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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023092441
(43)【公開日】2023-07-03
(54)【発明の名称】ピストン式連続水素製造反応設備
(51)【国際特許分類】
   C01B 3/02 20060101AFI20230626BHJP
【FI】
C01B3/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129764
(22)【出願日】2022-08-16
(31)【優先権主張番号】202111573816.X
(32)【優先日】2021-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520504404
【氏名又は名称】河南農業大学
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】張 寰
(72)【発明者】
【氏名】張 志萍
(72)【発明者】
【氏名】劉 涛
(72)【発明者】
【氏名】胡 兵
(72)【発明者】
【氏名】張 洋
(72)【発明者】
【氏名】張 全国
(72)【発明者】
【氏名】向 冠寧
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲かい▼▲しん▼
【テーマコード(参考)】
4G140
【Fターム(参考)】
4G140BA03
4G140BB03
(57)【要約】
【課題】 継続的に水素を発生し、かつ、水素の無駄を回避する
【解決手段】 一実施例によるピストン式連続水素製造反応設備は、第一箱体、抜取アセンブリ、動力構造、第二箱体、摺動板、制御アセンブリ及び連通管を含み、第二箱体と第一箱体とが互いに連通され、摺動部材によって制御アセンブリが移動される時、反応液を第二箱体に流入させるか又はそれを遮断すること可能で、反応液は第二箱体に流入した後に被反応物と反応して水素を生成することができ、抜取アセンブリは、水素を抜き取るためのものである。本実施例の設備によれば、摺動板と制御アセンブリとの協働により、第一箱体及び第二箱体内でも一定の水素が定量的に発生されるため、第一箱体内の安定した气圧が保証されるとともに、ピストンを含む抜取アセンブリにより水素を毎回定量的に抜き取ってから水素収容器内に注入するので、水素の無駄が回避される。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピストン式連続水素製造反応設備であって、第一箱体、抜取アセンブリ、動力構造、第二箱体、摺動板、制御アセンブリ及び連通管を含み、
前記第一箱体には、液体入口、気体出口及び液体出口が設けられており、前記液体出口は、前記第一箱体の底部に位置しており、
前記抜取アセンブリは、抜取箱及びピストンを含み、前記抜取箱が前記気体出口に連通され、前記ピストンが前記抜取箱に摺接され、前記抜取箱に開口が設けられ、前記開口には、気体が前記開口に沿って前記抜取箱から排出できるようにする第一逆止弁が設けられており、前記気体出口には、気体が前記第一箱体に沿って前記抜取箱内に進入できるようにする第二逆止弁が設けられており、
前記動力構造は、ピストンロッドを介して前記ピストンに接続され、
前記第二箱体は、前記液体出口に連通され、
前記摺動板は、前記第一箱体に摺接され、且つ前記摺動板の周囲が前記第一箱体と密封接続され、
前記制御アセンブリは、第一端が前記摺動板に接続された制御ロッドと、前記制御ロッドの第二端に接続され、前記液体出口を開閉させるために摺動される制御ブロックとを含み、
前記連通管は、一端が前記第一箱体に連通され、他端が前記第二箱体に連通されている、ことを特徴とするピストン式連続水素製造反応設備。
【請求項2】
材料交換アセンブリを更に含み、前記材料交換アセンブリは、
前記第二箱体の底部に取り付けられ、頂部に材料受け口が設けられた材料受けプレートと、
環状をなすように配列された複数の材料収容プレートであって、何れも前記材料受けプレートの上方に位置しており、且つ前記材料受け口に対応する前記材料収容プレートが前記材料受け口に連通可能な複数の材料収容プレートと、
