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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023092051
(43)【公開日】2023-07-03
(54)【発明の名称】鞘管及び柱状体の設置構造
(51)【国際特許分類】
   E01F 13/02 20060101AFI20230626BHJP
【FI】
E01F13/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021207028
(22)【出願日】2021-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】000002462
【氏名又は名称】積水樹脂株式会社
(72)【発明者】
【氏名】吉村 真一
(72)【発明者】
【氏名】上田 樹
【テーマコード(参考)】
2D101
【Fターム(参考)】
2D101CA13
2D101DA04
2D101EA03
2D101FA13
2D101HA12
(57)【要約】
【課題】着脱可能であるが、いたずらによる蓋体の取り外しを抑制できる鞘管と、これを用いた柱状体の設置構造を提供する。
【解決手段】有底筒状の本体筒と、この本体筒の軸部に枢支させて前記開口部の開閉を行う蓋体とを備える鞘管において、前記蓋体に締結部材を取り付けて、この締結を解除することで蓋体を前記軸部から取り外し可能とし、前記蓋体が前記本体筒の開口部を塞ぐ状態において前記締結部材を蓋体から取り外し可能とし、前記本体筒の内側へ柱状体を挿入可能な状態において前記締結部材を蓋体から取り外し不能とする。前記本体筒の内側へ柱状体を挿入可能な状態において前記締結部材を蓋体から取り外し不能に設けるので、車止め等の柱状体を設置して利用している鞘管からの蓋体の取り外しが非常に困難なものとなされ、いたずら等による蓋体の取り外しを抑制できる。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車止め等の柱状体を支持するために設置面に埋設固定される鞘管であって、
上部に開口部を有する有底筒状の本体筒と、該本体筒の軸部に枢支されて前記開口部の開閉を行う蓋体とを備えており、
前記蓋体には締結部材が取り付けられ、該締結部材の締結を解除することで蓋体が前記軸部から取り外し可能となされており、
前記締結部材は、前記蓋体が前記本体筒の開口部を塞ぐ状態において該蓋体から取り外し可能となされ、前記本体筒の内側へ柱状体を挿入可能な状態において前記蓋体から取り外し不能となされるように設けられていることを特徴とする鞘管。
【請求項2】
前記本体筒の上部には壁部を備える蓋体取付部が形成され、該蓋体取付部の内側の中空部に前記軸部が配置されており、
前記本体筒の内側へ柱状体を挿入可能な状態において、前記締結部材の頭部の軸方向に前記壁部が位置するように前記蓋体取付部を形成していることを特徴とする請求項1に記載の鞘管。
【請求項3】
前記蓋体取付部は前記壁部の最上端が設置面の近傍に配置されるように形成され、
前記本体筒が柱状体を支持可能な状態において、前記締結部材の全体が前記壁部の最上端よりも下方に位置するように設けていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞘管。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の鞘管に支持されて立設される柱状体の設置構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車止め等の柱状体を支持するために設置面に埋設固定する鞘管と、この鞘管を用いた柱状体の設置構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有底筒状の鞘管を設置面に埋設固定し、この鞘管の内側へ車止め等の柱状体の下部を挿入して立設させる構成は従来から用いられており、種々の発明が開示されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、上端開口が地表に臨むように、地中に埋設される円筒状の基部筒体と、該基部筒体の上端開口を開閉する円盤状の蓋体と、該蓋体を前記基部筒体に枢支する蓋開閉機構と、前記基部筒体に昇降可能に内嵌され、所