IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マトコン・リミテッドの特許一覧

<>
  • 特開-混合のための装置 図1
  • 特開-混合のための装置 図2
  • 特開-混合のための装置 図3
  • 特開-混合のための装置 図4
  • 特開-混合のための装置 図5
  • 特開-混合のための装置 図6
  • 特開-混合のための装置 図7
  • 特開-混合のための装置 図8
  • 特開-混合のための装置 図9
  • 特開-混合のための装置 図10
  • 特開-混合のための装置 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023009167
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】混合のための装置
(51)【国際特許分類】
   B01F 29/64 20220101AFI20230112BHJP
   B01F 23/50 20220101ALI20230112BHJP
   B01F 35/71 20220101ALI20230112BHJP
   B01F 35/45 20220101ALI20230112BHJP
【FI】
B01F29/64
B01F23/50
B01F35/71
B01F35/45
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022180533
(22)【出願日】2022-11-10
(62)【分割の表示】P 2019555078の分割
【原出願日】2017-12-21
(31)【優先権主張番号】1622183.0
(32)【優先日】2016-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】519228809
【氏名又は名称】マトコン・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】エドワード・ジェイ・ピーペライト
【テーマコード(参考)】
4G035
4G036
4G037
【Fターム(参考)】
4G035AB43
4G036AA01
4G036AA05
4G037AA02
4G037EA05
(57)【要約】
【課題】貯蔵容器または収納容器の内容物を混合するための新規な装置を提供する。
【解決手段】タンブルブレンディングのために構成された容器内で、粒状物質を液体と混合するための装置(1)。当該装置は、混合デバイス(2)と液体噴射ノズル(3)とを含み、混合デバイス(2)は、機械的作用によって粒状物質を混合するよう構成されたミキサー要素(4)を含み、ノズル(3)は、混合が行われているときには、ミキサー要素の方向に液体を向けるように配置されており、ノズル内への物質の進入を阻止するための手段(5)が存在し、ノズル内への物質の進入を阻止するための手段は、ノズルの出口のクロージャーを備え、装置は、当該装置を含む容器が、ノズル(3)が容器内の物質中に沈下させられた位置にあるとき、クロージャーの開放を引き起こすための制御手段をさらに含む。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンブルブレンディングのために構成された容器内で、粒状物質を液体と混合するための装置(1)であって、前記装置は混合デバイス(2)と液体噴射ノズル(3)とを含み、前記混合デバイス(2)は、機械的作用によって粒状物質を混合するよう構成されたミキサー要素(4)を含み、前記ノズル(3)は、混合が行われているときには、前記ミキサー要素の方向に液体を向けるように配置されており、前記ノズル内への物質の進入を阻止するための手段(5)が存在し、前記ノズル内への物質の進入を阻止するための前記手段は、前記ノズルの出口のクロージャーを備え、前記装置は、前記装置を含む容器が、前記ノズル(3)が前記容器内の物質中に沈下させられた位置にあるとき、前記クロージャーの開放を引き起こすための制御手段をさらに含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
タンブルブレンディングに適した容器(101)を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
取り外し可能なクロージャーまたはタンブルブレンディングに適した容器の壁に配置される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記クロージャーは、アクチュエータによって、開位置と閉位置との間で往復運動させられる、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記クロージャーは、前記ノズル(3)からの液体の噴出によって開放可能である、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記制御手段が、沈下に関連して前記クロージャーの開放を計時するためのタイマーと、開放を制御するために前記容器の姿勢を検出するためのセンサーと、を備える、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
