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特開2023-91041発酵前および発酵後の膜システムを使用する高タンパク質ギリシャヨーグルトの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023091041
(43)【公開日】2023-06-29
(54)【発明の名称】発酵前および発酵後の膜システムを使用する高タンパク質ギリシャヨーグルトの製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23C 9/123 20060101AFI20230622BHJP
   A23C 9/142 20060101ALI20230622BHJP
   A23C 9/15 20060101ALI20230622BHJP
   A23C 3/02 20060101ALI20230622BHJP
【FI】
A23C9/123
A23C9/142
A23C9/15
A23C3/02
【審査請求】有
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023079396
(22)【出願日】2023-05-12
(62)【分割の表示】P 2020504712の分割
【原出願日】2018-08-02
(31)【優先権主張番号】62/543,414
(32)【優先日】2017-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515301926
【氏名又は名称】フェアライフ、 エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】シャキール・ウア・レーマン
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー・ピーター・ドールマン
(57)【要約】

【課題】伝統的に、ギリシャヨーグルトは、牛乳をヨーグルトと呼ばれる凝乳に発酵させ、その後、凝乳からホエーを布袋に入れて製造された。凝乳からのホエーのストレインは、固形分を濃縮し、一貫性を高めるのに役立った。このプロセスは遅く、手作業であり、その非衛生的な性質のために食品の安全性に関する懸念を生じている。
【解決手段】本発明の一態様によれば、そのような方法の1つは、(a)スキムミルク製品を濃縮して、約3.5から約6重量%のタンパク質を含む、タンパク質強化ミルク画分を生成すること、(b)タンパク質強化ミルク画分と追加のミルク画分を組み合わせて、約3.5から約6重量%のタンパク質を含む、標準ヨーグルトベースを生成すること、(c)標準ヨーグルトベースにヨーグルト培養物を接種し、接種ヨーグルトベースを発酵させて発酵製品を製造すること、及び(d)発酵製品から酸ホエーの少なくとも一部を除去(または分離)して、ヨーグルト製品を形成することを含むことができる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヨーグルト製品の製造方法であって、
(a)スキムミルク製品を濃縮して、3.5から6重量%のタンパク質を含む、タンパク質強化ミルク画分を生成すること、
(b)タンパク質強化ミルク画分と、クリーム及び/又はスキムミルクを含む追加のミルク画分を組み合わせて、3.5から6重量%のタンパク質を含む、標準ヨーグルトベースを生成すること、
(c)標準ヨーグルトベースにヨーグルト培養物を接種し、接種ヨーグルトベースを発酵させて発酵製品を製造すること、及び
(d)発酵製品から酸ホエーの少なくとも一部を除去して、ヨーグルト製品を形成することを含み、除去工程が発酵製品を限外濾過することを含む、方法。
【請求項2】
タンパク質強化ミルク画分は、3.8から5.5重量%のタンパク質、3.7から5重量%のタンパク質、あるいは、3.7から4.5重量%のタンパク質を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
追加のミルク画分は、クリームを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
追加のミルク画分は、スキムミルクを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
工程(a)におけるスキムミルク製品の濃縮工程が、スキムミルク製品の限外濾過、スキムミルク製品の精密濾過、スキムミルク製品のナノ濾過、又はスキムミルク製品を逆浸透に供することを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
工程(b)における標準ヨーグルトベースが、0.02から0.04の範囲のタンパク質に対するカルシウムの重量比と、0.013から0.033の範囲のタンパク質に対するリンの重量比によって特徴付けられる、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ヨーグルト製品の製造方法であって、
(i)スキムミルク製品を濃縮して、約3.5から約6重量%のタンパク質を含み、0.02から0.04の範囲のタンパク質に対するカルシウムの重量比と、0.013から0.033の範囲のタンパク質に対するリンの重量比によって特徴付けられる標準ヨーグルトベースを製造すること、
(ii)標準ヨーグルトベースにヨーグルト培養物を接種し、接種ヨーグルトベースを発酵させて発酵製品を製造すること、及び
(iii)発酵製品から酸ホエーの少なくとも一部を除去して、ヨーグルト製品を形成することを含み、除去工程が発酵製品を限外濾過することを含む、方法。
【請求項8】
工程(i)におけるスキムミルク製品の濃縮工程が、スキムミルク製品の限外濾過又はスキムミルク製品の精密濾過を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
工程(a)または工程(i)の前に、生乳製品をスキムミルク製品およびクリームに分離する工程をさらに含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
標準ヨーグルトベースが、3.8から5.5重量%のタンパク質、3.7から5重量%のタンパク質、または3.7から4.5重量%のタンパクを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
標準ヨーグルトベースが、9から20重量%、9.5から15重量%、又は10から14重量%の範囲の固形分含有量によって特徴付けられる、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
標準ヨーグルトベースが、1100から1800ppm、1200から1800ppm、または1200から1600ppm(重量)の範囲のカルシウム含有量によって特徴付けられる、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
標準化ヨーグルトベースが、800から1200ppm、850から1150ppm、または800から1100ppm(重量)の範囲のリン含有量によって特徴づけられる、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
