(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023090757
(43)【公開日】2023-06-29
(54)【発明の名称】販売データ処理装置
(51)【国際特許分類】
G07G 1/00 20060101AFI20230622BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20230622BHJP
【FI】
G07G1/00 311D
G07G1/00 331Z
G06K7/10 264
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023068165
(22)【出願日】2023-04-19
(62)【分割の表示】P 2019007385の分割
【原出願日】2019-01-18
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100184066
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 恭
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 文克
(57)【要約】
【課題】
RFIDタグ等の電子タグを読み取ることによって商品登録を行う販売データ処理装置において、商品登録に使用した電子タグを確実に回収する。
【解決手段】
商品情報を特定する特定手段と、前記特定された商品情報に基づく取引を実行する取引実行手段と、前記取引実行手段による前記取引の実行を禁止する禁止手段と、 前記特定手段による商品情報の特定状態に基づいて前記禁止手段による前記禁止を解除する解除手段と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品情報を特定する特定手段と、
前記特定された商品情報に基づく取引を実行する取引実行手段と、
前記取引実行手段による前記取引の実行を禁止する禁止手段と、
前記特定手段による商品情報の特定状態に基づいて前記禁止手段による前記禁止を解除する解除手段と、
を備える販売データ処理装置。
【請求項2】
前記解除手段は、前記特定手段が商品情報を特定している状態から特定していない状態に移行した場合に、前記禁止手段による取引の実行の禁止を解除する請求項1記載の販売データ処理装置。
【請求項3】
商品情報を記憶する記憶媒体を検出し、前記記憶された商品情報を読み取る特定装置を備え、特定装置による記憶媒体の特定状態を特定する特定状態特定手段を有し、
解除手段は、特定状態特定手段が特定する記憶媒体の特定状態に基づいて前記禁止手段による取引の実行の禁止を解除する請求項1または2記載の販売データ処理装置。
【請求項4】
商品情報を記憶する記憶媒体を検出し、前記記憶された商品情報を読み取る第1の特定装置と、
前記記憶媒体を検出し、前記記憶された商品情報を読み取る第2の特定装置とを備え、
前記第1の特定装置が読み取った情報と前記第2の特定装置が読み取った情報の一方もしくは両方に基づいて前記商品情報の特定状態を特定する特定状態特定手段を備え、
前記解除手段は、前記特定状態特定手段が特定する記憶媒体の特定状態に基づいて前記禁止手段による取引の実行の禁止を解除する請求項1または2記載の販売データ処理装置。
【請求項5】
前記商品情報の特定状態を報知する報知手段を備える
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の販売データ処理装置。
【請求項6】
前記第1の特定装置および前記第2の特定装置は、記憶媒体を検出する検出範囲をそれぞれ有し、前記第2の特定装置は、前記第1の特定装置よりも検出範囲が小さい
請求項4または5に記載の販売データ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子タグ等を利用して商品登録を行う販売データ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品にRFIDタグ等の電子タグを添付して、該電子タグに記憶された情報をRFIDリーダー等の読取装置によって読み取ることで商品の登録をして販売する販売データ処理装置が公知となっていた。(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載された販売データ処理装置は、例えばパン等の食品に添付されたRFIDタグの情報を読み取ることで、該食品に触れることなく商品登録ができるので衛生的であり、また、袋詰めに適さない焼き立てパン等の販売には好適であった。
【0005】
しかし、電子タグは比較的高価であり、リサイクルすることが経済的にも環境的に優れていることから、顧客に商品を渡す際には、食品に添付されているRFIDタグ等を確実に回収する必要があった。
【0006】
本発明は、上記事情を鑑みたものであり、RFIDタグ等の電子タグを読み取ることによって商品登録を行う販売データ処理装置において、商品に添付された電子タグを確実に回収することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態は、商品情報を特定する特定手段と、前記特定された商品情報に基づく取引を実行する取引実行手段と、前記取引実行手段による前記取引の実行を禁止する禁止手段と、前記特定手段による商品情報の特定状態に基づいて前記禁止手段による前記禁止を解除する解除手段を備える販売データ処理装置である。
【発明の効果】
【0008】
本実施形態の販売データ処理装置によれば、RFIDタグ等の電子タグを読み取ることによって商品登録を行う販売データ処理装置において、商品に添付された電子タグを確実に回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】(a)は、本発明の一実施形態の販売データ処理システムの全体構成を示す模式図の一例であり、(b)は、本発明の一実施形態の販売データ処理装置のハード構成図の一例である。
【
図2】本発明の一実施形態の販売データ処理システムにおける販売データ処理装置の機能ブロック図の一例である。
【
図3】本発明の一実施形態の販売データ処理装置における処理フローの一例である。
【
図4】本発明の一実施形態の販売データ処理システムの外観図の一例である。
【
図5】本発明の一実施形態の販売データ処理システムに用いられるタグの一例である。
【
図6】本発明の一実施形態の販売データ処理装置の運用を説明する図であり、(a)は、第1の実施形態の運用図の一例、(b)は、第2の実施形態の運用図の一例である。
【
図7】本発明の他の実施形態の販売データ処理システムの外観図の一例である。
【
図8】本発明の他の実施形態の販売データ処理装置の運用を説明する図であり、(a)は、第3の実施形態の運用図の一例、(b)は、第4の実施形態の運用図の一例である。
【
図9】本発明の一実施形態の販売データ処理装置の商品登録画面の一例である。
【
図10】本発明の一実施形態の販売データ処理装置の商品登録画面の一例である。
【
図11】本発明の一実施形態の販売データ処理装置の配置例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
-販売データ処理装置の基本構成-
本発明の一実施形態の販売データ処理装置及び販売データ処理装置を含む販売データ処理システムについて、図面を参考に説明する。
本発明の一実施形態の販売データ処理システム1は、
