(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023092826
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】書込み装置
(51)【国際特許分類】
G01G 19/415 20060101AFI20230627BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20230627BHJP
G01G 23/14 20060101ALI20230627BHJP
G01G 23/42 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
G01G19/415 Z
G07G1/00 331C
G01G23/14
G01G23/42 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021208063
(22)【出願日】2021-12-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ・株式会社斗々屋 斗々屋京都本店 令和3年7月24日
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100094226
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100087066
【弁理士】
【氏名又は名称】熊谷 隆
(72)【発明者】
【氏名】山田 敦
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142FA41
3E142GA04
(57)【要約】
【課題】装置コストの低減化が図れ、また装置のコンパクト化を図ることができる書込み装置を提供すること。
【解決手段】容器130の計量を行う計量手段41と、シート53が巻き回されたロールR1を保持する保持軸55と、保持軸55に保持されたロールR1から繰り出されるシート53を搬送する駆動ローラ56及び従動ローラ57と、搬送されるシート53に付されたRFIDラベルL1に対し、計量手段41による計量結果に基づく情報を無線通信によって書き込むRFIDリーダライタ43とを備えた書込み装置1である。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被計量物の計量を行う計量手段と、
シートが巻き回されたロールを保持する保持手段と、
前記保持手段に保持されたロールから繰り出される前記シートを搬送する搬送手段と、
前記搬送されるシートに付された記録媒体に対し、前記計量手段による計量結果に基づく情報を無線通信によって書き込む書込み手段と、
を備えた書込み装置。
【請求項2】
前記書込み手段は、前記シートの搬送経路における所定の書込み可能範囲に位置する前記記録媒体に前記計量結果に基づく情報を書き込み可能であり、
前記搬送手段は、所定の操作に基づいて、前記記録媒体が前記書込み可能範囲外に移動するように前記シートを逆走させることを特徴とする請求項1に記載の書込み装置。
【請求項3】
前記書込み手段は、前記計量手段により取得された質量値と、予め設定されて記憶しておいた前記記録媒体の質量値とを加算した質量値に基づく情報を前記記録媒体に書き込むことを特徴とする請求項1又は2に記載の書込み装置。
【請求項4】
前記書込み手段による前記記録媒体への書き込み操作は、前記計量手段による計量結果が安定したことを条件に可能にすることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の書込み装置。
【請求項5】
前記計量手段による計量結果に基づく情報の書き込みを前記書込み手段に指示する書込み指示ボタンを有し、
前記計量手段による計量結果が安定していない状態では前記書込み指示ボタンが前記書込み指示の操作を受け付けず、
前記計量手段による計量結果が安定している状態では前記書込み指示ボタンが前記書込み指示の操作を受け付けることを特徴とする請求項1乃至4の内の何れかに記載の書込み装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被計量物の質量を記録媒体に書き込む書込み装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に示すように、各種総菜や各種肉類などの被計量物を秤に搭載してその質量を求めて販売する量り売り用の計量装置がある。上記量り売り用の計量装置において、商品質量を測定する場合、当該商品を収納した風袋の質量を除外する風袋引きが行われる。
【0003】
一方、上記被計量物用の容器として、顧客側が容器を用意し、当該容器用の計量装置を用いて予め当該容器の質量を計量し、その容器質量を、書込み装置を用いて記録媒体(例えばRFID)に記録し、当該記録媒体を前記容器に貼り付けておき、風袋引きに利用することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記書込み装置の場合、書込み装置とは別に容器計量用の計量装置を設置しなければならず、このため装置コストがかさむばかりか、広い設置面積が必要になってしまうという課題があった。