液体の貯蔵および前記ノズル(3)への液体の供給のための液体貯蔵および供給手段をさらに含む、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記液体貯蔵および供給手段は、貯蔵容器と、固定量の液体の一部または全部の供給を可能にするように構成されたポンプと、を備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記液体供給手段は、経過供給時間を測定することによって所望の量の液体を供給するように制御される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記容器の出口は、円錐形バルブによって塞がれている、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載のタンブルブレンダーおよび装置を具備するタンブルブレンディングシステム。
【請求項12】
請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の装置を用いて、容器内で粒状物質と液体とを混合する方法であって、前記方法は、内容物を機械的に混合すると共に液体を添加しながら、同時に前記容器を回転させることを含み、前記方法は、混合が行われている間に前記容器のミキサー要素の方向に液体を添加すると共に、ノズルが沈下されている間だけ液体添加デバイスを作動させて液体を添加するステップを含む方法。
【請求項13】
液体の添加が始まる前に乾式混合段階を実施するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記液体を添加するステップは、容器の回転時間を測定し、ノズルの沈下が生じることが保証されるように適切な容器位置への回転時に液体を添加することによって制御される、請求項12または請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯蔵容器または収納容器の内容物を混合するための装置および方法に関し、特に、タンブルブレンダーの貯蔵容器または収納容器内で液体と粒子とをその場で一緒に混合するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
IBC(中間バルク容器)のような貯蔵および収納デバイスの内容物を容器内でその場で混合するための装置が知られている。それは、食料品および医薬品のような混合物の成分を、それらが貯蔵されかつ/または輸送されている容器中で、それらを別々のミキサーに移し、再び戻す必要なしに、その場で混合でき、時間および費用が節約される、という利点を提供する。それはまた、次の混合物の処理が生じ得る前に混合デバイスを洗浄する必要性を排除し、これもまた時間の節約につながる。一般に、このような装置は、内容物が容器内で移動して混合が生じるように、例えば地面に支持された固定サポートに対して、内容物を含む容器を動かすことによって機能する。効果的な動作の形態は、IBCのような容器をくるくると回転させることである。当技術分野では、そのような方法は一般にタンブルブレンディングと呼ばれている。
【0003】
既知のタンブルブレンディング装置は、いくつかの特定の用途において、いくつかの欠点を有する。例えば、装置は容器全体の動きによってのみ混合することができるというまさにその理由のために、いくつかの種類の成分の完全混合を達成するのが困難な場合があり、そしてこれは成分が微粒子および脂肪を含むとき、それらの有用性に対する制限となり得る。また、タンブルブレンディングでは、タンブリング作用により、均質に混合されない高脂肪粉末のボールが生成される傾向がある。内容物の移動のために利用可能な空間が限られているので、不十分な空域(アレージとして知られる)が容器内に残っている場合にも不完全な混合が起こり得る。
【0004】
最近、例えば高剪断混合のような、より従来的な混合手法をタンブルブレンディングと組み合わせて使用することができれば、これらの問題を克服することができることが示唆されている。しかしながら、問題は、その多くの利点を犠牲にしたり、その動作を妥協したりすることなく、そのような処理を達成するための装置をいかにしてタンブルブレンダー型デバイスにうまく組み込むかにある。出願人自身の欧州特許出願公開第2386351号(特許文献1)には、これらの問題のいくつかに対処しようとする装置が記載されている。
【0005】
