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  • 特開-溶接トーチ 図1
  • 特開-溶接トーチ 図2
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  • 特開-溶接トーチ 図5
  • 特開-溶接トーチ 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023091984
(43)【公開日】2023-07-03
(54)【発明の名称】溶接トーチ
(51)【国際特許分類】
   B23K 9/29 20060101AFI20230626BHJP
【FI】
B23K9/29 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021206906
(22)【出願日】2021-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】000000262
【氏名又は名称】株式会社ダイヘン
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(72)【発明者】
【氏名】土井 和徳
【テーマコード(参考)】
4E001
【Fターム(参考)】
4E001LB06
4E001LD01
4E001LH02
4E001MA01
4E001NA02
(57)【要約】
【課題】シールドガスの流量損失を低減するとともに、ノズルとチップボディの芯ずれを回避して、ノズル先端からシールドガスを安定して噴射させることができる溶接トーチを提供する。
【解決手段】軸線方向に延びる筒状のチップボディ2と、チップボディ2の径方向外側に配置されたオリフィス部材3と、オリフィス部材3の径方向外側に配置され、軸線Ox方向の一方側に先端を有する筒状のノズル4と、を備え、チップボディ2の内部空間に導入されるシールドガスがオリフィス部材3を経由してノズル4の先端から噴射される溶接トーチにおいて、ノズル4は軸線Ox方向の他方側がトーチフロントボディ14に対してねじ手段42により締結されており、ねじ手段42よりも軸線Ox方向の一方側のノズル4とトーチフロントボディ14との間に、環状の弾性シール部材52が設けられている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線方向に延びる筒状のチップボディと、上記チップボディの径方向外側に配置されたオリフィス部材と、上記オリフィス部材の径方向外側に配置され、上記軸線方向の一方側に先端を有する筒状のノズルと、を備え、上記チップボディの内部空間に導入されるシールドガスが上記オリフィス部材を経由して上記ノズルの先端から噴射される溶接トーチにおいて、
上記ノズルは上記軸線方向の他方側がトーチフロントボディに対してねじ手段により締結されており、
上記ねじ手段よりも上記軸線方向の一方側の上記ノズルと上記トーチフロントボディとの間に、環状の弾性シール部材が設けられていることを特徴とする、溶接トーチ。
【請求項2】
水冷式の冷却構造を有している、請求項1に記載の溶接トーチ。
【請求項3】
上記弾性シール部材は、Oリングである、請求項2に記載の溶接トーチ。
【請求項4】
上記ねじ手段は、細目ねじを採用している、請求項1ないし3のいずれかに記載の溶接トーチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消耗電極式ガスシールドアーク溶接の用いられる溶接トーチに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の溶接トーチは、ワイヤ送給機から送られてくるワイヤに給電チップにより給電しつつ、このワイヤをノズルから噴射されるシールドガスで覆いながら繰り出す役割を果たす部材であり、その構造は、例えば特許文献1に表れている。
【0003】
特許文献1に示された溶接トーチにおいて、シールドガスの経路は、次のように設定されている。
【0004】
中心孔を有して筒状に形成されたチップボディと、このチップボディに外嵌されてチップボディの外周との間に筒状の環状空間を形成するオリフィス部材とを備えるとともに、チップボディにはその中心孔から上記環状空間に通じる第1噴出孔が設けられ、オリフィス部材には上記環状空間からノズル内空間に通じる第2噴出孔が設けられている。
【0005】
また、チップボディを取り囲んでノズル内空間を形成するノズルは、その基端がトーチのフロントボディ(インシュレータ)に対して角ねじまたは台形ねじで締結されている。
【0006】
シールドガスは、チップボディの中心孔から第1噴出孔、オリフィス部材が形成する環状空間、および第2噴出孔を介してノズル内空間に導出され、ノズル先端からワイヤを取り囲むようにして噴射される。
【0007】
特許文献1に記載された構成では、ノズルは、その基端が角ねじまたは台形ねじでトーチのフロントボディに締結されているため、オリフィス部材の第2噴出孔からノズル内空間に導出されたシールドガスがノズル内空間の基端側から角ねじまたは台形ねじの締結部の隙間から外部に漏出し、このことがシールドガスの流量損失につながることがあった。
