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特開2023-89867ゲームを提供するためのシステム、方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023089867
(43)【公開日】2023-06-28
(54)【発明の名称】ゲームを提供するためのシステム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/65 20140101AFI20230621BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20230621BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20230621BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20230621BHJP
【FI】
A63F13/65
A63F13/69
A63F13/80 B
A63F13/79
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021204632
(22)【出願日】2021-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】100125195
【弁理士】
【氏名又は名称】尾畑 雄一
(72)【発明者】
【氏名】土井 将之
(72)【発明者】
【氏名】所 晃弘
(72)【発明者】
【氏名】小榑 亮太
(72)【発明者】
【氏名】山本 啓太
(57)【要約】
【課題】 スポーツ等の試合の成績情報を用いたゲームの興趣を向上させる。
【解決手段】
本発明の一実施形態に係るゲーム提供サーバ10は、通信ネットワーク20を介して成績情報管理サーバ22及びユーザ端末30と通信可能に接続されており、当該ユーザ端末30を操作するユーザに対して、成績情報管理サーバ22から提供されるスポーツ等の試合の成績情報を用いたゲームを提供する。当該サーバ10は、ユーザによって選択されたゲームコンテンツを含むデッキを設定し、対応する試合の成績情報、及び、デッキに含まれるゲームコンテンツに関連付けられたパラメータの値に基づいて当該ユーザに対して報酬を付与するから、単に試合の成績を予想するようなゲームと比較して、ゲームコンテンツを用いたデッキの編成に関する楽しみをユーザに与える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、ゲームを提供するためのシステムであって、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、読取可能な命令の実行に応じて、
特定の試合に対するデッキであって、ユーザによって選択された1又は複数のゲームコンテンツを含む前記デッキを設定するステップと、
前記特定の試合の成績情報、及び、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々に関連付けられた第1パラメータの値に少なくとも基づいて、前記ユーザに対して報酬を付与するステップと、を実行する、
システム。
【請求項2】
前記ゲームコンテンツは、前記試合の参加者に関連付けられており、
前記報酬を付与するステップは、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々に関連付けられた前記参加者の前記成績情報、及び、前記第1パラメータの値に少なくとも基づいて、前記ユーザに対して前記報酬を付与することを含む、
請求項1のシステム。
【請求項3】
前記第1パラメータは、前記参加者が有するパラメータである、
請求項2のシステム。
【請求項4】
前記第1パラメータは、倍率であり、
前記報酬を付与するステップは、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々に関連付けられた前記参加者の前記成績情報に基づく基準スコアに対して前記参加者が有する前記第1パラメータの値を適用することによってスコアを算出し、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々の前記スコアに少なくとも基づいて、前記ユーザに対して前記報酬を付与することを含む、
請求項3のシステム。
【請求項5】
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、さらに、複数のユーザの各々の前記デッキの設定状況に少なくとも基づいて、複数の参加者の各々が有する前記第1パラメータの値を設定するステップを実行する、
請求項4のシステム。
【請求項6】
前記第1パラメータの値を設定するステップは、前記複数のユーザの各々の前記デッキに含まれる頻度が高い前記参加者ほど小さな値となるように、前記第1パラメータの値を設定することを含む、
請求項5のシステム。
【請求項7】
前記ゲームコンテンツは、第2パラメータを有し、
前記報酬を付与するステップは、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々に関連付けられた前記参加者の前記成績情報、前記第1パラメータの値、及び、前記第2パラメータの値に少なくとも基づいて、前記ユーザに対して前記報酬を付与することを含む、
請求項3ないし6何れかのシステム。
【請求項8】
前記第2パラメータは、無償の前記ゲームコンテンツよりも有償の前記ゲームコンテンツの方が前記ユーザにとって有利な値が設定されている、
請求項7のシステム。
【請求項9】
前記報酬を付与するステップは、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々に関連付けられた前記参加者の前記成績情報、及び、前記第1パラメータの値に基づいて、前記ユーザに対して第1報酬を付与する一方、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々に関連付けられた前記参加者の前記成績情報、前記第1パラメータの値、及び、前記第2パラメータの値に少なくとも基づいて、前記ユーザに対して第2報酬を付与することを含む、
請求項8のシステム。
【請求項10】
前記試合は、複数の試合期間に区切られており、
前記デッキを設定するステップは、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々を前記複数の試合期間の少なくとも1つに関連付けることを含み、
前記報酬を付与するステップは、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々が関連付けられた前記試合期間に対応する前記成績情報、及び、前記第1パラメータの値に少なくとも基づいて、前記ユーザに対して前記報酬を付与することを含む、
