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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023089739
(43)【公開日】2023-06-28
(54)【発明の名称】着陸誘導設備
(51)【国際特許分類】
   B64D 45/04 20060101AFI20230621BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20230621BHJP
   B64C 25/06 20060101ALI20230621BHJP
   B64F 3/02 20060101ALI20230621BHJP
【FI】
B64D45/04 B
B64C39/02
B64C25/06
B64F3/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021204434
(22)【出願日】2021-12-16
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成30年度、国立研究開発法人科学技術振興機構、戦略的イノベーション創造プログラム「WPTシステム実証評価」委託研究、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】000003687
【氏名又は名称】東京電力ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】草田 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】花巻 安彦
(72)【発明者】
【氏名】中小路 元
(57)【要約】
【課題】無人航空機が適切な位置に着陸し、適切な無線電力伝送を実行することを補佐すること。
【解決手段】着陸誘導設備は、少なくとも二つの脚と、前記脚に取り付けられ、電界結合方式を利用した無線電力伝送に使用される二つの第一電極とを備える無人航空機が着陸し、前記無線電力伝送に使用される二つの第二電極が設置されている着陸面に接続されており、前記無人航空機が前記無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、前記着陸面と交差する軸の周りに所定の角度を超えて前記無人航空機が回転し得ない態様で少なくとも二つの前記脚に囲まれる領域を占有している着陸誘導部材を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも二つの脚と、前記脚に取り付けられ、電界結合方式を利用した無線電力伝送に使用される二つの第一電極とを備える無人航空機が着陸し、前記無線電力伝送に使用される二つの第二電極が設置されている着陸面に接続されており、前記無人航空機が前記無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、前記着陸面と交差する軸の周りに所定の角度を超えて前記無人航空機が回転し得ない態様で少なくとも二つの前記脚に囲まれる領域を占有している着陸誘導部材を備える着陸誘導設備。
【請求項2】
前記着陸誘導部材は、前記脚の少なくとも一つに沿った外形を有する、
請求項1に記載の着陸誘導設備。
【請求項3】
前記着陸誘導部材は、前記無線電力伝送を妨げない範囲の電気伝導率を有する材料で作製されている、
請求項1又は請求項2に記載の着陸誘導設備。
【請求項4】
前記着陸誘導部材は、前記無線電力伝送を妨げない範囲の透磁率を有する材料で作製されている、
請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の着陸誘導設備。
【請求項5】
前記着陸誘導部材は、前記無線電力伝送を妨げない範囲の電気伝導率を有する材料で作製されている部材により前記着陸面に接続されている、
請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の着陸誘導設備。
【請求項6】
前記着陸誘導部材は、前記無線電力伝送を妨げない範囲の透磁率を有する材料で作製されている部材により前記着陸面に接続されている、
請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の着陸誘導設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電界結合方式を利用した無線給電システムに関し、特に無人の飛行装置に電力を供給するための着陸誘導設備に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、物流、測量、農業、災害対策等、様々な分野でドローン(Drone)と呼ばれる無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)の活用に向けた取り組みが進められている。また、近年、電界結合方式を利用した無線電力伝送が可能なドローンが開発されている。このようなドローンに関する技術の例として、例えば、特許文献1に開示されている飛行装置及び駐機場が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-123199号公報
【0004】
