(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023090650
(43)【公開日】2023-06-29
(54)【発明の名称】基板処理装置および方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/027 20060101AFI20230622BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20230622BHJP
【FI】
H01L21/30 569F
H01L21/30 569C
H01L21/304 651L
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022189444
(22)【出願日】2022-11-28
(31)【優先権主張番号】10-2021-0181340
(32)【優先日】2021-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】辛 承▲みん▼
(72)【発明者】
【氏名】朴 相眞
(72)【発明者】
【氏名】崔 海圓
(72)【発明者】
【氏名】李 章晋
(72)【発明者】
【氏名】朴 智煥
(72)【発明者】
【氏名】李 根澤
(72)【発明者】
【氏名】アントン,コリアキン
(72)【発明者】
【氏名】元 俊皓
(72)【発明者】
【氏名】成 進榮
(72)【発明者】
【氏名】許 弼▲きゅん▼
【テーマコード(参考)】
5F146
5F157
【Fターム(参考)】
5F146LA07
5F146LA12
5F146LA13
5F146LA14
5F146LA19
5F157AB33
5F157AB46
5F157AB48
5F157AB62
5F157CB27
5F157CF16
5F157CF34
5F157CF92
(57)【要約】
【課題】露光が行われた基板の移送過程で発生し得る工程欠陥を最小化できる基板処理装置を提供し、露光が行われた基板の移送過程で発生し得る工程欠陥を最小化できる基板処理方法を提供する。
【解決手段】露光が行われた基板の移送過程で発生し得る工程欠陥を最小化できる基板処理装置が提供される。基板処理装置は、基板上に現像液を供給する、少なくとも一つの第1工程チャンバと、前記基板を超臨界流体を用いて処理する、少なくとも一つの第2工程チャンバと、前記少なくとも一つの第1工程チャンバから前記少なくとも一つの第2工程チャンバに前記基板を移送し、移送される前記基板には前記少なくとも一つの第1工程チャンバから供給された現像液が残留している状態である搬送チャンバと、前記搬送チャンバ内に恒温恒湿の第1気体を供給して、前記搬送チャンバの温湿度を管理する温湿度制御システムを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に現像液を供給する、少なくとも一つの第1工程チャンバと、
前記基板を超臨界流体を用いて処理する、少なくとも一つの第2工程チャンバと、
前記少なくとも一つの第1工程チャンバから前記少なくとも一つの第2工程チャンバに前記基板を移送し、移送される前記基板には前記少なくとも一つの第1工程チャンバから供給された現像液が残留している状態である、搬送チャンバと、
前記搬送チャンバ内に恒温恒湿の第1気体を供給して、前記搬送チャンバの温湿度を管理する、温湿度制御システムと、を含む、
基板処理装置。
【請求項2】
前記温湿度制御システムは、前記搬送チャンバの上面で恒温恒湿の第1気体を供給するように構成され、前記搬送チャンバ内でダウンフローが形成されるようにする、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記少なくとも一つの第1工程チャンバと前記少なくとも一つの第2工程チャンバとの間に弁ボックスをさらに含み、
前記温湿度制御システムは、
前記弁ボックスより下に位置して前記恒温恒湿の第1気体を提供する気体提供ユニットと、
前記気体提供ユニットと連結され、前記弁ボックスを通過して前記搬送チャンバの上部まで延びる、気体供給配管と、を含む、
請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記温湿度制御システムは、前記少なくとも一つの第1工程チャンバ内に恒温恒湿の第2気体を供給して、前記少なくとも一つの第1工程チャンバの温湿度を管理するように構成される、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記少なくとも一つの第1工程チャンバは、積層された多数の第1工程チャンバであり、
前記基板処理装置は、前記多数の第1工程チャンバの一側に弁ボックスが配置され、
前記温湿度制御システムは、
前記弁ボックスより下に位置して前記恒温恒湿の第2気体を提供する気体提供ユニットと、
前記気体提供ユニットと連結され、前記弁ボックスを通過するように延びた、メイン供給配管と、
前記メイン供給配管で分枝して、多数の第1工程チャンバそれぞれに連結された、多数のサブ供給配管と、を含む、
請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記少なくとも一つの第2工程チャンバの一側面には排気ボックスが設けられ、
前記排気ボックス内には負圧を用いて、前記少なくとも一つの第2工程チャンバ内で発生するフュームを排気するための少なくとも一つの排気ラインが設けられる、
請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記少なくとも一つの第2工程チャンバは、積層された多数の第2工程チャンバであり、
前記少なくとも一つの排気ラインは、前記多数の第2工程チャンバの積層方向に沿って延びる、
請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記少なくとも一つの排気ラインは、多数の排気ラインであり、
前記多数の排気ラインのうち第1排気ラインは、前記排気ボックスの第1側に配置され、前記多数の第2工程チャンバのうちいずれか一つで発生するフュームを排気するように構成され、
前記多数の排気ラインのうち第2排気ラインは、前記排気ボックスの第2側に配置され、前記多数の第2工程チャンバのうち他の一つで発生するフュームを排気するように構成される、
請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
外部から前記基板の提供を受けて、バッファチャンバに提供するインデックスモジュールをさらに含み、
前記温湿度制御システムは、前記インデックスモジュール内に恒温恒湿の第2気体を供給して、前記インデックスモジュールの温湿度を管理するように構成される、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記少なくとも一つの第2工程チャンバで基板を処理した後に、前記基板をベークする第3工程チャンバをさらに含み、
