(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023089884
(43)【公開日】2023-06-28
(54)【発明の名称】仏壇等の祈りの対象物の置物
(51)【国際特許分類】
A47G 33/02 20060101AFI20230621BHJP
【FI】
A47G33/02 D
A47G33/02 G
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021204676
(22)【出願日】2021-12-16
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】506109454
【氏名又は名称】株式会社 小堀
(74)【代理人】
【識別番号】100195431
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 史樹
(72)【発明者】
【氏名】小堀 賢一
(57)【要約】 (修正有)
【課題】神聖さを感じ取ることができる仏壇等の祈りの対象物の置物を提供する。
【解決手段】置物100は、自然木を用いた祈りの対象物を配置する置物であって、置物100の本体を構成する木目を有する本体部200と、対象物を配置するための配置部400と、配置部400に取り付けられた扉部材600と、を含み、扉部材600は表面に木目を有し、扉部材600の木目が本体部200の木目と揃うものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自然木を用いた祈りの対象物を配置する置物であって、
前記置物の本体を構成する木目を有する本体部と、
前記対象物を配置するための配置部と、
前記配置部に取り付けられた扉部材と、を含み、
前記扉部材は表面に木目を有し、前記扉部材の木目が前記本体部の木目と揃うものである祈りの対象物を配置する置物。
【請求項2】
前記扉部材は前記本体部に蝶番で取り付けられており、
前記蝶番が平面視において曲面を有する曲がり蝶番である請求項1記載の祈りの対象物を配置する置物。
【請求項3】
前記本体部は平面視円形状であり、
前記扉部材は、前記配置部の左側に配置される第1扉部材と、前記配置部の右側に配置される第2扉部材と、を有し、
前記第1扉部材及び前記第2扉部材は観音開きによって配置部の開閉が可能であり、
前記第1扉部材及び前記第3扉部材は、平面視において円弧状である請求項1又は2記載の祈りの対象物を配置する置物。
【請求項4】
前記配置部内に挿入して固定され、前記対象物を配置するケース部材を含む請求項1、2又は3記載の祈りの対象物を配置する置物。
【請求項5】
前記配置部に載置部が設けられ、前記載置部に引き出し部が設けられる請求項1乃至4のいずれか1項に記載の祈りの対象物を配置する置物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仏壇や神棚等の祈りの対象物の置物に関する。
【背景技術】
【0002】
古くから我が国の人々は、祈りの習慣をもっており、山や岩、樹木といった自然のものから、使い親しんでいる道具類に至るまで、神(霊魂)が宿ると考え、祈りの対象となっていた。
【0003】
宗教と言えば何となく抵抗がある人々であっても、神聖なものには憧れや愛着がある人が多く、慶事や弔事にとらわれず無意識に祈る人が多い。そして、日本人の51.8%が無宗教という統計があり、これは世界で5番目の多さである。
【0004】
特に日本人には、一般的に、山、岩、樹木という自然のものから道具類に至るまで、そこに神仏や魂が宿るという思いがある。
【0005】
先行文献1では、仏壇としては一般には使用されなかった自然石が用いられた仏壇が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
京都の伝統産業の一つに仏壇仏具がある。この仏壇仏具を作る技術者は、技術だけでなく、製品に魂を吹き込み、神聖さを生み出している。
【0008】
しかしながら、長い歴史の中で、見本、型及び下絵といったものが蓄積され、現在、当該技術者達は、先人が残したものを参考にすることが多く、新しく創作することがほとんどなくなってしまった。
【0009】
このようなことは技術の伝承という意味では良いが、神聖さが感じ取れる製品がなくなってしまうという問題がある。
【0010】
本発明の目的は、神聖さを感じ取ることができる仏壇、神棚、厨子等の祈りの対象物の置物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の局面に係る祈りの対象物を配置する置物は、自然木を用いた祈りの対象物を配置する置物であって、
前記置物の本体を構成する木目を有する本体部と、
前記対象物を配置するための配置部と、
前記配置部に取り付けられた扉部材と、を含み、
前記扉部材は表面に木目を有し、前記扉部材の木目が前記本体部の木目と揃うものである祈りの対象物を配置する置物である。
【0012】
自然木の形状をそのまま用いているため、人々はその自然木の形状に神聖さを感じることができる。
【0013】
