(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023089510
(43)【公開日】2023-06-28
(54)【発明の名称】車両の騒音カバー取付構造
(51)【国際特許分類】
B62D 25/20 20060101AFI20230621BHJP
B60K 5/12 20060101ALI20230621BHJP
B60R 13/08 20060101ALI20230621BHJP
【FI】
B62D25/20 N
B60K5/12 Z
B62D25/20 A
B60R13/08
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021204042
(22)【出願日】2021-12-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107238
【弁理士】
【氏名又は名称】米山 尚志
(72)【発明者】
【氏名】徳武 将也
【テーマコード(参考)】
3D023
3D203
3D235
【Fターム(参考)】
3D023BA02
3D023BB29
3D023BC09
3D023BD21
3D023BE38
3D203AA26
3D203BA06
3D203BB03
3D203BC31
3D203CB09
3D203CB19
3D203CB24
3D203DA02
3D203DA07
3D203DA11
3D203DB07
3D203DB08
3D203DB13
3D235AA01
3D235BB23
3D235CC01
3D235DD08
3D235FF02
3D235HH01
(57)【要約】
【課題】架装物ブラケットの板厚が異なる場合であっても、フレーム架装物の下方に配置される音源からの騒音を共通のカバーブラケットを用いて好適に抑制する。
【解決手段】左右のカバーブラケット14L,14Rの各々は、架装物ブラケット9の車体側連結板部11に車幅方向外側から重なって固定されるブラケット上部15と、ブラケット上部15から下方へ延びるブラケット下部16とを有する。左右の板状スペーサ20L,20Rは、左右のカバーブラケット14L,14Rのブラケット下部16に車幅方向内側からそれぞれ重なる。左右の騒音カバー13L,13Rは、左右の板状スペーサ20L,20Rに車幅方向内側から重なった状態で左右のカバーブラケット14L,14Rにそれぞれ固定され、音源7を少なくとも車幅方向外側から覆う。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車幅方向の両側で車両前後方向に延びるサイドフレームに、騒音の発生源となる音源が支持され、前記音源の上方にフレーム架装物が配置され、前記サイドフレームの車幅方向外側面に架装物ブラケットの車体側連結板部が車幅方向外側から重なって固定され、前記架装物ブラケットに前記フレーム架装物が固定されて支持される車両の騒音カバー取付構造であって、
前記架装物ブラケットの前記車体側連結板部に車幅方向外側から重なって固定されるブラケット上部と、前記ブラケット上部から下方へ延びるブラケット下部とを有する板状のカバーブラケットと、
前記カバーブラケットの前記ブラケット下部に車幅方向内側から重なる板状スペーサと、
前記板状スペーサに車幅方向内側から重なった状態で前記カバーブラケットに固定され、前記音源を少なくとも車幅方向外側から覆う騒音カバーと、を備える
ことを特徴とする車両の騒音カバー取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両の騒音カバー取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、トラックの遮音カバー組付け機構が記載されている。左右シャシフレーム間にはエンジンが載置され、遮音カバーはエンジンを下方から覆う。各シャシフレームの外側面及び底面には、縦断面略L字状の樹脂製ブラケットがボルト止めされ、ブラケットは、側部がシャシフレームの下方へ垂下した状態で、車両前後方向に沿って各シャシフレームに取り付けられる。