定の固定手段により地上に立設された状態で保持される支柱本体とを備えた車止め支柱において、前記蓋開閉機構は、前記基部筒体の上部側面に突設され、上方開口する内部空隙を備え且つ該内部空隙に該基部筒体の接線方向に沿って回動軸が配設されてなる支軸筺と、前記蓋体の外周縁から外方に突成されたものであって、前記支軸筺の内部空隙に収容される収容受部を備え、且つ該収容受部に、上方に開口する溝口を介して前記回動軸が挿入される上向きの軸受溝が形成されてなる支持受片と、前記蓋体に所定の連結手段を介して連結されるものであって、該連結状態で前記支軸筺の内部空隙に収容される収容片部を備え、且つ該収容片部に、下方に開口する溝口を介して前記回動軸が挿入される下向きの軸受溝が形成されてなる被支持片とを備え、前記支軸筺の内部空隙に収容された支持受片の軸受溝と被支持片の軸受溝とで、前記蓋体を前記回動軸に回動可能に支持することにより、該蓋体を前記基部筒体に枢支するものであることを特徴とする車止め支柱の構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-203289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示される車止め支柱は、車両などに踏みつけられることで蓋体が変形したり破損した場合に、この蓋体を容易に交換できるように設けているが、車止め支柱を立設して利用しているときに蓋体をいたずらで取り外される可能性があった。
【0006】
本発明は、いたずらによる蓋体の取り外しを抑制できる鞘管と、これを用いた柱状体の設置構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は以下のような構成としている。
すなわち本発明に係る鞘管は、車止め等の柱状体を支持するために設置面に埋設固定される鞘管であって、上部に開口部を有する有底筒状の本体筒と、該本体筒の軸部に枢支されて前記開口部の開閉を行う蓋体とを備えており、前記蓋体には締結部材が取り付けられ、該締結部材の締結を解除することで蓋体が前記軸部から取り外し可能となされており、前記締結部材は、前記蓋体が前記本体筒の開口部を塞ぐ状態において該蓋体から取り外し可能となされ、前記本体筒の内側へ柱状体を挿入可能な状態において前記蓋体から取り外し不能となされるように設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
本発明に係る鞘管によれば、上部に開口部を有する有底筒状の本体筒と、この本体筒の軸部に枢支されて前記本体筒の開口部の開閉を行う蓋体とを備えるので、蓋体によって前記開口部を塞ぐことで本体筒の内部へのごみなどの進入を低減できる。また、前記蓋体に締結部材を取り付け、この締結部材の締結を解除することで蓋体を前記軸部から取り外し可能とするので、設置面に設置した鞘管が支持する柱状体に車両などが接触する等して蓋体に変形や破損が生じた場合に、前記締結部材の締結を解除して蓋体を軸部から取り外し、容易に交換することができる。また、前記本体筒の内側へ柱状体を挿入可能な状態において前記締結部材を蓋体から取り外し不能に設けるので、車止め等の柱状体を設置して利用している鞘管からの蓋体の取り外しが非常に困難なものとなされ、いたずら等による蓋体の取り外しを抑制できる。
【0009】
また、前記本体筒の上部に壁部を備える蓋体取付部を形成し、この蓋体取付部の内側の中空部に前記軸部を配置して、前記本体筒の内側へ柱状体を挿入可能な状態において、前記締結部材の頭部の軸方向に前記壁部が位置するように前記蓋体取付部を形成すれば、車止め等の柱状体を設置して利用している鞘管において、前記締結部材の締結を解除する工具の利用が前記壁部に妨げられるので、前記締結部材を効果的に取り外し不能にすることができ、好ましい。
【0010】
また、前記蓋体取付部の前記壁部の最上端を設置面の近傍に配置するように形成し、前記本体筒の内側へ柱状体を挿入可能な状態において、前記締結部材の全体を前記壁部の最上端よりも下方に位置するように設ければ、車止め等の柱状体を設置して利用している鞘管において、前記締結部材の締結を解除する工具の利用が前記壁部や設置面に妨げられるので、前記締結部材を効果的に取り外し不能にすることができ、好ましい。
【0011】