工程(b)と工程(c)の間に、または工程(i)と工程(ii)の間に、標準ヨーグルトベースを殺菌する工程を含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
工程(a)又は工程(i)におけるスキムミルク製品が、3から15℃、3から10℃、または5から8℃の範囲の温度で濃縮される、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
発酵製品が、35から55℃、40から60℃、又は45から55℃の範囲の温度で限外濾過される、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
少なくとも90重量%、少なくとも95重量%、又は少なくとも99重量%の酸ホエーが、工程(d)又は工程(iii)で除去される、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
ヨーグルト製品が、4:1以上、5:1以上、又は8:1以上 且つ100:1以下、又は50:1以下のタンパク質:ラクトースの重量比によって特徴づけられる、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
ヨーグルト製品と成分を組み合わせ、容器に包装する工程をさらに含む、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
ヨーグルト製品が、2から10℃、又は1から5℃の冷蔵で、30から90日間、又は30から45日間、貯蔵安定性である、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
ヨーグルト製品が、20から25℃の範囲の温度で冷蔵なしで、7から180日間、又は14から120日間、貯蔵安定性である、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への参照
この出願は、2018年8月2日にPCT国際特許出願として提出されており、2017年8月10日に出願された米国仮出願第62/543,414号の優先権を主張し、後者の記載は、全体として参照してここに取り込まれる。
【背景技術】
【0002】
ヨーグルトは、温かい牛乳に細菌培養物を加えて発酵することにより製造される。発酵の間で、牛乳中のラクトースは乳酸に変換され、特定のテクスチャー及び風味が生ずる。ギリシャヨーグルトはヨーグルトの濃縮された形態であり、その内のホエーの形態の水に富む画分の一部が除去される。ギリシャヨーグルトは、それ故、普通のヨーグルトよりも高いタンパク質含有量を有し、ラクトースのある部分もホエーに含まれるため。ギリシャヨーグルトは、普通のヨーグルトよりも低いラクトース/炭水化物含有量を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2016/115559
【特許文献2】WO2010/124188
【特許文献3】WO2012/075158
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
伝統的に、ギリシャヨーグルトは、牛乳をヨーグルトと呼ばれる凝乳に発酵させ、その後、凝乳からホエーを布袋に入れて製造された。凝乳からのホエーのストレインは、固形分を濃縮し、一貫性を高めるのに役立った。このプロセスは遅く、手作業であり、その非衛生的な性質のために食品の安全性に関する懸念を生じている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、一般に、高タンパク質のギリシャスタイルのヨーグルト製品の製造のための改良されたプロセスに関する。
【0006】
この要約は、ここでさらに説明される概念の選択を簡素化されたフォームで紹介するために提供される。この要約は、特許請求の範囲の主題の必須または本質的な特徴を識別することを意図したものではない。また、この要約は、特許請求の範囲の主題の範囲を制限するために使用されることを意図しない。
【0007】
ヨーグルト製品の製造方法が、本明細書に開示されている。本発明の一態様によれば、そのような方法の1つは、(a)スキムミルク製品を濃縮して、約3.5から約6重量%のタンパク質を含む、タンパク質強化ミルク画分を生成すること、(b)タンパク質強化ミルク画分と追加のミルク画分を組み合わせて、約3.5から約6重量%のタンパク質を含む、標準ヨーグルトベースを生成すること、(c)標準ヨーグルトベースにヨーグルト培養物を接種し、接種ヨーグルトベースを発酵させて発酵製品を製造すること、及び(d)発酵製品から酸ホエーの少なくとも一部を除去(または分離)して、ヨーグルト製品を形成することを含むことができる。本発明の態様に、発酵製品から酸ホエーの少なくとも一部を除去(または分離)する工程が、例えばセラミック膜システムを使用して、発酵製品を限外濾過することを含むことができる。
【0008】
別の態様では、ヨーグルト製品の製造方法が開示され、この態様では、方法は、(i)スキムミルク製品を濃縮して、約3.5から約6重量%のタンパク質を含む標準ヨーグルトベースを製造すること、(ii)標準ヨーグルトベースにヨーグルト培養物を接種し、接種ヨーグルトベースを発酵させて発酵製品を製造すること、及び(iii)発酵製品から酸ホエーの少なくとも一部を除去(または分離)して、ヨーグルト製品を形成することを含むことができる。上記のように、酸性ホエーの除去または分離には、セラミック限外濾過システムを使用することができる。
【0009】
予想外に、そして有利に、これらの方法は、優れたギリシャヨーグルト製品をもたらし、20重量%以上までヨーグルト製品のタンパク質含量を増加する柔軟性を有する。さらに、これらの方法は、廃棄しなければならない酸ホエー(及びそこに含まれるラクトース)の量をかなり減らすことができる。
【0010】
前述の要約および以下の詳細な説明の両方は、例を提供し、例示的にのみ説明されている。したがって、前述の要約および以下の詳細な説明は、限定的に考慮されるべきではない。さらに、本明細書に記載されているものに加えて、特徴またはバリエーションを提供することができる。例えば、特定の態様が、詳細な説明に記載された様々な特徴の組み合わせおよびサブコンビネーションに向けられることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の一つの態様と一致するヨーグルト製品を製造するプロセスの概略フロー図を提示する。
図2図2は、本発明の別の態様と一致するヨーグルト製品を製造するプロセスの概略フロー図を提示する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
定義
ここで使用される用語をより明確に定義するために、以下の定義が提供される。特に明記しない限り、以下の定義はこの開示に適用される。用語がこの開示で使用されるが、ここに特に定義されていない場合、ここに提供されるいずれかの他の開示又は定義と矛盾せず、またはその定義を提供できるいずれかの特許請求の範囲の記載を無制限または無効としない限り、IUPAC Compendium of Chemical Terminology、第2版(1977)に由来する定義が適用できる。参照により本明細書に組み込まれる文書によって提供される定義または使用法が、本明細書で提供される定義または使用法と矛盾する範囲で、本明細書で提供される定義または使用法が支配する。
