(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023089653
(43)【公開日】2023-06-28
(54)【発明の名称】計測システム、計測方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0242 20230101AFI20230621BHJP
G06Q 50/00 20120101ALI20230621BHJP
【FI】
G06Q30/02 382
G06Q50/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021204280
(22)【出願日】2021-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】000155469
【氏名又は名称】株式会社野村総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100080953
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 克郎
(72)【発明者】
【氏名】武藤 史弥
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】SNSに広告を取り込むユーザ毎に、取り込まれた広告の閲覧状況を定量的に計測することの可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】本発明の一態様に係る計測システムは、第1ユーザ識別情報と広告URLとに少なくとも基づいてパラメータを発行するパラメータ発行部と、パラメータを含む計測用URLを設定する計測用URL設定部と、シェア選択部を表示させるための表示データを生成し第1情報処理装置に向けて送信する表示データ処理部と、第2情報処理装置に表示された計測用リンクが選択された場合に、選択通知を取得する選択通知取得部と、パラメータ復号部と、復号された広告URLを第2情報処理装置に送信する広告URL送信部と、復号された第1ユーザ識別情報に対応付けて選択通知に関する情報を所定の記憶部に記憶させる計測部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
SNSの第1ユーザを識別するための第1ユーザ識別情報と、広告ページを参照する広告URLとに少なくとも基づいて、パラメータを発行するパラメータ発行部と、
前記パラメータを含む計測用URLを設定する計測用URL設定部と、
前記SNSにおいて前記計測用URLに対応する計測用リンクをシェアすることを選択するためのシェア選択部を表示させるための表示データを生成し、前記第1ユーザ識別情報に対応付けられた第1情報処理装置に向けて送信する表示データ処理部と、
前記表示データに基づいて前記第1情報処理装置に表示された前記シェア選択部が選択されることにより、前記SNSの第2ユーザの第2情報処理装置に前記計測用リンクが表示され、前記第2情報処理装置に表示された前記計測用リンクが選択された場合に、前記計測用リンクが選択されたことの通知である選択通知を取得する選択通知取得部と、
前記選択通知が取得された場合、取得された前記選択通知に対応する前記計測用URLに含まれる前記パラメータから、前記第1ユーザ識別情報と前記広告URLとを復号するパラメータ復号部と、
前記パラメータから復号された前記広告URLを前記第2情報処理装置に送信する広告URL送信部と、
前記パラメータから復号された前記第1ユーザ識別情報に対応付けて、前記選択通知に関する情報を、所定の記憶部に記憶させる計測部と、
を備える計測システム。
【請求項2】
前記選択通知は、前記計測用リンクが選択された時間に関する情報を少なくとも含む、請求項1に記載の計測システム。
【請求項3】
前記広告URL送信部は、所定の条件が満たされる場合、前記パラメータから復号された前記広告URLに対応付けられた関連情報を前記第2情報処理装置に送信する、請求項1又は2に記載の計測システム。
【請求項4】
前記所定の条件は、前記所定の記憶部に記憶された前記選択通知の集計結果によって規定される、請求項3に記載の計測システム。
【請求項5】
前記関連情報は、前記広告URLが参照する前記広告ページとは異なる関連ページを参照する関連URLを含む、請求項3又は4に記載の計測システム。
【請求項6】
前記計測用URL設定部が設定する前記計測用URLは、前記計測用リンクの表示を前記広告ページに含まれる広告コンテンツによって修飾するためのメタ情報が設定された計測用ページを参照し、請求項1から5のいずれか一項に記載の計測システム。
【請求項7】
前記メタ情報は、Open Graph Protocolによって設定される、請求項6に記載の計測システム。
【請求項8】
前記表示データ処理部は、媒体サイトのサービスを前記第1情報処理装置に提供する媒体サーバを介して、前記第1情報処理装置に、前記表示データを送信する、請求項1から7のいずれか一項に記載の計測システム。
【請求項9】
前記パラメータ発行部は、更に、前記媒体サイトを識別するための媒体サイト識別情報に基づいて、前記パラメータを発行する、請求項8に記載の計測システム。
【請求項10】
前記パラメータ発行部は、更に、前記媒体サーバが前記第1情報処理装置に対する前記表示データの送信を開始する時間に基づいて、前記パラメータを発行する、請求項8又は9に記載の計測システム。
【請求項11】
前記パラメータ復号部は、前記パラメータと、前記パラメータの基となる前記第1ユーザ識別情報及び前記広告URLとを対応付けて記憶した他の所定の記憶部を参照することにより、前記計測用URLに含まれる前記パラメータから、前記第1ユーザ識別情報と前記広告URLとを復号する、請求項1から10のいずれか一項に記載の計測システム。
【請求項12】
前記パラメータ復号部は、所定のアルゴリズムに基づいて、前記計測用URLに含まれる前記パラメータから、前記第1ユーザ識別情報と前記広告URLとを復号する、請求項1から11のいずれか一項に記載の計測システム。
【請求項13】
前記所定の記憶部に記憶された、前記選択通知に関する情報に基づいて、前記第1ユーザ識別情報に対する報酬を付与する処理を実行する報酬処理部を更に備える、請求項1から12のいずれか一項に記載の計測システム。
【請求項14】
1つ又は複数のコンピュータが、
SNSの第1ユーザを識別するための第1ユーザ識別情報と、広告ページを参照する広告URLとに少なくとも基づいて、パラメータを発行するパラメータ発行ステップと、
前記パラメータを含む計測用URLを設定する計測用URL設定ステップと、
前記SNSにおいて前記計測用URLに対応する計測用リンクをシェアすることを選択するためのシェア選択部を表示させるための表示データを生成し、前記第1ユーザ識別情報に対応付けられた第1情報処理装置に向けて送信する表示データ処理ステップと、