また、設置面に前記鞘管を埋設固定し、柱状体を支持させて立設すれば、車止め等の柱状体を設置して利用している鞘管からの蓋体の取り外しが非常に困難なものとなされ、いたずら等による蓋体の取り外しを抑制できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る鞘管及び柱状体の設置構造によれば、車止め等の柱状体を設置して利用している状態において、いたずら等によって鞘管から蓋体が取り外されてしまうような問題を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る鞘管の実施の一形態を示す正面図である。
図2図1の右側面図である。
図3図1の平面図である。
図4図1の底面図である。
図5図2の上部を拡大して示す図である。
図6図5のA-A断面図である。
図7図5の蓋体を閉じた状態を示す図である。
図8図1の鞘管の蓋体を示す正面図である。
図9図8の平面図である。
図10図9の蓋体の取付部を拡大して示す図である。
図11図10の取付部の側面視における形状の概要を示す図である。
図12図10、11に示す規制部材の規制体を示す、(イ)は正面図であり、(ロ)は底面図である。
図13図11のA-A断面図である。
図14図13の取付部から規制部材を取り外した状態を示す図である。
図15図1の鞘管へ取り付け可能な柱状体の実施の一形態を示す正面図である。
図16図15の平面図である。
図17図15の柱状体の係合部付近を拡大して示す図である。
図18図17の右側面図である。
図19】設置面Gに埋設固定した鞘管へ図15の柱状体を挿入した状態を示す図である。
図20図19の柱状体にカバー体を取り付けた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
発明の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
図面において、1は鞘管である。
鞘管1は、略円筒形状の本体筒2と蓋体4を備えている。蓋体4は本体筒2の上部に設けた蓋体取付部3に取り付けており、蓋体取付部3に設けた軸部33へ枢支させることで本体筒2の上部の開口部を開閉自在に塞ぐことができるように設けている。
【0015】
前記本体筒2は、円筒形状の筒壁20の下端に平板形状の底板25を固定した有底筒状に形成している。
また、本体筒2の上部には、筒壁20が拡径するように設けた鍔部21を形成しており、この鍔部21へ接続するようにして前記蓋体取付部3を筒壁20の外側へ突出させて形成している。
本体筒2は、筒壁20の上方の開口部から内側へ柱状体6の下部を挿入し、その外面を筒壁20の内側面20aで支持して立設するように設けている。尚、前記筒壁20の開口部は、筒壁20の上端の開口縁20bで構成されている。
【0016】
前記蓋体取付部3は、筒壁20に接続する壁部30で構成する略箱状に設けている。
図5図2の上部を拡大して示す図であり、図6図5のA-A断面図である。
壁部30は本体筒20の周方向に間隔をあけて配置する板状の側壁部30bと、各側壁部30bの縁に接続するように形成した外壁部30aとを備え、その内側に設けられる中空部34に前記軸部33を配置している。
軸部33はねじ部材の雄ねじ部分で形成しており、蓋体取付部3を貫通するように各側壁部30bへ挿通させた雄ねじ部分の先端にナットを螺結させて、前記軸部33を設けている。
蓋体取付部3は、これを構成する外壁部30aや各側壁部30bの最上端を、本体筒20の鍔部21の最上端と略一致する高さ位置に設けており、その下方に前記軸部33を配置している。
【0017】
前記蓋体4は、略円盤状の蓋部40と、蓋部40の縁から径方向外側へ突出するように形成した取付部41とを備えている。
図8図1の鞘管1の蓋体4を示す正面図であり、図9図8の平面図であり、図10図9の蓋体4の取付部41を拡大して示す図であり、図11図10の取付部の側面視における形状の概要を示す図である。
図8~11においては、蓋体4に規制部材5を取り付けた状態を示している。
前記蓋部40には、上下方向に貫通する小判形の貫通孔40aを形成している。
前記取付部41は、蓋部40へ接続する略矩形板状の基部42と、基部42の縁から下方へ延出する板状の支持部43を備えており、支持部43は蓋部40の周方向に間隔をあけて2個形成している。
【0018】
前記取付部41の各支持部43には溝部44をそれぞれ形成しており、各溝部44は取付部41が突出する方向の外側から内側へ向かう切り欠き溝状に形成している。
