(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023089898
(43)【公開日】2023-06-28
(54)【発明の名称】キャパシタ部品
(51)【国際特許分類】
H01G 4/33 20060101AFI20230621BHJP
H01G 4/30 20060101ALI20230621BHJP
【FI】
H01G4/33 102
H01G4/30 541
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022065398
(22)【出願日】2022-04-11
(31)【優先権主張番号】10-2021-0180299
(32)【優先日】2021-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー、サン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ス ボン
(72)【発明者】
【氏名】パク、ミン チェオル
(72)【発明者】
【氏名】ユン、タエ ホ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ハン
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AC09
5E001AE02
5E001AE03
5E001AF03
5E001AG01
5E082AA01
5E082EE23
5E082EE37
5E082FF05
5E082FG03
5E082FG25
5E082FG26
5E082FG27
5E082GG10
5E082GG11
5E082GG28
5E082HH25
5E082HH43
5E082HH44
5E082JJ06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電気容量が向上するキャパシタ部品を提供する。
【解決手段】キャパシタ部品は、第1方向に貫通する多数のスルーホールHを有する本体110と、スルーホールの内壁を覆う第1電極111と、本体において互いに向かい合いながら第1方向に垂直な第1面S1及び第2面S2のうち第1面を覆い、第1電極と接続された第1共通電極層211と、スルーホールに第1電極によって囲まれるように配置された誘電体112と、スルーホールに誘電体によって囲まれるように形成された第2電極113と、本体の第2面を覆い、第2電極と接続された第2共通電極層212と、本体において第1面及び第2面を連結する多数の側面の少なくとも1つに配置され、第1共通電極層の側面と接続された第1外部電極131及び本体において第1面及び第2面を連結する多数の側面の少なくとも1つに配置され、第2共通電極層の側面と接続された第2外部電極132を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に貫通する多数のスルーホールを有する本体と、
前記スルーホールの内壁を覆う第1電極と、
前記本体において互いに向かい合いながら前記第1方向に垂直な第1面及び第2面のうち第1面を覆い、前記第1電極と接続された第1共通電極層と、
前記スルーホールに前記第1電極によって囲まれるように配置された誘電体と、
前記スルーホールに前記誘電体によって囲まれるように形成された第2電極と、
前記本体の第2面を覆い、前記第2電極と接続された第2共通電極層と、
前記本体において前記第1面及び第2面を連結する多数の側面の少なくとも1つに配置され、前記第1共通電極層の側面と接続された第1外部電極と、
前記本体において前記第1面及び第2面を連結する多数の側面の少なくとも1つに配置され、前記第2共通電極層の側面と接続された第2外部電極と、を含む、キャパシタ部品。
【請求項2】
前記第1電極と前記第1共通電極層は一体構造である、請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項3】
前記第2電極と前記第2共通電極層は一体構造である、請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項4】
前記誘電体は、前記本体の第2面を覆うように延長した形態である、請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項5】
前記誘電体において前記本体の第2面を覆う領域は、前記本体と前記第2共通電極層との間に配置された、請求項4に記載のキャパシタ部品。
【請求項6】
前記誘電体において前記本体の第2面を覆う領域は、前記本体の第2面と接する、請求項4に記載のキャパシタ部品。
【請求項7】
前記多数のスルーホールは格子構造に規則的に配列された、請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項8】
前記第1方向に前記第1共通電極層及び前記第2共通電極層の外側に配置され、前記第1共通電極層及び前記第2共通電極層を覆う絶縁層をさらに含む、請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項9】
