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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023089210
(43)【公開日】2023-06-27
(54)【発明の名称】コネクタを備えた透析システムポンプ
(51)【国際特許分類】
   A61M 1/28 20060101AFI20230620BHJP
【FI】
A61M1/28 120
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023067779
(22)【出願日】2023-04-18
(62)【分割の表示】P 2021082323の分割
【原出願日】2017-02-01
(31)【優先権主張番号】62/289,362
(32)【優先日】2016-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.SMALLTALK
3.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】518271949
【氏名又は名称】リベルディーアイ,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】トソーリー,ヒゼキア
(72)【発明者】
【氏名】アンテビ,アビブ
(72)【発明者】
【氏名】ザイラー,アビラム
(57)【要約】
【課題】感染菌の潜在的な取込みを防ぐコネクタを備えた透析システムの消毒コネクタを提供する。
【解決手段】透析システムの消毒コネクタであって、消毒コネクタの内部ルーメン内に配置された消毒チャンバを含み、消毒チャンバは、内部ルーメンと、消毒コネクタに連結されたチューブとの間の少なくとも1つのバリアおよび、身体内部での使用のために認可されている消毒材料を含み、第2のコネクタが少なくとも1つのバリアを貫通すると、前記消毒材料を、第2のコネクタとチューブとの間の流路を消毒するために十分な量および表面被覆率で、第2のコネクタに流入させるか、または流入できるようにする。
【選択図】図23A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透析システムの消毒コネクタであって、前記消毒コネクタは、
前記消毒コネクタの内部ルーメン内に配置された消毒チャンバであって、前記消毒チャンバは近位バリアおよび遠位バリアを含む、消毒チャンバと、
前記消毒コネクタに連結されたチューブと、
身体内部での使用のために認可されている消毒材料と、
を備え、
第2のコネクタによる前記遠位バリアの貫通は、前記第2のコネクタと前記チューブとの間の流路を消毒し、さらに前記消毒材料が前記チューブ内に流れ込むのを可能にするのに十分な量および表面被覆率で、前記消毒材料の前記第2のコネクタ内への流れを引き起こすかまたは可能にし、
前記第2のコネクタは、前記近位バリアを開けるのに十分な軸力を前記近位バリアに対して印加し、前記第2のコネクタと前記消毒コネクタとの間に流路を創出するべく前記第2のコネクタの前記消毒コネクタの内部ルーメン内への貫通を可能にするようにさらに構成される、消毒コネクタ。
【請求項2】
前記消毒コネクタは、前記消毒チャンバと前記第2のコネクタとの間に配置されたシールをさらに備え、前記シールが前記第2のコネクタによって破られる時に、破られたシールは前記消毒チャンバを前記第2のコネクタに対して密封し続ける、請求項1に記載の消毒コネクタ。
【請求項3】
前記近位バリアおよび前記遠位バリアは、前記第2のコネクタの先端によって印加された軸力に応答して開かれるサイズおよび形状にされている、請求項1または2に記載の消毒コネクタ。
【請求項4】
前記近位バリアおよび/または前記遠位バリアは箔バリアを備える、請求項1または2に記載の消毒コネクタ。
【請求項5】
前記近位バリアおよび/または前記遠位バリアは圧力シールバリアを備える、請求項1または2または3に記載の消毒コネクタ。
【請求項6】
前記近位バリアおよび/または前記遠位バリアは、前記第2のコネクタの前記箔バリアを通る貫通に応答して形成される引裂き伝播経路を画定する事前に決定された失敗領域を備える、請求項4に記載の消毒コネクタ。。
【請求項7】
前記消毒チャンバは、前記第2のコネクタの進行路と位置合わせされた中央チャネルを備える、請求項1に記載の消毒コネクタ。
【請求項8】
前記消毒材料は、前記第2のコネクタの内部ルーメンおよび/または前記第2のコネクタのヘッドの外表面を消毒する、請求項1に記載の消毒コネクタ。
【請求項9】
前記消毒材料は、前記第2のコネクタの外表面を消毒する、請求項1に記載の消毒コネクタ。
【請求項10】
前記消毒材料はゲルの形態にある、請求項1に記載の消毒コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、米国特許法第119条(e)の定めにより、2016年2月1に出願された米国仮特許出願第62/289,362号の優先権の利益を主張し、その内容が参照によりその全体として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明の分野
本発明は、そのいくつかの実施形態では、一般に、腹膜透析ポンプおよびコネクタの分野に関し、より詳細には、腹膜透析での使用のための消毒、連結およびポンピングのシステム、ならびにそのための方法を開示する。
【背景技術】
【0003】
透析は、血液から老廃物および余分な水分を取り除くためのプロセスであり、主に、失われた腎機能を人工的に補うために使用される。腎臓は、人の健康を維持するために重要な役割を担う。正常に機能している腎臓は、泌尿器系の不可欠な部分であり、余分な有機分子の除去;代謝の老廃物の除去;酸性度と塩分バランスの維持および内分泌系への関与に対して責任を負う。腎臓が機能しない場合には、腎臓移植が実行できるまでの「保持手段(holding measure)」として、または移植が不適切な人に対する唯一の対症手段のいずれかとして、透析が必要とされる。
【0004】
透析の2つの主なタイプ、血液透析および腹膜透析は、血液から老廃物および余分な水分を取り除く。血液透析は、血液を体外で外部フィルタを通して循環させることによって老廃物および水分を取り除く。血液が半透膜の一方の側に一方向に流入し、特別な透析溶液(透析液と呼ぶ)が半透膜の他方の側に反対方向に流入する。典型的には、透析液の成分のレベルが、個々の患者の必要性に従い、腎臓専門医によって処方される。
【0005】
腹膜透析では、体内で、腹膜(peritoneum)の腹腔膜(peritoneal membrane)を天然の半透膜として使用して、老廃物および水分が血液から取り除かれる。透析液が次いで、腹部内の永久チューブを通して腹部内に導入されて、流し出される。このプロセスは、毎晩、患者が眠っている間に(自動腹膜透析)、または終日にわたる定期的な交換によって(持続的外来腹膜透析)のいずれかで、行うことができる。老廃物および余分な水分は、血液から、腹膜を通って、透析液中に移動し、透析液は、腹腔内で、血液の流体部分と類似した成分を有する。
【0006】
腹膜透析は、血液透析に対する代替として使用できるが、米国など、多くの国では、ほとんど一般的には使用されていない。腹膜透析は、血液透析と比べてリスクがあるが、主な利点として、医療施設を訪れることなく、治療に取り組むことができる能力があり、世界のほとんどの場所で著しく低コストである。腹膜透析の利点は、血液透析よりもマイナスの副作用(悪心、嘔吐、筋痙攣、および体重増加)が少なく;血液透析よりも食事制限が少なく;無針治療であり;透析センターまで出かける回数が著しく少なくて、治療スケジュールにおける柔軟性および自由度が大きいことである。加えて、腹膜透析患者は、自分の透析を行う際に積極的な役割を担うので、自身の治療により関与して、自身の状態に関してより知識がある。調査では、自身の健康管理により関与している透析を受けている患者は、より健康な傾向があり、自分の治療に関してより良い見通しをもっていることを示している。従って、長期間にわたって透析を使用している人々が生活の質の改善を経験するため、また、医療費用を削減する圧力のために、腹膜透析に対する増大する必要性がある。
【0007】
しかし、腹膜透析の課題の1つは、高レベルの感染である。腹膜透析感染の割合を低下させるために、機器が滅菌され、前もってパッケージ化されて、結局、高コストおよび廃棄物となるか、または、各要素の手動滅菌を受けるかのいずれかであり、それは厄介である。加えて、一旦、滅菌した要素が利用可能になると、それらを一緒に連結する必要がある。現在のところ、この連結は手動で実行されて、感染菌の別の潜在的な取込みを引き起こす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下は本発明のいくつかの実施形態のいくつかの例である:
例1.透析システムの消毒コネクタであって、
前記消毒コネクタの内部ルーメン内に配置された消毒チャンバを含み、消毒チャンバは、
前記内部ルーメンと前記消毒コネクタに連結されたチューブとの間の少なくとも1つのバリア、
身体内部での使用のために認可されている消毒材料
を含み、
第2のコネクタが前記少なくとも1つのバリアを貫通すると、前記消毒材料を、前記第2のコネクタと前記チューブとの間の流路を消毒するために十分な量および表面被覆率で、前記第2のコネクタに流入させるか、または流入できるようにする。
【0009】
例2.例1の消毒コネクタであって、前記消毒チャンバと前記第2のコネクタとの間に配置されたシールをさらに含み、前記シールが前記第2のコネクタによって破られると、前記破られたシールが、前記消毒チャンバを前記コネクタに対して継続して密封する。
【0010】
例3.例1または2の消毒コネクタであって、前記少なくとも1つのバリアは、前記第2のコネクタの先端によって加えられた軸力に応答して開かれるサイズおよび形状である。
【0011】
例4.例1または2の消毒コネクタであって、前記バリアは箔バリアを含む。
【0012】
例5.例1または2の消毒コネクタであって、前記バリアは圧力シールバリアを含む。
【0013】
例6.例5の消毒コネクタであって、前記圧力シールバリアは、少なくとも0.5バールの圧力に抵抗するように構成される。
【0014】
例7.例4の消毒コネクタであって、前記バリアは、前記第2のコネクタの前記箔バリアの貫通に応答して形成される引裂き伝播経路を画定する事前に決定された失敗領域(failure area)を含む。
【0015】
例8.例1の消毒コネクタであって、前記バリアは、1.4センチポアズよりも大きい高粘度流体を含む。
【0016】
例9.例1の消毒コネクタであって、前記バリアは、ゲルを含む。
【0017】
例10.例1の消毒コネクタであって、前記消毒チャンバは、圧縮可能チャンバを含む。
【0018】
例11.例10の消毒コネクタであって、前記圧縮可能チャンバは、少なくとも部分的に前記消毒材料を染み込ませたスポンジを含み、前記スポンジの体積は少なくとも30%圧縮可能である。
【0019】
例12.例11の消毒コネクタであって、前記スポンジは、前記第2のコネクタの進行路と位置合わせされた中央チャネルを含み、前記第2のコネクタが前記チャネルを貫通すると、前記スポンジを圧縮して、消毒材料を前記スポンジから前記コネクタのルーメン内に放出する。
【0020】
例13.例1の消毒コネクタであって、前記消毒チャンバは、前記第2のコネクタの進行路と位置合わせされた中央チャネルを含む。
【0021】
例14.例1の消毒コネクタであって、前記消毒材料は1.4センチポアズよりも高いが、前記第2のコネクタが前記消毒チャンバに貫入する際に流れるように十分に低い粘度をもつ高粘度流動性材料の形である。
【0022】
例15.例1の消毒コネクタであって、前記消毒材料はゲルの形である。
【0023】
例16.例1の消毒コネクタであって、前記消毒材料は、前記第2のコネクタの内部ルーメンおよび/または前記第2のコネクタヘッドの外表面を消毒する。
【0024】
例17.例1の消毒コネクタであって、前記消毒材料は、前記第2のコネクタの外表面を消毒する。
【0025】
例18.透析システムのポンプで、
取外し可能ローター組立体であって、
流体が流れるためのチャネルを含む、ローターハウジング;
少なくとも1つのローターブレードを含む、前記ローターハウジング内に配置されたポンプローター;
溝内の可撓性膜であって、前記ローターが、前記可撓性膜を押し、それによって前記膜と前記チャネルとの間の流体をポンピングするように配置される、溝内の可撓性膜;
を含む、取外し可能ローター組立体;
モーター組立体であって、
電気モーター;
前記電気モーターおよび前記ローターに連結されたモーター被駆動軸;
を含む、モーター組立体
を含み、
前記取外し可能ローター組立体および前記モーター組立体は、前記ローター組立体を前記モーター組立体からツールなしで取り外すための手動連結部材によって連結される。
【0026】
例19.例18のポンプであって、前記ローター組立体は、消毒材料を備えた消毒区画を含み、前記ローターの回転が、前記消毒材料を前記消毒区画からカテーテルコネクタへ、および/またはYコネクタへ、および/または老廃物区画へ押す。
【0027】
例20.例18のポンプであって、前記モーター組立体は、前記モーターに接続された制御回路をさらに含み、前記制御回路は、前記モーターの回転方向および/または回転速度および/または回転時間を制御する。
【0028】
例21.例20のポンプであって、前記制御回路は、前記ポンプの前記可撓性膜と、前記ポンプに連結されたカテーテルコネクタおよび/またはYコネクタとの間の流路の消毒プロセスの時間を決めるためのタイミング回路を含む。
【0029】
例22.例18のポンプであって、前記ローター組立体は、透析液区画に連結された事前連結されたYコネクタを含み、前記ローターの回転が、透析液を前記透析液区画から前記可撓性膜と前記チャネルとの間の流路に押し込む。
【0030】
例23.例18のポンプであって、前記ローター組立体は、老廃物チャンバに連結された事前連結されたYコネクタを含み、前記ローターの回転が、流体を前記可撓性膜と前記チャネルとの間の流路から前記老廃物チャンバに押し込む。
【0031】
例24.例18のポンプであって、前記モーター組立体はユーザーインタフェースを含み、前記ユーザーインタフェースは、前記ポンプが作動される場合に、人間が検出可能な指示を前記ポンプのユーザーに提供する。
【0032】
例25.例18のポンプであって、前記可撓性膜がチューブを形成して、前記チューブの末端から20cmまでの距離で消毒材料を含む消毒チャンバを含み、コネクタが前記消毒チャンバに貫入すると前記コネクタと前記チューブとの間の流路を消毒する。
【0033】
例26.例18のポンプであって、係止部材を含み、前記係止部材は、前記ローターを、前記モーター被駆動軸に連結されたモーターインタフェースに固定する。
【0034】
例27.例26のポンプであって、前記係止部材は干渉ロックを含み、前記干渉ロックの上面に力を加えると、前記ローターを前記モーター被駆動軸から解除する。
【0035】
例28.例26のポンプであって、前記係止部材は、前記モーターインタフェース内の前記溝の上を押される場合、および手動で変形される場合に変形する、弾性要素を含む。
【0036】
例29.例26のポンプであって、前記係止部材は、前記ローターを前記モーターインタフェースに固定する2つの圧縮可能領域を備えた圧縮可能クリップを含み、1つの圧縮可能領域を押すと、前記第2を前記モーターインタフェースから引っ込めて、前記ローターを解除する。
【0037】
例30.例18のポンプであって、前記可撓性膜はチューブの形である。
【0038】
例31.例30のポンプであって、前記チューブは消毒材料を含み、前記ローターの回転は、前記コネクタと前記チューブとの間の流路を消毒するために、前記消毒材料を前記チューブから、チューブの末端に連結された少なくとも1つのコネクタに移動させる。
【0039】
例32.例18のポンプであって、前記可撓性膜は、その縁部に沿って前記溝に連結されて、チューブ状流路を画定する。
【0040】
例33.例18のポンプであって、前記ローター組立体は、前記膜と前記チャネルとの間の流路に連結された少なくとも2つのコネクタを含み、前記コネクタの1つは、カテーテルコネクタを連結するためのサイズおよび形状にされ、前記コネクタの第2のコネクタは、流体源および老廃物出力に連結するためのサイズおよび形状にされる。
【0041】
例34.例33のポンプであって、前記ローター組立体は、少なくとも1つのレバレッジアクチュエータを含み、前記レバレッジアクチュエータは、前記2つのコネクタの1つに連結され、前記レバレッジアクチュエータは、一方向に加えられた力を、前記コネクタをカテーテルコネクタに、および/またはYコネクタに近接させる力に連結する。
【0042】
例35.例34のポンプであって、前記ローター組立体は、消毒材料で充填された消毒区画を含む少なくとも1つの消毒コネクタを含み、前記消毒コネクタは、カテーテルコネクタおよび/またはYコネクタに連結して消毒するためのサイズおよび形状にされる。
【0043】
例36.例34のポンプであって、前記モーター組立体は、可動ドアを備えたハウジングを含み、前記ドアを閉じると、前記アクチュエータの上面に力が加えられて、前記2つのコネクタの少なくとも1つを、前記カテーテルコネクタおよび/またはYコネクタに連結する。
【0044】
例37.例34のポンプであって、前記モーター組立体は、可動ドアを備えたハウジングを含み、前記ドアを閉じると、前記アクチュエータの上面に力が加えられて、前記2つのコネクタの少なくとも1つを、前記カテーテルコネクタおよび/またはYコネクタに部分的に連結し、前記ハウジングを押すと、前記2つのコネクタの前記少なくとも1つと、前記膜と前記チャネルとの間の流路との間の流路を消毒する。
【0045】
例38.透析システムのコネクタを滅菌するための方法であって、
前記コネクタを消毒コネクタに連結すること;
前記連結中または連結後に、消毒材料を前記消毒コネクタから前記コネクタに放出すること;および
前記コネクタを前記消毒材料で所望の期間、消毒すること
を含む。
【0046】
例39.例38の方法であって、前記所望の期間が終わると、人間が検出可能な指示を配信することを含む。
【0047】
例40.例38の方法であって、前記放出することが、前記消毒材料を前記コネクタにポンプによって運ぶことを含む。
【0048】
例41.例38の方法であって、前記放出することが、前記コネクタを消毒コネクタに連結している間に、前記消毒材料を前記コネクタ内に放出することを含む。
【0049】
例42.例38の方法であって、前記消毒コネクタ全体を前記滅菌した後、前記消毒材料を排出することをさらに含む。
【0050】
例43.例38の方法であって、前記放出することが、消毒材料を前記コネクタの内部ルーメン内に放出することを含む。
【0051】
例44.例38の方法であって、前記放出することが、消毒材料を前記コネクタの前縁またはヘッドに放出することをさらに含む。
【0052】
例45.例38の方法であって、前記消毒することが、前記コネクタを30~120秒の範囲で所望の期間、消毒することを含む。
【0053】
近位端および遠位端を有するチューブ;ポンプチューブの近位端を外部カテーテルチューブに流体連結するように構成された第1のコネクタであって、次の少なくとも2つの構成:ポンプチューブが外部カテーテルチューブに流体連結される、第1の閉構成およびポンプチューブが外部カテーテルチューブに流体連結されない、第1の開構成、によって特徴付けられる第1のコネクタ;ポンプチューブの遠位端を患者カテーテルに流体連結するように構成された第2のコネクタであって、次の少なくとも2つの構成:ポンプチューブが患者カテーテルに流体連結される、第2の閉構成およびポンプチューブが患者カテーテルに流体連結されない、第2の開構成、によって特徴付けられる第2のコネクタ;ならびに作動機構;を備え、作動機構は、第1のコネクタを第1の開構成から第1の閉構成に可逆的に再構成し、第2のコネクタを第2の開構成から第2の閉構成に可逆的に再構成するように構成される、自動コネクタ装置を提供することは本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0054】
装置が腹膜透析で使用され、患者カテーテルは腹腔カテーテルである、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0055】
ポンプチューブを流れる流体を誘導するためのポンプインタフェースをさらに含む、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0056】