しかしながら、上述した技術では、飛行装置が駐機場の適切な位置に着陸し得ないことがある。また、上述した技術では、飛行装置が無線給電を実行する目的で駐機場に着陸した際に、飛行装置に取り付けられている受電電極が駐機場に設置されている二つの送電電極と電界結合してしまい、適切な無線給電を実行し得なくなってしまうことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、無人航空機が適切な位置に着陸し、適切な無線電力伝送を実行することを補佐することが可能な着陸誘導設備を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、少なくとも二つの脚と、前記脚に取り付けられ、電界結合方式を利用した無線電力伝送に使用される二つの第一電極とを備える無人航空機が着陸し、前記無線電力伝送に使用される二つの第二電極が設置されている着陸面に接続されており、前記無人航空機が前記無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、前記着陸面と交差する軸の周りに所定の角度を超えて前記無人航空機が回転し得ない態様で少なくとも二つの前記脚に囲まれる領域を占有している着陸誘導部材を備える着陸誘導設備である。
【0007】
また、上述した着陸誘導設備において、前記着陸誘導部材は、前記脚の少なくとも一つに沿った外形を有する。
【0008】
また、上述した着陸誘導設備において、前記着陸誘導部材は、前記無線電力伝送を妨げない範囲の電気伝導率を有する材料で作製されている。
【0009】
また、上述した着陸誘導設備において、前記着陸誘導部材は、前記無線電力伝送を妨げない範囲の透磁率を有する材料で作製されている。
【0010】
また、上述した着陸誘導設備において、前記着陸誘導部材は、前記無線電力伝送を妨げない範囲の電気伝導率を有する材料で作製されている部材により前記着陸面に接続されている。
【0011】
また、上述した着陸誘導設備において、前記着陸誘導部材は、前記無線電力伝送を妨げない範囲の透磁率を有する材料で作製されている部材により前記着陸面に接続されている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、無人航空機が適切な位置に着陸し、適切な無線電力伝送を実行することを補佐することが可能な着陸誘導設備を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る無人航空機及び着陸誘導設備の一例を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る無人航空機及び着陸誘導設備の一例を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係る無人航空機及び着陸誘導設備の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1及び図2を参照しながら実施形態に係る無人航空機及び着陸誘導設備について説明する。図1及び図2は、本発明の実施形態に係る無人航空機及び着陸誘導設備の一例を示す図である。図1及び図2は、無人航空機1と、着陸誘導設備2とを示している。
【0015】
以下の説明では、図1に示したX軸、Y軸及びZ軸を有する三次元直交座標を適宜使用する。X軸は、無人航空機1の後方から前方に向かう方向に平行であり、無人航空機1が着陸する着陸面に平行な軸である。Z軸は、重力が加わる方向と反対の方向を示す軸である。Y軸は、X軸及びZ軸と直交し、無人航空機1が着陸する着陸面に平行な軸である。図1に示すように、X軸、Y軸及びZ軸は、右手系を形成している。
【0016】
図1は、無人航空機1及び着陸誘導設備2を+X方向側から見た場合を示している。図2は、無人航空機1及び着陸誘導設備2を+Y方向側から見た場合を示している。また、図1及び図2は、いずれも無人航空機1が着陸誘導設備2のうち無線電力伝送を実行可能な位置に着陸した場合の一例を示している。
【0017】
無人航空機1は、例えば、ドローンである。図1及び図2に示すように、無人航空機1は、本体11と、腕121と、腕122と、腕123と、腕124と、プロペラ131と、プロペラ132と、プロペラ133と、プロペラ134と、脚142と、脚144と、第一電極152と、第一電極154と、カメラ16とを備える。
【0018】
本体11は、例えば、無人航空機1を構成している各要素を制御するマイクロコントローラ、無人航空機1に電力を供給するバッテリーが収納されている筐体である。
【0019】
腕121は、本体11から+X方向に伸びている中空の部材であり、プロペラ131を回転させるモータ、ギヤ、シャフト等の機械的な要素等が収納されている。腕122は、本体11から+Y方向に伸びている中空の部材であり、プロペラ132を回転させるモータ、ギヤ、シャフト等の機械的な要素等が収納されている。腕123は、本体11から-X方向に伸びている中空の部材であり、プロペラ133を回転させるモータ、ギヤ、シャフト等の機械的な要素等が収納されている。腕124は、本体11から-Y方向に伸びている中空の部材であり、プロペラ134を回転させるモータ、ギヤ、シャフト等の機械的な要素等が収納されている。プロペラ131、プロペラ132、プロペラ133及びプロペラ134は、回転して揚力を発生させる。
【0020】
脚142は、二つの棒状の部材と、長方形の板状の部材とを備える。二つの棒状の部材は、本体11から+Y方向側に伸びている。長方形の板状の部材は、これら二つの棒状の部材の先端に取り付けられており、長手方向がX軸と平行であり、最も広い面がXY平面と平行である。同様に、脚144は、二つの棒状の部材と、長方形の板状の部材とを備える。二つの棒状の部材は、本体11から-Y方向側に伸びている。長方形の板状の部材は、これら二つの棒状の部材の先端に取り付けられており、長手方向がX軸と平行であり、最も広い面がXY平面と平行である。
