IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ザ ノース フェイス アパレル コーポレイションの特許一覧

<>
  • 特開-断熱性を強化する金属化された布 図1
  • 特開-断熱性を強化する金属化された布 図2
  • 特開-断熱性を強化する金属化された布 図3
  • 特開-断熱性を強化する金属化された布 図4
  • 特開-断熱性を強化する金属化された布 図5
  • 特開-断熱性を強化する金属化された布 図6
  • 特開-断熱性を強化する金属化された布 図7A
  • 特開-断熱性を強化する金属化された布 図7B
  • 特開-断熱性を強化する金属化された布 図7C
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023089222
(43)【公開日】2023-06-27
(54)【発明の名称】断熱性を強化する金属化された布
(51)【国際特許分類】
   A41D 31/06 20190101AFI20230620BHJP
   A41D 31/02 20190101ALI20230620BHJP
   D06M 11/83 20060101ALI20230620BHJP
   D06M 15/263 20060101ALI20230620BHJP
   D06M 15/564 20060101ALI20230620BHJP
   D06M 15/507 20060101ALI20230620BHJP
   D06M 15/643 20060101ALI20230620BHJP
   D03D 1/00 20060101ALI20230620BHJP
   D03D 15/283 20210101ALI20230620BHJP
【FI】
A41D31/06
A41D31/02 B
D06M11/83
D06M15/263
D06M15/564
D06M15/507
D06M15/643
D03D1/00 Z
D03D15/283
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023068252
(22)【出願日】2023-04-19
(62)【分割の表示】P 2021520546の分割
【原出願日】2019-11-04
(31)【優先権主張番号】62/755,116
(32)【優先日】2018-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】503204222
【氏名又は名称】ザ ノース フェイス アパレル コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】The North Face Apparel Corp.
【住所又は居所原語表記】3411 Silverside Road,Wilmington,Delaware 19810 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】弁理士法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラウ,シンディー ワイ.
(72)【発明者】
【氏名】リー,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】マイヤー,カーク マイケル
(72)【発明者】
【氏名】アガノウリ,アボルファズル
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ベースの布の構造的一体性または固有の機能特性に悪影響を及ぼさない構成を有する断熱性低放射率材料を有する織布を提供する。
【解決手段】織布10と、織布上に設けられた低放射率材料層12と、を含む織物であり、低放射率材料層は、蒸着され、織布は、30D以下の糸繊度および55gsm以下の重量を有し、少なくとも1つの被覆層の蒸気が、低放射率層に隣接して堆積され、織布は、ナイロンまたはポリエステルのうちの1つ以上を含み、織物は、ASTM-F1868 Part Aに従って、繊維シート断熱材および別の未処理の織布とともに試験されたとき、低放射率層がない実質的に同様の織布と比較して、少なくとも10%の断熱能力における増加を呈し得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
織物であって、
ナイロンまたはポリエステルのうちの1つ以上を含む織布であって、前記織布が、30D以下の糸繊度、55gsm以下の重量を有する、織布と、
前記織布上に設けられた低放射率材料層であって、前記低放射率材料層が蒸着されている、低放射率材料層と、
前記低放射率層に隣接して蒸着された少なくとも1つの被覆層と、を含み、
前記織物が、ASTM-F1868 Part Aに従って、繊維シート断熱材および別の未処理の織布とともに試験されたとき、前記低放射率層がない実質的に同様の織布と比較して、少なくとも10%の断熱能力における増加を呈する、織物。
【請求項2】
前記織物が、放射率計によって試験されたとき、前記低放射率材料層がない実質的に同様の織布と比較して、少なくとも0.25の放射率差を呈する、請求項1に記載の織物。
【請求項3】
前記織布が、表面計測アルゴリズム試験システムに従って試験されたとき、約35μm未満の表面のうねりを有する、請求項1または2のいずれかに記載の織物。
【請求項4】
前記織布が、5D~30Dの糸デニール繊度を有する、請求項1~3のいずれかに記載の織物。
【請求項5】
前記少なくとも1つの被覆層が、ポリアクリレート、ポリウレタン、ポリエステル、シリコーン、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1~4のいずれかに記載の織物。
【請求項6】
前記被覆層が、400nm未満の厚さを有する、請求項1~5のいずれかに記載の織物。
【請求項7】
前記低放射率材料層が、50nm未満の厚さを有する、請求項1~6のいずれかに記載の織物。
【請求項8】
前記低放射率材料が、金属を含む、請求項1~7のいずれかに記載の織物。
【請求項9】
前記低放射率材料が、放射率計を使用して試験されたとき、0.2の放射率を有する、請求項1~8のいずれかに記載の織物。
【請求項10】
前記被覆層が、蒸着により設けられている、請求項1~9のいずれかに記載の織物。
【請求項11】
前記低放射率材料層が、前記織布の表面の微細構造に付着している、請求項1~10のいずれかに記載の織物。
【請求項12】
前記ナイロンが、ナイロン6、ナイロン6,6、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1~11のいずれかに記載の織物。
【請求項13】
前記ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート、再生ポリエチレンテレフタレートを含む、請求項1~12のいずれかに記載の織物。
【請求項14】
前記織物が、化学仕上げを含まない、請求項1~13のいずれかに記載の織物。
【請求項15】
衣類であって、前記衣類の少なくとも一部分が、請求項1~14のいずれかに記載の前記織物を含む、衣類。
【請求項16】
複合布であって
第1の布層であって、前記第1の布層が、織布またはニット布を含み、前記第1の布層が、ASTM D737に従って試験されたとき、約30立方フィート毎分(CFM)~約100CFMの空気透過率を有する、第1の布層と、