図1(a)に示すように、管理装置(ストアサーバ)10、販売データ処理装置20等を備え、各装置がネットワーク50によって接続されて構成されている。そして、販売データ処理装置20は、コントローラ30を介して検出装置(特定装置)40と接続されている。
【0011】
なお、本実施形態の販売データ処理システム1は、一例であって、販売データ処理システムは、どのような形態で構成されていてもよい。
例えば、販売データ処理装置20のひとつが管理装置10としての機能を有するシステムや、ネットワーク50に精算処理のみを行う精算装置(会計装置)が接続されていてもよい。また、販売データ処理装置20が一体的に検出装置40を備えるものであってもよい。
【0012】
-管理装置(ストアサーバー)-
管理装置(ストアサーバー)10は、本実施形態の販売データ処理システム1全体を管理する情報処理装置であり、販売データ処理装置20、精算装置などを管理し、また、商品マスタなどの種々の情報を管理する装置である。
【0013】
管理装置10は、最新の商品情報が反映された商品マスタを、外部(例えば、本部のサーバー、リムーバブル形式の記憶媒体)から取得して記憶する。また、必要に応じて各装置に適宜送信する。
商品マスタとは、各商品に割り当てられた商品識別情報(例えば、JANコード)に対して、商品名(品名、アイテム名)、販売価格、値引情報などの商品情報が格納されたファイルである。
【0014】
-販売データ処理装置-
販売データ処理装置20は、顧客が購入する商品を登録して商品登録データを生成する機能を備えた装置である。販売データ処理装置20は、制御部を有し、例えば、顧客が購入する商品の情報等を読み取るためのバーコードリーダー、タッチパネル、CCDカメラ等の入力装置211と、読み取った商品の情報等を表示するタッチパネル等の表示装置212、レシート等を印刷する印刷装置213を有する。
また、後述するコントローラ30を介してRFIDタグ等の電子タグ(記憶媒体)に記憶された情報を読み取る検出装置(特定装置)40,41,42が接続されている。
【0015】
販売データ処理装置20の一例としては、店員が顧客が購入する商品の登録処理及び精算処理(会計処理)を行う通常のPOSレジが考えられる。
また、店員が顧客が購入する商品の登録処理を行い、顧客が自ら精算処理を行うセミセルフ式のPOSであってもよい。その場合には、登録処理を行う登録装置と精算装置が分離しており、登録装置によって登録処理がなされた商品登録データを精算装置に出力して、精算装置において顧客自らが精算処理を行うPOSであってもよいし、店員に向けられた登録処理を行う店員側画面と顧客に向けられた精算処理を行う顧客側画面及び現金処理部を有する対面式のセミセルフPOSであってもよい。
【0016】
なお、複数のセミセルフ式のPOSを用いてもよい。例えば、顧客動線の上流側と下流側にセミセルフ式のPOSを配置し、上流側のPOSを登録・精算兼用とし、顧客動線の下流側のPOSを精算専用として設定して、登録・精算兼用のセミセルフ式のPOSにのみ店員を配置するようにしてもよい。
【0017】
そして、非混雑時は、上流側の登録・精算兼用のPOSを使って、店員が商品登録を行うとともに顧客が精算を行うことができ、混雑時は、上流側の登録・精算兼用のPOSを使って商品登録を行い、登録処理がなされた商品登録データを下流側の精算総専用のPOSに送信し、顧客自らが下流側のPOSで精算をするようにすればよい。
このように、複数のセミセルフPOSを用いることで、店舗の混雑状況等に応じて少ない店員であっても効率の良い登録・精算処理を行うことができる。
【0018】
また、顧客が自ら購入する商品の登録処理と精算処理を行う、すなわち店員が介在しないフルセルフ式のPOSであってもよい。
さらに、混雑状況や店員状況に応じて、上記顧客が自ら精算処理を行うセミセルフ式のPOSと、上記対面式のセミセルフPOSと、上記フルセルフ式のPOSと、を切替えて利用できる切換え型POSであってもよい。
【0019】
販売データ処理装置20は、店員等による商品情報を入力する操作(商品情報入力操作)によって、顧客が購入する商品の商品情報を特定(取得)する(商品情報特定処理)。
例えば、販売データ処理装置20は、入力装置211を用いて商品に付されているバーコードを読み取らせる操作、あるいは入力装置211を兼ねる表示装置212であるタッチパネルに表示される商品登録画面のプリセットキー等に対する操作によって、商品情報を特定する。
【0020】
また、販売データ処理装置20は、コントローラ30を介して接続された検出装置40によって商品に添付された電子タグを読み取らせる操作によって、商品情報を特定(取得)する。
販売データ処理装置20は、特定した商品情報を表示装置212に表示する。
【0021】
販売データ処理装置20は、検出装置40によって商品に添付された電子タグを読み取らせる操作によって商品情報を特定するに際し、商品情報の特定状態を特定する(特定状態特定処理)。
【0022】
すなわち、販売データ処理装置20は、検出装置40によって、電子タグ(記憶媒体)から情報を特定している状態であるのか、電子タグから情報を特定していない状態であるのかを特定(判断)している。
具体的な一例としては、販売データ処理装置20は、検出装置40によって、電子タグを検出している状態であるのか、電子タグを検出していない状態であるのかを特定している。
【0023】
なお、商品情報特定処理によって特定される商品情報としては、商品名や価格等の具体的な商品情報であってもよいが、商品を識別する商品識別情報であってもよい。その場合、販売データ処理装置20は、特定した商品識別情報に対応する商品情報を管理装置10の商品マスタ等から取得すればよいし、もしくは、販売データ処理装置20に商品マスタ等を記憶させておくことで、商品情報を取得してもよい。
【0024】
販売データ処理装置20は、特定した商品情報に基づいて、商品の取引に用いられる商品登録データを生成する(商品登録処理)。
【0025】
商品登録データは、商品登録データを識別するための商品登録データ識別情報、登録日時、登録された各商品の商品識別情報、登録された各商品の商品名、価格、値引き情報、購入対象の商品の品数を示す取引点数(購入点数)、購入対象の商品の総額(合計金額)等の一部もしくは全部を含んでいる。
さらに、商品登録データは、当該商品登録データを生成した販売データ処理装置20を識別するための登録装置識別情報を含んでもよい。
【0026】
販売データ処理装置20は、必要に応じて生成した商品登録データを出力する(商品登録情報出力処理)。例えば、商品登録処理を行う販売データ処理装置20(登録装置)と商品登録データに基づいて精算処理を行う精算装置が分離しているPOSの場合には、販売データ処理装置20によって商品登録処理がなされた商品登録データを精算装置に出力する。
【0027】
販売データ処理装置20による精算装置への商品登録データの出力は、例えば、表示装置212に表示された精算装置のステータスボタン等を操作することによって精算装置を選択し、選択された精算装置に商品登録データを出力することにより行うことができる。
また、精算装置から販売データ処理装置20に送信される精算装置のステータス情報に基づいて、販売データ処理装置20が商品登録データを出力する精算装置を自動的に選択して、商品登録データを出力してもよい。
【0028】
また、商品登録データの出力は、販売データ処理装置20によって選択された精算装置に対して直接出力されるのではなく、管理装置10等の上位システムを介して行ってもよい。すなわち、販売データ処理装置20は、選択した精算装置に商品登録データ識別情報を出力し、商品登録データ識別情報を入力した精算装置が、該商品登録データ識別情報に基づいて上位システムに対応する商品登録データを要求して取得してもよい。
