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特開2023-89655フランジ接続構造およびダイアフラムポンプ
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  • 特開-フランジ接続構造およびダイアフラムポンプ 図1
  • 特開-フランジ接続構造およびダイアフラムポンプ 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023089655
(43)【公開日】2023-06-28
(54)【発明の名称】フランジ接続構造およびダイアフラムポンプ
(51)【国際特許分類】
   F04B 43/02 20060101AFI20230621BHJP
【FI】
F04B43/02 A
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021204282
(22)【出願日】2021-12-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】593145179
【氏名又は名称】株式会社ワイ・テイ・エス
(71)【出願人】
【識別番号】521289892
【氏名又は名称】村田 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(74)【代理人】
【識別番号】100213757
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 詩人
(72)【発明者】
【氏名】村田 茂
【テーマコード(参考)】
3H077
【Fターム(参考)】
3H077AA01
3H077CC02
3H077CC07
3H077CC17
3H077DD14
3H077EE26
3H077EE35
3H077FF02
(57)【要約】
【課題】低コストで流体の漏れを抑制することができるフランジ接続構造およびダイアフラムポンプを提供する。
【解決手段】接続端部51,52および筐体側フランジ部413の軸線Z1,Z2同士を偏心させる調節部材8において、第1取付部81及び第2取付部82を回転させることにより、一対の軸線Z2同士の間隔に誤差が生じている場合に、この誤差を解消するように接続端部51,52と筐体側フランジ部413とを接続することができ、シール部材6を正常に圧縮して流体の漏れを抑制することができる。各取付部81,82を回転させることにより、接続端部51,52の端面51Aに対してシール部材6が接触する位置が変化し、2つの接続対象を直接的に接続することができ、使用するシール部の数を削減し、低コスト化することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の作動流体室と、一対の送流体室と、前記送流体室と前記作動流体室とを区画するダイアフラム体と、一対の前記ダイアフラム体に接続されて往復移動するセンターロッドと、前記一対の送流体室同士を接続する接続手段と、を有するダイアフラムポンプにおいて、前記接続手段における接続端部と、前記送流体室に連通した対象端部と、を接続するフランジ接続構造であって、
前記接続端部および前記対象端部の端面同士の間に配置されるシール部材と、
前記シール部材を圧縮しつつ前記接続端部と前記対象端部とを固定する固定部材と、
前記接続端部に取り付けられる第1取付部および前記対象端部に取り付けられる第2取付部を有する調節部材と、を備え、
前記調節部材は、前記第1取付部が前記接続端部に対し端面との直交方向を軸線方向として回転可能であるとともに、前記第2取付部が前記対象端部に対し端面との直交方向を軸線方向として回転可能であり、前記接続端部および前記対象端部の軸線同士を偏心させることを特徴とするフランジ接続構造。
【請求項2】
前記第1取付部および前記第2取付部のうち一方は、前記接続端部又は前記対象端部が挿通される貫通孔を有し、
前記第1取付部および前記第2取付部のうち他方は、前記接続端部又は前記対象端部の端面に対して嵌合する嵌合部を有することを特徴とする請求項1に記載のフランジ接続構造。
【請求項3】
前記第1取付部と前記第2取付部とのうち少なくとも一方は、前記接続端部または前記対象端部が挿通される貫通孔と、前記シール部材を圧縮する向きに移動する際に前記接続端部または前記対象端部に対して直接的にまたは間接的に係合することで力を伝達する伝達部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のフランジ接続構造。
【請求項4】
前記第1取付部および前記第2取付部のうち一方のみが前記貫通孔及び前記伝達部を有し、
