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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023092375
(43)【公開日】2023-07-03
(54)【発明の名称】ウェビング巻取装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 22/46 20060101AFI20230626BHJP
【FI】
B60R22/46 142
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021207585
(22)【出願日】2021-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】内堀 隼人
(72)【発明者】
【氏名】村仲 淳一
(72)【発明者】
【氏名】坂口 善輝
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 優太
(72)【発明者】
【氏名】横井 友哉
【テーマコード(参考)】
3D018
【Fターム(参考)】
3D018MA02
(57)【要約】
【課題】筒状部材と金属部材との間のガタツキの発生を抑制する。
【解決手段】ウェビング巻取装置10は、巻取方向Aへ回転されてシートベルト装置のウェビング20が巻き取られるスプール18と、一方向へ移動されてスプール18が巻取方向Aへ回転される移動部材64と、移動部材64が移動される筒状に形成されたシリンダ70と、シリンダ70の周囲に配置された金属製のフレーム12と、を備えている。フレーム12の脚板12Aには、第1貫通孔32と第2貫通孔34とが形成されている。第1貫通孔32と第2貫通孔34との間の脚板12Aには、シリンダ70を軸方向Dに付勢する第1付勢部33が形成されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻取方向へ回転されてシートベルト装置のウェビングが巻き取られるスプールと、
一方向へ移動されて前記スプールが前記巻取方向へ回転される移動部材と、
外周面から外側に突出した凸部を備え、前記移動部材が移動される筒状部材と、
前記筒状部材の周囲に配置される金属製の金属部材と、
前記金属部材に形成された前記凸部を付勢する付勢部と
を備えるウェビング巻取装置。
【請求項2】
巻取方向へ回転されてシートベルト装置のウェビングが巻き取られるスプールと、
一方向へ移動されて前記スプールが前記巻取方向へ回転される移動部材と、
前記移動部材が移動される筒状に形成された筒状部材と、
前記筒状部材の周囲に配置された金属製の金属部材と、
前記金属部材に形成された少なくとも2つの貫通孔と、
前記貫通孔の間であって、前記金属部材に形成された前記筒状部材を付勢する付勢部と、
を備えるウェビング巻取装置。
【請求項3】
前記筒状部材は、外周面から外側に突出した凸部を備え、
前記凸部は、前記筒状部材の軸方向において2つ形成された貫通孔の一方に圧入され、前記付勢部によって、前記軸方向に付勢されている
請求項1又は請求項2に記載のウェビング巻取装置。
【請求項4】
前記凸部は、前記移動部材が移動する移動方向において、上流側の前記貫通孔に圧入されている
請求項3に記載のウェビング巻取装置。
【請求項5】
前記筒状部材は、外周面から外側に突出した凸部を備え、
前記凸部は、前記筒状部材の軸方向とは直交した直交方向において2つ形成された貫通孔の一方に圧入され、前記付勢部によって、前記直交方向に付勢されている
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のウェビング巻取装置。
【請求項6】
前記付勢部は、前記凸部に向かって突出して形成されている
請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のウェビング巻取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェビング巻取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
筒状部材が保持されているウェビング巻取装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、テンショナーチューブに形成された固定タブを、ベルトリトラクターのフレームのくぼみに挿入して、テンショナーチューブを、カバーを介してフレームに溶接する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許出願公開第102016118467号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、このようなウェビング巻取装置では、テンショナーチューブとフレーム又はカバーとの間のガタツキの発生を抑制することが好ましい。
