別情報を記憶部に記憶させ、
前記受付手段が、ゲームのプレイを行うユーザが所持するユーザ端末からユーザ識別情報および団体指定情報を受け付けると、前記団体指定手段は、受け付けた前記ユーザ識別情報および前記団体指定情報に基づいて、前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報を指定し、
前記演算手段は、前記ユーザがプレイする前記ゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する徴収データを演算する、コンピュータ。
【請求項14】
制御部を有するコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記制御部が、団体の識別を行う団体識別情報を受け付けると、前記制御部が、受け付けた前記団体識別情報を記憶部に記憶させる工程と、
前記制御部が、ゲームのプレイを行うユーザが所持するユーザ端末からユーザ識別情報および団体指定情報を受け付けると、前記制御部が、受け付けた前記ユーザ識別情報および前記団体指定情報に基づいて、前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報を指定する工程と、
前記制御部が、前記ユーザがプレイする前記ゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する徴収データを演算する工程と、
を備えた、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ふるさと還元プログラム、プログラム、コンピュータおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地方創生においては、人口の減少と大都市圏への一極集中が大きな問題となっている。例えば、東京等の大都市の人口は増加し続ける一方で、多くの地方都市では、人口の減少や高齢化が深刻な問題となっている。我が国の出生率および出生数は1970年代半ばから長期的に減少しており、人口減少に歯止めがかかっていない。そのような状況の中、地方都市では更に人口減少および高齢化が進んでいくと予想されている。また、出生地や出身地(地元)に働き先がない、または少ないことにより、地方都市から大都市部への人口の流出という現象もある。
【0003】
このような状況にかんがみ、我が国も様々な取り組みを行い、前述のような問題の解決を図ろうとしている。
【0004】
例えば、地方版総合戦略を策定して地方創生加速化給付金を活用、地方創生の深化を目指すローカル・アベノミクスの重点化や地方の自主的な発意への対応のための多額の活用が挙げられる。更に、各種交付金、事業費、その他政府の様々なプロジェクトに対して多額の予算が付けられている。しかし、これら施策があるにも関わらず、地方創生にはあまり繋がっていない。このため、交付金では、地方の生産性の向上や、国際競争力を強化していくことにより、地方企業が発展して人が集まり、地方経済が大きくなることが難しかった。
【0005】
少子高齢化の進展に的確に対応し、地方都市における人口の減少に歯止めをかけるとともに、東京圏を含む大都市圏への人口の一極集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくことが求められている。そのためには、まち・ひと・しごと創生を目指していく必要がある。また、日本人だけではなく、海外からの渡航者を含めた人々が我が国の地方都市に魅力を感じ、居住し、経済を作り上げていき、各地域がそれぞれの特徴を活かした自律的で持続的な地域社会を創生することが大切であると思われる。
【0006】
稼ぐ地域をつくるとともに、安心して働けるようにすること、地方との繋がりを築き、地方への新しい人の流れを作ること、結婚・出産・子育ての希望を叶えること、人が集う、安心して暮らすことができる魅力的な地域を作ることが目標にされ得る。この目標を達成するために、地域資源・産業を活かした地域の競争力強化、専門人材の確保と育成、働き易い魅力的な就業環境と担い手の確保、テレワーク等を活用した地方移住の推進、魅力ある地方大学の実現と地域産業の創出・拡大による若者の修行・就業による地方への定着の推進、関係人口の創出・拡大、企業版ふるさと納税等による地方への資金の流れの創出・拡大、結婚・出産・子育ての支援、仕事と子育ての両立、地域の実情に応じた取り組みの推進、質の高い暮らしのための街づくりによる活力を生み、安心な生活を実現する環境の確保が求められている。上述の問題を解決するために、地域におけるSociety5.0の推進によって、デジタル技術を駆使した街づくりとして我が国が取り組むスーパーシティ構想の推進や、地域におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の活用、地方創生SDGsの実現等の持続可能な街づくりも地方創生に繋がり得る。
【0007】
近年では、コンピュータゲームでの対戦をスポーツ競技としてとらえたeスポーツ(electronic sports)が注目を集めており、このeスポーツを盛り上げるための技術が知られている。このようなeスポーツの運営システムとして、例えば、特許文献1には、プレイヤの位置と優遇属性との関係に応じて、ゲームの進行を優遇することができるものが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したeスポーツ等のゲームやeスポーツ以外の様々なゲームを活用して、少子高齢化の進展に対応し、人口の減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力のある日本社会を維持するために地方創生を推し進めることが求められている。
【0010】
本開示は、新たなふるさと還元プログラム、プログラム、コンピュータおよび情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の側面は、
コンピュータを受付手段と、記憶手段と、団体指定手段と、演算手段として機能させ、
前記受付手段が、団体の識別を行う団体識別情報を受け付けると、前記記憶手段は、受け付けた前記団体識別情報を記憶部に記憶させ、
前記受付手段が、ゲームのプレイを行うユーザが所持するユーザ端末からユーザ識別情報および団体指定情報を受け付けると、前記団体指定手段は、受け付けた前記ユーザ識別情報および前記団体指定情報に基づいて、前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報を指定し、
前記演算手段は、前記ユーザがプレイする前記ゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する徴収データを演算する、プログラムである。