【0013】
本明細書では、特定の態様内で、異なる特徴の組み合わせを想定できるように、主題の特徴を説明することができる。本明細書に開示されているありとあらゆる態様、およびありとあらゆる特徴について、本明細書に記載されている設計、組成物、または方法に悪影響を及ぼさないすべての組み合わせが考慮され、特定の組み合わせの明示的な説明の有無にかかわらず交換することができる。したがって、特に明記しない限り、本明細書に開示する任意の態様または特徴を組み合わせて、本開示と一致する発明の設計、組成物、または方法を説明することができる。
【0014】
組成物および方法は、様々な構成成分または工程を「含む」という用語で本明細書に記載されているが、特に明記しない限り、組成物および方法は様々な構成成分または工程から「本質的になる」または「からなる」こともできる。
【0015】
用語「一つの」、「一つ」、および「その」は、特に明記しない限り、複数の選択肢、例えば少なくとも一つを含むことを意図している。例えば、「ヨーグルト培養物」および「追加のミルク画分」の記載は、特に明記しない限り、ヨーグルト培養物および追加のミルク画分のうちの一つ、または混合物または組み合わせを包含することを意味する。
【0016】
記載された方法において、「組み合わせる」という用語は、特に指定されない限り、任意の順序で、任意の態様で、任意の長さの時間での構成成分の接触を包含する。例えば、構成成分をブレンドまたは混合することで組み合わせることができる。
【0017】
本明細書に記載のものと類似または同等の任意の方法および材料を本発明の実施または試験に使用することができるが、典型的な方法および材料は本明細書に記載されている。
【0018】
本発明では、いくつかのタイプの範囲が開示されている。任意のタイプの範囲が開示または特許請求の範囲に記載されている場合、範囲の末端と、そこに含まれるいずれかのサブ範囲およびサブ範囲の組み合わせを含む、その範囲が合理的に包含する可能性のあるそれぞれの可能な数を、個々に開示または特許請求の範囲に記載することを意図している。代表的な例として、ヨーグルト製品のタンパク質含有量は、本発明のさまざまな態様において特定の範囲内にあり得る。タンパク質含有量が約7~約25重量%の範囲であり得るという開示によって、タンパク質含有量は、この範囲内のいずれかのタンパク質含有量であることができる、例えば、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24又は約25重量%に等しいことができることを記載するように意図する。さらに、タンパク質含有量は、約7~約25重量%(例えば、約9から約20 重量%)の任意の範囲内であり得、これはまた約7と約25重量%の間の範囲のいずれかの組み合わせ(例えば、タンパク質含有量は、約7から約12重量%、または約15から約22重量%の範囲であり得る)を含む。さらに、全ての場合において、「約」と特定の値が開示されている場合、その値自体が開示されている。したがって、約7から約25重量%のタンパク質含有量の開示は、7~25重量%(例えば9~20重量%)のタンパク質含有量も開示し、これは7と25重量%の間の範囲の任意の組み合わせ(例えば、タンパク質含有量は、7~12重量%、又は15~22重量%の範囲であり得る)をも含む。同様に、本明細書に開示される他のすべての範囲は、この例と同様の方法で解釈されるべきである。
【0019】
「約」という用語は、量、サイズ、製剤、パラメーター、およびその他の量と特性が、正確ではなく正確である必要はないことを意味しますが、必要に応じて、許容範囲、変換係数、四捨五入、測定誤差など、および当業者に知られている他の要因を反映して、より大きくまたはより小さくすることを含めて、近似値であり得る。一般的に、量、サイズ、製剤、パラメーター、または他の量または特性は、明示的にそうであると述べられているかどうかにかかわらず、「約」または「およそ」である。「約」という用語は、特定の初期混合物から生じる組成物の異なる平衡条件により異なる量も包含する。「約」という用語で修飾されているかどうかにかかわらず、請求項には量と同等のものが含まれている。「約」という用語は、報告された数値の10%以内、好ましくは報告された数値の5%以内を意味し得る。
【0020】
発明の詳細な説明
ヨーグルト製品の製造方法が本明細書に開示および記載されている。これらの方法を使用して、例えば、優れた味と冷蔵保存安定性を備えた高タンパク質のギリシャヨーグルト製品を作ることができるが、最終的なヨーグルト製品を形成するために除去する必要がある酸ホエーのレベルは低下している。
【0021】
本明細書に開示される方法は、特定の濃縮工程を使用して、発酵前にヨーグルトベースを形成し、特定の酸ホエー除去ステップを発酵後に使用する。これらの方法の潜在的な利点の一つは、発酵製品の形成に必要な発酵時間の短縮である。別の潜在的な利点は、発酵製品からの酸ホエーのより効率的な除去である。機械的な遠心分離機または特別な膜を通して濾過することにより、発酵製品からホエーを除去できる。機械的手段は、密度の違いに基づいて分離を実行できる。遠心分離手段は、遠心力を適用することにより、機械的に分離を実行することができる。機械的分離機を使用してホエーを除去すると、一部のホエータンパク質が失われる可能性があり、達成できるタンパク質含有量に制限が課せられる。
【0022】
濾過技術(例えば、精密濾過、限外濾過、ナノ濾過、逆浸透など)は、適切な圧力下で膜システム(または選択的バリア)に混合物を通すことにより、ミルクなどの混合物の構成成分を分離または濃縮する。したがって、濃縮/分離は分子サイズに基づいている。膜によって保持される流れは、保持液(または濃縮液)と称される。膜の細孔を通過する流れは、透過液と称される。一例として、限外濾過膜の孔径は、通常0.01から0.1ミクロンまで変化する。酪農業界では、限外濾過膜はしばしば細孔径ではなく、分子量カットオフ(MWCO)に基づいて同定される。限外濾過膜の分子量カットオフは、1000~100,000ダルトンまでさまざまである。
【0023】
本明細書に開示された方法に関係するため、有益なことに、限外濾過(および他の膜技術)を使用して、保持液中のタンパク質を濃縮し、高タンパク質ヨーグルトベース、および必要に応じて高タンパク質ヨーグルト製品を生成することができる。また、有益なことに、限外濾過(および他の膜技術)を使用して、発酵製品から酸ホエーを除去し、ヨーグルト製品を得ることができる。ヨーグルトベースのタンパク質含有量が高いため、除去しなければならない酸性ホエーの量を減らすことができる。
【0024】
再構成化乳タンパク質粉末が、ギリシャヨーグルト中のタンパク質含有量を増加するために使用することができるが、ヨーグルト菌接種からヨーグルト凝乳が形成されるまでの長い発酵時間のために、および乾燥タンパク質粉末の性質のために、最終製品の貧弱な味を生ずる。さらに、乳タンパク質パウダーの溶解性には、独自の課題がある。さらに、ミルクをギリシャヨーグルトの固形分レベルに単純に濃縮し、その後、濃縮したミルクに細菌を接種し、所望の酸度のギリシャヨーグルトを得ることは、長い発酵時間と貧弱な製品の味をもたらす。本明細書に開示される方法は、これらの欠陥を克服すると考えられる。
【0025】
ヨーグルト製品の製造方法
