(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023009144
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】医療デバイスの包装
(51)【国際特許分類】
B65D 75/36 20060101AFI20230112BHJP
B65D 81/20 20060101ALI20230112BHJP
A61J 1/14 20230101ALI20230112BHJP
【FI】
B65D75/36
B65D81/20
A61J1/00 430
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022177994
(22)【出願日】2022-11-07
(62)【分割の表示】P 2020131653の分割
【原出願日】2015-11-06
(31)【優先権主張番号】62/077,132
(32)【優先日】2014-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】503360296
【氏名又は名称】コリウム, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】エイドリアン エル. ファッセ
(72)【発明者】
【氏名】パーミンダー シン
【テーマコード(参考)】
3E067
4C047
【Fターム(参考)】
3E067AA11
3E067AB83
3E067AC01
3E067BA01A
3E067BB11A
3E067BB12A
3E067BB14A
3E067CA04
3E067CA24
3E067EA04
3E067EB27
3E067EE18
3E067FB02
3E067FB12
3E067FC01
3E067GA30
3E067GB01
3E067GC05
3E067GD01
3E067GD07
4C047AA31
4C047BB03
4C047BB04
4C047BB11
4C047BB12
4C047BB13
4C047BB17
4C047CC30
4C047DD03
4C047DD22
4C047DD32
4C047GG11
(57)【要約】
【課題】医療デバイスの包装の提供。
【解決手段】送達システム等の医療デバイスおよびシステムを含む、デバイスの滅菌エンクロージャを提供する、包装システムが、説明される。包装システムは、一次チャンバから成り、障壁によって被覆される少なくとも1つの通気口または開口部を含む。一側面では、医療デバイスまたは送達システムのためのパッケージが、検討される。一実施形態では、パッケージは、概して、第1の略平面部材と、第2の略平面部材と、第1のシールと、第1および/または第2の平面部材のうちの少なくとも1つ内に形成される少なくとも1つの開口部と、少なくとも1つの開口部の少なくとも一部を被覆する少なくとも1つの耐微生物性障壁と、第2のシールまたはシール可能部材とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置またはシステムまたは方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2014年11月7日に出願された米国仮出願第62/077,132号の利益を主張するものであり、該仮出願は、その全体が参照により本明細書中に援用される。
【0002】
本開示は、概して、滅菌およびシールされ得る、デバイス包装と、その関連特徴とに関する。包装は、好ましくは、通気性微生物障壁を含む、1つまたはそれを上回る通気口または開口部を含む。
【背景技術】
【0003】
デバイス、特に医療デバイスのための包装は、当技術分野において周知である。包装は、様々であって、とりわけ、医療グレード紙、フィルム、ファイバベースの材料、箔から形成される、パウチを含む。多くの医療デバイスは、無菌環境で生産され、および/または包装の滅菌を要求する。包装を滅菌し、無菌状態を維持する能力は、特に、身体に埋め込まれる、または別様にそこに接触する医療デバイスが、感染症を防止するために有効である。
【0004】
MicroCor(R)製品は、薬剤の経真皮的送達のための生体分解性微小構造パッチ技術である。MicroCor(R)製品は、無菌環境で生産されなければならず、約12時間のバッチ乾燥プロセスを要求する。包装は、窒素下で密閉シールされ、デバイスの無菌状態を維持するために、ゼロまたはほぼゼロO2およびMVTR透過率を有することが要求される。無菌条件下での処理および包装は、無菌処理および機器における莫大な投資を要求し、かつ広大な空間を要求するであろう。
【0005】
現在、デバイスおよび送達システムの滅菌包装の必要性がある。そのような必要性は、特に、規制基準を満たし、および/またはデバイスの有効性を維持するために、いったんデバイスが包装内に設置されると、包装の付加的処理を要求する、医療デバイスおよび送達システム等のデバイスに認められる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に説明および図示される以下の側面ならびに実施形態は、例示かつ例証であることが意図され、範囲を限定することを意図するものではない。
【0007】
一側面では、医療デバイスまたは送達システムのためのパッケージが、検討される。一実施形態では、パッケージは、概して、第1の略平面部材と、第2の略平面部材と、第1のシールと、第1および/または第2の平面部材のうちの少なくとも1つ内に形成される少なくとも1つの開口部と、少なくとも1つの開口部の少なくとも一部を被覆する少なくとも1つの耐微生物性障壁と、第2のシールまたはシール可能部材とを備える。別の実施形態では、パッケージは、概して、第1の区分および第1の区分に隣接する第2の区分を有する、略平面部材を備える。パッケージは、医療デバイスまたは送達システムを受容するための少なくとも1つの空洞を含む。実施形態では、第1の平面部材/区分または第2の平面部材/区分のうちの少なくとも1つは、1つまたはそれを上回る空洞を含む。第1および第2の平面部材/区分は、第1および第2の平面部材/区分が対置されると、空洞が被覆されるように対置可能である。ある実施形態では、第1の平面部材/区分は、少なくとも第2の平面部材の空洞/区分を被覆する。
【0008】
ある実施形態では、第1のシールは、第1の平面部材/区分を第2の平面部材/区分にシールするために、第1の平面部材/区分と第2の平面部材/区分との間に位置付けられる。別の実施形態では、第1のシールは、第1の平面部材/区分または第2の平面部材/区分の一方または両方の周縁において、第1の平面部材/区分および第2の平面部材/区分をシールする。
【0009】
ある実施形態では、第2のシール可能部材は、空洞が少なくとも1つの開口部ともはや連通しないように、少なくとも1つの開口部と空洞との間の位置において、第1および第2の平面部材/区分をともに接着する。
【0010】
実施形態では、障壁は、抗微生物性材料から形成される。他の実施形態では、障壁は、微生物遮断性材料から形成される。さらなる実施形態では、抗微生物性材料または微生物遮断性材料は、ポリオレフィンファイバから成る。なおもさらなる実施形態では、ポリオレフィンは、ポリエチレンまたはポリプロピレンから選択される。付加的実施形態では、ポリオレフィンファイバは、不織布である。
【0011】
実施形態では、少なくとも1つの開口部は、第1の平面部材または区分内に形成され、障壁は、障壁が少なくとも1つの開口部の全体を被覆するように、第1の平面部材または区分に取り付けられる。さらなる実施形態では、少なくとも1つの開口部は、第2の平面部材または区分内に形成され、障壁は、障壁が少なくとも1つの開口部の全体を被覆するように、第2の平面部材または区分に取り付けられる。
【0012】
実施形態では、障壁シールは、第1の平面部材または区分と障壁との間に位置付けられ、障壁を第1の平面部材または区分に固着させる。他の実施形態では、障壁シールは、第2の平面部材または区分と障壁との間に位置付けられ、障壁を第2の平面部材または区分に固着させる。さらなる実施形態では、障壁は、通気性障壁である。
【0013】
実施形態では、第1の平面部材または区分または第2の平面部材または区分のうちの少なくとも1つは、ガス不浸透性ポリマーおよび/または金属箔から選択される材料から形成される。さらなる実施形態では、第1および第2の平面部材または区分はそれぞれ、金属箔から形成される。付加的実施形態では、金属箔は、アルミニウム箔、およびステンレス鋼箔から選択される。
【0014】