本発明の第2の局面に係る祈りの対象物を配置する置物は、第1の局面に係る祈りの対象物を配置する置物であって、前記扉部材は前記本体部に蝶番で取り付けられており、
前記蝶番が平面視において曲面を有する曲がり蝶番である祈りの対象物を配置する置物である。
【0014】
曲がり蝶番によって扉部材を本体部に取り付けることにより、扉部材の開き具合が大きくなり、祈りの対象物を配置部に出し入れし易くなる。
【0015】
また、曲がり蝶番は、扉部材の上下に配置されるため、看者から見え難く、美観を損ないにくいという効果を有する。
【0016】
本発明の第3の局面に係る祈りの対象物を配置する置物は、第1の局面又は第2の局面に係る祈りの対象物を配置する置物であって、前記本体部は平面視円形状であり、
前記扉部材は、前記配置部の左側に配置される第1扉部材と、前記配置部の右側に配置される第2扉部材と、を有し、
前記第1扉部材及び前記第2扉部材は観音開きによって配置部の開閉が可能であり、
前記第1扉部材及び前記第3扉部材は、平面視円弧状である祈りの対象物を配置する置物である。
【0017】
扉部材が観音開きすることにより、開閉がし易く、また、祈りの対象物の出し入れもし易いという効果を有する。
【0018】
また、本体部が平面視円形状であり、扉部材が平面視円弧状であることにより、本体部と扉部材が木目が揃っていることもあり、違和感なく一体となっているように見え、神聖さを感じ易いという効果を有する。
【0019】
本発明の第4の局面に係る祈りの対象物を配置する置物は、第1の局面、第2の局面又は第3の局面に係る祈りの対象物を配置する置物であって、前記配置部内に挿入して固定され、前記対象物を配置するケース部材を含む祈りの対象物を配置する置物である。
【0020】
配置部内にケース部材を挿入することにより、高級感が増すという効果を有する。
【0021】
なお、ケース部材の形状は、立方体であってもよく、また、円柱状であってもよい。配置部はケース部材を挿入できる形状となる。
【0022】
本発明の第5の局面に係る祈りの対象物を配置する置物は、第1の局面乃至第4の局面に係る祈りの対象物を配置する置物であって、前記配置部に載置部が設けられ、前記載置部に引き出し部が設けられる祈りの対象物を配置する置物である。
【0023】
配置部内に載置部を設けることにより、一段高いところに祈りの対象物を配置することができ、神聖さを感じ易くなると共に、載置部内に引き出し部を設けることにより利便性が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明に係る一実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が閉じた状態の正面図。
【
図2】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が開いた状態の正面図。
【
図3】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が閉じた状態の側面図。
【
図4】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が閉じた状態の背面図。
【
図5】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が開いた状態の部分斜視図。
【
図6】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉を開いた状態のA-A側面断面図。
【
図7】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が開いた状態の正面図。
【
図8】本発明に係る一実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が閉じた状態の正面図。
【
図9】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が閉じた状態の斜視図。
【
図10】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が開いた状態の正面図。
【
図11】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が開いた状態の平面図。
【
図12】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が閉じた状態の側面図。
【
図13】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が閉じた状態の背面図。
【
図14】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が開いた状態の正面図。
【
図15】本発明に係る一実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が閉じた状態の正面図。
【
図16】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が閉じた状態の斜視図。
