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特開2023-92259情報処理装置及び特典付与情報提供方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023092259
(43)【公開日】2023-07-03
(54)【発明の名称】情報処理装置及び特典付与情報提供方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0235 20230101AFI20230626BHJP
【FI】
G06Q30/02 370
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021207394
(22)【出願日】2021-12-21
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和3年度、国土交通省 観光庁、これまでにない観光コンテンツやエリアマネジメントを創出・実現するデジタル技術の開発事業、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 裕之
(72)【発明者】
【氏名】辻 寿嗣
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザに損した気分を感じにくくさせる情報処理装置及び特典付与情報提供方法を提供する。
【解決手段】ダイナミックプライシングシステム1において、情報処理装置10は、商品又はサービスの購入後の商品又はサービスの発送日、到着日、使用日或いは修理日である所定のタイミングにおける価格が購入時より下がった場合にユーザに特典を付与することを示す特典付与情報を、ユーザが商品又はサービスを購入する前に生成する制御部と、特典付与情報を端末20aなどに送信する送信部と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品又はサービスの購入後の所定のタイミングにおける価格が購入時より下がった場合にユーザに特典を付与することを示す特典付与情報を、前記ユーザが前記商品又は前記サービスを購入する前に生成する制御部と、
前記特典付与情報を端末に送信する送信部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記所定のタイミングは、前記商品又は前記サービスの発送日、到着日、使用日、又は、修理日である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、イベント管理装置から、前記商品又は前記サービスの発送、到着、使用、又は、修理の検知を示すイベント情報を受信した場合、前記ユーザに前記特典を付与する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記商品又は前記サービスごとに設定された特典換算情報に基づいて、前記ユーザに付与する前記特典の特典量を算出する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記商品又はサービスの前記購入時の価格と前記所定のタイミングの価格との差額と応じて前記特典量を変化させる、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記商品又はサービスの前記購入時の価格と前記所定のタイミングの価格との差額が所定の閾値未満である場合は、前記特典を付与しないと決定する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記特典換算情報に基づき、前記商品又はサービスの前記購入時の価格と前記所定のタイミングの価格との差額に応じて、前記ユーザに付与する特典の種類を切り替える、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記所定のタイミングが、前記ユーザが制御可能なタイミングを含むか否か応じて前記特典量を変更する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記ユーザが、前記商品又はサービスの購入時に、前記所定のタイミングの期限を指定しなかった場合、前記所定のタイミングの期限を指定した場合と比べて、前記特典の特典量を増加させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御部は、
ユーザごとに、前記ユーザの前記商品又は前記サービスの購入に関するユーザ購入情報を記憶するユーザ情報記憶部を参照し、前記端末のユーザに対応する前記ユーザ購入情報を取得し、
前記商品又は前記サービスの購入に関する購入情報ごとに変動価格情報を記憶する価格情報記憶部を参照し、前記ユーザ購入情報に対応する前記変動価格情報を取得し、前記商品又は前記サービスの購入時における価格と、前記所定のタイミングにおける価格とを取得する、
請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
商品又はサービスの購入後の所定のタイミングにおける価格が購入時より下がった場合にユーザに特典を付与することを示す特典付与情報を、前記ユーザが前記商品又は前記サービスを購入する前に生成し、
前記特典付与情報を端末に送信する、
特典付与情報提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置及び特典付与情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、商品等の価格を決定するのに、ダイナミックプライシングと呼ばれる手法が用いられる。ダイナミックプライシングでは、商品等の需要に応じて価格を変動させ、適正価格で商品等を販売することが可能になる。
【0003】
従来、ユーザに提供するサービスについて、適正価格を提示することが可能な価格算出装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。また、従来、来店した顧客に特典情報を付与する情報処理装置が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-80184号公報
【特許文献2】特開2021-51510号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ダイナミックプライシングでは、ユーザが商品又はサービスを購入した後、例えば、商品又はサービスの到着日といった所定のタイミングにおいて、価格が下がっている場合がある。この場合、ユーザは、損した気分になる場合がある。また、利用日の定めのない商品又はサービスの場合、ユーザはダイナミックプライシングにより将来値下げされる可能性を考慮して、商品又はサービスの購入を遅らせる可能性がある。このようなユーザの行動は、商品又はサービスの提供者が投資回収できる時期を遅延させてしまうため、提供者の経営状況に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0006】
本開示の非限定的な実施例は、ユーザに損した気分を感じにくくさせる情報処理装置及び特典付与情報提供方法の提供に資する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施例に係る情報処理装置は、商品又はサービスの購入後の所定のタイミングにおける価格が購入時より下がった場合にユーザに特典を付与することを示す特典付与情報を、前記ユーザが前記商品又は前記サービスを購入する前に生成する制御部と、前記特典付与情報を端末に送信する送信部と、を有する。
【0008】
本開示の一実施例に係る特典付与情報提供方法は、商品又はサービスの購入後の所定のタイミングにおける価格が購入時より下がった場合にユーザに特典を付与することを示す特典付与情報を、前記ユーザが前記商品又は前記サービスを購入する前に生成し、前記特典付与情報を端末に送信する。
【0009】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、または、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一実施例によれば、ユーザに損した気分を感じにくくさせることができる。
【0011】
本開示の一実施例における更なる利点および効果は、明細書および図面から明らかにされる。かかる利点および/または効果は、いくつかの実施形態並びに明細書および図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つまたはそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】第1の実施の形態に係るダイナミックプライシングシステムの構成例を示した図
図2】ダイナミックプライシングの概略動作を説明する図
図3】ダイナミックプライシングの概略動作を説明する図
図4】情報処理装置のブロック構成例を示した図
図5】端末のブロック構成例を示した図
図6】ユーザデータの構成例を示した図
図7】購入統計データの構成例を示した図
図8】適用ルールデータの構成例を示した図
図9】変動価格データの構成例を示した図
図10】優先度データの構成例を示した図
図11】情報処理装置の動作例を示したフローチャート
図12】情報処理装置が受信する他のユーザのユーザデータの一例を示した図
図13】第2の実施の形態に係る情報処理装置のブロック構成例を示した図
図14】購入統計データの構成例を示した図
図15】変動価格データの構成例を示した図
図16】情報処理装置の動作例を示したフローチャート
図17】ユーザデータの構成例を示した図
図18】端末のディスプレイに表示される変動価格画面の一例を示した図
図19】第3の実施の形態に係るポイント付与システムの構成例を示した図
図20】ポイント付与の概略動作を説明する図
図21】情報処理装置のブロック構成例を示した図
図22】イベント管理装置のブロック構成例を示した図
図23】端末のブロック構成例を示した図
図24】ユーザデータの構成例を示した図
図25】商品・サービス管理データの構成例を示した図
図26】情報処理装置の商品・サービス購入における動作例を示したフローチャート
図27】情報処理装置の商品・サービス購入における動作例を示したフローチャート
図28】第4の実施の形態に係るポイント付与システムの構成例を示した図
図29】ポイント付与の概略動作を説明する図
図30】情報処理装置のブロック構成例を示した図
図31】入場管理装置のブロック構成例を示した図
図32】ユーザデータの構成例を示した図
図33】商品・サービス管理データの構成例を示した図
図34】情報処理装置の商品・サービス購入における動作例を示したフローチャート
図35】情報処理装置のポイント付与における動作例を示したフローチャート
図36】ポイント付与と価格変更との概略動作を説明する図
図37】情報処理装置のブロック構成例を示した図
図38】商品・サービス管理データの構成例を示した図
図39】情報処理装置のポイント付与及び価格変更における動作例を示したフローチャート
図40】付加情報通知の概略動作を説明する図
図41】情報処理装置のブロック構成例を示した図
図42】商品・サービス管理データの構成例を示した図
図43】情報処理装置のポイント付与における動作例を示したフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を適宜参照して、本開示の実施の形態について、詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0014】
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0015】
[第1の実施の形態]
<システム構成例>
図1は、第1の実施の形態に係るダイナミックプライシングシステム1の構成例を示した図である。図1に示すように、ダイナミックプライシングシステム1は、情報処理装置10と、端末20a,20bと、を有する。図1には、ダイナミックプライシングシステム1の他に、ネットワーク30が示してある。以下では、端末20aと端末20bとを区別しない場合、単に端末20と称することがある。
【0016】
ネットワーク30は、例えば、携帯電話ネットワーク等の無線ネットワーク及びインターネット等によって構成される。情報処理装置10及び端末20は、有線又は無線によってネットワーク30に接続される。情報処理装置10と端末20とは、ネットワーク30を介して通信する。
【0017】
情報処理装置10は、例えば、サーバである。情報処理装置10は、端末20からの要求に応じて、電化製品や本といった商品、及び/又は、航空機やホテルの予約といったサービスの価格を決定する。情報処理装置10は、ダイナミックプライシング機能を用いて、商品及び/又はサービスの価格を決定する。以下では、商品及び/又はサービスを商品・サービスと記載することがある。
【0018】
端末20は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナル・コンピュータである。端末20は、ユーザの操作に応じて、情報処理装置10にアクセスし、商品・サービスの価格の取得要求を行う。端末20のディスプレイには、情報処理装置10によって決定された商品・サービスの変動価格が表示される。
【0019】
なお、ダイナミックプライシングシステム1は、図1の構成例に限られない。本開示に係るダイナミックプライシングの機能は、1以上の情報処理装置10によって実現されてもよい。また、端末20は、1台であってもよいし、3台以上であってもよい。
【0020】
<ダイナミックプライシングの概略動作>
図2及び図3は、ダイナミックプライシングの概略動作を説明する図である。図2及び図3には、図1に示した情報処理装置10及び端末20が示してある。
【0021】
図2に示す情報処理装置10及び端末20の機能と、図3に示す情報処理装置10及び端末20の機能とは異なる。図2に示す情報処理装置10及び端末20は、一般的なダイナミックプライシング機能を有する。図3に示す情報処理装置10及び端末20は、本開示に係るダイナミックプライシング機能を有する。図2及び図3に示すユーザU1~U4は、端末20を用いて、商品Xを購入するとする。
【0022】
図2の一般的なダイナミックプライシング機能を備えた情報処理装置10では、図2に示すように、同じ商品Xに対して、同じ変動価格Pを、ユーザU1~U4の端末20に送信する。端末20は、情報処理装置10から送信された同じ変動価格Pをディスプレイに表示する。
【0023】
一方、図3の本開示に係るダイナミックプライシング機能を備えた情報処理装置10では、図3に示すように、同じ商品Xに対して、ユーザU1~U4ごとに異なる変動価格P1~P4を、ユーザU1~U4の端末20に送信する。なお、後述する通り、本実施の形態では、一例として、変動価格P1~P4は、ユーザU1~U4の属性に応じて異なる価格である。すなわち、属性が同一であればユーザに送信される変動価格は同一であることもあり得る。ユーザU1の端末20は、情報処理装置10から送信された変動価格P1をディスプレイに表示する。ユーザU2の端末20は、情報処理装置10から送信された変動価格P2をディスプレイに表示する。ユーザU3の端末20は、情報処理装置10から送信された変動価格P3をディスプレイに表示する。ユーザU4の端末20は、情報処理装置10から送信された変動価格P4をディスプレイに表示する。
【0024】
すなわち、本開示に係るダイナミックプライシング機能を備えた情報処理装置10は、ユーザU1~U4ごとに応じた(適した)変動価格P1~P4を、ユーザU1~U4の端末20に送信する。
【0025】
<ブロック構成例>
<情報処理装置のブロック構成例>
図4は、情報処理装置10のブロック構成例を示した図である。図4に示すように、情報処理装置10は、制御部101と、通信部102と、メモリ103と、を有する。
【0026】
制御部101は、情報処理装置10全体を制御する。制御部101は、例えば、CPU(central processing unit)といったプロセッサによって構成されてもよい。
【0027】