請求項1ないし9何れかのシステム。
【請求項11】
前記複数の試合期間の各々は、第3パラメータが関連付けられており、
前記報酬を付与するステップは、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々が関連付けられた前記試合期間に対応する前記成績情報、及び、前記試合期間に関連付けられた前記第3パラメータの値、並びに、前記第1パラメータの値に少なくとも基づいて、前記ユーザに対して前記報酬を付与することを含む、
請求項10のシステム。
【請求項12】
前記第1パラメータ及び前記第3パラメータは、倍率であり、
前記報酬を付与するステップは、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々に関連付けられた前記試合期間に対応する前記成績情報に基づく基準スコアに対して、前記試合期間に関連付けられた前記第1パラメータの値、及び、前記第3パラメータの値を適用することによってスコアを算出し、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々の前記スコアに少なくとも基づいて、前記ユーザに対して前記報酬を付与することを含む、
請求項11のシステム。
【請求項13】
1又は複数のコンピュータによって実行され、ゲームを提供するための方法であって、
特定の試合に対するデッキであって、ユーザによって選択された1又は複数のゲームコンテンツを含む前記デッキを設定するステップと、
前記特定の試合の成績情報、及び、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々に関連付けられた第1パラメータの値に少なくとも基づいて、前記ユーザに対して報酬を付与するステップと、を備える、
方法。
【請求項14】
ゲームを提供するためのプログラムであって、1又は複数のコンピュータに、
特定の試合に対するデッキであって、ユーザによって選択された1又は複数のゲームコンテンツを含む前記デッキを設定するステップと、
前記特定の試合の成績情報、及び、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々に関連付けられた第1パラメータの値に少なくとも基づいて、前記ユーザに対して報酬を付与するステップと、を実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームを提供するためのシステム、方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、スポーツ等の試合の成績情報(「スタッツ」と呼ばれることもある。)を活用した様々なゲームが提供されている。例えば、下記特許文献1には、スポーツでの特定の選手の成績を予測するゲームが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-012706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したような従来のゲームにおいて、ユーザは、スポーツ選手の成績の予測を楽しむことができるものの、こうした予測自体の楽しみだけでは満足しないユーザも存在し得る。
【0005】
本発明の実施形態は、スポーツ等の試合の成績情報を用いたゲームの興趣を向上させることを目的の一つとする。本発明の実施形態の他の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るシステムは、1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、ゲームを提供するためのシステムであって、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、読取可能な命令の実行に応じて、特定の試合に対するデッキであって、ユーザによって選択された1又は複数のゲームコンテンツを含む前記デッキを設定するステップと、前記特定の試合の成績情報、及び、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々に関連付けられた第1パラメータの値に少なくとも基づいて、前記ユーザに対して報酬を付与するステップと、を実行する。
【0007】
本発明の一実施形態に係る方法は、1又は複数のコンピュータによって実行され、ゲームを提供するための方法であって、特定の試合に対するデッキであって、ユーザによって選択された1又は複数のゲームコンテンツを含む前記デッキを設定するステップと、前記特定の試合の成績情報、及び、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々に関連付けられた第1パラメータの値に少なくとも基づいて、前記ユーザに対して報酬を付与するステップと、を備える。
【0008】
本発明の一実施形態に係るプログラムは、ゲームを提供するためのプログラムであって、1又は複数のコンピュータに、特定の試合に対するデッキであって、ユーザによって選択された1又は複数のゲームコンテンツを含む前記デッキを設定するステップと、前記特定の試合の成績情報、及び、前記1又は複数のゲームコンテンツの各々に関連付けられた第1パラメータの値に少なくとも基づいて、前記ユーザに対して報酬を付与するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の様々な実施形態は、スポーツ等の試合の成績情報を用いたゲームの興趣を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るゲーム提供サーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図。
図2】ユーザ情報テーブル151が管理する情報を例示する図。
図3】コンテンツ情報テーブル152が管理する情報を例示する図。
図4】参加者情報テーブル153が管理する情報を例示する図。
図5】成績情報テーブル154が管理する情報を例示する図。
図6】デッキ管理テーブル155が管理する情報を例示する図。
図7】デッキを設定する際にサーバ10が実行する処理を例示するフローチャート。
図8】試合選択画面50を例示する図。
図9】デッキ編成画面60を例示する図。
図10】選手選択画面70を例示する図。
図11】カード選択画面80を例示する図。
図12】カード詳細画面90を例示する図。
図13】デッキ編成画面60を例示する図。
図14】試合の開始に応じてサーバ10が実行する処理を例示するフローチャート。
図15】途中経過画面200を例示する図。
