(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023091471
(43)【公開日】2023-06-30
(54)【発明の名称】管理装置、端末装置、及び無人販売システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20230101AFI20230623BHJP
【FI】
G06Q10/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021206232
(22)【出願日】2021-12-20
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】溝口 櫻子
(72)【発明者】
【氏名】金田 泰孝
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】入れ替え作業を適切に行うことができる管理装置、端末装置、及び無人販売システムを提供すること。
【解決手段】一態様に係る管理装置は、それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカー110を有する無人販売装置100を管理する管理装置200である。管理装置200は、 端末装置300の表示部330に表示された画面上において、第1収納ロッカーに収納された第1食品を第2収納ロッカーに入れ替える入れ替え操作を検出する制御部220を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置を管理する管理装置であって、
端末装置の表示部に表示された画面上において、第1収納ロッカーに収納された第1食品を第2収納ロッカーに入れ替える入れ替え操作を検出する制御部
を備える管理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記入れ替え操作を行うための入れ替えステータス画面を、前記端末装置の前記表示部に表示させる、
請求項1記載の管理装置。
【請求項3】
前記制御部は、更に、補充操作を行うための補充ステータス画面と、回収操作を行うための回収ステータス画面とを、前記端末装置の前記表示部に表示させる、
請求項2記載の管理装置。
【請求項4】
前記端末装置の表示部に表示された、前記入れ替えステータス画面、前記補充ステータス画面、及び前記回収ステータス画面は、タップ操作により切り替えられる、
請求項3記載の管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、確定ボタンを含む前記入れ替えステータス画面において前記確定ボタンの操作を検出することで、前記入れ替え操作を検出する、
請求項2記載の管理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記無人販売装置に設けられた入れ替えボタンが操作されたことを示す第1操作信号を検出後、次に前記入れ替えボタンが操作されたことを示す第2操作信号を検出するまでの間、前記入れ替え操作を検出する、
請求項5記載の管理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記第1収納ロッカーから前記第1食品が無くなったことを示す第1表示と、前記第2収納ロッカーに前記第1食品が補充されたことを示す第2表示とを含む補充画面を、前記端末装置の前記表示部に表示させる、
請求項6記載の管理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記補充画面に対する補充設定操作を検出したとき、前記入れ替え操作を検出する、
請求項7記載の管理装置。
【請求項9】
それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置に対する操作を行う端末装置であって、
第1収納ロッカーに収納された第1食品を第2収納ロッカーに入れ替える入れ替え操作を行う入れ替えステータス画面を表示する表示部
を備える端末装置。
【請求項10】
それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置に対する操作を行う端末装置であって、
入れ替え動作後、第1収納ロッカーから第1食品が無くなったことを示す第1表示と、第2収納ロッカーに前記第1食品が補充されたこと示す第2表示とを含む補充画面を表示する表示部
を備える端末装置。
【請求項11】
それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置と、
前記無人販売装置を管理する管理装置と、
端末装置と
を備える無人販売システムであって、
前記管理装置は、前記端末装置の表示部に表示された画面上において、第1収納ロッカーに収納された第1食品を第2収納ロッカーに入れ替える入れ替え操作を検出する制御部を有する
無人販売システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、端末装置、及び無人販売システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の収納ロッカーを有する無人販売装置がある。例えば、生産者は、無人販売装置に出向いて野菜や果物などの食品を収納ロッカーに収納する。消費者は、無人販売装置に硬貨を投入し、収納ロッカーから食品を取り出することで、食品を購入する。
【0003】
無人販売装置に関して、例えば、以下のような技術がある。すなわち、販売ボックスごとにラベル走査モジュールが設置された無人販売装置とサーバとを有する無人販売システムにおいて、当該モジュールは、販売ボックス内の商品が目的の領域に置かれ、当該商品のラベルが破られたことを検出すると、当該商品の注文情報をサーバへ送信する。サーバは、当該商品の注文情報に基づいて、ユーザの口座から当該商品の料金を差し引く。これにより、購買不正行為を防ぐことができる、とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
無人販売装置においては、収納ロッカーに収納された食品を別の収納ロッカーに補充する入れ替え作業が行われる場合がある。
【0006】
