(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023092632
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】取引システム、取引仲介装置および取引仲介プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/04 20120101AFI20230627BHJP
【FI】
G06Q40/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021207765
(22)【出願日】2021-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】弁理士法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大鹿 智央
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB51
(57)【要約】 (修正有)
【課題】金融取引における利便性を向上させることができる取引システム、取引仲介装置及び取引仲介プログラムを提供する。
【解決手段】ユーザ端末1と、取引仲介装置10と、を有する取引システムであって、取引仲介装置10は、金融取引を受け付ける機能を含む第1取引画面をユーザ端末1に表示させ、ユーザ端末1が第1取引画面の表示にかかる時間が所定時間以上の場合、第1取引画面の少なくとも一部の機能を制限した第2取引画面をユーザ端末1に表示させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末と、
金融取引を受け付ける機能を含む第1取引画面を前記ユーザ端末に表示させ、前記ユーザ端末が前記第1取引画面の表示にかかる時間が所定時間以上の場合、前記第1取引画面の少なくとも一部の機能を制限した第2取引画面を前記ユーザ端末に表示させる取引仲介装置と、
を有する取引システム。
【請求項2】
前記取引仲介装置は、前記ユーザ端末が前記第1取引画面に含まれるユーザデータを前記取引仲介装置に要求してから前記第1取引画面を表示するまでにかかる時間が前記所定時間以上の場合、前記第2取引画面を前記ユーザ端末に表示させる、
請求項1記載の取引システム。
【請求項3】
前記取引仲介装置は、前記ユーザ端末が前記第1取引画面の表示にかかる時間が所定時間以上の場合、前記金融取引を受け付ける機能を制限した前記第2取引画面を前記ユーザ端末に表示させる、
請求項1または2記載の取引システム。
【請求項4】
前記取引仲介装置は、複数の事項を表示した前記第1取引画面を前記ユーザ端末に表示させ、前記ユーザ端末が前記第1取引画面の表示にかかる時間が所定時間以上の場合、前記複数の事項の表示件数が前記第1取引画面より少ない前記第2取引画面を前記ユーザ端末に表示させる、
請求項1ないし3のいずれかに記載の取引システム。
【請求項5】
前記取引仲介装置は、ユーザ設定を変更する機能を含む前記第1取引画面を前記ユーザ端末に表示させ、前記ユーザ端末が前記第1取引画面の表示にかかる時間が所定時間以上の場合、前記ユーザ設定を変更する機能を制限した前記第2取引画面を前記ユーザ端末に表示させる、
請求項1ないし4のいずれかに記載の取引システム。
【請求項6】
金融取引を受け付ける機能を含む第1取引画面をユーザ端末に表示させ、前記ユーザ端末が前記第1取引画面の表示にかかる時間が所定時間以上の場合、前記第1取引画面の少なくとも一部の機能を制限した第2取引画面を前記ユーザ端末に表示させる処理部、
を有する取引仲介装置。
【請求項7】
コンピュータに、
金融取引を受け付ける機能を含む第1取引画面をユーザ端末に表示させ、
前記ユーザ端末が前記第1取引画面の表示にかかる時間が所定時間以上の場合、前記第1取引画面の少なくとも一部の機能を制限した第2取引画面を前記ユーザ端末に表示させる、
処理を実行させる取引仲介プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取引システム、取引仲介装置および取引仲介プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
株式や証券等の取引をする金融取引をサーバが仲介することがある。金融取引を仲介するサーバは、例えば、ユーザが操作するユーザ端末と通信し、ユーザ端末間での取引の依頼、回答、承認の一連の処理を仲介する。
【0003】
サーバの通信に関する技術としては、例えば、耐障害性を有しつつシステム性能を改善するためのメッセージ記録手法の動的切り替え方法が提案されている。また、例えば、WEBサーバのレスポンス時間を測定するレスポンス時間計測システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004-192647号公報
【特許文献2】特開2003-108447号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
金融取引を仲介するサーバは、ユーザ端末に表示された画面においてユーザによって入力された取引内容を取得することがある。ここで、取引内容の入力を受け付ける画面表示が遅れると、リアルタイムに取引ができず、金融取引の利便性が低下する。