【0008】
特許文献1に記載された構成ではまた、角ねじまたは台形ねじによる締結部に緩みが生じやすく、ノズルの軸心がチップボディの軸心に対してずれる事態が起こり得、その場合、ノズル先端から噴射されるガス流に偏流が生じてシールド性を悪化させ、これが溶接品位を低下させる要因となり得た。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2014-213359
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、シールドガスの流量損失を低減するとともに、ノズルとチップボディの芯ずれを回避して、ノズル先端からシールドガスを安定して噴射させることができる溶接トーチを提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を採用した。
【0012】
すなわち、本発明によって提供された溶接トーチは、軸線方向に延びる筒状のチップボディと、上記チップボディの径方向外側に配置されたオリフィス部材と、上記オリフィス部材の径方向外側に配置され、上記軸線方向の一方側に先端を有する筒状のノズルと、を備え、上記チップボディの内部空間に導入されるシールドガスが上記オリフィス部材を経由して上記ノズルの先端から噴射される溶接トーチにおいて、上記ノズルは上記軸線方向の他方側がトーチフロントボディに対してねじ手段により締結されており、上記ねじ手段よりも上記軸線方向の一方側の上記ノズルと上記トーチフロントボディとの間に、環状の弾性シール部材が設けられていることを特徴とする。
【0013】
好ましい実施の形態では、水冷式の冷却構造を有している。
【0014】
好ましい実施の形態では、上記弾性シール部材は、Oリングである。
【0015】
好ましい実施の形態では、上記ねじ手段は、細目ねじを採用している。
【発明の効果】
【0016】
上記構成の溶接トーチにおいては、チップボディの内部空間に導入されたシールドガスは、オリフィス部材を経由してノズル内空間に導出され、ノズルの先端(軸線方向の一方側端部)から、溶接ワイヤを取り囲む噴流として噴射される。
【0017】
ノズルは、その基端側(軸線方向他方側)がねじ手段によりトーチフロントボディに締結されるが、上記構成の溶接トーチにおいては、上記ねじ手段よりも上記軸線方向の一方側(ノズル先端側)の上記ノズルと上記トーチフロントボディとの間に、環状の弾性シール部材が設けられていることから、オリフィス部材を経由してノズル内空間に導出されたシールドガスが上記ねじ手段に内在する隙間を介して外部に漏出することを有効に回避することができる。その結果、シールドガスの流量損失を低減することができる。また、弾性シール部材は、上記ねじ手段による締結部の緩みを防止する効果もある。
【0018】
溶接トーチが水冷式の冷却構造を有するものとする場合には、上記弾性シール部材として、安価に入手可能なOリングを採用しても、熱による劣化の心配なく使用に耐えることができる。
【0019】
さらに、ねじ手段として特に細目ねじを採用する場合には、ねじ締結部の緩みが発生し難くなるとともに、内在する隙間を極小化することができるので、上記弾性シール部材のシール機能と相まって、シールドガスの漏出防止効果をより高めることができる。加えて、ねじ締結部の緩みに起因するノズルとチップボディの芯ずれを防止し、ノズル先端からのシールドガスの噴射の安定性を維持することができる。
【0020】
本発明のその他の特徴および利点は、図面を参照して以下に行う詳細な説明から、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の第1実施形態に係る溶接トーチの縦断面図である。
図2図1の要部拡大図である。
図3図1のIII-III線に沿う断面図である。
図4図1のIV-IV線に沿う断面図である。
図5図1のV-V線に沿う断面図である。
図6図1のVI-VI線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0023】
図1図6は、本発明の一実施形態に係る溶接トーチA1を示す。この溶接トーチA1は、水冷式の冷却構造を有するものであり、トーチボディ1と、チップボディ2と、オリフィス部材3と、ノズル4と、給電チップ7と、ガイドライナ8と、を基本的に含んでいる。トーチボディ1は、その先端にトーチフロントボディ14を含んでおり、当該トーチフロントボディ14は、冷却回路構成部材6と、インシュレータ5を含んでいる。
【0024】
チップボディ2は筒状をしており、トーチボディ1の先端、すなわちトーチフロントボディ14に接続されている。チップボディ2は、軸線Ox方向に延びており、円筒状の内周面12を有する。この内周面12で囲まれた領域は、チップボディ2の内部空間24に相当する。チップボディ2は、導電性金属材料からなり、トーチボディ1から溶接電流の給電を受ける。このチップボディ2はまた、後述するオリフィス部材3と協働して第1環状空間21を形成するとともに、内部空間24から第1環状空間21に通じる第1噴出孔22を有するが、これについては後に詳述する。