制御部101は、ダイナミックプライシング機能を実現する。制御部101は、ユーザデータ管理部111と、購入統計データ管理部112と、変動価格データ選択部113と、変動価格データ送信部114と、を有する。制御部101は、例えば、メモリ103に記憶されるプログラムの実行によって、前述の各部機能を実現してもよい。
【0028】
ユーザデータ管理部111は、ダイナミックプライシングシステム1に登録したユーザのユーザデータを、メモリ103において管理する。ダイナミックプライシングシステム1に登録したユーザには、商品・サービスの変動価格が提供される。
【0029】
購入統計データ管理部112は、変動価格を算出するための購入統計データを、メモリ103において管理する。購入統計データ管理部112は、メモリ103において管理している購入統計データに基づいて、商品・サービスの変動価格データを算出する。算出された変動価格データは、メモリ103に記憶される。
【0030】
変動価格データ選択部113は、端末20から送信されるユーザ識別子(ユーザID)に基づいてメモリ103を参照し、ユーザ識別子に対応するユーザデータを取得する。変動価格データ選択部113は、取得したユーザデータに基づいて、メモリ103に記憶される変動価格データから、ユーザに応じた変動価格データを選択する。
【0031】
変動価格データ送信部114は、商品・サービスの変動価格の取得要求を送信した端末20に対し、変動価格データ選択部113が選択した変動価格データを送信する。
【0032】
通信部102は、ネットワーク30を介して端末20と通信する。通信部102は、送信部と受信部とによって構成されてもよい。
【0033】
メモリ103には、制御部101に実行させるOS(operating system)のプログラム及びアプリケーションプログラムが記憶される。また、メモリ103には、制御部101による処理に必要な各種データが記憶される。メモリ103は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、SSD(solid state drive)、及び/又はHDD(hard disk drive)であってもよい。メモリ103は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
【0034】
なお、メモリ103は、ストレージといった外部の記憶装置によって構成されてもよい。外部の記憶装置は、情報処理装置10の一部と捉えてもよい。
【0035】
<端末のブロック構成例>
図5は、端末20のブロック構成例を示した図である。図5に示すように、端末20は、制御部201と、通信部202と、入力部203と、表示部204と、音声部205と、メモリ206と、を有する。
【0036】
制御部201は、端末20全体を制御する。制御部101は、例えば、CPUといったプロセッサによって構成されてもよい。
【0037】
制御部201は、変動価格データ処理部211と、送信処理部212と、を有する。制御部201は、例えば、メモリ206に記憶されるプログラムの実行によって、前述の各部機能を実現してもよい。
【0038】
変動価格データ処理部211は、情報処理装置10から送信される変動価格のデータを受信する。変動価格データ処理部211は、受信したデータに基づく変動価格の画面を、表示部204を介して、ディスプレイに表示する。
【0039】
送信処理部212は、ユーザの操作に応じて、変動価格の取得要求を情報処理装置10に送信する。送信処理部212は、取得要求を情報処理装置10に送信するとき、端末20のユーザのユーザ識別子を、情報処理装置10に送信する。
【0040】
通信部202は、ネットワーク30を介して情報処理装置10と通信する。通信部202は、送信部と受信部とによって構成されてもよい。
【0041】
入力部203は、例えば、タッチパネル及びキー入力装置といった入力装置から信号を受信し、制御部201に出力する。
【0042】
表示部204は、制御部201から出力されるデータに基づいて、ディスプレイに画面を表示する。
【0043】
音声部205は、例えば、制御部201から出力されるデジタルの音声信号をアナログ信号に変換し、スピーカに出力する。音声部205は、マイクから出力されるアナログの音声信号をデジタル信号に変換し、制御部201に出力する。
【0044】
メモリ206には、制御部201に実行させるOSのプログラム及びアプリケーションプログラムが記憶される。また、メモリ206には、制御部201による処理に必要な各種データが記憶される。メモリ206は、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリ、SSD、及び/又はHDDであってもよい。メモリ206は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
【0045】
<データ構成例>
<ユーザデータの構成例>
図6は、ユーザデータ301の構成例を示した図である。ユーザデータ301は、情報処理装置10のメモリ103に記憶される。ユーザデータ301は、例えば、ダイナミックプライシングシステム1に登録されたユーザごとに生成され、メモリ103に記憶される。メモリ103のユーザデータ301を記憶する領域は、例えば、ユーザデータ記憶部又はユーザ情報記憶部と称されてもよい。
【0046】
ユーザデータ301は、変動価格の提示を受けるユーザのユーザIDと、ユーザの性別の情報と、ユーザの年齢の情報と、を有する。ユーザID、性別、及び年齢は、例えば、ユーザがダイナミックプライシングシステム1に登録したときに、メモリ103に記憶される。
【0047】
ユーザデータ301は、ユーザが商品・サービスを購入した購入回数の情報を有する。購入回数は、ユーザが商品・サービスを購入するたびに更新される。
【0048】
ユーザデータ301は、ユーザが購入した商品・サービスの購入総額(購入累計金額)の情報を有する。購入累計金額は、ユーザが商品・サービスを購入するたびに更新される。
【0049】
すなわち、ユーザデータ301は、ユーザ個人に関する個人情報、及び、ユーザ個人の商品・サービスの購入に関する購入情報を有する。なお、ユーザデータ301は、プロフィールと称されてもよい。
【0050】
<購入統計データの構成例>
図7は、購入統計データ302の構成例を示した図である。購入統計データ302は、情報処理装置10のメモリ103に記憶される。メモリ103の購入統計データ302を記憶する領域は、例えば、購入統計データ記憶部と称されてもよい。
【0051】
購入統計データ302は、日付の情報を有する。図7の例では、購入統計データ302は、1か月分(4月分)の日付の情報を有する。なお、購入統計データ302は、現在の日付から一定期間遡った日付と、現在の日付から一定期間先の日付とを有してもよい。
【0052】
購入統計データ302は、商品・サービスの購入数(購入人数)の情報を有する。購入数は、実績購入数と予約購入数とを有する。
【0053】
例えば、現在の日付を4月10日とする。この場合、図7に示す4月1日から4月9日の購入数は、過去の購入数(確定した購入数)であり、実績購入数である。一方、4月10日から4月30日の購入数は、将来の購入数であり、予約購入数である。予約購入数は、ユーザの商品・サービスの予約状況、及び/又は、購入状況に応じて変動する。
【0054】
購入統計データ302は、ユーザの性別における、商品・サービスの購入人数の情報を有する。
【0055】
購入統計データ302は、ユーザの年齢における、商品・サービスの購入人数の情報の情報を有する。図7の例の場合、購入統計データ302は、20歳未満における、商品・サービスの購入人数の情報を有する。
【0056】
購入統計データ302は、商品・サービスの購入回数における、商品・サービスの購入人数の情報を有する。図7の例の場合、購入統計データ302は、商品・サービスの購入回数が5回以上における、商品・サービスの購入人数の情報を有する。
【0057】
購入統計データ302は、商品・サービスの購入累計金額における、商品・サービスの購入人数の情報を有する。図7の例の場合、購入統計データ302は、商品・サービスの累計金額が5万円以上における、商品・サービスの購入人数の情報を有する。
【0058】
すなわち、購入統計データ302は、ユーザの性別や年齢といったユーザ属性ごと、及び、ユーザの商品・サービスの購入回数や累積金額といった商品・サービスの購入に関する購入情報ごとに、商品・サービスの購入人数に関する統計データを有する。別言すれば、購入統計データ302は、ユーザ属性ごと、及び、購入情報ごとに、商品・サービスの購入人数を時系列(図7の例では日付順)に並べた統計データを有する。
【0059】
以下では、ユーザの性別や年齢といったユーザ属性、及び、ユーザの商品・サービスの購入回数や累積金額といった商品・サービスの購入に関する購入情報を、類別情報又は統計類別情報と称することがある。購入統計データ302は、類別情報ごとに、商品・サービスの購入人数の統計をとった統計データと捉えることができる。
【0060】
購入統計データ302は、適用フラグの情報を有する。適用フラグは、図8で説明する適用ルールデータ303に従って、ON及びOFFが設定される。
【0061】
例えば、情報処理装置10は、購入統計データ302の各類別情報(購入数以外の各列)において、人数の総和を算出し、算出した総和を購入数の列の総和で除算して、各類別情報における商品・サービスの購入率を算出する。情報処理装置10は、算出した購入率が、図8に示す適用ルールデータ303の条件を満たす場合、購入統計データ302の適用フラグをONする。
【0062】
なお、後述するが、情報処理装置10は、商品・サービスの変動価格の取得要求をしたユーザの情報(プロフィール)が、適用フラグがONになっている列の類別情報に合致する場合、その取得要求をしたユーザに対し、適用フラグがONになっている列の類別情報に対応した変動価格を提示する。
【0063】
例えば、図7の例の場合、「20歳未満」に対応する適用フラグがONとなっている。従って、情報処理装置10は、商品・サービスの変動価格の取得要求をしたユーザが20歳未満の場合、その取得要求をしたユーザに対し、20歳未満に対応した変動価格を提示する。
【0064】
一方、情報処理装置10は、商品・サービスの変動価格の取得要求をしたユーザが20歳未満でない場合、その取得要求をしたユーザに対し、通常の変動価格(例えば、類別情報における購入人数に基づかない、単なる購入数に基づいて算出した変動価格)を提示する。
【0065】
これにより、情報処理装置10は、20歳未満のユーザには、20歳未満に応じた変動価格を提示し、20歳以上のユーザには、通常の変動価格を提示する。すなわち、情報処理装置10は、ユーザに応じた変動価格を提示する。
【0066】
<適用ルールデータの構成例>
図8は、適用ルールデータ303の構成例を示した図である。適用ルールデータ303は、情報処理装置10のメモリ103に記憶される。メモリ103の適用ルールデータ303を記憶する領域は、例えば、適用ルールデータ記憶部と称されてもよい。
【0067】
適用ルールデータ303には、類別情報ごとにおける商品・サービスの購入率が設定される。購入率は、例えば、商品・サービスの提供者によって設定される。図8の例の場合、20歳未満における商品・サービスの購入率は、商品・サービスの提供者によって、60%以下に設定されている。
【0068】
上述したように、情報処理装置10は、図7に示した購入統計データ302の各類別情報における購入率を算出する。情報処理装置10は、算出した購入率が適用ルールデータ303の条件(設定値)を満たす場合、条件を満たした購入統計データ302の類別情報に対応する適用フラグをONにする。
【0069】
例えば、図7の購入統計データ302の類別情報「20歳未満」において算出した商品・サービスの購入率が55%であったとする。すなわち、「20歳未満」における商品・サービスの購入率は、55%であったとする。この場合、「20歳未満」におけるユーザの購入率「55%」は、図8の適用ルールデータ303の「20歳未満」における購入率の条件「60%以下」を満たすので、情報処理装置10は、図7の購入統計データ302の「20歳未満」における適用フラグをONに設定する。
【0070】
すなわち、情報処理装置10は、「20歳未満」のユーザにおける商品・サービスの購入率が、商品・サービスの提供者が期待する購入率「60%」に届かない場合、「20歳未満」のユーザには、通常の変動価格ではなく、「20歳未満」のユーザに応じた変動価格を提示する。
【0071】
なお、適用ルールデータ303には、購入数に関するルールがなく、図7に示した購入統計データ302の「購入数」においては、適用フラグは適用されない。図7に示した購入統計データ302の適用フラグが全てOFFの場合、ユーザには、通常の変動価格が提示される。なお、通常の変動価格は、ダイナミックプライシングを適用しない固定価格であってもよい。
【0072】
<変動価格データの構成例>
図9は、変動価格データ304の構成例を示した図である。情報処理装置10は、図7に示した購入統計データ302を参照し、ダイナミックプライシング機能を用いて、通常の変動価格(商品・サービスの購入数に応じた変動価格)と、ユーザの性別、年齢、商品・サービスの購入回数、及び累積金額といった類別情報に応じた変動価格とを算出する。情報処理装置10は、算出した変動価格の変動価格データ304をメモリ103に記憶する。メモリ103の変動価格データ304を記憶する領域は、例えば、変動価格データ記憶部又は価格情報記憶部と称されてもよい。
【0073】
変動価格データ304は、日付の情報を有する。図9の例では、購入統計データ302は、図7に示した購入統計データ302と同様に、1か月分(4月分)の日付の情報を有する。なお、変動価格データ304は、現在の日付から一定期間遡った日付と、現在の日付から一定期間先の日付とを有してもよい。
【0074】
価格変動データ304は、商品・サービスの購入数に応じた通常の変動価格データ(通常価格)を有する。
【0075】
価格変動データ304は、類別情報に応じた変動価格データを有する。例えば、価格変動データ304は、ユーザの性別に応じた変動価格データを有する。
【0076】
価格変動データ304は、ユーザの年齢に応じた変動価格データを有する。図9の例の場合、変動価格データ304は、20歳未満のユーザにおける変動価格データを有する。
【0077】
変動価格データ304は、商品・サービスの購入回数に応じた変動価格データを有する。図9の例の場合、変動価格データ304は、購入回数が5回以上の変動価格データを有する。
【0078】
変動価格データ304は、商品・サービスの累積購入金額に応じた変動価格データを有する。図9の例の場合、変動価格データ304は、購入累積金額が5万円以上の変動価格データを有する。
【0079】
図9の例では、過去の変動価格データも含まれる。例えば、現在の日付を4月10日とする。この場合、図9に示す4月1日から4月9日の変動価格データ304は、過去の変動価格データである。一方、4月10日から4月30日の変動価格データ304は、将来における変動価格データであり、ユーザの商品・サービスの予約状況、及び/又は、購入状況に応じて変動する。
【0080】
情報処理装置10は、端末20からの変動価格の取得要求に応じて、変動価格データ304を端末に送信する。例えば、図7に示した購入統計データ302の20歳未満における適用フラグがONであり、端末20のユーザの年齢が、20歳未満であるとする。この場合、情報処理装置10は、図9に示した20歳未満における変動価格データ304をメモリ103から取得し、端末20に送信する。これにより、端末20のディスプレイには、20歳未満における変動価格が表示される。
【0081】
なお、情報処理装置10は、過去の変動価格データを端末20に送信してもよいし、送信しなくてもよい。例えば、情報処理装置10は、4月1日から4月30日までの20歳未満における変動価格データ304を端末20に送信してもよいし、4月10日から4月30日までの将来における、20歳未満の変動価格データ304を端末20に送信してもよい。なお、送信された過去または将来の変動価格データは、端末20においてユーザに対して表示してもよい。
【0082】
<優先度データの構成例>
図10は、優先度データ305の構成例を示した図である。優先度データ305は、情報処理装置10のメモリ103に記憶される。メモリ103の優先度データ305を記憶する領域は、例えば、優先度データ記憶部と称されてもよい。
【0083】