【0006】
1つの側面では、本件は、金融取引における利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの案では、ユーザ端末と、取引仲介装置とを有する取引システムが提供される。取引仲介装置は、金融取引を受け付ける機能を含む第1取引画面をユーザ端末に表示させ、ユーザ端末が第1取引画面の表示にかかる時間が所定時間以上の場合、第1取引画面の少なくとも一部の機能を制限した第2取引画面をユーザ端末に表示させる。
【発明の効果】
【0008】
1態様によれば、金融取引における利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施の形態に係る取引システムの一例を示す図である。
【
図2】第2の実施の形態に係る取引システムの一例を示す図である。
【
図3】取引仲介サーバのハードウェアの一構成例を示す図である。
【
図4】ユーザ端末および取引仲介サーバの機能例を示すブロック図である。
【
図8】取引画面表示の例を示すシーケンス図である。
【
図9】取引画面表示処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお各実施の形態は、矛盾のない範囲で複数の実施の形態を組み合わせて実施することができる。
〔第1の実施の形態〕
まず第1の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は、第1の実施の形態に係る取引システムの一例を示す図である。第1の実施の形態は、ユーザ端末1の画面表示にかかる時間に応じて取引画面を切り替えるものである。
第1の実施の形態の取引システムは、ユーザ端末1および取引仲介装置10を有する。ユーザ端末1および取引仲介装置10は、例えば、インターネット等の広域ネットワークを介して接続される。
【0012】
ユーザ端末1は、金融取引を行うユーザによって操作される端末である。ユーザ端末1は、処理部1aを有する。処理部1aは、ユーザ端末1を制御し、所要の処理を実行可能である。処理部1aは、例えば、ユーザ端末1が有するプロセッサまたは演算回路である。
【0013】
取引仲介装置10は、金融取引の仲介をするサーバコンピュータである。取引仲介装置10は、処理部11を有する。処理部11は、取引仲介装置10を制御し、所要の処理を実行可能である。処理部11は、例えば、取引仲介装置10が有するプロセッサまたは演算回路である。
【0014】
処理部11は、ユーザ端末1にプログラムを送信し、送信したプログラムを実行させる。例えば、処理部11は、所定のログイン操作を実行したユーザ端末1に、HTML(Hyper Text Markup Language)やJavaScript(登録商標)で記載されたソースファイルを送信し、送信したソースファイルを実行させる。処理部1aは、取引仲介装置10から受信したプログラムを実行することで以下の処理を実行する。つまり、処理部11は、ユーザ端末1に以下の処理を実行させる。
【0015】
処理部1aは、金融取引を受け付ける機能を含む第1取引画面を表示する。第1取引画面は、例えば、購入する証券の銘柄の選択と、選択した銘柄の取引仲介装置10への通知とを受付可能な画面である。また、第1取引画面は、ユーザデータを含んだ画面である。ユーザデータは、取引仲介装置10がユーザごとに管理しているデータであり、例えば、ユーザの取引履歴、ユーザに対する通知、ユーザ設定等である。処理部1aは、ユーザデータを取引仲介装置10に要求し、ユーザデータを含んだ第1取引画面を表示する。
【0016】
また、第1取引画面は、複数の事項を表示した画面である。第1取引画面に表示される複数の事項は、例えば、ユーザの取引履歴、ユーザに対する通知等である。また、第1取引画面は、ユーザ設定を変更する機能を含む。第1取引画面は、例えば、ユーザ設定を表示し、表示されたユーザ設定に対する変更を受付可能な画面である。
【0017】
次に、処理部1aは、第1取引画面の表示にかかる時間を計測する。例えば、処理部1aは、第1取引画面に含まれるユーザデータを取引仲介装置に要求してから第1取引画面を表示するまでにかかる時間を計測する。
【0018】
処理部1aは、第1取引画面の表示にかかる時間が所定時間以上の場合、第1取引画面の少なくとも一部の機能を制限した第2取引画面を表示する。例えば、処理部1aは、第2取引画面を表示するための画面データを取引仲介装置10から取得し、取得した画面データにユーザデータを反映することで第2取引画面を生成する。そして、処理部1aは、第2取引画面を表示する。
【0019】
第2取引画面は、第1取引画面から金融取引を受け付ける機能を制限した画面である。例えば、第2取引画面は、購入する証券の銘柄の選択を受け付けない画面である。また、第2取引画面は、複数の事項の表示件数が第1取引画面より少ない画面である。また、第2取引画面は、第1取引画面からユーザ設定を変更する機能を制限した画面である。例えば、第2取引画面は、ユーザ設定を表示し、表示されたユーザ設定に対する変更を受け付けない画面である。
【0020】
