(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023091758
(43)【公開日】2023-06-30
(54)【発明の名称】有無機ハイブリッド組成物用表面処理剤{SURFACE TREATMENT AGENT FOR ORGANIC-INORGANIC HYBRID COMPOSITION}
(51)【国際特許分類】
C09C 3/10 20060101AFI20230623BHJP
C09K 23/52 20220101ALI20230623BHJP
【FI】
C09C3/10
C09K23/52
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199392
(22)【出願日】2022-12-14
(31)【優先権主張番号】10-2021-0182889
(32)【優先日】2021-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】318007591
【氏名又は名称】ケーシーテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】ヨム, ジン ソク
(72)【発明者】
【氏名】キム, ソク ジョ
【テーマコード(参考)】
4D077
4J037
【Fターム(参考)】
4D077AB04
4D077AC05
4D077DD18Z
4D077DE37Y
4J037AA04
4J037CC16
4J037DD24
4J037EE28
(57)【要約】 (修正有)
【課題】無機粒子の分散性を向上させるために、無機粒子の表面を改質することができる有無機ハイブリッド組成物用表面処理剤を提供する。
【解決手段】シラン系モノマー及びメタクリレート系モノマーの共重合体である表面処理剤を用いて無機粒子を表面改質する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記[化1]~[化3]のいずれかで表される化合物を含む、
有無機ハイブリッド組成物用表面処理剤:
【化1】
(上記R
1~R
3は、各々、H、飽和または不飽和の直鎖あるいは分岐鎖のC
1-C
20のアルキル基、水酸化基、シラン基及びアルコキシシラン基の少なくとも1つを含むものであり、
上記R
4は、Hまたは水酸化基を含むものである。)。
【請求項2】
上記R1~R3は、各々、C2-C12のアルキルトリメトキシシラン基、C2-C12のアルキルトリエトキシシラン基、及びC2-C12のアルキルジメトキシエトキシシラン基からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むものである、請求項1に記載の有無機ハイブリッド組成物用表面処理剤。
【請求項3】
上記R4は、H、2-ヒドロキシエチル基、3-ヒドロキシプロピル基、及び2-ヒドロキシブチル基からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むものである、請求項1に記載の有無機ハイブリッド組成物用表面処理剤。
【請求項4】
上記mとnは、1:2~2:1の間の整数比を有するものである、請求項1に記載の有無機ハイブリッド組成物用表面処理剤。
【請求項5】
BPO、AIBN、及びAIBAからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む重合開始剤をさらに含むものである、請求項1に記載の有無機ハイブリッド組成物用表面処理剤。
【請求項6】
上記重合開始剤は、上記表面処理剤中、0.1重量%~1重量%である、請求項5に記載の有無機ハイブリッド組成物用表面処理剤。
【請求項7】
上記表面処理剤の光透過率は、40%以上である、請求項1に記載の有無機ハイブリッド組成物用表面処理剤。
【請求項8】
上記表面処理剤のヘイズ(haze)は、80%以下である、請求項1に記載の有無機ハイブリッド組成物用表面処理剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有無機ハイブリッド組成物用表面処理剤に関する。
【背景技術】
【0002】
光学透明粘着(OCA、optically clear adhesive)フィルムは、光学部材の接合に用いられる透明な粘着フィルムである。近年、スマートフォン、タブレットPC、携帯型ゲーム機、自動車ナビゲーション装置などの分野でタッチパネルの需要が急速に増加しており、タッチパネルを他の光学部材に接合させるために使用されるOCAフィルムの需要も急速に増加している。
【0003】
タッチパネルを備える表示装置は、通常、液晶パネルのような表示パネル、酸化インジウム錫(ITO)などからなる透明導電膜が表層に備えられるタッチパネル本体、及び透明導電膜を保護するカバーパネルなどの光学部材が積層された構造を有しているが、光学部材間の接合に光学透明粘着剤がフィルム状に使用できる。OCAフィルムの需要が増加するにつれて、これに使用される粘着材料に対する関心はさらに高まっている。
【0004】
従来の光学透明粘着剤としては、シリコーン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂のような有機物を素材とするものがあるが、このような有機物に基づいた光学透明粘着剤をディスプレイ光学素材に使用する場合、積層された層間の屈折率の差によって光学的特性に影響を及ぼす問題が発生することがある。
【0005】
このような現象を補うために、有機物に基づいた光学透明粘着剤に無機粒子を混合して屈折率を上昇させる技術が開発されているが、有機物と無機粒子との混合の際、相溶性(compatibility)が問題になることがある。