一つの態様では、ヨーグルト製品の製造方法が提供され、この態様では、当該方法は、(a)スキムミルク製品を濃縮して、約3.5から約6重量%のタンパク質を含む、タンパク質強化ミルク画分を生成すること、(b)タンパク質強化ミルク画分と追加のミルク画分を組み合わせて、約3.5から約6重量%のタンパク質を含む、標準ヨーグルトベースを生成すること、(c)標準ヨーグルトベースにヨーグルト培養物を接種し、接種ヨーグルトベースを発酵させて発酵製品を製造すること、及び(d)発酵製品から酸ホエーの少なくとも一部を除去(または分離)して、ヨーグルト製品を形成することを含むことができる(またはから本質的になる、またはからなる)。別の態様では、ヨーグルト製品の製造方法が提供され、この態様では、方法は、(i)スキムミルク製品を濃縮して、約3.5から約6重量%のタンパク質を含む標準ヨーグルトベースを製造すること、(ii)標準ヨーグルトベースにヨーグルト培養物を接種し、接種ヨーグルトベースを発酵させて発酵製品を製造すること、及び(iii)発酵製品から酸ホエーの少なくとも一部を除去(または分離)して、ヨーグルト製品を形成することを含むことができる(またはから本質的になる、またはからなる)。
【0026】
一般に、この方法の特徴(例えば、とりわけ、スキムミルク製品またはヨーグルトベースの特徴、ヨーグルト培養物の量及び種類、濃縮及び除去工程のために使用される技術、除去される酸ホエーの量、およびヨーグルト製品の特徴)は、本明細書に独立して記載されており、これらの特徴を任意の組み合わせで組み合わせて、開示された方法をさらに説明することができる。さらに、特に明記しない限り、開示された方法にリストされた工程の前、最中、および/または後に、他のプロセス工程を実施することができる。さらに、開示されたいずれかの方法に従って製造されるヨーグルト製品(例えば、消費の準備ができている、高タンパク質ギリシャヨーグルト)は、本開示の範囲内であり、本明細書に包含される。
【0027】
工程(a)及び工程(i)におけるスキムミルク製品は、適切な量のラクトース(または乳糖)、タンパク質、脂肪、ミネラル、および固形物を有することができる。例えば、スキムミルク製品は、約0.5重量%以下の脂肪、約0.25重量%以下の脂肪、または約0.15重量%以下の脂肪を有することができる。スキムミルク製品のタンパク質含有量は、しばしば約3から約4重量%の範囲であり、ラクトース含有量はしばしば約4から約6重量%の範囲であり、ミネラル含有量はしばしば約0.5から約0.9重量%の範囲であり、固形分含有量はしばしば約8から約11重量%の範囲であり、ただし、これらのミルク構成成分の他の適切な範囲は、この開示から容易に明らかである。
【0028】
工程(a)及び工程(i)の前に、スキムミルク製品は、任意の適切な技術を使用して製造でき、その例は、新鮮なまたは生のミルク製品をスキムミルク製品とクリームに分離(例えば、遠心分離)することである。新鮮な又は生のミルク製品は牛乳であり、約87重量%の水、3~4重量%のタンパク質、4~5重量%の炭水化物/ラクトース、3~4重量%の脂肪、及び0.3~0.8重量%のミネラルを含む。新鮮なまたは生のミルク製品は、スキムミルク製品及びクリームに分離されると、クリーム画分は、典型的には、高レベルの脂肪(例えば、20~50重量%の脂肪、または30~50重量%の脂肪)および固形分(例えば、30~60重量%、または40~55重量%)を含み、しばしば約1.5~3.5重量%のタンパク質、2~5重量%のラクトース、0.2~0.9重量%のミネラルを含むが、ただしこれに限定されない。
【0029】
工程(a)では、スキムミルク製品を濃縮して、約3.5から約6重量%のタンパク質を含む、タンパク質強化ミルク画分を生成することができる一方、工程(i)では、スキムミルク製品を濃縮して、約3.5から約6重量%のタンパク質を含む、標準ヨーグルトベースを生成することができる。これらに限定されるものではないが、濃縮工程は約3から約15℃、とりわけ約3から約10℃、又は約5から約8℃の範囲の温度で行うことができる。一態様では、スキムミルク製品を濃縮する工程は、スキムミルク製品を限外濾過することを含むことができる。たとえば、スキムミルク製品は、高分子膜システムを使用して限外濾過することができる。高分子膜システムは、約1,000ダルトンを超える、約5,000ダルトンを超える、又は約10,000ダルトンを超える分子量を有する物質を保持する一方で、より低分子量の分子種は通過するように、孔のサイズを有して構成することができる。ある態様では、限外濾過は、約0.01から約0.1μmの範囲の孔径、および典型的には45~150psigの範囲の動作圧力を有する膜システムを利用する。
【0030】
別の態様では、スキムミルク製品を濃縮する工程は、スキムミルク製品をナノ濾過することを含むことができる。一般に、ナノ濾過は、約0.001から約0.01μmの範囲の孔径を有する膜システムを利用する。通常、動作圧力は150から450psigの範囲である。
【0031】
別の態様では、スキムミルク製品を濃縮する工程は、スキムミルク製品を精密濾過することを含むことができる。一般に、精密濾過は、約0.1から約0.2μmの範囲の孔径を有する膜システムを利用する。動作圧力は通常、約75psig未満である。
【0032】
別の態様では、スキムミルク製品を濃縮する工程は、スキムミルク製品をダイアフィルトレーションすることを含むことができる。一般に、ダイアフィルトレーション工程は、ここに記載されるような限外濾過膜を使用して実施される:即ち、約1,000ダルトンを超える、約5,000ダルトンを超える、又は約10,000ダルトンを超える分子量を有する物質を典型的に保持する一方で、より低分子量の分子種は通過する。この膜システムは、約0.01から約0.1μmの範囲の孔径と、典型的には45から150psigの範囲の動作圧力を有する。しばしば、スキムミルク製品のダイアフィルトレーションは、水とスキムミルク製品の任意の適切な重量比(例えば、約0.1:1から約1:1)、および任意の適切な濃度係数(例えば、約1.2から約5)で、これに限定されないが、スキムミルク製品と水の混合物をダイアフィルトレーションすることを含むことができる。
【0033】
さらに別の態様では、スキムミルク製品を濃縮する工程は、スキムミルク製品を逆浸透に供することを含むことができる。逆浸透は、実質的にすべてのミルク構成成分が保持され、水のみが通過する堅固な濾過工程である。一般に、逆浸透は、約0.001μm以下の孔径を有する膜システムを利用する。動作圧力は典型的には450から600psigの範囲である。
【0034】
さらに別の態様では、スキムミルク製品を濃縮する工程は、スキムミルク製品を正浸透に供することを含むことができる。正浸透は、典型的には、半透過性の標準逆浸透よりも低い圧力で行われ、そして水を通過させる一方で、他の物質(例えば、タンパク質、脂肪、ラクトースまたは他の糖、およびミネラル)は通過させない細孔を有する半透過膜システムを利用する。動作圧力は、典型的には約0(大気圧)から約50psig、約0から約10psig、約1から約50psig、約1から約30psig、約1から約10psig、約10から約30psig、約15から約25psig等の範囲である。これに限定されないが、正浸透膜システムは100Daよりはるかに小さい分子量カットオフを有し、したがって、水以外の成分は正浸透プロセスで濃縮され得る。一般に、正浸透は、約0.001μm以下の孔径を有する膜システムを含む。正浸透工程には、半透過性膜を通して水が引き出される溶液よりも溶質またはイオンの濃度が高い任意の適切な引き込み溶液を使用できる。