前記第二箱体内に位置し、且つ底部には、前記材料収容プレートと連通するための材料出口が設けられた材料貯蔵箱とを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のピストン式連続水素製造反応設備。
【請求項3】
前記材料交換アセンブリは、接続スリーブ及び接続ロッドを更に含み、
前記接続スリーブは、複数の前記材料収容プレートの何れとも接続され、前記接続スリーブと前記第二箱体との間には、前記接続スリーブが第一方向に沿って前記第二箱体に対して回動できるように規制する第一ラチェット及びポール構造が設けられており、前記接続スリーブには、第一螺旋溝が設けられており、
前記接続ロッドの第一端は、前記制御ロッドの第二端に接続され、前記接続ロッドと前記制御ロッドとの間には、前記接続ロッドが前記第一方向に沿って前記制御ロッドに対して回動できるように規制する第二ラチェット及びポール構造が設けられており、前記接続ロッドの第二端には、前記接続ロッドが前記第二箱体の底部に向かって移動する時に前記接続スリーブが複数の前記材料収容プレートを第一方向に沿って回動させることが可能になるように、前記接続スリーブと協働するための第二螺旋溝が設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載のピストン式連続水素製造反応設備。
【請求項4】
前記材料貯蔵箱内には、材料分配ローラが設けられており、前記材料分配ローラは、前記材料貯蔵箱に回動接続され、前記材料分配ローラの回動軸線は、前記接続スリーブの回動軸線に対して垂直であり、前記材料分配ローラには、前記材料分配ローラの軸線方向に沿って延在する材料分配溝が設けられており、材料分配ローラの回動により、前記材料分配溝が前記材料貯蔵箱に進入するか、又は前記材料貯蔵箱から退出し、
前記材料交換アセンブリは、ギアスリーブ及び伝動ギアを更に含み、前記ギアスリーブは、前記接続スリーブに接続され、且つ前記ギアスリーブは、前記接続スリーブに伴って同期回動し、前記伝動ギアは、前記材料分配ローラの回動軸に取り付けられ、且つ前記伝動ギアと前記ギアスリーブとが噛み合う、ことを特徴とする請求項3に記載のピストン式連続水素製造反応設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液圧技術の分野に関し、具体的に、ピストン式連続水素製造反応設備に関する。
【背景技術】
【0002】
水素エネルギーは、クリーンなエネルギー及び高密度のエネルギーキャリアとして大いに注目され、将来の理想的な移動エネルギーであると考えられている。高圧ガスボンベ、金属合金水素貯蔵、ナノカーボン材料等の現在の水素貯蔵技術では、常温常圧で燃料電池に十分な水素を供給することが困難である。したがって、水素貯蔵密度が高く、安全で効率的な水素貯蔵技術及び水素製造方法を見出すことは、水素エネルギーの利用にとって重要な意義がある。
【0003】
従来の水素製造装置は、反応液と被反応物とを反応容器内に直接入れて反応させてから、発生された水素を回収するのが一般的である。このような水素製造装置によって発生された水素が多い場合、過剰な水素はそのまま無駄にされ、発生された水素が少ない場合、水素の量が増やされるように反応物又は被反応物を再び追加すると、過剰な水素も発生され易くなり、水素の無駄に繋がる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の問題を改善するためのピストン式連続水素製造反応設備を提供している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために採用した技術案が、以下の通りである。
上記の目的に基づいて、本発明は、ピストン式連続水素製造反応設備であって、第一箱体、抜取アセンブリ、動力構造、第二箱体、摺動板、制御アセンブリ及び連通管を含み、
前記第一箱体には、液体入口、気体出口及び液体出口が設けられており、前記液体出口は、前記第一箱体の底部に位置しており、
前記抜取アセンブリは、抜取箱及びピストンを含み、前記抜取箱が前記気体出口に連通され、前記ピストンが前記抜取箱に摺接され、前記抜取箱に開口が設けられ、前記開口には、気体が前記開口に沿って前記抜取箱から排出できるようにする第一逆止弁が設けられており、前記気体出口には、気体が前記第一箱体に沿って前記抜取箱内に進入できるようにする第二逆止弁が設けられており、