【0021】
第一電極152及び第一電極154は、いずれも電界結合方式を利用した無線電力伝送に使用される受電電極である。或いは、第一電極152及び第一電極154は、いずれも電界結合方式を利用した無線電力伝送に使用される送電電極である。また、第一電極152及び第一電極154は、いずれも各面がXY平面、YZ平面又はZX平面と平行であり、最も長い辺がX軸に平行であり、最も短い辺がZ軸に平行な直方体状に形成されている。カメラ16は、無人航空機1の周囲の画像を撮影する。
【0022】
着陸誘導設備2は、ベース部21と、第二電極222と、第二電極224と、着陸誘導部材232と、着陸誘導部材234とを備える。
【0023】
ベース部21は、例えば、無人航空機1が着陸するポートに設置され、各面がXY平面、YZ平面又はZX平面と平行な直方体状に形成されている部材である。また、ベース部21は、無人航空機1が着陸する着陸面21Pを有する。着陸面21Pは、ベース部21のうちXY平面に平行であり、+Z方向側に配置されている面である。
【0024】
第二電極222及び第二電極224は、第一電極152及び第一電極154が受電電極である場合、いずれも電界結合方式を利用した無線電力伝送に使用される送電電極である。或いは、第二電極222及び第二電極224は、第一電極152及び第一電極154が送電電極である場合、いずれも電界結合方式を利用した無線電力伝送に使用される受電電極である。
【0025】
第二電極222及び第二電極224は、いずれも各面がXY平面、YZ平面又はZX平面と平行であり、最も長い辺がX軸に平行であり、最も短い辺がZ軸に平行な直方体状に形成されている。
【0026】
第二電極222は、無人航空機1が着陸誘導設備2に無線電力伝送を実行可能な位置に着陸した場合、図1に示すように、第一電極152と対向する。第二電極224は、無人航空機1が着陸誘導設備2に無線電力伝送を実行可能な位置に着陸した場合、図1に示すように、第一電極154と対向する。
【0027】
着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234は、着陸面21PのうちY軸に平行な方向において第二電極222と第二電極224とに挟まれた領域に接続されている略長方形の板状の部材である。
【0028】
着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234は、無人航空機1の脚142及び脚144に沿った外形を有する。具体的には、着陸誘導部材232は、図1に示すように、無人航空機1の脚142の傾きに沿った角度で-Y方向側に傾いている。また、着陸誘導部材234は、図1に示すように、無人航空機1の脚144に沿った角度で+Y方向側に傾いている。さらに、着陸誘導部材232の+Z方向側の縁と、着陸誘導部材234の+Z方向側の縁との間には、無人航空機1が第一電極152を第二電極222と対向させ、第一電極154を第二電極224と対向させるように着陸面21Pに着陸した際に、カメラ16が入り込むために必要な間隔が設けられている。
【0029】
着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234は、無人航空機1が着陸面21Pのうち無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、着陸面21Pと交差する軸の周りに所定の角度を超えて無人航空機1が回転し得ない態様で脚142と脚144とに囲まれる領域を占有している。例えば、着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234は、無人航空機1が着陸面21Pのうち無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、着陸面21Pに垂直な軸の周りに無人航空機1が所定の角度を超えて回転しようとしても、当該回転を防止する上でX軸に平行な方向に十分に長い寸法を有している。
【0030】
着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234は、無線電力伝送を妨げない範囲の電気伝導率を有する材料で作製されていることが好ましい。また、着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234は、無線電力伝送を妨げない範囲の透磁率を有する材料で作製されていることが好ましい。例えば、着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234は、例えば、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)で作成されている。
【0031】
着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234は、無線電力伝送を妨げない範囲の電気伝導率を有する材料で作製されているネジ等の部材により着陸面21Pに接続されていることが好ましい。また、着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234は、無線電力伝送を妨げない範囲の透磁率を有する材料で作製されているネジ等の部材により着陸面に接続されていることが好ましい。