図16】結果画面210を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。各図面において、同一の又は類似する構成要素に対しては同一の参照符号が付され得る。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係るゲーム提供サーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。サーバ10は、図示するように、インターネット等の通信ネットワーク20を介して、成績情報管理サーバ22及びユーザ端末30と通信可能に接続されている。図1においては、1つのユーザ端末30のみが図示されているが、サーバ10は、複数のユーザ端末30と通信可能に接続され得る。サーバ10は、ユーザ端末30を操作するユーザに対してゲームを提供する。ゲーム提供サーバ10は、本発明のシステムの全部又は一部を実装する装置の一例である。
【0013】
本実施形態において、サーバ10が提供するゲームは、スポーツ等の試合の成績情報を用いたゲームであり、当該成績情報は、成績情報管理サーバ22から提供される。成績情報管理サーバ22は、一般的なコンピュータとして構成されており、例えば、対応するスポーツ等の運営組織によって管理される。また、本実施形態のゲームの対象となる試合は、現実世界のスポーツの試合に限定されず、例えば、仮想世界のスポーツ(eスポーツ)の試合、並びに、スポーツ以外の様々な競技(将棋及び麻雀等)及びイベント等の試合を含む。
【0014】
まず、ゲーム提供サーバ10のハードウェア構成について説明する。ゲーム提供サーバ10は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ11と、メインメモリ12と、入出力I/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0015】
コンピュータプロセッサ11は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0016】
入出力I/F13は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F13は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
【0017】
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0018】
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。例えば、ストレージ15は、図1に示すように、ユーザに関する情報を管理するユーザ情報テーブル151と、ゲームで用いられるゲームコンテンツに関する情報を管理するコンテンツ情報テーブル152と、試合に参加する参加者に関する情報を管理する参加者情報テーブル153と、試合の成績情報を管理する成績情報テーブル154と、ユーザによる指示に応じて設定されるデッキに関する情報を管理するデッキ管理テーブル155とを有する。また、例えば、ストレージ15は、本発明の一実施形態に係るサーバ側プログラム40を記憶する。当該プログラム40は、ゲーム提供サーバ10を、ゲームを提供するためのシステムの全部又は一部として機能させるためのプログラムである。サーバ側プログラム40の少なくとも一部は、ウェブブラウザ又はその他のアプリケーションを介して、ユーザ端末30側において実行されるように構成され得る。
【0019】
本実施形態において、ゲーム提供サーバ10は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、サーバ10は、1又は複数のサーバ装置によって構成され得る。
【0020】
このように構成されたゲーム提供サーバ10は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有し、ユーザ端末30にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーション(例えば、本実施形態のゲーム用のアプリケーション等)からの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をユーザ端末30に対して送信する。ユーザ端末30では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が出力される。
【0021】
次に、ユーザ端末30のハードウェア構成について説明する。ユーザ端末30は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ31と、メインメモリ32と、入出力I/F33と、通信I/F34と、ストレージ(記憶装置)35とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0022】
コンピュータプロセッサ31は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ35等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ32に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ32は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0023】
入出力I/F33は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F33は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F33は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
【0024】
通信I/F34は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0025】
ストレージ35は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ35は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ35が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。
【0026】
本実施形態において、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータ、又はゲーム専用端末等として構成され得る。
【0027】
