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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023090603
(43)【公開日】2023-06-29
(54)【発明の名称】容器
(51)【国際特許分類】
   A01K 61/30 20170101AFI20230622BHJP
【FI】
A01K61/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022016945
(22)【出願日】2022-02-07
(62)【分割の表示】P 2021204680の分割
【原出願日】2021-12-17
(71)【出願人】
【識別番号】513004386
【氏名又は名称】株式会社ひろの屋
(71)【出願人】
【識別番号】521551984
【氏名又は名称】株式会社北三陸ファクトリー
(71)【出願人】
【識別番号】513117321
【氏名又は名称】株式会社愛南リベラシオ
(74)【代理人】
【識別番号】100158366
【弁理士】
【氏名又は名称】井戸 篤史
(72)【発明者】
【氏名】下苧坪 之典
(72)【発明者】
【氏名】今村 聖祐
(72)【発明者】
【氏名】井戸 篤史
【テーマコード(参考)】
2B104
【Fターム(参考)】
2B104AA16
2B104AA38
2B104CA09
2B104CB10
2B104CB44
2B104CB48
2B104CC06
2B104CC24
(57)【要約】
【課題】活きた水産動物を収容する容器において、様々な内部構造が提案されてきた。しかしながら、どのような内部構造であれば、活きた水産動物を大量に収容した場合でも、収容した水産動物が感じるストレスを解消できるか不明であった。
【解決手段】本発明は、活きた水産動物を収容する容器であって、少なくとも側面及び底面とからなり、収容空間を有する容器本体と、前記収容空間を鉛直方向に沿って仕切る1又は複数の仕切板と、を備え、前記仕切板が、前記側面と鋭角をなすように配設される、容器を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
活きた水産動物を収容して育成する容器であって、
少なくとも側面及び底面とからなり、収容空間を有する容器本体と、
前記収容空間を鉛直方向に沿って仕切る1又は複数の仕切板と、を備え、
前記収容空間が水で満たされた場合に、前記側面の上縁が水面上に位置し、前記仕切板の上端が、水面よりも低い位置にあり
前記水産動物がウニである、容器。
【請求項2】
前記仕切板上に、前記水産動物が通過可能な開口が設けられた、請求項に記載の容器。
【請求項3】
前記仕切板上の開口が、前記仕切板と前記底面とが接する位置にはない、請求項に記載の容器。
【請求項4】
前記底面及び/又は前記側面に、水が通過可能な貫通孔が設けられた、請求項1~いずれか一項に記載の容器。
【請求項5】
前記収容空間が、鉛直方向上側又は下側に向かって空間が狭くなるテーパー状の空間である、請求項1~いずれか一項に記載の容器。
【請求項6】
前記収容空間が、前記底面の面積が大きくなるように鉛直方向上側に向かって空間が狭くなるテーパー状の空間である、請求項1~4いずれか一項に記載の容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活きた水産物を収容する容器に関する。
【背景技術】
【0002】
活きた水産物を収容する水槽等の容器であって、仕切板や仕切壁等の内部構造を特徴とするものが知られている。
【0003】
例えば、活ウニを輸送する水槽設備であって、活ウニを入れる有底無蓋の水槽に、水平方向の仕切板材を設けたもの(特許文献1参照)、内部領域を平面方向に区切る仕切板を備えた養殖水槽(特許文献2参照)、魚介類の海中蓄養に適した蓄養具であって、蓄養室に底面に対して垂直な隔壁を有するもの(特許文献3参照)、中空円筒に、該円筒に対して直角上に延伸する複数の着床が配設されたウニ養殖篭(特許文献4参照)、放射状に形成した縦仕切板及び扁平状に形成した横仕切板を、多角筒状の籠本体内部に配設した養殖籠(特許文献5参照)、貝類の着生面積の増大を図るために付着板を取り付けた養殖籠(特許文献6参照)、内部に付着網が垂直に並べて配装された養殖籠(特許文献7参照)、中仕切りと蓋の間に隙間が生じないように中仕切りの上端を蓋に固定した養殖籠(特許文献8参照)等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-030230号公報
