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特開2023-9014レンタル軽電気自動車を追跡するためのシステムおよび方法
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  • 特開-レンタル軽電気自動車を追跡するためのシステムおよび方法 図1A
  • 特開-レンタル軽電気自動車を追跡するためのシステムおよび方法 図1B
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  • 特開-レンタル軽電気自動車を追跡するためのシステムおよび方法 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023009014
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】レンタル軽電気自動車を追跡するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/30 20120101AFI20230112BHJP
【FI】
G06Q50/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022107865
(22)【出願日】2022-07-04
(31)【優先権主張番号】17/367,011
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】522268661
【氏名又は名称】ニュートロン ホールディングス インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Neutron Holdings, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100164471
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 大和
(72)【発明者】
【氏名】ヴィジャイ ムラリ
(72)【発明者】
【氏名】オマー グエネナ
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC42
(57)【要約】      (修正有)
【課題】様々な信号入力を用いて乗り物の乗車の停止を自動的に判断し、利用者に乗り物を利用した時間分の利用料金を正確に請求する追跡システム及び方法を提供する。
【解決手段】方法は、利用者が携帯端末を使用して乗り物の予約し310、携帯アプリケーションで乗車や予約を開始する320。携帯アプリケーションは、その後サーバに乗車を開始したというメッセージを送信し、サーバが、その後乗車タイマーを開始し、乗車中の乗り物、利用者と関連したユーザ端末又は乗車中の乗り物付近の乗り物を含む複数の端末から入力信号を受信する330。利用者が携帯アプリケーション上の一時停止ボタンで、サーバに一時停止指示を送信し、利用者は乗車を一時停止する340。サーバは、携帯アプリケーションに乗車を一定時間以内に停止する警告を表示させ、一定時間乗り物がアイドル状態にあった場合、乗車を停止させ、乗車コストを算出する360。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が乗り物を予約していることを示す入力をサーバで受信する工程と、
乗車タイマーを前記サーバによって開始する工程と、
前記乗り物に対応する複数の入力を前記サーバで受信する工程であって、前記複数の入力は乗り物の速度および乗り物の位置情報を含む工程と、
前記複数の入力が複数の条件を満たしているかどうかを前記サーバで判断する工程であって、前記複数の条件は前記乗り物が所定の時間内に動いたことを前記乗り物から受信した入力が示しているかどうかを含み、前記複数の条件はさらに、前記乗り物が前記所定の時間内に所定の距離より長い距離を移動したかどうかを含む工程と、
前記複数の入力が前記複数の条件を満たしている場合、前記サーバで乗車タイマーを停止する工程と、
乗車コストを前記サーバで計算する工程であって、前記乗車コストは前記乗り物の使用時間から前記所定の時間を差し引いたものからなる工程と、
ユーザ端末上で実行されているアプリケーションに前記乗車コストを前記サーバによって送信する工程と、
前記乗車コストを前記アプリケーションによって表示する工程と
を含む、方法。
【請求項2】
前記複数の入力がさらに、前記ユーザ端末の位置を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の条件がさらに、前記ユーザ端末の位置が前記乗り物から所定の閾値距離より離れているかどうかを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
乗車の開始を示す入力をサーバで受信する工程と、
乗車タイマーを前記サーバによって開始する工程と、
乗り物の速度および乗り物を含む、複数の入力を前記サーバで受信する工程と、
前記複数の入力が複数の条件を満たすかどうかを前記サーバで判断する工程と、
前記複数の入力が前記複数の条件を満たす場合に乗車タイマーをサーバで停止する工程と
を含む、方法。
【請求項5】
ユーザ端末からの一時停止を示す通知を前記サーバで受信する工程と、
前記乗車タイマーを前記サーバによって一時停止する工程と
をさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記複数の入力はさらに、前記乗り物が動いているかどうかを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の条件は、乗り物が所定の時間内に動いたことを前記乗り物から受信した入力が示しているかどうかを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記複数の条件はさらに、前記乗り物が前記所定の時間内に所定の距離より長い距離を移動したかどうかを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
乗車コストを前記サーバで計算する工程であって、前記乗車コストは前記乗り物の使用時間から前記所定の時間を差し引いたものからなる工程と、
ユーザ端末上で実行されているアプリケーションに前記乗車コストを前記サーバによって送信する工程と、
前記乗車コストを前記アプリケーションによって表示する工程と
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
乗車コストを前記サーバで計算する工程であって、前記乗車コストは前記乗り物の使用 時間から前記所定の時間を差し引いたものからなる工程と、