【0006】
本発明は、上記事実を考慮して、筒状部材と金属部材との間のガタツキの発生を抑制することができるウェビング巻取装置を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様のウェビング巻取装置は、巻取方向へ回転されてシートベルト装置のウェビングが巻き取られるスプールと、一方向へ移動されて前記スプールが前記巻取方向へ回転される移動部材と、外周面から外側に突出した凸部を備え、前記移動部材が移動される筒状部材と、前記筒状部材の周囲に配置される金属製の金属部材と、前記金属部材に形成された前記凸部を付勢する付勢部と、を備える。
【0008】
本発明の第2態様のウェビング巻取装置は、巻取方向へ回転されてシートベルト装置のウェビングが巻き取られるスプールと、一方向へ移動されて前記スプールが前記巻取方向へ回転される移動部材と、前記移動部材が移動される筒状に形成された筒状部材と、前記筒状部材の周囲に配置された金属製の金属部材と、前記金属部材に形成された少なくとも2つの貫通孔と、前記貫通孔の間であって、前記金属部材に形成された前記筒状部材を付勢する付勢部と、を備える。
【0009】
本発明の第3態様のウェビング巻取装置では、本発明の第1態様又は第2態様のウェビング巻取装置において、前記筒状部材は、外周面から外側に突出した凸部を備え、前記凸部は、前記筒状部材の軸方向において2つ形成された貫通孔の一方に圧入され、前記付勢部によって、前記軸方向に付勢されている。
【0010】
本発明の第4態様のウェビング巻取装置では、本発明の第3態様のウェビング巻取装置において、前記凸部は、前記移動部材が移動する移動方向において、上流側の前記貫通孔に圧入されている。
【0011】
本発明の第5態様のウェビング巻取装置では、本発明の第1態様から第4態様のいずれか1つのウェビング巻取装置において、前記筒状部材は、外周面から外側に突出した凸部を備え、前記凸部は、前記筒状部材の軸方向とは直交した直交方向において2つ形成された貫通孔の一方に圧入され、前記付勢部によって、前記直交方向に付勢されている。
【0012】
本発明の第6態様のウェビング巻取装置は、本発明の第3態様から第5態様のいずれか1つのウェビング巻取装置において、前記付勢部は、前記凸部に向かって突出して形成されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明の第1態様のウェビング巻取装置では、金属部材に形成された凸部を付勢する付勢部を備えることで、凸部が付勢される。そのため、筒状部材が付勢部によって付勢されることになる。その結果、筒状部材と金属部材との間のガタツキの発生を抑制することができる。
【0014】
本発明の第2態様のウェビング巻取装置では、金属部材に、筒状部材を付勢する付勢部を備えることで、付勢部によって、筒状部材に付勢力が作用する。付勢部による付勢力によって、筒状部材が付勢方向に対向する対向面に付勢されると、筒状部材の付勢方向への移動が規制される。その結果、筒状部材と金属部材との間のガタツキの発生を抑制することができる。
【0015】
本発明の第3態様のウェビング巻取装置では、凸部が付勢部によって軸方向に付勢されることで、凸部が貫通孔の付勢方向に対向する対向面に付勢される。そのため、筒状部材の軸方向への移動が規制される。その結果、筒状部材の軸方向において、筒状部材と金属部材との間のガタツキの発生を抑制することができる。
【0016】
本発明の第4態様のウェビング巻取装置では、移動部材が移動する方向において、上流側の貫通孔に凸部が圧入される。そのため、移動部材が移動する際に凸部に発生する反力が、付勢部による付勢方向に作用する。そのため、移動部材が移動する際の凸部への反力によって、付勢部がたわまない。その結果、移動部材が移動する際に、金属部材の付勢部による凸部の保持力の低下を抑制することができる。
【0017】
本発明の第5態様のウェビング巻取装置では、凸部が付勢部によって直交方向に付勢されることで、凸部が貫通孔の付勢方向に対向する対向面に付勢される。そのため、筒状部材の直交方向への移動が規制される。その結果、筒状部材の直交方向において、筒状部材と金属部材との間のガタツキの発生を抑制することができる。
【0018】
本発明の第6態様のウェビング巻取装置では、付勢部が凸部に向かって突出していることで、凸部が貫通孔に圧入されると、付勢部が突出している方向とは反対方向に押圧される。そのため、凸部が貫通孔に圧入されることで、容易に、付勢部に付勢力を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1実施形態に係るウェビング巻取装置を示す分解斜視図である。
図2】第1実施形態に係るウェビング巻取装置のカバープレートを車両前側から見て一部断面で示す側面図である。
