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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023090354
(43)【公開日】2023-06-29
(54)【発明の名称】押圧スイッチ
(51)【国際特許分類】
   H01H 13/14 20060101AFI20230622BHJP
   H01H 13/02 20060101ALI20230622BHJP
   H01H 9/16 20060101ALI20230622BHJP
   H01H 13/04 20060101ALI20230622BHJP
   H01H 9/02 20060101ALI20230622BHJP
【FI】
H01H13/14 A
H01H13/02 A
H01H9/16 A
H01H13/04 A
H01H9/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021205281
(22)【出願日】2021-12-17
(71)【出願人】
【識別番号】000215833
【氏名又は名称】帝国通信工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094226
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100087066
【弁理士】
【氏名又は名称】熊谷 隆
(72)【発明者】
【氏名】趙 雲
(72)【発明者】
【氏名】桑原 敏
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 仁
【テーマコード(参考)】
5G052
5G206
【Fターム(参考)】
5G052BB01
5G052JA02
5G052JA07
5G052JB02
5G052JC12
5G206AS17H
5G206AS17J
5G206AS17N
5G206HS16
5G206HS24
5G206HW14
5G206HW33
5G206HW73
5G206HW83
5G206HW93
5G206JU64
5G206KS03
5G206NS02
5G206PS02
5G206QS02
5G206RS04
5G206RS22
(57)【要約】
【課題】衝突音を効果的に小さくすることができる押圧スイッチを提供すること。
【解決手段】ケース10の開口部13内側の収納部11に操作部材100をスライド自在に収納する。収納部11内の底面側に設置したスイッチ機構部113を操作部材100のスイッチ押圧部73によってオンオフ操作する。操作部材100は、開口部13を塞ぐ蓋部40と、スイッチ押圧部73を有し収納部11内に収納される作動体60とを有する。ケース10の開口部13の周囲を囲む先端辺25に蓋部40の下面を当接させる消音用の突起27を設ける。収納部11の底面側の中央付近に発光素子111を配置する。スイッチ機構部113とスイッチ押圧部73は発光素子111の位置を避けてこの発光素子111に隣接した位置に配置する。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースに設けた開口部内側の収納部に操作部材をスライド自在に収納し、当該ケースの収納部内の底面側に設置したスイッチ機構部を、前記操作部材に設けたスイッチ押圧部によってオンオフ操作する押圧スイッチにおいて、
前記操作部材は、前記ケースの開口部を塞ぐ蓋部と、前記スイッチ押圧部を有し前記ケースの収納部内に収納される作動体とを有して構成され、
前記ケースの開口部の周囲を囲む位置に、前記操作部材の蓋部に当接させる突起を設けたことを特徴とする押圧スイッチ。
【請求項2】
請求項1に記載の押圧スイッチであって、
前記ケースの収納部の底面側の中央付近に発光素子を配置すると共に、
前記スイッチ機構部は前記発光素子に隣接した箇所に配置されることを特徴とする押圧スイッチ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の押圧スイッチであって、