遮音カバーは、それぞれ縦断面が略U字状である樹脂製の前部カバー、中間カバー及び後部カバーに3分割され、前部カバー、中間カバー及び後部カバーは、それぞれブラケットの側部にボルト止めされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両の用途に応じたフレーム架装物(例えばクレーン装置など)を、騒音の発生源となる音源(例えばエンジンやモータなど)の上方に搭載する場合がある。フレーム架装物は、例えば左右のサイドフレームの車幅方向外側面に固定された板状の架装物ブラケットを介して、左右のサイドフレームに固定され支持される。フレーム架装物が重量物の場合には、板厚が厚い架装物ブラケットが用いられる。また、フレーム架装物の支持剛性を高めるため、架装物ブラケットによってサイドフレームを補強する場合もある。
【0005】
このように、架装物ブラケットを介してフレーム架装物を取付ける構造では、左右のサイドフレームの車幅方向外側面間の距離が左右の架装物ブラケットの板厚分だけ実質的に増大する。このため、フレーム架装物の下方に配置される音源に対し、特許文献1のような遮音カバーを左右のカバーブラケットを介して取付けるためには、架装物ブラケットの板厚に応じた形状のカバーブラケットが必要となる。すなわち、架装物ブラケットの板厚の種類に応じた複数種類のカバーブラケットを用意する必要があり、コストの上昇を招く。
【0006】
そこで本開示は、架装物ブラケットの板厚が異なる場合であっても、フレーム架装物の下方に配置される音源からの騒音を共通のカバーブラケットを用いて好適に抑制することが可能な車両の騒音カバー取付構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成すべく、本開示は、車幅方向の両側で車両前後方向に延びるサイドフレームに、騒音の発生源となる音源が支持され、音源の上方にフレーム架装物が配置され、サイドフレームの車幅方向外側面に架装物ブラケットの車体側連結板部が車幅方向外側から重なって固定され、架装物ブラケットにフレーム架装物が固定されて支持される車両の騒音カバー取付構造であって、板状のカバーブラケットと、板状スペーサと、騒音カバーとを備える。
【0008】
カバーブラケットは、架装物ブラケットの車体側連結板部に車幅方向外側から重なって固定されるブラケット上部と、ブラケット上部から下方へ延びるブラケット下部とを有する。板状スペーサは、カバーブラケットのブラケット下部に車幅方向内側から重なる。騒音カバーは、板状スペーサに車幅方向内側から重なった状態でカバーブラケットに固定され、音源を少なくとも車幅方向外側から覆う。
【0009】
上記構成では、例えば、左右のサイドフレームの車幅方向外側面に左右の架装物ブラケットの車体側連結板部がそれぞれ固定された車両に対して左右の騒音カバーを取付ける場合、左の騒音カバーを、左のカバーブラケット及び左の架装物ブラケットを介して左のサイドフレームに固定し、右の騒音カバーを、右のカバーブラケット及び右の架装物ブラケットを介して右のサイドフレームに取付ればよい。騒音カバーが左右に分割され、その各々が左右のサイドフレームに対して個別に固定されるので、架装物ブラケットの板厚が異なる場合であっても、同じカバーブラケットを用いて騒音カバーをサイドフレームに取付けることができる。
【0010】
また、フレーム架装物を搭載した車両に対して騒音カバーを取付ける場合には、カバーブラケットのブラケット上部を架装物ブラケットの車体側連結板部に車幅方向外側から重ねて固定し、板状スペーサをカバーブラケットのブラケット下部に車幅方向内側から重ね、騒音カバーを板状スペーサに車幅方向内側から重ねてカバーブラケットに固定する(架装物搭載車両のカバー取付状態)。一方、フレーム架装物を搭載しない車両に対して騒音カバーを取付ける場合には、カバーブラケットのブラケット上部をサイドフレームの車幅方向外側面に車幅方向外側から重ねて固定し、騒音カバーをカバーブラケットのブラケット下部に車幅方向内側から重ねて固定すればよい(架装物非搭載車両のカバー取付状態)。このように、架装物搭載車両では、サイドフレームと騒音カバーとの間に架装物ブラケット及び板状スペーサが介在するが、架装物非搭載車両では、サイドフレームと騒音カバーとの間に架装物ブラケット及び板状スペーサが介在しない。このため、架装物搭載車両と架装物非搭載車両とを比較すると、架装物搭載車両のカバーブラケットは、架装物ブラケットの車体側連結板部の板厚分だけ車幅方向外側に配置される(カバーブラケットが音源から離れる)が、架装物搭載車両ではカバーブラケットのブラケット下部と騒音カバーとの間に板状スペーサを介在させているので、板状スペーサの板厚分だけ騒音カバーを音源に近付けることができる。従って、音源から騒音カバーまでの車幅方向の距離(音源に対する騒音カバーの車幅方向の位置)を、架装物搭載車両と架装物非搭載車両で略同距離(略同位置)に設定することが可能となり、架装物非搭載車両での遮音効果を架装物搭載車両においても得ることができる。
