IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ホシザキ電機株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-飲料供給装置 図1
  • 特開-飲料供給装置 図2
  • 特開-飲料供給装置 図3
  • 特開-飲料供給装置 図4
  • 特開-飲料供給装置 図5
  • 特開-飲料供給装置 図6
  • 特開-飲料供給装置 図7
  • 特開-飲料供給装置 図8
  • 特開-飲料供給装置 図9
  • 特開-飲料供給装置 図10
  • 特開-飲料供給装置 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023091214
(43)【公開日】2023-06-30
(54)【発明の名称】飲料供給装置
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/08 20060101AFI20230623BHJP
   A47J 31/40 20060101ALI20230623BHJP
   A47J 31/44 20060101ALI20230623BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
A47J31/40 101
A47J31/44 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021205843
(22)【出願日】2021-12-20
(71)【出願人】
【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100155099
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 裕輔
(74)【代理人】
【識別番号】100147625
【弁理士】
【氏名又は名称】澤田 高志
(74)【代理人】
【識別番号】100190333
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 群司
(72)【発明者】
【氏名】原 英治
(72)【発明者】
【氏名】山岡 清史
(72)【発明者】
【氏名】渡部 守
【テーマコード(参考)】
3E082
4B104
【Fターム(参考)】
3E082AA02
3E082BB01
3E082CC01
3E082CC03
3E082EE01
3E082EE02
3E082FF09
4B104AA23
4B104BA57
4B104BA68
4B104EA08
4B104EA13
(57)【要約】
【課題】飲料生成部にて生成した飲料を載置部に載置した飲用容器に案内する案内部材が飲料生成部の飲料の送出口に対して左右にずれにくくする。
【解決手段】飲料供給装置10は、ハウジング11内にて左右方向に並べて配置された飲料を生成する複数の飲料生成部31と、ハウジング11内にて飲料生成部31で生成された飲料を受ける飲用容器を載置する載置部23と、載置部23の上側に乗せて設置されて複数の飲料生成部31にて生成された各飲料を載置部23に載置された飲用容器に案内する複数の案内部41を有した案内部材40とを備えている。案内部材40は、飲料の導入口44aにおける飲料生成部31の飲料の送出部33aの側部と対向する位置に案内部材40が左右方向に移動するのを規制する移動規制部44b,44cを備えて、案内部材40が左右方向に移動するのを規制している。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング内にて左右方向に並べて配置された飲料を生成する複数の飲料生成部と、
前記ハウジング内にて前記飲料生成部で生成された飲料を受ける飲用容器を載置する載置部と、
前記載置部の上側に乗せて設置されて前記複数の飲料生成部にて生成された各飲料を前記載置部に載置された飲用容器に案内する複数の案内部を有した案内部材とを備え、
前記飲料生成部は生成した飲料を前記案内部に送出する送出口を下端に有した筒形の送出部を有し、
前記案内部材は前記複数の飲料生成部の各送出口の真下に配置されて各送出口から送出される飲料を各案内部に導入させる複数の導入口を有した飲料供給装置であって、
前記案内部材は、複数のうちの少なくとも1つの導入口における前記送出部の側部と対向する位置に、前記案内部材が左右方向に移動するのを規制する移動規制部を備えたことを特徴とする飲料供給装置。
【請求項2】
請求項1に記載の飲料供給装置において、
前記移動規制部は、複数のうちの少なくとも1つの導入口における前記送出部の左側部と対向する位置に設けられて前記案内部材が右方に移動するのを規制する右方移動規制部と、複数のうちの少なくとも1つの導入口における前記送出部の右側部と対向する位置に設けられて前記案内部材が左方に移動するのを規制する左方移動規制部とを備えたことを特徴とする飲料供給装置。
【請求項3】
請求項2に記載の飲料供給装置において、
