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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023008960
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】機械刺繍用の安定化材コーティング
(51)【国際特許分類】
   A41D 31/04 20190101AFI20230111BHJP
   A41D 31/00 20190101ALI20230111BHJP
   A41D 31/02 20190101ALI20230111BHJP
   D06M 15/564 20060101ALI20230111BHJP
   D06M 15/507 20060101ALI20230111BHJP
   D06M 15/244 20060101ALI20230111BHJP
【FI】
A41D31/04 G
A41D31/00 502Q
A41D31/00 504D
A41D31/00 504C
A41D31/00 504B
A41D31/00 503E
A41D31/02 A
A41D31/02 C
A41D31/00 502U
D06M15/564
D06M15/507
D06M15/244
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022106072
(22)【出願日】2022-06-30
(31)【優先権主張番号】17/364,666
(32)【優先日】2021-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.SMALLTALK
(71)【出願人】
【識別番号】522263910
【氏名又は名称】クリエイトミー・テクノロジーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】CREATEME TECHNOLOGIES LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジンファ・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】カーンボン・タンマソウク
(72)【発明者】
【氏名】ヨンチアン・リー
(72)【発明者】
【氏名】ライ・チャン・チョウ
【テーマコード(参考)】
4L033
【Fターム(参考)】
4L033AB03
4L033AB04
4L033AC11
4L033CA12
4L033CA45
4L033CA50
(57)【要約】
【課題】刺繍デザインのための支持を提供するために(紙または布地裏材ではなく)安定化材コーティングが使用される刺繍プロセスを提供する。
【解決手段】一実施形態では、安定化材コーティングを適用するとき、安定化材コーティングを衣類に接着し、刺繍デザインに充分な支持を提供するために、安定化材コーティングの粘度を変化させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品であって、
布地と、
布地上に配置される安定化材コーティングと、
布地上において、安定化材コーティングによって画定される領域内に配置される刺繍デザインとを備える、物品。
【請求項2】
前記安定化材コーティングは、前記布地の外面上に配置される、請求項1に記載の物品。
【請求項3】
前記安定化材コーティングはポリマーである、請求項1に記載の物品。
【請求項4】
前記安定化材コーティングは、ポリウレタン、ポリエステル、またはポリエチレンのうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載の物品。
【請求項5】
前記安定化材コーティングは、前記布地上に溶融される繊維材料である、請求項1に記載の物品。
【請求項6】
前記安定化材コーティングは、(i)化学反応、または(ii)前記布地中の繊維の周囲を流れて、前記繊維を、前記繊維に化学的に結合することなく封入すること、のうちの少なくとも1つによって、前記布地に付着する、請求項1に記載の物品。
【請求項7】
方法であって、
物品を提供することと、
前記物品上に安定化材コーティングを適用することと、
前記物品に張力をかけることと、
前記張力をかけられた物品上において前記安定化材コーティングの領域に刺繍を実行することとを含む、方法。
【請求項8】
前記物品上に前記安定化材コーティングを適用することは、
前記安定化材コーティングを、液体状態で、または発泡体として、適用することを含み、
前記方法はさらに、
前記刺繍を行う前に前記安定化材コーティングを硬化させて固体状態に変換することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記安定化材コーティングは、前記物品に前記液体状態で適用されるポリマーである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記安定化材コーティングは、ポリウレタン、ポリエステル、またはポリエチレンのうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記安定化材コーティングの前記液体状態は、繊維材料のホットメルトである、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記物品上に前記安定化材コーティングを適用することは、