【0011】
また、搭載するフレーム架装物が異なり、架装物ブラケットの車体側連結板部の板厚も異なる場合には、架装物ブラケットの板厚に応じた板厚(使用する架装物ブラケットの車体側連結板部の板厚と略同じ板厚)の板状スペーサを用いればよい。これにより、架装物非搭載車両及び搭載するフレーム架装物が異なる複数種類の架装物搭載車両の何れにおいても、同等の遮音効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0012】
本開示の騒音カバー取付構造によれば、架装物ブラケットの板厚が異なる場合であっても、フレーム架装物の下方に配置される音源からの騒音を共通のカバーブラケットを用いて好適に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施形態に係るカバーブラケット取付構造を模式的に示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、前後方向は車両の前後方向を意味し、左右方向は車両前方を向いた状態での左右方向を意味する。また、各部材に関する方向は、車両に組付けられた状態での方向である。
【0015】
図1及び
図2に示すように、車両の車体フレーム1は、車幅方向の両側で車両前後方向に延びる左右のサイドフレーム2と、車幅方向に延びて左右のサイドフレーム2同士を連結する複数のクロスフレーム(図示省略)とを備える。サイドフレーム2は、車幅方向内側に開口するU状断面であり、略鉛直に起立して車両前後方向に延びるサイドフレーム側板部3と、サイドフレーム側板部3の上端縁及び下端縁からそれぞれ車幅方向内側へ延びて相対向するサイドフレーム上板部4及びサイドフレーム下板部5とを一体的に有する。サイドフレーム側板部3の車幅方向外側面は、サイドフレーム2の車幅方向外側面6を構成する。
【0016】
左右のサイドフレーム2の間には、騒音の発生源となる音源7が配置される。音源7は、例えばエンジン、モータ、トランスミッション、排気管などであり、支持部材(図示省略)を介して車体フレーム1に固定され支持される。
【0017】
音源7の鉛直上方には、クレーン装置等のフレーム架装物8が配置され、左右のサイドフレーム2には、左右の架装物ブラケット9がそれぞれ取付けられる。架装物ブラケット9は、板状の金属部材であり、フレーム架装物8が固定される架装物支持板部10と、架装物支持板部10から下方へ延びる車体側連結板部11と、車体側連結板部11の下端縁部から車幅方向内側へ延びる補強板部12とを一体的に有する。車体側連結板部11をサイドフレーム2の外側面6に車幅方向外側から重ね、ボルト及びナット(図示省略)によって車体側連結板部11をサイドフレーム側板部3に車幅方向から締結することにより、架装物ブラケット9がサイドフレーム2に固定され、補強板部12がサイドフレーム下板部5に下方から重なる(架装物ブラケット取付状態)。
【0018】
架装物ブラケット取付状態では、車体側連結板部11及び補強板部12によってサイドフレーム側板部3及びサイドフレーム下板部5の板厚が実質的に増大し、重量物であるフレーム架装物8からの荷重に対する車体フレーム1の支持剛性が高まる。すなわち、本実施形態の架装物ブラケット9は、車体フレーム1との間に介在してフレーム架装物8を支持する機能と、車体フレーム1を補強する機能とを有する。なお、ボルト及びナット以外によって架装物ブラケット9をサイドフレーム2に固定してもよい。また、車体フレーム1を補強する機能を有さない架装物ブラケットであってもよい。
【0019】