ユーザ端末上で実行されているアプリケーションに乗車コストを前記サーバによって送信する工程と、
前記乗車コストをアプリケーションによって表示する工程と
をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記複数の入力はさらに、ユーザ端末の位置を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項12】
前記複数の条件はさらに、乗り物の位置およびユーザ端末の位置の距離が所定の閾値を超えているかどうかを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
位置情報要素、および
通信リンク
を含む乗り物と、
位置情報インターフェース、および
ネットワーク通信インターフェースと
を含む携帯端末アプリケーションと、
前記乗り物および前記携帯端末アプリケーションと通信をするサーバと
を含むシステムであって、前記サーバは、
前記携帯端末アプリケーションの位置情報インターフェースおよびネットワーク通信インターフェースより、乗車の開始を示す入力をサーバで受信し、
乗車タイマーを開始し、
前記乗り物の位置情報要素および通信リンクより、乗り物の速度および乗り物を含む、複数の入力をサーバで受信し、
前記複数の入力が複数の条件を満たすかどうかを判断し、
前記複数の入力が前記複数の条件を満たす場合に乗車タイマーを停止するように構成された、システム。
【請求項14】
前記サーバはさらに、
ユーザ端末から一時停止表示を受信し、
前記乗車タイマーを一時停止するように構成された、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記複数の入力がさらに、前記乗り物が動いているかどうかを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記複数の条件はさらに、前記乗り物が所定の時間内に動いたことを前記乗り物から受信した入力が示しているかどうかを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記複数の条件はさらに、前記乗り物が前記所定の時間内に所定の距離より長い距離を移動したかどうかを含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記サーバはさらに、
乗車コストを計算し、前記乗車コストは前記乗り物の使用時間から前記所定の時間を差し引いたものからなり、
ユーザ端末上で実行されているアプリケーションに前記乗車コストを送信し、
前記携帯端末アプリケーションが前記乗車コストを表示させるように構成された、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記複数の入力はさらに、ユーザ端末の位置を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項20】
前記複数の条件はさらに、乗り物の位置およびユーザ端末の位置の距離が所定の閾値を超えているかどうかを含む、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
軽電気自動車(例えば、スクーター、自転車、モペッドなど)のライドシェアは、都会での短時間の移動手段として一般的になってきている。軽電気自動車の借主は非常に多様で、ライドシェアの乗り物との関わり方もさまざまである。利用者は時に乗車終了の手続きを忘れてしまい、この人為的ミスのために延滞料金を取られることがある。これにより、ユーザ体験の質は低下してしまう。
【発明の概要】
【0002】
利用者とライドシェア会社の両方が正確に乗り物のレンタル状況を把握することは大切である。乗り物が使用されていない時間分の利用料金を請求することは利用者に不快な思いをさせる可能性があり、リピート率の低さや苦情に繋がる。一方で、乗り物が使用されている時間や予約されている時間分の料金を利用者に請求しそびれると、利益を損なうことになる。一つの都市または世界中で、一日に何百、何千、何万もの乗車が発生しうるコンピュータによる自動化システムにおいて、この問題は複雑化している。
【0003】
乗車の終了方法には、利用者が自ら完了手続きをしなければならないもの、または、タイマーで最大乗車時間を例えば1.5時間などに設定し、もし利用者がスマートフォンアプリなどを通して利用を終了し忘れた場合に、自動的に2時間で乗車が終了するようになっているものがある。利用者が乗車を終了しそびれる理由として、他に軽自動車が駐車禁止区域にあること、スマートフォンの充電が切れたこと、インターネットへの接続が切れたことなどが考えられる。このとき、利用者が実際に軽自動車を使用した時間がその一部だけでも、1.5時間分の請求がされることになる。1.5時間まるまる分の請求をすると、予定より支払額が多くなったことによるクレジットカードの引き落とし失敗が起こったり、利用者が間違いを理由に請求を取り消したり、不満によって払い戻しを要求したりすることが増加する可能性がある。利用者が乗車を終了しそびれた場合、その時間に他の利用者が軽自動車を使用することも不可能である。
【0004】
本明細書で開示されるシステムでは、正確な請求を行うことにより利用者の公平な扱いを保証する。これにより、顧客満足度の向上、利用率の増加、未回収の収益、返金、課徴金、顧客サービスに関する問い合わせの減少が見込まれる。さらなる利点としては、乗り物の速度、現在地、現在時刻などの検知により正確で素早い乗車終了などが挙げられる。より早い乗車の終了で、軽電気自動車がより早く他の利用者の手に渡ることにもなる。実施形態は自転車、スクーター、モペッドなどのさまざま乗り物に適用できる。
【0005】
第1の例において、システムは軽自動車上のコンピュータからのさまざまなハードウェアおよびソフトウェアの入力、ユーザデバイス、近くの軽自動車、乗車時間、Bluetooth接続状況およびその他の入力から利用者の手動入力なしに乗車終了を検知できる。システムはこれらの入力を用いて、軽自動車が一定時間アイドル状態であるか、動作中でないか、利用者のユーザデバイスと離れているかなどを判断してもよい。ユーザ端末には定期的にアプリの稼働状況をサーバに送るアプリが搭載されていてもよい。軽自動車はそれらと同様に定期的な稼働状況をサーバに送ってもよい。システムはヒューリスティックを含むさまざまな入力を用いてもよく、これにより乗車が終了されたかどうかを正確かつ自動的に予測または判断できる。これにより、利用者は乗り物を降りるだけで手動入力することなく利用を終了することができる。
【0006】