【0012】
また、第1の側面において、
前記コンピュータを特典付与手段として更に機能させ、
前記特典付与手段は、前記演算手段により演算された前記徴収データに応じて、前記ユーザに対して特典を付与することができる。
【0013】
また、第1の側面において、
前記演算手段により前記ユーザに付与される前記特典は、前記ユーザがプレイする前記ゲームの内容を変化させるものであってもよい。
【0014】
また、第1の側面において、
前記記憶手段は、前記ゲームのタイトル、メーカー名または種類に関するゲーム情報を、前記団体識別情報に関連付けて前記記憶部に記憶させ、
前記演算手段は、前記ユーザがプレイする前記ゲームの前記タイトル、前記メーカー名または前記種類が、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関連する前記ゲーム情報における前記ゲームの前記タイトル、前記メーカー名または前記種類に含まれる場合にのみ、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する前記徴収データを演算してもよい。
【0015】
また、第1の側面において、
前記受付手段が、前記団体識別情報に関連する特定エリアの位置または領域に関する特定エリア情報を受け付けると、前記記憶手段は、受け付けた前記特定エリア情報および前記団体識別情報を関連付けて前記記憶部に記憶させ、
前記演算手段は、前記特定エリア情報における前記特定エリアの位置から前記ゲームをプレイする前記ユーザの位置までの距離が所定の閾値の距離以下である場合、または前記特定エリア情報における前記特定エリアの領域に前記ユーザの位置が入っている場合にのみ、前記ユーザがプレイする前記ゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する前記徴収データを演算してもよい。
【0016】
また、第1の側面において、
前記受付手段が、前記ゲームをプレイする前記ユーザが所持する前記ユーザ端末の位置の情報である位置情報を受け付けると、前記演算手段は、前記ユーザ端末の位置を前記ユーザの位置とみなして演算を行ってもよい。
【0017】
また、第1の側面において、
前記特定エリア情報における前記特定エリアの位置または領域は、現実空間または仮想空間における位置または領域であり、
前記演算手段は、前記特定エリア情報における前記特定エリアの現実空間または仮想空間における位置から前記ユーザの現実空間または仮想空間における位置までの距離が所定の閾値の距離以下である場合、または前記特定エリア情報における前記特定エリアの現実空間または仮想空間における領域に前記ユーザの現実空間または仮想空間における位置が入っている場合にのみ、前記ユーザがプレイする前記ゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する前記徴収データを演算してもよい。
【0018】
また、第1の側面において、
前記演算手段は、前記ユーザがプレイしている前記ゲームの状況によって前記団体に対する前記徴収データを変えることができる。
【0019】
また、第1の側面において、
前記演算手段は、前記ユーザがプレイする前記ゲームにおける課金情報またはゲーム結果に加えて、購入したゲームデータに関する情報に基づいて、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する前記徴収データを演算してもよい。
【0020】
また、第1の側面において、
前記コンピュータを送信手段として更に機能させ、
前記送信手段は、前記演算手段により演算された前記徴収データを、前記団体に関連する端末に送信することができる。
【0021】
また、第1の側面において、
前記コンピュータを特典付与手段として更に機能させ、
前記特典付与手段は、前記演算手段により演算された前記徴収データに応じて、前記ユーザに対して特典を付与し、
前記送信手段は、前記特典付与手段により付与された前記特典に関する情報を、前記団体に関連する前記端末に送信することができる。
【0022】
第2の側面は、
コンピュータを受付手段と、記憶手段と、団体指定手段と、演算手段として機能させ、
前記受付手段が、団体の識別を行う団体識別情報を受け付けると、前記記憶手段は、受け付けた前記団体識別情報を記憶部に記憶させ、
前記受付手段が、ゲームのプレイを行うユーザが所持するユーザ端末からユーザ識別情報および団体指定情報を受け付けると、前記団体指定手段は、受け付けた前記ユーザ識別情報および前記団体指定情報に基づいて、前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報を指定し、
前記演算手段は、前記ユーザがプレイする前記ゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する徴収データを演算する、ふるさと還元プログラムである。
【0023】
第3の側面は、
プログラムを実行することにより受付手段と、記憶手段と、団体指定手段と、演算手段として機能するコンピュータであって、
前記受付手段が、団体の識別を行う団体識別情報を受け付けると、前記記憶手段は、受け付けた前記団体識別情報を記憶部に記憶させ、
前記受付手段が、ゲームのプレイを行うユーザが所持するユーザ端末からユーザ識別情報および団体指定情報を受け付けると、前記団体指定手段は、受け付けた前記ユーザ識別情報および前記団体指定情報に基づいて、前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報を指定し、
前記演算手段は、前記ユーザがプレイする前記ゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する徴収データを演算する、コンピュータである。
【0024】
第4の側面は、
制御部を有するコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記制御部が、団体の識別を行う団体識別情報を受け付けると、前記制御部が、受け付けた前記団体識別情報を記憶部に記憶させる工程と、
前記制御部が、ゲームのプレイを行うユーザが所持するユーザ端末からユーザ識別情報および団体指定情報を受け付けると、前記制御部が、受け付けた前記ユーザ識別情報および前記団体指定情報に基づいて、前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報を指定する工程と、
前記制御部が、前記ユーザがプレイする前記ゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、前記ユーザの前記ユーザ識別情報に対応する前記団体識別情報に関する前記団体に対する徴収データを演算する工程と、