第1の実施の形態によれば、取引仲介装置10の処理部11は、金融取引を受け付ける機能を含む第1取引画面をユーザ端末1に表示させる。処理部11は、ユーザ端末1が第1取引画面の表示にかかる時間が所定時間以上の場合、第1取引画面の少なくとも一部の機能を制限した第2取引画面をユーザ端末1に表示させる。
【0021】
このように、取引仲介装置10は、ユーザ端末1の画面表示に遅延が発生している場合、ユーザ端末1が表示する画面の機能を制限することで、ユーザ端末1の画面表示の遅延を軽減させる。これにより、取引仲介装置10は、金融取引における利便性を向上させることができる。
【0022】
また、処理部11は、ユーザ端末1が第1取引画面に含まれるユーザデータを取引仲介装置10に要求してから第1取引画面を表示するまでにかかる時間が所定時間以上の場合、第2取引画面をユーザ端末1に表示させる。これにより、取引仲介装置10は、取引仲介装置10とユーザ端末1とのネットワーク遅延に基づいた画面表示の遅延を検出することができる。
【0023】
また、処理部11は、ユーザ端末1が第1取引画面の表示にかかる時間が所定時間以上の場合、金融取引を受け付ける機能を制限した第2取引画面をユーザ端末1に表示させる。これにより、取引仲介装置10は、画面表示の遅延がない場合にユーザ端末1に金融取引に参加させることができる。
【0024】
また、処理部11は、複数の事項を表示した第1取引画面をユーザ端末1に表示させ、ユーザ端末1が第1取引画面の表示にかかる時間が所定時間以上の場合、複数の事項の表示件数が第1取引画面より少ない第2取引画面をユーザ端末1に表示させる。これにより、取引仲介装置10は、第1取引画面の画面表示が遅延しているユーザ端末1に、表示量を抑えることで軽量化した第2取引画面を表示させることができる。
【0025】
処理部11は、ユーザ設定を変更する機能を含む第1取引画面をユーザ端末1に表示させ、ユーザ端末1が第1取引画面の表示にかかる時間が所定時間以上の場合、ユーザ設定を変更する機能を制限した第2取引画面をユーザ端末1に表示させる。これにより、取引仲介装置10は、第1取引画面の画面表示が遅延しているユーザ端末1に、機能を制限することで軽量化した第2取引画面を表示させることができる。
【0026】
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、ネットワークを介した証券取引において、ユーザ端末の画面表示にかかる時間に応じて取引画面を切り替えるものである。
【0027】
図2は、第2の実施の形態に係る取引システムの一例を示す図である。第2の実施の形態の取引システムは、ユーザ端末21-1,21-2,・・・、業務サーバ40および取引仲介サーバ100を有する。ユーザ端末21-1,21-2,・・・と取引仲介サーバ100とは、ネットワーク30を介して接続されている。ネットワーク30は、例えば、インターネット等の広域ネットワークである。また、業務サーバ40と取引仲介サーバ100とは、専用回線で接続されている。
【0028】
ユーザ端末21-1,21-2,・・・は、投資家や証券会社の従業員等の金融取引を行うユーザが操作するコンピュータである。ユーザ端末21-1,21-2,・・・は、取引仲介サーバ100に対してログイン処理を実行すると、取引仲介サーバ100からバンドルファイルを取得する。バンドルファイルは、HTMLやJavaScriptで記載されたソースファイルをパッケージ化したものである。バンドルファイルは、取引画面の画面データや取引画面から取引の内容を受け付けるためのプログラムを含む。
【0029】
ユーザ端末21-1,21-2,・・・は、バンドルファイルを実行することで、証券取引の内容を受け付けるための取引画面を表示する。ユーザ端末21-1,21-2,・・・は、取引画面において入力された取引の内容を取引仲介サーバ100に送信する。
【0030】
業務サーバ40および取引仲介サーバ100は、証券取引所によって運営されるサーバコンピュータである。業務サーバ40は、証券取引所の業務に用いるデータを管理するサーバコンピュータである。
【0031】
取引仲介サーバ100は、ユーザ端末21-1,21-2,・・・による金融取引の仲介をするサーバコンピュータである。取引仲介サーバ100は、ログイン処理を受け付けたユーザ端末(例えば、ユーザ端末21-1)にバンドルファイルを送信し、ユーザ端末21-1にバンドルファイルを実行させる。取引仲介サーバ100は、ユーザ端末21-1から取引内容を取得すると、取得した取引内容による取引を実行する。
【0032】
図3は、取引仲介サーバのハードウェアの一構成例を示す図である。取引仲介サーバ100は、プロセッサ101によって装置全体が制御されている。プロセッサ101には、バス109を介してメモリ102と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ101は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、またはDSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ101がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現してもよい。
【0033】
