(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023009022
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】運搬台車
(51)【国際特許分類】
B62B 3/00 20060101AFI20230112BHJP
B62B 5/00 20060101ALI20230112BHJP
B60B 33/00 20060101ALI20230112BHJP
【FI】
B62B3/00 A
B62B5/00 J
B60B33/00 502
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022108338
(22)【出願日】2022-07-05
(31)【優先権主張番号】P 2021111346
(32)【優先日】2021-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】597144484
【氏名又は名称】ジー・オー・ピー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117857
【弁理士】
【氏名又は名称】南林 薫
(72)【発明者】
【氏名】千田 豊治
【テーマコード(参考)】
3D050
【Fターム(参考)】
3D050AA01
3D050BB01
3D050DD03
3D050EE09
3D050EE11
3D050JJ01
3D050JJ08
(57)【要約】
【課題】走行部を容易に確認できるようにすることを目的とする。
【解決手段】本発明は、四方のフレーム枠と四方のフレーム枠を補強する補強部25とを有する台車本体部20と、台車本体部20に取り付けられた走行部30と、を備える運搬台車10であって、補強部25は、使用者が立った姿勢で運搬台車10を斜め上側から見たときに、隣り合う補強部25の間から走行部30を視認できるように配置されていることを特徴とする。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
四方のフレーム枠と前記四方のフレーム枠を補強する補強部とを有する台車本体部と、
前記台車本体部に取り付けられた走行部と、を備える運搬台車であって、
前記補強部は、使用者が立った姿勢で前記運搬台車を斜め上側から見たときに、隣り合う前記補強部の間から前記走行部を視認できるように配置されていることを特徴とする運搬台車。
【請求項2】
前記走行部は、前記台車本体部の4隅に位置する複数の第1キャスターを有し、
前記補強部は、使用者が立った姿勢で前記運搬台車を斜め上側から見たときに、隣り合う前記補強部の間から前記複数の第1キャスターのうち前記使用者から離れた側の第1キャスターを視認できるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の運搬台車。
【請求項3】
前記第1キャスターは、車輪と、前記車輪を支持する支持部とを有し、
前記補強部は、使用者が立った姿勢で前記運搬台車を斜め上側から見たときに、隣り合う前記補強部の間から前記複数の第1キャスターのうち前記使用者から離れた側の第1キャスターの前記車輪を視認できるように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の運搬台車。
【請求項4】
前記第1キャスターは、上下方向に沿った旋回軸を中心として旋回可能であって、
前記第1キャスターが旋回したときの前記第1キャスターの前記車輪の軌跡が平面視において前記四方のフレーム枠よりも外側にはみ出すことなく前記四方のフレーム枠に収まることを特徴とする請求項3に記載の運搬台車。
【請求項5】
前記第1キャスターは、車輪と、前記車輪を支持する支持部と、前記車輪にブレーキを掛けるためのブレーキペダルとを有し、
前記補強部は、使用者が立った姿勢で前記運搬台車を斜め上側から見たときに、隣り合う前記補強部の間から前記複数の第1キャスターのうち前記使用者から離れた第1キャスターの前記ブレーキペダルを視認できるように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の運搬台車。
【請求項6】
前記第1キャスターは、上下方向に沿った旋回軸を中心として旋回可能であって、
前記第1キャスターが旋回したときの前記第1キャスターの前記ブレーキペダルの軌跡の一部が平面視において前記四方のフレーム枠よりも外側にはみ出すことを特徴とする請求項5に記載の運搬台車。
【請求項7】
前記補強部は、平面視において前記隣り合う補強部の間から前記ブレーキペダルを視認できるように配置されていることを特徴とする請求項5または6に記載の運搬台車。
【請求項8】
前記走行部は、前記台車本体部の4隅に位置する第1キャスターと、前記運搬台車の長手方向に離れた2つの前記第1キャスターの間に位置する第2キャスターと、を有し、
前記補強部は、使用者が立った姿勢で前記運搬台車を斜め上側から見たときに、隣り合う前記補強部の間から前記第2キャスターを視認できるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の運搬台車。
【請求項9】
前記第2キャスターは、車輪と、前記車輪を支持する支持部とを有し、
前記補強部は、使用者が立った姿勢で前記運搬台車を斜め上側から見たときに、隣り合う前記補強部の間から前記第2キャスターの前記車輪を視認できるように配置されていることを特徴とする請求項8に記載の運搬台車。
【請求項10】
前記第2キャスターは、上下方向に沿った旋回軸を中心として旋回可能であって、
前記第2キャスターが旋回したときの前記第2キャスターの前記車輪の軌跡が平面視において前記四方のフレーム枠よりも外側にはみ出すことなく前記四方のフレーム枠に収まることを特徴とする請求項9に記載の運搬台車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運搬台車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
作業現場等では運搬物を運搬するために運搬台車が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
運搬台車は、キャスター等の走行部が取り付けられている。使用者は走行部を確認したい場合がある。
本発明は、走行部を容易に確認できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の運搬台車は、四方のフレーム枠と前記四方のフレーム枠を補強する補強部とを有する台車本体部と、前記台車本体部に取り付けられた走行部と、を備える運搬台車であって、前記補強部は、使用者が立った姿勢で前記運搬台車を斜め上側から見たときに、隣り合う前記補強部の間から前記走行部を視認できるように配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、走行部を容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図8】運搬台車を見る位置を説明するための側面図である。
【
図15】第2の実施形態の運搬台車を後側から見た斜視図である。
【
図16】第3の実施形態の運搬台車の側面図である。
【
図25】第4の実施形態の運搬台車の側面図である。
【
図34】第5の実施形態の運搬台車の側面図である。
【
図43】第6の実施形態の運搬台車の側面図である。
【
図52】第7の実施形態の運搬台車の側面図である。
【
図61】第8の実施形態の運搬台車を後側から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本実施形態に係る運搬台車について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る運搬台車10の平面図である。
図2は運搬台車10の底面図である。
図3は運搬台車10の正面図である。
図4は運搬台車10の背面図である。
図5は運搬台車10の側面図である。なお、
図4および
図5は、運搬台車10に手押部材40を取り付けた状態で示している。
各図では便宜上、矢印Frを前側、矢印Rrを後側、矢印Rを右側、矢印Lを左側とし、運搬台車10の左右方向の長さにおける中心を中心線C1として示している。ただし、運搬台車10は、走行面上を前後左右の何れの方向にも走行することができる。また、運搬台車10は、中心線C1に対して略左右対称である。
【0009】
運搬台車10は、台車本体部20、走行部30を備えている。
台車本体部20は、複数のフレーム部等が連結して構成され、運搬物を積載する。台車本体部20は、平面視において前後方向(第一の方向)を長手方向とし、前後方向に直交する左右方向(第二の方向)を短手方向とする略矩形状である。台車本体部20の長手方向の長さは例えば1200mmであり、短手方向の長さは例えば750mmである。また、走行面から台車本体部20の上端(上面)までの高さは例えば250mmである。台車本体部20は、平面視において長手方向における中心を通る左右方向に沿った直線に対して略前後対称である。台車本体部20は、前側フレーム部21a、後側フレーム部21b、右側フレーム部21c、左側フレーム部21d、コーナ部22、補強部25を有する。
【0010】
前側フレーム部21a、後側フレーム部21b、右側フレーム部21c、左側フレーム部21dは、台車本体部20の外形を構成する。また、前側フレーム部21a、後側フレーム部21b、右側フレーム部21c、左側フレーム部21dは、コーナ部22により4つの角部で結合されることで、略矩形状の四方のフレーム枠を構成する。前側フレーム部21a、後側フレーム部21b、右側フレーム部21c、左側フレーム部21dは、例えば、アルミニウム合金製の角状の中空状パイプ等を用いることができる。
【0011】
コーナ部22は、4つの角部で、前側フレーム部21a、後側フレーム部21b、右側フレーム部21c、左側フレーム部21dのうち隣接するフレーム部同士を結合する。また、コーナ部22は、台車本体部20に手押部材40を取り付けるための取付部として機能する。コーナ部22は、上側に開口して手押部材40が挿入される挿入孔23と、挿入孔23に挿入された手押部材40を支持する支持部24とを有する。コーナ部22は、例えば、押出し成形により形成されるアルミニウム合金製の部材等を用いることができる。
【0012】
補強部25は、台車本体部20の四方のフレーム枠を補強する。具体的に、補強部25は、補強フレーム部26a、26b、26cと、取付部材28a、28bとを有する。
補強フレーム部26a、26b、26cは、四方のフレーム枠あるいは互いに前後左右方向に突き合わされ、ボルト、リベット、溶接等で接合されることで台車本体部20を補強する。本実施形態では、前後方向に沿った2つの補強フレーム部26a、26bが前側フレーム部21aと後側フレーム部21bとに亘って架設される。また、左右方向に沿った計12の補強フレーム部26cが、右側フレーム部21cと補強フレーム部26a、補強フレーム部26aと補強フレーム部26b、補強フレーム部26bと左側フレーム部21dに亘ってそれぞれ架設される。補強フレーム部26a、26b、26cは、例えば、アルミニウム合金製の角状の中空状パイプ等を用いることができる。補強フレーム部26a、26b、26cは幅寸法Wrが前側フレーム部21a、後側フレーム部21b、右側フレーム部21c、左側フレーム部21dの幅寸法Wmよりも小さい。また、補強フレーム部26a、26b、26cは高さ寸法Hrが前側フレーム部21a、後側フレーム部21b、右側フレーム部21c、左側フレーム部21dの高さ法Hmと略同一あるいはわずかに小さい(