【0029】
また、販売データ処理装置20において、商品登録データを記録したコード情報を記載したお会計券を印刷装置213により発行して、会計装置でお会計券に記載されたコード情報の商品登録データを読み取らせることによって商品登録データの出力を行うこともできる。その際、発行するお会計券のコード情報には商品登録データを記録してもよいが、コード情報に商品登録データ識別情報を記録しておき、該商品登録データ識別情報を読み取った精算装置が該商品登録データ識別情報に基づいて上位システムに対応する商品登録データを要求して取得してもよい。
【0030】
販売データ処理装置20は、必要に応じて生成した商品登録データに基づいて、顧客が購入する商品の取引(精算処理)を実行する。
【0031】
販売データ処理装置20は、精算処理に先立って、店員もしくは顧客自身による操作に応じて、商品の精算(会計)を行う会計方法に関する情報を取得する。会計方法としては、現金による取引、クレジットカードや電子マネーによる取引、商品券、プリペイドカード等による取引がある。
なお、販売データ処理装置20は、商品登録データを出力する場合においても、商品の精算を行う会計方法に関する情報を取得してもよく、その場合には、出力する商品登録データに会計方法に関する情報を付加すればよい。
【0032】
販売データ処理装置20は、顧客が購入する商品の精算処理を実行した際には、必要に応じて当該取引についてのレシートを発行する(レシート発行処理)。
【0033】
販売データ処理装置20は、検出装置40によって商品に添付された電子タグを読み取らせる操作によって商品情報を特定した場合には、該検出装置40により特定された商品情報を含む取引、具体的には、商品登録処理、商品登録情報出力処理、精算処理、レシート発行処理等のいずれか一つの処理、もしくは複数の処理の実行を禁止する(取引禁止処理)。
すなわち、販売データ処理装置20は、検出装置40による商品情報の特定がなされた商品の取引は、原則実行を禁止し、後述する解除処理が行われるまで取引を進行しない。
【0034】
取引禁止処理により禁止される取引は、検出装置40による読み込みによって商品情報の特定がなされた商品のみの取引だけでなく、検出装置40による読み込みによって特定された商品情報を含む一取引であれば、他の商品情報入力操作によって特定された商品情報の取引についても実行される方が好ましい。
すなわち、検出装置40によって取得された商品情報とバーコードリーダー等の入力装置211によって取得された商品情報とが混在する取引についても、原則実行を禁止することが好ましい。
【0035】
販売データ処理装置20は、特定状態特定処理によって特定された特定状態情報(タグが検出状態にあるか非検出状態にあるかの情報)に応じて、取引禁止処理による取引の禁止を解除する(解除処理)。
具体的には、販売データ処理装置20は、電子タグから情報を特定している状態であると特定されれば取引禁止処理を維持し、電子タグから情報を特定していない状態であると特定されれば取引禁止処理を解除する。
【0036】
販売データ処理装置20は、特定状態特定処理によって特定された特定状態情報に応じて、各商品情報を記憶する電子タグの特定状態を報知する(報知処理)。
例えば、販売データ処理装置20は、電子タグから情報を特定していない状態(電子タグを検出していない状態)にある場合に、表示装置212に表示された対応する商品情報に対してチェックマーク等をあせて表示することで、当該商品に添付されたタグが取り外されたことを報知する。
なお、タグが添付された状態であることを報知する手法は、上記チェックマークに限定されない。
【0037】
-コントローラ30-
コントローラ30は、検出装置40を制御して、検出装置40によって読み取った電子タグの情報を販売データ処理装置20に出力したり、検出装置40における検出範囲を変更したりする。
なお、一つのコントローラ30に複数の検出装置41,42が接続され、複数の検出装置41,42を同時に制御するようにしてもよい。
【0038】
-検出装置40-
検出装置(特定装置)40は、検出装置40ごとに電子タグの検出範囲が設定されており、該検出範囲に存在する電子タグを検出し記憶された情報を読み取る。読み取った情報は、コントローラ30を介して販売データ処理装置20に出力される。電子タグの検出範囲は、適宜設置可能である。
【0039】
検出装置40としては、上面に載置された電子タグ(RFIDタグ)に記憶された情報を読み取ることのできるテーブル状のアンテナ(RFIDリーダー)があげられる。テーブル状のアンテナは、テーブル上の所定領域を検出範囲として、該検出範囲に存在する電子タグ(RFIDタグ)のデータを読み取る。
【0040】
なお、検出装置40は、上記テーブル状のアンテナ(RFIDリーダー)に限らず、所定の検出範囲に存在するタグのデータを読み取ることができるものであれば限定されるものではない。例えば、CCDカメラのように、画像情報としてタグを識別して情報を読み取るものであってもよい。
【0041】
-タグ(電子タグ)-
タグ7は、その形状等何ら特定されるものではないが、内部にRFIDとして機能するためのICチップやアンテナ等が埋め込まれている。また、必要に応じてパン等商品の情報を表示する表示部を有していてもよい。
タグ7は、紙等の材料を用いて形成すればよいが、合成樹脂や金属により形成してもよく、紙よりも衛生的で耐久性のある材料を用いてもよい。
【0042】
タグ7内に埋め込まれたICチップには、添付される商品の情報(例えば、価格情報)が書き換え自在に記憶されており、添付する商品に対応させて必要な情報を書き込んで繰り返し使用することができる。
【0043】
なお、タグ7は、一度記憶した情報が書き換え不可のものであってもよい。その場合には、同じ情報が記憶されたタグの色や形を揃えることで、タグの外見から記憶された情報が同じであることを判断できるようにすることが好ましい。
【0044】
例えば、黄色のタグには「価格100円」の情報を記憶し、青色のタグには「価格130円」の情報を記憶し、赤色のタグには「価格150円」の情報を記憶して区別できるようにすれば、それぞれの価格の商品に添付することができる。この場合には、タグに商品情報を記憶する手間が省け、作業効率を向上させることができる。
【0045】
-販売データ処理装置20の機能ブロック図-
本実施形態の販売データ処理装置20の機能ブロック図の一例を
図2に示す。
販売データ処理装置20は、販売データ処理装置20全体を総括して制御する制御手段201と、顧客が購入する商品の情報を特定する特定手段202と、商品情報の特定状態を特定する特定状態特定手段203と、取得した商品の情報に基づいて商品登録データを生成する登録手段204と、商品登録データを出力する出力手段205と、商品登録データに基づいて精算処理を行う精算手段206と、商品の会計処理時にレシート等を発行する印刷手段207と、商品登録データによる取引を禁止する禁止手段208と、禁止手段208による取引の禁止を解除する解除手段209と、商品情報の特定状態を報知する報知手段210等を備えている
【0046】
また、販売データ処理装置20は、コントローラ30を介して検出装置40が接続されており、さらに、入力装置211、表示装置212及び印刷装置213が接続されている。
【0047】