メモリ102は、取引仲介サーバ100の主記憶装置として使用される。メモリ102には、プロセッサ101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ102には、プロセッサ101による処理に利用する各種データが格納される。メモリ102としては、例えばRAM(Random Access Memory)等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
【0034】
バス109に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置103、GPU(Graphics Processing Unit)104、入力インタフェース105、光学ドライブ装置106、機器接続インタフェース107およびネットワークインタフェース108がある。
【0035】
ストレージ装置103は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置103は、コンピュータの補助記憶装置として使用される。ストレージ装置103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置103としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)を使用することができる。
【0036】
GPU104には、モニタ31が接続されている。GPU104は、プロセッサ101からの命令に従って、画像をモニタ31の画面に表示させる。モニタ31としては、有機EL(Electro Luminescence)を用いた表示装置や液晶表示装置等がある。
【0037】
入力インタフェース105には、キーボード32とマウス33とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード32やマウス33から送られてくる信号をプロセッサ101に送信する。なお、マウス33は、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボール等がある。
【0038】
光学ドライブ装置106は、レーザ光等を利用して、光ディスク34に記録されたデータの読み取りを行う。光ディスク34は、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスク34には、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。
【0039】
機器接続インタフェース107は、取引仲介サーバ100に周辺機器を接続するための通信インタフェースである。例えば機器接続インタフェース107には、メモリ装置35やメモリリーダライタ36を接続することができる。メモリ装置35は、機器接続インタフェース107との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタ36は、メモリカード37へのデータの書き込み、またはメモリカード37からのデータの読み出しを行う装置である。メモリカード37は、カード型の記録媒体である。
【0040】
ネットワークインタフェース108は、ネットワーク30に接続されている。ネットワークインタフェース108は、ネットワーク30を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
【0041】
取引仲介サーバ100は、以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、第1の実施の形態に示したユーザ端末1および取引仲介装置10も、
図3に示した取引仲介サーバ100と同様のハードウェアにより実現することができる。また、ユーザ端末21-1,21-2,・・・および業務サーバ40も取引仲介サーバ100と同様のハードウェアにより実現することができる。また、プロセッサ101は、第1の実施の形態に示した処理部11の一例である。
【0042】
取引仲介サーバ100は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施の形態の処理機能を実現する。取引仲介サーバ100に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、取引仲介サーバ100に実行させるプログラムをストレージ装置103に格納しておくことができる。プロセッサ101は、ストレージ装置103内のプログラムの少なくとも一部をメモリ102にロードし、プログラムを実行する。また取引仲介サーバ100に実行させるプログラムを、光ディスク34、メモリ装置35、メモリカード37等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ101からの制御により、ストレージ装置103にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ101が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
【0043】
次に、ユーザ端末21-1,21-2,・・・および取引仲介サーバ100の機能について詳細に説明する。なお、以下では、ユーザ端末21-1,21-2,・・・のうち、ユーザ端末21-1についてのみ説明する。