前記刺繍から生じるデザインの形状およびサイズに実質的に一致する形状およびサイズを有する薄膜を提供することと、
前記物品上に前記薄膜を配置することと、
前記薄膜を加熱して前記安定化材コーティングを形成し、前記安定化材コーティングを前記物品に結合させることとを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記物品上に前記安定化材コーティングを適用することは、
前記刺繍に対応する3Dデザインの所望の高さを決定することと、
前記所望の高さを達成するために前記安定化材コーティングの厚みを決定することと、
前記3Dデザインの位置に、前記決定された厚みを有する前記安定化材コーティングを適用することとを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
前記物品上に前記安定化材コーティングを適用することは、
前記刺繍が占める領域よりも大きい領域に前記安定化材コーティングを適用することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項15】
前記安定化材コーティングの前記領域の境界は、前記刺繍によって占められる前記領域の境界から7ミリメートル未満である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記安定化材は、前記物品の外面に配置される、請求項7に記載の方法。
【請求項17】
前記安定化材コーティングが前記物品に適用される前に、前記物品に張力をかける、請求項7に記載の方法。
【請求項18】
前記安定化材コーティングが前記物品に適用された後に、前記物品に張力をかける、請求項7に記載の方法。
【請求項19】
方法であって、
安定化材コーティングを、前記安定化材コーティングの粘度を変化させることによって、物品上に適用することと、
前記物品上において前記安定化材コーティングの領域に刺繍を行うこととを含む、方法。
【請求項20】
前記安定化材コーティングを適用することは、
前記安定化材コーティングを、第1の粘度を有する液体状態で適用することを含み、
前記方法はさらに、
前記刺繍を行う前に前記安定化材コーティングを硬化させてその粘度を増加させることを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記安定化材コーティングを適用することは、
第1の粘度を有し、かつ前記刺繍から生じるデザインの形状に実質的に一致するかまたはそれよりもわずかに大きい形状を有する薄膜を提供することと、
前記物品上に前記薄膜を配置することと、
前記薄膜を加熱してその粘度を低下させ、前記安定化材コーティングを形成することとを含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
刺繍は、縫い糸または撚り糸を適用するために針を使用して布地または他の材料を装飾する技巧である。刺繍はまた、パール、ビーズ、クイル、およびシークインなどの他の材料を組み込んでもよい。現代では、刺繍は、通常、縁なし帽子、縁付き帽子、コート、ブランケット、ドレスシャツ、デニム、ドレス、ストッキング、およびゴルフシャツに見られる。刺繍は、多種多様な縫い糸または撚り糸の色で利用可能であり、誇張された厚みを有する3Dデザインを含むことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
刺繍は、しばしば、デザインがひだになったりこぶ状になったりしないように、縫い糸に対する支持を提供するための安定化材(裏材とも呼ばれる)を必要とする。安定化材は、綿、ウール、レース、ポリエステルなどの柔らかく柔軟な布地に刺繍を行う場合に使用されることが多い。典型的には、安定化材のシートおよび布地は、衣類の外面上にデザイン(例えば、テキスト、写真、ロゴなどである)を作成するために刺繍が行われている間に、(例えば、張り枠を使用して)共に張り輪をはめられる。衣類の内側に、刺繍の真後ろではなく配置される安定化材の部分は、切り取ることができる。安定化材または裏材材料は、典型的には、刺繍される布地のタイプ、刺繍を作成するために必要とされるインチ当たりのステッチの数、および安定化材材料の特性に基づいて、布地に構造的支持を提供する、様々な厚みの不織材料または他のタイプの不織材料から形成される。しかし、安定化材は衣類を着用している人の皮膚と直接接触するため、刺激物となり得る。さらに、安定化材自体は高価であり、過剰な部分は、典型的には、人間によって除去されなければならず、刺繍のコストをさらに上昇させる。最後に、過剰な安定化材裏材の除去は、労働集約的であり、したがって高価なプロセスによって手動で行わなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0003】
概要
本明細書に記載の一実施形態は、布地と、布地上に配置される安定化材コーティングと、布地上であって安定化材コーティングによって画定される領域内に配置される刺繍デザインとを含む物品である。
【0004】
本明細書に記載される別の実施形態は、物品を提供することと、物品上に安定化材コーティングを適用することと、物品に張力をかけることと、張力をかけられた物品上において安定化材コーティングの領域に刺繍を行うこととを含む方法である。