優先度データ305は、変動価格のユーザへの提示に関する優先度の情報を有する。例えば、図10の例の場合、「20歳未満」の変動価格におけるユーザへの提示の優先度は「1」であり、最も高い。また、図10の例の場合、「通常価格」の変動価格におけるユーザへの提示の優先度は「6」であり、最も低い。
【0084】
なお、この優先度は、商品・サービスの提供者が顧客として重要視したいユーザの属性に応じて設定される。また、優先度は、提供者が手動で設定してもよいし、過去のユーザの統計情報や提供者が重視する客層の情報などから自動的に設定してもよい。
【0085】
ここで、図7に示した購入統計データ302の適用フラグは、複数の列において、適用フラグがONになる場合がある。そして、変動価格の取得要求を行ったユーザの情報(プロフィール)が、適用フラグがONである複数の類別情報に該当する場合がある。
【0086】
例えば、図7に示した購入統計データ302の適用フラグが、「女性」と「購入回数5回以上」とにおいて、ONになっているとする。そして、変動価格の取得要求を行ったユーザは、「女性」であり、商品・サービスの購入回数が「8回」であったとする。この場合、図10に示した優先度データ305より、ユーザに提示する変動価格の優先度は、「購入回数5回以上」の変動価格より「女性」の変動価格の方が高い。従って、情報処理装置10は、図9に示した「女性」の列における変動価格データ304を取得し、端末20に送信する。
【0087】
<情報処理装置の動作例>
図11は、情報処理装置10の動作例を示したフローチャートである。ユーザは、商品・サービスを購入するため、端末20を用いて、商品・サービスの変動価格の表示操作を行うとする。端末20は、ユーザの取得要求操作に応じて、ユーザのユーザIDと、変動価格の取得要求とを情報処理装置10に送信する。
【0088】
情報処理装置10は、端末20から、ユーザIDと、変動価格の取得要求とを受信する(S1)。
【0089】
情報処理装置10は、S1にて受信したユーザIDに対応するユーザデータ301(プロフィール)を取得する(S2)。
【0090】
情報処理装置10は、購入統計データ302に含まれる適用フラグを取得する(S3)。
【0091】
情報処理装置10は、S2にて取得したユーザのプロフィールと、S3にて取得した適用フラグとを用いて、変動価格データ304を参照し、S1にて取得要求したユーザに提示する変動価格データを選択する(S4)。
【0092】
例えば、取得要求したユーザのユーザIDは、「0001」であったとする。この場合、情報処理装置10は、図6に示したユーザID[0001]のプロフィールを取得する。また、購入統計データ302の適用フラグは、図7に示すように、「20歳未満」の類別情報のみにおいて、「ON」されているとする。
【0093】
ここで、ユーザID「0001」のユーザは男性であり、適用フラグが「ON」である「20歳未満」の類別情報に該当しない。従って、情報処理装置10は、図9に示した変動価格データ304から、適用フラグが適用されない「通常価格」の列における変動価格データを選択する。
【0094】
情報処理装置10は、S4にて選択した変動価格データを、取得要求した端末20に送信する(S5)。
【0095】
なお、端末20は、S5にて送信された変動価格データに基づいて、ディスプレイに変動価格を表示する。ユーザは、端末20に表示された変動価格を参照し、商品・サービスの購入を判断する。
【0096】
<第1の実施の形態のまとめ>
以上説明したように、情報処理装置10は、メモリ103を参照して、商品又はサービスの変動価格情報を取得する制御部101と、変動価格情報を端末20に送信する通信部102と、を備える。メモリ103には、ユーザIDごとに、ユーザの商品又はサービスの購入に関するユーザ購入情報(ユーザデータ301)が記憶される。また、メモリ103には、商品又はサービスの購入に関する購入情報ごとに、変動価格情報(変動価格データ304)が記憶される。制御部101は、メモリ103のユーザデータ301を参照し、端末20から受信したユーザIDに対応するユーザ購入情報を取得する。そして、制御部101は、メモリ103の変動価格データ304を参照し、ユーザ購入情報に関連する購入情報に対応する変動価格情報を取得する。すなわち、情報処理装置10は、ユーザの購入情報に応じた変動価格をメモリ103から取得し、ユーザの端末20に送信する。従って、情報処理装置10は、ユーザごとに、ユーザの特徴に応じた変動価格をユーザに提示できる。例えば、購入回数の多いユーザや累積購入金額が多いユーザに対しては、購入回数が少ないユーザや累積購入金額が少ないユーザより、低価格の変動価格を提示できる。
【0097】
なお、ユーザのプロフィールは、必ずしもユーザIDを用いて取得する必要はなく、ユーザの顔を撮影した画像等に年齢性別を推定する技術を適用して推定するようにしてもよい。
【0098】
また、情報処理装置10は、ユーザ購入情報等を記憶しておかなくともよい。例えば、情報処理装置10は、他のサーバ等からユーザ購入情報等を取得し、そのユーザ購入情報等に基づいて、変動価格情報を取得してユーザ端末20に送信するよう構成してもよい。この場合、ユーザ端末20は、他のサーバ等に対して、情報処理装置10にユーザ端末20のユーザのユーザ購入情報等を提供するよう指示してもよい。また、この場合、ユーザ端末20は、情報処理装置10にユーザIDを送信しなくともよい。他のサーバ等がユーザIDとユーザ購入情報を対応付けて管理していれば、他のサーバがユーザIDをユーザ端末20から受け取れば、正しいユーザ購入情報を情報処理装置10に送信できるためである。
【0099】
また、ユーザ端末20のユーザが一人しかいない場合には、ユーザIDに替えて、端末ID等の他の情報をユーザ購入情報の管理に使用してもよい。
【0100】
また、ユーザのプロフィールは、必ずしもユーザ端末20から取得する必要はない。例えば、ユーザのプロフィールとユーザIDとを対応付けたサーバ等に対して、ユーザ端末20からユーザIDを送信し、情報処理装置10へプロフィールの情報を提供するよう指示してもよい。
【0101】
以下、第1の実施の形態の変形例について説明する。
【0102】
<変形例1>
航空機、鉄道、ホテル、イベントといったサービスでは、例えば、家族で予約を取る場合がある。すなわち、一人のユーザが、他のユーザの分も含め、商品・サービスを購入する場合がある。そこで、変形例1では、一人のユーザが、他のユーザの分の商品・サービスも購入する例について説明する。
【0103】
以下では、ユーザAが、他のユーザの分(例えば、家族分)の商品・サービスも購入するとする。ユーザAのプロフィールは、情報処理装置10のメモリ103に記憶され、他のユーザのプロフィールは、情報処理装置10のメモリ103に記憶されていないとする。
【0104】
ユーザAは、商品・サービスの変動価格の取得要求を行うとき、他のユーザのユーザデータ(プロフィール)を端末20に入力する。端末20は、ユーザAのユーザIDと、ユーザAが入力した他のユーザのユーザデータとを、情報処理装置10に送信する。
【0105】
図12は、情報処理装置10が受信する他のユーザのユーザデータ301aの一例を示した図である。ユーザデータ301aは、他のユーザの性別の情報及び年齢の情報を有する。図12の例では、ユーザデータ301aには、30歳の男性と、18歳の女性との二人のユーザデータが含まれる。
【0106】
情報処理装置10は、ユーザAと他のユーザとのそれぞれの変動価格のうち、優先度データ305(図10を参照)の優先度が最も高い変動価格を選択し、端末20に送信してもよい。すなわち、優先度の最も高い変動価格が、全ユーザ(ユーザAと他のユーザ)に適用されてもよい。
【0107】
例えば、ユーザAのユーザIDを「0001」とする。この場合、ユーザAのプロフィールは、図6に示すユーザID「0001」のプロフィールとなる。
【0108】
適用フラグは、図7に示したように、「20歳未満」においてONされているとする。この場合、ユーザAの変動価格は、図9に示す変動価格データ304の「通常価格」となる。「通常価格」の優先度は、図10の優先度データ305より「6」である。
【0109】
図12のユーザデータ301aに示す「30歳男性」の変動価格も「通常価格」となる。「通常価格」の優先度は、図10の優先度データ305より「6」である。
【0110】
図12のユーザデータ301aに示す「18歳女性」の変動価格は、図9に示す変動価格データ304の「20歳未満」となる。「20歳未満」の優先度は、図10の優先度データ305より「1」である。
【0111】
従って、情報処理装置10は、「通常価格」の変動価格と、「20歳未満」の変動価格とのうち、優先度の高い「20歳未満」の変動価格を選択する。すなわち、ユーザA及び他のユーザには、「20歳未満」の変動価格が提示(適用)される。
【0112】
以上説明したように、情報処理装置10は、端末20から、ユーザIDと、ユーザIDのユーザとは異なるユーザのユーザ属性情報とを受信する。また、情報処理装置10は、ユーザIDに対応する変動価格情報と、ユーザ属性情報に対応する変動価格情報とを、メモリ103から取得する。このように、情報処理装置10は、ユーザと、そのユーザに紐づく他のユーザの変動価格情報を取得できる。
【0113】
なお、変形例1では、優先度データ305の優先度が最も高い変動価格を端末20に送信したが、これに限られない。情報処理装置10は、優先度データ305の優先度が最も低い変動価格を端末20に送信してもよい。すなわち、情報処理装置10は、複数のユーザに基づいて選択した変動価格のうち、優先度データ305の優先度に基づいて、端末20に送信する変動価格を選択してもよい。
【0114】
また、情報処理装置10は、各ユーザにおいて取得した変動価格を、ユーザごとに提示してもよい。すなわち、各ユーザにおいて取得した変動価格は、各ユーザにおいて適用されてもよい。
【0115】
また、変形例1では、情報処理装置10が、メモリ103に記憶されてない他のユーザのプロフィールを端末20から受信するとしたが、これに限られない。他のユーザのプロフィールがメモリ103に記憶されている場合(ダイナミックプライシングシステム1に登録されている場合)、端末20は、他のユーザのプロフィールをユーザAから受け付けなくてもよい。端末20は、ユーザAから、他のユーザのユーザIDを受付け、情報処理装置10に送信してもよい。情報処理装置10は、他のユーザのユーザIDに基づいて、他のユーザのプロフィールを取得し、他のユーザにおける変動価格データを選択してもよい。また、他のユーザを含めた全員の顔やIDが映っている写真等を要求し、その画像に基づいて、ユーザのIDやプロフィールを推定してもよい。
【0116】
また、変形例1では、情報処理装置10は、優先度データ305の優先度が最も高い変動価格を端末20に送信するとしたが、これに限られない。情報処理装置10は、ユーザにとって最もお得な(安い)変動価格データを選択し、端末20に送信してもよい。
【0117】
また、端末20は、他のユーザのプロフィールを受け付けるとき、他のユーザのメールアドレスも受け付けてもよい。情報処理装置10は、端末20から送信されたメールアドレスにメールを送信し、他のユーザから返信メールがあった場合に、他のユーザにおける変動価格データを選択してもよい。これにより、情報処理装置10は、端末20において、不正なプロフィールが入力されることを抑制できる。
【0118】
また、図9に示した変動価格データ304は、商品・サービスを購入しようとするユーザの人数に応じた変動価格データを有してもよい。例えば、図9に示した変動価格データ304は、「購入人数3人以上」といった変動価格データを有してもよい。これにより、商品・サービスを提供する提供者は、例えば、一度に多くの商品・サービスを購入するユーザに対し、よりお得な変動価格を提示できる。
【0119】
また、変形例1において、特定のプロフィールの組み合わせ向けの変動価格データを設けてもよい。例えば、成人の男性、成人の女性、未成年の組み合わせが検知された場合、家族割引として特別な変動価格データを選択してもよい。
【0120】
<変形例2>
情報処理装置10は、顔認証又は指紋認証といった生体認証に応じた変動価格を端末20に送信してもよい。例えば、情報処理装置10は、生体認証を行わないユーザに対して、通常価格の変動価格を端末20に送信し、生体認証を行うユーザに対して、通常価格より安い変動価格を端末20に送信してもよい。
【0121】
これにより、例えば、変形例1で説明したように、一人のユーザが他のユーザのプロフィールを入力するときに、不正なプロフィールを入力することを抑制できる。
【0122】
例えば、端末20は、他のユーザのプロフィールとともに、他のユーザの顔画像を受け付ける。端末20は、他のユーザのプロフィールと、顔画像とを情報処理装置10に送信する。
【0123】
情報処理装置10は、端末20から受信した他のユーザの顔画像から、他のユーザの性別及び年齢を判定し、端末20から受信した他のユーザのプロフィールが適切か否か判定する。情報処理装置10は、他のユーザのプロフィールが適切であった場合、変動価格データ304を参照して、生体認証に応じた変動価格を選択する。そして、情報処理装置10は、生体認証に応じた変動価格を端末20に送信する。
【0124】
なお、本変形例における生体認証は、本人確認を行うことで不正なプロフィールの入力を抑制するためのものである。したがって、生体認証に替えて、他の本人確認の手段を使用してもよい。例えば、パスワードやIDカード等による認証を使用してもよい。
【0125】
<変形例3>
情報処理装置10は、ユーザが商品・サービスを実際に購入した価格と、その商品・サービスの変動価格のうちの最安値との差額に応じた変動価格を端末20に送信してもよい。
【0126】
例えば、図6に示したユーザデータ301には、購入差額の情報が含まれてもよい。購入差額とは、ユーザが商品・サービスを実際に購入した金額と、商品・サービスの変動価格のうちの最安値との差額を示す。
【0127】
また、図9に示した変動価格データ304には、商品・サービスの購入差額に応じた変動価格データが含まれてもよい。例えば、変動価格データ304には、購入差額5千円以上における変動価格データが含まれてもよい。
【0128】
情報処理装置10は、ユーザデータ301に含まれる購入差額が、変動価格データ304の購入差額の条件を満たした場合、変動価格データ304から、購入差額における変動価格データを選択してもよい。例えば、ユーザの購入差額が6千円であった場合、情報処理装置10は、変動価格データ304から、購入差額5千円以上における変動価格データを選択してもよい。
【0129】
ここで、ユーザは、できるだけ安い価格で商品・サービスを購入しようとする。そのため、ユーザは、商品・サービスの価格が下がるまで、購入を待とうとする。しかし、変形例3の情報処理装置10は、変動価格データ304から、商品・サービスの購入差額における変動価格を選択し、差額分を補償した変動価格を端末20に送信する。これにより、情報処理装置10は、ユーザの商品・サービスの購入を待つといった行為を抑制できる。
【0130】
<変形例4>
購入統計データ302の適用フラグは、適用ルールデータ303の条件に応じて、ON及びOFFされたが、これに限られない。購入統計データ302の適用フラグは、商品・サービスを提供する提供者の端末操作に応じて、ON及びOFFが設定されてもよい。
【0131】
例えば、端末は、商品・サービスを提供する提供者の操作に応じて、適用フラグのON及びOFFの設定を受け付ける。端末は、受け付けた適用フラグのON及びOFF設定を情報処理装置10に送信する。情報処理装置10は、端末から送信された適用フラグのON及びOFF設定に基づいて、購入統計データ302のON及びOFFを設定する。
【0132】
<変形例5>
情報処理装置10は、図7に示したように、男性、女性、及び、20歳未満といったユーザ属性に応じた統計データと、購入回数5回以上、及び、累積金額5万円以上といったユーザの購入情報に応じた統計データとを含む購入統計データ302をメモリ103に記憶するとしたが、これに限られない。情報処理装置10は、ユーザ属性に応じた統計データと、ユーザの購入情報に応じた統計データとの一方の統計データを有する購入統計データ302をメモリ103に記憶してもよい。
【0133】