【特許文献2】実用新案登録第3215559号公報
【特許文献3】特開2016-174580号公報
【特許文献4】特開平06-261649号公報
【特許文献5】実開平01―178362号公報
【特許文献6】実開平01-146852号公報
【特許文献7】特開昭55-061740号公報
【特許文献8】実開昭55-055069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、活きた水産動物を収容する容器において、様々な内部構造が提案されてきた。しかしながら、活きた水産動物を大量に収容した場合に、収容した水産動物が感じるストレスを解消できるような内部構造を持つ容器は知られていなかった。
【0006】
特許文献5では、4枚~8枚の板を養殖籠の中心から側面に向かって放射状に形成した縦仕切板が開示されており、ウニは、角に集まる習性を持つことから、8枚の縦仕切板を使用すると記載されている(同文献4~5ページ、及び第1図参照)。当該仕切板は、放射形状の中心部で鋭角をなす。しかし、このような構造の容器では、養殖籠の中心部においてウニが密集することになり、その結果、ウニがストレスを感じやすいという課題が存在した。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明は、これらの課題を解決した容器である。
【0008】
本発明の第1の容器は、活きた水産動物を収容する容器であって、少なくとも側面及び底面とからなり、収容空間を有する容器本体と、前記収容空間を鉛直方向に沿って仕切る1又は複数の仕切板と、を備え、前記仕切板が、前記側面と鋭角をなすように配設される。かかる構成を備えることで、容器の側面において、水産動物が好んで潜り込む空間が形成される。
【0009】
本発明の第2の容器は、複数の仕切板を備え、前記側面において、1の仕切板の側端と、他の仕切板の側端とが鋭角をなすように配設される、容器である。かかる構成を備えることで、容器の側面において水産動物が好んで潜り込む空間が複数形成される。複数の仕切板は、鉛直方向上側から視てジグザグ状に配設されていても良い。
【0010】
本発明の第3の容器は、前記仕切板上に、前記水産動物が通過可能な開口が設けられた、容器である。かかる構成を備えることで、水産動物が開口を通じて容器内を自由に移動することができるため、容器の特定の部分に密集することが避けられる。本発明では、水産動物がウニである場合、前記開口は、ウニの殻径よりも大きいものであることが好ましい。かかる構成を備えることで、ウニが容器内を自由に移動することができる。
【0011】
本発明の別の容器は、前記仕切板上の開口が、前記仕切板と前記底面とが接する位置にはない、容器である。かかる構成を備えることで、容器が傾いた場合であっても、沈降した飼料が、容器底面の一部に偏ることなく、容器底面に適度に分散するためである。
【0012】
本発明の別の容器は、前記収容空間が水で満たされた場合に、前記仕切板の上端が、水面よりも低い位置にある、容器である。かかる構成を備えることで、ゴミ等の浮遊物が容器内に滞留する要因を排除することができる。
【0013】
本発明の別の容器は、前記底面及び/又は前記側面に、水が通過可能な貫通孔が設けられた、容器であり、具体的には容器の一部又は全部を水面下に沈めて使用する生簀及び/又は籠である。
【0014】
本発明の別の容器は、前記収容空間が、鉛直方向上側又は下側に向かって空間が狭くなるテーパー状の空間である、容器である。かかる構成を備えることで、容器の骨格部を複数重ねることができるため、少ないスペースで保管・運搬が可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の容器では、水産動物が好んで潜り込む空間が、容器の側面に形成される。水産動物が容器内の一部に偏ることなく、容器の側面に分散する。したがって、水産動物に対し、密集によるストレスを与えることなく、水産動物を収容することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の容器の一実施態様の斜視図である。
図2】本発明の容器の一実施態様の概略上面図である。
図3】本発明の容器の一実施態様の概略上面図である。
図4】本発明の容器の一実施態様の概略上面図である。