【0044】
図4は、ユーザ端末および取引仲介サーバの機能例を示すブロック図である。ユーザ端末21-1は、ログイン部21a、画面描画部21bおよび遅延判定部21cを有する。ログイン部21aは、ユーザ端末21-1が有するメモリに記憶されたプログラムをユーザ端末21-1のプロセッサが実行することで実現される。また、画面描画部21bおよび遅延判定部21cは、取引仲介サーバ100から取得したバンドルファイルをユーザ端末21-1のプロセッサが実行することで実現される。
【0045】
ログイン部21aは、取引仲介サーバ100に対するログイン処理を実行する。例えば、ログイン部21aは、IDおよびパスワードの入力を受け付け、入力されたIDパスワードを取引仲介サーバ100に送信し、認証を要求する。
【0046】
画面描画部21bは、取引画面をユーザ端末21-1のモニタに表示する。まず、画面描画部21bは、取引画面のひな型をユーザ端末21-1のモニタに表示する。画面描画部21bは、ユーザ端末21-1を操作するユーザの個別データを取引仲介サーバ100に要求する。画面描画部21bは、取引仲介サーバ100から取得した個別データを取引画面のひな型に反映することで、取引内容を受け付ける機能を含む取引画面をユーザ端末21-1のモニタに表示する。
【0047】
画面描画部21bは、画面表示にかかる時間が所定時間以上と遅延判定部21cが判定した場合、取引内容を受け付ける機能が制限された軽量な取引画面をユーザ端末21-1のモニタに表示する。例えば、画面描画部21bは、軽量な取引画面を生成するための軽量画面データを取引仲介サーバ100に要求する。そして、画面描画部21bは、軽量画面データを用いて軽量な取引画面のひな型を生成し、取引仲介サーバ100から取得した個別データを反映することで、軽量な取引画面をユーザ端末21-1のモニタに表示する。
【0048】
遅延判定部21cは、画面描画部21bが取引画面の画面表示にかかる時間が所定時間以上か否かを判定する。例えば、遅延判定部21cは、画面描画部21bが個別データを要求してから取引画面を表示するまでの時間が所定時間以上であるか否かを判定する。
【0049】
取引仲介サーバ100は、記憶部110および指示部120を有する。記憶部110は、メモリ102またはストレージ装置103の記憶領域を用いて実現される。指示部120は、メモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することで実現される。記憶部110は、個別データ111-1,111-2,・・・を記憶する。個別データ111-1,111-2,・・・は、ユーザごとに管理しているデータであり、例えば、ユーザの取引履歴、ユーザに対する通知、ユーザ設定等である。
【0050】
指示部120は、ユーザ端末21-1のログインが成功すると、ユーザ端末21-1にバンドルファイルを送信し、実行を指示する。また、指示部120は、ユーザ端末21-1の要求に応じて、個別データをユーザ端末21-1に送信する。例えば、指示部120は、個別データ111-1,111-2,・・・のうち、ログイン処理で取得したIDに対応する個別データ(例えば、個別データ111-1)をユーザ端末21-1に送信する。また、指示部120は、ユーザ端末21-1の要求に応じて、軽量画面データをユーザ端末21-1に送信する。
【0051】
なお、
図4に示した各要素間を接続する線は通信経路の一部を示すものであり、図示した通信経路以外の通信経路も設定可能である。次に、ユーザ端末21-1に表示される取引画面について詳細に説明する。
【0052】
図5は、取引画面の一例を示す図(その1)である。ユーザ端末21-1がバンドルファイルを実行すると、画面描画部21bは、ひな型画面51をユーザ端末21-1のモニタに表示する。ひな型画面51は、取引画面のひな型である。ひな型画面51は、メニュー領域、タイトル領域およびコンテンツ領域を含む。メニュー領域は、取引画面の機能が表示され、使用する機能の選択を受け付ける領域である。ひな型画面51のメニュー領域には、「気配提示依頼」、「取引履歴」、「お知らせ」および「設定」が表示される。タイトル領域は、取引画面において使用している機能のタイトルが表示される領域である。コンテンツ領域は、取引画面において使用している機能のコンテンツが表示される領域である。なお、ひな型画面51のタイトル領域およびコンテンツ領域には、何も表示されない。
【0053】
次に、画面描画部21bは、取引仲介サーバ100から個別データ111-1,111-2,・・・のうちのユーザ端末21-1を操作するユーザの個別データ(例えば、個別データ111-1)を要求する。そして、画面描画部21bは、取引仲介サーバ100から取得した個別データ111-1をひな型画面51に反映した取引画面52をユーザ端末21-1のモニタに表示する。
【0054】
取引画面52は、ユーザへの通知を表示する取引画面である。取引画面52は、メニュー領域、タイトル領域およびコンテンツ領域を含む。取引画面52のメニュー領域では、「気配提示依頼」、「取引履歴」、「お知らせ」および「設定」のうち、「お知らせ」が強調表示される。取引画面52のタイトル領域には、「お知らせ」が表示される。取引画面52のコンテンツ領域には、ユーザ端末21-1を操作するユーザへの通知が表示される。例えば、画面描画部21bは、個別データ111-1から、ユーザへの通知を新しいものから100件取得し、取引画面52のコンテンツ領域に表示する。
