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  • 特開-流体エネルギー変換装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023090178
(43)【公開日】2023-06-29
(54)【発明の名称】流体エネルギー変換装置
(51)【国際特許分類】
   F03B 7/00 20060101AFI20230622BHJP
【FI】
F03B7/00
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021204999
(22)【出願日】2021-12-17
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】301046983
【氏名又は名称】佐藤 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 剛
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 啓太
【テーマコード(参考)】
3H072
【Fターム(参考)】
3H072AA03
3H072AA26
3H072CC01
3H072CC08
3H072CC11
3H072CC32
(57)【要約】      (修正有)
【課題】構造を極力簡素化し、かつ耐久性の高い流体エネルギー変換装置を提供する。
【解決手段】出力軸2と、出力軸に長さ方向に間隔をおいて固定された一対の回転板3と、回転板の両端部が回動自在に支持されるとともに、出力軸と所定間隔をおいて平行に、かつ出力軸周りに間隔をおいて配置された複数のブレード支持軸4と、これらのブレード支持軸のそれぞれに固定された受圧ブレード5と、ブレード支持軸の一端部に固定された駆動ギヤ6と、出力軸が回転自在に嵌挿される固定ギヤ7と、各ブレード支持軸の他端部に固定された同期ギヤ8と、固定ギヤと駆動ギヤとの間に介装され、回転板の回転により駆動ギヤが出力軸周りに公転させられた際に、駆動ギヤを回転させてブレード支持軸の一つを自転させる第1回転伝達手段9と、複数の同期ギヤ間に設けられ、同期ギヤを同一方向に同期回転させて全てのブレード支持軸を自転させる第2回転伝達手段10とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体のエネルギーを回転運動に変換する流体エネルギー変換装置であって、
出力軸と、この出力軸にその長さ方向に間隔をおいて固定された一対の回転板と、これらの回転板に両端部が回動自在に支持されるとともに、前記出力軸と所定間隔をおいて平行に、かつ、前記出力軸周りに間隔をおいて配置された複数のブレード支持軸と、これらのブレード支持軸のそれぞれに固定された受圧ブレードと、前記ブレード支持軸の一つの一端部に固定された駆動ギヤと、前記出力軸が回転自在に嵌挿される固定ギヤと、前記各ブレード支持軸の他端部に固定された同期ギヤと、前記固定ギヤと前記駆動ギヤとの間に介装され、前記回転板の回転により前記駆動ギヤが出力軸周りに公転させられた際に、前記駆動ギヤを回転させて前記ブレード支持軸の一つを自転させる第1回転伝達手段と、前記複数の同期ギヤ間に設けられ、前記複数の同期ギヤを同一方向に同期回転させて全ての前記ブレード支持軸を自転させる第2回転伝達手段と、を備えている、流体エネルギー変換装置。
【請求項2】
前記固定ギヤに対する前記駆動ギヤのギヤ比が2である、請求項1に記載の流体エネルギー変換装置。
【請求項3】
前記第1回転伝達手段が、前記駆動ギヤおよび前記固定ギヤに巻回されるベルトによって構成されている、請求項1に記載の流体エネルギー変換装置。
【請求項4】
前記第1回転伝達手段が、前記駆動ギヤと前記固定ギヤに噛合させられるアイドルギヤによって構成されている、請求項1に記載の流体エネルギー変換装置。
【請求項5】
前記第2回転伝達手段が、前記全同期ギヤを取り囲んで設けられるベルトによって構成されている、請求項1に記載の流体エネルギー変換装置。
【請求項6】
前記受圧ブレードが、軽量プラスチックによって構成されている、請求項1に記載の流体エネルギー変換装置。
【請求項7】