【
図17】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が開いた状態の正面図。
【
図18】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が開いた状態であり、引き出しを出した状態の斜視図。
【
図19】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が閉じた状態の側面図。
【
図20】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が閉じた状態の側面図。
【
図21】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が閉じた状態の背面図。
【
図22】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が閉じた状態の平面図。
【
図23】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が開いた状態の部分斜視図。
【
図24】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が開いた状態の部分平面図。
【
図25】同実施形態の祈りの対象物を配置する置物の扉が開いた状態の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態に関して図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1乃至
図7に示すように、本実施形態に係る祈りの対象物の置物100は、
カットされた木目を有する自然木である本体部200と、
本体部200を載置する載置部材300と、
本体部200の側面であるxz平面側に配置される配置部400と、
配置部400に挿入されるケース部材500と、
配置部400の開口部分に取り付けられた扉部材600と、
ケース部500内に配置される祈願の対象物700と、を含む。
【0026】
図1は、扉部材600が閉じられた状態の図面である。
図2は扉部材600が開けられた状態の図面である。
【0027】
祈りの対象物の置物100の例としては、仏壇、神棚、厨子等が挙げられる。
【0028】
本体部200は、本実施形態では北山杉が用いられており、z軸方向の寸法が60cm程度に切断された丸太であり、xy平面の直径が約30cmである。
【0029】
なお、本体部200はどのような形状であってもよく、どのような大きさであってもよい。
【0030】
また、本実施形態では丸太が用いられているが、皮が付いた状態のものであってもよい。
【0031】
本体部200は、自然の状態の木の形状をそのまま利用するものであり、本実施形態の本体部200は、60cm程度に切断したものであり、皮を剥ぎ乾燥させ、漆が塗られた北山杉が用いられている。
【0032】
載置部材300は、本体部200を載置するところである。本実施形態では、載置部材300はxy平面視円形状である。
【0033】
本実施形態では、載置部材300は、北山杉が用いられており、z軸方向の寸法が約3cmであり、直径が約40cmである。
【0034】
本実施形態では、載置部材300も本体部200と同様に漆が塗布されている。
【0035】
なお、載置部材300が設けられない構成であってもよい。
【0036】
本実施形態では、配置部400は、ケース部材500が挿入されており、本体部200のxz平面の略中央部がくり抜かれたところである。
【0037】
配置部400は本体部200をy軸方向に貫通させてもよいが、見栄えが悪くなるため貫通させないものが好ましい。
【0038】
本実施形態では、配置部400においてくり抜かれた木材が扉部材600に用いられている。
【0039】
配置部400は、ケース部材500が挿入できるように、ケース部材500より若干大きい形状である。
【0040】
配置部400の形状は、ケース部材500の形状に合わせた形状である。
【0041】
図6に示すように、本実施形態では、ケース部材500は、xz平面視四角形である。
【0042】
また、ケース部材500は、xy平面視では、y軸負方向側が、本体部200のxy平面視のy軸負方向側の形状に合わせた形状となっている。
【0043】
図2に示すように、ケース部材500は、z軸正方向側に配置される上面部510と、
z軸負方向側に配置される下面部520と、
x軸負方向側に配置される側面部の第1側面部530と、
x軸正方向側に配置される側面部の第2側面部540と、
y軸正方向側に配置される側面部の第3側面部550と、を含む。
【0044】
上面部510は、x軸正方向側の辺とy軸正方向側(奥側)の辺がxy平面視において直角になっており、x軸負方向側の辺とy軸正方向側(奥側)の辺もxy平面視において直角になっている。
【0045】
上面部510のy軸負方向側の辺(正面側)は、円弧状になっており、配置部400の入口部分であるy軸負方向側の形状に合わせた形状となっている。
【0046】