図9を参照)。補強フレーム部26a、26b、26cは幅寸法Wrが高さ寸法Hmよりも小さい。台車本体部20は、補強フレーム部26a、26bにより平面視において前後方向に沿った複数列(3列)の空間が形成され、補強フレーム部26cにより平面視において左右方向に沿った複数例(5列)の空間が形成されることで、複数(計15)の略矩形状の空間27が形成される。
【0013】
取付部材28a、28bは、四方のフレーム枠、補強フレーム部26a、26b、26cに下側からボルト、リベット、溶接等で接合されることで台車本体部20を補強する。また、取付部材28a、28bは、キャスター31A、31Bを台車本体部20に取り付けるための機能を有する。本実施形態では、取付部材28aが4つのコーナ部22に近接する4隅の空間27にそれぞれ位置し、取付部材28bが中央の空間27を挟んだ左右の空間27にそれぞれ位置する。取付部材28a、28bは、平面視あるいは底面視において矩形状の角部を切り欠いた形状である。取付部材28a、28bは、例えば、金属板等を用いることができる。空間27のうち取付部材28a、28bが配置された空間27は上側が開口し、下側の大部分が取付部材28a、28bによって閉塞される。なお、取付部材28a、28bにより下側の大部分が閉塞された空間27には、同じ運搬台車10を積み重ねたときに上段の運搬台車10の後述するキャスター31A、31Bの一部分が入り込む。一方、空間27のうち取付部材28a、28bが配置されていない空間27は上下方向に貫通する。
【0014】
台車本体部20に運搬物を積載する場合には、運搬物を前側フレーム部21a、後側フレーム部21b、右側フレーム部21c、左側フレーム部21d、補強部25に載せることで積載することができる。
【0015】
走行部30は、台車本体部20および運搬物の荷重を支持しながら走行面を走行する。走行部30は、複数のキャスター31A、31Bを有する。
キャスター31Aは、台車本体部20の4隅に位置し、取付部材28aを介して台車本体部20に取り付けられる。キャスター31Bは、台車本体部20の前後方向の中央であって左右に離れて位置し、取付部材28bを介して台車本体部20に取り付けられる。キャスター31A、31Bは、上下方向に沿った旋回軸O1を中心として旋回可能である。
【0016】
4隅に位置するキャスター31Aは、使用者の操作に応じてブレーキを掛けたり、ブレーキを解除したりすることができるブレーキ付キャスターである。一方、中央に位置するキャスター31Bは、ブレーキなしキャスターである。ここで、キャスター31Aの構成について説明する。なお、キャスター31Bは、キャスター31Aからブレーキの機能を省略した構成である。
【0017】
図5に示すように、キャスター31Aは、車輪32、支持部33、ブレーキペダル36、旋回部38を有する。車輪32は、内部にベアリングが内蔵されたホイール部と、ホイール部の外周に嵌め込まれたタイヤ部とを有する。支持部33は、車軸を介して車輪32を回転可能に支持する。支持部33は、車輪32を支持するフォーク部材34と、ブレーキペダル36を上下方向に揺動可能に保持するペダル保持部材35とを有する。フォーク部材34は、車輪32の両側に位置する一対の側壁と、一対の側壁を車輪32の上側で連結させた天板とで一体的に形成される。天板は旋回部38によって、旋回可能に保持される。ペダル保持部材35は、車輪32の両側にそれぞれ位置し、フォーク部材34に固定された一対の側壁と、一対の側壁を上側で連結した連結板とで一体的に形成される。ブレーキペダル36は、ペダル保持部材35に対して上下方向に揺動可能である。ブレーキペダル36は、操作部37を有する。操作部37は、使用者の足によりブレーキペダル36の上下の揺動が操作される。
【0018】
ブレーキを解除した状態では、ブレーキペダル36は上昇した位置にある。一方、使用者が足でブレーキペダル36の操作部37を下側に踏み込むように操作することで、ブレーキペダル36はバネの付勢に抗して下側に向かって揺動する。各図に示すブレーキペダル36は、ブレーキが解除された状態である。ブレーキペダル36の下側への揺動に伴って、ブレーキペダル36が直接または間接的に車輪32の外周面を強固に押圧するために、車輪32が回転できない、ブレーキが掛けられた状態となる。また、ブレーキペダル36はブレーキが掛けられた状態で保持されるためにストッパとして機能する。旋回部38は、車輪32、支持部33、ブレーキペダル36を旋回させる。
【0019】
ここでは、キャスター31Aについて説明したが、キャスター31Bはキャスター31Aのうちブレーキに関する部材が省略された構成である。すなわち、キャスター31Bは、車輪32、支持部33、旋回部38を有しており、ブレーキペダル36を有していない。したがって、キャスター31Bは、キャスター31Aと同様にフォーク部材34の天板を介して旋回軸O1を中心として旋回可能であるが、ブレーキを掛けることができない。
また、キャスター31A、31Bは、平面視において車輪32の接地位置と旋回軸O1とが偏芯した位置に設定されている。したがって、キャスター31A、31Bの車輪32は進行方向に対して旋回軸O1を挟んで逆方向になるように旋回軸O1を中心にして旋回する。
【0020】
なお、
図2には、キャスター31Aが旋回軸O1を中心にして旋回したときの車輪32の軌跡TA1と、ブレーキペダル36の軌跡TA2とを二点鎖線で示している。キャスター31Aの車輪32の軌跡TA1は、平面視において四方のフレーム枠よりも外側にはみ出すことなく四方のフレーム枠に収まる。すなわち、キャスター31Aの車輪32の軌跡TA1は、四方のフレーム枠の外周縁の内側に収まる。一方、キャスター31Aのブレーキペダル36の軌跡TA2の一部は、平面視において四方のフレーム枠よりも外側にはみ出す。ここでは、前側のキャスター31Aの車輪32の軌跡TA1およびブレーキペダル36の軌跡TA2のみを示しているが、後側のキャスター31Aも同様の軌跡である。
また、
図2には、キャスター31Bが旋回軸O1を中心にして旋回したときの車輪32の軌跡TBを二点鎖線で示している。キャスター31Bの車輪32の軌跡TBは、平面視において四方のフレーム枠よりも外側にはみ出すことなく四方のフレーム枠に収まる。すなわち、キャスター31Bの車輪32の軌跡TBは、四方のフレーム枠の外周縁の内側に収まる。
【0021】
また、運搬台車10は、運搬台車10を走行させるときに使用者が手で押すための手押部材40を取り付けることができる。各図には、手押部材40を二点鎖線で示している。手押部材40は、運搬台車10を走行させるときに使用者が手を掴むための部材である。使用者は手押部材40を手で掴み押したり引いたりすることで運搬台車10を走行させる。手押部材40をコーナ部22の挿入孔23に挿入することで手押部材40が台車本体部20に取り付けられ、挿入孔23から抜き出すことで手押部材40が台車本体部20から取り外される。手押部材40は、上下方向に沿って長い棒状の部材である。手押部材40は、例えば、押出し成形により形成されるアルミニウム合金製の部材等を用いたり、単管(単管パイプ)を用いたりすることができる。単管とは、JIS G 3444に規定されている一般構造用炭素鋼鋼管をいい、外径が48.6mmの円管である。
【0022】
本実施形態の運搬台車10は、平面視において使用者がキャスター31Aの位置を容易に確認することができるように、補強部25およびキャスター31Aが設定されている。
まず、キャスター31A、31Bが前後方向に沿った向きで運搬台車10が停止している場合について
図1および
図2を参照して説明する。
図1および
図2に示す運搬台車10は、例えば、前側に向かって直線上に沿って走行している状態から停止させた状態である。
図1および
図2に示すキャスター31A、31Bは車輪32の接地位置が、旋回軸O1に対して偏芯した後側に位置しており、キャスター31A、31Bの車輪32の向きが前後方向である。
【0023】
図1に示すように、前側の2つのキャスター31Aの一部は、隣り合う補強部25の間から空間27を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター31Aのブレーキペダル36の一部が取付部材28aおよび補強フレーム部26cよりも後側に位置しており、使用者は前後に離れた補強フレーム部26c同士の間(あるいは前後に離れた取付部材28aと取付部材28bとの間)から空間27を通してキャスター31Aのブレーキペダル36を視認可能である。
また、後側の2つのキャスター31Aの一部は、台車本体部20の四方のフレーム枠からはみ出して露出している。具体的には、後側の2つのキャスター31Aのブレーキペダル36の一部(操作部37)が後側フレーム部21bよりも後側に位置しており、使用者はキャスター31Aのブレーキペダル36の操作部37を視認可能である。
【0024】
次に、キャスター31A、31Bが左右方向に沿った向きで運搬台車10が停止している場合について
図6および
図7を参照して説明する。
図6および
図7に示す運搬台車10は、例えば、左側に向かって直線上に沿って走行している状態から停止させた状態である。
図6および
図7に示すキャスター31A、31Bは車輪32の接地位置が、旋回軸O1に対して偏芯した右側に位置しており、キャスター31A、31Bの車輪32の向きが左右方向である。
【0025】
図6に示すように、左側の2つのキャスターの31Aの一部は、隣り合う補強部25の間から空間27を通して露出している。具体的には、左側の2つのキャスター31Aのブレーキペダル36の一部が取付部材28aおよび補強フレーム部26aよりも右側に位置しており、使用者は左右に離れた補強フレーム部26aと補強フレーム部26bとの間(あるいは左右に離れた取付部材28a同士の間)から空間27を通してキャスター31Aのブレーキペダル36を視認可能である。
また、右側の2つのキャスター31Aの一部は、台車本体部20の四方のフレーム枠からはみ出して露出している。具体的には、右側の2つのキャスター31Aのブレーキペダル36の一部(操作部37)が右側フレーム部21cよりも右側に位置しており、使用者はキャスター31Aのブレーキペダル36の操作部37を視認可能である。
【0026】
このように平面視において、キャスター31Aの一部が四方のフレーム枠内で隣り合う補強部25の間から空間27を通して露出したり、四方のフレーム枠からはみ出したりしていることで、使用者はキャスター31Aの位置を容易に確認することができる。
【0027】
次に、本実施形態の運搬台車10は、使用者が立った姿勢かつ運搬台車10の長手方向の延長線上で運搬台車10を斜め上側から見たときに、使用者がキャスター31A、31Bの位置を容易に確認することができるように、補強部25およびキャスター31A、31Bが設定されている。
まず、キャスター31A、31Bが前後方向に沿った向きで運搬台車10が停止している場合(