図5】本発明の容器の一実施態様の概略上面図である。
図6】本発明の容器の一実施態様の正面図である。
図7】本発明の容器の一実施態様の斜視図である。
図8】本発明の容器の一実施態様の斜視図である。
図9】本発明の容器の一実施態様の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態である容器の具体的な態様について、図面を参照して説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、これらに限定されるものではない。また、以下の説明において、前後左右上下方向とは、本実施形態の容器を説明する上で便宜上設定したものであり、容器の構成や使用状態を限定するものではない。
【0018】
本発明の実施形態である容器の斜視図を図1に示す。容器100は、水面に浮かべて使用される容器であり、生簀とも呼称される。容器本体102は、骨組みとなる骨格部104と、骨格部104を覆う底面106と、前後左右の側面108とからなる。容器本体102には、その内部に水産動物を収容する収容空間110が形成され、鉛直方向上側に向かって開口する。
【0019】
容器100は、四角柱状であり、前面及び背面が台形状、左右の側面が長方形状である。したがって、収容空間110は、鉛直方向上側に向かって空間が狭くなるテーパー状の空間となる。沈降する餌を与えた場合には、水産動物は底面において摂餌するため、底面106の面積が大きいほど、同時に摂餌可能な水産動物の数が多くなるという利点を有する。また、収容空間110がテーパー状である点は、不使用時には、底面106及び仕切板112等の内部構造を取り外した状態の骨格部104を複数重ねることができるため、省スペースで保管・運搬が可能という利点を有する。
【0020】
容器本体102は、骨格部104上に設けられたリング状のフロート連結部114及び、該フロート連結部114に結ばれた紐116を介して、複数のフロート118に連結されている。容器本体102は、連結されたフロート118の浮力によって、水面に浮かぶ。紐116の長さを調整することで、水面に対する容器本体102の位置を調整することができる。
【0021】
水面に設置した容器本体102の底面106は水面下に位置し、側面108の上縁は水面上に位置する。容器本体102は、収容空間110に収容する水産動物が、容器本体102の外に逃げ出さない程度に、側面108の鉛直方向上側が水面上に位置することが望ましい。
【0022】
容器本体102の底面106及び側面108は多数の貫通孔を有する構造を持つ部材で構成される。貫通孔は水産動物の大きさよりも小さいため、水は容器本体102の内外を通過可能である一方で、水産動物は貫通孔を通じて容器本体102の外に逃げ出すことはできない。底面106及び側面108は、好ましくは、網目状に成型された樹脂製のネットを用いることができる。
【0023】
本発明の容器は1又は複数の仕切板112を備える。仕切板112は、その底縁及び側縁において、容器本体102の底面106及び側面108とそれぞれ接合する。複数の仕切板を備える場合、一の仕切板112は、別の仕切板112とそれぞれの側縁において接合する。
【0024】
本発明の容器の複数の態様を、図2図5に示す。図2図5は、それぞれ異なる態様の容器の、側面の上縁部及び仕切板の構造を示す概略平面図であり、仕切板112と側面108とがなす角度を破線で、仕切板112同士がなす角度を二重破線で図示した。
【0025】
図2は、1枚の仕切板112aを備えた実施態様であり、仕切板112aは容器本体102aの対角を結ぶように配設されている。仕切板112aと、右側側面108a及び前側側面108bとがなす角度θ1及びθ2、仕切板112aと、後側側面108c及び左側側面108dとがなす角度θ3及びθ4は鋭角である。
【0026】
図3は、2枚の仕切板112b及び112cを備えた実施態様であり、仕切板112b及び112cは、容器本体102bの一辺の中心点と、向かい合う辺の両端を結ぶように配設されている。仕切板112bと、右側側面108a及び前側側面108bとがなす角度θ5及びθ6、仕切板112cと、後側側面108c及び左側側面108dとがなす角度θ7及びθ8は鋭角である。また、左側側面108dと仕切板112b及び仕切板112cとがなす角度θ9及びθ10は鋭角である。さらに、仕切板112bと仕切板112cとが、左側側面108dにおいてなす角度θ11は鋭角である。
【0027】