ポンプインタフェースが、軸に連結可能なモーターを含む、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0057】
ポンプインタフェースが、前記ポンプチューブを蠕動的な方法で流れる流体を誘導するように構成された少なくとも1つの蠕動ブレードを含む、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0058】
ポンプチューブは、少なくとも1つの閉じ込められた体積が、前記外部カテーテルチューブ、前記第1のコネクタ、前記第2のコネクタ、前記ポンプチューブ、前記患者カテーテルおよびそれらの任意の組合せから成る群から選択された部材内に少なくとも一部含まれることを画定するように構成された少なくとも1つ滅菌流体ディスペンサを含む、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0059】
閉じ込められた体積が少なくとも部分的に滅菌液で充填可能である、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0060】
滅菌流体ディスペンサの少なくとも一部の除去が、腹腔カテーテルの少なくとも部分的な滅菌を可能にする、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0061】
滅菌流体ディスペンサの少なくとも一部の除去が、外部カテーテルチューブの少なくとも部分的な滅菌を可能にする、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0062】
滅菌流体ディスペンサの少なくとも一部の除去が、ポンプチューブの少なくとも部分的な滅菌を可能にする、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0063】
除去は、機械的圧力、電気的操作、磁気的操作およびそれらの任意の組合せから成る群から選択された操作手段によって提供される、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0064】
機械的圧力が、伸張、引張り、引裂き、破砕、穿刺およびそれらの任意の組合せから成る群から選択される、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0065】
前記滅菌流体ディスペンサは、外部カテーテルチューブ、ポンプチューブ、患者カテーテル、第1のコネクタ、第2のコネクタおよびそれらの任意の組合せから成る群の部材の内部の一部を拭うように構成された少なくとも1つのワイパーブレードをさらに含む、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0066】
外部カテーテルチューブ、ポンプチューブ、患者カテーテルおよびそれらの任意の組合せから成る群の部材が使い捨て滅菌チューブである、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0067】
第1のコネクタおよび第2のコネクタが、クリップ式、ねじ式、交差導管(intersecting conduit)、BNC端子およびそれらの任意の組合せから成る群から選択される、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0068】
装置の操作に関する情報を含むコンピュータ可読媒体をさらに含む、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0069】
装置のパラメータに対する制御を可能にするように構成されたユーザーインタフェースをさらに含み、ユーザーインタフェースは、アナログインタフェース、デジタルインタフェースおよびそれらの任意の組合せから成る群から選択される、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0070】
パラメータが、流体流れ開始、流体流れ停止、流体流速変更、モーター作動出力レベル変更、流体源(fluid origin)切換え、流体流れ方向切換え、蠕動ブレード運動変更、滅菌開始およびそれらの任意の組合せから成る群から選択される、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0071】
本装置の操作に関する情報を格納するように構成されたコンピュータ可読媒体をさらに含む、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0072】
情報が、透析イベントの数、少なくとも1つの薬剤の投与に関するデータ、本装置を通過した流体量、少なくとも1つの流体の温度、少なくとも1つの流体のpH、少なくとも1つの流体内で見つかった少なくとも1つのマーカーおよびそれらの任意の組合せから成る群から選択される、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0073】
コンピュータ可読媒体は、年齢、身長、体重、血圧、体温およびそれらの任意の組合せから成る群から選択された患者情報を格納するように構成される、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0074】
情報を、本装置と通信している少なくとも1つの第2の装置にデジタル的に伝送するように構成された少なくとも1つの通信機構をさらに含む、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0075】
少なくとも1つの第2の装置が、パーソナルコンピュータ、携帯電話、タブレット、ラップトップ、リモートサーバー、クラウド型サーバー(cloud-like server)、スマートTVおよびそれらの任意の組合せから成る群から選択される、述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0076】
少なくとも1つの第2の装置が、本装置のパラメータを制御するように構成される、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0077】
パラメータが、流体流れ開始、流体流れ停止、流体流速変更、モーター作動出力レベル変更、流体源切換え、流体流れ方向切換え、蠕動ブレード運動変更、滅菌開始およびそれらの任意の組合せから成る群から選択される、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0078】
少なくとも1つの第2の装置が、医療関係者、医療施設およびそれらの任意の組合せから成る群のメンバーによって制御可能である、前述の自動コネクタ装置を提供することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0079】
近位端および遠位端を有するポンプチューブ;ポンプチューブが外部カテーテルチューブに流体連結される、第1の閉構成およびポンプチューブが外部カテーテルチューブに流体連結されない、第1の開構成:の少なくとも2つの構成によって特徴付けられる第1のコネクタ;ポンプチューブが患者カテーテルに流体連結される、第2の閉構成およびポンプチューブが患者カテーテルに流体連結されない、第2の開構成:の少なくとも2つの構成によって特徴付けられる、第2のコネクタ;ならびに作動機構;を備える装置を取得するステップ、ならびに作動機構を作動させ、それにより、第1のコネクタを第1の開構成から第1の閉構成に可逆的に再構成し、第2のコネクタを第2の開構成から第2の閉構成に可逆的に再構成するステップによって特徴付けられる、チューブを自動的に連結するための方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0080】
追加として、本装置を使用して腹膜透析を実行するステップおよび腹腔カテーテルにする患者カテーテルを選択するステップを含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0081】
ポンプインタフェースを提供するステップ、およびポンプチューブを流れる流体を、ポンプインタフェースを用いて誘導するステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0082】
少なくとも1つの蠕動ブレードを備えたポンプインタフェースを提供するステップおよび少なくとも1つの蠕動ブレードを用いて蠕動的な方法で流体の流れを誘導するステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0083】
少なくとも1つの滅菌流体ディスペンサを提供するステップおよび、少なくとも1つの滅菌流体ディスペンサを用いて、1つの体積を、外部カテーテルチューブ、第1のコネクタ、第2のコネクタ、ポンプチューブ、患者カテーテルおよびそれらの任意の組合せから成る群から選択されたメンバー内に閉じ込めるステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0084】
体積を滅菌液で少なくとも部分的に充填するステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0085】
前記滅菌流体ディスペンサの少なくとも一部を除去し、それにより、腹腔カテーテルの少なくとも部分的な滅菌を可能にするステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0086】
滅菌流体ディスペンサを少なくとも部分的に除去することが、外部カテーテルチューブの消毒を可能にする、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0087】
滅菌流体ディスペンサの少なくとも一部を除去して、ポンプチューブの少なくとも部分的な滅菌を可能にするステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0088】
滅菌流体ディスペンサの少なくとも一部を、機械的圧力、電気的操作、磁気的操作およびそれらの任意の組合せから成る群から選択された操作手段によって、除去するステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0089】
機械的圧力を、伸張、引張り、引裂き、破砕、穿刺およびそれらの任意の組合せから成る群から選択するステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0090】
追加として、少なくとも1つのワイパーブレードを備えた滅菌流体ディスペンサを提供するステップならびに、外部カテーテルチューブ、ポンプチューブ、患者カテーテル、第1のコネクタ、第2のコネクタおよびそれらの任意の組合せから成る群の部材の内部の一部を拭うステップを含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0091】
本装置のパラメータを、アナログユーザーインタフェース、デジタルユーザーインタフェースおよびそれらの任意の組合せから成る群のメンバーを通して制御するステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0092】
パラメータを、流体流れ開始、流体流れ停止、流体流速変更、モーター作動出力レベル変更、流体源切換え、流体流れ方向切換え、蠕動ブレード運動変更、滅菌開始およびそれらの任意の組合せから成る群から選択するステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0093】
本装置の操作に関する情報をコンピュータ可読媒体上に格納するステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0094】
情報を、透析イベントの数、少なくとも1つの薬剤の投与に関するデータ、本装置を通過した流体量、少なくとも1つの流体の温度、少なくとも1つの流体のpH、少なくとも1つの流体内で見つかった少なくとも1つのマーカーおよびそれらの任意の組合せから成る群から選択するステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0095】
コンピュータ可読媒体上に、年齢、身長、体重、血圧、体温およびそれらの任意の組合せから成る群から選択された患者情報を格納するステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0096】
通信機構を通して情報を、本装置と通信している少なくとも1つの第2の装置にデジタル的に伝送するステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0097】
少なくとも1つの第2の装置を、パーソナルコンピュータ、携帯電話、タブレット、ラップトップ、リモートサーバー、クラウド型サーバー、スマートTVおよびそれらの任意の組合せから成る群から選択するステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0098】
本装置のパラメータを少なくとも1つの他の装置を通して制御するステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0099】
パラメータを、流体流れ開始、流体流れ停止、流体流速変更、モーター作動出力レベル変更、流体源切換え、流体流れ方向切換え、蠕動ブレード運動変更、滅菌開始およびそれらの任意の組合せから成る群から選択するステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0100】
医療関係者、医療施設およびそれらの任意の組合せから成る群のメンバーによって制御される少なくとも1つの第2の装置を選択するステップをさらに含む、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0101】
前記カテーテルチューブを固定するステップをさらに含み、前記カテーテルを固定する前記ステップが、前記作動機構を作動させる前記ステップの前または前記ステップ中のいずれかに実行される、前述の方法を開示することは、本発明のいくつかの実施形態の目的である。
【0102】
別に定義されていない限り、本明細書で使用される全ての技術用語および/または科学用語は、本発明が関連する当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で説明するものと類似しているか、または同等である方法および材料が、本発明の実施形態の実施または検査で使用でき、例示的な方法および/または材料を以下で説明する。矛盾する場合には、定義を含む、特許明細書がコントロールする。加えて、材料、方法、および例は例示に過ぎず、必ずしも制限することを意図していない。
【0103】
当業者によって理解されるように、本発明のいくつかの実施形態は、システム、方法またはコンピュータプログラム製品として具現化され得る。それに応じて、本発明のいくつかの実施形態は、本明細書で「回路」、「モジュール」もしくは「システム」として全て一般に参照され得る、完全にハードウェア実施形態、完全にソフトウェア実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)またはソフトウェアおよびハードウェア態様を組み合わせる実施形態の形を取り得る。さらに、本発明のいくつかの実施形態は、その上に具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する1つ以上のコンピュータ可読媒体(複数可)内に具現化されたコンピュータプログラム製品の形を取り得る。本発明のいくつかの実施形態の方法および/またはシステムの実施態様は、選択されたタスクを手動で、自動的に、またはそれらの組合せで、実行および/または完了することを伴い得る。その上、本発明の方法および/またはシステムのいくつかの実施形態の実際の器具類および機器によれば、いくつかの選択されたタスクは、ハードウェアによって、ソフトウェアによって、もしくはファームウェアによって、かつ/または、その組合せによって、例えば、オペレーティングシステムを使用して、実装できる。
【0104】
例えば、本発明のいくつかの実施形態に従って選択されたタスクを実行するためのハードウェアは、チップまたは回路として実装できる。ソフトウェアとして、本発明のいくつかの実施形態に従って選択されたタスクは、任意の適切なオペレーティングシステムを使用して、コンピュータによって実行される複数のソフトウェア命令として実装できる。本発明の例示的な実施形態では、本明細書で説明するような方法および/またはシステムのいくつかの例示的な実施形態に従った1つ以上のタスクは、複数の命令を実行するためのコンピューティングプラットフォームなどの、データプロセッサによって実行される。任意選択として、データプロセッサは、命令および/もしくはデータを格納するための揮発性メモリならびに/または、命令および/もしくはデータを格納するための、不揮発性記憶装置、例えば、磁気ハードディスクおよび/もしくは取外し可能媒体を含む。任意選択として、ネットワーク接続も提供される。ディスプレイおよび/またはキーボードもしくはマウスなどのユーザー入力装置も任意選択として、提供される。
【0105】
1つ以上のコンピュータ可読媒体(複数可)の任意の組合せが、本発明のいくつかの実施形態に対して利用され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、もしくは半導体システム、機器、もしくは装置、または前述の任意の適切な組み合わせであり得るが、それらに制限されない。コンピュータ可読記憶媒体のさらに具体的な例(包括的でないリスト)は、以下を含み得る:1本以上のワイヤーを有する電気的接続、可搬式コンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、可搬式コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、光学式記憶装置、磁気記憶装置、または前述の任意の適切な組合せ。本文書の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、機器もしく装置によって、またはそれと関連して、使用するためのプログラムを含むか、または格納できる任意の有形的媒体であり得る。
【0106】
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンド内に、または搬送波の一部として、その中で具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する伝搬されたデータ信号を含み得る。かかる伝搬信号は、電磁気、光学、またはそれらの任意の適切な組合せを含みが、それらに制限されない、様々な形を取り得る。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、かつ命令実行システム、機器、もしくは装置によって、またはそれに関連して、使用するためのプログラムを通信、伝搬、もしくは伝送できる、任意のコンピュータ可読媒体であり得る。
【0107】
コンピュータ可読媒体上で具現化されたプログラムコードおよび/またはそれによって使用されるデータは、無線、有線、光ファイバケーブル、RFなど、または前述の任意の適切な組合せを含むが、それらに制限されない、任意の適切な媒体を使用して伝送され得る。
【0108】
本発明のいくつかの実施形態に対する操作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java、Smalltalk、C++または同様のものなどの、オブジェクト指向プログラミング言語および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語などの、従来の手続き型プログラミング言語を含む、1つ以上のプログラミング言語の任意の組合せで書かれ得る。プログラムコードは、完全にユーザーのコンピュータ上で、一部ユーザーのコンピュータ上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、一部ユーザーのコンピュータ上で一部リモートコンピュータ上で、または完全にリモートコンピュータもしくはサーバー上で、実行し得る。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)もしくはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む、任意のタイプのネットワークを通してユーザーのコンピュータに接続され得るか、または接続は、外部コンピュータに対して(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通して)行われ得る。