また、情報処理装置10は、図9に示したように、男性、女性、及び、20歳未満といったユーザ属性に応じた変動価格と、購入回数5回以上、及び、累積金額5万円以上といったユーザの購入情報に応じた変動価格とを有する変動価格データ304をメモリ103に記憶するとしたが、これに限られない。情報処理装置10は、ユーザ属性に応じた変動価格と、ユーザの購入情報に応じた変動価格との一方の変動価格を有する変動価格データ304をメモリ103に記憶してもよい。
【0134】
そして、情報処理装置10は、ユーザ属性に応じた変動価格と、ユーザの購入情報に応じた変動価格とのいずれか一方の変動価格を端末20に送信してもよい。
【0135】
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、情報処理装置10は、1つの商品・サービスにおける変動価格を端末20に送信した。第2の実施の形態では、情報処理装置10は、複数の商品・サービスにおける変動価格を端末20に送信する。以下では、第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
【0136】
<情報処理装置のブロック構成例>
図13は、第2の実施の形態に係る情報処理装置10のブロック構成例を示した図である。図13に示す情報処理装置10は、図4に示した情報処理装置10に対し、制御部101が変動価格データ集計部115を有する。変動価格データ集計部115は、複数の商品・サービスの各々における変動価格を集計(合算)する。
【0137】
<データ構成例>
<購入統計データの構成例>
図14は、購入統計データ302a,302bの構成例を示した図である。図14に示す購入統計データ302a,302bは、情報処理装置10のメモリ103に記憶される。
【0138】
購入統計データ302aは、サービスAにおける購入統計データである。購入統計データ302bは、サービスBにおける購入統計データである。すなわち、情報処理装置10のメモリ103には、複数の商品・サービスごとの購入統計データ302a,302bが記憶される。
【0139】
<変動価格データの構成例>
図15は、変動価格データ304a,304bの構成例を示した図である。図15に示す変動価格データ304a,304bは、情報処理装置10のメモリ103に記憶される。
【0140】
変動価格データ304aは、サービスAにおける変動価格データである。変動価格データ304bは、サービスBにおける変動価格データである。すなわち、情報処理装置10のメモリ103には、複数の商品・サービスごとの変動価格データ304a,304bが記憶される。
【0141】
<情報処理装置の動作例>
図16は、情報処理装置10の動作例を示したフローチャートである。ユーザは、サービスA,Bを購入するため、端末20を用いて、商品・サービスの変動価格の取得要求を行うとする。端末20は、ユーザの取得要求操作に応じて、ユーザのユーザIDと、変動価格の取得要求とを情報処理装置10に送信する。
【0142】
情報処理装置10は、端末20から、ユーザIDと、変動価格の取得要求とを受信する(S11)。
【0143】
情報処理装置10は、S11にて受信したユーザIDに対応するユーザデータ(プロフィール)を取得する(S12)。
【0144】
情報処理装置10は、サービスAの購入統計データ302aに含まれる適用フラグと、サービスBの購入統計データ302bに含まれる適用フラグとを取得する(S13)。
【0145】
情報処理装置10は、S12にて取得したユーザのプロフィールと、S13にて取得した適用フラグとを用いて、サービスAの変動価格データ304aと、サービスBの変動価格データ304bとを参照し、S11にて取得要求したユーザに提示する変動価格データを選択する(S14)。
【0146】
ここで、サービスA,Bの変動価格の取得要求をしたユーザのユーザデータについて説明する。
【0147】
図17は、ユーザデータ301bの構成例を示した図である。S11にてサービスA,Bの変動価格の取得要求をしたユーザは、図17のユーザデータ301bに示すように、18歳の女性であるとする。
【0148】
図14に示したサービスAにおける購入統計データ302aでは、「女性」の類別情報において、適用フラグが「ON」されている。S11にて取得要求したユーザは、18歳の女性であるので、「女性」の類別情報に該当する。従って、情報処理装置10は、図15に示したサービスAの変動価格データ304aから、「女性」における変動価格データを選択する。
【0149】
また、図14に示したサービスBにおける購入統計データ302bでは、「女性」、「20歳未満」、及び「購入回数5回以上」の類別情報において、適用フラグが「ON」されている。図10に示した優先度データ305より、適用フラグが「ON」されている「女性」、「20歳未満」、及び「購入回数5回以上」の類別情報のうち、「20歳未満」の優先度が最も高い。従って、情報処理装置10は、図15に示したサービスBの変動価格データ304bから、「20歳未満」における変動価格データを選択する。
【0150】
図16の説明に戻る。情報処理装置10は、サービスA,Bの変動価格を選択すると、選択したサービスA,Bの変動価格をマージする(S15)。例えば、情報処理装置10は、サービスA,Bの変動価格を合算した変動価格を算出する。
【0151】
情報処理装置10は、S14にて選択したサービスA,Bの変動価格データと、S15にてマージした変動価格とを端末20に送信する(S16)。
【0152】
図18は、端末20のディスプレイに表示される変動価格画面の一例を示した図である。図18に示すように、端末20のディスプレイには、サービスA,B各々の変動価格と、サービスA,Bの変動価格をマージ(合算)した変動価格とが表示される。これにより、ユーザは、サービスA,Bを合計した変動価格を把握でき、サービスA,Bの合計額において、最も安い購入日を把握できる。
【0153】
<第2の実施の形態のまとめ>
以上説明したように、メモリ103には、異なる商品ごと又は異なるサービスごとにおいて変動価格情報(変動価格データ304a,304b)が記憶される。制御部101は、変動価格データ304a,304bから、商品ごと又はサービスごとにおける変動価格情報を取得し、商品ごと又はサービスごとにおける変動価格を合算した価格情報を端末20に送信する。これにより、情報処理装置10は、異なる商品ごと又は異なるサービスごとにおいても、ユーザごとに、ユーザの特徴に応じた変動価格をユーザに提示できる。また、ユーザは、複数の商品又はサービスを購入する場合、複数の商品又はサービスの変動価格における合計金額を容易に把握できる。
【0154】
以下、第2の実施の形態の変形例について説明する。
【0155】
<変形例1>
航空機、鉄道、ホテル、イベントといったサービスでは、例えば、家族で予約を取る場合がある。すなわち、一人のユーザが、他のユーザの分も含め、複数の商品・サービスを購入する場合がある。そこで、変形例1では、一人のユーザが、他のユーザの分の商品・サービスをも購入する例について説明する。
【0156】
以下では、ユーザAが、他のユーザの分(例えば、家族分)の商品・サービスも購入するとする。ユーザAのプロフィールは、情報処理装置10のメモリ103に記憶され、他のユーザのプロフィールは、情報処理装置10のメモリ103に記憶されていないとする。
【0157】
ユーザAは、サービスA,Bの変動価格の取得要求を行うとき、他のユーザのユーザデータ(プロフィール)を端末20に入力する。端末20は、ユーザAのユーザIDと、ユーザAが入力した他のユーザのユーザデータとを、情報処理装置10に送信する。
【0158】
情報処理装置10は、端末20が送信したユーザAのユーザIDと、他のユーザのユーザデータとを受信する。ここでは、情報処理装置10は、ユーザID「0001」を受信するとする。従って、情報処理装置10は、ユーザAのプロフィールとして、図6に示したユーザデータ301を取得する。また、情報処理装置10は、他のユーザのユーザデータとして、図12に示したユーザデータ301aを受信するとする。以下では、ユーザAと他のユーザとを複数のユーザと称することがある。
【0159】
情報処理装置10は、サービスAにおける複数のユーザそれぞれの変動価格のうち、優先度データ305(図10を参照)の優先度が最も高い変動価格を選択し、端末20に送信してもよい。また、情報処理装置10は、サービスBにおける複数のユーザそれぞれの変動価格のうち、優先度データ305(図10を参照)の優先度が最も高い変動価格を選択し、端末20に送信してもよい。すなわち、サービスA,Bのそれぞれにおいて、優先度の最も高い変動価格が、複数のユーザ(例えば、家族全員)に適用されてもよい。そして、情報処理装置10は、選択したサービスA,Bの変動価格をマージして、端末20に送信してもよい。
【0160】
例えば、サービスAの適用フラグは、図14の購入統計データ302aに示したように、「女性」においてONされているとする。この場合、40歳男性であるユーザAのサービスAにおける変動価格は、図15に示す変動価格データ304aの「通常価格」となる。「通常価格」の優先度は、図10の優先度データ305より「6」である。
【0161】
図12のユーザデータ301aに示す「30歳男性」のサービスAにおける変動価格も「通常価格」となる。「通常価格」の優先度は、図10の優先度データ305より「6」である。
【0162】
図12のユーザデータ301aに示す「18歳女性」のサービスAにおける変動価格は、図15に示す変動価格データ304aの「女性」となる。「女性」の優先度は、図10の優先度データ305より「2」である。
【0163】
従って、情報処理装置10は、サービスAにおける「通常価格」の変動価格と、「女性」の変動価格とのうち、優先度の高い「女性」の変動価格を選択する。すなわち、サービスAにおいては、複数のユーザに「女性」の変動価格が選択される。
【0164】
また、例えば、サービスBの適用フラグは、図14の購入統計データ302bに示したように、「女性」、「20歳未満」、及び「購入回数5回以上」においてONされているとする。この場合、40歳男性であるユーザAのサービスBにおける変動価格は、図15に示す変動価格データ304bの「購入回数5回以上」となる。「購入回数5回以上」の優先度は、図10の優先度データ305より「5」である。
【0165】
図12のユーザデータ301aに示す「30歳男性」のサービスBにおける変動価格は、「通常価格」となる。「通常価格」の優先度は、図10の優先度データ305より「6」である。
【0166】
図12のユーザデータ301aに示す「18歳女性」のサービスBにおける変動価格は、図15に示す変動価格データ304bの「女性」、「20歳未満」、及び「購入回数5回以上」のうち、優先度が最も高い「20歳未満」となる。「20歳未満」の優先度は、図10の優先度データ305より「1」である。
【0167】
従って、情報処理装置10は、サービスBにおける「購入回数5回以上」の変動価格と、「通常価格」の変動価格と、「20歳未満」の変動価格とのうち、優先度の高い「20歳未満」の変動価格を選択する。すなわち、サービスBにおいては、複数のユーザに「20歳未満」の変動価格が選択される。
【0168】
情報処理装置10は、サービスAにおいて選択した「女性」の変動価格と、サービスBにおいて選択した「20歳未満」の変動価格とを端末20に送信する。また、情報処理装置10は、サービスAの「女性」の変動価格と、サービスBの「20歳未満」の変動価格とをマージした変動価格を端末20に送信する。
【0169】
以上説明したように、情報処理装置10は、複数の商品・サービス各々において、複数のユーザに基づいて選択した変動価格のうち、優先度データ305の優先度が最も高い変動価格を端末20に送信してもよい。そして、情報処理装置10は、各商品・サービスにおける変動価格をマージして、端末20に送信してもよい。
【0170】
<変形例2>
適用ルールデータは、複数の商品・サービス各々に対応して設けられてもよい。例えば、情報処理装置10は、サービスAにおける適用ルールデータと、サービスBにおける適用ルールデータとをメモリ103に記憶してもよい。
【0171】
情報処理装置10は、複数の商品・サービスに対応して設けられた適用ルールデータを用いて、複数の商品・サービスごとの購入統計データの適用フラグを設定してもよい。例えば、情報処理装置10は、サービスAにおける適用ルールデータを用いて、図14に示したサービスAにおける購入統計データ302aの適用フラグを設定してもよい。情報処理装置10は、サービスBにおける適用ルールデータを用いて、図14に示したサービスBにおける購入統計データ302bの適用フラグを設定してもよい。
【0172】
これにより、商品・サービスを提供する提供者は、商品・サービスごとにおいて、ユーザに提供したい変動価格を設定できる。
【0173】
[第3の実施の形態]
商品・サービスには、特定の日に利用されるものと、そうでないものがある。例えば、航空機、鉄道、ホテル、イベントといったサービスでは、利用日が指定される。一方、電化製品や本といった商品では、利用日が決まっていない(いつでもよい)ことが多い。
【0174】
電化製品や本といった、利用日が決まっていない商品・サービスを購入した後、ダイナミックプライシングによって価格が下がった場合、ユーザは損した気分になる場合がある。また、ユーザの商品・サービスに対する購入意欲が低下する場合がある。また、一般的には、商品・サービスの価格は時間が経過するほど安くなるため、商品・サービスを購入する意図があるユーザであっても、価格の値下げを待って購入を待つことがある。この場合、商品・サービスの販売者にとっては、投資回収できるタイミングが遅延してしまうため、経営上のリスクが発生する。
【0175】
そこで、第3の実施の形態では、商品・サービスの購入後、所定のタイミングにおける商品・サービスの価格が所定の価格以下の場合、ユーザにポイントを付与する。以下では、第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
【0176】
<システム構成例>
図19は、第3の実施の形態に係るポイント付与システム40の構成例を示した図である。図19に示すポイント付与システム40は、図1に示したダイナミックプライシングシステム10に対し、イベント管理装置50を有する。
【0177】
イベント管理装置50は、例えば、サーバである。イベント管理装置50は、ポイント付与の契機となるタイミングを検出する。例えば、図20で説明するが、イベント管理装置50は、ユーザの元に商品・サービスが到着したタイミングを検出する。イベント管理装置50は、ポイント付与の契機となるタイミングを検出すると、その旨を情報処理装置10に通知する。
【0178】
なお、ポイントが付与される契機となるタイミングは、商品・サービスの提供者が任意に設定してよい。ただし、商品・サービスの提供者の利益とユーザの不公平感の低減のバランスを取る観点からは、ユーザによる制御が難しいタイミングであるとよい。ユーザが自らの意思で制御できるタイミングをポイント付与の契機として使用すると、ユーザは付与されるポイントが最大になるタイミングまで手続きを待つおそれがあり、提供者にとっては不利なタイミングでポイント付与を行わなくてはならなくなるおそれがあるためである。また、ポイントが付与される契機となるタイミングに、使用の開始などのユーザが制御可能なタイミングが含まれる場合、発送日や到着日などのユーザによる制御が困難なタイミングしか含まれない場合よりも、ポイントの付与量を減らしてもよい。ポイントの付与量の変更は、例えば、後述する差額係数を変更することによって実現できる。また、どのようなタイミングをポイントが付与される契機となるタイミングとするか、ユーザが指定できるようにしてもよい。
【0179】
情報処理装置10は、イベント管理装置50からの通知を受け、ユーザが購入した商品・サービスの価格が、所定の価格以下であるか判定する。情報処理装置10は、ユーザが購入した商品・サービスの価格が、所定の価格以下であると判定した場合、ユーザにポイントを付与する。例えば、情報処理装置10は、ユーザの元に商品・サービスが到着したとき、その商品・サービスの価格が所定の価格以下の場合、ユーザにポイントに付与する。
【0180】
<ポイント付与の概略動作>
図20は、ポイント付与の概略動作を説明する図である。図20には、端末20のディスプレイに表示される画面例が示してある。
【0181】