【0006】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、装置コストの低減化が図れ、また装置のコンパクト化を図ることができる書込み装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、被計量物の計量を行う計量手段と、シートが巻き回されたロールを保持する保持手段と、前記保持手段に保持されたロールから繰り出される前記シートを搬送する搬送手段と、前記搬送されるシートに付された記録媒体に対し、前記計量手段による計量結果に基づく情報を無線通信によって書き込む書込み手段と、を備えた書込み装置にある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】書込み装置1の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図3】計量システム1Aの一例を示すブロック構成図である。
【
図4】計量値付け装置110の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図5】RFIDラベルL1を貼付したシート53の一部を示す平面図である。
【
図6】シート53の保持・搬送機構及びRFIDラベルL1への情報書込み機構の概略構成図である。
【
図7】書込み装置1の1動作例を示す動作フロー図である。
【
図8】自動モード用の容器載置指示画面G1を示す図である。
【
図10】手動モードで操作を行う場合の操作方法説明図である。
【
図11】手動モード用のRFIDラベル・容器載置指示画面G3を示す図である。
【
図13】RFIDラベルL1の貼付け方法説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかる書込み装置1の斜視図である。この書込み装置1は、被計量物の質量を計量し、当該質量を記録媒体に書き込み、当該記録媒体を発行するように構成されている。この例では、被計量物として各種商品を詰めるための容器を用い、記録媒体としてRFID(radio frequency identifier)を用いている。
【0010】
図1に示すように、書込み装置1は、本体部11の上面に計量皿13を設置し、また本体部11の前面側に操作者が操作可能な表示手段(表示・操作手段)15を設置して構成されている。本体部11の外周を覆うケース11Aの所定位置(1角部)には、記録媒体発行口17が設けられている。
【0011】
図2は前記書込み装置1の機能ブロックの一例を示す図である。同図に示すように、書込み装置1は、書込み装置1の動作を制御するCPU(制御部)31と、RAM(記憶部)37が記憶する情報を転送して記憶するハードディスク(記憶部)33と、CPU31が実行するプログラムを記憶するROM(記憶部)35と、種々の情報を記憶するRAM37と、各種情報を表示すると共に各種操作を指示する表示・操作手段15と、ロードセルなどを用いて前記計量皿13上に設置された被計量物(以下「容器」という)の計量を行う計量手段41と、本体部11内に内蔵した下記するRFIDラベルL1に前記計量した質量値を書き込んで記録する書込み手段(以下「RFIDリーダライタ」という)43と、前記RFIDラベルL1を取り付けた下記するシート53を搬送する搬送手段(以下「駆動ローラ」という)56と、他の機器との各種情報の送受信を行う送受信手段47と、RFIDラベルL1がシート53から剥がされたことを検出する剥離センサ49と、を備えている。各構成要素は互いにバスまたはその他の通信回線51を介して接続されている。RAM37またはハードディスク33には、下記するRFIDラベルL1及びこれに貼付する保護シール140の質量が記憶されている。なお前記表示・操作手段15は、液晶のタッチパネルで構成され、表示手段であると同時に操作手段である。以下、表示・操作手段15をタッチパネル15と表現することとする。
【0012】
図3は、上記書込み装置1を用いて構成された計量システム(商品データ処理システム)1Aの一例を示すブロック構成図である。同図に示すように、計量システム1Aは、ストアコントローラ100と、POS装置105と、計量値付け装置110と、書込み装置1とを通信回線52で接続し、これによって相互にデータの送受信が可能となるように構成されている。ストアコントローラ100は、計量システム1A全体を制御するコンピュータであって、POS装置105及び計量値付け装置110及び書込み装置1で用いられる各種データを管理しており、商品データや、書き込みを行ったRFIDラベルL1のデータなどを記憶し、適宜各機器に配信する。POS装置105は、顧客が購入しようとする商品の登録や精算を行う。計量値付け装置110は量り売り用であり、当該計量値付け装置110が有する計量皿の上に商品(この例の場合は商品を収納した容器)を載置して風袋引きし、販売価格を算出・表示し、バーコードなどを印刷したラベルを発行する装置である。POS装置105や計量値付け装置110の操作は、店員が行う構成でも良いし、顧客が行う構成でも良い。