【0109】
本発明のいくつかの実施形態が、本発明の実施形態に従った方法、機器(システム)およびコンピュータプログラム製品の流れ図および/またはブロック図を参照して、以下で説明され得る。流れ図および/またはブロック図の各ブロック、ならびに流れ図および/またはブロック図内のブロックの組合せは、コンピュータプログラム命令によって実装できることが理解される。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを作成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに提供され得、それにより、コンピュータまたは他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサで実行する、命令が、流れ図および/またはブロック図のブロックもしくは複数のブロック内に指定された機能/動作を実装するための手段を作成する。
【0110】
これらのコンピュータプログラム命令も、特定の方法で機能するようにコンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、または他の装置に指示できる、コンピュータ可読媒体内に格納され得、それにより、コンピュータ可読媒体内に格納された命令は、流れ図および/またはブロック図のブロックもしくは複数のブロック内に指定された機能/動作を実装する命令を含む製品を作成する。
【0111】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、または他の装置にロードされて、一連の操作ステップをコンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、または他の装置上で実行させてコンピュータ実装プロセスを作成し得、それによりコンピュータまたは他のプログラム可能装置上で実行する命令が、流れ図および/またはブロック図のブロックもしくは複数のブロック内に指定された機能/動作を実装するためのプロセスを提供する。
【0112】
本明細書で説明する方法のいくつかは、一般に、コンピュータによる使用に対してのみ設計されており、人間の専門家による、純粋に手動での実行に適しておらず、実際的でもない可能性がある。ローター回転の制御または滅菌プロセスのタイミングなどの、同様のタスクを手動で実行したい人間の専門家は、完全に異なる方法を使用する、例えば、専門知識および/または人間の脳のパターン認識を活用することが見込まれ得、それは、本明細書で説明する方法のステップを手動で終えるよりもはるかに効率的であろう。
【0113】
本発明のいくつかの実施形態は、本明細書で、添付の図面を参照して、ほんの一例として、説明される。ここで、具体的に図面を詳細に参照すると、示されている詳細は、ほんの一例として、本発明の実施形態の事例説明のためであることが強調される。これに関連して、図面を参照しての説明は、本発明の実施形態がどのように実施され得るかを当業者に対して明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0114】
図1】本発明のいくつかの実施形態に従った、開構成における自動コネクタ装置を概略的に示す。
図1A】本発明のいくつかの実施形態に従った、自動コネクタ装置および耐久性透析機の3D斜視図を示す。
図1B】本発明のいくつかの実施形態に従った、自動コネクタ装置および耐久性透析機の3D斜視図を示す。
図1C】本発明のいくつかの実施形態に従った、自動コネクタ装置および耐久性透析機の3D斜視図を示す。
図1D】本発明のいくつかの実施形態に従った、自動コネクタ装置および耐久性透析機の3D斜視図を示す。
図1E】本発明のいくつかの実施形態に従った、自動コネクタ装置および耐久性透析機の3D斜視図を示す。
図1F】本発明のいくつかの実施形態に従った、自動コネクタ装置および耐久性透析機の3D斜視図を示す。
図1G】本発明のいくつかの実施形態に従った、透析治療のためのシステムのブロック図である。
図1H】本発明のいくつかの実施形態に従った、一体式の透析液および/または老廃物貯蔵区画を含む、透析治療のためのシステムのブロック図である。
図2図2A-図2C。本発明のいくつかの実施形態に従った、図1の自動コネクタ装置を概略的に示す。本発明のいくつかの実施形態に従い、図2Aは、装置の3D斜視図を示し、図2Bは、図2Aで「A」と印を付けられた、第1のコネクタの拡大図を示し、図2Cは、図2Aで「B」と印を付けられた、第2のコネクタの拡大図を示す。
図3】本発明のいくつかの実施形態に従った、閉構成における自動コネクタ装置を概略的に示す。
図4図4A図4C。本発明のいくつかの実施形態に従った、図3の自動コネクタ装置を概略的に示す。本発明のいくつかの実施形態に従い、図4Aは、装置の3D斜視図を示し、図4Bは、図2Aで「A」と印を付けられた、第1のコネクタの拡大図を示し、図2Cは、図4Aで「B」と印を付けられた、第2のコネクタの拡大図を示す。
図5図5A図5B。本発明のいくつかの実施形態に従った、閉構成における、アクチュエータを備えたコネクタの例の、それぞれ、正面図および3D斜視図を概略的に示す。
図6図6A図6B。本発明のいくつかの実施形態に従った、開構成における、アクチュエータを備えたコネクタの例の、それぞれ、正面図および3D斜視図を概略的に示す。
図7図7A図7C。本発明のいくつかの実施形態に従った、開構成における、アクチュエータを備えたコネクタの第2の例の、それぞれ、正面、上面および斜視図を概略的に示す。
図8図8A図8D。本発明のいくつかの実施形態に従った、開構成における、滅菌流体ディスペンサを含むコネクタの一実施形態を概略的に示す。
図9図9A図9D。本発明のいくつかの実施形態に従った、閉構成における、滅菌流体ディスペンサを含むコネクタを概略的に示す。
図10図10A図10D。本発明のいくつかの実施形態に従った、開構成における、滅菌流体ディスペンサを概略的に示す。
図11図11A図11D。本発明のいくつかの実施形態に従った、閉構成における、滅菌流体ディスペンサを概略的に示す。
図12図12A図12G。本発明のいくつかの実施形態に従った、閉構成における、滅菌流体ディスペンサを含むコネクタを概略的に示す。
図13-1】図13A図13E。本発明のいくつかの実施形態に従った、閉構成における、滅菌流体ディスペンサを含むコネクタを概略的に示す。
図13-2】図13F。本発明のいくつかの実施形態に従った、一般的な消毒プロセスを示す流れ図である。
図14A図14A。本発明のいくつかの実施形態に従った、詳細な消毒プロセスを示す流れ図である。
図14B】本発明のいくつかの実施形態に従った、コネクタへの連結プロセスを示す概略図である。
図14C】本発明のいくつかの実施形態に従った、コネクタへの連結プロセスを示す概略図である。
図14D】本発明のいくつかの実施形態に従った、コネクタへの連結プロセスを示す概略図である。
図14E】本発明のいくつかの実施形態に従った、コネクタへの連結プロセスを示す概略図である。
図14F】本発明のいくつかの実施形態に従った、コネクタへの連結プロセスを示す概略図である。
図14G】本発明のいくつかの実施形態に従った、コネクタへの連結プロセスを示す概略図である。
図14H】本発明のいくつかの実施形態に従った、コネクタへの連結プロセスを示す概略図である。
図15A】本発明のいくつかの実施形態に従った、消毒コネクタの概略図である。
図15B】本発明のいくつかの実施形態に従った、消毒コネクタの概略図である。
図15C】本発明のいくつかの実施形態に従った、消毒コネクタの概略図である。
図15D】本発明のいくつかの実施形態に従った、消毒コネクタの概略図である。
図15E】本発明のいくつかの実施形態に従った、可変内径を有する消毒コネクタの概略図である。
図15F】本発明のいくつかの実施形態に従った、可変内径を有する消毒コネクタの概略図である。
図15G】本発明のいくつかの実施形態に従った、可変内径を有する消毒コネクタの概略図である。
図15H】本発明のいくつかの実施形態に従った、可変内径を有する消毒コネクタの概略図である。
図16A】本発明のいくつかの実施形態に従った、消毒スポンジを備えた消毒コネクタの概略図である。
図16B】本発明のいくつかの実施形態に従った、消毒スポンジを備えた消毒コネクタの概略図である。
図16C】本発明のいくつかの実施形態に従った、消毒スポンジを備えた消毒コネクタの概略図である。
図16D】本発明のいくつかの実施形態に従った、消毒スポンジを備えた消毒コネクタの概略図である。
図16E】本発明のいくつかの実施形態に従った、Yコネクタを消毒するための消毒コネクタの概略図である。
図16F】本発明のいくつかの実施形態に従った、Yコネクタを消毒するための消毒コネクタの概略図である。
図16G】本発明のいくつかの実施形態に従った、Yコネクタを消毒するための消毒コネクタの概略図である。
図16H】本発明のいくつかの実施形態に従った、Yコネクタを消毒するための消毒コネクタの概略図である。
図16I】本発明のいくつかの実施形態に従った、消毒ゲルで充填された消毒コネクタの概略図である。
図16J】本発明のいくつかの実施形態に従った、消毒ゲルで充填された消毒コネクタの概略図である。
図16K】本発明のいくつかの実施形態に従った、消毒ゲルで充填された消毒コネクタの概略図である。
図16L】本発明のいくつかの実施形態に従った、ゲルバリアを備えた消毒コネクタの概略図である。
図16M】本発明のいくつかの実施形態に従った、ゲルバリアを備えた消毒コネクタの概略図である。
図16N】本発明のいくつかの実施形態に従った、ゲルバリアを備えた消毒コネクタの概略図である。
図17A】本発明のいくつかの実施形態に従い、ポンプに連結された消毒コネクタの概略図である。
図17B】本発明のいくつかの実施形態に従い、ポンプに連結された消毒コネクタの概略図である。
図17C】本発明のいくつかの実施形態に従い、ポンプに連結された消毒コネクタの概略図である。
図17D】本発明のいくつかの実施形態に従い、ポンプに連結された消毒コネクタの概略図である。
図17E】本発明のいくつかの実施形態に従い、ポンプに連結された消毒コネクタの概略図である。
図18A】本発明のいくつかの実施形態に従い、ローターを解除するための手段の概略図である。
図18B】本発明のいくつかの実施形態に従い、ローターを解除するための手段の概略図である。
図18C】本発明のいくつかの実施形態に従い、ローターを解除するための手段の概略図である。
図18D】本発明のいくつかの実施形態に従い、ローターを解除するための手段の概略図である。
図18E】本発明のいくつかの実施形態に従い、ローターを解除するための手段の概略図である。
図18F】本発明のいくつかの実施形態に従い、ローターを解除するための手段の概略図である。
図18G】本発明のいくつかの実施形態に従い、ローターを解除するための手段の概略図である。
図18H】本発明のいくつかの実施形態に従い、ローターを解除するための手段の概略図である。
図18I】本発明のいくつかの実施形態に従い、ローターを解除するための手段の概略図である。
図18J】本発明のいくつかの実施形態に従い、ローターを解除するための手段の概略図である。
図18K】本発明のいくつかの実施形態に従い、ローターを解除するための手段の概略図である。
図18L】本発明のいくつかの実施形態に従い、ローターを解除するための手段の概略図である。
図19】本発明のいくつかの実施形態に従った、透析装置起動方法の流れ図である。
図20】本発明のいくつかの実施形態に従った、ユーザーによる透析装置起動方法の流れ図である。
図21A図21A図21C。本発明のいくつかの実施形態に従った、蠕動ポンプ取外し可能組立体の概略図である。
図21B】本発明のいくつかの実施形態に従った、蠕動ポンプ取外し可能組立体の概略図である。
図21C】本発明のいくつかの実施形態に従った、蠕動ポンプ取外し可能組立体の概略図である。
図21D】本発明のいくつかの実施形態に従い、ローターハウジング内に一部埋め込まれたポンプチューブを示すローターハウジングの断面図である。
図22A】本発明のいくつかの実施形態に従った、モーター組立体の概略図である。
図22B】本発明のいくつかの実施形態に従った、モーター組立体の概略図である。
図23A】本発明のいくつかの実施形態に従った、蠕動ポンプシステムの組立プロセスの概略図である。
図23B】本発明のいくつかの実施形態に従った、蠕動ポンプシステムの組立プロセスの概略図である。
図23C】本発明のいくつかの実施形態に従った、蠕動ポンプシステムの組立プロセスの概略図である。
図23D】本発明のいくつかの実施形態に従った、蠕動ポンプシステムの組立プロセスの概略図である。
図23E】本発明のいくつかの実施形態に従った、蠕動ポンプシステムの組立プロセスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0115】
本発明は、そのいくつかの実施形態では、ポンプシステムおよびコネクタに関し、より詳細には、透析システムのポンプシステムおよびコネクタに関するが、それに限らない。
【0116】
いくつかの実施形態の一態様は、コネクタの内部ルーメンの消毒に関する。いくつかの実施形態では、消毒材料が、例えば、ルーメンの滅菌を可能にするために、内部ルーメン内に少なくとも部分的に放出される。いくつかの実施形態では、消毒材料の一部がコネクタのヘッド、および/またはコネクタの前縁および/またはコネクタの面(face)および/またはコネクタの外表面に接触する。いくつかの実施形態では、消毒材料は、コネクタの先端から5cmの直線距離内である、コネクタの外表面の部分の少なくとも10%、例えば、20%、30%、40%または中間の割合で接触する。いくつかの実施形態では、消毒材料は、コネクタ表面を消毒するのに十分な所望の期間、コネクタに接触する。いくつかの実施形態では、所望の期間は、10~200秒、例えば、10~60秒、30~120秒、もしくは50~200秒の範囲内、または中間もしくはそれを上回る期間である。
【0117】
本発明のいくつかの実施形態では、内部ルーメンのかかる消毒は、例えば、1cm、2cm、3cmの距離、または中間、それより小さいか、もしくは大きい距離にわたる。これは、コネクタと(病原体を伝達し得る)非無菌表面との間の不注意の接触が、かかる消毒によって補われるのを可能にし得る。
【0118】
いくつかの実施形態では、消毒材料は、コネクタ内部ルーメンに面している、消毒区画から放出される。任意選択として、消毒材料は、コネクタ周囲の少なくとも1つの消毒区画から放出される。いくつかの実施形態では、コネクタが密封された消毒区画を少なくとも部分的に貫入すると、消毒材料をコネクタの内部ルーメン内に押し込む。いくつかの実施形態では、消毒材料は、遠く離れたチャンバから、任意選択として、ポンプにより、コネクタルーメン内に押し込まれる。いくつかの実施形態では、コネクタが密封された消毒区画を少なくとも部分的に貫入すると、消毒材料をコネクタの内部ルーメン内に押し込む。いくつかの実施形態では、消毒材料は、連結プロセス中にコネクタに接触する。任意選択として、所望の期間の後、ポンプが、消毒流体をコネクタの内部ルーメンから除去するか、または流す。
【0119】
いくつかの実施形態では、消毒材料は、連結プロセス中にコネクタを消毒する。いくつかの実施形態では、消毒材料は、連結プロセスが完了した後、コネクタを消毒する。
【0120】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、消毒流体を押潰し可能区画から放出することによって、コネクタを消毒することに関する。いくつかの実施形態では、消毒流体は、連結プロセス中に押潰し可能区画から放出される。いくつかの実施形態では、押潰し可能区画を圧迫すると、消毒材料がコネクタの内部ルーメン内に放出される。いくつかの実施形態では、押潰し可能区画は、コネクタの外表面の一部およびコネクタヘッドを消毒材料で拭う。いくつかの実施形態では、押潰し可能区画は、スポンジである。いくつかの実施形態では、押潰し可能区画は、コネクタが連結されるチューブ部分内にある。任意選択として、押潰し可能区画は、手動で押し潰される。
【0121】
いくつかの実施形態では、スポンジは、消毒チャンバ内部に配置される。いくつかの実施形態では、コネクタヘッドまたはコネクタ面がスポンジを圧迫する。代替として、コネクタヘッドまたはコネクタ面は、スポンジ内の中央チャネルを貫通する。いくつかの実施形態では、スポンジは、コネクタの外表面によって圧迫される。いくつかの実施形態では、コネクタが消毒チャンバに貫入すると、スポンジをその体積の少なくとも20%、例えば、20%、30%、40%、50%または任意の中間もしくはそれを上回る割合で、圧縮する。
【0122】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、コネクタ、任意選択として、透析システムのコネクタ、を所望の期間、消毒することに関する。いくつかの実施形態では、所望の期間は、コネクタの効率的な消毒を可能にする十分な期間である。いくつかの実施形態では、所望の期間は、10~200秒、例えば、20~100秒、30~120秒、もしくは100~150秒の範囲内である。
【0123】
いくつかの実施形態では、所望の期間が終わると、人間が検出可能な指示が提供される。任意選択として、指示は、消毒材料をコネクタから流すか、または排出する前に提供される。いくつかの実施形態では、指示は、洗流しまたは排出が完了した時に提供される。任意選択として、指示は、透析液をコネクタ内にポンピングする前に提供される。いくつかの実施形態では、透析システムは、時間がきたら起動されて、例えば、消毒を排出するか、または透析システムを開始する。任意選択として、消毒プロセスは、指示の提供を伴わない自動プロセスである。
【0124】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、分離式ポンプ(two-part pump)、任意選択として透析システムの、に関する。いくつかの実施形態では、分離式ポンプは、取外し可能ローター組立体および別個のモーター組立体を含む。いくつかの実施形態では、ローター組立体は、透析治療セッションが終了した(例えば、処分された)後、モーター組立体から取り外される。いくつかの実施形態では、取外し可能ローター組立体は、例えば、2つの部分の可逆的連結および/または簡易取付けおよび/または取外しを可能にする、少なくとも1つの連結部材によって、モーター組立体に連結される。
【0125】
いくつかの実施形態では、取外し可能ローター組立体は、ローター、例えば、少なくとも1つのブレードを備えた蠕動ポンプローターを含む。いくつかの実施形態では、取外し可能ローター組立体は、ポンプローターブレードおよびローターブレードの向かい側の剛性壁と接触して配置された、可撓性膜を含む。いくつかの実施形態では、ローターは、ローターハウジング内に配置される。いくつかの実施形態では、可撓性膜は、例えば、一部剛性のポンプチューブを形成するために、ローターハウジングの剛性壁に事前連結される。代替として、可撓性膜は、可撓性ポンプチューブ、例えば、蠕動ポンプローターによって圧迫されるサイズおよび形状にされる圧縮可能チューブの形である。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのコネクタ、任意選択として、消毒コネクタが、ポンプチューブの末端に連結される。いくつかの実施形態では、取外し可能ローター組立体の少なくとも一部分、例えば、ポンプチューブ、および/またはローターおよび/またはコネクタが、治療セッションの間に交換可能である。いくつかの実施形態では、取外し可能ローター組立体は、ローター、ローターハウジングおよび外部ポンプチューブを配置するためのサイズにされたローターハウジング内のチャネルを含む。
【0126】
いくつかの実施形態では、モーター組立体は、モーター、例えば、電気モーターおよびモーター被駆動軸を含む。追加として、モーター組立体は、任意選択として、電源、例えば、モーターに接続された電池を含む。いくつかの実施形態では、モーター組立体は、例えば、モーターの回転方向および/または回転速度および/または回転時間を制御するための、制御回路を含む。いくつかの実施形態では、モーター組立体は、ユーザーインタフェースを含み、それは、任意選択として、少なくとも1つのボタンおよび/または、例えば、ポンプのユーザーに対して指示を提供するための、少なくとも1つのディスプレイを含む。