さらに、混合前よりもむしろ、混合が進行している間に成分を添加することがしばしば必要とされ、これは、成分を添加しなければならない容器が大きくて重く、そして高速で回転している場合に、明らかに、いくつかの特有の課題を提起する。液体の添加は特に問題がある。特許文献1には、噴霧による液体の添加が記載されており、これは状況によってはうまくいくが、他の状況においては、混ぜ合わされていない液体が容器の壁になすり付けられた状態を生じることがある。さらに、液体添加の能力は数リットルに制限されている。本発明はこうした問題を解決しようとするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2386351号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様によれば、タンブルブレンディングのために構成された容器内で粒状物質を液体と混合するための装置が提供され、この装置は混合デバイスと液体噴射ノズルとを含み、混合デバイスは、機械的作用によって粒状物質を混合するよう構成されたミキサー要素を含み、ノズルは、混合が行われているときには、ミキサー要素の方向に液体を向けるように配置されており、ノズル内への物質の進入を阻止するための手段が存在する。ノズル内への物質の進入を阻止するための手段を用いて液体をミキサー要素に向けることが、優れたそしてより信頼性のある混合性能をもたらすことが見出された。
【0008】
上記装置は、タンブルブレンディングのために構成された容器内に、例えば、そうした容器の取り外し可能なクロージャーに、あるいはさもなければ当該容器の壁などに配置することができる。混合が必要とされるときに取り外し可能なクロージャーを容器の通常のクロージャーデバイスの代わりに用いることができるので、装置が容器の取り外し可能なクロージャーに配置されると都合がよい。
【0009】
ノズル内への物質の進入を阻止するための手段はクロージャーを含んでいてもよく、クロージャーは液体の噴射時に開放可能であってもよい。上記装置は、当該装置を含む容器がノズルが容器内の物質に沈下させられる位置にあるときに、クロージャーの開放を引き起こすための制御手段を含むことができる。制御手段は、沈下に関連してクロージャーの開放を計時するためのタイマーと、開放を制御するために容器の姿勢を検出するためのセンサーとを備えることができる。
【0010】
上記装置は、液体を貯蔵し、それをノズルに供給するための液体貯蔵および供給手段を含むことができる。この液体貯蔵および供給手段は貯蔵容器およびポンプを備えることができる。液体供給手段は固定量の液体の一部または全部の供給を可能とするように構成されることが好ましい。特に、液体供給手段は、経過供給時間を測定することによって所望の量の液体を供給するように制御されてもよい。
【0011】
一実施形態では、上記装置は、ノズル内への粉末の進入を阻止しかつ/または低減するための一つ以上の遅延タイマーを備える。好ましくは、ノズル内への粉末の進入をさらに阻止しかつ/または低減するために、ポンプの動作と液体ノズルの動作との間に一つ以上の遅延タイマーが使用される。一実施形態では、ポンプストロークの開始およびノズル開放の開始後に0.1秒の遅延が存在し、したがって、開放前にノズル内で圧力が高まることが可能になる。別の実施形態では、ノズルの閉鎖とポンプストロークの終了との間に0.1秒の遅延があり、これはノズルがまだ加圧されている間にノズルを閉鎖する。
【0012】
一実施形態では、誤った液体添加パラメーターが容器内に過剰圧力を引き起こす場合に、容器内の圧力を監視するために圧力センサーが使用される。好ましくは、圧力センサーは容器の蓋に取り付けられる。
【0013】
本発明の第2の態様によれば、タンブルブレンダーおよび上述した装置を含むタンブルブレンディングシステムが提供される。任意選択で、システムは混合のための容器を含むことができる。
【0014】
本発明の第3の態様によれば、容器内で粒状物質と液体とを混合するための方法が提供され、当該方法は、内容物を機械的に混合すると共に液体を添加しながら容器を同時に回転させることを含み、当該方法は、混合が行われている間に容器のミキサー要素の方向に液体を添加し、ノズルが沈下させられている間だけ液体を添加するために液体添加デバイスを作動させるステップを含む。
【0015】
上記方法は液体添加が開始される前に乾式混合段階を含むことが好ましい。
【0016】
液体添加のステップは、容器の回転時間を測定し、ノズルの沈下が生じることが保証されるように適切な容器位置へと回転した時に液体を添加することによって制御されることが好ましい。
【0017】
本発明を、例として、以下の図面を参照してさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明によるシステムおよび装置の正面から見た斜視図である。
図2図1の装置の一部の拡大斜視図である。
図3図2に示す部分の側面図である。
図4図2に示す部分の上方から見た斜視図である。
図5図3の部分のノズルアセンブリの縦断面図である。