このように構成されたユーザ端末30を操作するユーザは、ストレージ35等にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーションを介したサーバ10との通信を実行することによって、サーバ10が提供するゲームをプレイすることができる。
【0028】
次に、このように構成されたゲーム提供サーバ10が有する機能について説明する。サーバ10のコンピュータプロセッサ11は、図1に示すように、メインメモリ12に読み込まれたプログラム(例えば、サーバ側プログラム40の少なくとも一部)に含まれる命令を実行することによって、管理機能制御部111、及び、ゲーム進行制御部112として機能するように構成されている。
【0029】
管理機能制御部111は、本実施形態におけるゲームの管理機能の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、管理機能制御部111は、管理機能に関する様々な画面の画面データ及び制御データ等をユーザ端末30に対して送信し、ユーザ端末30において出力される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をユーザ端末30に対して送信する。管理機能制御部111によって制御される管理機能は、例えば、ログイン処理(ユーザ認証)、課金制御、及び、ユーザアカウントの管理等を含む。
【0030】
ゲーム進行制御部112は、本実施形態におけるゲームの進行の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、ゲーム進行制御部112は、ゲームを進行させるための様々な画面の画面データ及び制御データ等をユーザ端末30に対して送信し、ユーザ端末30において出力される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をユーザ端末30に対して送信する。
【0031】
本実施形態において、ゲーム進行制御部112は、特定の試合に対するデッキを設定するように構成されている。当該デッキは、ユーザによって選択された1又は複数のゲームコンテンツを含む。例えば、ゲーム進行制御部112は、複数の試合の中からユーザによって選択された試合に関連付けて、当該試合に対するデッキを設定する。例えば、ゲーム進行制御部112は、ユーザによって使用可能な(例えば、ユーザが所持する)複数のゲームコンテンツの中から当該ユーザによって選択されたゲームコンテンツを含むデッキを設定する。設定されたデッキに関する情報は、例えば、デッキ管理テーブル155において管理される。特定の試合に対するデッキの設定は、例えば、当該特定の試合の開始前の所定タイミング(例えば、試合の開始日時の所定時間前等)までに行われる。
【0032】
また、ゲーム進行制御部112は、上記特定の試合の成績情報、及び、設定されたデッキに含まれる1又は複数のゲームコンテンツの各々に関連付けられた第1パラメータの値に少なくとも基づいて、ユーザに対して報酬を付与するように構成されている。成績情報は、例えば、成績情報管理サーバ22から取得され、成績情報テーブル154において管理される。各ゲームコンテンツの第1パラメータの値は、例えば、コンテンツ情報テーブル152において管理される。ユーザに対して付与される報酬は、様々な種類の報酬を含み、例えば、仮想的及び電子的な報酬(ポイント、スコア、キャラクタ、及び、アイテム等)、及び、現実の報酬を含む。また、当該報酬は、ゲームコンテンツを含む。
【0033】
このように、本実施形態におけるゲーム提供サーバ10は、ユーザによって選択されたゲームコンテンツを含むデッキを設定し、対応する試合の成績情報、及び、デッキに含まれるゲームコンテンツに関連付けられたパラメータの値に基づいて当該ユーザに対して報酬を付与するから、単に試合の成績を予想するようなゲームと比較して、ゲームコンテンツを用いたデッキの編成に関する楽しみをユーザに与える。このように、ゲーム提供サーバ10は、スポーツ等の試合の成績情報を用いたゲームの興趣を向上させる。
【0034】
本実施形態において、デッキを編成するためのゲームコンテンツは、様々な仮想的及び電子的なコンテンツを含み、例えば、カード、キャラクタ、又は、アイテム等として実装される。
【0035】
また、本実施形態において、ゲームコンテンツは、試合の参加者(選手又は競技者等と言うこともできる。)が関連付けられるようにしてもよい。例えば、こうしたゲームコンテンツは、プロスポーツ選手のトレーディングカードのようなコンテンツとして実装され得る。この場合、ゲーム進行制御部112は、デッキに含まれる各ゲームコンテンツに関連付けられた参加者の成績情報、及び、各ゲームコンテンツに関連付けられた第1パラメータの値に少なくとも基づいて、報酬を付与するように構成され得る。こうした構成は、対応するゲームコンテンツをデッキに含める参加者に関する戦略性をユーザに対して要求し、この結果、ゲームの興趣をより一層向上させる。
【0036】
また、上記第1パラメータを、試合の参加者が有するパラメータとしてもよい。この場合、参加者が有する第1パラメータの値は、例えば、参加者情報テーブル153において管理される。また、この場合、例えば、同一の参加者が関連付けられた複数のゲームコンテンツ(例えば、同一の参加者のカードであってレアリティの異なるカード等)は、関連付けられる第1パラメータの値も同一となる。こうした構成は、対応するゲームコンテンツをデッキに含める参加者に関する戦略性をより一層要求する。
【0037】
また、上記第1パラメータを、試合の参加者が有する倍率としてもよい。この場合、ゲーム進行制御部112は、デッキに含まれる各ゲームコンテンツに関連付けられた参加者の成績情報に基づく基準スコアに対して当該参加者が有する倍率の値を適用する(乗じる)ことによってスコアを算出し、各ゲームコンテンツのスコアに少なくとも基づいて報酬を付与するように構成され得る。この場合、報酬は、例えば、各ゲームコンテンツのスコアの合計値、それに基づくランキング、又は、こうしたスコアに少なくとも基づいて付与される仮想的及び電子的なアイテム等、或いは、現実のアイテム等を含む。こうした構成は、参加者が有する倍率を考慮したデッキの編成に関する楽しみをユーザに対して与える。
【0038】
また、ゲーム進行制御部112は、複数のユーザの各々のデッキの設定状況に少なくとも基づいて、複数の参加者の各々が有する倍率の値を設定するように構成され得る。例えば、倍率の値は、複数のユーザの各々のデッキに含まれる頻度が高い(関連付けられたゲームコンテンツが含まれるデッキの数が多い)参加者ほど小さな値(低い倍率)となる。例えば、参加者が有する倍率の値は、過去の1又は複数の試合(例えば、直近の1又は複数の試合等)の各々に対する複数のユーザのデッキの設定状況に基づいて、最新の値が設定(更新)される。また、例えば、参加者が有する倍率の値は、試合毎に設定され(例えば、参加者及び試合の組合せ毎に設定され)、特定の試合に対する複数のユーザの各々のデッキの設定状況に基づいて、当該特定の試合用の倍率の値が設定される。こうした構成は、参加者が有する倍率の値の設定に関する楽しみをユーザに対して与える。