【0127】
本発明のいくつかの実施形態では、ローターは、例えば、1つの動作で、ローター組立体から分離できる。任意選択として、これは、ポンプ内にトラップされた流体の放出を可能にする。
【0128】
いくつかの実施形態では、ローター組立体は、モーター組立体への迅速連結のために構成される。任意選択として、モーター組立体は、2つの組立体を位置合わせするための1つ以上の位置合わせ要素を含む。任意選択または代替として、モーター組立体は、ローター組立体を覆うカバーを含む。いくつかの実施形態では、カバーを閉じると、透析システムの他の部分(複数可)へのポンプの連結を完了する働きをする。
【0129】
いくつかの実施形態では、ローター組立体と一体となったチューブが提供される。いくつかの実施形態では、透析液および/または老廃物区画が、ローター組立体と一体式に、事前連結されて、例えば、単一の無菌パッケージで提供される。任意選択として、チューブが既にポンプに取り付けられているか、またはポンプのコネクタに連結できるので、ユーザーは、かかるチューブを蠕動ポンプ内に通す必要がない。
【0130】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、消毒材料をポンプによってコネクタのルーメン内に、任意選択として、コネクタルーメンを滅菌するために、押し込むことに関する。いくつかの実施形態では、ポンプ、例えば、蠕動ポンプは、消毒流体を1つのコネクタから異なるコネクタへ移動させる。任意選択として、ポンプは、消毒流体を老廃物貯蔵区画または他の排出口に移動させる。いくつかの実施形態では、同じポンプが、透析液をカテーテルコネクタにポンピングするために使用される。いくつかの実施形態では、同じポンプが、コネクタの消毒、消毒材料の排出および透析液のカテーテルコネクタへのポンピング、任意選択として異なるポンピング方向で、のために使用される。
【0131】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、透析システムの組立て中に、ユーザーステップを回避することに関する。いくつかの実施形態では、チューブと少なくとも1つのコネクタ、任意選択として、透析システムのコネクタ、との間の消毒された流体経路が、単一の機械的ステップで生成される。いくつかの実施形態では、機械的ステップは、レバー、ハンドルを押すこと、またはドアを閉じることを含む。いくつかの実施形態では、ドアを閉じると、チューブ、例えば、ポンプチューブのコネクタを、第2のコネクタの方に押す。いくつかの実施形態では、ドアを閉じると、ポンプチューブコネクタと第2のコネクタを連結する。いくつかの実施形態では、ドアを閉じ、かつ/または他の方法で連結を形成すると、コネクタおよび/またはチューブとコネクタとの間の流体経路を消毒する。
【0132】
いくつかの実施形態では、ドアは、チューブコネクタに機械的に連結されるアクチュエータに力を加える。いくつかの実施形態では、アクチュエータに加えられた力は、アクチュエータにチューブコネクタを第2のコネクタに近づけさせる。いくつかの実施形態では、アクチュエータはチューブコネクタを軸方向に移動させる。任意選択または代替として、アクチュエータはチューブコネクタを回転させる。
【0133】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、透析システムの容易な使用に関する。いくつかの実施形態では、システムは、ユーザーを細かいモーター動作および/または繊細な力の印加から免れさせる。たとえば、ユーザーは、コネクタを位置合わせし、それらを正確に閉じ、かつ/または正しい消毒プロセスを確実にする必要がない可能性がある。任意選択または代替として、ステップを統合すると、ユーザーの記憶負荷および/または間違いを犯す機会が減少する。いくつかの実施形態では、システムは、重要なステップ、例えば、流路の消毒および/または閉鎖の完了を確実にする。いくつかの実施形態では、システムは、システムの動作前、中および/または後に少なくとも1つの指示をユーザーに提供し、そのためユーザーは、次に何をすべきか、および/または何が起ころうとしているかが分かる。代替として、システムは、透析手順の全てのステップを、いかなる指示もなく、自動的に実行する。
【0134】
いくつかの実施形態では、システムは、透析液貯蔵区画と患者カテーテルとの間の滅菌された流路を単一のステップで生成する。いくつかの実施形態では、システムは、自動的に流路を消毒して、透析液を患者カテーテルに押し込む。いくつかの実施形態では、システムは、流路が消毒されるとユーザーに指示を提供する。いくつかの実施形態では、システムは、透析治療セッションが終了すると、ユーザーに指示を提供する。
【0135】
本発明のいくつかの実施形態では、ユーザー動作は(例えば、ローターもしくはコネクタを取り付けるか、または取り外すために)ツールを必要としない。
【0136】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、透析システムのチューブ内に配置される消毒材料に関する。いくつかの実施形態では、消毒材料は、チューブ末端から25センチメートル(cm)まで、例えば、チューブ末端から20、15、10、5、2、1cmの距離に配置される。いくつかの実施形態では、消毒材料は、消毒チャンバ内に配置される。いくつかの実施形態では、消毒チャンバは、圧縮可能消毒チャンバである。いくつかの実施形態では、消毒チャンバは、少なくとも2つの間隔を置いた消毒材料の貯蔵区画、任意選択として、圧縮可能貯蔵区画を含む。
【0137】
いくつかの実施形態では、コネクタが消毒チャンバに貫入すると、消毒チャンバをその体積の少なくとも10%圧縮し、任意選択として、消毒材料を放出する。いくつかの実施形態では、コネクタが消毒チャンバに貫入すると、消毒チャンバに穴を開けて、消毒材料を放出する。いくつかの実施形態では、コネクタが消毒チャンバに貫入すると、消毒チャンバの少なくとも1つの壁または表面を破裂させて、消毒材料の放出を引き起こす。いくつかの実施形態では、チャンバの手動圧縮または変形が、任意選択として、周囲の流体流チューブを変形することにより、提供される。
【0138】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、透析システムのポンプローターのクイックリリース機構に関する。いくつかの実施形態では、ポンプローターはクイックリリースコネクタによってモーターの駆動軸に連結される。いくつかの実施形態では、コネクタに力を加えると、ポンプローターが駆動軸またはポンプモーターのモーターインタフェースから解除される。いくつかの実施形態では、コネクタに力を加えると、コネクタおよび/またはローターの一部が変形して、コネクタおよび/またはローターの再使用を防ぐ。
【0139】
いくつかの実施形態では、コネクタは、干渉型ロック式コネクタ、例えば、スナップクリック式コネクタである。任意選択として、スナップクリック式コネクタは再利用可能であり、ローターの駆動軸および/またはモーターインタフェースへの再取付けを可能にする。いくつかの実施形態では、コネクタは、ユーザーの片手で操作可能であるサイズおよび形状にされる。いくつかの実施形態では、ローターを解除すると、例えば、残留流体が、ローターに少なくとも一部連結しているポンプチューブから流れ出るのを可能にする。いくつかの実施形態では、コネクタは、使い捨てでき、任意選択として、1回以上の透析治療セッション後に交換される。
【0140】
自動連結および滅菌透析機器、例えば、腹膜透析機器の潜在的利点は、感染症を減らす必要性を実現することにある。
【0141】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、流体の流れ方向の変更に関する。いくつかの実施形態では、ポンプ回転方向は手動で変えられる。任意選択または代替として、ポンプ回転方向は変わらないが、流れ方向を変えるためにチューブがローターに対して移動される。いくつかの実施形態では、ポンプ方向は自動的に、例えば、時間に基づくか、またはさらなる流れがないことに基づいて、変更される。
【0142】
用語「患者」は以下では、治療の対象であるヒトまたは動物を指す。
【0143】
用語「透析液」は以下では、本発明のいくつかの実施形態で使用されるように、患者に運ばれている流体を指す。
【0144】
用語「近位」または「近位端」は以下では、構成要素が少なくとも一部、患者の体外にある場合は、患者の最も遠い体外の構成要素の部分、または構成要素が完全に患者の体内にある場合には、患者の体外に最も近い構成要素の部分を指す。
【0145】
用語「遠位」または「遠位端」は以下では、構成要素が少なくとも一部、患者の体外にある場合は、患者の最も遠い体内の構成要素の部分、または構成要素が完全に患者の体内にある場合には、患者の体内に最も近い構成要素の部分を指す。
【0146】
用語「外部カテーテルチューブ」は以下では、本発明のいくつかの実施形態で使用されるように、排出口、例えば、単一の排出口をその遠位端に、および少なくとも1つの排出口をその近位端に、有するチューブを指す。
【0147】
用語「患者カテーテル」は以下では、本発明のいくつかの実施形態で使用されるように、流体を患者内に、または患者外に運ぶためのカテーテルを指す。
【0148】
用語「蠕動的な方法(peristaltic manner)」は以下では、例えば、蠕動ポンプによって適用されるように、流体を蠕動的な方法で移動させることを指す。蠕動運動の一例は、消化管において見られ、そこでは、チューブの収縮および弛緩が、チューブの内容物を前方に押す波状運動を生み出す。
【0149】
用語「滅菌(Sterilization)」は以下では、例えば、全ての微生物および他の病原体を物体または表面から、それを化学物質で処理するか、またはそれを高熱もしくは放射にさらすことによって、除去することを指す。
【0150】
用語「消毒(Disinfection)」は以下では、例えば、無生物において感染症、腐敗(spoilage)または他の望ましくない影響を引き起こす可能性が高い微生物を殺すか、不活性化するか、または除去するための消毒薬(例えば、流体)の使用を指す。消毒は、通常は滅菌を伴わない。しかし、本発明のいくつかの実施形態では、消毒は、滅菌を提供するために十分に高い品質である。
【0151】
ここで図1を参照すると、自動コネクタ装置100の一実施形態が概略的に示されている。この図は、その開構成における装置の正面図を示す。装置は、ポンプチューブ101を含み、その近位端が第1のコネクタ20を通して外部カテーテルチューブ102に連結し、その遠位端が第2のコネクタ21を通して患者カテーテル103に連結している。装置は、第1のコネクタ20および第2のコネクタ21の開構成から閉構成へ、およびその逆への移行を可能にする、アクチュエータ(図示せず)をさらに含む。開構成は、ポンプチューブ101が外部カテーテルチューブ102または患者カテーテル103のいずれかと流体連結していない場合であり、他方、閉構成は、ポンプチューブ101が外部カテーテルチューブ102および患者カテーテル103と流体連結している場合である。アクチュエータは、第1のコネクタ20および第2のコネクタ21を閉構成から開構成へ可逆的に移行させる任意の要素にでき、限定されない例として、少なくとも1つのコネクタの連結部品を一緒に押しつけることができるハウジング、機械ばね、連結機構を作動させる電気信号、連結機構を作動させる磁気信号、およびそれらの任意の組合せであり得る。矢印200は、開構成から閉構成への移行中に第1のコネクタ20および第2のコネクタ21が動く方向を示す。
【0152】
図1Aは、外部カテーテルチューブ102がポンプチューブ101および第2のコネクタ21に、そしてポンプインタフェース40と事前連結されている本発明の一実施形態を概略的に示す。かかる実施形態では、ポンプインタフェースは、モーター被駆動軸41(モーターは図示せず)および少なくとも1つの蠕動ブレード45を含む。装置はさらにアクチュエータを含む。いくつかの実施形態では、アクチュエータは第2のコネクタ21を閉構成から開構成へ可逆的に移行させる任意の要素にでき、限定されない例として、少なくとも1つのコネクタの連結部品を一緒に押しつけることができるハウジング、例えば、機械ばね、連結機構を作動させる電気信号、連結機構を作動させる磁気信号、およびそれらの任意の組合せであり得る。
【0153】
図1Bは、ポンプインタフェース40の本発明の一実施形態を概略的に示す。かかる実施形態では、ポンプインタフェースは、モーター被駆動軸41(モーターは図示せず)および少なくとも1つの蠕動ブレード45を含む。
【0154】
図1Cおよび図1Dは、外部カテーテルチューブ102がポンプチューブ101および第2のコネクタ21に、そしてポンプインタフェース40と事前連結されている、本発明の一実施形態を概略的に示す。かかる実施形態では、ポンプインタフェースは、モーター被駆動軸41(モーターは図示せず)および少なくとも1つの蠕動ブレード45ならびにコネクタ21を通して患者カテーテル103に連結している第2のコネクタ21遠位端の開構成を含む。開構成は、ポンプチューブ101が外部カテーテルチューブ102または患者カテーテル103のいずれかと流体連結していない場合である。アクチュエータは、第2のコネクタ21を閉構成から開構成へ可逆的に移行させる任意の要素にでき、限定されない例として、少なくとも1つのコネクタの連結部品を一緒に押しつけることができるハウジング、機械ばね、連結機構を作動させる電気信号、連結機構を作動させる磁気信号、およびそれらの任意の組合せであり得る。
【0155】
図1Eは、外部カテーテルチューブ102がポンプチューブ101および第2のコネクタ21に、そしてポンプインタフェース40と事前連結されている、本発明の一実施形態を概略的に示す。かかる実施形態では、ポンプインタフェースは、モーター被駆動軸41(モーターは図示せず)および少なくとも1つの蠕動ブレード45ポンプならびにコネクタ21を通して患者カテーテル103に連結している第2のコネクタ21遠位端の閉構成を含む。閉構成は、ポンプチューブ101が外部カテーテルチューブ102および患者カテーテル103と流体連結している場合である。装置は、第2のコネクタ21の開構成から閉構成へ、およびその逆への移行を可能にする、アクチュエータ(図示せず)をさらに含む。いくつかの実施形態では、閉構成は、ポンプチューブ101が外部カテーテルチューブ102および患者カテーテル103と流体連結している場合である。アクチュエータは、第2のコネクタ21を閉構成から開構成へ可逆的に移行させる任意の要素にでき、限定されない例として、少なくとも1つのコネクタの連結部品を一緒に押しつけることができるハウジング、機械ばね、連結機構を作動させる電気信号、連結機構を作動させる磁気信号、およびそれらの任意の組合せであり得る。
【0156】
図1Fは、外部カテーテルチューブ102がポンプチューブ101および第2のコネクタ21に、そしてポンプインタフェース40と事前連結されている、本発明の一実施形態を概略的に示す。かかる実施形態では、ポンプインタフェースは、モーター被駆動軸41(モーターは図示せず)および少なくとも1つの蠕動ブレード45ポンプならびにコネクタ21を通して患者カテーテル103に連結している第2のコネクタ21遠位端の閉構成を含む。閉構成は、ポンプチューブ101が外部カテーテルチューブ102および患者カテーテル103と流体連結している場合である。装置は、第2のコネクタ21の開構成から閉構成へ、およびその逆への移行を可能にする、アクチュエータ(図示せず)をさらに含む。閉構成は、ポンプチューブ101が外部カテーテルチューブ102および患者カテーテル103と流体連結している場合である。アクチュエータは、第2のコネクタ21を閉構成から開構成へ可逆的に移行させる任意の要素にでき、限定されない例として、少なくとも1つのコネクタの連結部品を一緒に押しつけることができるハウジング、機械ばね、連結機構を作動させる電気信号、連結機構を作動させる磁気信号、およびそれらの任意の組合せであり得る。いくつかの実施形態では、耐久性透析機300は、少なくとも1つのポンプモーター、電源装置ユーザーインタフェース、制御装置、メモリ、センサー、通信装置および弁(図示せず)を含む。いくつかの実施形態では、本装置の部分300およびその下位構成要素の一部は、再利用可能であり、任意選択として、たとえあったとしても、まれにしか交換されず、他方、いくつかの実施形態では、他の部分は使い捨て可能であり、任意選択として、装置が使用されるたびに交換されるよう意図される。いくつかの実施形態では、ポンプモーターは再利用可能である。いくつかの実施形態では、ポンプモーターは、ポンプインタフェース40と結合され、手順中に使用される透析液または他の流体と接触しないので、ポンプモーターは滅菌を要求する必要はない。
【0157】
いくつかの実施形態では、耐久性透析機は、少なくとも1つのコネクタの連結部品を一緒に押しつけることができるハウジングを備える。
【0158】
本発明のいくつかの実施形態では、患者カテーテルは、腹腔カテーテルであり、自動連結装置が、腹膜透析のために使用される。
【0159】
図1および図2に示す実施形態など、本発明のいくつかの実施形態では、自動連結装置は、ポンプインタフェース40をさらに含む。かかる実施形態では、ポンプインタフェースは、モーター被駆動軸41(モーターは図示せず)およびポンプチューブ101に沿って通過する、蠕動流体運動を生み出す、少なくとも1つの蠕動ブレード45(3つが示されている)を含む。
【0160】
いくつかの実施形態では、他のタイプのポンプインタフェースが使用される。限定されない例として、ポンプインタフェースは、ポンプチューブ101の周期的な圧縮による蠕動流体運動を誘発できる。当技術分野で周知のように、流体の蠕動運動を誘発する別の方法も使用できる。いくつかの実施形態では、ポンプインタフェースは、別個のユニットを含み、それは自動連結装置の一部ではない。
【0161】
装置の一部の部品は再利用可能であり、たとえあったとしても、まれにしか交換されないが、他方、他の部品は使い捨て可能であり、装置が使用されるたびに交換されるよう意図されることに留意すべきである。いくつかの実施形態では、例えば、患者カテーテル103は、患者に半永久的に取り付けられるので、ポンプチューブ101のように、再利用可能である。いくつかの実施形態では、これらは、各使用の前に滅菌される。加えて、ポンプインタフェースは、再利用可能であるが、手順中に使用される透析液または他の流体と接触しないので、ポンプインタフェースは、滅菌を要求する必要はない。
【0162】
いくつかの実施形態では、患者カテーテルポンプチューブ、外部カテーテルチューブなどのチューブ、およびコネクタは、本明細書では滅菌されているとして説明される。しかし、透析または別の手順が実行される前に、滅菌または消毒のいずれかが任意選択としてチューブで使用できる。
【0163】
いくつかの実施形態では、第1のコネクタ20および第2のコネクタ21は、外部カテーテルチューブ102のように、使い捨てできる。これらは典型的には、無菌容器内にパッケージ化され、そのため使用前に最小限の滅菌しか必要ないはずである。
【0164】
いくつかの実施形態では、第1のコネクタ20の近位端は、外部カテーテルチューブ102に永久的に取り付けられ、それにより、第1のコネクタ20の近位端および外部カテーテルチューブ102は単一のユニットを形成する。かかる実施形態では、第1のコネクタ20の遠位端は、ポンプチューブ101に永久的に取り付けることができるか、または第1のコネクタ20の遠位端は、ポンプチューブ101に可逆的に取り付けることができる。第1のコネクタ20の遠位端が、ポンプチューブ101に取り付けられる、後者の場合、任意選択として、第1のコネクタ20の遠位端は、第1のコネクタ20の近位端および外部カテーテルチューブ102を含むユニットと一緒に事前にパッケージ化される。いくつかの実施形態では、第1のコネクタ20の遠位端は、第1のコネクタ20の近位端および外部カテーテルチューブ102を含むユニットとは別にパッケージ化できる。
例示的な透析システム
【0165】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従った、一体式の透析液および/または老廃物区画を含まない、取外し可能ローター組立体を備えた透析システムの構成要素を示す、図1Gを参照する。
【0166】