情報処理装置10は、ユーザが商品・サービスを購入するとき、所定のタイミングにおける商品・サービスの価格が、所定の価格以下であった場合、ユーザにポイントを付与することを端末20のディスプレイに表示する。例えば、図20に示すように、情報処理装置10は、ユーザが購入する商品・サービスの価格が、商品・サービスの到着日に2000円以下であった場合、ユーザにポイントに付与をすることを端末20のディスプレイに表示する。
【0182】
このような表示を行うことによって、ユーザは、商品・サービスの購入時に、後日、価格が大きく下がった場合にポイントが付与されることを認識できるので、値下げを待つことなく安心して商品・サービスを購入することができる。
【0183】
情報処理装置10は、ユーザが購入した商品・サービスの価格が、商品・サービスの到着日に所定の価格以下であった場合、商品・サービスを購入したユーザにポイントを付与する。例えば、ユーザが購入した商品・サービスの価格が、商品・サービスの到着日に2000円になっていたとする。この場合、情報処理装置10は、商品・サービスを購入したユーザにポイントを付与する。
【0184】
情報処理装置10は、イベント管理装置50から、ユーザの元に商品・サービスが到着したことの通知を受ける。すなわち、情報処理装置10は、商品・サービスに関する所定のタイミングを、イベント管理装置50からの通知によって把握する。
【0185】
例えば、イベント管理装置50は、配送業者の端末から、商品・サービスを配送完了の通知を受信する。イベント管理装置50は、配送業者の端末から、商品・サービス配送完了の通知を受信すると、情報処理装置10に商品・サービスがユーザの元に到着したことを通知する。これにより、情報処理装置10は、商品・サービスに関する所定のタイミングを、イベント管理装置50からの通知によって把握する。
【0186】
以上の動作により、ユーザは、商品・サービスを購入した後、価格が所定以下になっても、損した気分を感じにくくなる。また、ユーザの商品・サービスに対する購入意欲の低下を抑制できる。
【0187】
<ブロック構成例>
<情報処理装置のブロック構成例>
図21は、情報処理装置10のブロック構成例を示した図である。図21に示すように、情報処理装置10は、制御部401と、通信部402と、メモリ403と、を有する。
【0188】
制御部401は、情報処理装置10全体を制御する。制御部401は、例えば、CPUといったプロセッサによって構成されてもよい。
【0189】
制御部401は、購入処理部411と、イベント受信部412と、ポイント処理部413と、送信処理部414と、を有する。制御部401は、例えば、メモリ403に記憶されるプログラムの実行によって、前述の各部機能を実現してもよい。
【0190】
購入処理部411は、ユーザが購入する商品・サービスの購入処理を行う。例えば、購入処理部411は、ユーザの商品・サービスの購入に関する情報を、メモリ403において管理する。
【0191】
イベント受信部412は、通信部402を介して、イベント管理装置50からイベント情報を受信する。
【0192】
ポイント処理部413は、イベント受信部412のイベント情報の受信に応じて、ユーザのポイント処理を行う。例えば、ポイント処理部413は、メモリ403に記憶されているポイントに関する情報に基づいて、ユーザに付与するポイントを算出する。
【0193】
送信処理部414は、通信部402を介して、購入処理部411が処理した商品・サービス購入に関する情報を端末20に送信する。また、送信処理部414は、通信部402を介して、ポイント処理部413が処理したユーザのポイントに関する情報を端末20に送信する。
【0194】
なお、制御部401は、図4で説明した制御部101の機能を有する。すなわち、制御部401は、ダイナミックプライシング機能を有し、商品・サービスの変動価格を算出する。別言すれば、情報処理装置10は、本開示に係るダイナミックプライシングに基づく変動価格を端末20に送信する。
【0195】
通信部402は、ネットワーク30を介して端末20及びイベント管理装置50と通信する。通信部402は、送信部と受信部とによって構成されてもよい。
【0196】
メモリ403には、制御部401に実行させるOSのプログラム及びアプリケーションプログラムが記憶される。また、メモリ403には、制御部401による処理に必要な各種データが記憶される。メモリ403は、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリ、SSD、及び/又はHDDであってもよい。メモリ403は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
【0197】
なお、メモリ403は、ストレージといった外部の記憶装置によって構成されてもよい。外部の記憶装置は、情報処理装置10の一部と捉えてもよい。
【0198】
<イベント管理装置のブロック構成例>
図22は、イベント管理装置50のブロック構成例を示した図である。図22に示すように、イベント管理装置50は、制御部501と、通信部502と、メモリ503と、を有する。
【0199】
制御部501は、イベント管理装置50全体を制御する。制御部501は、例えば、CPUといったプロセッサによって構成されてもよい。
【0200】
制御部501は、外部イベント受信部511と、イベント送信部512と、を有する。制御部501は、例えば、メモリ503に記憶されるプログラムの実行によって、前述の各部機能を実現してもよい。
【0201】
外部イベント受信部511は、例えば、端末といった他の装置から、外部イベント情報を受信する。例えば、外部イベント受信部511は、配送業者が所持する端末から、商品・サービスの配送完了を示す外部イベント情報を受信する。
【0202】
なお、外部イベント受信部511は、ポイントの付与に影響する外部イベントの種類に応じて、そのイベントを管理する装置から外部イベント情報を受信する。例えば、ポイントの付与に影響する外部イベントが配送に関するイベントであれば、外部イベント受信部511は、配送業者が所持する端末若しくは配送業者が管理するサーバから外部イベント情報を受信する。また、ポイントの付与に影響する外部イベントが商品・サービスの使用開始や修理などの、商品・サービスの提供者が管理するイベントであれば、外部イベント受信部511は、商品・サービスの提供者が管理するサーバから外部イベント情報を受信する。
【0203】
イベント送信部512は、外部イベント受信部511が外部イベント情報を受信すると、通信部502を介して、情報処理装置10に対し、イベント情報を送信する。これにより、情報処理装置10は、例えば、商品・サービスのユーザへの配送が完了したことを判定できる。
【0204】
通信部502は、ネットワーク30を介して情報処理装置10と通信する。通信部502は、送信部と受信部とによって構成されてもよい。
【0205】
メモリ503には、制御部501に実行させるOSのプログラム及びアプリケーションプログラムが記憶される。また、メモリ503には、制御部501による処理に必要な各種データが記憶される。メモリ503は、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリ、SSD、及び/又はHDDであってもよい。メモリ503は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
【0206】
なお、メモリ503は、ストレージといった外部の記憶装置によって構成されてもよい。外部の記憶装置は、イベント管理装置50の一部と捉えてもよい。
【0207】
また、情報処理装置10が、イベント管理装置50の機能を有してもよい。この場合、図19に示したポイント付与システム40は、イベント管理装置50を備えなくてもよい。
【0208】
<端末のブロック構成例>
図23は、端末20のブロック構成例を示した図である。図23に示すように、端末20は、制御部601と、通信部602と、入力部603と、表示部604と、音声部605と、メモリ606と、を有する。
【0209】
制御部601は、端末20全体を制御する。制御部601は、例えば、CPUといったプロセッサによって構成されてもよい。
【0210】
制御部601は、送信処理部611と、受信処理部612と、を有する。制御部601は、例えば、メモリ606に記憶されるプログラムの実行によって、前述の各部機能を実現してもよい。
【0211】
送信処理部611は、例えば、ユーザが入力した情報を、通信部602を介して情報処理装置10に送信する。受信処理部612は、例えば、通信部602を介して情報処理装置10から情報を受信する。
【0212】
通信部602、入力部603、表示部604、及び音声部605は、図5に示した通信部202、入力部203、表示部204、及び音声部205と同様の機能を有し、その説明を省略する。
【0213】
メモリ606には、制御部601に実行させるOSのプログラム及びアプリケーションプログラムが記憶される。また、メモリ606には、制御部601による処理に必要な各種データが記憶される。メモリ606は、例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリ、SSD、及び/又はHDDであってもよい。メモリ606は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
【0214】
<データ構成例>
<ユーザデータの構成例>
図24は、ユーザデータ701の構成例を示した図である。ユーザデータ701は、情報処理装置10のメモリ403に記憶される。ユーザデータ701は、例えば、ポイント付与システム40に登録されたユーザごとに生成され、メモリ403に記憶される。
【0215】
ユーザデータ701は、ユーザIDと、性別と、年齢と、購入回数と、購入累計金額と、の情報と、を有する。これらの情報は、図6で説明したユーザデータ301の情報と同様であり、その説明を省略する。
【0216】
ユーザデータ701は、メールアドレスの情報を有する。メールアドレスは、例えば、ユーザがポイント付与システム40に登録したときに、メモリ103に記憶される。情報処理装置10は、ユーザデータ701のメールアドレスに基づいて、ユーザの端末20にメールを送信する。
【0217】
なお、ユーザデータ701には、プッシュ通知のプッシュIDが記憶されてもよい。すなわち、ユーザデータ701には、ユーザの端末20に情報を送信できる情報が記憶されればよい。
【0218】
ユーザデータ701は、付与ポイントの情報を有する。付与ポイントは、情報処理装置10がユーザに付与したポイントである。付与ポイントは、ポイントが付与されるたびに累積される。
【0219】
ユーザデータ701は、ユーザが購入した商品・サービスの購入履歴の情報を有する。購入履歴情報には、ユーザが購入した商品・サービスの商品名と、その商品・サービスの購入日と、その商品・サービスの価格と、が含まれる。
【0220】
すなわち、ユーザデータ701は、ユーザ個人に関する個人情報、及び、ユーザ個人の商品・サービスの購入に関する購入情報を有する。なお、ユーザデータ701は、プロフィールと称されてもよい。
【0221】
<商品・サービス管理データの構成例>
図25は、商品・サービス管理データ702の構成例を示した図である。商品・サービス管理データ702は、情報処理装置10のメモリ403に記憶される。商品・サービス管理データ702は、商品・サービスごとに生成され、メモリ403に記憶される。なお、図25の商品・サービス管理データ702は、商品Xにおける商品・サービス管理データを示している。メモリ403の商品・サービス管理データ701を記憶する領域は、例えば、商品・サービス管理データ記憶部と称されてもよい。
【0222】
商品・サービス管理データ702は、商品・サービスの変動価格の情報を有する。変動価格情報は、日付と、その日付における商品・サービスの価格と、を有する。
【0223】
なお、図25の例では、商品・サービス管理データ702は、4月分の変動価格であって、かつ、現在日(4月3日)までの変動価格の情報を有する例を示している。変動価格情報は、図9で説明したように、通常の変動価格と、男性、女性、及び、20歳未満といったユーザ属性に応じた変動価格と、購入回数5回以上、及び、累積金額5万円以上といったユーザの購入情報に応じた変動価格とを有してもよい。
【0224】
商品・サービス管理データ702は、ポイントを算出するためのポイント換算の情報を有する。ポイント換算情報は、ユーザが商品・サービスを購入した価格と、所定のタイミングおける変動価格との差額に基づいてポイントを換算するための差額係数を有する。また、ポイント換算情報は、男性、女性、及び20歳未満といったユーザ属性に応じてポイント換算するため情報を有する。また、ポイント換算情報は、商品・サービスの購入回数が5回以上、及び、商品・サービスの累積金額が5万円以上といった、商品・サービスの購入に関する購入情報に応じてポイント換算するため情報を有する。
【0225】
商品・サービス管理データ702は、ポイント付与期間の情報を有する。ポイント付与期間情報は、ポイント付与が適用される期間を示す。すなわち、この期間内に、ポイント付与の契機となる外部イベントが発生すれば、ポイント付与が適用される。ポイント付与期間は無期限としてもよいが、ポイントが付与される期限を区切ることで、ユーザに対して、商品・サービスの早期の購入を促すことができる。
【0226】
商品・サービス管理データ702は、ポイント付与条件の情報を有する。ポイント付与条件は、ポイントが付与される条件である商品・サービスの価格と、ポイント付与を判定するタイミングと、を有する。図25の例の場合、ポイント付与を判定するタイミングは、商品Xの発送日、到着日、及び修理日である。商品Xの発送日、到着日、及び修理日において、商品Xの価格が2000円以下の場合、ユーザにポイントが付与される。なお、商品・サービスの発送日、到着日、及び修理日が、上述したポイント付与期間内でない場合、ユーザにポイントは付与されない。
【0227】
なお、ポイント換算情報、ポイント付与期間、及び、ポイント付与条件は、商品・サービスを提供する提供者によって、設定されてもよい。これにより、例えば、商品・サービスの提供者は、特定のユーザに向けて、商品・サービスの価格が下がった場合の損した気分を抑制できる。
【0228】
<情報処理装置の動作例>
<情報処理装置の商品・サービス購入における動作例>
図26は、情報処理装置10の商品・サービス購入における動作例を示したフローチャートである。ユーザは、商品・サービスを購入するため、端末20を用いて、商品・サービスの変動価格の表示操作を行うとする。端末20は、ユーザの取得要求操作に応じて、ユーザのユーザIDと、変動価格の取得要求とを情報処理装置10に送信する。以下では、ユーザIDを「G」、現在の日付を「4月3日」、ユーザが購入する商品・サービスを「商品X」とする。
【0229】
情報処理装置10は、端末20から、ユーザID「G」と、商品Xにおける変動価格の取得要求とを受信する(S21)。
【0230】
情報処理装置10は、S21にて受信した取得要求に応じて、メモリ403の商品・サービス管理データ702を参照し、現在日の「4月3日」における商品Xの変動価格と、ポイント付与条件である商品Xの価格と、ポイント付与を判定するタイミング情報と、を取得し、端末20のディスプレイに表示する画像データを生成する(S22)。
【0231】
例えば、画像データは、図20に示した画面のデータである。画像データには、例えば、情報処理装置10が商品・サービス管理データ702から取得した現在日の「4月3日」における商品Xの価格「3000円」の情報と、商品Xの価格が、商品Xの到着日に2000円以下であった場合に、ポイントが付与されることを示す情報とが含まれる。
【0232】
情報処理装置10は、S22にて生成した画像データを端末20に送信する(S23)。これにより、端末20のディスプレイには、例えば、図20に示した画面が表示される。
【0233】
なお、ユーザは、端末20のディスプレイを見て、商品Xの購入を決定したとする。端末20は、ユーザから、商品Xの購入操作を受付け、情報処理装置10に購入要求を送信する。
【0234】
情報処理装置10は、端末20から、商品Xの購入要求を受信する(S24)。
【0235】
情報処理装置10は、S24の購入要求の受信に応じて、ユーザデータ701の購入履歴を更新する(S25)。例えば、情報処理装置10は、図24に示したユーザデータ701の商品名の欄に、商品Xを追加する。また、情報処理装置10は、図24に示したユーザデータ701の購入日の欄に「4月3日」を追加し、価格の欄に「3000円」を追加する。
