(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023091291
(43)【公開日】2023-06-30
(54)【発明の名称】プラットフォーム提供装置、方法、プログラム、およびプラットフォーム提供システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/015 20230101AFI20230623BHJP
G06Q 40/04 20120101ALI20230623BHJP
G06Q 40/06 20120101ALI20230623BHJP
G06Q 40/08 20120101ALI20230623BHJP
【FI】
G06Q30/02 470
G06Q40/04
G06Q40/06
G06Q40/08
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021205959
(22)【出願日】2021-12-20
(71)【出願人】
【識別番号】598049322
【氏名又は名称】株式会社三菱UFJ銀行
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】田中 誉俊
【テーマコード(参考)】
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
5L049BB01
5L055BB51
5L055BB55
5L055BB61
(57)【要約】
【課題】複数の商品(例えば、金融商品)の取引を容易に行う。
【解決手段】本発明の一実施形態に係るプラットフォーム提供装置は、複数の商品の取引を実行するためのプラットフォームを提供するプラットフォーム提供部と、前記商品の取引の実行の要求を受け付ける取引要求受付部と、前記要求を受け付けた商品の取引を実行するためのAPIを呼び出して、前記APIの認証後に前記商品の取引を実行するAPI呼出部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の商品の取引を実行するためのプラットフォームを提供するプラットフォーム提供部と、
前記商品の取引の実行の要求を受け付ける取引要求受付部と、
前記要求を受け付けた商品の取引を実行するためのAPIを呼び出して、前記APIの認証後に前記商品の取引を実行するAPI呼出部と
を備えたプラットフォーム提供装置。
【請求項2】
前記複数の商品の取引を実行するためのプラットフォームは、前記プラットフォーム全体で統一された画面である、請求項1に記載のプラットフォーム提供装置。
【請求項3】
前記API呼出部は、前記APIを提供する商品提供装置と顧客端末との認証が成功すると前記商品の取引を実行する、請求項1または2に記載のプラットフォーム提供装置。
【請求項4】
前記プラットフォーム提供部は、顧客の前記商品の取引の履歴に基づいたレコメンドを提示する、請求項1から3のいずれか一項に記載のプラットフォーム提供装置。
【請求項5】
前記商品は、金融商品である、請求項1から4のいずれか一項に記載のプラットフォーム提供装置。
【請求項6】
前記金融商品の取引は、前記金融商品の売買である、請求項5に記載のプラットフォーム提供装置。
【請求項7】
前記取引要求受付部は、前記金融商品の売買の実行の要求を受け付ける、請求項6に記載のプラットフォーム提供装置。
【請求項8】
前記金融商品は、信託と、株式と、保険と、クラウドファンディングと、投資一任と、ロボアドバイザーによる資産運用サービスと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項5から7のいずれか一項に記載のプラットフォーム提供装置。
【請求項9】
プラットフォーム提供装置が実行する方法であって、
複数の商品の取引を実行するためのプラットフォームを提供するステップと、
前記商品の取引の実行の要求を受け付けるステップと、
前記要求を受け付けた商品の取引を実行するためのAPIを呼び出して、前記APIの認証後に前記商品の取引を実行するステップと
を含む方法。
【請求項10】
プラットフォーム提供装置を
複数の商品の取引を実行するためのプラットフォームを提供するプラットフォーム提供部、
前記商品の取引の実行の要求を受け付ける取引要求受付部、
前記要求を受け付けた商品の取引を実行するためのAPIを呼び出して、前記APIの認証後に前記商品の取引を実行するAPI呼出部
として機能させるためのプログラム。
【請求項11】
プラットフォーム提供装置と、商品提供装置と、顧客端末と、を含むプラットフォーム提供システムであって、
複数の商品の取引を実行するためのプラットフォームを前記顧客端末に提供するプラットフォーム提供部と、