前記調節部材は、前記第1取付部および前記第2取付部のうち他方に近づくにしたがって拡径される調節側テーパ外周面を有し、
前記第1取付部および前記第2取付部のうち前記他方が取り付けられる前記接続端部または前記対象端部が、前記調節部材に近づくにしたがって拡径されるフランジ側テーパ外周面を有し、
前記固定部材は、前記フランジ側テーパ外周面及び前記調節側テーパ外周面に当接しつつ内周側への力を加えるように締め付けられることを特徴とする、請求項3に記載のフランジ接続構造。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のフランジ接続構造を備えることを特徴とするダイアフラムポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フランジ接続構造およびダイアフラムポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ダイアフラム体によって区画された一対の作動流体室及び一対の送流体室と、往復移動するセンターロッドと、を備えて流体を吸引及び吐出するダイアフラムポンプが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されたダイアフラムポンプでは、送流体室が流路部に連通するとともに、一対の流路部同士を接続する連結部材が吸入側および吐出側に設けられている。これにより、流体は、吸入側から吐出側に向かう際、一旦分岐されて一対の送流体室のそれぞれに向かい、送流体室から吐出側に向かう際に再び合流するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-27281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたようなダイアフラムポンプでは、複数の部材が組み立てられて一対の送流体室が形成されるため、一対の流路部同士の間隔に誤差が生じ得る。連結部材のうち流路部と接続される接続位置は予め定められているため、上記のような誤差が生じると、一対の接続位置同士の間隔と、一対の流路部同士の間隔と、に差が生じてしまう。このような間隔の差が生じている状態で連結部材と流路部とを接続すると、いずれか一方の接続箇所においてシール部材を正常に圧縮することができず漏れの原因となる可能性があった。
【0005】
そこで、流路部と接続部との間に偏心フランジ等の中間部材を設けることで、間隔の差を解消する方法が考えられる。しかしながら、このような中間部材を設ける場合、中間部材と流路部との間、及び、中間部材と連結部材との間のそれぞれにシール部材を設ける必要があり、部品点数が増加したり構造が複雑化したりすることにより高コスト化しやすい。
【0006】
本発明の目的は、低コストで流体の漏れを抑制することができるフランジ接続構造およびダイアフラムポンプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のフランジ接続構造は、一対の作動流体室と、一対の送流体室と、前記送流体室と前記作動流体室とを区画するダイアフラム体と、一対の前記ダイアフラム体に接続されて往復移動するセンターロッドと、前記一対の送流体室同士を接続する接続手段と、を有するダイアフラムポンプにおいて、前記接続手段における接続端部と、前記送流体室に連通した対象端部と、を接続するフランジ接続構造であって、前記接続端部および前記対象端部の端面同士の間に配置されるシール部材と、前記シール部材を圧縮しつつ前記接続端部と前記対象端部とを固定する固定部材と、前記接続端部に取り付けられる第1取付部および前記対象端部に取り付けられる第2取付部を有する調節部材と、を備え、前記調節部材は、前記第1取付部が前記接続端部に対し端面との直交方向を軸線方向として回転可能であるとともに、前記第2取付部が前記対象端部に対し端面との直交方向を軸線方向として回転可能であり、前記接続端部および前記対象端部の軸線同士を偏心させることを特徴とするフランジ接続構造である。
【0008】
以上のような本発明によれば、接続端部および対象端部の軸線同士を偏心させる調節部材において、第1取付部及び第2取付部を回転させることにより、一対の対象端部の軸線同士の間隔に誤差が生じている場合に、この誤差を解消するように接続端部と対象端部とを接続することができる。例えば、一対の対象端部同士の間隔が設計値(一対の接続端部同士の間隔と等しい値)よりも小さい場合、調節部材において、第2取付部よりも第1取付部が外側に位置するように、回転角度を設定すればよい。これにより、一対の対象端部の間隔の誤差による影響を低減し、シール部材を正常に圧縮して流体の漏れを抑制することができる。
【0009】
