(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023092558
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および、プログラム
(51)【国際特許分類】
H04Q 9/00 20060101AFI20230627BHJP
H04L 12/28 20060101ALI20230627BHJP
H04W 76/11 20180101ALI20230627BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20230627BHJP
【FI】
H04Q9/00 331A
H04L12/28 500G
H04W76/11
H04W84/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021207665
(22)【出願日】2021-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】横田 智大
【テーマコード(参考)】
5K048
5K067
【Fターム(参考)】
5K048BA03
5K048BA08
5K048DB01
5K048DC01
5K048FB15
5K048FB16
5K067AA21
5K067DD11
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
【課題】無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行う。
【解決手段】端末10は、複数の通信モジュールのうちから選択される一の通信モジュールを有する機器の外観の特徴であって、上記一の通信モジュールに対応付けられた特徴を示す特徴情報をユーザから受け付ける受付部11と、上記一の通信モジュールに対応付けられた無線識別情報を機器から受信する通信部13と、受付部11が受け付けた特徴情報に示される特徴に対応付けられた上記一の通信モジュールを示す第一情報が、通信部13が受信した無線識別情報に対応付けられた上記一の通信モジュールを示す第二情報と一致するか否かを判定し、一致しないと判定した場合に、第二情報に示される上記一の通信モジュールに関する設定処理を実行する処理部14とを備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の通信モジュールのうちから選択される一の通信モジュールを有する機器の外観の特徴であって、前記一の通信モジュールに対応付けられた特徴を示す特徴情報をユーザから受け付ける受付部と、
前記一の通信モジュールに対応付けられた無線識別情報を前記機器から受信する通信部と、
前記受付部が受け付けた前記特徴情報に示される特徴に対応付けられた前記一の通信モジュールを示す第一情報が、前記通信部が受信した前記無線識別情報に対応付けられた前記一の通信モジュールを示す第二情報と一致するか否かを判定し、一致しないと判定した場合に、前記第二情報に示される前記一の通信モジュールに関する設定処理を実行する処理部とを備える
情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、さらに、
前記受付部が前記特徴情報を受け付けた場合に、前記機器に前記無線識別情報を送信させる操作であって、前記機器に対する操作をユーザに案内する第一案内情報を提示する第一提示部を備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第一提示部は、前記第一情報に示される前記一の通信モジュールを有する前記機器の外観の少なくとも一部を含む案内画像を、前記第一案内情報として提示する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記通信部は、前記第一提示部が前記案内画像を提示した後に、前記機器から前記無線識別情報を受信するのを待つ受信待ち状態に遷移する
請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理装置は、さらに、
前記機器がコードを用いた設定処理に対応している場合には、前記情報処理装置による前記コードの読み取りをユーザに案内する案内情報を提示する第二提示部を備える
請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記処理部は、さらに、
前記コードを読み取り、読み取った前記コードを用いた設定処理を実行する
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記複数の通信モジュールは、第一通信モジュールと、前記第一通信モジュールよりセキュリティ強度が高い通信を行う第二通信モジュールとを含み、
前記機器の外観の特徴は、前記機器が有する操作ボタンの色の特徴を含む
請求項1~6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記機器は、機器本体と、前記機器本体へ無線で信号を送信するリモコンとを含み、
前記機器の外観の特徴は、前記機器のリモコンの外観の特徴を含む
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記機器が前記第二通信モジュールを有する場合、前記機器がコードを用いた設定処理に対応している
請求項7または8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記無線識別情報は、Wi-FiのSSIDを含む
請求項1~9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記処理部は、前記第一情報が前記第二情報と一致すると判定した場合に、前記第一情報に示される前記一の通信モジュールに関する設定処理を実行する
請求項1~10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
複数の通信モジュールのうちから選択される一の通信モジュールを有する機器の外観の特徴であって、前記一の通信モジュールに対応付けられた特徴を示す特徴情報をユーザから受け付け、
前記一の通信モジュールに対応付けられた無線識別情報を前記機器から受信し、
受け付けた前記特徴情報に示される特徴に対応付けられた前記一の通信モジュールを示す第一情報が、受信した前記無線識別情報に対応付けられた前記一の通信モジュールを示す第二情報と一致するか否かを判定し、一致しないと判定した場合に、前記第二情報に示される前記一の通信モジュールに関する設定処理を実行する