【0005】
本明細書に記載される別の実施形態は、安定化材コーティングの粘度を変化させることによって物品上に安定化材コーティングを適用することと、物品上において安定化材コーティングの領域に刺繍を行うこととを含む方法である。
【0006】
図面の簡単な説明
上記の局面が達成され、詳細に理解され得るように、上記で簡潔に要約された、本明細書に記載の実施形態のより具体的な説明を、添付の図面を参照することによって得ることができる。
【0007】
しかしながら、添付の図面は、典型的な実施形態を示し、したがって、限定的であると見なされるべきではないことに留意されたく、他の等しく効果的な実施形態も企図される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態による刺繍プロセスを示す。
図2】一実施形態による刺繍プロセスで使用される安定化材コーティングを示す。
図3】一実施形態による刺繍プロセスのフローチャートである。
図4】一実施形態による、刺繍プロセスのために安定化材コーティングを適用するためのフローチャートである。
図5】一実施形態による、刺繍プロセスのために安定化材コーティングを適用するためのフローチャートである。
図6】一実施形態による3D刺繍プロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明
本明細書の実施形態は、刺繍プロセスのために、典型的な紙または布地裏材ではなく、安定化材コーティングを使用することを記載する。有利なことに、安定化材コーティングは、美観上の理由で常に衣類の内側に配置される典型的な裏材材料とは異なり、衣類の外側または内側のいずれでも適用することができる。安定化材コーティングは、衣類上に噴霧、圧延、印刷、ブラッシング、または溶融されること等の種々の異なる技術を使用して適用されることができる。安定化材コーティングは、コーティングの粘度が衣類への適用中に変化した場合に刺繍のために充分な構造的裏材を提供することができる任意のコーティングである。例えば、安定化材コーティング(例えば、プレポリマー)は、液体状態で衣類に適用されるが、刺繍が行われる前に重合および乾燥されてもよい。別の例では、薄膜熱可塑性ポリマー材料を衣類の上に置き、次いで加熱して、ポリマー材料が溶融し、衣類に接着し、次いで固化して安定化材コーティングを形成するようにしてもよい。
【0010】
一実施形態では、安定化材コーティングの領域または境界は、刺繍デザインの領域または境界と一致する(かまたはそれよりわずかに大きい)。コーティングは透明であってもよいが、デザインが安定化材コーティングを覆うので、コーティングは色を有することができ、それでいて、気付かれることなく(すなわち、衣類の美観に悪影響を及ぼさずに、)衣類の外面上に配置されることができる。さらに、外面上に安定化材コーティングを配置することは、コーティングがギザギザまたは粗い縁部に起因して衣類を着用している人の皮膚を刺激しないことを確実にする。加えて、衣類の第1の側(例えば、内側)に裏材を配置する必要がなく、一方で刺繍が衣類の第2の反対側(例えば、外側)に形成されるので、コーティングを、衣類の、刺繍と同じ側に配置することは、製造プロセスを単純化することができる。
【0011】
以下の議論は、衣類(例えば、1つの衣料)上に安定化材コーティングを提供することを説明するが、本明細書の実施形態は、1つの衣料(例えば、シャツ、ズボン、靴下、靴、ショーツ、コート、ジャケット、スカート、ドレス、下着、帽子、ヘッドバンドなど)、付属品(例えば、札入れ、小銭入れ等)、および家庭用品(例えばタオル、枕ケース、毛布、マットなど)を含み得るが、それらに限定されない、種々の「物品」を使用して行われることができる。
【0012】
図1は、一実施形態による刺繍プロセス100を示す。刺繍プロセス100は、適用段階105、硬化段階110、および刺繍段階115を含む。適用段階105は、安定化材コーティングの材料を衣類125の指定された領域130上に配置する安定化材ディスペンサ120を含む。一実施形態では、図1には示されていないが、安定化材コーティングは、衣類125が張力下にある間に適用される。しかしながら、別の実施形態では、安定化材コーティングは、衣類125が張力をかけられていないときに適用される。いったん適用されると、衣類125は、刺繍が行われる前に張力をかけられることができる。例えば、安定化材成分が適用される衣類125の領域130は、張り輪(例えば、張り枠)を使用して伸張されてもよい。別の実施形態では、衣類125はプラテン上に置かれる。例えば、衣類は、プラテンの表面上に置かれ、プラテンの表面によって伸張されてもよく、または、プラテンを、衣類内に置き、次いで伸張してもよい。
【0013】