また、上記のように調節部材によって接続端部および対象端部の軸線同士を偏心させる構成では、各取付部を回転させることにより、接続端部および対象端部のうち少なくとも一方の端面に対し、シール部材が接触する位置が変化する。これにより、2つの接続対象(接続端部および対象端部)を直接的に接続しつつ、端面によってシール部材を挟み込んで正常に圧縮しやすい。このような直接的な接続によって、使用するシール部の数を削減し、低コスト化することができる。
【0010】
この際、本発明のフランジ接続構造では、前記第1取付部および前記第2取付部のうち一方は、前記接続端部又は前記対象端部が挿通される貫通孔を有し、前記第1取付部および前記第2取付部のうち他方は、前記接続端部又は前記対象端部の端面に対して嵌合する嵌合部を有することが好ましい。このような構成によれば、貫通孔に接続端部又は対象端部を挿通させることで、接続手段、又は、対象端部を有する部材に対して調節部材を仮組し、この状態で調節部材を回転させることにより、一対の第1取付部同士又は第2取付部同士の間隔が最適となる回転角度において嵌合部を端面に嵌合させることができる。これにより、調節作業を容易なものとすることができる。
【0011】
また、本発明のフランジ接続構造では、前記第1取付部と前記第2取付部とのうち少なくとも一方は、前記接続端部または前記対象端部が挿通される貫通孔と、前記シール部材を圧縮する向きに移動する際に前記接続端部または前記対象端部に対して直接的にまたは間接的に係合することで力を伝達する伝達部と、を有することが好ましい。このような構成によれば、貫通孔によって回転を案内することができるとともに、伝達部によって力を伝達してシール部材を圧縮しやすくすることができる。
【0012】
さらに、本発明のフランジ接続構造では、前記第1取付部および前記第2取付部のうち一方のみが前記貫通孔及び前記係止部を有し、前記調節部材は、前記第1取付部および前記第2取付部のうち他方に近づくにしたがって拡径される調節側テーパ外周面を有し、前記第1取付部および前記第2取付部のうち前記他方が取り付けられる前記接続端部または前記対象端部が、前記調節部材に近づくにしたがって拡径されるフランジ側テーパ外周面を有し、前記固定部材は、前記フランジ側テーパ外周面及び前記調節側テーパ外周面に当接しつつ内周側への力を加えるように締め付けられることが好ましい。このような構成によれば、固定部材を締め付けることにより、シール部材を圧縮する力を生じさせることができ、シール性を向上させることができる。
【0013】
一方、本発明のダイアフラムポンプは、上記いずれかに記載のフランジ接続構造を備えることを特徴とする。このような本発明のダイアフラムポンプによれば、上記のように低コストで流体の漏れを抑制することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明のフランジ接続構造およびダイアフラムポンプによれば、調節部材によって接続端部および対象端部の軸線同士を偏心させることにより、低コストで流体の漏れを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一例である実施形態にかかるフランジ接続構造が設けられたダイアフラムポンプを示す断面図である。
図2】前記ダイアフラムポンプの要部を拡大して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態のフランジ接続構造20が設けられたダイアフラムポンプは、図1に示すポンプ本体1と、切換装置と、供給手段と、を備え、例えば空気等の気体を作動流体として用い、液体等の流体を吸入及び吐出するものである(吸入及び吐出される流体を「対象流体」と呼ぶ)。本実施形態では、ポンプ本体1の上下方向をZ方向とし、後述するセンターロッド3の軸線方向(延在方向)をX方向とし、X方向及びZ方向の両方に略直交する方向をY方向とし、Z方向における上下およびX方向における左右は、図1を基準とする。尚、ポンプ本体1は、Z方向が鉛直方向に沿うように設置されてもよいし、多少の傾きを有して設置されてもよい。
【0017】
ポンプ本体1は、一対のポンプ部2A,2Bと、センターロッド3と、検出装置と、ケーシング4と、接続手段5A,5Bと、を備える。一対のポンプ部2A,2Bは、互いに対称に形成され、センターロッド3に接続されたダイアフラム体21と、入口側逆止弁22と、出口側逆止弁23と、を備える。ダイアフラム体21は、ディスク24,25によってセンターロッド3の両端部に接続(固定)される。
【0018】
ケーシング4は、筐体41と、筐体41の内側に配置されてセンターロッド3が貫通する本体部42と、を有する。ダイアフラム体21は、筐体41と本体部42との間の空間を、送流体室(ポンプ室)A1と作動流体室A2とに区画する。即ち、筐体41とダイアフラム体21との間に送流体室A1が形成され、本体部42とダイアフラム体21との間に作動流体室A2が形成される。尚、本実施形態ではダイアフラム体21の外側に送流体室A1が形成されているが、ダイアフラム体21の内側に送流体室を形成してもよい。