前記制御手段201は、販売データ処理装置20を総括して制御し、例えば入力(取得)もしくは検出した各情報を適宜メモリなどの記憶装置に記憶したり、各情報を記憶装置から読み出して表示装置212に表示したり、他の装置との間で情報の交換をしたりする。
【0048】
前記特定手段202は、入力装置211もしくは検出装置40からの情報に基づいて商品情報を特定する商品情報特定処理を実行する。
前記特定状態特定手段203は、検出装置40からの情報に基づいて商品情報の特定状態を特定する特定状態特定処理を実行する。
前記登録手段(取引実行手段)204は、特定した商品情報に基づいて商品登録データを生成する商品登録処理を実行する。
前記出力手段(取引実行手段)205は、生成した商品登録データを出力する商品登録情報出力処理を実行する。
【0049】
前記精算手段(取引実行手段)206は、生成した商品登録データに基づいて精算処理を実行する。
前記印刷手段(取引実行手段)207は、精算処理等に伴って印刷装置213を駆動してレシートを発行するレシート発行処理を実行する。
前記禁止手段208は、前記特定状態特定手段203が特定した商品情報の特定状態に基づいて取引を禁止する取引禁止処理を実行する。
前記解除手段209は、前記特定手段202が商品情報を特定している状態から特定していない状態に移行した場合に、前記禁止手段208による取引の禁止を解除する解除処理を実行する。
前記報知手段210は、前記特定状態特定手段203が特定した商品情報の特定状態を報知する報知処理を実行する。
【0050】
次に、販売データ処理装置20のブロック図の一例を、
図1(b)を用いて説明する。
本実施形態の販売データ処理装置20は、制御部として、CPU21と、ROM22と、RAM23と、メモリ24と、ネットワークI/F25と、入力装置I/F26と、表示装置I/F27と、印刷装置I/F28などを有している。
そして、バーコードスキャナやタッチパネル等の入力装置211、タッチパネル等の表示装置212、プリンタ等の印刷装置213と接続されている。
なお、本実施形態の販売データ処理装置20は、さらに、コントローラ30を介して、検出装置40と接続されている。
【0051】
CPU21は、コンピューターを構成し、ソフトウエアプログラムの命令を実行する。ROM22は、CPU21で動作するためのプログラム等を予め記憶している。なお、プログラム等は、CD-ROMなどの可搬型記憶媒体に記憶させ、CD-ROMドライブなどの外部装置により読み取るように構成してもよい。
【0052】
RAM23は、プログラムの記憶及びソフトウエアが動作するために必要なワーク記憶エリアとして使用される。
メモリ24は、ハードディスク装置等から構成され商品マスタ等の情報を記憶している。
ネットワークI/F25は、ネットワーク50上に接続された手段とデータのやり取りを行うための回路である。
入力装置I/F26は、バーコードスキャナ等の入力装置211との入出力を行うための回路である。
表示装置I/F27は、タッチパネル等の表示装置212との入出力を行うための回路である。
印刷装置I/F28は、プリンタ等の印刷装置213との入出力を行うための回路である。
【0053】
次に、本発明の一実施形態の販売データ処理装置20の動作の一例を、
図3に示すフローチャートを参考にして、説明する。
【0054】
販売データ処理装置20は、入力装置211もしくは検出装置40から商品情報が入力されると、入力された商品情報を特定して記憶手段に記憶する(S101)。
【0055】
商品情報を特定した販売データ処理装置20は、特定した商品情報の中に検出装置(特定装置)40によって特定された商品情報、すなわちタグ7から読み出した情報が存在するか否かを判断する(S102)。
【0056】
販売データ処理装置20は、ステップS102において、特定した商品情報の中に検出装置(特定装置)40によって特定された商品情報が存在すると判断した場合には、当該商品情報を含む取引の実行を禁止する(S103)。一方、特定した商品情報の中に検出装置(特定装置)40によって特定された商品情報が存在しないと判断した場合には、ステップS106に進む。
【0057】
ステップS103で取引の実行を禁止した販売データ処理装置20は、商品の商品情報が特定状態であるか、即ちタグが検出されている状態であるか否かを判断する(S104)。
【0058】
そして、販売データ処理装置20は、ステップS104において、商品情報が特定状態ではない状態(すべてのタグ7が検出されていない状態)であると判断したら、取引の実行の禁止を解除する(S105)。
【0059】
次に、販売データ処理装置20は、顧客等によって小計キー等が操作されるなど、特定した商品情報に基づく取引の実行操作がなされたか否かを判断し(S106)、取引実行操作がなされたと判断したら、取引を実行(S107)して処理を終了する。
【0060】
一方、販売データ処理装置20は、ステップS104で、いずれかの商品の商品情報の特定状態が特定状態(いずれかの商品のタグ7が検出状態)であると判断した場合には、取引実行禁止処理を維持し、ステップS101に戻る。
【0061】
また、販売データ処理装置20は、ステップS106で、特定した商品情報に基づく取引の実行操作がなされていないと判断した場合には、ステップS101に戻る。
以上、本実施形態の販売データ処理装置20における処理の一例について説明した。
【0062】
-第1の実施形態―
第1の実施形態の販売データ処理装置20を使用した運用の一例について、タグ7によって特定する商品としてパンの例を用いて説明する。
まず、販売データ処理装置20及び検出装置40の一実施形態を説明する。
【0063】
(販売データ処理装置及び検出装置の外観)
本実施形態の販売データ処理装置20は、
図4に示すように、顧客が位置する客操作側と店員が位置する店員操作側にそれぞれタッチパネル等の入力装置211を兼ねた表示装置(客操作側表示装置20a及び店員操作側表示装置20b)213を有している。
【0064】
さらに、販売データ処理装置20は、客操作側に、紙幣挿入部20c、硬貨投入部20d、紙幣排出部20e、硬貨排出部20f、プリンタ部20gを有している。
また、販売データ処理装置20は、図示しないコントローラ30を介して検出装置40が接続されている。
【0065】
検出装置40は、上面がRFIDタグ等の電子タグ7を検出する検出領域40aとなっており、上面には、検出領域を示す枠とともに枠内にタグ7を載置することを促す注意書き40b等が記載されている。
【0066】
そして、検出装置40は、上面に記載された枠の内周にタグ7が載置されることで、検出領域40a内に存在するタグ7を検出するとともにタグ7に記憶された情報を取得して販売データ処理装置20に出力する。
【0067】
(タグ及びタグ収納ケース)
タグ7の一例を
図5に示す。
図5(a)に示すタグ7は、カード状をして一面が表示部71となっており、表示部71に該タグ7が対応する商品名及び価格71aが表示されている。そして、
図5(a)に示すタグ7には、価格が「120円」であることを示す商品情報が記憶され、
図5(b)に示すタグ7には、価格が「150円」であることを示す商品情報が記憶されている。
カード状のタグ7は、パンを購入する顧客がパンに対応するタグ7がすぐに認識できるように、例えば、パン等商品の陳列棚に設けられたタグホルダーに入れられて配置される。
【0068】
なお、タグ7は、
図5(a)(b)に示されたタグの構成に限らない。例えば、
図5(c)に示す、パン等商品に直接添付する(突き刺す)ための脚部72を有するプライスピック形状のタグ7であってもよい。また、袋詰めされたパンなどの場合には、袋にクリップ止めすることのできるクリップ型のタグ7でもよい。
