(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023089940
(43)【公開日】2023-06-28
(54)【発明の名称】ゲートドライバ及びそれを含む表示装置
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3266 20160101AFI20230621BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20230621BHJP
G09G 3/3233 20160101ALI20230621BHJP
G09G 3/32 20160101ALI20230621BHJP
H05B 33/14 20060101ALI20230621BHJP
H10K 50/115 20230101ALI20230621BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20230621BHJP
【FI】
G09G3/3266
G09G3/20 612K
G09G3/20 622E
G09G3/20 622G
G09G3/20 612E
G09G3/3233
G09G3/20 611A
G09G3/20 611C
G09G3/20 611J
G09G3/20 611D
G09G3/20 642C
G09G3/32 A
H05B33/14 Z
H10K50/115
H10K50/10
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022186261
(22)【出願日】2022-11-22
(31)【優先権主張番号】10-2021-0180412
(32)【優先日】2021-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ノ, ジュンファン
(72)【発明者】
【氏名】ハ, ジェヨン
【テーマコード(参考)】
3K107
5C080
5C380
【Fターム(参考)】
3K107AA01
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5C380DA47
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ゲート信号で発生し得るリップルを抑制して、画質が低下しない表示装置及びその駆動方法を提供する。
【解決手段】ゲート信号を複数のゲートラインに順次伝達する複数のステージ131を含むゲートドライバにおいて、各ステージ131は、n-1番目のゲートラインから伝達されるn-1番目のゲート信号gate(n-1)とゲートクロック信号GCLKとの入力を受け取り、QノードとQBノードにそれぞれ第1の電圧と第1の電圧とは反対の極性を有する第2の電圧を印加する入力回路1311、第1の電圧に対応した低電圧又は第2の電圧に対応した高電圧を出力することにより、n番目のゲート信号gate(n)を生成し、生成されたn番目のゲート信号gate(n)をn番目のゲートラインGL(n)に出力する出力回路1312、及びn番目のゲートラインGl(n)と高電圧を供給する高電圧源との間に配置される安定化キャパシタCsを含む。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゲートラインにゲート信号を順次伝達する複数のステージを含むゲートドライバにおいて、
各ステージは、
n-1番目のゲートラインから伝達されるn-1番目のゲート信号と、ゲートクロック信号の入力を受け取り、QノードとQBノードにそれぞれ第1の電圧と、前記第1の電圧とは反対の極性を有する第2の電圧を印加する入力回路;
前記第1の電圧に対応した低電圧又は前記第2の電圧に対応した高電圧を出力することにより、n番目のゲート信号を生成し、生成された前記n番目のゲート信号を、n番目のゲートラインに出力する出力回路;及び
前記n番目のゲートラインと、前記高電圧を供給する高電圧源との間に配置された安定化キャパシタを含む、ゲートドライバ。
【請求項2】
前記ゲートクロック信号は、前記n-1番目のゲート信号が、高電圧で入力される第1の期間中に、ロー状態を維持する、請求項1に記載のゲートドライバ。
【請求項3】
前記入力回路は、
前記ゲートクロック信号及び前記n-1番目のゲート信号に応じて、前記Qノードに前記第1の電圧を印加させる第1の入力回路;及び
前記n-1番目のゲート信号に応じて、前記QBノードに前記第2の電圧を印加させる第2の入力回路を含む、請求項1に記載のゲートドライバ。
【請求項4】
前記第1の入力回路は、前記n-1番目のゲートラインに接続された第1の電極、前記Qノードに接続された第2の電極、及び前記ゲートクロック信号を伝達するクロック信号ラインに接続されたゲート電極を備えた第1のスイッチを含む、請求項3に記載のゲートドライバ。
【請求項5】
前記第2の入力回路は、
前記ゲートクロック信号を伝達する前記クロック信号ラインに接続された第1の電極、前記QBノードに接続された第2の電極、及び第1のノードに接続されたゲート電極を備えた第2のスイッチ;
前記第1のノードに接続された第1の電極、前記高電圧源に接続された第2の電極、及び前記n-1番目のゲートラインに接続されたゲート電極を備えた第3のスイッチ;
前記Qノードに接続された第1の電極、前記高電圧源に接続された第2の電極、及び前記QBノードに接続されたゲート電極を備えた第4のスイッチ;及び
前記クロック信号ラインに接続された第1の電極、及び前記第1のノードに接続された第2の電極を備えた第1のキャパシタを含む、請求項4に記載のゲートドライバ。
【請求項6】
前記出力回路は、
前記Qノードに出力された前記第1の電圧に対応して、前記低電圧を選択的に前記n番目のゲートラインに出力する第1の出力回路;及び
前記QBノードに出力された前記第2の電圧に対応して、前記高電圧を選択的に前記n番目のゲートラインに出力する第2の出力回路を含む、請求項1に記載のゲートドライバ。
【請求項7】
前記第1の出力回路は、前記低電圧源に接続された第1の電極、前記n番目のゲートラインに接続された第2の電極、及び前記Qノードに接続されたゲート電極を備えた第5のスイッチを含む、請求項6に記載のゲートドライバ。
【請求項8】
前記第2の出力回路は、
前記高電圧源に接続された第1の電極、前記n番目のゲートラインに接続された第2の電極、及び前記QBノードに接続されたゲート電極を備えた第6のスイッチと、
前記第6のスイッチのゲート電極に接続された第1の電極、前記高電圧源に接続された第2の電極、及び前記Qノードに接続されたゲート電極を備えた第7のスイッチと、を含む、請求項7に記載のゲートドライバ。
【請求項9】
複数のデータライン、複数のゲートライン、複数のエミッションライン、並びに前記複数のデータライン、前記複数のゲートライン及び前記複数のエミッションラインに接続された複数の画素を含む表示パネル;
前記複数のデータラインに接続されて、前記複数のデータラインにデータ信号を印加するデータドライバ;及び
前記複数のゲートラインと前記複数のエミッションラインに接続され、前記複数のゲートラインにゲート信号を、前記複数のエミッションラインにエミッション信号をそれぞれ印加するゲートドライバを含み、
前記ゲートドライバは、前記複数のゲートラインに前記ゲート信号を順次伝達する複数のステージを含み、