【0006】
前述の背景技術は、発明者が本願の開示内容を想到する過程で保有または習得したものであって、必ずしも本出願の前に一般公衆に公開された公知技術であるとはいえない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述の問題を解決するために、本発明は、有無機ハイブリッド組成物用表面処理剤を提供しようとする。
【0008】
本発明の一実施例によると、有無機ハイブリッド組成物を提供しようとする。
【0009】
しかし、本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていない他の課題は、以下の記載から該当技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解できるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施例による有無機ハイブリッド組成物用表面処理剤は、下記[化1]~[化3]のいずれかで表される化合物を含むことができる。
【0011】
【0012】
(上記R1~R3は、各々、H、飽和または不飽和の直鎖あるいは分岐鎖のC1-C20のアルキル基、水酸化基、シラン基及びアルコキシシラン基の少なくとも1つを含むものであり、上記R4は、Hまたは水酸化基を含むものである。)
【0013】
一実施例によると、R1~R3は、各々、C2-C12のアルキルトリメトキシシラン基、C2-C12のアルキルトリエトキシシラン基、及びC2-C12のアルキルジメトキシエトキシシラン基からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むものであることができる。
【0014】
一実施例によると、R4は、H、2-ヒドロキシエチル基、3-ヒドロキシプロピル基、及び2-ヒドロキシブチル基からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むものであることができる。
【0015】
一実施例によると、mとnは、1:2~2:1の間の整数比を有するものであることができる。
【0016】
一実施例によると、表面処理剤は、BPO、AIBN、及びAIBAからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む重合開始剤をさらに含むものであることができる。
【0017】
一実施例によると、重合開始剤は、上記表面処理剤中、0.1重量%~1重量%であってもよい。
【0018】
一実施例によると、表面処理剤の光透過率は、40%以上であってもよい。
【0019】
一実施例によると、表面処理剤のヘイズ(haze)は、80%以下であってもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、有無機ハイブリッド組成物用表面処理剤を提供することができる。
【0021】
本発明の一実施例によると、有無機ハイブリッド組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下を参照して実施例を詳細に説明する。しかし、実施例には、様々な変更が加えられるので、特許出願の権利範囲はこれらの実施例によって制限または限定されるものではない。実施例に対するすべての変更、均等物ないし代替物が権利範囲に含まれるものと理解されるべきである。
【0023】
実施例において使用した用語は、単に説明を目的として使用されたものであり、限定しようとする意図として解釈されるべきではない。単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味を持たない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、本明細書に記載の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものとして理解されるべきである。
【0024】
別段の定義がない限り、技術的または科学的な用語を含めてここで使用されるすべての用語は、実施例が属する技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有している。一般的に使用される辞書で定義されているような用語は、関連技術の文脈上の意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味として解釈されない。
【0025】
また、実施例の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって該当構成要素の本質や順番、または順序などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、または「接続」すると記載されている場合、その構成要素は、他の構成要素に直接的に連結または接続することができるが、各構成要素の間に他の構成要素が「連結」、「結合」、または「接続」することもできると理解されるべきである。
【0026】
いずれかの実施例に含まれた構成要素と、共通的な機能を含む構成要素は、他の実施例において同一の名称を使用して説明する。反対の記載がない限り、いずれかの実施例に記載の説明は他の実施例にも適用することができ、重複する範囲で具体的な説明は省略する。
【0027】