図4は、3枚の仕切板112d、112e及び112fを備えた実施態様である。仕切板は、容器本体102cを鉛直方向上側から視てジグザグ状になるように設けられている。仕切板112dと、右側側面108a及び前側側面108bとがなす角度θ12及びθ13、右側側面108aと仕切板112e及び仕切板112fとがなす角度θ14及びθ15は鋭角である。また、仕切板112eと仕切板112fとが、右側側面108aにおいてなす角度θ16は鋭角である。
【0028】
さらに、図4において、仕切板112dと仕切板112eとが、左側側面108dにおいてなす角度θ17は鋭角である。さらに、左側側面108dと仕切板112d及び仕切板112eとがなす角度θ18及びθ19、並びに仕切板112fと左側側面108d及び後側側面108cにおいてなす角度θ20及びθ21は鋭角である。
【0029】
図5は、4枚の仕切板112g、112h、112i及び112jを備えた実施態様である。仕切板は、容器本体102dを鉛直方向上側から視てジグザグ状になるように設けられている。仕切板112gと、右側側面108a及び前側側面108bとがなす角度θ22及びθ23、右側側面108aと仕切板112h及び仕切板112iとがなす角度θ24及びθ25、並びに仕切板112jと右側側面108a及び後側側面108cとがなす角度θ26及びθ27は、鋭角である。また、仕切板112hと仕切板112iとが、右側側面108aにおいてなす角度θ28は鋭角である。
【0030】
さらに、図5において、左側側面108dと仕切板112g及び仕切板112hとがなす角度θ29及びθ30、左側側面と仕切板112i及び仕切板112jとがなす角度θ31及びθ32は鋭角である。また、仕切板112gと仕切板112hとが左側側面108dにおいてなす角度θ33、及び仕切板112iと仕切板112jとが左側側面108dにおいてなす角度θ34は鋭角である。
【0031】
図3図5に示す容器は、複数の仕切板112を備えた態様であるが、これらの実施態様においては、側面108において、仕切板112の側縁と、他の仕切板112の側縁とが接合し、仕切板112同士が鋭角をなすように配設される。一方で、これらの実施態様においては、仕切板112と他の仕切板112は交差しない。仕切板112同士が交差しない構造とすることで、頑丈で壊れにくく、また製造しやすい点で優位である。
【0032】
ここで、容器本体102に収容される水産動物は、好ましくはウニである。ウニは、食用となるウニが好ましく用いられ、容器本体102内で、配合飼料や海藻・野菜等、ウニが好む餌を与えることで、可食部である生殖巣を肥大させることができる。ここでのウニは、例えば、キタムラサキウニ(Strongylocentrotus nudus)、エゾバフンウニ(Strongylocentrotus intermedius)、ムラサキウニ(Heliocidaris crassispina)、バフンウニ(Hemicentrotus pulcherrimus)、アカウニ(Pseudocentrotus depressus)、シラヒゲウニ(Tripneustes gratilla)、ツガルウニ(Glyptocidaris crenularis)等が挙げられる。
【0033】
ウニは、天然環境では、外敵から逃れるために岩と岩の隙間に身を隠すことを好む。したがって、容器100内のウニは、側面108や仕切板112によって形成された鋭角の空間に入り込むため、容器本体102の中でもウニに対してストレスを与えることなく育成することができる。また、容器本体102は、収容空間110の中心部ではなく、側面108に複数の鋭角の空間が形成されるため、ウニが容器本体102の一部に密集することなく、適度に分散することから、ウニに過度のストレスを与えることがない。
【0034】
仕切板112は、ウニが取り付き可能であることが好ましい。仕切板112は、多数の貫通孔を有する構造を持つ部材で構成される。仕切板12に設けられた貫通孔により、容器本体102内の水の通過が妨げられないため、容器本体102全体にかかる水の抵抗を下げることができる。好ましくは、仕切板112は、網目状に成型された樹脂製のネットを用いることができる。
【0035】
仕切板112上の貫通孔は、容器本体102の底面106及び/又は側面108上の貫通孔よりも大きいものが好ましく用いられる。容器本体102内の水流を円滑にすることで、水産動物が生息しやすい環境を維持するためである。
【0036】