前記商品の取引の実行の要求を前記顧客端末から受け付ける取引要求受付部と、
前記要求を受け付けた商品の取引を実行するためのAPIを前記商品提供装置に対して呼び出して、前記APIの認証後に前記商品の取引を実行するAPI呼出部と
を備えたプラットフォーム提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラットフォーム提供装置、方法、プログラム、およびプラットフォーム提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オンラインでの金融商品の取引が知られている(特許文献1)。例えば、顧客は、自身のスマートフォン等を用いて、投資信託の購入、株式の購入といった種々の金融商品の取引を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、複数の金融商品の取引(例えば、投資信託の購入、株式の購入等)を行いたいときに、顧客は、各社(例えば、銀行、証券会社等)が提供するそれぞれのアプケーションプログラムやWebサイトで、各金融商品の取引を行わなければならない場合がある。
【0005】
そこで、本発明では、複数の商品(例えば、金融商品)の取引を容易に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るプラットフォーム提供装置は、複数の商品の取引を実行するためのプラットフォームを提供するプラットフォーム提供部と、前記商品の取引の実行の要求を受け付ける取引要求受付部と、前記要求を受け付けた商品の取引を実行するためのAPIを呼び出して、前記APIの認証後に前記商品の取引を実行するAPI呼出部と、を備える。
【0007】
本発明によれば、複数の商品(例えば、金融商品)の取引を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る各社の金融商品とAPIについて説明するための図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るプラットフォーム提供装置の機能ブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るプラットフォーム提供処理および金融商品取引処理のシーケンス図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る認証処理のシーケンス図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係るプラットフォーム提供処理および金融商品取引処理のフローチャートである。
【
図7】本発明の一実施形態に係る顧客端末に表示される画面の遷移図の一例である。
【
図8】本発明の一実施形態に係るプラットフォーム提供装置のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0010】
本明細書では、複数の金融商品の取引を実行するためのプラットフォームについて説明するが、本発明は、金融商品に限らず任意の商品に適用することができる。
【0011】
<用語の説明>
・本明細書において、「プラットフォーム」とは、プラットフォーム提供装置(詳細については後述する)が提供する、顧客が複数の金融商品の取引を行うことができるオンライン上の場(例えば、Webサイト)である。なお、「プラットフォーム」では、金融商品の情報等の金融に関する情報も提供される。
・本明細書において、「金融商品」とは、各社(例えば、金融機関(例えば、銀行、証券会社、保険会社等)、フィンテック企業等)が提供する、金融取引における商品である。例えば、「金融商品」は、信託(例えば、投資信託、金銭信託等)、株式、保険、クラウドファンディング、投資一任、ロボアドバイザーによる資産運用サービス等である。
・本明細書において、「金融商品の取引」とは、金融商品の売買(つまり、顧客が金融商品を購入すること、あるいは、顧客が金融商品を売却すること)をいう。
【0012】
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る全体の構成を示す図である。プラットフォーム提供システム1は、プラットフォーム提供装置10と、金融商品提供装置20a、20b、20c、20d、20e(以下、金融商品提供装置20と総称する。なお、
図1では、金融商品提供装置20が5つの場合を説明するが、金融商品提供装置20の数はこれに限定されない)と、顧客端末30と、を含む。なお、プラットフォーム提供システム1は、API提供装置15を含んでもよい。以下、それぞれについて説明する。
【0013】
<<プラットフォーム提供装置>>