【0055】
画面描画部21bは、取引画面52において、メニュー領域の「設定」が選択された場合、取引画面53をユーザ端末21-1のモニタに表示する。取引画面53は、ユーザ設定を変更するための取引画面である。取引画面53は、メニュー領域、タイトル領域およびコンテンツ領域を含む。取引画面53のメニュー領域では、「気配提示依頼」、「取引履歴」、「お知らせ」および「設定」のうち、「設定」が強調表示される。取引画面53のタイトル領域には、「設定」が表示される。取引画面53のコンテンツ領域には、リスクリミットのユーザ設定と変更ボタンとが表示される。例えば、画面描画部21bは、個別データ111-1から、リスクリミットのユーザ設定を取得し、取引画面53のコンテンツ領域に表示する。また、ユーザ端末21-1は、取引画面53において変更ボタンが押下された場合、リスクリミットのユーザ設定の変更を受け付け、受け付けた変更を取引仲介サーバ100に送信する。
【0056】
図6は、取引画面の一例を示す図(その2)である。画面描画部21bは、取引画面52,53において、メニュー領域の「気配提示依頼」が選択された場合、取引画面54をユーザ端末21-1のモニタに表示する。取引画面54は、取引の内容を受け付けるための取引画面である。取引画面54は、メニュー領域、タイトル領域およびコンテンツ領域を含む。取引画面54のメニュー領域では、「気配提示依頼」、「取引履歴」、「お知らせ」および「設定」のうち、「気配提示依頼」が強調表示される。取引画面54のタイトル領域には、「気配提示依頼」が表示される。取引画面54のコンテンツ領域には、銘柄追加ボタンと取引内容とが表示される。例えば、ユーザ端末21-1は、取引画面54において銘柄追加ボタンが押下された場合、銘柄の売値または買値の入力を受け付け、入力された銘柄の売値または買値を取引仲介サーバ100に送信する。
【0057】
このように、画面描画部21bは、ユーザへの通知の表示、ユーザ設定の変更および取引内容の受付が可能な取引画面52,53,54を表示する。遅延判定部21cは、取引画面52の表示にかかる時間を計測し、表示にかかる時間が所定時間(例えば、3秒)以上の場合、画面描画部21bに取引画面52,53,54より軽量な取引画面を表示させる。
【0058】
図7は、軽量取引画面の一例を示す図である。画面描画部21bは、遅延判定部21cが取引画面52の表示にかかる時間が所定時間以上と判定すると、ひな型画面61をユーザ端末21-1のモニタに表示する。ひな型画面61は、軽量な取引画面のひな型である。ひな型画面61は、メニュー領域、遅延通知領域、タイトル領域およびコンテンツ領域を含む。メニュー領域は、軽量な取引画面の機能が表示され、使用する機能の選択を受け付ける領域である。ひな型画面61のメニュー領域には、「取引履歴」、「お知らせ」および「設定」が表示される。遅延通知領域は、画面表示の遅延が発生していることをユーザに通知するための領域である。例えば、ひな型画面61の遅延通知領域には、「ご利用の端末で画面表示が遅延しています」等の画面表示の遅延が発生していることを示すメッセージが表示される。
【0059】
タイトル領域は、軽量な取引画面において使用している機能のタイトルが表示される領域である。コンテンツ領域は、軽量な取引画面において使用している機能のコンテンツが表示される領域である。なお、ひな型画面61のタイトル領域およびコンテンツ領域には、何も表示されない。
【0060】
次に、画面描画部21bは、取引仲介サーバ100から取得した個別データ111-1をひな型画面61に反映した取引画面62をユーザ端末21-1のモニタに表示する。取引画面62は、ユーザへの通知を表示する、取引画面52より軽量な取引画面である。取引画面62は、メニュー領域、遅延通知領域、タイトル領域およびコンテンツ領域を含む。取引画面62のメニュー領域では、「取引履歴」、「お知らせ」および「設定」のうち、「お知らせ」が強調表示される。取引画面62のタイトル領域には、「お知らせ」が表示される。取引画面62のコンテンツ領域には、ユーザ端末21-1を操作するユーザへの通知が表示される。ここで、取引画面62のコンテンツ領域には取引画面52よりも少ない件数の通知が表示される。例えば、画面描画部21bは、個別データ111-1から、ユーザへの通知を新しいものから10件取得し、取引画面62のコンテンツ領域に表示する。
【0061】
画面描画部21bは、取引画面62において、メニュー領域の「設定」が選択された場合、取引画面63をユーザ端末21-1のモニタに表示する。取引画面63は、ユーザ設定を変更するための、取引画面53より軽量な取引画面である。取引画面63は、メニュー領域、遅延通知領域、タイトル領域およびコンテンツ領域を含む。取引画面63のメニュー領域では、「取引履歴」、「お知らせ」および「設定」のうち、「設定」が強調表示される。取引画面63のタイトル領域には、「設定」が表示される。取引画面63のコンテンツ領域には、リスクリミットのユーザ設定が表示される。例えば、画面描画部21bは、個別データ111-1から、リスクリミットのユーザ設定を取得し、取引画面63のコンテンツ領域に表示する。