安定化材ディスペンサ120は、安定化材コーティングを衣類125に適用するのに、どのような特定の技術にも限定されない。一実施形態では、安定化材コーティングは、(比較的低い粘度を有する)液体状態で適用される。その場合、安定化材ディスペンサ120は、安定化材コーティングの材料を衣類125上にスプレー、ロール、ブラシ、または他の方法で適用することができる。例えば、安定化材コーティングは、シリコーンもしくはエラストマーポリウレタンなどのプレポリマー、ポリエステル、またはポリエチレンであってもよい。一実施形態では、安定化材コーティングは、例えばDOWSIL(商標出願済み)734自己平滑化シーラントの物理的特性と同様の物理的特性を有するシリコーンエラストマーフィルムに重合する。安定化材コーティングはまた、衣類125に適用された後に、発泡剤、例えば、膨張性中空球(例えば、Nouryon Expancel(登録商標))またはイソシアネートおよび水の支援により、発泡体に重合してもよい。一実施形態では、安定化材ディスペンサ120は、高速で領域130上に射出されて安定化材コーティングを形成する、溶融繊維材料(例えば、ポリプロピレン、ポリエステル、またはポリエチレン)等のホットメルトポリマーを適用してもよい。いくつかの実施形態では、安定化材は、既存の技術を使用して再現することができない非常に高品質のアートワークを作成することができる高忠実度の刺繍装飾のための様々な厚みの層を作成するために、印刷されたグラフィック上に、要求に応じて、面積および形状に局所化されて、3D印刷されてもよい。
【0014】
別の実施形態では、安定化材ディスペンサ120は、安定化材コーティングの材料を固体状態で適用する。例えば、同じデザインが多くの衣類(例えば、100以上の大きなオーダーの同じデザイン)に適用される大規模刺繍プロセスの場合、安定化材コーティングの材料の大きなシートから、領域130の同じ寸法を有する材料の部分を切り出すことがより効率的であり得る。次いで、切り出した部分を衣類の領域130に配置することができる。次いで、加熱プロセスを使用して、材料を溶融し(およびその粘度を低下させ)、衣類125上に安定化材コーティングを形成することができる。
【0015】
いくつかの場合において、安定化材コーティングは、その弾性に従って選択される。一実施形態では、安定化材コーティングは、0.5~2000MPaのヤング率を有して、刺繍中に安定性を提供し、衣類が着用され、洗浄サイクルを経るときに耐久性を提供する。いくつかの実施形態では、安定化材コーティングは、その構造的完全性を破壊または失う前に、200%超伸張または伸長されることができる。
【0016】
さらに、安定化材コーティングは、安定化材が低粘度の状態にあるときに衣類に粘着または接着するのを助ける接着剤を含んでもよい。次いで、安定化材コーティングを乾燥または硬化させて衣類に付着させることができる。
【0017】
安定化材コーティングの材料は、それが適用される衣類125に基づいて選択されてもよい。例えば、1種類の安定化材コーティングを有機布(例えば、綿)に使用してもよく、異なる種類の安定化材コーティングを合成布(例えば、ポリエステル、ナイロン、スパンデックスなど)に使用してもよい。例えば、ホットメルトとして適用される安定化材コーティングは、有機布に適用される場合、不良な結果をもたらし得るが、合成布に適用される場合、良好な結果をもたらし得る。代わりに、安定化材コーティングを形成するのに反応性化学に依存する材料(例えば、ポリウレタン)は、有機布地に対して、より良好であり得る。
【0018】
硬化段階110は、安定化材コーティング140の相または粘度および弾性を変化させるために使用され得、安定化材コーティングは衣類125に接着する。例えば、安定化材コーティング140が液体状態(または比較的高い粘度および低い弾性)で適用される場合、ヒータ135を用いてコーティング140を固体状態(または比較的低い粘度および高い弾性)に乾燥または硬化させることができる。別の実施形態では、ヒータ135は、安定化材コーティング140を硬化させるためのファンまたは空気循環装置と置き換えることができる。いずれの場合も、この相または粘度の変化は、物理的プロセスまたは化学反応であり得る。いくつかの実施形態では、ある波長の放射線または光が、安定化材を硬化させるために使用されてもよい。
【0019】
別の実施形態では、安定化材を物品に適用し、室温で特定の時間にわたって湿度硬化させる。別の実施形態では、ヒータ135は、安定化材コーティング140を、硬化させるのではなく、その粘度が変化して衣類125に付着するよう溶融させてもよい。その場合、硬化段階110を加熱および乾燥段階の両方として使用して、安定化材コーティング140を溶融した後、衣類125に付着するようにコーティング140を乾燥させることができる。
【0020】
刺繍段階115の間、刺繍装置145は、ヘッド150(例えば、縫製ヘッド)を使用して、安定化材コーティング140が形成された領域130に刺繍デザイン155(例えば、テキスト、ロゴ、画像など)を形成する。刺繍装置145は、任意の数のヘッド150を含むことができ、デザイン155を生成するために任意の異なる色の縫い糸または撚り糸を使用することができる。
【0021】
一実施形態では、衣類125は、ヘッド150がXおよびY方向に移動してデザイン155を形成する間、固定位置に保持される。別の実施形態では、ヘッド150は、衣類125がXおよびY方向に移動している間、静止したままである。さらに別の実施形態では、ヘッド150および衣類の両方が移動する。例えば、刺繍を行う際に、ヘッド150をY方向に移動させながら、衣類125をX方向に移動させてもよい。
【0022】
一実施形態では、デザイン155は3D刺繍であり、安定化材コーティング140は、デザイン155にわたって規定の高さまたは高さプロファイルを提供する。例えば、3D刺繍プロセスは、より厚い安定化材コーティング140を使用して、安定化材コーティング140の厚みがデザイン155の厚みまたは高さに最小限の影響を及ぼし得る2D刺繍プロセスに対して、デザイン155に所望の高さを提供してもよい。別の例では、安定化材コーティング表面は非平坦であり、3Dトポロジーをレンダリングする。本明細書に記載される種類の安定化材コーティングの適用によって提供される柔軟性は、より複雑で以前は達成が困難であった3D刺繍デザインの作成を可能にする。