プラットフォーム提供装置10は、金融に関するプラットフォームを提供する装置である。具体的には、プラットフォーム提供装置10は、顧客が複数の金融商品の取引を行うことができる画面を生成して顧客端末30に表示させる。そして、プラットフォーム提供装置10は、顧客が当該画面に金融商品の取引の実行の要求を入力すると、金融商品提供装置20が提供するAPI(Application Programming Interface)を呼び出して、金融商品の取引を実行する。なお、プラットフォーム提供装置10は、1つまたは複数のコンピュータから構成される。
【0014】
<<金融商品提供装置>>
金融商品提供装置(単に、商品提供装置とも呼ぶ)20は、金融商品を提供する企業(例えば、金融機関、フィンテック企業等)が運営するサーバである。金融商品提供装置20は、プラットフォーム提供装置10にAPI(Application Programming Interface)を提供する。なお、各金融商品提供装置20は、1つまたは複数のコンピュータから構成される。
【0015】
なお、プラットフォーム提供装置10が、API提供装置(各金融商品提供装置20(
図1の例では、金融商品提供装置20dおよび金融商品提供装置20e)を管理する装置)15のAPIを呼び出して、API提供装置15が、各金融商品提供装置20に処理を実行させるようにしてもよい(例えば、各金融商品提供装置20のAPIを呼び出してもよいし、各金融商品提供装置20とバッチ処理等にてファイル連携してもよい)。
【0016】
<<顧客端末>>
顧客端末30は、プラットフォーム提供装置10が提供するプラットフォームのサービスを利用するときに顧客が用いる端末である。顧客端末30は、プラットフォーム提供装置10および金融商品提供装置20とデータを送受信することができる。例えば、顧客端末30は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等である。
【0017】
<各社の金融商品とAPI>
図2は、本発明の一実施形態に係る各社の金融商品とAPIについて説明するための図である。
【0018】
各金融商品提供装置20は、金融商品を提供する各企業によって運営される。
図2では、A社が金融商品提供装置20aを運営し、B社が金融商品提供装置20bを運営し、C社が金融商品提供装置20cを運営しているとする。
【0019】
各金融商品提供装置20は、プラットフォームを介して、1つまたは複数の金融商品を提供する。
図2では、A社が金融商品1を提供し、B社が金融商品2-1および2-2を提供し、C社が金融商品3-1および3-2を提供しているとする。
【0020】
各金融商品提供装置20は、プラットフォーム提供装置10にAPIを提供する。APIは、1つの金融商品の取引を実行することができるAPI(
図2のA社の金融商品1のAPI、B社の金融商品2-1のAPI、B社の金融商品2-2のAPI)であってもよいし、複数の金融商品の取引を実行することができるAPI(
図2のC社の金融商品3-1と金融商品3-2のAPI)であってもよい。
【0021】
<機能ブロック>
図3は、本発明の一実施形態に係るプラットフォーム提供装置10の機能ブロック図である。プラットフォーム提供装置10は、プラットフォーム提供部101と、取引要求受付部102と、API呼出部103と、を備えることができる。また、プラットフォーム提供装置10は、プログラムを実行することで、プラットフォーム提供部101、取引要求受付部102、API呼出部103として機能することができる。以下、それぞれについて説明する。
【0022】
プラットフォーム提供部101は、複数の金融商品の取引を実行するためのプラットフォームを顧客端末30に提供する。具体的には、プラットフォーム提供部101は、顧客が複数の金融商品の取引を行うことができる画面を生成して顧客端末30に表示させる。
【0023】
<<プラットフォーム>>
ここで、プラットフォームについて説明する。プラットフォーム(つまり、顧客が複数の金融商品の取引を行うことができる画面(例えば、金融商品の説明が記載された画面、金融商品の取引の実行の要求を入力する画面等))は、プラットフォーム全体で統一されたユーザインタフェース(画面)である(例えば、プラットフォーム内で共通のウェブデザインが採用される)。そのため、顧客は、どの企業が提供するどの金融商品であっても、同一の操作感で金融商品の取引を行うことができる。
【0024】
取引要求受付部102は、1つまたは複数の金融商品の取引の実行の要求を顧客端末30から受け付ける。具体的には、取引要求受付部102は、顧客が顧客端末30に表示されたプラットフォームの画面に入力した、取引の実行を要求する1つまたは複数の金融商品を特定するための情報を顧客端末30から受信する。