情報処理方法。
【請求項13】
請求項12に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
印刷装置等がソフトウェアAP(アクセスポイント)を起動し、ソフトウェアAPを使用した無線通信で情報端末(単に端末とも記載)と連携して初期設定を行う技術がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、初期設定などの設定処理を行う対象である機器の選定をユーザが間違えることがあり得る。その場合、機器の設定処理が適切になされないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行う情報処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、複数の通信モジュールのうちから選択される一の通信モジュールを有する機器の外観の特徴であって、前記一の通信モジュールに対応付けられた特徴を示す特徴情報をユーザから受け付ける受付部と、前記一の通信モジュールに対応付けられた無線識別情報を前記機器から受信する通信部と、前記受付部が受け付けた前記特徴情報に示される特徴に対応付けられた前記一の通信モジュールを示す第一情報が、前記通信部が受信した前記無線識別情報に対応付けられた前記一の通信モジュールを示す第二情報と一致するか否かを判定し、一致しないと判定した場合に、前記第二情報に示される前記一の通信モジュールに関する設定処理を実行する処理部とを備える情報処理装置である。
【0007】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の情報処理装置は、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、機器の設定処理の様子を示す説明図である。
【
図2】
図2は、実施の形態における空気調和機の設定処理の様子を示す説明図である。
【
図3】
図3は、実施の形態における空気調和機のリモコンの操作ボタンの色と、空気調和機が備える通信モジュールのバージョンとの対応を示す対応情報を示す説明図である。
【
図4】
図4は、実施の形態における空気調和機が送信するビーコンに含まれるSSIDを示す説明図である。
【
図5】
図5は、実施の形態における端末の機能を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、実施の形態における案内画像の第一例を示す説明図である。
【
図7】
図7は、実施の形態における案内画像の第二例を示す説明図である。
【
図8】
図8は、実施の形態における案内画像の第三例を示す説明図である。
【
図9】
図9は、実施の形態における端末の処理を示すフロー図である。
【
図10】
図10は、実施の形態の変形例における電子レンジの設定処理の様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(本発明の基礎となった知見)
本発明者は、「背景技術」の欄において記載した、機器の初期設定に関する技術について、以下の問題が生じることを見出した。
【0011】
機器がソフトウェアAPを起動し、ソフトウェアAPを使用した無線通信を用いて端末と機器とが連携して機器の初期設定を行う技術がある(特許文献1参照)。
【0012】
機器の初期設定等の設定処理において、機器に対するユーザの操作を案内する案内画像を、端末の画面上に表示することがある。案内画像を視認したユーザは、機器に対して行うべき操作を容易に理解することができ、機器の設定処理が適切になされ得る。適切な案内画像を表示するためには、設定の対象である機器を特定する特定情報が必要である。
【0013】
機器を特定する特定情報を取得する方法の例は、特定情報、または、特定情報に対応付けられた何らかの情報(例えば、当該機器の外観の特徴であって、当該機器を一意に特定できる情報)(特定情報等と記載)の入力をユーザから受けることである。
【0014】
しかしながら、特定情報等をユーザが間違えて入力することがある。その場合、機器の初期設定などの設定処理が適切になされないという問題がある。
【0015】
また、機器が、機器本体とリモコンとを含んで構成されることがある。例えば、空気調和機またはテレビジョン受像機などが上記機器に該当する。この場合、機器本体と、当該機器本体を制御するために用意されているリモコンとが1対1に対応することが想定される。このような、機器本体とリモコンとを「ペア」と表現する。
【0016】
この場合、機器本体とリモコンとのペアをユーザが誤認することがあり得る。このことについて
図1を参照しながら説明する。
【0017】
【0018】
【0019】
機器Aは、機器本体A1とリモコンA2とを含んで構成される。機器本体A1とペアになっているリモコンA2は、機器本体A1が有するさまざまな機能を制御することができる。
【0020】
機器Bは、機器本体B1とリモコンB2とを含んで構成される。機器本体B1とペアになっているリモコンB2は、機器本体B1が有するさまざまな機能を制御することができる。
【0021】
リモコンA2は、機器本体B1とペアになっていないので、原則、機器本体B1が有するさまざまな機能を制御することができない。
【0022】
ただし、リモコンA2は、例外的に、機器本体B1が有する機能のうち、機器本体A1と機器本体B1とに共通する機能を制御できることがある。上記の共通する機能は、例えば、機器の電源をオンにする機能、機器が空気調和機である場合に冷房または暖房などの動作モードを切り替える機能などが含まれ得る。
【0023】
この状況において、機器本体B1がソフトウェアAPを起動し、ソフトウェアAPを使用した無線通信を用いて端末Tと機器本体B1とが連携して機器本体B1の設定処理を行うことが想定される。また、ユーザUは、リモコンA2を、機器本体B1のリモコンB2であると誤認しながら、リモコンA2と端末Tを用いて機器本体B1の設定処理を行おうと考えることが想定される。機器を特定する特定情報等は、例えばリモコンの操作ボタンの色であり、この場合を例として説明する。
【0024】
この場合、ユーザUは、機器本体B1の設定処理に際して、機器本体B1を特定する特定情報として正しくはリモコンB2の操作ボタンB3の色を入力すべきところ、リモコンA2の操作ボタンA3の色を入力してしまう。すると、端末Tには、機器本体A1の設定を案内する案内情報が表示されてしまい、言い換えれば、機器本体B1の設定を案内する案内情報が表示されない。その結果、ユーザUが機器本体B1の設定処理の操作を知ることができず、機器本体B1の設定処理が適切になされないという問題につながる。