を備えた、情報処理方法である。
【発明の効果】
【0025】
本開示によれば、新たなふるさと還元プログラム、プログラム、コンピュータおよび情報処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本実施形態における情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態における情報処理システムの構成要素間の情報の流れを示す図である。
【
図3】本実施形態における情報処理システムによる一連の動作の流れを示すフローチャートである。
【
図4】本実施形態における特定エリアの位置および領域を説明する図である。
【
図5】本実施形態における情報処理システムにより情報の処理が行われる際にゲーム装置のディスプレイに表示される画面を示す図である。
【
図6】本実施形態における情報処理システムによる他の一連の動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(地方創生)
上述したように、少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくことが求められている(まち・ひと・しごと創生法第1条)。
稼ぐ地域をつくるとともに、安心して働けるようにすること、地方とのつながりを築き、地方への新しいひとの流れを作ること、結婚・出産・子育ての希望をかなえること、ひとが集う、安心して暮らすことができる魅力的な地域をつくることを目標とされている。
この目標を達成するために、地域資源・産業を生かした地域の競争力強化、専門人材の確保と育成、働きやすい魅力的な就業環境と担い手の確保、テレワーク(リモートワーク)などを活用した地方移住の推進、魅力ある地方大学の実現と地域産業の創出・拡大による若者の修学・就業による地方への定着の推進、関係人口の創出・拡大、企業版ふるさと納税などによる地方への資金の流れの創出・拡大、結婚・出産・子育ての支援、仕事と子育ての両立、地域の実情に応じた取組の推進、質の高い暮らしのためのまちの機能の充実、地域資源を活かした個性あふれる地域の形成、安心して暮らすことができる街づくりによる活力を生み、安心な生活を実現する環境の確保が求められている。
これを解決するために、地域におけるSociety5.0の推進によって、スーパーシティ構想の推進や、地域におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の活用、地方創生SDGsの実現などの持続可能な街づくりの実現が行われている。
【0028】
国民が好きな自治体を選んで寄付ができるふるさと納税制度がある。これにより、過疎などにより税収が減少している地域と、都市部との地域間格差を是正することが期待されている。その一方で、好きな有名人やアニメなどにお布施をし、布教活動などを行う推し活が存在し、ユーザの満足感が満たされている。
本発明者らは鋭意検討した結果、ゲーム内課金の一部を指定した自治体や団体等に寄付することができ、返礼品(特典)がもらえる「ふるさと課金」と呼ぶアイデアを想到した。本発明は、ふるさと課金を促し、地方創生を実現するための以下のような新たなふるさと還元プログラム、プログラム、コンピュータおよび情報処理方法を提供するものである。なお、本明細書において、ふるさと課金を行うとは、ゲーム課金と同様にユーザが直接的または間接的に金銭を支出すること、または地方公共団体等の団体が直接的または間接的に金銭を受領する(支給を含み、経済的利益を得る)ことを意味する。
【0029】
〔本実施形態〕
本実施形態の情報処理システム1について、図面を参照して説明する。
【0030】
<情報処理システム1の説明>
本実施形態の情報処理システム1では、サーバ装置2(コンピュータ)およびユーザ端末3(ゲーム装置)が通信ネットワーク6を介して互いに通信可能に接続されている。ユーザ端末3とは、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末、ポータブルタイプまたは据置タイプのゲーム専用機等である。また、
図1に示す例では、ふるさと課金の受領者である団体の端末4や、後述するふるさと課金をしたユーザへ特典を提供するためのふるさと納税業務管理システムや特典提供システム5も、通信ネットワーク6を介してサーバ装置2に通信可能に接続されている。
【0031】
<情報処理システム1の概要>
サーバ装置2(コンピュータ)は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ユーザ端末3の各々に対してゲームに関する制御信号の送受信を行うことにより各ユーザ端末3でゲームを行わせる。また、サーバ装置2は、複数のユーザ端末3でマルチプレイを行わせることもできるようになっている。なお、ふるさと課金を行うための「ゲーム」は特に限定されず、対戦型ゲームおよび協調型ゲーム(チーム対抗戦を含む)、スポーツゲーム、アクションゲーム、パズルゲーム等を含む。
【0032】
ユーザ端末3は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、各ユーザ端末3は、通信ネットワーク6を介して、サーバ装置2からゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的には、ダウンロードおよびインストール)する。
【0033】
ユーザには、ユーザ端末3に対応づけて、識別情報およびパスワードを含むアカウント情報(ユーザ識別情報)が、割り当てられている。このアカウント情報は、ログイン時、ユーザ端末3からサーバ装置2に送信され、サーバ装置2におけるユーザ認証に利用される。また、特典を送付するための宛先がアカウント情報として登録されてもよい。
【0034】
ユーザ認証を経て、サーバ装置2とユーザ端末3との相互通信が可能となる。ログイン後、ユーザ端末3は、ゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)をサーバ装置2から受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像や音声をディスプレイ37およびスピーカ39に出力しながら、ゲームを進行させる。
【0035】
<情報処理システム1の構成>
以下、
図1を参照して、サーバ装置2およびユーザ端末3等の各ハードウェア構成について説明する。
【0036】
<サーバ装置2の構成>
図1に示すように、サーバ装置2は、ネットワークインターフェース21、制御部22および記憶部23を有する。ネットワークインターフェース21および記憶部23は、バス24を介して制御部22と電気的に接続されている。
【0037】