前記温湿度制御システムは、前記第3工程チャンバ内に恒温恒湿の第2気体を供給して、前記第3工程チャンバの温湿度を管理するように構成される、
請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項11】
露光処理された基板の伝達を受けるインデックスモジュールと、
前記基板を処理するための工程モジュールであって、
前記基板上に現像液を供給する、少なくとも一つの第1工程チャンバと、
前記少なくとも一つの第1工程チャンバで処理された基板を第1超臨界流体を用いて乾燥する、少なくとも一つの第2工程チャンバと、
前記少なくとも一つの第2工程チャンバの少なくとも一部と向かい合うように配置され、前記少なくとも一つの第1工程チャンバで処理された基板を第2超臨界流体を用いて乾燥する、第3工程チャンバと、
前記少なくとも一つの第1工程チャンバの少なくとも一部と向かい合うように配置され、前記少なくとも一つの第2工程チャンバおよび前記第3工程チャンバで処理された基板をベークする、第4工程チャンバと、
前記少なくとも一つの第1工程チャンバと前記第4工程チャンバとの間と、前記少なくとも一つの第2工程チャンバと前記第3工程チャンバとの間とを横切るように配置される搬送チャンバと、を含む、
工程モジュールと、
前記搬送チャンバ内に恒温恒湿の第1気体を供給して、前記搬送チャンバの温湿度を管理する温湿度制御システムと、を含む、
基板処理装置。
【請求項12】
前記温湿度制御システムは、前記搬送チャンバの上面で恒温恒湿の第1気体を供給するように構成され、前記搬送チャンバ内でダウンフローが形成されるようにする、請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記温湿度制御システムは、前記少なくとも一つの第1工程チャンバ、第4工程チャンバおよびインデックスモジュールに、それぞれ恒温恒湿の気体を供給するように構成される、請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記温湿度制御システムは、前記少なくとも一つの第2工程チャンバおよび前記第3工程チャンバに、それぞれ恒温恒湿の気体を追加で供給するようにさらに構成される、請求項13に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記少なくとも一つの第1工程チャンバと前記少なくとも一つの第2工程チャンバとの間に弁ボックスをさらに含み、
前記温湿度制御システムは、前記弁ボックスより下に位置して前記恒温恒湿の第1気体を提供する気体提供ユニットを含む、
請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記温湿度制御システムは、
前記気体提供ユニットと連結され、前記弁ボックスを通過するように配置される、メイン供給配管と、
前記メイン供給配管で分枝した第1サブ供給配管と第2サブ供給配管とをさらに含み、
前記第1サブ供給配管は、前記工程チャンバの前端部に前記恒温恒湿の第1気体を供給するように構成され、前記第2サブ供給配管は、前記工程チャンバの後端部に前記恒温恒湿の第1気体を供給するように構成される、
請求項15に記載の基板処理装置。
【請求項17】
前記少なくとも一つの第1工程チャンバは、積層された多数の第1工程チャンバであり、
前記温湿度制御システムは、
前記気体提供ユニットと連結され、前記弁ボックスを通過するように延びる、メイン供給配管と、
前記メイン供給配管で分枝して、多数の第1工程チャンバそれぞれに連結される、多数のサブ供給配管と、を含む、
請求項15に記載の基板処理装置。
【請求項18】
前記少なくとも一つの第2工程チャンバの一側面には排気ボックスが設けられ、
前記排気ボックス内には負圧を用いて、前記少なくとも一つの第2工程チャンバ内で発生するフュームを排気するための少なくとも一つの排気ラインが設けられる、
請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項19】
前記少なくとも一つの第2工程チャンバは、積層された多数の第2工程チャンバであり、
前記少なくとも一つの排気ラインは、多数の排気ラインであり、
前記多数の排気ラインのうちの第1排気ラインは、前記排気ボックスの第1側に配置され、前記多数の第2工程チャンバのうちのいずれか一つで発生するフュームを排気するように構成され、
前記多数の排気ラインのうちの第2排気ラインは、前記排気ボックスの第2側に配置され、前記多数の第2工程チャンバのうちの他の一つで発生するフュームを排気するように構成される、
請求項18に記載の基板処理装置。
【請求項20】
第1工程チャンバで、露光処理された基板に現像液を供給して前記基板を現像処理し、
搬送チャンバを介して、前記第1工程チャンバから供給された現像液が前記基板に残留している状態で、前記基板を第2工程チャンバに移動させ、
前記第2工程チャンバで、超臨界流体を用いて前記基板を乾燥処理し、
前記搬送チャンバを介して、前記第2工程チャンバで乾燥処理された基板を第3工程チャンバに移動させ、
前記第3工程チャンバで、前記基板をベークし、
前記搬送チャンバには恒温恒湿の気体を供給することによって、前記搬送チャンバの温湿度が管理されることを含む、
基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板処理装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置またはディスプレイ装置を製造する際には、写真、エッチング、アッシング、イオン注入、薄膜蒸着、洗浄など多様な工程が実施される。ここで、写真工程は塗布、露光、そして現像工程を含む。基板上に感光膜を形成して(すなわち、塗布工程)、感光膜が形成された基板上に回路パターンを露光して(すなわち、露光工程)、基板の露光処理された領域を選択的に現像する(すなわち、現像工程)。以後、現像工程で使用された現像液を乾燥させる。なお、現像液をスピン方式で乾燥させると、感光膜リーニング(leaning)、ブリッジ(bridge)、ホッピング(hoping)などの問題が発生し得る。また、露光が行われた基板が装備内で複数回移動できるが、露光が行われた基板は水分、有機フューム(fume)などによる欠陥発生に脆弱である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国登録特許US7,060,422 B2(2006.6.13公告)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、露光が行われた基板の移送過程で発生し得る工程欠陥を最小化できる基板処理装置を提供することにある。
【0005】
本発明が解決しようとする他の技術的課題は、露光が行われた基板の移送過程で発生し得る工程欠陥を最小化できる基板処理方法を提供することにある。