【0019】
筐体41は、X方向を軸線方向とする筒状部411と、筒状部411におけるX方向外側(ダイアフラム体21から離れた側)の端部に連続する筐体側フランジ部412,413と、を有する。筐体41において、主に筒状部411によって送流体室A1が形成され、筐体側フランジ部412,413は、送流体室A1に連通して対象端部として機能する。図1において筒状部411から下側に延びる筐体側フランジ部412は、流体の入口側となり、上側に延びる筐体側フランジ部413は、流体の出口側となる。
【0020】
接続手段5Aは、流体の入口側に設けられ、一対のポンプ部2A,2Bの筐体側フランジ部412に接続されることにより、一対の送流体室A1同士を接続する。接続手段5Bは、流体の出口側に設けられ、一対のポンプ部2A,2Bの筐体側フランジ部413に接続されることにより、一対の送流体室A1同士を接続する。接続手段5A,5Bは、一対のポンプ部2A,2Bそれぞれの筐体側フランジ部412,413に接続される一対の接続端部51,52を有する。互いに接続される接続端部51,52と筐体側フランジ部412,413とのそれぞれの間には、フランジ接続構造20が形成される。
【0021】
筐体側フランジ部412と接続手段5Aの接続端部51,52との間には、入口側逆止弁22が設けられ、筐体側フランジ部413と接続手段5Bの接続端部51,52との間には、出口側逆止弁23が設けられる。
【0022】
X方向を軸方向として延在するセンターロッド3がX方向に移動することによりダイアフラム体21が変形し、一方のポンプ部2Aにおいて送流体室A1が膨張する(作動流体室A2が収縮する) と、他方のポンプ部2Bにおいて送流体室A1が収縮する(作動流体室A2が膨張する)。また、一方のポンプ部2Aにおいて送流体室A1が収縮すると、他方のポンプ部2Bにおいて送流体室A1が膨張する。
【0023】
送流体室A1が膨張して減圧されると、入口側逆止弁22が弁開して入口側開口10Aから送流体室A1に対象流体が導入される。一方、送流体室A1が収縮して昇圧されると、出口側逆止弁23が弁開して送流体室A1内の対象流体が出口側開口10Bから外部に排出される。
【0024】
検出装置は、ダイアフラム体21に対してX方向の中央側(内側)に配置された検出子を有し、この検出子が、ダイアフラム体21に接続されたディスク25に当接することで移動可能となっている。
【0025】
他方のポンプ部2Bの作動流体室A2に作動流体が供給されている際、一方のポンプ部2Aにおいて作動流体室A2が収縮していくことにより、ダイアフラム体21が検出装置の検出子に対して接近していき、検出子が押圧される。これにより、切換装置が作動して供給先が切り換えられ、即ち、他方のポンプ部2Bの作動流体室A2には作動流体が供給されなくなり、一方のポンプ部2Aの作動流体室A2に作動流体が供給されるようになり、一方のポンプ部2Aの作動流体室A2が膨張していく。尚、切換装置は従来のダイアフラムポンプと同様の構成を有するものが用いられればよく、ここでは説明を省略する。上記を繰り返すことにより、一対のポンプ部2A,2Bにおいて作動流体室A2が互い違いに膨張及び収縮を繰り返す。これにより、入口側開口10Aから導入された対象流体が出口側開口10Bから排出され、対象流体が外部に供給される。
【0026】
ここで、フランジ接続構造20の詳細について、図2を参照しつつ説明する。フランジ接続構造20は、ダイアフラムポンプ1において、接続手段5A,5Bにおける接続端部51,52と、対象端部としての筐体側フランジ部412,413と、を接続するものである。ダイアフラムポンプ1には、入口側及び出口側のそれぞれにおいて一対のポンプ部2A,2Bの両方に対応してフランジ接続構造20が形成され、合計で4つのフランジ接続構造20が形成される。図2には、出口側且つポンプ部2A側のフランジ接続構造20を示し、以下ではこのフランジ接続構造20について説明するが、他の3つのフランジ接続構造20(特に後述する調節部材8)も同様の構成を有する。
【0027】
フランジ接続構造20は、シール部材6と、固定部材7と、調節部材8と、を有する。シール部材6は、例えばゴム等の弾性部材によって形成されたOリングであって、筐体側フランジ部413の端面413Aと、接続端部51の端面51Aと、の間に配置される。端面413Aと端面51AとはZ方向に対向し、シール部材6の圧縮方向はZ方向となる。端面413Aには、シール部材6を収容する円環状の溝部413Bが形成されている。溝部413Bの深さはシール部材6の直径よりも小さい。尚、接続端部51の端面51Aにシール部材6を収容する溝部を形成してもよいし、いずれの端面にも溝部が形成されない構成としてもよい。