図3】第1実施形態に係るウェビング巻取装置のフレーム内側を車両後側から見て示す側面図である。
図4】第1実施形態に係るウェビング巻取装置のシリンダとフレームを示す分解斜視図である。
図5】第1実施形態に係るウェビング巻取装置のシリンダとフレームを拡大して示す側面図であり、図4のA部分を示す。
図6】比較例に係るウェビング巻取装置のシリンダとフレームを拡大して示す側面図である。
図7】第2実施形態に係るウェビング巻取装置のシリンダとフレームを示す分解斜視図である。
図8】第2実施形態に係るウェビング巻取装置のシリンダとフレームを示す断面図であり、図7のB-B断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
〔第1実施形態〕
以下、第1実施形態に係るウェビング巻取装置について、図面を参照して説明する。なお、各図において矢印FRは、車両前後方向の前方を示し、矢印OUTは、車幅方向の外方を示し、矢印UPは、車両上下方向の上方を示す。また、各図において、矢印Aは、スプール18がウェビング20を巻取る際のスプール18の回転方向である巻取方向Aを示し、矢印Bは、巻取方向Aとは反対の引出方向Bを示す。また、各図において、シリンダ70の軸方向を軸方向Dとし、移動部材64の移動方向を移動方向Eとする。移動方向Eは、軸方向Dの一方の方向である。また、単に一端側及び他端側を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、移動方向Eに直交する直交方向Fに対するものとする。
【0021】
[ウェビング巻取装置の構成]
図1に示されるように、ウェビング巻取装置10は、主に、金属部材としてのフレーム12と、スプール18と、ウェビング20と、スプリングハウジング22と、トーションバー24と、回転部材28と、ロック機構42と、金属部材としてのカバープレート50と、筒状部材としてのシリンダ70と、を備えている。
【0022】
(フレーム12)
フレーム12は、金属製であり、車両の車体としてのセンターピラー(図示省略)の車両下側に固定されている。フレーム12は、車両上下方向に見て四角筒状に形成され、車両前側に脚板12Aを有している。脚板12Aには、シリンダ70の先端側及びカバープレート50が、車両前側から取り付けられる。すなわち、フレーム12は、シリンダ70の周囲に配置されている。脚板12Aには、車両前後方向に貫通している円形の開口孔12Bが形成されている。
【0023】
(スプール18)
フレーム12は、内部にスプール18を収容した状態において、スプール18を回転可能に支持している。スプール18は、略円筒形状に形成されており、中心軸線周りの巻取方向A及び引出方向Bに回転可能とされている。
【0024】
(ウェビング20)
スプール18には、長尺帯状のウェビング20の長手方向基端部が係止されている。スプール18が巻取方向Aへ回転されると、ウェビング20は、長手方向基端側からスプール18に巻取られる。ウェビング20の長手方向先端側は、スプール18から車両上側へ延び、フレーム12の車両上側でセンターピラーに支持されたスルーアンカ(図示省略)に形成されたスリット孔を通って、車両下側へ折返されている。
【0025】
ウェビング20の長手方向先端部は、車両の床部(図示省略)、又はウェビング巻取装置10に対応する車両用シート(図示省略)の骨格部材等に固定されたアンカプレート(図示省略)に取り付けられている。
【0026】
ウェビング巻取装置10が適用された車両用のシートベルト装置は、バックル装置(図示省略)を備えている。バックル装置は、ウェビング巻取装置10が適用される車両用シート(図示省略)の車幅方向の内側に設けられている。車両用シートに着座した乗員の身体にウェビング20が掛け回された状態で、ウェビング20に設けられたタング(図示省略)がバックル装置に係合されることによって、ウェビング20が乗員の身体に装着される。
【0027】
(スプリングハウジング22)
図1に示されるように、フレーム12の車両後側には、スプリングハウジング22が設けられている。スプリングハウジング22の内側には、ぜんまいばね等のスプール付勢手段(図示省略)が設けられている。スプール付勢手段は、スプール18に直接又は間接的に係合され、スプール18は、スプール付勢手段の付勢力によって巻取方向Aへ付勢されている。
【0028】
(トーションバー24)
ウェビング巻取装置10は、フォースリミッタ機構を構成するトーションバー24を備えている。トーションバー24の車両後側は、スプール18の内側に配置されている。トーションバー24は、スプール18に対する相対回転が制限された状態で、スプール18に連結されている。トーションバー24の車両前側は、フレーム12に形成された開口孔12Bを通ってフレーム12の外側(車両前側)へ延びている。
【0029】
(回転部材28)