本発明の一実施例による有無機ハイブリッド組成物は、表面処理剤によって表面改質された無機粒子、及びアクリル系モノマーを含むことができる。一実施例によると、有無機ハイブリッド組成物を硬化して粘着フィルムを形成することができ、本発明によると、有無機ハイブリッド組成物は、光学的に透明であるか、実質的に光学的に透明な無機粒子分散組成物を提供することができる。
【0028】
一実施例によると、無機粒子の分散性を向上させるために表面処理剤を用いて無機粒子の表面を改質することができ、組成物内でまんべんなく分散することによって、光学的に透明な無機粒子分散組成物を提供することができる。
【0029】
一実施例によると、表面改質された無機粒子及びアクリル系モノマーは、1:1~2:1の重量比を有することができる。一実施例によると、アクリル系モノマーの重量が表面改質された無機粒子の重量に比べて同じであるか大きいのが望ましい。
【0030】
一実施例によると、無機粒子は、金属酸化物であることができる。一実施例によると、無機粒子は金属酸化物であって、透明な高分子樹脂内に含まれて屈折率を増加させることができる。
【0031】
一実施例によると、無機粒子は、ZrO2、SiO2、Al2O3、CeO2、ZnO、V2O5TiO2、BaTiO3、SrTiO3、BaTiO3、PbTiO3、PbZrO3、Pb(Zr、Ti)O3(PZT)、Pb1-xLaxZr1-yTiyO3(PLZT)、(1-x)Pb(Mg1/3Nb2/3)O3-xPbTiO3(PMN-PT)、HfO2、及びBNからなる群より選ばれる少なくとも1つを含むものであることができる。
【0032】
一実施例によると、無機粒子は、好ましくはジルコニア(ZrO2)を含むことができる。ジルコニアは透明で、アッベ数(Abbe number)が高く、機械的強度と熱的安定性に優れており、本発明の一実施例による組成物に適したものであることができる。
【0033】
一実施例によると、無機粒子は、ナノ無機粒子に該当するものであることができる。一実施例によると、無機粒子の直径は、10nm~200nmであることができる。このとき、無機粒子の直径は、無機粒子の直径の平均を意味するものであることができる。また、無機粒子の直径は、表面処理剤で表面改質されていない無機粒子の直径を意味するものであることができる。
【0034】
一実施例によると、無機粒子の直径は、10nm以上、20nm以上、30nm以上、40nm以上、50nm以上、60nm以上、70nm以上、80nm以上、90nm以上、100nm以上、110nm以上、120nm以上、130nm以上、140nm以上、150nm以上、160nm以上、170nm以上、180nm以上、または190nm以上であるか、200nm以下、190nm以下、180nm以下、170nm以下、160nm以下、150nm以下、140nm以下、130nm以下、120nm以下、110nm以下、100nm以下、90nm以下、80nm以下、70nm以下、または60nm以下であるか、上記言及された数値のうち、選ばれる2つの値の間の範囲に含まれ得る。
【0035】
一実施例によると、無機粒子の直径が10nm未満である場合、無機粒子の表面エネルギー増大によって分散が難しいことがあり、200nmを超える場合、散乱効果が発現して粘着フィルムの視認性が低下し、粘着フィルムの厚さが増加することができる。
【0036】
一実施例によると、無機粒子の比表面積は、1m2/g~250m2/gであることができる。このとき、無機粒子の比表面積は、無機粒子の比表面積の平均を意味するものであることができる。また、無機粒子の比表面積は、表面処理剤で表面改質されていない無機粒子の比表面積を測定するものであることができる。
【0037】
一実施例によると、無機粒子の比表面積は、1m2/g以上、10m2/g以上、30m2/g以上、50m2/g以上、70m2/g以上、90m2/g以上、110m2/g以上、130m2/g以上、150m2/g以上、170m2/g以上、190m2/g以上、210m2/g以上、または230m2/g以上であるか、250m2/g以下、230m2/g以下、210m2/g以下、190m2/g以下、170m2/g以下、150m2/g以下、130m2/g以下、110m2/g以下、90m2/g以下、または70m2/g以下であるか、上記言及された数値のうち、選ばれる2つの値の間の範囲に含まれ得る。
【0038】
一実施例によると、無機粒子の比表面積が上記数値範囲を外れる場合、透過率が低下するか、散乱による品質低下が発生することができ、凝集が形成されることがある。
【0039】
一実施例によると、表面改質された無機粒子は、組成物中、40重量%~50重量%であってもよい。一実施例によると、表面改質された無機粒子は、40重量%~45重量%、または45重量%~50重量%であってもよい。
【0040】
一実施例によると、組成物中、表面改質された無機粒子が40重量%未満である場合、組成物内で無機粒子の相対的割合が低くなり、組成物の屈折率及び輝度が減少することができ、50重量%を超える場合、追って粘着フィルムの製造の際、白濁現象が現れることがある。一実施例によると、アクリル系モノマーは、ブチルアクリレート(butyl acrylate)、2-エチルヘキシルアクリレート(2-ethylhexyl acrylate)、イソボルニルアクリレート(isobornyl acrylate)、及び4 -アクリロイルモルホリン(4-acryloyl morpholine)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むものであることができる。
【0041】
本発明の一実施例による組成物を硬化させて粘着フィルムを製造することができるが、アクリル系モノマーを適用することで、柔軟かつ光学的に優れた粘着フィルムを製造することができる。