いくつかの例示的な実施形態によれば、透析システム500は、取外し可能構成要素502、例えば、取外し可能ローター組立体、および基部構成要素503、例えば、モーター組立体を含む。任意選択として、基部構成要素は、耐久性構成要素である。任意選択として、取外し可能構成要素は、使い捨て構成要素である。いくつかの実施形態では、取外し可能構成要素502は、ローター504、任意選択として、ポンプチューブ506と接触する蠕動ポンプローターを含む。いくつかの実施形態では、ポンプチューブ506は、少なくとも30%収縮する弾性材料から成る。任意選択として、ポンプチューブは、取外し可能構成要素ハウジング510の一体部分である。いくつかの実施形態では、ポンプチューブ506は、一部は、ハウジング510の内表面から、一部は、ローター504に面して部分的に接触する、弾性材料から成る。
【0167】
いくつかの例示的な実施形態によれば、取外し可能構成要素はさらに、消毒コネクタ508、および任意選択として、追加の消毒コネクタ511を含み、両方ともポンプチューブ506に連結される。任意選択として、消毒コネクタ508および/または511は、円筒形コネクタである。いくつかの実施形態では、消毒コネクタ508および511の少なくとも1つは、消毒チャンバ、例えば、消毒材料509で充填された消毒チャンバ512を含む。いくつかの実施形態では、消毒チャンバは、近位バリア、例えば、近位バリア516、および遠位バリア、例えば、遠位バリア514、によって囲まれている。近位バリアは、消毒コネクタに連結されたポンプチューブにより近いバリアである。遠位バリアは、消毒コネクタに連結されたポンプチューブから離れて、または遠くの距離に配置されるバリアである。いくつかの実施形態では、近位バリアは、消毒チャンバとポンプチューブ506との間に配置される。いくつかの実施形態では、遠位バリアは、消毒チャンバとシールディスク、例えば、シールディスク540、との間に配置される。
【0168】
いくつかの例示的な実施形態によれば、バリア、例えば、近位バリア516および遠位バリア514は、任意選択として、例えば、コネクタの前記バリアの貫通に応答して形成される引裂き伝播経路の画定を可能にする事前に決定された失敗領域を備えた、バリア箔である。いくつかの実施形態では、バリア、例えば、近位バリア516および遠位バリア514は、圧力シールである。いくつかの実施形態では、圧力シールは、0.05バールよりも大きい軸圧力ではなく、半径方向圧力に抵抗する形状およびサイズにされる。いくつかの実施形態では、バリア、例えば、近位バリア516および遠位バリア514は、非流動性ゲル材料または1.4よりも大きいセンチポアズ値をもつ高粘度流体から作られる。
【0169】
いくつかの例示的な実施形態によれば、消毒材料509は、消毒流体または非流動性ゲル材料または1.4よりも大きいセンチポアズ値をもつ高粘度消毒流体を含む。いくつかの実施形態では、高粘度消毒流体は、箔として機能を果たす。任意選択として、消毒材料509は、身体内および/または透析治療における使用が認可されている。
【0170】
いくつかの例示的な実施形態によれば、消毒コネクタの1つ、例えば、消毒コネクタ508は、患者カテーテルコネクタ518に連結される。いくつかの実施形態では、患者カテーテルコネクタは、患者カテーテル520にさらに連結される。いくつかの実施形態では、アクチュエータ534は、消毒コネクタ508を患者カテーテル518の方に、例えば、患者カテーテルコネクタ518に向けられた消毒コネクタ508に軸力を加えることによって、押す。いくつかの実施形態では、アクチュエータ、例えば、アクチュエータ534またはアクチュエータ532が押し下げられる場合、例えば、取外し可能構成要素または基部構成要素の蓋が閉じられる場合、それは、軸力を、それぞれ、患者カテーテルコネクタまたはYコネクタの方へ加える。いくつかの実施形態では、アクチュエータによって加えられた軸力は、消毒コネクタと第2のコネクタとの間の連結を確実にする。代替として、消毒コネクタおよび第2のコネクタの両方は、互換性のあるねじ山を含み、それは、例えば、2つの間での確実な連結を可能にする。
【0171】
いくつかの例示的な実施形態によれば、消毒コネクタ511は、第2のコネクタ、例えば、Yコネクタ522に連結される。いくつかの実施形態では、Yコネクタは、透析液区画524および老廃物区画526に連結される。代替として、透析液区画および老廃物区画は2つの別個の消毒コネクタに連結される。いくつかの実施形態では、老廃物および/または透析液区画は、例えば、それらが工場内で、滅菌状態下で連結される場合、ポンプチューブ506に直接連結される。いくつかの実施形態では、Yコネクタは、弁、例えば、流体経路を透析液区画または老廃物区画のいずれかからチューブポンプ内に向かわせるために構成されたフラップ弁をさらに含む。いくつかの実施形態では、老廃物区画および/または透析液区画は、非弾性バッグを含む。いくつかの実施形態では、ロック530が、透析液区画524とYコネクタ522との間の流体経路内に配置される。いくつかの実施形態では、530が無傷であるか、または閉じている場合、それは、透析液が透析液区画からポンプチューブ506の方に流れるのを防ぐ。いくつかの実施形態では、力を加えることによりロック530を破るか、または解除すると、例えば、透析液がポンプチューブ506の方に流れるのを可能にする。
【0172】
いくつかの例示的な実施形態によれば、基部構成要素503、任意選択として、耐久性構成要素は、モーター513、例えば、駆動軸550によってローター504に機能的に連結された電気ローターを含む。いくつかの実施形態では、モーター513は、制御回路540の制御下にあり、任意選択として、モーター513の回転速度、回転時間および/または回転方向を制御する。いくつかの実施形態では、基部構成要素503は、制御回路540に接続されたメモリ527をさらに含む。いくつかの実施形態では、メモリ527は、透析システムおよび/またはモーターおよび/またはセンサー542から受信されたパラメータ値および/または通信回路525および/またはユーザーインタフェース523のログファイルを格納する。いくつかの実施形態では、基部構成要素503は、電力供給544、例えば、電力を制御回路540および/またはモーター513に供給する充電式電池または交換式電池を含む。いくつかの実施形態では、電力供給544は、外部電源に接続される。いくつかの実施形態では、ユーザーインタフェースは、モーターおよび/または透析システムの起動のための起動ボタンを含む。
【0173】
ここで図1Hを参照すると、本発明のいくつかの実施形態に従った、一体式の透析液および/または老廃物貯蔵区画を備えた、取外し可能組立体を含む透析システムの構成要素が示されている。
【0174】
いくつかの例示的な実施形態によれば、取外し可能組立体、例えば、透析システム560の取外し可能組立体550は、コネクタを通してポンプチューブ506に連結された一体型の透析液および/または老廃物貯蔵区画を含む。いくつかの実施形態では、取外し可能組立体550は、カテーテルコネクタをポンプチューブ506に連結して消毒するための単一の消毒コネクタ508を含む。いくつかの実施形態では、システム560のユーザーは、カテーテルコネクタを、取外し可能組立体550の消毒コネクタ508に連結するだけである。
例示的な自動コネクタ装置
【0175】
ここで図2を参照すると、開構成における図1の自動コネクタ装置の様々な図が概略的に示されている。図2Aは、3D斜視図を示しており、開構成における、外部カテーテルチューブ102、ポンプチューブ101、患者カテーテル103、第1のコネクタ20および第2のコネクタ21を示す。図のように、近位端から外部カテーテルチューブ102が第1のコネクタ20の近位部に連結される。第1のコネクタ20の遠位部は、ポンプチューブ101に連結され、ポンプチューブ101は第2のコネクタ21の近位部に連結される。第2のコネクタ21の遠位部は、患者カテーテル103に連結される。図2Bは、図2Aで丸で囲まれた領域Aの拡大図を示し、図2Cは、図2Aで丸で囲まれた領域Bの拡大図を示し、第1のコネクタ20および第2のコネクタ21の限定されない例を概略的に示している。これらの例示的な実施形態では、図2Bでは、第1のコネクタ20はねじ式連結で示され、図2Cでは、第2のコネクタ21はクリップ式連結で示されている。第1のコネクタ20および第2のコネクタ21は、当技術分野で周知の任意の可逆的連結を有し得る。限定されない例は、ねじ式連結、クリップ式連結、圧入連結、磁気連結、電気接続およびそれらの任意の組合せを含む。
【0176】
本発明のいくつかの実施形態では、第1のコネクタ20および第2のコネクタ21の少なくとも1つに近接して、閉じ込められた体積をポンプチューブ101、外部カテーテルチューブ102および患者カテーテル103の少なくとも1つ内に画定する少なくとも1つの滅菌流体ディスペンサ(以下の図8図13を参照)が見られる。この滅菌流体ディスペンサは、消毒材料で充填でき、滅菌流体ディスペンサの少なくとも一部を除去するか、または破裂させると、消毒材料が、ポンプチューブ101、外部カテーテルチューブ102および患者カテーテル103の少なくとも1つ内に流れ込み、従って、自動的に、手動介入なしで、消毒薬が入るチューブまたは複数のチューブを消毒する。除去は、引張り、伸張、引裂き、破砕、穿刺およびそれらの任意の組合せから成る群の1つによって行うことができる。除去は、アクチュエータによって、少なくとも1つのコネクタ副部品によっておよびそれらの任意の組合せで誘発できる。
【0177】
ここで図3を参照すると、閉構成における自動コネクタ装置100の正面図が示されており、図中、同様の構成要素には同じ参照番号が与えられている。
【0178】
ここで図4を参照すると、図3に示す自動コネクタ装置の様々な図が概略的に示されている。図4Aは、3D斜視図を示しており、閉構成における、外部カテーテルチューブ102、ポンプチューブ101、患者カテーテル103ならびに第1のコネクタ20および第2のコネクタ21を示す。図のように、近位端から、外部カテーテルチューブ102が第1のコネクタ20の近位部に連結される。第1のコネクタ20の遠位部は、ポンプチューブ101に連結され、ポンプチューブ101は第2のコネクタ21の近位部に連結される。第2のコネクタ21の遠位部は、患者カテーテル103に連結される。図4Bは、図4Aで丸で囲まれた領域Aの拡大図を示し、図4Cは、図4Aで丸で囲まれた領域Bの拡大図を示し、第1のコネクタ20および第2のコネクタ21の限定されない例を概略的に示している。これらの例示的な実施形態では、図4Bで、第1のコネクタ20はねじ式連結で示され、図2Cで、第2のコネクタ21はクリップ式連結で示されている。
【0179】
ここで図5Aおよび図5Bを参照すると、閉構成における、アクチュエータ80を備えた第1のコネクタ20の、それぞれ、正面図および斜視図が概略的に示されている。アクチュエータ80は、ポンプチューブ101上の、第1のコネクタ20の近位連結部を押して、それらを、外部カテーテルチューブ102上の、第1のコネクタ20の遠位連結部と連結するように設計される。いくつかの実施形態では、アクチュエータ80の押す動きが、コネクタのクリップ式連結の締付けを誘発し、機械的方法、電気的方法または磁気的方法で行うことができる。いくつかの実施形態では、アクチュエータ80は、ハウジングを閉じると、アクチュエータを押す、ハウジングによって機械的に押され得る。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、第1のコネクタ20の近位部および遠位部を押し開くばねを含み、それにより、一旦、圧力、電気信号、磁気信号、およびそれらの任意の組合せが取り除かれると、それを開構成に戻す。
【0180】
ここで図6を参照すると、図5に例示しているが、開構成における、第1のコネクタ20が概略的に示されており、図中、同様の構成要素には同じ参照識別子が与えられている。図6Aおよび図6Bは、任意選択として、ポンプチューブ101と外部カテーテルチューブ102との間を連結する、第1のコネクタ20の開構成の、それぞれ、正面図および斜視図を示す。矢印201は、開構成への移行中にコネクタ部品が動く方向を示す。いくつかの実施形態では、開構成への移行を誘発するためのアクチュエータの動作は、コネクタを閉構成に保持している圧力を解放でき、例えば、コネクタの部品を押し広げるばねを解放する、部品を一緒にしている電気または磁力を終了する、部品を離す電気または磁力を起動する、およびそれらの任意の組合せである。いくつかの実施形態では、アクチュエータは、機械的、電気的または磁気的方法で動作する。
【0181】
ここで図7を参照すると、ねじ92を用いてねじ式方法で動作する、アクチュエータ91を備えたコネクタ93の第2の例が概略的に示されている。図7A、7Bおよび7Cは、それぞれ、正面、上面および斜視図を示しており、矢印202は、一旦、アクチュエータ91が起動されると、ねじ92が進む方向を示す。
【0182】
本装置のいくつかの実施形態では、それは、少なくとも1つの滅菌流体ディスペンサを含む。これらの実施形態のいくつかの変形では、滅菌流体ディスペンサは、コネクタ20、21の少なくとも1つ内に含まれて、コネクタの開構成から閉構成への移行プロセス中に、自動的に開かれる。滅菌流体ディスペンサの例示的な実施形態が以下で示される。
【0183】
ここで図8A図8Dを参照すると、コネクタがその開構成からその閉構成へ変形すると、滅菌流体を自動的に投与するためのディスペンサを含む、第1のコネクタ20および第2のコネクタ21の一実施形態が概略的に示されている。図8A図8Dでは、コネクタはそれらの開構成で示されている。図8Aでは、コネクタ21が、患者カテーテル103およびポンプチューブ101に取り付けられて示されており、他方、図8Bでは、コネクタ20が、ポンプチューブ101および外部カテーテルチューブ102に取り付けられて示されている。破線の領域BおよびAが、それぞれ、図8Cおよび図8Dに拡大して示されている。図8Cおよび図8Dに示すように、コネクタ21および20の各々は、滅菌流体ディスペンサ210を含む。図示した実施形態では、滅菌流体ディスペンサ210は、第1のコネクタ20および第2のコネクタ21の両方に対して、ポンプチューブ101に取り付けられたコネクタの部分内にあり、言い換えれば、滅菌流体ディスペンサ210は、第1のコネクタ20の遠位部分内および第2のコネクタ21の近位部分内にある。他の実施形態では、滅菌流体ディスペンサ210は、第1のコネクタ20の近位部分内および第2のコネクタ21の遠位部分内にできる。
【0184】
ここで図9A図9Dを参照すると、図8の実施形態がその閉位置で概略的に示されている。図9Aでは、コネクタ21が、患者カテーテル103およびポンプチューブ101に取り付けられて示されており、他方、図9Bでは、コネクタ20が、ポンプチューブ101および外部カテーテルチューブ102に取り付けられて示されている。破線の領域BおよびAが、それぞれ、図9Cおよび図9Dに拡大して示されている。図9Cおよび図9Dに示すように、コネクタ21および20の各々は、滅菌流体ディスペンサ210を含む。図示した実施形態では、滅菌流体ディスペンサ210は、第1のコネクタ20および第2のコネクタ21の両方に対して、ポンプチューブ101に取り付けられたコネクタの部分内にあり、言い換えれば、滅菌流体ディスペンサ210は、第1のコネクタ20の遠位部分内および第2のコネクタ21の近位部分内にある。図8C図9Cおよび図8D図9Dを比較すると、コネクタの開構成から閉構成への移行プロセスで滅菌流体ディスペンサ210が縮められていて、それにより、任意選択として、滅菌流体の投与を可能にすることが示されている。
【0185】
図10A図10Dは、図8および図9の滅菌流体ディスペンサ210を、コネクタの開構成から閉構成への移行中に、その中に含まれる流体が投与されるのを可能にし、それにより、患者カテーテル103、ポンプチューブ101および外部カテーテルチューブ102を含むチューブの少なくとも一部を滅菌するために、開くことができる機構の実施形態を示す。この実施形態では、滅菌流体ディスペンサ210は、図10Aに正面向きで、また図10Bに斜視図で示されている、フレーム212、および図10Cに斜視図で示されている滅菌流体カプセル214を含む。図10に示す実施形態では、3つの滅菌流体カプセル214があり;これらの実施形態の他の変形はもっと多いか、またはもっと少ない滅菌流体カプセル214を有することができる。フレームは、3本の曲げられる脚2122を含む。図10Dは、本実施形態の組み立てられた滅菌流体ディスペンサ210の、それが開かれる前、すなわち、含まれているコネクタが閉状態に移行する前を示す。図10Dの横縞のある矢印は、閉状態への移行中に滅菌流体容器210上に加えられる圧縮力の方向を示し、他方縦縞のある矢印は、曲げられる脚2122における接合部の動きの方向を示す。
【0186】
図11A図11Dは、図11の機構を、それが開かれた後、すなわち、含まれているコネクタが閉状態に移行された後を概略的に示す。図11Aは、滅菌流体ディスペンサ210のフレーム212の正面図を示し、他方、図11Bは、フレーム212の斜視図を示し、図11Cは、滅菌流体カプセル214の斜視図を示す。コネクタの閉状態への移行後、曲げられる脚2122は曲がった状態にあり(図11A図11B)、そのため、フレームの側面2124が近づいている。滅菌流体カプセル214に加えられたこの圧力は、滅菌流体カプセル214内の破裂域を破裂させ、それにより、滅菌流体の投与を可能にする。図11Dは、本実施形態の組み立てられた滅菌流体ディスペンサ210の、開かれた後、すなわち、含まれているコネクタが閉状態に移行された後、および滅菌流体が投与可能になった後を示しており、それにより、患者カテーテル103、ポンプチューブ101および外部カテーテルチューブ102を含むチューブの少なくとも一部を滅菌する。
【0187】
図12A図12Gは、滅菌流体ディスペンサ210の第2の例示的な実施形態を示す。この第2の実施形態では、滅菌流体ディスペンサ210は、図12Aに正面向きで、図12Bに側面から、および図10Cに斜視図で示されている、単一の滅菌流体カプセル214を含む。図12Dおよび図12Fは、閉状態における、第2のコネクタ21内に含まれる滅菌流体ディスペンサ210を示し、他方、図12Eおよび図12Gは、第1のコネクタ20内に含まれる滅菌流体ディスペンサ210を示す。図12Dおよび図12Eは、閉状態における、それぞれ、第2のコネクタ21および第1のコネクタ20内に含まれる滅菌流体ディスペンサ210の斜視図を示し、他方、図12Fおよび図12Gは、それぞれ、第2のコネクタ21および第1のコネクタ21内に含まれる滅菌流体ディスペンサ210の断面図を示す。
【0188】
図12の実施形態では、滅菌流体カプセル214は、開構成から閉構成への移行中に穴開け機構216によって穴を開けられ、それにより、滅菌流体を放出して、患者カテーテル103、ポンプチューブ101および外部カテーテルチューブ102を含むチューブの少なくとも一部を滅菌する。
【0189】
図13A図13Gは、滅菌流体ディスペンサ210の第3の例示的な実施形態を示す。この第3の実施形態では、滅菌流体ディスペンサ210は、図13Aに正面向きで、図13Bに側面から、および図10Cに斜視図で示されている、単一の滅菌流体カプセル214を含む。図13Dおよび図13Fは、閉状態における、第2のコネクタ21内に含まれる滅菌流体ディスペンサ210を示し、他方、図13Eおよび図13Gは、第1のコネクタ20内に含まれる滅菌流体ディスペンサ210を示す。図13Dおよび図13Eは、閉状態における、それぞれ、第2のコネクタ21および第1のコネクタ20内に含まれる滅菌流体ディスペンサ210の斜視図を示し、他方、図13Fおよび図13Gは、それぞれ、第2のコネクタ21および第1のコネクタ21内に含まれる滅菌流体ディスペンサ210の断面図を示す。
【0190】
図13の実施形態では、滅菌流体カプセル214は、開構成から閉構成への移行中に穴開け機構216によって穴開け領域218内に穴を開けられ、それにより、滅菌流体を放出して、患者カテーテル103、ポンプチューブ101および外部カテーテルチューブ102を含むチューブの少なくとも一部を滅菌する。穴開け領域218は、周囲の材料よりも穴開けしやすいように構成できる。穴開け領域218は、周囲の材料よりも薄い、周囲の材料よりも弱い材料、穴開け機構216による一撃の正確さを確実にするために凹状、およびそれらの任意の組合せにできる。
【0191】
この第3の実施形態は、カテーテルの内表面の一部を拭うことができる少なくとも1つの可撓性ワイパーブレード2142を含み、それにより滅菌流体を表面にわたってさらに効果的に分散することをさらに特徴とする。
例示的なユーザーインタフェース
【0192】