【0013】
図4は、前記計量値付け装置110の機能ブロックの一例を示す図である。同図に示すように、計量値付け装置110は、計量値付け装置110の動作を制御するCPU(制御部)111と、RAM(記憶部)117が記憶する情報を転送して記憶するハードディスク(記憶部)113と、CPU111が実行するプログラムを記憶するROM(記憶部)115と、種々の情報を記憶するRAM117と、各種情報を表示すると共に各種操作を指示する表示・操作手段119と、ロードセルなどを用いて値付け装置110の計量皿上に設置された被計量物(以下「商品」という)の計量を行う質量検出部121と、レシートやラベルなどを印刷して発行する印刷手段123と、他の機器との各種情報の送受信を行う送受信手段125とを備えている。各構成要素は互いにバスまたはその他の通信回線127を介して接続されている。なお前記表示・操作手段119は、液晶のタッチパネルで構成され、表示手段であると同時に操作手段である。送受信手段125が送受信を行う他の機器の中には、前記ストアコントローラ100やPOS装置105や書込み装置1の他、この計量値付け装置110の計量皿に載置した容器に貼付したRFIDラベルL1も含まれる。
【0014】
図5は、本実施形態に用いるRFIDラベルL1を貼付したシート53の一部を示す平面図である。同図に示すように、RFIDラベルL1は円板状であって、帯状のシート53の一方の面に所定の間隔をあけて等間隔に一列に引き剥がし可能に貼付されている。RFIDラベルL1は、円形の粘着シートにRFIDを貼り付けたものである。
【0015】
図6は、前記本体部11内における、前記RFIDラベルL1を貼付したシート53の保持・搬送機構及び当該RFIDラベルL1への情報書込み機構の概略構成図である。同図に示すように、RFIDラベルL1を貼付したシート53は、RFIDラベルL1を貼付した側の面を外側にして、保持手段である保持軸55に巻き回され、ロール(RFIDラベルロール、またはラベルロール)R1とされて保持されている。保持軸55は回動自在であり、従ってロールR1からシート53をスムーズに繰り出すことができる。
【0016】
ロールR1からのシート53の繰り出しは、搬送手段である駆動ローラ56と当該駆動ローラ56と共にシート53を挟持する従動ローラ57とによって行われる。駆動ローラ56はモータなどの駆動装置によって回転駆動され、前記シート53を繰り出しまたは逆走させる。
【0017】
前記ロールR1から繰り出されたシート53の前記駆動ローラ56よりも繰り出し方向側(下流側)には、ラベル引き剥がし用のシート転回部材58が設置され、さらにシート転回部材58よりも繰り出し方向側(下流側)には、RFIDラベルL1引き剥がし後のシート53を巻き取るシート巻取り軸59が設置されている。シート転回部材58の転回部58aの表面は曲線状に形成され、これによってシート53からのRFIDラベルL1の引き剥がしが行える構成となっている。
【0018】
シート転回部材58の前方(引き剥がしたRFIDラベルL1が向かう方向)には、2つのラベルガイド用ローラ61,61が設置されている。両ラベルガイド用ローラ61,61は、その上面にシート53から剥がしたRFIDラベルL1を載置して前記記録媒体発行口17から排出させる。
【0019】
シート53の駆動ローラ56よりもロールR1側(上流側)の上部には、所定の狭い隙間を介して書込み手段であるRFIDリーダライタ43が設置されている。RFIDリーダライタ43は、当該RFIDリーダライタ43の近傍(アンテナ動作範囲)に位置するRFIDラベルL1に対してのみ、この例では真下に位置するRFIDラベルL1に対してのみ、情報を書き込む(場合によっては読み込む)ことができる。
【0020】
またシート転回部材58とラベルガイド用ローラ61,61の近傍上部には、シート53からRFIDラベルL1が剥離されたことを検知する剥離検知センサ65が設置されている。剥離検知センサ65は、例えば光学的手法を用いてRFIDラベルL1の有無を検知する。
【0021】
図7は、上記書込み装置1の1動作例を示す動作フロー図である。書込み装置1は、通常は、自動モードによってRFIDラベルL1に書き込みが行われるので、この例では初期画面として
図8に示す自動モード用の容器載置指示画面G1をタッチパネル15に表示しておくこととする(ステップ1-1)。
【0022】
ここで、自動モードとは、書込み装置1内に収納した前記ロールR1から引き出されたシート53に貼付したRFIDラベルL1に書き込みを行うモードをいい、手動モードとは、前記シート53に貼付したRFIDラベルL1以外のRFIDラベルに書き込みを行うモードをいうものとする。