【0025】
API呼出部103は、取引要求受付部102が受け付けた1つまたは複数の金融商品に応じたAPI(つまり、当該金融商品の取引を実行するための1つまたは複数のAPI)を金融商品提供装置20に対して呼び出す。API呼出部103は、APIの認証後に金融商品の取引を実行する。
【0026】
<<APIの認証>>
ここで、APIの認証について説明する。APIを利用するための認証(つまり、プラットフォーム提供装置10にアクセス権限を付与するための認証)は、金融商品提供装置20と顧客端末30との間で行われる。具体的には、プラットフォーム提供部101は、金融商品の取引の実行の要求が受け付けられると、プラットフォームの画面から金融商品提供装置20が提供する認証の画面へ遷移させて、顧客に認証情報を入力させる。そのため、顧客は、自身の認証情報(例えば、IDおよびパスワード)を第三者に提供することなく、金融商品の取引を行うことができる。なお、APIごとに、プラットフォーム提供装置10のアクセス権限の有効期限を設定するようにしてもよい。
【0027】
<処理方法>
図4は、本発明の一実施形態に係るプラットフォーム提供処理および金融商品取引処理のシーケンス図である。
【0028】
ステップ1(S1)において、プラットフォーム提供装置10は、複数の金融商品の取引を実行するためのプラットフォームを顧客端末30に提供する。具体的には、プラットフォーム提供装置10は、顧客が複数の金融商品の取引を行うことができる画面を生成して、顧客端末30に表示させる。
【0029】
ステップ2(S2)において、顧客端末30が、1つまたは複数の金融商品の取引の実行をプラットフォーム提供装置10に対して要求したとする。具体的には、顧客端末30は、顧客が顧客端末30に表示されたS1のプラットフォームの画面に入力した、取引の実行を要求する1つまたは複数の金融商品を特定するための情報をプラットフォーム提供装置10へ送信する。
【0030】
その後、プラットフォーム提供装置10は、S2で取引の実行を要求された1つまたは複数の金融商品に応じたAPI(つまり、当該金融商品の取引を実行するための1つまたは複数のAPI)を呼び出す。具体的には、プラットフォーム提供装置10は、金融商品提供装置20a、20b、20cの少なくとも1つに対してAPIを呼び出す(つまり、ステップ3-1~5-1、ステップ3-2~5-2、ステップ3-3~5-3の少なくとも1つが実行される)。
【0031】
[金融商品提供装置20aのAPIを呼び出す場合]
・ステップ3-1(S3-1)において、プラットフォーム提供装置10は、金融商品提供装置20aのAPIを呼び出す。
・ステップ4-1(S4-1)において、金融商品提供装置20aと顧客端末30との間で認証が行われる。
・ステップ5-1(S5-1)において、プラットフォーム提供装置10は、S4-1の認証が成功すると、金融商品の取引を実行する。
【0032】
[金融商品提供装置20bのAPIを呼び出す場合]
・ステップ3-2(S3-2)において、プラットフォーム提供装置10は、金融商品提供装置20bのAPIを呼び出す。
・ステップ4-2(S4-2)において、金融商品提供装置20bと顧客端末30との間で認証が行われる。
・ステップ5-2(S5-2)において、プラットフォーム提供装置10は、S4-2の認証が成功すると、金融商品の取引を実行する。
【0033】
[金融商品提供装置20cのAPIを呼び出す場合]
・ステップ3-3(S3-3)において、プラットフォーム提供装置10は、金融商品提供装置20cのAPIを呼び出す。
・ステップ4-3(S4-3)において、金融商品提供装置20cと顧客端末30との間で認証が行われる。
・ステップ5-3(S5-3)において、プラットフォーム提供装置10は、S4-3の認証が成功すると、金融商品の取引を実行する。
【0034】
図5は、本発明の一実施形態に係る認証処理のシーケンス図である。
図5のS11~S14は、
図4のS4-1、S4-2、S4-3に相当する。
【0035】
【0036】
ステップ11(S11)において、金融商品提供装置20は、顧客が認証情報(例えば、顧客のIDおよびパスワード)を入力するための画面を生成して、顧客端末30に表示させる。
【0037】
ステップ12(S12)において、顧客端末30は、顧客が顧客端末30に入力した認証情報(例えば、顧客のIDおよびパスワード)を金融商品提供装置20へ送信する。
【0038】
ステップ13(S13)において、金融商品提供装置20は、S12で受信した認証情報を用いて顧客を認証する。
【0039】