ネットワークインターフェース21は、インターネットおよびLANなどの通信ネットワーク6を介して各ユーザ端末3、団体の端末4、ふるさと納税業務管理システムや特典提供システム5(特典提供業者等の端末)と通信可能に接続されている。
【0038】
制御部22は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、サーバ装置2の動作を制御する。
【0039】
制御部22は、後述する記憶部23に記憶されている各種プログラムを実行することにより、受付手段221、記憶手段222、団体指定手段223、演算手段224、特典付与手段225、および送信手段226として機能する。
【0040】
受付手段221は、後述する団体の識別を行う団体識別情報や、ゲームのプレイを行うユーザが所持するユーザ端末からユーザ識別情報および団体指定情報などを受け付ける。また、受付手段221は、団体識別情報に関連する特定エリアの位置または領域に関する特定エリア情報やユーザの位置情報などを受け付けることもできる。
「団体識別情報」とは団体を識別するための情報(アカウント)であり、「ユーザ識別情報」とはユーザを識別するための情報(アカウント)である。「団体指定情報」とは、ユーザによるふるさと課金の受取先となる団体を指定するための情報である。なお、本明細書において、特に明記した場合を除いて、「団体」とは、都道府県や市町村などの自治体のほか、ユニセフや赤十字、ユーザが寄付を行いたい慈善団体やNPO法人、寄付金控除を受けられる法人、代行して慈善団体等に寄付を行う団体等も含む。
「特定エリア」とは、ふるさと課金の受取先となる団体に関連するものであるが、その団体が所在する土地区画に限定されるものではない。特定エリアは、例えば、公園、イベント会場、球場、スタジアム、集会所や公民館、古城といった施設や歴史建造物や、山、湖といった景観スポットや、橋といった建築物でもよい。また、特定エリアの位置または領域は、現実空間または仮想空間における位置または領域でもよい。
【0041】
記憶手段222は、受付手段221が受け付けた団体識別情報を記憶部23に記憶させる。また、記憶手段222は、ゲームのタイトル、メーカー名または種類に関するゲーム情報(ゲーム識別情報)を、団体識別情報に関連付けて記憶部23に記憶させることもできる。記憶手段222は、受付手段221が受け付けた特定エリア情報と団体識別情報を関連付けて記憶部23に記憶させることもできる。
【0042】
団体指定手段223は、受け付けたユーザ識別情報および団体指定情報に基づいて、ユーザ識別情報に対応する団体識別情報を指定する。ユーザ識別情報に団体識別情報が対応することから、ふるさと課金の受取先が確定する。すなわち、団体が予め本開示に係るふるさと課金システムに登録していなければ、その団体はゲームユーザからふるさと課金を受領することはない。
【0043】
演算手段224は、ユーザがプレイするゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、ユーザのユーザ識別情報に対応する団体識別情報に関する団体に対する徴収データを演算する。これにより、ユーザが指定した団体に対する納税額または寄付額が決定される。たとえば、返礼品が、10000円の寄付で3000円分の仮想通貨がもらえる商品であれば、ユーザが指定した団体に対する納税額または寄付額は10000円となる。課金情報等に加えて、後述するように、ゲームタイトルや特定エリア情報といった他の条件も満たしたうえで徴収データを演算することができる。
「ゲーム結果に基づいて」とは、ゲーム内の成果(記憶部に記憶された履歴情報。すなわちユーザの頑張り度合い)に応じて任意の団体に寄付ができることを意味する。例えば、ゲームプレイ時間が所定時間を超えた場合、所定量のスタミナ(ゲームを実行できる権利)を消費した場合、アイテムを集めた場合、ボスキャラを倒した場合、所定量歩いた場合、所定のポイントが所定量貯まった場合、所定の場所(たとえば課金をする自治体の特定エリア内)に位置した場合等に、ふるさと課金をする条件を満たすように設定されてもよい。以下、課金情報およびゲーム結果を総称して「課金情報等」ともいう。
【0044】
特典付与手段225は、演算手段224により演算された徴収データに応じて、ユーザに対して特典を付与する。例えば、徴収データに対応する金銭の1~30%に相当する特典をユーザに付与してもよい。なお、ユーザは特典を受け取らない選択も可能である。このような選択は、課金時にすることができる。
【0045】
「特典」は特に限定されるものではなく、ふるさと課金受取先の団体が位置する農産物、魚介類、工芸品といった特産品やその団体で利用できる商品券(地域振興券)やクーポン券等の有体物だけでなく、ポイント、スタンプ、NFT(non-fungible token)やゲームアイテム等の無体物であってもよい。なお、商品券(地域振興券)やクーポン券等はデジタルな情報として管理される無体物としてもよい。また、特典は、ゲームの内容を変化させるものであってもよく、ゲーム効果、すなわちゲームにおける演出やパラメータに関するものでもよい。ダウンロード可能な団体ゆかりの楽曲、画像や映像であったり、団体ゆかりの有名人やご当地キャラの画像、映像、NFTやアバターがもらえるように設定されてもよい。また、団体が地方自治体である場合、ユーザが自治体の出身者または戸籍登録者であると特別特典をもらえたり、その自治体の特定エリアに位置したことがある回数や時間に応じて、ゲームを実行した時間、ログイン日数や回数(コンティニュー回数)に応じて、ふるさと課金の課金回数や課金額(累計額)に応じて特典が増えるように設定されていてもよい。
このように、ゲームを通して所定の団体に対してふるさと課金を行うことにより特典が付与されれば、ゲームをプレイする動機付けとふるさと課金を行う動機づけとなり、ひいては地方創生といった社会課題を解決する糸口となる。
【0046】
ユーザに付与される返礼品が例えばゲーム内で利用される特典(商品やサービス)である場合の具体的な設定として以下のような態様が可能である。ゲームユーザが自身のアカウント(ユーザ識別情報)でログインしてゲームをプレイし、ゲーム内で獲得したい返礼品を選択する。返礼品は、10000円の寄付で3000円分の仮想通貨がもらえる商品、6000円の寄付で所定の武器アイテム(仮想オブジェクト)がもらえる商品、300円の寄付でコンティニュー権利×1回をもらえる商品、300円の寄付でスタミナ全回復×1回する商品などがある。ここで、上述したように、ふるさと課金を行う際にはユーザ識別情報に団体識別情報を対応させる必要があることから、課金システムに登録されている自治体のうち、どの自治体(団体識別情報)に納付をするかも課金時に選択される(すなわち、受付手段221が受け付けたユーザ識別情報および団体指定情報に基づき、団体指定手段223がユーザ識別情報に対応する団体識別情報を指定する)。そして、ゲーム内でユーザの操作に基づいて3000円の仮想通貨の返礼品が選択されると、10000円の決済処理が行われ、演算手段224により10000円という徴収データが演算される。なお、ユーザ自身の税金控除などに関する手続き(ワンストップ特例制度など)も合わせて申請ができる。他方、自治体などの団体に寄付を行わない場合は、3000円の支払いで3000円分の仮想通貨がもらえる商品、2000円の支払いで所定の武器アイテム(仮想オブジェクト)がもらえる商品、100円の支払いでコンティニュー権利×1回をもらえる商品、100円の支払いでスタミナ全回復×1回する商品などを購入することができる。
