(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023092232
(43)【公開日】2023-07-03
(54)【発明の名称】膜形成装置及び膜形成方法
(51)【国際特許分類】
B23K 26/352 20140101AFI20230626BHJP
B23K 9/04 20060101ALI20230626BHJP
【FI】
B23K26/352
B23K9/04 X
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021207358
(22)【出願日】2021-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】519385021
【氏名又は名称】テラスレーザー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100216736
【弁理士】
【氏名又は名称】竹井 啓
(74)【代理人】
【識別番号】100202706
【弁理士】
【氏名又は名称】長野 克彦
(74)【代理人】
【氏名又は名称】長野 光宏
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 祐司
【テーマコード(参考)】
4E168
【Fターム(参考)】
4E168AB02
4E168DA02
4E168DA03
4E168DA04
4E168DA23
4E168DA24
4E168DA26
4E168DA28
4E168DA37
4E168FB03
4E168JA03
4E168JA17
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明によれば、平滑な膜を形成できる装置及び方法を提供する。
【解決手段】導電性のワークの表面に膜を形成するための電極部材と、形成された前記膜を平滑化するレーザー照射機構と、不活性ガスを前記ワークの表面に噴出するガス噴出機構と、を備え、前記電極部材は、該電極部材を前記ワークに近接させた場合に生じる火花放電により該電極部材が溶融するように、所定の電位に帯電可能であり、前記レーザー照射機構は、噴出された前記不活性ガスの雰囲気内において、前記電極部材により形成された前記膜にレーザーを照射可能である、膜形成装置。所定の電位に帯電した電極部材をワークの表面に近接させることで生じる火花放電により該電極部材を溶融及び積層させて前記ワークに膜を形成する膜形成工程と、不活性ガスの雰囲気内において、形成した前記膜にレーザーを照射して該膜を平滑化する膜平滑化工程と、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性のワークの表面に膜を形成するための電極部材と、
形成された前記膜を平滑化するレーザー照射機構と、
不活性ガスを前記ワークの表面に噴出するガス噴出機構と、を備え、
前記電極部材は、該電極部材を前記ワークに近接させた場合に生じる火花放電により該電極部材が溶融するように、所定の電位に帯電可能であり、
前記レーザー照射機構は、噴出された前記不活性ガスの雰囲気内において、前記電極部材により形成された前記膜にレーザーを照射可能である、
膜形成装置。
【請求項2】
前記レーザー照射機構が照射可能なレーザーはパルス発振レーザーであり、
時間経過に伴う前記パルス発振レーザーの強度変化を示す波形を制御可能なレーザー制御機構をさらに備え、
前記レーザー制御機構は、
第1強度ピーク値と、
前記第1強度ピーク値よりも時間的に後にピークとなり、かつ前記第1強度ピーク値以下である第2強度ピーク値と、を含むように前記波形を制御可能である、
請求項1に記載の膜形成装置。
【請求項3】
前記レーザー照射機構が照射可能なレーザーはパルス発振レーザーであり、
前記パルス発振レーザーのデフォーカス量を制御可能なレーザー制御機構をさらに備える、
請求項1または請求項2に記載の膜形成装置。
【請求項4】
前記レーザー照射機構が照射可能なレーザーは連続発振レーザーである、
請求項1に記載の膜形成装置。
【請求項5】
所定の電位に帯電した電極部材をワークの表面に近接させることで生じる火花放電により該電極部材を溶融及び積層させて前記ワークに膜を形成する膜形成工程と、
不活性ガスの雰囲気内において、形成した前記膜にレーザーを照射して該膜を平滑化する膜平滑化工程と、を含む、
膜形成方法。
【請求項6】
前記膜平滑化工程において照射するレーザーはパルス発振レーザーであり、
前記パルス発振レーザーにおける、時間経過に伴う強度変化を示す波形は、
第1強度ピーク値と、
前記第1強度ピーク値よりも時間的に後にピークとなり、かつ前記第1強度ピーク値以下である第2強度ピーク値と、を含む、
請求項5に記載の膜形成方法。
【請求項7】
前記膜平滑化工程において照射するレーザーはパルス発振レーザーであり、
前記パルス発振レーザーをデフォーカスする、
請求項5又は請求項6に記載の膜形成方法。
【請求項8】
前記膜平滑化工程において照射するレーザーは連続発振レーザーである、