前記第1共通電極層は、前記本体の第1面側で前記第1外部電極と接続され、前記第2外部電極と接続されない、請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項10】
前記第2共通電極層は、前記本体の第2面側で前記第2外部電極と接続され、前記第1外部電極と接続されない、請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項11】
前記第1方向の長さを基準に前記スルーホールの長さよりも前記第2電極の長さがさらに長い、請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項12】
前記第1外部電極及び前記第2外部電極は、前記本体の側面から第1面及び第2面に延長した形態である、請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項13】
前記本体の第1面側に前記第1共通電極層と前記第1外部電極との間に配置され、これらを連結する第1接続層と、
前記本体の第2面側に前記第2共通電極層と前記第2外部電極との間に配置され、これらを連結する第2接続層をさらに含む、請求項12に記載のキャパシタ部品。
【請求項14】
前記第1外部電極及び前記第2外部電極は、前記本体において同一の側面に配置された、請求項1から13のいずれか一項に記載のキャパシタ部品。
【請求項15】
前記第1外部電極は、前記本体の第1面側で前記第1共通電極層を覆いながらこれと接続するように延長し、
前記第2外部電極は、前記本体の第2面側で前記第2共通電極層を覆いながらこれと接続するように延長した、請求項14に記載のキャパシタ部品。
【請求項16】
前記誘電体は、前記第1共通電極層と前記第2電極との間に配置されるように延長した形態である、請求項15に記載のキャパシタ部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャパシタ部品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
キャパシタは、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)及びプラズマ表示装置パネル(PDP:Plasma Display Panel)などの映像機器、コンピュータ、スマートフォン、及び携帯電話など、様々な電子製品のプリント回路基板に装着され、電気を充電または放電させる役割を果たす。最近では、スマートフォン、ウェアラブル装備などの携帯用IT製品の薄型化が進んでおり、これにより、全体的なパッケージの厚さの減少のための受動素子の薄型化の必要性も増大している。
【0003】
このような傾向により、さらに薄い厚さを実現することができる薄膜キャパシタの需要も増加しており、薄膜キャパシタは薄膜(Thin Film)技術を用いて薄型キャパシタを実現することができるという利点がある。また、薄膜キャパシタは、従来の積層セラミックキャパシタとは異なり、低いESLを有するという利点があり、最近AP(Application Processor)用デカップリングキャパシタ(Decoupling Capacitor)への適用が検討されている。このようなAP(Application Processor)用デカップリングキャパシタ(Decoupling Capacitor)で薄膜キャパシタを用いるためにLSC(Land-side Capacitor)の形で製作されている。
【0004】
一方、限定された空間でキャパシタの容量を増加させるためにトレンチ(trench)タイプのキャパシタが開発されており、これはシリコン基板にトレンチを形成した後にキャパシタ構造を形成する方式である。このようなトレンチキャパシタの場合、電極の表面積を増加させて容量を増加させるのに適しているが、複雑な半導体工程技術が要求されるだけでなく、耐電圧条件を満たす誘電体厚さを考慮すると、トレンチ内に多数の誘電体を形成し難いという問題があり、超高容量を実現することも容易でない実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的の1つは、キャパシタ領域が広い表面積を有することによって電気容量が向上することができるキャパシタ部品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための方法として、本発明は、一例によってキャパシタ部品の新規構造を提案し、具体的には、第1方向に貫通する多数のスルーホールを有する本体と、上記スルーホールの内壁を覆う第1電極と、上記本体で互いに向かい合いながら上記第1方向に垂直な第1面及び第2面のうち第1面を覆い、上記第1電極と接続された第1共通電極層と、上記スルーホールに上記第1電極によって囲まれるように配置された誘電体と、上記スルーホールに上記誘電体によって囲まれるように形成された第2電極と、上記本体の第2面を覆い、上記第2電極と接続された第2共通電極層と、上記本体で上記第1面及び第2面を連結する多数の側面の少なくとも一つに配置され、上記第1共通電極層の側面と接続された第1外部電極及び上記本体で上記第1面及び第2面を連結する多数の側面の少なくとも1つに配置され、上記第2共通電極層の側面と接続された第2外部電極を含む。