【0047】
送信手段226は、演算手段224により演算された徴収データや特典付与手段225により付与された特典に関する情報を、団体の端末4に送信する。また、
図2の下部の点線で示すように、送信手段226により、ふるさと納税業務管理システムや特典提供システム5に対して特典情報を送信し、ユーザに対しては特典や返礼品を提供することもできる。
【0048】
記憶部23は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)などで構成されている。記憶部23は、前述のように受付手段221が受け付けた団体識別情報を記憶し、この団体識別情報と関連付けさせてゲーム情報や特定エリア情報を記憶することもできる。また、記憶部23には、本実施形態のゲームプログラムの一部を含む各種プログラムの他、ゲームの進行に必要な各種データ、地図情報などが記憶されている。また、記憶部23には、ユーザ毎の、各操作に対応する、ユーザによる操作入力の履歴情報がそれぞれ記憶される。
【0049】
<ユーザ端末3の構成>
図1に示すように、ユーザ端末3は、ディスプレイ37、タッチパッド38およびスピーカ39を有する。また、ユーザ端末3は、ネットワークインターフェース31、制御部32、グラフィック処理部33、操作部34、オーディオ処理部35および記憶部36を有し、さらにGPS機能を有している。ネットワークインターフェース31、グラフィック処理部33、操作部34、オーディオ処理部35および記憶部36は、バス40を介して制御部32と電気的に接続されている。
【0050】
ネットワークインターフェース31は、ユーザ端末3とサーバ装置2との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク6に通信可能に接続される。
【0051】
グラフィック処理部33は、後述する制御部32から出力されるゲーム画像情報に従って、キャラクタおよび仮想空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描写する。グラフィック処理部33は、例えばディスプレイ37と接続されており、動画形式に描写されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ37上に表示される(
図5)。このようなゲーム画面において、特定エリア情報が、例えば「対戦場所」として表示されてもよい。
【0052】
操作部34は、タッチパッド38と接続され、タッチパッド38への操作入力に関するデータをタッチパッド38との間で送受信する。ユーザは、タッチパッド38をタッチすることで、ユーザ端末3に操作信号を入力する。
【0053】
オーディオ処理部35は、スピーカ39と接続され、後述する制御部32の指示に従ってゲーム音声を再生および合成すると、これをスピーカ39から出力させる。
【0054】
制御部32は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、ユーザ端末3の動作を制御する。制御部32は、後述する記憶部36に記憶されている各種プログラムを実行することにより、通信手段321、ゲーム実行手段322および報知制御手段323として機能する。
【0055】
通信手段321は、ネットワークインターフェース31を介してサーバ装置2との通信を行う機能である。通信手段321は、操作部34がタッチパッド38から受信した各種操作信号に応じて、サーバ装置2が処理可能な情報を生成して送信する。例えば、通信手段321は、アカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報などを、サーバ装置2に送信する。また、通信手段321は、ダウンロード要求情報に応じてサーバ装置2から送られてきた新たなゲームデータなどを受信する。
【0056】
ゲーム実行手段322は、ユーザ端末3のユーザによるタッチパッド38の操作に従って、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを後述する記憶部36から読み出すかまたはサーバ装置2から受信したデータを用いて、ゲームプログラムを実行しつつ、2次元または3次元のゲーム画像情報を生成する。ゲーム画像情報がグラフィック処理部33によって処理されることにより、ディスプレイ37には処理後のゲーム画像が逐次表示される。
【0057】
そして、ゲーム実行手段322は、ゲーム画像上に、ユーザ端末3のユーザの操作に従ってキャラクタを配置させ、そのユーザの操作およびゲームの進行状況に応じて仮想ゲーム空間におけるキャラクタの行動を制御する。
【0058】
報知制御手段323は、ゲームの実行にあたり、ユーザ端末3のユーザの操作などに応じてディスプレイ37の表示制御およびスピーカ39の音声出力制御を行う。
【0059】
記憶部36は、HDD、RAM、ROMおよびSSDなどで構成されている。記憶部36には、サーバ装置2からダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラム、ユーザ端末3のアカウント情報などが格納されている。
【0060】
<団体の端末4の構成>
団体の端末4も、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末などであってもよく、団体識別情報、ゲーム情報、特定エリア情報などを送信できるものであれば特に限定されない。
【0061】
<納税業務管理システム、特典提供システム5の構成>
納税業務管理システムや特典提供システム5は、ふるさと課金の受領者に代わって、有体物や無体物を含む特典や返礼品をユーザに提供するものであり、特に限定されない。既存のシステムを利用するものであってよい。
【0062】
<情報処理システム1の動作の流れ>
図3は、本実施形態における情報処理システム1(サーバ装置2)の一連の動作の流れを示すフローチャートである。なお、受付手段221が情報を受け付ける順序は以下の説明の順序に限定されない。
【0063】
団体のユーザの操作入力に基づいて、端末4から団体登録申請情報がサーバ装置2に送られることにより、受付手段221が、この団体の団体識別情報(アカウント登録)を受け付ける(ステップSt101)。