実施形態では、第1のシール、第2のシール、および/または障壁シールのうちの少なくとも1つは、接着剤コーティングから形成される。付加的実施形態では、接着剤コーティングは、熱シール可能接着剤コーティングおよび圧力シール可能接着剤コーティングから選択される。
【0015】
実施形態では、パッケージは、乾燥剤を含む。いくつかの実施形態では、パッケージの内部は、第1の平面部材または区分および第2の平面部材または区分がともにシールされると、無菌となる。さらなる実施形態では、空洞は、長方形、正方形、多角形、卵形、または円形から選択される形状を有する。
【0016】
実施形態では、第1の平面部材または区分は、第1および第2の平面部材または区分がともにシールされると、縁において第2の平面部材または区分の少なくとも一部に覆い被さる。さらなる実施形態では、第1の平面部材または区分および第2の平面部材または区分はそれぞれ、外側周縁を有し、外側周縁の少なくとも一部は、第1および第2の平面部材または区分がともにシールされると、実質的に整合される。
【0017】
実施形態では、第2のシールは、第1および第2の平面部材または区分の周縁の2つの側面において第1のシールに交差する。他の実施形態では、少なくとも1つの開口部は、少なくとも2つの開口部を含む。さらなる実施形態では、少なくとも2つの開口部は、単一障壁によって被覆される。他の実施形態では、少なくとも2つの開口部はそれぞれ、個別の障壁によって被覆される。
【0018】
別の側面では、医療デバイスまたは送達システムを含有する無菌パッケージを調製する方法が、検討される。本方法は、概して、医療デバイスまたは送達システムを本明細書に説明されるようなパッケージの空洞内に設置するステップと、第1のシールにおいて、第1の略平面部材または区分を第2の略平面部材または区分にシールするステップと、シールされたパッケージを密閉シールするステップと、空洞が少なくとも1つの開口部ともはや連通しないように、第2のシールにおいて、第1の平面部材または区分を第2の平面部材または区分にシールするステップとを含む。実施形態では、本方法はさらに、少なくとも1つの開口部を含有するシールされた第1および第2の平面部材または区分の一部を除去するステップを含む。さらなる実施形態では、密閉シールするステップは、真空乾燥、窒素パージ、熱乾燥、および最終滅菌のうちの少なくとも1つから選択されるプロセスを含む。他の実施形態では、密閉シールするステップは、真空乾燥、窒素パージ、熱乾燥、および最終滅菌から選択されるプロセスの少なくとも2つのものの組み合わせから選択されるプロセスを含む。
【0019】
実施形態では、本方法は、第1のシールするステップ後、パッケージを滅菌するステップを含む。いくつかの実施形態では、滅菌するステップは、エチレンオキシド滅菌、ガンマ電子ビーム滅菌、および/または低温酸化滅菌のうちの少なくとも1つから選択される。さらなる実施形態では、滅菌するステップは、エチレンオキシド滅菌、ガンマ電子ビーム滅菌、および低温酸化滅菌の2つまたはそれを上回るものの組み合わせを含む。
【0020】
本包装、方法、および同等物の付加的実施形態は、以下の説明、図面、実施例、および請求項から明らかとなるであろう。前述および以下の説明から理解され得るように、本明細書に説明されるあらゆる特徴およびそのような特徴の2つまたはそれを上回るあらゆる組み合わせが、そのような組み合わせにおいて含まれる特徴が相互に矛盾しないことを前提として、本開示の範囲内に含まれる。加えて、任意の特徴または特徴の組み合わせは、本発明の任意の実施形態から具体的に除外されてもよい。
【0021】
本発明の付加的側面および利点は、特に、付随の実施例および図面と併せて検討されるとき、以下の説明および請求項に記載される。
本明細書は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
医療デバイスまたは送達システムのためのパッケージであって、
第1の略平面部材と、
医療デバイスまたは送達システムを受容するための少なくとも1つの空洞を備える、第2の略平面部材であって、第1の平面部材および第2の平面部材は、上記第1の平面部材が少なくとも上記第2の平面部材の空洞を被覆するように対置可能である、第2の略平面部材と、
上記第1の平面部材または上記第2の平面部材の一方または両方の周縁において上記第1の平面部材を上記第2の平面部材にシールするために、上記第1の平面部材と上記第2の平面部材との間に位置付けられる、第1のシールと、
上記第1の平面部材または第2の平面部材のうちの少なくとも1つ内に形成される、少なくとも1つの開口部と、
上記少なくとも1つの開口部を被覆する、耐微生物性障壁と、
上記空洞が上記少なくとも1つの開口部ともはや連通しないように、上記少なくとも1つの開口部と上記空洞との間の位置において上記第1の平面部材および第2の平面部材をともに接着する、第2のシール可能部材と、
を備える、パッケージ。
(項目2)
医療デバイスまたは送達システムのためのパッケージであって、
第1の区分および上記第1の区分に隣接する第2の区分を有する、略平面部材と、
上記第2の区分内に位置付けられる医療デバイスまたは送達システムを受容するための少なくとも1つの空洞であって、上記デバイスは、上記第1の区分および第2の区分が対置可能であり、かつ、上記区分が対置されると、上記第1の区分が少なくとも上記第2の区分の空洞を被覆するように、上記第1の区分と第2の区分との間の軸に沿って折畳可能である、少なくとも1つの空洞と、
上記区分が対置されると、上記第1の区分または上記第2の区分の一方または両方の周縁において上記第1の区分を上記第2の区分にシールするために、第1の部分または第2の部分のうちの少なくとも1つ上に位置付けられる第1のシールと、
上記第1の部分または第2の部分のうちの少なくとも1つ内に形成される、少なくとも1つの開口部と、
上記少なくとも1つの開口部を被覆する、耐微生物性障壁と、
上記空洞が上記少なくとも1つの開口部ともはや連通しないように、上記少なくとも1つの開口部と上記空洞との間の位置において上記第1の部分および第2の部分をともに接着する、第2のシール可能部材と、
を備える、パッケージ。
(項目3)
上記障壁は、抗微生物性材料から形成される、項目1または2に記載のパッケージ。
(項目4)
上記障壁は、微生物遮断性材料から形成される、項目1または2に記載のパッケージ。
(項目5)
上記抗微生物性材料または微生物遮断性材料は、ポリオレフィンファイバから成る、項目3または4に記載のパッケージ。
(項目6)
上記ポリオレフィンは、ポリエチレンまたはポリプロピレンから選択される、項目5に記載のパッケージ。
(項目7)
上記ポリオレフィンファイバは、不織布である、項目5または6に記載のパッケージ。
(項目8)
上記少なくとも1つの開口部は、上記第1の平面部材または区分内に形成され、上記障壁は、上記障壁が上記少なくとも1つの開口部の全体を被覆するように、上記第1の平面部材または区分に取り付けられる、上記項目のいずれかに記載のパッケージ。
(項目9)
上記少なくとも1つの開口部は、上記第2の平面部材または区分内に形成され、上記障壁は、上記障壁が上記少なくとも1つの開口部の全体を被覆するように、上記第2の平面部材または区分に取り付けられる、上記項目のいずれかに記載のパッケージ。
(項目10)
上記第1の平面部材または区分と上記障壁との間に位置付けられ、上記障壁を上記第1の平面部材または区分に固着させる、障壁シールをさらに備える、項目8に記載のパッケージ。
(項目11)
上記第2の平面部材または区分と上記障壁との間に位置付けられ、上記障壁を上記第2の平面部材または区分に固着させる、障壁シールをさらに備える、項目9に記載のパッケージ。
(項目12)
上記障壁は、通気性障壁である、上記項目のいずれかに記載のパッケージ。
(項目13)
上記第1の平面部材または区分または上記第2の平面部材または区分のうちの少なくとも1つは、ガス不浸透性ポリマーおよび金属箔から選択される材料から形成される、上記項目のいずれかに記載のパッケージ。
(項目14)
上記第1の平面部材または区分および第2の平面部材または区分はそれぞれ、金属箔から形成される、項目13に記載のパッケージ。
(項目15)
上記金属箔は、アルミニウム箔およびステンレス鋼箔から選択される、項目13または14に記載のパッケージ。
(項目16)
上記第1のシール、上記第2のシール、または上記障壁シールのうちの少なくとも1つは、接着剤コーティングから形成される、上記項目のいずれかに記載のパッケージ。
(項目17)
上記接着剤コーティングは、熱シール可能接着剤コーティングおよび圧力シール可能接着剤コーティングから選択される、項目16に記載のパッケージ。
(項目18)
乾燥剤をさらに含む、上記項目のいずれかに記載のパッケージ。
(項目19)