図1~
図5に示す状態)について、
図8に示す運搬台車10の後側である視点E1から運搬台車10を見たときについて説明する。
図8の視点E1の位置は、運搬台車10の後端から距離Lr=740mm、走行面から高さHr1=1600mmの位置である。距離Lr=740mmは成人男性の平均の腕の長さであり、高さHr1=1600mmは成人男性の平均の目の高さである。すなわち、
図8の視点E1の位置は、使用者が運搬台車10を走行させるために使用者が手押部材40を掴もうとして手押部材40に手を伸ばしたときの使用者の目の位置である。
【0028】
図9は、運搬台車10の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E1の位置から運搬台車10を見たときの運搬台車10の斜視図である。
図9に示すように、前側の2つのキャスター31Aの一部は、隣り合う補強部25の間から空間27を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター31Aの車輪32の一部およびブレーキペダル36の一部が、前後に離れた補強フレーム部26c同士の間(あるいは前後に離れた取付部材28aと取付部材28bとの間)から空間27を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター31Bの一部は、隣り合う補強部25の間から空間27を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター31Bの車輪32の一部が、前後に離れた補強フレーム部26c同士の間(あるいは前後に離れた取付部材28bと取付部材28aとの間)から空間27を通して視認可能である。
また、後側の2つのキャスター31Aの一部は、台車本体部20の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター31Aのブレーキペダル36の一部が後側フレーム部21bの下側に位置しており、使用者はキャスター31Aのブレーキペダル36の操作部37を視認可能である。
【0029】
次に、キャスター31A、31Bが前後方向に沿った向きで運搬台車10が停止している場合(
図1~
図5に示す状態)について、
図8に示す運搬台車10の前側である視点E2から運搬台車10を見たときについて説明する。
図8の視点E2の位置は、運搬台車10の前端から距離Lf=740mm、走行面から高さHf1=1600mmの位置である。
【0030】
図10は、運搬台車10の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E2の位置から運搬台車10を見たときの運搬台車10の斜視図である。
図10に示すように、後側の2つのキャスター31Aの一部は、隣り合う補強部25の間から空間27を通して露出している。具体的には、後側の2つのキャスター31Aの車輪32の一部が、前後に離れた補強フレーム部26c同士の間(あるいは前後に離れた取付部材28aと取付部材28bとの間)から空間27を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター31Bの一部は、隣り合う補強部25の間から空間27を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター31Bの車輪32の一部が、前後に離れた補強フレーム部26c同士の間(あるいは前後に離れた取付部材28bと取付部材28aとの間)から空間27を通して視認可能である。
なお、前側の2つのキャスター31Aの一部が、台車本体部20の四方のフレーム枠の下側に露出していてもよい。
【0031】
次に、キャスター31A、31Bが左右方向に沿った向きで運搬台車10が停止している場合(
図6~
図7に示す状態)について、
図8に示す運搬台車10の後側である視点E1から運搬台車10を見たときについて説明する。
【0032】
図11は、運搬台車10の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E1の位置から運搬台車10を見たときの運搬台車10の斜視図である。
図11に示すように、前側の2つのキャスター31Aの一部は、隣り合う補強部25の間から空間27を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター31Aの車輪32の一部、フォーク部材34の一部、ペダル保持部材35の一部が、前後に離れた補強フレーム部26c同士の間(あるいは前後に離れた取付部材28aと取付部材28bとの間)から空間27を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター31Bの一部は、隣り合う補強部25の間から空間27を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター31Bの車輪32の一部が、前後に離れた補強フレーム部26c同士の間(あるいは前後に離れた取付部材28bと取付部材28aとの間)から空間27を通して視認可能である。
また、後側の2つのキャスター31Aの一部は、台車本体部20の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター31Aの車輪32の一部が後側フレーム部21bの下側に位置しており、使用者はキャスター31Aの車輪32を視認可能である。
ここでは、運搬台車10の後側である視点E1から運搬台車10を見た場合について説明したが、運搬台車10の前側である視点E2から運搬台車10を見た場合には、
図11の運搬台車10の左右を反転させた状態となるために詳細な説明は省略する。
【0033】
このように、本実施形態によれば、補強部25およびキャスター31A、31Bは、使用者が立った姿勢で運搬台車10を斜め上側から見たときに、隣り合う補強部25の間からキャスター31A、31Bを視認できるように配置されている。したがって、使用者はキャスター31A、31Bの向きを容易に確認することができる。使用者は、運搬台車10が停止している状態から走行を開始しようとするときに、キャスター31A、31Bの向きを確認して、例えば、キャスター31A、31Bの向きに沿った方向に手押部材40を用いて運搬台車10に力を掛かることで運搬台車10を容易に走行させることができる。
【0034】
一方、本実施形態の運搬台車10は、使用者が屈み込む(かがみ込む)ような、運搬台車10を押すときの姿勢として相応しくない低い姿勢で運搬台車10を斜め上側から見たときには、使用者が隣り合う補強部25の間からキャスター31A、31Bの位置を確認できないように、補強部25およびキャスター31A、31Bが設定されている。
まず、キャスター31A、31Bが前後方向に沿った向きで運搬台車10が停止している場合(
図1~
図5に示す状態)について、
図8に示す運搬台車10の後側である視点E3から運搬台車10を見たときについて説明する。
図8の視点E3の位置は、運搬台車10の後端から距離Lr=740mm、走行面から高さHr2=350mmの位置である。高さHr2=350mmは台車本体部20の上端から略100mm高い位置である。
【0035】
図12は、運搬台車10の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E3の位置から運搬台車10を見たときの運搬台車10の斜視図である。
図12に示すように、キャスター31A、31Bは隣り合う補強部25の間から露出されていない。したがって、使用者はキャスター31A、31Bを隣り合う補強部25の間から視認することができない。
一方、後側の2つのキャスター31Aの一部は、台車本体部20の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター31Aの車輪32、支持部33、ブレーキペダル36が後側フレーム部21bの下側に位置している。
【0036】
次に、キャスター31A、31Bが前後方向に沿った向きで運搬台車10が停止している場合(
図1~
図5に示す状態)について、
図8に示す運搬台車10の前側である視点E4から運搬台車10を見たときについて説明する。
図8の視点E4の位置は、運搬台車10の前端から距離Lf=740mm、走行面から高さHf2=350mmの位置である。
【0037】
図13は、運搬台車10の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E4の位置から運搬台車10を見たときの運搬台車10の斜視図である。
図13に示すように、キャスター31A、31Bは隣り合う補強部25の間から露出されていない。したがって、使用者はキャスター31A、31Bを隣り合う補強部25の間から視認することができない。
一方、前側の2つのキャスター31Aは、台車本体部20の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、前側の2つのキャスター31Aの車輪32、フォーク部材34が前側フレーム部21aの下側に位置している。
【0038】
次に、キャスター31A、31Bが左右方向に沿った向きで運搬台車10が停止している場合(
図6~
図7に示す状態)について、
図8に示す運搬台車10の後側である視点E3から運搬台車10を見たときについて説明する。
【0039】
図14は、運搬台車10の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E3の位置から運搬台車10を見たときの運搬台車10の斜視図である。
図14に示すように、キャスター31A、31Bは隣り合う補強部25の間から露出されていない。したがって、使用者はキャスター31A、31Bを隣り合う補強部25の間から視認することができない。
一方、後側の2つのキャスター31Aは、台車本体部20の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター31Aの全体が後側フレーム部21bの下側に位置している。
ここでは、運搬台車10の後側である視点E3から運搬台車10を見た場合について説明したが、運搬台車10の前側である視点E4から運搬台車10を見た場合には、
図14の運搬台車の左右を反転させた状態となるために詳細な説明は省略する。
【0040】
このように、本実施形態によれば、補強部25およびキャスター31A、31Bは、使用者が屈み込むような低い姿勢で運搬台車10を斜め上側から見たときには、隣り合う補強部25の間からキャスター31A、31Bを視認できないように配置されている。ここで、補強フレーム部26cの幅寸法、高さ寸法あるいは取付部材28a、28bの大きさを小さくすることで、使用者が屈み込むような低い姿勢で運搬台車10を斜め上側から見たときでもキャスター31A、31Bを視認することができる可能性があるが、逆に台車本体部20の剛性が低下してしまう。本実施形態のように、使用者が屈み込むような低い姿勢で運搬台車10を斜め上側から見たときには、隣り合う補強部25の間からキャスター31A、31Bを視認できないことで、台車本体部20の剛性を向上させることができる。