ある一例において、システムは乗車時間が最長の1.5時間に到達したことを検知することができ、1.5時間以上の乗車時間が非常にまれなことからこれが間違いであることを推測できる。このようにすることで、システムは利用者が乗車を開始してから自動車がアイドル状態になるまでの時間分のみの料金を請求してもよい。もし利用者が実際に軽自動車を使用中であった場合、システムは自動で(運転中の突然の停止を避けるため)安全に乗車を終了することができる。これにより、軽自動車がより早く消費電力の低い待機状態に入ることができるため電気の消費量が減り、オフライン状態になる前に確実に自動車を回収できるようになる。
【0007】
この発明の概要は、以下の発明を実施するための形態でより詳細に説明される概念を抜粋し、簡略化して紹介するために提供される。この発明の概要は請求項の対象にかかる主要な特徴または必須の特徴を特定し、または特許請求の範囲の対象を狭めたりするものではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
非限定的かつ非網羅的な実施例は、以下の図を参照して説明される。
図1A】一つまたは複数の実施例における異なる種類の軽電気自動車を示す図である。
図1B】軽電気自動車を構成する要素の概略を示す図である。
図2】軽自動車に関連した乗車終了システムを示す図である。
図3】支払いを通して乗車の予約と終了とを追跡するコンピュータ実装方法の一例を示す図である。
図4】乗車の概要の例を示す図である。
図5】軽電気自動車の二次電池の電力階層管理と結合されたまたは関連付けられたコンピュータ装置のシステムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な説明において、本詳細な説明の一部を成す添付図面を参照し、その中に、特定の実施形態を例示的に示す。本開示から逸脱することなく、これらの態様は組み合わされてもよく、他の態様は活用されてもよく、構造的変更がされてもよい。例は方法、システム、または装置として用いることができる。したがって、例はハードウェアでの実装でもよいし、完全なソフトウェアでの実装でもよいし、ソフトウェアとハードウェアの態様を組み合わせた実装でもよい。よって、以下の実施形態は限定的な意味で解釈されるべきではなく、本開示の範囲は添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される。
【0010】
軽電気自動車(スクーター、自転車など)は、バックエンドおよびユーザのコンピュータ端末のネットワークを含むシステムと連携しえる。それぞれの端末は、インターネットに繋がったさまざまなネットワークによって、互いに連携していてもよい。
【0011】
本明細書では、軽電気自動車や自動車などの乗り物の乗車を終了する方法およびシステムを記載する。
【0012】
ある一例では、利用者が乗り物を予約しているという入力をサーバが受信してもよい。このとき、サーバは乗車タイマーを開始してもよい。サーバは他に、乗り物の速度および乗り物の位置情報を含む、乗り物に対応する複数の入力も受信する。かかる複数の入力が複数の条件を満たしているかどうかをサーバが判断し、当該複数の条件には乗り物から受信した入力によって乗り物が所定の時間内に動いたことが示されているかどうか、乗り物が所定の時間内に所定の距離より長い距離を移動したかどうかが含まれる。複数の入力が複数の条件を満たした場合、サーバは乗車タイマーを停止することができる。サーバは、乗車コストを計算することができ、その乗車コストは乗り物の使用時間から所定の時間を差し引いたものからなる。サーバはユーザ端末上のアプリケーションに乗車コストを送ることができる。ユーザ端末上のアプリケーションによって乗車コストを表示できる。
【0013】
本開示の態様では軽電気自動車について記載しているが、他の乗り物も乗車の終了のためのこのシステムおよび方法の恩恵を受けることができる。例えば、モペッド、スケートボード、自動車、スケート靴、および他の乗り物も本明細書の態様による恩恵を受けることができる。
【0014】
図1Aでは、本開示の態様が実施されうる例示的な環境100が示されている。図示されているように、環境100には少なくとも一つの電動スクーター110、少なくとも一つの電動自転車120、および二次電池キオスク130が含まれる。電動スクーター110および電動自転車120は軽電気自動車の一例である。本明細書における態様は、他の種類の軽電気自動車およびより大きな乗り物にも適用される。
【0015】
環境100は、ネットワーク通信チャネル(例えば、一つまたは複数のネットワーク、インターネットなど)を通して電動スクーター110または電動自転車120(本明細書では軽電気自動車とも呼ばれる)より情報を受信するネットワークサービスを含んでもよい。コンピュータ端末上で実行されるクライアントアプリケーション(例えば、携帯端末上で動作する携帯端末用アプリケーション)を使用する利用者は、この情報によって一台または複数台の軽電気自動車を探し出し、申請および/または予約(例えば、一定時間レンタルするまたは借りる)することができる。利用者はこの情報により軽電気自動車用の二次電池を探し出し、申請および/または予約することもできる。一部の例において、二次電池は複数種類の軽電気自動車で使用されてもよい。例えば、電動スクーター110および電動自転車120で同じ二次電池を使用してもよい。
【0016】
いくつかの実施例において、ネットワークサービスは利用者と軽電気自動車と遠隔の一つまたは複数のコンピュータシステムおよびサーバを含むことがある。一つまたは複数のコンピュータシステムにはアプリケーションプログラミングインタフェース(API)が含まれており、これは複数のコンピュータシステムとコンピュータ端末、軽電気自動車110、120または二次電池キオスク130での情報の送受信およびその他のやり取りを行うことを可能にする。例えば、携帯端末アプリケーションは、携帯端末上の情報にアクセスできるようなインターフェースを有していてもよく、例えば、位置情報インターフェース(例えばGPS)、加速度計、およびデータから特定される位置情報に関するAPIを用いてもよい。これにより携帯端末アプリケーションは、ネットワーク通信インターフェースを通してデータの送受信ができ、または携帯端末の他の特徴と使用することできる。
【0017】
例えば、利用者がコンピュータ端末上で実行されるクライアントアプリケーションは、ネットワーク通信チャネルを介したネットワークサービスによって、一台または複数台の軽電気自動車の位置についての情報を受信する。各軽電気自動車の現在地はクライアントアプリケーションのユーザインタフェース上に提供されてもよい。さらに、または代替的に、一台または複数台の軽電気自動車の位置についての位置情報は、複数台の軽電気自動車および/または一台または複数台のコンピュータ端末上で実行される複数のクライアントアプリケーションの間で通信されてもよい。