【0069】
また、タグ7の表示部71にはタグ7に記憶された価格を表示することに代えて商品名等を表示してもよく、また、単に店舗名等を印字するだけでもよい。
また、必要に応じて、食べられないことの注意を喚起する表示71bをすることもできる。
【0070】
顧客がパン等を載せるトレー6は、
図4に示すように、タグ収納ケース6aが載置されており、顧客は、パンに対応するタグ7をタグ収納ケース6aに収納することができる。
【0071】
次に、タグ7を用いた商品販売の手順について、説明する。
―手順-
(1)タグの準備(情報管理)
店員等は、パンに添付するためのタグ(RFIDタグ)7を用意し、タグ7内の記憶手段にパンの商品登録に必要な情報(例えば商品名や販売価格等)を書き込む。
もしくは、タグ7のシリアル番号を読み取り、POSにおいてシリアル番号と商品登録に必要な情報を紐づけて記憶する。なお、前記紐づけは、検出装置40の検出領域にタグ7を載置することで自動的に行うことができることが望ましい。
【0072】
(2)タグの配置
情報を書き込んだタグ7もしくはシリアル番号の紐づけ処理を行ったタグ7を、情報を書き込んだパンに対応させて売り場に配置する。
タグ7の配置は、パンが陳列された陳列棚にタグホルダ等を設け、該タグホルダに入れておけばよい。なお、
図5(c)に示すタグ7であれば、直接パンに突き刺してもよい。
【0073】
(3)タグの検出、商品情報の特定
顧客は、陳列されたパンの中から所望のパンをトレー6に移すとともに、パンに対応して配置されているタグ7をタグホルダから取り出してトレー6に載置されたタグ収納ケース6aに入れる。
【0074】
そして、顧客は、パン及びタグ7を載せたトレー6を販売データ処理装置(POS)20が配置された精算位置まで運び、トレー6上のタグ収納ケース6aを、
図6(a)の矢印aに示すように、販売データ処理装置20に接続された検出装置40の載置面(検出領域)40aに配置する。
【0075】
なお、タグ収納ケース6aを用いることなく、タグ7を直接検出装置40の載置面(検出領域)40aに配置してもよい。
また、タグ7やタグ収納ケース6aの検出装置40への載置は、顧客が自ら行ってもよいが、店員が行ってもよい。
【0076】
このとき、販売データ処理装置20は、表示装置212(店員操作側表示装置20b)に、
図9(a)に示す商品登録画面500を表示する。
【0077】
表示装置212に表示される商品登録画面500は、商品登録欄501、登録明細欄502、合計表示欄503、プリセット欄504、「タグ読込」キー505、「小計」キー506等を有している。
【0078】
販売データ処理装置20は、商品登録欄501に直近で特定された商品情報を表示し、登録明細欄502に特定された商品情報を一覧表示し、合計表示欄503に特定された商品情報の件数及び合計金額を表示する。
【0079】
また、販売データ処理装置20は、プリセット欄504にタグに対応するプリセットキー504aを表示してもよい。
タグ7に記憶された情報にバグ等の誤りがあった場合には、顧客等がプリセットキー504aを操作することで、販売データ処理装置20は、タグ7に記憶された内容と同様の商品情報を取得する。
【0080】
顧客もしくは店員がタグ収納ケース6aを検出装置40の載置面(検出領域)40aに載置したら、店員は、商品登録画面500に表示されている「タグ読込」キー505を押下(操作)する。
【0081】
(4)商品情報の取得
店員が「タグ読込」キー505を操作すると、販売データ処理装置20は、検出装置40の検出領域40aに載置されたタグ7を検出し、タグ7に記憶された商品情報を特定する(読み取る)。
商品情報を読み取った販売データ処理装置20は、商品登録画面500の登録明細欄502に、
図9(b)に示すように、商品情報を一覧表示する。
【0082】
図9(b)に示す例では、顧客が2品のパンを購入しており、販売データ処理装置20は、登録明細欄502に、2品のパンの商品情報(商品名、販売価格等)502aとチェック欄502bを表示する。
【0083】
チェック欄502bは、商品情報の特定状態を表示しており、販売データ処理装置20は、商品情報が特定されている(タグが検出されている)状態ではチェック欄502bにチェックマークを表示せず、商品情報が特定されていない(タグが検出されていない)状態ではチェック欄502bにチェックマークを表示する。
【0084】
なお、販売データ処理装置20は、登録明細欄502に表示される商品が、バーコード読み取り商品なのかタグ読取商品なのかが一目でわかるような表示してもよい。例えば、検出装置40によってタグ7から読み取った商品情報以外の情報(バーコードの読込等によって特定した商品の情報)については、原則チェック欄502bを表示しないようにしてもよい。チェック欄502bを表示する場合には、予めチェックマークを表示するようにしてもよい。
【0085】
また、販売データ処理装置20は、商品名や価格情報と共に、「バーコード」や「タグ」等の文字列を登録明細欄502に表示して、登録明細欄502に表示された商品がどの方式で商品登録されたものであるのかが分かるように表示してもよい。
【0086】
(5)取引実行禁止
販売データ処理装置20は、登録明細欄502のチェック欄502bにチェックマークが表示されていない状態、すなわち商品情報が特定されている(タグが検出されている)状態では、商品登録処理を禁止しており、商品登録画面500の「小計」キー506を操作ができない態様で表示する。
【0087】
(6)取引禁止の解除
商品情報の取得後、
図6(a)の矢印bに示すように、店員がタグ収納ケース6aを検出装置40の検出領域40aから取り除くと、検出装置40は、タグ7が検出領域40aから移動したことを検出し、タグ7が検出状態であることの販売データ処理装置20への送信を終了する、もしくはタグ7が非検出状態であることを販売データ処理装置20に送信する。
【0088】
タグ7の非検出状態を受信した販売データ処理装置20は、
図10(a)に示すように、タグ7が検出装置40の検出領域40aから取り除かれたタグ7に対応する商品について、登録明細欄502に表示された一覧表示502aの先頭のチェック欄502bにチェックマークを表示する。
【0089】
販売データ処理装置20は、登録明細欄502に表示されたすべての商品のチェック欄502bにチェックマークが表示されたら、商品登録画面500の「小計」キー506を操作可能に表示する。
【0090】
(7)精算処理
店員が、「小計」キー506を操作すると、販売データ処理装置20は、商品登録情報を生成するともに、客操作側表示装置20aに決済種別選択画面を表示する。
【0091】
顧客が、販売データ処理装置20の客操作側表示装置20aに表示される決済種別選択画面の「決済種別選択」キーから任意の決済種別を選択することで、販売データ処理装置20は、選択された決済種別に基づく決済画面を表示する。
顧客は、決済画面により、自ら精算を行い、取引を完了する。
【0092】
(8)タグの回収、再利用
店員が検出装置40の検出領域40aから取り除いたタグ7は回収されて、必要に応じて洗浄されて次の販売時に再利用される。
【0093】
-第2の実施形態―
次に、第2の実施形態の販売データ処理装置20を使用した運用の一例について説明する。
上記第1の実施形態においては、販売データ処理装置20は、一つの検出装置40によってタグ7の特定状態を検出しているが、第2の実施形態においては、二つの検出装置(検出領域41aを有する第1の検出装置41及び検出領域42aを有する第2の検出装置42)を備えており、二つの検出装置41,42によってタグ7を検出し、商品情報を取得している。