【0042】
一実施例によると、アクリル系モノマーは、組成物中50重量%~60重量%であってもよい。一実施例によると、アクリル系モノマーは、50重量%~55重量%、または55重量%~60重量%であってもよい。
【0043】
一実施例によると、アクリル系モノマーが組成物中50重量%未満である場合、無機粒子の割合が高くなり粘度が上昇することができ、60重量%を超える場合、無機粒子の割合が低くなり、粘着フィルムの屈折率及び輝度が低下し、白濁現象が発生することができる。
【0044】
一実施例によると、表面処理剤は、シラン系モノマー及びメタクリレート系モノマーの共重合体であることができる。具体的には、表面処理剤は、シラン系モノマー及びメタクリレート系モノマーのランダムコポリマーであることができる。
【0045】
一実施例によると、シラン系モノマーは、シラン、C1-C20であるアルキルシラン、アルコキシシラン、イソシアネートシラン、アミノシラン、エポキシシラン、アクリルシラン、メルカプトシラン、フッ素シラン、メタクリロキシ基シラン、ビニルシラン、フェニルシラン、クロロシラン、及びシラザンからなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことができる。
【0046】
一実施例によると、シラン系モノマーは、具体的には、ビニルトリメトキシシラン(vinyltrimethoxysilane)、ビニルトリエトキシシラン(vinyltriethoxysilane)、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン(vinyltris(2-methoxyethoxy)silane)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むビニル基含有シラン系モノマー、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(3-methacryloxypropyltrimethoxysilane、MPTMS)、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(3-methacryloxypropyltriethoxysilane、MPTES)、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン(3-methacryloxypropylmethyldimethoxysilane)、及び3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン(3-methacryloxypropylmethyldiethoxysilane)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むメタクリロキシ基含有シラン系モノマー、ビニルトリアセトキシシラン(vinyltriacetoxysilane)を含むアセトキシ基含有シラン系モノマー、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(3-acryloxypropyltrimethoxysilane、APTMS)、3-アクリロキシプロピルトリエトキシシラン(3-acryloxypropyltriethoxysilane)、または両方を含むアクリロキシ基含有シラン系モノマー、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(3-glycidoxypropyltrimethoxysilane、GPTMS)、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(3-glycidoxypropyltriethoxysilane、GPTES)、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン(3-glycidoxypropylmethyldimethoxysilane)、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン(3-glycidoxypropylmethyldiethoxysilane)、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(2-(3,4-epoxycyclohexyl)ethyltrimethoxysilane)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むエポキシ基含有シラン系モノマー、ビニルトリクロロシラン(vinyltrichlorosilane)を含むクロロ基含有シラン系モノマー、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン(3-mercaptopropyltrimethoxysilane)、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン(3-mercaptopropyltriethoxysilane)、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン(3-mercaptopropylmethyldimethoxysilane)、及び3-メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン(3-mercaptopropylmethyldiethoxysilane)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むメルカプト基含有シラン系モノマー、3-トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物(3-trimethoxysilylpropyl