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特開2023-90599エアコン室外機、及びそれを用いた空調システム
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  • 特開-エアコン室外機、及びそれを用いた空調システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023090599
(43)【公開日】2023-06-29
(54)【発明の名称】エアコン室外機、及びそれを用いた空調システム
(51)【国際特許分類】
   F25B 5/02 20060101AFI20230622BHJP
   F24F 1/16 20110101ALI20230622BHJP
   F25B 6/02 20060101ALI20230622BHJP
【FI】
F25B5/02 C
F24F1/16
F25B6/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021215545
(22)【出願日】2021-12-19
(71)【出願人】
【識別番号】521170419
【氏名又は名称】隅田 宜洋
(72)【発明者】
【氏名】隅田 宜洋
【テーマコード(参考)】
3L054
【Fターム(参考)】
3L054BA05
(57)【要約】
【課題】熱交換機を効率よく冷却することで、熱交換効率を高め、省エネルギー化、ひいては地球温暖化防止を図る技術を提供する。
【解決手段】本発明は、エアコン室内機及び第2の熱交換機の出力側の配管が第1の熱交換機内部の配管の入力に接続され、第1の熱交換機内部の配管が前面から見たときに左右に交互に折り返しながら延びるように配置されており、減圧器からの冷媒が、エアコン室内機、及び第2の熱交換機にそれぞれ導かれ、送風フィンの送気により第2の熱交換機において熱交換がなされ、第2の熱交換機を介して冷風が送出され、冷風により第1の熱交換機が冷却されつつ第1の熱交換機による熱交換がなされるエアコン室内機である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアコン室内機と接続されるエアコン室外機であって、
第1の熱交換機と、
前記第1の熱交換機の背面に平行に設置された第2の熱交換機と、
前記第2の熱交換機の背面に設置された送風フィンと、
入力に前記第1の熱交換機内部の配管の出力が接続され、出力に前記エアコン室内機及び前記第2の熱交換機内部に続く配管の入力がそれぞれ接続された減圧器と、
入力に前記エアコン室内機の出力及び前記第2の熱交換機の内部の配管の出力が接続され、出力に前記第1の熱交換機の内部に続く配管の入力が接続された圧縮器と、
を備え、
前記エアコン室内機及び前記第2の熱交換機の出力側の配管は、前記第1の熱交換機内部の配管の入力に接続され、前記第1の熱交換機内部の配管は、前面から見たときに左右に交互に折り返しながら延びるように配置されており、
前記減圧器からの冷媒が、前記エアコン室内機、及び前記第2の熱交換機にそれぞれ導かれ、前記送風フィンの送気により前記第2の熱交換機において熱交換がなされ、前記第2の熱交換機を介して冷風が送出され、前記冷風により前記第1の熱交換機が冷却されつつ前記第1の熱交換機による熱交換がなされる
エアコン室内機。
【請求項2】
エアコン室内機と接続されるエアコン室外機であって、
第1の熱交換機と、
前記第1の熱交換機の前面に平行に設置された第2の熱交換機と、
前記第1の熱交換機の背面に平行に設置された第3の熱交換機と、
前記第3の熱交換機の背面に設置された送風フィンと、
入力に前記第1の熱交換機内部の配管の出力が接続され、出力に前記エアコン室内機、前記第2の熱交換機、及び前記第3の熱交換機内部に続く配管の入力がそれぞれ接続された減圧器と、
入力に前記エアコン室内機の出力、前記第2の熱交換機の内部の配管の出力、及び前記第3の熱交換機の内部の配管の出力が接続され、出力に前記第1の熱交換機の内部に続く配管の入力が接続された圧縮器と、
を備え、
前記エアコン室内機、前記第2の熱交換機、及び前記第3の熱交換機の出力側の配管は、前記第1の熱交換機内部の配管の入力に接続され、前記第1の熱交換機内部の配管は、前面から見たときに左右に交互に折り返しながら延びるように配置されており、
