(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023090811
(43)【公開日】2023-06-29
(54)【発明の名称】事故防止のための可視化トンネル安全システム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20230622BHJP
G08G 1/04 20060101ALI20230622BHJP
G08G 1/09 20060101ALI20230622BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20230622BHJP
【FI】
G08G1/16 A
G08G1/04 D
G08G1/09 F
H04N7/18 U
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071579
(22)【出願日】2023-04-25
(62)【分割の表示】P 2020204591の分割
【原出願日】2020-11-20
(71)【出願人】
【識別番号】520403428
【氏名又は名称】藤原 智子
(74)【代理人】
【識別番号】100110788
【弁理士】
【氏名又は名称】椿 豊
(74)【代理人】
【識別番号】100124589
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 竜郎
(72)【発明者】
【氏名】藤原 智子
(57)【要約】
【課題】トンネルにおける不可抗力で続行されている前方確認不足とドライバーの動揺などによる事故を防ぐシステムを提供する。
【解決手段】トンネルの侵入時(退出時)に、事前にトンネル内部(外部)の映像を各車両に知らせる。これにより、侵入事前にドライバーがトンネル内部を確認することが可能になる。把握不可能であった内部を可視化することで、ドライバーに前方安全確認させることを可能にする通信システムである。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネルに突入する直前及び退出時に、追突事故や急に後続車両のため止まれないドライバーの心理的動揺を防ぐため、ドライバーに入口において進入直前にトンネル内の状況を知らせ、出口において退出前にトンネル外の状況を各車両に対し、トンネル内の明るい状態によって前方を可視化した映像にて知らせることによる事故防止トンネル安全システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現在ドライバー個人の努力では完璧には確認し難いトンネルの内部状況を入口手前で進入時に知らせ、かつトンネル内から出口への退出前にはトンネル外部の状況を、ナビゲーションモニター等に映し事前に車ドライバーに知らせることを目的とした「事故防止トンネル安全システム」である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
現行の、トンネルにおける不可抗力で続行されている前方確認不足と、毎回のドライバーの動揺、それによる事故を防ぐのが本発明が解決しようとする課題である。
現行では、車の走行中トンネルに侵入する際、不可抗力で入口より先の狭く暗い先(内部)がどうなっているか十分に知ることができないまま乗り入れられている場合が少なくない。ことさら昼間は、天日の明るいところからトンネル内に入る際暗い内部の確認がしにくい。同原理で夜間明るいトンネル内から暗い外部に出る際も同様に危険である。
【0003】
トンネル内で渋滞していることはよくあることで、そのままの速度で侵入した場合追突事故につながる。また、逆に急に減速すれば後続の車との追突が発生する。
【0004】
日常的に、トンネル内の渋滞、事故または反対車線からのはみ出し車両を十分に確認できないまま乗り入れているという危険極まりない状況である。これらは、事故につながり、トンネル内の事故はさらなる多大な犠牲を生む。
【0005】
また、事故につながらない場合でも、この状態でトンネルにさしかかる場合のドライバーはこの一瞬に大きなストレスを受ける。
つまり、前方トンネル内部を見通せない状態で乗り入れることに対する心的動揺に加え、一瞬で前方トンネル内部・後方(後続車)の状況を察知しようとし減速できるかどうか進行しながら瞬時に判断し実行することを強いられている。
【0006】
この状況と走行が、全国で日々行われている。トンネル内で事故が発生した場合の、犠牲や通行止めによる渋滞、救急車両の走行、警察官の公務執行等、支障は多大である。事故を知らせる電光掲示板の設置も一部箇所にすぎない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明の基本構成は、トンネルに突入する直前及び退出時に、追突事故や急に後続車両のため止まれないドライバーの心理的動揺を防ぐため、ドライバーに入口において進入直前にトンネル内の状況を知らせ、出口において退出前にトンネル外の状況を各車両に対し、トンネル内の明るい状態によって前方を可視化した映像にて知らせることによる事故防止トンネル安全システムからなる。
【0008】
また、トンネルの出入り口に、入口から内部方向(出口ではその逆)を映したカメラを設置し各車両に通知する、これにより、侵入事前にドライバーが状況を確認することが可能になり、上記課題は解決する。把握不可能であったトンネル内部を可視化してやることで、ドライバーに前方安全確認させることを可能とする手段である。
【0009】
大規模なトンネルの土木工事のやり直しは不要であり、工事費用とトンネルのダウンタイムを最小限に抑える、最適な解決手段である。比較的単純な機械で耐久性(故障低度)が見込まれる。
現行では電光掲示板で文字による事故通知も一部箇所にすぎず、反対車線からのはみ出し等は分かりえずタイムラグもある。一方、映像手段をとればより具体性、現実味があり運転の判断基準となる。係員の常駐も要さず、トンネル状況の可視化により各自が自力で状況を把握し判断する手段となる。
【発明の効果】
【0010】
ドライバーがトンネル侵入時、事前に内部の映像を必ず見ることができる。それにより、日常的であったトンネル侵入時の不可抗力による前方確認不十分が解消される。不可抗力による、当てずっぽうのトンネル侵入がなくなり、トンネル内の多発事故、後続の多発事故等を防ぐことができる。
また、やむなく強いられていたドライバーのストレスも解消し、落ち着いた精神状態でより冷静で安全な運行持続が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
トンネル内部映像を、各車両のナビゲーションモニター等に送信する通信システムを備える。トンネル手前で事前に映像を目視させることが大切である。
【0012】
なお、出口において前方を可視化した映像を、夜間明るいトンネル内から暗い露天に出る際に知らせ、その結果、前方を確認できることによってトンネル手前における事前の映像の目視の場合と同様の効果が見込まれる。両方に設置することにより安全性は高まるので、相乗的な効果が見込まれる
【産業上の利用可能性】
【0013】
全国にある多数のトンネルに実施可能である。
この映像送信(各車両は受信する)システムにより、従前安全管理に割かれていたマンパワーは他の業務に配置することができるので、業務改革を見込める。
また、トンネル自体を大規模に建造しなおす必要はなく、少ないダウンタイムで設置・稼働が可能であるので利用可能性大である。よって、予算的にも耐久的(故障・メンテナンス)にも安心であるから、実施しやすく利用可能性大である。初期設置費用と維持管理・稼働費用(投資額)に対して、見込める効果は多大である。