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特開2023-89000酸化剤濃度の制御のための方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023089000
(43)【公開日】2023-06-27
(54)【発明の名称】酸化剤濃度の制御のための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   C25B 15/023 20210101AFI20230620BHJP
   C25B 9/00 20210101ALI20230620BHJP
   C02F 1/461 20230101ALI20230620BHJP
【FI】
C25B15/023
C25B9/00 C
C02F1/461 Z
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023045940
(22)【出願日】2023-03-22
(62)【分割の表示】P 2020565258の分割
【原出願日】2018-11-19
(31)【優先権主張番号】62/592,276
(32)【優先日】2017-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520303966
【氏名又は名称】アクア リサーチ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ハーリントン,ロドニー,イー.
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電解液槽内の電解液濃度又は酸化剤の生成速度に関係なく、消毒剤の濃度を一定に維持する、消毒剤を生成するための装置を提供する。
【解決手段】電解液槽から出る酸化剤の濃度が所定の上限と下限との間に維持されるように、電解液槽によって消費された電気エネルギーの電流値に応答して、電解液ポンプを制御するように構成された制御システムと、を備え、制御システムは、電解液槽によって消費された電気エネルギーの電流値が増加すると、電解液流の源から電解液ポンプを通じて電解液槽に供給される電解液流の流量を増加させるように前記電解液ポンプを制御し、電解液槽によって消費された電気エネルギーの電流値が低減すると、電解液流の源から電解液ポンプを通じて電解液槽に供給される電解液流の流量を低減させるように前記電解液ポンプを制御する、装置である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消毒剤を生成するための装置であって、
(a)電解液の源と流体連通する入力ポート、及び出力ポートを有する電解液ポンプと、
(b)前記電解液ポンプの前記出力ポートと流体連通する入力ポートを有し、酸化剤出力ポートを有し、電気エネルギー源から電気エネルギーを受容する電解液槽と、
(c)前記電解液槽から出る前記酸化剤の前記酸化剤濃度が所定の上限と下限との間に維持されるように、前記電解液槽によって消費された電気エネルギーの電流値に応答して、前記電解液ポンプを制御するように構成された制御システムと、を備える装置。
【請求項2】
前記電解液ポンプは容積式ポンプを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記電解液ポンプは蠕動ポンプを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記制御システムは、前記電解液槽によって消費された電気エネルギーの電流値が増加すると、前記電解液ポンプの流量を増加させるように前記電解液ポンプを制御する、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記制御システムは、前記電解液槽によって消費された電気エネルギーの電流値が低減すると、前記電解液ポンプの流量を低減させるように前記電解液ポンプを制御する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記制御システムは、前記電解液槽によって消費された電気エネルギーの電流値が低減すると、前記電解液ポンプの流量を低減させるように前記電解液ポンプを制御する、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記制御システムは、プログラミングされたデジタル制御装置を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記制御システムは電子回路を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
消毒剤を生成するための装置であって、
(a)入力ポート及び出力ポートを有する電解液ポンプと、
(b)前記電解液ポンプの前記入力ポートと流体連通する電解液リザーバと、
(c)前記電解液槽の中に入る電解液の流量が、前記電解液ポンプの流量によって決定されるように、前記電解液ポンプと流体連通し、消毒剤の出力ポートを有する電解液槽と、