【0006】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記技術的課題を達成するための本発明の基板処理装置の一面(aspect)は、基板上に現像液を供給する、少なくとも一つの第1工程チャンバと、基板を超臨界流体を用いて処理する、少なくとも一つの第2工程チャンバと、少なくとも一つの第1工程チャンバから少なくとも一つの第2工程チャンバに基板を移送し、移送される基板には少なくとも一つの第1工程チャンバから供給された現像液が残留している状態である搬送チャンバと、搬送チャンバ内に恒温恒湿の第1気体を供給して、搬送チャンバの温湿度を管理する温湿度制御システムを含む。
【0008】
前記技術的課題を達成するための本発明の基板処理装置の他の面は、露光処理された基板の伝達を受けるインデックスモジュールと、基板を処理するための工程モジュールであって、基板上に現像液を供給する、少なくとも一つの第1工程チャンバと、少なくとも一つの第1工程チャンバで処理された基板を第1超臨界流体を用いて乾燥する、少なくとも一つの第2工程チャンバと、少なくとも一つの第2工程チャンバの少なくとも一部と向かい合うように配置され、少なくとも一つの第1工程チャンバで処理された基板を第2超臨界流体を用いて乾燥する第3工程チャンバと、少なくとも一つの第1工程チャンバの少なくとも一部と向かい合うように配置され、少なくとも一つの第2工程チャンバおよび第3工程チャンバで処理された基板をベークする第4工程チャンバと、少なくとも一つの第1工程チャンバと第4工程チャンバの間と、少なくとも一つの第2工程チャンバと第3工程チャンバの間を横切るように配置された搬送チャンバを含む工程モジュールと、搬送チャンバ内に恒温恒湿の第1気体を供給して、搬送チャンバの温湿度を管理する温湿度制御システムを含む。
【0009】
前記他の技術的課題を達成するための本発明の基板処理方法の一面は、第1工程チャンバで、露光処理された基板に現像液を供給して基板を現像処理し、搬送チャンバを介して、第1工程チャンバから供給された現像液が基板に残留している状態で、基板を第2工程チャンバに移動させ、第2工程チャンバで、超臨界流体を用いて基板を乾燥処理し、搬送チャンバを介して、第2工程チャンバで乾燥処理された基板を第3工程チャンバに移動させ、第3工程チャンバで、基板をベークし、搬送チャンバには恒温恒湿の気体を供給することによって、搬送チャンバの温湿度が管理されることを含む。
【0010】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の第1実施形態による基板処理装置を説明するための図である。
【
図2】
図1に示す第1工程チャンバの例を示す図である。
【
図3】
図1に示す第2工程チャンバの例を示す図である。
【
図4】
図1に示す搬送チャンバの例を示す図である。
【
図5】本発明の第2実施形態による基板処理装置を説明するための概念図である。
【
図6】
図5に示す基板処理装置の搬送チャンバに恒温恒湿気体を供給する例示的な図である。
【
図7】
図5に示す基板処理装置の第1工程チャンバに恒温恒湿気体を供給する例示的な図である。
【
図8】
図5に示す基板処理装置の第4工程チャンバに恒温恒湿気体を供給する例示的な図である。
【
図9】
図5に示す基板処理装置の排気ボックスのドアをオープンした場合を示す図である。
【
図10】排気ボックスの動作を説明するための概念図である。
【
図11】排気ボックス内に設けられた排気ラインを示す正面図である。
【
図12】本発明の第3実施形態による基板処理装置を説明するための概念図である。
【
図13】
図12に示す基板処理装置の第2工程チャンバに恒温恒湿気体を供給する例示的な図である。
【
図14】本発明の第4実施形態による基板処理装置を説明するための概念図である。
【
図15】本発明のいくつかの実施形態による基板処理方法を説明するための流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では添付する図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図面上の同じ構成要素については同じ参照符号を使用して、これらに対する重複する説明は省略する。
【0013】
図1は本発明の第1実施形態による基板処理装置を説明するための図である。
図2は
図1に示す第1工程チャンバの例を示す図である。
図3は
図1に示す第2工程チャンバの例を示す図である。
図4は
図1に示す搬送チャンバの例を示す図である。
【0014】
まず、
図1を参照すると、本発明の第1実施形態による基板処理装置1は第1工程チャンバ310、第2工程チャンバ320、搬送チャンバ400および温湿度制御システム900などを含む。
【0015】
第1工程チャンバ310は基板Wに現像液を供給して現像処理をする。
【0016】
基板Wは露光処理された基板であり得る。すなわち、基板W上には露光処理された感光膜が形成された状態である。感光膜はネガティブ感光膜(NTD,Negative Tone Develop)であり、かつ化学増幅型感光膜(CAR,Chemically Amplified Resist)であり得るが、これに限定されない。
【0017】
現像液はネガティブ感光膜用現像液であって、例えばn-ブチルアセテート(nBA,n-butyl acetate)であり得るが、これに限定されない。
【0018】
第2工程チャンバ320は超臨界流体を用いて基板Wの乾燥処理をする。すなわち、超臨界流体を用いて基板Wに残っている現像液を除去する。超臨界流体は例えば、超臨界状態の二酸化炭素であり得る。超臨界流体は高い浸透性を有しており、感光膜パターンの間に残っている現像液を効果的に除去することができる。
【0019】
搬送チャンバ400は基板Wを移送する役割をする。例えば、搬送チャンバ400は基板Wを第1工程チャンバ310に移送させるか、第1工程チャンバ310で現像された基板Wを第2工程チャンバ320に移送させるか、第2工程チャンバ320で乾燥された基板Wを他のチャンバ(図示せず)に移送させる。
【0020】
温湿度制御システム900は搬送チャンバ400内に恒温恒湿気体CGを供給して搬送チャンバ400の温湿度を管理する。
【0021】
温湿度制御システム900は恒温恒湿気体CGを提供する気体提供ユニット910と、気体提供ユニット910と連結されて恒温恒湿気体CGを伝達するメイン供給配管920と、メイン供給配管920と搬送チャンバ400を連結するための連結部901を含むことができる。
【0022】
実施形態によれば、気体提供ユニット910は一つ以上の気体を提供するように構成された少なくとも一つのボディ(body)を含むことができる。例えば、気体提供ユニット910はメイン供給配管920に一つ以上の気体を提供するように構成された、タンク(ら)、パイプ(ら)、弁(ら)そしてポンプ(ら)から少なくとも一つを含むことができる。