前記減圧器からの冷媒が前記エアコン室内機、前記第2の熱交換機、及び前記第3の熱交換機にそれぞれ導かれ、前記送風フィンの送気により前記第3の熱交換機において熱交換がなされ、前記第3の熱交換機を介して冷風が送出され、前記冷風により前記第1の熱交換機が冷却されつつ前記第1の熱交換機による熱交換がなされ、、前記第1の熱交換機を介した送気により前記第2の熱交換機において熱交換がなされ、前記第3の熱交換機を介して冷風が送出される
エアコン室内機。
【請求項3】
第4の熱交換機と、第2の送風フィンを少なくとも有するエアコン室内機と、
請求項1又は請求項2のいずれかに記載のエアコン室外機と、からなる
空調システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷風の送風により熱交換効率を高めたエアコン室外機、及びそれを用いた空調システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エアコンの室外機は、屋外に設置されることから、直射日光の照射等により内部に熱が蓄積され、その結果、筐体内部の熱交換機による熱交換効率が低下することが問題となっていた。さらに、地球温暖化を抑止することはSDGsでも掲げられた課題であるが、室外機の熱交換効率を高めることができれば、省エネルギー化、ひいては地球温暖化の抑止に繋がることから、その解決が嘱望されている。ここで、直射日光照射の影響を軽減する技術としては、以下のようなものがある。
【0003】
例えば、特許文献1では、エアコン室外機の天板上に設置された水槽と、エアコン室外機の放熱フィンの吸気側にほぼ密着して配置された給水部材と給水部材を保持するフレームから構成され、給水部材上端の形状による毛細管現象とサイフォンの原理により給水速度をコントロールされた冷却水が給水部材を経由してエアコン室外機の放熱フィンへ供給されるエアコン室外機冷却装置が開示されている。
【0004】
一方、特許文献2では、ノズルにより水道水からミストを発生させて、そのミストを2枚の多数の穴を開けたアルミ板からなる冷却ヒートシンクに当てることでアルミ板を冷やし、アルミ板周辺に冷たい空気を発生させ、その冷却ヒートシンクを室外機の空気取り入れ口に備え付けて、室外機の吸引フィンの気流に乗せて室内機熱交換フィンを通過させ、エアコン室外機の冷房運転時の熱効率を上げる装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-44844号公報
【特許文献2】実用新案登録第3200406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、放熱フィンの冷却を目的としたものであり、熱交換機を冷却することで熱交換効率を直接的に高めることは開示されていない。さらに、特許文献2では、水道水との接続、更にはミスト発生のために、特別な構成を採用しなければならず、構成が煩雑であった。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、熱交換機を効率よく冷却することで、熱交換効率を高め、省エネルギー化、ひいては地球温暖化防止を図る技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係るエアコン室外機は、エアコン室内機と接続されるエアコン室外機であって、第1の熱交換機と、前記第1の熱交換機の背面に平行に設置された第2の熱交換機と、前記第2の熱交換機の背面に設置された送風フィンと、入力に前記第1の熱交換機内部の配管の出力が接続され、出力に前記エアコン室内機及び前記第2の熱交換機内部に続く配管の入力がそれぞれ接続された減圧器と、入力に前記エアコン室内機の出力及び前記第2の熱交換機の内部の配管の出力が接続され、出力に前記第1の熱交換機の内部に続く配管の入力が接続された圧縮器と、を備え、前記エアコン室内機及び前記第2の熱交換機の出力側の配管は、前記第1の熱交換機内部の配管の入力に接続され、前記第1の熱交換機内部の配管は、前面から見たときに左右に交互に折り返しながら延びるように配置されており、前記減圧器からの冷媒が、前記エアコン室内機、及び前記第2の熱交換機にそれぞれ導かれ、前記送風フィンの送気により前記第2の熱交換機において熱交換がなされ、前記第2の熱交換機を介して冷風が送出され、前記冷風により前記第1の熱交換機が冷却されつつ前記第1の熱交換機による熱交換がなされる。