図6】本発明によるシステムおよび装置の側方から見た斜視図である。
図7図6のシステムの一部の斜視図である。
図8図6のシステムのさらなる部分の斜視図である。
図9図8に示す部分の縦断面図である。
図10】動作状態にある本発明による装置の概略図である。
図11】動作状態にある本発明による装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図面、特に図1ないし図5を参照すると、タンブルブレンディングシステム100に組み込まれた本発明による装置1が示されている。タンブルブレンディングシステム100は三つの主要部を含み、これらの主要部は、タンブルブレンダー200、IBC(中間バルク容器)101、そして液体添加モジュール400である。この実施形態では、本発明による装置1はIBC用のクロージャーの形態をとり、当該クロージャーは混合デバイス2および液体噴射ノズル3を備え、混合デバイス2は、機械的作用によって粒状物質を混合するように構成されたミキサー要素4を含む。ノズル3は、ミキシングが行われているときに液体をミキサー要素4の方向に向けるように配置されており、ノズル内への物質の進入を防止するための手段5が存在する。
【0020】
理解されるように、システム100は、貯蔵または輸送容器101に収容されている内容物をその場において容器内でブレンドするために使用される。図1は、中間バルク容器、すなわちIBCと呼ばれる既知の形態の容器101を示している。IBCは、装置1の機能を説明するためにブレンダー200上の定位置に示されている。IBCは、上面103に配置された入口102と、正方形断面の本体部104と、逆角錐台の形態の下部セクション105とを有する。出口106は、下部セクション105の(図で見て)底部に配置されている。IBCの頂部は、通常、単純な蓋クロージャー(図示せず)によって塞がれており、そして出口106は、容器からの大量の流れを可能とするために下部セクション105内へと上昇させることができる円錐形バルブ108によって塞がれている。IBCはまた、上部および下部スタッキング機構109,110を含む。
【0021】
図1は、ブレンディングの準備が整った、固定されたIBCを示している。ブレンディングは、非対称軸線上でIBCをくるくるとひっくり返し、内容物を互いに流動させることによってなされる。操作パネル(図示せず)は、サイクルタイムおよび回転速度ディスプレイならびにステータスランプと共に、スタート、ストップ、クランプ、アンクランプ、リセットおよび非常停止のための制御部を含むように設けられる。
【0022】
ブレンダー200はトップアセンブリ30を含む。トップアセンブリ30はベース31とミキサー駆動アセンブリ32とからなると共に上側フレームサイドバー33に取り付けられ、サイドバー33とクロスピース34との間のギャップを効果的に覆う。したがって、IBCがブレンダー200内の所定の位置にあるとき、トップアセンブリ30はそれがIBC101の上に存在するように配置される。ミキサー駆動アセンブリ32は、一般に知られているタイプのモーター35を備える。
【0023】
ここで図2ないし図5を参照すると、上述したように、本発明による装置1は容器の入口102に設けられる蓋に配置されることが分かるが、理解されるように、これは必須ではない。説明した装置1は、例えば容器の壁に配置することができる。蓋は、混合すべき内容物を含む容器101の入口開口102内に嵌合して、それを密閉するように寸法決めされた円形プレート24を含む。プレート24は、既知の種類の変形可能なシールリングを含む付随的フランジ(図示せず)を有する。プレート24の中心には開口が形成されており、この開口内には、ベアリングおよびその上で回転するように設けられたミキサーシャフト27を含むチューブ25が溶接されている。(図で見て)その上端において、ミキサーシャフト27は駆動カップリング28で終端している。駆動カップリング28は二つの駆動ラグ26を含み、この駆動ラグ26は、断面に関してシャフトが「T」の外観を有するように、シャフトの周面から、互いに対向してかつミキサーシャフト27の回転軸線に対して横方向に延びる。シャフト27は、(図で見て)その下端部に、ここではブレードの形態をとる複数のミキサー要素4を備えている。
【0024】
プレート24は、手動操作可能な圧力解放バルブ36と、ポンプ70に取り付けられた液体入口パイプ37を有する液体噴射ノズル3とを備えている(図6)。
【0025】