前記ケースの開口部を上面側もしくは底面側から投影した際に、前記突起は少なくとも前記ケースの開口部の中心点に対して前記スイッチ機構部と対向する側の位置に配置されていることを特徴とする押圧スイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作部材(キートップなど)を押圧操作することでスイッチをオンオフする押圧スイッチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に示すように、スイッチ素子(11)を搭載した基板(10)の上に、スイッチホルダ(20)を取り付け、当該スイッチホルダ(20)にスイッチノブ(40)をスライド自在に取り付け、スイッチノブ(40)の蓋部(42)を押圧することでスイッチノブ(40)をスライド移動させ、これによってスイッチノブ(40)の押下部(50)によって前記スイッチ素子(11)を押圧させオンオフさせる構造の押圧スイッチがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-177077号公報
【特許文献2】特開2006-190552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の構造の押圧スイッチにおいては、スイッチノブ(40)を押下してスイッチ素子(11)をオンさせる際、スイッチノブ(40)の蓋部(42)の裏面が、スイッチホルダ(20)の先端面に当接し、これによって無視できない衝突音が発生してしまう虞があった。
【0005】
即ち、スイッチノブ(40)を強く押圧して蓋部(42)の裏面とスイッチホルダ(20)の先端面間が面同士で衝突することで大きな衝突音が出る。
【0006】
上記衝突音を小さくするには、例えば特許文献2に記載の緩衝部材(7)を特許文献1に記載のスイッチホルダ(20)の先端面に貼り付ければよい。しかし、この押圧スイッチを組み立てる際に緩衝部材の貼り付けを忘れたり、また貼り付けた緩衝部材が押圧スイッチの使用中に剥がれたりしてしまう懸念があった。
【0007】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、操作部材を押圧操作した際のケースへの衝突音を効果的に小さくすることができる押圧スイッチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ケースに設けた開口部内側の収納部に操作部材をスライド自在に収納し、当該ケースの収納部内の底面側に設置したスイッチ機構部を、前記操作部材に設けたスイッチ押圧部によってオンオフ操作する押圧スイッチにおいて、前記操作部材は、前記ケースの開口部を塞ぐ蓋部と、前記スイッチ押圧部を有し前記ケースの収納部内に収納される作動体とを有して構成され、前記ケースの開口部の周囲を囲む位置に、前記操作部材の蓋部に当接させる突起を設けたことを特徴としている。
本発明によれば、操作部材の蓋部を押圧してスイッチ機構部をオンオフ操作する際、蓋部の下面は、ケースの開口部の周囲を囲む面に面接触しないで、突起に点接触するので、当接による衝突音を効果的に小さくすることができる。
また緩衝部材を追加しなくても消音が図れ、構成が簡単でコスト削減を図ることができる。
【0009】
また本発明は、上記特徴に加え、前記ケースの収納部の底面側の中央付近に発光素子を配置すると共に、前記スイッチ機構部は前記発光素子に隣接した箇所に配置されることを特徴としている。
照明効果を高めるためにケースの収納部の中央付近に発光素子を配置した。このためスイッチ機構部は発光素子の位置を避けて収納部の中央付近から離れた位置に設置されることになる。このため操作部材を下降させてスイッチ機構部を押圧する際に操作部材は若干傾き、傾いた側の蓋部の下面がケースの開口部の周囲の面に強く当接しようとするが、本発明によれば、蓋部は突起に点接触するので(面接触ではないので)、当該当接力が強くても、当接による衝突音を効果的に小さくすることができる。
【0010】
また本発明は、上記特徴に加え、前記ケースの開口部を上面側もしくは底面側から投影した際に、前記突起は少なくとも前記ケースの開口部の中心点に対して前記スイッチ機構部と対向する側の位置に配置されていることを特徴としている。
スイッチ機構部がケースの開口部の中心点からずれているので、操作部材を下降させてスイッチ機構部を押圧する際に操作部材は若干傾き、傾いた側の蓋部の下面がケースの開口部の周囲の面に強く当接しようとするが、本発明によれば、蓋部は突起に点接触するので(面接触ではないので)、当該当接力が強くても、当接による衝突音を効果的に小さくすることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ケースへの操作部材の衝突音を効果的に小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】押圧スイッチ1の斜視図である。
図2】押圧スイッチ1の断面図(図1のA-A断面図)である。
図3】押圧スイッチ1の分解斜視図である。