前記右方移動規制部は前記案内部材の最も左側に配置される前記導入口の左側部に設けられ、前記左方移動規制部は前記案内部材の最も右側に配置される前記導入口の右側部に設けられたことを特徴とする飲料供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料生成部で生成した飲料を載置部に載置したカップ等の飲用容器に供給する飲料供給装置に関し、飲料生成部で生成した飲料を載置部の上側に乗せて設置した案内部材よって載置部に載置した飲用容器に案内して供給する飲料供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には利用者に茶やコーヒー等の飲料を提供する飲料ディスペンサ(飲料供給装置)の発明が開示されている。この飲料ディスペンサは、外装を構成する筐体(ハウジング)を備え、筐体の内部は仕切板によって前部のミキシング機構室と後部の機械室に仕切られている。筐体内のミキシング機構室には、飲料生成部として飲料の粉末原料を貯える3つのキャニスタが左右に並べて設けられ、3つキャニスタの下側に粉末原料と水とを撹拌・混合して飲料を生成する3つのミキシングケースとが左右に並べて設けられている。また、筐体内のミキシング機構室の底部にはカップ等の飲用容器を載置するカップステージと、カップステージに載置したカップ等の飲用容器の左右の側方、後方及び上方を覆う注出部カバーと、カップステージの上側にて3つのミキシングケースで生成された各飲料をカップステージの飲用容器に案内するドリンクガイド(案内部材)とが設けられている。
【0003】
この飲料ディスペンサにおいては、キャニスタ内の粉末原料と原料水となる水とがミキシングケース内に供給されると、ミキシングケース内で粉末原料と水が撹拌・混合されて飲料が生成され、生成された飲料はドリンクガイドによってカップステージに載置したカップ等の飲料容器の上側まで案内されて注出口からカップ等の飲用容器に注出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-102786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の飲料ディスペンサにおいては、ミキシングケース、ドリンクガイド、注出部カバー及びカップステージは、洗浄等のメンテナンスを可能とするために、筐体内に着脱可能に取り付けられている。ドリンクガイド、注出部カバー及びカップステージは、洗浄等のメンテナンスを実行するときの着脱性を高めるために、ねじ等の締結具を用いずに筐体内に取り付けられており、筐体内からドライバー等の工具を用いずに取り外し可能としている。特に、ドリンクガイドは、各ミキシングケースの下側にて注出部カバーの上側に乗せるように設置されている。
【0006】
この種の飲料供給装置においては、カップのような高さの低い飲用容器に飲料を供給可能としているが、小型の水筒やタンブラー等の高さの高い飲用容器に飲料を供給可能とすることが求められている。この場合に、注出部カバーの高さを高くするとともに、ドリンクガイドの配設位置を高くすることで、小型の水筒やタンブラー等の高さの高い飲用容器をカップステージに載置できるようになる。この種の飲料ディスペンサでは、カップステージや注出部カバーは樹脂材を成形加工したものが用いられており、注出部カバーの高さを高くしたときには、注出部カバーの上部が左右方向に歪んで傾くおそれがある。ドリンクガイドは注出部カバーの上側に乗せるように設置されているため、注出部カバーの上部が左右に傾くと、注出部カバーの上側に乗せているドリンクガイドが左右に移動し、ドリンクガイドの飲料の導入口がミキシングケースの飲料の送出口から左右にずれ、ミキシングケースで生成された飲料がドリンクガイドの飲料の導入口で受けられないおそれがある。本発明は、飲料生成部にて生成した飲料を載置部に載置した飲用容器に案内する案内部材が飲料生成部の飲料の送出口に対して左右にずれにくくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記課題を解決するため、ハウジング内にて左右方向に並べて配置された飲料を生成する複数の飲料生成部と、ハウジング内にて飲料生成部で生成された飲料を受ける飲用容器を載置する載置部と、載置部の上側に乗せて設置されて複数の飲料生成部にて生成された各飲料を載置部に載置された飲用容器に案内する複数の案内部を有した案内部材とを備え、飲料生成部は生成した飲料を案内部に送出する送出口を下端に有した筒形の送出部を有し、案内部材は複数の飲料生成部の各送出口の真下に配置されて各送出口から送出される飲料を各案内部に導入させる複数の導入口を有した飲料供給装置であって、案内部材は、複数のうちの少なくとも1つの導入口における送出部の側部と対向する位置に、案内部材が左右方向に移動するのを規制する移動規制部を備えたことを特徴とする飲料供給装置を提供するものである。
【0008】
上記のように構成した飲料供給装置においては、案内部材は、複数のうちの少なくとも1つの導入口における送出部の側部と対向する位置に、案内部材が左右方向に移動するのを規制する移動規制部を備えたので、案内部材が左右方向に移動しにくくなり、案内部材の飲料の導入口が飲料供給部の飲料の送出口の真下の位置から左右方向にずれないようになる。
【0009】
上記のように構成した飲料供給装置においては、移動規制部は、複数のうちの少なくとも1つの導入口における送出部の左側部と対向する位置に設けられて案内部材が右方に移動するのを規制する右方移動規制部と、複数のうちの少なくとも1つの導入口における送出部の右側部と対向する位置に設けられて案内部材が左方に移動するのを規制する左方移動規制部とを備えるのが好ましい。このようにしたときには、案内部材が左右の両方向に移動しにくくなり、案内部材の飲料の導入口が飲料生成部の飲料の送出口の真下の位置から左右の両方向にずれないようになる。