ステップ14(S14)において、金融商品提供装置20は、S13の認証が成功すると、プラットフォーム提供装置10にアクセス権限を付与する。アクセス権限を付与されたプラットフォーム提供装置10は、金融商品の取引の実行が可能となる。
【0040】
その後、
図4のS5が実行されて、プラットフォームの画面が顧客端末30に表示される。
【0041】
図6は、本発明の一実施形態に係るプラットフォーム提供処理および金融商品取引処理のフローチャートである。
【0042】
ステップ101(S101)において、プラットフォーム提供部101は、金融に関するプラットフォームのサービスへログインするための画面を顧客端末30に表示させる。ログイン後、ステップ102へ進む。
【0043】
ステップ102(S102)において、プラットフォーム提供部101は、金融に関するプラットフォームを顧客端末30に提供する。具体的には、プラットフォーム提供部101は、顧客が複数の金融商品の取引を行うことができる画面を生成して顧客端末30に表示させる。
【0044】
ステップ103(S103)において、取引要求受付部102は、1つまたは複数の金融商品の取引の実行の要求を顧客端末30から受け付ける。具体的には、取引要求受付部102は、顧客が顧客端末30に表示されたS102のプラットフォームの画面に入力した、取引の実行を要求する1つまたは複数の金融商品を特定するための情報を顧客端末30から受信する。
【0045】
ステップ104(S104)において、API呼出部103は、S103で受け付けた1つまたは複数の金融商品に応じたAPI(つまり、当該金融商品の取引を実行するための1つまたは複数のAPI)を呼び出す。
【0046】
ステップ105(S105)において、API呼出部103は、APIを提供する金融商品提供装置20と顧客端末30との認証が成功すると、金融商品提供装置20からアクセス権限が付与されて金融商品の取引の実行が可能となる。
【0047】
ステップ106(S106)において、API呼出部103は、金融商品の取引を実行する。
【0048】
<画面>
図7は、本発明の一実施形態に係る顧客端末30に表示される画面の遷移図の一例である。
【0049】
ステップ1001(S1001)において、金融に関するプラットフォームのサービスへログインするための画面が表示される。S1001の画面は、プラットフォーム提供装置10によって提供される。ログイン後、ステップ1002へ進む。
【0050】
ステップ1002(S1002)において、複数の金融商品の説明が記載された画面(プラットフォームの画面)が表示される。S1002の画面は、プラットフォーム提供装置10によって提供される。顧客が取引を行いたい所望の金融商品を選択すると(例えば、"ショッピングカートへ"を選択すると)、当該金融商品がショッピングカートのリストに加えられる。例えば、金融商品1と金融商品2-2が選択されたとする。
【0051】
ステップ1003(S1003)において、ショッピングカート内の金融商品のリストが表示されたとする。S1003の画面は、プラットフォーム提供装置10によって提供される。顧客が金融商品の取引の実行の要求を入力すると(例えば、"取引実行"を選択すると)、各金融商品の認証の画面に遷移する。
【0052】
S1003で、例えば、金融商品1の取引の実行の要求が入力されると、金融商品1の認証が行われる(ステップ1004-1およびステップ1005-1)。
【0053】
ステップ1004-1(S1004-1)において、S1003で取引の実行が要求された金融商品のAPIを利用するための認証画面が表示される。S1004-1の画面は、金融商品提供装置20によって提供される。APIを提供する金融商品提供装置20と顧客端末30との認証が成功すると金融商品の取引が実行され、ステップ1005-1へ進む。
【0054】
ステップ1005-1(S1005-1)において、プラットフォーム提供装置10が提供するプラットフォームの画面へ戻る。
【0055】
S1003で、例えば、金融商品2-2の取引の実行の要求が入力されると、金融商品2-2の認証が行われる(ステップ1004-2およびステップ1005-2)。
【0056】
ステップ1004-2(S1004-2)において、S1003で取引の実行が要求された金融商品のAPIを利用するための認証画面が表示される。S1004-2の画面は、金融商品提供装置20によって提供される。APIを提供する金融商品提供装置20と顧客端末30との認証が成功すると金融商品の取引が実行され、ステップ1005-2へ進む。
【0057】
ステップ1005-2(S1005-2)において、プラットフォーム提供装置10が提供するプラットフォームの画面へ戻る。
【0058】
<金融に関する情報の提示>