【0009】
そして、本発明の第2の態様に係るエアコン室外機は、エアコン室内機と接続されるエアコン室外機であって、第1の熱交換機と、前記第1の熱交換機の前面に平行に設置された第2の熱交換機と、前記第1の熱交換機の背面に平行に設置された第3の熱交換機と、前記第3の熱交換機の背面に設置された送風フィンと、入力に前記第1の熱交換機内部の配管の出力が接続され、出力に前記エアコン室内機、前記第2の熱交換機、及び前記第3の熱交換機内部に続く配管の入力がそれぞれ接続された減圧器と、入力に前記エアコン室内機の出力、前記第2の熱交換機の内部の配管の出力、及び前記第3の熱交換機の内部の配管の出力が接続され、出力に前記第1の熱交換機の内部に続く配管の入力が接続された圧縮器と、を備え、前記エアコン室内機、前記第2の熱交換機、及び前記第3の熱交換機の出力側の配管は、前記第1の熱交換機内部の配管の入力に接続され、前記第1の熱交換機内部の配管は、前面から見たときに左右に交互に折り返しながら延びるように配置されており、前記減圧器からの冷媒が前記エアコン室内機、前記第2の熱交換機、及び前記第3の熱交換機にそれぞれ導かれ、前記送風フィンの送気により前記第3の熱交換機において熱交換がなされ、前記第3の熱交換機を介して冷風が送出され、前記冷風により前記第1の熱交換機が冷却されつつ前記第1の熱交換機による熱交換がなされ、、前記第1の熱交換機を介した送気により前記第2の熱交換機において熱交換がなされ、前記第3の熱交換機を介して冷風が送出される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、熱交換機を効率よく冷却することで、熱交換効率を高め、省エネルギー化、ひいては地球温暖化防止を図る技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1実施形態に係るエアコン室外機、及びそれを用いた空調システムの構成図である。
図2】同室外機の熱交換器内部の配管の詳細なレイアウトを示す図である。
図3】本発明の第2実施形態に係るエアコン室外機、及びそれを用いた空調システムの構成図である。
図4】同室外機の熱交換器内部の配管の詳細なレイアウトを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
【0013】
<第1実施形態>
【0014】
図1には、本発明の第1実施形態に係るエアコン室外機及びそれを用いた空調システムの構成を示し説明する。尚、ここでは、説明の便宜上、熱交換機2A,2Bの内部の配管が曲折している様子は、簡略化して示している。
【0015】
同図に示されるように、空調システムは、エアコン室外機1と、エアコン室内機20とが接続され、構成されており、それぞれマイコン等の制御部10、制御部24により全体の制御が司られている。
【0016】
エアコン室外機1は、熱交換機2Aと、熱交換機2Aの背面に当該熱交換機2Aの平面と平行に設置された熱交換機2Bと、熱交換機2Bの背面に設置された送風フィン4及びその駆動部5とを備える。更に、その入力に熱交換機2A内部の配管6A、7Aの出力が接続され、その出力にエアコン室内機20に続く配管9A、及び熱交換機2Bの内部に続く配管7Bの入力がそれぞれ接続された減圧器3と、その入力にエアコン室内機20からの配管9Bの出力、及び熱交換機2Bの内部の配管7Bの出力が接続され、その出力に熱交換機2Aの内部に続く配管6A,7Aの入力が接続された圧縮器8とを備えている。圧縮器8は不図示の四方弁等を介して入力および出力がなされる。
【0017】
エアコン室内機20及び熱交換機2Bの出力側の配管は、圧縮機8を介して、熱交換機2A内部の配管6A,7Aの入力にそれぞれ接続され、熱交換機2A内部の配管6A,7Aは、前面から見たときに左右に交互に折り返しながら延びるように配置されている。その様子は、図2(a)に示される通りである。
【0018】
図2(a)は、熱交換機2Aを前面から見た様子を示している。エアコン室内機20及び熱交換機2Bの出力側の配管7Bは、圧縮器8を介して、熱交換機2A内部の配管6A,7Aの入力に接続され、熱交換機2A内部の配管6A,7Aは、熱交換機2Aの平面の左右両端近傍で折り返し、左右方向に向きを変えながら、並行するようにそれぞれ延びており、熱交換機2Aの平面を埋めるように敷き詰められている。