【0025】
このような問題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、複数の通信モジュールのうちから選択される一の通信モジュールを有する機器の外観の特徴であって、前記一の通信モジュールに対応付けられた特徴を示す特徴情報をユーザから受け付ける受付部と、前記一の通信モジュールに対応付けられた無線識別情報を前記機器から受信する通信部と、前記受付部が受け付けた前記特徴情報に示される特徴に対応付けられた前記一の通信モジュールを示す第一情報が、前記通信部が受信した前記無線識別情報に対応付けられた前記一の通信モジュールを示す第二情報と一致するか否かを判定し、一致しないと判定した場合に、前記第二情報に示される前記一の通信モジュールに関する設定処理を実行する処理部とを備える情報処理装置である。
【0026】
上記態様によれば、情報処理装置は、ユーザの判断に基づく第一情報と、機器が送信した情報に基づく第二情報とが一致しない場合に、機器が送信した情報に基づく第二情報を用いて設定処理を実行するので、機器の設定処理を適切に行うことができる。第一情報と第二情報との不一致が、仮にユーザの誤判断(機器の特徴の見間違いまたは勘違いなど)によるものであった場合には、その誤判断の影響を排除して、適切に機器の設定処理を行うことができる。よって、情報処理装置は、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0027】
例えば、前記情報処理装置は、さらに、前記受付部が前記特徴情報を受け付けた場合に、前記機器に前記無線識別情報を送信させる操作であって、前記機器に対する操作をユーザに案内する第一案内情報を提示する第一提示部を備えてもよい。
【0028】
上記態様によれば、情報処理装置は、提示した第一案内情報によってユーザによる操作を促し、機器に無線識別情報を送信させることに寄与する。よって、機器が無線識別情報を送信していない状態から開始する場合であっても、情報処理装置は、機器に無線識別情報を送信させることで、機器の設定処理を適切に行うことができる。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0029】
例えば、前記第一提示部は、前記第一情報に示される前記一の通信モジュールを有する前記機器の外観の少なくとも一部を含む案内画像を、前記第一案内情報として提示してもよい。
【0030】
上記態様によれば、情報処理装置は、機器の外観の少なくとも一部を含んでいる第一案内情報を提示するので、ユーザが機器に行うべき操作の内容をより容易にユーザに把握させることができる。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0031】
例えば、前記通信部は、前記第一提示部が前記案内画像を提示した後に、前記機器から前記無線識別情報を受信するのを待つ受信待ち状態に遷移してもよい。
【0032】
上記態様によれば、情報処理装置は、第一案内情報を提示した後に無線識別情報の受信待ち状態に遷移するので、受信待ち状態でない状態から開始する場合であっても、無線識別情報を受信することができる。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0033】
例えば、前記情報処理装置は、さらに、前記機器がコードを用いた設定処理に対応している場合には、前記情報処理装置による前記コードの読み取りをユーザに案内する案内情報を提示する第二提示部を備えてもよい。
【0034】
上記態様によれば、情報処理装置は、第二案内情報を提示することで、ユーザに、コードの読み取りを促す。これにより、コードを用いた設定処理により、設定処理において必要とされ得るユーザによる操作の負担を軽減することに寄与し得る。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0035】
例えば、前記処理部は、さらに、前記コードを読み取り、読み取った前記コードを用いた設定処理を実行してもよい。
【0036】
上記態様によれば、情報処理装置は、第二案内情報を提示することでなされるコードの読み取りに基づいて、コードを用いた機器の設定処理を行う。コードを用いることで、設定処理において必要とされ得るユーザによる操作の負担を軽減することに寄与し得る。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0037】
例えば、前記複数の通信モジュールは、第一通信モジュールと、前記第一通信モジュールよりセキュリティ強度が高い通信を行う第二通信モジュールとを含み、前記機器の外観の特徴は、前記機器が有する操作ボタンの色の特徴を含んでもよい。
【0038】
上記態様によれば、情報処理装置は、機器が有する操作ボタンの色の特徴の入力をユーザから受け付け、機器が備える通信モジュールのセキュリティ強度に応じて異なる設定処理を行うことができる。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0039】
例えば、前記機器は、機器本体と、前記機器本体へ無線で信号を送信するリモコンとを含み、前記機器の外観の特徴は、前記機器のリモコンの外観の特徴を含んでもよい。
【0040】
上記態様によれば、情報処理装置は、機器が機器本体とリモコンとを含んで構成される場合に、リモコンの外観の特徴の入力をユーザから受け付け、機器が備える通信モジュールのセキュリティ強度に応じて異なる設定処理を行うことができる。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0041】
例えば、前記機器が前記第二通信モジュールを有する場合、前記機器がコードを用いた設定処理に対応していてもよい。
【0042】
上記態様によれば、情報処理装置は、第一通信モジュールよりセキュリティ強度が高い第二通信モジュールの設定処理において、コードを用いた機器の設定処理を行う。コードを用いることで、設定処理において必要とされ得るユーザによる操作の負担を軽減することに寄与し得る。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0043】
例えば、前記無線識別情報は、Wi-FiのSSIDを含んでもよい。
【0044】
上記態様によれば、情報処理装置は、無線識別情報としてWi-Fi(登録商標)のSSIDを用いることで、より容易に無線識別情報を受信して、通信モジュールの設定処理を行うことができる。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0045】