なお、補強部25は上述した構成に限られない。取付部材28a、28bによって閉塞されていない空間27の全部または一部には、空間27を半分に横切るように、それぞれ補強フレーム部26cを追加してもよい。このとき、追加する補強フレーム部26cは、前後に位置する補強フレーム部26cに亘って前後方向に架設してもよい。あるいは、追加する補強フレーム部26cは、右側フレーム部21cと補強フレーム部26a、補強フレーム部26aと補強フレーム部26b、左側フレーム部21dと補強フレーム部26bに亘って左右方向に架設してもよい。この場合であっても、キャスター31A、31Bを、補強部25の間から視認可能であることが好ましい。追加する補強フレーム部26cは、空間27を半分に横切る場合に限られず、空間27を半分ではなく一方側の補強フレーム部に偏って横切るように架設してもよい。
また、補強フレーム部26a、26b、26cは、角状の中空状パイプである場合に限られない。補強フレーム部26a、26b、26cの全部または一部は、棒状であればよく、例えば、円柱状であってもよい。
【0041】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る運搬台車110について説明する。本実施形態の運搬台車110は台車本体部120の補強部125の構成が、第1の実施形態の運搬台車10と異なる。
図15は第2の実施形態に係る運搬台車110を後側から見た斜視図であり、詳細には運搬台車110の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E1の位置から運搬台車10を見たときの運搬台車10の斜視図である。なお、第1の実施形態の運搬台車10と同様の構成は同一符号を付して適宜、説明を省略する。
【0042】
台車本体部120は、補強部125を有する。
補強部125は、台車本体部120の四方のフレーム枠を補強する。具体的に、補強部125は、取付部材128a、128bを有する。
取付部材128a、128bは、四方のフレーム枠に下側からボルト、リベット、溶接等で接合されることで台車本体部120を補強する。また、取付部材128a、128bは、キャスター31A、31Bを台車本体部20に取り付けるための機能を有する。本実施形態では、2つの取付部材128aがそれぞれ前側および後側の位置で右側フレーム部21cと左側フレーム部21dとに亘って架設され、1つの取付部材128bが前後方向における中央の位置で右側フレーム部21cと左側フレーム部21dとに亘って架設される。取付部材128a、128bは、例えば、平坦な金属板を用いたり、強度を向上させるために上面、下面に凹条あるいは凸条を左右方向に沿って施した金属板を用いたりすることができる。台車本体部120は、取付部材128a、128bにより平面視において左右方向に沿った複数列(2列)の空間127が形成される。空間127は、左右方向に沿った長尺状であり上下方向に貫通する。
【0043】
キャスター31Aは、台車本体部120の4隅に位置し、前側および後側の取付部材128aを介して台車本体部120に取り付けられる。キャスター31Bは、台車本体部120の前後方向の中央であって左右に離れて位置し、中央の取付部材128bを介して台車本体部120に取り付けられる。
【0044】
本実施形態の運搬台車110は、使用者が立った姿勢で運搬台車110を斜め上側から見たときに、使用者がキャスター31A、31Bの位置を容易に確認することができるように、補強部125およびキャスター31A、31Bが設定されている。
図15に示すように、前側の2つのキャスター31Aの一部は、隣り合う補強部125の間から空間127を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター31Aの車輪32の一部およびブレーキペダル36の一部が、前後に離れた取付部材128aと取付部材128bとの間から空間127を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター31Bの一部は、隣り合う補強部125の間から空間127を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター31Bの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材128bと取付部材128aとの間から空間127を通して視認可能である。
また、後側の2つのキャスター31Aの一部は、台車本体部20の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター31Aのブレーキペダル36の一部が後側フレーム部21bの下側に位置しており、使用者はキャスター31Aのブレーキペダル36の操作部37を視認可能である。
【0045】
ここでは、運搬台車110の後側である視点E1から運搬台車110を見た場合について説明したが、運搬台車110の前側である視点E2から運搬台車110を見た場合には、
図10と略同じような見え方でキャスター31A、31Bを視認可能である。
【0046】
このように、本実施形態によれば、補強部125およびキャスター31A、31Bは、使用者が立った姿勢で運搬台車110を斜め上側から見たときに、隣り合う補強部125の間からキャスター31A、31Bを視認できるように配置されている。したがって、使用者はキャスター31A、31Bの向きを容易に確認することができる。
【0047】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る運搬台車310について説明する。本実施形態の運搬台車310は、台車本体部320のコーナ部322と補強部325との構成、および、キャスター331A、331Bの構成が、第1の実施形態の運搬台車10と異なる。
図16は第3の実施形態に係る運搬台車310の側面図である。
図17は運搬台車310の平面図である。
図18は運搬台車310の底面図である。
図19は運搬台車310の背面図である。
図20は運搬台車310の正面図である。なお、第1の実施形態の運搬台車10と同様の構成は同一符号を付して適宜、説明を省略する。
【0048】
コーナ部322は、挿入孔23に挿入された手押部材40を支持する支持部324を有する。支持部324は、挿入孔23を水平方向に横切るように固定されたボルトである。
【0049】
補強部325は、補強フレーム部326と、取付部材328a、328bとを有する。
補強フレーム部326は、前側フレーム部21aと後側フレーム部21bにボルト、リベット、溶接等で接合される。補強フレーム部326は、前側フレーム部21aと後側フレーム部21bとに亘って架設される。補強フレーム部326は、左右方向かつ鉛直方向に切断したときの断面形状が左右方向に長い中空の略矩形状である。また、補強フレーム部326は、上面が略平面、下面の一部が前後方向に沿って開口して形成される。補強フレーム部326の上面には、チェッカープレート等に施されるリブ等が形成されていてもよい。また、補強フレーム部326は複数の部材から構成されていてもよい。補強フレーム部326は、例えば、押出し成形により形成されるアルミニウム合金製の部材等を用いることができる。
【0050】
取付部材328a、328bは、右側フレーム部21c、左側フレーム部21d、補強フレーム部326に下側からボルト、リベット、溶接等で接合される。取付部材328a、328bは、右側フレーム部21cと左側フレーム部21dとに亘って架設される。取付部材328aは、取付部材328bを挟んだ前後に位置しており、キャスター331Aを台車本体部320に取り付けるための部材である。取付部材328bは、前側の取付部材328aと後側の取付部材328bとの間に位置しており、キャスター331Bを台車本体部320に取り付けるための部材である。取付部材328a、328bは、それぞれ一対の板状部材329で構成され、一対の板状部材329の間に僅かな隙間を空けて並列して配置される。板状部材329は、前後方向かつ鉛直方向に切断したときの断面形状が略板状である。また、板状部材329は、上面に左右方向に沿った凹部329aが形成される。板状部材329は、例えば、押出し成形により形成されるアルミニウム合金製の部材等を用いることができる。
【0051】
台車本体部320は、補強フレーム部326、取付部材328a、328bにより平面視において、複数(計4つ)の略矩形状の空間327が形成される。空間327は上下方向に貫通する。
【0052】
走行部330は、複数のキャスター331A、331Bを有する。
キャスター331Aは、台車本体部320の4隅に位置し、取付部材328aを介して台車本体部320に取り付けられる。キャスター331Bは、台車本体部320の前後方向の中央であって左右に離れて位置し、取付部材328bを介して台車本体部320に取り付けられる。キャスター331A、331Bは、上下方向に沿った旋回軸O1を中心として旋回可能である。
【0053】
キャスター331A、331Bは、ブレーキなしキャスターである。キャスター331A、331Bは、車輪32、フォーク部材34、旋回部38、ベース部339を有する。
ベース部339は、車輪32、フォーク部材34、旋回部38を取付部材328a、328bの一対の板状部材329に取り付けるための部位である。ベース部339と、フォーク部材34とは、旋回部38を介して旋回可能である。ベース部339は、底面視において略矩形状であり、略板状の部材である。ベース部339を取付部材328a、328bに重ね合わせてボルトやナット、リベット等で接合することで、キャスター331A、331Bが一対の板状部材329に固定される。このとき、ボルトまたはリベット等の頭部を板状部材329の凹部329aに嵌合させることにより、ボルトやリベットを容易に位置決めすることができる。
【0054】
図21は、運搬台車310の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E1の位置から運搬台車310を見たときの運搬台車310の斜視図である。
図21に示すように、前側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部325の間から空間327を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材328aと取付部材328bとの間から空間327を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部325の間から空間327を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材328bと取付部材328aとの間から空間327を通して視認可能である。
また、後側の2つのキャスター331Aの一部は、台車本体部320の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が後側フレーム部21bの下側に位置しており、使用者はキャスター331Aの車輪32を視認可能である。
【0055】
図22は、運搬台車310の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E2の位置から運搬台車310を見たときの運搬台車310の斜視図である。