【0028】
固定部材7は、全体として円環状に形成されたクランプであって、2つの半円部71と、半円部71の端部同士を接続するヒンジ部と、2つの半円部71のうち一方の自由端に設けられた蝶ねじと、他方の自由端に設けられて蝶ねじを係止する係止部と、を有する。即ち、蝶ねじを係止部に係止させて締め付けていくことにより、2つの半円部71の自由端同士が接近し、内周側に締め付け力を加える構成となっている。尚、固定部材7は、内周側への締め付け力を生じるものであればよく、環状の部品が3以上に分割されていてもよいし、締付けのためのねじ部材の本数や形状等、具体的な構造は上記に限定されない。
【0029】
半円部71は、内周側が凹状に形成されるとともに、Z方向に対向する一対の傾斜面711が形成されている。一対の傾斜面711は、内周側に向かうにしたがって互いに離れるような傾斜を有している。
【0030】
調節部材8は、接続端部51に取り付けられる第1取付部81と、筐体側フランジ部413に取り付けられる第2取付部82と、調節側テーパ外周面83と、を有する。
【0031】
接続端部51は、その先端部に、外径が略一定の円筒状のストレート部511を有する。ストレート部511の外周面には凹部が形成されており、この凹部にリング部材9が取り付けられる。リング部材9は、ストレート部511の外周面から突出する。第1取付部81は、接続端部51が挿通される円状の貫通孔811と、リング部材9に係合する伝達部812と、を有する。
【0032】
貫通孔811には、ストレート部511が挿通され、貫通孔811の内径は、ストレート部511の外径と略等しいか又は若干大きい。第1取付部81は、端面51Aとの直交方向であるZ方向を軸線方向として、接続端部51に回転可能に取り付けられる。このとき、貫通孔811の中心軸とストレート部511の中心軸(接続端部51の軸線Z1)とが一致する。貫通孔811の内周面には、リング部材9の外径よりも内径が小さい部分と、リング部材9の外径に対し内径が同等又は若干大きい部分と、が形成されており、これらの間の段差部の下面が、リング部材9と当接して伝達部812となる。即ち、調節部材8が接続端部51に対して下側(シール部材6を圧縮する向き)に移動すると、伝達部812が接続端部51に対して間接的に(リング部材9を介して)係合することで、接続端部51に力を伝達するようになっている。
【0033】
第2取付部82は、下側(筐体側フランジ部413側)を向いた円環状の端面821と、端面821の外周部から下側に向かって突出した円筒状部822と、を有する。筐体側フランジ部413の端面413Aの外周部には、円筒状部822と嵌合する凹部413Cが形成されている。円筒状部822の内径は、凹部413Cの外径と同等又は若干大きくなっている。これにより、円筒状部822が凹部413Cに収容された状態で調節部材8が筐体側フランジ部413に対して回転可能となっている。即ち、円筒状部822が、筐体側フランジ部413の端面413Aに形成された凹部413Cと嵌合する嵌合部として機能する。第1取付部82は、端面413Aとの直交方向であるZ方向を軸線方向として、筐体側フランジ部413に回転可能に取り付けられる。このとき、円筒状部822の中心軸と筐体側フランジ部413の中心軸(筐体側フランジ部413の軸線Z2)とが一致する。尚、図示の例では、Y方向から見て軸線Z1と軸線Z2とが一致している。
【0034】
調節部材8において、第1取付部81の貫通孔811の中心軸と、第2取付部82の円筒状部822の中心軸と、はXY平面において平行且つ互いにずれて配置される(図示の例では、Y方向においてずれている)。従って、第1取付部81が接続端部51に取り付けられ、第2取付部82が筐体側フランジ部413に取り付けられた際、接続端部51の軸線Z1と筐体側フランジ部413の軸線Z2とが偏心する。貫通孔811の中心軸と円筒状部822の中心軸とのずれ量Dは、例えば0.5~1.5mm程度であればよい。尚、本実施形態では、各取付部の中心軸と軸線Z1、Z2とが一致するものとしたが、これらは一致しなくてもよい。例えば、円筒状部822及び凹部413Cの中心軸が、筐体側フランジ部413の軸線Z2とずれていてもよい。
【0035】
調節側テーパ外周面83は、下側(第2取付部82及び筐体側フランジ部413側)に向かうにしたがって拡径されている。調節側テーパ外周面83の傾斜角度は、固定部材7の一対の傾斜面711のうち一方の傾斜角度と対応しており、この傾斜面711と面接触する。
【0036】