【0019】
図2(b)は、熱交換機2Bを前面から見た様子を示している。減圧器3の出力側の配管の一方は、熱交換機2B内部の配管7Bの入力に接続され、熱交換機2B内部の配管7Bは、熱交換機2Bの平面の左右両端近傍で折り返し、左右方向に向きを変えながら、並行するように延びており、熱交換機2Bの平面を埋めるように敷き詰められている。
【0020】
一方、エアコン室内機20は、熱交換機21と、その背面に配置された送風フィン22及びその駆動部23を備えている。熱交換機21の入力は、エアコン室外機1の減圧器3の出力に配管9Aを介して接続されており、熱交換機11の出力は、エアコン室外機1の圧縮器8の入力に配管9Bを介して接続されている。
【0021】
このような構成において、エアコン室外機1の減圧器3で液体になった冷媒は減圧され低温の液体になり、エアコン室内機20及び熱交換機2Bに導かれる。エアコン室内機20では、熱交換機21に送風フィン22より送風がなされることで、低温の液体になった冷媒が、部屋の熱を奪いながら気体となり、熱交換機21により冷却された部屋の空気が冷風として放出される。エアコン室内機20の熱交換機21の出力は、エアコン室外機1の圧縮器8に接続されており、圧縮機8で冷媒は圧力がかけられて高温の気体となる。
【0022】
熱交換機2Bでは、送風フィン4の送気により熱交換がなされ、熱交換機2Bを介して熱交換機2Aに向けて冷風が送出される。熱交換機2Aでは、圧縮器8の出力、即ち高温且つ高圧の冷媒を受けて熱交換を行うことになるが、熱交換機2Bを介した冷風により熱交換機2Aが冷却されつつ熱交換が効率よく実施される。熱交換機2Aからは、冷媒(高温の液体)が再び減圧器3に入力され、上記同様の処理を繰り返す。
【0023】
したがって、本発明の第1実施形態によれば、熱交換機2Bを介して冷風が熱交換機2Aへと送出されるので、熱交換機2Aによる熱交換効率は高まり、省エネルギー化をもたらすことができる。更に、エアコン室外機1より外部に放出される風の温度が低くなるので、地球温暖化、ヒートアイランド化を抑止することが可能となる。
【0024】
<第2実施形態>
【0025】
図3には、本発明の第2実施形態に係るエアコン室外機及びそれを用いた空調システムの構成を示し説明する。尚、ここでは、説明の便宜上、熱交換機22A,22B,22Cの内部の配管が曲折している様子は、簡略化して示している。
【0026】
同図に示されるように、空調システムは、エアコン室外機31と、エアコン室内機50とが接続され、構成されている。それぞれ、制御部41、制御部54により、全体の制御が司られている。
【0027】
エアコン室外機31は、熱交換機32Aと、熱交換機32Aの前面に当該熱交換機32Aの平面と平行に設置された熱交換機32Bと、熱交換機32Aの背面に当該熱交換機32Aの平面と平行に設置された熱交換機32Cと、熱交換機32Cの背面に設置された送風フィン34及びその駆動部35を備える。さらに、その入力に熱交換機32A内部の配管36A,37A,38Aの出力が接続され、その出力にエアコン室内機10に続く配管40A、熱交換機32B内部に続く配管37B、及び熱交換機32Cの内部に続く配管38Bの入力がそれぞれ接続された減圧器33と、その入力にエアコン室内機50からの配管40Bの出力、熱交換機32Bの内部の配管37Bの出力、及び熱交換機32Cの内部の配管38Bの出力が接続され、その出力に熱交換機32Aの内部に続く配管36A,37A,38Aの入力が接続された圧縮器39とを備える。圧縮器39は不図示の四方弁等を介して入力及び出力がなされる。
【0028】
エアコン室内機50からの配管40Bの出力、熱交換機32B、32Cの出力側の配管37B,38Bは、圧縮機39を介して、熱交換機22A内部の配管36A,37A,38Aの入力に接続され、熱交換機22A内部の配管36A,37A,38Aは、前面から見たときに左右に交互に折り返しながら延びるように配置されている。熱交換機32A,32B,32Cにおける配管のレイアウトは、図4に示される通りである。
【0029】