フレーム12の車両前側には、プリテンショナ26を構成する回転部材28としての第1回転部材28Aと第2回転部材28Bとが設けられている。第2回転部材28Bは、第1回転部材28Aより車両前側に設けられている。第1回転部材28Aと第2回転部材28Bとは、車両前後方向を軸方向にして、互いに同軸上に配置されている。第1回転部材28Aと第2回転部材28Bとは、連結されており、第1回転部材28Aと第2回転部材28Bとの相対回転が制限されている。第1回転部材28Aには、トーションバー24の車両前側が嵌合されており、第1回転部材28Aとトーションバー24の車両前側との相対回転が制限されている。
【0030】
図2に示されるように、第1回転部材28Aは、第1回転部材28Aの中心軸線周りに所定の間隔をおいて放射状に配置された複数の歯部29を備えている。第2回転部材28Bは、第2回転部材28Bの中心軸線周りに所定の間隔をおいて放射状に配置された複数の歯部29を備えている。第1回転部材28Aの歯部29と、第2回転部材28Bの歯部29とは、第1回転部材28A及び第2回転部材28Bの中心軸線に垂直な平面に対して、面対称に形成されている。
【0031】
(ロック機構42)
図1に示されるように、第2回転部材28Bには、ロック機構42を構成するロックベース44が設けられている。ロックベース44は、ロックパウル48を備えている。ロックパウル48は、ロックベース44に形成されたボス46によって回動可能に支持されている。
【0032】
カバープレート50の車両前側には、ロック機構42を構成するセンサホルダ59が設けられている。センサホルダ59は、車両後側へ開口されており、直接又はカバープレート50を介して間接的にフレーム12に固定されている。センサホルダ59の内側には、車両の緊急状態を検出するセンサ機構を構成する各部品が収容されている。
【0033】
車両緊急時にセンサホルダ59内のセンサ機構が作動されると、ロックパウル48がボス46周りに回動して、ロックベース44の径方向外側に移動し、ロックパウル48の先端部が後述するラチェット孔54のラチェット歯に噛み合う。これによって、ロックベース44の引出方向Bへの回転が制限され、スプール18の引出方向Bへの回転が間接的に制限される。
【0034】
(カバープレート50)
図1に示されるように、フレーム12の車両前側の脚板12Aには、金属製のカバープレート50が固定されている。カバープレート50は、車両後側が開口された箱状に形成されている。カバープレート50の底板52は、フレーム12から車両前側へ離れて、フレーム12の脚板12Aに対向して形成されている。底板52には、ラチェット孔54が形成されている。ラチェット孔54の内周部には、ラチェット歯が形成されている。カバープレート50は、底板52の周縁に沿って設けられた側壁56を備えている。
【0035】
カバープレート50の車幅方向内側かつ車両上側の部分には、略半円筒状で車両上側に開放した挿入枠58が形成されている。挿入枠58には、シリンダ70の軸方向先端部が挿入されている。すなわち、カバープレート50は、シリンダ70の周囲に配置されている。図1及び図2に示されるように、カバープレート50の内側には、ガイド部材66が設けられている。
【0036】
(シリンダ70)
図1に示されるように、ウェビング巻取装置10は、プリテンショナ26を構成する筒状部材としてのシリンダ70を備えている。シリンダ70は、金属製とすることができる。シリンダ70の軸方向Dの基端側には、流体供給手段としてのマイクロガスジェネレータ60(以下、「マイクロガスジェネレータ60」を「MGG60」と略して称する)が挿入されている。MGG60は、制御手段としてのECU(図示省略)を介して車両に設けられた衝突検知センサ(図示省略)に電気的に接続されている。
【0037】
シリンダ70の軸方向Dの基端側の内側には、ピストンとしてのシールボール62が配置されている。シールボール62は、合成樹脂材によって形成されており、シールボール62に荷重が付与されていない状態でのシールボール62の形状は、略球形状とされている。シリンダ70の内部空間は、シールボール62によって、シールボール62よりも軸方向Dの基端側とシールボール62よりも軸方向Dの先端側とに仕切られている。
【0038】
シリンダ70の内側には、移動部材64が配置されている。移動部材64の長手方向基端部は、シリンダ70の内側に配置されている。移動部材64は、合成樹脂材によって形成されており、外力を受けることによって変形可能とされている。移動部材64は、シールボール62よりもシリンダ70の軸方向先端側に配置されている。
【0039】
図3及び図4に示されるように、シリンダ70は、フレーム12の脚板12Aに保持されている。
【0040】
(シリンダ70の詳細構成)
図4に示されるように、シリンダ70は、金属製とすることができ、本体部72と、フランジ74と、を備えている。
【0041】