例えば、前記処理部は、前記第一情報が前記第二情報と一致すると判定した場合に、前記第一情報に示される前記一の通信モジュールに関する設定処理を実行してもよい。
【0046】
上記態様によれば、情報処理装置は、ユーザの判断に基づく第一情報と、機器が送信した情報に基づく第二情報とが一致する場合に、設定処理を、ユーザの判断に基づくほうを採用して実行するので、機器の設定処理を適切に行うことができる。よって、情報処理装置は、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0047】
また、本発明の一態様に係る情報処理方法は、複数の通信モジュールのうちから選択される一の通信モジュールを有する機器の外観の特徴であって、前記一の通信モジュールに対応付けられた特徴を示す特徴情報をユーザから受け付け、前記一の通信モジュールに対応付けられた無線識別情報を前記機器から受信し、受け付けた前記特徴情報に示される特徴に対応付けられた前記一の通信モジュールを示す第一情報が、受信した前記無線識別情報に対応付けられた前記一の通信モジュールを示す第二情報と一致するか否かを判定し、一致しないと判定した場合に、前記第二情報に示される前記一の通信モジュールに関する設定処理を実行する情報処理方法である。
【0048】
上記態様によれば、上記情報処理装置と同様の効果を奏する。
【0049】
また、本発明の一態様に係るプログラムは、上記の情報処理方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
【0050】
上記態様によれば、上記情報処理装置と同様の効果を奏する。
【0051】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたは記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0052】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0053】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0054】
(実施の形態)
本実施の形態において、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行う情報処理装置などについて説明する。
【0055】
本実施の形態において、端末10を用いた、機器の設定処理を説明する。機器の例は、空気調和機20である。設定処理は、例えば、機器がユーザUの使用環境に配置された後に、その使用環境に応じた設定値を機器に設定する処理(いわゆる初期設定)を含み得る。
【0056】
図2は、本実施の形態における空気調和機20の設定処理の様子を示す説明図である。
図3は、本実施の形態における空気調和機20のリモコン5の操作ボタン6の色と、空気調和機20が備える通信モジュールのバージョンとの対応を示す対応情報を示す説明図である。
図4は、本実施の形態における空気調和機20が送信するビーコンに含まれるSSIDを示す説明図である。これらの図を参照しながら、空気調和機20の設定処理について説明する。
【0057】
図2に示される空気調和機20は、機器本体に相当し、機器本体を制御するためにリモコン5を備える。「機器」という用語は、空気調和機20とリモコン5とを含み得る。よって、空気調和機20に対する操作、という場合、リモコン5に対する操作も含まれる。同様に、空気調和機20の外観、という場合、リモコン5の外観も含まれる。
【0058】
空気調和機20は、ソフトウェアAPの機能を有する。空気調和機20は、ソフトウェアAPを使用して端末10と無線通信を行いながら、端末10による設定処理を受ける。
【0059】
空気調和機20は、複数の通信モジュールのうちから選択される一の通信モジュールを有している。複数の通信モジュールは、例えば、当該通信モジュールが行う無線通信のセキュリティ強度が異なる。複数の通信モジュールは、例えば、第一通信モジュールと、第一通信モジュールよりセキュリティ強度が高い通信を行う第二通信モジュールとを含む。
【0060】
空気調和機20が備える通信モジュールを特定する特定情報として、リモコン5が有する操作ボタン6の色が用いられる。空気調和機20が備えるリモコン5の操作ボタン6の色と、空気調和機20が備える通信モジュールのバージョンは、予め対応付けられている。例えば、リモコン5の操作ボタン6の色としての白色と、通信モジュールのバージョン1とが対応付けられており、また、リモコン5の操作ボタン6の色としての青色と、通信モジュールのバージョン2とが対応付けられている(
図3参照)。なお、上記特定情報として、空気調和機20が備える操作ボタン6の形状もしくは配置、または、操作ボタン6に付されている文字もしくは模様なども用いられ得る。
【0061】
また、空気調和機20は、ソフトウェアAPの機能により、無線識別情報を無線で送信する。上記無線識別情報は、例えばWi-Fiの通信規格(IEEE802.11a、b、g、n等)に従う識別情報(SSID(Service Set Identifier)等)である。上記無線識別情報は、空気調和機20が起動しているソフトウェアAPが繰り返し送信するビーコン信号に含まれる。空気調和機20が送信する無線識別情報と、空気調和機20が備える通信モジュールのバージョンは、予め対応付けられている。例えば、SSIDとしての「AC-A」と、通信モジュールのバージョン1とが対応付けられており、また、SSIDとしての「AC-B」と、通信モジュールのバージョン2とが対応付けられている(
図4参照)。
【0062】
空気調和機20の外観は、当該空気調和機20が備えている通信モジュールに応じて異なるが、空気調和機20がどの通信モジュールを備えているかは、空気調和機20の外観からは分からないとする。ユーザUは、空気調和機20が複数の通信モジュールのうちのどの通信モジュールを備えているかを、空気調和機20の外観から直接的に知ることができず、空気調和機20を特定する特定情報に基づいて間接的に知ることができる。
【0063】
端末10は、空気調和機20と無線通信をしながら、空気調和機20の設定処理を行う機能を有する情報処理装置である。端末10は、携帯型の情報端末であり、例えばスマートフォンまたはタブレット端末である。上記機能は、スマートフォン上で動作するアプリケーションソフトウェア(いわゆるアプリ)として実現されてもよい。
【0064】