【0064】
次に、記憶手段222は、受け付けた団体識別情報を記憶部23に記憶させ、ユニークな団体のアカウントを生成する(ステップSt102)。
【0065】
また、ゲームのプレイを行うユーザの操作入力に基づいて、ユーザ端末3からユーザ登録申請情報および団体指定情報がサーバ装置2に送られることにより、受付手段221は、ユーザ識別情報(ユーザのアカウント)および団体指定情報を受け付ける(ステップSt103)。
【0066】
次に、団体指定手段223は、受け付けたユーザ識別情報および団体指定情報に基づいて、ユーザ識別情報に対応する団体識別情報を指定する(ステップSt104)。
【0067】
次に、記憶手段222は、ゲームのタイトル、メーカー名または種類に関するゲーム情報(ゲーム識別情報)を、団体識別情報に関連付けて記憶部23に記憶させる(ステップSt105)。なお、ステップSt105は、上記ステップSt101~104の各ステップより前、後、または同時に行われてもよい。
【0068】
次に、受付手段221が受け付けたユーザがプレイするゲームのタイトル、メーカー名または種類(ゲーム情報)が、記憶部23に記憶された、ユーザのユーザ識別情報に対応する団体識別情報に関連するゲーム識別情報(ゲームのタイトル、メーカー名または種類)に含まれるかが判断される(ステップSt106)。
ステップSt106で「NO」の場合、
図3に示す例では、ふるさと課金を行うことはできないが、ゲーム自体はできることとなる。
他方、ステップSt106で「YES」と判断された場合、次の処理へ進む。
【0069】
次に、受付手段221が、団体識別情報に関連する特定エリアの位置または領域に関する特定エリア情報を受け付け、記憶手段222は、受け付けた特定エリア情報および団体識別情報を関連付けて記憶部23に記憶させる(ステップSt107)。
【0070】
そして、特定エリア情報における特定エリアの位置p1からゲームをプレイするユーザの位置upまでの距離d1が所定の閾値の距離以下であるか(
図4(a))、または特定エリア情報における特定エリアの領域Rにユーザの位置upが入っているか(
図4(b))が判断される(ステップSt108)。ユーザの位置upの判断に、ユーザ端末3のGPS機能を利用することができる。
ステップSt108で「NO」の場合、ふるさと課金を行うことはできないが、ゲーム自体できてもよい。
他方、ステップSt108で「YES」と判断された場合、次の処理へ進む。
【0071】
次に、演算手段224は、ユーザがプレイしているゲームの状況を読み出す(ステップSt109)。
【0072】
次に、演算手段224は、ユーザがプレイするゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、ユーザのユーザ識別情報に対応する団体識別情報に関する団体に対する徴収データを演算する(ステップSt110)。例えば、1000円の寄付で300円分の仮想通貨が特典として付与される設定の場合に、1000円の課金がされれば、1000円が徴収データとして演算される。さらに、ステップSt109で読み取られたゲーム状況やゲーム結果に基づいて徴収額を変化させることができる。
【0073】
次に、特典付与手段225は、演算手段224により演算された徴収データに応じて、ユーザ(ユーザのアカウント)に対して特典を付与する(ステップSt111)。上述の例では、1000円の寄付をすれば、300円分の仮想通貨が特典として付与されることとなる。
【0074】
次に、送信手段226は、特典付与手段225により付与された特典に関する情報を、団体の端末4に送信する(ステップSt112)。
【0075】
このようにして、ユーザが支援したい団体に対するふるさと課金は終了する。
【0076】
以上をまとめると、本実施形態に係るふるさと課金プログラム、コンピュータ(サーバ装置2)および情報処理方法において、コンピュータ(サーバ装置2)を受付手段221と、記憶手段222と、団体指定手段223と、演算手段224として機能させ、受付手段221が、団体の識別を行う団体識別情報を受け付けると、記憶手段222は、受け付けた団体識別情報を記憶部23に記憶させ、受付手段221が、ゲームのプレイを行うユーザが所持するユーザ端末3からユーザ識別情報および団体指定情報を受け付けると、団体指定手段223は、受け付けたユーザ識別情報および団体指定情報に基づいて、ユーザ識別情報に対応する団体識別情報を指定し、演算手段224は、ユーザがプレイするゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、ユーザのユーザ識別情報に対応する団体識別情報に関する団体に対する徴収データを演算する。
【0077】
<効果>
このような本実施形態に係るふるさと課金プログラム、コンピュータ(サーバ装置2)および情報処理方法であれば、受付手段221が受け付けた団体識別情報と、ユーザ識別情報および団体指定情報とを記憶手段222が記憶部23に記憶させ、団体指定手段223がユーザ識別情報に団体識別情報を対応させることにより、ユーザがふるさと課金しようとする団体が自動的に特定される。そして、演算手段224により、課金情報等に基づいて、ユーザがふるさと課金したい団体に対する徴収データが演算される。こうして、ユーザはゲームを介して所望の団体を支援することができ、地方創生に貢献できる。
esport(eスポーツ)等によってゲームは再認識されており、本ふるさと課金プログラムはゲーマーの自己実現および社会貢献を達成するものである。
また、日常的に行えるゲームを介することから、ふるさと課金制度によれば日常的に課金先の団体のことを意識することができ、実際に課金先に行ってみよう、足を運んでみようという考えに至りやすい。また、ゲームステージなどの舞台となった地と連携したイベントを開催するなど、地方とゲームに関しては親和性があり相乗的な効果を創出する。またゲームイベントはインターネットを介してリモートで参加できる。これにより、ふるさと課金を行った地域などからゲームに参加するなど、ふるさと課金に加えて参加地によってキャラクタの性能が異なるため、地方に足を運んでみるきっかけを提供することができる。
【0078】
また、このような本実施形態に係るプログラム、コンピュータ(サーバ装置2)および情報処理方法において、コンピュータ(サーバ装置2)を特典付与手段225として更に機能させ、特典付与手段225は、演算手段224により演算された徴収データに応じて、ユーザに対して特典を付与してもよい。
ふるさと納税制度と同じく、徴収された金銭の30%相当の特典(返礼品)を提供することもでき、このように、ふるさと課金をしたユーザに対して特典が付与されれば、ふるさと課金を行うインセンティブとなり、ゲームを介して地方創生を実現されることとなる。