請求項5に記載の膜形成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、膜形成装置及び膜形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、特許公報 特許2939083号公報(特許文献1)がある。この公報には、「補修の手間とコストを著しく低減できる金属部材の肉盛り補修装置」が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
平滑な膜を容易に形成できないおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、以下のとおりである。
【0006】
導電性のワークの表面に膜を形成するための電極部材と、
形成された前記膜を平滑化するレーザー照射機構と、
不活性ガスを前記ワークの表面に噴出するガス噴出機構と、を備え、
前記電極部材は、該電極部材を前記ワークに近接させた場合に生じる火花放電により該電極部材が溶融するように、所定の電位に帯電可能であり、
前記レーザー照射機構は、噴出された前記不活性ガスの雰囲気内において、前記電極部材により形成された前記膜にレーザーを照射可能である、
膜形成装置。
【0007】
所定の電位に帯電した電極部材をワークの表面に近接させることで生じる火花放電により該電極部材を溶融及び積層させて前記ワークに膜を形成する膜形成工程と、
不活性ガスの雰囲気内において、形成した前記膜にレーザーを照射して該膜を平滑化する膜平滑化工程と、を含む、
膜形成方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、平滑な膜を容易に形成できる装置及び方法を提供できる。
上述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】照射するレーザーがパルス発振レーザーである場合における、時間経過に伴うパルス発振レーザーの強度変化を示す波形を示す図である。
【
図3】膜形成装置(第1実施形態)の概要図である。
【
図4】膜形成装置(第1実施形態の変形例)の概要図である。
【
図5】膜形成装置(第2実施形態)の概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1により膜形成装置の概要を説明する。
膜形成装置1は、導電性の対象部材(以下、ワークWとする場合がある。)の表面に平滑な膜を形成するための装置である。
ワークWは導電性の部材であればどのような部材であっても良いが、例えば、樹脂の射出成型やアルミニウムダイキャストに用いる、主成分が鉄である金型であってもよい。
【0011】
膜形成装置1は、電極部材2、レーザー照射機構3、及びガス噴出機構4を少なくとも備える。
電極部材2は、導電性のワークWの表面に膜C1を形成するための部材である。
レーザー照射機構3は、電極部材2により形成された膜C1を平滑化するための機構である。
ガス噴出機構4は、不活性ガスGをワークWの表面に噴出するための機構である。
【0012】
電極部材2は、導電性のワークWの表面に膜C1を形成するための部材であり、言い換えれば、ワークWの表面に形成する膜C1の材料を供給するための部材である。
電極部材2の材質は、金属であればよいが、本明細書の実施形態におおける電極部材2は、タングステンカーバイド(WC)を主成分とする。
電極部材2は長尺状(棒状)の部材である。
【0013】
電極部材2は、該電極部材2をワークWに近接させた場合に生じる火花放電により該電極部材2が溶融するように、所定の電位に帯電可能である。
すなわち、電極部材2はパルス電圧を発生させるパルス電源に接続されており、20~1000ヘルツのパルス電圧が印加された電極部材2をワークWの表面に近接させると両者の間で火花放電が生じ、火花放電により電極部材2が溶融して導電性のワークWの表面に積層される。
【0014】
電極部材2は火花放電の熱で溶融してプラス電位に帯電し、アース電位のワークWの表面に吸引されワークWの表面に衝突して電極部材分子により電極部材層(膜C1)が形成される。電極部材2は、回転可能に構成されており、電極部材2が回転していることで、電極部材2の先端部がワークWの表面に融着することを抑制できる。
【0015】
レーザー照射機構3は、電極部材2により形成された膜C1を平滑化するための機構である。
レーザー照射機構3は、噴出された不活性ガスGの雰囲気内において、ワークWの表面に形成された膜C1にレーザーLを照射可能である。形成された膜C1にレーザーLを照射することで、膜C1を溶融させて平滑化できる。
【0016】
照射するレーザーLは、特に限定されず、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザー等の固体レーザー、炭酸ガスレーザー等の気体レーザー、色素レーザー等の液体レーザー、半導体レーザー、又はファイバーレーザー等を用いることができる。これらは1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。また、発振モードも限定されず、連続発振でもよく、パルス発振でもよい。発振されるレーザーの波長も限定されないが、通常、100~10800nmである。