前記出力軸の端部に発電機が連設されている、請求項1に記載の流体エネルギー変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水や風といった流体の流動によって生じる流体エネルギー(水力や風力)を利用して回転機構を回転駆動するようにした流体エネルギー変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の流体エネルギー変換装置が、たとえば、特許文献1において提案されている。
【0003】
この特許文献1には、海や川の流体エネルギーを軸の回転に変換する流体エネルギー変換装置が記載されている。
【0004】
このエネルギー変換装置は、一方の向きに流れる水の中に設置される水車であって、水車の回転主軸に対して複数本の支柱が放射状に植設され、これらの支柱に回転主軸と平行に回動軸が懸架されて、それら回動軸のそれぞれにその回動中心を基準にして非対称に軸支された羽根が取り付けられた構成とされている。
【0005】
このような構成により、一方向に流れる流体のエネルギーを各羽根によって受けてこの羽根を回転主軸の軸線回りに移動させ、この羽根の移動によって回転主軸を回転させるようにしている。
【0006】
また、下方位置にある羽根を支柱と平行な状態となるように回動を規制して、水流をそのまま受けるようにして大きな回転力を得るようにしている。
一方、上方位置にある羽根を、回動軸に回動可能な状態として水流を受け流すことにより、水流を効果的に回転に変換するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10-331756号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、前述した特許文献1に記載の技術では、可動部分が多いことから構造が複雑で、また、受圧物となる羽根自体が揺動自在な構成で、作動時に他の構成部材と間欠的に衝突させられることから、耐久性の面で不利である。
【0009】
本発明は、前述した従来の技術において残されている問題点に鑑みなされたもので、構造を極力簡素化し、かつ、耐久性の高い流体エネルギー変換装置を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の流体エネルギー変換装置は、前述した課題を解決するために、流体のエネルギーを回転運動に変換する流体エネルギー変換装置であって、出力軸と、この出力軸にその長さ方向に間隔をおいて固定された一対の回転板と、これらの回転板に両端部が回動自在に支持されるとともに、前記出力軸と所定間隔をおいて平行に、かつ、前記出力軸周りに間隔をおいて配置された複数のプレート支持軸と、これらのプレート支持軸のそれぞれに固定された受圧ブレードと、前記プレート支持軸の一つの一端部に固定された駆動ギヤと、前記出力軸が回転自在に嵌挿される固定ギヤと、前記各プレート支持軸の他端部に固定された同期ギヤと、前記固定ギヤと前記駆動ギヤとの間に介装され、前記回転板の回転により前記駆動ギヤが出力軸周りに公転させられた際に、前記駆動ギヤを回転させて前記プレート支持軸の一つを自転させる第1回転伝達手段と、前記複数の同期ギヤ間に設けられ、前記複数の同期ギヤを同一方向に同期回転させて全てのプレート支持軸を自転させる第2回転伝達手段とを備えていることを特徴とする。
【0011】
本発明の流体エネルギー変換装置は、海や河川の流水のエネルギー、若しくは、海上や陸上の風の流れの風力エネルギー等によって作動させられて、出力軸を回転させるものである。
【0012】
前記出力軸の回転は回転板の回転によって行なわれる。
そして、この回転板の回転は、この回転板にプレート支持軸を介して自転可能に取り付けられた受圧ブレードに作用する流体の運動エネルギーによって行なわれる。
【0013】
前記受圧ブレードは、一対の回転板の回転により出力軸の軸線回りに公転させられると同時に、一つのプレート支持軸が駆動ギヤ、固定ギヤ、および、第1回転伝達手段によって回転させられることによりプレート支持軸の軸線回りに自転させられる。
【0014】
また、一つのプレート支持軸の自転は、各プレート支持軸に取り付けられた同期ギヤが第2回転伝達手段によって同期回転させられることにより、全てのプレート支持軸および受圧ブレードの自転が同期して行なわれる。
【0015】
さらに、プレート支持軸が前述した公転により出力軸の軸線回りの所定位置に自転しながら順次移動させられるが、これらのプレート支持軸が第2回転伝達手段によって同期回転させられることにより、この所定位置に位置させられたプレート支持軸の受圧ブレードが順次出力軸の軸線を含む仮想面に沿わされる。