しかしながら、上述した無人販売システムは、入れ替え作業については何ら開示されていない。そのため、上述した無人販売システムでは、入れ替え作業を適切に行うことができない場合がある。
【0007】
そこで、本発明の一態様は、入れ替え作業を適切に行うことができる管理装置、端末装置、及び無人販売システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様に係る管理装置は、それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置を管理する管理装置である。前記管理装置は、端末装置の表示部に表示された画面上において、第1収納ロッカーに収納された第1食品を第2収納ロッカーに入れ替える入れ替え操作を検出する制御部を備える。
【0009】
第2の態様に係る端末装置は、それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置に対する操作を行う端末装置である。前記端末装置は、第1収納ロッカーに収納された第1食品を第2収納ロッカーに入れ替える入れ替え操作を行う入れ替えステータス画面を表示する表示部を備える。
【0010】
第3の態様に係る端末装置は、それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置に対する操作を行う端末装置である。前記端末装置は、入れ替え動作後、第1収納ロッカーから第1食品が無くなったことを示す第1表示と、第2収納ロッカーに前記第1食品が補充されたこと示す第2表示とを含む補充画面を表示する表示部を備える。
【0011】
第4の態様に係る無人販売システムは、それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置と、前記無人販売装置を管理する管理装置と、端末装置とを備える無人販売システムである。前記無人販売システムにおいて、前記管理装置は、前記端末装置の表示部に表示された画面上において、第1収納ロッカーに収納された第1食品を第2収納ロッカーに入れ替える入れ替え操作を検出する制御部を有する。
【発明の効果】
【0012】
一態様によれば、入れ替え作業を適切に行うことができる管理装置、端末装置、及び無人販売システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は第1実施形態に係る無人販売システムの構成例を表す図である。
【
図2】
図2は第1実施形態に係るクラウドサーバの構成例を表す図である。
【
図3】
図3は第1実施形態に係る端末の構成例を表す図である。
【
図4】
図4(A)から
図4(C)は第1実施形態に係る表示画面例を表す図である。
【
図5】
図5(A)から
図5(C)は第1実施形態に係る表示画面例を表す図である。
【
図6】
図6は第1実施形態に係る動作例を表す図である。
【
図7】
図7は第2実施形態に係る無人販売装置の外観構成例を表す図である。
【
図8】
図8は第2実施形態に係る無人販売装置の構成例を表す図である。
【
図9】
図9(A)と
図9(B)は第2実施形態に係る入れ替え動作例を表す図である。
【
図10】
図10は第2実施形態に係る補充画面の例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
上述したように、無人販売装置では、収納ロッカーに収納された食品を別の収納ロッカーに補充する「入れ替え」が行われる場合がある。
【0015】
他方、「回収」と「補充」といった各操作を、ウェブサイト上で行うことで、無人販売装置の各収納ロッカーに食品を登録するようにした無人販売システムもある。
【0016】
具体的には、生産者が、端末を利用して生産者用サイトにアクセスする。そして、生産者は、生産者用サイト上で所定の操作を行うことで、「回収」と「補充」の各操作を行う。これにより、生産者用サイトにおいて、無人販売装置における各収納ロッカーへの食品の登録が行われる。その後、生産者は、実際に、無人販売装置の各収納ロッカーを開閉して、食品に対して、「回収」作業を行ったり、「補充」作業を行ったりする。
【0017】
このような無人販売システムにおいて、「入れ替え」に着目すると、「入れ替え」は、収納ロッカーから食品を「回収」する動作と、「回収した」食品を別の収納ロッカーに「補充」する動作とを含む。すなわち、生産者は、生産者用サイト上で、「回収」操作と「補充」操作の2つの操作を行うことで、「入れ替え」操作を行うことになる。
【0018】
しかし、生産者が、生産者用サイト上で、このような2つの操作を行うことは、手間となる場合がある。そのため、生産者用サイト上において、「入れ替え」操作が適切に行われず、無人販売装置における実際の「入れ替え」作業も、適切に行われない場合もある。
【0019】
そこで、第1実施形態では、それぞれ食品が収納可能な複数の収納ロッカーを有する無人販売装置を管理する管理装置において、第1収納ロッカーに収納された第1食品を第2収納ロッカーに入れ替える入れ替え操作を検出するようにする。
【0020】
このように管理装置は、入れ替え操作を、回収操作と補充操作とは別に検出することで、入れ替え操作を適切に検出することができる。そのため、生産者は、実際の入れ替え作業も適切に行うことが可能となる。
【0021】
入れ替え操作の検出は、第1実施形態と第2実施形態では異なる。第1実施形態では、入れ替えステータス画面により入れ替え操作を検出する。第2実施形態では、入れ替えボタンの操作が行われている間に入れ替え操作を検出する。詳細は、各実施形態において説明する。
【0022】
なお、「補充」とは、空の収納ロッカーに食品を収納することである。また、「回収」とは、生産者が売れ残った商品を収納ロッカーから取り出すことである。更に、「入れ替え」とは、第1収納ロッカーに収納された第1食品を第1収納ロッカーから取り出して、第2収納ロッカーに補充することである。
【0023】
また、「食品」とは、全ての飲食物であって、医薬品、医薬部外品、及び再生医療等製品は含まない。従って、「食品」には、野菜、果物、魚介類、肉類、乳類、生鮮食品、加工食品、飲料などが含まれる。以下では、「食品」として、主に、野菜を例にして説明する。
【0024】
[第1実施形態]
次に、第1実施形態について説明する。