succinic anhydride)、3-トリエトキシシリルプロピルコハク酸無水物(3-triethoxysilylpropyl succinic anhydride)を含む酸無水物基含有シラン系モノマー、3-アミノプロピルトリメトキシシラン(3-aminopropyltrimethoxysilane)、3-アミノプロピルトリエトキシシラン(3-aminopropyltriethoxysilane)、及びN-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン(N-2-(aminoethyl)-3-aminopropyltrimethoxysilane)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むアミノ基含有シラン系モノマー、及び3-イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(3-isocyanatopropyltrimethoxysilane)、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(3-isocyanatopropyltriethoxysilane)、または両方を含むイソシアネート基含有シラン系モノマーからなる群より選ばれる少なくとも一つを含むものであることができる。一実施例によると、シラン系モノマーは、シランカップリング剤であることができる。
【0047】
一実施例によると、メタクリレート系モノマーは、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(2-hydroxyethyl methacrylate、2-HEMA)、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート(2-hydroxypropyl methacrylate、2-HPMA)、2-ヒドロキシ-1-メチルエチルメタクリレート(2-hydroxy-1-methylethyl methacrylate)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことができる。
【0048】
一実施例によると、表面処理剤は、下記[化1]~[化3]のいずれかで表される化合物を含むものであることができる。
【0049】
【0050】
このとき、上記R1~R3は、各々、H、飽和または不飽和の直鎖あるいは分岐鎖のC1-C20のアルキル基、水酸化基、シラン基及びアルコキシシラン基の少なくとも1つを含むものであり、上記R4は、Hまたは水酸化基を含むものであることができる。
【0051】
一実施例によると、例えば、R1~R3は、各々、C2-C12のアルキルトリメトキシシラン基、C2-C12のアルキルトリエトキシシラン基、及びC2-C12のアルキルジメトキシエトキシシラン基からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことができる。例えば、R1~R3は、各々、エチルトリメトキシシラン基、プロピルトリメトキシシラン基、ブチルトリメトキシシラン基、ペンチルトリメトキシシラン基、ヘキシルトリメトキシシラン基、ヘプチルトリメトキシシラン基、オクチルトリメトキシシラン基、ノニルトリメトキシシラン基、デシルトリメトキシシラン基、ウンデシルトリメトキシシラン基、ドデシルトリメトキシシラン基、エチルトリエトキシシラン基、プロピルトリエトキシシラン基、ブチルトリエトキシシラン基、ペンチルトリエトキシシラン基、ヘキシルトリエトキシシラン基、ヘプチルトリエトキシシラン基、オクチルトリエトキシシラン基、ノニルトリエトキシシラン基、デシルトリエトキシシラン基、ウンデシルトリエトキシシラン基、ドデシルトリエトキシシラン基、エチルジメトキシエトキシシラン基、プロピルジメトキシエトキシシラン基、ブチルジメトキシエトキシシラン基、ペンチルジメトキシエトキシシラン基、ヘキシルジメトキシエトキシシラン基、ヘプチルジメトキシエトキシシラン基、オクチルジメトキシエトキシシラン基、ノニルジメトキシエトキシシラン基、デシルジメトキシエトキシシラン基、ウンデシルジメトキシエトキシシラン基、及びドデシルジメトキシエトキシシラン基からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことができる。
【0052】
一実施例によると、R4は、メタクリル基と連結する部分の反対側の末端にH原子または水酸化基が形成されるものであることができる。一実施例によると、例えば、R4は、H、2-ヒドロキシエチル基、3-ヒドロキシプロピル基、及び2-ヒドロキシブチル基からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことができる。
【0053】
一実施例によると、表面処理剤は、異なる2つのメタクリレート系モノマーの共重合体であるか、アクリレート系モノマーとメタクリレート系モノマーの共重合体であるか、エポキシ系モノマー及びメタクリレート系モノマーの共重合体であることができる。