上記パッケージの内部は、上記第1の平面部材または区分および第2の平面部材または区分がともにシールされると、無菌となる、上記項目のいずれかに記載のパッケージ。
(項目20)
上記空洞は、長方形、正方形、多角形、卵形、または円形から選択される形状を有する、上記項目のいずれかに記載のパッケージ。
(項目21)
上記第1の平面部材または区分は、上記第1の平面部材または区分および第2の平面部材または区分がともにシールされると、縁において上記第2の平面部材または区分の少なくとも一部に覆い被さる、上記項目のいずれかに記載のパッケージ。
(項目22)
上記第1の平面部材または区分および上記第2の平面部材または区分はそれぞれ、外側周縁を有し、上記外側周縁は、上記第1の平面部材または区分および第2の平面部材または区分がともにシールされると、実質的に整合される、上記項目のいずれかに記載のパッケージ。
(項目23)
上記第2のシールは、上記第1の平面部材または区分および第2の平面部材または区分の周縁の2つの側面において上記第1のシールに交差する、上記項目のいずれかに記載のパッケージ。
(項目24)
上記少なくとも1つの開口部は、少なくとも2つの開口部を含む、上記項目のいずれかに記載のパッケージ。
(項目25)
上記少なくとも2つの開口部はそれぞれ、単一障壁によって被覆される、項目24に記載のパッケージ。
(項目26)
上記少なくとも2つの開口部はそれぞれ、個別の障壁によって被覆される、項目24に記載のパッケージ。
(項目27)
医療デバイスまたは送達システムを含有する無菌パッケージを調製する方法であって、
上記医療デバイスまたは送達システムを項目1-26のいずれかに記載のパッケージの空洞内に設置するステップと、
第1のシールにおいて、上記第1の略平面部材または区分を上記第2の略平面部材または区分にシールするステップと、
上記シールされたパッケージを密閉シールするステップと、
上記空洞が上記少なくとも1つの開口部ともはや連通しないように、第2のシールにおいて、上記第1の平面部材または区分を上記第2の平面部材または区分にシールするステップと、
を含む、方法。
(項目28)
上記少なくとも1つの開口部を含有する上記シールされた第1の平面部材または区分および第2の平面部材または区分の一部を除去するステップをさらに含む、項目27に記載の方法。
(項目29)
密閉シールするステップは、真空乾燥、窒素パージ、熱乾燥、および最終滅菌のうちの少なくとも1つから選択されるプロセスを含む、項目27または28に記載の方法。
(項目30)
密閉シールするステップは、上記真空乾燥、窒素パージ、熱乾燥、および最終滅菌から選択されるプロセスの少なくとも2つのものの組み合わせから選択されるプロセスを含む、項目27または28に記載の方法。
(項目31)
上記第1のシールするステップ後、上記パッケージを滅菌するステップをさらに含む、項目27から29のいずれかに記載の方法。
(項目32)
上記滅菌するステップは、エチレンオキシド滅菌、ガンマ電子ビーム滅菌、および低温酸化滅菌のうちの少なくとも1つから選択される、項目31に記載の方法。
(項目33)
上記滅菌するステップは、エチレンオキシド滅菌、ガンマ電子ビーム滅菌、および低温酸化滅菌の2つまたはそれを上回るものの組み合わせを含む、項目31に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図3】
図3は、包装を形成する例示的方法の例証である。
【
図4】
図4A-4Cは、例示的包装の例証であって、例示的寸法を伴う上面図(
図4A)と、例示的寸法を伴うようにトリミング後の上面図(
図4B)と、例示的寸法を伴うようにトリミング後の(
図4C)側面図とを示す。
【
図5】
図5A-5Bは、折畳可能または対置可能である平面基板または部材を備える、例示的包装の例証であって、上面図(
図5A)と、平面基板または部材を折畳または対置後の側面図(
図5B)とを示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
包装および関連方法の種々の側面が、以下により完全に説明される。しかしながら、そのような側面は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に対する限定として解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、網羅的かつ完全であって、その範囲を当業者に完全に伝達するために提供される。
【0024】
本開示の実践は、別様に示されない限り、技術分野の範囲内において、機械工学、化学、生化学、および薬学の従来の方法を採用するであろう。これらの技法のいくつかは、文献に完全に説明されている。例えば、A.L. Lehninger, Biochemistry(Worth Publishers, Inc.(最新添付))、Morrison and Boyd, Organic Chemistry(Allyn and Bacon, Inc.(最新添付))、J. March, Advanced Organic Chemistry(McGraw Hill(最新添付))、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, A. Gennaro(第20版)、Goodman & Gilman The Pharmacological Basis of Therapeutics, J. Griffith Hardman, L. L. Limbird, A. Gilman(第10版)を参照されたい。
【0025】
値の範囲が、提供される場合、その範囲の上限と下限との間の各介在値およびその記載の範囲内の任意の他の記載または介在値が、本開示内に包含されることが意図される。例えば、1mm~8mmの範囲が記載される場合、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、および7mmもまた、1mmを上回るまたはそれと等しい値の範囲および8mm未満またはそれと等しい値の範囲とともに明示的に開示されることが意図される。
(定義)
【0026】
本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈によって明確に別様に示されない限り、複数参照も含む。したがって、例えば、「ポリマー」という言及は、単一ポリマーならびに2つまたはそれを上回る同一または異なるポリマーを含み、「賦形剤」という言及は、単一賦形剤ならびに2つまたはそれを上回る同一または異なる賦形剤を含む等となる。
【0027】
本発明の説明および請求項では、以下の専門用語が、以下に説明される定義に従って使用される。
【0028】
「抗微生物性」は、本明細書で使用されるように、微生物に対して作用する(例えば、死滅させる、またはその成長を阻害する)、薬剤または材料を指す。「抗微生物性」は、抗菌、抗抗酸菌、抗真菌、抗ウイルス、および抗寄生虫薬剤ならびに材料を含む。
【0029】
「生体分解性」は、酵素的、非酵素的、または両方で分解し、通常の代謝経路によって排除され得る、生体適合性および/また毒性学的に安全な副産物を産生する、自然または合成材料を指す。
【0030】
「通気性」は、本明細書で使用されるように、空気、水分、および/または湿気を材料を通して透過させることを可能にする材料の能力を指す。材料の通気性は、部分的に、材料または障壁を通るガス状水分の通過の測定値として透湿率(MVTR)(また、水蒸気透過率(WVTR)とも称される)を判定することによって判定されてもよい。一実施形態では、MVTRは、測定チャンバを使用して、通常、既知の温度および湿度条件下において、g/m2/日で判定される。MVTR率が低いほど、より長く、パッケージは、障壁または材料を横断する湿気の移動を防止する。
【0031】
「ガス不浸透性」は、材料または物質を横断する1つまたはそれを上回るガスに対して不浸透性である(例えば、その通過を可能にしない、または実質的に可能にしない)、材料または物質を指す。
【0032】
「疎水性ポリマー」は、本明細書で使用されるように、水性媒質中で不溶性または難容性である、ポリマーを指す。「親水性ポリマー」は、本明細書で使用されるように、水性媒質中で可溶性または実質的に可溶性である、ポリマーを指す。
【0033】
「医療デバイス」は、本明細書で使用されるように、医療手技に関連する、またはそこで使用されるいくつかのデバイスのいずれかを指す。実施例として、限定ではないが、診断製品またはデバイス、汎用実験室機器、試薬および試薬容器、試験キット、ならびに治療デバイスおよびキットが挙げられる。
【0034】
「微生物」は、微視的生物を指す。微生物として、限定ではないが、細菌、真菌、藻類、動物、植物、およびウイルスが挙げられる。
【0035】