【0025】
(無人販売システムの構成例)
図1は、第1実施形態に係る無人販売システム10の構成例を表す図である。
【0026】
図1に表すように、無人販売システム10は、無人販売装置100と、クラウドサーバ200と、端末装置(以下、「端末」と称する場合がある。)300とを有する。無人販売装置100とクラウドサーバ200と端末300は、ネットワーク400を介して接続され、相互に通信が可能である。当該通信は有線でもよいし無線でもよい。なお、
図1において、無人販売装置100の台数は1台の例を示しているが、複数台あってもよい。
【0027】
無人販売装置100は、野菜などの食品を収納し、収納した食品を無人で販売する装置である。無人販売装置100は、食品を収納する収納装置であってもよい。無人販売装置100は、後述するように、複数の収納ロッカーを有する。無人販売装置100は、生産者によって、食品を各収納ロッカーに収納可能である。また、無人販売装置100は、消費者によって、収納ロッカーから食品を取り出すことが可能である。消費者は、無人販売装置100に硬貨を投入することで、食品を購入してもよいし、電子決済を利用することで、食品を購入してもよい。無人販売装置100は、例えば、道路沿い、スーパーマーケット、ショッピングモールなど所定の場所に設置される。
【0028】
クラウドサーバ200は、無人販売装置100との通信により、無人販売装置100を管理するサーバである。クラウドサーバ200は、無人販売装置100を管理する管理装置であってもよい。クラウドサーバ200は、生産者用サイトを提供する。クラウドサーバ200は、生産者用サイト上で、入れ替えステータス画面など、種々の画面を提供する。クラウドサーバ200は、生産者用サイトにアクセスした端末300に対して、このような画面を提供することが可能である。
【0029】
端末300は、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、フィーチャーフォンなど通信可能な装置である。端末300は、無人販売装置100に食品を収納する生産者が操作可能である。生産者は、端末300を利用して、クラウドサーバ200が提供する生産者用サイトにアクセスし、上述した、入れ替えステータス画面など、種々の画面を、端末300の表示部に表示させることが可能である。そして、生産者は、表示部に表示された画面内において、「入れ替え」操作など、各種操作を行うことが可能である。
【0030】
なお、端末300は、生産者以外の消費者が操作してもよい。消費者は、端末300を利用して、消費者サイトにアクセスし、無人販売装置100の在庫状況を確認したり、無人販売装置100に収納された食品の購入を行ったりすることも可能である。例えば、消費者は、端末300により所定の電子決済サイトにアクセスして、電子決済を行ってもよい。
【0031】
以下では、端末300は、主に、生産者が利用するものとして説明する。
【0032】
(無人販売装置の構成例)
図7は、第1実施形態に係る無人販売装置100の外観構成例を表す図である。詳細は、第2実施形態において説明する。
図7に示すように、無人販売装置100には、複数の収納ロッカー110a~110rを有する。
【0033】
生産者は、鍵などにより、各収納ロッカー110a~110rの扉を開いて、食品を収納させることができる。消費者(又はユーザ)は、各収納ロッカー110a~110rの透明な扉を通じて、収納された食品を確認する。消費者は、所望の食品があれば、当該食品が収納された収納ロッカー110a~110rにおいて、硬貨投入口から硬貨を投入する。そして、消費者は、収納ロッカー110a~110rの扉が解錠されたことを確認すると、扉を開けて、収納ロッカー110a~110r内に収納された食品を取り出すことが可能である。
【0034】
図7に示す例は、無人販売装置100において収納ロッカー110a~110rが18個存在するが、1つの無人販売装置100において収納ロッカーは複数個あればよい。以下では、収納ロッカー110a~110rを、収納ロッカー110と表記する場合がある。
【0035】
(クラウドサーバの構成例)
図2は、第1実施形態に係るクラウドサーバ200の構成例を表す図である。
【0036】
図2に示すように、クラウドサーバ200は、通信部210、制御部220、及び記憶部230を有する。
【0037】
通信部210は、ネットワーク400を介して、無人販売装置100と通信可能である。通信部210は、無人販売装置100から送信された情報(例えば、在庫情報など)を受信し、受信した情報を制御部220へ出力する。
【0038】
また、通信部210は、端末300と通信可能である。通信部210は、端末300から送信された情報(例えば、操作情報など)を受信し、受信した情報を制御部220へ出力する。
【0039】
制御部220は、クラウドサーバ200全体を制御する。制御部220は、例えば、端末300から受信した情報に基づいて、生産者がどのような食品をどの収納ロッカー110に対して、どのような操作(補充、回収、又は入れ替え)を行ったのかを把握することができる。また、制御部220は、例えば、無人販売装置100から受信した情報(例えば、在庫情報)に基づいて、各収納ロッカー110における食品の在庫の有無を検出することができる。更に、制御部220は、生産者用サイトを提供することができる。制御部220は、生産者用サイトにアクセスした端末300に対して、生産者用サイトを通じで、入れ替えステータス画面など、種々の画面を提供できる。具体的には、制御部220は、表示画面を表示させるための表示制御情報を、端末300へ送信することで、種々の画面を表示させることが可能である。そして、制御部220は、端末300の表示部に表示された画面上において、第1収納ロッカーに収納された第1食品を第2収納ロッカーに入れ替える入れ替え操作を検出することができる。詳細は動作例において説明する。
【0040】
記憶部230は、制御部220の制御により、種々の情報を記憶することが可能である。また、記憶部230は、制御部220の制御により、記憶された情報の読み出しが可能である。
【0041】
(端末装置の構成例)
図3は、第1実施形態に係る端末300の構成例を表す図である。
【0042】
図3に示すように、端末300は、通信部310、制御部320、表示部330、及び記憶部340を有する。