各ステージは、
n-1番目のゲートラインから伝達されるn-1番目のゲート信号と、ゲートクロック信号の入力を受け取り、QノードとQBノードにそれぞれ第1の電圧と、前記第1の電圧とは極性の異なる第2の電圧を印加する入力回路;
前記第1の電圧に対応した低電圧又は前記第2の電圧に対応した高電圧を出力することにより、n番目のゲート信号を生成し、生成された前記n番目のゲート信号を、n番目のゲートラインに出力する出力回路;及び
前記n番目のゲートラインと、前記高電圧を供給する高電圧源との間に配置された安定化キャパシタを含む、表示装置。
【請求項10】
前記ゲートクロック信号は、前記n-1番目のゲート信号が、高電圧で入力される第1の期間にロー状態を維持する、請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記入力回路は、
前記ゲートクロック信号及び前記n-1番目のゲート信号に応じて、前記Qノードに前記第1の電圧を印加させる第1の入力回路;及び
前記n-1番目のゲート信号に応じて、前記QBノードに前記第2の電圧を印加させる第2の入力回路を含む、請求項9に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第1の入力回路は、前記n-1番目のゲートラインに接続された第1の電極、前記Qノードに接続された第2の電極、及び前記ゲートクロック信号を伝達するクロック信号ラインに接続されたゲート電極を備えた第1のスイッチを含む、請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記第2の入力回路は、
前記ゲートクロック信号を伝達する前記クロック信号ラインに接続された第1の電極、前記QBノードに接続された第2の電極、及び第1のノードに接続されたゲート電極を備えた第2のスイッチ;
前記第1のノードに接続された第1の電極、前記高電圧源に接続された第2の電極、及び前記n-1番目のゲートラインに接続されたゲート電極を備えた第3のスイッチ;
前記Qノードに接続された第1の電極、前記高電圧源に接続された第2の電極、及び前記QBノードに接続されたゲート電極を備えた第4のスイッチ;及び
前記クロック信号ラインに接続された第1の電極、及び前記第1のノードに接続された第2の電極を備えた第1のキャパシタを含む、請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記出力回路は、
前記Qノードに出力された前記第1の電圧に対応して、前記低電圧を選択的に前記n番目のゲートラインに出力する第1の出力回路;及び
前記QBノードに出力された前記第2の電圧に対応して、前記高電圧を選択的に前記n番目のゲートラインに出力する第2の出力回路を含む、請求項9に記載の表示装置。
【請求項15】
前記第1の出力回路は、前記低電圧源に接続された第1の電極、前記n番目のゲートラインに接続された第2の電極、及び前記Qノードに接続されたゲート電極を備えた第5のスイッチを含む、請求項14に記載の表示装置。
【請求項16】
前記第2の出力回路は、
前記高電圧源に接続された第1の電極、前記n番目のゲートラインに接続された第2の電極、及び前記QBノードに接続されたゲート電極を備えた第6のスイッチと、
前記第6のスイッチのゲート電極に接続された第1の電極、前記高電圧源に接続された第2の電極、及び前記Qノードに接続されたゲート電極を備えた第7のスイッチと、を含む、請求項14に記載の表示装置。
【請求項17】
前記各画素は、
第1のノードの電圧に対応して、第2のノードから第3のノードの方向に駆動電流を供給する駆動トランジスタ;
前記駆動電流を供給されて、光を発光する発光素子;
前記第1のノードと、駆動電圧を供給する駆動電源ラインとの間に配置され、前記第1のノードの電圧を維持するストレージキャパシタ;
第1のゲート信号に対応して、前記第1のノードと第3のノードとを電気的に接続する第1のトランジスタ;
第2のゲート信号に対応して、データ信号を前記第2のノードに選択的に伝達する第2のトランジスタ;
エミッション信号に対応して、駆動電圧を前記第2のノードに選択的に伝達する第3のトランジスタ;
前記エミッション信号に対応して、前記第3のノードと前記発光素子とを電気的に接続する第4のトランジスタ;
第3のゲート信号によって前記第3のノードに、第1の初期化電圧を供給する第5のトランジスタ;及び
前記第3のゲート信号によって前記発光素子のアノード電極に、第2の初期化電圧を供給する第6のトランジスタを含む、請求項9に記載の表示装置。
【請求項18】
複数のゲートラインにゲート信号を順次伝達する複数のステージを含むゲートドライバを動作させるための方法であって、
各ステージは、
n-1番目のゲートラインから伝達されるn-1番目のゲート信号と、ゲートクロック信号とを受け取り、QノードとQBノードにそれぞれ第1の電圧と、前記第1の電圧とは反対の極性を有する第2の電圧とを印加する入力回路;
前記第1の電圧に対応した低電圧又は前記第2の電圧に対応した高電圧を出力することにより、n番目のゲート信号を生成し、生成された前記n番目のゲート信号を、n番目のゲートラインに出力する出力回路;及び
前記n番目のゲートラインと前記高電圧を供給する高電圧源との間に配置された安定化キャパシタ、を含み、
前記方法が、
第1の期間に、前記ゲートドライバの前記複数のステージの前記n-1番目のゲート信号を受け取るステージに、ハイ状態の前記n-1番目のゲート信号と、ロー状態の前記ゲートクロック信号を伝達することと;
第2の期間に、前記ステージに、ロー状態の前記n-1番目のゲート信号と、ハイ状態とロー状態を交互に繰り返す前記ゲートクロック信号を伝達することと
を含み、前記第1の期間と前記第2の期間が交互に発生する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、表示装置及びその駆動方法に関し、より詳細には、消費電力を低減し、画質を改善することができる表示装置及びその駆動方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会が発展するにつれて、映像を表示するための表示装置への要求が様々な形態で増加している。表示装置には、液晶表示装置(LCD: Liquid Crystal Display device)、電界発光表示装置(ELD; Electroluminescence Display device)などのような様々なタイプの表示装置が活用されている。
【0003】
また、電界発光表示装置(ELD)には、クアンタムドット(QD: Quantum Dot)を含むクアンタムドット発光表示装置(Quantum-dot Light Emitting Display device)、無機発光表示装置(Inorganic Light Emitting Display device)、及び有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display device)などが含まれ得る。
【0004】
表示装置は、マトリクス状に配列された複数の画素を含み、各画素は、ゲートラインとデータラインと接続され、順次ゲート信号に対応して、データ信号を伝達されて、映像を表示することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