前記第1の布層に隣接して設けられた複数の断熱バッフル構造であって、前記複数の断熱バッフル構造の各々が、空洞を画定する布シェルおよび前記空洞内に配置された断熱材料を含み、前記布シェルが、ダウンプルーフであり、ASTM D737に従って試験されたとき、0.5CFM~約8CFMの空気透過率を有する、複数の断熱バッフル構造と、
前記布シェルの表面上に設けられた低放射率層であって、前記低放射率層が蒸着プロセスにより設けられており、前記低放射率層が、ASTM-F1868 Part Aに従って測定されたとき、前記低放射率層がない実質的に同様の複合布と比較して、前記複合布の断熱性を増加させる、低放射率層と、を含む、複合布。
【請求項17】
前記低放射率層が、金属を含む、請求項16に記載の複合布。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、織布、具体的には、織布に断熱機能を提供するために織布の上に堆積された低放射率材料を有する織布に関する。
【背景技術】
【0002】
織物は、ある特性を付与するか、または織物の既存の特性を強化/支持するために、いくつかの方法で機能化される。これらの材料の機能化は、特定の機能特性を提供するために、織物の表面に添加剤または他の薬剤を添加することを指す場合がある。これらは、防水/耐水性、冷却、および抗菌機能のための機能化を含むことができる。金属被覆された布は、衣類にある特性を付与するために開発された。いずれの機能化も、ベースの布の構造的一体性または固有の特性に悪影響を及ぼさないことが望ましい。例えば、追加された機能性は、材料の多孔性に影響を及ぼさないように構成され得る。
【0003】
依然として、機能化された布の改善の必要性がある。
【発明の概要】
【0004】
本開示の態様は、ナイロンまたはポリエステルのうちの1つ以上を含む織布であって、織布が、30D以下の糸繊度および40gsm以下の重量を有する、織布と、織布上に設けられた低放射率材料層であって、低放射率材料層が蒸着されている層と、低放射率層に隣接して蒸着された少なくとも1つの被覆層と、を含む、織物に関する。織物は、ASTM-F1868 Part Aに従って、断熱パッケージにおいて試験されたとき、低放射率層がない実質的に同様の織布と比較して、少なくとも10%の断熱能力における増加を呈し得る。
【0005】
本開示の態様は、ナイロンまたはポリエステルのうちの1つ以上を含む織布であって、織布が、30D以下の糸繊度および40gsm以下の重量を有する、織布と、織布上に設けられた低放射率材料層であって、低放射率材料層が蒸着されている層と、低放射率層に隣接して蒸着された少なくとも1つの被覆層と、を含む、織物を形成するための方法にさらに関する。織物は、ASTM-F1868 Part Aに従って、断熱パッケージにおいて試験されたとき、低放射率層がない実質的に同様の織布と比較して、少なくとも10%(例えば、10~25%、25%、10回の洗浄後10%など)の断熱能力における増加を呈し得る。
【0006】
さらなる態様は、開示された織物を含む衣類などの物品に関する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
必ずしも一定の縮尺で描かれていない図面において、同様の数字は異なる図において同様の構成要素を説明することがある。異なる文字の接尾辞を有する類似の数字は、類似の構成要素の異なる事例を表し得る。図面は、概して、例として、しかし限定としてではなく、本文書で論じられた様々な実施形態を示す。
【0008】
図1】織布の断面形状の一例を示す。
図2】表面のうねりおよび表面の粗さを比較した表面形状特徴を描写する図を示す。
図3】開示された織布を含む、様々な織布の表面のうねりの関数として、断熱におけるパーセント差のグラフ表示を示す。
図4】本開示による処理済みおよび未処理の材料に関する例示的な試験データを示す。
図5】本開示による処理済みおよび未処理の材料に関する例示的な試験データを示す。
図6】本開示による処理済みおよび未処理の材料に関する例示的な試験データを示す。
図7A】本開示の一態様による複合布の上面斜視図である。
図7B図7Aの複合布の一方の面の図である。
図7C図7Aの複合布の他方の面の図である
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示は、本開示の以下の詳細な説明およびその中に含まれる実施例を参照することによってより容易に理解されることができる。様々な態様において、本開示は、少なくとも第1の織布層および第1の織布層に取り付けられた第2の織布層を含む、多層布に関する。第1の織布層は、多層布に第1の機能を提供し、第2の織布層は、多層布に第2の機能を提供し、第1の機能は、第2の機能とは異なる。
【0010】
本化合物、組成物、物品、システム、デバイス、および/または方法が開示および記載される前に、それらは特に明記しない限り、特定の合成方法に、または特定の試薬に限定されるものではなく、もちろんそれはさまざまであることを理解されたい。本明細書で使用される用語は特定の態様を説明することのみを目的としており、限定することを意図していないことも理解されたい。
【0011】
本開示の要素の様々な組み合わせ、例えば同じ独立請求項に従属する従属請求項からの要素の組み合わせが本開示に包含される。
【0012】
さらに、特に明記しない限り、本明細書に記載の任意の方法がそのステップが特定の順序で実行されることを必要とすると解釈されることを決して意図するものではないことを理解されたい。したがって、方法クレームがそのステップが従うべき順序を実際には記載していないか、またはステップが特定の順序に限定されるべきであることがクレームまたは説明において別段に具体的に述べられていない場合いずれにしても推論される。これは、ステップまたは作業の流れの構成に関する論理事項、文法上の編成または句読点から派生した単純な意味、および明細書に記載されている実施形態の数または種類を含む、任意の可能性のある明白ではない解釈の根拠にも適用される。
【0013】
本明細書で言及された全ての刊行物は、それらの刊行物が引用されることに関連して方法および/または材料を開示および説明するために参照により本明細書に組み込まれる。
【0014】
金属化された布
布は、布にある特性を付与するため、もしくは布の既存の特性を強化および/または支持するために、いくつかの方法で機能化される。これらは、防水/耐水性、冷却、および抗菌機能のための機能化を含むことができる。布は、布にある性能特性を付与するために、金属被覆を有して開発される。これらの機能化プロセスは、布の構造的一体性または特性に悪影響を及ぼさないことが望ましい。一例として、かかる追加された機能性は、材料の多孔性に影響を及ぼさないように構成され得る。このことは、材料の多孔性が、ある用途で特定の機能を果たし得るため重要である。例えば、所与の布の多孔性は、他の特性の中でもとりわけ、ガスおよび/または液体の透過、粒子濾過、ならびに液体の吸収を左右し得る。それゆえ、布中の繊維の化学的特性をさらに修正することを意図し得るいずれの適用される機能的処理は、材料の多孔性に影響を及ぼさないように構成される。従来、堆積プロセスが使用されて、所与の布に機能化を付与する場合、これは困難であることが証明されている。
【0015】