【0035】
さらに別の態様では、スキムミルク製品を濃縮する工程は、スキムミルク製品を減圧下で凝縮することを含むことができる。減圧は、任意の適切な大気圧より低い圧力を含み、通常、真空システムまたは装置の使用を伴う。凝縮工程中に高温を使用できるが、これは必要条件ではない。
【0036】
使用する濃縮技術に関係なく、スキムミルク製品と比較して、タンパク質強化ミルク画分(工程(a))および標準ヨーグルトベース(工程(i))のタンパク質含有量が増加し、そして、一般に、約3.5から約6重量%のタンパク質の範囲内にある。ある態様では、タンパク質強化ミルク画分(工程(a))および標準ヨーグルトベース(工程(i))のタンパク質の量は、独立して、約3.8から約5.5重量%のタンパク質;あるいは、約3.7から約5重量%のタンパク質;あるいは、約3.7から約4.5重量%のタンパク質;あるいは、約4から約5.2重量%のタンパク質;あるいは、約4.1から約4.8重量%のタンパク質の範囲内であり得る。タンパク質強化ミルク画分(工程(a))および/または標準ヨーグルトベース(工程(i))のタンパク質量の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかになる。
【0037】
同様に、濃縮工程により、スキムミルク製品と比較して、タンパク質強化ミルク画分(工程(a))および標準ヨーグルトベース(工程(i))の固形分が増加する可能性がある。固形分含有量は、約9から約20重量%、約9.5から約15重量%、約10から約14重量%、または約10から約12重量%の範囲内であり得る。ただし、それに限定されない。タンパク質強化ミルク画分(工程(a))及び標準ヨーグルトベース(工程(i))は、多くの場合、約0.5重量%以下の脂肪、約0.25重量%以下の脂肪、約0.15重量%以下の脂肪を含有することができ、並びに典型的に、約4から約6重量%のラクトース含有量、そして典型的に、約0.7から約1.3重量%、又は約0.85から約1.2重量%のミネラル含有量を含むことができる。
【0038】
ヨーグルト製品を製造するための第1の方法の工程(b)では、タンパク質強化ミルク画分を追加のミルク画分と組み合わせて、約3.5から約6重量%のタンパク質を含む標準ヨーグルトベースを生成することができる。工程(b)の標準ヨーグルトベースは、一般に、工程(i)の標準ヨーグルトベースと同じ量のタンパク質、脂肪、ラクトース、ミネラル、および固形分を含むことができる。例えば、工程(b)の標準ヨーグルトベースは、約3.5から約6重量%のタンパク質、約3.8から約5.5重量%のタンパク質、約3.7から約5重量%のタンパク質、約3.7から約4.5重量%のタンパク質、約4から約5.2重量%のタンパク質、または約4.1から約4.8重量%のタンパク質を含むことができ、および約9から約15重量%、約9.5から約14重量%、約10から約14重量%、または約10から約12重量%の固形分含有量を有することができ、ただし、他の適切な範囲はこの開示から容易に明らかになる。
【0039】
任意の適切な追加のミルク画分をタンパク質強化ミルク画分と組み合わせて、標準ヨーグルトベースにすることができる。例示的な追加のミルク画分には、クリーム、スキムミルク、ラクトースが豊富な画分、ミネラルが豊富な画分、水など、ならびにそれらの混合物または組み合わせが含まれ得るが、これらに限定されない。ある態様では、追加のミルク画分は、スキムミルク、ミネラルが豊富な画分、またはその両方を含むことができる。一例として、標準ヨーグルトベースの脂肪および固形分含有量を増加させるためにクリームを添加することができる(例えば、約1~5重量%または2~4重量%までの脂肪、および約12~17重量%、または12~16重量%までの固形物、ただしこれらに限定されない)。別の例として、標準ヨーグルトベースの糖度を高めるために、ラクトースが豊富な画分を加えることができる。さらに別の例として、ミネラルが豊富な画分を追加して、標準ヨーグルトベースのミネラル含有量を増やすことができる。
【0040】
さらに別の例として、スキムミルクを追加して、標準ヨーグルトベースのミネラル含量および/または糖含量を増加させることができる。工程(b)で標準ヨーグルトベースを生成するために、一つまたは複数の追加のミルク画分をタンパク質強化ミルク画分と相対的な割合で組み合わせることができる。「成分が豊富な画分」とは、牛乳に含まれる成分よりも少なくとも15%以上多くの成分(タンパク質、ラクトース/糖、脂肪、ミネラル)を含む画分を意味する。例えば、ラクトースが豊富な画分は、多くの場合、約6から約20重量%の糖(すなわち、ラクトース、グルコース、ガラクトースなどの任意の形態)、約6から約18重量%の糖、または約7から約16重量%の糖を含むことができる。ミネラルが豊富な画分は、約1から約20重量%のミネラル、約1から約10重量%のミネラル、または約1.5から約8重量%のミネラルを含むことができる。脂肪が豊富な画分(例えば、クリーム)は、多くの場合、約8から約50重量%の脂肪、約20から約50重量%の脂肪、または約30から約45重量%の脂肪を含むことができる。
【0041】
これらの成分が豊富なミルク画分は、当業者に知られている任意の技術によって生成することができる。これに限定されないが、成分が豊富なミルク画分(またはミルク画分)は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,169,428号、第9,510,606号および第9,538,770号に開示されているように、膜濾過工程によって生成することができる。例えば、新鮮なまたは生のミルクは、遠心分離機によってスキムミルクとクリーム(脂肪が豊富な画分)に分別できる。スキムミルクは、精密濾過、限外濾過、ナノ濾過、逆浸透(または正浸透)の組み合わせにより、タンパク質が豊富な画分、ラクトースが豊富な画分、ミネラル/香料が豊富な画分、およびミルク水画分に分画できる。追加的または代替的に、成分が豊富なミルク画分(またはミルク画分)は、水と粉末成分(例えば、タンパク質粉末、ラクトース粉末、ミネラル粉末など)を混合することを含む工程によって生成することができる。
【0042】
本発明の一つの態様では、工程(a)のスキムミルク製品は、限外濾過を使用して濃縮することができ、得られたUF保持液をスキムミルクと任意の適切な割合で組み合わせて、工程(b)で標準ヨーグルトベースを形成することができる。
【0043】
別の態様では、工程(a)のスキムミルク製品は、ダイアフィルトレーション(限外濾過膜を使用)を使用して濃縮でき、得られたDF保持液を任意の適切な割合でスキムミルクと組み合わせて、工程(b)で標準ヨーグルトベースを形成することができる。
【0044】
別の態様では、工程(a)のスキムミルク製品は、精密濾過を使用して濃縮でき、得られたMF保持液をスキムミルクと適切な割合で組み合わせて、工程(b)で標準ヨーグルトベースを形成することができる。
【0045】
さらに別の態様では、工程(a)のスキムミルク製品を、限外濾過を使用して濃縮し、得られたUF保持液をミネラルが豊富な画分と任意の適切な割合で組み合わせて、工程(b)で標準ヨーグルトベースを形成することができる。ミネラルが豊富な画分は、逆浸透、正浸透、または他の適切な手法を使用して生成できる。