本体部72は、移動部材64が移動される円筒形状に形成されている。本体部72は、軸方向Dの中間部で適宜に曲げられて形成されている。フランジ74は、本体部72の軸方向Dの先端側に、本体部72の外周面から径方向外側に突出して形成されている。フランジ74には、本体部72の径方向内側に向かって切り欠かれた2つの切欠部74Bが形成されている。本体部72の周方向において、2つの切欠部74Bの間には、本体部72の外周面から径方向外側に突出した凸部74Aが形成されている。
【0042】
凸部74Aの移動方向Eの長さを長さL1とし、凸部74Aの移動方向Eに直交する直交方向Fの幅を幅W1とする。
【0043】
(フレーム12の詳細構成)
フレーム12の脚板12Aには、貫通孔30としての第1貫通孔32、第2貫通孔34及び第3貫通孔36と、付勢部としての第1付勢部33及び第2付勢部35と、を備えている。貫通孔30は、フレーム12の脚板12Aを板厚方向に貫通して形成されている。
【0044】
(第1貫通孔32)
図5に示されるように、第1貫通孔32は、第1面32Aと、第2面32Bと、第3面32Cと、第4面32Dと、で車両前側から見て略矩形に形成されている。
【0045】
第1面32Aは、移動方向Eにおいて、第1貫通孔32の下流側に形成されている。第1面32Aは、第1付勢部33が凸部74Aに当接する当接面を構成する。第2面32Bは、移動方向Eにおいて、第1貫通孔32の上流側に形成されている。第2面32Bは、第1貫通孔32の、第1付勢部33による付勢方向に対向する対向面を構成する。
【0046】
第3面32Cは、移動方向Eに直交した直交方向Fの一方側に形成されている。第3面32Cは、第1貫通孔32の、第2付勢部35による付勢方向に対向する対向面を構成する。第4面32Dは、直交方向Fの他方側に形成されている。第4面32Dは、第2付勢部35が凸部74Aに当接する当接面を構成する。
【0047】
図4に示されるように、移動方向Eにおける第1面32Aと第2面32Bとの距離L2は、凸部74Aの長さL1より、若干短く形成されている。直交方向Fにおける第3面32Cと第4面32Dとの距離W2は、凸部74Aの幅W1より、若干短く形成されている。凸部74Aは、移動方向Eにおいて、第2貫通孔34より上流側の第1貫通孔32に圧入されている。
【0048】
(第2貫通孔34)
図5に示されるように、第2貫通孔34は、移動方向Eにおいて、第1貫通孔32の下流側に形成されている。第2貫通孔34は、第1面34Aと、第2面34Bと、第3面34Cと、第4面34Dと、で車両前側から見て略矩形に形成されている。
【0049】
第1面34Aは、移動方向Eにおいて、第2貫通孔34の下流側に形成されている。第2面34Bは、移動方向Eにおいて、第2貫通孔34の上流側に形成されている。第2面34Bは、第1付勢部33の当接面である第1面32Aと反対側の面を構成する。第3面34Cは、直交方向Fの一方側に形成され、第4面34Dは、直交方向Fの他方側に形成されている。
【0050】
(第3貫通孔36)
第3貫通孔36は、直交方向Fにおいて、第1貫通孔32の一方側に形成されている。第3貫通孔36は、第1面36Aと、第2面36Bと、第3面36Cと、第4面36Dと、で車両前側から見て略矩形に形成されている。
【0051】
第1面36Aは、移動方向Eにおいて、第3貫通孔36の下流側に形成されている。第2面36Bは、移動方向Eにおいて、第3貫通孔36の上流側に形成されている。第3面36Cは、直交方向Fの一方側に形成されている。第3面36Cは、第2付勢部35の当接面である第4面32Dと反対側の面を構成する。第4面36Dは、直交方向Fの他方側に形成されている。
【0052】
(第1付勢部33)
第1付勢部33は、第1貫通孔32と第2貫通孔34の間であって、フレーム12の脚板12Aに形成されている。第1付勢部33は、第1貫通孔32に圧入された凸部74Aに向かって突出するように形成されている。言い換えると、第1付勢部33は、移動方向Eと反対方向に向かって突出するように形成されている。これにより、第1付勢部33は、バネ性を有する。そして、第1付勢部33は、第1貫通孔32に挿入された凸部74Aを、移動方向Eと反対方向に付勢する。すなわち、第1付勢部32の付勢方向は、移動方向Eと反対方向である。
【0053】
(第2付勢部35)
第2付勢部35は、第1貫通孔32と第3貫通孔36との間であって、フレーム12の脚板12Aに形成されている。第2付勢部35は、第1貫通孔32に圧入された凸部74Aに向かって突出するように形成されている。言い換えると、第2付勢部33は、直交方向Fに第3面32Cに向かって突出するように形成されている。これにより、第2付勢部35は、バネ性を有する。そして、第2付勢部35は、第1貫通孔32に挿入された凸部74Aを、直交方向Fの一端側に付勢する。すなわち、第2付勢部35の付勢方向は、直交方向Fの一端側の方向である。
【0054】
[プリテンショナ26の動作]