本発明のいくつかの実施形態では、自動連結装置は、ユーザー(医者、看護師または医療技術者)または患者が装置の様々なパラメータ、例えば、限定されない例として、流体流れ開始、流体流れ停止、流体流速変更、モーター作動出力レベル変更、流体源切換え、流体流れ方向切換え、蠕動ブレード運動変更、滅菌開始およびそれらの任意の組合せなど、を制御できるようにする、アナログまたはデジタルユーザーインタフェースも含むことができる。いくつかの実施形態では、本明細書で説明するアナログまたはデジタルユーザーインタフェース、例えば、図1Gに示すユーザーインタフェース523は、ポンプ504の動作、例えば、回転速度、回転時間および/または回転方向を制御する。いくつかの実施形態では、ユーザーインタフェース回路は、例えば、患者カテーテルコネクタ518がコネクタ508に連結された場合、および/または患者カテーテルコネクタ518が滅菌された場合に、人間が検出可能な指示、例えば、光および/または音声指示を配信する。
【0193】
本発明のいくつかの実施形態では、装置は、コンピュータ可読媒体も含むことができる。このデジタル格納手段は、装置の性能、例えば、限定されない例として、透析イベントの数、少なくとも1つの薬剤の投与に関するデータ、本装置を通過した流体量、少なくとも1つの流体の温度、少なくとも1つの流体のpH、少なくとも1つの流体内で見つかった少なくとも1つのマーカーおよびそれらの任意の組合せなど、に関連する情報の監視および格納を可能にする。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読媒体、例えば、図1Gに示すメモリ527は、装置のログファイル、ポンプ構成要素502またはシステム500のログファイルを格納する。
【0194】
装置のユーザーインタフェースは、患者に関する個人情報および医療関連情報、例えば、限定されない例として、年齢、身長、体重、血圧、体温およびそれらの任意の組合せなどを受け取って格納するようにも構成できる。いくつかの実施形態では、情報はメモリ527上に格納される。
【0195】
本発明のいくつかの実施形態は、通信手段、例えば、限定されない例として、Bluetooth無線通信などを含むことができ、それにより、前述の情報の少なくとも1つの第2の装置への伝送を可能にし、第2の装置は、限定されない例として、パーソナルコンピュータ、携帯電話、タブレット、ラップトップ、リモートサーバー、クラウド型サーバー、スマートTVおよびそれらの任意の組合せにできる。第2の装置は、患者;ホームドクター、腎臓専門医、または内分泌専門医などの医療関係者が所持でき;第2の装置は、医療施設に配置でき、またそれらの任意の組み合わせにできる。いくつかの実施形態では、通信手段、例えば、図1Gに示す通信回路525は、メモリ527上に格納された情報をリモートコンピュータおよび/または携帯端末に伝送する。
【0196】
本発明のいくつかの実施形態では、前述の第2の装置は、本発明の装置と動作可能に通信でき、従って、装置のパラメータ、例えば、限定されない例として、流体流れの開始、流体流れの停止、流体流速の制御、モーター作動出力レベルの制御、流体源の切換え、流体流れ方向の切換え、蠕動ブレード運動の変更、滅菌の開始およびそれらの任意の組合せなどを制御できる。従って、例えば、装置は、患者のスマートフォンアプリケーションによって操作および制御でき、それは、あとで治療に関する情報を装置から受信し、さらに、この情報をその患者の世話をしている医療関係者に伝送する。いくつかの実施形態では、医療関係者は、データまたは制御パラメータを、前述のように、患者のスマートフォンに、もしくは直接装置に伝送でき、それにより、装置またはスマートフォン上に格納された情報を更新するか、または装置上の制御パラメータを変更する。いくつかの実施形態では、リモートコンピュータおよび/または携帯端末は、通信回路525を使用して、ポンプ構成要素502またはユーザーインタフェース523と通信する。
【0197】
本装置の前述の実施形態の任意の組合せは、装置の実施形態も含むことに留意すべきである。
例示的な一般的消毒プロセス
【0198】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従った、コネクタの一般的な消毒プロセスを示す図13Fを参照する。
【0199】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1302で、コネクタ、例えば、カテーテルコネクタおよび/またはYコネクタは、消毒コネクタに連結される。任意選択として、コネクタおよび消毒コネクタは、透析システム、例えば、腹膜透析(PD)のための透析システムの一部である。いくつかの実施形態では、コネクタ、例えば、カテーテルコネクタは、消毒コネクタに、直線運動によって、または回転もしくは回転運動によって、連結される。いくつかの実施形態では、消毒コネクタは、アクチュエータ、例えば、図1Gに示すアクチュエータ534によって、コネクタに押し付けられる。任意選択として、コネクタは、連結プロセスの少なくとも一部中に、回転される。いくつかの実施形態では、コネクタは、消毒コネクタの遠位端に配置された密封層を貫通して、消毒流体を含む消毒チャンバの少なくとも1つのバリアを貫通する。いくつかの実施形態では、消毒流体は、身体内部での使用が認可されている。代替または追加として、消毒流体は、透析治療での使用が認可されている。
【0200】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1304で、消毒流体は、消毒チャンバから放出される。いくつかの実施形態では、消毒流体は、例えば、ルーメンの滅菌を可能にするために十分な量で容器の内部ルーメンに入る。いくつかの実施形態では、放出された消毒流体は、コネクタの外表面、コネクタ開口部外表面および/またはコネクタの内表面と接触し、例えば、外表面の滅菌を可能にする。いくつかの実施形態では、消毒流体は、コネクタの内部ルーメン内に少なくとも0.5センチメートル(cm)、例えば、2、3、4、5cmおよび任意の中間またはそれ以上の距離まで貫入する。いくつかの実施形態では、消毒流体は、コネクタヘッドおよび/またはコネクタの前縁および/またはコネクタ面および/またはコネクタの外表面に、例えば、それらの消毒を可能にするために、接触する。
【0201】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1306で、消毒流体は、コネクタを消毒する。いくつかの実施形態では、消毒流体は、例えば、コネクタの滅菌を可能にするために、事前に決定された期間、コネクタの内部ルーメン内に留まる。いくつかの実施形態では、消毒期間は、消毒流体のタイプおよび/または組成に基づいて決定される。いくつかの実施形態では、消毒期間は、少なくとも10秒、例えば、20、30、40、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150秒または任意の中間もしくはもっと長い期間である。いくつかの実施形態では、消毒期間は、10~200秒、例えば、20~110秒、30~120秒または50~200秒の範囲内である。
【0202】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1308で、消毒期間が終わると、指示が配信される。いくつかの実施形態では、指示は、人間が検出可能な指示、例えば、音声および/または光指示である。代替または追加として、指示は、所望の期間の後、消毒コネクタまたはコネクタにおける構成要素の色変化を引き起こす化学反応に基づく。
【0203】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1310で、消毒期間が終わった後、消毒流体は、流されるか、または排出される。いくつかの実施形態では、消毒流体は、ポンプの起動により、コネクタから除去される。代替として、消毒流体は、例えば、老廃物区画がカテーテルコネクタの高さよりも低い場合、重力によって除去される。
消毒流体を消毒チャンバから放出することによる例示的なカテーテル消毒
【0204】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従った、詳細な消毒プロセスを示す図14Aを参照する。
【0205】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1400で、コネクタ端部が、消毒コネクタのシールディスクに貫入する。いくつかの実施形態では、シールディスクは、消毒コネクタの遠位端に配置される。いくつかの実施形態では、シールリングは弾性であり、膨張して、収縮するように構成される。
【0206】
いくつかの例示的な実施形態によれば、コネクタがシールディスクを貫通した後、1402で、貫通位置が密封される。いくつかの実施形態では、貫通位置は、シールディスクをコネクタの外表面にしっかりと付着することによって密封される
【0207】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1404で、コネクタは、消毒チャンバに貫入する。いくつかの実施形態では、消毒チャンバの幅または直径は、貫通コネクタルーメンの開口部の幅または直径よりも、少なくとも1.5倍大きい、例えば、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍大きいか、または任意の中間もしくはさらに大きい数である。いくつかの実施形態では、コネクタは、バリア、例えば、箔バリアまたは圧力シールバリアを貫通する。いくつかの実施形態では、バリアは貫通コネクタと消毒チャンバとの間に配置される。任意選択として、コネクタは、バリアに軸力を加えることによって消毒チャンバに貫入する。いくつかの実施形態では、バリアは非流動性ゲルバリアである。
【0208】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1408で、消毒材料、例えば、消毒流体が、貫通コネクタの内部ルーメンに押し込まれる。いくつかの実施形態では、コネクタが消毒チャンバ内に貫入すると、チャンバ内の圧力が下がって、消毒流体をコネクタの内部ルーメンに押し込む。追加として、消毒材料は、コネクタの外表面およびコネクタ開口部の外表面を消毒する。
【0209】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1410で、貫通コネクタが、例えば、貫通コネクタと消毒コネクタとの間に流路を作り出すために、消毒コネクタルーメンに貫入する。いくつかの実施形態では、貫通コネクタは、バリア、例えば、消毒チャンバと消毒コネクタルーメンとの間に配置された箔バリアまたは圧力シールバリアを貫通する。任意選択として、バリアは、コネクタの内部ルーメンと外部環境との間に少なくとも2つの密封層を提供するために、コネクタの貫通後、消毒チャンバを密封する。いくつかの実施形態では、バリアが消毒チャンバを密封すると、消毒流体の一部が貫通コネクタの外表面と接触したままにできるようにする。いくつかの実施形態では、ポンプが起動され、バリアに軸力を加えてバリアに開口部を作る。
【0210】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1411で、消毒コネクタルーメンへの貫入は、消毒流体の少なくとも一部を、貫通コネクタの内部から消毒コネクタルーメンに排出する。いくつかの実施形態では、排出は、貫通コネクタルーメン内部に配置された消毒流体の圧力を下げることによって引き起こされる。任意選択として、消毒コネクタルーメンは、貫通コネクタルーメンの圧力と比較して低い圧力を有し、それは、一旦、流路が作られると、消毒流体を消毒コネクタルーメンに押し込む。
【0211】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従った、消毒チャンバによるコネクタ消毒を示す図14B図14Dを参照する。いくつかの例示的な実施形態によれば、消毒コネクタ1412は、消毒材料、例えば、消毒流体1412を消毒コネクタ1412の遠位端に含む消毒チャンバ1416を含む。いくつかの実施形態では、消毒チャンバは、消毒コネクタ1412の内表面によって、ならびに少なくとも2つのバリア、消毒チャンバ1416と消毒コネクタ1412の内部ルーメン1424との間の近位バリア1418、および遠位バリア1420によって画定される。
【0212】
いくつかの実施形態では、コネクタ1414、例えば、カテーテルコネクタは、密封層1419、例えば、シールディスクを貫通し、遠位バリア1420を貫通して、消毒チャンバ1416に入る。いくつかの実施形態では、コネクタ1414は、方向1415に動かすことによって、または軸方向1415に回転させることによって、消毒チャンバ1416に貫入する。いくつかの実施形態では、コネクタ1414が消毒チャンバ1416に貫入すると、消毒流体を方向1415に近位バリア1418に押し付ける。いくつかの実施形態では、消毒流体1412は、近位バリア1418から方向1417に押し返され、それは、方向1415と反対方向で、コネクタ1414の内部ルーメン内への方向である。いくつかの実施形態では、消毒流体は、コネクタ1414の外表面、内部ルーメン1413および開口部1421の外表面、例えば、開口部前縁を消毒する。
【0213】
いくつかの実施形態では、例えば、図14Dに示すように、コネクタは方向1415にさらに押されて、軸力を近位バリア1418に加える。いくつかの実施形態では、軸力は、近位バリア1418を開けて、例えば、コネクタ1414が消毒コネクタ1412のルーメン1424に貫入するのを可能にするのに十分である。いくつかの実施形態では、近位バリア1418を貫通すると、コネクタ1414と消毒コネクタ1412との間に流路が作られる。
【0214】
いくつかの実施形態では、近位バリア1418は、最大で0.5バールまでの軸圧力に抵抗する形状およびサイズにされる。
【0215】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従った、消毒材料のための破れやすい内部貯蔵区画を有する消毒チャンバ内でのカテーテル消毒を示す図14E図14Fを参照する。
【0216】
いくつかの例示的な実施形態によれば、消毒コネクタ1430は、近位バリア1434と遠位バリア1433との間に囲まれた消毒チャンバ1432を含む。いくつかの実施形態では、消毒チャンバ1432は、消毒材料、例えば、消毒流体1422を貯蔵するための内部貯蔵区画1431を含む。いくつかの実施形態では、内部貯蔵区画1431は、消毒チャンバ1432のルーメンに面している傾斜壁を有し、任意選択として、コネクタ1414の最大直径よりも小さい直径を有する円形開口部1421を作る。いくつかの実施形態では、傾斜壁、例えば、壁1454は、消毒チャンバ1432の内表面1452に対して90°より小さい角度で配置される。いくつかの実施形態では、内表面1452と壁1454との間の角度1450は少なくとも5°度である。
【0217】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、図14Fに示すように、コネクタ1414は、密封バリア、例えば、密封バリア1441および遠位バリア1433を貫通して消毒チャンバ1432に入る。いくつかの実施形態では、開口部1421の前縁が貯蔵区画1431の傾斜壁に接触する。
【0218】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、図14Gに示すように、方向1415に移動しながら、コネクタ1414は、貯蔵区画1431に軸力を加えて、それらを押し開ける。いくつかの実施形態では、貯蔵区画が開かれると、消毒流体1422が消毒チャンバ1432内に、およびコネクタ1414の内部ルーメン1413内に放出される。
【0219】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、図14Hに示すように、コネクタは、近位バリア1434を貫通して、消毒コネクタ1430のルーメン1436に入る。任意選択として、近位バリア1434を貫通すると、コネクタ1414と消毒コネクタ1430との間に流体経路が作られる。
消毒チャンバを備えた例示的な消毒コネクタ
【0220】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従った消毒コネクタを示す、図15A図15Dを参照する。
【0221】
いくつかの例示的な実施形態によれば、消毒コネクタ1504は、遠位端1506および近位端1508を含む。いくつかの実施形態では、消毒コネクタ1504は、消毒コネクタ1504の内部ルーメン内に消毒チャンバ1516を含む。いくつかの実施形態では、消毒チャンバ1516は、少なくとも2つのバリア、例えば、遠位バリア1512および近位バリア1514によって画定される。追加として、消毒コネクタは、遠位バリア1510に遠位に、密封構成要素、例えば、シールリング1510を含む。いくつかの実施形態では、密封構成要素は、流体の消毒コネクタルーメンから外側への漏出を防ぐための形状およびサイズにされる。いくつかの実施形態では、消毒チャンバは、消毒流体1505を含む。いくつかの実施形態では、消毒流体1505は、身体内での使用が認可され、かつ/または透析治療での使用が認可されている。
【0222】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、図15Bに示すように、コネクタ1502の遠位端1503が、方向1415に移動することによってシールリング1510を貫通して消毒コネクタ1504に入る。代替として、コネクタ1502は、時計回り方向1501に、または反時計回り方向1507に回転して消毒コネクタ1504に入る。いくつかの実施形態では、一旦、コネクタ1502がシールリング1510を貫通すると、シールリングは、例えば、流体の消毒コネクタルーメンから外側への漏出を防ぐために、コネクタ1502の外表面の周囲にしっかりと付着される。
【0223】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、図15Cに示すように、コネクタ1502が、遠位バリア1512を貫通して消毒チャンバ1516に入る。いくつかの実施形態では、図14Bおよび図14Cで説明したように、コネクタは、消毒流体1505を近位バリアに押し付けて、コネクタ1502の内部ルーメンに入れる。いくつかの実施形態では、コネクタ1502の移動は、例えば、消毒を所望の期間、可能にするために、停止する。
【0224】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、図15Dに示すように、所望の消毒時間が終わった後、コネクタは近位バリア1514を貫通する。いくつかの実施形態では、近位バリア1514を貫通すると、例えば、消毒流体の少なくとも一部をコネクタの内部ルーメンから除去するのを可能にする。任意選択として、消毒流体は、除去して消毒コネクタ内に戻される。いくつかの実施形態では、消毒流体は、老廃物貯蔵区画に押し込められる。
【0225】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従った、内部消毒チャンバを備えた消毒コネクタを示す、図15E図15Hを参照する。
【0226】
いくつかの例示的な実施形態によれば、消毒コネクタ1530は、消毒コネクタのルーメン1532内に配置された、少なくとも1つの消毒チャンバ1533を含む。いくつかの実施形態では、消毒チャンバ1533は、傾斜壁1535を備えて、消毒流体1505を含む。いくつかの実施形態では、傾斜壁の傾斜は、コネクタルーメン1532の内壁と少なくとも5°度の角度である。いくつかの実施形態では、消毒チャンバ1533は、軸力によって破裂されるように構成される。
【0227】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、図15Gおよび図15Hに示すように、コネクタ1502の遠位端1503がコネクタルーメン1532に貫入する。いくつかの実施形態では、遠位端1503は、直線運動または回転運動のいずれかで、コネクタルーメン1532に貫入する。任意選択として、遠位端1503は、部分的に直線運動および部分的に回転運動である動きで、コネクタルーメン1532に貫入する。
【0228】
いくつかの実施形態では、例えば、図15Gに示すように、コネクタ1502の遠位端1503は、消毒チャンバ1533の傾斜壁1535に接触する。いくつかの実施形態では、傾斜壁と遠位端1503との間の接触で、コネクタの貫入部を密封する。いくつかの実施形態では、コネクタ1502が前方に進むと、コネクタルーメンの内表面と垂直な消毒チャンバ1533の壁を破裂させる。いくつかの実施形態では、垂直壁が破裂すると、消毒材料1505が消毒チャンバ1533から放出されて、コネクタルーメン1532に入る。いくつかの実施形態では、一旦、消毒材料1505がコネクタルーメン1532内に放出されると、消毒材料はコネクタ1502のルーメンに押し込まれる。いくつかの実施形態では、消毒材料は、消毒材料と接触する、コネクタヘッドおよび/またはコネクタ前縁および/またはコネクタ面およびコネクタ外表面の一部を消毒する。