前記表示データに基づいて前記第1情報処理装置に表示された前記シェア選択部が選択されることにより、前記SNSの第2ユーザの第2情報処理装置に前記計測用リンクが表示され、前記第2情報処理装置に表示された前記計測用リンクが選択された場合に、前記計測用リンクが選択されたことの通知である選択通知を取得する選択通知取得ステップと、
前記選択通知が取得された場合、取得された前記選択通知に対応する前記計測用URLに含まれる前記パラメータから、前記第1ユーザ識別情報と前記広告URLとを復号するパラメータ復号ステップと、
前記パラメータから復号された前記広告URLを前記第2情報処理装置に送信する広告URL送信ステップと、
前記パラメータから復号された前記第1ユーザ識別情報に対応付けて、前記選択通知に関する情報を、所定の記憶部に記憶させる計測ステップと、
を実行する、計測方法。
【請求項15】
1つ又は複数のコンピュータを、
SNSの第1ユーザを識別するための第1ユーザ識別情報と、広告ページを参照する広告URLとに少なくとも基づいて、パラメータを発行するパラメータ発行部と、
前記パラメータを含む計測用URLを設定する計測用URL設定部と、
前記SNSにおいて前記計測用URLに対応する計測用リンクをシェアすることを選択するためのシェア選択部とを表示させるための表示データを生成し、前記第1ユーザ識別情報に対応付けられた第1情報処理装置に向けて送信する表示データ処理部と、
前記表示データに基づいて前記第1情報処理装置に表示された前記シェア選択部が選択されることにより、前記SNSの第2ユーザの第2情報処理装置に前記計測用リンクが表示され、前記第2情報処理装置に表示された前記計測用リンクが選択された場合に、前記計測用リンクが選択されたことの通知である選択通知を取得する選択通知取得部と、
前記選択通知が取得された場合、取得された前記選択通知に対応する前記計測用URLに含まれる前記パラメータから、前記第1ユーザ識別情報と前記広告URLとを復号するパラメータ復号部と、
前記パラメータから復号された前記広告URLを前記第2情報処理装置に送信する広告URL送信部と、
前記パラメータから復号された前記第1ユーザ識別情報に対応付けて、前記選択通知に関する情報を、所定の記憶部に記憶させる計測部と、
として機能させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計測システム、計測方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、インターネット等において、SNS(Social Network Service)が利用されている。SNSでは、ユーザ同士がフォロー等の機能により任意に繋がることで、ソーシャルグラフといわれるユーザ同士の関係性が構成される。SNSでは、例えば、あるユーザが発信した投稿を、他のユーザがシェアすることができ、また、シェアされた投稿は、更に他のユーザによって再びシェアすることができる。
【0003】
このようにSNSでは、シェア機能によって、あるユーザにより発信された投稿が、投稿発信者であるユーザとは直接的に繋がりのないユーザにまで閲覧可能となり得る。このようなSNSの性質は、広告分野に利用されており、例えば、特許文献1には、SNSなどのユーザ間の繋がりを考慮したアフィリエイトなどの報酬を管理する報酬管理システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
SNSでは、例えば、SNSの内部における他のユーザの投稿だけでなく、SNSの外部において企業等の広告主により発信される広告をシェアすることもできる。当該広告がSNSのユーザによってシェアされると、当該広告はSNS内に取り込まれた上で、他のユーザによる更なるシェアによってSNS内の複数のユーザ間に広まり得る。このように、外部の広告主が発信する広告をシェアすることによりSNS内部に取り込むユーザは、SNSにおける当該広告の波及源と言える。
【0006】
当該波及源としてのユーザのうち、他のユーザに対する影響力(シェア実施率やフォロワー数等を踏まえた波及効果)が大きいユーザ(インフルエンサー等)については、マーケティング等の観点からその重要性は大きいと言える。そのため、SNSに取り込まれた広告の閲覧状況を、不特定多数への波及効果という曖昧な事業期待を超えて、波及源となるユーザ毎に定量的に評価する手法が望まれている。
【0007】
そこで、本発明は、SNSに広告を取り込むユーザ毎に、取り込まれた広告の閲覧状況を定量的に計測することの可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る計測システムは、SNSの第1ユーザを識別するための第1ユーザ識別情報と、広告ページを参照する広告URLとに少なくとも基づいて、パラメータを発行するパラメータ発行部と、パラメータを含む計測用URLを設定する計測用URL設定部と、SNSにおいて計測用URLに対応する計測用リンクをシェアすることを選択するためのシェア選択部を表示させるための表示データを生成し、第1ユーザ識別情報に対応付けられた第1情報処理装置に向けて送信する表示データ処理部と、表示データに基づいて第1情報処理装置に表示されたシェア選択部が選択されることにより、SNSの第2ユーザの第2情報処理装置に計測用リンクが表示され、第2情報処理装置に表示された計測用リンクが選択された場合に、計測用リンクが選択されたことの通知である選択通知を取得する選択通知取得部と、選択通知が取得された場合、取得された選択通知に対応する計測用URLに含まれるパラメータから、第1ユーザ識別情報と広告URLとを復号するパラメータ復号部と、パラメータから復号された広告URLを第2情報処理装置に送信する広告URL送信部と、パラメータから復号された第1ユーザ識別情報に対応付けて、選択通知に関する情報を、所定の記憶部に記憶させる計測部と、を備える。
【0009】
この態様によれば、まず、第1ユーザ識別情報(波及源ユーザのユーザ識別情報に相当する)と広告URLとに少なくとも基づいて発行されたパラメータを含む、広告の閲覧状況を計測するための計測用URLが設定される。次に、SNSにおいて当該計測用URLに対応する計測用リンクをシェアすることを選択するためのシェア選択部を表示させるための表示データが生成され、第1ユーザ識別情報に対応付けられた第1情報処理装置に向けて当該表示データが送信される。これにより、第1情報処理装置において、計測用リンクをシェアすることを選択するためのシェア選択部が表示され得る。
【0010】