第2取付部82が取り付けられる筐体側フランジ部413は、先端側が円環状に拡径されることでフランジ状となっている。筐体側フランジ部413の外径は、接続端部51の外径よりも大きく、調節部材8の最大外径(下端部における外径)と略等しい。筐体側フランジ部413は、外周面のうち上側の領域に、フランジ側テーパ外周面413Dを有する。フランジ側テーパ外周面413Dの傾斜角度は、固定部材7の一対の傾斜面711のうち他方の傾斜角度と対応しており、この傾斜面711と面接触する。
【0037】
調節側テーパ外周面83、フランジ側テーパ外周面413Dおよび傾斜面711が上記のような傾斜を有することで、固定部材7が締め付けられて内周側への力を加えると、調節部材8および接続端部51と、筐体側フランジ部413と、をZ方向に近づける力が生じ、シール部材6が圧縮される。
【0038】
次に、出口側において接続手段5Bによって接続端部51,52と筐体側フランジ部413とを接続する方法について具体例を挙げつつ説明する。尚、入口側においても同様の方法が採用されればよい。
【0039】
例えば、製造誤差等により、一対の筐体側フランジ部413同士の間隔(即ち軸線Z2同士の間隔)が設計値よりも大きくなったとする。即ち、接続手段5Bにおける軸線Z1同士の間隔は、軸線Z2同士の間隔よりも小さい。この場合、一対の調節部材8は、貫通孔811の中心軸が円筒状部822の中心軸よりもX方向内側に配置されるような向きで筐体側フランジ部413及び接続端部51に取り付けられる。軸線Z1同士の間隔と軸線Z2同士の間隔の差が大きいほど、貫通孔811の中心軸がより内側に位置するような向きとすればよい。軸線Z1同士の間隔と軸線Z2同士の間隔の差がずれ量Dの2倍以内であれば、接続端部51,52と筐体側フランジ部413とを正常に接続することができる。
【0040】
上記のように各取付部81,82を回転させると、接続端部51,52の端面51Aに対してシール部材6が接触する位置が変化する。いずれの回転角度においてもシール部材6の上面側の全体が端面51Aに接触し、シール部材6を圧縮可能となっている。
【0041】
軸線Z1同士の間隔と軸線Z2同士の間隔の差に応じて各取付部81,82の回転角度を決定する方法の具体例は以下の通りである。まず、貫通孔811にストレート部511を挿通し、接続手段5Bに対して一対の調節部材8を取り付ける。次に、接続端部51,52の端面51Aと筐体側フランジ部413の端面413Aとを近接させる。このとき、一対の調節部材8の円筒状部822の中心軸同士の間隔が、軸線Z2同士の間隔と異なる場合、両方の調節部材8における円筒状部822が同時に凹部413Cと嵌合することはない。即ち、調節部材8は重力によって下方に移動しようとするものの、円筒状部822の一部が凹部413Cよりも内側の部分に当接して移動が規制される。
【0042】
上記の状態から、一対の調節部材8の両方を同時に軸線Z1周りに回転させていく。一対の調節部材8の円筒状部822の中心軸同士の間隔と、軸線Z2同士の間隔と、が一致すると、調節部材8が下方に移動して円筒状部822が凹部413Cと嵌合することができるようになる。このとき、円筒状部822及び凹部413Cは、いずれも円状に形成されていることから、任意の回転角度で嵌合可能となっている。尚、本例では、一対の調節部材8の両方を同時に回転させるものとしたが、一方の調節部材8のみを回転させて円筒状部822と凹部413Cとを嵌合させた後、他方の調節部材8のみを回転させて円筒状部822と凹部413Cとを嵌合させてもよい。
【0043】
上記の例では、軸線Z1同士の間隔が軸線Z2同士の間隔よりも小さいものとしたが、軸線Z1同士の間隔が軸線Z2同士の間隔よりも大きい場合、調節部材8を、貫通孔811の中心軸が円筒状部822の中心軸よりもX方向外側に配置されるような向きとすればよい。また、軸線Z1同士の間隔が軸線Z2同士の間隔と等しい場合、調節部材8を、例えば貫通孔811の中心軸と円筒状部822の中心軸とがY方向に並ぶような配置とすればよい。
【0044】
以上の本実施形態によれば、接続端部51,52および筐体側フランジ部413の軸線Z1,Z2同士を偏心させる調節部材8において、第1取付部81及び第2取付部82を回転させることにより、一対の軸線Z2同士の間隔に誤差が生じている場合に、この誤差を解消するように接続端部51,52と筐体側フランジ部413とを接続することができる。これにより、シール部材6を正常に圧縮して流体の漏れを抑制することができる。また各取付部81,82を回転させることにより、接続端部51,52の端面51Aに対してシール部材6が接触する位置が変化する。これにより、2つの接続対象を直接的に接続しつつ、端面413A,51Aによってシール部材6を挟み込んで正常に圧縮しやすい。このような直接的な接続によれば、偏心フランジ等の中間部材を備えた構成と比較して、使用するシール部の数を削減し、低コスト化することができる。
【0045】