【0023】
ここで、気体提供ユニット910は例えば、搬送チャンバ400より下に位置するか、搬送チャンバ400と実質的に同じレベル(または高さ)に位置するか、搬送チャンバ400より高く位置することもできる。気体提供ユニット910の位置によって、メイン供給配管920の位置および構成が変わる。
【0024】
温湿度制御システム900が搬送チャンバ400の温湿度を管理する理由は次のとおりである。
【0025】
第1工程チャンバ310から第2工程チャンバ320に移送される基板Wは、第1工程チャンバ310から供給された現像液が残留されている状態であり得る。
【0026】
現像液が残留する状態(すなわち、基板Wがぬれた状態)に移動させる理由は、移動する間に基板Wが乾かないようにするためである。基板Wが乾いた状態で移動すると、基板W上に異物が落ちて欠陥(defect)が生じ得、弱い衝撃にも感光膜または被エッチング膜が損傷し得るからである(すなわち、破れ防止)。
【0027】
反面、現像液が残留する状態で移動させると、基板W上の現像液、感光膜などから発生する有機パーティクルがチャンバを逆汚染させることもある。
【0028】
温湿度制御システム900は恒温恒湿気体CGを搬送チャンバ400に供給して、有機パーティクルによる逆汚染を防止する。温湿度制御システム900は搬送チャンバ400の上面から恒温恒湿気体CGが供給され、ダウンフロー(downflow)が形成される。搬送チャンバ400の底面でダウンフローされた恒温恒湿気体CGは排気する。このようにすることで、チャンバの逆汚染を防止することができる。
【0029】
ここで
図2を参照すると、第1工程チャンバ310はハウジング3110、カップ3150、支持ユニット3160、液供給ユニット3130、駆動ユニット3180などを含む。
【0030】
支持ユニット3160はハウジング3110内に配置される。支持ユニット3160は基板Wを支持または固定させる。支持ユニット3160は駆動ユニット3180によって回転するか、上下方向に昇降および下降することができる。
【0031】
カップ3150は支持ユニット3160の周辺を囲むように形成される。すなわち、カップ3150は上部が開放された処理空間を有する。カップ3150は工程に使用された薬液を回収するためのものであり、カップ3150に集まった薬液は回収ライン314を通じて回収される。
【0032】
液供給ユニット3130は支持ユニット3160上に配置された基板Wに薬液(すなわち、現像液)を供給する。別に図示していないが、液供給ユニット3130は薬液を貯蔵する貯蔵タンク、貯蔵タンクと連結された配管、配管に設けられて薬液の供給量および供給するかどうかを決定する多数の弁、薬液を吐出するノズルなどを含むことができる。
【0033】
図面では一つの薬液を使用する場合を例に挙げて、一つのノズル、一つのカップだけを示したが、これに限定されない。二つ以上の薬液を使用する場合には、二つ以上のノズルと、二つ以上のカップが設けられることができる。例えば、基板W上に現像液を供給する前に、基板W上に洗浄液を供給して基板Wを洗浄することができる。また、基板W上に現像液を供給して現像を行った後、過度な現像を防止するために基板W上に残っている現像液を他の薬液(例えば、リンス液)に置き換えることもできる。このような場合には、二つ以上のノズルと、二つ以上のカップが設けられることができる。
【0034】
ここで、
図3を参照すると、第2工程チャンバ320はボディ3210、ヒータ3270、流体供給ライン3230、排気ライン3240などを含む。
【0035】
ボディ3210は乾燥工程が行われる内部空間3250を提供する。ボディ3210は上体(3210a、upper body)と下体(3210b、lower body)を有して、上体3210aと下体3210bは互いに組み合わせて内部空間3250を提供する。上体3210aはその位置が固定され、下体3210bはシリンダーのような駆動部材3280により昇下降することができる。下体3210bが上体3210aから離隔すると内部空間3250が開放され、このとき、基板Wが搬入または搬出される。工程進行の際には下体3210bが上体3210aに密着して内部空間3250が外部から密閉される。第2工程チャンバ320はヒータ3270を有する。例えば、ヒータ3270はボディ3210の壁内部に位置する。ヒータ3270はボディ3210の内部空間3250内に供給された流体が超臨界状態を維持するようにボディ3210の内部空間3250を加熱する。上体3210aに連結された流体供給ライン3230を通じて超臨界流体(例えば、二酸化炭素)が内部空間3250に供給される。下体3210bに連結された排気ライン3240を通じて、使用された超臨界流体が外部に排気する。
【0036】
ここで、
図4を参照すると、搬送チャンバ400は一方向に長く延びたガイドレール401と、ガイドレール401に沿って移動する搬送ロボット405を含む。搬送ロボット405はアームとハンドを含むことができる。搬送ロボット405はガイドレール401に沿って移動しながら、基板Wを第1工程チャンバ310または第2工程チャンバ320に移送する。
【0037】
一方、搬送チャンバ400の上面には連結部901が設けられ、連結部901は温湿度制御システム900のメイン供給配管920と連結される。恒温恒湿気体CGは連結部901を介して搬送チャンバ400内に供給され、恒温恒湿気体CGのダウンフローが形成される。
【0038】
搬送チャンバ400の下面には、多数の排気口(図示せず)および排気ライン905が設けられ、ダウンフローされた恒温恒湿気体CGが外部に排気することができる。
【0039】
図5は本発明の第2実施形態による基板処理装置について説明するための概念図である。説明の便宜上
図1ないし
図4を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0040】
図5を参照すると、露光処理された感光膜が形成された基板が基板処理装置2内に搬送される。基板処理装置2内で、現像液を使用した現像処理、超臨界流体を使用した乾燥処理およびベーク処理が順次に行われる。
【0041】
このような本発明のいくつかの実施形態による基板処理装置は、ロードポート100、インデックスモジュール200、工程モジュール300および温湿度制御システム900を含む。
【0042】
ロードポート100、インデックスモジュール200および工程モジュール300は第1方向Xに沿って配置される。
【0043】
ロードポート100は多数の基板が収納された容器が置かれる載置台を含む(LP1~LP4参照)。多数の基板は露光処理された基板であり得る。容器は例えば、前面開放一体型ポッド(FOUP:front opening unified pod)であり得るが、これに限定されない。多数の載置台は第2方向Yに沿って配置されることができる。
図5では例示的に4個の載置台が設けられた場合を図示した。