【0023】
自動モード用の容器載置指示画面G1には、
図8に示すように、自動モード切替ボタンG11と、手動モード切替ボタンG13と、操作内容表示欄G15と、質量表示欄G17と、ゼロリセットボタンG19と、フィードボタンG21と、書込み指示ボタンG23とが表示されている。
【0024】
そしてこの例の場合は、自動モードなので、自動モード切替ボタンG11の表示を手動モード切替ボタンG13の表示よりも明るく表示している(図では明るいことを示すために斜線を付している)。
【0025】
また操作内容表示欄G15には、「容器と蓋を置いて下さい」の文言による操作内容表示と、図による操作内容表示とを表示している。またこのとき書込み指示ボタンG23は暗色で表示し、現段階ではこのボタンを押下できないこと(押下しても動作しないこと)を示し、これによって計量皿13に容器が載置されていない場合は、書き込みができないように、即ち誤書込みがされないようにしている。
【0026】
なお上記フィードボタンG21は、ロールR1のカセットを交換した際に押下することで、シート53に貼付した先頭のRFIDラベルL1をRFIDリーダライタ43の近傍位置に移動させるボタンである。
【0027】
〔自動モードでの操作〕
次に自動モードでそのまま操作を行う場合、ステップ1-2の「N」からそのままステップ1-3に移行し、前記自動モード用の容器載置指示画面G1の指示通り、書込み装置1の計量皿13に、顧客が持参した容器と当該容器の蓋とを載置する。そして前記質量の計量結果が安定したら(ステップ1-3の「Y」→ステップ1-4の「Y」)、
図9に示す質量書込み指示画面G2を表示する(ステップ1-5)。質量書込み指示画面G2においては、質量表示欄G17に計量した質量値を表示する。質量書込み指示画面G2には質量値の他に、その操作内容表示欄G15に、容器と蓋が計量皿13に載置されていることを示す図と共に「容器と蓋の質量を書込みますか?」の文言による操作内容表示を行い、さらに前記書込み指示ボタンG23の表示を明色に替え、このボタンを押下できること(動作できること)を示す。この書込み指示ボタンG23の明色化は、前記計量手段41による計量結果が安定したことを条件に行う。即ち、計量皿13に容器や蓋を載置してその計量結果が安定すると書込み指示ボタンG23が明るく表示されてその操作が可能になり、計量皿13から容器や蓋を取り除くと書込み指示ボタンG23が暗く表示されてその操作ができなくなる構成となっている(この構成は下記する手動モードにおいても同様である)。
【0028】
次に、前記書込み指示ボタンG23が押下されると(ステップ1-6の「Y」)、前記測定した容器と蓋の質量値に、前記RAM37などに記憶されているRFIDラベルL1の質量値(下記する保護シール140の質量値を含む)を加算した質量値を、前記RFIDリーダライタ43によって、そのアンテナ動作範囲内に位置するRFIDラベルL1(
図6の位置E1にあるもの)のメモリに、無線通信を介して記録する(ステップ1-7)。即ち、RFIDリーダライタ43によるRFIDラベルL1への書き込み操作は、上述のように計量手段41による計量結果が安定したことを条件に可能とし、これによって正確な計量結果がRFIDラベルL1に書き込めるようにしている。
【0029】
次に、前記シート53を、駆動ローラ56及び従動ローラ57によって所定距離、即ち隣り合うRFIDラベルL1の1ピッチ分順方向に繰り出す(ステップ1-8)。これによって、前記
図6に示す位置E1において質量値が記録されたRFIDラベルL1は、シート転回部材58の転回部58aにおいてシート53から剥ぎ取られた後、ラベルガイド用ローラ61,61上の位置E2に移動する。
【0030】
このとき、剥離検知センサ65は、前記RFIDラベルL1がシート53から正常に剥ぎ取られたか否かを検知する(ステップ1-9)。
【0031】
剥離が正常に行われたことを検知した場合(ステップ1-9の「Y」)は、上記一連の書き込み処理が終了したこととなるので、ステップ1-1に戻って
図8に示す自動モード用の容器載置指示画面G1を再びタッチパネル15に表示する。
【0032】
なお剥ぎ取られて位置E2にあるRFIDラベルL1は、記録媒体発行口17からその一部が外方に露出するので、手指によって摘んで取り出すことができる。
【0033】
一方、剥離が正常に行われなかったことを検知した場合(ステップ1-9の「N」)は、タッチパネル15に剥離異常が発生したことを表示し、報知する(ステップ1-10)。報知方法の一例としては、図示はしないが、例えばタッチパネル15に「RFIDラベルの発行に異常が発生しました。シート交換用開閉扉を開いて確認してください」のような文言と、シート交換用開閉扉を開く方法の図とを表示する。
【0034】
〔手動モードでの操作〕
手動モードで操作を行う場合は、ステップ1-1で表示している自動モード用の容器載置指示画面G1中の手動モード切替ボタンG13を押下する(ステップ1-2の「Y」)。これによって、ステップ1-11に移行し、前記シート53を、駆動ローラ56の逆転によって所定距離、この例の場合は隣り合うRFIDラベルL1の1ピッチ分逆走させる。このときの状態を