各溝部44はその内側へ前記軸部33を挿入可能に設けており、蓋体4は各溝部44の内側へ軸部33を挿入させて各支持部43を枢支させるように設けている。
【0019】
前記取付部41には、挿入させた軸部33が溝部44の内側から外れないように規制部材5を取り付けており、前記規制部材5は取付部41へ着脱可能に取り付けている。
前記規制部材5は、前記軸部33の外側に配置されて軸部33の各溝部44からの脱抜を規制する規制体50と、この規制体50を取付部41へ取り付けるための締結部材55を有しており、前記規制体50を鍋頭ねじなどの雄ねじ部材からなる締結部材55によって前記基部42の下側に取り付けている。
図12図10、11に示す規制部材5の規制体50を示す、(イ)は正面図であり、(ロ)は底面図である。
規制体50は、金属板を曲げ加工して形成した断面略L字形状の金具であり、前記基部42の下面へ取り付ける矩形板状の基部52と、基部52の縁から下方へ延出する矩形板状の規制部51とを備えている。
基部52には、前記締結部材55の雄ねじを螺結可能な雌ねじ孔52aを貫通させて形成している。
【0020】
図13図11のA-A断面図である。
前記規制体50は、基部42の上方から挿入した締結部材55の雄ねじを基部52の前記雌ねじ孔52aへ螺結させて、蓋体4の取付部41へ取り付けている。
規制体50は、各支持部43の間に取り付けた状態において、その規制部51が各溝部44を横切るような位置に配置されるように形成している。即ち、規制体50は、各溝部44の奥へ挿入させた前記軸部33が規制部51に阻まれて溝部44から外れないように設けている。
【0021】
前記規制体50は、前記締結部材55を雌ねじ孔52aから螺脱させることで、取付部41から取り外すことができる。
図14図13の取付部41から規制部材5を取り外した状態を示す図である。
規制部材5を取付部41から取り外すことで、各溝部44から軸部33を抜くようにして、蓋体4を蓋体取付部3から取り外すことができる。また、上記とは逆の手順で蓋体4を蓋体取付部3へ取り付けることが可能である。
【0022】
図6に示すように、蓋体4を蓋体取付部3へ取り付けた状態において、各支持部43に形成した各溝部44の内側に挿入させた軸部33は、規制体50の規制部51によって各溝部44の内側から外れないようになされる。
また、図6に示す鞘管1は、蓋体4を開き本体筒2の内側へ柱状体6の下部を挿入可能な状態としているが、この状態において、規制部材5の締結部材55はその頭部の軸方向外側に蓋体取付部3の壁部30である外壁部30aが位置するように配置される。尚、前記の軸方向とは、締結部材55の雄ねじが向く方向を意味する。
このように締結部材55を配置することで、前記壁部30に阻まれてドライバーやレンチなどの工具を締結部材55の頭部へ接続させにくくなされ、前記締結部材55を雌ねじ孔52aから螺脱させる作業をより困難なものにすることができる。
また、図6の状態において、前記締結部材55は、その全体が蓋体取付部3の内側に収納された状態となされる。
このように締結部材55を配置することで、鍔部21の最上端が設置面近傍に配置されるように前記鞘管1を設置面へ埋設固定したときに、締結部材55の全体が設置面の下方に配置されるので、締結部材55の雌ねじ孔52aから螺脱させる作業をより困難なものにすることができる。
上記のように締結部材55の螺脱作業を困難にすることで、設置面に埋設固定した鞘管1へ柱状体6の下部を挿入させて立設させている状態において、いたずら等によって締結部材55が螺脱され、本体筒2から蓋体4が取り外されてしまうような問題を抑制できる。
【0023】
図7図5の蓋体4を閉じた状態を示す図である。
蓋体4は、前記軸部33を軸として回転し、蓋部40が本体筒2の鍔部21の上に当接して、筒壁20とその内側の上方の略全体を覆うようにして閉じた状態となされる。
蓋体4が閉じた状態において、規制部材5の締結部材55は、その頭部の軸方向外側に蓋体取付部3の壁部30が位置しないように配置される。
このように締結部材55を配置することで、前記頭部へドライバーやレンチなどの工具を接続して、締結部材55を雌ねじ孔52aから螺脱する作業を容易に行うことができる。
また、図7の状態において、鍔部21の最上端が設置面近傍に配置されるように前記鞘管1を設置面へ埋設固定したときに、締結部材55の前記頭部が設置面の上方に配置されるので、締結部材55の雌ねじ孔52aから螺脱させる作業をより容易に行うことができる。