【0044】
インデックスモジュール200はロードポート100と工程モジュール300の間に配置される。例えば、インデックスモジュール200はインデックスチャンバ210内に設けられたレールと、前記レールに沿って移動するインデックスロボットを含む。インデックスロボットはアームとハンドを含み、ロードポート100に位置する基板をピックアップしてバッファチャンバ305に移送する。
【0045】
工程モジュール300はバッファチャンバ305、搬送チャンバ400、第1工程チャンバ310、第2工程チャンバ320、第3工程チャンバ330、第4工程チャンバ340、弁ボックス350、第1制御ボックス510、第2制御ボックス520、第1排気ボックス610、第2排気ボックス620、電装ボックス360などを含む。
【0046】
バッファチャンバ305はインデックスモジュール200のインデックスロボットが伝達した基板を一時的に貯蔵する。また、少なくとも一つの工程チャンバ310,320,330,340で既に設定された工程が完了した基板を一時的に貯蔵することもできる。
【0047】
搬送チャンバ400は第1方向Xに沿って長く延びるように配置される。搬送チャンバ400は内部にガイドレールと、前記ガイドレールに沿って移動する搬送ロボットが設けられる。
【0048】
搬送チャンバ400を中心に、第2方向Yに一側には第1工程チャンバ310、弁ボックス350、第2工程チャンバ320、第1制御ボックス510、第1排気ボックス610が順に配置される。また、搬送チャンバ400を中心に、第2方向Yに他側には電装ボックス360、第4工程チャンバ340、第3工程チャンバ330、第2制御ボックス520、第2排気ボックス620が順に配置される。すなわち、搬送チャンバ400は第1工程チャンバ310と第4工程チャンバ340の間と、第2工程チャンバ320と第3工程チャンバ330の間を横切るように配置される。
【0049】
第1工程チャンバ310は基板に現像液を供給して現像処理をする。基板上には露光処理された感光膜が形成された状態であり得る。現像液はネガティブ感光膜用現像液であって、例えばn-ブチルアセテート(nBA,n-butyl acetate)であり得るが、これに限定されない。
【0050】
第2工程チャンバ320は超臨界流体を用いて基板を乾燥処理をする。すなわち、超臨界流体を用いて基板Wに残っている現像液を除去する。超臨界流体は例えば、超臨界状態の二酸化炭素であり得る。
【0051】
第3工程チャンバ330は第2工程チャンバ320と同じ種類のチャンバであり得る。すなわち、第3工程チャンバ330は超臨界流体を用いて基板を乾燥処理をする。第3工程チャンバ330は第2工程チャンバ320の少なくとも一部と向かい合うように配置されることができる。
【0052】
第4工程チャンバ340は第2工程チャンバ320または第3工程チャンバ330で乾燥された基板をベークする。第4工程チャンバ340でベークが行われることにより、基板Wに残存する薬液(または水分)を除去する。第4工程チャンバ340は第1工程チャンバ310の少なくとも一部と向かい合うように配置される。
【0053】
弁ボックス350は少なくとも一つの工程チャンバ310,320,330に薬液(例えば、現像液、洗浄液、リンス液の少なくとも一つ)および/または超臨界流体(例えば、二酸化炭素)を供給するための配管と弁が設けられる空間である。
【0054】
第1制御ボックス510は多数の工程チャンバ(例えば、310,320)および/または弁ボックス350などを制御するための制御器(すなわち、コンピューティング装置)が設けられる空間である。
【0055】
第2制御ボックス520は多数の工程チャンバ(例えば、330,340)などを制御するための制御器(すなわち、コンピューティング装置)が設けられる空間である。
【0056】
電装ボックス360は多数の電気装置が設けられる空間であり得る。例えば、電装ボックス360は隣接して配置された第4工程チャンバ340と関連する電気装置が設けられるが、これに限定されない。
【0057】
また、第1排気ボックス610は第2工程チャンバ320の一側面(例えば、第1方向Xに一側面)に配置されることができる。後述するが、第1排気ボックス610内には負圧を用いて、第2工程チャンバ320内で発生するフューム(fume)および/または熱気を排気するための排気ラインが設けられる。
【0058】
第2排気ボックス620も、第3工程チャンバ330の一側面(例えば、第1方向Xに一側面)に配置されることができる。後述するが、第2排気ボックス620は第1排気ボックス610と類似の構造を有し、第2排気ボックス620は負圧を用いて、第3工程チャンバ330内で発生するフュームおよび/または熱気を排気するための排気ラインが設けられる。
【0059】
一方、本発明の第2実施形態による基板処理装置で、温湿度制御システム900は搬送チャンバ400、第1工程チャンバ310、第4工程チャンバ340、インデックスモジュール200の少なくとも一つに恒温恒湿気体CG1~CG4を供給することができる。
【0060】
具体的には、温湿度制御システム900は気体提供ユニット910を含み、気体提供ユニット910は例えば、搬送チャンバ400より下に位置するか、搬送チャンバ400と実質的に同じレベル(または高さ)に位置するか、搬送チャンバ400より高く位置することもできる。
【0061】
温湿度制御システム900は搬送チャンバ400内に恒温恒湿気体CG1を供給して、搬送チャンバ400の温湿度を管理する。例えば、搬送チャンバ400の上面で恒温恒湿気体CG1を供給して、搬送チャンバ400内でダウンフローが形成されるようにする。
【0062】
また、温湿度制御システム900は第1工程チャンバ310内に恒温恒湿気体CG2を供給して、第1工程チャンバ310の温湿度を管理する。後述するが、気体提供ユニット910と連結された供給配管は弁ボックス350を通過して第1工程チャンバ310と連結されることができる。
【0063】
また、温湿度制御システム900は第4工程チャンバ340内に恒温恒湿気体CG3を供給して、第4工程チャンバ340の温湿度を管理する。後述するが、気体提供ユニット910と連結された供給配管は電装ボックス360を通過して第4工程チャンバ340と連結されることができる。
【0064】
また、温湿度制御システム900はインデックスモジュール200内に恒温恒湿気体CG4を供給して、インデックスモジュール200の温湿度を管理する。温湿度制御システム900は気流供給ボックス221,222を介して、インデックスモジュール200内に恒温恒湿気体CG4を供給する。気流供給ボックス221,222はインデックスモジュール200の少なくとも一側面(例えば、第2方向Yに一側面)に設けられる。気体提供ユニット910と連結された供給配管は気流供給ボックス221,222の上面と連結されてインデックスモジュール200の上面で恒温恒湿気体CG4が供給されるので、搬送チャンバ400内でダウンフローが形成されることができる。