図10に示す。同図に示すように、シート53を逆走させることで、シート53に貼付されているRFIDラベルL1へのRFIDリーダライタ43による書き込みが防止される。言い換えれば、逆走させることで、RFIDラベルL1をRFIDリーダライタ43の書込みアンテナ範囲(書き込み可能範囲)の外に移動させる。
【0035】
次に、ステップ1-12に移行し、
図11に示すような手動モード用のRFIDラベル配置及び容器載置指示画面G3を表示する。このRFIDラベル配置及び容器載置指示画面G3において、前記
図8に示す容器載置指示画面G1と同一・相当部分には同一符号を付す。即ちRFIDラベル配置及び容器載置指示画面G3にも、自動モード切替ボタンG11と、手動モード切替ボタンG13と、操作内容表示欄G15と、質量表示欄G17と、ゼロリセットボタンG19と、フィードボタンG21と、書込み指示ボタンG23とが表示されている。
【0036】
そしてこの場合は、手動モードなので、手動モード切替ボタンG13の表示を自動モード切替ボタンG11の表示よりも明るく表示している(図では明るいことを示すために斜線を付している)。
【0037】
また操作内容表示欄G15には、「RFIDラベルを書込み器の近傍に配置して下さい」の文言による操作内容表示と、図による容器載置の操作内容表示とを表示している。またこのときも書込み指示ボタンG23は暗色で表示し、現段階ではこのボタンを押下できないこと(押下しても動作しないこと)を示し、これによって計量皿13に容器が載置されていない場合は、書き込みができないように、即ち誤書込みができないようにしている。
【0038】
なお上記RFIDラベル配置及び容器載置指示画面G3の操作内容表示欄G15への文言による操作内容表示として、「容器と蓋を置いて下さい」のような文言を表示し(即ち
図8に示す操作内容表示欄G15と同様の文言を表示する。この場合は容器載置指示画面となる)、容器と蓋が置かれると、別の画面として、「RFIDラベルを書込み器の近傍に配置して下さい」の文言による操作内容表示と、書込み装置1のどの位置に手差しによるラベルを設置すればよいかのイラスト図からなる操作内容表示を行っても良い(この場合はRFIDラベル配置指示画面となる)。
【0039】
次に、前記操作内容表示に従って、まず別途用意したRFIDラベル(手動用記録媒体)L2を、前記書込み装置1のRFIDリーダライタ(書込み手段)43近傍(書込みアンテナ範囲、即ち書込み可能範囲)に配置する。なおこの書込み可能範囲内にRFIDラベルL2が存在することをRFIDリーダライタ43が検知した場合に、書込み指示ボタンG23による操作の受け付けを可能にする構成としても良い(この例では、書込み指示ボタンG23による操作を有効にするタイミングは、下記する容器と蓋の質量値を計量・安定化したときとしているが、この検知の段階で有効としても良い。またはこの検知と下記する容器と蓋の質量値の計量・安定化の両者を条件に有効としても良い)。当該RFIDラベルL2は、台紙に貼り付けられている。配置の方法としては、例えば
図10に点線矢印Y1で示すように別途用意したRFIDラベルL2を前記記録媒体発行口17から手によって挿入して前記RFIDリーダライタ43の近傍に位置させたり、点線矢印Y2で示すようにケース11Aの所定位置に別途設けたラベル挿入孔から手によってRFIDラベルL2を挿入して前記書込み手段43近傍に配置させたり、点線矢印Y3で示すように前記本体部11内のロールR1に新しいシート53を装着する場合などに開く図示しないシート交換用開閉扉(カバー)を開き、当該開いた部分から手によってRFIDラベルL2を挿入して前記書込み手段43近傍に配置させたりする方法を用いる(手によってRFIDラベルL2を配置する際は、前記シート53を取り外しておいても良い)。自動モードの場合はカバー開放状態では書込み指示ボタンG23が操作を受け付けないが、手動モードの場合はカバー開放状態であっても書込み指示ボタンG23を操作できる構成としても良い。また自動モードでは、操作内容表示欄G15などに、カバー開放状態であることを注意喚起する表示をしたり、カバーを閉じるよう促す表示をしたりしても良い。
【0040】
そしてこの状態でステップ1-13に移行し、計量皿13に顧客が持参した容器と当該容器の蓋とを載置する。なお容器と蓋の載置は、上記RFIDラベルL2の書込み手段43近傍への配置よりも先に行っておいても良い。そして前記質量の計量結果が安定したら(ステップ1-13の「Y」→ステップ1-14の「Y」)、
図12に示す質量書込み指示画面G4に示すように、質量表示欄G17に質量値を表示する(ステップ1-15)。質量書込み指示画面G4には質量値の他に、その操作内容表示欄G15に、容器と蓋が計量皿13に載置されていることを示す図と共に「容器と蓋の質量を書込みますか?」の文言による操作内容表示を行い、さらに前記書込み指示ボタンG23の表示を明色に替え、このボタンを押下できることを示す。