【0236】
情報処理装置10は、S25のユーザデータ701の更新が完了すると、端末20に購入完了を送信する(S26)。これにより、端末20のディスプレイには、商品Xの購入手続が完了したことを示す画面が表示される。
【0237】
<情報処理装置のポイント付与における動作例>
図27は、情報処理装置10の商品・サービス購入における動作例を示したフローチャートである。以下では、4月3日に商品Xの購入手続をしたユーザID「G」のユーザに、商品Xが配送されたとする。商品Xの配送完了日(到着日)は、4月5日とする。
【0238】
配送業者は、商品Xの配送完了に伴い、配送業者の端末を用いて、ユーザID「G」のユーザへの商品Xの配送完了手続を行う。イベント管理装置50は、配送業者の端末から、配送完了を示す外部イベント情報を受信し、情報処理装置10にイベント情報を送信する。外部イベント情報及びイベント情報には、ユーザID「G」の情報と、商品Xの情報と、商品Xの配送完了日「4月5日」と、が含まれる。
【0239】
情報処理装置10は、イベント管理装置50から、商品Xのユーザ(ユーザID「G」)への配送完了を示すイベント情報を受信する(S31)。
【0240】
情報処理装置10は、S31にて受信したイベント情報に含まれる配送完了日「4月5日」に基づいて、配送完了日「4月5日」における商品Xの価格を取得する(S32)。
【0241】
なお、図25に示した商品・サービス管理データ702の「商品X変動価格」には、4月3日までの価格しか記憶されていないが、現在日である「4月5日」までの価格が記憶される。4月5日における商品Xの価格は、「2000円」とする。
【0242】
情報処理装置10は、S32にて取得した商品Xの配送完了日「4月5日」における価格と、商品・サービス管理データ702に含まれるポイント付与期間情報と、ポイント付与条件情報とに基づいて、ユーザID「G」へのポイント付与が、ポイント付与条件を満たすか否かを判定する(S33)。情報処理装置10は、ユーザID「G」へのポイント付与が、ポイント付与条件を満たす場合(Yes)、処理をS34へ移行する。情報処理装置10は、ユーザID「G」へのポイント付与が、ポイント付与条件を満たさない場合(No)、当該フローチャートの処理を終了する。
【0243】
なお、図25に示した商品・サービス管理データ702のポイント付与条件情報の価格は、「2000円以下」に設定されている。また、商品・サービス管理データ702のポイント付与条件情報の到着日は、「可」に設定されている。ポイント付与期間情報は、「4月1日から4月30日」である。上記の仮定では、4月5日にユーザID「G」への商品Xの配送が完了し、4月5日における商品Xの価格は、「2000円」である。従って、情報処理装置10は、ユーザID「G」へのポイント付与はポイント付与条件を満たすと判定する。
【0244】
情報処理装置10は、S33にて、ユーザID「G」へのポイント付与が、ポイント付与条件を満たすと判定した場合(Yes)、商品・サービス管理データ702のポイント換算情報と、ユーザID「G」のユーザデータ701とを参照し、ポイントを算出する(S34)。
【0245】
例えば、ユーザID「G」のユーザが購入した商品Xの差額は、1000円である。従って、情報処理装置10は、図25に示した商品・サービス管理データ702のポイント換算情報における差額係数「差額×10%」に基づいて、ポイント100を算出する。また、ユーザID「G」のユーザは、図24に示したユーザデータ701より、「男性」である。従って、情報処理装置10は、図25に示した商品・サービス管理データ702のポイント換算情報における男性「+1」に基づいて、ポイント100にポイント1を加算する。すなわち、情報処理装置10は、ユーザID「G」のユーザのポイントとして、「101」を算出する。
【0246】
情報処理装置10は、ポイントを算出すると、ユーザデータ701を更新し、ユーザID「G」の端末20にポイントが付与されたことを示すメールを送信する(S35)。
【0247】
例えば、情報処理装置10は、図24に示したユーザデータ701の付与ポイント、購入回数、及び購入総額を更新する。より具体的には、情報処理装置10は、図24に示したユーザデータ701の付与ポイントを「0」から「101」に更新し、購入回数を「3」から「4」に更新し、購入総額を「13000円」から「15000円」に更新する。そして、情報処理装置10は、ユーザデータ701から、ユーザID「G」のメールアドレスを取得し、ポイントを付与したことを示すメールを送信する。
【0248】
<第3の実施の形態のまとめ>
以上説明したように、情報処理装置10の制御部101は、商品又はサービスをユーザが購入する前に、商品又はサービスの購入後の所定のタイミングにおける価格が購入時より下がった場合、ポイントやクーポンといった特典をユーザに付与することを示す画像情報を生成する。情報処理装置10の通信部402は、画像情報を端末20に送信する。すなわち、情報処理装置10は、商品又はサービスの価格が到着日といった所定のタイミングにおいて下がった場合、特典が付与されることを事前にユーザに通知する。従って、ユーザは、商品又はサービスを購入した後、所定のタイミングにおいて価格が下がっても、損した気分を感じにくくなる。また、ユーザの商品・サービスに対する購入意欲の低下を抑制できる。
【0249】
以下、第3の実施の形態の変形例について説明する。
【0250】
<変形例1>
ポイントを付与するタイミングは、商品・サービスの初期不良に対する交換日であってもよい。また、ポイントを付与するタイミングは、商品・サービスの次の購入日であってもよい。
【0251】
また、上記では、情報処理装置10は、商品・サービスの差額をポイント付与でユーザに還元したが、これに限られない。情報処理装置10は、ユーザが次回以降に購入する商品・サービスの価格から割引を行って、商品・サービスの差額をユーザに還元してもよい。また、情報処理装置10は、ポイントに使用期限を設けてもよい。
【0252】
また、イベント管理装置50は、製造メーカ又は認証機関といった業者において管理される装置であってもよい。情報処理装置10は、製品の発送タイミングやユーザの認証タイミングにおいてポイント付与を判定してもよい。
【0253】
<変形例2>
図25で説明した商品・サービス管理データ702のポイント換算情報は、商品・サービスの差額ごとに設けられてもよい。例えば、商品・サービス管理データ702は、差額が1000円未満におけるポイント換算情報、1000円以上2000円未満における情報、2000円以上3000円未満における情報、及び3000円以上における情報を有してもよい。また、差額が小さい場合(例えば、100円未満などの場合)は、ポイントを付与しないように制御してもよい。
【0254】
<変形例3>
例えば、配送遅延が原因で、商品・サービスの到着日が送れ、到着日における商品・サービスの価格が下がっている場合がある。そこで、情報処理装置10は、配送遅延の原因に応じて、ポイント数を算出してもよい。例えば、情報処理装置10は、配送遅延の原因が、自然災害等によって生じた場合、不可抗力と捉え、ポイント数を少なくしてもよい。また、情報処理装置10は、配送予定日が決まっているにも関わらず、配送業者の手違い等によって配送日が遅れ、商品・サービスの価格が下がった場合、ポイント数を多くしてもよい。
【0255】
また、情報処理装置10は、ユーザが同じ商品・サービスを繰り返し購入しているにも関わらず、配送遅延が多く発生している場合、配送遅延の数に応じたポイントをユーザに付与してもよい。また、例えば、情報処理装置10は、X回の配送遅延における商品・サービスの価格平均を算出し、算出した平均値に応じたポイントをユーザに付与してもよい。
【0256】
また、商品・サービスを大量に購入した場合、1つの商品・サービスにおける値下げ幅が小さくても、商品・サービス全体の値下げ額は大きくなる。そこで、情報処理装置10は、商品・サービスの購入数に応じたポイントをユーザに付与してもよい。例えば、商品・サービスの購入数が多い程、情報処理装置10は、ポイントを多く付与してもよい。
【0257】
また、例えば、商品・サービスの提供者の繁忙等を考慮し、商品・サービスの配送を急がせなかった場合において、商品・サービスの到着日に価格が下がっている場合には、情報処理装置10は、ポイントを多く付与してもよい。例えば、情報処理装置10は、配送日時の不指定を条件に、ポイントを多く付与してもよい。
【0258】
[第4の実施の形態]
第3の実施の形態で説明したように、商品・サービスには、特定の日に利用されるものと、そうでないものがある。例えば、航空機、鉄道、ホテル、イベントといったサービスでは、利用日が指定される。
【0259】
航空機、鉄道、ホテル、イベントといった、利用日が指定される商品・サービスを購入した後、利用日にダイナミックプライシングによって価格が下がった場合、ユーザは損した気分を感じる場合がある。また、ユーザは、購入した商品・サービスをキャンセルし、下がった価格において、再度商品・サービスを購入する場合がある。
【0260】
そこで、第4の実施の形態では、商品・サービスの購入後、商品・サービスの利用日の価格が所定の価格以下の場合、ユーザにポイントを付与する。以下では、第3の実施の形態と異なる部分について説明する。
【0261】
<システム構成例>
図28は、第4の実施の形態に係るポイント付与システム40の構成例を示した図である。図28に示すポイント付与システム40は、図19に示したポイント付与システム40のイベント管理装置50の替わりに、入場管理装置60を有する。
【0262】
入場管理装置60は、例えば、ホテルのロビーやコンサート会場のゲートといった場所に設置され、人の入場を検知する。入場管理装置60は、入場の検知情報を情報処理装置10に送信する。
【0263】
例えば、ホテルに設置された入場管理装置60は、カードリーダであってもよい。カードリーダである入場管理装置60は、ユーザが所持するメンバーズカードを読み取り、ユーザがホテルに宿泊しに来たことを検知してもよい。そして、入場管理装置60は、メンバーズカードから読み取ったユーザIDと、商品・サービスに関する情報(例えば、ユーザが利用したホテルを示す情報)とを含む検知情報を情報処理装置10に送信してもよい。
【0264】
また、ホテルに設置された入場管理装置60は、QRコード(登録商標)やバーコードといったコード情報を読み取るコード読取装置であってもよい。例えば、ユーザは、ホテルを予約したときに発行されたQRコードやバーコードといったコード情報を、コード読取装置である入場管理装置60にかざす。入場管理装置60は、かざされたコード情報を読み取り、読み取ったコード情報(例えば、ユーザID)と、商品・サービスに関する情報とを含む検知情報を情報処理装置10に送信してもよい。
【0265】
また、ホテルに設置された入場管理装置60は、カメラであってもよい。入場管理装置60は、撮影したユーザの顔画像と、商品・サービスに関する情報とを含む検知情報を情報処理装置10に送信してもよい。なお、上記例は、ホテルの例を説明したが、コンサート会場でも同様であってもよい。
【0266】
情報処理装置10は、入場管理装置60から検知情報を受信し、ユーザが購入した商品・サービスの価格が、所定の価格以下であるか判定する。例えば、情報処理装置10は、宿泊日より前にユーザが予約したホテルの宿泊価格が、宿泊日(入場管理装置60から検知情報を受信した日)において、所定の価格以下であるか判定する。情報処理装置10は、ユーザが購入した商品・サービスの利用日における価格が、所定の価格以下であると判定した場合、ユーザにポイントを付与する。
【0267】
<ポイント付与の概略動作>
図29は、ポイント付与の概略動作を説明する図である。図29には、端末20のディスプレイに表示される画面例が示してある。
【0268】
情報処理装置10は、ユーザが商品・サービスを購入するとき、商品・サービスの利用日における価格が、所定の価格以下であった場合、ユーザにポイントを付与することを端末20のディスプレイに表示する。例えば、図20に示すように、情報処理装置10は、ユーザが予約(購入)するホテルの宿泊価格が、ホテルの利用日(例えば、宿泊日初日)に4000円以下であった場合、ユーザにポイントに付与をすることを端末20のディスプレイに表示する。
【0269】
なお、本実施の形態では、この表示は省略してもよい。本実施の形態における商品・サービスは利用日を指定して購入されるものであるため、ユーザが小遺品・サービスの値下げを狙って無期限に購入を待つことは考えにくく、ポイントが付与されるか否かにかかわらず商品・サービスが購入される可能性が高いためである。
【0270】
情報処理装置10は、ユーザが購入した商品・サービスの価格が、商品・サービスの利用日に所定の価格以下であった場合、商品・サービスを購入したユーザにポイントを付与する。例えば、ユーザが予約したホテルの宿泊価格が、利用日に4000円になっていたとする。この場合、情報処理装置10は、ホテルを予約したユーザにポイントを付与する。
【0271】
情報処理装置10は、入場管理装置60から、ユーザがホテルにチェックイン(利用)したことの通知を受ける。すなわち、情報処理装置10は、商品・サービスの利用日を、入場管理装置60からの通知によって把握する。
【0272】
例えば、入場管理装置60は、ユーザのホテルにおけるメンバーズカードの情報を読み取ると、ユーザがホテルにチェックインしたことを情報処理装置10に通知する。これにより、情報処理装置10は、ユーザの商品・サービスの利用に関するタイミングを、入場管理装置60からの通知によって把握する。
【0273】
以上の動作により、ユーザは、商品・サービスを購入した後、利用日において価格が所定以下になっても、損した気分を感じにくくなる。また、ユーザは、購入した商品・サービスをキャンセルし、下がった価格において、再度商品・サービスを購入しなくて済む。例えば、ユーザは、予約したホテルの宿泊価格が下がっても、ポイントが付与されるので、1度予約したホテルの宿泊を解約して、再度予約または購入しなくて済む。
【0274】
また、商品・サービスの提供者としても、解約と、再度の予約または購入にかかる事務の負担を軽減することができる。
【0275】
<ブロック構成例>
以下、情報処理装置10及び入場管理装置60のブロック構成例について説明する。端末20のブロック構成は、図23で説明したブロック構成と同様であり、その説明を省略する。
【0276】
<情報処理装置のブロック構成例>
図30は、情報処理装置10のブロック構成例を示した図である。以下では、図21の情報処理装置10と異なる点について説明する。
【0277】
情報処理装置10は、入場受信部415を有する。入場受信部415は、通信部402を介して、入場管理装置60から、ユーザが商品・サービスの利用を開始したことを示す検知情報を受信する。
【0278】
<入場管理装置のブロック構成例>
図31は、入場管理装置60のブロック構成例を示した図である。以下では、図22のイベント管理装置50と異なる点について説明する。
【0279】
入場管理装置60は、検知処理部513を有する。検知処理部513は、ユーザの商品・サービスの利用を検知し、検知情報を情報処理装置10に送信する。なお、入場管理装置60は、利用管理装置と称されてもよい。
【0280】
<データ構成例>
<ユーザデータの構成例>
図32は、ユーザデータ711の構成例を示した図である。ユーザデータ711は、情報処理装置10のメモリ403に記憶される。ユーザデータ711は、例えば、ポイント付与システム40に登録されたユーザごとに生成され、メモリ403に記憶される。以下では、図24に示したユーザデータ701と異なる部分について説明する。
【0281】
図32に示すユーザデータ711と、図24に示したユーザデータ701とでは、購入履歴の内容が異なっている。図32に示すユーザデータ711では、利用日が指定される商品・サービス(ホテルの宿泊)の購入履歴例が示してある。
【0282】
なお、購入履歴の「利用」は、ホテルの宿泊利用結果を示す。例えば、「利用」が「済」となっているホテル「A」,「K」では、既にユーザが宿泊したことを示す。「利用」が「未」となっているホテル「X」では、これから(将来)ユーザがホテル「X」を利用することを示す。
【0283】