「耐微生物性」は、材料による微生物の進入および/または通過に対する抵抗を指す。材料に関連する「微生物遮断性」は、微生物または微生物因子がそれを通して進入および/または通過することができない材料を指す。
【0036】
「耐湿性」は、材料による湿気または水分の浸透性に対する抵抗を指す。
【0037】
「随意の」または「随意に」は、説明が、状況が生じる事例およびそうではない事例を含むように、続いて説明される状況が、生じてもよくまたはそうでなくもよいことを意味する。
【0038】
「酸素透過率」(OTRまたはO2)は、所与の時間周期内に物質または材料を通して通過する、酸素量の測定置である。
【0039】
「実質的に」または「本質的に」は、ほぼ全体的または完全である、例えば、ある所与の量の80~85%、80~90%、80~95%、85~90%、85~95%、90~95%、またはそれを上回ることを意味する。
【0040】
「経皮的」は、局所的および/または全身性療法のために、皮膚の中へおよび/またはそれを通した薬剤の送達を指す。同一原理は、口、胃腸管、血液脳関門の内部を覆うもの、あるいは外科手術の間あるいは腹腔鏡検査または内視鏡検査等の手技の間、暴露される、またはアクセス可能である、他の身体組織または器官または生物学的膜等の他の生物学的膜を通した投与に適用される。
【0041】
「水溶性」である材料は、水性溶媒中において可溶性または実質的に可溶性であると定義され得る。「水溶性」である材料は、好ましくは、性質上、実質的に水性である、皮膚または他の膜の中に、その内部に、またはその下方に溶解する。
概要
【0042】
本開示は、少なくとも部分的に、滅菌または無菌包装、特に、医療デバイスおよび/または送達システムのための包装に関連する、システム、デバイス、ならびに方法を対象とする。
(システムおよびデバイス)
【0043】
本主題を詳細に説明する前に、本発明は、具体的材料またはデバイス構造に限定されず、したがって、変動し得ることを理解されたい。また、本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明する目的のためだけのものであって、限定を意図するものではないことを理解されたい。
【0044】
一側面では、医療デバイスまたは送達システムのための滅菌可能かつシール可能包装が、本明細書に説明される。包装は、滅菌、無菌、または密閉シールされた環境内に維持されるべき、任意の装置、デバイス、またはシステムを含有するために使用されてもよい。例示的包装システムの実施形態が、
図1A-1Bに示される。
図1Aは、高い位置から包装システムを見下ろした上面図である。
図1Bは、包装システムの側面図であって、パッケージ内に含有されるデバイスを示す。
図1Bは、医療デバイスとしての顕微鏡投影デバイスおよびアプリケータを示す。以下の図および包装の議論は、
図1Bおよび5Bに示されるデバイスを参照する。しかしながら、包装は、滅菌、無菌、または密閉シールされた包装を要求する、任意のデバイスまたはシステムと併用するために好適であり得ることを理解されたい。
【0045】
図1A-1Bに見られるように、包装システム10は、第1および第2の対置される側面を有する、第1の略平面部材12と、第1および第2の対置される側面を有する、第2の略平面部材14とを含む。
図1Aに示される実施形態では、第1の平面部材12は、長方形形状を有する。第1の平面部材は、限定ではないが、長方形、正方形、円形、楕円形、および多角形を含む、任意の好適な形状を有してもよいことを理解されたい。第2の部材は、医療デバイス30を保持するために、第2の平面部材の平面部分の一部内に空洞またはくぼみ16を含む。
図2に見られるように、第2の略平面部材は、平面区分または部分32と、空洞区分または部分16とを含む。本実施形態では、空洞区分または部分開口部は、平面区分または部分によって囲繞される。空洞は、任意の好適な手段を使用して、第2の平面部材内に形成されてもよい。非限定的実施形態では、空洞は、射出成形および熱形成を含む、成形によって形成される。空洞は、特定のデバイスまたは装置を保持するように具体的に成形されてもよいことを理解されたい。別の実施形態では、成形された部品であり得る、さらなるホルダが、特定のデバイスまたは装置を保持するために空洞内に含まれてもよい。さらに、第1の平面部材および第2の平面部材は両方とも、空洞またはくぼみを含んでもよいことを理解されたい。一実施形態では、第1および第2の平面部材が対置されると、第1および第2の部材内の空洞は、デバイスを含有するために好適な空間を形成する。
【0046】
第1のかつ略平面の部材は、第1の部材が第2の部材の少なくとも一部を被覆するように対置可能である。好ましくは、第1の平面部材の第2の対置される側面は、第2の平面部材の第1の対置可能である側面に接触し、それを少なくとも部分的に被覆する。
図1A-1Bに示される実施形態では、第1の部材は、第2の部材の平面部分の実質的に全てを被覆する。第1の部材は、第2の部材の平面部分の一部のみを被覆してもよいことを理解されたい。少なくとも空洞開口部は、第1の平面部材によって被覆されるべきである。第1および第2の略平面部材の少なくとも一部は、相互に接触するための助けとなる表面を有することを理解されたい。例えば、
図2に示される実施形態では、第1および第2の略平面部材はそれぞれ、部材がともに接触およびシールされる、平坦部分を有する。ある実施形態では、第1および第2の略平面部材はそれぞれ、外側周縁(
図3におけるアイテム62および64参照)を有し、外側周縁は、第1および第2の略平面部材が対置またはシールされると、実質的に整合される。
【0047】
第1および第2の略平面部材は、デバイスを包装し、シールおよび/または滅菌環境を維持するために好適な任意の材料から形成または構成されてもよい。好適な材料は、好ましくは、ガスおよび/または湿気不浸透性である。好適な材料として、限定ではないが、ポリマー、箔、およびラミネートが挙げられる。好適なポリマーの1つは、ガスおよび/または湿気不浸透性ポリマーである。他の実施形態では、ポリマーは、湿気、酸素、および/または他のガスが包装に浸透することを防止する、高障壁プラスチックである。他の実施形態では、ポリマーは、紫外線光および/または放射に対する障壁を提供する。例示的ポリマーとして、限定ではないが、ポリオレフィン、ポリエステル、アクリル、および同等物が挙げられる。他の実施形態では、ポリマーとして、限定ではないが、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)が挙げられる。
【0048】
一実施形態では、箔は、金属箔である。金属箔は、滅菌性を維持し、かつその中に含有されるデバイスと反応しない、任意の好適な金属から成ってもよい。例示的金属箔として、限定ではないが、アルミニウム箔、ステンレス鋼箔、およびスズ箔が挙げられる。さらなる実施形態では、第1および/または第2の平面部材のために使用される材料は、金属化ポリマー、ポリマー/金属ラミネート、および/またはコーティングされたポリマーである。ポリマー/金属ラミネートは、当技術分野において公知の任意の方法によって形成されてもよい。一非限定的実施形態では、ラミネートは、金属箔上にコーティングされた好適なポリマーの1つまたはそれを上回る層を備える。ある実施形態では、金属箔ラミネートは、熱シール可能箔ラミネートである。第1および第2の略平面部材は両方とも、熱シール可能ラミネート箔から形成されてもよいことを理解されたい。第1および第2の平面部材は、同一または異なる材料から形成または構成されてもよいことを理解されたい。好ましくは、第1および/または第2の平面部材のために使用される材料は、劣化または実質的に劣化されずに、限定ではないが、蒸気、高圧蒸気殺菌、エチレンオキシド、窒素、熱乾燥、真空乾燥、乾熱を介した最終滅菌、化学滅菌(二酸化塩素、気化過酸化水素、および過酸化水素プラズマを含む)、および/または放射(ガンマ線および電子ビームを含む)滅菌に耐えることができる。第1および/または第2の平面部材はさらに、ガス浸透性、湿気浸透性、および紫外線光浸透性のうちの少なくとも1つを減少または低下させる、材料でコーティングされてもよい。
【0049】
図2に見られるように、第2の略平面部材14は、デバイス30を保持または含有するための少なくとも1つの空洞16を含む。空洞は、デバイスを含有するための十分な幅、深度、および形状を有するべきである。空洞は、デバイスを保持するために好適な任意のサイズまたは形状を有することができる。好適な形状として、円形、卵形、楕円形、長方形、正方形、多角形、またはそれらの組み合わせが挙げられる。好ましくは、空洞の周囲の第2の略平面部材の少なくとも一部は、平坦、平面、または別様に規則的表面を有する。本表面は、第2の略平面部材への第1の略平面部材のより良好なシールを可能にする。