次に図5を参照すると、液体噴射ノズル3が縦断面で示されている。ノズル3は、テーパー状ウエスト43によって接合された(図で見て)上部および下部本体セクション41,42を有する円筒形ハウジング40を備え、上部セクション41は下部セクション42よりも大きい直径を有する。上部本体セクション41は、液体入口52を有すると共に、案内チューブ47内で直線往復運動するように設けられたピストン45および閉鎖スプリング46を含む複動空気圧アクチュエータ44を収容している。案内チューブ47は、上部本体セクション41を有する固定シーリングインターフェース53から下部本体セクション42内へと延び、これによって液体供給チューブおよびチャンバー54を画定する。下部本体セクション42は、案内チューブ47の下部内にバルブロッド49を含む。(図で見て)その下端部において、ピストン45は、バルブロッド49の(図で見て)上端部に形成されたメクラネジ穴48内に収容され、バルブロッド49は、下部本体セクション42の遠位端部に形成されたノズルオリフィスまで、その最下範囲を超えて、案内チューブ47を通って下方に延びている。バルブストッパー5の形態の物質の進入を阻止するための手段はバルブロッド49の遠位端部に配置され、バルブストッパー5は下部本体セクション42の遠位端部の内面に着座している。特に図3および図5を参照すると、液体噴射ノズル3は、下部本体セクション42、したがってノズルオリフィス50がミキサー要素4に向けられるように、プレート24の開口を通って設けられ、かつ、それに対して傾斜させられていることが分かる。
【0026】
ここで図1および図2を参照すると、液体添加装置の第1実施形態が示されている。液体入口パイプ37は、その遠位端部で液体噴射ノズル3の液体入口52に取り付けられており、そしてその近位端部でロータリージョイント60を介して液体供給パイプ61に取り付けられていることが分かる。パイプ37は、ロータリージョイント60を介して回転可能に取り付けられている。液体供給パイプ61は、その近位端において(図示しない)空気圧ポンプおよび(概略的に示す)液体供給タンク62に取り付けられている。
【0027】
次に図6ないし図9を参照すると、液体添加装置の第2実施形態が示されている。図6図8および図9は、クランプジョイント73によって接合された(図で見て)上側および下側の円筒形ハウジングセクション71,72を備える液体供給ポンプ70の詳細を示している。上部ハウジングセクション71は、その中にピストン74が直線往復動作するように設けられるボア71aと、(図で見て)上側および下側空気入口75,76とを有する。理解されるように、上部ハウジングセクション71は、それゆえ空気圧アクチュエータを形成する。ピストン74は、上部ハウジングセクション71から下部ハウジングセクション72内に画定された下部ボア77内に(図で見て)下方に延びている。下部ハウジングセクション72は、クランプジョイント78を介して、その最も低い位置で、取り付け/位置決めアセンブリ79に取り付けられ、これらの部品と共に、両方ともノンリターンバルブ85を含む液体入口および出口ポート81,82を含む液体供給チャンバー80(この例では公称1リットルの容積を有する)を形成する。ここで図6を参照すると、液体供給ポンプ70がシステム100内で所定の位置に示されている。この図は、液体供給タンク62と液体供給ポンプ70との接続および相対配置を詳細に示しており、これらは両方とも支持フレーム83に搭載されており、液体供給導管84を介して接続されている。
【0028】
単なる一例として、そして作動方法に見出される本発明の態様を非限定的に説明するために、粉末などの粒状成分が、必要なレシピに従ってIBC101内に充填される。ミキサー要素4および液体ノズル3を有する蓋がIBC入口に取り付けられる。IBCはブレンダーに装填され、必要量の液体が液体供給タンク62内に充填され、これは続いて支持フレーム83上に装填される。必要な液体供給パイプの接続(タンクとポンプとの間のパイプ、ポンプとIBCとの間のパイプ、蓋とブレンダーとの間の電気/空気圧アンビリカル)が行われ、作業員はブレンダー室を出て、ドアを閉め、インターロックする。作業員は、制御システムのメニューから「混合レシピ」を選択し、これによって次の内容が表示される。
・総ブレンド時間(例えば20分)
・ブレンド回転速度(例えば10rpm)
・インテンシファイヤー速度(例えば1500rpm)
・乾式ブレンド時間(液体添加の開始前、例えば5分)
・液体噴射時間
・噴射遅延時間
・1回転当たりの噴射時間
・総液体添加時間
【0029】
ブレンドサイクルは、装填されたIBCをその固定位置まで上昇させることによって始まる。IBCのブレンド回転が開始され、これに続いてミキサー要素4の回転が開始される。理解されるように、この時点では液体添加はまだ開始されておらず、この乾式ブレンド段階は、液体添加開始前に、乾燥成分の均一性が達成されることを可能にする。液体添加の開始時、IBCはおよそ10rpmの回転速度で動いている。適切な液体噴射遅延時間を選択することによって、オペレーターは、ノズル3が粉末中に沈下させられたときにのみ液体の添加が始まることを確実なものとすることができる。液体添加中にノズルが確実に沈下させられることは、液体と、粉末のような固体微粒子との良好な混合を達成するのに役立つことが判明している。1回転当たりの噴射時間はポンプ70がポンピングする時間の長さを制御し、その結果、ポンプ70はそのポンプストロークの一部または全部を達成し、これによって1リットル容量の一部または全部が噴射される。