(d)前記消毒剤の出力ポートと流体連通する消毒剤リザーバと、
(e)前記電解液槽によって消費された電力を表す信号を発生する電力モニタと、
(f)前記信号に応答する前記電解液ポンプの流量を制御する制御システムと、を備える装置。
【請求項10】
前記電力モニタは、前記電解液槽の中に入る電流を表す信号を発生する、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記電解液槽は、前記電解液ポンプの前記出力ポートと流体連通する、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記電解液槽は、前記電解液リザーバからの流体が、前記電解液ポンプの前記入力ポートに到着する前に前記電解液槽を通過するように、前記電解液リザーバ及び前記電解液ポンプと流体連通する、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記制御システムは、前記電解液槽によって消費された電力が増加するにつれて増加する流量を電解液ポンプに提供する、請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記制御システムは、前記電解液槽によって消費された電力が低減するにつれて低減する流量を電解液ポンプに提供する、請求項9に記載の装置。
【請求項15】
前記制御システムは、前記電解液槽によって消費された電力が低減するにつれて低減する流量を電解液ポンプに提供する、請求項13に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[01]技術分野
[02] 本発明は、酸化剤の生成のための電解液槽内の2相流における酸化剤濃度の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
[03]背景技術
[04] 以下の検討は、多数の刊行物及び参考文献に言及する。本明細書におけるこのような刊行物の検討は、本発明に関連した科学原理の背景を理解しやすくするために与えられ、このような刊行物が特許を決定するための先行技術である許可と解釈されるべきではない。このような刊行物は、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
[05] 寸法安定性陽極(DSA)を利用する電解技術は、塩素及び他の混合した酸化剤溶液の生成のために長年にわたって使用されている。寸法安定性陽極は、「電極及び電極の作成方法」の題名でBeerによる米国特許第3,234,110号に記載されており、それによって貴金属被覆はチタン基板の上に塗布される。
【0004】
[06] 膜を備えた電解液槽の例は、「膜を備えた電解液槽、及び膜を備えた電解液槽を作成するための方法」の名称でdeNoraらによる米国特許第RE32,077号に記載されており、それによって円形寸法安定性陽極は、陽極の周りを包んだ膜及び陽極/膜アセンブリの周りに同軸に置かれた陰極と共に利用される。
【0005】
[07] 膜のない寸法安定性陽極を備えた電解液槽は、「水を殺菌するための電解方法及び槽」の名称でGramらによる米国特許第4,761,208号に記載されている。
【0006】
[08] 酸化剤の生成のために日常的に使用されている市販の電解液槽は、電解デバイスを通して流れを生み出すために、任意選択的に十分な圧力下にある貫流構成を利用する。この構成の槽の例は、「電極及び電極を含有する電解液槽」の名称でPrasnikarらによる米国特許第6,309,523号、並びに「増加したオゾン含有量を有する殺菌溶液を発生するための電解液槽」の名称でBakerらによる米国特許第5,385,711号に記載されている。
【0007】
[09] 典型的には2つの制御方式の一方は、連続した貫流システムを使用して市販のオンサイト塩素生成システムに使用される。これらの方式は、酸化剤生成の固定速度を維持しながら、作動コストに関する作動性能を最適にするために利用される。
【0008】
[10] 米国カリフォルニア州CampbellのProcess Solutions Inc.(PSI)は、槽に入る電解液濃度が一定であるように、一定の供給塩水及び流体流れを利用するが、次いで酸化剤濃度を維持するために電圧を制御する。主に陰極電極上への炭酸カルシウムスケール形成を通して電極は汚染されるので、電圧は、システム内の電気抵抗の増加を上回るために増加される。このようにして、電解変換効率は電力消費の増加と引き換えに維持される。
【0009】