【0062】
このように、画面描画部21bは、画面表示が遅延した場合に取引画面62,63を表示する。取引画面62,63は、画面表示の遅延が発生していることをユーザに通知するための遅延通知領域を含む。よって、画面描画部21bは、取引画面62,63を表示することで、画面表示の遅延を改善するようユーザに促すことができる。
【0063】
取引画面62,63のメニュー領域には、「気配提示依頼」が表示されていないため、取引画面62,63は、取引内容を受け付ける機能が制限されている。また、取引画面62は、コンテンツ領域に表示される通知の件数が取引画面52よりも少ない。また、取引画面63は、ユーザ設定の変更を受け付ける機能が制限されている。これにより、取引画面62,63は、取引画面52,53,54より軽量な取引画面となる。画面描画部21bは、このような取引画面52,53,54より軽量な取引画面62,63を表示することで、画面表示の遅延を軽減させることができる。
【0064】
次に、取引仲介サーバ100がユーザ端末21-1に取引画面を表示させる処理についてシーケンス図を用いて説明する。
図8は、取引画面表示の例を示すシーケンス図である。まず、ユーザ端末21-1のログイン部21aは、取引仲介サーバ100に対するログイン処理を実行する(ステップS11)。例えば、ログイン部21aは、IDおよびパスワードの入力を受け付け、入力されたIDパスワードを取引仲介サーバ100に送信し、認証を要求する。取引仲介サーバ100の指示部120は、ユーザ端末21-1のログインが成功すると、ユーザ端末21-1にバンドルファイルを送信し、実行を指示する(ステップS12)。ユーザ端末21-1がバンドルファイルを実行することで、画面描画部21bおよび遅延判定部21cが起動する。
【0065】
画面描画部21bは、取引画面のひな型をユーザ端末21-1のモニタに表示する(ステップS13)。例えば、画面描画部21bは、ひな型画面51をユーザ端末21-1のモニタに表示する。画面描画部21bは、ユーザ端末21-1を操作するユーザの個別データを取引仲介サーバ100に要求する(ステップS14)。すると、指示部120は、個別データをユーザ端末21-1に送信する(ステップS15)。例えば、指示部120は、個別データ111-1,111-2,・・・のうち、ステップS11のログイン処理で取得したIDに対応する個別データ(例えば、個別データ111-1)をユーザ端末21-1に送信する。
【0066】
画面描画部21bは、取引画面52をユーザ端末21-1のモニタに表示する(ステップS16)。例えば、画面描画部21bは、個別データ111-1をひな型画面51に反映した取引画面52をユーザ端末21-1のモニタに表示する。画面描画部21bは、遅延判定部21cに、取引画面52の表示の遅延判定結果を要求する(ステップS17)。遅延判定部21cは、画面描画部21bの要求に応じて遅延判定結果を通知する(ステップS18)。例えば、遅延判定部21cは、画面描画部21bが個別データ111-1を要求してから取引画面52を表示するまでの時間が3秒以上の場合、画面描画部21bに遅延ありと通知する。また、遅延判定部21cは、画面描画部21bが個別データ111-1を要求してから取引画面52を表示するまでの時間が3秒未満の場合、画面描画部21bに遅延なしと通知する。
【0067】
画面描画部21bは、遅延ありと通知された場合、軽量な取引画面を生成するための軽量画面データを取引仲介サーバ100に要求する(ステップS19)。指示部120は、ユーザ端末21-1の要求に応じて、軽量画面データをユーザ端末21-1に送信する(ステップS20)。そして、画面描画部21bは、軽量な取引画面を表示する(ステップS21)。例えば、画面描画部21bは、軽量画面データを用いて、ひな型画面61を生成し、ひな型画面61をユーザ端末21-1のモニタに表示する。そして、画面描画部21bは、個別データ111-1をひな型画面61に反映した取引画面62をユーザ端末21-1のモニタに表示する。
【0068】
このように、取引仲介サーバ100の指示部120は、ユーザ端末21-1にバンドルファイルを実行させることで、取引画面54に遷移することで取引内容を受付可能な取引画面52を表示させる。そして、指示部120は、ユーザ端末21-1に、画面表示の遅延が発生している場合に、取引内容を受け付ける機能が制限されている取引画面62を表示させる。これにより、取引仲介サーバ100は、ユーザ端末21-1の画面表示の遅延を軽減させることができる。
【0069】
ここで、取引仲介サーバ100を介した取引では、画面表示の遅延が発生すると、取引内容の送信も遅延する。よって、画面表示が発生したユーザ端末の取引相手のユーザ端末もリアルタイムに取引ができない。そこで、取引仲介サーバ100は、画面表示の遅延が発生している場合に、取引内容を受け付ける機能が制限されている取引画面62をユーザ端末21-1に表示させることで、画面表示の遅延がない場合にユーザ端末21-1に証券取引に参加させることができる。これにより、取引仲介サーバ100は、金融取引の利便性を向上させることができる。
【0070】
次に、ユーザ端末21-1による取引画面表示処理手順について説明する。