図22に示すように、後側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部325の間から空間327を通して露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材328aと取付部材328bとの間から空間327を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部325の間から空間327を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材328bと取付部材328aとの間から空間327を通して視認可能である。
なお、前側の2つのキャスター331Aの一部が、台車本体部320の四方のフレーム枠の下側に露出していてもよい。
【0056】
図23は、キャスター331A、331Bが左右方向に沿った向きで停止しているときの運搬台車310の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E1の位置から運搬台車310を見たときの運搬台車310の斜視図である。
図23に示すように、前側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部325の間から空間327を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部と、フォーク部材34の一部とが前後に離れた取付部材328aと取付部材328bとの間から空間327を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部325の間から空間327を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部と、フォーク部材34の一部とが前後に離れた取付部材328bと取付部材328aとの間から空間327を通して視認可能である。
ここでは、運搬台車310の後側である視点E1から運搬台車310を見た場合について説明したが、運搬台車310の前側である視点E2から運搬台車310を見た場合には、
図23の運搬台車310の左右を反転させた状態となるために詳細な説明は省略する。
【0057】
図24は、運搬台車310の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E3の位置から運搬台車310を見たときの運搬台車310の斜視図である。
図24に示すように、キャスター331A、331Bは隣り合う補強部325の間からほぼ露出されていない。したがって、使用者はキャスター331A、331Bを隣り合う補強部325の間から視認することができない。
一方、後側の2つのキャスター331Aの一部は、台車本体部320の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部と、フォーク部材34の一部とが後側フレーム部21bの下側に位置している。
なお、補強部325は上述した構成に限られない。補強部325は、補強フレーム部326を無くして構成してもよい。また、補強部325は、補強フレーム部326を第1の実施形態の補強フレーム部26a、26bに置き換えてもよい。更に、補強部325は、補強フレーム部326を第1の実施形態の補強フレーム部26a、26bに置き換えた上で、第1の実施形態の補強フレーム部26cの全部または一部を追加してもよい。この場合であっても、キャスター31A、31Bを、補強部325の間から視認可能であることが好ましい。追加する補強フレーム部26cは、空間327を半分に横切る場合に限られず、空間327を半分ではなく一方側の補強フレーム部に偏って横切るように架設してもよい。
【0058】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る運搬台車410について説明する。本実施形態の運搬台車410は、台車本体部420のコーナ部422と補強部425との構成、および、キャスター331A、331Bの構成が、第1の実施形態の運搬台車10と異なる。なお、本実施形態の運搬台車410のキャスター331A、331Bの構成は、第3の実施形態と同様である。
図25は第4の実施形態に係る運搬台車410の側面図である。
図26は運搬台車410の平面図である。
図27は運搬台車410の底面図である。
図28は運搬台車410の背面図である。
図29は運搬台車410の正面図である。なお、第1の実施形態の運搬台車10と同様の構成は同一符号を付して適宜、説明を省略する。
【0059】
コーナ部422は、挿入孔23に挿入された手押部材40を支持する支持部424を有する。支持部424は、挿入孔23を水平方向に横切るように固定されたボルトである。
【0060】
補強部425は、補強フレーム部26a、26bと、取付部材428a、428bとを有する。
取付部材428a、428bは、四方のフレーム枠、補強フレーム部26a、26bに下側からボルト、リベット、溶接等で接合される。取付部材428aは、4つのコーナ部422に近接する4隅に位置する。取付部材428bは、前側の取付部材428aと後側の取付部材428bとの間に位置しており、右側フレーム部21cと左側フレーム部21dとに亘って架設される。取付部材428a、428bは、上面に左右方向に沿った凹部430が形成される。取付部材428a、428bは、例えば、押出し成形により形成されるアルミニウム合金製の部材等を用いることができる。
【0061】
台車本体部420は、補強フレーム部26a、26b、取付部材428a、428bにより平面視において、複数(計6つ)の略矩形状の空間427が形成される。空間427は上下方向に貫通する。
【0062】
図30は、運搬台車410の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E1の位置から運搬台車410を見たときの運搬台車410の斜視図である。
図30に示すように、前側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部425の間から空間427を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材428aと取付部材428bとの間から空間427を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部425の間から空間427を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材428bと取付部材428aとの間から空間427を通して視認可能である。
また、後側の2つのキャスター331Aの一部は、台車本体部420の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が後側フレーム部21bの下側に位置しており、使用者はキャスター331Aの車輪32を視認可能である。
【0063】
図31は、運搬台車410の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E2の位置から運搬台車410を見たときの運搬台車410の斜視図である。
図31に示すように、後側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部425の間から空間427を通して露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材428aと取付部材428bとの間から空間427を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部425の間から空間427を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材428bと取付部材428aとの間から空間427を通して視認可能である。
なお、前側の2つのキャスター331Aの一部が、台車本体部420の四方のフレーム枠の下側に露出していてもよい。
【0064】
図32は、キャスター331A、331Bが左右方向に沿った向きで停止しているときの運搬台車410の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E1の位置から運搬台車410を見たときの運搬台車410の斜視図である。
図32に示すように、前側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部425の間から空間427を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部と、フォーク部材34の一部とが前後に離れた取付部材428aと取付部材428bとの間から空間427を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部425の間から空間427を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部と、フォーク部材34の一部とが前後に離れた取付部材428bと取付部材428aとの間から空間427を通して視認可能である。
ここでは、運搬台車410の後側である視点E1から運搬台車410を見た場合について説明したが、運搬台車410の前側である視点E2から運搬台車410を見た場合には、
図32の運搬台車410の左右を反転させた状態となるために詳細な説明は省略する。
【0065】
図33は、運搬台車410の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E3の位置から運搬台車410を見たときの運搬台車410の斜視図である。
図33に示すように、キャスター331A、331Bは隣り合う補強部425の間からほぼ露出されていない。したがって、使用者はキャスター331A、331Bを隣り合う補強部425の間から視認することができない。
一方、後側の2つのキャスター331Aの一部は、台車本体部420の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部と、フォーク部材34の一部とが後側フレーム部21bの下側に位置している。
なお、補強部425は上述した構成に限られない。補強部425は、第1の実施形態の補強フレーム部26cの全部または一部を追加してもよい。この場合であっても、キャスター31A、31Bを、補強部425の間から視認可能であることが好ましい。追加する補強フレーム部26cは、空間427を半分に横切る場合に限られず、空間427を半分ではなく一方側の補強フレーム部に偏って横切るように架設してもよい。
【0066】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態に係る運搬台車510について説明する。本実施形態の運搬台車510は、台車本体部520のコーナ部522と補強部525との構成、および、キャスター331A、331Bの構成が、第1の実施形態の運搬台車10と異なる。なお、本実施形態の運搬台車510のキャスター331A、331Bの構成は、第3の実施形態と同様である。
図34は第5の実施形態に係る運搬台車510の側面図である。
図35は運搬台車510の平面図である。
図36は運搬台車510の底面図である。
図37は運搬台車510の背面図である。