【0039】
また、ゲームコンテンツは、参加者を介して関連付けられる第1パラメータとは別に、直接に関連付けられる第2パラメータを有するようにしてもよい。例えば、同一の参加者が関連付けられた複数のゲームコンテンツは、その第1パラメータの値は同一であるが、その第2パラメータの値は異なり得る。この場合、ゲーム進行制御部112は、デッキに含まれる各ゲームコンテンツに関連付けられた参加者の成績情報、当該参加者が有する第1パラメータの値、及び、各ゲームコンテンツが有する第2パラメータの値に少なくとも基づいて、報酬を付与するように構成され得る。こうした構成は、デッキの編成に関する戦略性を、より一層ユーザに対して要求する。
【0040】
本実施形態において、上記第2パラメータは、無償のゲームコンテンツよりも有償のゲームコンテンツの方がユーザにとって有利な値が設定されるようにしてもよい。また、この場合、ゲーム進行制御部112は、デッキに含まれる各ゲームコンテンツに関連付けられた参加者の成績情報、及び、当該参加者が有する第1パラメータの値に基づいて、ユーザに対して第1報酬を付与する一方、デッキに含まれる各ゲームコンテンツに関連付けられた参加者の成績情報、当該参加者が有する第1パラメータの値、及び、各ゲームコンテンツが有する第2パラメータの値に少なくとも基づいて、ユーザに対して第2報酬を付与するように構成され得る。つまり、この場合、有償のゲームコンテンツの方がユーザにとって有利な値が設定される第2パラメータは、第2報酬の付与の際には考慮される一方、第1報酬の付与の際には考慮されない。こうした構成は、有償のゲームコンテンツを保有するユーザ、及び、有償のゲームコンテンツを保有しないユーザの両方の良好な満足度を実現し得る。
【0041】
本実施形態において、ゲーム進行制御部112は、デッキに含まれる各ゲームコンテンツを、試合を区切る複数の試合期間(対象のスポーツ等の種類に応じて、様々な名称で呼ばれ、例えば、クオーター、ピリオド、ラウンド、及びハーフ等と呼ばれる。)の少なくとも1つに関連付けると共に、各ゲームコンテンツに関連付けられた試合期間に対応する成績情報、及び、各ゲームコンテンツに関連付けられた第1パラメータの値に少なくとも基づいて、ユーザに対して報酬を付与するように構成され得る。こうした構成は、ゲームコンテンツの試合期間への関連付けに関する戦略性をユーザに対して要求し、この結果、ゲームの興趣をより一層向上させる。
【0042】
本実施形態において、複数の試合期間の各々に対して、第3パラメータが関連付けられるようにしてもよい。この場合、ゲーム進行制御部112は、デッキに含まれる各ゲームコンテンツに関連付けられた試合期間に対応する成績情報、及び、当該試合期間に関連付けられた第3パラメータの値、並びに、各ゲームコンテンツに関連付けられた第1パラメータの値に少なくとも基づいて、ユーザに対して報酬を付与するように構成され得る。こうした構成は、ゲームコンテンツの試合期間への関連付けに関する戦略性を、より一層ユーザに対して要求する。
【0043】
また、上記第1及び第3パラメータを倍率としてもよく、この場合、ゲーム進行制御部112は、デッキに含まれる各ゲームコンテンツに関連付けられた試合期間に対応する成績情報に基づく基準スコアに対して、当該試合期間に関連付けられた倍率(第3パラメータ)の値、及び、当該ゲームコンテンツに関連付けられた倍率(第1パラメータ)の値を適用する(乗じる)ことによってスコアを算出し、各ゲームコンテンツのスコアに少なくとも基づいて、ユーザに対して報酬を付与するように構成され得る。この場合、報酬は、例えば、各ゲームコンテンツのスコアの合計値、それに基づくランキング、又は、こうしたスコアに基づいて付与される仮想的及び電子的なアイテム等、或いは、現実のアイテム等を含む。こうした構成は、ゲームコンテンツ及び試合期間に関連付けられた倍率を考慮したデッキの編成をユーザに対して要求し、この結果、ゲームの興趣をより一層向上させる。
【0044】
次に、このような機能を有する本実施形態のゲーム提供サーバ10の一態様としての具体例について説明する。この例において、ゲーム提供サーバ10は、プロバスケットボールの特定のチームの試合の成績情報を用いたゲームを提供する。なお、サーバ10が、こうしたゲームに加えて、対象のチームのファン向けの様々なサービスを提供するようにしてもよい。
【0045】
まず、この例において、各テーブルが管理する情報について説明する。図2は、この例において、ユーザ情報テーブル151が管理する情報を例示する。この例におけるユーザ情報テーブル151は、ゲームを利用(プレイ)するユーザに関する情報を管理し、図示するように、個別のユーザを識別する「ユーザアカウント」に対応付けて、アカウント名、性別、及び生年月日等を含む「基本情報」、様々なアイテムに交換可能なポイントの保有数である「保有ポイント数」、同じく様々なアイテムに交換可能なコインの保有数である「保有コイン数」、保有する選手カード(ゲームコンテンツ)に関する情報である「保有カード情報」等の情報を管理する。保有カード情報は、個別の選手カードを識別するカードIDを含む。ポイントは、詳しくは後述するが、ゲームの報酬の一部としてユーザに対して付与される。また、コインは、現実の通貨によって購入される、有償のアイテムである。
【0046】
この例では、初めてゲームをプレイするユーザに対して、所定の複数の選手カードが付与される。その後、ユーザは、選手カードを、有償で購入することができ、例えば、所定数のコインとの交換によって取得することができる。また、ユーザは、選手カードを、無償で獲得することもでき、例えば、ポイントとの交換によって取得することができ、また、様々な報酬(例えば、ログインボーナス等)として取得することができる。ユーザによる選手カードの取得に応じて、保有カード情報が更新される。なお、例えば有償の選手カードについては、NFT(Non Fungible Token)の技術を用いて、個別の選手カードを識別可能に管理するようにしてもよい。
【0047】
図3は、この例において、コンテンツ情報テーブル152が管理する情報を例示する。この例におけるコンテンツ情報テーブル152は、デッキの編成に用いられるゲームコンテンツとしての選手カードに関する情報を管理し、図示するように、個別の選手カードを識別する「カードID」に対応付けて、対応する選手を識別する「選手ID」、カードの画像に関する情報である「画像情報」、課金対象(有償)のカードであるか否かを示す「課金フラグ」、「レアリティ」等の情報を管理する。カードIDによって識別される選手カードは、選手カードの種類と言うこともできる。この例では、同一の選手を対象にした複数の選手カードが存在し、これらの複数の選手カードは、画像(外観)、課金フラグ、及び、レアリティの少なくとも1つが相互に異なる。