【0010】
上記のように構成した飲料供給装置においては、右方移動規制部は案内部材の最も左側に配置される導入口の左側部に設けられ、左方移動規制部は案内部材の最も右側に配置される導入口の右側部に設けられるのが好ましい。このようにしたときには、案内部材を載置部の上側に乗せて設置するときに、最も左側に配置される送出部の左側に右方移動規制部を位置させるとともに、最も右側に配置される送出部の右側に左方移動規制部を位置させるように前後にスライド移動させることで、右方移動規制部及び左方移動規制部がガイドとなって案内部材を前後に移動させやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の飲料供給装置の正面図である。
図2図1の斜視図である。
図3図1のハウジングの前面パネルと右パネルとを取り外した状態の正面図である。
図4】A-A線での縦方向断面図である。
図5】飲料ガイドを前側に移動させた分解斜視図である。
図6】B-B線で切断した位置で、飲料ガイドの脚部が載置部のカバー部の上壁に設けた突条部と、係合突部に係合して、飲料ガイドが載置部に対して位置決めされた状態を示す斜視図である。
図7】仕切板の後側から見た斜視図であり、一点鎖線で示した円形内の拡大図は仕切板を示さないようにして係合板部と被係合突部等を実線で示した図である。
図8】ベースに形成した原料水供給口に給湯部と給水部が接続された状態を示す概略図である。
図9】飲料ガイドの斜視図(a)、飲料ガイドの蓋部を取り外した状態の斜視図(b)である。
図10】給湯部と給水部の概略図である。
図11】制御装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の飲料供給装置の一実施形態を図面を参照して説明する。本発明の飲料供給装置10は、飲料ディスペンサとも呼ばれるものであり、カップ等の飲用容器内に湯を含めた5種類の温かい茶等の温飲料、冷水(水)を含めた5種類の冷たい茶等の冷飲料を供給可能としている。また、この飲料供給装置10は、カップ等の高さの低い飲用容器以外に、小型の水筒やタンブラー等の高さの高い飲用容器に飲料を供給可能としている。
【0013】
図1図4に示したように、飲料供給装置10は、略直方体形状のハウジング11を備え、ハウジング11内の前部に茶等の飲料を生成するための茶等の粉末原料と湯及び/または冷水(水)とを混合して生成する飲料生成室20と、ハウジング11の後部に機械室21とを備えている。ハウジング11内には内部を前後に仕切る仕切板22が設けられており、ハウジング11内は仕切板22によって飲料生成室20と機械室21とに仕切られている。
【0014】
図1~4に示したように、ハウジング11は前側が開口したハウジング本体12と、ハウジング本体12の前面開口を塞ぐ前面パネル13とを備え、前面パネル13はハウジング本体12の右側部に鉛直軸線回りに回動可能に軸支されている。図1及び図2に示したように、前面パネル13の下部には左右方向の中央部に開口部13aが形成されており、ハウジング11内の飲料生成室20内の下部にはこの開口部13aが形成された位置にカップ等の容器を載置する載置部23が設けられている。この実施形態の載置部23は、カップ等の高さの低い飲用容器に加え、小型の水筒やタンブラーのような高さの高い飲用容器も載置可能としている。
【0015】
図2~5に示したように、載置部23はハウジング11の前側底部に着脱可能に設けられている。載置部23は、カップ等の飲用容器を載置する受台部24と、受台部24の上側を覆うカバー部26とを備えている。受台部24には通水可能にカップ等の飲用容器を載置する簀の子板部25が設けられており、受台部24にて飲用容器から溢出した飲料は簀の子板部25によって下側に排水可能となっている。簀の子板部25の前部には左右方向の中央部にカップ等の飲用容器を置く目印となる円形の凹部よりなる目印部25aが形成されており、この円形の凹部よりなる目印部25aは後述する飲料生成部31で生成された飲料が注ぎ出される飲料ガイド40の飲料注出部42の真下に配置されている。
【0016】
図3図5に示したように、カバー部26は、前側及び下側が開放されて受台部24の上側の左右両側方、後方及び上方を覆うように左右両側壁26a、後壁26b及び上壁26cとを備えている。カバー部26は、左右両側壁26a、後壁26b及び上壁26cを樹脂材により一体的に成形したものである。この実施形態のカバー部26は小型の水筒やタンブラーのようなカップ等の高さの低い飲用容器よりも高さの高い飲用容器を載置可能な高さを有している。
【0017】
図3及び図5に示したように、カバー部26の上壁26cの前部には左右方向の中央部に切欠きよりなる位置決め凹部26dが形成されており、位置決め凹部26dは受台部24の簀の子板部25に形成した飲用容器を置く目印となる目印部25aの真上に配置されている。図3に示したように、上壁26cの位置決め凹部26dには飲料ガイド40の飲料注出部42が配置され、飲料注出部42は位置決め凹部26dに配置されることで飲用容器を置く目印の目印部25aの真上に配置される。図5及び図6に示したように、上壁26cの周縁部には上側に突出する補強用の突条部26eが形成されており、この突条部26eは後述する飲料ガイド40の脚部43の外側部に係合して飲料ガイド40の左右方向に位置決めする機能を有している。図6に示したように、上壁26cの左右両側部の前部と前後方向の中間部には飲料ガイド40の脚部43の前部と後部に係合可能な係合突部26f,26gが形成されており、これらの係合突部26f,26gは飲料ガイド40の脚部43の前部と後部とに係合して飲料ガイド40の前後方向に位置決めしている。