また、第1取付部81が貫通孔811を有するとともに第2取付部82が嵌合部としての円筒状部822を有することで、貫通孔811に接続端部51を挿通させて調節部材8を接続手段5A,5Bに仮組した状態で調節部材8を回転させることにより、一対の第2取付部82同士の間隔が最適なものとなる回転角度において円筒状部822を凹部413Cに嵌合させることができる。これにより、調節作業を容易なものとすることができる。
【0046】
また、第1取付部81が貫通孔811及び伝達部812を有することで、貫通孔811によって調節部材8の回転を案内することができるとともに、伝達部812によって力を伝達してシール部材6を圧縮しやすくすることができる。
【0047】
さらに、調節部材8が調節側テーパ外周面83を有するとともに筐体側フランジ部412がフランジ側テーパ外周面413Dを有することで、固定部材7を締め付けることにより、シール部材6を圧縮する力を生じさせることができ、シール性を向上させることができる。
【0048】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。例えば、前記実施形態では、第1取付部81が貫通孔811を有するとともに第2取付部82が嵌合部としての円筒状部822を有するものとしたが、第2取付部が貫通孔を有するとともに第1取付部が嵌合部を有していてもよいし、両方の取付部が貫通孔を有していてもよいし、いずれもが貫通孔を有しておらずその他の形状の回転可能な取付部が採用されてもよい。また、嵌合部は、円筒状のものに限定されず、例えば円に沿って配置された複数の突起によって形成されていてもよいし、嵌合部が凹状であるとともに相手側の端面が凸状となっていてもよく、任意の回転角度で相手側の端面と嵌合可能な形状であればよい。
【0049】
また、前記実施形態では、伝達部812がリング部材9と係合することで力が伝達されるものとしたが、伝達部は、接続端部または対象端部に対して直接的に係合してもよく、即ち接続端部または対象端部と一体的に形成された凸部と伝達部とが係合する構成としてもよい。また、調節部材は、少なくとも軸線Z1,Z2同士を偏心させる機能を有していればよく、固定部材と無関係に設けられていてもよい。即ち、固定部材の締め付け力が調節部材に加わらない構成としてもよく、この場合は伝達部が設けられなくてもよい。
【0050】
また、前記実施形態では、調節部材8が調節側テーパ外周面83を有するとともに筐体側フランジ部413がフランジ側テーパ外周面413Dを有するものとしたが、第2取付部のみが貫通孔を有する場合には、接続端部がフランジ側テーパ外周面を有していればよい。また、固定部材と、調節部材及び各端部と、の接触部分の両方がテーパ状でなくてもよく、少なくとも一方がテーパ状であれば、前記実施形態と同様にシール部材6を圧縮することができる。また、上記のように固定部材の締め付け力が調節部材に加わらない場合には、調節側テーパ外周面は省略されてもよい。
【0051】
また、前記実施形態では、一対のポンプ部2A,2Bの両方に調節部材8が設けられるものとしたが、一方のポンプ部のみに調節部材が設けられ、他方のポンプ部においては従来の接続構造が採用されてもよい。
【0052】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
21…ダイアフラム体、3…センターロッド、412,413…筐体側フランジ部(対象端部)、413A…端面、フランジ側テーパ外周面413D、5A,5B…接続手段、51,52…接続端部、51A…端面、6…シール部材、7…固定部材、8…調節部材、81…第1取付部、811…貫通孔、812…伝達部、82…第2取付部、822…円筒状部(嵌合部)、83…調節側テーパ外周面、20…フランジ接続構造、A1…送流体室、A2…作動流体室、Z1,Z2…軸線
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2022-01-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の作動流体室と、一対の送流体室と、前記送流体室と前記作動流体室とを区画するダイアフラム体と、一対の前記ダイアフラム体に接続されて往復移動するセンターロッドと、前記一対の送流体室に連通した流路部同士を接続する連結部材と、を有するダイアフラムポンプであって、
前記流路部と前記連結部材との間に偏心フランジが設けられていることにより、前記一対の流路部同士の間隔の誤差を解消可能に構成されていることを特徴とするダイアフラムポンプ。
【請求項2】
一対の作動流体室と、一対の送流体室と、前記送流体室と前記作動流体室とを区画するダイアフラム体と、一対の前記ダイアフラム体に接続されて往復移動するセンターロッドと、前記一対の送流体室同士を接続する接続手段と、を有するダイアフラムポンプにおいて、前記接続手段における接続端部と、前記送流体室に連通した対象端部と、を接続するフランジ接続構造であって、