[11] MIOX Corporationの電解液のオンサイト発生器に使用される典型的な制御方式は、「低保守のオンサイト発生器」の名称でSanchezらによる米国特許第7,922,890号に記載されている。この制御方式は、電解液槽に入る正確で安定した水流量を維持する工程を利用する。システム上の電圧は固定される。可変速度の塩水ポンプから完全飽和された塩水は水流体流れに、それ故に電解液に入り、電解液は槽に入る。槽内の電流値が固定していることにより、酸化剤は固定濃度で発生する。槽上の電流値が低い場合、制御システムは、槽に入る電解液の塩水濃度を増加する速度を加速するように塩水ポンプに命じ、その結果として電力供給装置から槽に引き入れる電解液の導電率及び電流値を増加させる。この方式では、電解液濃度は、槽内の正確な電流値を維持するために変えることができる。電流値が流れ及び印加された電圧定数で維持される場合は、酸化剤濃度は一定に維持することができる。電力変換効率は維持される一方で、電解変換効率は変えることができる。類似の生成物は、いわゆる塩水ポンプシステム、すなわちBPSであった。BPSは、硬質プラスチックケース内に収納され、塩水ポンプ、電力供給装置、及び電解液槽を含んでいた。しかしこのシステムは、一定速度の電解液ポンプを利用していた。このシステムは、電解液を作るために操作者が塩と水を正しく混合することが必要とされ、それによって酸化剤濃度が正確に現れることができた。一定の酸化剤濃度を維持するための制御方式はなかった。
【発明の概要】
【0010】
[12]発明の概要
[13] 本発明の実施形態は、消毒剤の生成のために電解液システム内で生成された消毒剤の濃度を制御することができる。他の制御方式と対照的に、酸化剤の生成速度及び作業効率は主要パラメータではない。本発明の実施形態は、槽内で生成した酸化剤の濃度を制御する。正確な酸化剤濃度を制御することにより、使用者による投与量が一貫する。低所得環境では、電解液を作るために混合する塩と水は手動で混合することができ、従って不正確に混合されることがある。本発明の実施形態は、塩と水を一緒に混合することによって電解溶液を作る時に、ヒューマンエラーを補償することができる。本発明の一部の実施形態では、電解変換効率も電力変換効率も主要パラメータではない。電解塩水濃度が低い状態では、酸化剤の生成速度は低い。これは溶液の電気伝導率が低いからであり、従って電源から引き入れる電流値は低くなる。本発明の実施形態は、槽内における電解液の滞留時間が増加することにより酸化剤濃度を維持するために電解流量を低減し、それによってより多くの塩水が酸化剤に変換され、酸化剤濃度が増加する。逆に電解液濃度が高い場合は、酸化剤の生成速度は高く、制御方式は酸化剤の正確な濃度を維持するために電解液流量を名目上5,000mg/lの濃度に増加させる。
【0011】
[14] 本発明の利点は、電解液供給濃度に関わらず消毒剤の濃度、印加した電圧、又は電解液槽を通る流れの改良された安定性を含み、それによって操作者の訓練が不足している状況で、並びに低い教育環境で、軍隊により、災害救助環境で、及び操作が簡潔で耐障害性があることが重要な他の適用において使用されたシステム内で誤差を補償できる状況で操作するようにシステムがより単純になる。この構成では、作業効率は耐障害性と均衡を保つ。これらの適用では、一貫した酸化剤濃度は、訓練していない操作者による酸化剤の投与量を確実に一貫にすることが重要である。米国疾病管理予防センター(CDC)及び世界保健機関(WHO)によれば、医療表面を清潔にするための適切な投与量は、1リットル当たり5,000ミリグラム(mg/l)すなわち百万分率(ppm)である。一例として、これは、医療面積及び表面、遺体、並びに2015年頃にアフリカで起きた流行のように流行しているエボラに能動的に曝された他の表面を消毒するために使用する、推奨された投与量である。本明細書に記載された制御方式は、この名目上濃度を備えた消毒剤を生成する。制御方式は、あらゆる実際の濃度、典型的には1リットル当たり10,000ミリグラム未満の一貫した酸化剤を作成するように構成することができる。
【0012】
[15] 500ppmの濃度は、典型的には活性エボラのような脅威が環境に存在する時に、人々が家庭環境内で手及び他の用途を通常の消毒用に清潔にするために推奨される。500ppmでは、約500ppmの濃度の消毒剤を獲得するために、原液の消毒剤(5,000ppmにおける)を10倍の水に加えるように使用者に指示することが容易である。人の飲食(すなわち飲料水)を意図した水を処理するためには、原液の消毒剤(5,000mg/lにおける)1を1000倍の水に加えるために、計量デバイス(茶さじ又は他の計量器など)を介して消毒剤1を加えるように使用者に指示することが容易である。この場合、処理される水1リットル毎に1ミリリットル(ml)の消毒剤。得られるのは、水に対して消毒剤5mg/lの投与量である。これは、現場で処理した水に対して米国軍が利用した典型的な投与量である。飲料水になるように処理する通常の地表水又は地下水では、5mg/lの投与量により、ほとんどの水が安全に飲めるようになる。地方自治体で処理した水内の米国環境保護庁(USEPA)の最高推奨残留値は、4.0mg/lである。水の安全性が最重要である災害救助の状況又は低所得環境では、5mg/lの投与量で、原水内の酸化剤を必要とする物質に起因して通常は塩素残留値が4.0mg/l未満になる。5.0mg/lの投与量では、水の大部分は、正の塩素残留値を有し、これは水を安全に飲めることを確保する助けとなる。
【0013】