即ち、設置面に埋設固定した鞘管1へ柱状体6を立設させずに蓋体4を閉じた状態において、前記締結部材55を螺脱させ、前記軸部33から取付部41を取り外して、本体筒2から蓋体4を取り外すことができる。このように設けることで、蓋体4が破損等した場合に、本体筒2から蓋体4を取り外して、新たな蓋体4を取り付ける交換作業を容易に行うことができる。
【0024】
図15図1の鞘管1へ取り付け可能な柱状体6の実施の一形態を示す正面図であり、図16図15の平面図である。
図15、16に示す柱状体6は、円筒形状の柱部61と、柱部61から外側へ突出する係合部62とを備えている。
柱部61は、丸形鋼管で形成しており、その外径を前記本体筒2の筒壁20の内径に対応する大きさに設けて、その外面61aを筒壁20の内側面20aへ当接させて支持されるように設けている。
前記係合部62は、接続部63を介して柱部61の外面に接続しており、柱部61の最下端から上方へ間隔をあけて配置している。
【0025】
図17図15の柱状体6の係合部62付近を拡大して示す図であり、図18図17の右側面図である。
前記接続部63は、柱部61の外面から径方向外側へ突出する平板状の横部63aと、この横部63aの先から上方へ延出する平板状の縦部63bを備えている。
前記係合部62は、前記縦部63bの上端から径方向外側へ突出する平板形状に設けており、その向きを縦向きに配置した縦板状の突出片に形成している。係合部62は、その突出する先端付近に円形の貫通孔62aを形成している。
前記係合部62、及び接続部63の横部63aと縦部63bは、1個の金属板を曲げ加工して形成している。
【0026】
図19は設置面Gに埋設固定した鞘管1へ図15の柱状体6を挿入した状態を示す図である。
図19に示す鞘管1は、本体筒2において鍔部21の最上端の近傍の部分のみを設置面Gの上に露出し、その下方を埋設固定している。
柱状体6は、柱部61の下端が前記底板25の上面へ当接するまで筒壁20の内側へ挿入しており、挿入した部分の外面61aが筒壁20の内側面20aに当接して支持されている。
柱状体6の前記係合部62は、開いた状態の蓋部40の前記貫通孔40aに対応する位置に配置されるように設けており、軸部33を軸として蓋部40を回転させることで係合部62を貫通孔40aへ挿通させることができる。
【0027】
図20図19の柱状体6にカバー体Cを取り付けた状態を示す図である。
図20に示す柱状体6は、蓋体4の前記貫通孔40aへ挿通させた係合部62の貫通孔62aへ南京錠からなる錠Rを取り付けている。前記柱状体6は、係合部62を蓋体40へ係合させることで本体筒2からの脱抜を防止している。
設置面Gから上方において、柱状体6の外側にはカバー体Cを取り付けている。
カバー体Cは、弾性材料で形成しており、柱部51の外径に対応する内径を有する筒状体に設けている。
カバー体Cは、その下端の一部を前記柱部61の外面60aと縦部63bとの間に挿入するようにして取り付けており、外側から取り付けたねじ部材Bによって柱部61へ固定している。
カバー体Cを取り付けた柱状体6は、車止めとして好適に利用できるように設けている。
【0028】
図20に示す鞘管1は、車止めとして利用する柱状体6へ車両などが接触することによって、蓋部40が変形するなどの損傷を受ける場合がある。
このような場合は、上記と逆の手順でカバー体Cと柱状体6とを取り外し、蓋体4を回転させて閉じた状態にすることで、前記締結部材55を取り外して蓋体4を本体筒2から取り外し、交換することができる。
【0029】
尚、本発明に係る鞘管1及び柱状体6の設置構造は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0030】
1 鞘管
2 本体筒
20 筒壁
21 鍔部
25 底板
3 蓋体取付部
30 壁部
33 軸部
34 中空部
4 蓋体
40 蓋部
41 取付部
42 基部
43 支持部
44 溝部
5 規制部材
50 規制体
51 規制部
52 基部
6 柱状体
61 柱部
62 係合部
63 接続部
B ねじ部材
C カバー体
G 設置面

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
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図19
図20