【0007】
一実施形態において、上記第1電極と上記第1共通電極層は一体構造であることができる。
【0008】
一実施形態において、上記第2電極と上記第2共通電極層は一体構造であることができる。
【0009】
一実施形態において、上記誘電体は、上記本体の第2面を覆うように延長した形態であることができる。
【0010】
一実施形態において、上記誘電体で上記本体の第2面を覆う領域は、上記本体と上記第2共通電極層との間に配置されることができる。
【0011】
一実施形態において、上記誘電体で上記本体の第2面を覆う領域は、上記本体の第2面と接することができる。
【0012】
一実施形態において、上記多数のスルーホールは格子構造に規則的に配列されることができる。
【0013】
一実施形態において、上記第1方向に上記第1及び第2共通電極層の外側に配置され、上記第1及び第2共通電極層を覆う絶縁層をさらに含むことができる。
【0014】
一実施形態において、上記第1共通電極層は、上記本体の第1面側で上記第1外部電極と接続され、上記第2外部電極と接続されないことができる。
【0015】
一実施形態において、上記第2共通電極層は、上記本体の第2面側で上記第2外部電極と接続され、上記第1外部電極と接続されないことができる。
【0016】
一実施形態において、上記第1方向の長さを基準に上記スルーホールの長さよりも上記第2電極の長さがさらに長いことができる。
【0017】
一実施形態において、上記第1及び第2外部電極は、上記本体の側面から第1面及び第2面に延長した形態であることができる。
【0018】
一実施形態において、上記本体の第1面側に上記第1共通電極層と上記第1外部電極との間に配置され、これらを連結する第1接続層と、上記本体の第2面側に上記第2共通電極層と上記第2外部電極との間に配置され、これらを連結する第2接続層をさらに含むことができる。
【0019】
一実施形態において、上記第1及び第2外部電極は、上記本体で同一側面に配置されることができる。
【0020】
一実施形態において、上記第1外部電極は、上記本体の第1面側で上記第1共通電極層を覆いながらこれと接続するように延長し、上記第2外部電極は上記本体の第2面側で上記第2共通電極層を覆いながら、これと接続するように延長することができる。
【0021】
一実施形態において、上記誘電体は、上記第1共通電極層と上記第2電極との間に配置されるように延長した形態であることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一例によるキャパシタ部品の場合、キャパシタ領域が広い表面積を有することによって電気容量が向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施形態に係るキャパシタ部品の外観を概略的に示した斜視図である。
【
図3】
図1の実施形態においてキャパシタ部品の主要構成要素を分離して示した図面である。
【
図4】
図1の実施形態においてキャパシタ部品の主要構成要素を分離して示した図面である。
【
図5】
図1の実施形態においてキャパシタ部品の主要構成要素を分離して示した図面である。
【
図6】
図1の実施形態においてキャパシタ部品の主要構成要素を分離して示した図面である。
【
図7】変形例に係るキャパシタ部品を示した図面である。
【
図8】変形例に係るキャパシタ部品を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下では、具体的な実施形態及び添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。しかし、本発明の実施形態は、いくつかの他の形態に変形することができ、本発明の範囲が以下説明する実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、通常の技術者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがあり、図面上の同一の符号で示される要素は同一の要素である。
【0025】
そして、図面において本発明を明確に説明するために説明と関係のない部分は省略し、複数の層及び領域を明確に表現するために、厚さを拡大して示しており、同一思想の範囲内の機能が同一である構成要素は、同一の参照符号を付与して説明する。さらに、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」というのは、特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態に係るキャパシタ部品の外観を概略的に示した斜視図であり、
図2は、
図1の断面図であり、
図3~
図6は、
図1の実施形態においてキャパシタ部品の主要構成要素を分離して示した図面である。
【0027】
図1及び