【0094】
なお、販売データ処理装置20の表示装置212に表示される登録画面は第1の実施形態と共通しているので、登録画面については、
図9,10の図面を用いて説明する。
また、第1の実施形態と共通する部分については説明を省略し、ここでは特に、上記「(3)タグの検出、商品情報の特定」から「(6)取引禁止の解除」までの手順について説明する。
【0095】
―手順-
(3)タグの検出、商品情報の特定
顧客が、陳列されたパンの中から所望のパンをトレー6に移すとともに、パンに対応して配置されているタグ7をタグホルダから取り出してトレー6のタグ収納ケース6aに入れる。
【0096】
そして、顧客は、パンを載せたトレー6を販売データ処理装置(POS)20が配置された精算位置まで運び、
図6(b)の矢印cに示すように、トレー6上のタグ収納ケース6aを販売データ処理装置20に接続された第1の検出装置(第1の特定装置)41の載置面(検出領域)41aに配置する。
【0097】
顧客もしくは店員がタグ収納ケース6aを第1の検出装置41の載置面(検出領域)41aに載置したら、店員は、
図9(a)に示す登録画面に表示されている「タグ読込」キーを押下(操作)する。
【0098】
(4)商品情報の取得
店員が「タグ読込」キー505を操作すると、販売データ処理装置20は、検出装置41の検出領域41aに載置されたタグ7を検出し、タグ7に記憶された商品情報を特定する(読み取る)。
商品情報を読み取った販売データ処理装置20は、商品登録画面500の登録明細欄502に、
図9(b)に示すように、商品情報を一覧表示する。
【0099】
(5)取引実行禁止
販売データ処理装置20は、登録明細欄502のチェック欄502bにチェックマークが表示されていない状態、すなわち商品情報が特定されている(タグが検出されている)状態では、商品登録処理を禁止しており、商品登録画面500の「小計」キー506を操作ができない態様で表示する。
【0100】
(6)取引禁止の解除
商品情報の取得後、
図6(b)の矢印dに示すように、店員がタグ収納ケース6aを検出装置41の検出領域41aから取り除き、第2の検出装置42の検出領域42aに載置すると、第2の検出装置42は、検出領域42aに載置されたタグ7を検出し検出状態を販売データ処理装置20へ出力する。
【0101】
第2の検出装置42からタグ7の検出状態を受信した販売データ処理装置20は、
図10(a)に示すように、第2の検出装置42の検出領域42aで検出されたタグ7に対応する商品について、登録明細欄502に表示された一覧表示502aの先頭のチェック欄502bにチェックマークを表示する。
【0102】
販売データ処理装置20は、登録明細欄502に表示されたすべての商品のチェック欄502bにチェックマークが表示されたら、商品登録画面500の「小計」キー506を操作可能に表示する。
【0103】
-第3の実施形態―
次に、第3の実施形態の販売データ処理装置20を使用した運用の一例について説明する。
上記第1、2の実施形態においては、販売データ処理装置20は、顧客が、タグ収納ケース6aもしくはタグ7を直接検出装置40の検出領域40aに配置することで、タグ7を検出しているが、第3の実施形態においては、例えばタグ7として
図5(c)に示すタグ7等を用いるなど、タグ7がトレー6に載置された状態のまま検出装置40によってタグ7を検出している。
【0104】
なお、販売データ処理装置20の表示装置212に表示される登録画面は第1の実施形態と共通しているので、登録画面については、
図9,10の図面を用いて説明する。
また、第1、2の実施形態と共通する部分については説明を省略し、ここでは特に、上記「(3)タグの検出、商品情報の特定」から「(6)取引禁止の解除」までの手順について説明する。
【0105】
(販売データ処理装置及び検出装置の外観)
第3の実施形態の検出装置40は、
図7に示すように、上面がトレー6を載置するのに十分な大きさを有しており、RFIDタグ等の電子タグ7を検出する検出領域40aは、第1,2の実施形態の検出装置40に比べて広く設定されている。
また、検出領域40aは、トレー6に載置したパンに添付されたタグ7を検出することができる程度に、高さ方向にも十分な検出領域40aが設定されている。
【0106】
そして、検出装置40は、上面の枠の内周に載置されたトレー6上に存在するタグ7を検出するとともにタグ7に記憶された情報を取得する。なお、タグ7は、パンに直接添付されていてもよいが、タグ収納ケース6aに収納されていてもよい。
【0107】
-手順-
(3)タグの検出、商品情報の特定
顧客が、陳列されたパンの中から所望のパンをトレー6に移し、必要に応じてパンに対応して配置されているタグ7をタグホルダから取り出してトレー6に載置されたタグ収納ケース6aに入れる。
なお、パンに直接タグ7が添付されている場合には、タグ7をタグホルダから取り出す必要は無い。
【0108】
そして、顧客は、パン及びタグ7を載せたトレー6を販売データ処理装置20が配置された精算位置まで運び、
図8(a)の矢印eに示すように、該パンを載せたトレー6をPOS(販売データ処理装置20)に接続された検出装置40の検出領域40aに配置する。
【0109】
検出装置40の検出領域は比較的広く設定されており、平面視でトレー6の面積よりも十分に大きな検出領域40aを有し、パンに添付されたタグを十分に検出できる程度の検出高さを有している。
【0110】
顧客もしくは店員がトレー6を検出装置40の載置面(検出領域)40aに載置したら、店員は、
図9(a)に示す登録画面に表示されている「タグ読込」キーを押下(操作)する。
【0111】
(4)商品情報の取得
店員が「タグ読込」キー505を操作すると、販売データ処理装置20は、検出装置40の検出領域40aに載置されたタグ7を検出し、タグ7に記憶された商品情報を特定する(読み取る)。
商品情報を読み取った販売データ処理装置20は、商品登録画面500の登録明細欄502に、
図9(b)に示すように、商品情報を一覧表示する。
【0112】
(5)取引実行禁止
販売データ処理装置20は、登録明細欄502のチェック欄502bにチェックマークが表示されていない状態、すなわち商品情報が特定されている(タグが検出されている)状態では、商品登録処理を禁止しており、商品登録画面500の「小計」キー506を操作ができない態様で表示する。
【0113】
(6)取引禁止の解除
商品情報の取得後、
図8(a)の矢印fに示すように、店員がタグ収納ケース6aを検出装置40の検出領域40aから取り除くと、検出装置40は、タグ7が検出領域40aから移動したことを検出し、タグ7が検出状態であることの販売データ処理装置20への送信を終了する、もしくはタグ7が非検出状態であることを販売データ処理装置20に送信する。
【0114】
タグ7の非検出状態を受信した販売データ処理装置20は、
図10(a)に示すように、タグ7が検出装置40の検出領域40aから取り除かれたタグ7に対応する商品について、登録明細欄502に表示された一覧表示502aの先頭のチェック欄502bにチェックマークを表示する。
【0115】
販売データ処理装置20は、登録明細欄502に表示されたすべての商品のチェック欄502bにチェックマークが表示されたら、商品登録画面500の「小計」キー506を操作可能に表示する。
【0116】
-第4の実施形態―