【0079】
また、このような本実施形態に係るプログラム、コンピュータ(サーバ装置2)および情報処理方法において、演算手段224によりユーザに付与される特典は、ユーザがプレイするゲームの内容を変化させるものであってもよい。
この「ゲームの内容」とは、ゲームにおける背景画像やサウンド効果等の演出や、ゲーム中のキャラクタ等のパラメータに関するものである。特典がゲーマーにとって魅力的なゲーム内容になるものであれば、ふるさと課金を行うインセンティブとなる。例えば、その団体に関連するアイテムを出現させたり、アイテムの数や効果を変更したり、ゲームキャラクタを能力アップさせたり、ふるさと課金する場合だけの特別画像を表示させたり、格闘ゲーム等で特殊技を発動可能に変化させたりしてもよい。また、ゲームの背景を団体に関連する実際の風景にしてもよく、ゲームキャラクタの姿も団体に関連するご当地キャラや特産品に関連する表示にしてもよい。また、技名やキャラクタ名を自治体に関連した名称にすることもできる。さらに、寄付をした自治体の特定エリアに位置する場合に、ゲームキャラクタの能力が変化するなど、そのエリアでゲームをするときに利益を得るようにしてもよい。
【0080】
また、このような本実施形態に係るプログラム、コンピュータ(サーバ装置2)および情報処理方法において、記憶手段222は、ゲームのタイトル、メーカー名または種類に関するゲーム情報を、団体識別情報に関連付けて記憶部23に記憶させ、演算手段224は、ユーザがプレイするゲームのタイトル、メーカー名または種類が、ユーザのユーザ識別情報に対応する団体識別情報に関連するゲーム情報におけるゲームのタイトル、メーカー名または種類に含まれる場合にのみ、ユーザのユーザ識別情報に対応する団体識別情報に関する団体に対する徴収データを演算してもよい。
このように、予めふるさと課金をできるゲームのタイトル、メーカー名または種類を知ることができれば、ユーザは自身の推しのゲーム(メーカーまたはゲーム種類などのゲーム識別情報))を介してふるさと課金をすることができ、推しの自治体等の団体を支援できる。また、ふるさと課金のゲームの認知度が向上し、地方自治体は寄付金を集め、地方創生を実現することができる。
【0081】
また、このような本実施形態に係るプログラム、コンピュータ(サーバ装置2)および情報処理方法において、受付手段221が、団体識別情報に関連する特定エリアの位置または領域に関する特定エリア情報を受け付けると、記憶手段222は、受け付けた特定エリア情報および団体識別情報を関連付けて記憶部23に記憶させ、演算手段224は、特定エリア情報における特定エリアの位置からゲームをプレイするユーザの位置までの距離が所定の閾値の距離以下である場合、または特定エリア情報における特定エリアの領域にユーザの位置が入っている場合にのみ、ユーザがプレイするゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、ユーザのユーザ識別情報に対応する団体識別情報に関する団体に対する徴収データを演算してもよい。
このように、ユーザが特定エリアの所定の位置または領域にいなければ、徴収データが演算されない、すなわち、ふるさと課金できない設定にしてもよい。さらに、他の例として、課金またはゲームをしなくとも、所定の特定エリアにいれば所定の徴収データ(ふるさと課金金額)が演算されるよう設定されてもよい。また、特定エリアで課金またはゲームをしなくても徴収データが演算されるが、特定エリアで課金またはゲームをすれば徴収量が増える(徴収データが変化する)ように設定されてもよい。
この結果、ふるさと課金を介して、例えば、団体が指定する地域までユーザを誘致する効果が期待され、費やされる飲食代、宿泊代、お土産代など、様々な経済的効果も期待でき、ひいては地方創生を実現することができる。政府等が推進する全国旅行支援キャンペーンなどにおいても、本実施形態に係るプログラム、コンピュータ(サーバ装置2)および情報処理方法は有益である。
【0082】
また、このような本実施形態に係るプログラム、コンピュータ(サーバ装置2)および情報処理方法において、受付手段221が、ゲームをプレイするユーザが所持するユーザ端末3の位置の情報である位置情報を受け付けると、演算手段224は、ユーザ端末3の位置をユーザの位置とみなして演算を行ってもよい。
このように、ゲームをプレイする手段であるユーザ端末3の位置をユーザの位置upとみなすことができ(
図4)、ユーザの位置upを把握する手段としてユーザ端末3のGPS機能等を好適に利用できる。また、団体指定情報を用いずに、位置情報を利用して、ユーザ端末3がいる場所の所定の団体を選択できるようにしてもよい。
【0083】
また、このような本実施形態に係るプログラム、コンピュータ(サーバ装置2)および情報処理方法において、特定エリア情報における特定エリアの位置または領域は、現実空間または仮想空間における位置または領域であり、演算手段224は、特定エリア情報における特定エリアの現実空間または仮想空間における位置からユーザの現実空間または仮想空間における位置までの距離が所定の閾値の距離以下である場合、または特定エリア情報における特定エリアの現実空間または仮想空間における領域にユーザの現実空間または仮想空間における位置が入っている場合にのみ、ユーザがプレイするゲームにおける課金情報またはゲーム結果に基づいて、ユーザのユーザ識別情報に対応する団体識別情報に関する団体に対する徴収データを演算してもよい。
地方創生を実現するために、ふるさと課税を行う団体の地域にユーザを実際に招くことが理想ではあるが、自治体の現実空間に対応する仮想空間においてその団体の雰囲気を知ることはでき、実際に訪問や旅行できなくても、将来その地域を訪れよう、移住しようというインセンティブを与えることができる。
【0084】
また、このような本実施形態に係るプログラム、コンピュータ(サーバ装置2)および情報処理方法において、演算手段224は、ユーザがプレイしているゲームの状況によって団体に対する徴収データを変えてもよい(ステップSt109~St110)。
上述のように徴収された金銭の30%相当の特典(返礼品)を提供することも可能であるが、さらに、ゲーム結果に応じてこの割合を変更してもよく、こうしてゲームを介して地方創生がより効果的に実現されることとなる。その他にも、例えば、ゲーム内でガチャやルーレットを引くときに、課金額(徴収データ)を新たに入力したり増減できる設定にしてもよい。また、ゲームオーバー時や、スタミナ切れ時、ゲームのコンティニュー時など、ゲーム状況に応じてふるさと課金の納付先や返礼品(商品)がレコメンド表示されたり、課金額(徴収データ)を新たに入力したり増減できる設定にしてもよい。このように、特典付与の設定により、ゲームをプレイする動機付けにも、ふるさと課金を行う動機づけにもなり、ひいては地方創生といった社会課題が解決されることになる。