図2を参照すると、本発明の一実施形態に係るキャパシタ部品100は、多数のスルーホールHを有する本体110、第1電極111、第1共通電極層211、誘電体112、第2電極113、第2共通電極層212、そして外部電極131、132を含み、第1共通電極層211が側面から第1外部電極131と、第2共通電極層212が側面で第2外部電極132と接続された形態である。
【0028】
以下、
図3~6を併せて参照し、キャパシタ部品100の主要構成要素を説明する。
図3~6においては、多数のスルーホールHの一部の内部の形状を点線で示しており、図示を省略した他のスルーホールHも同一形状を有することはもちろんである。本体110は、第1方向(X方向)に貫通する多数のスルーホールHを有することで広い表面積を有する。図示した形態のように、多数のスルーホールHは、本体110を第1方向(X方向)に完全に貫通することができ、これによりキャパシタ領域の表面積が最大化してキャパシタ部品100の電気容量が効果的に増加されることができる。ここで、キャパシタ領域は、第1電極111、誘電体112、第2電極113を含んでキャパシタとして機能する領域に該当する。一例として、
図3に示した形態のように、スルーホールHは円筒状に実現されることができる。また、多数のスルーホールHは格子構造に規則的に配列されることができる。
【0029】
本体110は、電気絶縁性を有する物質、例えば、シリコン、セラミックなどで形成されることができ、スルーホールHは本体110にレーザ加工などの方法で形成されることができる。この他にも本体110は金属を陽極酸化して得られた陽極酸化体であることができ、例えば、アルミニウム(Al)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、タングステン(W)などのバルブ(valve)金属が陽極酸化して本体110が形成されることができる。そして、スルーホールHは本体110の陽極酸化過程で形成されることができる。
【0030】
第1電極111は本体110のスルーホールHの内壁を覆い、キャパシタの電極部の一部を構成する。第1電極111は、Ag、Cu、Pt、Niなどの電気導電性に優れた金属を用いることができ、微細なスルーホールHの内壁に効果的に形成されるために原子層蒸着(ALD)などの工程を利用することができる。第1共通電極層212は、本体110で互いに向かい合いながら第1方向(X方向)に垂直な第1面S1及び第2面S2のうち第1面S1を覆い、第1電極111と接続される。第1共通電極層212は、例えば、金属などを含む導電性ペーストを塗布する方式で形成されることができる。また、第1電極111と第1共通電極層212は一体構造で形成されることもでき、このために第1電極111と第1共通電極層212を同一工程で形成することができる。
【0031】
誘電体112は、スルーホールHに上記第1電極111によって囲まれるように配置される。誘電体層112は、誘電物質、例えば、アルミナ(Al2O3)、SiO2、Sn3N4、ZrO2、CaTiO3、SrTiO3、(Ba、Sr)TiO3、BaTiO3などの物質で形成されることができる。この場合、誘電体112を複数の物質で形成することで絶縁特性を高めることもできる。図示された形態のように、誘電体112は、本体110の第2面S2を覆うように延長することができる。そして、誘電体112において本体110の第2面S2を覆う領域は、本体110と第2共通電極層212との間に配置されることができる。また、誘電体112において本体110の第2面S2を覆う領域は、本体110の第2面S2と接することができる。
【0032】
第2電極113は、スルーホールHに誘電体112によって囲まれるように形成される。そして、第2共通電極層212は、本体110の第2面S2を覆い、第2電極113と接続される。第2電極113はキャパシタ部の電極部を構成し、スルーホールHに充填されて広い表面積を有することができるため、キャパシタ部品100の容量上昇をもたらすことができる。第2電極113は導電性ペーストをスルーホールHに充填するか、めっき工程などで形成されることができる。また、第2電極113は導電性ポリマーを用いて形成することもできる。第2共通電極層213は、例えば、金属などを含む導電性ペーストを塗布する方式で形成されることができる。また、第2電極113と第2共通電極層213は一体構造で形成されることもでき、このために第2電極113と第2共通電極層212を同一工程で形成することができる。
【0033】
上述の構成を有する場合、第2電極113はスルーホールHよりもさらに長く形成されることができる。すなわち、
図2に示したように、第1方向(X方向)の長さを基準にスルーホールHの長さL1よりもスルーホールHの最内側に配置された第2電極113の長さL2がさらに長いことができる。
【0034】
第1外部電極131は、本体110において第1面S1及び第2面S2を連結する多数の側面の少なくとも1つに配置され、本実施形態では3つの側面を覆った例を示す。そして、第1外部電極131は、本体110の側面から第1面S1及び第2面S2に延長した形態を有することができる。第1外部電極131は第1共通電極層211の側面と接続され、
図2において第1外部電極131と第1共通電極層211のコンタクト領域をC1で示した。具体的な例として、第1共通電極層211は、本体110の第1面S1側で第1外部電極131と接続され、第2外部電極132と接続されないことができる。