図38は運搬台車510の正面図である。なお、第1の実施形態の運搬台車10と同様の構成は同一符号を付して適宜、説明を省略する。
【0067】
コーナ部522は、挿入孔23に挿入された手押部材40を支持する支持部524を有する。支持部524は、挿入孔23を水平方向に横切るように固定されたボルトである。
【0068】
補強部525は、補強フレーム部526と、取付部材528a、528bとを有する。
補強フレーム部526は、前側フレーム部21aと後側フレーム部21bにボルト、リベット、溶接等で接合される。補強フレーム部526は、前側フレーム部21aと後側フレーム部21bとに亘って架設される。補強フレーム部526は、左右方向かつ鉛直方向に切断したときの断面形状が左右方向に長い中空の略矩形状である。また、補強フレーム部526は、上面が略平面、下面の一部が前後方向に沿って開口して形成される。補強フレーム部526の上面は、チェッカープレート等に施されるリブ等が形成されていてもよい。また、補強フレーム部526は複数の部材から構成されていてもよい。補強フレーム部526は、例えば、押出し成形により形成されるアルミニウム合金製の部材等を用いることができる。
【0069】
取付部材528a、528bは、四方のフレーム枠、補強フレーム部526に下側からボルト、リベット、溶接等で接合される。取付部材528a、528bは、右側フレーム部21cと左側フレーム部21dとに亘って架設される。取付部材528aは、取付部材528bを挟んだ前後に位置する。取付部材528bは、前側の取付部材528aと後側の取付部材528bとの間に位置する。取付部材528a、528bは、上面に左右方向に沿った凹部530が形成される。取付部材528a、528bは、例えば、押出し成形により形成されるアルミニウム合金製の部材等を用いることができる。
【0070】
台車本体部520は、補強フレーム部526、取付部材528a、528bにより平面視において、複数(計4つ)の略矩形状の空間527が形成される。空間527は上下方向に貫通する。
【0071】
図39は、運搬台車510の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E1の位置から運搬台車510を見たときの運搬台車510の斜視図である。
図39に示すように、前側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部525の間から空間527を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材528aと取付部材528bとの間から空間527を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部525の間から空間527を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材528bと取付部材528aとの間から空間527を通して視認可能である。
また、後側の2つのキャスター331Aの一部は、台車本体部520の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が後側フレーム部21bの下側に位置しており、使用者はキャスター331Aの車輪32を視認可能である。
【0072】
図40は、運搬台車510の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E2の位置から運搬台車510を見たときの運搬台車510の斜視図である。
図40に示すように、後側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部525の間から空間527を通して露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材528aと取付部材528bとの間から空間527を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部525の間から空間527を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材528bと取付部材528aとの間から空間527を通して視認可能である。
なお、前側の2つのキャスター331Aの一部が、台車本体部520の四方のフレーム枠の下側に露出していてもよい。
【0073】
図41は、キャスター331A、331Bが左右方向に沿った向きで停止しているときの運搬台車510の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E1の位置から運搬台車510を見たときの運搬台車510の斜視図である。
図41に示すように、前側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部525の間から空間527を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部と、フォーク部材34の一部とが前後に離れた取付部材528aと取付部材528bとの間から空間527を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部525の間から空間527を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部と、フォーク部材34の一部とが前後に離れた取付部材528bと取付部材528aとの間から空間527を通して視認可能である。
ここでは、運搬台車510の後側である視点E1から運搬台車510を見た場合について説明したが、運搬台車510の前側である視点E2から運搬台車510を見た場合には、
図41の運搬台車510の左右を反転させた状態となるために詳細な説明は省略する。
【0074】
図42は、運搬台車510の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E3の位置から運搬台車510を見たときの運搬台車510の斜視図である。
図42に示すように、キャスター331A、331Bは隣り合う補強部525の間からほぼ露出されていない。したがって、使用者はキャスター331A、331Bを隣り合う補強部525の間から視認することができない。
一方、後側の2つのキャスター331Aの一部は、台車本体部520の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32、フォーク部材34の一部が後側フレーム部21bの下側に位置している。
なお、補強部525は上述した構成に限られない。補強部525は、補強フレーム部526を無くして構成してもよい。また、補強部525は、補強フレーム部526を第1の実施形態の補強フレーム部26a、26bに置き換えてもよい。更に、補強部525は、補強フレーム部526を第1の実施形態の補強フレーム部26a、26bに置き換えた上で、第1の実施形態の補強フレーム部26cの全部または一部を追加してもよい。この場合であっても、キャスター31A、31Bを、補強部525の間から視認可能であることが好ましい。追加する補強フレーム部26cは、空間527を半分に横切る場合に限られず、空間527を半分ではなく一方側の補強フレーム部に偏って横切るように架設してもよい。
【0075】
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態に係る運搬台車610について説明する。本実施形態の運搬台車610は、台車本体部620のコーナ部622と補強部625との構成、および、キャスター331A、331Bの構成が、第1の実施形態の運搬台車10と異なる。なお、本実施形態の運搬台車610のキャスター331A、331Bの構成は、第3の実施形態と同様である。
図43は第6の実施形態に係る運搬台車610の側面図である。
図44は運搬台車610の平面図である。
図45は運搬台車610の底面図である。
図46は運搬台車610の背面図である。
図47は運搬台車610の正面図である。なお、第1の実施形態の運搬台車10と同様の構成は同一符号を付して適宜、説明を省略する。
【0076】
コーナ部622は、挿入孔23に挿入された手押部材40を支持する支持部624を有する。支持部624は、挿入孔23を水平方向に横切るように固定されたボルトである。
【0077】
補強部625は、補強フレーム部26a、26b、26cと、取付部材628a、628bとを有する。
補強フレーム部26a、26bは、前側フレーム部21aと後側フレーム部21bとに亘って架設される。補強フレーム部26cは、右側フレーム部21cと補強フレーム部26a、補強フレーム部26aと補強フレーム部26b、補強フレーム部26bと左側フレーム部21dに亘ってそれぞれ架設される。補強フレーム部26cのうち、左右方向における中央に位置する補強フレーム部26cは、左右にそれぞれ位置する補強フレーム部26cよりも長い。
台車本体部620は、補強フレーム部26a、26b、26cにより平面視において、複数(計15)の略矩形状の空間627が形成される。
【0078】
取付部材628a、628bは、右側フレーム部21c、左側フレーム部21d、補強フレーム部26a、26b、26cに下側からボルト、リベット、溶接等で接合される。取付部材628aは、右側フレーム部21cと左側フレーム部21dとに亘って架設され、前後に離れて位置する。取付部材628bは、前側の取付部材628aと後側の取付部材628aとの間であって、左右に離れて位置する。取付部材628a、628bは、例えば、金属板等を用いることができる。前側の取付部材628aにより、前側フレーム部21aに隣接する3つの空間627のそれぞれ一部が閉塞される。後側の取付部材628aにより、後側フレーム部21bに隣接する3つの空間627のそれぞれ一部が閉塞される。ここでは、平面視において、前側の取付部材628aと前側フレーム部21aとの間、前側の取付部材628aと補強フレーム部26cとの間、後側の取付部材628aと後側フレーム部21bとの間、後側の取付部材628aと補強フレーム部26cとの間に隙間が形成される。左右の取付部材628bにより、前後方向における中央に位置する左右の空間627のそれぞれ一部が閉塞される。ここでは、取付部材628bと前後の補強フレーム部26cとの間に隙間が形成される。なお、取付部材628a、628bは、空間627を閉塞してもよい。
【0079】
図48は、運搬台車610の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E1の位置から運搬台車610を見たときの運搬台車610の斜視図である。
図48に示すように、前側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部625の間から空間627を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が、前後に離れた補強フレーム部26cの間から空間627を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部625の間から空間627を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部が、前後に離れた補強フレーム部26cの間から空間627を通して視認可能である。