表示装置の各画素の回路が、徐々に複雑になっている。そして、ゲートラインは、寄生キャパシタによってリップルが発生し、このようなリップルにより、画質が低下するという問題があった。特に、電界発光表示装置の場合、各画素に含まれている駆動トランジスタの閾値電圧の偏差を補償した後に発光して、画質が低下することを防止することができる。このような表示装置は、複数のゲートラインを含み、ゲートラインが、ノイズ、駆動信号などの影響を受けて、ゲートラインで駆動されるゲート信号に、リップルが発生しやすい。そこで、本明細書の発明者らは、ゲート信号で発生し得るリップルを抑制して、画質が低下しない表示装置及びその駆動方法を提供するものである。
【0006】
以下に説明する本開示による解決課題は、前述の課題に限定されず、言及されていない他の課題は、以下の記載から当業者には明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書によるゲートドライバは、複数のゲートラインにゲート信号を順次伝達する複数のステージを含むゲートドライバであって、各ステージは、n-1番目のゲートラインから伝達されるn-1番目のゲート信号とゲートクロック信号の入力を受け取り、QノードとQBノードにそれぞれ第1の電圧と、前記第1の電圧とは反対の極性を有する第2の電圧を印加する入力回路、第1の電圧に対応した低電圧又は前記第2の電圧に対応した高電圧を出力することにより、n番目のゲート信号を生成し、生成されたn番目のゲート信号を、n番目のゲートラインに出力する出力回路、及び、n番目のゲートラインと、高電圧を供給する高電圧源との間に配置される安定化キャパシタを含むゲートドライバとすることができる。
【0008】
本明細書による表示装置は、複数のデータライン、複数のゲートライン、複数のエミッションライン及び複数のデータライン、複数のゲートライン、複数のエミッションラインと接続された複数の画素を含む表示パネル、複数のデータラインに接続されて、データ信号を印加するデータドライバ、及び、複数のゲートラインと複数のゲートラインに接続されて、ゲート信号とエミッション信号をそれぞれ印加するゲートドライバ回路を含み、ゲートドライバは、複数のゲートラインにゲート信号を順次伝達する複数のステージを含み、各ステージは、n-1番目のゲートラインから伝達されるn-1番目のゲート信号とゲートクロック信号を入力され、QノードとQBノードにそれぞれ第1の電圧と、第1の電圧とは極性の異なる第2の電圧を印加する入力回路、第1の電圧に対応した低電圧又は第2の電圧に対応した高電圧を出力することにより、n番目のゲート信号を生成し、生成されたn番目のゲート信号を、n番目のゲートラインに出力する出力回路、及び、n番目のゲートラインと、高電圧を供給する高電圧源との間に配置される安定化キャパシタを含むことができる。
【発明の効果】
【0009】
本明細書の実施形態によれば、ゲート信号から発生するリップルを抑制することで、表示装置の画質が低下することを防止することができる。
【0010】
本明細書に開示された実施形態の効果は、前記の効果に限定されない。さらに、本明細書に開示された実施形態は、前記に記載されていない他の効果を発生する可能性があり、これは、以下の説明から当業者には明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本明細書の一実施形態による表示装置を示す構造図である。
【
図2】本明細書の実施形態による表示装置に採用された画素を示す回路図である。
【
図3a】
図1に示す表示装置に採用された表示パネルに映像が表示されることを示す図である。
【
図3b】
図1に示す表示装置に採用された表示パネルに映像が表示されることを示す図である。
【
図4】
図3a及び
図3bに示す画素の駆動トランジスタ、第1のトランジスタ及び第2のトランジスタの接続部分のみを示す回路図である。
【
図5】画素に伝達される第1のゲート信号と第2のゲート信号との波形を示すタイミング図である。
【
図6】本明細書の実施形態によるゲートドライバを示す構造図である。
【
図7】
図6に示す複数のステージのうち1つを示す構造図である。
【
図9a】
図8に示すステージに入力されるゲート信号とゲートクロック信号の実施形態を示す波形図である。
【
図9b】
図8に示すステージに入力されるゲート信号とゲートクロック信号の実施形態を示す波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書の利点及び特徴、及びそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述される実施形態を参照することによって明らかになるであろう。しかしながら、本明細書は、以下に開示される実施形態に限定されるものではなく、様々な形態で実施されるべきであり、単に本実施形態は、本明細書の開示を完全にし、本明細書が属する技術分野における通常の知識を有する者に、発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものであり、本明細書は、特許請求の範囲によって定義されるだけである。
【0013】
本開示の実施形態を説明するための図面に開示された形状、サイズ、比率、角度、数などは、例示的なものであり、本明細書が図示の事項に限定されない。明細書全般にわたって、同じ参照番号は、同じ構成要素を指す。なお、本発明を説明するに当たって、関連する公知の技術の具体的な説明が、本開示の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及した「含む」、「有する」、「行われる」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない限り、他の部分が追加されてもよい。構成要素を単数として表現した場合に、特に明示的な記載事項のない限り、複数を含む場合を含む。
【0014】
構成要素を解釈する際には、別途の明示的な記載がなくても、誤差範囲を含むものと解釈する。
【0015】
位置関係の説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~隣に」など、2つの部分の位置関係を説明する場合、「直ちに」又は「直接」が使用されていない限り、2つの部分の間に1つ以上の他の部分が配置されてもよい。
【0016】
時間関係の説明である場合、例えば、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで、時間的先後関係を説明する場合、「直ちに」又は「直接」が使用されていない限り、連続していない場合を含むこともできる。
【0017】
信号の流れ関係の説明である場合、例えば、「AノードからBノードへ信号が伝達される」の場合でも、「直ちに」又は「直接」が使用されない限り、Aノードから他のノードを経て、Bノードに信号が伝達される場合を含むことができる。
【0018】
様々な構成要素を説明するために、第1、第2などが使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語によって限定されない。これらの用語は、1つの構成要素のみを他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下で言及される第1の構成要素は、本明細書の技術的思想内で第2の構成要素であってもよい。