【0018】
図7に示したように、カバー部26の後壁26bの後面上部には後方に突出する左右一対の板状の係合板部(係合部)26hが設けられており、仕切板22には左右一対の係合板部26hと対向する位置にはねじ部材の頭部を用いた前方に突出する被係合突部(被係合部)27が設けられている。係合板部26hは厚み方向が左右方向となるように後方及び上下方向に延びる板状を呈し、左右一対の係合板部26hはこの厚み方向にてねじ部材の頭部よりなる被係合突部27の間隔より少し大きい幅が形成されるように離間した状態で配設されている。左右一対の係合板部26hの間には被係合突部27が係合しており、カバー部26の上部が左右方向に歪んで傾くのを防いでいる。
【0019】
図3に示したように、飲料生成室20には載置部23に載置した容器内に飲料を供給する飲料供給部30が設けられている。この実施形態では、飲料生成室20には湯または冷水と、湯または冷水以外に4種類の温かいまたは冷たい飲料の粉末原料を供給するために4つの飲料供給部30が設けられている。湯または冷水以外の4つの飲料供給部30は実質的に同一の構成となっているので、以後の説明では主として1つの飲料供給部30を用いて説明する。
【0020】
図3及び図4に示したように、飲料供給部30は、載置部23に載置した容器に飲料を供給するものであり、湯及び/または冷水(水)よりなる原料水と飲料の粉末原料とから飲料を生成する飲料生成部31と、飲料生成部31で生成した飲料を載置部23の容器に案内する飲料ガイド40とを備えている。4つの飲料生成部31は飲料生成室20の上部にて左右に並んで配置され、各飲料生成部31は、飲料の粉末原料を貯える粉末原料容器32と、飲料の粉末原料と原料水を混合する混合容器33と、混合容器33内で粉末原料と原料水とを撹拌して混合させる撹拌装置34とを備えている。
【0021】
粉末原料容器32は、茶等の粉末よりなる飲料の粉末原料を貯えるものであり、飲料生成室20に設けたベース14に着脱可能に取り付けられている。粉末原料容器32の底部には粉末原料の搬出口32aが設けられており、粉末原料は搬出口32aから混合容器33に搬出される。粉末原料容器32の下部にはスクリュー32bが設けられており、スクリュー32bはカップリング部材32cを介してモータ32dの駆動が伝達される。モータ32dの回転によってスクリュー32bが回転すると、粉末原料容器32内の粉末原料は搬出口32aから混合容器33内に搬出される。
【0022】
図4に示したように、混合容器33は、粉末原料と湯及び/または冷水(水)よりなる原料水とを撹拌して混合させるものであり、飲料生成室20に設けたベース14に着脱可能に支持されている。混合容器33は粉末原料容器32の下側で開口しており、粉末原料容器32の搬出口32aから搬出される粉末原料は混合容器33内に搬入される。混合容器33の底部には下方に突出する筒形をした飲料の送出部33aが形成されており、送出部33aの下端には飲料の送出口33bが形成されている。混合容器33内で撹拌されて混合された飲料は送出口33bから下側に設けた飲料ガイド40に送出される。
【0023】
図8に示したように、ベース14には混合容器33内に湯及び/または冷水(水)よりなる原料水を供給するための原料水供給口14aが設けられている。原料水供給口14aには後述する給湯部50及び給水部60が接続されており、混合容器33には給湯部50及び/または給水部60から送られる原料水としての湯及び/または冷水が原料水供給口14aを通って供給される。
【0024】
図4に示したように、混合容器33には撹拌装置34が設けられており、撹拌装置34は、混合容器33の後側のベース14に設けた撹拌用モータ34aと、撹拌用モータ34aによって回転する回転軸34dと、回転軸34dの先端に設けられた円板部34eとを備えている。撹拌用モータ34aの出力軸にはカップリング用のマグネット34bが設けられ、回転軸34dの撹拌用モータ34a側となる基端にはカップリング用のマグネット34cが設けられている。回転軸34dはカップリング用のマグネット34b,34cによって撹拌用モータ34aに着脱可能に連結され、撹拌用モータ34aはカップリング用のマグネット34b,34cを介して回転軸34dを回転させる。回転軸34dは混合容器33の底部の送出部33aの上側に延出し、回転軸34dの先端には送出部33aの上側で円板部34eが設けられている。回転軸34dの先端の円板部34eの下面には撹拌羽根34fが設けられており、混合容器33内の粉末原料と原料水とは円板部34eの回転によって撹拌混合されて飲料となる。
【0025】