【0041】
次に、前記書込み指示ボタンG23が押下されると(ステップ1-16の「Y」)、前記測定した容器と蓋の質量値に、前記RAM37などに記憶されているRFIDラベルL2の質量値(下記する保護シール140の質量値を含む)を加算した質量値を、前記RFIDリーダライタ43によって、前記RFIDラベルL2のメモリに、無線通信を介して記録する(ステップ1-17)。
【0042】
次に、当該書き込みの終了したRFIDラベルL2を外部へ取出し(ステップ1-18)、このときシート交換用開閉扉などが開かれていた場合はこれらを閉じる。これによって上記一連の書き込み処理が終了したこととなる。
【0043】
次に、元の自動モードに戻すため、シート53を、駆動ローラ56及び従動ローラ57によって所定距離、即ち隣り合うRFIDラベルL1の1ピッチ分順方向にフィードする(ステップ1-19)。フィードの方法としては、自動モード切替ボタンG11を押下すると自動的に順方向にフィードする構成としても良いし、自動モード切替ボタンG11を押下した後に「フィードボタンを押してください」などのメッセージを操作内容表示欄G15に表示する構成としても良いなど、種々の方法がある。そしてステップ1-1に戻って
図8に示す自動モード用の容器載置指示画面G1を再びタッチパネル15に表示する。
【0044】
なお上記動作例では初期画面として
図8に示す自動モード用の容器載置指示画面G1をタッチパネル15に表示したが、その代わりに、書込み装置1を自動で操作するか、手動で操作するかを選択する操作方法選択画面を初期画面として表示し、自動操作を選択した場合は上記自動モード用の容器載置指示画面G1を表示し、手動操作を選択した場合は上記手動モード用のRFIDラベル配置及び容器載置指示画面G3を表示するように構成しても良い。
【0045】
上記自動モード又は手動モードによって容器と蓋の質量が書き込まれたRFIDラベルL1又はL2は、
図13に示すように、容器130の底面131に貼り付けられ、さらにRFIDラベルL1又はL2の下面を覆うように保護シール140を貼り付ける。保護シール140はRFIDラベルL1又はL2よりも外形寸法が大きく、これによってRFIDラベルL1又はL2全体を覆って防水できる形状に形成されている。保護シール140の表面には、RFIDが貼り付けてあることや、その取扱い注意事項(例えば剥がさないことや熱湯や冷蔵庫での使用はできるが、レンジやオーブンでの使用は不可であることなど)などが印刷されている。なおこの取り扱い注意事項などの印刷はRFIDラベルL1又はL2に行い、これを覆う保護シール140は透明シールで構成しても良い。
【0046】
以上のようにしてRFIDラベルL1又はL2を貼り付けた容器は顧客が所持する。そして顧客が店舗などに持参して当該容器に所望の商品を収納し、当該顧客または店員が当該店舗にある計量値付け装置110の計量皿の上に載置する。そして
図4に示す表示・操作手段(タッチパネル)119によって当該商品を指定し、質量検出部121によってその質量を測定する。同時に、計量値付け装置110の送受信手段125は容器130に貼り付けているRFIDラベルL1又はL2から情報(この例の場合は容器130とRFIDラベルL1又はL2と保護シール140の質量を合計した風袋質量値)を無線通信によって読み込む。計量値付け装置110のCPU111は、前記質量検出部121で検出した質量値から、前記風袋質量値を風袋引きし、算出した販売価格などを表示・操作手段119に表示する。そして例えばバーコードや商品名称、販売価格などを表示したラベルを発行する。そして顧客は例えば当該ラベルを容器に貼付し、他の商品などと共にPOS装置105に移動し、当該POS装置105において商品の登録、精算を行う。POS装置105の操作は、店員が行っても良いし、顧客が行っても良い。
【0047】
以上説明したように、上記書込み装置1は、容器(被計量物)130の計量を行う計量手段41と、シート53が巻き回されたロールR1を保持する保持軸(保持手段)55と、前記保持軸55に保持されたロールR1から繰り出されるシート53を搬送する駆動ローラ56及び従動ローラ57(搬送手段)と、搬送されるシート53に付されたRFIDラベル(記録媒体)L1に対し、計量手段41による計量結果に基づく情報を無線通信によって書き込むRFIDリーダライタ(書込み手段)43とを備えているので、計量装置と書込み装置を別々の装置として設置する必要が無く、装置コストの低減化が図れ、また装置のコンパクト化を図ることができる。即ち、容器(被計量物)130の計量、計量データのRFIDへの書き込み、RFIDラベルL1の発行までの流れを1つの書込み装置1で実行することができる。
【0048】
また上記書込み装置1に用いる駆動ローラ56及び従動ローラ57(搬送手段)は、所定の操作に基づいて、RFIDラベルL1が書込み可能範囲外に移動するようにシート53を逆走させることができるので、シート53に付されたRFIDラベルL1以外のRFIDラベルL2に手動で書き込みを行う場合、シート53に付されたRFIDラベルL1を容易に書込み可能範囲から外すことができ、上記手動による書き込み作業をスムーズに行うことが可能になる。