【0019】
本明細書の様々な実施形態のそれぞれの特徴は、部分的又は全体的に互いに結合又は組み合わせが可能であり、技術的に様々な連動及び駆動が可能であり、各実施形態は、互いに独立して実施可能であり、関連して一緒に実施される場合もある。
【0020】
本明細書の実施形態は、複数のゲートラインにゲート信号を順次伝達する複数のステージを含むゲートドライバにおいて、各ステージは、
【0021】
n-1番目のゲートラインから伝達されるn-1番目のゲート信号と、ゲートクロック信号との入力を受け取り、QノードとQBノードにそれぞれ第1の電圧と、第1の電圧とは反対の極性を有する第2の電圧を印加する入力回路、第1の電圧に対応した低電圧又は第2の電圧に対応した高電圧を出力することにより、n番目のゲート信号を生成し、生成されたn番目のゲート信号を、n番目のゲートラインに出力する出力回路、及び、n番目のゲートラインと、高電圧を供給する高電圧源との間に配置される安定化キャパシタを含むゲートドライバを提供することができる。
【0022】
また、前記ゲートクロック信号は、前記n-1番目のゲート信号が、高電圧で入力される第1の期間中に、ロー状態を維持することができる。
【0023】
また、前記入力回路は、ゲートクロック信号及びn-1番目のゲート信号に応じて、Qノードに前記第1の電圧が印加されるようにする第1の入力回路、及び、n-1番目のゲート信号に応じて、QBノードに前記第2の電圧が印加されるようにする第2の入力回路を含むことができる。
【0024】
また、前記第1の入力回路は、n-1番目のゲートラインに接続された第1の電極、Qノードに接続された第2の電極、及びゲートクロック信号を伝達するクロック信号ラインに接続されたゲート電極を備えた第1のスイッチを含み、前記第2の入力回路は、ゲートクロックを伝達するクロック信号ラインに接続された第1の電極、QBノードに接続された第2の電極、及び第1のノードに接続されたゲート電極を備えた第2のスイッチ、第1のノードに接続された第1の電極、高電圧源に接続された第2の電極、及びn-1番目のゲートラインに接続されたゲート電極を備えた第3のスイッチ、Qノードに接続された第1の電極、高電圧源に接続された第2の電極、及びQBノードに接続されたゲート電極を備えた第4のスイッチ、及び、クロック信号ラインに接続された第1の電極及び第1のノードに接続された2の電極を備えた第1のキャパシタを含むことができる。
【0025】
また、前記出力回路は、Qノードに印加された第1の電圧に対応して、低電圧を選択的にn番目のゲートラインに出力する第1の出力回路、及び、QBノードに印加された第2の電圧に対応して、高電圧を選択的にn番目のゲートラインに出力する第2の出力回路を含むことができる。
【0026】
また、第1の出力回路は、第1の電極が低電圧源に接続され、第2の電極がn番目のゲートラインに接続され、ゲート電極がQノードに接続される第5のスイッチを含み、第2の出力回路は、第1の電極が高電圧源に接続され、第2の電極がn番目のゲートラインに接続され、ゲート電極がQBノードに接続される第6のスイッチ、及び、第1の電極が第6のスイッチのゲートに接続され、第2の電極が高電圧源に接続され、ゲート電極がQノードに接続される第7のスイッチを含むことができる。
【0027】
本明細書の実施形態は、複数のデータライン、複数のゲートライン、複数のエミッションライン、並びに複数のデータライン、複数のゲートライン及び複数のエミッションラインに接続された複数の画素を含む表示パネル、複数のデータラインに接続されて、前記複数のデータラインにデータ信号を印加するデータドライバ、及び、複数のゲートラインと複数のエミッションラインに接続されて、ゲート信号とエミッション信号をそれぞれ印加するゲートドライバ回路を含み、ゲートドライバは、複数のゲートラインにゲート信号を順次伝達する複数のステージを含み、各ステージは、n-1番目のゲートラインから伝達されるn-1番目のゲート信号とゲートクロック信号の入力を受け取り、QノードとQBノードにそれぞれ第1の電圧と、第1の電圧とは極性の異なる第2の電圧を印加する入力回路、第1の電圧に対応した低電圧又は第2の電圧に対応した高電圧を出力することにより、n番目のゲート信号を生成し、生成されたn番目のゲート信号を、n番目のゲートラインに出力する出力回路、及び、n番目のゲートラインと、高電圧を供給する高電圧源との間に配置される安定化キャパシタを含む表示装置を提供することができる。
【0028】
また、ゲートクロック信号は、前記n-1番目のゲート信号が、高電圧で入力される第1の期間にロー状態を維持することができる。
【0029】
また、前記入力回路は、ゲートクロック信号に対応して、n-1番目のゲート信号によってQノードに伝達されるようにして、Qノードに第1の電圧を印加させる第1の入力回路、及び、n-1番目のゲート信号に対応して、QBノードに第2の電圧を印加させる第2の入力回路を含むことができる。
【0030】
また、前記第1の入力回路は、第1の電極が、n-1番目のゲートラインに接続され、第2の電極がQノードに接続され、ゲート電極がゲートクロック信号を伝達するクロック信号ラインに接続される第1のスイッチを含み、第2の入力回路は、第1の電極が、ゲートクロックを伝達するクロック信号ラインに接続され、第2の電極がQBノードに接続され、ゲート電極が第1のノードに接続される第2のスイッチ、第1の電極が第1のノードに接続され、第2の電極が高電圧源に接続され、ゲート電極がn-1番目のゲートラインに接続される第3のスイッチ、第1の電極がQノードに接続され、第2の電極が高電圧源に接続され、ゲート電極が前記QBノードに接続される第4のスイッチ、及び、第1の電極がクロック信号ラインに接続され、第2の電極が第1のノードに接続される第1のキャパシタを含むことができる。
【0031】
また、前記出力回路は、Qノードに伝達された第1の電圧に対応して、低電圧を選択的にn番目のゲートラインに出力する第1の出力回路、及び、QBノードに伝達された第2の電圧に対応して、高電圧を選択的にn番目のゲートラインに出力する第2の出力回路を含むことができる。
【0032】
また、第1の出力回路は、第1の電極が低電圧源に接続され、第2の電極がn番目のゲートラインに接続され、ゲート電極がQノードに接続される第5のスイッチを含み、第2の出力回路は、第1の電極が高電圧源に接続され、第2の電極がn番目のゲートラインに接続され、ゲート電極がQBノードに接続される第6のスイッチと、第1の電極が第6のスイッチのゲートに接続され、第2の電極が高電圧源に接続され、ゲート電極がQノードに接続される第7のスイッチとを含むことができる。
【0033】
また、前記各画素は、第1のノードの電圧に対応して、第2のノードから第3のノードの方向に、駆動電流を供給する駆動トランジスタ、駆動電流を供給されて光を発光する発光素子、第1のノードと、駆動電圧を供給する駆動電源ラインとの間に配置され、前記第1のノードの電圧を維持するストレージキャパシタ、第1のゲート信号に対応して、前記第1のノードと前記第3のノードとを選択的に接続する第1のトランジスタ、第2のゲート信号に対応して、データ信号を第2のノードに選択的に伝達する第2のトランジスタ、エミッション信号に対応して、駆動電圧を第2のノードに選択的に伝達する第3のトランジスタ、エミッション信号に対応して、第3のノードと発光素子とを接続する第4のトランジスタ、第3のゲート信号により第3のノードに、第1の初期化電圧を供給する第5のトランジスタ、及び、第3のゲート信号により発光素子のアノード電極に、第2の初期化電圧を供給する第6のトランジスタを含むことができる。