ユーザデータ711の「ユーザID」には、例えば、ホテルのメンバーズカードといった、商品・サービスに関するカードに記憶されたユーザIDが記憶されてもよい。例えば、ホテルに設置された入場管理装置60は、ホテルに到着したユーザのメンバーズカードから、ユーザIDを読み取り、読み取ったユーザIDを含む検知情報を情報処理装置10に送信する。情報処理装置10は、検知情報に含まれるユーザIDを用いて、ユーザデータ711を参照し、ホテルに宿泊するユーザのユーザデータを取得する。
【0284】
また、ユーザデータ711の「ユーザID」には、例えば、ホテルといった商品・サービスを予約したときにユーザに発行された、QRコードやバーコードに含まれるコード情報が記憶されてもよい。例えば、ホテルに設置された入場管理装置60は、ホテルに到着したユーザのコード情報から、ユーザIDを読み取り、読み取ったユーザIDを含む検知情報を情報処理装置10に送信する。情報処理装置10は、検知情報に含まれるユーザIDを用いて、ユーザデータ711を参照し、ホテルに宿泊するユーザのユーザデータを取得する。
【0285】
また、ユーザデータ711の「ユーザID」には、ユーザの顔画像データが記憶されてもよい。例えば、ホテルに設置された入場管理装置60は、カメラが撮影したユーザの顔画像データを含む検知情報を情報処理装置10に送信する。情報処理装置10は、検知情報に含まれる顔画像データを用いて、ユーザデータ711を参照し、ホテルに宿泊するユーザのユーザデータを取得する。
【0286】
<商品・サービス管理データの構成例>
図33は、商品・サービス管理データ712の構成例を示した図である。商品・サービス管理データ712は、情報処理装置10のメモリ403に記憶される。商品・サービス管理データ712は、商品・サービスごとに生成され、メモリ403に記憶される。以下では、図25に示した商品・サービス管理データ702と異なる部分について説明する。
【0287】
図33に示す商品・サービス管理データ712と、図25に示した商品・サービス管理データ702とでは、変動価格の内容が異なっている。図33に示す商品・サービス管理データ712には、利用日が指定される商品・サービス(ホテルXの宿泊)の変動価格例が示してある。商品・サービス管理データ712では、1か月分(4月分)の変動価格例が示してある。また、図33に示す商品・サービス管理データ712は、図25に示した商品・サービス管理データ702と異なり、ポイント付与期間の情報を有していない。本実施の形態では利用日が指定されているため、そのタイミングがポイントの付与の契機となるタイミングであるからである。
【0288】
<情報処理装置の動作例>
<情報処理装置の商品・サービス購入における動作例>
図34は、情報処理装置10の商品・サービス購入における動作例を示したフローチャートである。ユーザは、商品・サービスを購入するため、端末20を用いて、商品・サービスの変動価格の表示操作を行うとする。端末20は、ユーザの取得要求操作に応じて、ユーザのユーザIDと、変動価格の取得要求とを情報処理装置10に送信する。以下では、ユーザIDを「G」、現在の日付を「3月25日」、ユーザが購入する商品・サービスを「ホテルXの宿泊」とする。また、ユーザは、4月3日におけるホテルの宿泊を購入(予約)するとする。
【0289】
情報処理装置10は、端末20から、ユーザID「G」と、ホテルXにおける変動価格の取得要求とを受信する(S41)。
【0290】
情報処理装置10は、S41にて受信した取得要求に応じて、メモリ403の商品・サービス管理データ712を参照し、ホテルXの利用日「4月3日」におけるホテルXの変動価格と、ポイント付与条件であるホテルXの価格「4000円以下」とを取得し、端末20のディスプレイに表示する画像データを生成する(S42)。
【0291】
例えば、画像データは、図29に示した画面のデータである。画像データには、例えば、情報処理装置10が商品・サービス管理データ712から取得した利用日「4月3日」におけるホテルXの価格「6000円」の情報と、ホテルXの価格が、利用日の「4月3日」に4000円以下であった場合に、ポイントが付与されることを示す情報とが含まれる。なお、情報処理装置10は、ホテルXの利用日(4月3日)における月分(4月分)の変動価格を取得し、端末20のディスプレイに表示してもよい。
【0292】
情報処理装置10は、S42にて生成した画像データを端末20に送信する(S43)。これにより、端末20のディスプレイには、例えば、図29に示した画面が表示される。
【0293】
なお、ユーザは、端末20のディスプレイを見て、ホテルXの購入(宿泊)を決定したとする。端末20は、ユーザから、ホテルXの宿泊購入操作を受付け、情報処理装置10に宿泊購入要求を送信する。
【0294】
情報処理装置10は、端末20から、ホテルXの宿泊購入要求を受信する(S44)。
【0295】
情報処理装置10は、S44の宿泊購入要求の受信に応じて、ユーザデータ711の購入履歴を更新する(S45)。例えば、情報処理装置10は、図32に示したユーザデータ711のホテル名の欄に、ホテルXを追加する。また、情報処理装置10は、図32に示したユーザデータ711の宿泊日の欄に「4月3日」を追加し、価格の欄に「6000円」を追加する。また、情報処理装置10は、利用の欄に「未」を追加する。
【0296】
情報処理装置10は、S45のユーザデータ711の更新が完了すると、端末20に購入完了を送信する(S46)。これにより、端末20のディスプレイには、ホテルXの購入手続(宿泊予約)が完了したことを示す画面が表示される。
【0297】
<情報処理装置のポイント付与における動作例>
図35は、情報処理装置10のポイント付与における動作例を示したフローチャートである。以下では、ユーザID「G」のユーザが、3月25日に、4月3日のホテルXの宿泊手続をし、4月3日にホテルXを訪れたとする。
【0298】
ユーザID「G」のユーザは、ホテルXに設置された、カードリーダといった入場管理装置60に、ホテルXのメンバーズカードをかざしたとする。入場管理装置60は、メンバーズカードの情報を読み取り、ユーザID「G」を含む検知情報と、ユーザが利用するホテルXを示す情報とを情報処理装置10に送信したとする。
【0299】
情報処理装置10は、入場管理装置60から、ホテルXの利用を示す検知情報を受信する(S51)。上記した通り、検知情報には、ユーザID「G」と、ホテルXを示す情報とが含まれる。
【0300】
情報処理装置10は、S51にて受信した検知情報に含まれるホテルXを示す情報に基づいて、ユーザのホテル利用日「4月3日」におけるホテルXの価格を取得する(S52)。
【0301】
例えば、情報処理装置10は、検知情報に含まれるホテルXを示す情報に基づいて、ホテルXの変動価格(例えば、図33に示した商品・サービス管理データ712のホテルX変動価格)を参照し、4月3日におけるホテルXの変動価格を取得する。
【0302】
なお、図33に示した商品・サービス管理データ712の「ホテルX変動価格」は、例えば、ユーザID「G」のユーザが、ホテルXを予約した日(3月25日)におけるホテルXの変動価格を示す。ユーザID「G」のユーザが、ホテルXを利用する日(宿泊日の4月3日)には、商品・サービス管理データ712の4月3日における変動価格が変動している場合がある。すなわち、図33に示した商品・サービス管理データ712の4月3日おける変動価格は、「6000円」でない場合がある。
【0303】
情報処理装置10は、S52にて取得したホテルXの利用日「4月3日」における価格と、商品・サービス管理データ712に含まれるポイント付与条件情報とに基づいて、ユーザID「G」へのポイント付与が、ポイント付与条件を満たすか否かを判定する(S53)。情報処理装置10は、ユーザID「G」へのポイント付与が、ポイント付与条件を満たす場合(Yes)、処理をS54へ移行する。情報処理装置10は、ユーザID「G」へのポイント付与が、ポイント付与条件を満たさない場合(No)、当該フローチャートの処理を終了する。
【0304】
なお、図33に示した商品・サービス管理データ712のポイント付与条件情報の価格は、「4000円以下」に設定されている。情報処理装置10は、S52にて取得した「4月3日」におけるホテルXの利用日における変動価格が4000円以下であった場合、ユーザID「G」へのポイント付与はポイント付与条件を満たすと判定する。
【0305】
情報処理装置10は、S53にて、ユーザID「G」へのポイント付与が、ポイント付与条件を満たすと判定した場合(Yes)、商品・サービス管理データ712のポイント換算情報と、ユーザID「G」のユーザデータ711とを参照し、ポイントを算出する(S54)。
【0306】
例えば、ユーザID「G」のユーザが購入したホテルXの差額は、2000円である。従って、情報処理装置10は、図33に示した商品・サービス管理データ712のポイント換算情報における差額係数「差額×10%」に基づいて、ポイント200を算出する。また、ユーザID「G」のユーザは、図32に示したユーザデータ711より、「男性」である。従って、情報処理装置10は、図33に示した商品・サービス管理データ712のポイント換算情報における男性「+1」に基づいて、ポイント200にポイント1を加算する。すなわち、情報処理装置10は、ユーザID「G」のユーザのポイントとして、「201」を算出する。
【0307】
情報処理装置10は、ポイントを算出すると、ユーザデータ711を更新し、ユーザID「G」の端末20に、ポイントが付与されたことを示すメールを送信する(S55)。
【0308】
例えば、情報処理装置10は、図32に示したユーザデータ711の付与ポイント、購入回数、及び購入総額を更新する。より具体的には、情報処理装置10は、図32に示したユーザデータ711の付与ポイントを「0」から「201」に更新し、購入回数を「3」から「4」に更新し、購入総額を「13000円」から「17000円」に更新する。そして、情報処理装置10は、ユーザデータ711から、ユーザID「G」のメールアドレスを取得し、ポイントを付与したことを示すメールを送信する。
【0309】
<第4の実施の形態のまとめ>
以上説明したように、情報処理装置10の制御部401は、利用日が指定される商品又はサービスをユーザが購入する前に、商品又はサービスの購入後の利用日における価格が購入時より下がった場合、ポイントやクーポンといった特典をユーザに付与することを示す画像情報を生成する。情報処理装置10の通信部402は、画像情報を端末に送信する。すなわち、情報処理装置10は、商品又はサービスの価格が利用日に下がった場合、特典が付与されることを事前にユーザに通知する。従って、ユーザは、商品又はサービスを購入した後、利用日において価格が下がっても、損した気分を感じにくくなる。また、ユーザは、購入した商品又はサービスをキャンセルし、下がった価格において、再度商品又はサービスを購入しなくて済む。また、商品又はサービスの提供者は、キャンセルと再度の購入にかかる事務手続きの負担を負わなくて済む。
【0310】
以下、第4の実施の形態の変形例について説明する。
【0311】
<変形例1>
上記では、商品・サービスの価格が所定以下の場合、ユーザにポイントを付与するとしたが、これに限られない。情報処理装置10は、商品・サービスの価格が、商品・サービスの利用日に所定の価格以下であった場合、ユーザへのポイント付与ではなく、商品・サービスの価格を、利用当日の価格に自動的に変更してもよい。
【0312】
これにより、ユーザは、特別な手続きを行わなくとも、商品・サービスの予約をキャンセルし、利用当日に買い直した場合と同等の結果を得ることができる。
【0313】
なお、情報処理装置10は、商品・サービスの価格を利用当日の価格に自動変更する場合、変更手数料をユーザから徴収してもよい。又は、ポイント付与条件の価格に、変更手数料が含まれてもよい。
【0314】
<変形例2>
情報処理装置10は、ユーザが商品・サービスを購入したときの価格と、ユーザが商品・サービスを利用する日における価格との差額に応じて、ポイント及び価格変更とのいずれか一方を適用してもよい。
【0315】
例えば、ユーザがホテルXを予約したときの価格と、ユーザがホテルXを利用する日における価格との差額が1000未満の場合、情報処理装置10は、ユーザにポイントを付与する。ユーザがホテルXを予約したときの価格と、ユーザがホテルXを利用する日における価格との差額が1000以上の場合、情報処理装置10は、ホテルXの宿泊価格を、利用当日の価格に自動変更する。
【0316】
<ポイント付与と価格変更との概略動作>
図36は、ポイント付与と価格変更との概略動作を説明する図である。図36には、端末20のディスプレイに表示される画面例が示してある。
【0317】
情報処理装置10は、ユーザが商品・サービスを購入するとき、商品・サービスを購入するときの価格と、商品・サービスの利用日における価格との差額に応じて、ユーザにポイントを付与し、又は、価格を自動変更することを端末20のディスプレイに表示する。
【0318】
例えば、図36に示すように、情報処理装置10は、ホテルの予約時における宿泊価格と、ホテルの利用日(例えば、宿泊日初日)における宿泊価格との差額が、1000円未満の場合、ポイントを付与することを端末20のディスプレイに表示する。また、情報処理装置10は、ホテルの予約時における宿泊価格と、ホテルの利用日における価格との差額が、1000円以上の場合、宿泊価格を利用当日の価格に変更することを端末20のディスプレイに表示する。
【0319】
<情報処理装置のブロック構成例>
以下、変形例2における情報処理装置10のブロック構成例について説明する。なお、変形例2における入場管理装置60は、図31に示したブロック構成と同様であり、その説明を省略する。また、変形例2における端末20のブロック構成は、図23で説明したブロック構成と同様であり、その説明を省略する。
【0320】
図37は、情報処理装置10のブロック構成例を示した図である。以下では、図30の情報処理装置10と異なる点について説明する。
【0321】
情報処理装置10は、価格変更部416を有する。価格変更部416は、予約時における商品・サービスの価格と、商品・サービスの利用日における価格との差額が、所定額以上の場合、商品・サービスの価格を利用当日の価格に変更する。
【0322】
<商品・サービス管理データの構成例>
以下、変形例2における商品・サービス管理データの構成例について説明する。なお、変形例2におけるユーザデータの構成例は、図32で説明したユーザデータ711と同様であり、その説明を省略する。
【0323】
図38は、商品・サービス管理データ721の構成例を示した図である。商品・サービス管理データ721は、情報処理装置10のメモリ403に記憶される。商品・サービス管理データ721は、商品・サービスごとに生成され、メモリ403に記憶される。以下では、図33に示した商品・サービス管理データ712と異なる部分について説明する。
【0324】
図38に示す商品・サービス管理データ721と、図33に示した商品・サービス管理データ712とでは、ポイント付与条件が異なっている。図38に示す商品・サービス管理データ721には、予約時における商品・サービスの価格と、商品・サービスの利用日における価格との差額に応じたポイント付与の条件が記憶される。図38の例では、予約時における商品・サービスの価格と、商品・サービスの利用日における価格との差額が1000円未満の場合、ユーザにポイントが付与され、予約時における商品・サービスの価格と、商品・サービスの利用日における価格との差額が1000円以上の場合、商品・サービスの価格が値下した価格へ変更されることが記憶される。
【0325】
<情報処理装置のポイント付与又は価格変更における動作例>
以下、変形例2における情報処理装置10のポイント付与又は価格変更の動作例について説明する。なお、変形例2における情報処理装置10の商品・サービス購入における動作例は、図34で説明した商品・サービス購入動作と同様であり、その説明を省略する。
【0326】
図39は、情報処理装置10のポイント付与及び価格変更における動作例を示したフローチャートである。以下では、ユーザID「G」のユーザが、3月25日に、4月3日のホテルXの宿泊手続をし、4月3日にホテルXを訪れたとする。
【0327】
ユーザID「G」のユーザは、ホテルXに設置された、カードリーダといった入場管理装置60に、ホテルXのメンバーズカードをかざしたとする。入場管理装置60は、メンバーズカードの情報を読み取り、ユーザID「G」を含む検知情報と、ユーザが利用するホテルXを示す情報とを情報処理装置10に送信したとする。