上面部510の内側(z軸負方向側)の面及び正面側(y軸負方向側)の面には金箔が貼られている。なお、金箔が貼られているものでなく、金色に塗付されるものであってもよい。
【0047】
下面部520は、上面部510と同様に、x軸正方向側の辺とy軸正方向側(奥側)の辺がxy平面視において直角になっており、x軸負方向側の辺とy軸正方向側(奥側)の辺もxy平面視において直角になっている。
【0048】
下面部520のy軸負方向側の辺(正面側)は、円弧状になっており、配置部400の入口部分であるy軸負方向側の形状に合わせた形状となっている。
【0049】
下面部520の内側(z軸正方向側)の面及び正面側(y軸負方向側)の面には金箔が貼られている。なお、金箔が貼られているものでなく、金色に塗付されるものであってもよい。
【0050】
本実施形態では、下面部520は、正面側(y軸負方向側)において、x軸負方向(第1側面部530側)に広がる第1下面端部521を有する。
【0051】
同様に、下面部520は、正面側(y軸負方向側)において、x軸正方向(第2側面部540側)に広がる第2下面端部522を有する。
【0052】
下面部520は、第1下面端部521及び第2下面端部522を有することにより、上面部510より正面側(y軸負方向側)の円弧状の半径も大きくなっており、上面部510より広くなっている。
【0053】
したがって、看者から下面部520が広く見え、祈願の対象物700を載置したときの見栄えが良くなるという効果を有する。
【0054】
第1側面部530は、x軸負方向側に配置されるところであり、yz平面視略四角形である。
【0055】
第1側面部530は、上側(z軸正方向側)には上面部510が接続されており、下側(z軸負方向側)には下面部520が接続されており、y軸正方向側(入口とは反対側)には第3側面部550が接続されている。
【0056】
第1側面部530の内側(x軸正方向側)の面及び正面側(y軸負方向側)の面には金箔が貼られている。なお、金箔が貼られているものでなく、金色に塗付されるものであってもよい。
【0057】
第2側面部540は、上側(z軸正方向側)には上面部510が接続されており、下側(z軸負方向側)には下面部520が接続されており、y軸正方向側(入口とは反対側)には第3側面部550が接続されている。
【0058】
第2側面部540の内側(x軸負方向側)の面及び正面側(y軸負方向側)の面には金箔が貼られている。なお、金箔が貼られているものでなく、金色に塗付されるものであってもよい。
【0059】
第3側面部550は、上側(z軸正方向側)には上面部510が接続されており、下側(z軸負方向側)には下面部520が接続されており、x軸負方向側には第1側面部530が接続されており、x軸正方向側には第2側面部540が接続されている。
【0060】
第3側面部550の内側(y軸負方向側)には金箔が貼られている。
【0061】
扉部材600は、配置部400の開口部分に取り付けられる扉であり、本実施形態では、扉部材600は観音開きをするものである。
【0062】
具体的には、扉部材600は、xy平面視略円弧状であり、配置部400において、くり抜いた木材から作成される。
【0063】
つまり、もともと配置されていた位置の木材を扉部材600として用いる。
【0064】
そのため、本体部200と扉部材600とは木目が揃っており又はほぼ揃っており、
図1に示すように、扉を閉じた状態の場合であっても神聖さを感じることができる。
【0065】
扉部材600は、xy平面視円弧状であり、蝶番(630、640)によって本体部200に取付けられている。
【0066】
本実施形態では、蝶番(630、640)は、曲り蝶番が用いられており、曲り蝶番はxy平面視において円弧状である。
【0067】
したがって、扉部材600と曲り蝶番(630,640)とはしっかりと固定され、安定した開閉が可能である。
【0068】
また、扉部材600には、本体部200と同様に漆が塗布されている。
【0069】
本実施形態における扉部材600は、観音開き式の扉であり、x軸負方向側(左側)に配置される第1扉部材610と、
x軸正方向側(右側)に配置される第2扉部材620と、を有する。
【0070】
本実施形態において、曲り蝶番(630、640)は、第1扉部材610を本体部200に取付ける第1蝶番630と、
第2扉部材620を本体部200に取付ける第2蝶番640と、を有する。
【0071】
曲がり蝶番(630、640)は、xy平面視略L字状のプレートが二枚、先端の軸(630a、630b、640a、640b)で取り付けられており、かつ、L字状の一辺が円弧状になっている。
【0072】
具体的には、曲がり蝶番(630、640)の一辺の先端に軸(630a、630b、640a、640b)が取り付けられており、他方の一辺が円弧状になっている。
【0073】
曲がり蝶番(630、640)の軸(630a、630b、640a、640b)は、本体部200の半径方向外側に配置され、本体部200より外方に位置している。
【0074】
したがって、扉部材600は、曲がり蝶番(630、640)の軸(630a、630b、640a、640b)で回転するため、180度以上、扉部材600が回転する。