図3及び図4に示したように、飲料ガイド(案内部材)40は飲料生成部31で生成した飲料を載置部23に載置した飲用容器に案内するものであり、載置部23のカバー部26の上側に支持されている。図9に示したように、飲料ガイド40は、混合容器33の送出口33bの下側から載置部23の前部で左右方向の中央部まで延びる浅い箱形をしたガイド部(案内部)41と、飲料を注出する飲料注出部42と、飲料ガイド40を載置部23のカバー部26の上壁26cの上側に乗せて設置するための左右一対の脚部43とを備え、これらのガイド部41と飲料注出部42と脚部43とは一体的に形成されている。また、飲料ガイド40は、ガイド部41の上側を着脱可能に覆う蓋部44を備えており、ガイド部41の上面開口は飲料の導入口44aを除いて蓋部44により覆われている。
【0026】
図3図4図5及び図9に示したように、飲料ガイド40は4つの飲料生成部31に対応して4つのガイド部41を備えており、各ガイド部41は載置部23の前部で飲料生成部31の飲料の送出口33bの下側から左右方向の中央部まで延びる飲料の通路を備え、この飲料の通路は載置部23の前部で左右方向の中央部が下側となるように下方に傾斜している。各飲料生成部31で生成された飲料は各ガイド部41によって載置部23の前部で左右方向の中央部まで案内される。ガイド部41には飲料の通路の下流位置に飲料注出部42が設けられている。各ガイド部41の飲料の導入部は各飲料生成部31の飲料の送出口33bの真下(直下)に配置されており、蓋部44には飲料の送出口33bの真下に飲料の導入口44aが形成されている。この実施形態では飲料生成部31の筒形の送出部33aの下端部が蓋部44の導入口44a内に僅かに挿通されている。また、送出部33aと導入口44aとの間には隙間が形成されている。蓋部44に形成されている4つの導入口44aは飲料生成部31と同様に左右に並んで配置されている。
【0027】
図3及び図9に示したように、蓋部44には、最も左側に配置される飲料の導入口44aの左側部にて、最も左側に配置される飲料生成部31の飲料の送出部33aの左側部と対向する位置に飲料ガイド40が右方に移動するのを規制する右方移動規制部44bが形成されている。蓋部44には、最も右側に配置される飲料の導入口44aの右側部にて、最も右側に配置される飲料生成部31の飲料の送出部33aの右側部と対向する位置に飲料ガイド40が左方に移動するのを規制する左方移動規制部44cが形成されている。これらの右方移動規制部44bと左方移動規制部44cとは飲料ガイド40が左右方向に移動するのを規制し、各飲料の導入口44aが各飲料生成部31の飲料の送出口33bの真下から左右方向にずれるのを防いでいる。
【0028】
図10に示したように、給湯部50は、載置部23のカップ等の容器で受ける飲料の原料水となる湯を供給するものである。給湯部50は、飲料の原料水となる湯を貯える貯湯タンク51を備えており、貯湯タンク51には水道等の給水源から導出された第1給水管52が接続されている。第1給水管52には第1及び第2給水弁52a,52bが介装されており、給水源の水は第1及び第2給水弁52a,52bを開放することによって貯湯タンク51に供給される。
【0029】
貯湯タンク51にはヒータ53と温度センサ54とが設けられている。ヒータ53は貯湯タンク51内の水(湯)を加熱して湯を生成するものである。温度センサ54は貯湯タンク51内の水(湯)の温度を検出するものである。ヒータ53は温度センサ54の検出温度に基づいて作動するように制御され、貯湯タンク51内の湯はヒータ53によって主に飲むのに適した温度となるように加熱(保温)されている。また、貯湯タンク51内には水位センサ55が設けられており、水位センサ55は貯湯タンク51内の水位を検出する。第1及び第2給水弁52a,52bは水位センサ55の検出水位によって開閉されるように制御され、貯湯タンク51内の水(湯)は所定の水位の範囲となるように維持されている。
【0030】
貯湯タンク51の下部には送湯管56が接続されており、送湯管56には送湯ポンプ57が介装されている。貯湯タンク51内の湯は送湯ポンプ57によって送湯管56に送られる。また、送湯管56には三方弁よりなる第1~第5湯送出弁58a~58eが介装されており、第1~第5湯送出弁58a~58eには第1~第5湯送出管59a~59eが接続されている。第1湯送出管59aの導出端部は左側の飲料供給部30の原料水供給口14aに接続されており、第2湯送出管59bの導出端部は左から2番目の飲料供給部30の原料水供給口14aに接続されており、第3湯送出管59cの導出端部は左から3番目(右から2番目)の飲料供給部30の原料水供給口14aに接続され、第4湯送出管59dの導出端部は右側の飲料供給部30の原料水供給口14aに接続されている。第5湯送出管59eの導出端部は飲料ガイド40の湯または冷水用の飲料注出部42に接続されている。
【0031】
送湯ポンプ57を作動させ、第1~第4湯送出弁58a~58dの何れか1つを開放させることで、貯湯タンク51内の湯は、送湯管56と、開放させた第1~第4湯送出弁58a~58dに対応する第1~第4湯送出管59a~59dとを通って混合容器33内に供給される。また、送湯ポンプ57を作動させ、第5湯送出弁58eを開放させることで、貯湯タンク51内の湯は送湯管56と第5湯送出管59eとを通って載置部23に載置したカップ等の容器に供給される。
【0032】
図10に示したように、給水部60は、載置部23のカップ等の容器で受ける飲料の原料水となる冷水(水)を供給するものである。給水部60は、飲料の原料水となる冷水を生成するための冷却タンク61を備えており、冷却タンク61には冷却水が貯えられている。また、冷却タンク61内には冷凍装置の蒸発管62が設けられており、冷却タンク61内の冷却水は冷凍装置の蒸発管62を循環する冷媒が気化する気化熱によって冷却されている。冷却タンク61内には原料水となる水を冷却するための水冷却管63が設けられている。