図4】押圧スイッチ1を下側から見た分解斜視図である。
図5】基板110を取り付けたケース10をその上面側から見た図である。
図6】蓋部40を真上から見たときの発光素子111とスイッチ機構部113と突起27(27a~27f)との位置関係を示す図である。
図7】押圧スイッチ1の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の1実施形態にかかる押圧スイッチ1の斜視図、図2は押圧スイッチ1の断面図(図1のA-A断面図)、図3は押圧スイッチ1の分解斜視図、図4は押圧スイッチ1を下側から見た分解斜視図である。これらの図に示すように、押圧スイッチ1は、ケース10と、蓋部40及び作動体60からなる操作部材100と、ケース10の底面側に設置される基板110及びコネクタケース130とを具備して構成されている。なお以下の説明において、「上」とはケース10から蓋部40を見る方向をいい、「下」とはその反対方向をいうものとするが、これは、押圧スイッチ1を使用する際の方向を限定する趣旨ではない。
【0014】
ケース10は合成樹脂の一体成形品であり、略矩形状であって中央に上下に貫通する収納部11を設けて構成されている。収納部11の上側の開口部13を操作部材挿入側の開口部、下側の開口部15を基板挿入側の開口部としている。
【0015】
上側の開口部13内側の収納部11の4つの内側面の内の3つには、上下方向に向かう直線状のガイド用凹凸部17,19,21,23が設けられている。
【0016】
上側の開口部13の周囲を囲む先端辺(先端面)25は4辺あり、それらの内の3辺上には、ドーム状に突出する小さな突起27(27a~27f)がそれぞれ2か所ずつ、該当する辺の両端近傍に設けられている。これらの突起27(27a~27f)の内、特に必要とされる突起27は、突起27a,27b,27c,27dである。その理由は後述する。
【0017】
ケース10の外周側面の前記先端辺25に近い側には水平方向に向かって突出する鍔部29が設けられている。またケース10の収納部11の下方の内側面には、基板係止用段部33(図2参照)が形成されている。ケース10の左右両外側面の前記鍔部29の下側には、爪状の係止部35,35(図2図4参照)が形成され、それらの下方には矩形状の貫通孔からなる被係止部37,37が形成されている。係止部35,35の上方の鍔部29には、下記する蓋部40のケース係止片49,49を挿入する挿入孔39,39が形成されている。
【0018】
蓋部40は透明な合成樹脂の一体成形品であり、下面が開放された略矩形箱状に形成されている。即ち、略矩形平板状の蓋部本体41の外周下面から下方向に向けて側壁部43を突出して構成されている。蓋部本体41の下面からは、図4に示すように、下方向に向けて一対の薄板状の係止片45,45を突出している。係止片45,45は下方向に向かって長尺な略矩形状であり、対向して設置されており、その下端近傍にはそれぞれ貫通孔からなる係止部47,47が形成されている。蓋部本体41の下面の前記両係止片45,45の外側位置からは、下方向に向けて一対の薄板状のケース係止片49,49を突出している。ケース係止片49,49は下方向に向かって長尺な略矩形状であり、対向して設置されており、その下端近傍にはそれぞれ貫通孔からなる係止部51,51が形成されている。蓋部40の上面は不透光性の塗装が施され、その中央には、所望の模様(文字などを含む)53が抜き文字状に形成されている。この模様53は、下記する発光素子111によって明るく照らし出される。
【0019】
作動体60は合成樹脂の一体成形品であり、上下を開放した略矩形箱状に形成して構成されている。作動体60は上記ケース10の収納部11内に上下動自在に挿入される寸法に形成されており、内部に貫通孔61を設け、またその外周側面には上下方向に向かうガイド用凹凸部63,65,67,69を設けている。ガイド用凹凸部63は上記ケース10のガイド用凹凸部17に上下動自在に係合し、ガイド用凹凸部65は上記ケース10のガイド用凹凸部19に上下動自在に係合し、ガイド用凹凸部67は上記ケース10のガイド用凹凸部21に上下動自在に係合し、ガイド用凹凸部69は上記ケース10のガイド用凹凸部23に上下動自在に係合する。貫通孔61は矩形状であって、前記蓋部40の両係止片45,45の外側面を略ぴったり挿入できる寸法に形成されており、対向する左右の内側面には、前記両係止片45,45の係止部47,47を係止する爪状の被係止部71,71を突設している。作動体60の4つの下辺の内の1つの下辺からは下記するスイッチ機構部113の被押圧部114を押圧操作するスイッチ押圧部73が下方向に向けて突出している。