【0016】
一方、出力軸の軸線を含む仮想面に沿う位置に位置させられた受圧ブレード以外の受圧ブレードは、前記仮想面に対して傾斜した位置に位置させられる。
【0017】
この結果、各受圧ブレードは、出力軸と直交するように流れる流体に対し、異なる前面投影面積を形成する。
【0018】
そして、流体は、各受圧ブレードに当接してこの受圧ブレードを押圧するが、その押圧力は前面投影面積に比例する。
【0019】
ここで、各受圧ブレードによって形成される前面投影面積は、出力軸の回りの位置によって変化することから、前記出力軸を挟む両側において、流体による押圧力に差が生じる。
このような押圧力の差により回転板および出力軸が回転させられる。
【0020】
このように構成された流体エネルギー変換装置は、その構成部材の動作の殆どを回転動作として、これらが衝突することがない。
【0021】
したがって、これらを相対回動に連結する簡素な構成とすることができ、かつ、衝突による衝撃の発生が無く耐久性が向上する。
【0022】
前記固定ギヤに対する駆動ギヤのギヤ比を2とすることにより、流れ方向と直交するように位置させられる受圧ブレードの前面投影面積とその他の受圧ブレードの前面投影面積との差を大きくすることができる。
これによって、流体による押圧力の出力軸両側における差が大きくなり、出力軸に加わる回転力が大きくなる。
【0023】
前記第1回転伝達手段は、駆動ギヤおよび固定ギヤに巻回されるベルトによって構成することができ、あるいは、駆動ギヤと固定ギヤに噛合させられるアイドルギヤによって構成することができる。
【0024】
前記第2回転伝達手段は、全同期ギヤを取り囲んで設けられるベルトによって構成することができる。
【0025】
前記受圧ブレードは、軽量プラスチックによって構成することにより、軽量化を図ることができる。
【0026】
そして、前記出力時の端部に発電機を連設することにより、発電機の駆動源として発電に用いることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明の流体エネルギー変換装置によれば、構造を極力簡素化し、かつ、耐久性の高い流体エネルギー変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の第1の実施形態を示す正面図である。
図2】本発明の第1の実施形態を示す左側面図である。
図3】本発明の第1の実施形態を示す右側面図である。
図4】本発明の第2の実施形態を示す左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下本発明の第1の実施形態について図1ないし図3を参照して説明する。
これらの図において、符号1は、本実施形態に係わる流体エネルギー変換装置を示す。
【0030】
本実施形態の流体エネルギー変換装置1は、出力軸2と、この出力軸2にその長さ方向に間隔をおいて固定された一対の回転板3と、これらの回転板3に両端部が回動自在に支持されるとともに、出力軸2と所定間隔をおいて平行に、かつ、出力軸2周りに間隔をおいて配置された複数のブレード支持軸4と、これらのブレード支持軸4のそれぞれに固定された、略平板状の受圧ブレード5と、一つのブレード支持軸4の一端部に固定された駆動ギヤ6と、出力軸2が回転自在に嵌挿される固定された固定ギヤ7と、各ブレード支持軸4の他端部に固定された同期ギヤ8と、固定ギヤ7と駆動ギヤ6の間に設けられ、回転板3の回転により駆動ギヤ6を回転させる第1回転伝達手段9と、複数の同期ギヤ8を同一方向に同期回転させる第2回転伝達手段10とを備えている。
【0031】
本発明の流体エネルギー変換装置1は、海や河川の流水のエネルギーによって作動させられて、出力軸2を回転させるものである。
【0032】
本実施形態においては平行に対峙させられた側壁を有するケーシングCを備え、このケーシングC内に主要構成部材が組み込まれている。
そして、出力軸2は、ケーシングCの対峙させられた側壁に、回転自在に装着されているとともに、その一端部は側壁を貫通させられて外部へ突出させられている。
【0033】
図1に示すように、出力軸2の外方へ突出させられた端部には発電機11が連設されており、出力軸2の回転によって発電機11を回転駆動して発電を行なうようになっている。
【0034】
固定ギヤ7は、中央部に出力軸2が回転自在に嵌挿されており、ケーシングCの内壁に一体に固定されている。