【0043】
通信部310は、ネットワーク400を介して、クラウドサーバ200と通信可能である。通信部310は、クラウドサーバ200から表示制御情報などを受信する。また、通信部310は、操作情報などをクラウドサーバ200へ送信する。
【0044】
制御部320は、端末300全体を制御する。制御部320は、表示制御情報を受信すると、表示制御情報に従って、表示部330において入れ替えステータス画面など、種々の画面を表示させるよう、表示部330を制御する。また、制御部320は、表示部330に表示された表示画面上における操作を検出し、検出した操作を示す操作情報を通信部310へ出力する。
【0045】
表示部330は、制御部320の制御により、種々の画面を表示する。
【0046】
記憶部340は、制御部220の制御により、種々の情報を記憶することが可能である。また、記憶部230は、制御部220の制御により、記憶された情報の読み出しが可能である。
【0047】
(動作例)
次に、第1実施形態に係る動作例について説明する。最初に、端末300の表示部330に表示される表示画面の例とその操作例について説明する。
【0048】
(表示画面例)
図4(A)は入れ替えステータス画面331A、
図4(B)は補充ステータス画面331B、
図4(C)は回収ステータス画面331Cの例をそれぞれ表す図である。入れ替えステータス画面331Aは入れ替え操作を行うための画面である。また、補充ステータス画面331Bは補充操作を行うための画面である。更に、回収ステータス画面331Cは回収操作を行うための画面である。生産者が、端末300を利用して、生産者用サイトにアクセスし、所定の操作を行うことで、
図4(A)から
図4(C)に示すいずれかの画面を、表示部330に表示させることができる。
【0049】
図4(A)に示すように、入れ替えステータス画面331Aには、ボックス333と、キャンセルボタン334と、確定ボタン335とを含む。
【0050】
ボックス333は、無人販売装置100の収納ロッカー110を表す。ボックス333のひとつひとつが、各収納ロッカー110を表している。
図4(A)の例では、無人販売装置100に36個(6×6)の収納ロッカー110が存在することを表している。
【0051】
キャンセルボタン334は、入力した操作をキャンセルする場合に用いられる。確定ボタン335は、入力した動作を確定する場合に用いられる。
【0052】
図4(B)と
図4(C)に示すように、補充ステータス画面331Bと回収ステータス画面331Cも、入れ替えステータス画面331Aと同様の画面構成となっている。
【0053】
そして、入れ替えステータス画面331A、補充ステータス画面331B、及び回収ステータス画面331Cは、タップ操作により切り替えが可能となっている。例えば、
図4(A)に示す入れ替えステータス画面331Aが表示部330に表示された状態で、生産者がボックス333のいずれかをタップすると、
図4(B)に示す補充ステータス画面331Bへと画面が切り替わる。同様に、
図4(B)に示す補充ステータス画面331Bにおいて、ボックス333のいずれかをタップすると、
図4(C)に示す回収ステータス画面331Cへと画面が切り替わる。更に、
図4(C)に示す回収ステータス画面331Cにおいて、ボックス333のいずれかをタップすると、
図4(A)に示す入れ替えステータス画面331Aへと画面が切り替わる。なお、入れ替えステータス画面331A、補充ステータス画面331B、及び回収ステータス画面331Cは、ボックス333以外の表示部分は同一のため、タップによって、ボックス333のみ切り替わるように表示される。
【0054】
(補充操作)
このような画面構成において、補充操作は、例えば、以下のようにして行われる。
【0055】
ここでは、
図4(B)に示すようにボックス333のうち、ボックスB1に「かぶ」を補充する場合で説明する。ただし、
図4(A)に示す例では、ボックスB1に「かぶ」が表示されているが、この補充操作が行われる前は、ボックスB1には何も表示されていないものとする。
【0056】
生産者が所定の操作を行うことで、
図4(A)に示す入れ替えステータス画面331Aが表示される。生産者は、入れ替えステータス画面331Aにおいて、野菜選択ボックスから「かぶ」を選択する。そして、生産者が、入れ替えステータス画面331Aにおいて、ボックス333のうち、ボックスB1を2回タップすることで、
図4(B)に示すように、補充ステータス画面331Bへと画面が切り替わる。入れ替えステータス画面331Aでは何も表示されていなかったボックスB1には、補充ステータス画面331Bにおいて、「かぶ」が表示される。この状態で、生産者が、確定ボタン335をタップすると、ボックスB1に「かぶ」が補充されることになる。
【0057】
その後、生産者は、ボックスB1に対応する収納ロッカー110(無人販売装置100において最上段の左から2つ目の収納ロッカー)に、実際に「かぶ」を収納することができる。また、端末300は、
図4(B)に示す補充ステータス画面331Bにおいて、確定ボタン335が操作されたことを示す(すなわち、ボックスB1に「かぶ」が補充されたことを示す)操作情報を、クラウドサーバ200へ送信する。操作情報には、補充操作が行われたことを示す情報、補充されたボックスの位置情報、及び補充された野菜の品目情報が含まれてもよい。ボックスの位置情報に代えて、当該ボックスの位置情報に対応する収納ロッカー110の位置情報であってもよい。クラウドサーバ200の制御部320は、操作情報に基づいて、無人販売装置100のボックスB1に対応する収納ロッカー110に「かぶ」が補充されたことを登録する。ただし、このような収納ロッカー110への収納作業が先に行われ、その後、上述した補充操作が行われてもよい。後述する回収操作と入れ替え操作の際も同様に、先に収納ロッカー110に対する回収作業(又は入れ替え作業)が行われ、その後、画面上における回収操作(又は入れ替え操作)が行われてもよい。
【0058】
(回収操作)
例えば、
図4(C)に示すように、ボックスB1に収納された「かぶ」を回収する場合の例で回収操作を説明する。
【0059】
生産者が所定の操作を行うことで、