次に、第4の実施形態の販売データ処理装置20を使用した運用の一例について説明する。
上記第3の実施形態においては、販売データ処理装置20は、一つの検出装置40によってタグ7を検出しているが、第4の実施形態においては、二つの検出装置(比較的広い検出領域41aを有する第1の検出装置41と比較的狭い検出領域42aを有する第2の検出装置42)を備えており、二つの検出装置41,42によってタグ7を検出している。
【0117】
なお、POS(販売データ処理装置20)の表示部に表示される登録画面は第1ないし3の実施形態と共通しているので、登録画面については、
図9,10の図面を用いて説明する。
また、第3の実施形態と共通する部分については説明を省略し、ここでは特に、上記「(3)タグの検出、商品情報の特定」から「(6)取引禁止の解除」までの手順について説明する。
【0118】
-手順-
(3)タグの検出、商品情報の特定
顧客が、陳列されたパンの中から所望のパンをトレー6に移し、必要に応じてパンに対応して配置されているタグ7をタグホルダから取り出してトレー6に載置されたタグ収納ケース6aに入れる。
【0119】
そして、顧客は、パン及びタグ7を載せたトレー6を販売データ処理装置20が配置された精算位置まで運び、
図8(b)の矢印gに示すように、該パンを載せたトレー6を販売データ処理装置20に接続された第1の検出装置41の検出領域41aに配置する。
【0120】
顧客もしくは店員がトレー6を第1の検出装置41の載置面(検出領域)41aに載置したら、店員は、
図9(a)に示す登録画面に表示されている「タグ読込」キーを押下(操作)する。
【0121】
(4)商品情報の取得
店員が「タグ読込」キー505を操作すると、販売データ処理装置20は、検出装置41の検出領域41aに載置されたタグ7を検出し、タグ7に記憶された商品情報を特定する(読み取る)。
商品情報を読み取った販売データ処理装置20は、商品登録画面500の登録明細欄502に、
図9(b)に示すように、商品情報を一覧表示する。
【0122】
(5)取引実行禁止
販売データ処理装置20は、登録明細欄502のチェック欄502bにチェックマークが表示されていない状態、すなわち商品情報が特定されている(タグが検出されている)状態では、商品登録処理を禁止しており、商品登録画面500の「小計」キー506を操作ができない態様で表示する。
【0123】
(6)取引禁止の解除
商品情報の取得後、
図8(b)の矢印hに示すように、店員がトレー6上のタグ収納ケース6aを検出装置41の検出領域41aから取り除き、第2の検出装置42の検出領域42aに載置すると、第2の検出装置42は、検出領域42aに載置されたタグ7を検出し検出状態を販売データ処理装置20へ出力する。
【0124】
第2の検出装置42からタグ7の検出状態を受信した販売データ処理装置20は、
図10(a)に示すように、第2の検出装置42の検出領域42aで検出されたタグ7に対応する商品について、登録明細欄502に表示された一覧表示502aの先頭のチェック欄502bにチェックマークを表示する。
【0125】
販売データ処理装置20は、登録明細欄502に表示されたすべての商品のチェック欄502bにチェックマークが表示されたら、商品登録画面500の「小計」キー506を操作可能に表示する。
【0126】
―変形例1―
上記実施形態の販売データ処理装置20においては、顧客もしくは店員が、タグ収納ケース6aを検出装置40の検出領域40aに載置して、店員が登録画面に表示されている「タグ読込」キー505を操作することで、タグ7から読み取った商品情報を登録明細欄502に表示するが、「タグ読込」キー505を操作することなく、タグ収納ケース6aが検出装置40の検出領域40aに載置されることで自動的にタグ読み込みが行われて登録明細欄502に商品情報を表示するようにしてもよい。
【0127】
-変形例2-
上記実施形態の販売データ処理装置20は、店員が「タグ読込」キー505を操作することで、タグ7から読み取った商品情報を客用画面の登録明細欄502に表示しているが、店員を介することのないフルセルフ式の販売データ処理装置20としても構成することができる。
【0128】
その場合には、販売データ処理装置20は、顧客がタグ収納ケース6aを検出装置40の検出領域40aに載置することで、例えば
図10(b)に示す客用表示装置に表示する商品登録画面500に、タグ7の情報を読み取るための「スタート」キー507等を表示するようにすればよい。
【0129】
顧客が、「スタート」キー507を操作することで、販売データ処理装置20は、タグ7の情報を読み取って登録明細欄502に商品情報を表示する。
その後、顧客は、販売データ処理装置20の商品登録画面500に操作可能に表示される「精算開始」キー508を操作することで、取引を実行するようにすればよい。
【0130】
-変形例3-
上記第2もしくは第4の実施形態の販売データ処理装置20は、顧客の入口側に第1の検出装置41を配置し、同出口側に第2の検出装置42を配置しているが、反対に、顧客の入口側に第2の検出装置42を配置し、同出口側に第1の検出装置41を配置してもよい。
【0131】
また、
図11(a)に示すように、販売データ処理装置20の顧客の入口側に第1の検出装置41及び第2の検出装置42をまとめて配置してもよく、
図11(b)に示すように、販売データ処理装置20の顧客の出口側に第1の検出装置41及び第2の検出装置42をまとめて配置してもよい。
【0132】
-変形例-
上記実施形態の販売データ処理装置20においては、タグ7から読み取った商品情報を登録明細欄502に表示するが、その際、同一のタグ7が複数枚読み取られた場合には、その旨報知するようにしてもよい。
【0133】
例えば、顧客は、購入する商品と一緒に商品の数に応じたタグ7をタグホルダの中から取り出すように運用する場合、タグカードが薄い、小さい等の理由により顧客が意図した枚数以上のタグカードを取り出してしまう虞があり、そのまま気づかずに販売データ処理装置で登録してしまう誤登録が生じうる。
このような誤登録を回避するため、当該販売データ処理装置は、タグの読み取りを行った結果、同一商品のタグが複数枚読み取られた場合にその商品名を報知するともに数量変更画面を表示するようにしてもよい。
【0134】
具体的には、アンパンのカードを1枚、ジャムパンのカードを2枚が検出装置で読み込まれた場合には、販売データ処理装置は、表示装置212に「ジャムパンが2品登録されました。トレーの上にジャムパンが2品載っているか確認してください。」等の表示を行い、あわせて「ジャムパンの数が異なる場合には、数を修正してください。」等の表示を行うとともに、タッチ操作可能な上下を向いた矢印キーや置数キーを表示してもよい。
【0135】
そして、顧客もしくは店員が、表示された矢印キーや置数キーを操作して登録点数を修正し、「ok」キーや「完了」キーが操作されることで当該商品についてのタグの読み取りを完了するようにしてもよい。
【0136】
その後、他の商品についてもタグの複数読み取りがあるか否かを判断し、他にも複数のタグが読み取られた商品があれば、同様に商品名称と登録点数とが報知されて確認が促され、他に複数読み取りが無ければ読み取り完了とすればよい。
なお、タグの複数読み取り報知において、報知の対象とするタグの枚数は任意に設定可能であることが好ましく、タグが、設定した枚数未満の読み取られた場合には、報知をしないようにしてもよい。
【0137】
顧客や店員は当該報知により、商品よりもカードを多く持っていた場合でも、その事実を容易に認識することができ、同時に正しい点数へ修正することが可能となるので、カード状のタグ等を読み取る運用特有の誤登録を未然に防ぐことができる。