【0229】
いくつかの実施形態では、コネクタ1502の遠位端1503が、コネクタルーメン1532と、消毒コネクタに連結されたチューブとの間に配置された近位バリア1538を貫通する。任意選択として、一旦、消毒チャンバ1533が破裂させられると、コネクタ1502の動きが、例えば、コネクタ1502および消毒コネクタ1530の両方の内部ルーメンならびに/またはコネクタ1502ヘッドおよび/もしくはコネクタ1502外表面の一部を所望の期間、消毒するのを可能にするために停止される。いくつかの実施形態では、一旦、消毒時間が終わると、遠位端1503は、移動を継続して、例えば、図15Hに示すように、近位バリア1538を貫通する。
消毒スポンジを備えた例示的な消毒コネクタ
【0230】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従った、消毒スポンジを含む消毒コネクタを示す図16A図16Dを参照する。
【0231】
いくつかの例示的な実施形態によれば、消毒コネクタ1604は、少なくとも部分的に消毒材料を染み込ませた、消毒スポンジ1620を含む。いくつかの実施形態では、消毒スポンジ1620は、消毒コネクタ1604の遠位端に配置された消毒チャンバ1616内に配置される。いくつかの実施形態では、スポンジは、消毒チャンバの全容積を充填する。いくつかの実施形態では、スポンジ1620は、中心軸チャネル1619、任意選択として、管状チャネルまたは傾斜チャネルを含む。いくつかの実施形態では、チャネル1619の直径は、コネクタ1602開口部の直径よりも大きい。いくつかの実施形態では、チャネル1619の直径は、コネクタ1602の直径よりも小さい。いくつかの実施形態では、消毒チャンバは、密封バリア、例えば、シールディスク1610および近位バリア1614、例えば、消毒チャンバ1616と消毒コネクタチューブ1615との間に配置された圧力シールバリアまたは箔バリアを含む。
【0232】
いくつかの例示的な実施形態によれば、コネクタ1602、例えば、カテーテルコネクタは、時計回り方向1501に回転することによるか、または反時計回り方向1507に回転することによるか、または方向1415に真っ直ぐに移動することにより、シールディスク1610を貫通して、消毒チャンバ1616に入る。いくつかの実施形態では、コネクタ1602が消毒チャンバ1616に入ると、コネクタ1602の遠位端1603が消毒スポンジ1620を押して、サイズを少なくとも20%、例えば、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%または任意の中間もしくはそれより大きい数だけ収縮させる。いくつかの実施形態では、消毒スポンジ1620が収縮すると、消毒流体がコネクタ1602の内部ルーメン内に、例えば、ルーメンの消毒または滅菌を可能にするために十分な量で、放出される。任意選択として、消毒スポンジ1620が収縮すると、消毒流体をコネクタ1602の内部ルーメン内に押し込む。追加として、消毒材料を含むスポンジ材料は、例えば、消毒または滅菌を可能にするために、コネクタ1602の外表面およびコネクタ開口部の前縁と直接接触している。
【0233】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、図16Cおよび図16Dに示すように、コネクタ1602の遠位端1603がチャネル1619に挿入される。追加として、コネクタ1602の外表面が、例えば、消毒流体を消毒スポンジ1620から絞り出すか、または放出するために、消毒スポンジ1620を近位バリア1614に押し付けて収縮させる。いくつかの実施形態では、コネクタ1602がチャネル1619を貫通している間、スポンジ1620がコネクタ1602の外表面を拭って消毒する。
Yコネクタを消毒するための例示的な消毒コネクタ
【0234】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従った、Yコネクタを消毒するための消毒コネクタを示す図16E図16を参照する。
【0235】
いくつかの例示的な実施形態によれば、消毒コネクタ1630は、シール、例えば、シールディスク1634を、Yコネクタ1632に面した消毒コネクタの遠位端に含む。いくつかの実施形態では、Yコネクタは、シールディスク1634を貫通し、シールディスク1634は任意選択として、Yコネクタの外表面にしっかりと接触することによって貫入部を密封する。いくつかの実施形態では、Yコネクタは、消毒コネクタ1630に回転運動で貫入する。いくつかの実施形態では、Yコネクタは、方向1501に、または方向1507に回転する。
【0236】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、図16Gに示すように、Yコネクタは、遠位バリア1636を貫通して、遠位バリア1636と近位バリア1638との間で密封された消毒チャンバ1635に入る。いくつかの実施形態では、遠位バリアおよび/または近位バリアは、箔バリアまたは圧力シールである。いくつかの実施形態では、消毒チャンバに貫入すると、Yコネクタ開口部の前縁、および/またはYコネクタの内部ルーメンおよび/またはYコネクタの外表面の少なくとも一部を消毒し、任意選択として、滅菌する、消毒材料を放出する。
【0237】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、図16Hに示すように、Yコネクタは、近位箔1638を貫通して、ポンプチューブへの流路を作る。いくつかの実施形態では、流路は、透析液貯蔵区画および/または老廃物貯蔵区画をポンプチューブに連結する。
消毒材料のゲルを含む例示的な消毒コネクタ
【0238】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従い、消毒材料をゲルの形で備えた消毒コネクタを示す図16I図16Kを参照する。
【0239】
いくつかの例示的な実施形態によれば、消毒コネクタは、非流動性ゲルの形でコネクタの消毒チャンバに配置された消毒材料を含む。いくつかの実施形態では、コネクタ1652は、消毒コネクタ1650の消毒ゲル1654に貫入する。いくつかの実施形態では、消毒ゲルを貫通している間に、ゲルがコネクタ1652の前縁およびコネクタの外表面を消毒する。追加として、消毒ゲルは、コネクタ1652のルーメン内に、ルーメンを消毒し、任意選択として、滅菌するために十分な量で、少なくとも部分的に入る。
【0240】
いくつかの実施形態では、コネクタ1652は、時計回り方向に、または反時計回り方向に回転することにより、消毒ゲル1654に貫入する。
【0241】
いくつかの実施形態では、消毒材料は、高粘度ゲルとして形成できる任意の広範な消毒材料、例えば、ポリジン(polydin)ゲルを含む。
ゲルバリアを含む例示的な消毒コネクタ
【0242】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従った、ゲルバリアを備えた消毒コネクタを示す、図16L図16Nを参照する。
【0243】
いくつかの例示的な実施形態によれば、消毒コネクタ、例えば、消毒コネクタ1660は、ゲル、例えば、1.4よりも大きいセンチポアズ値をもつ高粘度ゲル、任意選択として、不活性ゲル、で作られた遠位バリアおよび/または近位を含む。いくつかの実施形態では、ゲルバリアは、消毒チャンバ、例えば、消毒チャンバ1662を密封する。いくつかの実施形態では、ゲルでできている遠位ゲルバリア1666および近位ゲルバリア1668の幅は、少なくとも1mm、例えば、1、2、3、4、5mmまたは任意の中間もしくはもっと大きい幅である。
【0244】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、図16Mおよび図16Nに示すように、コネクタ1652は、遠位ゲルバリア1666を貫通して、消毒チャンバ1662に入る。いくつかの実施形態では、遠位ゲルバリア1666は、コネクタ1652の貫入部を密封する。代替として、シールは、例えば、遠位ゲルバリア166を通過する前に、コネクタ1652の消毒コネクタ1660への貫入部を密封するために、遠位ゲルバリア1666に遠位に配置される。
【0245】
いくつかの実施形態では、コネクタ1652が消毒チャンバに入ると、本発明の他の実施形態で説明したように、チャンバ内に配置された消毒材料がコネクタ1660のルーメン内に放出される。任意選択として、消毒材料は、ルーメン開口部の前縁、およびコネクタ1660の外表面を消毒する。いくつかの実施形態では、所望の期間後、コネクタ1660が、例えば、コネクタ1660のルーメンと、消毒コネクタ1660に連結されたチューブのルーメンとの間に流路を作るために、近位ゲルバリア1668を貫通する。
ポンプに連結された例示的な消毒コネクタ
【0246】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従い、ポンプに連結された消毒コネクタを示す図17A図17Dを参照する。
【0247】
いくつかの例示的な実施形態によれば、消毒コネクタ1706は、消毒ディスク1708を含む。いくつかの実施形態では、消毒ディスクは、消毒材料、例えば、身体内での使用が認可され、かつ/または透析治療での使用が認可されている消毒材料を含む。いくつかの実施形態では、消毒コネクタは、チューブ1710を介してポンプ1702、例えば、蠕動ポンプに連結される。いくつかの実施形態では、ポンプ1702は、ポンプローター1704およびポンプ基部1703を含む。いくつかの実施形態では、ポンプ基部内のポンプローター1704の回転は、チューブ1710内の流体を蠕動運動で、消毒コネクタ1706に、かつ/または消毒コネクタ1706から押す。
【0248】
いくつかの例示的な実施形態によれば、コネクタ1716、例えば、カテーテルコネクタまたはカテーテルコネクタチューブが、フィン1714内に置かれる。いくつかの実施形態では、フィン1714は、消毒コネクタ1706に遠位に配置されて、消毒コネクタ1706が、例えば、図1Gおよび図1Hに示すアクチュエータによって、彼の方に押される場合、コネクタ1716の位置を固定するためのサイズおよび形状にされる。いくつかの実施形態では、フィン1714は、例えば、コネクタ1716が消毒コネクタ1706と接触している場合、コネクタ1716の軸方向運動を防ぐ。
【0249】
いくつかの実施形態では、コネクタ1716が消毒コネクタ1706内に固定される場合、コネクタ1716の遠位端1717は、消毒プレート1708と接触している。いくつかの実施形態では、消毒プレート1708は、弛緩状態でのその元のサイズに対して少なくとも20%、例えば、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%または任意の中間もしくはもっと大きい数の収縮が可能なスポンジ材料から作られる。いくつかの実施形態では、遠位端1717は、例えば、消毒流体をコネクタ1716の内部ルーメンに放出するために、消毒プレートを収縮させる。代替として、例えば、図17Cに示すように、消毒流体1720はポンプチューブ1710内に貯蔵される。
【0250】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、図17Dに示すように、消毒を開始する前、カテーテルコネクタ1716は、コネクタ1706に連結され、Yコネクタ1712はコネクタ1711に連結される。いくつかの実施形態では、ローター1704は一方向に回転して、消毒流体1720を、コネクタ1706とカテーテルコネクタ1716との間のインタフェースに押し込む。任意選択として、消毒流体1720は、例えば、カテーテルコネクタ1716のルーメンとコネクタ1706との間のインタフェースを滅菌するために、カテーテルコネクタ1716のルーメンに押し込まれる。いくつかの実施形態では、消毒流体は、コネクタ1706のルーメン内および/またはコネクタ1706とカテーテルコネクタ1716との間のインタフェース内に所望の消毒期間、留まる。いくつかの実施形態では、所望の消毒期間は少なくとも10秒、例えば、15、20、30、40秒または任意の中間もしくはもっと長い期間である。いくつかの実施形態では、所望の消毒期間は、10~200秒、例えば、20~50秒、30~120秒または60~200秒の範囲内である。
【0251】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、図17Eに示すように、消毒が完了した後、ローターは反対方向に回転して、消毒流体1720を、Yコネクタ1712のルーメンおよび/またはYコネクタ1712とコネクタ1711との間のインタフェース内に押し込む。いくつかの実施形態では、消毒流体は、Yコネクタ1712のルーメン内および/またはYコネクタ1712とコネクタ1711との間のインタフェース内に所望の消毒期間、留まる。いくつかの実施形態では、所望の消毒期間は、少なくとも10秒、例えば、15、20、30、40秒または任意の中間もしくはもっと長い期間である。いくつかの実施形態では、所望の消毒期間は、10~200秒、例えば、20~50秒、30~120秒または60~200秒の範囲内である。いくつかの実施形態では、Yコネクタの消毒が完了した後、ローターはさらに回転して、消毒流体1720をポンプチューブ1710から、任意選択として、チューブを介してYコネクタ1712に連結された、老廃物区画に排出する。
ローターを解除するための例示的な手段
【0252】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従い、圧縮可能な構成要素を介してモーター被駆動軸に固定されたポンプローターを示す図18A図18Cを参照する。
【0253】
いくつかの例示的な実施形態によれば、ポンプ1802は、モーター被駆動軸1808を介してポンプのローターに連結されたローター1806を含む。いくつかの実施形態では、ローター1806は、中央開口部1809、任意選択として、モーター被駆動軸1808にぴったり合うサイズにされた円形開口部を含む。いくつかの実施形態では、円形連結部材1803が、例えば、ローター1806がモーター被駆動軸1808から外れるのを防ぐために、中央開口部1809の上側に入れられる。いくつかの実施形態では、円形連結部材1803を取り除くと、例えば、ローターをモーター被駆動軸から取り外すのを可能にする。いくつかの実施形態では、ローターを取り外すと、例えば、残留流体がポンプチューブ部分から流れ出るのを可能にする。
【0254】
いくつかの実施形態では、モーター被駆動軸1808は、内側中央開口部を循環する内側環状溝1810を含む。いくつかの実施形態では、溝1810のサイズ、形状および/または幅は、図18Aに示すように、連結部材1803の下側外周上の少なくとも2つの窓を通って延出する少なくとも2つの可動バルジ1808のサイズに適合する。任意選択として、2つのバルジ1808は、連結部材1803の外周の反対側上の窓を通って延出する。いくつかの実施形態では、2つのバルジ1808は、連結部材1803の上側外周から反対方向に延出する少なくとも2つの可動部材1804に機械的に連結される。
【0255】
いくつかの実施形態では、弛緩状態で、2つの可動部材1804は完全に拡張した位置にあり、その場合、2つの可動部材1804間の距離は最大である。いくつかの実施形態では、2つの可動部材1804を同時に押すと、2つのバルジ1808間の距離が縮まって、それらを相互に近づける。いくつかの実施形態では、2つの可動部材1804を押すと、2つのバルジ1808が溝1810から出て、例えば、連結部材1803をローター1806の中央開口部1809から取り外すのを可能にする。いくつかの実施形態では、連結部材1803をローター1806から取り除くと、例えば、ローター1806をポンプ1802のモーター被駆動軸1808から取り外して、ポンプチューブ内に残った残留流体が流れ出るのを可能にする。
【0256】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従い、ポンプローターの上部に置かれたキャップを介してモーター被駆動軸に固定されたポンプローターを示す、図18D図18Hを参照する。
【0257】
いくつかの例示的な実施形態によれば、ポンプ1821は、モーター被駆動軸1828を介してポンプモーターに連結されたローター1822を含む。いくつかの実施形態では、ローター1822は、中央開口部1823、任意選択として、モーター被駆動軸1828にぴったり合うサイズにされた、円形開口部を含む。いくつかの実施形態では、キャップ1826は、例えば、ローター1822がモーター被駆動軸1808から不必要に外れるのを防ぐために、中央開口部1823の上側内に配置される。
【0258】
いくつかの実施形態では、キャップ1826は、モーター被駆動軸周囲の窪みに適合するサイズおよび形状にされた少なくとも1つのスナップクリック式部材を含む。いくつかの実施形態では、キャップ1826の上側にモーター被駆動軸の方に力を加えると、スナップクリック式部材が窪みから押し出されて、例えば、キャップ1826およびローター1822を解除するのを可能にする。いくつかの実施形態では、本明細書で説明するように、ローターをモーター被駆動軸から解除することにより、ポンプチューブ内に残った残留流体が排水できる。
【0259】
いくつかの例示的な実施形態によれば、キャップ1820は、例えば、ローター1822をモーター被駆動軸1828に固定するために、モーターインタフェース1822の窪み1841の下にトラップされるのに適したサイズにされた、キャップ1820の下部に湾曲したヒンジ1839または部分を含む。いくつかの実施形態では、例えば、図18Hに示すように、ローター1822をモーター被駆動軸1828から解除するために、力が方向1842にキャップ1820に加えられる。いくつかの実施形態では、力が方向1842に加えられると、キャップ1820はモーター被駆動軸の方に押され、その間に、ヒンジ1839が窪み1841から方向1843に出る。いくつかの実施形態では、ヒンジ1839が窪み1841から移動すると、例えば、キャップ1820の解除およびローター1822の解除を可能にする。
【0260】
いくつかの例示的な実施形態によれば、キャップ1820は、干渉ロックまたは連結部材、例えば、スナップクリック式連結部材である。
【0261】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従い、例えば、ローターを解除するために、ローター上に配置された弾性クリップを示す図18I図18Lを参照する。
【0262】
いくつかの例示的な実施形態によれば、弾性クリップ1850は、ローター1822の上に配置される。いくつかの実施形態では、弾性クリップ1850は、圧縮可能部分1849、およびモーターインタフェース1829の周囲に、任意選択として、モーターインタフェース1829の外周から延出する円形リング1853の下に、配置された弾性部分1851を含む。いくつかの実施形態では、例えば、図18Jに示すように、圧縮可能部分1849は、弾性部分1851をモーターインタフェース1829から離す。いくつかの実施形態では、弾性部分をモーターインタフェース1829から離すと、例えば、図18Kに示すように、ローター1829および付着したクリップ1850をローターインタフェース1829から解除する。いくつかの実施形態では、ローター1829が解除されると、モーターインタフェース1829およびボトムインタフェース1852がモーター被駆動軸1828から解除される。
【0263】
いくつかの実施形態では、モーター被駆動軸はピン1849を含む。いくつかの実施形態では、ピン1849は、モーター被駆動軸1828と同時に回転する。いくつかの実施形態では、ピン1849は、少なくとも1つのブレードまたはローターを押す。
【0264】
いくつかの実施形態では、例えば、図18Jに示すように、各ローターブレード、例えば、ローターブレード1859は、ポンプチューブ1863に面したローターブレードの遠位端にホイール1859を含む。いくつかの実施形態では、ローターブレード1859の回転中に、ホイール1859が回転して、ポンプチューブ1863を圧迫する。いくつかの実施形態では、ローターブレードは、ポンプチューブ1863上で滑るのを可能にするように構成された、材料の層を含む。いくつかの実施形態では、層は、所望の数のローター回転の後、または所望の期間の後に、擦り切れるように設計される。