また、後側の2つのキャスター331Aの一部は、台車本体部620の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が後側フレーム部21bの下側に位置しており、使用者はキャスター331Aの車輪32を視認可能である。
【0080】
図49は、運搬台車610の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E2の位置から運搬台車610を見たときの運搬台車610の斜視図である。
図49に示すように、後側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部625の間から空間627を通して露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が、前後に離れた補強フレーム部26cの間から空間627を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部625の間から空間627を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部が、前後に離れた補強フレーム部26cの間から空間627を通して視認可能である。
なお、前側の2つのキャスター331Aの一部が、台車本体部620の四方のフレーム枠の下側に露出していてもよい。
【0081】
図50は、キャスター331A、331Bが左右方向に沿った向きで停止しているときの運搬台車610の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E1の位置から運搬台車610を見たときの運搬台車610の斜視図である。
図50に示すように、前側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部625の間から空間627を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が、前後に離れた補強フレーム部26cの間から空間627を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部625の間から空間627を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部が、前後に離れた補強フレーム部26cの間から空間627を通して視認可能である。
ここでは、運搬台車610の後側である視点E1から運搬台車610を見た場合について説明したが、運搬台車610の前側である視点E2から運搬台車610を見た場合には、
図50の運搬台車610の左右を反転させた状態となるために詳細な説明は省略する。
【0082】
図51は、運搬台車610の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E3の位置から運搬台車610を見たときの運搬台車610の斜視図である。
図51に示すように、キャスター331A、331Bは隣り合う補強部625の間から露出されていない。したがって、使用者はキャスター331A、331Bを隣り合う補強部625の間から視認することができない。
一方、後側の2つのキャスター331Aの一部は、台車本体部620の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32と、フォーク部材34の一部とが後側フレーム部21bの下側に位置している。
なお、補強部625は上述した構成に限られない。取付部材628a、628bによって閉塞されていない空間627の全部または一部には、空間627を半分に横切るように、それぞれ補強フレーム部26cを追加してもよい。このとき、追加する補強フレーム部26cは、前後に位置する補強フレーム部26cに亘って前後方向に架設してもよい。あるいは、追加する補強フレーム部26cは、右側フレーム部21cと補強フレーム部26a、補強フレーム部26aと補強フレーム部26b、左側フレーム部21dと補強フレーム部26bに亘って左右方向に架設してもよい。この場合であっても、キャスター31A、31Bを、補強部625の間から視認可能であることが好ましい。追加する補強フレーム部26cは、空間627を半分に横切る場合に限られず、空間627を半分ではなく一方側の補強フレーム部に偏って横切るように架設してもよい。
【0083】
(第7の実施形態)
次に、第7の実施形態に係る運搬台車710について説明する。本実施形態の運搬台車710は、台車本体部720のコーナ部722と補強部725との構成、および、キャスター331A、331Bの構成が、第1の実施形態の運搬台車10と異なる。なお、本実施形態の運搬台車710のキャスター331A、331Bの構成は、第3の実施形態と同様である。
図52は第7の実施形態に係る運搬台車710の側面図である。
図53は運搬台車710の平面図である。
図54は運搬台車710の底面図である。
図55は運搬台車710の背面図である。
図56は運搬台車710の正面図である。なお、第1の実施形態の運搬台車10と同様の構成は同一符号を付して適宜、説明を省略する。
【0084】
コーナ部722は、挿入孔23に挿入された手押部材40を支持する支持部724を有する。支持部724は、挿入孔23を水平方向に横切るように固定されたボルトである。
【0085】
補強部725は、補強フレーム部726a、726b、726c、726d、26cと、取付部材728a、728bとを有する。
前後方向に沿った補強フレーム部726a、726bは、左右方向に沿った前側の補強フレーム部726cと後側の補強フレーム部726cとに亘って架設される。前側の補強フレーム部726cと後側の補強フレーム部726cは、右側フレーム部21cと左側フレーム部21dとに亘って架設される。前後方向に沿った前側の補強フレーム部726dは、左右に離れた位置で前側フレーム部21aと前側の補強フレーム部726cとに亘って架設される。また、前後方向に沿った後側の補強フレーム部726dは、左右に離れた位置で後側フレーム部21bと後側の補強フレーム部726cとに亘って架設される。補強フレーム部26cは、前後方向に離れた位置で、右側フレーム部21cと補強フレーム部726a、補強フレーム部726aと補強フレーム部726b、補強フレーム部726bと左側フレーム部21dに亘って架設される。
台車本体部720は、補強フレーム部726a、726b、726c、726d、26cにより平面視において、複数(計15)の略矩形状の空間727が形成される。
【0086】
取付部材728a、728bは、四方のフレーム枠、補強フレーム部726a、726b、726c、726d、26cに下側からボルト、リベット、溶接等で接合される。取付部材728aは、4つのコーナ部722に近接する4隅に位置する。取付部材728bは、前側の取付部材728aと後側の取付部材728aとの間であって、左右に離れて位置する。取付部材728a、728bは、例えば、金属板等を用いることができる。前側の取付部材728aにより、前側フレーム部21aに隣接する左右の空間727のそれぞれ一部が閉塞される。後側の取付部材728aにより、後側フレーム部21bに隣接する左右の空間727のそれぞれ一部が閉塞される。取付部材728bにより、前後方向における中央に位置する左右の空間727のそれぞれが閉塞される。なお、取付部材728a、728bは、空間727の一部または全部を閉塞してもよい。
【0087】
図57は、運搬台車710の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E1の位置から運搬台車710を見たときの運搬台車710の斜視図である。
図57に示すように、前側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部725の間から空間727を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が、前後に離れた補強フレーム部726cと補強フレーム部26cとの間から空間727を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部725の間から空間727を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部が、前後に離れた補強フレーム部26cと補強フレーム部726cとの間から空間727を通して視認可能である。
また、後側の2つのキャスター331Aの一部は、台車本体部720の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が後側フレーム部21bの下側に位置しており、使用者はキャスター331Aの車輪32を視認可能である。
【0088】
図58は、運搬台車710の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E2の位置から運搬台車710を見たときの運搬台車710の斜視図である。
図58に示すように、後側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部725の間から空間727を通して露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が、前後に離れた補強フレーム部726cと補強フレーム部26cとの間から空間727を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部725の間から空間727を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部が、前後に離れた補強フレーム部26cと補強フレーム部726cとの間から空間727を通して視認可能である。
なお、前側の2つのキャスター331Aの一部が、台車本体部720の四方のフレーム枠の下側に露出していてもよい。
【0089】
図59は、キャスター331A、331Bが左右方向に沿った向きで停止しているときの運搬台車710の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E1の位置から運搬台車710を見たときの運搬台車710の斜視図である。
図59に示すように、前側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部725の間から空間727を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部と、フォーク部材34の一部とが前後に離れた補強フレーム部726cと補強フレーム部26cとの間から空間727を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部725の間から空間727を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部と、フォーク部材34の一部とが前後に離れた補強フレーム部26cと補強フレーム部726cとの間から空間727を通して視認可能である。