【0050】
図1および2は、第1および第2の略平面部材を別個として描写するが、部材は、折畳される、単一平面材料から形成されてもよいことを理解されたい。
図5A-5Bに示されるように、略平面包装部材66は、第1の部分68と、第2の部分70とを含む。空洞16は、前述のように、第1の部分または第2の部分のうちの少なくとも1つから形成される。1つまたはそれを上回る開口部18がさらに、第1および/または第2の部分のうちの少なくとも1つ内に形成される。平面包装部材は、平面部材が折畳されると、第1および第2の部分が対置されるように、軸72に沿って折畳される(
図5B)。さらなるシールおよび障壁等、少なくとも
図1A-1Bおよび2を参照して説明されるその特徴および実施形態はまた、本実施形態にも適用されることを理解されたい。要するに、第1のシール22が、平面部材が折畳され、第1および第2の区分が対置されると、第1の区分を第2の区分にシールするために、第1の部分または第2の部分のうちの少なくとも1つ上に位置付けられる。耐微生物性障壁20は、少なくとも1つの開口部を被覆する。第2のシール24は、少なくとも1つの開口部と空洞との間の位置に位置付けられる。第2のシールは、シールされると、空洞が少なくとも1つの開口部ともはや連通しないように、第1および第2の部分をともに接着する。
【0051】
一実施形態では、システムは、第1の略平面部材の少なくとも一部を第2の略平面部材にシールするために、第1のシール部材または第1のシールを含む。一実施形態では、第1のシール部材または第1のシールは、第1の略平面部材、第2の略平面部材、または両方上の接着剤コーティングから形成される。シール部材は、第1および第2の平面部材の少なくとも一部に十分に接着または付着する、任意の材料または構造から成ってもよいことを理解されたい。さらに、接着剤の選択肢は、第1および/または第2の平面部材のために使用される材料によって左右され得ることを理解されたい。一実施形態では、シール部材は、第1および第2の平面部材の一方または両方の周縁に位置付けられる接着剤シールである。さらなる実施形態では、シール部材は、少なくとも部分的に、空洞の周縁に位置付けられる接着剤シールである。
図2に見られるように、第1のシール部材22は、第1の平面部材12と第2の平面部材14との間に位置付けられる単一シール部材であってもよい。第1のシール部材は、第1および/または第2の平面部材に適用される、別個の構造であってもよい、または接着剤組成物であってもよいことを理解されたい。好適な接着剤として、限定ではないが、溶媒ベース、水ベース、コールドシール、および熱シールまたは溶融接着剤が挙げられる。ある実施形態では、接着剤は、感圧式接着剤または接着剤コーティングである。さらなる実施形態では、接着剤は、圧力シール可能接着剤または接着剤コーティングである。別の実施形態では、接着剤は、熱シール可能接着剤または接着剤コーティングである。ある実施形態では、第1のシール部材は、第1の平面部材および第2の平面部材が、第1および/または第2の平面部材を剥離することによって空洞内の医療デバイスにアクセスするために分離され得る、剥離可能接着剤である。例示的接着剤として、限定ではないが、アクリル、エポキシ、シリコーン、シアノアクリレート、およびスチレンブロックコポリマーが挙げられる。さらなる例示的接着剤として、限定ではないが、DotCoat(R)技術を用いたXhale(R)接着剤およびSealScience(R)水ベース接着剤(両方ともOliver-Tolas(R)(Grand Rapids, MI)から利用可能)が挙げられる。好適な感圧式接着剤として、接着剤ポリマーまたはコポリマーが挙げられる。自己接着特性を有するポリマーとして、限定ではないが、天然ゴム、ポリイソプレン、ブチル、およびシリコーンゴムのある調合物が挙げられる。ある実施形態では、接着剤は、密閉シールを提供する。接着剤は、当技術分野において公知の適切な賦形剤を含んでもよいことを理解されたい。いったんシールされると、使用される接着剤は、包装の内部の無菌状態を維持すべきである。好ましくは、接着剤は、少なくとも酸素および/または水蒸気に対して非浸透性である。さらに、第1および/または第2の平面部材のために使用される材料に応じて、部材は、シール部材を使用せずに、ともに接着または添着されてもよいことを理解されたい。例えば、第1および第2の平面部材は、部材を少なくとも部分的に溶融することによって、熱シールされてもよい。ある実施形態では、熱シール可能ラミネートへの好適な選択温度での熱の印加は、ポリマーを溶融させ、反対平面部材と、またはその中に融合させる。第1および第2の部材が、接着剤を使用せずに(例えば、熱シールすることによって)シールされる場合、シールは、包装の内部の無菌状態を維持すべきである。好ましくは、シールは、少なくとも酸素および/または水蒸気に対して非浸透性である。
【0052】
第1および/または第2の略平面部材のうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの開口部または通気口を含む。開口部は、包装およびデバイスの滅菌を促進するための任意の好適なサイズおよび形状であってもよい。
図1Aおよび2に示されるような実施形態では、2つの開口部18が、第1の略平面部材内に形成される。他の実施形態では、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、または5つの開口部が、第1の略平面部材または第2の略平面部材のうちの少なくとも1つ内に形成される。
図1Aに示される実施形態では、開口部は、並んで示される。複数の開口部が含まれる場合、開口部は、隣接する、および/または相互から離間されてもよいことを理解されたい。開口部または通気口は、第1および/または第2の平面部材の任意の好適な部分内に位置付けられてもよい。しかしながら、開口部または通気口は、開口部が、滅菌または他の処理後、空洞からシールされ得るように、空洞にわたって、またはその中に位置付けられるべきではない。
【0053】
開口部または通気口は、1つまたはそれを上回る障壁材料で被覆される。障壁材料は、好ましくは、耐微生物性障壁である。他の実施形態では、障壁は、微生物遮断性である。障壁材料は、包装および/またはその中に含有されるデバイスの滅菌を可能にする。障壁は、第1および/または第2の平面部材内の開口部または通気口18の被覆を可能にする、任意の好適なサイズまたは形状であってもよい。
図2に見られるように、単一障壁20が、複数の開口部または通気口18を被覆するために使用されてもよい。別個の障壁が、各別個の開口部または通気口を被覆するために使用されてもよいことを理解されたい。1つを上回る材料が、複数の開口部または通気口が第1および/または第2の平面部材内に形成される場合、使用されてもよいことを理解されたい。さらに、1つを上回る材料が、開口部または通気口を被覆するために使用されてもよい。例えば、障壁材料は、重なった構成で積層、ラミネート、または位置付けられてもよい。別の実施形態では、複数の開口部/通気口は、異なる障壁材料で被覆されてもよい。これは、1つを上回る滅菌または処理ステップが行われる場合、有利であり得る。例えば、異なる開口部/通気口は、異なる滅菌または他の処理ステップと併用するために好適な障壁材料で被覆されてもよい。例証として、開口部/通気口の1つは、蒸気に浸透性である障壁材料で被覆され、別のものは、エチレンオキシドガスに浸透性である材料で被覆されてもよい。障壁材料構成にかかわらず、開口部または通気口はそれぞれ全て、少なくとも1つの障壁材料によって被覆されるべきである。
【0054】