左右のサイドフレーム2には、音源7からの騒音を低減する(遮音する)ための左右の騒音カバー13L,13Rが左右のカバーブラケット14L,14Rを介してそれぞれ取付けられる。本実施形態では、車両の左右両側において、騒音カバー13L,13Rの前後位置が架装物ブラケット9の前後位置と重なり、カバーブラケット14L,14Rをサイドフレーム2に直接取付けることが難しい配置であるため、架装物ブラケット9を介してカバーブラケット14L,14Rをサイドフレーム2に固定している。また、左右のカバーブラケット14L,14Rは、上下方向の長さに対して前後幅が短い帯板形状であり、車両前後方向に離間する複数個所(本実施形態では2箇所)にそれぞれ配置される。
【0020】
左右のカバーブラケット14L,14Rは、架装物ブラケット9の車体側連結板部11に車幅方向外側から重なるブラケット上部15と、ブラケット上部15から下方へ延びるブラケット下部16とをそれぞれ有する。サイドフレーム2のサイドフレーム側板部3と、架装物ブラケット9の車体側連結板部11と、カバーブラケット14L,14Rのブラケット上部15とには、これらが重なった状態で車幅方向に貫通するボルト挿通孔17が形成され、ボルト挿通孔17を挿通するボルト18にナット19を螺合して締付けることにより、ブラケット上部15が架装物ブラケット9及びサイドフレーム2に固定される。
【0021】
左右のカバーブラケット14L,14Rのブラケット下部16の車幅方向内側面には、左右の板状スペーサ20L,20Rが車幅方向内側からそれぞれ重ねられる。板状スペーサ20L,20Rは、架装物ブラケット9の車体側連結板部11の板厚と略等しい板厚を有し、且つカバーブラケット14L,14Rのブラケット下部16の前後幅と略等しい前後幅を有する帯板形状である。
【0022】
左右の騒音カバー13L,13Rは、左右の板状スペーサ20L,20Rに車幅方向内側から重なった状態で、左右のカバーブラケット14L,14Rのブラケット下部16にそれぞれ固定される。すなわち、ブラケット下部16と騒音カバー13L,13Rとの間に板状スペーサ20L,20Rが挟まれた状態で、騒音カバー13L,13Rがブラケット下部16に固定される。騒音カバー13L,13Rの固定は、例えばブラケット下部16と板状スペーサ20L,20Rと騒音カバー13L,13Rとを貫通するボルト挿通孔を形成し、ボルト挿通孔を挿通するボルトにナットを螺合して締付けることによって行う。なお、騒音カバー13L,13Rの固定方法はこれに限定されず、他の方法を用いてもよい。
【0023】
本実施形態の左右の騒音カバー13L,13Rは、ブラケット下部16に沿って上下方向に延びる平板状のカバー上部21と、カバー上部21の下端縁部から車幅方向内側へL状に曲折して斜め下方へ延びる平板状のカバー下部22とを一体的に有する。L状に曲折を有する曲折板状の左右の騒音カバー13L,13Rは、音源7を車幅方向外側から覆うと共に、音源7の下方を部分的に覆う。
【0024】
騒音カバー13L,13Rの形状は左右で異なり、右の騒音カバー13Rのカバー下部22の方が左の騒音カバー13Lのカバー下部22よりも車幅方向内側へ長く延びている。左右の騒音カバー13L,13Rの形状の相違に対応して、カバー下部22が短い左のブラケット下部16及び板状スペーサ20Lは、カバー上部21のみに沿うように平板状に形成され、カバー下部22が長い右のブラケット下部16及び板状スペーサ20Rは、カバー上部21及びカバー下部22に沿うように曲折板状に形成されている。
【0025】
左右の騒音カバー13L,13Rを取付ける場合、左右のそれぞれにおいて、カバーブラケット14L,14Rのブラケット上部15を架装物ブラケット9の車体側連結板部11に車幅方向外側から重ね、ボルト挿通孔17にボルト18を挿通し、ボルト18及びナット19によってカバーブラケット14L,14Rをサイドフレーム2及び架装物ブラケット9に締結固定し、騒音カバー13L,13Rとカバーブラケット14L,14Rとの間に板状スペーサ20L,20Rを介在させた状態で、騒音カバー13L,13Rをカバーブラケット14L,14Rに固定する(架装物搭載車両のカバー取付状態)。このように騒音カバー13L,13Rが左右に分割され、その各々が左右のサイドフレーム2に対して個別に固定されるので、架装物ブラケット9の板厚が異なる場合であっても、同じカバーブラケット14L,14Rを用いて騒音カバー13L,13Rをサイドフレーム2に取付けることができる。
【0026】