【0023】
図2は、一実施形態による刺繍プロセスで使用される安定化材コーティング210である。図2は、その内側で衣類200に張力をかける張り輪205(例えば、張り枠)によって伸張される衣類200の一部を示す。図2では張り輪205が使用されているが、他の実施形態では、張力は、プラテンまたは何らかの他の張力付与装置によって適用されてもよい。
【0024】
張力を適用することは、安定化材コーティング210およびデザイン215が、いかなるしわまたはたるみも伴わずに平坦な表面上に適用されることを確実にするのに役立つ。この例では、コーティング210およびデザイン215は、衣類200の同じ表面に適用される。これは、図1の安定化材ディスペンサ120および刺繍装置145が衣類200の同じ側で動作することができ、刺繍プロセス中に衣類をひっくり返す必要を回避するので、製造に役立ち得る。
【0025】
示されるように、安定化材コーティング210は、デザイン215の形状に実質的に一致する境界(点線によって示される)を有する。したがって、デザイン215によって占有される面積は、衣類200上で安定コーティング210によって占有される面積に実質的に一致し得る。本明細書で使用するとき、実質的に一致するとは、安定化材コーティングとデザイン215との境界が、対応する位置で数ミリメートル(例えば、5ミリメートル)未満離れてもよいことを意味する。一実施形態では、安定化材コーティング210の境界または領域が、デザイン215に追加の支持を提供し得るよう、デザイン215の境界または領域よりもわずかに拡張されるかまたはそれより大きい(例えば、1~7ミリメートル)ことを確実にすることが望ましくあり得る。安定化材コーティング210は、デザイン215の糸によって完全には覆われない場合があるが、コーティング210は、依然として、衣類200の表面上で見ることができない(または容易に見ることができない)場合がある。一実施形態では、安定化材コーティング210は、より見えにくいよう、衣類200と同じ色を有するように選択される。代替的に、安定化材コーティング210は、豊かで芸術的な刺繍芸術作品のために、衣類色または刺繍糸に対するコントラスト向上のために、衣類200または糸とは異なる色を有するように選択される。しかしながら、一実施形態では、安定化材コーティング210は、衣類200の、デザイン215とは反対側に配置されてもよく、したがって、安定化材コーティング210の面積に制限はない。そうすることは、製造プロセスをわずかにより複雑にし得るが、安定化材コーティング210は、衣類200を着用する人に影響を及ぼすことなく、相応のサイズに作製することができる。安定化材コーティング210はまた、(刺繍される技芸がそのデザインの該当領域に糸を有さない場合に)そのデザインに一致するように、コーティング210の境界内に1つ以上の穴とともに適用することができる(すなわち、安定化材材料が存在しない)。従来の安定化材では、刺繍される技芸のデザインに穴がある場合に、当該技芸の周囲内の刺繍されていない領域の後ろで安定化材材料をトリミングまたは引き剥がすことは非実用的である。
【0026】
図3は、一実施形態による刺繍プロセスのための方法300のフローチャートである。ブロック305では、張力付与装置が衣類に張力をかける。一実施形態では、張力付与装置は、張り輪、張り枠、プラテン、またはワイヤフレームとすることができる。更に、張力付与装置は、衣類全体、または安定化材コーティングおよび刺繍デザインが適用されることになる衣類の一部分のみに張力を付与することができる。
【0027】
ブロック310において、安定化材ディスペンサは、衣類上に安定化材コーティングを適用する。上述のように、安定化材コーティングを適用するために様々な異なる技術がある。異なる技術は、図4図6のフローチャートにおいて詳細に説明される。
【0028】
一実施形態では、安定化材コーティングを適用することは、安定化材コーティングの材料の粘度を変化させることを含む。例えば、安定化材コーティングは、低粘度を有することから高粘度を有することに変化させることができ、これは、安定化材コーティングが液体(または溶融)状態を有することから固体状態を有することをもたらすことができる。安定化材コーティングの粘度を変化させることにより、安定化材コーティングを衣類に接着または付着させることができる。すなわち、低粘度から高粘度に変化するとき、安定化材コーティングは衣類に付着して、刺繍プロセスを実施するために必要な支持を提供する固体膜を形成してもよい。いくつかの実施形態では、安定化材はエアロゾル化されてもよく、噴霧の形態で適用されてもよい。いくつかの実施形態では、安定化材は、安定化材材料が流動し、繊維の周囲に拡散して繊維を封入し、制御された厚みで布地層内に拡散し、適正に硬化されると、繊維に化学的に結合することなく、衣類を形成する布地の繊維に構造的に接着できるような条件で、前身頃に適用される。
【0029】