車両衝突時の衝撃が衝突検知センサによって検知されると、MGG60がECUによって作動され、MGG60において発生されたガスが、シリンダ70の内側へ供給される。MGG60がガスを発生すると、移動部材64は、シールボール62に押圧されてシリンダ70の軸方向Dの先端側へ移動される。そして、移動部材64は、第1回転部材28A及び第2回転部材28Bの歯部29に突刺さった状態(食込んだ状態、係合された状態)で、移動部材64が車両下側へ移動されることで、回転部材28が巻取方向Aへ回転される。これにより、スプール18が巻取方向Aへ回転される。
【0055】
第1回転部材28A及び第2回転部材28Bの歯部29に突刺さった状態で、車両下側へ移動された移動部材64は、カバープレート50の側壁56とガイド部材66とに案内されて、第1回転部材28A及び第2回転部材28Bよりも車両上側へ移動するようになっている。第1回転部材28A及び第2回転部材28Bが巻取方向Aへ回転されることで、トーションバー24を介してスプール18に伝わり、スプール18が巻取方向Aへ回転される。これによって、ウェビング20がスプール18に巻取られて、ウェビング20による乗員の拘束力が増加される。
【0056】
[第1実施形態の作用]
次に、第1実施形態の作用を説明する。
【0057】
第1実施形態のウェビング巻取装置10は、巻取方向Aへ回転されてシートベルト装置のウェビング20が巻き取られるスプール18と、一方向へ移動されてスプール18が巻取方向Aへ回転される移動部材64と、移動部材64が移動される筒状に形成されたシリンダ70と、シリンダ70の周囲に配置された金属製のフレーム12と、を備えている。フレーム12の脚板12Aには、第1貫通孔32と、第2貫通孔34と、第3貫通孔36とが形成されている。第1貫通孔32と第2貫通孔34との間の脚板12Aには、シリンダ70を軸方向Dに付勢する第1付勢部33が形成されている。第1貫通孔32と第3貫通孔36との間の脚板12Aには、シリンダ70を直交方向Fに付勢する第2付勢部35が形成されている。
【0058】
フレーム12に、シリンダ70を付勢する第1付勢部33と第2付勢部35を備えることで、第1付勢部33と第2付勢部35によって、シリンダ70に付勢力が作用する。第1付勢部33による付勢力によって、シリンダ70が付勢方向に対向する対向面である第2面32Bに付勢されると、シリンダ70の軸方向Dへの移動が規制される。第2付勢部35による付勢力によって、シリンダ70が付勢方向に対向する対向面である第3面32Cに付勢されると、シリンダ70の直交方向Fへの移動が規制される。その結果、簡易な構成で、シリンダ70とフレーム12との間のガタツキの発生を抑制すると共に、フレーム12に対してシリンダ70を位置決めすることができる。
【0059】
しかも、第1付勢部33及び第2付勢部35が金属製であることから、付勢部が樹脂製である場合と比較して、シリンダ70が強い付勢力で付勢される。そのため、シリンダ70とフレーム12との間のガタツキの発生をより抑制することができる。
【0060】
ところで、樹脂部品によってシリンダ70を付勢している場合、付勢力によっては樹脂部品が変形する可能性がある。樹脂部品が変形すると、樹脂部品に取り付けられる部品がある場合、取付部(例えば、ボス)の位置が移動され、その部品を容易に取り付けることができない可能性がある。
【0061】
金属製のフレーム12に第1付勢部33及び第2付勢部35を形成することで、第1付勢部33及び第2付勢部35に強い付勢力を発生させたとしても、第1付勢部33及び第2付勢部35をたわませることができる。そのため、フレーム12の第1付勢部33及び第2付勢部35以外の部分の変形が抑制される。その結果、フレーム12に取り付ける部品があった場合、フレーム12の取付部(例えば、ボス)の位置の移動が抑制され、その部品を容易に取り付けることができる。
【0062】
また、シリンダ70をフレーム12に形成された第1付勢部33及び第2付勢部35によって付勢するように組み付ける際に、第1付勢部33及び第2付勢部35をたわませることができる。そのため、フレーム12が削られることが抑制される。その結果、削り屑が発生することを抑制することができる。また、第1付勢部33及び第2付勢部35の付勢力を用いて、シリンダ70を保持するため、部品公差を大きく設定することができる。
【0063】
第1実施形態のウェビング巻取装置10では、シリンダ70は、外周面から外側に突出した凸部74Aを備え、凸部74Aは、シリンダ70の軸方向Dにおいて2つ形成された第1貫通孔32及び第2貫通孔34のうち、第1貫通孔32に圧入され、第1付勢部33によって、軸方向Dに付勢されている。
【0064】
凸部74Aが第1付勢部33によって軸方向Dに付勢されることで、凸部74Aが付勢方向に対向する第1貫通孔32の対向面である第2面32Bに付勢される。そのため、シリンダ70の軸方向Dへの移動が規制される。その結果、シリンダ70の軸方向Dにおいて、シリンダ70とフレーム12との間のガタツキの発生を抑制すると共に、フレーム12に対してシリンダ70を位置決めすることができる。