前記接続端部および前記対象端部の端面同士の間に配置されるシール部材と、
前記シール部材を圧縮しつつ前記接続端部と前記対象端部とを固定する固定部材と、
前記接続端部に取り付けられる第1取付部および前記対象端部に取り付けられる第2取付部を有する調節部材と、を備え、
前記調節部材は、前記第1取付部が前記接続端部に対し端面との直交方向を軸線方向として回転可能であるとともに、前記第2取付部が前記対象端部に対し端面との直交方向を軸線方向として回転可能であり、前記接続端部および前記対象端部の軸線同士を偏心させることを特徴とするフランジ接続構造。
【請求項3】
前記第1取付部および前記第2取付部のうち一方は、前記接続端部又は前記対象端部が挿通される貫通孔を有し、
前記第1取付部および前記第2取付部のうち他方は、前記接続端部又は前記対象端部の端面に対して嵌合する嵌合部を有することを特徴とする請求項に記載のフランジ接続構造。
【請求項4】
前記第1取付部と前記第2取付部とのうち少なくとも一方は、前記接続端部または前記対象端部が挿通される貫通孔と、前記シール部材を圧縮する向きに移動する際に前記接続端部または前記対象端部に対して直接的にまたは間接的に係合することで力を伝達する伝達部と、を有することを特徴とする請求項に記載のフランジ接続構造。
【請求項5】
前記第1取付部および前記第2取付部のうち一方のみが前記貫通孔及び前記伝達部を有し、
前記調節部材は、前記第1取付部および前記第2取付部のうち他方に近づくにしたがって拡径される調節側テーパ外周面を有し、
前記第1取付部および前記第2取付部のうち前記他方が取り付けられる前記接続端部または前記対象端部が、前記調節部材に近づくにしたがって拡径されるフランジ側テーパ外周面を有し、
前記固定部材は、前記フランジ側テーパ外周面及び前記調節側テーパ外周面に当接しつつ内周側への力を加えるように締め付けられることを特徴とする、請求項に記載のフランジ接続構造。
【請求項6】
請求項のいずれか1項に記載のフランジ接続構造を備えることを特徴とするダイアフラムポンプ。
【手続補正書】
【提出日】2022-02-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の作動流体室と、一対の送流体室と、前記送流体室と前記作動流体室とを区画するダイアフラム体と、一対の前記ダイアフラム体に接続されて往復移動するセンターロッドと、前記一対の送流体室同士を接続する接続手段と、を有するダイアフラムポンプにおいて、前記接続手段における接続端部と、前記送流体室に連通した対象端部と、を接続するフランジ接続構造であって、
前記接続端部および前記対象端部の端面同士の間に配置されるシール部材と、
前記シール部材を圧縮しつつ前記接続端部と前記対象端部とを固定する固定部材と、
前記接続端部に取り付けられる第1取付部および前記対象端部に取り付けられる第2取付部を有する調節部材と、を備え、
前記調節部材は、前記第1取付部が前記接続端部に対し端面との直交方向を軸線方向として回転可能であるとともに、前記第2取付部が前記対象端部に対し端面との直交方向を軸線方向として回転可能であり、前記接続端部および前記対象端部の軸線同士を偏心させることを特徴とするフランジ接続構造。
【請求項2】
前記第1取付部および前記第2取付部のうち一方は、前記接続端部又は前記対象端部が挿通される貫通孔を有し、
前記第1取付部および前記第2取付部のうち他方は、前記接続端部又は前記対象端部の端面に対して嵌合する嵌合部を有することを特徴とする請求項に記載のフランジ接続構造。
【請求項3】
前記第1取付部と前記第2取付部とのうち少なくとも一方は、前記接続端部または前記対象端部が挿通される貫通孔と、前記シール部材を圧縮する向きに移動する際に前記接続端部または前記対象端部に対して直接的にまたは間接的に係合することで力を伝達する伝達部と、を有することを特徴とする請求項に記載のフランジ接続構造。
【請求項4】
前記第1取付部および前記第2取付部のうち一方のみが前記貫通孔及び前記伝達部を有し、
前記調節部材は、前記第1取付部および前記第2取付部のうち他方に近づくにしたがって拡径される調節側テーパ外周面を有し、
前記第1取付部および前記第2取付部のうち前記他方が取り付けられる前記接続端部または前記対象端部が、前記調節部材に近づくにしたがって拡径されるフランジ側テーパ外周面を有し、
前記固定部材は、前記フランジ側テーパ外周面及び前記調節側テーパ外周面に当接しつつ内周側への力を加えるように締め付けられることを特徴とする、請求項に記載のフランジ接続構造。
【請求項5】
請求項のいずれか1項に記載のフランジ接続構造を備えることを特徴とするダイアフラムポンプ。