【0049】
また上記書込み装置1に用いるRFIDリーダライタ(書込み手段)43は、計量手段41により取得された質量値と、予め設定されて記憶しておいたRFIDラベルL1(L2)及び保護シール140の質量値とを加算した質量値に基づく情報をRFIDラベルL1(L2)に書き込むので、計量手段41によって容器130とRFIDラベルL1(L2)と保護シール140全ての計量をしなくても、容器130だけを計量することでRFIDラベルL1(L2)と保護シール140の質量値を加算した容器130の質量値を簡単に書き込むことができる。
【0050】
ところで上記
図6に示す書込み装置1において、RFIDリーダライタ43を設置した位置近傍に、別途印字ヘッドを設置し、これによってRFIDラベルL1に印字を行うように構成しても良い。印字内容としては例えば、書込み日時や書き込み店舗名などが考えられる。
【0051】
また上記実施形態では、RFIDリーダライタ43によってRFIDラベルL1(L2)に、容器130とRFIDラベルL1(L2)と保護シール140の質量値を、計量手段41による計量結果に基づく情報として書き込んだが、その代わりに、当該質量値はストアコントローラ100やPOS装置105や計量値付け装置110に記録しておき、当該質量値と関連付けた識別番号などの識別情報を、計量手段41による計量結果に基づく情報としてRFIDラベルL1(L2)に書き込む構成としても良い。即ち、RFIDラベルL1(L2)に書き込む情報は、計量した質量値そのものに限られない。
【0052】
また上記実施形態では、容器130とRFIDラベルL1(L2)と保護シール140の質量値のRFIDラベルL1(L2)への書き込みは、容器130を計量皿13に載置して計量し、一方RFIDラベルL1(L2)と保護シール140の質量値は予め書込み装置1に記憶しておいたデータを読み出すことで行ったが、その代わりに、書込み装置1の計量皿13に容器130と、RFIDラベルL1(L2)と保護シール140を直接載せることで計量して書き込んでも良い。またRFIDラベルL1(L2)と保護シール140の両者を計量皿13に直接載せる代わりに、これらRFIDラベルL1(L2)と保護シール140を合わせた質量の重りを載せて計量しても良い。
【0053】
また上記実施形態にかかる書込み装置1においては、
図8に示す容器載置指示画面G1の操作内容表示欄G15に「容器と蓋を置いて下さい」の操作内容表示を行ったが、蓋を計量に含めない場合は、「蓋を外した容器をハカリに載せてください」という操作内容を表示しても良い。また、蓋を計量するか否かを選択する表示を行っても良い。例えば「容器の他に蓋も計量しますか?〔はい〕〔いいえ〕」のような選択肢表示を行い、〔はい〕〔いいえ〕の何れかを押下することで蓋の有無を選択してもよい。また例えば蓋を計量するか否かを予め店側で決めておいて、「蓋を付けた容器を載せてください」または「蓋を外した容器を載せてください」の何れかを表示するように構成しても良い。また例えば書込み指示ボタンG23を押下したときに「〔蓋あり〕〔蓋なし〕」ボタンを表示し、何れかを選択させ、その後書き込みを行うように構成しても良い。
【0054】
蓋と容器の両者を計量した場合と、容器のみを計量した場合を分けるため、RFIDラベルL1(L2)に両者を分けるフラグを記憶させておき、計量値付け装置110やPOS装置105などによって計量値付けや商品登録販売を行う場合は、前記フラグに応じて蓋付きの容器として風袋引きするか、蓋なしの容器として風袋引きするかを確認できるようにしてもよい。計量値付け装置110によって発行されるラベルやPOS装置105によって発行される精算レシートには、蓋ありか蓋なしかを表示しても良い。
【0055】
また例えば上記実施形態にかかる書込み装置1において、RFIDラベルL1(L2)の種類が複数あってそれらの質量値が異なる場合は、それぞれの質量値を予め書込み装置1に記憶・登録しておき、必要に応じて何れかのRFIDラベルL1(L2)を指定し、当該RFIDラベルL1(L2)の質量値を書込む。例えば上記実施形態にかかる書込み装置1において、ロールR1を交換したときや、自動モードから手動モードに切り替えたときなどに、
図14に示すようなラベル質量設定画面G5を表示させ、ラベル質量を設定できるように構成しても良い。即ち、ラベル質量設定画面G5は、ラベルAとラベルBとを選択する選択ボタンG51,G53を有し、何れかを選択可能としている。またラベルAとラベルBの質量値表示部G55,G57の質量値を適宜変更可能に構成しても良い。
【0056】
また上記実施形態では、書込み装置1と計量値付け装置110を別々の装置として構成したが、書込み装置1に計量値付け装置110の機能を搭載することで、両者を一体化することも可能である。この場合、書込み装置1にラベルを印刷する印刷手段の機能も搭載する。
