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特開2023-89500コイルの製造方法、コイル、及びコイル素材
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023089500
(43)【公開日】2023-06-28
(54)【発明の名称】コイルの製造方法、コイル、及びコイル素材
(51)【国際特許分類】
   H01F 41/04 20060101AFI20230621BHJP
   H01F 5/00 20060101ALI20230621BHJP
   H01F 27/28 20060101ALI20230621BHJP
   H02K 3/04 20060101ALN20230621BHJP
   H02K 15/04 20060101ALN20230621BHJP
   H01F 17/04 20060101ALN20230621BHJP
【FI】
H01F41/04 A
H01F5/00 F
H01F27/28 147
H02K3/04 E
H02K15/04 A
H01F17/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021204027
(22)【出願日】2021-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 司
(72)【発明者】
【氏名】金澤 樹
(72)【発明者】
【氏名】大高 憲道
(72)【発明者】
【氏名】小川 範子
(72)【発明者】
【氏名】市川 幸平
【テーマコード(参考)】
5E043
5E062
5E070
5H603
5H615
【Fターム(参考)】
5E043AA06
5E062EE01
5E062EE08
5E070CC02
5H603AA09
5H603CB01
5H603CE02
5H603CE05
5H615AA01
5H615PP17
5H615QQ03
5H615SS04
(57)【要約】
【課題】矩形断面のコイル素材からコイルを製造する際のコストを低減すると共に、品質の確保を容易にする。
【解決手段】コイルの製造方法は、複数の第1コイル片と、複数の第1コイル片と所定方向に交互に並んで配置され、複数の第1コイル片と互いに一体的に接続された複数の第2コイル片と、複数の折り曲げ部とを含み、矩形断面を有するコイル素材を用意することと、複数の第1コイル片と複数の第2コイル片とのそれぞれが交互に折り重なるように、複数の折り曲げ部においてコイル素材を折り曲げることで、らせん状のコイルを形成すること、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1コイル片と、前記複数の第1コイル片と所定方向に交互に並んで配置され、複数の第1コイル片と互いに一体的に接続された複数の第2コイル片と、複数の折り曲げ部とを含み、矩形断面を有するコイル素材を用意することと、
前記複数の第1コイル片と前記複数の第2コイル片とのそれぞれが交互に折り重なるように、前記複数の折り曲げ部において前記コイル素材を折り曲げることで、らせん状のコイルを形成すること、
を備えるコイルの製造方法。
【請求項2】
前記コイル素材は、平板状である、
請求項1に記載のコイルの製造方法。
【請求項3】
前記第1コイル片は、
前記所定方向に延びる第1縦部と、
前記第1縦部から前記所定方向に交差する第1横方向に延びる第1横部と、
を含み、
前記第2コイル片は、
前記第1横部から前記所定方向に延びる第2縦部と、
前記第2縦部から前記第1横方向と反対の第2横方向に延びる第2横部と、
を含む、
請求項1又は2に記載のコイルの製造方法。
【請求項4】
前記複数の折り曲げ部は、前記第1横部に設けられる第1折り曲げ部を含み、
前記第1折り曲げ部において、前記コイル素材を折り曲げることをさらに備える、
請求項3に記載のコイルの製造方法。
【請求項5】
前記複数の折り曲げ部は、前記第2横部に設けられる第2折り曲げ部を含み、
前記第2折り曲げ部において、前記コイル素材を折り曲げることをさらに備える、
請求項4に記載のコイルの製造方法。
【請求項6】
前記第1横部は、
前記第1縦部から前記第1横方向に延びる第1部分と、
前記第1横方向に延び、前記第1部分から前記所定方向に離れて配置された第2部分と、
を含み、
前記第1折り曲げ部は、前記所定方向に延び、前記第1部分と前記第2部分とを接続している、
請求項4又は5に記載のコイルの製造方法。
【請求項7】
前記第2横部は、
前記第2縦部から前記第2横方向に延びる第3部分と、
前記第2横方向に延び、前記第3部分から前記所定方向に離れて配置された第4部分と、
を含み、
前記第2折り曲げ部は、前記所定方向に延び、前記第3部分と前記第4部分とを接続している、
請求項6に記載のコイルの製造方法。
【請求項8】
矩形断面を有する複数の第1コイル片と、