障壁は、1つまたはそれを上回る滅菌手技を可能および/または促進する、任意の好適な材料から作製されてもよい。一実施形態では、障壁は、蒸気、エチレンオキシド(EtO)、過酸化水素(H2O2)、二酸化塩素(CD)、オゾン、グルタルアルデヒド、過酢酸、窒素、および/またはフレオン等の滅菌ガスが、障壁を通過することを可能にするために好適に浸透性である、通気性材料である。障壁は、加えて、照射滅菌を可能にするために透明であってもよい。障壁は、好ましくは、医療デバイスおよび包装の無菌状態を損なわせる、湿気、細菌、真菌、ウイルス、および/または他の物質に対して不浸透性または実質的に不浸透性である。一実施形態では、障壁は、耐微生物性、微生物不浸透性、または微生物遮断性材料から形成される。例示的材料の1つは、限定ではないが、1つまたはそれを上回るポリオレフィンファイバを含む、ポリオレフィンから成る。実施形態では、ポリオレフィンファイバは、織布または不織布であってもよい。ポリオレフィンとして、限定ではないが、ポリスチレン、ポリカーボネート、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーンゴム、および合成ゴムが挙げられる。いくつかの実施形態では、材料は、ポリエチレンおよび/またはポリプロピレンファイバから成る。障壁のための好適な材料の1つは、DuPont(Wilmington, DE)から利用可能な商標名TYVEK(R)の下で販売されている、耐水性かつ抗微生物性障壁材料である。TYVEK(R)は、紡績高密度ポリエチレン(HDPE)から作製される生地である。タイプ10、14、または16型のTYVEK(R)はそれぞれ、障壁材料としての使用に好適であり得る。タイプ10型製品は、硬質または堅性製品である。タイプ14および16は、布状可撓性製品である。タイプ14型製品は、可撓性であるが、タイプ16型製品より低い湿気浸透性を有するため、障壁材料としての使用に特に好適である。障壁材料としての使用のためのさらに例示的材料として、Porex(R)(Fairburn, GA)から利用可能なP3 technologyTMおよびOliver-Tolas Healthcare Packaging(Grand Rapids, MI)から利用可能なOVANTEX(R)が挙げられる。P3 technologyTMは、EtO滅菌のための通気能力を提供する、多孔性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)材料である。OVANTEX(R)は、合成ファイバおよびセルロースベースの成分の混成物から成る、接着剤コーティングされた医療グレード材料である。OVANTEX(R)は、EtOおよび放射(ガンマ照射)滅菌と併用されてもよい。
【0055】
随意に、障壁シールは、少なくとも部分的に、障壁材料と第1および/または第2の平面部材との間に位置付けられ、障壁材料を接着または添着する。一実施形態では、障壁シールは、障壁材料および/または障壁材料が取り付けられる平面部材に適用される、接着剤コーティングから形成される。障壁シールは、第1および第2の平面部材の少なくとも一部を障壁材料に十分に接着または付着する、任意の材料または構造から成ってもよい。障壁シールの選択は、所望の接着または添着を確実にするために、障壁材料および/または第1および/または第2の平面部材のための材料の選択肢に依存し得ることを理解されたい。障壁シールは、第1のシール部材に関して前述のように、任意の接着剤から形成されてもよい。
図2に示されるようなある実施形態では、障壁シール26は、開口部/通気口18および/または障壁材料20の周縁の周囲に位置付けられる。障壁シールは、障壁材料の周縁の周囲に位置付けられ、第1の略平面部材または第2の略平面部材に接触してもよいことを理解されたい。代替として、障壁部材は、接着剤を使用せずに、第1の略平面部材または第2の略平面部材に接着または添着されてもよい。
【0056】
システムは、第1の略平面部材の少なくとも一部を第2の略平面部材にシールするための1つまたはそれを上回る第2のシール部材またはシールを含む。
図2に見られるように、第2のシール部材24は、開口部/通気口18と空洞16との間に位置付けられる。滅菌プロセスに先立って、第2のシール部材は、第1の略平面部材または第2の略平面部材の一方に接着または添着される。滅菌手技後、第2のシール部材は、第1略平面部材または第2の略平面部材の他方に接着または添着される。このように、空洞は、開口部/通気口から離れてシールされ、空洞およびその中の含有物の無菌状態を保存してもよい。第2のシール部材は、開口部/通気口が空洞との接触からシールされるように、任意の好適な位置に設置されてもよい。
図2に示される実施形態では、第2のシール24は、端部が第1のシール部材と接触して、第1および第2の略平面部材を横断して設置される。いくつかの実施形態では、第2のシール部材は、第1および第2の略平面部材の周縁の2つの側面において、第1のシール部材を交差する。いったん第2のシール部材は、シールされると、空洞は、第1および第2のシール部材によって開口部/通気口からシールされる。他の実施形態では、第2のシール部材は、開口部/通気口の周縁の周囲に設置されてもよい。1つを上回る開口部/通気口が相互から離れた位置に含まれる、実施形態では、別個の第2のまたは二次シール部材は、開口部/通気口の複数のものまたはそれぞれをシールするために使用されてもよい。また、包装が、離間される2つまたはそれを上回る開口部/通気口を含む場合、複数の二次シールが、複数の開口部/通気口および空洞間に位置付けられてもよいことも理解されたい。二次シールは、複数の開口部/通気口の全て間の接点または複数の開口部/通気口の一部のみを1度にシールするために使用されてもよい。例えば、包装は、蒸気浸透性である障壁材料で被覆される第1の通気口と、エチレンオキシドに浸透性である障壁材料で被覆される第2の通気口を含んでもよい。包装は、最初に、オートクレーブされ、次いで、エチレンオキシド滅菌されてもよい。蒸気浸透性障壁材料と関連付けられた二次シールは、エチレンオキシド滅菌に先立って、空洞からシールされてもよい。このように、包装は、適切な滅菌ステップ後、各滅菌ステップと関連付けられた開口がシールされた状態で、連続して滅菌されてもよい。複数の二次シールは、同一または異なる材料から形成されてもよい。ある実施形態では、第2のシール部材またはシールは、第1の略平面部材および/または第2の略平面部材上の接着剤コーティングから形成される。
【0057】
第2のシール部材は、第1および第2の平面部材の少なくとも一部をともに十分に接着または付着する、任意の材料または構造から成ってもよい。第2のシール部材の選択は、所望の接着または添着を確実にするために、第1および/または第2の平面部材のための材料の選択肢に依存し得ることを理解されたい。第2のシール部材はさらに、第1のシール部材に関して前述のように、任意の接着剤から形成されてもよい。第2のシール部材は、開口部/通気口を空洞との接触からシールするための任意の好適な形状であってもよい。
図2に示される実施形態では、第2のシール部材24は、長方形であって、第1および第2の略平面部材12、14を横断して横方向に延在する。他の実施形態では、第2のシール部材は、開口部/通気口の周囲に位置付けられてもよい。第2のシール部材は、限定ではないが、長方形、正方形、円形、または楕円形であってもよい。
【0058】
包装は、組み立てられると、シールされたパッケージの開放の容易性を改良する、任意の特徴または構成を含んでもよい。ある実施形態では、第1の略平面部材または第2の略平面部材の一方は、対置する部材の少なくとも一部に覆い被さる。いくつかの実施形態では、覆い被せることは、ユーザが、覆い被さっている部材を把持し、第1および別個の部材を分離し、デバイスにアクセスすることをより容易にする。別の実施形態では、第1の部材または第2の部材の一方は、タブまたは別様により堅性の部分を含み、第1および第2の部材の把持および/または分離を容易にする。覆い被せる部分は、第1の部材または第2の部材の角、片側、または周縁にあってもよい。
【0059】
包装はさらに、内容物を好適かつ滅菌または無菌環境内に維持するために任意の好適な特徴を含んでもよい。一実施形態では、包装は、1つまたはそれを上回る乾燥剤を含む。ある実施形態では、包装は、乾燥剤を少なくとも空洞内に含む。当技術分野において公知の任意の好適な乾燥剤が、包装と併用するために好適である。
【0060】
前述の具体的要素に関して説明される実施形態および特徴は、他の具体的要素に関して説明される実施形態および特徴と組み合わせられてもよいことを理解されたい。例えば、限定ではないが、平面部材、シール、障壁等の具体的実施形態が、検討される包装内で組み合わせられてもよい。
(使用方法)
【0061】
本明細書に説明される方法、キット、包装、および関連デバイスは、装置、医療デバイス、または送達システムのための滅菌包装を提供するために使用される。包装は、包装されたデバイスが、包装内で滅菌され得て、その後、容易にシールされ得るように構成される。一側面では、医療デバイス、装置、または送達システム等のデバイスを含有する無菌または滅菌パッケージを調製する方法が、検討される。
【0062】
医療デバイスまたは他のデバイスまたは装置を包装する例示的プロセスは、
図3に示される。包装プロセスは、使用時の包装システムの1つの特定の実施形態を示す、
図3を参照して以下に説明される。しかしながら、前述のようなシステムの他の実施形態も、以下に説明される方法と併用するために好適であることを理解されたい。
【0063】