【0035】
同様に、第2外部電極132は、本体110において第1面S1及び第2面S2を連結する多数の側面の少なくとも1つに配置され、本実施形態では3つの側面を覆った例を示す。そして、第2外部電極132は、本体110の側面から第1面S1及び第2面S2に延長した形態を有することができる。第2外部電極132は、第2共通電極層212の側面と接続され、
図2において、第2外部電極132と第2共通電極層212のコンタクト領域をC2で示した。具体的な例として、第2共通電極層212は、本体110の第2面S2側で第2外部電極132と接続され、第1外部電極132と接続されないことができる。
【0036】
一方、第1及び第2外部電極131、132は、導電性金属を含む物質をペーストで製造した後、これを本体110に塗布する方法などで形成されることができ、導電性金属の例として、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、金(Au)またはこれらの合金が挙げられる。ここで、第1及び第2外部電極131、132は、さらにNi、Snなどを含むめっき層を含むことができる。
【0037】
絶縁層121は、第1方向(X方向)に第1及び第2共通電極層211、212の外側に配置され、第1及び第2共通電極層211、212を覆い、上述した構成要素を全体的に保護する機能を行うことができる。このために、
図1に示した形態のように、絶縁層121は本体の側面も覆うことができる。上述したように、第1共通電極層211は、本体110の第1面S1側で第2外部電極132と接続されないことができ、このために図示した形態のように絶縁層121は、第1共通電極層211と第2外部電極132との間に配置されることができる。また、第2共通電極層212は本体110の第2面S2側で第1外部電極131と接続されないことができ、このために絶縁層121は第2共通電極層212と第1外部電極131との間に配置されることができる。絶縁層121は、SiO
2、TiO
2、Al
2O
3などの金属酸化物やセラミックなどで形成されることができ、ポリマーで形成されることもできる。
【0038】
以下、
図7及び
図8を参照して本発明の変形例を説明する。まず、
図7の実施形態の場合、共通電極層211、212と外部電極131、132の接続領域のみで前の実施形態と差異がある。具体的には、本体110の第1面S1側に第1接続層311が備えられ、第1接続層311は、第1共通電極層211と第1外部電極131との間に配置され、これらを連結することができる。この場合、本体110の第1面S1を基準に第1接続層311は絶縁層121と同一レベルに配置されることができる。そして、本体110の第2面S2側に第2接続層312が備えられ、第2接続層312は、第2共通電極層212と第2外部電極132との間に配置され、これらを連結することができる。この場合、本体110の第2面S2を基準に第2接続層312は絶縁層121と同一レベルに配置されることができる。
【0039】
次に、
図8の実施形態の場合、外部電極231、232の具体的な形状面で差異がある。図示した形態のように、第1及び第2外部電極231、232は本体110で同一側面に配置されることができる。この場合、第1外部電極231は本体110の側面カバー領域233を含み、これにより本体110の第1面S1側で第1共通電極層211を覆いながら、これと接続するように延長した領域234を含むことができる。また、第2外部電極232は、本体110の側面カバー領域235を含み、これにより本体110の第2面S2側で第2共通電極層212を覆いながら、これと接続するように延長した領域236を含むことができる。第1及び第2外部電極231、232の形態が変形されるにつれて、誘電体112の形態も変わることができる。具体的には、誘電体112は、第1共通電極層211と第2電極113との間に配置されるように延長した形態であることができ、これに該当する一領域をAで表した。本実施形態のように外部電極231、232を変形することで、キャパシタ部品を下面電極構造として活用することもでき、第1及び第2外部電極231、232のうち本体110の側面形成領域233、235によってキャパシタ部品を実装した形態に該当する。
【0040】
本発明は、上述した実施形態及び添付された図面によって限定されるものではなく、添付された特許請求の範囲によって限定する。したがって、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な形態の置換、変形及び変更が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかであり、これもまた添付の特許請求の範囲に記載された技術的思想に属するといえる。
【符号の説明】
【0041】
100 キャパシタ部品
110 本体
111 第1電極
112 誘電体
113 第2電極
121 絶縁層
211 第1共通電極層
212 第2共通電極層
131 第1外部電極
132 第2外部電極
311 第1接続層
312 第2接続層