前記動力構造は、ピストンロッドを介して前記ピストンに接続され、
前記第二箱体は、前記液体出口に連通され、
前記摺動板は、前記第一箱体に摺接され、且つ前記摺動板の周囲が前記第一箱体と密封接続され、
前記制御アセンブリは、第一端が前記摺動板に接続された制御ロッドと、前記制御ロッドの第二端に接続され、前記液体出口を開閉させるために摺動される制御ブロックとを含み、
前記連通管は、一端が前記第一箱体に連通され、他端が前記第二箱体に連通されている、ピストン式連続水素製造反応設備を開示している。
【発明の効果】
【0006】
従来技術に比べて、本発明が奏する有益な効果は、以下の通りである。
本発明が開示したピストン式連続水素製造反応設備は、継続的に水素を発生することができ、抜取アセンブリにピストンが含まれ、このような抜取方式によれば、水素を毎回定量的に抜き取ってから、水素収容器内に注入することを実現できる。一方で、摺動板と制御アセンブリとの協働により、第一箱体及び第二箱体内でも一定の水素が定量的に発生されるため、第一箱体内の安定した气圧が保証されるとともに、水素の無駄が回避される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施例が開示したピストン式連続水素製造反応設備を示した模式図の一例である。
図2】本発明の一実施例が開示した第一箱体及び第二箱体の接続を示した模式図の一例である。
図3】本発明の一実施例が開示した抜取アセンブリを示した模式図の一例である。
図4】本発明の一実施例が開示した制御アセンブリを示した模式図の一例である。
図5】本発明の一実施例が開示した材料交換アセンブリを示した模式図の一例である。
図6】本発明の一実施例が開示した図5の部分拡大図を示したものである。
図7】本発明の一実施例が開示した複数の材料収容プレートを示した平面図の一例である。
図8】本発明の一実施例が開示した材料受けプレートを示した平面図の一例である。
図9】本発明の一実施例が開示した材料貯蔵箱の第一視点からの断面図の一例を示したものである。
図10】本発明の一実施例が開示した材料貯蔵箱の第二視点からの断面図の一例を示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施例:
図1を参照し、本発明の実施例は、ピストン124式連続水素製造反応設備を開示しており、当該設備は、第一箱体110、抜取アセンブリ120、動力構造130、第二箱体140、摺動板150、制御アセンブリ160及び連通管170を含む。第一箱体110は、反応液を収容するためのものであり、第二箱体140は、被反応物を収容するためのものであり、且つ第二箱体140と第一箱体110とが互いに連通される。摺動部材によって制御アセンブリ160が移動される時、反応液を第二箱体140に流入させるか、又はそれを遮断することが可能で、反応液は、第二箱体140に流入した後に被反応物と反応して水素を生成することが可能である。抜取アセンブリ120は、水素を抜き取るためのものであり、抜取アセンブリ120によって水素が抜き取られると、第一箱体110内の气圧が低下し、この時、摺動板150によって制御アセンブリ160が下へ移動され、その後、反応液は、第二箱体140内に進入可能となり、反応液と被反応物とが反応すると、水素が発生されて第一箱体110内の气圧が再び増大し、すると、摺動板150によって制御アセンブリ160が上へ移動され、反応液は、第二箱体140へ流れなくなる。
【0009】
本実施例が開示したピストン124式連続水素製造反応設備は、継続的に水素を発生することができ、抜取アセンブリ120にピストン124が含まれ、このような抜取方式によれば、水素を毎回定量的に抜き取ってから、水素収容器内に注入することが実現できる。一方で、摺動板150と制御アセンブリ160との協働により、第一箱体110及び第二箱体140内でも一定の水素が定量的に発生されるため、第一箱体110内の安定した气圧が保証されるとともに、水素の無駄が回避される。
【0010】
図2を参照し、第一箱体110には、第一空洞体114、液体入口111、気体出口112及び液体出口113が設けられており、液体入口111、気体出口112及び液体出口113は、何れも第一空洞体114に連通され、液体入口111及び気体出口112は、第一箱体110の頂部に位置し、液体出口113は、第一箱体110の底部に位置している。