本発明の一実施形態では、プラットフォーム提供装置10は、金融に関する情報を顧客端末30に提示することができる。例えば、プラットフォーム提供装置10は、顧客の金融商品の取引の履歴に基づいたレコメンド(ポートフォリオ等)を提示することができる。また、プラットフォーム提供装置10は、顧客の属性(年齢、興味または関心等)に応じたニュース、コラム、同一期間内によく取引されている商品、類似属性の顧客が閲覧、取引している情報や商品等を提示することができる。
【0059】
<情報管理>
本発明の一実施形態では、プラットフォーム提供装置10は、プラットフォーム提供装置10が扱う情報を、個人情報と個人情報以外の情報とに分けて管理するようにしてもよい。例えば、プラットフォーム提供装置10は、個人情報を金融機関の顧客カードと同様のセキュリティで管理し、個人情報以外の情報をマーケティングに用いることができる。
【0060】
<効果>
本発明の一実施形態では、顧客は、プラットフォーム全体で統一されたユーザインタフェース(画面)を介して、各社が提供する各種の金融商品の取引を行うことができる。そのため、顧客は、金融機関やフィンテック企業が提供するアプリケーションプログラムやWebサイトごとの金融商品の取引の操作を把握することなく、どの企業が提供するどの金融商品であっても、同一の操作感で金融商品の取引を行うことができる。さらに、APIを利用するための認証は、金融商品提供装置と顧客端末との間で行われるので、顧客は、自身の認証情報(例えば、IDおよびパスワード)を第三者に提供しなくてもよい。このように、顧客が容易に金融商品を取引しつつ、高いセキュリティを担保することができる。
【0061】
<ハードウェア構成>
図8は、本発明の一実施形態に係るプラットフォーム提供装置10のハードウェア構成図である。
【0062】
図8に示すように、プラットフォーム提供装置10は、CPU(Central Processing Unit)1001、ROM(Read Only Memory)1002、RAM(Random Access Memory)1003を有する。CPU1001、ROM1002、RAM1003は、いわゆるコンピュータを形成する。また、プラットフォーム提供装置10は、補助記憶装置1004、表示装置1005、操作装置1006、I/F(Interface)装置1007、ドライブ装置1008を有する。なお、プラットフォーム提供装置10の各ハードウェアは、バスBを介して相互に接続されている。
【0063】
CPU1001は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムを実行する演算デバイスである。
【0064】
ROM1002は、不揮発性メモリである。ROM1002は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムをCPU1001が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する主記憶デバイスとして機能する。具体的には、ROM1002は、BIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラム等を格納する、主記憶デバイスとして機能する。
【0065】
RAM1003は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の揮発性メモリである。RAM1003は、補助記憶装置1004にインストールされている各種プログラムがCPU1001によって実行される際に展開される作業領域を提供する、主記憶デバイスとして機能する。
【0066】
補助記憶装置1004は、各種プログラムや、各種プログラムが実行される際に用いられる情報を格納する補助記憶デバイスである。
【0067】
表示装置1005は、プラットフォーム提供装置10の内部状態等を表示する表示デバイスである。
【0068】
操作装置1006は、プラットフォーム提供装置10の管理者がプラットフォーム提供装置10に対して各種指示を入力する入力デバイスである。
【0069】
I/F装置1007は、ネットワークに接続し、他の装置と通信を行うための通信デバイスである。
【0070】
ドライブ装置1008は記憶媒体1009をセットするためのデバイスである。ここでいう記憶媒体1009には、CD-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記憶媒体1009には、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等が含まれていてもよい。
【0071】