【0054】
一実施例によると、上記[化1]~[化3]のいずれかで表される化合物を含む組成物用表面処理剤は、mとnの割合によって表面処理剤の特性が決められる。一実施例によると、mとnは、1:2~2:1の間の整数比を有するものであることができる。例えば、mとnは、1:1、3:2、2:3、4:3、5:3、3:4、5:4、または7:4のような整数比を有するものであることができる。
【0055】
一実施例によると、表面処理剤は、無機粒子100重量部に対して、10重量部~30重量部で含まれ得る。一実施例によると、表面処理剤が無機粒子100重量部に対して、10重量部未満である場合、分散性が低下することができ、30重量部を超える場合、フィルム製造時に硬化が円滑でない場合がある。
【0056】
一実施例によると、表面処理剤は、BPO(benzoyl peroxide)、AIBN(azobis isobutyronitrile)、及びAIBA(2,2′-azobis(2-methylpropionamide)dihydrochloride)からなる群より選ばれる少なくとも1つの重合開示剤をさらに含むことができる。一実施例によると、重合開始剤は、パロクサイド系化合物、アゾ化合物、または両方を含むことができる。
【0057】
一実施例によると、重合開始剤は、表面処理剤中、0.1重量%~1重量%であってもよい。一実施例によると、重合開始剤が0.1重量%未満である場合、共重合が一部のみ進行することができ、重合開始剤の含量が1重量%を超える場合、表面処理剤内の余分(excess)の重合開始剤が分布することになって不純物として機能することができる。
【0058】
一実施例によると、表面処理剤の光透過率は、40%以上であってもよい。
【0059】
一実施例によると、表面処理剤の光透過率は、40%以上、42%以上、45%以上、50%以上であってもよい。
【0060】
一実施例によると、表面処理剤のヘイズ(haze)は、80%以下であってもよい。
【0061】
一実施例によると、表面処理剤のヘイズは、80%以下、70%以下、60%以下、50%以下であってもよい。
【0062】
一実施例によると、組成物は、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基、及びフェノール性水酸基からなる群より選ばれる少なくとも1つの官能基を含む分散剤をさらに含むことができる。一実施例によると、分散剤は、好ましくは、カルボキシル基を含むことができる。
【0063】
一実施例によると、分散剤は、市販品から入手可能なものであることができる。一実施例によると、分散剤は、次のような商標名の下の分散剤であって、DISPERBYK、DISPERBYK-101、DISPERBYK-102、DISPERBYK-103、DISPERBYK-106、DISPERBYK-107、DISPERBYK-108、DISPERBYK-109、DISPERBYK-110、DISPERBYK-111、DISPERBYK-112、DISPERBYK-115、DISPERBYK-116、DISPERBYK-118、DISPERBYK-130、DISPERBYK-140、DISPERBYK-142、DISPERBYK-145、DISPERBYK-160、DISPERBYK-161、DISPERBYK-162、DISPERBYK-163、DISPERBYK-164、DISPERBYK-165、DISPERBYK-166、DISPERBYK-167、DISPERBYK-168、DISPERBYK-169、DISPERBYK-170、DISPERBYK-171、DISPERBYK-174、DISPERBYK-176、DISPERBYK-180、DISPERBYK-181、DISPERBYK-182、DISPERBYK-183、DISPERBYK-184、DISPERBYK-185、DISPERBYK-187、DISPERBYK-190、DISPERBYK-191、DISPERBYK-192、DISPERBYK-193、DISPERBYK-194、DISPERBYK-2000、DISPERBYK-2001、DISPERBYK-2008、DISPERBYK-2009、DISPERBYK-2010、DISPERBYK-2020、DISPERBYK-2025、DISPERBYK-2050、DISPERBYK-2070、DISPERBYK-2090、DISPERBYK-2091、DISPERBYK-2095、DISPERBYK-2096、DISPERBYK-2150、DISPERBYK-2151、DISPERBYK-2152、DISPERBYK-2155、DISPERBYK-2163、及びDISPERBYK-2164からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことができる。さらに、一実施例によると、分散剤は、上記商標名の他にも、Antiterra-U、P104、Disperbyk 110、Disperbyk 130、Disperbyk 160、Disperbyk 170 Family、EFKA 776、EFKA 4050、EFKA 4063、EFKA 4051、Solsperse 24000、Solsperse 36600、Solsperse 32600、Solsperse 22000、及びSolsperse 5000からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことができる。
【0064】