【0018】
ある一実施例では、クライアントアプリケーションのユーザインタフェースは、測定された利用者の現在地および/または測定された軽電気自動車の現在地を表示する地図を含む。いくつかの実施例では、測定された利用者の現在地および/または測定された軽電気自動車の現在地は、少なくとも部分的にネットワーク通信チャネルを通してネットワークサービスによって受信された全地球測位システム(GPS)のデータ(または他の位置情報)に基づき導き出されている。
【0019】
クライアントアプリケーションのユーザインタフェースは利用者および軽電気自動車の位置情報を異なるアイコン(または他の同様な表記法)で表示してもよい。位置情報が表示された場合、利用者は軽電気自動車の一種を示すアイコン(例えば、電動スクーター110を示すアイコンまたは電動自動車120を示すアイコン)を選択してもよい。その後、クライアントアプリケーションのユーザインタフェースは利用者の現在地から選択された軽電気自動車までの経路を生成または決定する(例えば、経路案内をする)。アイコンを一つ選択することにより利用者が軽電気自動車を予約(例えば、取り置き)し(利用者が到着したときに、決定された位置に軽電気自動車があることを確実にするため)、軽電気自動車を一定時間レンタルするおよび/または借りることができるようになってもよい。
【0020】
それぞれの軽電気自動車および/またはネットワークサービスは、それぞれの軽電気自動車の使用中にその現在地の追跡、受信、および/または測定を行う現在地追跡システムを含む。いくつかの実施例において、現在地追跡システムはリアルタイムまたは実質的にリアルタイムで軽電気自動車の位置情報を追跡する。他の実施例において、現在地追跡システムは軽電気自動車の位置情報を定期的に(例えば、1分毎、5分毎、10分毎等)測定する。これらの定期的間隔はハートビートと呼ばれてもよい。さらに他の実施例において、現在地追跡システムは軽電気自動車がレンタル中または利用者により使用中であるときにリアルタイムまたは実質的にリアルタイムで軽電気自動車の位置情報を追跡してもよく、軽電気自動車が予約されたときまたは使用されていないときに軽電気自動車の位置情報を定期的に追跡してもよい。位置情報は軽電気自動車とネットワークサービスの間で直接やり取りされてもよく、任意のピアツーピアのやり取りがあってもよい。例えば、第1の電気自動車の情報が第2の電気自動車に送信されてもよく、第2の電気自動車からネットワークサービスへ第1の電気自動車の位置情報および/または第2の電気自動車の位置情報が送信されてもよい。さらに、または代替的に、位置情報はコンピュータ端末上で動作するクライアントアプリケーションを通してネットワークサービスに送信されてもよい。例えば、位置情報は電気自動車からクライアント端末に送信されてもよく、その後クライアント端末からネットワークサービスに送信されてもよい。
【0021】
ネットワークサービスの一つまたは複数のコンピュータシステムはマッチングシステムを含んでもよい。マッチングシステムは利用者よりさまざまな要求を受信、管理、またはその他の方法で処理する。要求には軽電気自動車レンタルの要望および軽電気自動車予約の要求が含まれてもよい。例えば、利用者のコンピュータ端末上で実行されるクライアントアプリケーションから自動車のレンタルの要求が受信された場合、マッチングシステムは現在地追跡システムと通信し、要求を出した利用者にどの電気自動車がマッチされるべきかまたは割り当てられるべきかを決定してもよい。さらに、または代替的に、マッチングシステムは自動車の提供元によって一つまたは複数の軽電気自動車の回収および発見に使用されてもよい。
【0022】
ネットワークサービスの一つまたは複数のコンピュータシステムはそれぞれの軽電気自動車についての情報およびそれぞれの電気自動車の現在地、乗車回数、および収益を保管するデータベースを含んでもよい。ネットワークサービスの一つまたは複数のコンピュータシステムは利用者の支払い情報を処理する支払いシステムが含まれてもよい。例えば、利用者が軽電気自動車をレンタルおよび利用した場合、利用者は利用時間および/または移動距離に基づいて利用料金を請求されてもよい。利用者が軽電気自動車の利用を終えた場合(例えば、目的地、チェックイン地点、二次電池キオスク130に到着することで)、支払いシステムは自動的に乗車を終了し利用者の支払い情報を処理してもよい。
【0023】
上述の通り、環境100は一つまたは複数の軽電気自動車を含み、軽電気自動車は電動スクーター110および電動自転車120を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施例において、電動スクーター110は自動車の要素(例えば、車輪、車軸、ベースボード、ハンドルバー、制動機構など)、一つまたは複数の電気モーター、制御システム、センサ、スピーカー、および/または照明を含み、これらは二次電池により電力を供給されてもよい。二次電池は、バッテリホルスタによって電動スクーター110に固定されていてもよい。
【0024】
同様に、いくつかの実施例において、電動自転車120も自動車の要素(例えば、車輪、車軸、チェーン、ギア、自転車シート、ハンドルバー、自転車フレーム、制動機構など)、一つまたは複数の電気モーター、制御システム、センサ、スピーカー、および/または照明を含み、これらも二次電池により電力を供給されてもよい。センサは位置要素(例えば、GPS)、速度計、加速度計、またはグリップやシートの圧力センサを含むことができる。
【0025】
図1Bでは、電動スクーター110の構成図が示されている。さまざまな側面において、電動スクーター110はバッテリ、駆動列、およびヘッドユニットを含んでもよい。バッテリは電動スクーター110の駆動列およびヘッドユニットの両方の電気供給に用いられてもよい。ヘッドユニットは、プロセッサおよび通信リンクを含んでもよい。本明細書に記載されるように、プロセッサは乗車が終了されたかどうかの判断に一役買ってもよい。例えば、プロセッサはユーザ端末、他の軽電気自動車、またはサーバとの間でさまざまな信号を送受信してもよい。本明細書を通して詳細に記述される通り、信号は乗車の予約および終了と関連付けられる。
【0026】
本明細書に記載される通り、通信リンクは3G、4G、5G、LTE、Bluetooth、Wi-Fiなどさまざまな通信チャネルを通して通信ができてもよい。プロセッサおよび/または通信リンクは一つまたは複数の通信チャネルの使用の選択および/または制限または限定してもよい。例として、通信チャネルは関連の通信チャネルを通して通信を受信できる状態のコンピュータ端末の検出に基づき使用されてもよい。