本開示は、例えば、アルミニウムのような金属などの低放射率材料の表面堆積を通して、特定の布の改善された断熱性を実現する。具体的には、断熱性は、特定の糸デニールおよび重量ならびに特定の表面特徴を有する織布において低放射率材料の蒸着を組み合わせることによって、強化され得る。ここで、特定のベース布は、スパッタリングおよび/または蒸着プロセスを通じて繊維レベルで金属化され得る。本明細書で提供されるように、ベース布の特性は、機能化プロセスにもかかわらず維持され得る。これらの特性は、ベース材料の多孔性を含み得、これは要素/分子移動能力とも呼ばれる、液体および気体分子を移動させる材料の能力に影響を与える。さらなる例では、ポリマー被覆層が、蒸着により適用されて、耐久性を改善し、低放射率材料の酸化を防止してもよい。本開示の様々な態様により、開示された機能化された布は、体温の維持および低減した太陽利得の両方に関して熱特性を強化し得る。
【0016】
従来の金属化された布は、堆積された材料の放射率により断熱特性を実現し得る。しかしながら、あらゆる特定の理論に拘束されることなく、本開示の態様は、金属化された布の放射率も、金属化された布と未処理布との間の放射率の差のいずれも、金属化された布が特に断熱パッケージにおいて使用されるとき、強化された布の断熱性を提供するかどうかを最も示すものではないことを確立し得る。断熱パッケージでは、金属化された布は、いくつかの繊維状断熱材と組み合わせて、外側シェルおよび/またはライニングとして使用されてもよい。
【0017】
開示されたベース布の微細構造は、上記の強化された断熱現象に寄与し得る。微細構造は、ミクロン単位での布の表面テクスチャを指してもよい。かかるテクスチャは、概して、他の平坦な表面内には現れない。金属化された表面が平らであるほど、熱源からの赤外線の反射の方向性が高くなる。それゆえ、(金属化された)布の断熱能力が、増加され得る。開示されるのは、断熱パッケージ内に組み込まれたときに改善された断熱特性を提供する金属化された織物である。具体的には、60g/mのシート断熱材および40Dのポリエステルライニング布を備える断熱パッケージは、ASTM F1868に従って試験されたとき、未処理のシェル布の対応部分と比較して、シェル布として金属化された織物を使用する場合、少なくとも10%(例えば、10~25%、25%、10回の洗浄後に10%など)の断熱性能の強化を呈し得る。
【0018】
低放射率材料(および該当する場合は被覆層)のスパッタリング/蒸着は、反射材料およびその被覆または保護層の比較的薄い被覆を生成し、金属化された布の重量、厚さ、および手触りに大きな影響を与える可能性は低い。具体的には、蒸着を介する開示された織布の機能化は、布に付着したフィルムまたは箔とは対照的に、個々の繊維における被覆を提供し得る。かかる個々の被覆は、反射材料を提供し、布にわたる気体、蒸気、および/または液体の移動の妨害を最小限に抑え得る。被覆または保護層の薄さは、低放射率層の反射特性が妨げられないことを確実とし得る。また、繊維の相対的な移動の妨げを最小限に抑えて、織布の伸縮および機械的応力に対応する。
【0019】
本明細書で提供されるように、開示された織物は、織布を含み得る。織布は、織り交ぜられたフィラメント、糸、または繊維を含む布を指してもよい。織布は、ある織られた繊維を含んでもよい。これらの布は、一貫した布表面を提供するために織り交ぜられた経糸と緯糸を含み得る。これらの糸は、典型的にはマルチフィラメントであり得、すなわち、糸は、複数のフィラメントを含み得る。いくつかの例では、織布は、プレーン、リップストップ、またはドビー構造であり得る。プレーン構造は、緯糸が、経糸の上と下で交互になる織り方を表現し得る。リップストップ構造は、引き裂きおよび裂けに耐性があるようにするために(ナイロンおよび/またはポリエステルなどの)繊維の補強糸を含む 織り方を表現し得る。ドビー構造は、頻繁に繰り返される小さい幾何学模様を有するパターン化された織り方のスタイルを表現し得る。
【0020】
特定の態様では、織布は、1つ以上のナイロンまたはポリエステルを含み得る。織布は、ナイロンフィラメントおよび/またはポリエステルフィラメントから形成された糸を含み得る。これらのナイロンおよびポリエステルの糸は、開示された織布を提供するために織り交ぜられてもよい。さらなる態様では、織布は、例えば、ポリ乳酸などの酸を含み得る。
【0021】
ナイロン繊維は、ナイロン樹脂から形成することができ、ポリアミド樹脂と呼ばれてもよい。好適なナイロン樹脂は、ナイロン-6(ポリアミド6)およびナイロン-6,6(ポリアミド6,6)を含んでもよく、これらは様々な商業的供給源から入手可能である。
【0022】
ナイロン樹脂は、当業者に周知の方法によって形成されてもよい。本明細書に開示されるようなナイロンフィラメント、繊維、または糸を調製するための製造プロセスは、いくつかの方法、例えば、連続スピンドロープロセスを含み得る。
【0023】
本明細書で提供されるように、織布は、ポリエステルを含み得る。すなわち、織布は、少なくともポリエステル樹脂を含むポリエステル繊維を含み得る。ポリエステル樹脂は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ならびに前述のポリマーおよび/またはコポリマーのうちの2つ以上の混合物を含み得る。一例では、織布は、ポリエチレンテレフタレートまたはリサイクルされたポリエチレンテレフタレートを含む。
【0024】
ポリエステル樹脂は、当業者に周知の方法によって形成されてもよい。本明細書に開示されるようなポリエステルフィラメント、繊維、または糸を調製するための製造プロセスは、いくつかの方法、例えば、連続スピンドロープロセスを含み得る。
【0025】
織布は、低い糸繊度および低い重量を有する場合がある。すなわち、織布は、特定の糸繊度または厚さ、および特定の重量を有する。織布の糸繊度は、約30デニール(30D)未満であり得る。例えば、織布は、約5D~30D、約5D~約20D、または約5D~10Dの糸繊度を有し得る。
【0026】
織布は、軽量であってもよい。具体的には、織布は、60グラム毎平方メートル(gsm、またはg/m)未満、55gsm未満、50gsm未満、45gsm未満、40gsm未満の重量を有し得る。いくつかの態様では、織布は、約30gsm~約55gsmの重量を有する。いくつかの態様では、織布は、約30gsm~約40gsmの重量を有する。
【0027】
本明細書で提供されるように、織布の表面特性は、開示された織物の断熱特性に影響を及ぼし得る。天然繊維および/またはエラスタン(弾性ポリウレタン、例えば、SpandexまたはLycraが市販される)は、布の金属化を通じて断熱性の強化を損なう(ミクロン単位で)粗い表面をもたらす場合がある。様々な例では、織布は、表面計測アルゴリズム試験システムに従って試験したとき、約35マイクロメートル(μm)未満、または約32μm未満の表面のうねりを有し得る。低い表面の粗さ、例えば、約3.3μm未満が、望ましい。織布は、約1.5~3.3の表面の粗さを有し得る。
【0028】
低放射率材料層は、織布の表面に設けられ得る。具体的には、低放射率材料層は、特定の表面形状を有する織布の表面で設けられされ得る。表面形状は、表面の粗さおよび表面のうねりの特性を表現してもよい。本開示の様々な態様では、表面のうねりは、織布の断面の平均的なうねりを特徴とする。織布は、米国国立標準技術研究所の機械計測部門における表面計測アルゴリズム試験システム(バージョン:ベータ)によって生成された表面特性分析を使用して試験したとき、35μm未満、または32μm未満の平均うねりを有し得る。平均うねりの試験は、算術平均粗さ(Ra)の計算のために、1次最小二乗曲率除去および0.08mmの長いカットオフ(Lc)の高速ガウスフィルタで実行され得る。
【0029】