一実施例によると、分散剤は、組成物100重量部に対して、1重量部~10重量部で含まれ得る。一実施例によると、分散剤は、組成物100重量部に対して、1重量部~5重量部、または3重量部~7重量部で含まれ得る。
【0065】
一実施例によると、組成物は、さらに分散溶媒を含み、分散溶媒は、メチルエチルケトン(methyl ethyl ketone;MEK)、エタノール、メタノール、アセトニトリル(acetonitrile)、トルエン(Toluene)、テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran、THF)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(propylene glycol monomethyl ether acetate、PGMEA)、及びエチルアセテート(ethyl acetate)からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むことができる。
【0066】
一実施例によると、分散溶媒の重量は、表面改質された無機粒子の重量と同じであるか、それよりも大きいこともある。一実施例によると、表面改質された無機粒子と分散溶媒との重量比は、1:1~1:2であることができる。
【0067】
一実施例によると、分散溶媒は、組成物中、30重量%~60重量%であってもよい。一実施例によると、分散溶媒は、30重量%以上、40重量%以上、または50重量%以上であるか、60重量%以下、50重量%以下、40重量%以下であるか、上記言及された数値のうち、選ばれる2つの値の間の範囲に含まれ得る。
【0068】
一実施例によると、組成物の屈折率は、1.50~1.80であることができる。
【0069】
一実施例によると、組成物は、高屈折率の分散組成物であって、屈折率が、1.50以上、1.55以上、1.60以上、1.65以上、1.70以上、または1.75以上であるか、1.80以下、1.75以下、1.70以下、1.65以下、1.60以下、1.55以下であるか、上記言及された数値のうち、選ばれる2つの値の間の範囲に含まれ得る。
【0070】
一実施例によると、組成物の粘度は、180cPs~20,000cPs(25℃基準)であることができる。一実施例によると、組成物の粘度は、MEK、トルエン(toluene)、エチルアセテート(ethyl acetate)のような粘度調整剤を通じて粘度を調整することができ、一実施例によると、組成物の粘度は、好ましくは、180cPs~10,000cPs(25℃基準)であることができ、さらに好ましくは、180cPs~1,000cPs(25℃基準)であることができる。
【0071】
一実施例によると、組成物のヘイズ(haze)は、15%以下であってもよい。
【0072】
一実施例によると、組成物のヘイズは、15%以下であってもよく、好ましくは、14%以下であってもよく、さらに好ましくは、6%以下であってもよい。
【0073】
本発明の一実施例による粘着フィルムは、一実施例による組成物を用いて製造することができる。本発明の一実施例による粘着フィルムは、一実施例による組成物であって、表面処理剤によって表面改質された無機粒子、及びアクリル系モノマーを含み、無機粒子及び上記アクリル系モノマーは、1:1~2:1の重量比を有する組成物を用いて製造されるものであることができる。
【0074】
一実施例によると、粘着フィルムは、OCAフィルム、またはPSA(pressure sensitive adhesive)フィルムのような粘着フィルムであることができ、柔軟性を有しながら光学的に透明な粘着フィルムを提供することができる。
【0075】
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明する。
【0076】
ただし、下記実施例は、本発明を例示するためのものであるだけで、本発明の内容が下記実施例に限定されるものではない。
【0077】
1.表面処理剤の製造
実施例1-1
モノマーとして、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)と2-ヒドロキシエチルメタクリレート(2-HEMA)とを1:1の重量比となるようにメチルエチルケトン(MEK)溶媒下で混合した。重合開始剤として、AIBNを0.01g添加した。このとき、溶媒は、上記モノマーの総重量と同様に混合した。窒素雰囲気下で60℃に3時間成長させた後、常温で12時間混合物を撹拌してモノマーを重合して重合体を得た。
【0078】
比較例1-1
上記実施例1-1において、2-HEMAの代わりに2-ヒドロキシエチルアクリレート(2-HEA)を用いることを除いて、残りは同様に重合体を得た。
【0079】
比較例1-2
上記実施例1-1において、2-HEMAの代わりに2-ヒドロキシブチルアクリレート(2-HBA)を用いることを除いて、残りは同様に重合体を得た。
【0080】
2.表面処理された無機粒子分散液の製造
実施例2-1
平均粒子径が10nmであるジルコニア粉末40g、及び分散溶媒としてメチルエチルケトン(MEK)を60g、及び表面処理剤として実施例1-1による重合体をジルコニア粉末100重量部に対して、20重量部で添加して3時間分散して無機粒子分散液を製造した。
【0081】
実施例2-2
上記実施例2-1において、表面処理剤の添加量をジルコニア粉末100重量部に対して、30重量部を添加することを除いて、残りは同様に無機粒子分散液を製造した。
【0082】
実施例2-3
上記実施例2-1において、表面処理剤の添加量をジルコニア粉末100重量部に対して、40重量部を添加することを除いて、残りは同様に無機粒子分散液を製造した。