図4(a)は、熱交換機32Bを前面から見た様子を示している。減圧器33の出力側の配管は、熱交換機32B内部の配管37Bの入力に接続され、熱交換機32B内部の配管37Bは、平面の左右両端近傍で折り返し、左右方向に交互に向きを変えながら、並行するように延びており、熱交換機32Bの平面を埋めるように敷き詰められている。
【0030】
図4(b)は、熱交換機32Aを前面から見た様子を示している。エアコン室内機50からの配管40B及び熱交換機32B、32Cの出力側の配管37B,38Bは、圧縮機39を介して、熱交換機32A内部の配管36A,37A,38Aの入力に接続され、熱交換機32A内部の配管36A,37A,38Aは、平面の左右両端近傍で折り返し、左右方向に交互に向きを変えながら、並行するように延びており、熱交換機32Aの平面を埋めるように敷き詰められている。
【0031】
図4(c)は、熱交換機32Cを前面から見た様子を示している。減圧器33の出力側の配管は、熱交換機32C内部の配管38Bの入力に接続され、熱交換機32C内部の配管38Bは、平面の左右両端近傍で折り返し、左右方向に交互に向きを変えながら、並行するように延びており、熱交換機32Bの平面を埋めるように敷き詰められている。
【0032】
一方、エアコン室内機50は、熱交換機51と、その背面に配置された送風フィン52及びその駆動部53を備えている。熱交換機51の入力は、エアコン室外機31の減圧器33の出力に配管40Aを介して接続されており、熱交換機51の出力は、エアコン室外機31の圧縮器39の入力に配管40Bを介して接続されている。
【0033】
このような構成において、エアコン室外機31の減圧器33で液体になった冷媒は減圧され低温の液体になり、エアコン室内機50及び熱交換機32B、32Cに導かれる。エアコン室内機50では、熱交換機51に送風フィン52より送風がなされることで、低温の液体になった冷媒が、部屋の熱を奪い、気体となり、熱交換機51により冷却された部屋の空気が冷風として放出される。エアコン室内機50の熱交換機51の出力は、配管40Bを介して、エアコン室外機31の圧縮器39に接続されているので、冷媒は圧力がかけられて高温の気体となる。
【0034】
熱交換機32Cでは、送風フィン34の送気により熱交換がなされ、熱交換機32Cを介して熱交換機32Aに向けて冷風が送出される。熱交換機32Aでは、圧縮器39の出力、即ち高温且つ高圧の冷媒を受けて熱交換を行うことになるが、熱交換機32Cを介した冷風により熱交換機32Aが冷却されつつ熱交換が効率よく実施される。さらに、熱交換機32Bでは、熱交換機32Aを介した送風を受け、熱交換がなされ、熱交換機32Bを介して外部には冷めた風が送出される。熱交換機32Aからは、冷媒(高温の液体)が再び減圧器23に入力され、上記同様の処理を繰り返す。
【0035】
したがって、本発明の第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加えて、熱交換機32Bが熱交換機32Aの前面(送風側)に配置されているので、外部に送出される風は熱交換機32Bにより更に低温にされるので、より一層、地球温暖化、ヒートアイランド化を抑止することが可能となる。
【0036】
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、熱交換機を効率よく冷却することで熱交換効率を高め、省エネルギー化、ひいては地球温暖化防止を図る技術を提供することができる。
【0037】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。
【0038】
例えば、各熱交換機における内部の配管のレイアウトは、前述した者には限定されることはなく、各種のレイアウトを採用することができる。
【符号の説明】
【0039】
1…エアコン室外機、2A…熱交換機、2B…熱交換機、3…圧縮器、4…送風フィン、5…駆動部、6A…配管、7A,7B…配管、8…圧縮器、9A,9B…配管、10…制御部、20…エアコン室内機、21…熱交換機、22…送風フィン、23…駆動部、31…エアコン室外機、32A…熱交換機、32B…熱交換機、32C…熱交換機、33…圧縮器、34…送風フィン、35…駆動部、36A…配管、37A,37B…配管、38A,38B…配管、39…圧縮器、40A,40B…配管、41…制御部、50…エアコン室内機、51…熱交換機、52…送風フィン、53…駆動部、54…制御部。
図1
図2
図3
図4