【0034】
以下、添付の図面を参照して、本明細書の様々な実施形態を詳細に説明する。
【0035】
図1は、本明細書の一実施形態による表示装置を示す構造図である。
【0036】
図1を参照すると、表示装置100は、表示パネル110、データドライバ120、ゲートドライバ130を含むことができる。また、表示装置100は、タイミングコントローラ140を含むことができる。
【0037】
表示パネル110は、第1の方向に延びる複数のデータラインDL1~DLmと、第2の方向に延びる複数のゲートラインGL1~GLnとを含むことができる。ここで、第1の方向と第2の方向とは、直交してもよい。しかし、これに限定されるものではない。
【0038】
また、表示パネル110は、複数の画素101を含むことができる。複数の画素101は、ゲートラインGL1~GLnを介して伝達されるゲート信号に対応して、データラインDL1~DLmを介して伝達されるデータ信号を伝達されて、表示パネル110に映像を表示させることができる。また、複数の画素101は、第1の初期化信号と第2の初期化信号とに対応して初期化されてもよい。
【0039】
データドライバ120は、複数のデータラインDL1~DLmに接続され、データ信号を複数のデータラインDL1~DLmを介して、複数の画素101に供給することができる。データドライバ120は、複数のソースドライバを含むことができる。複数のソースドライバは、それぞれ集積回路で実現できる。
【0040】
ゲートドライバ130は、複数のゲートラインGL1~GLnに接続され、ゲート信号を複数のゲートラインGL1~GLnに供給することができる。ゲートラインを介して、ゲート信号を伝達された画素は、データ信号を伝達されてもよい。
【0041】
ゲートドライバ130は、表示パネル110の外部に配置されているものとして示されているが、これに限定されず、ゲートドライバ130は、表示パネル110に配置されてもよい。また、ゲートドライバ130は、表示パネル110に配置され、ゲート信号を出力するゲート信号発生部と、ゲート信号発生部に電圧とクロックを供給するレベルシフタとを含むことができる。また、ゲートドライバ130は、複数の集積回路で実現できる。
【0042】
なお、ゲートドライバ130は、表示パネル110の一側に配置されているものとして示しているが、これに限定されるものではなく、表示パネル110の両側に配置されてもよい。また、左側に配置されたゲートドライバは、奇数番目のゲートラインに接続され、表示パネル110の右側に配置されたゲートドライバは、偶数番目のゲートラインに接続されてもよい。
【0043】
また、ゲートドライバ130は、エミッション信号と初期化信号をそれぞれ複数の画素に順次供給することができる。
【0044】
また、タイミングコントローラ140は、データドライバ120とゲートドライバ130とを制御することができる。タイミングコントローラ140は、データドライバ120にデータ制御信号を供給し、ゲートドライバ130にゲート制御信号を供給することができる。データ制御信号又はゲート制御信号は、クロック、垂直同期信号、水平同期信号、スタートパルスを含むことができる。しかしながら、タイミングコントローラ140から出力される信号は、これに限定されない。
【0045】
タイミングコントローラ140は、データドライバ120に映像信号を供給することができる。データドライバ120は、タイミングコントローラ140から伝達された映像信号と、データ制御信号とを介して、データ信号を生成し、複数のデータラインDL1~DLmにデータ信号を供給することができる。
【0046】
図2は、本明細書の実施形態による表示装置に採用された画素を示す回路図である。
【0047】
図2を参照すると、画素101は、駆動トランジスタMD、発光素子ED、及びストレージキャパシタCstを含むことができる。
【0048】
駆動トランジスタMDは、第1のノードN1の電圧に対応して、第2のノードN2から第3のノードN3の方向に流れる駆動電流を生成することができる。第1のノードN1に伝達される電圧は、データ信号Vdataの電圧レベルに、駆動トランジスタMDの閾値電圧の電圧レベルが加算又は減算された電圧であり得る。
【0049】
駆動トランジスタMDは、第1の電極が第2のノードN2に接続され、第2の電極が第3のノードN3に接続され、ゲート電極が第1のノードN1に接続され得る。また、第2のノードN2には、選択的にデータ信号Vdataが伝達され、第2のノードN2に伝達されたデータ信号Vdataは、第3のノードN3を経由して、第1のノードN1に伝達できる。駆動トランジスタMDは、Nモス型のトランジスタであってもよい。
【0050】
駆動トランジスタMDは、第1のノードN1に伝達されたデータ信号Vdataに対応して、駆動電流を第2のノードN2から第3のノードN3の方向に流すことができる。
【0051】
発光素子EDは、第2のノードN2から第3のノードN3の方向に流れる駆動電流を供給されて、光を発光することができる。発光素子EDは、アノード電極、カソード電極、及びアノード電極とカソード電極との間に配置される発光層を含むことができる。
【0052】
発光素子EDは、カソード電極にロー状態の第2の駆動電圧EVSSが印加されており、アノード電極にハイ状態の電圧が印加されると、発光素子EDのアノード電極からカソード電極の方向に電流が流れるようになる。発光素子EDは、アノード電極からカソード電極の方向に流れる電流によって光を発光することができる。
【0053】
発光素子EDは、有機発光ダイオード(OLED:Organic Light Emitting Diode)、無機発光ダイオード、又はクアンタムドット発光素子などであってもよい。この場合、発光素子EDが有機発光ダイオードの場合、発光素子EDにおける発光層ELは、有機物が含まれている有機発光層を含むことができる。
【0054】
ストレージキャパシタCstは、第1のノードN1の電圧を維持することができる。第1のキャパシタCstは、第1のノードN1と、駆動電圧EVDDを供給する駆動電源ラインVLdとの間に配置され得る。
【0055】
画素101は、第1のトランジスタM1、第2のトランジスタM2、第3のトランジスタM3、第4のトランジスタM4、第5のトランジスタM5、第6のトランジスタM6を含むことができる。
【0056】
第1のトランジスタM1は、駆動トランジスタMDをダイオード接続状態にすることができる。第1のトランジスタM1は、第1の電極が第1のノードN1に接続され、第2の電極が第3のノードN3に接続され、ゲート電極が第1のゲートラインGL3に接続され得る。第1のトランジスタM1は、第1のゲートラインGL1を介して伝達される第1のゲート信号gate1に対応して、ターンオン/ターンオフすることができる。
【0057】