いくつかの実施形態では、安定化材コーティングは、衣類に任意の張力をかける前に、衣類に適用される。すなわち、安定化材コーティングは、衣類が張力を受けていない間に適用される。一実施形態では、安定化材コーティングは、刺繍プロセスの準備において衣類に張力をかけられる前に適用および硬化される。別の実施形態では、安定化材コーティングが適用されるが、次いで、硬化される前に張力がかけられる。しかしながら、方法300などのいくつかの実施形態では、安定化材コーティングは、衣類に適用され、衣類をいくらかの張力下に置いた後に硬化される。いくつかの実施形態では、衣類に加えられる張力の量は、布地の厚みまたは重量、布地の種類、インチ当たりのステッチ数に関するデザイン要件を含む刺繍デザイン等を含む、種々の要因に基づいて調整されてもよい。
【0030】
ブロック315において、刺繍装置は、安定化材コーティングの領域において刺繍を実行する。一実施形態では、ブロック315は、安定化材コーティングが固体状態(例えば、高粘度)になるように硬化または乾燥された後に行われる。本明細書の実施形態は、どのような特定のタイプの刺繍装置またはタイプの刺繍に限定されない。すなわち、安定化材コーティングは、様々な異なる刺繍プロセスにおいて、様々な異なる刺繍装置と共に使用することができる。
【0031】
刺繍デザインは、2Dまたは3Dとすることができ、安定化材成分は、デザインの厚み、高さ、または高さプロファイルを設定することができる。さらに、安定化材コーティングおよび刺繍の適用は、衣類の同じ側または反対側で行われてもよい。同じ側で実施される場合、安定化材コーティングの形状およびサイズは、コーティング(選択される材料に応じて光沢のある外観を有し得る)が容易に見えないように、デザインと実質的に同じである(であるかまたはわずかに大きい)ように制御されてもよい。衣類の両側で実施される場合、安定化材コーティングの面積は、あまり問題とならないかもしれないが、コーティングが着用者の皮膚を刺激しないことを確実にするよう、非刺激性材料が選択されてもよく、これは、コーティングが衣類の外面に適用される場合に、問題とならない場合がある。
【0032】
図4は、一実施形態による、刺繍プロセスのために安定化材コーティングを適用する方法400のフローチャートである。方法400は、図3のブロック310に記載されるように、衣類上に安定化材コーティングを適用する一例である。いくつかの実施形態では、衣類は既に張力がかけられているが、これは必要条件ではない。
【0033】
ブロック405において、安定化材ディスペンサは、安定化材コーティングを液体状態で衣類に適用する。液体状態は、安定化材コーティングが乾燥または硬化された後に得られる固体状態よりも低い粘度を有する。安定化材コーティングは、衣類上にコーティング材料を噴霧、印刷、ブラッシング、または射出することによって適用することができる。さらに、液体は、発泡体として適用されてもよく、または液体中で適用されてもよく、発泡体に膨張する。
【0034】
ブロック410において、ヒータは安定化材コーティングを硬化させて固体状態に変換する。さらに、安定化材を硬化させることによって、安定化材コーティングの材料を衣類に付着させて、刺繍デザインに適した支持を提供することができる。一実施形態では、安定化材の硬化は、安定化材コーティングが固体状態になるように材料の粘度を変化させる。
【0035】
硬化は、熱、増大させた空気流、光(例えば、紫外線)を適用すること、反応性化学物質の2つの反応性成分を組み合わせることなどによって行うことができる。すなわち、硬化は、安定化材コーティングを液体状態から固体状態に変化させる任意のプロセスによって行うことができる。硬化は、化学的または物理的プロセスであり得る。
【0036】
硬化される(例えば、安定化材コーティングを固体状態に変化させる)と、方法400はブロック315に進むことができ、刺繍デザインが安定化材コーティングの同じ領域に適用される。しかしながら、いくつかの実施形態では、安定化材は、硬化される必要はなく、または刺繍作業が行われる前に部分的に硬化されてもよい。
【0037】
図5は、一実施形態による、刺繍プロセスのために安定化材コーティングを適用するための方法500のフローチャートである。方法500は、図3のブロック310で説明したように、衣類に安定化材コーティングを適用する別の例である。いくつかの実施形態では、衣類には既に張力がかけられているが、これは必要条件ではない。
【0038】
ブロック505において、切断装置は、所望の刺繍デザインの形状を有する薄膜を提供する。一実施形態では、薄膜は、安定化材成分のための材料の巻かれたシートで提供されてもよい。シートは、切断装置が刺繍デザインに実質的に一致する(かまたはそれよりわずかに大きい)形状を有する部分をシートから切り取ることができるように、広げることができる。これは、同じ刺繍デザイン(例えば、同じテキスト、ロゴ、または画像)が多数の衣類上に形成される大量刺繍プロセスにおいて特に有用であり得る。いくつかの実施形態では、大量刺繍作業において、安定化材は、安定化材を事前適用および事前硬化することによって処理速度を増加させるように、刺繍されるべき衣類上に直接事前適用および硬化されてもよい。
【0039】
例えば、デザインがテキストを含む場合、切り出された部分は、上記の図2に示されるようにテキストの境界およびサイズと実質的に同じ境界およびサイズを有することができる。このようにして、安定化材材料の大きなシートは、所望の刺繍デザインの形状およびサイズに実質的に一致する、より小さい部分に切断することができる。
【0040】