図4(B)に示す補充ステータス画面331Bが表示される。生産者は、補充ステータス画面331Bにおいて、野菜選択ボックスから「かぶ」を選択する。そして、生産者が、補充ステータス画面331Bにおいて、ボックス333のうち、ボックスB1をタップすることで、
図4(C)に示すように、回収ステータス画面331Cへ移行するとともに、ボックスB1には「かぶ」の表示がなくなる(又は空状態となる)。この状態で、生産者が、確定ボタン335をタップすると、ボックスB1から「かぶ」が回収されることになる。
【0060】
その後、生産者は、ボックスB1に対応する収納ロッカー110から、実際に「かぶ」を取り出して、回収することができる。また、端末300は、
図4(C)に示す回収ステータス画面331Cにおいて、確定ボタン335が操作されたことを示す(すなわち、ボックスB1から「かぶ」が回収されたことを示す)操作情報を、クラウドサーバ200へ送信する。操作情報には、回収操作が行われたことを示す情報、回収された野菜を収納したボックスの位置情報、及び回収された野菜の品目情報が含まれてもよい。ボックスの位置情報に代えて、当該ボックスの位置情報に対応する収納ロッカー110の位置情報であってもよい。クラウドサーバ200の制御部220は、操作情報に基づいて、無人販売装置100のボックスB1に対応する収納ロッカー110から「かぶ」が回収されたことを登録する。
【0061】
(入れ替え操作)
図5(A)から
図5(C)を用いて入れ替え操作の例について説明する。例えば、ボックス333のうち、ボックスB2に収納された「かぶ」を、ボックスB1に入れ替える場合について説明する。
【0062】
なお、
図5(A)は入れ替えステータス画面331A、
図5(B)は補充ステータス画面331B、
図5(C)は回収ステータス画面331Cの例をそれぞれ表している。
【0063】
生産者が所定の操作を行うことで、
図5(B)に示す補充ステータス画面331Bが表示される。生産者は、補充ステータス画面331Bにおいて、ボックス333のうち、ボックスB2をタップする。そうすると、
図5(C)に示すように、回収ステータス画面331Cにおいては、ボックスB2には何も表示がされなくなる。
【0064】
そして、生産者は、回収ステータス画面331Cにおいて、野菜選択ボックスから「かぶ」を選択し、ボックスB1をタップする。そうすると、
図5(A)に示すように、入れ替えステータス画面331Aにおいて、ボックスB1には「かぶ」が表示される。この状態で、生産者が、確定ボタン335をタップすると、ボックスB2からボックスB1へ「かぶ」が入れ替えられることになる。
【0065】
その後、生産者は、実際に、ボックスB2に対応する収納ロッカー110(無人販売装置100において最下段から2段目で、右から3つ目の収納ロッカー)から「かぶ」を回収し、ボックスB1に対応する収納ロッカーに、回収した「かぶ」を補充する。
【0066】
また、端末300は、
図4(A)に示す入れ替えステータス画面331Aにおいて、確定ボタン335が操作されたことを示す(すなわち、ボックスB2からボックスB1へ「かぶ」が入れ替えられたことを示す)操作情報を、クラウドサーバ200へ送信する。操作情報には、入れ替え操作が行われたことを示す情報、入れ替え前後のボックスの位置情報、及び入れ替えれた野菜の品目情報が含まれてもよい。ボックスの位置情報に代えて、当該ボックスの位置情報に対応する収納ロッカー110の位置情報であってもよい。クラウドサーバ200の制御部220は、操作情報に基づいて、無人販売装置100のボックスB2に対応する収納ロッカー110から、ボックスB1に対応する収納ロッカー110へ「かぶ」が入れ替えられたことを登録する。
【0067】
このように、クラウドサーバ200の制御部220が、補充ステータス画面331Bと回収ステータス画面331Cとは別に、入れ替え操作を行うための入れ替えステータス画面331Aを、端末300の表示部330に表示させるようにしたのは、例えば、以下の理由による。
【0068】
すなわち、制御部220は、端末300からの操作情報に基づいて、各収納ロッカー110に収納された野菜の滞在時間を管理している。しかし、補充ステータス画面331Bと回収ステータス画面331Cが表示され、入れ替えステータス画面331Aが表示されない場合、「入れ替え」操作は、回収ステータス画面331Cにより回収操作と、補充ステータス画面331Bによる補充操作により、行われることになる。この場合、制御部220は、端末300から、回収操作の操作情報と、補充操作の操作情報とを受信する。そして、制御部220は、回収操作の操作情報により、回収された野菜の滞在時間はクリアされ、補充操作の操作情報により、当該野菜の滞在時間は「0」からカウントを開始する。このように、実際には、無人販売装置100において、当該野菜は「入れ替え」操作により、継続して滞在しているにも関わらず、新たに滞在時間のカウントが開始される事態が発生する場合がある。
【0069】
そこで、入れ替えステータス画面331Aを表示させるようにしている。すなわち、端末300の制御部320は、入れ替えステータス画面331Aにおいて確定ボタン335を操作したことを示す操作情報を、クラウドサーバ200へ送信する。そして、クラウドサーバ200の制御部220は、当該操作情報に基づいて、当該野菜の「入れ替え」を検出し、当該野菜の滞在時間をクリアすることなく、継続させるようにしている。これにより、クラウドサーバ200では、実際の入れ替え操作に合致した滞在時間の管理を行うことが可能となる。従って、入れ替え作業が適切に行われることが可能となる。
【0070】
(クラウドサーバによる動作例)
図6は、第1実施形態に係る動作例を表す図である。主に、クラウドサーバ200の制御部220で行われる動作例である。
【0071】
図6に示すように、ステップS10において、制御部220は、処理を開始する。
【0072】
ステップS11において、制御部220は、所定のステータス画面(入れ替えステータス画面331A、補充ステータス画面331B、及び回収ステータス画面331Cのいずれか)を、端末300の表示部330に表示させるよう、端末300を制御する。
【0073】