ユーザUは、端末10を操作しながら空気調和機20の設定処理を進めようとしている。空気調和機20の設定処理において、ユーザUは、空気調和機20を特定する特定情報として、リモコン5が有する操作ボタン6の色を端末10に入力する。また、ユーザUは、端末10の表示画面に表示される案内情報を視認し、案内情報を参考にして空気調和機20のリモコン5を操作する。
【0065】
図5は、本実施の形態における端末10の機能を示すブロック図である。
【0066】
図5に示されるように、端末10は、機能部として、受付部11と、提示部12と、通信部13と、処理部14とを備える。
【0067】
受付部11は、特徴情報をユーザUから受け付ける機能部である。受付部11が受け付ける特徴情報は、空気調和機20の外観の特徴であって、空気調和機20が備える通信モジュールに対応付けられた特徴を示している。空気調和機20のように、機器が機器本体とリモコンとを含んで構成される機器においては、リモコンの外観の特徴を、空気調和機20の外観の特徴として扱ってよく、ここでは、空気調和機20の外観の特徴としてリモコンの操作ボタンの色の特徴を用いる場合を例として説明する。
【0068】
受付部11は、例えば、端末10が備える表示画面に対するユーザUのタッチ操作を受け付けるタッチパネルと、タッチパネルが受け付けたタッチ操作に基づいて、メモリを用いて情報処理を行うプロセッサ(例えばCPU(Central Processing Unit)、以下同様)により実現され得る。なお、タッチパネルの代わりに、ボタンまたはマウス等が用いられてもよい。
【0069】
提示部12は、案内情報を提示する機能部である。より具体的には、提示部12は、受付部11が特徴情報を受け付けた場合に、空気調和機20に無線識別情報を送信させる操作であって、空気調和機20に対する操作(より特定的にはリモコン5に対する操作)をユーザUに案内する案内情報を提示する。案内情報は、例えば、案内情報を示す画像である案内画像であり、この場合を例として説明するがこれに限られない。
【0070】
上記案内画像には、受付部11が受け付けた特徴情報に示される特徴に対応付けられた通信モジュールを有する空気調和機20の外観(より特定的にはリモコン5の外観)の少なくとも一部が含まれていてもよい。案内画像に含まれる空気調和機20の外観の少なくとも一部は、空気調和機20の外観のうち、通信モジュールに応じて外観が異なる部分を含み得る。上記機能を実現する機能部を第一提示部ともいい、上記案内画像を第一案内画像ともいう。
【0071】
提示部12は、例えば、端末10が備える表示画面と、表示画面に表示する内容を制御するプロセッサにより実現され得る。
【0072】
通信部13は、無線通信を行う機能部である。通信部13は、空気調和機20が送信する無線識別情報を受信する。上記無線識別情報は、空気調和機20が有する通信モジュールに予め対応付けられている。上記無線識別情報は、例えばWi-Fiの通信規格(IEEE802.11a、b、g、n等)に従う識別情報であるSSID(Service Set Identifier)である。上記無線識別情報は、空気調和機20が起動しているソフトウェアAPが繰り返し送信するビーコン信号に含まれる。通信部13は、例えば、無線通信の信号を送受信するアンテナおよび無線回路と、無線通信を制御するプロセッサにより実現され得る。
【0073】
通信部13は、例えば、提示部12が第一案内画像を提示した後に、空気調和機20から無線識別情報を受信するのを待つ受信待ち状態に遷移する。なお、通信部13は、これに限られず、提示部12が第一案内画像を提示するより前から上記受信待ち状態であってもよい。具体的には、通信部13は、端末10が起動したときから受信待ち状態であってもよい。
【0074】
処理部14は、空気調和機20の設定処理を実行する機能部である。空気調和機20の設定処理には、空気調和機20が有する通信モジュールに関する設定処理が含まれる。通信モジュールに関する設定処理は、例えば通信モジュールの接続先であるAPのIPアドレスの設定などを含む。通信モジュールの接続先であるAPは、例えば、住居で使用される場合には、その住居内で使用されているWi-FiのAPである。
【0075】
処理部14は、受付部11が受け付けた特徴情報に示される特徴に対応付けられた通信モジュールを示す情報(第一情報に相当)が、通信部13が受信した無線識別情報に対応付けられた通信モジュールを示す情報(第二情報に相当)と一致するか否かを判定する。そして、処理部14は、第一情報が第二情報と一致すると判定した場合に、第一情報に示される通信モジュールに関する設定処理を実行する。また、処理部14は、第一情報が第二情報と一致しないと判定した場合に、第二情報に示される通信モジュールに関する設定処理を実行する。上記設定処理は、空気調和機20の設定処理の一部であってよい。
【0076】
処理部14は、特徴情報に示される特徴である、リモコン5の操作ボタン6の色と、通信モジュールの種別とを対応付けた対応情報(例えば
図3参照)を有している。また、処理部14は、空気調和機20が送信する無線識別情報であるSSIDと、通信モジュールの種別とを対応付けた対応情報(例えば
図4参照)を有している。処理部14は、上記の対応情報を用いて、上記判定を行う。なお、処理部14が有している上記の対応情報の形式は、どのようなものであってもよく、
図3または
図4のように対応テーブルとして有していてもよいし、上記対応情報をコンピュータプログラムとして表現したプログラムコードとして有していてもよい。
【0077】
例えば、受付部11が受け付けた色が白色であり、通信部13が受信したSSIDがAC-Aである場合、第一情報および第二情報がともにバージョン1を示しているので、処理部14は、第一情報と第二情報とが一致すると判定する。
【0078】
例えば、受付部11が受け付けた色が白色であり、通信部13が受信したSSIDがAC-Bである場合、第一情報がバージョン1を示し、第二情報がバージョン2を示しているので、処理部14は、第一情報と第二情報とが一致しないと判定する。
【0079】
なお、提示部12は、空気調和機20がコードを用いた設定処理に対応している場合には、端末10によるコードの読み取りをユーザUに案内する案内情報(第二案内情報に相当)を提示する。上記コードは、設定用の情報コードであり、より具体的には二次元コードであり、例えばQRコード(登録商標)であり得る。上記コードは、設定処理に関する設定値、または、設定処理に関する設定値を含むウェブサイトのURLを示すQRコードであり得る。ここでは、コードがQRコードである場合を例として説明する。
【0080】
空気調和機20がQRコードを用いた設定処理に対応しているのは、例えば、空気調和機20が第二通信モジュールを有する場合である。提示部12が提示した、コードの読み取りを案内する案内情報を視認したユーザUは、端末10を用いてコードの読み取りを試みることが想定される。このとき、処理部14は、ユーザUによる操作に基づいてコードを読み取り、読み取ったコードを用いた設定処理を実行する。