包装方法は、いくつかの特定のステップを参照して以下に説明される。さらなるステップが、説明される方法とともに含まれてもよいことを理解されたい。さらに、いくつかのステップは、必要に応じて、省略される、または組み合わせられてもよいことを理解されたい。第1のステップでは、第1の部材46および第2の部材40が、得られる、または製造される。少なくとも第2の部材40が、略平面部材内の空洞またはくぼみ42とともに形成される。空洞またはくぼみは、デバイスを含有するための任意の好適な形状またはサイズを有してもよい。いくつかの実施形態では、第2の部材は、成型可能または成形可能金属またはポリマーから形成される。
図3に示されるような実施形態では、第2の部材40は、事前に形成されたアルミニウムシェルである。第1の部材46は、第1および第2の対置する側面52、50を有する。第1の部材は、前述のように、任意の好適な材料から形成されてもよい。第1および/または第2の部材は、第1および/または第2の部材を通して延在する1つまたはそれを上回る通気口または開口部54とともに形成される。
図3に示される実施形態では、2つの通気口は、第1の部材内に形成される。通気口または開口部は、1つまたはそれを上回る障壁材料48で被覆される。障壁材料は、典型的には、常時ではないが、第1の部材の第2の側面50に添着される。また、
図3に見られるように、1つまたはそれを上回る障壁シール58が、障壁材料48を通気口/開口部にわたって第1の部材46に接着または添着するように含まれる。本実施形態では、障壁シール58は、障壁材料48の周縁の周囲において障壁材料48に接着され、それに重複する。本実施形態では、障壁シールは、障壁材料の周縁および第1の部材46の第2の側面50の両方に接触する。障壁48は、任意の好適な手段によって、第1の部材46に添着または接着されてもよいことを理解されたい。実施形態では、障壁材料は、別個の障壁シールを使用せずに、第1の部材に添着または接着される。
図3の実施形態では、Tyvek(R)材料から形成される長方形障壁材料が、第1の部材の第2の側面にシール、添着、または接着される。本実施形態では、単一障壁材料が、第1の部材内に形成される通気口の両方を被覆するために使用される。
【0064】
第2のステップでは、デバイス44が、任意の好適な様式において空洞またはくぼみ42内に設置される。第3のステップでは、第1の部材46は、少なくとも部分的に、第2の部材40にわたって設置される。第1の部材は、少なくとも空洞42が第1の部材46によって被覆されるように設置される。
図3に示されるような実施形態では、第2の側面50は、第2の部材40に隣接して設置される。第1の部材46は、空洞のためのカバーまたは蓋として機能する。第4のステップでは、第1の部材46は、任意の好適なシール、接着剤、または他の機構を使用して、第2の部材40に添着または接着される。
図3に示されるような実施形態では、周縁熱シール56が、第1の部材と第2の部材との間に含まれる。いったん第1の部材が、第2の部材にわたって設置されると、包装は、シールされる。ある実施形態では、包装は、少なくとも周縁シールにおいて、好適な温度まで加熱され、第1および第2の部材をともに接着する。第1および第2の部材は、少なくとも障壁材料の周囲の周縁および空洞がシールされるように、シールされるべきであることを理解されたい。好ましくは、シールは、滅菌後、包装の無菌状態を保存するための密閉シールである。第5のステップでは、包装は、1つまたはそれを上回る好適な滅菌プロセスまたは手技を受ける。ある実施形態では、滅菌プロセスのうちの少なくとも1つは、障壁材料および通気口を利用する。例えば、一実施形態では、滅菌プロセスは、障壁材料が滅菌プロセスにおいて使用されるガスに対して浸透性である、ガス滅菌である。別の実施形態では、滅菌プロセスは、真空を使用する。任意の好適な滅菌プロセスまたは滅菌プロセスの組み合わせが、使用されてもよい。いくつかの実施形態では、包装は、オートクレーブ、ガスパージ、真空乾燥、熱乾燥、照射、低温酸化滅菌、および/または乾熱を介した最終滅菌のうちの1つまたはそれを上回るものによって滅菌される。他の実施形態では、包装は、照射によって滅菌される。ある実施形態では、照射は、ガンマおよび/または電子ビーム滅菌を含む。いくつかの実施形態では、ガスパージは、蒸気、EtO、H2O2、二酸化塩素、窒素、過酢酸、および/またはフレオンをガスとして使用する。実施形態では、包装は、本明細書に説明される、または包装を滅菌するために好適であることが当業者に公知の1つまたはそれを上回るプロセスによって滅菌される。別の実施形態では、包装は、蒸気オートクレーブおよび/または乾燥オートクレーブによって滅菌される。他の実施形態では、包装は、ガスプラズマ技術を使用して滅菌される。包装は、前述のプロセスの少なくとも2つまたは2つまたはそれを上回るものを使用して滅菌されてもよいことを理解されたい。例示的組み合わせの1つでは、包装は、ガスパージ、照射、および低温酸化滅菌から選択される2つまたはそれを上回るプロセスによって滅菌される。別の例示的組み合わせでは、包装は、EtO滅菌、ガンマ照射、電子ビーム滅菌、および低温酸化滅菌から選択される2つまたはそれを上回るプロセスによって滅菌される。FDA(fda.gov)は、乾熱滅菌、湿熱滅菌、固定チャンバ内に設置されたデバイスを使用したEtO滅菌、放射(ガンマおよび電子ビーム)、および液体化学滅菌剤を含む、医療デバイスの滅菌のためのいくつかの従来の方法を列挙している。FDAはまた、固定チャンバ(例えば、多孔性ポリマーバッグ、拡散方法、滅菌パウチ、注射等)を使用しないEtO、高強度光、二酸化塩素、紫外線光、組み合わせられた蒸気およびガスプラズマ、ならびに蒸気システム(例えば、過酸化物または過酢酸)を含む、医療デバイスを滅菌するいくつかの他の方法も列挙している。実施形態では、包装は、FDAによって説明される方法のうちの1つまたはそれを上回るものを使用して滅菌される。10-3の無菌状態保証レベル(SAL)が、概して、多くの医療デバイスのための適正滅菌として許容される。他の実施形態では、包装は、少なくとも約10-3~約10-6のSALを達成するように滅菌される。具体的実施形態では、包装は、少なくとも約10-3、約10-4、約10-5、または約10-6のSALを達成するように滅菌される。さらなる実施形態では、包装は、少なくとも約10-3~約10-6のSALを維持するようにシールされる。具体的実施形態では、包装は、少なくとも約10-3、約10-4、約10-5、または約10-6のSALを維持するようにシールされる。
【0065】
第6のステップでは、第1および第2の部材の一部が、開口部/通気口と空洞との間にシールされる。ある実施形態では、第2のシール60は、通気口/開口部と空洞との間に位置付けられ、第1および第2の部材をシールする。第2のシールの設置は、重要ではない。しかしながら、第2のシールは、第2のシールが第1および第2の部材に接着されるとき、通気口/開口部が空洞から離れてシールされるように、位置付けられるべきである。
図3に示されるような実施形態では、第2のシール60は、第1および第2の部材を横断して横方向に位置付けられ、両端において周縁シール56に接触する、長方形断面シールである。第2のシールは、最初は、第1の部材46および第2の部材40の両方にシールされないことを理解されたい。故に、開口部/通気口は、最初は、包装内部が通気口/開口部を通して滅菌され得るように、空洞と連通する。随意に、第7のステップでは、第1および/または第2の部材の少なくとも一部は、よりコンパクトな包装を提示するように切断または別様に除去される。
図3に示されるような実施形態では、通気口区分は、除去される。包装の一部が除去される場合、空洞は、包装内部の無菌状態を保存するために、周縁においてシールされたままであるべきである。
【0066】
代替として、第1の部分および第2の部分を有する、平面部材が、得られる、または製造される。第1および第2の部分の一方または両方は、空洞を含む。デバイスが、前述のように、空洞内に設置される。平面部材は、第1および第2の部分の少なくとも一部が対置され、空洞が第1の部分または第2の部分の他方によって被覆されるように、折畳される。平面部材は、次いで、前述のように、シールされ、処理される。
【0067】
方法の具体的ステップに関して説明される実施形態および特徴は、方法の他の具体的ステップに関して説明される実施形態および特徴と組み合わせられてもよいことを理解されたい。
【0068】
いくつかの例示的側面および実施形態が前述されたが、当業者は、ある修正、順列、追加、およびその部分的組み合わせを認識するであろう。したがって、以下の添付の請求項であって、以下に導入される請求項は、その真の精神および範囲内にあるように、あらゆるそのような修正、順列、追加、および部分的組み合わせを含むように解釈されることが意図される。