【0033】
水冷却管63の水の導入端部には第1給水管52の第1給水弁52aの直ぐ下流側(第1給水弁52aと第2給水弁52bの間)から導出した第2給水管64が接続されており、水道等の給水源の水は第1給水管52の一部と第2給水管64を通って冷却タンク61内の水冷却管63に送出される。水冷却管63の水の導出端部には送水管65が接続されており、水冷却管63により冷却された冷水は送水管65に送出される。送水管65には4つの分岐部65a~65dが設けられており、分岐部65a~65dから導出された管部と送水管65の先端部65eには第1~第5冷水送出弁66a~66eが介装されている。第1~第5冷水送出弁66a~66eには第1~第5冷水送出管67a~67eが接続されており、第1~第5冷水送出管67a~67eの導出端部は第1~第5湯送出管59a~59eの中間部に接続されている。
【0034】
第1給水弁52aと第1~第4冷水送出弁66a~66dの何れか1つとを開放させることで、給水源の水は第1給水管52の一部と第2給水管64を通って冷却タンク61の水冷却管63に送られて冷却されて冷水となる。冷却タンク61内の水冷却管63で冷却された冷水は、送水管65と、開放させた第1~第4冷水送出弁66a~66dに対応する第1~第4冷水送出管67a~67dと、第1~第4冷水送出管67a~67dに対応して接続された第1~第4湯送出管59a~59dとを通って混合容器33内に供給される。また、第1給水弁52aと第5冷水送出弁66eとを開放させることで、給水源の水は、第1給水管52の一部と第2給水管64を通って冷却タンク61の水冷却管63に送られて冷却されて冷水となり、冷却タンク61内の水冷却管63で冷却された冷水は、送水管65と第5冷水送出管67eと第5湯送出管59eとを通って載置部23に載置したカップ等の容器に供給される。
【0035】
図1及び図2に示したように、前面パネル13の前面には開口部13aの上側に飲料供給部30から飲料を供給させるための操作パネル部70が設けられている。操作パネル部70の左右方向の中央部には飲料の種類を表示するための表示用パネル71が設けられ、操作パネル部70の表示用パネル71の左右両側の隣接する位置に飲料供給部30から飲料を供給させる操作をするための供給操作部として接触式供給操作部72と、非接触式供給操作部73とが設けられている。
【0036】
この実施形態では、表示用パネル71の左側に5種類の冷たい飲料を供給するための5つの接触式供給操作部72が上下に並べて配置され、接触式供給操作部72の左側に接触式供給操作部72と同じ飲料を供給するための5つの非接触式供給操作部73が配置されている。また、表示用パネル71の右側に5種類の温かい飲料を供給するための5つの接触式供給操作部74が上下に並べて配置され、接触式供給操作部74の右側に接触式供給操作部74と同じ飲料を供給するための5つの非接触式供給操作部75が配置されている。最も下側を除く接触式供給操作部72,74、非接触式供給操作部73,75は上から順に左側から右側に配置される各飲料供給部30から飲料を供給させる操作信号を出力し、最も下側の接触式供給操作部72,74、非接触式供給操作部73,75は冷水または湯を供給させる操作信号を出力する。
【0037】
図11に示したように、飲料供給装置10は、載置部23に載置した容器に飲料の供給を制御する制御装置80を備えており、制御装置80は、飲料原料搬出用モータ32d、撹拌用モータ34a、第1及び第2給水弁52a,52b、ヒータ53、温度センサ54、水位センサ55、送湯ポンプ57、第1~第5湯送出弁58a~58e、第1~第5冷水送出弁66a~66e及び操作パネル部70に接続されている。
【0038】
制御装置80は、飲料供給部30にて生成した飲料を供給する飲料供給手段として、冷却タンク61内で冷却された冷水(水)を用いた冷飲料をカップ等の容器の容量に応じた量で供給する冷飲料供給手段と、冷却タンク61内で冷却された冷水をカップ等の容器に供給する冷水供給手段と、貯湯タンク51内の湯を用いた温飲料をカップ等の容器の容量に応じた量で供給する温飲料供給手段と、貯湯タンク51内の湯をカップ等の容器に供給する湯供給手段を備えている。
【0039】
上から4つの接触式供給操作部72の何れか1つを押下操作したときの操作信号、または、上から4つの非接触式供給操作部73の何れか1つの前側に手指等の物体をかざして非接触操作したときの操作信号が制御装置80に入力されると、制御装置80は、操作した接触式供給操作部72または非接触式供給操作部73に対応した冷飲料供給手段を実行して飲料供給部30から冷たい飲料を供給するように制御する。最も下側の接触式供給操作部72を押下操作したときの操作信号、または、最も下側の非接触式供給操作部73の前側に手指等の物体をかざして非接触操作したときの操作信号が制御装置80に入力されると、制御装置80は、冷水供給手段を実行して飲料供給部30から冷水を供給するように制御する。
【0040】