第2のトランジスタM2は、データラインDLに流れるデータ信号Vdataを、選択的に第2のノードN2に伝達することができる。第2のトランジスタM2は、第1の電極がデータラインDLに接続され、第2の電極が第2のノードN2に接続され、ゲート電極が第2のゲートラインGL2に接続され得る。第2のトランジスタM2は、第2のゲートラインGL2を介して伝達される第2のゲート信号gate2に対応して、ターンオン/ターンオフできる。
【0058】
第3のトランジスタM3は、駆動電圧EVDDを選択的に第2のノードN2に伝達することができる。第3のトランジスタM3は、第1の電極が駆動電圧EVDDを供給する駆動電源ラインVLdに接続され、第2の電極が第2のノードN2に接続され、ゲート電極がエミッションラインEMLに接続できる。第3のトランジスタM3は、エミッションラインEMLを介して伝達されるエミッション信号emsに対応して、ターンオン/ターンオフすることができる。
【0059】
第4のトランジスタM4は、駆動トランジスタMDに流れる駆動電流を、選択的に発光素子EDに伝達することができる。第4のトランジスタM4は、第1の電極が第3のノードN3に接続され、第2の電極が発光素子EDのアノード電極に接続され、ゲート電極がエミッションラインEMLに接続され得る。第4のトランジスタM4は、エミッションラインEMLを介して伝達されるエミッション信号emsに対応して、ターンオン/ターンオフすることができる。
【0060】
第5のトランジスタM5は、第1の初期化電圧Vint1を、選択的に第3のノードN3に伝達することができる。第5のトランジスタM5は、第1の電極が第1の初期化電圧Vint1を伝達する第1の初期化電圧ラインVL1に接続され、第2の電極が第3のノードN3に接続され、ゲート電極が第3のゲートラインGL3に接続できる。第5のトランジスタM5は、第3のゲートラインGL3に伝達される第3のゲート信号gate3によってターンオン/ターンオフされ得る。第5のトランジスタM5は、ダブルゲート構造を有することができ、リーク電流の発生を低減して、第3のノードN3の電圧が低くなることを抑制することができる。
【0061】
第1の初期化電圧Vint1の電圧レベルは、所定の区間で駆動電圧の電圧レベルより高くてもよい。第1の初期化電圧Vint1が、駆動電圧の電圧レベルより高い状態で、駆動トランジスタMDに伝達されると、駆動トランジスタMDのヒステリシスを改善することができる。
【0062】
第6のトランジスタM6は、第2の初期化電圧Vint2を、選択的に発光素子EDのアノード電極に伝達することができる。第6のトランジスタM6は、第1の電極が第2の初期化電圧Vint2を伝達する第2の初期化電圧ラインVL2に接続され、第2の電極が発光素子EDのアノード電極に接続され、ゲート電極が第3のゲートラインGL3に接続できる。第6のトランジスタM6は、第3のゲートラインGL3に伝達される第3のゲート信号gate3によってターンオン/ターンオフされ得る。第2の初期化電圧Vint2の電圧レベルは、発光素子EDの閾値電圧より低くてもよい。
【0063】
ここで、第1のトランジスタM1は、Pモス型のトランジスタであり、駆動トランジスタMDと、第2~第6のトランジスタM2~M6とは、Nモス型のトランジスタであると示されているが、トランジスタの種類は、これに限定されない。また、第1のトランジスタM1は、アクティブ層が酸化物半導体を含む酸化物半導体トランジスタであってもよく、駆動トランジスタMDと第2~第6のトランジスタM2~M6とは、アクティブ層が低温ポリシリコンを含むことができる。
【0064】
図3a及び
図3bは、
図1に示す表示装置に採用された表示パネルに映像が表示されることを示す図である。
【0065】
図3aは、表示パネル110全体で灰色のみを表示することを示し、
図3bは、表示パネル110の第1の領域110aと第2の領域110bでブラック(黒)を表現し、第3の領域~第5の領域110eで灰色を表現する。
【0066】
表示パネル110が、
図3aのように、全領域に灰色のみを表示する場合、表示パネル110の輝度は、全体的に一定に維持される。しかし、表示パネル110が
図3bのように、ブラックを表現する第1の領域110aと第2の領域110bとの間に配置された第3の領域110cは、同じ灰色を表示する第4の領域110d又は第5の領域110eより輝度が高く表示される。
【0067】
図4は、
図3に示す画素の駆動トランジスタ、第1のトランジスタ及び第2のトランジスタの接続部分のみを示す回路図である。
図5は、画素に伝達される第1のゲート信号と第2のゲート信号の波形を示すタイミング図である。
【0068】
図4を参照すると、第1のノードN1と第1のゲートラインGL1との間に、寄生キャパシタCpが配置され得る。第1の領域110aと第3の領域110cに配置された画素101で、第1のトランジスタM1と第2のトランジスタM2がターンオンされると、データラインDLを介して伝達されるデータ信号Vdataが、第2のトランジスタM2と第1のトランジスタM1を順次通過した後、第1のノードN1に伝達され得る。
【0069】
第1の領域110aに配置された画素101に伝達されるデータ信号Vdataは、ブラックに対応し、第3の領域110cに配置された画素101に伝達されるデータ信号Vdataは、灰色に対応するため、第1の領域110aに配置された画素101に伝達されるデータ信号の電圧レベルは、第3の領域110cに配置された画素101に伝達されるデータ信号の電圧レベルよりも高い。
【0070】
図5を参照すると、画素101の第1のノードN11に、データ信号に対応する電圧を書き込もうとするとき、
図5に示すように、第1のゲート信号gate1がハイ状態を維持する間、第2のゲート信号gate2が、ロー状態になる。第2のゲート信号gate2がロー状態になる時間は、1水平期間(1H)程度の時間で短く現れることができる。
【0071】
第1のゲート信号gate1によって、画素101の第1のノードN1にデータ信号Vdataが入力されると、データ信号Vdataによって、第1のノードN1の電圧が高くなる。このとき、寄生キャパシタCpにより、同様に第1のゲートラインGL1の電圧が高くなる。そして、時間が経過すると、第1のゲートラインGL1の電圧が低くなる。したがって、
図5に示すように、第1のゲート信号gate1にリップルVrが発生する。
【0072】
第1の領域110aの画素101に、ブラックに対応するデータ信号が入力され、第3の領域110cに、灰色に対応するデータ信号が入力される場合、第1の領域110aの画素101に、ブラックに対応するデータ信号と、寄生キャパシタCpとにより、第1のゲートラインGL1の電圧が上昇するようになる。そして、第1のゲートラインGL1の電圧は、再び低くなる。第1のゲートラインGL1の電圧が低くなるため、第3の領域110cの画素に、灰色に対応するデータ信号が入力されると、第3の領域110cの画素の第1のノードN1の電圧が、定められた電圧より低い電圧が入力されることがある。
【0073】
したがって、点線で示すように、駆動トランジスタMDのソース電極とゲート電極との間の電圧VGSが、点線で示されているように、定められた電圧より低い電圧が印加される。
【0074】
第3の領域110cの画素の駆動トランジスタMDのソース電極とゲート電極との間の電圧VGSが、定められた電圧より低い電圧になると、画素101の輝度が上昇する。したがって、第3の領域110cが、同じ灰色を表示する第4の領域110d及び第5の領域110eよりも明るく表示されるという問題が発生する可能性がある。