【0081】
以降において、案内画像について説明する。
【0082】
図6は、本実施の形態における案内画像の第一例である画像30を示す説明図である。
図6に示される画像30は、端末10の表示画面に表示される画像であって、リモコン5の操作ボタン6の色の入力をユーザUに案内する画像の例である。
【0083】
画像30は、画像31と、メッセージ32と、ボタン33および34とを含む。
【0084】
画像31は、リモコン5の外観を示す画像である。画像31において、リモコン5が有する操作ボタン6は、操作ボタンCとして示されている。画像31は、バージョン1の空気調和機20とペアであるリモコンと、バージョン2の空気調和機20とペアであるリモコンとのどちらにもユーザUに認識され得る画像であってよい。上記の両リモコンのどちらにもユーザUに認識され得る画像は、例えば、両リモコンの外観上の差異が認識されないように画像処理が施された画像であり、両リモコンの外観上の差異がある部分の詳細な描画を省略した画像である、ともいえる。
【0085】
なお、上記の両リモコンに大きな差異がない場合、画像31は、バージョン1の空気調和機20とペアであるリモコンの外観を示す画像であってもよいし、バージョン2の空気調和機20とペアであるリモコンの外観を示す画像であってもよい。
【0086】
メッセージ32は、リモコン5が有する操作ボタン6の色の入力をユーザUに促すメッセージである。メッセージ32は、例えば「リモコンの操作ボタンCの色を確認してください」というように、操作ボタン6の色を確認することをユーザに促すメッセージである。操作ボタン6の色を確認したユーザUは、ボタン33または34を用いて操作ボタン6の色を入力することが想定される。
【0087】
ボタン33は、操作ボタン6の色についてのユーザUの入力を受けるボタンである。ボタン33は、操作ボタン6の色が白色であることの入力を受ける。
【0088】
ボタン34は、操作ボタン6の色についてのユーザUの入力を受けるボタンである。ボタン34は、操作ボタン6の色が青色であることの入力を受ける。
【0089】
端末10は、ボタン33または34がユーザUにより操作された場合に、リモコン5の操作ボタン6の色に応じて異なる設定処理を実行する。端末10は、対応情報(
図3参照)に基づいて、操作ボタン6の色が白色である場合には、バージョン1の通信モジュールの設定を行う設定処理を実行し、操作ボタン6の色が青色である場合には、バージョン2の通信モジュールの設定を行う設定処理を実行する。
【0090】
図7は、本実施の形態における案内画像の第二例である画像40を示す説明図である。
図7に示される画像40は、バージョン1の通信モジュールを備える空気調和機20の設定処理に用いられる画像の例である。
【0091】
画像40は、操作情報41と、画像42と、ボタン43とを含む。
【0092】
操作情報41は、ユーザUが行うべき操作を示す情報である。例えば、操作情報41は、ユーザUが操作すべき操作ボタンと、その操作ボタンに行うべき操作の態様とを示す。操作の態様は、例えば、操作の行為(押す、タップする、移動またはドラッグするなど)、操作の回数、または、操作にかける時間などを含む。操作情報41は、具体的には、「操作ボタンD4を押してください。」という情報である。なお、操作情報41に、操作の態様を含めて、「操作ボタンD5を短く押してください。」、または、「操作ボタンD6を5秒間押してください。」のようにしてもよい。
【0093】
画像42は、リモコン5の外観を示す画像である。画像42において、リモコン5が有する操作ボタン6として、操作ボタンD1、D2、D3、D4、D5およびD6が示されている。画像42は、バージョン1の通信モジュールを備える空気調和機20とペアであるリモコン5の外観を示す画像である。
【0094】
ボタン43は、次の操作に移るための操作の入力をユーザUから受けるボタンである。ボタン43は、操作情報41に続く操作がある場合に表示され、ボタン43が操作されると操作情報41に続く操作を案内する案内画像が表示される。
【0095】
図8は、本実施の形態における案内画像の第三例である画像50を示す説明図である。
図8に示される画像50は、バージョン2の通信モジュールを備える空気調和機20の設定処理に用いられる画像の例である。
【0096】
画像50は、操作情報51と、画像52と、ボタン53とを含む。
【0097】
操作情報51は、ユーザUが行うべき操作を示す情報である。操作情報51は、操作情報41と同様に、ユーザUが行うべき操作を示しているが、その内容は、バージョン2の通信モジュールを備える空気調和機20の設定に関するものであり、操作情報41に示される内容とは異なる。
【0098】
例えば、操作情報51は、操作情報41と同様に、ユーザUが操作すべき操作ボタンと、その操作ボタンに行うべき操作の態様とを示す。操作情報51は、具体的には、「操作ボタンE1を押してください。」という情報である。なお、操作情報51に、操作の態様を含めて、「操作ボタンE2を長く押してください。」、または、「操作ボタンE3を2秒間押してください。」のようにしてもよい。
【0099】
画像52は、リモコン5の外観を示す画像である。画像52において、リモコン5が有する操作ボタン6として操作ボタンE1、E2、E3、E4、E5およびE6が示されている。画像52は、バージョン2の通信モジュールを備える空気調和機20とペアであるリモコン5の外観を示す画像である。
【0100】
ボタン53は、次の操作に移るための操作の入力をユーザUから受けるボタンである。ボタン53は、操作情報51に続く操作がある場合に表示され、ボタン53が操作されると操作情報51に続く操作を案内する案内画像が表示される。
【0101】
図9は、本実施の形態における端末10の処理を示すフロー図である。
【0102】
ステップS101において、提示部12は、リモコン5の操作ボタン6の色の入力を案内する案内画像を表示画面に表示する。
【0103】
ステップS102において、提示部12は、リモコン5の操作ボタン6の色の入力をユーザUから受け付ける。上記入力は、ユーザUが、ステップS101において表示した案内画像を視認し、案内画像に従って行ったものであり得る。
【0104】
ステップS103において、処理部14は、ステップS102で受け付けた操作ボタン6の色が白色であるか、または、青色であるかを判定する。操作ボタン6の色が白色であると判定した場合(ステップS103で「白色」)にはステップS104に進み、青色であると判定した場合(ステップS103で「青色」)にはステップS111に進む。