ステップS12において、制御部220は、タップ操作の操作情報を、端末300から受信したか否かを判定する。制御部220がタップ操作の操作情報を受信した場合(ステップS12でYES)、処理はステップS13へ移行する。一方、制御部220がタップ操作の操作情報を受信しなかった場合(ステップS12でNO)、処理はステップS12を繰り返す。
【0074】
ステップS13において、制御部220は、他のステータス画面を、表示部330に表示させるよう、端末300を制御する。例えば、ステップS11において回収ステータス画面331Cが表示されていた場合、他のステータス画面は入れ替えステータス画面331Aとなる。
【0075】
ステップS14において、制御部220は、確定ボタン335が操作されたか否かを判定する。例えば、制御部220は、ステップS13で表示されたステータス画面において確定ボタン335が操作されたことを示す操作情報を端末300から受信したか否かにより判定する。確定ボタン335が操作された場合(ステップS14でYES)、処理はステップS15へ移行する。一方、確定ボタン335が操作されていない場合(ステップS14でNO)、処理はステップS12へ移行する。
【0076】
ステップS15において、制御部220は、当該操作を確定する。例えば、制御部220は、確定ボタン335を含む入れ替えステータス画面において、当該確定ボタン335を操作したことを示す操作情報を検出すると、入れ替え操作を検出し、当該入れ替え操作を確定する。そして、制御部220は、操作情報に含まれる野菜の品目の滞在時間を継続してカウントする。
【0077】
ステップS16において、制御部220は一連の処理を終了する。
【0078】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
【0079】
(無人販売装置の外観構成例)
図7は、第2実施形態に係る無人販売装置100の外観構成例を表す図である。
【0080】
図7に示すように、無人販売装置100には、複数の収納ロッカー110a~110rを有する。例えば、生産者は、鍵を利用して、各収納ロッカー110a~110rを開けることができ、野菜を収納させることができる。また、消費者は、硬貨を投入口に入れることで、各収納ロッカー110a~110rを開けて、野菜を取り出すことができる。
【0081】
更に、無人販売装置100は、入れ替えボタン140を有する。例えば、生産者が入れ替えボタン140を押下すると、入れ替えモードが開始され、その後、生産者が入れ替えボタン140を再び押下すると、入れ替えモードが終了する。入れ替えモード中は、無人販売装置100内に設けられた各センサのセンシング間隔が、入れ替えモード以外の場合と比較して短くなる。その結果、入れ替えモード中は、クラウドサーバ200では、リアルタイムに各収納ロッカー110の状態を把握することができる。
【0082】
なお、
図7に示す例は、無人販売装置100に18個の収納ロッカー110a~110rを有する例を示しているが、これは一例であって、無人販売装置100における収納ロッカー110a~110rは複数あればよい。以下では、収納ロッカー110a~110rを収納ロッカー110と表記する場合がある。
【0083】
(無人販売装置の構成例)
図8は、第2実施形態に係る無人販売装置100の構成例を表す図である。
【0084】
図8に示すように、無人販売装置100は、収納ロッカー110a,110b,...と、集金ボックス120と、通信部130と、入れ替えボタン140とを有する。
【0085】
収納ロッカー110aには、開閉センサ111aと近接センサ112aとを有する。開閉センサ111aは、収納ロッカー110aに設けられた開閉扉の開閉状態を検出する。開閉センサ111aは、検出結果を通信部130へ出力する。また、近接センサ112aは、収納ロッカー110aに野菜が収納されたか否かを検出する。近接センサ112aは、検出結果を通信部130へ出力する。
【0086】
なお、他の収納ロッカー110b,...にも、開閉センサ111b,...と、近接センサ112b,...とを有する。以下では、開閉センサ111a,111b,...を開閉センサ111、近接センサ112a,112b,...を近接センサ112とそれぞれ表記する場合がある。
【0087】
集金ボックス120は、硬貨投入口から投入された硬貨を集めるためのボックスである。集金ボックス120には、加速度センサ121を有する。加速度センサ121は、集金ボックスに入ってくる硬貨の加速度を検知することで、硬貨が無人販売装置100に投入されたか否かを検出する。加速度センサ121は、検出結果を通信部130へ出力する。
【0088】
通信部130は、ネットワーク400を介して、クラウドサーバ200と通信する。通信部130は、開閉センサ111からの検出結果、近接センサ112からの検出結果、加速度センサ121からの検出結果を、クラウドサーバ200へ送信する。
【0089】
入れ替えボタン140は、当該入れ替えボタン140が操作されると、開閉センサ111と、近接センサ112と、加速度センサ121とに対して、第1操作信号を出力する。開閉センサ111と、近接センサ112と、加速度センサ121とは、第1操作信号の入力に応じて、センシング期間を、通常モードにおけるセンシング期間よりも短い、入れ替えモードにおけるセンシング期間とし、当該センシング期間で、センシングを行う。入れ替えボタン140は、第1操作信号を通信部130へ出力する。通信部130は、第1操作信号(又は第1操作信号を含む信号)を、クラウドサーバ200へ送信する。
【0090】
その後、入れ替えボタン140は、当該入れ替えボタン140が操作されると、開閉センサ111と、近接センサ112と、加速度センサ121とに対して、第2操作信号を出力する。開閉センサ111と、近接センサ112と、加速度センサ121とは、第2操作信号の入力に応じて、センシング期間を、通常モードにおけるセンシング期間に戻し、当該センシング期間で、センシングを行う。入れ替えボタン140は、第2操作信号を通信部130へ出力する。通信部130は、第2操作信号(又は第2操作信号を含む信号)を、クラウドサーバ200へ送信する。
【0091】
(動作例)
次に、第2実施形態に係る動作例について説明する。
【0092】
図9(A)は、第2実施形態に係る入れ替えモード開始動作例を表す図である。また、
図9(B)は、第2実施形態に係る入れ替えモード終了動作例を表す図である。
【0093】