【0027】
図2では、軽電気自動車210のための乗車停止システム200が示されている。システム200は、軽電気自動車210に加えてネットワーク220、軽電気自動車230(軽電気自動車210と近接していてもよい)、コンピュータ端末240、サーバ250を含んでもよい。軽電気自動車210および軽電気自動車230は、図1Aおよび図1Bの軽電気自動車110、120および二次電池キオスク130で示された構成要素および機能と類似のものを有してもよい。軽電気自動車210は通信リンク(例えば、通信リンク174)を用いた通信チャネル(本明細書で記載されるように)を通してネットワーク220、軽電気自動車230および/またはコンピュータ端末240と無線で通信してもよい。本明細書に記載されるように、軽電気自動車210についての情報はネットワーク220(本明細書ではネットワークサービスとも呼ばれる)および/またはコンピュータ端末240より要求または所望されてもよい(軽電気自動車210の潜在的な利用者に関連しうるため)。
【0028】
示される通り、軽電気自動車210がネットワーク220に情報を送信するためのネットワーク通信経路はさまざまであってもよい。例えば、情報は通信チャネルを通して軽電気自動車210からネットワーク220に直接送信されてもよい。他の態様において、軽電気自動車210はネットワーク220に間接的に通信または情報を送信してもよい。例えば、間接通信は軽電気自動車210から通信チャネルを通してコンピュータ端末240に情報が送信されることを含んでもよく、その情報はコンピュータ端末240とネットワーク220とを繋ぐ通信チャネルがある場合にコンピュータ端末240からネットワーク220へ中継されてもよい。別の間接通信の例として、軽電気自動車210は近接する軽電気自動車230に情報を送信してもよい。次に、軽電気自動車230とコンピュータ端末240および/またはネットワーク220を繋ぐ通信チャネルのいずれかがある場合に軽電気自動車230はコンピュータ端末240および/またはネットワーク220に情報を中継してもよい。軽電気自動車230がコンピュータ端末240に情報を中継する場合、情報はコンピュータ端末240とネットワーク220を繋ぐ通信チャネルがある場合にコンピュータ端末240からネットワーク220に中継されてもよい。いずれの方法においても、ネットワーク220に対する通信はネットワーク220を通して任意の端末またはサーバに向けられてもよい。
【0029】
さらに、軽電気自動車210がコンピュータ端末240に情報を送信するためのクライアント通信経路はさまざまであってもよい。例えば、情報は通信チャネルを通して軽電気自動車210からコンピュータ端末240に直接送信されてもよい。他の態様において、軽電気自動車210はコンピュータ端末240に間接的に通信または情報を送信してもよい。例えば、間接通信は軽電気自動車210から通信チャネルを通してネットワーク220に情報が送信されることを含んでもよく、その情報はコンピュータ端末240とネットワーク220を繋ぐ通信チャネルがある場合にネットワーク220からコンピュータ端末240へ中継されてもよい。別の間接通信の例として、軽電気自動車210は軽電気自動車230に情報を送信してもよい。次に、軽電気自動車230とコンピュータ端末240および/またはネットワーク220を繋ぐ通信チャネルのいずれかがある場合、軽電気自動車230はコンピュータ端末240および/またはネットワーク220に情報を中継してもよい。軽電気自動車230がネットワーク220に情報を中継する場合、情報はコンピュータ端末240とネットワーク220を繋ぐ通信チャネルがあるときにネットワーク220からコンピュータ端末240に中継されてもよい。
【0030】
図2では軽電気自動車210および軽電気自動車230が示されるが、ピアツーピアネットワークにおいて情報は複数の他の軽電気自動車に中継されてもよいことを理解されたい。ある例において、情報が目的とする位置または端末(例えば、ネットワーク220および/またはコンピュータ端末240)で受信されるまで複数の軽電気自動車で共有されてもよい。例えば、第1の乗り物についての情報は第2の乗り物に送信されてもよく、さらにコンピュータ端末240および/またはネットワーク220に情報を送信できる乗り物が情報を受信するまで第3の乗り物に送られるなどしてもよい。軽電気自動車210が軽電気自動車230に情報を送信する他の実施例において、軽電気自動車230は軽電気自動車230に関連した情報および/または他の軽電気自動車から受信した情報に加えて軽電気自動車210に関連した情報を送信しても(複数の軽電気自動車の情報が通信されても)よい。複数の軽電気自動車の情報はピアツーピアネットワーク上で共有されてもよい。
【0031】
図3では、自動停止プロセスのためのフローの例300を示す。この実施例において、利用者は携帯端末を使用して乗り物の予約ができる(ステップ310)。携帯端末はスクーター、自動車、バイクなどの個人的な乗車用のライドシェアサービスに対応したアプリケーションが含まれていてもよい。利用者は例えばモバイルアプリケーション上のボタンをクリックすることにより乗車や予約を開始してもよい。モバイルアプリケーションはその後サーバ250に乗車を開始したというメッセージを送信してもよい(ステップ320)。サーバ250はその後00:00:00から始まる乗車タイマーを開始してもよい。ステップ330において、サーバは図2で示された通り、乗車中の乗り物、利用者と関連したユーザ端末、または乗車中の乗り物付近の乗り物を含む複数の端末から入力信号を受信してもよい。信号入力は乗り物上の速度計から得られる乗り物の速度、または乗り物またはユーザ端末から得られるGPS信号を含むことができる。さらなる信号入力は乗り物の現在地を含んでもよく、これもGPSまたは同様の位置情報サービスより得られる。 さらなる入力は、例えばユーザ端末または乗り物上の一つまたは複数の加速度計により検出された移動、乗り物上のスロットルまたはブレーキからの入力、グリップ、シートなど乗り物上で利用者が触れている部分にある圧力センサからの動きの検出を含んでもよい。さらなる入力は方角を示す地磁気センサ、ロックがかかっているかどうかを検出するホール効果センサ、乗り物の向きを感知するジャイロスコープ、乗り物が使用中であるかどうかを検知する近接センサを含んでもよい。
【0032】