次に、第1情報処理装置に表示されたシェア選択部が選択されると、SNSの第2ユーザの第2情報処理装置において、計測用リンクをシェアすることを選択するためのシェア選択部が表示される。そして、第2情報処理装置において、シェア選択部によって計測用リンクが(例えば、広告ページを閲覧しようとする第2ユーザによって)選択されると、計測用リンクが選択されたことの通知である選択通知が、計測システムにより取得される。そして、計測システムは、選択通知に対応する計測用URLに含まれるパラメータから第1ユーザ識別情報と広告URLとを復号した上で、広告URLを第2情報処理装置に送信しつつ、選択通知に関する情報を所定の記憶部に第1ユーザ識別情報に対応付けて記憶させる。このため、第1ユーザがSNSに広告を取り込み、第2ユーザが当該広告の閲覧を選択した場合に、当該選択に関する情報を第1ユーザに対応付けて記録することが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、SNSに広告を取り込むユーザ毎に、取り込まれた広告の閲覧状況を定量的に計測することの可能な計測システム、計測方法、及びプログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態に係る広告システム1の構成の一例を示す概略図である。
【
図2】紐付DB114のデータ構造の一例を示す図である。
【
図3】広告反応DB125のデータ構造の一例を示す図である。
【
図4】コンピュータ1000のハードウェア構成の一例を示す概略図である。
【
図5】実施形態に係る広告システム1が実行する処理に係る動作シーケンスの一例を示す図である。
【
図6】ユーザ端末500Aに表示される媒体サイトの画面の一例を示す図である。
【
図7】ユーザ端末500Bに表示されるSNSの画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。(なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一、又は同様の構成を有する。)
【0014】
(1)概要
図1は、実施形態に係る広告システム1の構成の一例を示す概略図である。
図1に示すとおり、広告システム1は、例えば、所定の通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続されたシェア計測システム100、広告主サーバ200、媒体サーバ300、SNSサーバ400、及び複数のユーザ端末500を有する。
図1に示す例では、ユーザAが利用するユーザ端末500Aと、ユーザBが利用するユーザ端末500Bとの2つのユーザ端末500が示されているが、広告システム1が有するユーザ端末500の数は特に限られず、3つ以上であってもよい。
【0015】
媒体サーバ300は、ユーザ端末500に所定の媒体サイトのサービスを提供する。媒体サイトは、広告の媒体となるサイトであれば、その種類は特に限定されない。媒体サーバ300による媒体サイトのサービスの提供の形式は、特に限定されないが、例えば、ユーザ端末500にインストールされたブラウザやアプリ(Webアプリ及び/又はクライアントアプリ)を介して、媒体サーバ300から供給される表示データ及び/又はユーザ端末500に記憶された表示データを、ユーザ端末500において表示する形式(いわゆる、ホームページ、サービスサイト、アプリ等)であってもよい。媒体サーバ300が提供する媒体サイトは、例えば、ユーザに対して所定の金融商品に関するサービスを提供するためのサイトであってもよい。ここで、当該媒体サイトは、金融(業としての金融のみならず、資金の調達や使用等を含めた広義の金融も含む)に関するサービスであれば特に限定されず、例えば、株式、投資信託、債券、国債、為替等の金融商品に関するものや、法定通貨、電子マネーや暗号資産(仮想通貨を含む)による決済に関するものを含んでもよい。当該媒体サイトとして具体的に想定されるのは、直販投信会社のホームページ(HP)やアプリ、金融商品の販売会社(銀行、証券会社、保険会社等)のHPやアプリ、家計簿サービスのアプリやWebサービス、決済(ペイメント)アプリ、投資情報サービス等が含まれるが、これらに限られるものではない。また、当該媒体サイトは、媒体サーバ300の管理者と後述するシェア計測システム100の管理者との共同利用型サービスとして提供される金融サービス(対面型及び/又は非対面型)を含んでもよい。
【0016】
SNSサーバ400は、ユーザ端末500に所定のSNS(ソーシャルネット・ワーキング・サイト)のサービスを提供する。すなわち、SNSサーバ400は、複数のユーザ相互のリンクにより構成されるグラフ(ソーシャルグラフ)や、各ユーザに対応付けられたページ(アカウントページ)を管理する。アカウントページは、例えば、当該ユーザによるテキストや画像その他のコンテンツの投稿が随時追加された上で、ユーザが設定した範囲のユーザに対してSNSサーバ400を介して公開される。SNSサーバ400は、投稿の内容として、「投稿文書(投稿本文)のテキスト」、リンクがある場合は「参照ファイルのURI(Uniform Resource Identifier)(例えばURL)」を管理し、投稿に付随するメタデータとして、例えば「ユーザ名」、「ハッシュタグ」等を管理する。
【0017】
図1の例では、ユーザAが媒体サイトの利用者であるものとする。すなわち、媒体サーバ300は、ユーザ端末500Aに対して、所定の媒体サイトのサービス(例えば、金融商品に関するサービス等)を提供するものとする。また、
図1の例では、ユーザA及びBのそれぞれがSNSの利用者であるものとする。すなわち、SNSサーバ400は、ユーザ端末500A及び500Bのそれぞれに対して、所定のSNSのサービスを提供するものとする。
【0018】
シェア計測システム100は、例えば、SNSに広告を取り込むユーザ(「波及源ユーザ」と称する場合がある)毎に、取り込まれた広告の閲覧状況を定量的に計測するシステムであって、シェアサーバ110と、計測サーバ120とを有する。シェアサーバ110は、例えば、波及源ユーザを識別するための識別情報(ID)であるユーザ識別情報と広告URLとに少なくとも基づいて、広告の閲覧状況を計測するための計測用URLを設定する。ここで、シェアサーバ110は、計測用URLが参照する計測用ページについて、計測用URLのリンクである計測用リンクがSNSの外部(媒体サイト等)や内部に表示される際に、当該表示が広告コンテンツによって修飾される(広告コンテンツに倣った態様で表示される)ように設定する。計測サーバ120は、当該広告(計測用リンク)が選択されたことを示す通知を取得し、当該通知に基づいて広告の閲覧状況を計測する。これにより、広告がシェアによりSNSに取り込まれた場合に、取り込まれた広告のその後のSNS内部における閲覧状況を、波及源ユーザに対応付けて定量的に計測することが可能となる。
【0019】
(2)機能構成
(2-1)シェア計測システム100
図1を参照して、シェア計測システム100が有するシェアサーバ110及び計測サーバ120について更に詳述する。以下では、ユーザA(第1ユーザの一例)が、媒体サイトに表示された広告(広告コンテンツによって修飾された計測用リンク)をシェアすることにより、SNSに当該広告を取り込む波及源ユーザであるものとする。また、ユーザB(第2ユーザの一例)は、ユーザAによってシェアされた広告(広告コンテンツによって修飾された計測用リンク)をSNSにおいて確認した上で、当該広告の閲覧を選択するユーザであるものとする。