【0017】
ガス噴出機構4は、不活性ガスGをワークWの表面に噴出するための機構である。
不活性ガスGはアルゴンガスや窒素ガスなどの化学反応を起こしにくい気体である。本明細書の実施形態における不活性ガスGはアルゴンガスである。
溶融して形成される膜を不活性ガスGで覆うことで、該膜が酸化することを抑制できる。
【0018】
平滑な膜を形成する膜形成方法を以下で説明する。
まず、パルス電圧が印加された電極部材2をワークWの表面に近接させることで生じる火花放電により該電極部材2を溶融及び積層させて前記ワークWの表面に膜C1を形成する(膜形成工程)。
電極部材2とワークWとを近接させた状態で、該電極部材2を移動させることにより、所望の範囲に膜C1を形成できる。
図1においては、電極部材2を右方向に移動させて膜C1を形成した状態を図示している。
電極部材2により形成された膜C1の表面は粗く、また、ワークWの成分と電極部材2の成分の分布が不均一である。
【0019】
次いで、ガス噴出機構4により、形成した膜C1に向けて不活性ガスGを噴出すると共に、噴出された不活性ガスGの雰囲気内において、レーザー照射機構3により、膜C1にレーザーLを照射して膜C1を平滑化する(膜平滑化工程)。図において、平滑化した膜C1を膜C2とする。
当該工程により、電極部材2により形成された膜C1の表面を平滑化できるとともに、ワークWの成分と電極部材2の成分の分布を均一化できる。
【0020】
ガス噴出機構4及びレーザー照射機構3を移動させることにより、所望の範囲の膜C1を平滑化できる。
図1においては、電極部材2に追従して右方向にガス噴出機構4及びレーザー照射機構3を移動させて膜C1を平滑化した状態を図示している。
【0021】
なお、他の例として、
図1で示す例のようにレーザー照射機構3を電極部材2に追従して移動させずに、電極部材2により形成すべき膜の全てを形成した後に、該膜をレーザー照射機構3により平滑化してもよい。
【0022】
膜平滑化工程において、照射するレーザーがパルス発振レーザーである場合においては、時間経過に伴うパルス発振レーザーの強度変化を示す波形をレーザー制御機構により所定の波形WFとなるように制御してもよい。
図2は、波形WFを図示している。
図2で示す表における横軸は時間経過(ms)を示し、縦軸は強度(%)を示している。強度(%)は、レーザー照射機構3が所定時間内で出力することができるパルス発振レーザーの出力割合を示している。
波形WFは、第1強度ピーク値P1と、第2強度ピーク値P2と、を含んでいる。
【0023】
第1強度ピーク値P1は、膜C1を溶融させるためのメインのピークである。
波形WFは、第1強度ピーク値P1に到達するまでは、急加熱により膜C1に欠陥が生じることを抑制するために、徐々に強度を上昇させる予熱期間T1を有する。
波形WFは、第1強度ピーク値P1に到達した後は、急冷却により膜C2に欠陥が生じることを抑制するために、徐々に強度を低下させる後熱第1期間T2を有する。
波形WFは、後熱第1期間T2の後には、急冷却により膜C2に欠陥が生じることを抑制するために、一定の強度とする後熱第2期間T3を有する。
【0024】
第2強度ピーク値P2は、第1強度ピーク値P1よりも時間的に後にピークとなり(後熱第2期間T3の後に強度が上昇する)、かつ第1強度ピーク値以下の強度のピークである。
第2強度ピーク値P2は、パルス発振レーザーの次のショットで照射される膜C1の予熱のためのものである。
なお、パルス発振レーザーを移動させるにあたって、1回のショットと次のショットとを一部重ねてオーバーラップさせる割合であるオーバーラップ率を50%以上とすることが好ましく、より具体的には75%としてもよい。
【0025】
図2における波形WFは、パルス発振のYAGレーザー(波長1064nm 平均出力200W)における波形であるが、他の種類のパルス発振レーザーであってもよい。
【0026】
膜平滑化工程において、照射するレーザーLがパルス発振レーザーである場合においては、パルス発振レーザーのデフォーカス量を制御可能なレーザー制御機構により、パルス発振レーザーをデフォーカスして照射する。
ここでいうデフォーカスとは、パルス発振レーザーの集光点をワークWの表面(膜C1の表面)に位置づけた状態を基準として、集光点を該ワークWの表面から遠ざけた状態を意味する。
【0027】
パルス発振レーザーをデフォーカスして照射することにより、比較的広い範囲に均一な強度のレーザーを照射することが可能となるため、高強度のレーザーが局部的に集中して照射されることにより膜C1に欠陥が生じることを抑制するとともに、作業時間(レーザー移動時間)を短縮することができる。
しかしならが、デフォーカス量を大きくしすぎると、レーザーの強度が低下し、膜C1を溶融できないため、所定のレーザー強度を維持できる程度にデフォーカスすることが好ましい。
【0028】