【0105】
ステップS104において、提示部12は、バージョン1の通信モジュールを有する空気調和機20にビーコンを送信させる操作を案内する案内画像を、表示する。
【0106】
ステップS105において、通信部13は、ビーコンの受信待ち状態に遷移する。なお、通信部13が既にビーコンの受信待ち状態である場合には、ステップS105が実行される必要はない。
【0107】
ステップS106において、通信部13は、空気調和機20が送信するビーコンを受信したか否かを判定する。通信部13は、上記ビーコンを受信したと判定した場合(ステップS106でYes)にはステップS107に進み、そうでない場合(ステップS106でNo)にはステップS106を再び実行する。つまり、通信部13は、ビーコンを受信するまで、ステップS106で待機している。
【0108】
ステップS107において、処理部14は、ステップS106で通信部13が受信したビーコンに含まれるSSIDが、バージョン1の通信モジュールに対応している「AC-A」であるか、または、バージョン2の通信モジュールに対応している「AC-B」であるかを判定する。上記SSIDが「AC-A」である場合(ステップS107で「AC-A」)にはステップS108に進み、上記SSIDが「AC-B」である場合(ステップS107で「AC-B」)にはステップS117に進む。
【0109】
なお、上記SSIDが「AC-A」である場合は、第一情報が第二情報と一致する場合に相当し、上記SSIDが「AC-B」である場合は、第一情報が第二情報と一致しない場合に相当する。
【0110】
ステップS108において、処理部14は、バージョン1の通信モジュールに関する設定処理を実行する。ステップS108を終えたら、
図9に示される一連の処理を終了する。
【0111】
ステップS111において、提示部12は、設定用のQRコードの読み取りを案内する案内画像を表示する。
【0112】
ステップS112において、提示部12は、ステップS111で表示した案内画像に基づく、設定用のQRコードの読み取りが成功したか否かを判定する。読み取りが成功したと判定した場合には、ステップS121に進み、そうでない場合には、ステップS113に進む。
【0113】
ステップS113において、提示部12は、バージョン2の通信モジュールを有する空気調和機20にビーコンを送信させる操作を案内する案内画像を、表示する。
【0114】
ステップS114において、通信部13は、ビーコンの受信待ち状態に遷移する。なお、通信部13が既にビーコンの受信待ち状態である場合には、ステップS114が実行される必要はない。
【0115】
ステップS115において、通信部13は、空気調和機20が送信するビーコンを受信したか否かを判定する。通信部13は、上記ビーコンを受信したと判定した場合(ステップS115でYes)にはステップS116に進み、そうでない場合(ステップS115でNo)にはステップS115を再び実行する。つまり、通信部13は、ビーコンを受信するまで、ステップS115で待機している。
【0116】
ステップS116において、処理部14は、ステップS115で通信部13が受信したビーコンに含まれるSSIDが、バージョン1の通信モジュールに対応している「AC-A」であるか、または、バージョン2の通信モジュールに対応している「AC-B」であるかを判定する。上記SSIDが「AC-A」である場合(ステップS116で「AC-A」)にはステップS108に進み、上記SSIDが「AC-B」である場合(ステップS116で「AC-B」)にはステップS117に進む。
【0117】
なお、上記SSIDが「AC-A」である場合は、第一情報が第二情報と一致しない場合に相当し、上記SSIDが「AC-B」である場合は、第一情報が第二情報と一致する場合に相当する。
【0118】
ステップS117において、処理部14は、バージョン2の通信モジュールに関する設定処理を実行する。ステップS117を終えたら、
図9に示される一連の処理を終了する。
【0119】
ステップS121において、処理部14は、QRコードを用いた設定処理を実行する。ステップS121を終えたら、
図9に示される一連の処理を終了する。
【0120】
図9に示される一連の処理により、端末10は、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0121】
(実施の形態の変形例)
本実施の形態において、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行う情報処理装置などについて、空気調和機と異なる機器に適用する例を説明する。
【0122】
本実施の形態において、端末10を用いて、機器の例である電子レンジ60の設定処理を行う場合を説明する。
【0123】
図10は、本変形例における電子レンジ60の設定処理の様子を示す説明図である。
【0124】
図10に示される電子レンジ60は、機器に相当する。電子レンジ60は、上記実施の形態の空気調和機20と同様に機器に相当するが、機器本体とリモコンとを有する機器ではない機器である。
【0125】
電子レンジ60は、ソフトウェアAPの機能を有する。電子レンジ60は、ソフトウェアAPを使用して端末10と無線通信を行いながら、端末10による設定処理を受ける。
【0126】
電子レンジ60は、上記実施の形態の空気調和機20と同様に、複数の通信モジュールのうちから選択される一の通信モジュールを有している。
【0127】
電子レンジ60が備える通信モジュールを特定する特定情報として、電子レンジ60が有する操作ボタン6として操作ボタンF1、F2、F3、F4およびF5(操作ボタンF1等ともいう)の色の特徴が用いられる。電子レンジ60が備える操作ボタンF1等の形状または配置と、電子レンジ60が備える通信モジュールのバージョンは、予め対応付けられている。
【0128】
電子レンジ60が送信する無線識別情報と、電子レンジ60が備える通信モジュールのバージョンは、予め対応付けられている。
【0129】
端末10は、電子レンジ60と無線通信を行いながら、電子レンジ60の設定処理を行う機能を有する。
【0130】
具体的には、端末10は、ユーザUによる電子レンジ60の操作を案内する案内画像(上記実施の形態の
図6、
図7および
図8に相当)を提示部12により表示してユーザUの入力を受け付ける(ステップS101~S104、S111~113)。このとき、端末10は、操作情報として、操作ボタンD1等のうち、ユーザUが操作すべき操作ボタンと、その操作ボタンに行うべき操作の態様とを示す。