【0011】
図3を参照し、抜取アセンブリ120は、抜取箱123及びピストン124を含む。抜取箱123は、第一箱体110の頂部に取り付けられ、且つ抜取箱123は、気体出口112を介して第一空洞体114に連通される。抜取箱123に開口125が設けられ、開口125は、ピストン124が内方に摺動して抜き取りを行う時に当該開口125を閉塞してしまうことが回避されるように、抜取箱123における第一箱体110に近い位置にある。当該開口125内には、気体が抜取箱123に沿って外方に流動することのみできるようにする第一逆止弁121が設けられている。気体出口112には、気体が第一空洞体114に沿って抜取箱123内に進入することのみできるようにする第二逆止弁122が設けられている。
【0012】
ピストン124は、抜取箱123に摺接され、ピストン124が抜取箱123に対して摺動する時、第一空洞体114内の水素を抜き出して水素収容器内に送り込むことが可能である。図3を参照し、ピストン124が上へ移動する時、第一空洞体114内の水素は、気体出口112に沿って抜取箱123内に抜き出されることが可能で、ピストン124が下へ移動する時、抜取箱123内の気体は、開口125に沿って水素収容器内に押し込まれる。
【0013】
ピストン124は、動力構造130によって駆動され、動力構造130は、ピストンロッド131を介してピストン124との接続が形成される。本実施例において、動力構造130は、シリンダ、オイルシリンダ又はカム構造等であってもよいが、動力構造130は、ピストン124を抜取箱123内で往復移動可能にすればよい。
【0014】
第一箱体110の頂部に突出部115が設けられ、突出部115には、摺動空洞116及び貫通孔117が設けられている。摺動空洞116は、第一空洞体114に連通され、貫通孔117は、摺動空洞116に連通され、当該貫通孔117は、摺動空洞116において第一空洞体114と離反する端に位置する。摺動板150は、摺動空洞116内に位置し、摺動板150は、突出部115の内壁に摺接され、且つ摺動板150は、突出部115の内壁に密封接続される。図1を参照し、第一空洞体114内の气圧が増大すると、摺動板150は、突出部115に沿って上へ移動し、第一空洞体114内の气圧が低下すると、摺動板150は、突出部115に沿って下へ移動する。
【0015】
図2を参照して、第二箱体140は、第一箱体110の底部に位置し、第二箱体140は、液体出口113を介して第一空洞体114に連通される第二空洞体143を含む。第二箱体140には、材料投入口141及び材料排出口142が設けられており、材料投入口141及び材料排出口142は、何れも第二空洞体143に連通され、材料投入口141及び材料排出口142は、何れも第二箱体140の側壁に位置し、且つ材料投入口141は、材料排出口142の上方に位置している。第二箱体140と第一箱体110との間には、一端が第一箱体110に連通されて他端が第二箱体140に連通される連通管170が更に設けられている。連通管170により、第二空洞体143で発生された水素が第一空洞体114内に流入可能となるため、第一空洞体114と第二空洞体143との气圧が一致するように保たれる。
【0016】
図4を参照して、制御アセンブリ160は、制御ブロック162及び制御ロッド161を含み、制御ブロック162は、第二箱体140と滑合するものであり、制御ブロック162は、第一箱体110と第二箱体140との接続方向に沿って摺動する時、液体出口113を開閉させることが可能である。制御ブロック162にガイド溝163が設けられており、制御ブロック162が第二箱体140の底部に向かって摺動する時、第一空洞体114と第二空洞体143とは、当該ガイド溝163を介して連通されるとともに、ガイド溝163は、反応液が第二箱体140内の被反応物に接触可能になるように、反応液の流動方向を案内可能である。制御ロッド161は、第一端が摺動板150に接続され、第二端が制御ブロック162に接続され、摺動板150は、第一空洞体114内の气圧の変化に起因して摺動する時、制御ブロック162をそれとともに摺動させることが可能である。
【0017】