【0035】
第1回転伝達手段9は、本実施形態においては、環状帯状のベルトが用いられており、駆動ギヤ6と固定ギヤ7を取り囲むように配置されるとともに、内側に形成された連続歯(図示略)によって、駆動ギヤ6および固定ギヤ7に噛合させられている。
【0036】
複数の受圧ブレード5はその公転と自転とにより、公転の途中において一つの受圧面が流体の流れ方向と直交するように位置させられ、その他の受圧ブレードは、それぞれの受圧面が流体の流れ方向に対して傾斜した位置若しくは平行となるように位置させられる。
【0037】
すなわち、受圧ブレード5に流体による押圧力が作用すると、回転板3とこの回転板3が取り付けられている出力軸2が一体的に回転させられる。
【0038】
また、回転板3の回転により、各ブレード支持軸4が、出力軸2の軸線回りに公転させられると同時に、駆動ギヤ6、固定ギヤ7、および、第1回転伝達手段9によって一つのブレード支持軸4が自転させられる。
【0039】
また、各ブレード支持軸4に取り付けられた同期ギヤ8が第2回転伝達手段10によって同期回転させられることにより、全ブレード支持軸4および受圧ブレード5が自転させられる。
【0040】
ここで、固定ギヤ7に対する駆動ギヤ6のギヤ比を2に設定した場合、出力軸2を1/2回転(180度)回転させると、図2に矢印イで示すように、最下点に位置させられたブレード支持軸4が最上点へ移動させられるとともに、このブレード支持軸4が自転により、同図に矢印ロで示すように、1/4(90度)回転させられる。
【0041】
そして、最下点に位置させられたブレード支持軸4の受圧ブレード5が垂直であると、ブレード支持軸4が最上点に公転させられると、受圧ブレード5が水平となされる。
【0042】
これによって、図2に示すように、最下点で垂直状態にある受圧ブレード5は、同図に矢印ハで示す水の流れと直交し、最上点で水平状態にある受圧ブレード5は水の流れと平行となる。
【0043】
この結果、最下点の受圧ブレード5には流水によって大きな押圧力が加わり、最上点の受圧ブレード5には、流水によって小さな押圧力が作用する。
【0044】
このように出力軸2の上下において流水の押圧力に差が生じると、この押圧力の差分が出力軸2に回転方向の外力として作用して、出力軸2が回転させられる。
【0045】
このように構成された流体エネルギー変換装置は、その構成部材の動作の殆どを回転動作として、これらの動作時の衝突を防止して衝突による衝撃の発生を防止することにより耐久性を向上させ、かつ、これらの連結を簡素な構成とすることができる。
【0046】
なお、前述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0047】
固定ギヤ7に対する駆動ギヤ6のギヤ比を2として例示したが、このギヤ比は任意に設定することができる。
【0048】
第1回転伝達手段9として、駆動ギヤ6および固定ギヤ7に巻回されるベルトによって構成した例について示したが、ベルトに代えてチェーンを用いることも可能である。
【0049】
さらに、図4に示すように、駆動ギヤ6と固定ギヤ7との間に、両者に噛合させられるアイドルギヤ12を設けることによって構成することもできる。
【0050】
また、受圧ブレード5を軽量プラスチックよって構成して軽量化を図るようにしてもよい。
【0051】
さらに、流体として水に限らず風を利用することも可能である。
【0052】
なお、受圧ブレード5の大きさは任意に変更可能であり、これに伴い、流体エネルギー変換装置1全体も大きくなる。
これにより、例えば、小さい河川ではなく、黒潮等の大きな流れを発生させる環境においても、流体エネルギー変換装置1を利用することができる。
【0053】
また、流体エネルギー変換装置1は、既存の風力発電機のようなプロペラ状のブレードではなく、全面で風(或いは流水)を受ける略板状体の受圧ブレード5を備えているため、より効率的な電力変換が可能となる。
【符号の説明】
【0054】
1 流体エネルギー変換装置
2 出力軸
3 回転板
4 ブレード支持軸
5 受圧ブレード
6 駆動ギヤ
7 固定ギヤ
8 同期ギヤ
9 第1回転伝達手段
10 第2回転伝達手段
11 発電機
12 アイドルギヤ
C ケーシング

図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-04-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体のエネルギーを回転運動に変換する流体エネルギー変換装置であって、