図1は、織布の典型的な断面を提供する。示されるように、織布10を含む基材は、任意選択のポリマーアンダーコーティング11、低放射率層12、および隣接するポリマー被覆層13で被覆され得る。図2は、表面の粗さとうねりの間の関係を示す。表面の粗さは、間隔の狭い不規則性を指し得、一方で表面のうねりは、より間隔の広い不規則性を表現し得る。指定された表面の粗さおよび/または表面のうねりは、低放射率材料が織布の表面において微細構造に付着することを可能にし得る。
【0030】
低放射率材料は、蒸着のプロセスにより織布表面に設けられ得る。特定の理論に拘束されることなく、蒸着は、低放射率材料が、織布の微細構造に付着することを可能にし得る。概して、低放射率材料層は、物理蒸着(PVD)/スパッタリング技術を使用して形成されてもよい。低放射率層は、50ナノメートル(nm)未満の厚さを有する。蒸着は、高分解能で数nm程度の厚さを実現し得る。我々の目的には、おそらく30~70nmの厚さが適切であり得る。
【0031】
様々な態様では、低放射率層は、高反射性である。放射率は、放射線を透過しない材料に関する反射率に反比例する。金属は、放射率計を使用して試験したとき、約0.05の放射率を呈し得る。アルミニウムなどの金属を含む低放射率層は、ある反射特性を提供し得る。蒸着されたアルミニウムは、太陽放射を反射し、それによって太陽からの加熱を低減し得る。模擬体(ホットプレート)に向かって方向付けられた約140W/mの模擬太陽放射(500Wハロゲンランプ)を使用して、ナイロン布上のアルミニウム被覆が、模擬体に到達する模擬太陽放射の量を、約20%(アルミニウム層が模擬体に向かって構成された場合)および約38%(アルミニウム層が模擬太陽源に向かって構成された場合)低減させることが確立された。それゆえ、堆積されたアルミニウム層は、アルミニウム層が(模擬体または太陽に向かって)面している方向に関係なく、太陽放射からの過度の加熱を防止し得る。単層として堆積したときでも、その効果は顕著である。
【0032】
反射材料が(断熱パッケージ内で)断熱材に面しているとき、最大の加温効果が実現され得ることに留意されたい。それにもかかわらず、強化された暖かさは、反射された材料が熱源と直接接触していない限り、位置に関係なく、重要であり得る。逆に、太陽放射の反射を通す過熱効果の低減は、太陽に面しているとき効果がより大きくなるが、反射材料の位置に関係なく実現することができる。
【0033】
低放射率材料は、Model AE1、D&S放射率計などの放射率計を使用して試験したとき、0.2未満の放射率を有する材料を含み得る。いくつかの例では、低放射率材料は、金属を含む。低放射率は、アルミニウムを含み得る。
【0034】
開示された織物は、少なくとも1つの被覆層を含み得る。被覆層は、低放射率層に隣接して設けられ得る。本明細書で提供されるように、被覆層は、布および低放射率層のための保護層を提供し得、それにより、金属の酸化を防止し、耐久性を改善し得る。いくつかの例では、被覆層は、織布と低放射率層との間に設けられ得、これは、低放射率層と織布の表面との付着力を改善または促進してもよい。
【0035】
被覆層は、例えば、化学蒸着などの蒸着プロセスにより、低放射率層に隣接して設けられ得る。蒸着は、低放射率層の反射特性が維持されるように、被覆層の薄さを確実としてもよい。さらに別の例では、被覆層は、織布と低放射率層との間に設けられ得る。
【0036】
被覆層は、ポリマーを含み得る。被覆層に好適なポリマーは、ポリアクリレート、ポリウレタン、ポリエステル、シリコーン、またはそれらの組み合わせを含み得る。一例では、被覆層は、アクリルポリマーを含み得る。被覆層は、400nmより小さい厚さを有し得る。被覆層は、蒸着により設けられ得る。
【0037】
いくつかの態様では、金属化された織物または織物を組み込んだ衣類の1つの層のみに最終仕上げ処理を適用することが望ましい場合がある。例えば、織布、低放射率層、および被覆層を含む織物は、織布に隣接し得る耐久性のある撥水(DWR)仕上げで処理され得る。しかしながら、いくつかの例では、織物は、化学仕上げを含まないか、または実質的に含まない。特定の例として、開示された織物は、撥水剤などの化学仕上げを含まないか、または実質的に含まない。しかしながら、さらなる態様では、開示された織物は、撥水仕上げなどの化学仕上げを含み得る。DWRは、熱性能における影響を最小限に抑え得る。すなわち、DWR仕上げが存在する場合でも、ベース布が本明細書に記載されたデニール/重量および繊維タイプの要件を満たしている限り、布は、少なくとも10%(例えば、10~25%、25%、10回の洗浄後に10%など)の断熱強化を実現し得る。
【0038】
織物は、機械的仕上げを含んでもよい。好適な機械的仕上げは、シレが含まれる場合がある。シレは、熱および圧力のプロセスを通じて布に適用され得る艶出し加工されたワックス仕上げを表現し得る。機械的仕上げは、被覆層に隣接して設けられ得る。
【0039】
金属化された織物を形成するための方法
本開示の態様は、織物および織物から構成される織布を形成するための方法にさらに関する。織布は、当技術分野で周知の任意の好適なプロセスにより形成され得る。金属化された織物の形成は、織布の表面における低放射率層の蒸着を含み得る。織布は、本明細書に記載されるような化学的または物理蒸着のプロセスにより金属化され得る。
【0040】
開示された織物は、本明細書に記載の方法に従って形成され得、機能性、糸、糸タイプ、糸繊度、糸色、布構造、織りタイプ、および上記のような、本明細書で繰り返されない、任意選択の追加の織布層のいずれかを有し得る。
【0041】
美的目的および/または機能的目的のためなど、アルミニウムのパターン化ならびに/もしくはベース織布の露出が所望される場合、スパッタリングが、シャドウマスクを用いて実行されてもよい。
【0042】
金属化された布から形成された物品
本明細書に記載の態様に従い、本明細書に記載の方法に従って形成された金属化された布は、広範囲の用途に有用であり得る。金属化された布は、作業服、上着、屋外用途、カジュアルウェア、ファッションウェア、個人用保護装備、および特殊装備としての衣類に特に有用であり得る。いくつかの態様では、開示された織物から形成された衣類は、ジャケット、ズボン、ジーンズ、帽子、シャツ、オーバーオール、作業服、またはアクティブウェアを含む。一例では、衣類の少なくとも一部分は、本明細書に記載されるような金属化された織物を含み得る。
【0043】
特性
開示された織物は、特定の織布での低放射率材料の表面堆積により、断熱性の増加を提供する。織布は、スパッタリングおよび/または蒸着プロセスを通して繊維レベルで金属化され、ベース材料の多孔性および元素/分子の移動能力を維持する。断熱性は、体温の保持と太陽利得の低減の両方を含む。織物は、ASTM-F1868 Part Aに従って試験したとき、低放射率層がない実質的に同様の織布と比較して、少なくとも10%(例えば、10~25%、25%、10回の洗浄後10%など)の断熱能力における増加を呈し得る。実質的に同様の織布は、本明細書で使用される際、本質的に同じ構成要素からなるが、低放射率層がない織布を参照し得る。さらに、開示された織物は、放射率計によって試験したとき、蒸着層がない実質的に同様の織布と比較して、少なくとも0.3の放射率差を呈し得る。いくつかの例では、開示された織物は、放射率計によって試験したとき、蒸着層がない実質的に同様の織布と比較して、少なくとも0.35の放射率差を呈し得る。
【0044】
所与の衣類内の金属化された布の位置決めは、いずれの断熱効果に影響を与える場合がある。金属で被覆された織布は、繊維状の断熱材と組み合わせて、シェルおよび/またはライニングとして使用されてもよい。例えば、金属化された布は、熱源(または本体)と直接接触してもよく、すなわち、金属化された布は、ライニングなどの体温に最も近い断熱パッケージの布層であり得る。他の例では、金属化された布は、シェルなどの断熱パッケージの最も外側の布層であり得る。