図示された実施形態は、例えば携帯端末のアプリケーション上の一時停止ボタンを押し、サーバに一時停止指示を受信させることにより利用者が乗車を一時停止できるようなループ340を含む。これにより、利用者が例えばコーヒーの購入または友人との待ち合わせで一時停車している間も、予約を継続できるようになる。この実施形態により、乗り物はサーバ250にハートビートを送信する頻度を減少させたり、ハートビートの送信を完全に停止させたりする低電力状態に移行させることができる。代替的な実施形態はサーバ250に信号を送信し続けてもよい。一時停止中、サーバ250は利用者に減額した料金を請求してもよく、通常の料金を請求してもよい。いずれの場合も、例えば一時停止時間が所定の時間、例えば30分を超過しない限り、サーバ250は一時停止中に乗車を停止しない。いくつかの実施形態において、例えば1時間までの10分単位で、利用者が一時停止時間の長さを選択することができてもよい。サーバ250はその時間の間一時停止時間にある。
【0033】
ステップ350は、サーバ250が一つまたは複数の乗り物または携帯アプリケーションから受信した信号入力が所定の基準と一致するかどうかを判断している様子を示す。実施形態はさまざまな基準を使用することが可能である。ある基準は利用者の身元、例えば利用者が顧客か従業員かどうか、でもよい。乗車停止アルゴリズムは利用者が顧客か試乗中の従業員かで異なっていてもよい。アルゴリズムは利用者が個人で乗車しているか団体で乗車しているかで異なっていてもよく、例えば一人の利用者が団体のために複数台の乗り物を開錠する。さらなる基準には、最新のハートビートの速度が時速0マイルであったかどうかを含んでもよい。乗り物が所定時間、例えば5分間、アイドル状態にあった場合、サーバ250は携帯アプリケーションに乗車が5分以内に停止されるという警告を表示するよう指示を出すことができる。その後、さらに5分間乗り物がアイドル状態にあった場合、乗車が停止されてもよい。実施形態はこの時間の間、乗り物が所定の距離、例えば500メートル移動していないことを条件としてもよい。サーバ250はその後、乗り物が基準、この実施例においては10分、を満たした後に乗車を停止してもよい。システムはこのアイドル時間の分を利用者に請求してもしなくてもよい。
【0034】
さらなる実施形態では、一時停止状態の乗車は停止されるという一つまたは複数の警告メッセージを利用者に送信してもよい。例えば、サーバ250は一つまたは複数の警告を一定間隔おきに送信し、最大時間に到達した時点でサーバ250が乗車を停止させてもよい。あるいは、利用者の携帯端末上のアプリケーションを用いて、利用者が一時停車時間を延長できるようになっていてもよい。そしてサーバ250は、一時停止状態の期間の分を利用者に請求してもしなくてもよい。
【0035】
乗車を停止する別の基準として、サーバ250が一定時間、例えば15分、の間に乗り物からハートビート信号を受信したかどうかがあってもよい。これは例えば、乗り物の電源が失われたり、技術的な障害が発生したり、ネットワークの接続が切れた場合などに起こりうる。サーバ250は所定時間の間にハートビート信号を受信しなかった場合に乗車を停止してもよい。サーバ250はその所定時間分の料金を利用者に請求してもしなくてもよい。サーバ250は所定時間終了までにハートビート信号を受信していなかった場合に利用者に勧告メッセージを送信してもよい。サーバ250は乗り物との連絡が取れなくても携帯アプリケーションを介してユーザ端末の位置を記録できてもよい。サーバ250は連絡が取れなくなった乗り物を見つけ出すためにこの情報を保管してもよい。
【0036】
さらなる便利な基準は、利用者の携帯端末と乗り物の距離である。乗り物がアイドル状態にあり、利用者の携帯端末の位置が乗り物から所定の閾値距離より離れている場合、システムは利用者の乗車が終了したものだと推定できる。これらの基準は単独で用いられても任意の他の基準と組み合わせて用いられてもよい。スクーター、バイク、モペット、自動車には異なるケースが想定され、異なる対応を施してもよい。したがって、さまざまな状況に合わせて基準を調整できるようにすることが有益である。
【0037】
システムは、利用者の携帯端末のバッテリ残量を考慮してもよい。例えば、もし利用者の携帯端末が低電力、例えば残量5%であった場合、乗車の終了前に携帯端末の電力が失われる可能性があり、利用者は手動で乗車を終了することができなくなる。システムは利用者に所定の時間、例えば5分間、乗車を続けさせ、その後乗車を終了し、乗り物を施錠してもよい。
【0038】
システムは乗り物が駐車禁止区域で乗り物を探知した場合にも乗車を終了させてもよい。利用者は乗り物を駐車禁止区域に放置していることに気づかず、乗車の終了に失敗する可能性がある。この場合、乗り物が駐車禁止区域で所定の時間アイドル状態であるとき、システムは自動的に乗車を停止してもよい。
【0039】
別の実施形態では、乗車時間に例えば1.5時間の上限を設けることができ、時間経過後は乗車が自動的に停止される。
【0040】
システムはさまざまな方法で乗車を停止することができる。例えば、サーバ250が乗り物に安全な場所で停車するよう指示してもよい。サーバ250は乗り物が停車するまで徐々にスロットルを減衰させてもよい。サーバ250は乗り物が停止するまでゆっくりブレーキをかけるように指示してもよい。乗り物の種類によって停止の手順が異なっていてもよい。例えば、大型の乗り物はスクーターのような軽い乗り物と比較して、衝突により注意しなければならない。したがって、大型の乗り物は衝突に繋がりうる急激な変化を避けるため、より時間のかかる停車手順を踏んでもよい。一方で、スクーターは大渋滞において速度を維持する必要性がより低く、より素早く停車することができる。
【0041】
その後、サーバ250は乗車コストを算出し、ステップS360における追加の停止手順を実行してもよい。これらの手順は、乗車中の一時停車時間または乗車終了時かつ乗車停止前のアイドル状態を含めるかどうかなど、料金を請求する時間の決定を含んでもよい。サーバはデータベース上の乗り物の状態を使用中から使用可能に変更してもよく、同様に乗車の状態も進行中から終了に変更してもよい。サーバ250はその後、料金および移動サマリ、例えば移動経路、を含んだメッセージを利用者の端末の携帯アプリケーション上に生成してもよい。移動コストは合計乗車時間に基づき決定されてもよく、施錠解除費などの固定料金を含んでもよい。最終的なコストは当該合計乗車時間を合計予約時間で割ったものに基づいて移動コストのある割合にすることができる。したがって、この割合は乗車時間に関連した料金だけでなく、固定料金に影響を与えてもよい。このコストは、利用者に対して適用されうる割引やプロモーションも取り入れることができる。移動サマリは領収書のようなものである。最後に、サーバは乗り物を他の利用者がレンタルするまでまたは点検が必要になるまでロックしてもよい。
【0042】