矩形断面を有し、前記複数の第1コイル片のそれぞれと互いに一体的に接続されており、前記複数の第1コイル片のそれぞれに対して、らせん状に連なる複数の第2コイル片と、
前記複数の第2コイル片のそれぞれが、前記複数の第1コイル片のそれぞれに対して交互に折り重なるように、折り曲げられた複数の折り曲げ部と、
を備えるコイル。
【請求項9】
前記第1コイル片と前記第2コイル片とは、平板状である、
請求項8に記載のコイル。
【請求項10】
折り曲げられることで、らせん状のコイルに形成されるコイル素材であって、
矩形断面を有する複数の第1コイル片と、
矩形断面を有し、前記複数の第1コイル片のそれぞれに対して、所定方向に交互に並んで配置され、前記複数の第1コイル片のそれぞれと互いに一体的に接続された複数の第2コイル片と、
折り曲げられることで、前記複数の第1コイル片と前記複数の第2コイル片とのそれぞれが交互に折り重なるように配置される複数の折り曲げ部と、
を備えるコイル素材。
【請求項11】
前記第1コイル片は、
前記所定方向に延びる第1縦部と、
前記第1縦部から前記所定方向に交差する第1横方向に延びる第1横部と、
を含み、
前記第2コイル片は、
前記第1横部から前記所定方向に延びる第2縦部と、
前記第2縦部から前記第1横方向と反対の第2横方向に延びる第2横部と、
を含む、
請求項10に記載のコイル素材。
【請求項12】
前記第1横部は、
前記第1縦部から前記第1横方向に延びる第1部分と、
前記第1横方向に延び、前記第1部分から前記所定方向に離れて配置された第2部分と、
を含み、
前記複数の折り曲げ部は、前記所定方向に延び、前記第1部分と前記第2部分とを接続する第1折り曲げ部を含む、
請求項11に記載のコイル素材。
【請求項13】
前記第2横部は、
前記第2縦部から前記第2横方向に延びる第3部分と、
前記第2横方向に延び、前記第3部分から前記所定方向に離れて配置された第4部分と、
を含み、
前記複数の折り曲げ部は、前記所定方向に延び、前記第3部分と前記第4部分とを接続する第2折り曲げ部をさらに含む、
請求項12に記載のコイル素材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイルの製造方法、コイル、及びコイル素材に関する。
【背景技術】
【0002】
電動モータ、或いは発電機が備えるコイルには、矩形断面のコイル素材を、らせん状に形成したものがある。例えば、特許文献1では、銅板から複数のL字状の板片が打ち抜かれる。そして、複数のL字状の板片が溶接によって互いに接合されることで、らせん状のコイルが形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-178052号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したコイルでは、製造時に多くの板片が接合される。そのため、製造コストが増大する。また、上述したコイルは、多くの接合部分を有している。接合部分が多いほど、品質を高く確保することは困難になる。本発明の目的は、矩形断面のコイル素材からコイルを製造する際のコストを低減すると共に、品質の確保を容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1態様に係るコイルの製造方法は、複数の第1コイル片と、複数の第1コイル片と所定方向に交互に並んで配置され、複数の第1コイル片と互いに一体的に接続された複数の第2コイル片と、複数の折り曲げ部とを含み、矩形断面を有するコイル素材を用意することと、複数の第1コイル片と複数の第2コイル片とのそれぞれが交互に折り重なるように、複数の折り曲げ部においてコイル素材を折り曲げることで、らせん状のコイルを形成すること、を備える。
【0006】
本発明の第2態様に係るコイルは、複数の第1コイル片と、複数の第2コイル片と、複数の折り曲げ部とを備える。複数の第1コイル片は、矩形断面を有する。複数の第2コイル片は、矩形断面を有する。複数の第2コイル片は、複数の第1コイル片のそれぞれと互いに一体的に接続されている。複数の第2コイル片は、複数の第1コイル片のそれぞれに対して、らせん状に連なっている。複数の折り曲げ部は、複数の第2コイル片のそれぞれが、複数の第1コイル片のそれぞれに対して交互に折り重なるように、折り曲げられている。
【0007】
本発明の第3の態様に係るコイル素材は、折り曲げられることでらせん状のコイルに形成されるコイル素材であって、複数の第1コイル片と、複数の第2コイル片と、複数の折り曲げ部とを備える。複数の第1コイル片は、矩形断面を有する。複数の第2コイル片は、複数の第1コイル片のそれぞれに対して、所定方向に交互に並んで配置される。複数の第2コイル片は、複数の第1コイル片のそれぞれと互いに一体的に接続される。複数の折り曲げ部は、折り曲げられることで、複数の第1コイル片と複数の第2コイル片とのそれぞれが交互に折り重なるように配置される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の折り曲げ部を折り曲げることで、矩形断面のコイル素材から、らせん状のコイルが形成される。従って、コイルにおける接合部分が少なくなる。それにより、コイルを製造する際のコストが低減すると共に、品質の確保が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係るコイルの斜視図である。