図6は容器本体102の正面図であり、容器本体102の前側側面108、及び仕切板112は台形である。仕切板112の上縁120は、水面下にあることが好ましい。仕切板112の上縁120が水面上にある場合には、ゴミ等の浮遊物が容器本体102内に滞留する要因となるためである。
【0037】
仕切板112には、水産動物が通過可能な1又は複数の開口122が設けらる。容器本体102に収容される水産動物がウニである場合、開口112は、ウニの殻径よりも大きいことが好ましい。水産動物は、収容空間110内を、開口112を通じて自由に移動することができる。そのため、水産動物が収容空間110内の特定の場所に密集することを防ぎ、収容空間110内で適度に分散させることができる。
【0038】
仕切板の開口122は、仕切板112の底縁124には接しない。すなわち、開口122は、容器本体102の底面106には接しない位置に設けられる。水面に浮かべた容器本体102は、波の影響で傾くことがあるが、仕切板112の開口122が底面106に接しない位置に設けられた場合は、沈降した飼料が容器本体102の底面106の一部に偏ることなく、適度に分散するため、水産動物が餌を発見しやすいという利点がある。
【0039】
仕切板112や底面106は、容器本体102から着脱自在としても良い。容器102を使用しない際は、仕切板112や底面106を取り外した上で、複数の容器102を重ねることができるため、少ないスペースで保管可能である。
【0040】
なお、以上の実施形態においては、収容空間110が四角柱状である容器100を説明してきたが、収容空間を、他の多角柱状、円柱状、多角錐台状、円錐台状とする実施形態でも構わない。
【0041】
さらに別の実施態様では、容器は、水槽である。水槽である容器200の斜視図を図7に示す。容器200の底面206及び側面208は、水を保持するために、貫通孔がない素材で構成され、好ましくは繊維強化プラスチック(FRP)が用いられる。容器200の内部には4枚の仕切板212が設けられ、鉛直方向上方から視てジグザグ状になるように配設されており、仕切板212と側面208、及び仕切板212同士が側面において鋭角をなす。また、仕切板212には、底面206が接しない位置に開口222が設けられる。
【0042】
別の実施態様では、容器は、水槽内に設置される籠である。水槽に設置される籠である容器300の斜視図を図8に示す。容器本体302は上方に向かって開口し、前側側面308b及び後側側面308dの上端には、水槽326の幅よりも長い支持棒328が設けられ、容器本体302を上方に向けて支持する。容器300内部には4枚の仕切板312が設けられ、鉛直方向上方から視てジグザグ状になるように配設されており、仕切板312と側面308、及び仕切板312同士が側面において鋭角をなす。また、仕切板312には、底面306が接しない位置に開口322が設けられる。
【0043】
別の実施態様では、容器は、水中に設置される籠である。水中に設置される籠である容器400の斜視図を図9に示す。容器本体402は円筒形であり、前側側面408b及び後側側面408dに加えて、周壁444が側面及び底面を形成する。水面上のフロート(図示しない)から紐416で吊るされる。容器本体402の内部には、4枚の仕切板412が設けられ、鉛直方向上方から視てジグザグ状になるように配設されており、仕切板412と、前側側面408b、後側側面408d、及び周壁444とが鋭角をなすとともに、仕切板412同士が周壁426において鋭角をなす。また、仕切板412には、周壁426が接しない位置に開口422が設けられる。
【符号の説明】
【0044】
100 容器
102 容器本体
104 骨格部
106 底面
108 側面
108a 右側側面
108b 前側側面
108c 左側側面
108d 後側側面
110 収容空間
112(112a~112j) 仕切板
114 フロート連結部
116 紐
118 フロート
120 仕切板上縁
122 開口
124 仕切板底縁
200 容器
206 底面
208 側面
212 仕切板
222 開口
300 容器
302 容器本体
306 底面
308 側面
308b 前側側面
308d 後側側面
312 仕切板
322 開口
326 水槽
328 支持棒
400 容器
402 容器本体
408a 右側側面
408d 後側側面
412 仕切板
416 紐
422 開口
426 周壁

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9