【0020】
(2-2)シェアサーバ110
シェアサーバ110は、パラメータ発行部111と、計測用URL設定部112と、表示データ処理部113と、紐付DB114と、を有する。
【0021】
パラメータ発行部111は、例えば、SNSの波及源ユーザとなるユーザAのユーザ識別情報と、所定の広告ページを参照する広告URLとに少なくとも基づいて、パラメータを発行する。パラメータの発行の手法は、特に限定されず、任意の符号化や暗号化等のアルゴリズムが用いられてもよい。パラメータは、例えば、「abc1234」等の文字列であってもよい。
【0022】
ユーザAのユーザ識別情報は、所定の媒体サイトにおけるユーザAの識別情報であってもよいし、或いは、媒体サイトとは関係なくユーザAに割り当てられる識別情報(例えば、ユーザ端末500Aに固有の識別情報等)であってもよい。広告URLは、例えば、広告主サーバ200が管理する所定のデータベース(広告DB)に記憶された所定の広告ページを参照するURLであってもよい。広告ページには、例えば、テキスト、画像(動画を含む)、及び音声等の任意の広告コンテンツ(広告クリエイティブ)が含まれてもよい。なお、広告ページは、所定の記憶部が直接的又は間接的にユーザ識別情報に対応付けて記憶した金融商品に含まれる銘柄に関する広告ページであってよい。
【0023】
パラメータ発行部111は、例えば、パラメータの発行を、更に、媒体サイトを識別するための媒体サイト識別情報に基づいて実行してもよい。媒体サイト識別情報は、例えば、シェア計測システム100によって管理される識別情報であってもよい。シェア計測システム100は、例えば、媒体サイト識別情報に対応付けて、媒体サーバ300や媒体サーバ300により提供される媒体サイトに関する情報を記憶してもよい。
【0024】
パラメータ発行部111は、例えば、パラメータの発行を、更に、媒体サーバ300がユーザ端末500Aに対する表示データの送信を開始する時間(例えば、掲載日時)に基づいて実行してもよい。媒体サーバ300がユーザ端末500Aに対する表示データの送信を開始する時間は、予め設定されていてもよく、例えば、媒体サーバ300がプッシュ通知等によってユーザ端末500Aに表示データを送信する時間や、媒体サーバ300がユーザ端末500Aからの表示データの要求を許可することを開始する時間等であってよい。
【0025】
計測用URL設定部112は、例えば、パラメータ発行部111により発行されたパラメータを含み、且つ所定の計測用ページを参照する計測用URLを設定する。計測用URLの設定では、例えば、周知の短縮URLの技術を用いてもよい。計測用URLは、例えば、「http://nri.ad/abc1234」などと設定される。このうち、「abc1234」の部分は、パラメータ発行部111により発行されたパラメータである。計測用ページは、例えば、シェア計測システム100が管理可能な記憶部に記憶されたページであってもよい。
【0026】
計測用ページには、例えば、計測用URLに対応するリンクである計測用リンクの表示を、広告コンテンツ(パラメータの基となる広告URLが参照する広告ページに含まれる広告コンテンツ)によって修飾するためのメタ情報が設定される。メタ情報は、例えば、媒体サーバ300、SNSサーバ400、及びユーザ端末500A等によって解析可能であってもよい。メタ情報が解析されることにより、媒体サイトやSNSにおいて、当該計測用リンクが広告コンテンツによって修飾される。広告ページに含まれる広告コンテンツの種類は特に限定されないが、例えば、テキスト、画像(動画を含む)、音声等を含んでもよい。「計測用リンクの表示が広告コンテンツによって修飾される」とは、例えば、広告コンテンツに倣った態様で表示されることを含んでもよく、具体的には、計測用リンクが、広告コンテンツのテキストや画像によって表示されてもよいし、或いは、計測用リンクが、広告コンテンツの音声を再生するための選択部として表示されてもよい。
【0027】
メタ情報は、例えば、Open Graph Protocol(OGP)によって設定されてもよい。すなわち、メタ情報は、計測用ページのHTMLに埋め込まれた、広告コンテンツを指定したOGPタグであってもよい。これにより、計測用リンクがSNS等においてシェアされた場合、OGPタグによって指定された広告コンテンツによって当該計測用リンクの表示が修飾される。
【0028】
表示データ処理部113は、例えば、所定の表示データを生成し、生成された所定の表示データを、ユーザ端末500A(第1情報処理装置の一例)に送信する。特に、表示データ処理部113は、例えば、生成された所定の表示データを、表示データに含まれる計測用リンクに対応する計測用URLに含まれるパラメータの基となるユーザ識別情報(例えば、
図1におけるユーザAのユーザ識別情報)に対応付けられたユーザ端末500(例えば、
図1におけるユーザ端末500A)に向けて、生成された所定の表示データを送信する。なお、ユーザ端末500に「向けて」表示データを送信するとは、ユーザ端末500Aに対して直接的に表示データを送信することの他、媒体サーバ300等を介して間接的にユーザ端末500Aに表示データを送信することを含んでもよい。
【0029】
表示データ処理部113が生成する表示データは、例えば、計測用ページに設定されたメタ情報に基づいて広告コンテンツによって表示が修飾される計測用リンクの表示データを含んでもよい。例えば、
図1には、ユーザ端末500Aにおいて、メタ情報に基づいて広告コンテンツによって表示が修飾された計測用リンクの表示例が示されている。すなわち、ユーザ端末500Aには、ピザの画像と「30%OFF」とのテキストとを含む、表示が修飾された計測用リンクが示されている。
【0030】
また、表示データ処理部113が生成する表示データは、例えば、SNSにおいて計測用リンクをシェアすることを選択するためのシェア選択部の表示データを含んでもよい。シェア選択部の表示データは、例えば、SNSサーバ400によって管理されるAPI(Application Programming Interface)を利用して設定されてもよい。表示データは、それぞれが異なるSNSに対応する複数のシェア選択部の表示データを含んでもよい。例えば、
図1には、ユーザ端末500Aにおいて、シェア選択部の例として、「X」、「Y」、及び「Z」との符号がそれぞれ表示された3つの略矩形のオブジェクトが示されている。各オブジェクトは、所定のSNSに対応しており、当該オブジェクト(シェア選択部)を選択することにより、メタ情報に基づいて広告コンテンツによって表示が修飾される計測用リンクがシェアされる。
【0031】