【0328】
情報処理装置10は、入場管理装置60から、ホテルXの利用を示す検知情報を受信する(S61)。上記した通り、検知情報には、ユーザID「G」と、ホテルXを示す情報とが含まれる。
【0329】
情報処理装置10は、S61にて受信した検知情報に含まれるホテルXを示す情報に基づいて、ユーザのホテル利用日「4月3日」におけるホテルXの価格を取得する(S62)。
【0330】
例えば、情報処理装置10は、検知情報に含まれるホテルXを示す情報に基づいて、ホテルXの変動価格(例えば、図38に示した商品・サービス管理データ721のホテルX変動価格)を参照し、4月3日におけるホテルXの変動価格を取得する。
【0331】
なお、図38に示した商品・サービス管理データ721の「ホテルX変動価格」は、例えば、ユーザID「G」のユーザが、ホテルXを予約した日(3月25日)におけるホテルXの変動価格を示す。ユーザID「G」のユーザが、ホテルXを利用する日(宿泊日の4月3日)には、商品・サービス管理データ721の4月3日における変動価格が変動している場合がある。すなわち、図38に示した商品・サービス管理データ721の4月3日おける変動価格は、「6000円」でない場合がある。
【0332】
情報処理装置10は、S62にて取得したホテルXの利用日「4月3日」における価格と、ユーザがホテルを予約したときの価格(6000円)との差額に基づいて、ユーザID「G」のユーザがポイント付与条件を満たすか否かを判定する(S63)。情報処理装置10は、ユーザID「G」のユーザが、ポイント付与条件を満たす場合(Yes)、処理をS64へ移行する。情報処理装置10は、ユーザID「G」のユーザが、ポイント付与条件を満たさない場合(No)、処理をS66へ移行する。
【0333】
なお、図38に示した商品・サービス管理データ721では、差額が1000円未満の場合、ユーザにポイントが付与される。情報処理装置10は、S62にて取得した「4月3日」におけるホテルXの利用日における変動価格が、5001円以上5999円以下であった場合、ユーザID「G」のユーザはポイント付与条件を満たすと判定する。
【0334】
情報処理装置10は、S63にて、ユーザID「G」のユーザがポイント付与条件を満たすと判定した場合(Yes)、商品・サービス管理データ721のポイント換算情報と、ユーザID「G」のユーザデータ711とを参照し、ポイントを算出する(S64)。
【0335】
例えば、ユーザID「G」のユーザが購入したホテルXの利用日における宿泊価格を5500円とする。すなわち、ユーザID「G」のユーザが購入したホテルXの宿泊価格の差額を500円とする。この場合、情報処理装置10は、図38に示した商品・サービス管理データ721のポイント換算情報における差額係数「差額×10%」に基づいて、ポイント50を算出する。また、ユーザID「G」のユーザは、図32に示したユーザデータ711より、「男性」である。従って、情報処理装置10は、図38に示した商品・サービス管理データ721のポイント換算情報における男性「+1」に基づいて、ポイント50にポイント1を加算する。すなわち、情報処理装置10は、ユーザID「G」のユーザのポイントとして、「51」を算出する。
【0336】
情報処理装置10は、ポイントを算出すると、ユーザデータ711を更新し、ユーザID「G」の端末20にポイントが付与されたことを示すメールを送信する(S65)。
【0337】
例えば、情報処理装置10は、図32に示したユーザデータ711の付与ポイント、購入回数、及び購入総額を更新する。より具体的には、情報処理装置10は、図32に示したユーザデータ711の付与ポイントを「0」から「51」に更新し、購入回数を「3」から「4」に更新し、購入総額を「13000円」から「18500円」に更新する。そして、情報処理装置10は、ユーザデータ711から、ユーザID「G」のメールアドレスを取得し、ポイントを付与したことを示すメールを送信する。それから、情報処理装置10は、当該フローチャートの処理を終了する。
【0338】
一方、情報処理装置10は、S63にて、ユーザID「G」のユーザがポイント付与条件を満たさないと判定した場合(No)、S62にて取得したホテルXの利用日「4月3日」における価格と、ユーザがホテルを予約したときの価格(6000円)との差額に基づいて、ユーザID「G」のユーザが価格変更条件を満たすか否かを判定する(S66)。情報処理装置10は、ユーザID「G」のユーザが、価格変更条件を満たす場合(Yes)、処理をS67へ移行する。情報処理装置10は、ユーザID「G」のユーザが、価格変更条件を満たさない場合(No)、当該フローチャートの処理を終了する。
【0339】
なお、図38に示した商品・サービス管理データ721では、差額が1000円以上の場合、ユーザが予約したホテルXの価格が変更される。情報処理装置10は、S62にて取得した「4月3日」におけるホテルXの利用日における変動価格が、5000円以下であった場合、ユーザID「G」のユーザは価格変更条件を満たすと判定する。
【0340】
情報処理装置10は、S66にて、ユーザID「G」のユーザが価格変更条件を満たすと判定した場合(Yes)、商品・サービス管理データ721の「ホテルX変動価格」を参照し、ユーザID「G」のユーザのホテルXにおける宿泊価格を、利用当日の変動価格に変更する(S67)。
【0341】
情報処理装置10は、ユーザの宿泊価格を変更すると、ユーザデータ711を更新し、ユーザID「G」の端末20に宿泊価格が変更されたことを示すメールを送信する(S68)。例えば、情報処理装置10は、図32に示したユーザデータ711の購入回数、及び、購入総額を更新する。そして、情報処理装置10は、当該フローチャートの処理を終了する。
【0342】
以上説明したように、情報処理装置10は、ユーザが商品・サービスを予約したときの価格と、ユーザが商品・サービスを利用する日における価格との差額に応じて、ポイント及び価格変更とのいずれか一方を適用してもよい。これにより、利用日が決まっている商品・サービスを購入した後、ダイナミックプライシングによって価格が下がっても、ユーザは損した気分を感じにくくなる。また、ユーザは、購入した商品・サービスをキャンセルして、再度購入しなくて済む。
【0343】
なお、上記では、差額が小さい場合にポイントを付与し、差額が大きい場合には価格を自動で変更していたが、これは一例である。例えば、差額が小さい場合に価格を自動で変更し、差額が大きい場合にポイントを付与してもよい。価格の変更は、商品・サービスの提供者およびユーザの収支に直接影響を与えるため、提供者の経営への影響およびユーザの満足感の双方にとって、ポイントを付与する場合よりも影響が大きい。そのため、ポイントの付与と価格の変更の条件は、提供者の利益とユーザの利益のどちらを重視するかによって、設定または変更されてもよい。
【0344】
<変形例3>
情報処理装置10は、ユーザにポイントを付与したことを通知するとき、付与したポイント(ポイント数)に応じた付加情報をユーザに通知してもよい。例えば、情報処理装置10は、メールを用いて、ユーザにポイントを付与したことを通知するとき、付与したポイントに応じた、ポイントを利用できる店舗情報をユーザに通知してもよい。
【0345】
<付加情報通知の概略動作>
図40は、付加情報通知の概略動作を説明する図である。図40には、端末20のディスプレイに表示される画面例が示してある。
【0346】
情報処理装置10は、ホテルXを利用したユーザに付与するポイントを算出し、付与したポイントを、メールを用いて通知する(例えば、図35のS55、図39のS65を参照)。その際、情報処理装置10は、付与したポイントに応じた、ポイントを利用できる店舗情報を通知してもよい。
【0347】
例えば、図40に示すように、情報処理装置10は、ホテルXを利用したユーザに「201ポイント」を付与したとする。ユーザが利用したホテルXの近くには、1以上500以下のポイントでおみやげを購入できるA店があるとする。この場合、情報処理装置10は、図40に示すように、ポイントを通知するメールにおいて、ポイントを利用できるお店Aの情報をメールに含める。
【0348】
<情報処理装置のブロック構成例>
以下、変形例3における情報処理装置10のブロック構成例について説明する。なお、変形例3における入場管理装置60は、図31に示したブロック構成と同様であり、その説明を省略する。また、変形例2における端末20のブロック構成は、図23で説明したブロック構成と同様であり、その説明を省略する。
【0349】
図41は、情報処理装置10のブロック構成例を示した図である。以下では、図30の情報処理装置10と異なる点について説明する。
【0350】
情報処理装置10は、情報付加部417を有する。情報付加部417は、ユーザに付与したポイントをユーザに通知する際、付与したポイントに応じた、ポイントを利用できる店舗情報をユーザに通知する。
【0351】
<商品・サービス管理データの構成例>
以下、変形例3における商品・サービス管理データの構成例について説明する。なお、変形例3におけるユーザデータの構成例は、図32で説明したユーザデータ711と同様であり、その説明を省略する。
【0352】
図42は、商品・サービス管理データ731の構成例を示した図である。商品・サービス管理データ731は、情報処理装置10のメモリ403に記憶される。商品・サービス管理データ731は、商品・サービスごとに生成され、メモリ403に記憶される。以下では、図33に示した商品・サービス管理データ712と異なる部分について説明する。
【0353】
図42に示す商品・サービス管理データ731は、図33に示した商品・サービス管理データ712に対し、付加情報を有する。図42に示す商品・サービス管理データ731の付加情報には、ユーザに付与されるポイントと、そのポイントに応じた付加情報の内容とが含まれる。図42の例では、ポイント数1以上500以下のポイントがユーザに付与された場合、おみやげ店Aにおいて、おみやげを購入できることが記憶される。また、ポイント数501以上2000以下のポイントがユーザに付与された場合、レストランBにおいて、ディナーを注文できることが記憶される。また、ポイント数2001以上のポイントがユーザに付与された場合、ホテルCにおいて、スイート宿泊ができることが記憶される。
【0354】
<情報処理装置のポイント付与における動作例>
以下、変形例3における情報処理装置10のポイント付与の動作例について説明する。なお、変形例2における情報処理装置10の商品・サービス購入における動作例は、図34で説明した商品・サービス購入動作と同様であり、その説明を省略する。
【0355】
図43は、情報処理装置10のポイント付与における動作例を示したフローチャートである。図42に示すS71~S74の処理は、図35に示したS51~S54の処理と同様であり、その説明を省略する。
【0356】
情報処理装置10は、商品・サービス管理データ731を参照し、S74にて算出したポイントに応じた、付加情報内容を取得する(S75)。例えば、情報処理装置10は、S74にて算出したポイントが201ポイントであった場合、商品・サービス管理データ731から、「おみやげ店Aのおみやげ」を示す付加情報内容を取得する。
【0357】
情報処理装置10は、付加情報を取得すると、ユーザデータ711を更新し、ユーザID「G」の端末20にポイントが付与されたことを示す情報と、付加情報とを含むメールを送信する(S76)。
【0358】
例えば、情報処理装置10は、図32に示したユーザデータ711の付与ポイント、購入回数、及び購入総額を更新する。より具体的には、情報処理装置10は、図32に示したユーザデータ711の付与ポイントを「0」から「201」に更新し、購入回数を「3」から「4」に更新し、購入総額を「13000円」から「17000円」に更新する。そして、情報処理装置10は、ユーザデータ711から、ユーザID「G」のメールアドレスを取得し、ポイントを付与したことを示す情報と、付加したポイントで、お店Aにておみやげを購入できることを示す情報とを含むメールを送信する(図40を参照)。
【0359】
以上説明したように、情報処理装置10は、ユーザに付与したポイントをユーザに通知する際、付与したポイントに応じた、ポイントを利用できる店舗情報をユーザに通知してもよい。これにより、ユーザは、付与されたポイントを有効活用できる。
【0360】
以上実施の形態について説明した。なお、上記の各実施の形態は組み合わされてもよい。また、変形例も組み合わされてもよい。
【0361】
第3の実施の形態および第4の実施の形態において、ポイントやクーポンを付与する代わりに現金をキャッシュバックしたり、商品又はサービスをアップグレードする権利を与えたりしてもよい。すなわち、ユーザに対して、差額に応じた何らかの特典が付与されるのであれば、その特典の具体的な態様は問わない。また、差額に応じて、付与する特典の種類を切り替えるようにしてもよい。第4の実施の形態の変形例2および変形例3もその具体的な態様の例である。
【0362】
第3の実施の形態および第4の実施の形態において、差額係数を設定せず、差額全額に相当するポイントを付与してもよい。また、差額係数を、100%を超える値、すなわち、差額以上のポイントを付与するとしてもよい。このようにすることで、ユーザに対して早期の商品・サービスの購入を促すことができる。
【0363】
第3の実施の形態および第4の実施の形態において、ユーザに付与されるポイントは複数回の購入にわたって蓄積できるようにしてもよい。これのようにすることで、ユーザに対して、商品・サービスの繰り返しの購入を促進することができる。
【0364】
第3の実施の形態および第4の実施の形態では、日を基準にポイントの付与の要否および付与するポイントの量を判断していたが、時分、年など他の時間の単位を基準にしてもよい。
【0365】
第4の実施の形態において、付与するポイントは、商品・サービスの利用日当日のみ有効としてもよい。ホテルなどのサービスの場合は、ユーザが再度来訪するかどうか分からないため、周辺の施設における当日の消費を促す方が、提供者にとって有益なためである。同様に、付与するポイントの一部を利用日当日のみ利用可能なポイントとしてもよい。
【0366】
上述の実施の形態においては、各構成要素に用いる「・・・部」という表記は、「・・・回路(circuitry)」、「・・・アッセンブリ」、「・・・デバイス」、「・・・ユニット」、又は、「・・・モジュール」といった他の表記に置換されてもよい。データは、情報と称されてもよい。
【0367】
以上、図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかである。そのような変更例または修正例についても、本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、実施の形態における各構成要素は任意に組み合わされてよい。
【0368】
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部または全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0369】
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。
【0370】
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【産業上の利用可能性】
【0371】
本開示は、ダイナミックプライシングシステムに有用である。
【符号の説明】
【0372】
1 ダイナミックプライシングシステム
10 情報処理装置
301 ユーザデータ
302 購入統計データ
303 適用ルールデータ
304 変動価格データ
305 優先度データ
20,20a,20b 端末
40 ポイント付与システム
50 イベント管理装置
60 入場管理装置
701 ユーザデータ
702 商品・サービス管理データ
711 ユーザデータ
712 商品・サービス管理データ
721 商品・サービス管理データ
P,P1~P4 変動価格
U1~U4 ユーザ
図1
図2
図3
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図40
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