図4では、個人移動サマリ400と団体移動サマリ410の実施形態例を示す。移動サマリ400および410は乗車完了表示401および411を含み、これらはさらに移動経路402および412を含む。移動サマリ400および410はさらに、システムが自動的に乗車を停止し、乗車時間分のみの料金を請求したことを示す乗車終了通知403および413を含む。図4はさらに、乗車の日付および時刻、金額、距離、乗車時間、乗車によって得たポイント数を示す乗車の詳細404および414を含む。最後に、移動サマリ400および410は評価システムを含み、この例においては5つ星評価システム405および415を含む。
【0043】
図5では、軽電気自動車の二次電池の電力階層管理と統合されるかまたは他の方法で関連付けられてもよいコンピュータ端末のシステム図を示す。コンピュータ端末500は本明細書に記載される軽電気自動車および/または軽電気自動車のヘッドユニットおよび/または電力階層管理システムと統合されるか関連付けられていてもよい。図5では、コンピュータ端末500の構成要素(例えば、ハードウェア)が示され、これらの構成要素は本開示のさまざまな態様の実施に用いられてもよい。
【0044】
コンピュータ端末500は少なくとも一つの処理ユニット510およびシステムメモリ520を含んでもよい。システムメモリ520は揮発性記憶装置(例えば、ランダムアクセスメモリ)、不揮発性記憶装置(例えば、読み取り専用メモリ)、フラッシュメモリ、またはこれらのメモリの任意の組み合わせを含んでもよく、これらに限定されない。システムメモリ520はさらに、コンピュータ端末500の動作を制御するオペレーティングシステム530および一つまたは複数のプログラムモジュール540を含んでもよい。プログラムモジュール540は、予想される力の読み取り値、軽電気自動車の情報などを収集または決定する役目を担ってもよい。システムメモリ520はさらに、本明細書に記載されるように、軽電気自動車の電池の電力階層管理を誘発または決定する電力階層管理550の記憶および/または提供を行ってもよい。システムメモリ520には、動作状態の情報を含むさまざまなプログラムモジュールおよびデータファイルが記憶されていてもよい。処理ユニット510上で実行されている間、プログラムモジュール540は上記のさまざまな処理を行ってもよい。
【0045】
コンピュータ端末500は、さらなる特徴や機能を備えていてもよい。例えば、コンピュータ端末500は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、またはテープなどの追加のデータ記憶装置(例えば、取り外しが可能および/または不可能な記憶装置)を含んでもよい。これらの追加の記憶装置は取り外し可能な記憶装置560および取り外し不可能な記憶装置570と呼ばれる。
【0046】
さらに、本開示の実施例は、個別の電子素子、論理ゲートを含むパッケージ化または集積化された電子チップ、マイクロプロセッサを利用した回路からなる電気回路または電子素子またはマイクロプロセッサを含む一つのチップの上で実施されてもよい。例えば、本開示の実施例は図5に示される構成要素の各々または多くが集積されたシステムオンチップ(SOC)を介して実施されてもよい。このようなSOC装置は一つまたは複数の処理ユニット、グラフィックユニット、通信ユニット、システムバーチャル化ユニット、およびさまざまなアプリケーション機能を含んでもよく、これらはすべて単一の集積回路としてチップ基盤に集積(または「焼き付け」)されている。
【0047】
SOCを介して動作する場合、本明細書で開示される機能は、単一の集積回路(チップ)上のコンピュータ端末500の他の構成要素と統合されたアプリケーション固有のロジックを介して実行されてもよい。本開示は、例えばAND、OR、およびNOTなどの論理演算を行える、他の技術を用いて実行されてもよい。かかる技術は機械、光学、流体、量子を含むが、これらに限定されない。さらに、本開示の実施例は、電気自動車および/または他の任意の回路またはシステムと関連付けられたまたは統合されたコンピュータ端末を使用して実行されてもよい。
【0048】
コンピュータ端末500は、二次電池、他のコンピュータ端末595、ネットワークサービスなどと電気自動車との通信を可能とする、一つまたは複数の通信システム580を含んでもよい。通信システム580の例には無線通信、有線通信、携帯電話通信、ラジオ周波数(RF)送信機、受信機、および/または送信機回路、コントローラエリアネットワーク(CAN)バス、ユニバーサルシリアルバス(USB)、パラレル、シリアルポートなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0049】
コンピュータ端末500は入力/出力装置585として示される一つまたは複数の入力装置および/または一つまたは複数の出力装置を有してもよい。これらの入力/出力装置585はキーボード、ボタン、スイッチ、音または音声入力装置、ハプティック装置、触覚、圧力および/またはスワイプ入力装置、ディスプレイ、スピーカーなどを含んでもよい。
【0050】
コンピュータ端末500は一つまたは複数のセンサ590を含んでもよい。センサはコンピュータ端末500の稼働状況の検知または情報提供に用いられてもよい。他の実施例において、センサ590は診断トラブルコードDTCsを介して軽電気自動車についての情報、および/または軽電気自動車のブレーキ点検装置が正常に作動しているおよび/または正しく利用されているかどうかの情報を提供してもよい(例えば、ハンドルバーおよびブレーキレバーが軽電気自動車のブレーキ点検装置に正しく/完全に挿入されているかどうかの信号をCANバスに送信するセンサ)。上述の通り、センサはGPS、速度計、加速度計、またはグリップまたは座席の圧力センサを含んでもよい。
【0051】
本明細書で開示されるコンピュータ可読媒体という用語は、コンピュータ記憶媒体を含んでもよい。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュールなどの情報の記憶のためにあらゆる方法または技術で実装された、揮発性および不揮発性、取り外し可能および取り外し不可能な媒体を含んでもよい。
【0052】
システムメモリ520、取り外し可能な記憶装置560、取り外し不可能な記憶装置570はいずれもコンピュータ記憶媒体(例えば、記憶メモリ)の例である。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ端末500からアクセス可能なRAM、ROM、電気的消去可能読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリまたはその他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多機能ディスク(DVD)またはその他の光記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク装置、またはその他の磁気記憶装置、またはその他情報の記憶に用いられる任意の製品を含んでもよい。これらのコンピュータ記憶媒体は、いずれもコンピュータ端末500の一部であってもよい。コンピュータ記憶媒体は搬送波またはその他の伝搬または変調されたデータ信号を含まない。