フレーム架装物8を搭載しない車両(サイドフレーム2に架装物ブラケット9を取付けない車両)に対して左右の騒音カバー13L,13Rを取付ける場合には、左右のカバーブラケット14L,14Rのブラケット上部15を左右のサイドフレーム2の車幅方向外側面6にそれぞれ重ね、架装物搭載車両の場合と同様に、ボルト挿通孔17にボルト18を挿通し、ボルト18及びナット19によってブラケット上部15をサイドフレーム2に締結固定し、左右の騒音カバー13L,13Rを左右のカバーブラケット14L,14Rのブラケット下部16に車幅方向内側からそれぞれ重ねて固定する(架装物非搭載車両のカバー取付状態)。
【0027】
架装物搭載車両では、サイドフレーム2と騒音カバー13L,13Rとの間に架装物ブラケット9及び板状スペーサ20L,20Rが介在するが、架装物非搭載車両では、サイドフレーム2と騒音カバー13L,13Rとの間に架装物ブラケット9及び板状スペーサ20L,20Rが介在しない。このため、架装物搭載車両と架装物非搭載車両とを比較すると、架装物搭載車両の左右のカバーブラケット14L,14Rは、架装物ブラケット9の車体側連結板部11の板厚分だけ車幅方向外側に配置される(カバーブラケット14L,14Rが音源7から離れる)が、架装物搭載車両ではカバーブラケット14L,14Rのブラケット下部16と騒音カバー13L,13Rとの間に板状スペーサ20L,20Rを介在させているので、板状スペーサ20L,20Rの板厚分だけ騒音カバー13L,13Rが音源7に近付く。板状スペーサ20L,20Rの板厚は、架装物ブラケット9の車体側連結板部11の板厚と略等しいので、音源7から左右の騒音カバー13L,13Rまでの車幅方向の距離(音源7に対する左右の騒音カバー13L,13Rの車幅方向の位置)を、架装物搭載車両と架装物非搭載車両で略同距離(略同位置)に設定することができ、架装物非搭載車両での遮音効果を架装物非搭載車両においても得ることができる。
【0028】
また、搭載するフレーム架装物8が異なり、架装物ブラケット9の車体側連結板部11の板厚も異なる場合には、架装物ブラケット9の板厚に応じた板厚(使用する架装物ブラケット9の車体側連結板部11の板厚と略同じ板厚)の板状スペーサ20L,20Rを用いればよい。これにより、架装物非搭載車両及び搭載するフレーム架装物8が異なる複数種類の架装物搭載車両の何れにおいても、同等の遮音効果を得ることができる。
【0029】
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、当然に本発明を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論である。
【0030】
例えば、上記実施形態では、左右の騒音カバー13L,13Rの先端部の間が車幅方向に離間して左右の騒音カバー13L,13Rの間が空き、騒音カバー13L,13Rが音源7の下方を部分的に覆う形態を説明したが、左右の騒音カバーの先端部同士が上下に重なって音源7の下方全域を覆うように左右の騒音カバーを構成してもよい。
【0031】
また、上記実施形態では、車幅方向の左右両側において、架装物ブラケット9の車体側連結板部11を介して騒音カバー13L,13Rを車体フレーム1に取付ける形態例について説明したが、本発明はこれに限定されず、左右の一側のみにおいて、架装物ブラケット9の車体側連結板部11を介して騒音カバーを車体フレーム1に取付ける形態であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、フレーム架装物が搭載される車両に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0033】
1:車体フレーム
2:サイドフレーム
3:サイドフレーム側板部
4:サイドフレーム上板部
5:サイドフレーム下板部
6:サイドフレームの車幅方向外側面
7:音源
8:フレーム架装物
9:架装物ブラケット
10:架装物支持板部
11:車体側連結板部
12:補強板部
13L,13R:左右の騒音カバー
14L,14R:左右のカバーブラケット
15:ブラケット上部
16:ブラケット下部
17:ボルト挿通孔
18:ボルト
19:ナット
20L,20R:左右の板状スペーサ
21:カバー上部
22:カバー下部