【0075】
図6は、本明細書の実施形態によるゲートドライバを示す構造図であり、
図7は、
図6に示す複数のステージのうち1つを示す構造図である。
【0076】
図6及び
図7を参照すると、ゲートドライバ130は、複数のゲートラインGLに、ゲート信号を順次伝達する複数のステージ131sを含むことができる。
【0077】
第1のステージは、スタートパルス(GST)とゲートクロック信号GCLKを伝達されて、ゲート信号を出力し、第2のステージより前のゲートラインから前のゲート信号を伝達され、クロック信号と前のゲート信号を用いて、ゲート信号を出力できる。したがって、複数のステージ131sは、ゲート信号を順次に出力することができる。
【0078】
また、各ステージ131は、ゲートラインに安定化キャパシタCsが接続されて、ゲートラインから出力されるゲート信号が、安定的に出力できる。
【0079】
図7に示すように、各ステージ131は、n-1番目のゲートラインから伝達されるn-1番目のゲート信号gate(n-1)と、ゲートクロック信号GCLKを入力されて、QノードQとQBノードQBにそれぞれ第1の電圧と、第1の電圧とは極性の異なる第2の電圧を印加する入力回路1311と、第1の電圧に対応した低電圧又は第2の電圧に対応した高電圧を出力することにより、n番目のゲート信号gate(n)を生成し、生成されたn番目のゲート信号gate(n)を、n番目のゲートラインGL(n)に出力する出力回路1312と、n番目のゲートラインGL(n)と出力回路1312との間に配置される安定化キャパシタCsとを含むことができる。
【0080】
ここで、ゲートラインは、複数本であり、n-1番目のゲートラインとn番目のゲートラインとを含むことができる。n-1番目のゲートラインは、複数のステージのうちn-1番目のステージから出力されるn-1番目のゲート信号gate(n-1)が出力されるゲートラインであり、n番目のゲートラインは、複数のステージのうちn番目のステージから出力されるn番目のゲート信号gate(n)が伝達されるゲートラインである。
【0081】
安定化キャパシタCsにより、高電圧がゲートラインGLに維持され、ゲートラインGLでゲート信号が安定的に駆動され、これにより、ゲート信号においてリップルの発生を抑制することができる。したがって、
図5に示すように、第3の領域110cで、輝度が高くなることを抑制することができる。
【0082】
図8は、
図6に示されているステージを示す回路図である。
【0083】
図8を参照すると、ステージ131は、ゲートクロック信号GCLKと、n-1番目のゲート信号gate(n-1)によって、QノードQに第1の電圧を印加させる第1の入力回路1311aと、n-1番目のゲート信号gate(n-1)に対応して、QBノードQBに第2の電圧を印加させる第2の入力回路1311bとを含むことができる。第1の電圧と第2の電圧は、極性が反対の電圧であってもよい。したがって、第1の電圧がハイ状態の電圧である場合、第2の電圧はロー状態の電圧であり、第1の電圧がロー状態の電圧である場合、第2の電圧はハイ状態の電圧であり得る。
【0084】
また、ステージ131は、QノードQに伝達された第1の電圧に対応して、低電圧VGLを選択的にn番目のゲートラインに出力する第1の出力回路1312a、及び、QBノードQBに伝達された第2の電圧に対応して、高電圧VGHを選択的にn番目のゲートラインに出力する第2の出力回路1312bを含むことができる。
【0085】
第1の入力回路1311aは、第1の電極がn-1番目のゲート信号gate(n-1)を伝達するn-1番目のゲートラインに接続され、第2の電極がQノードQに接続され、ゲート電極がゲートクロック信号CCLKを伝達するクロック信号ラインに接続される第1のスイッチSW1を含むことができる。ここで、n-1番目のゲート信号gate(n-1)は、前のステージから出力されるゲート信号であってもよい。
【0086】
第2の入力回路1311bは、第1の電極がゲートクロック信号GCLKを伝達するクロック信号ラインに接続され、第2の電極がQBノードQBに接続され、ゲート電極が第1のノードN11に接続される第2のスイッチSW2、第1の電極が第1のノードN11に接続され、第2の電極が高電圧源VGHに接続され、ゲート電極がn-1番目のゲートラインに接続される第3のスイッチSW3、第1の電極がQノードQに接続され、第2の電極が高電圧VGHを供給する高電圧源に接続され、ゲート電極がQBノードQBに接続される第4のスイッチSW4及び第1の電極がゲートクロック信号GCLKを伝達するクロック信号ラインに接続され、第2の電極が第2のスイッチSW2のゲート電極に接続される第1のキャパシタC1を含むことができる。
【0087】
第1の出力回路1312aは、第1の電極が低電圧VGLを供給する低電圧源に接続され、第2の電極がn番目のゲートラインGL(n)に接続され、ゲート電極がQノードQに接続される第5のスイッチSW5を含み、第2の出力回路1312bは、第1の電極が高電圧VGHを供給する高電圧源に接続され、第2の電極がn番目のゲートラインGL(n)に接続され、ゲート電極がQBノードQBに接続される第6のスイッチSW6と、第1の電極が第6のスイッチSW6のゲートに接続され、第2の電極が高電圧VGHを供給する高電圧源に接続され、ゲート電極がQノードQに接続される第7のスイッチSW7とを含むことができる。
【0088】
n番目のゲートラインGL(n)は、このステージから出力されたn番目のゲート信号gate(n)を、
図2に示されている画素101に伝達するゲートラインを意味する。n番目のゲート信号gate(n)は、
図2に示されている画素101の第1のトランジスタM1のゲート電極に伝達されるゲート信号を意味する。
【0089】
第1~第7のスイッチSW1~SW7は、Nモス型のトランジスタであってもよい。また、第1~第7のスイッチSW1~SW7は、アクティブ層が低温ポリシリコンを含むことができる。
【0090】
図9a及び
図9bは、
図8に示すステージに入力されるゲート信号及びゲートクロック信号の実施形態を示す波形図である。
【0091】
図9aを参照すると、ステージ131は、第1の期間T1でn-1番目のゲート信号G(n-1)が、ロー状態で供給され、第2の期間T1でn-1番目のゲート信号G(n-1)がハイ状態で供給され、第3の期間T3でn-1番目のゲート信号G(n-1)がロー状態で供給され得る。そして、第1の期間~第3の期間T1~T3において、それぞれゲートクロック信号GCLKは、ハイ状態とロー状態を数回繰り返すことができる。
【0092】
第1の期間Tでは、n-1番目のゲート信号G(n-1)がロー状態で伝達できる。ゲートクロック信号GCLKは、ロー状態とハイ状態を数回繰り返すが、ゲートクロック信号GCLKがロー状態になると、第1のスイッチSW1は、ターンオンできる。第1のスイッチSW1がターンオンされると、n-1番目のゲート信号G(n-1)によって、QノードQにロー状態の第1の電圧が印加され得る。
【0093】
また、第3のスイッチSW3のゲート電極に、ロー状態のn-1番目のゲート信号G(n-1)が伝達されるため、第3のスイッチSW3は、ターンオンできる。第3のスイッチSW3がターンオンされると、高電圧が第2のスイッチSW2のゲートに伝達できる。第2のスイッチSW2は、オフ状態となる。