膜平滑化工程において、照射するレーザーLは連続発振レーザーであってもよく、特に、比較的広い範囲に均一な強度のレーザーを照射することが可能である半導体レーザーが好ましい。
連続発振の半導体レーザーを用いることで効率よく膜C1を平滑化できる。
【0029】
上述する構成の膜形成装置1を利用することにより、また上述する膜形成方法により、平滑な膜を容易に形成できる。特に、ワークWが樹脂の射出成型やアルミニウムダイキャストに用いる金型である場合には、現場で容易に平滑な膜を形成することにより、予防保全による金型の長寿命化と高機能を付与することでの付加価値の創造が可能である。
【0030】
なお、膜平滑化工程におけるレーザー照射(最終工程における膜の平滑化)を不活性ガス雰囲気中にて行うため、膜形成工程における電極部材2による膜形成を不活性ガス雰囲気中にて行わなくてもよいが、言うまでもなく、膜形成工程も不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。
【0031】
膜形成装置1における、電極部材2、レーザー照射機構3、及びガス噴出機構4の其々は、別体(構造的に分離されている状態)であってもよく、一体(構造的に結合されている状態)となっていてもよい。
【0032】
図3においては、電極部材2、レーザー照射機構3、及びガス噴出機構4が一体となった膜形成装置1(第1実施形態)を図示している。
膜形成装置1は、本体部材Bを有する。
本体部材Bは、膜形成装置1の利用者が該膜形成装置1を把持するための把持部B1を有する。
本体部材Bは、電極部材2を保持する電極部材保持部B2を有する。
本体部材Bは、レーザー照射機構3の一部を構成しており、レーザーを照射するレーザー照射部B3を有する。
本体部材Bは、ガス噴出機構4の一部を構成しており、不活性ガスを噴出するガス噴出部B4を有する。
レーザー照射部B3とガス噴出部B4とは同軸上に位置している。
【0033】
レーザー照射部B3から照射されるレーザーの進行方向上には電極部材2が位置しないように構成されている。また、照射されるレーザーから離れた位置に、ワークWと接触する電極部材2の先端部が位置するように構成されている。
第1実施形態においては(
図3においては)、照射するレーザーが左側に位置し、電極部材2の先端部が右側に位置しており、其々が左右方向にずれて位置している。
利用者は膜形成装置1の本体部材Bを把持し、該膜形成装置1を(
図3のx軸方向における)右方向に移動させることで、ワークWに電極部材2により膜C1を形成(膜形成工程を実行)した後に、レーザーにより膜C1を平滑化(膜平滑化工程を実行)することができる。
【0034】
図4においては上述した第1実施形態の膜形成装置1の変形例を図示している。
図4で示す膜形成装置1のガス噴出機構4はガス噴出ノズル41を有する。
ガス噴出ノズル41は本体部材Bに接続されている。
ガス噴出ノズル41は不活性ガスを噴出するガス噴出部41Aを含む。
ガス噴出ノズル41はガス噴出部41Aを任意の位置に移動できる可動部材であり、かつ移動した位置に該ガス噴出部41Aを留めることが可能な構成となっている。
【0035】
図5においては電極部材2、レーザー照射機構3、及びガス噴出機構4が一体となった膜形成装置1(第2実施形態)を図示している。
図5で示す膜形成装置1の本体部材Bは2つのレーザー照射部B31及びB32を備えており、該2つのレーザー照射部B31及びB32の間に電極部材2が位置している。また、各レーザー照射部B31及びB32と同軸上にガス噴出部B41及びB42が位置している。
【0036】
第1実施形態と同様にレーザー照射部B31及びB32から照射されるレーザーの進行方向上には電極部材2が位置しないように構成されている。また、照射されるレーザーから離れた位置に、ワークWと接触する電極部材2の先端部が位置するように構成されている。
第2実施形態においては、照射されるレーザーが手前側に位置し、電極部材2の先端部が奥側に位置しており、其々が奥行方向にずれて位置している。
利用者は膜形成装置1の本体部材Bを把持し、該膜形成装置1を(
図5のx軸方向における)奥方向に移動させることで、ワークWに電極部材2により膜C1を形成(膜形成工程を実行)した後に、レーザーにより膜C1を平滑化(膜平滑化工程を実行)することができる。
【0037】
なお、
図3乃至
図5で示す膜形成装置1の各実施形態は、膜形成装置1が作用する作用部(ヘッド部)を図示したものであり、該ヘッド部は、上述する電極部材2、レーザー照射機構3、及びガス噴出機構4を作用させるために必要な構成要素(例えば、電源、レーザー制御機構、又は不活性ガスボンベなど)と接続されている。
【0038】
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。
【符号の説明】
【0039】
1 :膜形成装置
2 :電極部材
3 :レーザー照射機構
4 :ガス噴出機構
C1 :膜
C2 :(平滑化された)膜
G :不活性ガス
L :レーザー
P1 :第1強度ピーク値
P2 :第2強度ピーク値
W :ワーク
WF :波形