【0025】
チップボディ2の先端側(軸線Ox方向一方側)には、筒状の給電チップ7がねじ手段71により接続されている。この給電チップ7は、導電性金属材料からなり、チップボディ2と導通している。この給電チップ7はまた、上記軸線Oxと同軸状のワイヤガイド孔72を有しており、当該ワイヤガイド孔72に挿通されて先端から繰り出されるワイヤに接触してこのワイヤに溶接電流を給電する。
【0026】
オリフィス部材3は、チップボディ2の径方向外側に配置され、全体として筒状を呈している。オリフィス部材3は、図1および図2に示すように、基端側(軸線Ox方向他方側)に大径部31が、軸線Ox方向中間部に円筒状外面を有する中径部32が、先端側(軸線Ox方向一方側)に先端に向かうほど縮径するテーパ外面部33が、それぞれ設けられている。このオリフィス部材3は、その先端側のテーパ外面部33において、その内周がねじ手段331によりチップボディ2に固定されている。このオリフィス部材3はまた、第1環状空間21から後記するノズル4の内部空間41(第2環状空間411)に通じる第2噴出孔34を有するが、これについては後に詳述する。
【0027】
トーチフロントボディ14は、チップボディ2の軸線Ox方向他方側に隣接する内筒141と、オリフィス部材3の軸線Ox方向他方側に隣接して内周面がトーチボディ1の内周面11と連続する中間筒142と、当該中間142筒に外嵌される冷却回路構成部材6と、当該冷却回路構成部材6に外嵌されるインシュレータ5とを含む。冷却回路構成部材6とインシュレータ5は、いずれも全体として筒状をしている。内筒141の先端(軸線Ox方向一方側)は、チップボディ2の後端に対して接合されており、チップボディ2への給電経路を担う。
【0028】
中間筒142ないしトーチボディ1の内周面11と内筒141の外周面との間の空間には、冷却水の往路15と復路16が形成されており、これら往路15と復路16は、トーチボディ1の基端に設けられる図示しない冷却水導入ポートと冷却水回収ポートにそれぞれ連通させられている。
【0029】
図1図2図5によく表れているように、冷却回路構成部材6の外面とインシュレータ5の内面が協働して環状の冷却水路61を形成しており、当該環状の冷却水路61には、図2図5に矢印で示すように、中間筒142および冷却回路構成部材6に上記往路15に連通するように設けた往路通水孔62から冷却水が導入され、この冷却水は、中間筒142および冷却回路構成部材6に上記復路16に連通するように設けた復路通水孔63から上記復路16に戻される。このような冷却構造を有することにより、溶接アークからの熱の影響を受けるトーチフロントボディ14付近を熱変形や不要なスパッタ付着から防護することができる。
【0030】
冷却回路構成部材6の内周には、中間筒142との間の水密性を確保するためのOリング64が適宜設けられ、当該冷却回路構成部材6の外周には、インシュレータ5との間の水密性を確保するためのOリング65が適宜設けられている。冷却回路構成部材6には、インシュレータ5の後端部外周を覆うキャップ部171を有するナット部材17がねじ付けられ、上記Oリング65による水密性保持機能をより確実なものとしている。
【0031】
ノズル4は、軸線Oxと同軸状に延びる円筒状の部材であり、その先端側(軸線Ox方向一方側)はやや縮径しつつ開放しているとともに、その基端側(軸線Ox方向他方側)の内周がインシュレータ5(トーチフロントボディ14)の外周に対してねじ手段42により連結されている。このノズル4の内部空間は、オリフィス部材3の外周との間に第2環状空間411を形成する。なお、本実施形態において、上記ねじ手段42は、特にメートル細目ねじなどの細目ねじが採用されている。
【0032】
さらには、ねじ手段42よりも軸線Ox方向一方側におけるインシュレータ5の外周面には、環状凹溝51が形成され、当該環状凹溝51には、外周がノズル4の内周面に弾性圧接する、弾性シール部材52の一例としてのOリング521が保持されている。
【0033】
ガイドライナ8は、内筒141の内部空間ないしチップボディ2の内部空間24にわたって配置されている。このガイドライナ8は、可撓性を有する筒状とされており、ワイヤ(図示略)を挿通させることによってこのワイヤを案内する機能を果たす。溶接トーチA1に送給されるワイヤは、トーチボディ1の内部空間11ないしチップボディ2の内部空間24においてガイドライナ8に案内されつつ、給電チップ7のワイヤガイド孔72を通り、給電チップ7の先端から導出される。
【0034】
図1図2に表れているように、第1環状空間21は、チップボディ2の外周面を軸線Ox方向の一定長さにわたって縮径させた環状凹外面部25を設けるとともに、オリフィス部材3の内周面を軸線Ox方向の一定長さにわたって拡径させた環状凹内面部35を設けることにより形成されている。
【0035】