【0032】
着陸誘導部材232は、無人航空機1が着陸面21Pのうち無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、脚142が引っ掛からないよう、表面が滑らかになっていることが好ましい。或いは、着陸誘導部材232は、無人航空機1が着陸面21Pのうち無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、脚142が引っ掛からないよう、凹凸、孔、切り欠き等が出来る限り少ないことが好ましい。
【0033】
また、着陸誘導部材234は、無人航空機1が着陸面21Pのうち無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、脚144が引っ掛からないよう、表面が滑らかになっていることが好ましい。着陸誘導部材234は、無人航空機1が着陸面21Pのうち無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、脚144が引っ掛からないよう、凹凸、孔、切り欠き等が出来る限り少ないことが好ましい。
【0034】
なお、着陸誘導部材232と着陸誘導部材234とは、例えば、最も面積が大きな面がZ方向と交差する板状の部材で接続されていてもよい。この板状の部材は、例えば、着陸誘導部材232の+Z方向側の端部と着陸誘導部材234の+Z方向側の端部とを接続している。或いは、この板状の部材は、着陸誘導部材232の±Z方向側の端部以外の部分と着陸誘導部材234の±Z方向側の端部以外の部分とを接続している。
【0035】
次に、図3を参照しながら着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234と異なる着陸誘導部材について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る無人航空機及び着陸誘導設備の一例を示す図である。図3は、いずれも無人航空機1が着陸誘導設備2のうち無線電力伝送を実行可能な位置に着陸した場合の一例を示している。図3に示した着陸誘導設備2aは、着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234の代わりに、着陸誘導部材23を備える。なお、図3に示した着陸誘導部材23以外は、図1及び図2に示したものと同様である。
【0036】
着陸誘導部材23は、着陸面21PのうちY軸に平行な方向において第二電極222と第二電極224とに挟まれた領域に接続されている部材である。
【0037】
着陸誘導部材23は、無人航空機1の脚142及び脚144に沿った外形を有する。具体的には、着陸誘導部材23の+Y方向側の面は、図3に示すように、無人航空機1の脚142の傾きに沿った角度で-Y方向側に傾いている。また、着陸誘導部材23の-Y方向側の面は、図3に示すように、無人航空機1の脚144の傾きに沿った角度で+Y方向側に傾いている。さらに、着陸誘導部材23のZ方向の寸法は、無人航空機1が第一電極152を第二電極222と対向させ、第一電極154を第二電極224と対向させるように着陸面21Pに着陸した際、カメラ16に接触しない寸法となっている。
【0038】
着陸誘導部材23は、無人航空機1が着陸面21Pのうち無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、着陸面21Pと交差する軸の周りに所定の角度を超えて無人航空機1が回転し得ない態様で脚142と脚144とに囲まれる領域を占有している。例えば、着陸誘導部材23は、無人航空機1が着陸面21Pのうち無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、着陸面21Pに垂直な軸の周りに無人航空機1が所定の角度を超えて回転しようとしても、当該回転を防止する上でX軸に平行な方向に十分に長い寸法を有している。
【0039】
着陸誘導部材23は、無線電力伝送を妨げない範囲の電気伝導率を有する材料で作製されていることが好ましい。また、着陸誘導部材23は、無線電力伝送を妨げない範囲の透磁率を有する材料で作製されていることが好ましい。
【0040】
着陸誘導部材23は、無線電力伝送を妨げない範囲の電気伝導率を有する材料で作製されているネジ等の部材により着陸面21Pに接続されていることが好ましい。また、着陸誘導部材23は、無線電力伝送を妨げない範囲の透磁率を有する材料で作製されているネジ等の部材により着陸面に接続されていることが好ましい。
【0041】
着陸誘導部材23は、無人航空機1が着陸面21Pのうち無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、脚142及び脚144の少なくとも一方が引っ掛からないよう、表面が滑らかになっていることが好ましい。或いは、着陸誘導部材23は、無人航空機1が着陸面21Pのうち無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、脚142及び脚144の少なくとも一方が引っ掛からないよう、凹凸、孔、切り欠き等が出来る限り少ないことが好ましい。
【0042】