【0083】
比較例2-1
上記実施例2-1において、表面処理剤として、比較例1-1による重合体を添加することを除いて、残りは同様に無機粒子分散液を製造した。
【0084】
比較例2-2
上記比較例2-1において、表面処理剤の添加量をジルコニア粉末100重量部に対して、30重量部を添加することを除いて、残りは同様に無機粒子分散液を製造した。
【0085】
比較例2-3
上記比較例2-1において、表面処理剤の添加量をジルコニア粉末100重量部に対して、40重量部を添加することを除いて、残りは同様に無機粒子分散液を製造した。
【0086】
比較例2-4
上記実施例2-1において、表面処理剤として、比較例1-2による重合体を添加することを除いて、残りは同様に無機粒子分散液を製造した。
【0087】
比較例2-5
上記比較例2-4において、表面処理剤の添加量をジルコニア粉末100重量部に対して、30重量部を添加することを除いて、残りは同様に無機粒子分散液を製造した。
【0088】
比較例2-6
上記比較例2-4において、表面処理剤の添加量をジルコニア粉末100重量部に対して、40重量部を添加することを除いて、残りは同様に無機粒子分散液を製造した。
【0089】
比較例2-7
平均粒子径が10nmであるジルコニア粉末40g、及び分散溶媒としてメチルエチルケトン(MEK)を60g、及び表面処理剤としてメタクリロキシプロピルトリメトキシシランをジルコニア粉末100重量部に対して、10重量部で添加して3時間分散して無機粒子分散液を製造した。
【0090】
比較例2-8
上記比較例2-7において、表面処理剤の添加量をジルコニア粉末100重量部に対して、15重量部を添加することを除いて、残りは同様に無機粒子分散液を製造した。
【0091】
比較例2-9
上記比較例2-7において、表面処理剤の添加量をジルコニア粉末100重量部に対して、20重量部を添加することを除いて、残りは同様に無機粒子分散液を製造した。
【0092】
実験例1:無機粒子分散液の光学的特徴
上記実施例2-1~2-3、及び比較例2-1~2-9による無機粒子分散液の光学的特徴を確認するために、総光透過率及びヘイズを測定して下記表1に示した。
【0093】
【0094】
3.有無機ハイブリッド組成物の製造
実施例3-1
全組成物を基準に分散溶媒としてメチルエチルケトン(MEK)を50重量%、平均粒子径が10nmであるジルコニア粉末を40重量%、表面処理剤として実施例1-1による重合体を10重量%となるように混合した後、30分間撹拌した。その後、ジルコニア粒子がまんべんなく分散できるように、上記混合物100重量部を基準にジルコニアビーズ(平均粒子径:0.05mm)を200重量部仕込んだ後、ペイントシェーカー(paint shaker)で3時間分散して分散液を回収した。製造された分散液50重量部を基準にアクリル系モノマーとしてブチルアクリレート(butylacrylate)を45重量部、分散剤5重量部を添加した後、減圧して分散溶媒を除去して組成物を製造した。
【0095】
実施例3-2
上記実施例3-1において、アクリル系モノマーとして、2-エチルヘキシルアクリレート(2-ethylhexyl acrylate)を添加することを除いて、残りは同様に組成物を製造した。
【0096】
実施例3-3
上記実施例3-1において、アクリル系モノマーとして、イソボルニルアクリレート(isobornyl acrylate)を添加することを除いて、残りは同様に組成物を製造した。
【0097】
実施例3-4
上記実施例3-1において、アクリル系モノマーとして、4-アクリロイルモルホリン(4-acryloyl morpholine)を添加することを除いて、残りは同様に組成物を製造した。
【0098】
比較例3-1
上記実施例3-1において、表面処理剤として、メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを添加することを除いて、残りは同様に組成物を製造した。
【0099】
比較例3-2
上記比較例3-1において、アクリル系モノマーとして、2-エチルヘキシルアクリレート(2-ethylhexyl acrylate)を添加することを除いて、残りは同様に組成物を製造した。
【0100】
比較例3-3
上記比較例3-1において、アクリル系モノマーとして、イソボルニルアクリレート(isobornyl acrylate)を添加することを除いて、残りは同様に組成物を製造した。
【0101】
比較例3-4
上記比較例3-1において、アクリル系モノマーとして、4-アクリロイルモルホリン(4-acryloyl morpholine)を添加することを除いて、残りは同様に組成物を製造した。
【0102】
実験例2:有無機ハイブリッド組成物の物性
上記実施例3-1~3-4及び比較例3-1~3-4による組成物の物性を確認するために、屈折率、粘度、及びヘイズを測定して、下記表2に示した。
【0103】
【0104】
以上のように実施例が説明されているが、該当技術分野における通常の知識を有する者であれば、上記に基づいて様々な技術的修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で行われるか、及び/または説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合、または組み合わせるか、他の構成要素、あるいは、均等物によって代替、または置き換えられても、適切な結果が達成できる。したがって、他の具現、他の実施例、及び特許請求の範囲と均等なものも後述する特許請求の範囲に属する。