【0020】
基板110は略矩形状であって、前記ケース10の下側の開口部15から挿入できる外形寸法を有し、その上面の中央付近に発光素子111を設置し、発光素子111に隣接した箇所にスイッチ機構部113を設置し、さらにその他の図示しない各種電子部品などを設置して構成されている。基板110の下面からは複数本の外部出力用の金属端子117が突出している。スイッチ機構部113は、この例ではタクトスイッチであり、その上面中央からは被押圧部114が突出している。被押圧部114を押圧すると被押圧部114が下降してスイッチがオンし、前記押圧を解除すると被押圧部114が元の位置まで上昇してスイッチがオフする。
【0021】
コネクタケース130は合成樹脂の一体成形品であり、その下面側から突出する突出部131を有し、また突出部131内を上下に貫通する貫通孔133を有して構成されている。突出部131には、図示しないメス側のコネクタが挿入される。コネクタケース130の対向する左右両外側面には、前記ケース10の被係止部37,37に係止される爪状の係止部135,135が形成されている。
【0022】
押圧スイッチ1を組み立てるには、まず蓋部40の下面に作動体60を配置し、その際蓋部40の一対の係止片45,45を作動体60の貫通孔61に挿入し、貫通孔61内に設けた被係止部71,71を係止片45,45に設けた係止部47,47に係止する。これによって蓋部40と作動体60は一体化され、操作部材100が構成される。
【0023】
次に、基板110とコネクタケース130をケース10の下面側の開口部15から挿入し、基板110を収納部11内の基板係止用段部33に当接し、コネクタケース130の各係止部135,135を、ケース10の各被係止部37,37に係止する。これによって基板110とコネクタケース130のケース10への固定が完了する。図5は基板110とコネクタケース130を取り付けたケース10をその上面側から見た図である。同図に示すように、基板110上の発光素子111とスイッチ機構部113は、ケース10の収納部11内に露出しており、発光素子111はそのほぼ中央に位置し、スイッチ機構部113は発光素子111に隣接する箇所に位置している。また突起27は少なくとも、ケース10の開口部13を上面側もしくは底面側から投影した際に、ケース10の開口部13の中心点Bに対してスイッチ機構部113と対向する位置(反対側の位置)27a,27b,27c,27dに配置されている。
【0024】
そして、前記組み立てた操作部材100の作動体60の部分を、ケース10の開口部13からその収納部11内に挿入し、このとき同時に蓋部40の各ケース係止片49,49をケース10の各挿入孔39,39に挿入し、ケース10の各係止部35,35を蓋部40の各係止部51,51に係止する。このとき作動体60の各ガイド用凹凸部63,65,67,69は、ケース10の各ガイド用凹凸部17,19,21,23に上下動自在に係合する。またこのとき作動体60のスイッチ押圧部73の先端は、スイッチ機構部113の被押圧部114の上面に当接している。なお上記組立手順はその一例であり、他の各種異なる組立手順を用いて組み立てても良いことはいうまでもない。
【0025】
そして、図2に示す状態の押圧スイッチ1において、発光素子111を発光すると、当該光はケース10の収納部11内及び作動体60の貫通孔61内を通過して蓋部40の下面を照明し、蓋部40の上面中央の模様53の部分を明るく照光する。発光素子111は収納部11の中央付近に位置するので、蓋部40の下面を略均等に照明でき、良好な照明が行える。
【0026】
一方、図2に示す状態の押圧スイッチ1において、蓋部40の上面を押下すると、操作部材100全体が下降し、スイッチ押圧部73がスイッチ機構部113の被押圧部114を押圧してこのスイッチをオンする。前記蓋部40の押圧を解除すると、前記スイッチ機構部113の自動復帰力によって、スイッチ押圧部73は押し上げられ、スイッチがオフし、同時に操作部材100が元の位置に戻る。
【0027】
図6は蓋部40を真上から見たときの発光素子111とスイッチ機構部113と突起27(27a~27f)との位置関係を示す図である。上述のように蓋部40の上面中央付近(例えば図6に示す中心点B部分)を押圧した際、スイッチ機構部113及びスイッチ押圧部73は押圧位置よりも離れて位置するので、操作部材100には、スイッチ押圧部73の先端付近を中心にしてこれを傾けようとするモーメント力が作用(図7の矢印C方向)する。このため図7に示すように、スイッチ機構部113のスイッチがオンしたとき、蓋部40を上面側または底面側から投影して蓋部40の中心点B(これは開口部13,15の中心点でもある)に対してスイッチ機構部113と対向する側(反対側、即ち図7の左側)の蓋部40(蓋部本体41)の下面がケース10の開口部13の周囲を囲む先端辺25に強く当接しようとする。