【0065】
以下では、本発明の第2実施形態による基板処理装置の動作を説明する。
【0066】
露光処理された基板が収納された容器がロードポート100の載置台に置かれる。インデックスモジュール200のインデックスロボットは基板をピックアップしてバッファチャンバ305に伝達する。
【0067】
搬送チャンバ400の搬送ロボットは、バッファチャンバ305で基板をピックアップして第1工程チャンバ310に伝達する。第1工程チャンバ310で現像液によって現像される。搬送チャンバ400の搬送ロボットは、基板を第1工程チャンバ310から第2工程チャンバ320または第3工程チャンバ330に伝達する。特に、第1工程チャンバ310から供給された現像液が残留する状態で、第2工程チャンバ320または第3工程チャンバ330に伝達される。
【0068】
第2工程チャンバ320または第3工程チャンバ330で、基板は超臨界流体によって乾燥される。搬送チャンバ400の搬送ロボットは、乾燥された基板を第2工程チャンバ320または第3工程チャンバ330から第4工程チャンバ340に伝達する。
【0069】
第4工程チャンバ340で、基板はベークされる。搬送チャンバ400の搬送ロボットは、ベークされた基板を第4工程チャンバ340からバッファチャンバ305に伝達する。
【0070】
インデックスモジュール200のインデックスロボットは基板をピックアップしてロードポート100の容器内に伝達する。
【0071】
一方、温湿度制御システム900はインデックスモジュール200、搬送チャンバ400、第1工程チャンバ310および第4工程チャンバ340に恒温恒湿気体CG1~CG4を提供することができる。このようにすることで、基板処理装置2は全般的に温湿度が管理される。
【0072】
インデックスモジュール200、搬送チャンバ400、第1工程チャンバ310および第4工程チャンバ340それぞれが別に管理されず、インデックスモジュール200、搬送チャンバ400、第1工程チャンバ310および第4工程チャンバ340は恒温恒湿気体CG1~CG4によって全体的に温度/湿度が管理されることができる。
【0073】
搬送チャンバ400は現像液が残留する状態の基板を移送するが、基板W上の現像液、感光膜などから発生する有機パーティクルがチャンバを逆汚染させることもある。温湿度制御システム900は恒温恒湿気体CG1を搬送チャンバ400に供給して、有機パーティクルによる逆汚染を防止する。
【0074】
また、インデックスモジュール200、搬送チャンバ400、第1工程チャンバ310および第4工程チャンバ340の湿度を既に設定された湿度(例えば、40~45%)に維持し、温度を既に設定された温度に維持することができる。感光膜と現像液(有機現像液)を使用するフォト工程では温度/湿度の変化による凝集パーティクルが発生し得る。しかし、本発明では恒温恒湿気体CG2,CG3,CG4に第1工程チャンバ310、第4工程チャンバ340およびインデックスモジュール200の温度/湿度が一定に維持されるので、凝集パーティクルが発生しない。
【0075】
追加的に、温湿度制御システム900は第2工程チャンバ320および第3工程チャンバ330にも恒温恒湿気体を供給して、第2工程チャンバ320および第3工程チャンバ330の温湿度を管理することができる。
【0076】
図6は
図5に示す基板処理装置の搬送チャンバに恒温恒湿気体を供給する例示的な図である。説明の便宜上
図1ないし
図5を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0077】
図6を参照すると、第1工程チャンバ311,312,313は多数個であり、多数の第1工程チャンバ311,312,313は第3方向Zに積層される。
【0078】
第2工程チャンバ321,322,323は多数個であり、多数の第2工程チャンバ321,322,323は第3方向Zに積層される。
【0079】
弁ボックス350は多数の第1工程チャンバ311,312,313の積層方向、多数の第2工程チャンバ321,322,323の積層方向に沿って長く形成される。
【0080】
制御ボックス510は多数の第2工程チャンバ321,322,323の積層方向に沿って長く形成される。
【0081】
第1排気ボックス610は多数の排気ボックス611,612,613を含み、多数の排気ボックス611,612,613は第3方向Zに積層される。多数の排気ボックス611,612,613の内部は互いに区分されず、連通された状態であり得る。
【0082】
別に図示していないが、気体提供ユニット(
図5の910参照)は搬送チャンバ400(および/または弁ボックス350)より下に位置することができる。例えば、気体提供ユニット910はロードポート100、インデックスモジュール200および工程モジュール300を支持している製造工場の床面の下に位置することができる。
【0083】
このような場合に、温湿度制御システム(
図5の900参照)の供給配管構造はメイン供給配管920およびサブ供給配管921,922を含む。メイン供給配管920は弁ボックス350を通過する。すなわち、メイン供給配管920は弁ボックス350の下から上面まで延びるように設けられる。メイン供給配管920は連結部901を介して第1サブ配管921、第2サブ配管922に分枝する。
【0084】
第1サブ配管921は搬送チャンバ400の一部(前半部)に恒温恒湿気体を供給し、第2サブ配管922は搬送チャンバ400の他の一部(後半部)に恒温恒湿気体を供給することができる。
【0085】
搬送チャンバ400は第1方向Xに沿って長く延びているので、少なくとも2個以上のサブ配管921,922を介して恒温恒湿気体を供給する。例えば、3個のサブ配管を用いて搬送チャンバ400の前半部、中央、後半部それぞれに恒温恒湿気体を供給することができる。このようにすることで、第1方向Xに沿って長く延びた搬送チャンバ400の温湿度を全体的に管理することができる。
【0086】
一方、前述したこととは異なり、気体提供ユニット910はロードポート100、インデックスモジュール200および工程モジュール300と離隔して配置されて製造工場の床面の上に設けられる場合にも、気体提供ユニット910は製造工場の床面の下に設けられた連結配管(図示せず)を通じてメイン供給配管920と連結されることができる。
【0087】
図7は
図5に示す基板処理装置の第1工程チャンバに恒温恒湿気体を供給する例示的な図である。説明の便宜上
図1ないし
図6を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0088】
図7を参照すると、第1工程チャンバ311,312,313は多数個であり、多数の第1工程チャンバ311,312,313は第3方向Zに積層される。弁ボックス350は多数の第1工程チャンバ311,312,313の積層方向に沿って長く形成される。
【0089】