【0048】
図4は、この例において、参加者情報テーブル153が管理する情報を例示する。この例における参加者情報テーブル153は、バスケットボールの試合の参加者としての、対象のチームに所属する選手に関する情報を管理し、図示するように、個別の選手を識別する「選手ID」に対応付けて、「氏名」、「画像情報」、「ポジション」、「オッズ」等の情報を管理する。
【0049】
この例において、選手が有するオッズ(第1パラメータ)は、詳しくは後述するが、スコアを算出する際に適用される倍率である。各選手の最新のオッズは、直近に行われた試合に対する複数のユーザの各々のデッキの設定状況に基づいて決定される。具体的には、直近の試合に対して各ユーザによって設定されたデッキに含まれる、対応する選手カードの数が多い(つまり、対応する選手カードが含まれるデッキの数が多い)選手ほど、オッズの値が小さくなる(倍率が低くなる)。
【0050】
図5は、この例において、成績情報テーブル154が管理する情報を例示する。この例における成績情報テーブル154は、対象のチームの試合の成績に関する情報を管理し、図示するように、個別の試合を識別する「試合ID」、個別の試合期間(クオーター)を識別する「期間ID」、及び、個別の選手を識別する「選手ID」の組合せに対応付けて、「基準スコア」等の情報を管理する。このように、成績情報テーブル154は、特定の試合の特定の試合期間(クオーター)における特定の選手の成績情報を管理する。
【0051】
また、基準スコアには、EFF(Efficiencyの略語)と呼ばれる、バスケットボールの選手の貢献度を表す値が設定される。EFFは、具体的には、例えば、以下の計算式によって算出される。

EFF=(得点+リバウンド数+アシスト数+スティール数+ブロック数)-(フィールドゴールの失敗数+フリースローの失敗数+ターンオーバー数)

EFFは、試合の各期間(クオーター)の終了に応じて、成績情報管理サーバ22から提供される。
【0052】
なお、EFFは、バスケットボールの試合における選手の成績情報の一例であって、その他の様々な情報を、成績情報として用いることができる。
【0053】
図6は、この例において、デッキ管理テーブル155が管理する情報を例示する。この例におけるデッキ管理テーブル155は、設定されたユーザのデッキに関する情報を管理し、図示するように、個別のユーザを識別する「ユーザアカウント」、及び、個別の試合を識別する「試合ID」の組合せに対応付けて、デッキに含まれるキャプテンの選手カードを識別する「キャプテン選手カードID」、キャプテンの選手が獲得したスコアである「キャプテン選手スコア」、デッキに含まれる第1クオーターの選手カードを識別する「第1Q選手カードID」、第1クオーターの選手が獲得したスコアである「第1Q選手スコア」、デッキに含まれる第2クオーターの選手カードを識別する「第2Q選手カードID」、第2クオーターの選手が獲得したスコアである「第2Q選手スコア」、デッキに含まれる第3クオーターの選手カードを識別する「第3Q選手カードID」、第3クオーターの選手が獲得したスコアである「第3Q選手スコア」、デッキに含まれる第4クオーターの選手カードを識別する「第4Q選手カードID」、第4クオーターの選手が獲得したスコアである「第4Q選手スコア」、対応する試合で獲得したポイント数である「獲得ポイント数」等の情報を管理する。このように、ユーザのデッキは、試合に関連付けて(試合毎に)設定される。
【0054】
また、詳しくは後述するが、デッキは、5人の選手に対応する5枚の選手カードを含み、5人の選手(つまり、5枚の選手カード)の各々には、キャプテンの役割、及び、第1~第4クオーターの役割の何れかが割り当てられる。キャプテンの役割の選手には、第1~第4クオーターの全てが関連付けられ、第1~第4クオーターの役割の選手には、対応する1つのクオーターが関連付けられる。
【0055】
以上、この例において、各テーブルが管理する情報について説明した。次に、この例において、ゲーム提供サーバ10が実行する処理、及び、ユーザ端末30において出力される画面等について説明する。図7は、デッキを設定する際に、サーバ10が実行する処理を例示するフローチャートである。サーバ10は、まず、図示するように、ユーザによる試合の選択を受け付ける(ステップS100)。試合の選択の受付は、ユーザ端末30において出力される画面を介して行われる。
【0056】
図8は、ユーザが対象の試合を選択するための試合選択画面50を例示する。当該画面50は、デッキの設定が可能な1又は複数の試合を一覧表示する。具体的には、当該画面50には、図示するように、各々が個別の試合に対応する1又は複数の試合オブジェクト52が上下方向に並べて配置される。
【0057】
試合選択画面50に一覧表示される試合(つまり、デッキの設定が可能な試合)は、対象のチームの試合であって、デッキの設定の受付が開始されており、かつ、その受付が締め切られていない試合である。この例では、試合の開催日の1ヶ月前の午前0時からデッキの設定の受付が開始され、その後、試合の開催日の午前0時に、その受付が締め切られる。ユーザは、デッキの設定の受付期間において、デッキを編成することができる。
【0058】
試合オブジェクト52は、図示するように、対応する試合の対戦相手チーム名、及び、試合の開始日時、並びに、デッキの設定の受付の締め切り日時までの残り時間を表示し、その右下隅において、円形のデッキ設定状況表示オブジェクト521を有する。当該オブジェクト521は、対応する試合に対するデッキの設定状況を表示し、具体的には、対応するユーザのデッキを設定済みである場合は「済」という文字が、当該デッキを設定済みでない場合は「未」という文字が、それぞれ付加される。ユーザが試合オブジェクト52を選択すると、サーバ10によって、対応する試合の選択が受け付けられる。
【0059】
図7のフローチャートに戻り、続いて、サーバ10は、デッキを設定する(ステップS110)。図9は、試合選択画面50の試合オブジェクト52の選択に応じて、当該画面50に代えて出力されるデッキ編成画面60を例示する。当該画面60は、図示するように、デッキの設定の対象となる試合に関する情報(対戦相手チーム名、及び、試合開始日時)を表示すると共に、画面左側に位置すると共に上下方向に延びるキャプテン選手オブジェクト620と、画面右側において上下方向に並べて配置される第1~第4クオーター選手オブジェクト621~624とを有する。キャプテン選手オブジェクト620は、キャプテンの役割の選手カードを登録するためのオブジェクトであり、第1~第4クオーター選手オブジェクト621~624は、それぞれ、第1~第4クオーターの役割の選手カードを登録するためのオブジェクトである。図9のデッキ編成画面60は、何れの選手カードも登録されていない状態に対応しており、この場合、5つのオブジェクト620~624には、それぞれ「未選択」という文字列が付加されている。