【0045】
低放射率層の反射特性は、開示された織物を含む衣類のユーザにさらなる利益を提供し得る。開示された低放射率層、例えば、アルミニウムなどの金属は、太陽放射を反射して、太陽からの加熱を低減し得る。模擬太陽(例えば、500ワット(W)のハロゲンランプ)が、模擬ボディ(ホットプレート)に約140W/m(ワット毎平方メートル)の熱エネルギーを提供する1つの例では、薄いナイロン上のアルミニウム被覆は、プレートに到達する模擬太陽放射の量を、約20%(アルミニウム被覆がホットプレートに面するとき)および約38%(アルミニウム被覆がランプに面するとき)低減する。それゆえ、金属化された布は、金属化された布が(模擬体または太陽に向かって)面している方向に関係なく、太陽放射からの過度の加熱を防止または低減し得る。かかる効果は、金属化された布を単層として使用するときでも観察される場合がある。
【0046】
さらなる例として、ユーザは、強化されたUV保護を経験してもよい。ユーザはまた、皮下酸素の増加、ならびに潜在的な無線周波数シールドを経験する場合もある。
【0047】
第1の布層および断熱構造を含む複合布
図7A図7Cを参照すると、本開示の態様は、第1の布層730、および第1の布層730に隣接する複数の断熱構造740を含む複合布700に関する。いくつかの態様では、複数の断熱構造740の各々は、空洞760を画定する布シェル750と、空洞760内に配置された断熱材料(図示せず)と、を含む。
【0048】
第1の布層730は、布および/または布から形成された衣類のいずれかの側に配置され得る。例えば、いくつかの態様では、第1の布層730は、複合布700の身体側、すなわち、ユーザの身体に向かって面する布の側に配置される。他の態様では、第1の布層730は、複合布700の顔側、すなわち、ユーザの身体から離れて面する布の側に配置される。ある態様では、複合布700は、可逆的であり、その結果、布のユーザ(例えば、複合布700を含む衣類の着用者)は、第1の布層730がユーザに向かって、またはユーザから離れて面する状態で複合布を使用することができる。また、本明細書で使用される際、「隣接する」とは、近接する、もしくは近接してを意味し、追加の布層(複数可)、空気、または流体を含む、介在する構成要素を除外しない。
【0049】
図7A図7Cを参照すると、いくつかの態様では、複数の断熱構造体740の各々が、第1の布層730に取り付けられる。特定の態様では、複数の断熱構造体740の各々は、第1の布層に縫い付けられる770(第1の布層730に直接縫い付けられるように示される断熱構造体740の底部)。複数の断熱構造体740は、接着剤を用いて、縫製、編み物、溶接または縫い付けなどの任意の好適な方法によって、第1の布層730に取り付けることができる。
【0050】
図7A図7Cに示される複数の断熱構造740は、いくつかの態様では、それらが自由に移動するように、第1の布層730に緩く取り付け(または縫い付け770)られてもよい。布が使用される(例えば、着用される)とき、複数の断熱構造体は、第1の布層730(矢印780で示す)に対して横になり、複合布700に加温断熱層を形成し得る。
【0051】
第1の布層730は、任意の好適な布構造を有してもよい。いくつかの態様では、第1の布層730は、織布である。他の態様では、第1の布層730は、ニット布、不織布、または積層布である。特定の態様では、第1の布層730は、タフタを含むが、綿、ウール、ナイロン、ポリエステル、およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない、任意の他の好適な布材料が使用されてもよい。
【0052】
ある態様では、第1の布層730は、通気性が高い、または空気透過性である。空気透過性は、ASTM D737に従って決定することができ、そして毎分立方フィート(CFM)で報告される。いくつかの態様では、第1の布層730は、ASTM D737に従って試験したとき、約30CFM~約100CFMの空気透過率を有する。いくつかの態様では、第1の布層730は、ASTM D737に従って試験したとき、約40CFM~約80CFMの空気透過率を有する。特定の態様では、第1の布層730は、ASTM D737に従って試験したとき、約50CFM~約60CFMの空気透過率を有する。第1の布層730の高い空気透過率は、通気可能層を複合布700に提供し、水分が中を通って通過することを可能にする。
【0053】
布シェル750は、任意の好適な布構造を有することができる。いくつかの態様では、布シェル750は、織布、編布、不織布、または積層布である。特定の態様では、布シェル750は、タフタを含むが、綿、ウール、ポリエステル、ナイロン、およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない、任意の他の好適な布材料が使用されてもよい。布シェル750は、外面750aおよび内面750bを有するバッフル層を画定してもよい。表面750a、750bのうちの1つ以上は、例えば、蒸着を使用してその上に堆積された材料の層などの低放射率層を含み得る。低放射率層は、ASTM-F1868 PartAに従って試験したとき、低放射率層がない実質的に同様の複合布と比較して、複合布の着衣量/断熱性を増加させる。
【0054】
いくつかの態様では、布シェル750が、空気に対して実質的に不透過性であること、または非常に低い透過性を有することが望ましい場合がある。特定の態様では、布シェル750は、ASTM D737に従って試験したとき、約0CFM~約5CFMの空気透過率を有する。布シェル750は、天然ダウンまたは合成ダウンに対してダウンプルーフであり得る。布シェル750は、ASTM D737に従って試験したとき、0.5CFM~約8CFMの空気透過率を有し、これは、合成ダウンに対するダウンプルーフ仕様を画定し得る。布シェル750は、ASTM D737に従って試験したとき、0.5CFM~約5CFMの空気透過率を有し、これは、天然ダウンに対するダウンプルーフ仕様を画定し得る。さらなる態様では、布シェル750は、ASTM D737に従って試験したとき、0CFM~約2CFMの空気透過率を有する。布シェル750に対して不透過性または実質的に不透過性の布を使用すると、布に暖かさを提供し、空洞760内に断熱材料を封入して、複合布700内での断熱材料の移行または移動を防止もしくは最小限に抑える。
【0055】
上述のように、複数の断熱構造740の各々は、空洞760を画定する布シェル750と、空洞760内に配置された断熱材料と、を含む。天然断熱材料、合成断熱材料、またはそれらの組み合わせを含む、任意の好適な断熱材料を使用することができる。特定の態様において、断熱材料は、ダウンを含む、少なくとも1つの天然の断熱材料を含む(例えば、ガチョウまたはアヒルの羽)。複合布700に使用することができる他の天然断熱材料は、限定されるものではないが、綿およびウールを含む。さらなる態様において断熱材料はポリエステルを含む少なくとも1つの合成断熱材料を含む。複合布700中で使用され得る他の合成断熱材料は、限定されるものではないが、PrimaLoft(登録商標)、Thinsulate(商標)、Thermolite(登録商標)、Quallofil(登録商標)、ThermoBall(商標)、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、アクリル、およびこれらの組み合わせを含む。断熱材料を含む、任意の従来のプロセスによってキャビティ内に挿入されたが、送風、挿入、注入、およびレピア挿入に限定されるものではない場合がある。さらに、断熱材料は任意の形態であり得る。いくつかの局面において、断熱材料はゆるい繊維である。他の態様では、断熱材料は成形されている(例えば、管状形態)。