【0131】
また、端末10は、ビーコンを受信する(ステップS105~S108、S114~S117)ことで、電子レンジ60が備える通信モジュールのバージョンに応じた設定処理を実行する。
【0132】
このようにして、端末10は、機器本体とリモコンとを有する機器ではない機器について、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0133】
以上のように、上記実施の形態または上記変形例に係る情報処理装置は、ユーザの判断に基づく第一情報と、機器が送信した情報に基づく第二情報とが一致しない場合に、機器が送信した情報に基づく第二情報を用いて設定処理を実行するので、機器の設定処理を適切に行うことができる。第一情報と第二情報との不一致が、仮にユーザの誤判断(機器の特徴の見間違いまたは勘違いなど)によるものであった場合には、その誤判断の影響を排除して、適切に機器の設定処理を行うことができる。よって、情報処理装置は、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0134】
また、情報処理装置は、提示した第一案内情報によってユーザによる操作を促し、機器に無線識別情報を送信させることに寄与する。よって、機器が無線識別情報を送信していない状態から開始する場合であっても、情報処理装置は、機器に無線識別情報を送信させることで、機器の設定処理を適切に行うことができる。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0135】
また、情報処理装置は、機器の外観の少なくとも一部を含んでいる第一案内情報を提示するので、ユーザが機器に行うべき操作の内容をより容易にユーザに把握させることができる。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0136】
また、情報処理装置は、第一案内情報を提示した後に無線識別情報の受信待ち状態に遷移するので、受信待ち状態でない状態から開始する場合であっても、無線識別情報を受信することができる。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0137】
また、情報処理装置は、第二案内情報を提示することで、ユーザに、コードの読み取りを促す。これにより、コードを用いた設定処理により、設定処理において必要とされ得るユーザによる操作の負担を軽減することに寄与し得る。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0138】
また、情報処理装置は、第二案内情報を提示することでなされるコードの読み取りに基づいて、コードを用いた機器の設定処理を行う。コードを用いることで、設定処理において必要とされ得るユーザによる操作の負担を軽減することに寄与し得る。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0139】
また、情報処理装置は、機器が有する操作ボタンの色の特徴の入力をユーザから受け付け、機器が備える通信モジュールのセキュリティ強度に応じて異なる設定処理を行うことができる。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0140】
また、情報処理装置は、機器が機器本体とリモコンとを含んで構成される場合に、リモコンの外観の特徴の入力をユーザから受け付け、機器が備える通信モジュールのセキュリティ強度に応じて異なる設定処理を行うことができる。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0141】
また、情報処理装置は、第一通信モジュールよりセキュリティ強度が高い第二通信モジュールの設定処理において、コードを用いた機器の設定処理を行う。コードを用いることで、設定処理において必要とされ得るユーザによる操作の負担を軽減することに寄与し得る。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0142】
また、情報処理装置は、無線識別情報としてWi-Fi(登録商標)のSSIDを用いることで、より容易に無線識別情報を受信して、通信モジュールの設定処理を行うことができる。よって、情報処理装置は、より容易に、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0143】
また、情報処理装置は、ユーザの判断に基づく第一情報と、機器が送信した情報に基づく第二情報とが一致する場合に、設定処理を、ユーザの判断に基づくほうを採用して実行するので、機器の設定処理を適切に行うことができる。よって、情報処理装置は、無線通信を利用して適切に機器の設定処理を行うことができる。
【0144】
なお、上記実施の形態または上記変形例において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上記実施の形態または上記変形例の情報処理装置などを実現するソフトウェアは、次のようなプログラムである。
【0145】
すなわち、このプログラムは、コンピュータに、複数の通信モジュールのうちから選択される一の通信モジュールを有する機器の外観の特徴であって、前記一の通信モジュールに対応付けられた特徴を示す特徴情報をユーザから受け付け、前記一の通信モジュールに対応付けられた無線識別情報を前記機器から受信し、受け付けた前記特徴情報に示される特徴に対応付けられた前記一の通信モジュールを示す第一情報が、受信した前記無線識別情報に対応付けられた前記一の通信モジュールを示す第二情報と一致するか否かを判定し、一致しないと判定した場合に、前記第二情報に示される前記一の通信モジュールに関する設定処理を実行する情報処理方法を実行させるプログラムである。
【0146】
以上、一つまたは複数の態様に係る情報処理装置などについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0147】
本発明は、機器の設定を行う情報処理装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0148】
5、A2、B2 リモコン
6、A3、B3、C、D1、D2、D3、D4、D5、D6、E1、E2、E3、E4、E5、E6 操作ボタン
10、T 端末
11 受付部
12 提示部
13 通信部
14 処理部
20 空気調和機
30、31、40、42、50、52 画像
32 メッセージ
33、34、43、53 ボタン
41、51 操作情報
60 電子レンジ
A、B 機器
A1、B1 機器本体
U ユーザ