計測用リンクがシェアされた場合、計測用リンクをシェアしたユーザAと所定の関係性(例えば、フォローの関係)にあるユーザB(第2ユーザの一例)のユーザ識別情報(第2ユーザ識別情報の一例)が利用するユーザ端末500B(第2情報処理装置の一例)に対して、SNSサーバ400から、SNSにおけるユーザAの投稿のデータとして、計測用リンクを含むデータが配信される。これにより、ユーザ端末500Bにおいて、計測用リンクを含むユーザAの投稿が表示される。当該投稿に含まれる計測用リンクの表示は、メタ情報に基づいて広告コンテンツによって修飾されてもよい。
【0032】
紐付DB114は、例えば、計測用URLに含まれるパラメータを、当該パラメータの発行の基となる情報に対応付けて記憶するためのデータベースである。
図2は、紐付DB114のデータ構造の一例を示す図である。紐付DB114には、例えば、「パラメータ」に対応付けて、「ユーザ識別情報」、「広告URL」、「媒体サイト識別情報」、及び「掲載日時」が記録される。ここで、「ユーザ識別情報」、「広告URL」、「媒体サイト識別情報」、及び「掲載日時」のそれぞれには、パラメータ発行部111によるパラメータの発行の基となるユーザ識別情報、広告URL、媒体サイト識別情報、及び掲載日時が記録される。例えば、パラメータ発行部111は、パラメータを発行した場合に、当該パラメータの発行の基となる情報を紐付DB114に記憶させる。なお、紐付DB114が含むデータの項目は、上述したものに限られず、他の任意の項目を含んでもよい。後述するように、パラメータ復号部122は、パラメータ発行のアルゴリズムに対応する任意の復号のアルゴリズムに基づいて、パラメータの復号を実行してもよいが、この場合、紐付DB114を設けなくてもよい(シェア計測システム100等は、紐付DB114を有さなくてもよい。)。
【0033】
(2-3)計測サーバ120
計測サーバ120は、選択通知取得部121と、パラメータ復号部122と、広告URL送信部123と、計測部124と、広告反応DB125と、報酬処理部126とを有する。
【0034】
選択通知取得部121は、例えば、ユーザ端末500B(第2情報処理装置の一例)から、SNSにおいてユーザA(第1ユーザの一例)によってシェアされた計測用リンクが選択されたことの通知である選択通知を取得する。上述したとおり、計測用リンクがシェアされた場合、計測用リンクをシェアしたユーザAと所定の関係性(例えば、フォローの関係)にあるユーザB(第2ユーザの一例)のユーザ識別情報(第2ユーザ識別情報の一例)が利用するユーザ端末500B(第2情報処理装置の一例)に対して、SNSサーバ400から、SNSにおけるユーザAの投稿のデータとして、計測用リンクを含むデータが配信される。これにより、ユーザ端末500Bにおいて、計測用リンク(メタ情報に基づいて広告コンテンツによって表示が修飾されてもよい)を含むユーザAの投稿が表示される。例えば、ユーザBがユーザ端末500Bにおいて計測用リンクを選択した場合、ユーザ端末500Bは、計測用リンクが選択されたことの通知である選択通知を、計測用リンクが参照する計測用ページに送信する。これにより、当該計測用ページを管理するシェア計測システム100の選択通知取得部121は、当該選択通知を受信(取得)する。
【0035】
パラメータ復号部122は、例えば、選択通知が取得された場合、取得された選択通知に対応する計測用URLに含まれるパラメータから、ユーザAのユーザ識別情報(第1ユーザ識別情報の一例)と広告URLとを復号する。例えば、パラメータ復号部122は、紐付DB114を参照して、パラメータからユーザ識別情報と広告URLとを復号してもよいし、或いは、パラメータ発行のアルゴリズムに対応する復号のアルゴリズムに基づいて、パラメータからユーザ識別情報と広告URLとを復号してもよい。
【0036】
広告URL送信部123は、例えば、パラメータから復号された広告URLを、ユーザ端末500B(第2情報処理装置の一例)に送信する。これにより、ユーザ端末500Bは、広告URLが参照する広告ページにアクセスすることが可能となる。なお、広告URL送信部123は、所定の条件が満たされる場合、広告URLに代えて又は広告URLと共に、広告URLに対応付けられた関連情報をユーザ端末500Bに送信してもよい。所定の条件は、後述する広告反応DB125に記憶された選択通知に関する情報によって規定されてもよい。選択通知に関する情報は、例えば、広告反応DB125に記憶された選択通知の集計結果を含んでもよく、これによって規定される所定の条件としては、例えば、選択通知が所定の閾値を超えたこと等を含んでもよい。所定の閾値は、例えば、管理者が任意に設定可能であってもよいし、また、広告URLの設定情報(例えば、広告URLに対して設定された原資等)に応じて設定可能であってもよい。関連情報は、広告URLが参照する広告ページとは異なる関連ページを参照する関連URLを含んでもよい。関連ページは、例えば、広告URLが参照する広告ページにおける商品と同一または類似の商品に関する広告の内容を含んでもよいし、広告ページにおける商品とは異なる商品に関する広告の内容を含んでもよいし、或いは広告を目的としない任意の内容を含んでもよい。
【0037】
計測部124は、SNSに取り込まれた広告の閲覧状況を計測する計測処理を実行する。計測部124は、例えば、パラメータから復号されたユーザ識別情報(第1ユーザ識別情報の一例)に対応付けて、選択通知を、所定の記憶部に記憶させる。例えば、計測部124は、パラメータから復号されたユーザ識別情報に対応付けて、選択通知取得部121により取得された選択通知に関する情報を、広告反応DB125に記録する。また、計測部124は、広告反応DB125に記録された選択通知を集計する。例えば、計測部124は、広告反応DB125において、所定のユーザ識別情報について、当該ユーザ識別情報に対応付けられた所定の計測用URLについての選択通知をカウントしてもよい。これにより、計測用リンクが選択されたことがカウントされ、広告の閲覧状況を把握することが可能となる。計測部124による集計結果は、例えば、広告URL送信部123や報酬処理部126により参照されてもよい。
【0038】
広告反応DB125は、例えば、ユーザ識別情報毎に、当該ユーザ識別情報に基づいて発行されたパラメータを含む計測用URLに対応する計測用リンクの選択通知を集計するためのデータベースである。
図3は、広告反応DB125のデータ構造の一例を示す図である。広告反応DB125には、例えば、「ユーザ識別情報」に対応付けて、「計測用URL」、及び「選択通知の取得情報」が記録される。「ユーザ識別情報」は、波及源ユーザとしてのユーザのユーザ識別情報(ユーザID)である。「計測用URL」には、例えば、当該ユーザ識別情報に基づいて発行されたパラメータを含む計測用URLとして、計測用URL設定部112が設定した計測用URLが記録される。「選択通知の取得情報」には、例えば、選択通知取得部121が取得した選択通知に関する情報報(選択通知を送信した情報処理装置に対応付けられたユーザ識別情報、選択通知の取得日時等)が記録される。なお、広告反応DB125が含むデータの項目は、上述したものに限られず、他の任意の項目を含んでもよい。