[16] 本発明の他の利点及び新規の特徴、並びに更なる適用性の範囲は、添付図面と共に考慮して続く詳述に一部が説明され、一部は当業者には以下の考察で明らかになり、又は本発明の実行によってわかることがある。本発明の利点は、添付の特許請求の範囲に具体的に指摘された手段及び組合せによって認識され達成され得る。
【0014】
[17]図面の簡単な説明
[18] 本明細書の一部に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付図面は、本発明のいくつかの実施形態を例示し、記述と共に本発明の原理を説明する役割を果たす。図面は、本発明の好ましい実施形態を例示することを目的とするに過ぎず、本発明を限定すると解釈するべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】[19]システムの流れ図である。
図2】[20]塩水濃度1リットル当たり12グラム、15グラム、及び18グラムの経時的な濃度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[21]実施形態の説明及び産業上の利用可能性
[22] 図1は、本発明によるシステムの例示的実施形態である。システム10は、電解液槽12、電解液ポンプ16、電力供給装置14、制御回路24、電解液タンク18及び酸化剤タンク26を含む。電解液20は、水及びハロゲン塩、一般に水中に溶けた塩化ナトリウムを含む。例示的実施形態では、電解液濃度は1リットル当たりおよそ15グラム(g/l)の塩化ナトリウムであり、典型的には既知量の水中に適正量の塩(塩化ナトリウム)を測定することにより手動で作られる。しかし電解液の濃度は、操作者が塩を水中にどの程度正確に混合するかに依存して、10g/l未満~22g/l超まで広範囲に変わる可能性がある。電力供給装置20は、110/220VACの単相電源のような従来の電線から、又は電池、発電機、及び太陽電池などの他の電源からその電力を獲得することができる。出力電力は、例として名目上12ボルト直流(VDC)であることが可能であり、制御盤24に供給される。制御盤24は、直流電力端子30も含むことができる。これらの電力端子30に、車の電池、ソーラーパネル、又は他の直流電源などの直流電源を接続することができる。制御回路34及び電解液ポンプ16への電力は、制御盤24内に提供することができる。制御盤24は、主電源スイッチ32を組み込むこともできる。
【0017】
[23] 主電源スイッチ32を活性化すると、電解液ポンプ16は制御回路34によって活性化することができる。電解液ポンプ16は、例えば直流モータ若しくはステッピングモータ又は他の型の可変速モータであることが可能である可変速モータを備えた、蠕動ポンプのような容積式ポンプである。電解液ポンプ16が作動し始めると、電解液20は任意のフィルタ22を通して引き入れられ、フィルタ22は汚染物質又は溶解していない塩を除去する助けとなり、電解液ポンプ16の耐用期間を延ばす助けとなることができる。電解液20は次いで電解液ポンプ16を通って進み、電解液槽12に入る。制御盤24内の制御回路34由来の電力は、電解液槽12に印加される。槽12内の電解液は酸化剤28に変換され、酸化剤28は酸化剤タンク26に移送される。電解液20の酸化剤28への変換は、強い消毒液を生成する周知の化学反応である。酸化剤28は、人の飲食用に飲めるようにするために、真水の汚染源を消毒するために使用することができ、医療環境における表面、又は強い消毒液が必要な他の用途を消毒するために使用することができる。しかし消毒剤の濃度は、消毒剤の適切な投与量が問題の用途に塗布されるために、一貫して安定していることがしばしば重要である。
【0018】
[24] 本発明の例示的実施形態では、制御盤24は制御回路34を含み、制御回路34は電解液槽12に印加される電流を測定する。電解溶液20の電流及び流量は、電解液槽12から流れる消毒液28の濃度を決定する。容積式電解液ポンプ16の場合、流量は電解液ポンプ16の速度によって厳密に制御される。例示的実施形態では、電解溶液20の塩分、すなわち塩水濃度は、塩と水が操作者によって混合される時に操作者によってすでに決定されている。電解液槽12に印加された電流値及び電解液ポンプ16の速度を通して、消毒液28の濃度は決定することができる。このデータの一例は図2に表されている。図2は、3つの異なる塩水濃度に対する酸化剤28の濃度を示し、ここでは電解液ポンプ16の速度は制御装置34によって制御されている。データが示すように、酸化剤の濃度は、電解液の塩分濃度に関係なく5,000~6,000mg/lの範囲に保持される。電解液の伝導率が槽12内に引き入れた電流値によって測定された際に上昇すると、電解液ポンプ16の速度は増加して槽内の酸化剤の流量が増す。電流値が下降すると、流量は電解液ポンプ16によって低減されるので、最終濃度はおよそ5,000mg/lに固定して留まる。得られる方程式は:
濃度、mg/l=(生成速度、mg/分)/(流量、l/分)
である。
【0019】