以上、実施形態に係る着陸誘導設備2及び着陸誘導設備2aについて説明した。着陸誘導設備2は、無人航空機1が無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、着陸面21Pと交差する軸の周りに所定の角度を超えて無人航空機1が回転し得ない態様で脚142と脚144とに囲まれる領域を占有している着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234を備える。或いは、着陸誘導設備2aは、無人航空機1が無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、着陸面21Pと交差する軸の周りに所定の角度を超えて無人航空機1が回転し得ない態様で脚142と脚144とに囲まれる領域を占有している着陸誘導部材23を備える。
【0043】
無人航空機1は、無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、X軸に平行な軸及びZ軸に平行な軸の少なくとも一方を軸として回転してしまったり、Y軸に平行な方向に位置がずれてしまったりすることがある。しかし、着陸誘導設備2及び着陸誘導設備2aは、このような事態が発生しても、脚142及び脚144の少なくとも一方に接触して無人航空機1を着陸面21Pの適切な位置に導くことができる。また、これにより、着陸誘導設備2及び着陸誘導設備2aは、第一電極152及び第一電極154の少なくとも一方が第二電極222及び第二電極224と電界結合による短絡となり、適切な無線給電を実行し得なくなってしまうことを防止することができる。したがって、着陸誘導設備2及び着陸誘導設備2aは、無人航空機1が適切な位置に着陸し、適切な無線電力伝送を実行することを補佐することができる。
【0044】
また、着陸誘導設備2は、脚142に沿った外形を有する着陸誘導部材232と、脚144に沿った外形を有する着陸誘導部材234とを備える。或いは、着陸誘導設備2aは、脚142及び脚144に沿った外形を有する着陸誘導部材23を備える。
【0045】
これにより、着陸誘導設備2及び着陸誘導設備2aは、無人航空機1が無線電力伝送を実行可能な位置に着陸する際に、X軸に平行な軸及びZ軸に平行な軸の少なくとも一方を軸として回転してしまったり、Y軸に平行な方向に位置がずれてしまったりしても、脚142及び脚144の少なくとも一方に接触して無人航空機1を着陸面21Pの適切な位置に更に円滑に導くことができる。
【0046】
また、着陸誘導設備2は、無線電力伝送を妨げない範囲の電気伝導率を有する材料で作製されている着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234を備える。或いは、着陸誘導設備2aは、無線電力伝送を妨げない範囲の電気伝導率を有する材料で作製されている着陸誘導部材23を備える。
【0047】
これにより、着陸誘導設備2及び着陸誘導設備2aは、無人航空機1により実行される無線電力伝送を妨げること無く、適切な無線電力伝送を実行させることができる。
【0048】
また、着陸誘導設備2は、無線電力伝送を妨げない範囲の透磁率を有する材料で作製されている着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234を備える。或いは、着陸誘導設備2aは、無線電力伝送を妨げない範囲の透磁率を有する材料で作製されている着陸誘導部材23を備える。
【0049】
これにより、着陸誘導設備2及び着陸誘導設備2aは、無人航空機1により実行される無線電力伝送を妨げること無く、適切な無線電力伝送を実行させることができる。
【0050】
また、着陸誘導設備2は、無線電力伝送を妨げない範囲の電気伝導率を有する材料で作製されている部材により着陸面21Pに接続されている着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234を備える。或いは、着陸誘導設備2aは、無線電力伝送を妨げない範囲の電気伝導率を有する材料で作製されている部材により着陸面21Pに接続されている着陸誘導部材23を備える。
【0051】
これにより、着陸誘導設備2及び着陸誘導設備2aは、無人航空機1により実行される無線電力伝送を妨げること無く、適切な無線電力伝送を実行させることができる。
【0052】
また、着陸誘導設備2は、無線電力伝送を妨げない範囲の透磁率を有する材料で作製されている部材により着陸面21Pに接続されている着陸誘導部材232及び着陸誘導部材234を備える。或いは、着陸誘導設備2aは、無線電力伝送を妨げない範囲の透磁率を有する材料で作製されている部材により着陸面21Pに接続されている着陸誘導部材23を備える。
【0053】
これにより、着陸誘導設備2及び着陸誘導設備2aは、無人航空機1により実行される無線電力伝送を妨げること無く、適切な無線電力伝送を実行させることができる。
【0054】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明した。ただし、着陸誘導設備は、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、置換、組み合わせ及び設計変更の少なくとも一つを加えることができる。
【0055】
また、上述した本発明の実施形態の効果は、一例として説明した効果である。したがって、本発明の実施形態は、上述した効果以外にも上述した実施形態の記載から当業者が認識し得る他の効果も奏し得る。
【符号の説明】
【0056】
1…無人航空機、11…本体、121,122,123,124…腕、131,132,133,134…プロペラ、142,144…脚、152,154…第一電極、16…カメラ、2,2a…着陸誘導設備、21…ベース部、21P…着陸面、222,224…第二電極、23,232,234…着陸誘導部材
図1
図2
図3