【0028】
このため当該強い当接による衝突音が生じようとするが、この押圧スイッチ1においては、蓋部40の傾斜してより下降した側の下面は突起27a,27b,27c,27dに当接するので、面同士の当接にならずに点で支えられ、このため上記衝突音は小さく抑えられる。
【0029】
もちろん操作部材100が水平のまま下降した場合でも、蓋部40の下面が6つの突起27a~27fの全てに当接することで衝突音を小さくできるが、上記のように操作部材100が傾いて当接した場合は当接する面の面積が小さい分強い力が一部の面に加わり、より大きい衝突音となるので、上記突起27a,27b,27c,27dによる効果は大きい。
【0030】
言い換えれば、突起27は、ケース10の開口部13を上面側もしくは底面側から投影した際に、少なくともケース10の開口部13の中心点Bに対してスイッチ機構部113と対向する側の位置(上記例では27a,27b,27c,27dの位置)に配置されていることが、当接による衝突音を効果的に小さくする上で特に好ましい。
【0031】
以上説明したように、本押圧スイッチ1においては、操作部材100を、ケース10の開口部13を塞ぐ蓋部40と、スイッチ押圧部73を有しケース10の収納部11内に収納される作動体60とを有して構成し、ケース10の開口部13の周囲を囲む位置に操作部材100の蓋部40に当接させる消音用の突起27を設けたので、操作部材100の蓋部40を押圧してスイッチ機構部113をオンオフ操作する際、蓋部40の下面はケース10の開口部13の周囲を囲む面に面接触しないで、突起27に点接触するので、当接による衝突音を効果的に小さくすることができる。また緩衝部材を追加しなくても消音が図れ、構成が簡単でコスト削減を図ることができる。
【0032】
また上記押圧スイッチ1は、ケース10の収納部11の底面側の中央付近に発光素子111を配置したので、蓋部40の下面全体をほぼ均等に照明することができて照明効果を高めることができる。一方このためスイッチ機構部113は発光素子111の位置を避けてこの発光素子111に隣接した位置、即ち収納部11の中央付近から離れた位置に設置されることになり、このため操作部材100を下降させてスイッチ機構部113を押圧する際に操作部材100は若干傾き、傾いてより下降した側の蓋部40の下面がケース10の開口部13の周囲の先端面25に強く当接しようとするが、上述したように蓋部40は消音用の突起27a,27b,27c,27dに点接触するので(面接触ではないので)、当該当接力が強くても、当接による衝突音を効果的に小さくすることができる。
【0033】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば、上記実施形態では操作部材100を構成する蓋部40と作動体60を別部品で構成したが、両者は一体成形によって1部品として構成しても良い。また突起27は、突起27aと27b、または突起27cと27dのみであってもよく、また突起27a~27fの内の何れか1つのみであっても良い。またスイッチ機構部113側に位置する突起27e,27fは、衝突時の消音を図る上では必ずしも設けなくても良いが、操作部材100が下降して蓋部40の下面が先端辺25に当接した際に、蓋部40が水平となるようバランスを取るためには設けた方が良い。また、上記記載及び各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に矛盾がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、上記記載及び各図の記載内容は、その一部であっても、それぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は上記記載及び各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0034】
1 押圧スイッチ
10 ケース
11 収納部
13,15 開口部
25 先端辺(先端面)
27 突起
40 蓋部
60 作動体
73 スイッチ押圧部
100 操作部材
111 発光素子
113 スイッチ機構部
B 開口部の中心点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7