【0046】
さらに別の側面では、工程(a)のスキムミルク品を、ダイアフィルトレーション(限外濾過膜を使用)を使用して濃縮し、得られたDF保持液を任意の適切な比率でミネラルが豊富な画分と組み合わせて、工程(b)で標準ヨーグルトベースを形成することができる。ミネラルが豊富な画分は、逆浸透、正浸透、または他の適切な手法を使用して生成できる。
【0047】
これに限定されないが、標準ヨーグルトベースは、一態様では約1100から約1800ppm(重量)、別の態様では約1200から約1800ppm、また別の態様では約1200から約1600ppm(例えば、約1300から約1400ppm)のカルシウムを含むことができる。同様に、標準ヨーグルトベースは、一態様では約800から約1200pm、別の態様では約850から約1150ppm、また別の態様では約800から約1100ppm(例えば、約940から約980ppm)のリンを含むことができる。標準ヨーグルトベースは、約0.02から約0.04、約0.025から約0.035、又は約0.028から約0.033(例えば、約0.029から約0.032)の範囲内にあることができる、タンパク質に対するカルシウムの重量比によって特徴付けすることができる。追加的または代替的に、標準ヨーグルトベースは、約0.013から約0.033、約0.015から約0.03、又は約0.018から約0.025(例えば、約0.02から約0.023)の範囲内にあることができる、タンパク質に対するリンの重量比によって特徴付けすることができる。
【0048】
標準ヨーグルトベースのpHは一般的に中性である。例えば、標準ヨーグルトベースのpHは、一態様では約6.3から約7.3、別の態様では約6.6から約6.9、さらに別の態様では約6.7から約7の範囲であり得る。有益なことに、標準ヨーグルトベースは、出発材料(例えば、スキムミルク製品)のものと同様のカルシウムとリンの比率およびpHレベルを有することができる。
【0049】
任意に、記載された方法は、工程(b)と工程(c)の間、または工程(i)と工程(ii)の間で、標準ヨーグルトベースを低温殺菌する工程をさらに含むことができる。任意の適切な低温殺菌条件は、約80から約95℃の範囲内の温度で、約2から約15分の範囲の時間で、又は代替的に約90℃の温度で、約5から約7分の範囲の時間で、低温殺菌工程を行うように、使用することができる。
【0050】
工程(c)および工程(ii)では、ヨーグルトベースにヨーグルト培養物を接種(または接触または結合)し、接種ヨーグルトベースを発酵させて発酵製品を製造することができる。ヨーグルトベースは一般に、高温で接種および/または発酵される。一つの態様では、約20から約45℃の範囲の温度で、ヨーグルトベースを接種および/または発酵することができる。別の態様では、約35から約45℃の範囲の温度で、ヨーグルトベースを接種および/または発酵することができる。また別の態様では、約40から約45℃の範囲の温度で、ヨーグルトベースを接種および/または発酵することができる。他の適切な接種及び/又は発酵の温度は、この開示から容易に明らかである。
【0051】
使用されるヨーグルト培養物の量と種類は、最終的なヨーグルト製品の望ましい属性、およびヨーグルトベースの特性に応じて異なることができる。それに限定されないが、ヨーグルト培養物の量は、標準ヨーグルトベースの重量に基づいて、約0.0001から約3重量%、約0.0005から約0.05重量%、約0.0001から約0.01重量%、又は約0.0005から約0.01重量%の範囲であることができる。ヨーグルトベースに添加されるヨーグルト培養物の量の他の適切な範囲は、この開示から容易に明らかである。
【0052】
ヨーグルト培養物の形態は特に限定されない。ヨーグルト培養物は、バルク、凍結乾燥、又は凍結であることができ、およびそれらの混合または組合せが同様に使用することができる。使用できる典型的なヨーグルト培養物は、これらに限定されないが、ラクトバチルス・ブルガリクス、ストレプトコッカス・サーモフィルス、ラクトバチルス・アシドフィラス 、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトコッカス・ラクティス、ラクトコッカス・クレモリス、ラクトバチルス・プランタルム、ビフィドバクテリウム属、ロイコノストック属など、ならびに任意のそれらの組み合わせを含む。一つの態様では、ヨーグルト培養物は、ラクトバチルス・ブルガリクス、ストレプトコッカス・サーモフィラス、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0053】
当業者によって容易に認識されるように、発酵製品を形成するために任意の適切な容器を使用することができ、そのようなものはバッチ式または連続的に達成することができる。例として、発酵工程は、タンク、サイロ、またはバットで行うことができる。任意の適切な期間を使用することができ、これは他の変数の中でもヨーグルト培養物の温度と量に依存します。一般に、接種ヨーグルトベースは、約1から約18時間、約2から約8時間、または約3から約7時間の範囲の期間発酵させることができる。
【0054】
まで、典型的には、発酵製品のpHが特定のpH範囲に達するまで、接種ヨーグルトベースを発酵する。ある態様では、例えば、標的pHは、約4.3から約4.8、約4.4から約4.8、約4.4から約4.7、約4.5から約4.8、約4.5から約4.7、約4.6から約4.8、約4.6から約4.7の範囲であることができる。発酵製品のpHの他の適切な範囲は、この開示から容易に明らかになる。
【0055】
任意に、記載された方法は、工程(c)と工程(d)の間、および工程(ii)と工程(iii)の間で発酵製品を攪拌する工程をさらに含むことができる。多くの場合、この工程は、凝乳の破壊と称される。追加的または代替的に、記載された方法は、工程(c)と工程(d)の間、および工程(ii)と工程(iii)の間で、発酵製品を熱処理する工程をさらに含むことができる。任意の熱処理工程が、時として、攪拌工程後、温度と時間の任意の適切な組み合わせで、例えば約55から約65℃の範囲内の温度で、約1から約3時間の範囲の時間で実施することができる。
【0056】
工程(d)および工程(iii)では、発酵製品からの酸性ホエーの少なくとも一部が除去されてヨーグルト製品が形成される。一つの態様では、発酵製品から酸ホエーの少なくとも一部を除去することは、発酵製品を限外濾過することを含むことができる。限定それされるものではないが、発酵製品の限外濾過は、約35から約55℃、代替的に約40から約60℃、又は代替的に約45から約55℃の範囲の温度で実施できる。これらは酸ホエー除去工程では、発酵製品を、セラミック膜システムを使用して限外濾過することができる。セラミック膜システムは、酸性ホエーが細孔を通過し、ヨーグルト製品が保持されるように、約0.1μm以下の細孔サイズで構成できる。以下の理論に束縛されることを望まないが、セラミック膜システムは、より高い粘度の製品(発酵製品)がヨーグルトを保持するために限外ろ過されるこの方法のこの段階で、高分子膜システムよりも優れていると考えられる。さらに、セラミック膜システムは、より高い動作温度に耐えることができ、より多くの洗浄オプション(酸性からアルカリ性のpH範囲、ならびに80~90℃で30~90分の温水殺菌)有し、およびファウリング/スケールは、より高温にさらすと簡単に除去できる。