【0060】
この例では、キャプテン選手オブジェクト620及び第4クオーター選手オブジェクト624の右下隅には、「x2」という文字列が付加されている。詳しくは後述するが、これらのオブジェクト620、624に対応する選手(つまり、キャプテンの選手、及び、第4クオーターの選手)によって獲得されるスコアに対して、2倍のスコアボーナス(第3パラメータ)が適用される。
【0061】
図10は、デッキ編成画面60のオブジェクト620~624の何れかの選択に応じて、当該画面60に重ねて出力される選手選択画面70を例示する。当該画面70には、図示するように、各々が個別の選手に関する情報を表示する複数の個別表示領域72が、2列で並べて配置される。
【0062】
個別表示領域72は、対応する選手の画像、氏名、ポジション、及び、最新のオッズの値を表示する。これらの情報は、参加者情報テーブル153において管理されている。
【0063】
この例では、デッキに含めることができる同一の選手の選手カードは1枚である(言い換えると、同一の選手の複数枚の選手カードをデッキに含めることはできない。)。選手選択画面70において、デッキに既に含まれる選手カードに対応する選手は、一覧表示から除外される。
【0064】
図11は、選手選択画面70の個別表示領域72の選択に応じて、当該画面70に代えて出力されるカード選択画面80を例示する。当該画面80は、図示するように、対応する選手の基本情報を表示する基本情報表示領域82と、ユーザが保有する、対応する選手の選手カードを一覧表示する一覧表示領域84とを有する。基本情報表示領域82は、対応する選手の画像、氏名、ポジション、及び、最新のオッズの値を表示する。
【0065】
一覧表示領域84には、各々が個別の選手カードに対応する1又は複数の個別表示領域841が2列で並べて配置される。なお、対応する選手の選手カードをユーザが1枚も保有していない場合には、領域84において、その旨が表示される。個別表示領域841は、対応する選手カードの画像を表示する。
【0066】
図12は、カード選択画面80の個別表示領域841の選択に応じて、当該画面80に代えて出力されるカード詳細画面90を例示する。当該画面90は、図示するように、対応する選手カードの詳細を表示する詳細表示領域92と、「このカードを選択」という文字列が付加された選択ボタン94とを有する。詳細表示領域92は、対応する選手カードの画像、説明文、及び、ポイントボーナス(第2パラメータ)に関する情報を表示する。
【0067】
この例では、レアリティが「レア」以上である選手カードに対して「ポイントボーナス」が設定されており、また、さらに、課金対象の選手カードに対して「期間限定ポイントボーナス」が設定されている。図12のカード詳細画面90は、レアリティが「レア」以上の課金対象の選手カードが表示されている場合に対応しており、詳細表示領域92において、ポイントボーナス及び期間限定ポイントボーナスの内容(何れも「10%UP」)が表示されている。期間限定ポイントボーナスは、所定期間にのみ適用される。
【0068】
カード詳細画面90の選択ボタン94が選択されると、対応する選手カードがデッキに登録される。選手カードの登録に応じて、デッキ管理テーブル155のキャプテン選手カードID、及び、第1Q~第4Q選手カードIDのうちの対応するフィールドが更新される。
【0069】
図13は、キャプテンの選手カード、及び、第1クオーターの選手カードが登録された状態のデッキ編成画面60を例示する。この状態のデッキ編成画面60では、図示するように、キャプテンの選手カードに対応するキャプテン選手オブジェクト620、及び、第1クオーターの選手カードに対応する第1クオーター選手オブジェクト621において、登録されている選手カードの画像64、及び、対応する選手のオッズを表示するオッズオブジェクト66が配置される。ユーザは、デッキの設定の受付期間中に、キャプテンの選手カード、及び、第1~第4クオーターの選手カードの全てを登録する。
【0070】
以上、デッキの設定の際の処理について説明した。次に、試合の開始に応じて実行される処理について説明する。図14は、試合の開始に応じて、サーバ10が実行する処理を例示するフローチャートである。サーバ10は、まず、図示するように、クオーター単位の成績情報を取得するのを待機する(ステップS200においてNO)。この例では、試合の各クオーターが終了する都度、終了したクオーターの成績情報として、各選手の基準スコア(EFF)が、成績情報管理サーバ22から提供される。
【0071】
そして、クオーター単位の成績情報を取得すると(ステップS200においてYES)、続いて、サーバ10は、各ユーザのデッキのスコアを更新する(ステップS210)。具体的には、各ユーザのデッキに含まれる、キャプテンの選手のスコア、及び、対応するクオーターの選手のスコアが更新される。例えば、第2クオーターの成績情報を取得した場合、デッキ管理テーブル155のキャプテン選手スコアには、キャプテンの選手の基準スコア(第2クオーターのEFF)に対して、当該選手のオッズ、及び、キャプテンの役割に対して設定されているオッズボーナス(2倍)を乗じた値が加算されると共に、同じくデッキ管理テーブル155の第2クオーター選手スコアに、第2クオーターの選手の基準スコア(第2クオーターのEFF)に対して、当該選手のオッズを乗じた値が設定される。また、例えば、第4クオーターの成績情報を取得した場合、デッキ管理テーブル155のキャプテン選手スコアには、キャプテンの選手の基準スコア(第4クオーターのEFF)に対して、当該選手のオッズ、及び、キャプテンの役割に対して設定されているオッズボーナス(2倍)を乗じた値が加算されると共に、同じくデッキ管理テーブル155の第4クオーター選手スコアに、第4クオーターの選手の基準スコア(第4クオーターのEFF)に対して、当該選手のオッズ、及び、第4クオーターの役割に対して設定されているオッズボーナス(2倍)を乗じた値が設定される。
【0072】
図15は、試合中に、ユーザによる指示に応じてユーザ端末30において出力される途中経過画面200を例示する。当該画面200は、図示するように、対象の試合に関する情報(対戦相手チーム名等)、及び、進行中のクオーター(図15の例では、第2クオーター)を表示すると共に、デッキに含まれる各選手のスコアをそれぞれ表示する第1表示領域202及び第2表示領域204を有する。
【0073】