【0039】
報酬処理部126は、ユーザに対する報酬の付与等に関する処理(報酬処理)を実行する。報酬処理において付与される報酬は、ユーザに対して利益となるものであれば、その内容は特に限定されない。例えば、報酬は、所定のポイント(媒体サイトにおけるポイント、SNSにおけるポイント、広告主サーバ200によって提供されるサービスにおけるポイント、又は他の任意のポイント等)であってもよい。この場合、報酬処理部126は、例えば、当該所定のポイントを示す情報を所定の記憶部にユーザ識別情報に対応付けて記録する処理や、このような記録の処理の要求を媒体サーバ300、SNSサーバ400、及び広告主サーバ200等に送信する処理を実行してもよい。また、報酬は、所定の通貨(法定通貨だけでなく、仮想通貨(暗号資産)等を含んでもよい)であってもよい。この場合、報酬処理部126は、例えば、ユーザの口座を管理するシステムに対して、所定額の通貨を付与する処理の要求を送信してもよい。報酬処理部126は、広告反応DB125に記録された選択通知や、計測部124による当該選択通知の集計結果に基づいて、報酬の内容(量や種類等)を決定してもよい。
【0040】
(3)ハードウェア構成
シェア計測システム100が有するシェアサーバ110及び計測サーバ120、広告主サーバ200、媒体サーバ300、SNSサーバ400、及びユーザ端末500それぞれのハードウェア構成について説明する。これらはそれぞれ、1台又は複数台のコンピュータ1000によって構成することができる。
図4は、コンピュータ1000のハードウェア構成の一例を示す概略図である。
【0041】
図4に示すように、コンピュータ1000は、プロセッサ1001、メモリ1002、記憶装置1003、入力I/F部1004、データI/F部509、通信I/F部1006、及び表示装置1007を含む。
【0042】
プロセッサ1001は、メモリ1002に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ1000における様々な処理を制御する。例えば、シェアサーバ110が有する各種の機能部(パラメータ発行部111、計測用URL設定部112、表示データ処理部113等)、計測サーバ120が有する各種の機能部(選択通知取得部121、パラメータ復号部122、広告URL送信部123、計測部124、報酬処理部126等)、広告主サーバ200が有する各種の機能部、媒体サーバ300が有する各種の機能部、SNSサーバ400が有する各種の機能部、及びユーザ端末500が有する各種の機能部は、メモリ1002に一時記憶された上で、主にプロセッサ1001上で動作するプログラムとして実現可能である。
【0043】
メモリ1002は、例えばRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体である。メモリ1002は、プロセッサ1001によって実行されるプログラムのプログラムコードや、プログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
【0044】
記憶装置1003は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体である。記憶装置1003は、オペレーティングシステムや、上記各構成を実現するための各種プログラムを記憶する。この他、記憶装置1003は、事業所情報DB131や、融資条件情報DB132等を記憶することも可能である。このようなプログラムやデータは、必要に応じてメモリ1002にロードされることにより、プロセッサ1001から参照される。
【0045】
入力I/F部1004は、操作者からの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F部1004の具体例としては、キーボードやマウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイス等が挙げられる。入力I/F部1004は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等のインタフェースを介してコンピュータ1000に接続されても良い。
【0046】
データI/F部1005は、コンピュータ1000の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F部1005の具体例としては、各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置等がある。データI/F部1005は、コンピュータ1000の外部に設けられることも考えられる。その場合、データI/F部1005は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ1000へと接続される。
【0047】
通信I/F部1006は、コンピュータ1000の外部の装置と有線又は無線により、インターネットNを介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F部1006は、コンピュータ1000の外部に設けられることも考えられる。その場合、通信I/F部1006は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ1000に接続される。
【0048】
表示装置1007は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示装置1007の具体例としては、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイ等が挙げられる。表示装置1007は、コンピュータ1000の外部に設けられても良い。その場合、表示装置1007は、例えばディスプレイケーブル等を介してコンピュータ1000に接続される。
【0049】
(4)動作
図5は、実施形態に係る広告システム1が実行する処理に係る動作シーケンスの一例を示す図である。
【0050】
(S101)
まず、広告主サーバ200は、シェア計測システム100による計測を望む広告URL及び広告コンテンツを、シェア計測システム100に送信する。広告URL及び広告コンテンツは、例えば、広告主サーバ200が管理する所定のデータベース(広告DB)に記憶された所定の広告ページを参照するURLであってもよい。広告コンテンツは、広告ページに含まれるテキスト、画像(動画を含む)、及び音声等の任意のデータであってもよい。
【0051】
(S102)