【0057】
別の態様では、酸性ホエーの少なくとも一部を除去する工程は、発酵製品をナノ濾過することにより達成できる。一般に、ナノ濾過は、約0.001から約0.01μmの範囲の細孔サイズをを有する膜システムを利用し、約15から約45℃の範囲の温度がしばしば使用できる。
【0058】
別の態様では、酸性ホエーの少なくとも一部を除去する工程は、発酵製品を精密濾過することにより達成できる。一般に、精密濾過は、約0.1から約0.2μmの範囲の細孔サイズを有する膜システムを利用し、約35から約55℃の範囲の温度がしばしば使用できる。
【0059】
さらに別の態様では、酸性ホエーの少なくとも一部を除去する工程は、発酵製品を逆浸透に供することにより達成することができる。一般的に、逆浸透は、より少ないまたは約0.001以下の細孔サイズを有する膜システムを利用し、約15から約45℃の範囲の温度がしばしば使用できる。
【0060】
さらに別の態様では、酸性ホエーの少なくとも一部を除去する工程は、機械的分離プロセスに発酵製品を供することによって達成することができる。多くの場合、機械的分離プロセスは、遠心分離を含むことができるが、他の適切な分離プロセスを使用することもできる。
【0061】
利用される酸ホエー除去技術にかかわらず、酸性ホエーの大部分は発酵製品から除去される。本発明の態様によれば、発酵製品中に存在する酸ホエーの少なくとも約90重量%、少なくとも約92重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約98重量%、または少なくとも約99重量%が、工程(d)または工程(iii)で除去される。除去される酸ホエー材料は、非常に低い固形分を有し、典型的には、約8重量%未満、約7重量%未満、約6.5重量%未満の固形分によって特徴付けされる。
【0062】
ヨーグルトベースの特性に応じて、ヨーグルト製品と酸ホエーの相対量は異なる。一つの態様では、発酵製品中のヨーグルト製品と酸ホエーの重量比は、約35:65から約70:30の範囲であり得る。別の態様では、発酵製品中のヨーグルト製品と酸性ホエーの重量比は、約40:60から約70:30の範囲であり得る。さらに別の態様では、発酵製品中のヨーグルト製品と酸ホエーの重量比は、約45:55から約65:35の範囲であり得る。発酵製品中のヨーグルト製品と酸ホエーの重量比の他の範囲は、この開示から容易に明らかになる。
【0063】
開示された方法は、容器にヨーグルト製品を包装する工程をさらに含むことができる。必要に応じて、この包装工程は、適切な無菌充填/包装システムを使用して、無菌的に実行できる。
【0064】
本発明のさらなる態様では、開示された方法は、ヨーグルト製品と任意の適切な成分を組み合わせ、容器に包装する工程をさらに含むことができる。そのような成分の非限定的な例には、糖/甘味料、香味料、防腐剤(例えば、酵母またはカビの成長を防ぐため)、安定剤、乳化剤、プレバイオティクス物質、特別なプロバイオティクス細菌、ビタミン、ミネラル、オメガ3脂肪酸、植物ステロール、抗酸化剤、または着色剤など、ならびにそれらの任意の混合物または組み合わせが含まれ得る。
【0065】
包装の前に、開示された方法は、約15から約25℃、約15から21℃、または約15から約20度の範囲のといった、適切な温度に冷却する工程をさらに含むことができる。また、包装前または適切な容器に包装した後、ヨーグルト製品を、保存安定性のために熱処理することができる。小売店でのヨーグルト製品の流通および/または販売に使用される可能性があるような、適切な容器を使用してヨーグルト製品を包装することができる。典型的な容器の例示的かつ非限定的な例には、カップ、ボトル、バッグ、またはポーチなどが含まれる。容器は、ガラス、金属、プラスチックなど、およびそれらの組み合わせなどの任意の適切な材料から作ることができる。
【0066】
包装されたヨーグルト製品は一般に、約2から約10℃、約1から約5℃の範囲の冷蔵条件で保管される。冷蔵条件下(2~10℃、または1~5℃)、ヨーグルト製品は、約30から約90日間の範囲の貯蔵安定性、代替的に約30から約60日間の範囲の貯蔵安定性、又は代替的に約30から約45日間の範囲の貯蔵安定性があることができる。
【0067】
所望であれば、本明細書に開示される方法は、ヨーグルト製品の貯蔵安定性を高めるための処理工程をさらに含むことができる。そのような処理工程には、低温殺菌、超高温(UHT)滅菌、高圧処理(HPP)など、およびそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。このような処理の後、約7から約180日間、約7から約120日間、約14から約120日間、又は約30から約150日間の範囲の期間で、冷蔵庫なしで(約20から約25の温度で)、ヨーグルト製品は貯蔵安定的であることができる。
【0068】
本明細書に開示される方法のヨーグルト製品は、通常、比較的多量のタンパク質を含むことができる。一つの態様では、ヨーグルト製品は、約7から約25重量%のタンパク質(例えば、約7から約12重量%のタンパク質)を含むことができる。別の態様では、ヨーグルト製品は、約9から約20重量%のタンパク質(例えば、約9から約12重量%のタンパク質)を含むことができる。さらに別の態様では、ヨーグルト製品は、約8から約13重量%のタンパク質(例えば、約8から約10重量%のタンパク質)を含むことができる。さらに別の態様において、ヨーグルト製品は、約12から約20重量%のタンパク質を含むことができる。
【0069】
ヨーグルト製品のラクトース含有量は、任意の特定の範囲に限定されるものではないが、多くの場合、ヨーグルト製品は、約0.5から約3重量%のラクトース、又は約1から2重量%のラクトースを含むことができる。追加的または代替的に、ヨーグルト製品は有益には、ラクトースとタンパク質の比較的高い重量比(タンパク質:ラクトース)を有することができ、例えば4:1以上、5:1以上、6:1以上、8:1以上、又は10:1以上を有することができる。高レベルのタンパク質含量(例えば、15~20重量%)では、ラクトースの量は1重量%未満(ゼロに近づく)であり得る。従って、本発明のいくつかの態様では、タンパク質:ラクトース比は、50:1を超える、または100:1を超えることができる。以下の例では、タンパク質:ラクトース比は、5:1から6:1の範囲である。
【0070】
さらに、ヨーグルト製品は、約10から約30重量%、約12から約20重量%、約11から約19重量%、または約13から約16重量%の範囲の固形分によって特徴づけることができる。追加的または代替的に、ヨーグルト製品は、約0.75から約2%、または約1から約1.5%の範囲の滴定可能な酸度(乳酸%)によって特徴付けることができる。追加的または代替的に、ヨーグルト製品は、約0.7重量%以下、約0.5重%以下、又は約0.3重量%以下の脂肪含有量、又は約1から約8重量%、又は約2から約7重量%の脂肪含有量によって特徴付けることができる。追加的または代替的に、ヨーグルト製品は、約0.8から約2重量%、又は約0.9から約1.5重量%の鉱物含有量によって特徴付けることができる。
【0071】