上から4つの接触式供給操作部74の何れか1つを押下操作したときの操作信号、または、上から4つの非接触式供給操作部75の何れか1つの前側に手指等の物体をかざして非接触操作したときの操作信号が制御装置80に入力されると、制御装置80は、操作した接触式供給操作部74または非接触式供給操作部75に対応した温飲料供給手段を実行して飲料供給部30から温かい飲料を供給するように制御する。最も下側の接触式供給操作部74を押下操作したときの操作信号、または、最も下側の非接触式供給操作部75の前側に手指等の物体をかざして非接触操作したときの操作信号が制御装置80に入力されると、制御装置80は、湯供給手段を実行して飲料供給部30から湯を供給するように制御する。
【0041】
次に、冷飲料供給手段と、冷水供給手段と、温飲料供給手段及び湯供給手段の制御について説明する。上から4つの接触式供給操作部72の何れか1つを押下操作による操作信号、または、上から4つの非接触式供給操作部73の何れか1つの前側に手指等の物体をかざして非接触操作による操作信号が制御装置80に入力されると、制御装置80は冷飲料供給手段を実行する。制御装置80は、冷飲料供給手段の実行によって、操作した接触式供給操作部72または非接触式供給操作部73に対応する飲料供給部30の飲料原料搬出用モータ32dを作動させ、第1給水弁52aと操作した接触式供給操作部72または非接触式供給操作部73に対応する第1~第4冷水送出弁66a~66dを開放させる。粉末原料容器32内の粉末原料は混合容器33内に搬出され、冷却タンク61内で冷却された冷水は混合容器33内に供給される。また、撹拌装置34の撹拌用モータ34aを作動させることで、混合容器33内に供給された飲料の粉末原料と冷水は撹拌混合されて冷飲料となり、生成された冷飲料はガイド部41を通って飲料注出部42から載置部23のカップ等の飲用容器に注出され、ユーザに冷飲料が供給される。
【0042】
最も下側の接触式供給操作部72を押下操作による操作信号、または、最も下側の非接触式供給操作部73の前側に手指等の物体をかざして非接触操作による操作信号が制御装置80に入力されると、制御装置80は冷水供給手段を実行する。制御装置80は、冷水供給手段段の実行によって、第1給水弁52aと第5冷水送出弁66eを容器に応じた時間で開放させる。冷却タンク61内で冷却された冷水は飲料注出部42から載置部23のカップ等の飲用容器に注出され、ユーザに冷水(冷飲料)が供給される。
【0043】
上から4つの接触式供給操作部74の何れか1つを押下操作による操作信号、または、上から4つの非接触式供給操作部75の何れか1つの前側に手指等の物体をかざして非接触操作による操作信号が制御装置80に入力されると、制御装置80は温飲料供給手段を実行する。制御装置80は、温飲料供給手段の実行により、操作した接触式供給操作部74または非接触式供給操作部75に対応する飲料供給部30の飲料原料搬出用モータ32dを作動させ、送湯ポンプ57を作動させ、操作した接触式供給操作部74または非接触式供給操作部75に対応する第1~第4湯送出弁58a~58dを開放させる。粉末原料容器32内の粉末原料は混合容器33内に搬出され、貯湯タンク51内の湯は混合容器33内に供給される。また、撹拌装置34の撹拌用モータ34aを作動させることで、混合容器33内に供給された飲料の粉末原料と湯は撹拌混合されて温飲料となり、生成された温飲料はガイド部41を通って飲料注出部42から載置部23のカップ等の飲用容器に注出され、ユーザに温飲料が供給される。
【0044】
最も下側の接触式供給操作部74を押下操作による操作信号、または、最も下側の非接触式供給操作部75の前側に手指等の物体をかざして非接触操作による操作信号が制御装置80に入力されると、制御装置80は湯供給手段を実行する。制御装置80は、湯供給手段の実行により、送湯ポンプ57を容器に応じた時間で作動させるとともに第5湯送出弁58eを開放させる。貯湯タンク51内の湯は飲料注出部42から載置部23のカップ等の飲用容器に注出され、ユーザに湯(温飲料)が供給される。
【0045】
この飲料供給装置10においては、洗浄等のメンテナンスをするときの着脱性を良好とするために、載置部23と飲料ガイド40はねじ等の締結具等を用いずにハウジング11内にて着脱可能に取り付けられている。特に、飲料ガイド40は載置部23のカバー部26の上側に乗せて設置されており、飲料ガイド40が載置部23のカバー部26の上側で左右方向にずれるおそれがある。飲料ガイド40が左右方向にずれると、飲料ガイド40の各飲料の導入口44aが各飲料生成部31の飲料の送出口33bの真下の位置から左右にずれるようになり、飲料の送出口33bから送出される飲料を飲料の導入口44aで受けることができないおそれある。
【0046】
この飲料供給装置10においては、飲料ガイド40の左右の脚部43の左右の外側部にはカバー部26の上壁26cの補強用の突条部26eが係合しているので、飲料ガイド40がカバー部26の上側で左右方向に位置決めされて移動しにくくなっている。また、飲料ガイド40の左右の脚部43の前後部にはカバー部26の上壁26cの係合突部26f,26gが係合しているので、飲料ガイド40がカバー部26の上側で前後方向に位置決めされて移動しにくくなっている。このように、飲料ガイド40は、載置部23のカバー部26の上側で前後方向及び左右方向に位置決めされて移動しにくくなっており、飲料ガイド40の各飲料の導入口44aが各飲料生成部31の飲料の送出口33bの真下の位置から左右にずれにくい。
【0047】