なお、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、例えば、配布された記憶媒体1009がドライブ装置1008にセットされ、該記憶媒体1009に記録された各種プログラムがドライブ装置1008により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶装置1004にインストールされる各種プログラムは、I/F装置1007を介して、ネットワークよりダウンロードされることでインストールされてもよい。
【0072】
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせ等、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0073】
1 プラットフォーム提供システム
10 プラットフォーム提供装置
15 API提供装置
20 金融商品提供装置
30 顧客端末
101 プラットフォーム提供部
102 取引要求受付部
103 API呼出部
1001 CPU
1002 ROM
1003 RAM
1004 補助記憶装置
1005 表示装置
1006 操作装置
1007 I/F装置
1008 ドライブ装置
1009 記憶媒体
【手続補正書】
【提出日】2023-04-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の金融商品の売買を実行するためのプラットフォームを提供するプラットフォーム提供部と、
前記複数の金融商品の売買の実行の要求を受け付ける取引要求受付部と、
前記要求を受け付けた各金融商品の売買を実行するための各APIを呼び出して、前記各APIを提供する金融商品提供装置と顧客端末の間での認証が成功してプラットフォーム提供装置に前記各APIのアクセス権限が付与されると、前記各金融商品の売買を実行し、前記アクセス権限は前記APIごとに有効期限が設定されている、API呼出部と
を備えたプラットフォーム提供装置。
【請求項2】
前記複数の金融商品の売買を実行するためのプラットフォームは、前記プラットフォーム全体で統一された画面である、請求項1に記載のプラットフォーム提供装置。
【請求項3】
前記プラットフォーム提供部は、顧客の前記金融商品の売買の履歴に基づいたレコメンドを提示する、請求項1または2に記載のプラットフォーム提供装置。
【請求項4】
前記金融商品は、信託と、株式と、保険と、クラウドファンディングと、投資一任と、ロボアドバイザーによる資産運用サービスと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のプラットフォーム提供装置。
【請求項5】
プラットフォーム提供装置が実行する方法であって、
複数の金融商品の売買を実行するためのプラットフォームを提供するステップと、
前記複数の金融商品の売買の実行の要求を受け付けるステップと、
前記要求を受け付けた各金融商品の売買を実行するための各APIを呼び出して、前記各APIを提供する金融商品提供装置と顧客端末の間での認証が成功して前記プラットフォーム提供装置に前記各APIのアクセス権限が付与されると、前記各金融商品の売買を実行し、前記アクセス権限は前記APIごとに有効期限が設定されている、ステップと
を含む方法。
【請求項6】
プラットフォーム提供装置を
複数の金融商品の売買を実行するためのプラットフォームを提供するプラットフォーム提供部、
前記複数の金融商品の売買の実行の要求を受け付ける取引要求受付部、
前記要求を受け付けた各金融商品の売買を実行するための各APIを呼び出して、前記各APIを提供する金融商品提供装置と顧客端末の間での認証が成功して前記プラットフォーム提供装置に前記各APIのアクセス権限が付与されると、前記各金融商品の売買を実行し、前記アクセス権限は前記APIごとに有効期限が設定されている、API呼出部
として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
プラットフォーム提供装置と、金融商品提供装置と、顧客端末と、を含むプラットフォーム提供システムであって、
複数の金融商品の売買を実行するためのプラットフォームを前記顧客端末に提供するプラットフォーム提供部と、
前記複数の金融商品の売買の実行の要求を前記顧客端末から受け付ける取引要求受付部と、
前記要求を受け付けた各金融商品の売買を実行するための各APIを前記金融商品提供装置に対して呼び出して、前記各APIを提供する金融商品提供装置と前記顧客端末の間での認証が成功して前記プラットフォーム提供装置に前記各APIのアクセス権限が付与されると、前記各金融商品の売買を実行し、前記アクセス権限は前記APIごとに有効期限が設定されている、API呼出部と
を備えたプラットフォーム提供システム。