温湿度制御システム900の気体提供ユニット910は搬送チャンバ400より下に位置し得る。例えば、気体提供ユニット910はロードポート100、インデックスモジュール200および工程モジュール300を支持している製造工場の床面99の下に位置し得る。
【0090】
このような場合に、温湿度制御システム900の供給配管構造はメイン供給配管920およびサブ供給配管931,932,933を含む。メイン供給配管920は弁ボックス350を通過する。すなわち、メイン供給配管920は弁ボックス350の下から上面まで延びるように設けられる。多数のサブ供給配管931,932,933はメイン供給配管920で分枝して、積層された多数の第1工程チャンバ311,312,313それぞれに連結される。多数のサブ供給配管931,932,933は対応する第1工程チャンバ311,312,313の天井を通過して供給され得る。例えば、サブ供給配管931は1層と2層に設けられた第1工程チャンバ311,312の間の空間を通過して、第1工程チャンバ311に恒温恒湿気体を供給することができる。サブ供給配管932は2層と3層に設けられた第1工程チャンバ312,313の間の空間を通過して、第1工程チャンバ312に恒温恒湿気体を供給することができる。サブ供給配管933は3層に設けられた第1工程チャンバ313上部の空間を通過して、第1工程チャンバ313に恒温恒湿気体を供給することができる。
【0091】
図8は
図5に示す基板処理装置の第4工程チャンバに恒温恒湿気体を供給する例示的な図である。説明の便宜上
図1ないし
図7を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0092】
図8を参照すると、第4工程チャンバ341,342,343は多数個であり、多数の第4工程チャンバ341,342,343は第3方向Zに積層される。電装ボックス360は多数の第4工程チャンバ341,342,343の積層方向に沿って長く形成される。
【0093】
温湿度制御システム900の気体提供ユニット910は電装ボックス360より下に位置し得る。例えば、気体提供ユニット910は製造工場の床面99の下に位置し得る。
【0094】
このような場合に、温湿度制御システム900の供給配管構造はメイン供給配管920およびサブ供給配管941,942,943を含む。メイン供給配管920は電装ボックス360を通過する。すなわち、メイン供給配管920は電装ボックス360の下から上面まで延びるように設けられる。多数のサブ供給配管941,942,943は積層された多数の第4工程チャンバ341,342,343それぞれに連結される。多数のサブ供給配管941,942,943は対応する第4工程チャンバ341,342,343の側壁を介して供給されることもでき、対応する第4工程チャンバ341,342,343の上面を介して供給されることもできる。
【0095】
図9ないし
図11は
図5に示す基板処理装置の排気ボックスを説明するための図である。
図9は
図5に示す基板処理装置の排気ボックスのドアをオープンした場合を示す図である。
図10は排気ボックスの動作を説明するための概念図である。
図11は排気ボックス内に設けられた排気ラインを示す正面図である。説明の便宜上
図1ないし
図8を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0096】
まず、
図9を参照すると、第1排気ボックス610は第2工程チャンバ321,322,323の積層方向に沿って長く形成される。第1排気ボックス610は多数の排気ボックス611,612,613を含み、多数の排気ボックス611,612,613は第3方向Zに積層され得る。多数の排気ボックス611,612,613の内部は互いに区分されず、連通された状態であり得る。多数の排気ボックス611,612,613それぞれにはオープン可能なドア612aが形成され得る。
【0097】
ここで、
図10に図示するように、制御ボックス510の一側面には対応する排気ボックス612が配置され、制御ボックス510の一側面には孔510aが形成され得る。排気ボックス612内には負圧を提供する第2排気ライン652が配置され得る。
【0098】
第2工程チャンバ322で発生した有機フュームおよび熱気は制御ボックス510に流れ込む。有機フュームおよび熱気は孔510aを通じて排気ボックス612内に入り、負圧を提供する排気ライン652を通じて排気する。
【0099】
図11を参照すると、第1排気ボックス610内には多数の排気ライン651,652,653が設けられる。
【0100】
第1排気ライン651は第1排気ボックス610の第1側(例えば、右側)に配置される。第1排気ライン651の一端は3層に位置した排気ボックス613(すなわち、第2工程チャンバ323に対応する高さ)まで延びて、第1排気ライン651の他端651bは第1排気ボックス610の下まで延びる。このような第1排気ライン651は多数の第2工程チャンバ321,322,323のいずれか一つ(例えば、323)で発生するフュームを排気することができる。第1排気ライン651には負圧を提供するための多数の排気孔651aが設けられる。
【0101】
第2排気ライン652は第1排気ボックス610の第2側(例えば、左側)に配置される。第2排気ライン652の一端は2層に位置する排気ボックス612(すなわち、第2工程チャンバ322に対応する高さ)まで延びて、第2排気ライン652の他端652bは第1排気ボックス610の下まで延びる。このような第2排気ライン652は多数の第2工程チャンバ321,322,323のうち他の一つ(例えば、322)で発生するフュームを排気することができる。第2排気ライン652には負圧を提供するための多数の排気孔652aが設けられる。
【0102】
第3排気ライン653は第1排気ボックス610の第3側(例えば、下側)に配置される。第3排気ライン653の一端は1層に位置する排気ボックス611(すなわち、第2工程チャンバ321に対応する高さ)に配置され、第3排気ライン653の他端653bは第1排気ボックス610の下まで延びる。このような第3排気ライン653は多数の第2工程チャンバ321,322,323のうちまた他の一つ(例えば、321)で発生するフュームを排気することができる。第3排気ライン653には負圧を提供するための多数の排気孔653aが設けられる。
【0103】
第1排気ライン651の他端651b、第2排気ライン652の他端652bおよび第3排気ライン653の他端653bは、第1排気ボックス610の下で別途の外部排気ラインと連結されて排出される。
【0104】
一方、このように第1排気ライン651、第2排気ライン652および第3排気ライン653を使用すると、多数の第2工程チャンバ321,322,323で発生したヒュームが基板処理装置の外に流出しないようにすることができる。
【0105】