次に、シェア計測システム100のパラメータ発行部111は、ユーザAのユーザ識別情報と、ステップS101において取得された広告URLとに少なくとも基づいて、パラメータを発行する。なお、パラメータ発行部111は、パラメータの発行を、更に、媒体サイトを識別するための媒体サイト識別情報に基づいて実行してもよい。また、パラメータ発行部111は、例えば、パラメータの発行を、更に、媒体サーバ300がユーザ端末500Aに対する表示データの送信を開始する時間(例えば、掲載日時)に基づいて実行してもよい。なお、パラメータ発行部111は、パラメータの発行の基となる情報を紐付DB114に記憶させておく。
【0052】
(S103)
次に、シェア計測システム100の計測用URL設定部112は、ステップS102において発行されたパラメータを含み、且つ、シェア計測システム100が管理可能な記憶部に記憶された所定の計測用ページを参照する計測用URLを設定する。併せて、計測用URL設定部112は、計測用ページに、計測用URLに対応するリンクである計測用リンクの表示を、ステップS101において取得された広告コンテンツによって修飾するためのメタ情報(例えば、OGPタグ)を設定する。
【0053】
(S104)
次に、シェア計測システム100の表示データ処理部113は、所定の表示データを生成し、生成された所定の表示データを、ユーザ端末500Aに送信すべき情報として、媒体サーバ300に送信する。表示データは、計測用ページに設定されたメタ情報に基づいて広告コンテンツによって表示が修飾される計測用リンクの表示データと、SNSにおいて計測用リンクをシェアすることを選択するためのシェア選択部の表示データとを含む。なお、表示データ処理部113は、媒体サーバ300を介さずに、直接的に表示データをユーザ端末500Aに送信してもよい。
【0054】
(S105)
次に、媒体サーバ300は、ステップS104においてシェア計測システム100から受信した表示データを、ユーザ端末500Aに送信する。なお、媒体サーバ300は、ユーザ端末500Aから受信した所定の要求に応じて、表示データをユーザ端末500Aに送信してもよいし、或いは、予め設定された所定のタイミングにおいてプッシュ通知等として表示データをユーザ端末500Aに送信してもよい。
【0055】
(S106)
次に、ユーザ端末500Aは、媒体サーバ300(又はシェア計測システム100)から受信した表示データに基づいて、表示処理を実行する。当該表示処理によって、ユーザ端末500Aに、計測用ページに設定されたメタ情報に基づいて広告コンテンツによって表示が修飾される計測用リンクと、SNSにおいて計測用リンクをシェアすることを選択するためのシェア選択部とが表示される。
【0056】
図6は、ユーザ端末500Aに表示される媒体サイトの画面の一例を示す図である。
図6には、一例として、媒体サーバ300によって提供される媒体サイトの画面の一例として、投資信託を管理する家計簿アプリの画面600が示されている。画面600には、メイン領域601と、広告領域602とが含まれる。メイン領域601には、家計簿アプリにおける投資信託等の管理のためのメイン機能に関する情報が表示される。例えば、メイン領域601には、ユーザが保有する各投資信託の名称と、その評価額/評価損益とが表示される。
【0057】
広告領域602には、シェア計測システム100により生成された表示データに基づく計測用リンクや、その他の関連情報等が表示される。具体的には、広告領域602には、計測用リンク603が含まれている。計測用リンク603は、計測用URLが参照する計測用ページに設定されたメタ情報に基づいて、ピザの画像と「30%OFF」とのテキストとを含む広告コンテンツによって表示が修飾されている。広告コンテンツは、例えば、ユーザに関連する金融商品(株式、株式ファンド、ファンドオブファンズ、上場投資信託(ETF)、ファンドラップ・投資一任契約、ロボアドバイザー、ポイント運用サービスでポイント増減の指標に採用される金融商品等))に関連する銘柄に関するものであってもよい。ここで、「ユーザに関連する金融商品」は、任意の形式でユーザに関連付けられた金融商品を広く含んでもよく、具体的には、ユーザが保有する金融商品、ユーザにより関連付けられた金融商品(お気に入り登録、関心があるファンドの登録等)、及び金融サービスの提供者により関連付けられた金融商品(金融商品の販売会社(銀行、証券会社等)による勧めの登録等)等を含んでもよい。なお、計測用リンク603の左側に設けられた左向きの略三角形のボタンや、計測用リンク603の右側に設けられた右向きの略三角形のボタンを押下すると、他の計測用リンクが画面600に表示されるように構成されてもよい。
【0058】
更に、広告領域602には、「invested by ○○ファンド」とのテキスト604が含まれる。当該テキスト604は、計測用リンク603の広告主(広告コンテンツの提供者)が特定のファンド(例えば、ユーザが保有するファンドであってもよい)の銘柄であることを示す表示である。また、
図6に示すとおり、画面600には、計測用リンク603の右下付近に、SNSへのシェアを選択するためのシェア選択部605が含まれる。シェア選択部605の各矩形オブジェクトは、特定のSNSに計測用リンク603をシェアするための選択部である。
【0059】
(S107)
次に、ユーザ端末500Aは、ユーザAによる操作に応じて、シェア選択部の選択を受け付ける。具体的には、例えば、ユーザ端末500Aは、ユーザAによる操作に応じて、
図6に示したシェア選択部605のうちの1つの矩形のオブジェクトの選択を受け付ける。
【0060】
(S108)
次に、ユーザ端末500Aは、シェア選択部の選択の受付に応じて、シェアの要求をSNSサーバ400に送信する。シェアの要求は、例えば、計測用ページに設定されたメタ情報に基づいて広告コンテンツによって表示が修飾される計測用リンクの表示データを含む。
【0061】
(S109)
次に、SNSサーバ400は、ユーザ端末500Aから受信したシェアの要求に応じて、シェアの要求に含まれる計測用リンクの表示データを含む、ユーザAの投稿のデータ(投稿データ)を生成する。投稿データには、例えば、SNSにおいて当該投稿をシェアするためのシェア選択部が含まれてもよい。
【0062】
(S110)
次に、SNSサーバ400は、ステップS109において生成された投稿データを、ユーザ端末500Bに送信する。
【0063】
(S111)
次に、ユーザ端末500Bは、ステップS110においてSNSサーバ400から受信した投稿データに基づいて、ユーザAの投稿を表示する表示処理を実行する。
ユーザAの投稿に含まれる計測用リンクは、計測用リンクが参照する計測用ページに設定されたメタ情報に基づいて、広告コンテンツによって修飾されてもよい。
【0064】
図7は、ユーザ端末500Bに表示されるSNSの画面の一例を示す図である。