[25] 上の方程式を精査すると、同じ酸化剤濃度を維持するために、電解液の流量は、酸化剤の生成速度が上昇すると上昇しなければならず、逆も同様である。制御盤34におけるソフトウェア論理は、槽12内の電流値を監視するためにプログラミングされ、電解液ポンプ16の速度を制御することにより、それに応じて電解液の流量を増加又は低減させる。
【0020】
[26] 本発明は、これらの好ましい実施形態を具体的に参照して詳細に記載されているが、他の実施形態も同じ結果に達することができる。本発明の変形形態及び修正形態が当業者には明らかになり、このような全ての修正形態及び等価物を網羅することが意図される。上に引用した全ての特許及び刊行物の開示全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2023-04-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消毒剤を生成するための装置であって、
(a)電解液の源と流体連通する入力ポート、及び出力ポートを有する電解液ポンプと、
(b)前記電解液流の源から前記電解液ポンプを通じて電解液槽に供給される前記電解液流の流量が、前記電解液ポンプの流量によって決定されるように前記電解液ポンプの前記出力ポートと流体連通する入力ポートを有し、酸化剤出力ポートを有し、電気エネルギー源から電気エネルギーを受容する電解液槽と、
(c)前記電解液槽から出る酸化剤の濃度が所定の上限と下限との間に維持されるように、前記電解液槽によって消費された電気エネルギーの電流値に応答して、前記電解液ポンプを制御するように構成された制御システムと、を備え
前記制御システムは、前記電解液槽によって消費された電気エネルギーの電流値が増加すると、前記電解液流の源から前記電解液ポンプを通じて前記電解液槽に供給される前記電解液流の流量を増加させるように前記電解液ポンプを制御し、
前記制御システムは、前記電解液槽によって消費された電気エネルギーの電流値が低減すると、前記電解液流の源から前記電解液ポンプを通じて前記電解液槽に供給される前記電解液流の流量を低減させるように前記電解液ポンプを制御する、
装置。
【請求項2】
前記電解液ポンプは容積式ポンプを含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記電解液ポンプは蠕動ポンプを含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記制御システムは、プログラミングされたデジタル制御装置を含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記制御システムは電子回路を含む、
請求項1に記載の装置。
【請求項6】
消毒剤を生成するための装置であって、
(a)入力ポート及び出力ポートを有する電解液ポンプと、
(b)前記電解液ポンプの前記入力ポートと流体連通する電解液リザーバと、
(c)前記電解液リザーバから前記電解液ポンプを通じて電解液槽の中に入る電解液の流量が、前記電解液ポンプの流量によって決定されるように、前記電解液ポンプと流体連通し、消毒剤の出力ポートを有する電解液槽と、
(d)前記消毒剤の出力ポートと流体連通する消毒剤リザーバと、
(e)前記電解液槽によって消費された電力または該電力の電流値に応答する前記電解液ポンプの流量を制御する制御システムと、を備え
前記制御システムは、前記電解液槽によって消費された電気エネルギーの電流値が増加すると、前記電解液リザーバから前記電解液ポンプを通じて前記電解液槽に供給される前記電解液流の流量を増加させるように前記電解液ポンプを制御し、
前記制御システムは、前記電解液槽によって消費された電気エネルギーの電流値が低減すると、前記電解液リザーバから前記電解液ポンプを通じて前記電解液槽に供給される前記電解液流の流量を低減させるように前記電解液ポンプを制御する、
装置。
【請求項7】
前記電解液槽は、前記電解液ポンプの前記出力ポートと流体連通する、
請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記電解液槽は、前記電解液リザーバからの流体が、前記電解液ポンプの前記入力ポートに到着する前に前記電解液槽を通過するように、前記電解液リザーバ及び前記電解液ポンプと流体連通する、
請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記制御システムは、前記電解液槽によって消費された電力または該電力の電流値が増加するにつれて増加する流量を電解液ポンプに提供する、
請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記制御システムは、前記電解液槽によって消費された電力または該電力の電流値が低減するにつれて低減する流量を電解液ポンプに提供する、
請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記制御システムは、前記電解液槽によって消費された電力または該電力の電流値が低減するにつれて低減する流量を電解液ポンプに提供する、
請求項に記載の装置。
【外国語明細書】