【0065】
第1実施形態のウェビング巻取装置10では、凸部74Aは、移動部材64が移動する移動方向Eにおいて、上流側の第1貫通孔32に圧入されている。
【0066】
ところで、移動部材64が移動する際は、シリンダ70に対して、移動部材64が移動する方向と反対方向に反力が発生する。そのため、図6に示されるように、移動部材64の移動方向Eにおいて、第1貫通孔532より下流側の第2貫通孔534にシリンダ70の凸部74Aが挿入されると、移動部材64が移動する際に発生する反力が、2つの貫通孔の間に形成された付勢部533による付勢方向(移動方向E)と反対方向に作用することになる。そして、この反力により、付勢部533がたわむことになる。その結果、移動部材64が移動する際に、フレーム12の付勢部533による保持力が低下する可能性がある。
【0067】
第1実施形態では、移動部材64が移動する方向において、上流側の第1貫通孔32に凸部74Aが挿入されることで、移動部材64が移動する際に凸部74Aに発生する反力が、第1付勢部33による付勢方向に作用する。そのため、移動部材64が移動する際の凸部74Aへの反力によって、第1付勢部33がたわまない。その結果、移動部材64が移動する際に、第1付勢部33による凸部74Aの保持力の低下を抑制することができる。
【0068】
第1実施形態のウェビング巻取装置10では、シリンダ70は、外周面から外側に突出した凸部74Aを備え、凸部74Aは、シリンダ70の軸方向Dとは直交した直交方向Fにおいて2つ形成された第1貫通孔32と第3貫通孔36のうち、第1貫通孔32に圧入され、第2付勢部35によって、直交方向Fに付勢されている。
【0069】
凸部74Aが第2付勢部35によって直交方向Fに付勢されることで、凸部74Aが付勢方向に対向する第1貫通孔32の対向面である第3面32Cに付勢される。そのため、シリンダ70の直交方向Fへの移動が規制される。その結果、シリンダ70の直交方向Fにおいて、シリンダ70とフレーム12との間のガタツキの発生を抑制すると共に、フレーム12に対してシリンダ70を位置決めすることができる。
【0070】
第1実施形態のウェビング巻取装置10では、第1付勢部33及び第2付勢部35は、凸部74Aに向かって突出して形成されている。
【0071】
第1付勢部33及び第2付勢部35が凸部74Aに向かって突出していることで、凸部74Aが第1貫通孔32に圧入されると、第1付勢部33及び第2付勢部35が突出している方向とは反対方向に押圧される。そのため、凸部74Aが第1貫通孔32に圧入されることで、容易に、第1付勢部33及び第2付勢部35に付勢力を発生させることができる。
【0072】
また、フレーム12に形成された第1貫通孔32、第2貫通孔34及び第3貫通孔36を利用して第1付勢部33及び第2付勢部35が形成されるので、フレーム12の別部分の孔(例えば、開口孔12Bやネジ穴)を形成(加工)するのと同時に、第1貫通孔32、第2貫通孔34及び第3貫通孔36を形成(加工)することができる。そのため、工数を増やすことなく、第1貫通孔32、第2貫通孔34及び第3貫通孔36を形成(加工)することができる。その結果、工数を増やすことなく、容易に第1付勢部33及び第2付勢部35を形成することができる。しかも、新たな部品を追加することなく、第1付勢部33及び第2付勢部35を形成することができることから、部品点数を削減することができる。
【0073】
〔第2実施形態〕
第2実施形態のウェビング巻取装置は、付勢部の構成が異なる点で、第1実施形態のウェビング巻取装置と相違する。
【0074】
以下、第2実施形態のウェビング巻取装置の構成を説明する。なお、第1実施形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語又は符号を用いて説明する。
【0075】
[ウェビング巻取装置の構成]
第2実形態では、図7に示すように、シリンダ170は、金属製とすることができ、移動部材64が移動される円筒形状に形成されている。シリンダ170は、軸方向Dの中間部で適宜に曲げられて形成されている。
【0076】
フレーム12の脚板12Aには、貫通孔130としての第1貫通孔132及び第2貫通孔134と、付勢部としての第1付勢部133と、を備えている。貫通孔130は、脚板12Aを板厚方向に貫通して形成されている。
【0077】
第1貫通孔132は、車両前側から見て略矩形に形成されている。第2貫通孔134は、第1貫通孔132よりも移動方向Eの下流側に設けられている。第2貫通孔134は、車両前側から見て略矩形に形成されている。
【0078】