【0056】
本開示の要素の様々な組み合わせ、例えば同じ独立請求項に従属する従属請求項からの要素の組み合わせが本開示に包含される。
【0057】
開示の態様
様々な態様において、本開示は少なくとも以下の態様に関連し、それらを含む。
【0058】
態様1。織物であって、ナイロンまたはポリエステルのうちの1つ以上を含む織布であって、織布が、表面計測アルゴリズム試験システムに従って試験されたとき、30D以下の糸繊度、40gsm以下の重量、および約35μm未満、または約32 μm未満の表面のうねりを有する、織布と、織布上に設けられた低放射率材料層であって、低放射率材料層が蒸着される、低放射率材料層と、低放射率層に隣接して蒸着された少なくとも1つの被覆層と、を含み、織物は、ASTM-F1868 Part Aに従って、繊維シート断熱材および別の未処理の織布とともに試験されたとき、低放射率材料層がない実質的に同様の織布と比較して、少なくとも10%(例えば、10~25%、25%、10回の洗浄後10%など)の断熱能力における増加を呈する、織物。
【0059】
態様2。織物であって、ナイロンまたはポリエステルのうちの1つ以上を含む織布であって、織布が、表面計測アルゴリズム試験システムに従って試験されたとき、約32μm未満の表面のうねりを有し、低放射率材料層が蒸着される、織布と、低放射率層に隣接して蒸着された少なくとも1つの被覆層と、を含み、織物は、ASTM-F1868 Part Aに従って、繊維シート断熱材および別の未処理の織布とともに試験されたとき、低放射率材料層がない実質的に同様の織布と比較して、少なくとも10%(例えば、10~25%、25%、10回の洗浄後10%など)の断熱能力における増加を呈する、織物。
【0060】
態様3。織物であって、ナイロンまたはポリエステルのうちの1つ以上を含む織布であって、織布が、30D以下の糸繊度および40gsm以下の重量を有する、織布と、織布上に設けられた低放射率材料層であって、低放射率材料層が蒸着される、低放射率材料層と、低放射率層に隣接して蒸着された少なくとも1つの被覆層と、を含み、織物は、ASTM-F1868 Part Aに従って、繊維シート断熱材および別の未処理の織布とともに試験されたとき、低放射率材料層がない実質的に同様の織布と比較して、少なくとも10%(例えば、10~25%、25%、10回の洗浄後10%など)の断熱能力における増加を呈する、織物。
【0061】
態様4。織布が、表面計測アルゴリズム試験システムに従って試験されたとき、約32μm未満の表面のうねりを有する、態様1~3のいずれかに記載の織物。
【0062】
態様5。放射率計によって試験されたとき、織物が、蒸着層がない実質的に同様の織布と比較して、少なくとも0.25の放射率差を呈する、態様1~4のいずれかに記載の織物。
【0063】
態様6。織布が、30gsm~40gsmの重量を有する、態様1~5のいずれかに記載の織物。
【0064】
態様7。織布が、40gsm未満の重量を有する、態様1~5のいずれかに記載の織物。
【0065】
態様8。織布が、15D~20Dの糸デニール繊度を有する、態様1~7のいずれかに記載の織物。
【0066】
態様9。織布が、5D~10Dの糸デニール繊度を有する、態様1~7のいずれかに記載の織物。
【0067】
態様10。織布が、5D~30Dの糸デニール繊度を有する、態様1~7のいずれかの織物。
【0068】
態様11。被覆層が、アクリルポリマーを含む、態様1~10のいずれかに記載の織物。
【0069】
態様12。被覆層が、ポリアクリレート、ポリウレタン、ポリエステル、シリコーン、またはそれらの組み合わせを含む、態様1~11のいずれかに記載の織物。
【0070】
態様13。被覆層が、ポリアクリレート、ポリウレタン、ポリエステル、シリコーン、またはそれらの組み合わせを含む、態様1~11のいずれかに記載の織物。
【0071】
態様14。被覆層が、400nm未満の厚さを有する、態様1~13のいずれかの織物。
【0072】
態様15。低放射率材料層が、50nm未満の厚さを有する、態様1~14のいずれかの織物。
【0073】
態様16。低放射率材料が、金属を含む、態様1~15のいずれかに記載の織物。
【0074】
態様17。低放射率材料が、放射率計を使用して試験されたとき、0.2を下回る放射率を有する、態様1~16のいずれかに記載の織物。
【0075】
態様18。金属が、アルミニウムを含む、態様1~17のいずれかに記載の織物。
【0076】
態様19。被覆層が、蒸着により設けられる、態様1~18のいずれかに記載の織物。
【0077】
態様20。低放射率層が、織布の表面の微細構造に付着する、態様1~19のいずれかに記載の織物。
【0078】
態様21。ナイロンが、ナイロン6、ナイロン6,6、またはそれらの組み合わせを含む、態様1~20のいずれかに記載の織物。
【0079】
態様22。ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート、再生ポリエチレンテレフタレートを含む、態様1~21のいずれかに記載の織物。
【0080】
態様23。機械的仕上げをさらに含む、態様1~22のいずれかに記載の織物。
【0081】
態様24。織物が、化学仕上げを含まない、態様1~23のいずれかに記載の織物。
【0082】
態様25。衣類の少なくとも一部分が、態様1~24のいずれかに記載の織物を含む、衣類。
【0083】
態様26。断熱性衣類であって、ナイロンおよびポリエステルのうちの1つ以上を含む布層であって、布層が、30D以下の糸繊度および40gsm以下の重量を有する、布層と、布層に隣接して設けられた被覆層と、布層と被覆層との間に設けられた低放射率層であって、低放射率材料層が、蒸着プロセスにより設けられている、低放射率層と、を含む、断熱性衣類。
【0084】
態様27。被覆層が、アクリルポリマーを含む、態様26に記載の断熱性衣類。
【0085】
態様28。低放射率材料層が、金属を含む、態様26~27のいずれかに記載の断熱性衣類。
【0086】
態様29。複合布であって、第1の布層であって、第1の布層が、織布またはニット布を含み、第1の布層が、ASTM D737に従って試験されたとき、約30立方フィート毎分(CFM)~約100CFMの空気透過率を有する、第1の布層と、第1の布層に隣接して設けられた複数の断熱バッフル構造であって、複数の断熱バッフル構造の各々が、空洞を画定する布シェルおよび空洞内に配置された断熱材料を含み、布シェルが、ダウンプルーフであり、ASTM D737に従って試験されたとき、0.5CFM~約8CFMの空気透過率を有する、複数の断熱バッフル構造と、布シェルの表面上に設けられた低放射率層であって、低放射率層が蒸着プロセスにより設けられ、低放射率層が、ASTM-F1868 Part Aに従って測定されたとき、低放射率層がない実質的に同様の複合布と比較して、複合布の断熱性を増加させる、低放射率層と、を含む、複合布。
【0087】
低放射率層が、金属を含む、態様29に記載の複合布。
【0088】
複合布の断熱が、少なくとも5%、少なくとも6%、少なくとも7%、少なくとも8%、少なくとも9%、または少なくとも10%増加する、態様29に記載の複合布。
【0089】
定義