【0053】
通信媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または搬送波またはその他の輸送メカニズムにより変調されたデータ信号におけるその他のデータにより実施されてもよく、任意の情報伝達媒体を含む。「変調されたデータ信号」という用語は、信号内の情報を解読するように一つまたは複数の特性を設定または変更された信号を表してもよい。例として、通信媒体は有線ネットワークおよび直接有線接続などの有線媒体および音響、無線周波数(RF)、赤外線、およびその他無線媒体を含んでもよく、これらに限定されない。
【0054】
文脈上、別段の明確な要求がない限り、明細書および特許請求の範囲で使用される「備える」および「構成される」などの語は、「含む」または「包含する」と同義であり、排他的または網羅的な意味ではなく、包括的な意味で解釈されるべきである。本明細書で使用される「結合される」、「連結される」、またはそれらの任意の変形は、二つ以上の要素間の直接的または間接的な任意の結合および連結を意味し、連結および結合は物理的、論理的またはそれらの組み合わせでもよい。さらに、「本明細書」、「以上」、「以下」、および類似の内容の用語は、本出願において使用される場合、本出願の特定の箇所ではなく全体を指す。文脈が許す場合、上の説明内で単数形および複数形で用いられた用語はそれぞれ複数形および単数形を含んでもよい。「または」という用語は、二つ以上の項目のリストを参照して用いられる場合、リスト中の任意の項目、リスト中のすべての項目、リスト中の任意の項目の組み合わせの、用語に対するすべての解釈を網羅する。
【0055】
開示された技術のいくつかの実施形態は、図を参照して上述されている。記載された技術が実装されうるコンピュータ端末は一つまたは複数の中央処理ユニット、メモリ、入力装置(例えば、キーボードおよびポインティングデバイス)、出力装置(例えば、ディスプレイ)、記憶装置(例えば、ディスクドライブ)、およびネットワーク端末(例えば、ネットワークインタフェース)を含んでもよい。メモリおよび記憶装置は開示された技術の少なくとも一部を実行する命令の記憶ができるコンピュータ可読記憶媒体である。さらに、データ構造およびメッセージ構造は、通信リンクの信号のように、データ伝送媒体を介して記憶または伝送されることが可能である。インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、またはポイント・ツー・ポイント・ダイアルアップ接続など、さまざまな通信リンクが使用されてもよい。したがって、コンピュータ可読媒体はコンピュータ可読記憶媒体(例えば、「非一時的な」媒体)およびコンピュータ可読伝送媒体を包含してもよい。
【0056】
本開示中で用いられるように、閾値より上とは、比較対象の項目の値が他の特定の値より上であること、比較対象の項目が特定の複数の項目の中で最大値をとっていること、または比較対象の項目の値が特定の上位の値以内であることを意味する。本開示中で用いられるように、閾値より下とは、比較対象の項目の値が他の特定の値より下であること、比較対象の項目が特定の複数の項目の中で最小値をとっていること、または比較対象の項目の値が特定の下位の値以内であることを意味する。本開示中で用いられるように、閾値以内とは、比較対象の項目の値が他の特定の2つの値の間であること、比較対象の項目が特定の複数の項目の中で中間値をとっていること、または比較対象の項目の値が特定の中位の値以内であることを意味する。
【0057】
本開示中で用いられるように、「または」という用語はある集合の要素の任意の組み合わせを指す。例えば、「A、B、またはC」という句は、A;B;C;AおよびB;AおよびC;BおよびC;A、B、およびC;または、AおよびA;B、B、およびC;A、A、B、C、およびCなど、いずれの項目の複数個など、A、B、Cのうち少なくとも一つまたは任意の組み合わせを指す。
【0058】
上述の実施形態の説明は網羅的である意図はなく、上に開示された通りの形式に限定するものでもない。技術の具体例は説明のために上述されているが、技術の範囲内でさまざまな改造が可能である。例えば、プロセスやブロックは所定の順番で紹介されているが、代替の実施形態においてはステップまたはシステム中のブロックが異なる順序で実行されてもよく、一部のプロセスまたはブロックは代替物またはサブコンビネーションを提供するために削除、移動、追加、細分化、結合、および/または改造されてもよい。プロセスまたはブロックはそれぞれさまざまな方法で実装されてもよい。また、プロセスまたはブロックは時に直列的に実行されているように示されているが、これらのプロセスまたはブロックは代わりに並行して実行または実装されてもよく、異なるタイミングで実行されてもよい。さらに、本開示中に記載された具体的な数値は例でしかなく、代替的な実装では異なる数値や範囲を採用してもよい。
【0059】
本開示で提供される技術の教示は、必ずしも上述のシステムだけでなく、他のシステムに応用することができる。上述のさまざまな実施例における要素および行為は、技術のさらなる実装を提供するために組み合わされてもよい。技術の一部の代替的な実装例は上述の実装例に追加の要素を含むだけでなく、より少ない要素を含んでもよい。
【0060】
本出願において提供されている、一つまたは複数の態様に対する説明および図面はいかなる形でも開示の範囲を限定または制限することを意図したものではない。本出願において提供されている態様、実施例、および詳細は本開示を占有し、他者にベストモードでの製造および使用することを可能とするために効果的であるとされている。本開示は、本出願で提供されるいかなる態様、実施例、または詳細に限定されるものとして解釈されるべきではない。示され、説明されるのが組み合わせかまたは別々かにかかわらず、さまざまな特徴(構造的、方法論的のいずれも)は、特定の特徴を持った実施形態を生み出すように選択的に並べ替えられ、含まれ、または省略されることを意図している。本出願の説明および図面を提供された当業者は、本開示のより広い範囲から逸脱しない、本出願で実施される一般的な発明的概念の広範囲の態様に収まる変形、改造、および代替の態様を想定することができる。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】