しかし、飲料ガイド40の脚部43が補強用の突条部26e、係合突部26f,26gとの係合から離脱したときには、飲料ガイド40の各飲料の導入口44aが各飲料生成部31の飲料の送出口33bの真下の位置から左右にずれるおそれがある。また、この実施形態の飲料供給装置10は、載置部23の受台部24に小型の水筒やタンブラーのような高さの高い飲用容器を載置可能としているので、カバー部26の上部が左右に歪んで傾きやすくなっている。載置部23のカバー部26の後壁26bの後面上部には後方に突出する左右一対の板状の係合板部(係合部)26hが設けられており、仕切板22には左右一対の係合板部26hと対向する位置にはねじ部材の頭部を用いた前方に突出する被係合突部(被係合部)27が設けられており、左右一対の板状の係合板部26hの間に被係合突部27が係合しているので、カバー部26の上部が左右方向に傾きにくくなっている。しかし、被係合突部27が左右一対の板状の係合板部26hの間から離脱したときには、載置部23のカバー部26の上部が左右に傾き、カバー部26の上側に乗せて設置した飲料ガイド40も左右にずれるおそれがある。
【0048】
これに対し、この飲料供給装置10においては、飲料ガイド(案内部材)40は、4つ(複数)のうちの少なくとも1つの飲料の導入口44aにおける飲料生成部31の飲料の送出部33aの側部と対向する位置に、飲料ガイド40が左右方向に移動するのを規制する移動規制部として右方移動規制部44bと左方移動規制部44cとを備えている。右方移動規制部44bは、飲料の導入口44aにおける飲料生成部31の送出部33aの左側部と対向する位置に設けられており、飲料ガイド40が右方に移動するのを規制している。左方移動規制部44cは、飲料の導入口44aにおける飲料生成部31の送出部33aの右側部と対向する位置に設けられており、飲料ガイド40が左方に移動するのを規制している。
【0049】
右方移動規制部44bが飲料生成部31の送出部33aの左側部に対向する位置に設けられているので、飲料ガイド40が載置部23のカバー部26の上側で右方に移動しようとしても、右方移動規制部44bが送出部33aに係止することで、飲料ガイド40が右方に移動するのが規制される。また、左方移動規制部44cが飲料生成部31の送出部33aの右側部に対向する位置に設けられているので、飲料ガイド40が載置部23のカバー部26の上側で左方に移動しようとしても、左方移動規制部44cが送出部33aに係止することで、飲料ガイド40が左方に移動するのが規制される。これにより、飲料ガイド40が左右の両方向に移動しにくくなり、飲料ガイド40の飲料の導入口44aが飲料生成部31の飲料の送出口33bの真下の位置から左右の両方向にずれないようになる。
【0050】
この実施形態の飲料供給装置10においては、移動規制部は右方移動規制部44bと左方移動規制部44cとの両方を備えているが、これに限られるものでなく、移動規制部は右方移動規制部44bと左方移動規制部44cとの一方だけを備えたものであってもよい。また、右方移動規制部44bは飲料ガイド40の最も左側の飲料の導入口44aの左側部に形成したが、これに限られるものでなく、これ以外の飲料の導入口44aの左側部に形成したものであってもよい。同様に、左方移動規制部44cは飲料ガイド40の最も右側の飲料の導入口44aの右側部に形成したが、これに限られるものでなく、これ以外の飲料の導入口44aの右側部に形成したものであってもよい。右方移動規制部44bと左方移動規制部44cとの各々は飲料ガイド40に1つずつ設けるようにしたが、これに限られるものでなく、右方移動規制部44bと左方移動規制部44cとの各々を2つ以上としたものであってもよい。
【0051】
また、右方移動規制部44bは飲料ガイド40の蓋部44の最も左側に配置される導入口44aの左側部に設けられ、左方移動規制部44cは飲料ガイド40の最も右側に配置される導入口44aの右側部に設けられている。飲料ガイド40を載置部23のカバー部26の上側に乗せて設置するときに、最も左側に配置される飲料生成部31の送出部33aの左側に右方移動規制部44bを位置させるとともに、最も右側に配置される飲料生成部31の送出部33aの右側に左方移動規制部44cを位置させるように前後にスライド移動させることで、右方移動規制部44b及び左方移動規制部44cがガイドとなって飲料ガイド40を前後に移動させやすくなる。なお、飲料生成部31の飲料の注出部33aの下端が僅かに飲料の導入口44aに挿通されているが、飲料ガイド40の前部を少し上側に持ち上げて前方に引き出すことで、飲料ガイド40を前方にスライド移動させることができる。また、移動規制部は導入口44aの側部にのみ設けたので、飲料ガイド40は飲料注出部31の送出部33aに引っかかりにくい。特に、導入口44aの後部に移動規制部のような係止する部分が設けられていないので、飲料ガイド40が飲料注出部31の送出部33aに引っかかることなく前後に移動させることができる。
【0052】
10…飲料供給装置、11…ハウジング、23…載置部、31…飲料生成部、33a…送出部、33b…送出口、40…案内部材(飲料ガイド)、41…案内部(ガイド部)、44a…導入口、44b…移動規制部,右方移動規制部、44c…移動規制部,左方移動規制部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11