仮に、このような排気ラインがないか、単に冷却ファンを用いると、多数の第2工程チャンバ321,322,323で発生したヒュームが基板処理装置の外に流出するしかない。
【0106】
図12は本発明の第3実施形態による基板処理装置を説明するための概念図である。説明の便宜上
図5ないし
図11を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0107】
図12を参照すると、本発明の第3実施形態による基板処理装置3で、温湿度制御システム900は、工程モジュール300のうち第2工程チャンバ320および第3工程チャンバ330にも恒温恒湿気体CG5が供給される。
【0108】
すなわち、温湿度制御システム900は搬送チャンバ400に恒温恒湿気体CG1を提供し、第1工程チャンバ310に恒温恒湿気体CG2を提供し、第4工程チャンバ340に恒温恒湿気体CG3を提供し、インデックスモジュール200に恒温恒湿気体CG4を提供し、第2および第3工程チャンバ320,330にも恒温恒湿気体CG5を提供する。
【0109】
このように恒温恒湿気体CG1~CG5を供給することによって、露光処理された基板が基板処理装置3での全体過程(すなわち、現像、乾燥およびベーク工程)の間、恒温恒湿気体CG1~CG5により温湿度が制御される。
【0110】
図13は
図12に示す基板処理装置の第2工程チャンバに恒温恒湿気体を供給する例示的な図である。
【0111】
図13を参照すると、第2工程チャンバ321,322,323は多数個であり、多数の第2工程チャンバ321,322,323は第3方向Zに積層され得る。弁ボックス350は多数の第2工程チャンバ321,322,323の積層方向に沿って長く形成される。
【0112】
気体提供ユニット910は弁ボックス350より下に位置する。例えば、気体提供ユニット910は製造工場の床面99の下に位置し得る。
【0113】
このような場合に、温湿度制御システム900の供給配管構造はメイン供給配管920およびサブ供給配管951,952,953を含む。メイン供給配管920は弁ボックス350を通過する。多数のサブ供給配管951,952,953は積層された多数の第2工程チャンバ321,322,323それぞれに連結される。
【0114】
図14は本発明の第4実施形態による基板処理装置を説明するための概念図である。
【0115】
図14を参照すると、本発明の第4実施形態による基板処理装置4で、気体提供ユニット910は工程モジュール(
図5の300参照)と離隔して配置され、気体提供ユニット910は製造工場の床面の上に設けられる。
【0116】
気体提供ユニット910は第1分岐部911で分岐する多数の配管を通じて、搬送チャンバ400、第1工程チャンバ310および気流供給ボックス221(すなわち、インデックスチャンバ210)に恒温恒湿気体を供給する。このような配管は工程モジュール300の上部で配置される。
【0117】
また、気体提供ユニット910は第2分岐部912で分岐する多数の配管を通じて、搬送チャンバ400、第4工程チャンバ340および気流供給ボックス222(すなわち、インデックスチャンバ210)に恒温恒湿気体を供給する。このような配管は工程モジュール300の上部で配置される。
【0118】
第1分岐部911および第2分岐部912は工程モジュール300の上部に配置される。
【0119】
前述したように、搬送チャンバ400は第1方向Xに沿って長く延びているので、搬送チャンバ400の前半部と後半部それぞれに、別途の配管を通じて恒温恒湿気体を供給することができる。
【0120】
別に図示していないが、気体提供ユニット910は第2および第3工程チャンバ320,330にも恒温恒湿気体を供給することができる。
【0121】
図15は本発明のいくつかの実施形態による基板処理方法を説明するための流れ図である。
【0122】
図12および
図15を参照すると、露光処理された基板が収納された容器(FOUP)がロードポート100の載置台に置かれる(S910)。
【0123】
次に、インデックスモジュール200のインデックスロボットは前記基板をピックアップしてバッファチャンバ305に伝達する(S920)。
【0124】
次に、搬送チャンバ400の搬送ロボットは、バッファチャンバ305で基板をピックアップして第1工程チャンバ310に伝達する(S930)。
【0125】
次に、第1工程チャンバ310で現像液によって現像される(S940)。
【0126】
次に、搬送チャンバ400の搬送ロボットは、基板を第1工程チャンバ310から第2工程チャンバ320または第3工程チャンバ330に伝達する(S950)。特に、第1工程チャンバ310から供給された現像液が残留する状態で、第2工程チャンバ320または第3工程チャンバ330に伝達される。
【0127】
次に、第2工程チャンバ320または第3工程チャンバ330で、基板は超臨界流体によって乾燥される(S960)。
【0128】
次に、搬送チャンバ400の搬送ロボットは、乾燥された基板を第2工程チャンバ320または第3工程チャンバ330から第4工程チャンバ340に伝達する(S970)。
【0129】
次に、第4工程チャンバ340で、基板はベークされる(S980)。
【0130】
次に、搬送チャンバ400の搬送ロボットは、ベークされた基板を第4工程チャンバ340からバッファチャンバ305に伝達する(S990)。
【0131】
次に、インデックスモジュール200のインデックスロボットは基板をピックアップしてロードポート100の容器(FOUP)内に伝達する(S991,S992).
【0132】
前述したように、温湿度制御システム900はインデックスモジュール200、工程チャンバ310,320,330,340、搬送チャンバ400すべてに恒温恒湿気体CG1~CG5が供給される。このように恒温恒湿気体CG1~CG5を供給することによって、露光処理された基板が基板処理装置3での全体過程(すなわち、現像、乾燥およびベーク工程(
図15のA参照))の間、恒温恒湿気体CG1~CG5により温湿度が制御される。
【0133】
以上、添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく互いに異なる多様な形態で製造することができ、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想はや必須の特徴を変更せず他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0134】
221,222 気流供給ボックス
310,311,312,313 第1工程チャンバ
320,321,322,323 第2工程チャンバ
330,331,332,333 第3工程チャンバ
340,341,342,343 第4工程チャンバ
350 弁ボックス
510 第1制御ボックス
520 第2制御ボックス
610 第1排気ボックス
620 第2排気ボックス
400 搬送チャンバ
900 温湿度制御システム
910 気体供給ユニット