図2】コイル素材の一部を示す図である。
図3】コイル素材の拡大図である。
図4】折り曲げ加工中のコイル素材の拡大図である。
図5】折り曲げ加工中のコイル素材の拡大図である。
図6】折り曲げ加工中のコイル素材の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本実施形態に係るコイルについて説明する。図1は、実施形態に係るコイル1の斜視図である。コイル1は、例えば、電動モータに用いられる。或いは、コイル1は、発電機に用いられてもよい。コイル1は、ステータ2に取り付けられる。ステータ2は、ティース3を含む。コイル1は、ティース3の周囲に配置される。コイル1は、第1コイル部11と、第2コイル部12と、第1コイルエンド13と、第2コイルエンド14とを含む。第1コイル部11と、第2コイル部12とは、ステータ2内に配置される。第1コイルエンド13と、第2コイルエンド14とは、スタータ2外に配置される。
【0011】
以下、コイル1の製造方法について説明する。まず、図2に示すコイル素材20が用意される。図2は、コイル素材20の一部を示している。コイル素材20は、ジグザグ状に折り畳まれることで、らせん状のコイルに形成される。コイル素材20は、例えば銅板から、プレス加工により打ち抜かれることで形成される。或いは、コイル素材20は、金属製の平板をレーザ等の切断手段によって切り出したものであってもよい。コイル素材20は、所定方向X1に延びる平板状であり、矩形断面を有する。コイル素材20は、連続的に屈曲した波状の形状を有している。
【0012】
コイル素材20は、複数の第1コイル片21A-21Dと、複数の第2コイル片22A-22Dと、複数の折り曲げ部23A-23D,24A-24Dとを含む。複数の第1コイル片21A-21Dと、複数の第2コイル片22A-22Dと、複数の折り曲げ部23A-23D,24A-24Dとは、一体的に連続して形成されている。複数の第1コイル片21A-21Dは、L字状に屈曲した形状を有している。複数の第2コイル片22A-22Dは、L字状に屈曲した形状を有している。複数の第2コイル片22A-22Dは、複数の第1コイル片21A-21Dと、所定方向X1に交互に並んで配置されている。
【0013】
図3は、コイル素材20の拡大図である。図3に示すように、第1コイル片21Aは、第1縦部25Aと第1横部26Aとを含む。第1縦部25Aは、所定方向X1に延びている。第1横部26Aは、第1横方向Y1に延びている。第1横方向Y1は、所定方向X1に交差する方向である。
【0014】
詳細には、第1横部26Aは、第1部分27Aと第2部分28Aとを含む。第1部分27Aは、第1縦部25Aから第1横方向Y1に延びている。第2部分28Aは、第1横方向Y1に延びている。第2部分28Aは、第1部分27Aから所定方向X1に離れて配置されている。すなわち、第2部分28Aは、第1部分27Aから所定方向X1に、ずれて配置されている。
【0015】
第1折り曲げ部23Aは、第1横部26Aに設けられている。第1折り曲げ部23Aは、第1部分27Aと第2部分28Aとの間に配置されている。第1折り曲げ部23Aは、所定方向X1に延びている。第1折り曲げ部23Aは、第1部分27Aと第2部分28Aとを接続している。
【0016】
第2コイル片22Aは、第2縦部31Aと第2横部32Aとを含む。第2縦部31Aは、第1横部26Aから所定方向X1に延びている。第2横部32Aは、第2縦部31Aから第2横方向Y2に延びている。第2横方向Y2は、第1横方向Y1と反対の方向である。
【0017】
詳細には、第2横部32Aは、第3部分33Aと第4部分34Aとを含む。第3部分33Aは、第2縦部31Aから第2横方向Y2に延びている。第4部分34Aは、第2横方向Y2に延びている。第4部分34Aは、第3部分33Aから所定方向X1に離れて配置されている。すなわち、第4部分34Aは、第3部分33Aから所定方向X1に、ずれて配置されている。
【0018】
第2折り曲げ部24Aは、第2横部32Aに設けられている。第2折り曲げ部24Aは、第3部分33Aと第4部分34Aとの間に配置されている。第2折り曲げ部24Aは、所定方向X1に延びている。第2折り曲げ部24Aは、第3部分33Aと第4部分34Aとを接続している。
【0019】
次の第1コイル片21Bは、第1コイル片21Aと同様の形状を有している。第1コイル片21Bは、第1縦部25Bと第1横部26Bとを含む。第1縦部25Bと、第1横部26Bとは、上述した第1縦部25Aと第1横部26Aと、それぞれ同様の形状を有している。第1横部26Bは、第1部分27Bと第2部分28Bとを含む。第1部分27Bと第2部分28Bとは、上述した第1部分27Aと第2部分28Aと、それぞれ同様の形状を有している。