本明細書で使用される用語は特定の態様を説明することのみを目的としており、限定することを意図していないことも理解されたい。本明細書および特許請求の範囲で使用される際、「含む(comprising)」という用語は、「からなる(consisting of)」および「から本質的になる(consisting essentially of)」実施形態を含むことができる。別様に定義されない限り、本開示に使用された全ての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書および添付の特許請求の範囲では、本明細書で定義されるべきいくつかの用語を参照する。
【0090】
明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかにそうでないことを指示しない限り、複数の指示対象を含む。それゆえ、例えば、「繊維」への言及は、2つ以上の繊維の混合物を含む。
【0091】
本明細書で使用されるとき、用語「組み合わせ」は、ブレンド、混合物、合金、反応生成物などを含む。
【0092】
本明細書において範囲は、ある値(第1の値)から別の値(第2の値)までとして表現することができる。そのような範囲が表される場合、その範囲は、いくつかの態様では、第一の値および第二の値の一方または両方を含む。同様に、先行詞「約」を用いて値が近似値として表される場合、特定の値が別の態様を形成することが理解されよう。さらに、各範囲の終点は、他の終点に関しても、他の終点とは無関係にも重要であることが理解されよう。本明細書に開示された多数の値があり、そして各値がまた、その値自体に加えて「約」その特定の値として本明細書に開示されることもまた理解される。例えば、値「10」が開示されている場合、「約10」も開示されている。2つの特定のユニット間の各ユニットもまた開示されていることも理解される。例えば、10と15が開示されている場合、11、12、13、および14も開示されている。
【0093】
本明細書で使用されるとき、用語「約」および「atまたは約」は、問題の量または値が指定値、ほぼ指定値、または指定値とほぼ同じであり得ることを意味する。本明細書で使用されるように、他に示されないかまたは推論されない限り、それは公称値±10%の変動であることが一般的に理解される。この用語は、類似の値が特許請求の範囲に記載された同等の結果または効果を促進することを意味することを意図している。すなわち、量、大きさ、配合物、パラメータ、ならびに他の量および特性は正確である必要はなく、許容誤差、換算係数、四捨五入を反映しておおよそおよび/またはそれより大きくまたは小さくなり得ることが理解される。測定誤差など、および当業者に知られている他の要因。一般に、量、大きさ、処方、パラメータまたは他の量もしくは特徴は、そうであると明示的に述べられているかどうかにかかわらず、「約」または「およそ」である。定量的値の前に「約」が使用されている場合、特に明記しない限り、パラメータは具体的な定量的値自体も含むことが理解される。
【0094】
本明細書で使用される際、「織物」は、天然または人工繊維の網状組織からなる可撓性材料を指し得る。織物は、織られた繊維を含み得る。本明細書で使用される際、布は、織物に関し、さらなる商品の生産に使用され得る、織り、編み、延展、クロッシェ、または結合を通して作られた材料を指し得る。生地は、布と同義で使用され得るが、多くの場合、処理された布の一片である。
【0095】
本明細書で使用される際、「衣類」は、衣類を構成する布が、例えば、一対のズボンまたはジャケットなどの衣類に組み立てられ、そのため衣類がすぐに着用できる、衣料品のアイテムを意味する。本開示の目的のための「衣類」は、完全である必要はなく、衣類が消費者に販売されるとき、1つ以上の装飾的特徴(例えば、ラインストーン)、閉じる道具(例えば、ボタン)、または衣類上または衣類内に含まれ得る他の特徴を欠く可能性があることを理解されるべきだ。「衣類」という用語は、いずれの特定のタイプの衣料品物品に限定されず、例えば、ズボン、シャツ、ジャケット、ローブ、ドレス、フォーマルウェア、ビジネスウェア、運動用アパレル、レジャーウェア、履物、上着、下着などを含むことができることを理解されるべきだ。
【0096】
断熱パッケージは、特にアパレルの文脈において、断熱目的で使用される材料の組み合わせを表現し得る。本明細書で、断熱パッケージは、いくつかの繊維状断熱材と組み合わせて外側シェルおよび/またはライニングとして使用される織布を表現してもよい。繊維状断熱材は、合成材料(例えば、ポリエステル繊維など)または天然材料(例えば、グースダウン)であり得、例えば、バット/シート、ボールまたは緩い繊維などの様々な形態で存在し得る。ライニングとして、織布は、織布のユーザまたは織布を含む衣類の着用者により近い場合がある。
【0097】
本明細書で使用される際、「任意選択の(optional)」または「任意選択に(optionally)」という用語は、その後に説明される事象または状況が、発生し得る、または発生しないことを意味し、および説明は、事象または状況が発生する場合と発生しない場合を含むことを意味する。例えば、「任意選択の追加の織布層」という句は、追加の織布層(複数可)が含まれ得る、または含めることができないことを意味し、ならびに本開示が、追加の織布層(複数可)を含むおよび含まない両方である多層布を含むことを意味する。
【0098】
本明細書において別段の定めがない限り、すべての試験規格は、本出願を提出した時点で有効な最新の規格である。
【0099】
本明細書に開示されている各材料は市販されているか、および/またはその製造方法は当業者に知られている。
【0100】
本明細書に開示される組成物は特定の機能を有することが理解される。開示された機能を実行するための特定の構造要件が本明細書に開示され、開示された構造に関連する同じ機能を実行することができる様々な構造があり、そしてこれらの構造は典型的に同じ結果を達成する。
【実施例0101】
以下の実施例は、当業者に、本明細書で主張される化合物、組成物、物品、デバイス、および/または方法がどのように製造ならびに評価されるかについての完全な開示および説明を提供するために提示され、純粋に例示であることを意図され、本開示を制限することを意図するものではない。数値(例えば、量、温度など)に関する正確さを確実とするための努力がなされたが、いくつかのエラーまたは偏差を考慮されたい。
【0102】
実施例1-金属化された布の形成
開示された織布の金属化は、モノマーのフラッシュ蒸発、および後続の真空チャンバ内での放射線硬化による重合によって進行し得、ポリマー層が、最初に堆積して、繊維上に滑らかな薄層を生成し、次いで金属層が、結果として得られる改良された基材上に堆積する。好適なプロセスは、米国特許第7,157,117号に記載される。
【0103】
実施例2-金属化された布の暖かさの利点の評価
本開示による布の暖かさの利点を、ASTM-F1868 Part Aに従って修正された方法を使用して、Sweating Guarded Hotplate(Thermetrics社、シリアル#306-4XX)上で試験を行い、プレートおよびガード温度は、35℃、気流速度、1m/s、周囲温度、20℃、周囲相対湿度、40RH%、および周囲照明、暗室(部屋の照明はオフ)である。
【0104】
制御して被覆されていないナイロン/ポリエステル、アルミニウムで被覆されたナイロン/ポリエステル、およびポリエステルシート断熱材(60g/m)の少なくとも4つの異なる組み合わせの試験を行う。20インチx20インチ(50.8cmx50.8cm)のサイズの試料を、ナイロン/ポリエステル布の様々なバージョンの間にシート断熱材とともに固定する。比較のために、定常状態指数(通常は20分より長い)を記録する。