ここでは、運搬台車710の後側である視点E1から運搬台車710を見た場合について説明したが、運搬台車710の前側である視点E2から運搬台車710を見た場合には、
図59の運搬台車710の左右を反転させた状態となるために詳細な説明は省略する。
【0090】
図60は、運搬台車710の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E3の位置から運搬台車710を見たときの運搬台車710の斜視図である。
図60に示すように、キャスター331A、331Bは隣り合う補強部725の間から露出されていない。したがって、使用者はキャスター331A、331Bを隣り合う補強部725の間から視認することができない。
一方、後側の2つのキャスター331Aの一部は、台車本体部720の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部と、フォーク部材34の一部とが後側フレーム部21bの下側に位置している。
なお、補強部725は上述した構成に限られない。取付部材728a、728bによって閉塞されていない空間727の全部または一部には、空間727を半分に横切るように、それぞれ補強フレーム部26cを追加してもよい。このとき、追加する補強フレーム部26cは、前後に位置する補強フレーム部26cあるいは前後に位置する補強フレーム部26cと補強フレーム部726cとに亘って前後方向に架設してもよい。あるいは、追加する補強フレーム部26cは、右側フレーム部21cと補強フレーム部726a、補強フレーム部726aと補強フレーム部726b、左側フレーム部21dと補強フレーム部726bに亘って左右方向に架設してもよい。この場合であっても、キャスター31A、31Bを、補強部725の間から視認可能であることが好ましい。追加する補強フレーム部26cは、空間727を半分に横切る場合に限られず、空間727を半分ではなく一方側の補強フレーム部に偏って横切るように架設してもよい。
【0091】
(第8の実施形態)
次に、第8の実施形態に係る運搬台車810について説明する。本実施形態の運搬台車810は、第3の実施形態の運搬台車310に対して、計4つの補強フレーム部26cを追加したものである。なお、第3の実施形態の運搬台車310と同様の構成は同一符号を付して適宜、説明を省略する。
【0092】
本実施形態の運搬台車810は、前側の取付部材328aと取付部材328bとの間に左右方向に沿った補強部825としての補強フレーム部26cを追加し、後側の取付部材328aと取付部材328bとの間に左右方向に沿った補強部825としての補強フレーム部26cを追加し、計4つの補強フレーム部26cを追加している。具体的に、右側の2つの補強フレーム部26cは、右側フレーム部21cの左側面と補強フレーム部326の右側面とに亘って架設される。左側の2つの補強フレーム部26cは、左側フレーム部21dの右側面と補強フレーム部326の左側面とに亘って架設される。
【0093】
図61は、運搬台車810の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E1の位置から運搬台車810を見たときの運搬台車810の斜視図である。
図61に示すように、前側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部825の間から空間827を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材328aと補強フレーム部26cとの間から空間827を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部825の間から空間827を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材328bと補強フレーム部26cとの間から空間827を通して視認可能である。
また、後側の2つのキャスター331Aの一部は、台車本体部820の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が後側フレーム部21bの下側に位置しており、使用者はキャスター331Aの車輪32を視認可能である。
【0094】
図62は、運搬台車810の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E2の位置から運搬台車810を見たときの運搬台車810の斜視図である。
図62に示すように、後側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部825の間から空間827を通して露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材828aと補強フレーム部26cとの間から空間827を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部825の間から空間827を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部が、前後に離れた取付部材828bと補強フレーム部26cとの間から空間827を通して視認可能である。
なお、前側の2つのキャスター331Aの一部が、台車本体部820の四方のフレーム枠の下側に露出していてもよい。
【0095】
図63は、キャスター331A、331Bが左右方向に沿った向きで停止しているときの運搬台車810の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E1の位置から運搬台車810を見たときの運搬台車810の斜視図である。
図63に示すように、前側の2つのキャスター331Aの一部は、隣り合う補強部825の間から空間827を通して露出している。具体的には、前側の2つのキャスター331Aの車輪32の一部と、フォーク部材34の一部とが前後に離れた取付部材328aと補強フレーム部26cとの間から空間827を通して視認可能である。
また、中央の2つのキャスター331Bの一部は、隣り合う補強部825の間から空間827を通して露出している。具体的には、中央の2つのキャスター331Bの車輪32の一部と、フォーク部材34の一部とが前後に離れた取付部材328bと補強フレーム部26cとの間から空間827を通して視認可能である。
ここでは、運搬台車810の後側である視点E1から運搬台車810を見た場合について説明したが、運搬台車810の前側である視点E2から運搬台車810を見た場合には、
図63の運搬台車810の左右を反転させた状態となるために詳細な説明は省略する。
【0096】
図64は、運搬台車810の前後方向の延長線上であって、
図8に示す視点E3の位置から運搬台車810を見たときの運搬台車810の斜視図である。
図64に示すように、キャスター331A、331Bは隣り合う補強部825の間から露出されていない。したがって、使用者はキャスター331A、331Bを隣り合う補強部825の間から視認することができない。
一方、後側の2つのキャスター331Aの一部は、台車本体部820の四方のフレーム枠の下側に露出している。具体的には、後側の2つのキャスター331Aの車輪32、フォーク部材34の一部が後側フレーム部21bの下側に位置している。
なお、第2の実施形態、第4の実施形態、第5の実施形態でも同様に、4つの補強フレーム部26cを追加してもよい。
【0097】
以上、本発明を上述した実施形態により説明したが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、上述した実施形態の構成を適宜、変更したり、上述した各実施形態および変形例を組み合わせたりすることが可能である。例えば、実施形態の一部の構成または変形例の構成を、他の実施形態に追加して構成したり、置き換えて構成したりしてもよい。
上述した実施形態では、例えば、補強部25が補強フレーム部26a、26b、26cと、取付部材28a、28bとを有し、補強部125が取付部材128a、128bを有する場合について説明したが、この場合に限られない。補強部25、125、325、425、525、625、725、825は、各補強部を構成する何れかの部材をなくして構成してもよく、その他の部材を追加して構成してもよい。補強部25、125、325、425、525、625、725、825は、台車本体部20、120、320、420、520、620、720、820を補強できる構成であればよい。
上述した実施形態では、例えば、補強部25が補強フレーム部26a、26b、26cと、取付部材28a、28bとを有し、補強部125が取付部材128a、128bを有する場合について説明したが、この場合に限られない。補強部は、補強フレーム部26a、26b、26cと、取付部材28a、28bと、取付部材128a、128bと、補強フレーム部326と、取付部材328a、328bと、取付部材428a、428bと、補強フレーム部526と、取付部材528a、528bと、取付部材628a、628bと、補強フレーム部726a、726b、726c、726dと、取付部材728a、728bとを適宜、組み合わせてもよい。例えば、補強部は、補強フレーム部26a、26b、取付部材128bと、取付部材28aとを有していてもよい。この場合、使用者が立った姿勢かつ運搬台車の長手方向の延長線上で運搬台車を斜め上側から見たときに、例えば、キャスター31A、31Bの車輪32は、前後に離れた取付部材28aと取付部材128bとの間から空間を通して視認可能である。
【0098】
上述した実施形態では、走行部30、330は、4隅に位置するキャスター31A、331Aと、中央に位置する2つのキャスター31B、331Bを有する場合について説明したが、この場合に限られない。走行部30、330は、4隅に位置するキャスター31A、331Aのみを有する場合であってもよい。また、走行部30、330は、4隅に位置するキャスター31A、331Aと、中央に位置する1つのキャスター31B、331Bまたは3つ以上のキャスター31B、331Bとを有していてもよい。
上述した実施形態では、キャスター31Aは、ブレーキを解除した状態では車輪32の車軸の軸方向に沿って見たときにブレーキペダル36の操作部37と車輪32とが重なり合わない構成である場合について説明したが、この場合に限られない。キャスター31Aは、ブレーキを解除した状態およびブレーキを掛けた状態にかかわらず、キャスター31Aあるいはキャスター31Bは、車輪32の車軸の軸方向に沿って見たときにブレーキペダル36の操作部37と車輪32とが重なり合う構成であってもよい。
上述した第2の実施形態では、キャスター31A、31Bが取付部材128a、128bに直接、取り付けられる場合について説明したが、この場合に限られず、キャスター31A、31Bは旋回可能に取り付けられた取付部材あるいはベース部を介して取付部材128a、128bに取り付けられていてもよい。
【符号の説明】
【0099】
10、110、310、410、510、610、710、810:運搬台車 20、120、320、420、520、620、720、820:台車本体部 25、125、325、425、525、625、725、825:補強部 30、330:走行部 31A、31B、331A、331B:キャスター 32:車輪 33:支持部 36:ブレーキペダル 40:手押部材