第1表示領域202は、対応するユーザのデッキに含まれる複数の選手カードの各々の画像2021が水平方向に並べて配置されており、各画像2021の下側には、対応する選手が獲得したスコアを表示するスコアオブジェクト2022が配置されている。当該領域202は、水平方向へのスライド又はフリック操作等によって、表示される選手カードが切り替わる。一方、第2表示領域204は、対応するユーザのデッキに含まれる各選手のスコアを表形式で表示する。
【0074】
図15の例では、第2クオーターの進行中であるので、第1表示領域202及び第2表示領域204においては、キャプテンの選手及び第1クオーターの選手がそれぞれ、第1クオーターで獲得したスコアが表示されている。
【0075】
図14のフローチャートに戻り、こうしてスコアを更新すると、試合終了(第4クオーターの終了)でない場合(ステップS220においてNO)、ステップS200(クオーター単位の成績情報の取得の待機)へと戻る。その後、第2~第4クオーターの成績情報を取得する都度、デッキのスコアの更新が繰り返し行われ、試合が終了すると(ステップS220においてYES)、サーバ10は、各ユーザのポイントを更新する(ステップS230)。具体的には、デッキに含まれる各選手が獲得したスコアに対して、対応する選手カードのポイントボーナスを適用することによって各選手のポイントが算出され、各選手のポイントを合算した値が、ユーザの獲得ポイント数となる。ユーザが獲得したポイントは、デッキ管理テーブル155の獲得ポイント数に登録されると共に、ユーザ情報テーブル151の保有ポイント数に加算される。
【0076】
図16は、試合の終了後、ユーザによる指示に応じてユーザ端末30において出力される結果画面210を例示する。当該画面210は、図示するように、対象の試合に関する情報(対戦相手チーム名、及び、試合開始日時)を表示すると共に、結果の概要を表示する第1表示領域212、及び、デッキに含まれる各選手のスコアを表示する第2表示領域214を有する。第1表示領域212は、ユーザが対象の試合で獲得したスコア(各選手のスコアの合計値)、獲得したスコアのランキング(ユーザ間での順位)、及び、獲得したポイントを表示し、また、「保有ポイントを確認」という文字列が付加されたポイント確認ボタン216を有する。当該ボタン216が選択されると、ユーザが保有するポイント数の確認及びポイントの使用のための図示しない画面が出力され、ユーザは、当該画面を介して、保有ポイント数の確認、及び、ポイントのアイテム等への交換を行うことができる。
【0077】
また、第2表示領域214は、上述した途中経過画面200の第2表示領域204と同様に、対応するユーザのデッキに含まれる各選手のスコアを表形式で表示する。
【0078】
上述した例では、プロバスケットボールの特定のチームの試合の成績情報を用いたゲームが提供されるようにしたが、複数のチームの試合の成績情報を用いたゲームとしてもよい。この場合、複数のチームの中からユーザによって選択されたチームの試合を対象に、選択されたチームに所属する選手の選手カードを含むデッキを設定するようにしてもよい。
【0079】
上述した例では、選手のオッズは、直近に行われた試合に対する複数のユーザの各々のデッキの設定状況に基づいて決定されるようにしたが、試合毎に、選手のオッズを決定するようにしてもよい。この場合、選手のオッズは、例えば、選手ID及び試合IDの組合せに対応付けて管理され、対応する試合に対する複数のユーザの各々のデッキの設定状況に基づいて決定される。そして、対応する試合に対するデッキの設定の受付が締め切られると、この試合用の選手のオッズが確定する。また、複数のユーザの各々のデッキの設定状況に基づくオッズの決定は、オッズを決定する方法の一例であって、本実施形態の他の例では、その他の様々な方法でオッズが決定され得る。
【0080】
上述した例では、選手に対してオッズが設定されるようにしたが、選手カードに対してオッズが設定されるようにしてもよい。この場合、同一の選手が関連付けられた複数の選手カードに対して、相互に異なるオッズが設定され得る。
【0081】
上述した例では、選手の基準スコアに対してオッズを適用することによって各選手のスコアを算出し、各選手が獲得したスコアに対してポイントボーナスを適用して各選手のポイントを算出し、各選手のポイントを合算した値をユーザが獲得するようにしたが、こうしたスコア、及び、ポイントの算出方法は一例であり、本実施形態の他の例では、その他の様々な方法で、スコア、ポイント、又は、その他の報酬がユーザに対して付与される。例えば、オッズ以外のパラメータを選手カードに関連付けて、当該パラメータの値に少なくとも基づいて、ユーザに対してスコア、ポイント、又は、その他の報酬を付与するようにしてもよい。
【0082】
上述した例では、バスケットボールの試合の成績情報を用いたゲームが提供されるようにしたが、本実施形態の他の例では、バスケットボール以外の他のスポーツの試合、又は、スポーツ以外の様々な競技及びイベント等の試合の成績情報を用いたゲームが提供される。
【0083】
以上説明した本実施形態に係るゲーム提供サーバ10は、ユーザによって選択されたゲームコンテンツ(例えば、選手カード)を含むデッキを設定し、対応する試合の成績情報、及び、デッキに含まれるゲームコンテンツに関連付けられたパラメータ(例えば、対応する選手のオッズ)の値に基づいて当該ユーザに対して報酬(例えば、スコア及びポイント)を付与するから、単に試合の成績を予想するようなゲームと比較して、ゲームコンテンツを用いたデッキの編成に関する楽しみをユーザに与える。このように、ゲーム提供サーバ10は、スポーツ等の試合の成績情報を用いたゲームの興趣を向上させる。
【0084】
本発明の他の実施形態において、上述した実施形態におけるゲーム提供サーバ10が有する機能の一部又は全部は、ゲーム提供サーバ10及びユーザ端末30が協動することによって実現され、又は、ユーザ端末30によって実現され得る。
【0085】
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0086】
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
【0087】
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。
【符号の説明】
【0088】
10 ゲーム提供サーバ
11 コンピュータプロセッサ
111 管理機能制御部
112 ゲーム進行制御部
15 ストレージ
151 ユーザ情報テーブル
152 コンテンツ情報テーブル
153 参加者情報テーブル
154 成績情報テーブル
155 デッキ管理テーブル
22 成績情報管理サーバ
30 ユーザ端末
40 サーバ側プログラム
50 試合選択画面
60 デッキ編成画面
70 選手選択画面
80 カード選択画面
90 カード詳細画面
200 途中経過画面
210 結果画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16