第1噴出孔22は、チップボディ2の内部空間24から第1環状空間21に通じるように設ければよいが、本実施形態では、第1環状空間21の先端側(軸線Ox方向一方側)に形成している。この第1噴出孔22はまた、図3に示すように、チップボディ2の周方向に複数個所、例えば90度ずつ隔てて4カ所形成されている。
【0036】
オリフィス部材3に設ける第2噴出孔34は、本実施形態では、オリフィス部材3の大径部31の軸線Ox方向の一方側(ノズル4の先端側)の側面を、軸線Ox方向の他方側に向かうほど拡径するテーパ面312とし、このテーパ面312に第2噴出孔34の出口開口341を位置させている。なお、図4に示すように、この第2噴出孔34は、オリフィス部材3の周方向に等間隔で複数個所、たとえば12個所程度設けられている。
【0037】
次に、本実施形態に係る溶接トーチA1の作用について説明する。
【0038】
上記構成の溶接トーチA1においては、チップボディ2の内部空間24に導入されたシールドガスは、図2に経路を矢印で示すように、第1噴出孔22、第1環状空間21、第2噴出孔34を介してノズル4の内部空間41(第2環状空間411)に導出され、ノズル4の先端側(軸線Ox方向の一方側)端部から、ワイヤ(図示略)を取り囲む噴流として噴射される。
【0039】
ノズル4は、その基端側(軸線方向他方側)がねじ手段42によりトーチフロントボディ14に締結されるが、上記構成の溶接トーチA1においては、上記ねじ手段42よりも上記軸線Ox方向の一方側(ノズル先端側)のノズル4とトーチフロントボディ14との間に、環状の弾性シール部材52が設けられていることから、オリフィス部材3を経由してノズル4の内部空間41に導出されたシールドガスがねじ手段42に内在する隙間を介して外部に漏出することを有効に回避することができる。その結果、シールドガスの流量損失を低減することができる。また、弾性シール部材52は、ねじ手段42による締結部の緩みを防止する効果もある。
【0040】
本実施形態に係る溶接トーチA1は水冷式の冷却構造を有するものとしており、弾性シール部材52として、安価に入手可能なOリング521を使用することができ、このOリング521は、熱による劣化の心配なく使用に耐えることができる。
【0041】
本実施形態では、ノズル4をインシュレータ5(トーチフロントボディ14)に締結するねじ手段42として特に細目ねじを採用しているので、ねじ締結部の緩みが発生し難くなるとともに、内在する隙間を極小化することができる。これにより、弾性シール部材52(Oリング521)のシール機能と相まって、シールドガスの漏出防止効果をより高めることができる。加えて、ねじ締結部の緩みに起因するノズル4とチップボディ2の芯ずれを防止し、ノズル先端からのシールドガスの噴射の安定性を維持することができる。
【0042】
本実施形態では、オリフィス部材3の第2噴出孔34は、その出口開口341が第2環状空間411の後端に位置させられていることから、第2噴出孔34から導出されたシールドガスは、ノズル4の内部空間41(第2環状空間411)を基端側(軸線Ox方向の他方側)に向かう流れが抑制される。これにより、シールドガスは、渦の発生に起因する偏流が軽減されて円滑に先端側に向かわせられ、その結果、ノズル4の先端から噴射されるガス流の層流長が延長され、溶接対象部位においてシールドガスによる十分なシールド幅が確保される。
【0043】
本実施形態においては、第2噴出孔34は、オリフィス部材3の大径部31に形成したテーパ面312に出口開口341が位置させられている。これにより第2噴出孔34から導出されるガス流に斜め前方側(軸線Ox方向の一方側)に傾く成分が生じるため、ガス流が円滑にノズル先端に向けて方向転換させられ、ノズル4の内部空間41を流れるガス流における渦の発生やそれによる偏流を軽減する効果がより高まる。しかも、第2噴出孔34の出口開口341の大きさは、当該第2噴出孔34の断面積より大きくなるので(出口開口341の形状は、楕円形となる)、第2噴出孔34からのガス噴出時の圧力損失が軽減される。これにより、シールドガスをより効率的にノズル4の先端から噴射できるようになる。
【0044】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲は上記した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した事項の範囲内でのあらゆる変更は、すべて本発明の範囲に包摂される。
【0045】
例えば、上記実施形態は、水冷式の冷却構造を有する溶接トーチに本発明を適用しているが、水冷式であるかどうかは、問われない。
【0046】
さらに、上記実施形態では、ノズル4をねじ手段42で締結する対象としてのトーチフロントボディ14の部分として、具体的にはインシュレータ5を締結対象としているが、この締結対象は、インシュレータ5である必要はない。
【符号の説明】
【0047】
A1:溶接トーチ、14:トーチフロントボディ、2:チップボディ、3:オリフィス部材、4:ノズル、42:ねじ手段、52:弾性シール部材、521:Oリング
図1
図2
図3
図4
図5
図6