【0138】
以上説明してきたように、本実施形態の販売データ処理装置においては、パン等の商品情報が記憶されたタグが回収されない状態では、商品の取引ができないので、パンに添付されたタグを確実に回収ことができる。
特に、タグの特定装置を検出領域の異なる二つの特定装置により構成することで、タグをより確実に検出することができる。
【0139】
さらに、第2の検出装置42の検出領域42aをタグ7単体による検出を可能とする小さい検出領域、例えばタグ7を直置きしないと読み取れない検出領域とすることにより、タグ7が添付されたままの商品を誤って検出することがなく、タグ7が取り外されて単体となっていることを確実に特定(検出)することができる。
【0140】
また、タグが取り外された際に商品登録画面の登録明細にチャックマークを付与するので、店員等に報知することができ、タグの回収状態が分かりやすく、タグの取外しを促すことができる。
【0141】
また、タグの検出をRFID等によって行うことで、誤ってパンの裏側等に張り付いてしまったタグ等も検出することができ、他のパンに添付されたタグが誤って張り付いた場合にもタグを除去することができるので、誤飲等の事故を防止することができ、また、タグを確実に回収、再利用することで経済的にも環境的にも優れている。
【0142】
なお、検出装置40は、タグの読み取り以外の例えば重量計やCCD等の付加的な機能を有するものであってもよい。重量計やCCD等によってパン自体の個数を把握することができ、パン自体の個数とタグ7の非検出状態の数とが一致することを実行禁止処理を解除する条件としてもよい。
【0143】
また、本実施形態の販売データ処理装置においては、「小計」キー506の操作を受け付けないことで取引(商品登録処理)の実行を禁止しているが、取引実行禁止処理は、商品登録処理の実行を禁止するものに限定されない。
例えば、「小計」キーの操作後、「現計」キーの操作を受け付けないことや、レシートの発行を受け付けないことで取引(会計処理)の実行を禁止してもよい。
【0144】
また、登録装置と精算装置とが別体になっている販売データ処理装置においては、精算装置の選択の操作を受け付けずに精算装置への商品登録情報の出力処理を禁止することなどで、取引の実行を禁止してもよい。
すなわち、商品情報の入力から会計処理の完了までの間で、すべてのタグについての非検出状態であることが確認されるまで、取引ができないようにすればよい。
【0145】
また、上記実施形態においては、パンに添付された電子タグによる商品情報の特定において採用されているが、取引禁止処理の対象となる商品情報特定処理はそれに限定されない。
すなわち、取引の完了の前に、商品情報を特定するタグ等を回収する必要のある取引であれば、何ら限定されるものではない。
【0146】
なお、以上の実施形態は,請求項に記載された発明を限定するものではなく,例示として取り扱われることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0147】
20 :販売データ処理装置
201 :制御手段
202 :特定手段
203 :特定状態特定手段
204 :登録手段(取引実行手段)
205 :出力手段(取引実行手段)
206 :精算手段(取引実行手段)
207 :印刷手段(取引実行手段)
208 :禁止手段
209 :解除手段
210 :報知手段
40 :検出(特定)装置
40a :検出領域
41 :第1の検出(特定)装置
41a :検出領域
42 :第2の検出(特定)装置
42a :検出領域
7 :タグ(記憶媒体)
【手続補正書】
【提出日】2023-05-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客動線の上流側に配置されて電子タグを検出する第1の特定装置と、顧客動線の下流側に配置されて前記電子タグを検出する第2の特定装置と、前記第1の特定装置と前記第2の特定装置の間に配置された販売データ処理装置と、を備える販売データ処理システムであって、
前記第1の特定装置により商品に添付された電子タグを検出して商品情報を特定する特定手段と、
前記特定された商品情報に基づく取引の実行を禁止する禁止手段と、
前記第1の特定装置が検出した前記電子タグが前記第2の特定装置で検出された場合に、前記禁止手段による前記取引の実行の禁止を解除する解除手段と、
前記解除手段により前記取引の実行の禁止が解除されてから、前記特定された商品情報に基づく取引を実行する取引実行手段と、を備える
販売データ処理システム。
【請求項2】
前記特定手段が同一種類の電子タグを複数検出した場合に、その旨報知する報知手段を備える
請求項1に記載の販売データ処理システム。
【請求項3】
顧客動線の上流側に配置されて電子タグを検出する第1の特定装置と顧客動線の下流側に配置されて前記電子タグを検出する第2の特定装置との間に配置され、前記第1の特定装置及び前記第2の特定装置が接続された販売データ処理装置であって、
前記第1の特定装置により商品に添付された電子タグを検出して商品情報を特定する特定手段と、
前記特定された商品情報に基づく取引の実行を禁止する禁止手段と、
前記第1の特定装置が検出した前記電子タグが前記第2の特定装置で検出された場合に、前記禁止手段による前記取引の実行の禁止を解除する解除手段と、
前記解除手段により前記取引の実行の禁止が解除されてから、前記特定された商品情報に基づく取引を実行する取引実行手段と、を備える
販売データ処理装置。
【請求項4】
前記特定手段が同一種類の電子タグを複数検出した場合に、その旨報知する報知手段を備える
請求項3に記載の販売データ処理装置。
【請求項5】
顧客動線の上流側に配置されて電子タグを検出する第1の特定装置と顧客動線の下流側に配置されて前記電子タグを検出する第2の特定装置との間に配置され、前記第1の特定装置及び前記第2の特定装置が接続された販売データ処理装置を制御するプログラムであって、
前記第1の特定装置により商品に添付された電子タグを検出して商品情報を特定する手順と、
前記特定された商品情報に基づく取引の実行を禁止する手順と、
前記第1の特定装置が検出した前記電子タグが前記第2の特定装置で検出された場合に、前記禁止する手順による前記取引の実行の禁止を解除する手順と、
前記解除する手順により前記取引の実行の禁止が解除されてから、前記特定された商品情報に基づく取引を実行する手順と、を実行させるプログラム。
【請求項6】
前記特定する手順において、同一種類の電子タグを複数検出した場合に、その旨報知す
る手順をさらに備える
請求項5に記載のプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の一実施形態は、顧客動線の上流側に配置されて電子タグを検出する第1の特定装置と顧客動線の下流側に配置されて前記電子タグを検出する第2の特定装置との間に配置され、前記第1の特定装置及び前記第2の特定装置が接続された販売データ処理装置であって、前記第1の特定装置により商品に添付された電子タグを検出して商品情報を特定する特定手段と、前記特定された商品情報に基づく取引の実行を禁止する禁止手段と、前記第1の特定装置が検出した前記電子タグが前記第2の特定装置で検出された場合に、前記禁止手段による前記取引の実行の禁止を解除する解除手段と、前記解除手段により前記取引の実行の禁止が解除されてから、前記特定された商品情報に基づく取引を実行する取引実行手段と、を備える販売データ処理装置である。