【0085】
また、このような本実施形態に係るプログラム、コンピュータ(サーバ装置2)および情報処理方法において、コンピュータ(サーバ装置2)を送信手段226として更に機能させ、送信手段226は、演算手段224により演算された徴収データを、団体の端末4に送信してもよい。また、コンピュータ(サーバ装置2)を特典付与手段225として更に機能させ、特典付与手段225は、演算手段224により演算された徴収データに応じて、ユーザに対して特典を付与し、送信手段226は、特典付与手段225により付与された特典に関する情報を、団体の端末4に送信してもよい。
こうして、ふるさと課金が行われたことや、徴収データに応じた特典を付与すべきことを自治体等の団体が知ることができる。「団体に関連する端末」として、ふるさと納税業務管理システムや特典提供システム5における端末も含まれる。したがって、これらのシステムに対しても徴収データや特典情報(寄附情報)を送り、ユーザに対しては特典や返礼品を付与または配送することもできる(
図2)。例えば、NFTの場合には団体の端末4などからURLをユーザ端末3に送ることもできる。
【0086】
〔他の実施形態〕
前記実施形態において説明した各種制御手段および処理手順は一例であり、本開示、その適用物またはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。各種制御手段および処理手順は、本開示の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0087】
例えば、上述した実施形態においては、徴収データに応じて特典(返礼品)がユーザに付与される例を説明したが、本開示はこれに限定されない。今回提案するふるさと課金制度は、地方創生のために、ゲーム内課金の一部を指定した団体等に寄付し、返礼品をもらえるようにした制度であるが、上述した実施形態とは異なりゲームを介して寄付だけを行うこともできる。以下、ふるさと課金制度において特典を受け取らない場合の本開示の他の実施形態について説明する。
【0088】
図6は、本実施形態における情報処理システム1(サーバ装置2)の他の一連の動作の流れを示すフローチャートである。なお、ステップSt201~ステップSt204は、
図3を参照して説明したステップSt101~ステップSt104と同じ処理であるため、説明を省略する。また、受付手段221が情報を受け付ける順序は以下の説明の順序に限定されないのは上述と同様である。
【0089】
ステップSt204の後に、この実施形態では、演算手段224は、ユーザがプレイするゲームにおける課金情報のみに基づいて、ユーザのユーザ識別情報に対応する団体識別情報に関する団体に対する徴収データを演算する(ステップSt205)。例えば、1000円の武器アイテム(仮想オブジェクト)を購入するために課金すれば、10円が団体に寄付されるよう徴収されてもよい。
【0090】
次に、送信手段226は、演算手段224により演算された徴収データに関する情報を、団体の端末4に送信する(ステップSt206)。
【0091】
このようにして、ユーザが支援したい団体に対するふるさと課金は終了する。
【0092】
ふるさと納税制度では、税金控除の他、寄付額(支払額)の一部が返礼品として納税者に提供される仕組みとなっている。他方、今回提案するふるさと課金制度では、返礼品をもらわず、支払額(課金額)の一部を寄付することもできる。日常的に行われるゲームを介して金銭的に無理をせずに継続的な寄付が期待できる。またゲームをすること(課金をすること)によって、社会貢献を行うことができる。
【0093】
さらに、別の実施形態として、上述した本実施形態に係るプログラム、コンピュータ(サーバ装置2)および情報処理方法において、演算手段224は、ユーザがプレイするゲームにおける課金情報またはゲーム結果に加えて、購入したゲームデータに関する情報に基づいて、ユーザのユーザ識別情報に対応する団体識別情報に関する団体に対する徴収データを演算してもよい。
例えば、ゲーム内課金として仮想通貨を購入する場合の他に、ECサイトを管理するサーバ装置2(
図2)を介して、またはサーバ装置2のような処理を行うECサイトを介してユーザがゲーム(ダウンロードコンテンツを含む)を購入する際に、ゲーム代金とは別に課金額(徴収データ)を入力できるように設定してもよい。このように、ふるさと課金システムはECプラットフォームにおいても地方創生を実現することができる。
【0094】
また、このような本実施形態に係るふるさと課金プログラム、コンピュータ(サーバ装置2)および情報処理方法において、ふるさと課金の受領先となる「団体」は、自治体行政に限定されず、慈善団体であってもよく、ユニセフや赤十字、NPO法人、寄付金控除を受けられる団体、代行して慈善団体等に寄付を行う団体等も含む。
【0095】
また、このような本実施形態に係るふるさと課金プログラム、コンピュータ(サーバ装置2)および情報処理方法において、徴収データの演算後に、ふるさと納税のいわゆるワンストップ特定措置と同様に税制優遇を受けるための申請データを自治体や税務署に送信するように構成されていてもよい。
【0096】
また、ユーザがふるさと課金情報を入力する際に、ふるさと課金の使途を指定できるように設定されていてもよい。
例えば、ユーザはふるさと課金した金銭が子育て支援、公園の整備支援や環境保護支援などに利用されるよう指定できるようにすれば、ふるさと課金をより利用しやすくなる。
【0097】
また、このような本実施形態に係るプログラム、コンピュータ(サーバ装置2)および情報処理方法において、特典付与手段225は、特定エリアの位置p1または領域Rの所定の位置p2、p3からユーザの位置upまでの距離に基づいて、ユーザに付与される特典の内容を変えてもよい。「特定エリア領域R内の所定の位置」とは、例えば、特定エリア領域R内の中心位置p2であってもよいし、ゲーム大会の主催者が決める特定エリア領域R内の任意の位置p3であってもよい。この場合、ユーザの位置upとの距離d2またはd3が判断対象となる(
図4参照)。
特定エリア位置p1等までの位置がより近いユーザに対してより豪華な特典やレア度の高い特典を与えることとすれば、ふるさと課金にユーザをよりコミットさせることができる。
【0098】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本実施形態の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0099】
1 情報処理システム
2 サーバ装置(コンピュータ)
3 ユーザ端末
22 制御部
23 記憶部
221 受付手段
222 記憶手段
223 団体指定手段
224 演算手段
225 特典付与手段
226 送信手段