(入れ替えモード開始動作例)
図9(A)に示すように、ステップS20において、生産者が、無人販売装置100に設けられた入れ替えボタン140を押下する。
【0094】
ステップS21において、無人販売装置100は、第1操作信号を、クラウドサーバ200へ送信する。第1操作信号は、リアルタイム通信開始を示す信号であってもよい。
【0095】
ステップS22において、クラウドサーバ200は、生産者が利用する端末300へ、入れ替えモード開始を通知する。
【0096】
ステップS23において、生産者は、無人販売装置100に収納された野菜の「入れ替え」を行う。無人販売装置100は、各センサ111,112,121からの検出結果を、リアルタイムで、クラウドサーバ200へ送信する。
【0097】
(入れ替えモード終了動作例)
図9(B)に示すように、ステップS30において、生産者が入れ替えボタン140を押下する。
【0098】
ステップS31において、無人販売装置100は、第2操作信号をクラウドサーバ200へ送信する。第2操作信号は、リアルタイム通信終了を示す信号であってもよい。
【0099】
ステップS32において、クラウドサーバ200は、端末300へ、入れ替えモード終了を通知する。
【0100】
ステップS33において、生産者は、端末300の表示部330に表示された画面上で、補充設定を行う。端末300は、補充設定操作を示す補充設定操作信号を、クラウドサーバ200へ送信する。
【0101】
このように、クラウドサーバ200の制御部は、第1操作信号を検出後、第2操作信号を検出するまでの間、入れ替えモードとなり、生産者による入れ替え操作を検出することになる。
【0102】
(入れ替え後の補充画面)
図10は、第2実施形態に係る補充画面331Dの例を表す図である。すなわち、
図10は、端末300が補充設定操作信号を送信した後、端末300の表示部330に表示される補充画面331Dの例を表している。
【0103】
第2実施形態では、野菜の入れ替えが実際に行われた後、この補充画面331Dを操作することで、入れ替え操作が行われる。入れ替え操作は、回収操作と補充操作とを含む例を第1実施形態で説明した。第2実施形態では、回収画面を表示して回収操作を行うことなく、この補充画面331Dによる補充操作によって、「入れ替え」操作を行う例について説明する。補充画面331Dを用いた「入れ替え」操作によって、生産者は、「回収」操作を行うことがなくなるため、「入れ替え」操作を容易に行うことが可能となる。
【0104】
図10に示すように、補充画面331Dには、ボックス333が表示される。各ボックス333は、無人販売装置100における各収納ロッカー110に対応する。
【0105】
補充画面331Dのボックス333には、入れ替えモード中に行われた入れ替え作業に対応して、各収納ロッカー110の状態に応じた色表示が表示される。
【0106】
具体的には、第1に、入れ替えモード中において、「在庫あり」から「在庫なし」となった(以下、「在庫あり→なし」と称する場合がある。)収納ロッカー110に対応するボックス333については、第1色で表示される。第1色は、例えば、「赤」であってもよい。
【0107】
第2に、入れ替えモード中において、「在庫なし」から「在庫あり」となった(以下、「在庫なし→あり」と称する場合がある。)収納ロッカー110に対応するボックス333については、第2色で表示される。第2色は、例えば、「青」であってもよい。
【0108】
第3に、入れ替えモード中において、「在庫あり」のまま、変化がなかった収納ロッカー110に対応するボックス333は、第3色で表示される。第3色は、例えば、「薄緑」であってもよい。
【0109】
第4に、入れ替えモード中において、「在庫なし」のまま、変化がなかった収納ロッカー110に対応するボックス333は、第4色で表示される。第4色は、例えば、「白」であってもよい。
【0110】
入れ替えモード中において、生産者が入れ替え作業を行うと、「在庫あり→なし」と表示されるボックスの数と、「在庫なし→あり」と表示されるボックスの数は一致するはずである。しかし、両者の数が合わない場合がある。例えば、生産者が入れ替え作業により、第1収納ロッカーから第2収納ロッカーに入れ替えた場合を仮定する。この場合、第1収納ロッカーは、「在庫なし」となるはずであるが、生産者が、当該第1収納ロッカーに、他の野菜を補充した場合、当該第1収納ロッカーに対応するボックス333は「在庫あり」となる。このように、「在庫あり」から「在庫なし」となり、更に、「在庫有り」(以下、「在庫あり→在庫なし→在庫あり」と称する場合がある)となった収納ロッカー110に対応するボックス333は、第5色で表示させるようにする。第5色は、例えば、「緑」であってもよい。
【0111】
図10の例では、ボックスB3が「赤」色で表示され、ボックスB4が「青」色で表示されている。すなわち、ボックスB3に対応する収納ロッカー110では、「在庫あり→なし」であることを表している。また、ボックスB4に対応する収納ロッカー110では、「在庫なし→あり」であることを表している。
【0112】
生産者は、このような色表示によって、各ボックス333(又は各ボックス333に対応する各収納ロッカー110)がどのような状態になっているのかを把握できる。そして、生産者は、「在庫なし→あり」となったボックスB4に対して、補充画面331Dにおいて「補充」操作を行う。これにより、生産者は、回収操作を行うことなく、ボックスB3からボックスB4への野菜の「入れ替え」操作を行うことができる。
【0113】
なお、「在庫あり」と「在庫なし」の検出は、各収納ロッカー110に設けられた近接センサ112によって行われる。近接センサ112は、入れ替えモードの際は、短い時間間隔でセンシングを行う。そのため、近接センサ112は、ほぼリアルタイムで、「在庫あり」又は「在庫なし」を検出し、検出結果を含む在庫情報を、クラウドサーバ200へ送信できる。在庫情報には、収納ロッカー110のロッカーIDと在庫の有無などが含まれる。クラウドサーバ200の制御部220は、当該在庫情報に従って、各ボックス333の状態を把握する。制御部220は、入れ替えモード終了後、補充画面331Dにおいて、各ボックス333の状態に対応した色表示を表示するよう、端末300を制御する。すなわち、制御部220は、第1収納ロッカーから第1食品が無くなったことを示す第1表示(例えばボックスB3の表示)と、第2収納ロッカーに第1食品が補充されたことを示す第2表示(例えばボックスB4の表示)とを、端末300の表示部330に表示させるようにする。これにより、端末300の表示部330には、