第一空洞体114内の水素が抜取アセンブリ120によって抜き出されると、第一空洞体114内の气圧が低下し、この時、摺動板150によって制御ブロック162が下へ移動され、すると、液体出口113が開かれ、反応液は、ガイド溝163に沿って第二空洞体143内に流入し、第二空洞体143内の被反応物と反応して水素を生成することが可能となり、生成された水素は、連通管170を介して第一空洞体114内に流入することで、第一空洞体114内の气圧が増大し、摺動板150は、圧力の作用で上へ移動され、その後、制御ブロック162によって液体出口113が再び閉塞され、すると、反応液は、第二空洞体143内に流入しなくなり、第二空洞体143内では、水素の発生もなくなる。抜取アセンブリ120が第一空洞体114内の水素を抜き取っていくにつれて、摺動板150及び制御ブロック162は、上記の挙動を繰り返していく。
【0018】
図5図7及び図8を参照して、材料交換アセンブリ180は、材料受けプレート181、材料貯蔵箱183、接続スリーブ184、接続ロッド185、ギアスリーブ188、伝動ギア189、及び、被反応物を収容するため複数の材料収容プレート182を含む。材料受けプレート181は第二箱体140の底部に取り付けられ、且つ材料受けプレート181は材料排出口142に連通される。材料受けプレート181の頂部に材料受け口1811が設けられており、本実施例において、材料受けプレート181の横断面は円形をなし、材料受け口1811は、扇形をなすように設けられている。
【0019】
複数の材料収容プレート182は、環状をなすように配されており、複数の材料収容プレート182は、何れも材料受けプレート181の上方に位置しており、且つ複数の材料収容プレート182は、何れも材料受けプレート181と滑合するものであり、材料収容プレート182は、材料受けプレート181の軸線に対する材料収容プレート182の回動が可能になるように、材料受けプレート181に対して摺動可能である。本実施例において、材料受けプレート181は、底壁1821及び周壁1822を含み、底壁1821は、扇形をなすように設けられ、周壁1822は、底壁1821の周方向に沿って設けられ、且つ底壁1821の前端が周壁1822に回動接続されており、底壁1821は、材料受けプレート181の径方向に沿って周壁1822に対して回動する。複数の材料収容プレート182が同時に回動する時、材料受け口1811の上方まで回動した材料収容プレート182の底壁1821は、その自重と反応後の残渣の重力との作用で下へ回動して傾斜することで、残渣が材料受けプレート181内に注がれる。その後、材料収容プレート182が回動を続けると、底壁1821は、材料受け口1811の側縁に接触した後、再び上へ回動して、周壁1822との間で、被反応物及び反応液を収容可能な空洞体を形成する。
【0020】
図1図9及び図10を参照し、材料貯蔵箱183は、第二箱体140内に取り付けられ、材料貯蔵箱183の頂部が材料投入口141に連通され、被反応物は、当該材料投入口141を介して材料貯蔵箱183内に予め貯められることが可能である。材料貯蔵箱183の底部に材料分配ローラ1831が設けられており、材料分配ローラ1831は、材料貯蔵箱183に回動接続され、且つ材料分配ローラ1831の回動軸線が接続スリーブ184の回動軸線に対して垂直である。材料分配ローラ1831には、複数の材料分配溝1832が設けられており、材料分配溝1832は、材料分配ローラ1831の軸線に沿って延在し、複数の材料分配溝1832は、材料分配ローラ1831の周方向に沿って間隔を空けて設けられており、材料分配ローラ1831の回動により、材料分配溝1832は、材料貯蔵箱183に進入するか、又は材料貯蔵箱183から退出する。材料分配ローラ1831が材料貯蔵箱183に対して回動すると、材料分配溝1832内に位置する被反応物は、材料貯蔵箱183の下方に位置する材料収容プレート182内に落下可能となる。材料分配溝1832が材料貯蔵箱183に進入すると、材料貯蔵箱183内の被反応物は、当該材料分配溝1832内に充填されることが可能となり、材料分配溝1832が材料貯蔵箱183から退出すると、材料分配溝1832上の被反応物は、その自重の作用で、下方の材料収容プレート182内に落下する。
【0021】