例示的な透析システム起動プロセス
【0265】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従った、透析システム、例えば、PDシステムの起動プロセスを示す図19を参照する。
【0266】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1901で、カテーテルコネクタが開けられる。いくつかの実施形態では、カテーテルコネクタは、カテーテルコネクタルーメンを覆っているキャップを取り外すことによって開けられる。
【0267】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1902で、カテーテルコネクタは、透析システム、例えば、図1Gに示す透析システム500に連結される。いくつかの実施形態では、カテーテルコネクタは、透析システムの消毒コネクタに連結される。いくつかの実施形態では、透析システムのコネクタ、例えば、消毒コネクタは、例えば、カテーテルコネクタへの連結を確実にするために、アクチュエータによってカテーテルコネクタに押し付けられる。代替として、カテーテルコネクタは、カテーテルコネクタのねじ山を、透析システムコネクタ上の互換性のあるねじ山と結合することによって、透析システムコネクタに連結される。いくつかの実施形態では、Yコネクタ、例えば、コネクタ522は、類似の方法で、第2の消毒コネクタを介してシステムに連結される。
【0268】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1903で、カテーテルコネクタの連結中、カテーテルコネクタのキャップが開けられる。いくつかの実施形態では、連結プロセス中に、穿刺機構がキャップを穿刺する。
【0269】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1904で、カテーテルコネクタおよび/またはYコネクタが滅菌される。いくつかの実施形態では、カテーテルコネクタおよび/またはYコネクタは、消毒コネクタ内に貯蔵された消毒材料によって滅菌される。いくつかの実施形態では、カテーテルコネクタおよび/またはYコネクタは、連結プロセス中に、および/または連結プロセスが終わった後に、滅菌される。
【0270】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1906で、消毒材料がカテーテルコネクタから排出される。いくつかの実施形態では、消毒材料は、ポンプ、例えば、消毒材料をカテーテルコネクタから、任意選択として、老廃物区画に、押し出す蠕動ポンプの起動によって排出される。いくつかの実施形態では、空気が消毒コネクタから弁を通して排出される。
【0271】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1908で、ポンプが透析液をカテーテルコネクタに押し込む。いくつかの実施形態では、透析液は、透析液区画から、Yコネクタを通して、カテーテルコネクタに押し込まれる。
【0272】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1910で、カテーテルコネクタが取り外される。いくつかの実施形態では、カテーテルコネクタは、所望の量の透析液がカテーテルコネクタに押し込まれると、取り外される。
【0273】
いくつかの例示的な実施形態によれば、1912で、カテーテルコネクタ開口部が密封される。いくつかの実施形態では、カテーテルコネクタ開口部は、キャップ、任意選択として、滅菌キャップによって密封される。いくつかの実施形態では、滅菌キャップは、任意選択としてスポンジ内に配置された、消毒材料を含む。
ユーザーによる例示的な透析システムの起動プロセス
【0274】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従った、ユーザーによる透析システム、例えば、PD透析システムの起動プロセスを示す図20を参照する。
【0275】
いくつかの例示的な実施形態によれば、2002で、ポンプモーターがユーザーに提供される。いくつかの実施形態では、ポンプモーターは、システムの耐久性構成要素、例えば、図1Gに示すシステム500の基部構成要素503の一部である。いくつかの実施形態では、耐久性構成要素は、電力供給、例えば、電力供給544およびインタフェース、例えば、制御回路540に接続されたユーザーインタフェース523を含む。
【0276】
いくつかの例示的な実施形態によれば、2004で、ユーザーがカテーテルコネクタを密封しているキャップを開く。
【0277】
いくつかの例示的な実施形態によれば、2006で、ユーザーは、使い捨て要素のキットを取る。いくつかの実施形態では、使い捨て要素は、図1Gに示す取外し可能構成要素502を含む。いくつかの実施形態では、キットは、ポンプローター、ポンプチューブおよび少なくとも1つの消毒コネクタを含む。いくつかの実施形態では、キットは、Yコネクタ、例えば、任意選択として消毒コネクタ511に連結されたYコネクタ522を含む。いくつかの実施形態では、キットは、少なくとも1つの消毒コネクタを、カテーテルコネクタに対しておよび/またはYコネクタに対して軸力で押すように構成された、少なくとも1つのアクチュエータ、例えば、アクチュエータ532を含む。
【0278】
いくつかの例示的な実施形態によれば、2008で、ユーザーは、キット、例えば、取外し可能構成要素を少なくとも1つの連結部材、例えば、他の構成要素上の開口部に適合する1つの構成要素内の少なくとも1つのピンによって、耐久性構成要素に取り付ける。
【0279】
いくつかの例示的な実施形態によれば、2010で、ユーザーは外部コネクタをシステムの消毒コネクタに連結する。いくつかの実施形態では、ユーザーはカテーテルコネクタおよびYコネクタをシステムに連結する。代替として、ユーザーは、カテーテルコネクタだけをシステムに連結する。
【0280】
いくつかの例示的な実施形態によれば、2012で、ユーザーは、起動指示を受け取る。いくつかの実施形態では、ユーザーは、滅菌プロセスが完了していることおよび/またはシステムが起動の準備が整っていることを示す、インタフェースによる人間が検出可能な指示を受け取る。
【0281】
いくつかの例示的な実施形態によれば、2014で、ユーザーは、起動ボタンを押す。いくつかの実施形態では、ユーザーは、2012で起動指示を受け取った後に起動ボタンを押す。いくつかの実施形態では、起動ボタンを押した後、透析システムは透析治療セッションを開始する。
【0282】
いくつかの例示的な実施形態によれば、2016で、一旦、治療セッションが完了すると、ユーザーは、治療終了指示、例えば、人間が検出可能な指示を受け取る。
【0283】
いくつかの例示的な実施形態によれば、2018で、ユーザーは、停止ボタンを押す。いくつかの実施形態では、停止ボタンを押すと、ローターの回転が停止し、かつ/またはポンプモーターの駆動が停止する。
【0284】
いくつかの例示的な実施形態によれば、2020で、ユーザーは、外部コネクタをシステムから取り外す。いくつかの実施形態では、ユーザーは、カテーテルコネクタおよびYコネクタの両方をシステムから取り外す。代替として、ユーザーはカテーテルコネクタだけをシステムから取り外す。いくつかの実施形態では、コネクタの取外しに続いて、ユーザーは、カテーテルコネクタ開口部をキャップ、任意選択として消毒キャップによって密封する。
【0285】
いくつかの例示的な実施形態によれば、2022で、ユーザーは、使い捨て要素のキットを取り外して捨てる。いくつかの実施形態では、キットの一部の構成要素、例えば、ローターは再利用される。例示的な取外し可能組立体構成要素
【0286】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従った、蠕動ポンプの取外し可能組立体を示す図21A図21Dを参照する。
【0287】
いくつかの例示的な実施形態によれば、蠕動ポンプ、例えば、透析システムのための蠕動ポンプは、取外し可能組立体2100を含む。いくつかの実施形態では、取外し可能組立体は、ローター2112を含み、それは、ローターハウジング2101内で回転する。追加として、取外し可能組立体は、少なくとも部分的に弾性のチューブ、例えば、ローターハウジング2101内に配置されたポンプチューブ2114を含む。いくつかの実施形態では、ローター2112の少なくとも1つのブレードは、ポンプチューブ2114をローターハウジング2101の壁に押し付ける。いくつかの実施形態では、ローター2112が回転すると、ローターブレードがポンプチューブ2114の異なる部分を押す。いくつかの実施形態では、取外し可能組立体の重量は、少なくとも20グラム、例えば、20、30、40、100グラムまたは任意の中間もしくはそれより重い重量である。
【0288】
いくつかの例示的な実施形態によれば、取外し可能組立体2100は、少なくとも1つの消毒コネクタ、例えば、ポンプチューブ2114の両端に連結された消毒コネクタ2116および2108を含む。いくつかの実施形態では、消毒コネクタ2116は、カテーテルコネクタ、例えば、カテーテルコネクタ2102を連結するための形状およびサイズにされる。いくつかの実施形態では、消毒コネクタ2108は、Yコネクタ、例えば、Yコネクタ2104を連結するための形状およびサイズにされる。
【0289】
いくつかの例示的な実施形態によれば、取外し可能組立体2100は、連結部材、例えば、Yコネクタ2104の位置を固定するように構成された連結部材22106を含む。追加または代替として、取外し可能組立体は、連結部材、例えば、カテーテルコネクタ2102の位置を固定するように構成されたフィン2118を含む。いくつかの実施形態では、消毒コネクタ2108および2116は、それぞれ、アクチュエータ2110および2118に連結される。いくつかの実施形態では、例えば、図21Bに示すように、各アクチュエータの上部が押下されると、アクチュエータは消毒コネクタを外部コネクタの方に軸方向運動で移動させる。いくつかの実施形態では、各外部コネクタの連結部材は、例えば、図21Cに示すように、アクチュエータによって加えられた力に応答して、外部コネクタの軸方向運動を制限し、それは、取外し可能組立体の消毒コネクタと外部コネクタとの間の連結を強制する。
ローターハウジング内に埋め込まれた例示的なポンプチューブ
【0290】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従い、蠕動ポンプのローターハウジング内に少なくとも一部埋め込まれているポンプチューブを示す図21Dを参照する。
【0291】
いくつかの例示的な実施形態によれば、ポンプチューブ、例えば、ポンプチューブ2002は、蠕動ポンプローター、例えば、ローター2002、のブレードに面している弾性部分2206、および非弾性の剛性部分2204を含む。いくつかの実施形態では、剛性部分2204は、ローターハウジング壁で作られている。いくつかの実施形態では、ローターが回転すると、ローターブレードの少なくとも1つがポンプチューブと接触して、弾性部分を圧縮し、剛性部分2204は圧縮しない。いくつかの実施形態では。ローターブレードと接触していないチューブの部分では、弾性部分2206は、弛緩状態で、剛性部分2204と一緒に管状構造を形成する。
例示的なモーター組立体
【0292】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従った、蠕動ポンプのモーター組立体を示す図22Aおよび図22Bを参照する。
【0293】
いくつかの例示的な実施形態によれば、モーター組立体2200は、モーター被駆動軸、例えば、駆動軸2208に連結された、電気モーター、例えば、モーター2206を含む。いくつかの実施形態では、駆動軸2208は、円筒形であるか、または、例えば、方形駆動軸を形成するために、方形を有する。いくつかの実施形態では、モーター2206および駆動軸は、モーター組立体ハウジング2202内に配置される。いくつかの実施形態では、モーター組立体は、電気供給、例えば、電池2210をさらに含む。いくつかの実施形態では、制御回路2212が、電池2210および/またはモーター2206に接続される。いくつかの実施形態では、制御回路2212は、モーター2206の動作またはポンプチューブもしくはコネクタとポンプチューブとの間の流路に連結されたコネクタの消毒プロセスの時間を決めるためのタイミング回路を含む。いくつかの実施形態では、モーター組立体2200の重量は、少なくとも300グラム、例えば、300、400、500グラムまたは任意の中間もしくはそれより重い重量である。
【0294】
いくつかの実施形態では、ハウジング2202はドア2204を含み、ドア2204の外表面上に開口部2214および任意選択としてディスプレイ2222を含む。いくつかの実施形態では、開口部2214は、透明な材料で覆われた窓である。いくつかの実施形態では、ハウジング2202は、例えば、単一のチューブ、例えば、カテーテルチューブの挿入を可能にするためのサイズにされた開口部2218を含む。追加として、ハウジング2202は、例えば、2本のチューブの挿入を可能にするためのサイズにされた、開口部2220を含む。いくつかの実施形態では、ハウジング2202は、例えば、モーター組立体と取外し可能組立体との間の連結を可能にするために、少なくとも1つの連結部材、例えば、ポンプの取外し可能組立体上の連結部材に適合するピン2216を含む。
例示的な蠕動ポンプシステム
【0295】
ここで、本発明のいくつかの実施形態に従った、蠕動ポンプシステムの組立体を示す、図23A図23Eを参照する。
【0296】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば図23Aおよび図23Bに示すように、取外し可能組立体2100は、少なくとも1つの連結部材、例えば、モーター組立体2200のピン2216を、開口部、例えば、取外し可能組立体の開口部2302と一致させることにより、モーター組立体2200に連結される。いくつかの実施形態では、取外し可能組立体は、モーターの回転中に、取外し可能組立体のモーター組立体への安定した連結を可能にするために、少なくとも2つの開口部、例えば、開口部2302および2303を含む。いくつかの実施形態では、少なくとも2つの開口部は、例えば、ローターの回転中に取外し可能組立体を安定させるために、ローターを囲む位置に相互の間に間隔を置いて配置される。いくつかの実施形態では、例えば、図23Cに示すように、一旦、取外し可能組立体2100がモーター組立体2200に連結されると、外部コネクタ、例えば、カテーテルコネクタ2102および/またはYコネクタ2104が取外し可能組立体に連結される。いくつかの実施形態では、外部コネクタの各々は消毒コネクタに面している。
【0297】
いくつかの例示的な実施形態によれば、例えば、図23Dに示すように、ドア2204が閉じられると、ドア領域2205がアクチュエータ2118および2110の上面を押す。いくつかの実施形態では、ドア領域2205は、例えば、ドア2204が割れるか、もしくは損傷することなく、アクチュエータに力を加えるのを可能にするために、耐久性材料で作られているか、またはそのドア領域2205は、ドア2204の他の領域よりも厚い。いくつかの実施形態では、アクチュエータ2118および2110の上面を押すと、例えば、図21A図21Cで以前に説明したように、それらに消毒コネクタを外部コネクタの方に押させる。いくつかの実施形態では、例えば、図23Eに示すように、組み立てられた構造では、任意選択として閉じたケーシング内で、蠕動ポンプモーターがローターに連結され、外部コネクタがポンプチューブに連結される。いくつかの実施形態では、ディスプレイ2222は、透析治療を受けているユーザーの蠕動ポンプのユーザーに対して指示を提供する。
【0298】
本発明は、様々な修正および代替形態を受け入れるが、その特定の実施形態を図面および上の詳細な説明で例として示している。しかし、本発明を、開示する特定の形態に制限することを意図するものではなく、それとは逆に、本発明は、添付のクレームで定義される本発明の精神および範囲に含まれる全ての修正、同等物、および代替手段を含むことを意図することを理解すべきである。
【0299】
本出願から成熟する特許権の存続期間の間、多くの関連消毒コネクタが開発されることが予期され;消毒コネクタという用語の範囲は、全てのかかる新技術を先験的に含むことを意図する。
【0300】
本明細書で量または値に関連して使用される、用語「約」は「~の±10%以内」を意味する。
【0301】
用語「含む(comprise)」、「含む(comprising)」、「含む(include)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」およびそれらの同根語は、「~を含むが~に制限されない」ことを意味する。
【0302】
用語「から成る」は、「~を含み、~に制限される」ことを意味する。
【0303】
用語「本質的に~から成る」は、組成、方法または構造が追加の成分、ステップおよび/または部品を含み得るが、追加の成分、ステップおよび/または部品が、クレームする組成、方法または構造の基本的および新規の特性を実質的に変更しない場合に限る。
【0304】
本明細書では、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」は、文脈で別段の明確な指示がない限り、複数の参照を含む。例えば、用語「1つの化合物」または「少なくとも1つの化合物」は、それらの混合物を含め、複数の化合物を含み得る。
【0305】
本出願を通して、本発明の実施形態は、範囲形式への言及で提示され得る。範囲形式での説明は、便宜および簡潔さのために過ぎず、本発明の範囲に対する柔軟性のない制限として解釈されるべきでないことを理解すべきである。それに応じて、範囲の記述は、具体的に開示される全ての可能な部分範囲およびその範囲内の個々の数値を有すると考えられるべきである。例えば、「1~6」などの範囲の記述は、「1~3」、「1~4」、「1~5」、「2~4」、「2~6」、「3~6」などの具体的に開示される部分範囲;ならびに、その範囲内の個々の数、例えば、1、2、3、4、5、および6を有すると考えられるべきである。これは、範囲の幅に関係なく適用される。
【0306】
本明細書で数値範囲が示される(例えば、「10~15」、「10から15」、またはこれらの別のかかる範囲指示によって結び付けられた数の任意のペア)場合はいつでも、文脈で別段の明確な指示がない限り、範囲制限を含む、示された範囲制限内の任意の数(分数または整数)を含むことを意図する。第1の指示数と第2の指示数との「間の範囲」および第1の指示数「から」第2の指示数「までの範囲」(または別のかかる範囲指示用語)という句は、本明細書では区別しないで使用されて、第1の指示数および第2の指示数ならびにそれらの間のすべての分数および整数を含むことを意図する。
【0307】
別段の指示がない限り、本明細書で使用される数およびそれに基づく任意の数値範囲は、合理的な測定精度の範囲内の近似値および当業者によって理解されるような丸め誤差である。
【0308】
明確にするため、別個の実施形態の文脈で説明される、本発明のある特徴は、単一の実施形態に組合わせても提供され得ることが理解される。逆に、簡潔にするため、単一の実施形態の文脈で説明される、本発明の様々な特徴はまた、別々に、または任意の適切な部分的組合せで、または本発明の任意の他の説明された実施形態で適切に提供され得る。様々な実施形態の文脈で説明されるある特徴は、本発明がそれらの要素なしで動作不能でない限り、それらの実施形態の本質的な特徴と考えるべきでない。
図1
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13-1】
図13-2】
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
図14F
図14G
図14H
図15A
図15B
図15C
図15D
図15E
図15F
図15G
図15H
図16A
図16B
図16C
図16D
図16E
図16F
図16G
図16H
図16I
図16J
図16K
図16L
図16M
図16N
図17A
図17B
図17C
図17D
図17E
図18A
図18B
図18C
図18D
図18E
図18F
図18G
図18H
図18I
図18J
図18K
図18L
図19
図20
図21A
図21B
図21C
図21D
図22A
図22B
図23A
図23B
図23C
図23D
図23E