【0105】
実施例2-従来の金属化された布
フィルムなどの従来の金属化された平坦な基材は、堆積した材料の放射率により断熱特性を実現する。しかしながら、本開示の態様は、金属化された布の放射率も、金属化された布と未処理布との間の放射率の差のいずれも、金属化された布が特に断熱パッケージにおいて使用されるとき、強化された布の断熱性を提供するかどうかを最も示すものではないことを確立し得る。
【0106】
図3は、他の織布と比較した開示された織布のうねりが、断熱におけるパーセント差に及ぼす影響を明示する。示されるように、約35μm未満のうねりを有する開示された織布は、約10%(例えば、10~25%、25%、10回の洗浄後の10%など)の熱強化を提供し得る。試料S1~S4は、軽量(10D未満のナイロン織布)を含み、S5~S12は、15Dのナイロンを含み、S13およびS14は、それぞれ、20Dのナイロンおよびポリエステル織布を含む。これらの布は、少なくとも11%の断熱におけるパーセント差を提供するために、30D未満の重量(試料S1~S14)を有し得る。比較試料CS1~CS4は、30~50Dのナイロン/エラスタンまたはポリエステル織布を含む。より高いデニール重量(30Dより大きい)および/またはより高いうねり(35より大きい)を有するCS1~C4は、本発明の試料S1~S14よりも断熱において低いパーセント差を呈する。
【0107】
上記の説明は例示的であり、限定的ではない。例えば、上述の例(またはその1つまたは複数の態様)を互いに組み合わせて使用することができる。上記の説明を検討すると、当業者によってなど、他の実施形態を使用することができる。要約は、読者が技術的開示の性質を迅速に確認できるようにするために、37 CFR§1.72(b)に準拠するために提供されている。特許請求の範囲または意味を解釈または限定するために使用されることはないとの理解のもとに提出されている。また、上記の詳細な説明では、開示を簡素化するために様々な特徴を一緒にグループ化することができる。これは、請求されていない開示された機能がいかなる請求にも不可欠であることを意図していると解釈されるべきではない。むしろ、発明の主題は、特定の開示された実施形態の全ての特徴より少ない特徴にあり得る。したがって、添付の特許請求の範囲は、実施例または実施形態として詳細な説明に組み込まれ、各特許請求の範囲は独立した実施形態として自立するものであり、そのような実施形態は様々な組み合わせまたは組み合わせで互いに組み合わせることができる。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、かかる特許請求の範囲が権利を有する等価物の全範囲とともに判定されるべきである。
【0108】
例示目的で典型的な態様が示されているが、前述の説明は、本明細書の範囲における制限と見なされるべきではない。したがって、本明細書の趣旨および範囲から逸脱することなく、当業者には、様々な修正、適合、および代替案が生じる可能性がある。
【0109】
本開示の範囲または趣旨から逸脱することなく、本開示において様々な修正および変形が成され得ることは当業者には明らかであろう。本開示の他の実施形態は、本明細書に開示される本開示の明細書および実施を考慮することから当業者には明らかであろう。明細書および実施例は、例示としてのみ見なされることが意図され、開示の真の範囲および趣旨は以下の特許請求によって示される。
【0110】
本開示の特許性のある範囲は、特許請求によって定義され、当業者に生じる他の例を含むことができる。そのような他の例は、それらが特許請求のリテラル言語と異なることのない構造要素を有する場合、またはそれらが特許請求のリテラル言語と実質的に異ならない同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることを意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
【手続補正書】
【提出日】2023-05-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
織物であって、
ナイロンまたはポリエステルのうちの1つ以上を含む織布の層であって、当該織布が、30D以下の糸繊度、55gsm以下の重量を有するものである、織布の層と、
前記織布の層に隣接して設けられた複数の断熱バッフル構造であって、前記複数の断熱バッフル構造の各々が、空洞を画定する布シェルおよび前記空洞内に配置された断熱材料を含み、前記布シェルが、ダウンプルーフであり、ASTM D737に従って試験されたとき、0.5CFM~約8CFMの空気透過率を有するものであり、前記複数の断熱バッフル構造の各々は、複数の断熱バッフルを前記織布の層に取り付ける縫い付けを中心に前記複数の断熱バッフル構造が自由に移動するように前記織布の層に緩く取り付けられ、前記複数の断熱バッフル構造は、断熱層を形成する前記織布の層に対して横になり、前記布シェルは、外面および内面を備え、また前記外面および前記内面の1以上が、低放射率材料層を備えるものである、複数の断熱バッフル構造と、
前記織布上に設けられた低放射率材料層であって、前記低放射率材料層蒸着さものである、低放射率材料層と、
前記低放射率層に隣接して蒸着された少なくとも1つの被覆層と、を含む織物であり
前記織物が、ASTM-F1868 Part Aに従って、繊維シート断熱材および別の未処理の織布とともに試験されたとき、前記低放射率層がない布と比較して、少なくとも10%の断熱能力における増加を呈し、前記織布が、表面計測アルゴリズム試験システムに従って試験されたとき、約35μm未満の表面のうねりを有し、そして約1.5から3.3μmの表面の粗さを有する、織物。
【請求項2】
前記織物が、放射率計によって試験されたとき、前記低放射率材料層がない布と比較して、少なくとも0.25の放射率差を呈する、請求項1に記載の織物。
【請求項3】
前記織布が、40gsm以下の重量を有する、請求項1記載の織物。
【請求項4】
前記織布が、5D~30Dの糸デニール繊度を有する、請求項1記載の織物。
【請求項5】
前記少なくとも1つの被覆層が、ポリアクリレート、ポリウレタン、ポリエステル、シリコーン、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1記載の織物。
【請求項6】
前記被覆層が、400nm未満の厚さを有する、請求項1記載の織物。
【請求項7】
前記低放射率材料層が、50nm未満の厚さを有する、請求項1記載の織物。
【請求項8】
前記低放射率材料が、金属を含む、請求項1記載の織物。
【請求項9】
前記低放射率材料が、放射率計を使用して試験されたとき、0.2の放射率を有する、請求項1記載の織物。
【請求項10】
金属は、アルミニウムを含む、請求項1に記載の織物。
【請求項11】
前記被覆層が、蒸着により設けられている、請求項1記載の織物。
【請求項12】
前記低放射率材料層が、前記織布の表面の微細構造に付着している、請求項1記載の織物。
【請求項13】
前記ナイロンが、ナイロン6、ナイロン6,6、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1記載の織物。
【請求項14】
前記ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート、再生ポリエチレンテレフタレートを含む、請求項1記載の織物。
【請求項15】
衣類であって、前記衣類の少なくとも一部分が、請求項1~14のいずれかに記載の前記織物を含む、衣類。
【外国語明細書】