【0075】
また、第1蝶番630は、第1扉部材610の上面(z軸正方向側)を本体部200の配置部400の上側下面に取付ける第1上蝶番631と、
第1扉部材610の下面(z軸負方向側)を本体部200の配置部400の下側上面に取付ける第1下蝶番632と、を有する。
【0076】
第2蝶番640は、第2扉部材620の上面(z軸正方向側)を本体部200の配置部400の上側下面に取付ける第2上蝶番641と、
第2扉部材620の下面(z軸負方向側)を本体部200の配置部400の下側上面に取付ける第2下蝶番642と、を有する。
【0077】
つまり、第1扉部材610は、上面(z軸正方向側)が第1上蝶番631、下面(z軸負方向側)が第1下蝶番632によって、本体部200の配置部400に取付けられる。
【0078】
これにより、第1扉部材610を180度以上開くことが可能であり、また、第1上蝶番631及び第1下蝶番632が見えにくく見栄えが良いという効果を有する。
【0079】
同様に、第2扉部材620は、上面(z軸正方向側)が第2上蝶番641、下面(z軸負方向側)が第2下蝶番642によって、本体部200の配置部400に取付けられる。
【0080】
これにより、第2扉部材620を180度以上開くことが可能であり、また、第2上蝶番641及び第2下蝶番642が見えにくく見栄えが良いという効果を有する。
【0081】
なお、扉部材600には、扉部材600を開閉するためのつまみ部を有するような構成であってもよい。
【0082】
これにより、開閉がし易くなるという効果を有する。
【0083】
また、本実施形態では、曲がり蝶番(630、640)が使用され、扉部材600の上面と配置部400の上側下面、扉部材600の下面と配置部400の下側上面に取り付けられているが、扉部材600の側面と配置部400の側面に蝶番が取り付けられる構成であってもよい。
【0084】
対象部700は、使用者の祈りの対象である。祈りの対象は使用者によって異なるためどのようなものであってもよい。
【0085】
対象物700の例としては、御札、仏像等が挙げられる。
【0086】
<第2実施形態>
図8乃至
図14に示すように、第2実施形態に係る祈りの対象物の置物800は、第1実施形態と異なり、ケース部材500が配置部400内に設けられておらず、配置部450内に載置部900が設けられる構成である。
【0087】
また、第2実施形態では、載置部材300が設けられていない。
【0088】
第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成に関しては、説明を省略する。
【0089】
本実施形態において、配置部450は、第1実施形態と異なり、xy平面視略円形状である。
【0090】
載置部900は、配置部450内の下面に設けられており、本実施形態では、配置部450のxy平面視の形状に合わせたxy平面視略円形状である。
【0091】
本実施形態における載置部900の側面は、木目を有し、本体部200と見た目の共通性がある構成となっている。
【0092】
本実施形態では、扉部材600につまみ部650が設けられている。
【0093】
具体的には、つまみ部650は、第1扉部材610の正面(y軸負方向側)に取り付けられる第1つまみ部651と、第2扉部材620の正面(y軸負方向側)に取り付けられる第2つまみ部652と、を有する。
【0094】
扉部材600につまみ部650が設けられることにより、扉を開けやすいという利点がある。
【0095】
<第3実施形態>
図15乃至
図25に示すように、第3実施形態に係る祈りの対象物の置物850は、第1実施形態及び第2実施形態と異なり、ケース部材500が配置部400内に設けられておらず、配置部450内に載置部900が設けられており、その載置部900に引き出し部910が設けられている構成である。
【0096】
本実施形態におけるつまみ部である扉つまみ部660は、扉部材600のz軸方向中央部正面側に配置されている。
【0097】
そして、扉つまみ部660のz軸方向中央部(縦方向中央部)は横幅(x軸方向の幅)が狭くなっており、つまみ易い構造になっている。
【0098】
本実施形態においては、載置部900に引き出し部910が設けられている。
【0099】
具体的には、載置部900の下側(z軸負方向側)に引き出し部910が設けられ、引き出し部910には引き出しつまみ部911が設けられている。
【0100】
扉つまみ部660と同様に、引き出しつまみ部911のz軸方向中央部(縦方向中央部)は横幅(x軸方向の幅)が狭くなっており、つまみ易い構造になっている。
【0101】
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。
【符号の説明】
【0102】
100 置物
200 本体部
300 載置部材
400 配置部
500 ケース部材
600 扉部材
630 第1蝶番(蝶番、曲がり蝶番)
640 第2蝶番(蝶番、曲がり蝶番)
650 つまみ部
660 扉つまみ部
700 対象物
800 置物
900 載置部
910 引き出し部