第1付勢部133は、第1貫通孔132と第2貫通孔134の間であって、脚板12Aに形成されている。図8に示されるように、第1付勢部133は、シリンダ170に向かって板厚方向に突出するように形成されている。言い換えると、第1付勢部133は、カバープレート50に向かって突出するように形成されている。
【0079】
シリンダ170は、第1付勢部133によって、カバープレート50の挿入枠58に付勢されて保持されている。言い換えると、第1付勢部133が、シリンダ170を挿入枠58に押し付けることで、シリンダ170が保持されている。
【0080】
[第2実施形態の作用]
第2実施形態のウェビング巻取装置10は、巻取方向Aへ回転されてシートベルト装置のウェビング20が巻き取られるスプール18と、一方向へ移動されてスプール18が巻取方向Aへ回転される移動部材64と、移動部材64が移動される筒状に形成されたシリンダ170と、シリンダ170の周囲に配置された金属製のフレーム12と、を備えている。フレーム12の脚板12Aには、第1貫通孔132と、第2貫通孔134とが形成されている。第1貫通孔132と第2貫通孔134との間の脚板12Aには、シリンダ170を径方向に付勢する第1付勢部133が形成されている。
【0081】
フレーム12に、シリンダ70を付勢する第1付勢部133を備えることで、第1付勢部133によって、シリンダ70に付勢力が作用する。第1付勢部133による付勢力によって、シリンダ170が付勢方向に対向する対向面を構成するカバープレート50に付勢されると、シリンダ70の径方向への移動が規制される。その結果、簡易な構成で、シリンダ170とフレーム12との間のガタツキの発生を抑制することができる。
【0082】
なお、他の構成及び作用効果については、上記実施形態と略同様であるので説明を省略する。
【0083】
以上、本発明のウェビング巻取装置を、上記実施形態に基づき説明してきた。しかし、具体的な構成については、これらの実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更などは許容される。
【0084】
第1実施形態では、フレーム12に、凸部74Aを軸方向Dに付勢する第1付勢部33と、凸部74Aを直交方向Fに付勢する第2付勢部35とを備える例を示した。また、第2実施形態では、フレーム12に、シリンダ170を径方向に付勢する第1付勢部133を備える例を示した。しかし、フレーム12に、凸部74Aを軸方向Dに付勢する第1付勢部と、凸部74Aを直交方向Fに付勢する第2付勢部と、シリンダ70を径方向に付勢する第1付勢部と、を設けることもできる。これにより、シリンダ70の軸方向D、直交方向F及び径方向に対する移動が規制される。その結果、簡易な構成で、シリンダ70とフレーム12との間のガタツキの発生を抑制すると共に、フレーム12に対してシリンダ70を位置決めすることができる。
【0085】
上記実施形態では、貫通孔及び付勢部をフレーム12に設ける例を示した。しかし、貫通孔及び付勢部は、シリンダの周囲に配置されている他の金属部材、例えば、カバープレート50に設けてもよい。また、貫通孔及び付勢部は、フレーム12とカバープレート50の両方に設けることもできる。
【0086】
上記実施形態では、貫通孔を3つ又は2つ設ける例を示した。しかし、貫通孔は、少なくとも2つ以上設けることができる。
【0087】
上記実施形態では、凸部74Aは、移動方向Eの上流側に設けられた第1貫通孔32に圧入される例を示した。しかし、凸部74Aは、何れの貫通孔に圧入されてもよい。
【0088】
上記実施形態では、第1付勢部33は、第1貫通孔32と第2貫通孔34の間に設けられる例を示した。しかし、付勢部としては、この態様に限定されず、例えば、貫通孔と切欠きの間に設けられても良いし、窪みと窪みの間に設けられてもよい。
【0089】
上記実施形態では、第1付勢部33及び第2付勢部35は、第1貫通孔32に圧入された凸部74Aに向かって突出するように形成される例を示した。しかし、第1付勢部及び第2付勢部を突出させないで真っ直ぐに形成し、凸部の側面を、第1付勢部及び第2付勢部に向けて突出するように形成することもできる。
【0090】
第2実施形態では、第1貫通孔132と第2貫通孔134とは、移動方向Eに並んで設けられる例を示した。しかし、第1貫通孔と第2貫通孔とは、移動方向Eに直交する直交方向Fに並んで設けることもできる。
【符号の説明】
【0091】
10・・・ウェビング巻取装置、12・・・フレーム(金属部材の一例)、18・・・スプール、20・・・ウェビング、32・・・第1貫通孔(貫通孔の一例)、33・・・第1付勢部材(付勢部材の一例)、34・・・第2貫通孔(貫通孔の一例)、35・・・第2付勢部材(付勢部材の一例)、36・・・第3貫通孔(貫通孔の一例)、64・・・移動部材、70・・・シリンダ(筒状部材の一例)、74A・・・凸部、A・・・巻取方向、D・・・軸方向、F・・・直交方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8