ポンプストロークの間、液体ピストン74は下方に駆動され、出口ノンリターンバルブ82,85を経て液体を送り、入口ノンリターンバルブ81,85を閉鎖する。噴射時間の終わりに、ポンプ70は後退し、入口ノンリターンバルブ81,85を経てタンク62から液体を引き込み、出口ノンリターンバルブ82,85を閉鎖する。最初の回転の間、液体がポンプ70およびパイプシステムを満たすまで空気が送り込まれる。同様に、液体添加の最後に、空気がポンプで送り込まれ、残りの液体が全てパイプシステムから排出される。したがって、総液体添加時間は、液体の全量が添加されることを確実にするために十分なほど長く設定される。液体添加段階の完了後、ブレンド回転は全ブレンド時間の残りの間継続し、これは、液体が粉末体積全体にわたって完全に均質化されることを確実にするのを助けることができるが、これは常に必要なわけではない。ブレンドサイクルの終了時、IBC101はクランプが外され、作業者がブレンダー室に入り、パイプおよびアンビリカルを外し、そしてIBCをブレンダーから取り出す。
【0030】
装置は、ノズル内への粉末の進入をさらに阻止しかつ/または低減するために、ポンプの動作と液体ノズルの動作との間に、一つ以上の調時期を含むことができる。一実施形態では、ポンプストロークの開始およびノズル開放の開始の後に0.1秒の遅延があり、したがって開放前にノズル内で圧力が高まることが可能になる。別の実施形態では、ノズルの閉鎖とポンプストロークの終わりとの間に0.1秒の遅延があり、これはノズルがまだ加圧されている間にノズルを閉鎖する。
【0031】
誤った液体添加パラメーターがIBC内で過圧を引き起こす場合には、圧力センサーをインテンシファイヤー蓋24内に取り付けることができ、この圧力センサーを使用してIBC101内の圧力を監視することができる。
【0032】
図10および図11は、動作状態にある、IBCの蓋に取り付けられた本発明による装置1を概略的に示している。図10では、IBCは、それが地面に対して実質的に正立している回転の段階で示されている。ミキサー要素4は回転しているが、液体噴射ノズル3は容器101内の物質90に沈められていない。したがって、液体噴射ノズル3のオリフィス50は空気圧アクチュエータ44の力の下でストッパー5によって閉じられている。図11では、IBCはそれが実質的に反転させられた回転の段階で示されている。ミキサー要素4は依然として回転しており、その中にミキサー要素4がいま完全に沈下させられている物質90を混合している。液体噴射ノズル3自体もまた物質90中に沈下させられているので、液体がポンプ70によって液体噴射ノズル3に供給され、上部本体セクション41の空気圧アクチュエータ44がバルブロッド49およびバルブストッパー5を上方に引き寄せ、オリフィス50を開放し、液体が物質90中に流れ込むことを可能にする。
【符号の説明】
【0033】
1 装置
2 混合デバイス
3 液体噴射ノズル
4 ミキサー要素
5 ノズル内への物質の進入を防止するための手段(バルブストッパー)
24 円形プレート(インテンシファイヤー蓋)
25 チューブ
26 駆動ラグ
27 ミキサーシャフト
28 駆動カップリング
30 トップアセンブリ
31 ベース
32 ミキサー駆動アセンブリ
33 上側フレームサイドバー
34 クロスピース
35 モーター
36 圧力解放バルブ
37 液体入口パイプ
40 円筒形ハウジング
41 上部本体セクション
42 下部本体セクション
43 テーパー状ウエスト
44 複動空気圧アクチュエータ
45 ピストン
46 閉鎖スプリング
47 案内チューブ
48 メクラネジ穴
49 バルブロッド
50 ノズルオリフィス
52 液体入口
53 固定シーリングインターフェース
54 チャンバー
60 ロータリージョイント
61 液体供給パイプ
62 液体供給タンク
70 液体供給ポンプ
71 円筒形ハウジングセクション(上部ハウジングセクション)
71a ボア
72 円筒形ハウジングセクション(下部ハウジングセクション)
73 クランプジョイント
74 液体ピストン
75 下側空気入口
76 下側空気入口
77 下部ボア
78 クランプジョイント
79 取り付け/位置決めアセンブリ
80 液体供給チャンバー
81 入口ポート(入口ノンリターンバルブ)
82 出口ポート(出口ノンリターンバルブ)
83 支持フレーム
84 液体供給導管
85 ノンリターンバルブ
90 物質
100 タンブルブレンディングシステム
101 輸送容器
102 入口(入口開口)
103 上面
104 本体部
105 下部セクション
106 出口
108 円錐形バルブ
109 下部スタッキング機構
110 下部スタッキング機構
200 タンブルブレンダー
400 液体添加モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【外国語明細書】