図7には、一例として、SNSサーバ400によって提供される所定のSNSの画面700が示されている。画面700には、ユーザAによってシェアされることにより媒体サイトからSNSに取り込まれた広告に関する投稿が領域701に表示される。領域701のうち符号702に示した部分には、ユーザAに関連する情報(ユーザAのサムネイル画像、ユーザ名、及びユーザが入力した投稿テキスト等)が含まれている。また、領域701には、計測用リンク703が含まれる。計測用リンク603は、計測用URLが参照する計測用ページに設定されたメタ情報に基づいて、ピザの画像と「30%OFF」とのテキストとを含む広告コンテンツによって表示が修飾されている。また、領域701には、ハッシュタグ704が含まれる。ハッシュタグ704は、当該投稿に対応付けられたメタデータである。ハッシュタグ704は、ユーザAが設定したものであってもよいし、SNSサーバ400の機能により自動で付与されたものであってもよい。また、領域701には、SNSにおいて当該投稿を他のユーザにシェアすることを選択するためのシェア選択部705が含まれている。シェア選択部705が選択されると、ユーザBと所定の関係性(例えば、フォローの関係)にある他のユーザ(第2ユーザの他の一例)のユーザ識別情報(第2ユーザ識別情報の他の一例)が利用するユーザ端末500(第2情報処理装置の他の一例)に対して、SNSサーバ400から、SNSにおけるユーザAの投稿のデータが配信される。
【0065】
(S112)
次に、ユーザ端末500Bは、ユーザBによる操作に応じて、計測用リンクの選択を受け付ける。具体的には、例えば、ユーザ端末500Bは、ユーザBによる操作に応じて、
図7に示した計測用リンク703の選択を受け付ける。
【0066】
(S113)
次に、ユーザ端末500Bは、計測用リンクの選択の受付に応じて、計測用リンクが選択されたことの通知である選択通知を、シェア計測システム100に送信する。計測用リンクは、シェア計測システム100が管理する計測用ページを参照するため、当該選択通知は、シェア計測システム100に送信される。シェア計測システム100の選択通知取得部121は、ユーザ端末500Bから、選択通知を受信(取得)する。
【0067】
(S114)
次に、シェア計測システム100のパラメータ復号部122は、ステップS113において取得された選択通知に対応する計測用URLに含まれるパラメータから、ユーザAのユーザ識別情報と広告URLとを復号する。例えば、パラメータ復号部122は、紐付DB114を参照して、パラメータからユーザ識別情報と広告URLとを復号してもよいし、或いは、パラメータ発行のアルゴリズムに対応する復号のアルゴリズムに基づいて、パラメータからユーザ識別情報と広告URLとを復号してもよい。
【0068】
(S115)
次に、広告URL送信部123は、ステップS114においてパラメータから復号された広告URLを、ユーザ端末500Bに送信する。これにより、ユーザ端末500Bは、広告URLが参照する広告ページにアクセスすることが可能となる。なお、広告URL送信部123は、所定の条件が満たされる場合、広告URLに代えて又は広告URLと共に、広告URLに対応付けられた関連情報をユーザ端末500Bに送信してもよい。所定の条件は、後述する広告反応DB125に記憶された選択通知に関する情報によって規定されてもよい。特に、所定の条件は、選択通知の集計結果によって規定されてもよい。関連情報は、広告URLが参照する広告ページとは異なる関連ページを参照する関連URLを含んでもよい。
【0069】
(S116)
次に、ユーザ端末500Bは、シェア計測システム100から受信した広告URLに基づいて、これらURLが指定する広告ページにアクセスすることにより、広告を表示する。このとき、ユーザ端末500Bは、例えば、広告主サーバ200にアクセスしてもよい。なお、ステップS115において、ユーザ端末500Bは、関連ページを参照する関連URLをシェア計測システム100から受信した場合は、当該関連ページにアクセスすることにより、関連ページに関する情報を表示してもよい。
【0070】
(S117)
次に、シェア計測システム100の計測部124は、所定の計測処理を実行する。例えば、計測部124は、広告反応DB125に、ステップS113で取得された選択通知に関する情報を、ステップS114において復号されたユーザAのユーザ識別情報に対応付けて記録する。選択通知に関する情報は、例えば、選択通知を送信したユーザ端末500Bに対応付けられたユーザ識別情報や、選択通知の取得日時等を含んでもよい。また、計測部124は、広告反応DB125において、ユーザAのユーザ識別情報に対応付けられた選択通知をカウントすることにより、選択通知を集計する。
【0071】
(S118)
次に、シェア計測システム100の報酬処理部126は、所定の報酬処理を実行する。例えば、報酬処理部126は、計測部124による選択通知の集計結果に基づいて所定のポイントの内容(量や種類等)を決定した上で、当該所定のポイントを示す情報を、ユーザAのユーザ識別情報に対応付けてシェア計測システム100が管理可能な記憶部に記録してもよい。また、例えば、報酬処理部126は、当該所定のポイントを示す情報をユーザAのユーザ識別情報に対応付けて記録することの要求を、媒体サーバ300、SNSサーバ400、及び広告主サーバ200等に送信してもよい。また、例えば、報酬処理部126は、計測部124による選択通知の集計結果に基づいて、報酬としての通貨の額を決定してもよい。そして、報酬処理部126は、ユーザAの口座を管理する不図示のシステム(例えば、銀行システム等)に対して、所定額の通貨を付与する処理の要求を送信してもよい。なお、報酬処理部126による報酬処理は、任意のタイミングで実行されてもよく、例えば、計測部124による集計結果に基づいて規定されたタイミング(例えば、集計結果が所定の閾値を超えた場合等)で実行されてもよい。以上で、動作シーケンスが終了する。
【0072】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態及び変形例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。また、各ステップ間に他のステップを追加してもよい。また、1ステップとして記載されているステップを、複数ステップに分けて実行してもよいし、複数ステップに分けて記載されているものを、1ステップとして把握することもできる。
【符号の説明】
【0073】
1…広告システム、100…シェア計測システム、110…シェアサーバ、111…パラメータ発行部、112…計測用URL設定部、113…表示データ処理部、114…紐付DB、120…計測サーバ、121…選択通知取得部、122…パラメータ復号部、123…広告URL送信部、124…計測部、125…広告反応DB、126…報酬処理部、200…広告主サーバ、210…広告DB、300…媒体サーバ、400…SNSサーバ、1000…コンピュータ、1001…プロセッサ、1002…メモリ、1003…記憶装置、1004…入力I/F部、1005…データI/F部、1006…通信I/F部、1007…表示装置