図9は、取引画面表示処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、
図9に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
【0071】
[ステップS31]ログイン部21aは、取引仲介サーバ100に対するログイン処理を実行する。例えば、ログイン部21aは、IDおよびパスワードの入力を受け付け、入力されたIDパスワードを取引仲介サーバ100に送信し、認証を要求する。すると、ユーザ端末21-1は、取引仲介サーバ100からバンドルファイルを取得する。ユーザ端末21-1がバンドルファイルを実行することで、画面描画部21bおよび遅延判定部21cは起動する。
【0072】
[ステップS32]画面描画部21bは、取引画面のひな型をユーザ端末21-1のモニタに表示する。例えば、画面描画部21bは、ひな型画面51をユーザ端末21-1のモニタに表示する。
【0073】
[ステップS33]画面描画部21bは、ユーザ端末21-1を操作するユーザの個別データを取引仲介サーバ100に要求する。そして、画面描画部21bは、個別データ111-1,111-2,・・・のうち、ユーザ端末21-1を操作するユーザの個別データ(例えば、個別データ111-1)を取引仲介サーバ100から取得する。
【0074】
[ステップS34]遅延判定部21cは、個別データ111-1を要求した時刻を変数delaytimestartに格納する。
[ステップS35]画面描画部21bは、取引画面52をユーザ端末21-1のモニタに表示する。例えば、画面描画部21bは、ステップS33で取得した個別データ111-1をステップS32で表示したひな型画面51に反映させることで、取引画面52をユーザ端末21-1のモニタに表示する。
【0075】
[ステップS36]遅延判定部21cは、取引画面52の表示が完了した時刻を変数delaytimefinishに格納する。
[ステップS37]遅延判定部21cは、画面描画部21bが取引画面52を表示するのにかかった時間が3秒以上であるか否かを判定する。例えば、遅延判定部21cは、delayinterval=delaytimefinish-delaytimestartを算出する。そして、遅延判定部21cは、delayintervalが3秒以上の場合、画面描画部21bが取引画面52を表示するのにかかった時間が3秒以上であると判定する。また、遅延判定部21cは、delayintervalが3秒未満の場合、画面描画部21bが取引画面52を表示するのにかかった時間が3秒未満であると判定する。遅延判定部21cは、画面描画部21bが取引画面52を表示するのにかかった時間が3秒以上であると判定した場合、処理をステップS38に進める。また、遅延判定部21cは、画面描画部21bが取引画面52を表示するのにかかった時間が3秒未満であると判定した場合、処理を終了する。
【0076】
[ステップS38]画面描画部21bは、軽量な取引画面を生成するための軽量画面データを取引仲介サーバ100に要求する。そして、画面描画部21bは、軽量画面データを取引仲介サーバ100から取得する。
【0077】
[ステップS39]画面描画部21bは、遅延通知を含む軽量な取引画面のひな型を表示する。例えば、画面描画部21bは、ステップS38で取得した軽量画面データを用いて、遅延通知領域を含むひな型画面61を生成し、ひな型画面61をユーザ端末21-1のモニタに表示する。
【0078】
[ステップS40]画面描画部21bは、軽量な取引画面を表示する。例えば、画面描画部21bは、ステップS33で取得した個別データ111-1をステップS39で表示したひな型画面61に反映させることで、取引画面62をユーザ端末21-1のモニタに表示する。
【0079】
このように、画面描画部21bは、取引画面54に遷移することで取引内容を受付可能な取引画面52を表示する。遅延判定部21cは、取引画面52を表示するのにかかった時間を計測し、画面表示の遅延が発生しているか否かを判定する。ここで、遅延判定部21cは、画面描画部21bが個別データ111-1を取引仲介サーバ100に要求してから取引画面52を表示するまでにかかる時間に基づいて、画面表示の遅延が発生しているか否かを判定する。これにより、遅延判定部21cは、ユーザ端末21-1と取引仲介サーバ100とのネットワーク遅延に基づく画面表示の遅延を検出することができる。
【0080】
画面描画部21bは、画面表示の遅延が発生している場合、取引内容を受け付ける機能が制限されている取引画面62を表示する。取引画面62は、取引内容を受け付ける機能が制限されていることで取引画面52よりも軽量である。画面描画部21bは、取引画面52よりも軽量な取引画面62を表示することで、画面表示の遅延を軽減させることができる。
【0081】
なお、取引仲介サーバ100は、ユーザ端末21-1にバンドルファイルを送信し、バンドルファイルを実行させることで、ユーザ端末21-1に上記のような処理を実行させることができる。よって、取引仲介サーバ100は、金融取引における利便性を向上させることができる。
【0082】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【符号の説明】
【0083】
1 ユーザ端末
1a 処理部
10 取引仲介装置
11 処理部