【0020】
次の第2コイル片22Bは、第2コイル片22Aと同様の形状を有している。第2コイル片22Bは、第2縦部31Bと第2横部32Bとを含む。第2縦部31Bと、第2横部32Bとは、上述した第2縦部31Aと第2横部32Aと、それぞれ同様の形状を有している。第2横部32Bは、第3部分33Bと第4部分34Bとを含む。第3部分33Bと第4部分34Bとは、上述した第3部分33Aと第4部分34Aと、それぞれ同様の形状を有している。
【0021】
次の第1折り曲げ部23Bは、上述した第1折り曲げ部23Aと同様の形状を有している。次の第2折り曲げ部24Bは、上述した第2折り曲げ部24Aと同様の形状を有している。
【0022】
次に、複数の折り曲げ部23A-23D,24A-24Dにおいて、順次、コイル素材20が折り曲げられる。第2折り曲げ部24A-24Dは、第1折り曲げ部23A-23Dと逆方向に折り曲げられる。例えば、第1折り曲げ部23A-23Dが谷折りで折り曲げられ、第2折り曲げ部24A-24Dが山折りで折り曲げられる。或いは、第1折り曲げ部23A-23Dが山折りで折り曲げられ、第2折り曲げ部24A-24Dが谷折りで折り曲げられてもよい。
【0023】
以下、複数の折り曲げ部23A-23D,24A-24Dの折り曲げの手順について詳細に説明する。まず、図3に示すように、第1折り曲げ部23Aにおいて、コイル素材20が折り曲げられる。それにより、図4に示すように、第1コイル片21Aと第2コイル片22Aとが、ループ状に組み合わされ、1ループのコイルが形成される。
【0024】
次に、第2折り曲げ部24Aにおいて、コイル素材20が折り曲げられる。それにより、図5に示すように、第1コイル片21Bが、第1コイル片21A上に重ねられる。そして、第1折り曲げ部23Bにおいて、コイル素材20が折り曲げられる。それにより、図6に示すように、第2コイル片22Bが、第2コイル片22Aに重ねられる。それにより、第1コイル片21Bと第2コイル片22Bとが、ループ状に組み合わされ、次の1ループのコイルが形成される。
【0025】
なお、複数の第1コイル片21A,21Bは、互いに重なる。複数の第2コイル片22A,22Bは、互いに重なる。ただし、複数の第1コイル片21A,21Bの一部が、互いにずれて配置されてもよい。複数の第2コイル片22A,22Bの一部が、互いにずれて配置されてもよい。
【0026】
以上のように、複数の第1コイル片21A-21Dと複数の第2コイル片22A-22Dとのそれぞれがジグザグ状に交互に折り重なるように、複数の折り曲げ部23A-23D,24A-24Dにおいて、順にコイル素材20が折り曲げられる。それにより、図1に示すように、コイル1が形成される。
【0027】
互いに積み重ねられた複数の第1コイル片21A-21Dの第1縦部25A,25B,・・・によって、上述した第1コイル部11が形成される。互いに積み重ねられた複数の第2コイル片22A-22Dの第2縦部31A,31B,・・・によって、上述した第2コイル部12が形成される。互いに積み重ねられた複数の第1コイル片21A-21Dの第1横部26A,26B,・・・によって、上述した第1コイルエンド13が形成される。互いに積み重ねられた複数の第2コイル片22A-22Dの第2横部32A,32B,・・・によって、上述した第2コイルエンド14が形成される。
【0028】
以上説明した本実施形態に係るコイルの製造方法によれば、複数の折り曲げ部23A-23D,24A-24Dを折り曲げることで、矩形断面のコイル素材20から、らせん状のコイルが形成される。従って、コイルにおける接合部分が少なくなる。それにより、コイルを製造する際のコストが低減すると共に、品質の確保が容易になる。
【0029】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0030】
コイル1は、ステータではなく、ロータに設けられてもよい。コイル素材20の形状は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、第1コイル片21A-21Dと第2コイル片22A-22Dとの形状は互いに異なっていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明によれば、矩形断面のコイル素材からコイルを製造する際のコストが低減すると共に、品質の確保が容易になる。
【符号の説明】
【0032】
20:コイル素材
21A:第1コイル片
22A:第2コイル片
23A:第1折り曲げ部
24A:第2折り曲げ部
25A:第1縦部
26A:第1横部
27A:第1部分
28A:第2部分
31A:第2縦部
32A:第2横部
33A:第3部分
34A:第4部分
X1:所定方向
Y1:第1横方向
Y2:第2横方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6