図5及び図6を参照して、接続スリーブ184及び接続ロッド185は、制御ロッド161と複数の材料収容プレート182との伝動用の伝動構造を構成し、ギアスリーブ188及び伝動ギア189は、接続スリーブ184と材料分配ローラ1831との伝動用である。複数の材料分配プレートは、接続スリーブ184の周方向に沿って順次に設けられ、且つ複数の材料分配プレートは、何れも接続スリーブ184とともに回動可能である。接続スリーブ184の内円周には、第一螺旋溝が設けられ、接続ロッド185の外円周には、当該第一螺旋溝と協働するための第二螺旋溝が設けられており、接続ロッド185が接続スリーブ184に挿入された後、接続ロッド185が下へ移動を続けると、第一螺旋溝と第二螺旋溝との協働により、接続スリーブ184は、第一方向に沿って回動可能となる。接続スリーブ184における接続ロッド185と離反する端は、第一ラチェット及びポール構造186を介して第二箱体140の底部に接続され、第一ラチェット及びポール構造186は、接続スリーブ184が第一方向に沿って第二箱体140に対して回動することのみできるように規制するものである。接続ロッド185における接続スリーブ184と離反する端は、制御ロッド161の第二端に回動接続され、且つ接続ロッド185と制御ロッド161との間には、第二ラチェット及びポール構造187が設けられており、第二ラチェット及びポール構造187は、接続ロッド185が第一方向に沿って制御ロッド161に対して回動することのみできるように規制するものである。
【0022】
制御ロッド161によって接続ロッド185が下へ移動される時、接続ロッド185は、第二ラチェット及びポール構造187の規制により、第二方向に沿って移動できないため、この時、接続スリーブ184は、複数の材料収容プレート182を第一方向に沿って回動させることが可能であり、制御ロッド161によって接続ロッド185が上へ移動される時、接続スリーブ184は、第一ラチェット及びポールの規制により、第二方向に沿って回動できないため、この時、接続ロッド185は、第一方向に沿って回動する。
【0023】
図8を参照し、説明すべきなのは、本実施例において、図8における反時計回りを第一方向とし、図8におけるの時計回りを第二方向とする。
【0024】
ギアスリーブ188は、接続スリーブ184に接続され、ギアスリーブ188は、接続スリーブ184と同軸に設けられ、且つギアスリーブ188は、接続スリーブ184に伴って同期回動する。伝動ギア189は、材料分配ローラ1831の回動軸に取り付けられ、材料分配ローラ1831は、伝動ギア189に伴って同期回動可能であり、且つ伝動ギア189とギアスリーブ188とが噛み合う。伝動ギア189とギアスリーブ188とは、ギアスリーブ188が接続ロッド185の軸線方向に沿って回動する時に伝動ギア189及び材料分配ローラ1831を接続ロッド185の軸線に対して垂直な方向に沿って回動させることができるように、ベベルギヤの形で噛み合う。
【0025】
伝動ギア189とギアスリーブ188との噛み合い比を調整することにより、材料分配ローラ1831の回動角度を制御できるため、制御ロッド161を上下に1回摺動すると、ちょうど1つだけの、又はいくつかの材料分配溝1832は、材料貯蔵箱183から退出した範囲にまで完全に回動される。
【符号の説明】
【0026】
110-第一箱体、111-液体入口、112-気体出口、113-液体出口、114-第一空洞体、115-突出部、116-摺動空洞、117-貫通孔、120-抜取アセンブリ、121-第一逆止弁、122-第二逆止弁、123-抜取箱、124-ピストン、125-開口、130-動力構造、131-ピストンロッド、140-第二箱体、141-材料投入口、142-材料排出口、143-第二空洞体、150-摺動板、160-制御アセンブリ、161-制御ロッド、162-制御ブロック、163-ガイド溝、170-連通管、180-材料交換アセンブリ、181-材料受けプレート、1811-材料受け口、182-材料収容プレート、1821-底壁、1822-周壁、183-材料貯蔵箱、1831-材料分配ローラ、1832-材料分配溝、184-接続スリーブ、185-接続ロッド、186-第一ラチェット及びポール構造、187-第二ラチェット及びポール構造、188-ギアスリーブ、189-伝動ギア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10