本発明の態様と一致するヨーグルト製品を製造するための適切な方法の例示的かつ非限定的な例が、図1に示されている。まず、新鮮な全乳がクリームとスキムミルクに分離される。その後、ここに記載されたような高分子膜システムを介するように、スキムミルク製品が限外濾過に供され、その結果、タンパク質強化ミルク画分としばしば称される保持液を生成する。クリームのような追加のミルク画分を、その後タンパク質強化ミルク画分組み合わせ、所望の量のそれぞれの乳成分(例えば、タンパク質、脂肪、ラクトース、及びミネラル)を有する標準ヨーグルトベースを形成する。
【0072】
図1では、ヨーグルトベースを低温殺菌し、その後、40~45℃の温度に冷却し、ヨーグルトベースにヨーグルト培養物を接種し、接種ヨーグルトベースを目標pH、例えば4.6のpHに達するまでインキュベート(または発酵)する。得られた発酵製品は、凝乳を破壊するために攪拌を施し、その後、典型的には55~65℃の範囲である熱処理工程に供される。次に、発酵製品は、本明細書に記載のセラミック膜システムなどを介した限外濾過に供され、しばしばヨーグルト製品と呼ばれる保持物、および発酵製品からの酸ホエーを含む透過液が得られる。
【0073】
香味料、砂糖/甘味料、および安定剤成分は、図1におけるヨーグルト製品と組み合わされ、その後20~25℃に冷却し、例えばボトル、カップ、又は袋のような適当な容器に実装される(例えば、無菌的に)。実装されたヨーグルト製品は、一般的に、しばしば1~5℃の範囲の冷蔵条件で貯蔵される。
【0074】
本発明の態様と一致するヨーグルト製品を製造するための適切な方法の他の例示的かつ非限定的な例が図2に示されている。図2における工程は、発酵製品を機械的分離工程(セラミック膜システムを有する限外濾過の代わりに、遠心分離などの)に供し、しばしばヨーグルト製品と呼ばれる保持物、および発酵製品からの酸ホエーを含む透過液が得られる点を除き、図1に示されたものと同じである。
【実施例0075】
本発明を以下の実施例によりさらに説明するが、これらの実施例は、本発明の範囲に制限を課すものと決して解釈されるべきではない。ここでの記載を読んだ後、様々な他の態様、修正、及びその均等物が、本発明の精神または添付の特許請求の範囲から逸脱することなく当業者に示唆され得る。
【0076】
総固形分(重量%)は、CEM Turbo Solids and Moisture Analyzer(CEM Corporation、Matthews、North Carolina)による手順SMEDP 15.10 Cに従って測定された。灰は550℃で適当な装置内で点火した後に一定重量で残る残差であり、そのような550℃での処理は、一般的に、主に鉱物である残りの材料と共に、全ての有機物質を典型的に消失する(乳製品の検査のための標準的な方法、第17版(2004)、アメリカ公衆衛生協会、ワシントンDC)。灰試験は、サンプルを550℃で30分間加熱したPhoenix(CEM Microwave Furnace)を使用して実施された。灰分は重量%単位で測定された。ミネラル含有量(重量%単位)は、一般に灰分含有率(重量%)に類似し、したがって、灰試験の結果は、本開示中の全ミネラル含量の定量のために使用される。
【0077】
Perkin Elmer原子吸光分光光度計を使用して、特定のCa、Mg、Na、およびKの含有量を測定した。サンプルをトリクロロ酢酸で処理してタンパク質を沈殿させ、濾液を原子吸光分光光度計で分析した。リン含有量は、誘導結合プラズマ分光法(AOACインターナショナルの公式分析方法、第8版、方法965.17および985.01)で測定した。塩素含有量は、AOACインターナショナルの第8版の公式分析方法、方法963.05、972.27、および986.26;AOACインターナショナル、メリーランド州ゲーサーズバーグ(2005年)によって測定された。滴定可能な酸度(%)は、米国公衆衛生協会の方法15.021、第17版、乳製品検査の標準方法に従って測定された。
【0078】
表のI~VIIIは、本明細書に記載され、図1~2に示された、ヨーグルト製品の製造に関する組成の情報を要約している。最初に、生または新鮮なミルク製品をスキムミルク製品とクリームに分離した。生乳製品、スキムミルク製品、およびクリームのそれぞれの組成を表Iに要約する。スキムミルク製品が、10000ダルトンの分子量カットオフを有する高分子膜システムを使用する、約5℃の温度での限界濾過に供され、より高いタンパク質と固形分を有するヨーグルトベースをもたらす。6.6~6.8のpHでのこのヨーグルトベース(UFスキムミルク)の組成を表Iにまとめ、Hyou IIに詳述する。
【0079】
UFスキムミルクヨーグルトベースは、88~92℃で6~8分間低温殺菌され、~40℃まで冷却され、その後で0.004~0.009重量%の、ラクトバチルス・ブルガリカス及びストレプトコッカス・サーモフィルスを含むヨーグルト培養物を接種され、4.4~4.6のpHに達する時間である4~8時間、~40℃で発酵された。攪拌と、55~60℃で~3分の熱化処理の後、約0.1μmの細孔サイズのセラミック膜システムを使用して、発酵製品を45~55℃で限外濾過し、高タンパク質のヨーグルト製品(スキムギリシャヨーグルト)を得た、その組成が、表Iに要約され、表VIに詳述されている。実質的にすべて(90重量%を超える)の酸ホエーが、セラミック膜限外濾過工程で除去され、発酵製品中のヨーグルト製品と酸ホエーの重量比は約40:60であった。酸性ホエー(透過液)の組成は表IVに詳述されている。
【0080】
別の実験では、UFスキムミルク製品(タンパク質強化)をクリームと組み合わせて、より高いタンパク質、脂肪、および固形物を含むヨーグルトベースを得た。このヨーグルトベース(UFスキムミルク+クリーム)の組成を表Iに要約し、表IIIに詳述する。次に、UFスキムミルク+クリームヨーグルトベースを、上記のUFスキムミルクヨーグルトベースと同様の方法で処理した。得られた発酵製品を、セラミック膜システムを使用して限外濾過に供し、高タンパク質のヨーグルト製品(全ギリシャヨーグルト)を得た。その組成は、表Iに要約され、表VIIに詳述される。酸ホエーの実質的にすべて(90重量%以上)が限外濾過工程で除去され、発酵製品中のヨーグルト製品と酸ホエーの重量比は約50:50であった。酸ホエー(透過液)の組成は表Vに詳述されている。
【0081】
開示された方法の予想外の利点を実証する構成例は、表VIIIに要約されており、異なるタンパク質含有量を有するヨーグルトベースがリストされている(A=3.2重量%、B=4.46重量%、C=5重量%、D=6重量%)。目標または公称10重量%タンパク質含有量を有するギリシャヨーグルト製品を製造するために、ヨーグルト製品100kgあたりに生成されるであろう酸ホエーの推定量(kg単位)を、各ヨーグルトベース(およびヨーグルトベースタンパク質含有量)について表VIIIに示す。有利なことに、ヨーグルトベースのタンパク質含有量を増加させると、生成され、廃棄しなければならない酸性ホエーの量を劇的に減少させることができる。ヨーグルトベース中のタンパク質含有量が3.2から5重量%(または4.46から6重量%)に増加すると、酸ホエー副産物の量を50%まで減らすことができる。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】
【表3】
【0085】
【表4】
【0086】
【表5】
【0087】
【表6】
【0088】
【表7】
【0089】
【表8】
図1
図2