【0094】
QノードQにロー状態の第1の電圧が印加されると、第5のスイッチSW5は、ターンオンされ、低電圧VGLがn番目のゲートラインGL(n)に伝達される。そして、QノードQに印加されたロー状態の第1の電圧により、第7のスイッチSW7がターンオンされ、QBノードQBに高電圧VGHが伝達され、QBノードQBに、ハイ状態の第2の電圧が印加され得る。
【0095】
QBノードQBに印加されたハイ状態の第2の電圧により、第6のスイッチSW6がターンオフされ、高電圧VGHは、n番目のゲートラインGL(n)に伝達されなくなる。
【0096】
第2の期間T2において、n-1番目のゲート信号gate(n-1)がハイ状態で伝達され、ロー状態とハイ状態を数回繰り返すゲートクロック信号GCLKがロー状態で伝達され得る。ロー状態で伝達されたゲートクロック信号GCLKにより、第1のスイッチSW1がターンオンされ、ハイ状態のn-1番目のゲート信号gate(n-1)がQノードQに伝達される。
【0097】
また、第3のスイッチSW3のゲート電極に、ハイ状態のn-1番目のゲート信号gate(n-1)が伝達されるため、第3のスイッチSW3は、ターンオフできる。したがって、第2のスイッチSW2のゲート電極は、フローティング状態となる。第2のスイッチSW2のゲート電極が、フローティング状態になった後、ゲートクロック信号GCLKが、ハイ状態からロー状態になると、第1のキャパシタC1により第2のスイッチSW2のゲート電極の電圧が下降して、第2のスイッチSW2は、ターンオンされる。このとき、ゲートクロック信号GCLKが、ロー状態であるため、QBノードQBには、ロー状態の第2の電圧が印加され得る。
【0098】
QBノードQBには、ロー状態の第2の電圧が印加されると、第4のスイッチSW4のゲート電極には、ロー状態の第2の電圧が印加され、第4のスイッチSW4がターンオンされ得る。第4のスイッチSW4がターンオンされると、QノードQには、高電圧が印加され、QノードQには、ハイ状態の第1の電圧が印加される。
【0099】
第2の期間T2において、QノードQには、ハイ状態の第1の電圧が印加され、QBノードQBには、ロー状態の第2の電圧が印加されるため、第5のスイッチSW5はターンオフされ、第6のスイッチSW6はターンオンされる。また、第7のスイッチSW7がターンオフされる。したがって、n番目のゲートラインGL(n)には、ハイ状態のn番目のゲート信号G(n)が出力され得る。
【0100】
また、第2の期間T2でゲートクロック信号GCLKが、ロー状態から再びハイ状態になって、第2のスイッチSW2のゲート電極の電圧が上昇することで、第2のスイッチSW2がターンオフされると、QBノードQBは、フローティング状態となり、ロー状態の第2の電圧を維持するようになる。したがって、第2の期間T2において、ゲートクロック信号GCLKが、ハイ状態とロー状態を数回繰り返しても、n番目のゲートラインGL(n)には、ハイ状態のn番目のゲート信号gate(n)が出力し続けられる。
【0101】
第3の期間T3において、n-1番目のゲート信号gate(n-1)をロー状態で伝達できる。ロー状態とハイ状態を数回繰り返すゲートクロック信号GCLKがロー状態になると、第1のスイッチSW1は、ターンオンできる。第1のスイッチSW1がターンオンされると、n-1番目のゲート信号gate(n-1)によって、QノードQにロー状態の第1の電圧が印加され得る。
【0102】
また、ゲート電極にロー状態のn-1番目のゲート信号gate(n-1)を伝達される第3のスイッチSW3は、ターンオンできる。第3のスイッチSW3がターンオンされると、高電圧VGHが第2のスイッチSW2のゲートに伝達され、第2のスイッチSW2は、オフ状態となる。したがって、QBノードQBは、フローティング状態となる。第2の期間T2において、QBノードQBは、ロー状態の第2の電圧を維持しており、前の状態を維持して、QBノードQBにハイ状態の第2の電圧が印加され得る。
【0103】
QノードQにロー状態の第1の電圧が印加されると、第5のスイッチSW5がターンオンして、低電圧のn番目のゲートラインが伝達され、QBノードQBにハイ状態の第2の電圧が印加されると、第6のスイッチSW6はターンオフされ、高電圧は、n番目のゲートラインに伝達されなくなる。
【0104】
このとき、高電圧VGHを伝達する高電圧源と、n番目のゲートラインG(n)との間に安定化キャパシタCsが配置されている。したがって、n番目のゲートラインG(n)が、n番目のゲート信号で高電圧VGHを出力すると、安定化キャパシタCsによって出力が安定化され、
図2に示す画素101の第1のノードN11にデータ信号が入力されると、第1のゲート信号に発生するリップルを抑制することができる。
【0105】
また、
図9bに示すように、n-1番目のゲート信号G(n-1)が、ハイ状態を維持する第2の期間T2において、ゲートクロック信号GCLKは、ロー状態を維持することができる。ゲートクロック信号GCLKは、ロー状態を維持すると、第1のスイッチSW1が、ターンオン/ターンオフを繰り返さずに、ターンオンを維持し、第5のスイッチSW5がターンオフ状態を維持するとともに、第2のスイッチ(SW2)に入力されるゲートクロック信号GCLKにより、第2のスイッチSW2がターンオン/ターンオフを繰り返さずに、ターンオンを維持するようになり、QBノードQBに印加されるロー状態の第2の電圧にリップルが発生するのを抑制することができる。
【0106】
したがって、高電圧が持続的にn番目のゲートラインGnを駆動して、n番目のゲート信号gate(n)にリップルが発生することを抑制することができる。
【0107】
n-1番目のゲート信号は、
図2に示す画素101で第1のトランジスタM1のゲート電極に入力される第1のゲートラインGL1を介して伝達される第1のゲート信号に対応することができる。
【0108】
また、ステージが、n-1番目のゲート信号gate(n-1)の入力を受け取るように示されているが、ステージが複数のステージのうち最初のゲート信号を出力する最初のステージである場合、n-1番目のゲート信号gate(n-1)の代わりにスタートパルスGSTを供給され得る。
【0109】
以上添付の図面を参照して本開示の実施形態をさらに詳細に説明したが、本明細書は必ずしもこれらの実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術思想から逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。したがって、本明細書に開示された実施形態は、本開示の技術思想を限定するのではなく、説明するためのものであり、そのような実施形態によって本開示の技術思想の範囲が限定されるものではない。したがって、前記で説明した実施形態はすべての点で例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。本開示の保護範囲は、特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本開示の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。