ブロック510において、安定化材ディスペンサは、薄膜(例えば、切り出された部分)を衣類上に配置する。一実施形態では、薄膜は、重力によって衣類上に保持されてもよく(例えば、単に、刺繍が行われる衣類の上に置かれる)、または安定化材ディスペンサは、一時的付着技術を使用して薄膜を付着させてもよい。例えば、薄膜は、衣類に張り付くように、片面に接着剤を有してもよい。または、安定化材ディスペンサは、ピンを使用して、衣類上の適所に薄膜を保持してもよい。このように、方法400とは異なり、安定化材成分の材料は、最初に、液体状態ではなく、固体状態で衣類上に配置される。
【0041】
ブロック515において、ヒータで薄膜を加熱して、衣類に接着された安定化材コーティングを形成する。別の言い方をすれば、ヒータは薄膜の粘度を低下させ、その結果、薄膜は衣類に恒久的に接着される。これは、薄膜を固体状態から液体または溶融状態に変化させることを含むことができる。さらに、加熱プロセスは、薄膜に物理的変化または化学反応を引き起こし得る。
【0042】
ブロック520において、安定化材コーティングは、粘度が再び増加するように冷却される。例えば、安定化材コーティングは、一旦冷却されると、固体状態を有してもよい。ここで、安定化材コーティングは、衣類に一時的に取り付けられるのではなく、衣類に恒久的に接着され、衣類上に刺繍デザインを形成するのに適した基材を形成する。
【0043】
一旦冷却される(例えば、安定化材コーティングを固体状態に変化させる)と、方法500はブロック315に進むことができ、刺繍デザインが安定化材コーティングの同じ領域に適用される。
【0044】
図6は、一実施形態による、3D刺繍プロセスのための方法600のフローチャートである。典型的には、3D刺繍プロセスは、刺繍が行われるのと同じ表面上に配置される型または基板を使用することによって行われる。追加の支持を提供するために、裏材材料が表面の反対側に依然として配置されてもよい。刺繍デザインは、次いで、その厚みが刺繍デザインにその深さもしくは高さを与える型または基板上に形成される。しかしながら、本開示による実施形態では、別個の型または基板を使用する代わりに、方法600において、安定化材コーティングを用いて、両方の機能を実行する、すなわち、デザインが3Dになるように厚みを提供し、およびデザインのための充分な支持を提供することができる。
【0045】
ブロック605において、デザイン者は、3D刺繍デザインの所望の高さを決定する。すなわち、糸の色、デザインのサイズなどを選択することに加えて、デザイン者は、衣類上のデザインの厚みまたは高さ(例えば、デザインが衣類の外面からどれくらい突出しているか)を示すこともできる。
【0046】
ブロック610において、安定化材ディスペンサは、3Dデザインの所望の高さを達成するために安定化材コーティングの適切な厚みを決定する。すなわち、安定化材ディスペンサは、所望の高さを有する3Dデザインをもたらすために、安定化材コーティングをどれだけ厚くすべきかを決定する。いくつかの実施形態では、任意の所与の場所に分注される安定化材の量を綿密に調整し、それによって、刺繍される技芸の基礎として3D高さプロファイルを生成することによって、従来の3D方法では可能ではない複雑な3Dデザインが形成されてもよい。
【0047】
ブロック615において、安定化材ディスペンサは、3Dデザインのための位置に所望の厚みを有する安定化材コーティングを適用する。一実施形態では、安定化材ディスペンサは、安定化材コーティングの複数の被覆(各被覆を硬化させる)を実施して、所望の厚みを有する安定化材コーティングを構築してもよい。別の実施形態では、安定化材ディスペンサは、充分な厚みを有する安定化材材料の、わずか1つの厚い被覆を(例えば、発泡体またはゲルとして)適用する。
【0048】
追加の厚い安定化材コーティングが固化されると、方法600はブロック315に進むことができ、刺繍デザインが安定化材コーティングの同じ領域に適用される。
【0049】
本開示では、様々な実施形態が参照される。しかしながら、本開示は、特定の記載される実施形態に限定されないことを理解されたい。代わりに、異なる実施形態に関係するか否かにかかわらず、以下の特徴および要素の任意の組み合わせが、本明細書で提供される教示を実現および実践するよう企図される。さらに、実施形態の要素が「AおよびBのうちの少なくとも1つ」の形態で記載される場合、要素Aのみを含む実施形態、要素Bのみを含む実施形態、ならびに要素AおよびBを含む実施形態が各々企図されることが理解される。さらに、いくつかの実施形態は、他の可能な解決策または先行技術を超える利点を達成し得るが、特定の利点が所与の実施形態によって達成されるか否かは、本開示を限定するものではない。したがって、本明細書に開示される局面、特徴、実施形態、および利点は、単なる例示であり、請求項に明示的に記載される場合を除き、請求項の要素または限定と見なされない。同様に、「本発明」への言及は、本明細書に開示される任意の発明的主題の一般化として解釈されるべきではなく、請求項に明示的に記載される場合を除き、請求項の要素または限定であると見なされるべきではない。
【0050】