出力軸と、この出力軸にその長さ方向に間隔をおいて固定された一対の回転板と、これらの回転板に両端部が回動自在に支持されるとともに、前記出力軸と所定間隔をおいて平行に、かつ、前記出力軸周りに間隔をおいて配置された複数のブレード支持軸と、これらのブレード支持軸のそれぞれに固定された受圧ブレードと、前記ブレード支持軸の一つの一端部に固定された駆動ギヤと、前記出力軸が回転自在に嵌挿される固定ギヤと、前記各ブレード支持軸の他端部に固定された同期ギヤと、前記固定ギヤと前記駆動ギヤとの間に介装され、前記回転板の回転により前記駆動ギヤが出力軸周りに公転させられた際に、前記駆動ギヤを回転させて前記ブレード支持軸の一つを自転させる第1回転伝達手段と、前記複数の同期ギヤ間に設けられ、前記複数の同期ギヤを同一方向に同期回転させて全てのブレード支持軸を自転させる第2回転伝達手段とを備え、
前記第1回転伝達手段が、前記駆動ギヤおよび前記固定ギヤに巻回されるベルトによって構成され、
前記第2回転伝達手段が、前記全同期ギヤを取り囲んで設けられるベルトによって構成されている、流体エネルギー変換装置。
【請求項2】
前記固定ギヤに対する前記駆動ギヤのギヤ比が2である、請求項1に記載の流体エネルギー変換装置。
【請求項3】
前記第1回転伝達手段が、前記駆動ギヤと前記固定ギヤに噛合させられるアイドルギヤによって構成されている、請求項1に記載の流体エネルギー変換装置。
【請求項4】
前記受圧ブレードが、軽量プラスチックによって構成されている、請求項1に記載の流体エネルギー変換装置。
【請求項5】
前記出力軸の端部に発電機が連設されている、請求項1に記載の流体エネルギー変換装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明の流体エネルギー変換装置は、前述した課題を解決するために、流体のエネルギーを回転運動に変換する流体エネルギー変換装置であって、出力軸と、この出力軸にその長さ方向に間隔をおいて固定された一対の回転板と、これらの回転板に両端部が回動自在に支持されるとともに、前記出力軸と所定間隔をおいて平行に、かつ、前記出力軸周りに間隔をおいて配置された複数のブレード支持軸と、これらのブレード支持軸のそれぞれに固定された受圧ブレードと、前記ブレード支持軸の一つの一端部に固定された駆動ギヤと、前記出力軸が回転自在に嵌挿される固定ギヤと、前記各ブレード支持軸の他端部に固定された同期ギヤと、前記固定ギヤと前記駆動ギヤとの間に介装され、前記回転板の回転により前記駆動ギヤが出力軸周りに公転させられた際に、前記駆動ギヤを回転させて前記ブレード支持軸の一つを自転させる第1回転伝達手段と、前記複数の同期ギヤ間に設けられ、前記複数の同期ギヤを同一方向に同期回転させて全てのブレード支持軸を自転させる第2回転伝達手段とを備えていることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
前記出力軸の回転は回転板の回転によって行なわれる。
そして、この回転板の回転は、この回転板にブレード支持軸を介して自転可能に取り付けられた受圧ブレードに作用する流体の運動エネルギーによって行なわれる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
前記受圧ブレードは、一対の回転板の回転により出力軸の軸線回りに公転させられると同時に、一つのブレード支持軸が駆動ギヤ、固定ギヤ、および、第1回転伝達手段によって回転させられることによりブレード支持軸の軸線回りに自転させられる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
また、一つのブレード支持軸の自転は、各ブレード支持軸に取り付けられた同期ギヤが第2回転伝達手段によって同期回転させられることにより、全てのブレード支持軸および受圧ブレードの自転が同期して行なわれる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
さらに、ブレード支持軸が前述した公転により出力軸の軸線回りの所定位置に自転しながら順次移動させられるが、これらのブレード支持軸が第2回転伝達手段によって同期回転させられることにより、この所定位置に位置させられたブレード支持軸の受圧ブレードが順次出力軸の軸線を含む仮想面に沿わされる。