図10に示すような補充画面331Dを表示させることが可能となる。
【0114】
なお、入れ替えモード中において、消費者は収納ロッカー110に収納された野菜を購入することが可能である。この場合も、当該収納ロッカー110に対応するボックス333は、「在庫あり→なし」を表す色が表示される。しかし、
図11に示すフローチャートにより、制御部220は、「売れた」ことを検出することが可能である。ここで、
図11に示すフローチャートについて説明する。
【0115】
図11に示すように、ステップS40において、クラウドサーバ200の制御部220は、入れ替えモードを開始する。
【0116】
ステップS41において、制御部220は、無人販売装置100における各収納ロッカー110に設けられた扉の開閉を検知する。例えば、制御部220は、開閉センサ111の検出結果に基づいて、扉の開閉を検知する。
【0117】
ステップS42において、制御部220は、「在庫あり→なし」になったか否かを検出する。例えば、制御部220は、当該収納ロッカー110について、「在庫あり」の在庫情報の後で、「在庫なし」の在庫情報を受信したか否かにより検出する。制御部220が「在庫あり→なし」を検出した場合(ステップS42でYES)、処理は、ステップS43へ移行する。一方、制御部220が「在庫あり→なし」を検出しなかった場合(ステップS42でNO)、処理は、ステップS46へ移行する。
【0118】
ステップS43において、制御部220は、集金ボックス120にお金が入ったか否かを検出する。例えば、制御部220は、加速度センサ121から、加速度検出ありを示す検出結果を受信したか否かにより判定する。制御部220が集金ボックス120にお金が入ったことを検出した場合(ステップS43でYES)、処理はステップS44へ移行する。一方、制御部220が集金ボックス120にお金が入ったことを検出しなかった場合(ステップS43でNO)、処理はステップS47へ移行する。
【0119】
ステップS44において、制御部220は、当該収納ロッカー110に収納された野菜が「売れた」と判定する。
【0120】
ステップS45において、制御部220は、判定処理を終了する。
一方、ステップS46において、制御部220は、当該収納ロッカー110に収納された野菜が補充されたと判定する。そして、処理はステップS45へ移行する。
【0121】
また、ステップS47において、制御部220は、当該収納ロッカー110に収納された野菜が回収されたと判定する。そして、処理はステップS45へ移行する。
【0122】
(第2実施形態に係る動作例)
図12は、第2実施形態に係る動作例を表す図である。
【0123】
図12に示すように、ステップS50において、生産者により、野菜の入れ替え作業が開始される。
【0124】
ステップS51において、生産者により、入れ替えボタン140が押下される。これにより、入れ替えモードが開始される。
【0125】
ステップS52において、生産者により、無人販売装置100において、野菜の入れ替え作業が行われる。
【0126】
ステップS53において、生産者により、入れ替えボタン140が押下される。これにより、入れ替えモードが終了する。
【0127】
ステップS54において、生産者による端末300の操作により、生産者用サイトにアクセスする。そして、クラウドサーバ200の制御部220は、当該アクセスに応じて、端末300の表示部330に、補充画面331Dを表示させる。
【0128】
ステップS55において、生産者は、端末300の表示部330に表示された補充画面331Dにおいて、野菜の補充設定を行う。例えば、
図10のボックスB4に対して所定の操作を行うことで、ボックスB4に対する野菜の補充設定を行うことが可能となる。
【0129】
ステップS56において、補充画面331D上での補充操作が終了するまで、ステップS54からステップS55の処理を繰り返す。生産者による補充操作が終了すると、端末300は、補充設定操作を示す補充設定操作信号を、クラウドサーバ200へ送信する。クラウドサーバ200の制御部220は、補充設定操作信号を検出したとき、補充画面331Dの生産者による入れ替え操作を検出してもよい。
【0130】
補充操作が終了すると、ステップS57において、一連の処理が終了する。
【0131】
[その他の実施形態]
上述した実施形態に係る各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。このような記録媒体は、クラウドサーバ200の記憶部230、又は端末300の記憶部340であってもよい。クラウドサーバ200の制御部220と端末300の制御部320は、記憶部230,340からそれぞれプログラムを読み出して、実行することで、上述した実施形態で説明した機能を実現してもよい。そのため、制御部220,320は、CPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)などのプロセッサ又はコントローラであってもよい。
【0132】
以上、図面を参照して実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。また、矛盾しない範囲で、各実施形態、各動作例、又は各処理を組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0133】
10 :無人販売システム 100 :無人販売装置
110 :収納ロッカー 111 :開閉センサ
112 :近接センサ 121 :集金ボックス
121 :加速度センサ 130 :通信部
140 :入れ替えボタン 200 :クラウドサーバ
210 :通信部 220 :制御部
230 :記憶部 300 :端末装置
310 :通信部 320 :制御部
330 :表示部 331A :入れ替えステータス画面
331B :補充ステータス画面 331C :回収ステータス画面
331D :補充画面 333 :ボックス
335 :確定ボタン 340 :記憶部