当業者によって理解されるように、本明細書で説明される実施形態は、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具現化されてもよい。したがって、実施形態は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、またはソフトウェアおよびハードウェアの局面を組み合わせた実施形態の形態をとることができ、これらはすべて、本明細書では概して「回路」、「モジュール」、または「システム」と呼ぶことができる。さらに、本明細書で説明する実施形態は、コンピュータ可読プログラムコードが具現化された1つ以上のコンピュータ可読媒体で具現化されたコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。
【0051】
コンピュータ可読媒体上に具現化されたプログラムコードは、無線、有線、光ファイバケーブル、RF等、または前述のものの任意の好適な組み合わせを含むが、それらに限定されない、任意の適切な媒体を使用して伝送されてもよい。
【0052】
本開示の実施形態のための動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk、C++などのオブジェクト指向プログラミング言語と、「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語とを含む、1つ以上のプログラミング言語の任意の組合せで書かれてもよい。プログラムコードは、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上および部分的にリモートコンピュータ上で、または完全にリモートコンピュータもしくはサーバ上で、実行してもよい。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)もしくはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されてもよく、または(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)外部コンピュータへの接続が行われてもよい。
【0053】
本開示の局面は、本開示の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャート図またはブロック図を参照して本明細書で説明される。フローチャート図またはブロック図の各ブロック、およびフローチャート図またはブロック図のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実現され得ることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されて、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート図またはブロック図のブロックで指定される機能/動作を実現するための手段を生成するように、マシンを生成してもよい。
【0054】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他のデバイスに特定の方法で機能するよう指示することができるコンピュータ可読媒体に記憶され、コンピュータ可読媒体に記憶された命令は、フローチャート図またはブロック図のブロックにおいて指定される機能/動作を実現する命令を含む製造品を生産するようにしてもよい。
【0055】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他のデバイス上にロードされて、一連の動作ステップをコンピュータ、他のプログラマブル装置、または他のデバイス上で実行させて、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、または他のデバイス上で実行される命令がフローチャート図またはブロック図のブロックで指定される機能/動作を実施するためのプロセスを提供するように、コンピュータにより実現されるプロセスを生成してもよい。
【0056】
図面内のフローチャート図およびブロック図は、本開示の様々な実施形態によるシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品の可能な実現例のアーキテクチャ、機能、ならびに動作を示す。これに関して、フローチャート図またはブロック図における各ブロックは、指定された論理関数を実現するための1つ以上の実行可能命令を備えるモジュール、セグメント、またはコードの部分を表してもよい。また、いくつかの代替的な実現形態では、ブロックに記載される機能は、図に記載される順序とは異なる順序で行われてもよいことにも留意されたい。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、またはブロックは、時として、関与する機能性に応じて、逆の順序で、もしくは順序を外れて実行されてもよい。ブロック図またはフローチャート図の各ブロック、およびブロック図またはフローチャート図のブロックの組み合わせは、指定された機能または動作を実行する専用ハードウェアベースのシステム、または専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実現できることにも留意されたい。
【0057】
上記は本開示の実施形態を対象とするが、本開示の他のさらなる実施形態が、その基本的範囲から逸脱することなく考案されてもよく、その範囲は、特許請求の範囲によって定められる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【外国語明細書】