【0069】
本明細書に記載の全ての特許、特許出願、および刊行物は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる。しかしながら、明白な定義を含有する特許、特許出願、または刊行物が、参照することによって組み込まれる場合、それらの明白な定義は、それらが見出される、組み込まれる特許、特許出願、または刊行物に適用され、必ずしも、本願、特に、本願の請求項の文脈に適用されるわけではなく、その場合、本明細書に提供される定義が優先することが意図されるものと理解されたい。
【0070】
実施形態:
1.医療デバイスまたは送達システムのためのパッケージであって、
第1の略平面部材と、
医療デバイスまたは送達システムを受容するための少なくとも1つの空洞を備える、第2の略平面部材であって、第1および第2の平面部材は、第1の平面部材が少なくとも第2の平面部材の空洞を被覆するように対置可能である、第2の略平面部材と、
第1の平面部材または第2の平面部材の一方または両方の周縁において第1の平面部材を第2の平面部材にシールするために、第1の平面部材と第2の平面部材との間に位置付けられる、第1のシールと、
第1の平面部材または第2の平面部材のうちの少なくとも1つ内に形成される、少なくとも1つの開口部と、
少なくとも1つの開口部を被覆する、耐微生物性障壁と、
空洞が少なくとも1つの開口部ともはや連通しないように、少なくとも1つの開口部と空洞との間の位置において第1および第2の平面部材をともに接着する、第2のシール可能部材と、
を備える、パッケージ。
2.医療デバイスまたは送達システムのためのパッケージであって、
第1の区分および第1の区分に隣接する第2の区分を有する、略平面部材と、
第2の区分内に位置付けられる医療デバイスまたは送達システムを受容するための少なくとも1つの空洞であって、デバイスは、第1および第2の区分が対置可能であり、かつ、区分が対置されると、第1の区分が少なくとも第2の区分の空洞を被覆するように、第1の区分と第2の区分との間の軸に沿って折畳可能である、少なくとも1つの空洞と、
区分が対置されると、第1の区分または第2の区分の一方または両方の周縁において第1の区分を第2の区分にシールするために、第1の部分または第2の部分のうちの少なくとも1つ上に位置付けられる第1のシールと、
第1の部分または第2の部分のうちの少なくとも1つ内に形成される、少なくとも1つの開口部と、
少なくとも1つの開口部を被覆する、耐微生物性障壁と、
空洞が少なくとも1つの開口部ともはや連通しないように、少なくとも1つの開口部と空洞との間の位置において第1および第2の部分をともに接着する、第2のシール可能部材と、
を備える、パッケージ。
3.障壁は、抗微生物性材料から形成される、実施形態1または2に記載のパッケージ。4.障壁は、微生物遮断性材料から形成される、組み合わせまたは別個の実施形態1-3に記載のパッケージ。
5.抗微生物性材料または微生物遮断性材料は、ポリオレフィンファイバから成る、組み合わせまたは別個の実施形態1-4に記載のパッケージ。
6.ポリオレフィンは、ポリエチレンまたはポリプロピレンから選択される、組み合わせまたは別個の実施形態1-5に記載のパッケージ。
7.ポリオレフィンファイバは、不織布である、組み合わせまたは別個の実施形態1-6に記載のパッケージ。
8.少なくとも1つの開口部は、第1の平面部材または区分内に形成され、障壁は、障壁が少なくとも1つの開口部の全体を被覆するように、第1の平面部材または区分に取り付けられる、組み合わせまたは別個の実施形態1-7に記載のパッケージ。
9.少なくとも1つの開口部は、第2の平面部材または区分内に形成され、障壁は、障壁が少なくとも1つの開口部の全体を被覆するように、第2の平面部材または区分に取り付けられる、組み合わせまたは別個の実施形態1-8に記載のパッケージ。
10.第1の平面部材または区分と障壁との間に位置付けられ、障壁を第1の平面部材または区分に固着させる、障壁シールをさらに備える、組み合わせまたは別個の実施形態1-9に記載のパッケージ。
11.第2の平面部材または区分と障壁との間に位置付けられ、障壁を第2の平面部材または区分に固着させる、障壁シールをさらに備える、組み合わせまたは別個の実施形態1-10に記載のパッケージ。
12.障壁は、通気性障壁である、組み合わせまたは別個の実施形態1-11に記載のパッケージ。
13.第1の平面部材または区分または第2の平面部材または区分のうちの少なくとも1つは、ガス不浸透性ポリマーおよび金属箔から選択される材料から形成される、組み合わせまたは別個の実施形態1-12に記載のパッケージ。
14.第1および第2の平面部材または区分はそれぞれ、金属箔から形成される、組み合わせまたは別個の実施形態1-13に記載のパッケージ。
15.金属箔は、アルミニウム箔およびステンレス鋼箔から選択される、組み合わせまたは別個の実施形態1-14に記載のパッケージ。
16.第1のシール、第2のシール、または障壁シールのうちの少なくとも1つは、接着剤コーティングから形成される、組み合わせまたは別個の実施形態1-15に記載のパッケージ。
17.接着剤コーティングは、熱シール可能接着剤コーティングおよび圧力シール可能接着剤コーティングから選択される、組み合わせまたは別個の実施形態1-16に記載のパッケージ。
18.乾燥剤をさらに含む、組み合わせまたは別個の実施形態1-17に記載のパッケージ。
19.パッケージの内部は、第1の平面部材または区分および第2の平面部材または区分がともにシールされると、無菌となる、組み合わせまたは別個の実施形態1-18に記載のパッケージ。
20.空洞は、長方形、正方形、多角形、卵形、または円形から選択される形状を有する、組み合わせまたは別個の実施形態1-19に記載のパッケージ。
21.第1の平面部材または区分は、第1および第2の平面部材または区分がともにシールされると、縁において第2の平面部材または区分の少なくとも一部に覆い被さる、組み合わせまたは別個の実施形態1-20に記載のパッケージ。
22.第1の平面部材または区分および第2の平面部材または区分はそれぞれ、外側周縁を有し、外側周縁は、第1および第2の平面部材または区分がともにシールされると、実質的に整合される、組み合わせまたは別個の実施形態1-21に記載のパッケージ。
23.第2のシールは、第1および第2の平面部材または区分の周縁の2つの側面において第1のシールに交差する、組み合わせまたは別個の実施形態1-22に記載のパッケージ。
24.少なくとも1つの開口部は、少なくとも2つの開口部を含む、組み合わせまたは別個の実施形態1-23に記載のパッケージ。
25.少なくとも2つの開口部はそれぞれ、単一障壁によって被覆される、組み合わせまたは別個の実施形態1-24に記載のパッケージ。
26.少なくとも2つの開口部はそれぞれ、個別の障壁によって被覆される、組み合わせまたは別個の実施形態1-25に記載のパッケージ。
27.医療デバイスまたは送達システムを含有する無菌パッケージを調製する方法であって、
医療デバイスまたは送達システムを組み合わせまたは別個の実施形態1-26に記載のパッケージの空洞内に設置するステップと、
第1のシールにおいて、第1の略平面部材または区分を第2の略平面部材または区分にシールするステップと、
シールされたパッケージを密閉シールするステップと、
空洞が少なくとも1つの開口部ともはや連通しないように、第2のシールにおいて、第1の平面部材または区分を第2の平面部材または区分にシールするステップと、
を含む、方法。
28.少なくとも1つの開口部を含有するシールされた第1および第2の平面部材または区分の一部を除去するステップをさらに含む、実施形態27に記載の方法。
29.密閉シールするステップは、真空乾燥、窒素パージ、熱乾燥、および最終滅菌のうちの少なくとも1つから選択されるプロセスを含む、組み合わせまたは別個の実施形態27-28に記載の方法。
30.密閉シールするステップは、真空乾燥、窒素パージ、熱乾燥、および最終滅菌から選択されるプロセスの少なくとも2つのものの組み合わせから選択されるプロセスを含む、組み合わせまたは別個の実施形態27-29に記載の方法。
31.第1のシールするステップ後、パッケージを滅菌するステップをさらに含む、組み合わせまたは別個の実施形態27-30に記載の方法。
32.滅菌するステップは、エチレンオキシド滅菌、ガンマ電子ビーム滅菌、および低温酸化滅菌のうちの少なくとも1つから選択される、組み合わせまたは別個の実施形態27-31に記載の方法。
33.滅菌するステップは、エチレンオキシド滅菌、ガンマ電子ビーム滅菌、および低温酸化滅菌の2つまたはそれを上回るものの組み合わせを含む、組み合わせまたは別個の実施形態27-32に記載の方法。
【外国語明細書】