【0057】
また本発明においては、被計量物は容器130に限らず、その計量結果に基づく情報を記録媒体に書き込む必要のある被計量物であれば、どのような被計量物であっても良い。
【0058】
《実施形態の総括》
[技術分野]
本発明は、被計量物の質量を記録媒体に書き込む書込み装置に関するものである。
[背景技術]
従来、例えば特許文献1に示すように、各種総菜や各種肉類などの被計量物を秤に搭載してその質量を求めて販売する量り売り用の計量装置がある。上記量り売り用の計量装置において、商品質量を測定する場合、当該商品を収納した風袋の質量を除外する風袋引きが行われる。
一方、上記被計量物用の容器として、顧客側が容器を用意し、当該容器用の計量装置を用いて予め当該容器の質量を計量し、その容器質量を、書込み装置を用いて記録媒体(例えばRFID)に記録し、当該記録媒体を前記容器に貼り付けておき、量り売り用の計量装置の秤に商品を収納した容器を載置した際、容器質量を自動的に読み出し、自動的に風袋引きをすることが行われている。
このように構成すれば、当該容器を顧客が持参して繰り返し使用できるので、販売者側においては容器を削減できてコスト低減化が図れ、顧客側としても無駄なゴミが発生せず、ひいては地球環境の向上に寄与することができる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2004-163994号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかし、上記書込み装置の場合、書込み装置とは別に容器計量用の計量装置を設置しなければならず、このため装置コストがかさむばかりか、広い設置面積が必要になってしまうという課題があった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、装置コストの低減化が図れ、また装置のコンパクト化を図ることができる書込み装置を提供することにある。
【0059】
[課題を解決するための手段]
本発明は、被計量物の計量を行う計量手段と、シートが巻き回されたロールを保持する保持手段と、前記保持手段に保持されたロールから繰り出される前記シートを搬送する搬送手段と、前記搬送されるシートに付された記録媒体に対し、前記計量手段による計量結果に基づく情報を無線通信によって書き込む書込み手段と、を備えた書込み装置にある。
記録媒体としてはRFIDがあるが、本発明はこれに限らない。
本発明によれば、書込み手段の他に計量手段を有するので、計量と書き込みを1台の装置で行うことができて装置コストの低減化が図れ、また装置のコンパクト化を図ることができる。
【0060】
また本発明は、上記特徴に加え、前記書込み手段は、前記シートの搬送経路における所定の書込み可能範囲に位置する前記記録媒体に前記計量結果に基づく情報を書き込み可能であり、前記搬送手段は、所定の操作に基づいて、前記記録媒体が前記書込み可能範囲外に移動するように前記シートを逆走させることを特徴としている。
本発明によれば、計量結果に基づく情報を、シートに付された記録媒体以外の記録媒体に手動で書き込みを行う場合、シートに付された記録媒体を書込み可能範囲から外すことができるので、上記手動による書き込みをスムーズに行うことができる。
【0061】
また本発明は、上記特徴に加え、前記書込み手段は、前記計量手段により取得された質量値と、予め設定されて記憶しておいた前記記録媒体の質量値とを加算した質量値に基づく情報を前記記録媒体に書き込むことを特徴としている。
本発明によれば、計量手段によって被計量物と記録媒体の両者を計量しなくても、被計量物だけを計量するだけで、被計量物の質量値に記録媒体の質量値を加算した質量値に基づく情報を書き込むことができるので、計量作業をより簡単に行うことができる。
【0062】
また本発明は、上記特徴に加え、前記書込み手段による前記記録媒体への書き込み操作は、前記計量手段による計量結果が安定したことを条件に可能にすることを特徴としている。
本発明によれば、正確な計量結果に基づく情報を記録媒体に書き込むことができる。
【0063】
また本発明は、上記特徴に加え、前記計量手段による計量結果に基づく情報の書き込みを前記書込み手段に指示する書込み指示ボタンを有し、前記計量手段による計量結果が安定していない状態では前記書込み指示ボタンが前記書込み指示の操作を受け付けず、前記計量手段による計量結果が安定している状態では前記書込み指示ボタンが前記書込み指示の操作を受け付けることを特徴としている。
本発明によれば、正確な計量結果に基づく情報を記録媒体に書き込むことができる。
【0064】
また本発明は、上記特徴に加え、前記計量手段による計量結果に基づく情報を、前記ロールから繰り出したシートに付された記録媒体に書き込む自動モードと、前記計量手段による計量結果に基づく情報を、前記ロールから繰り出したシートに付された記録媒体とは別の記録媒体に書き込む手動モードと、を選択するモード選択手段を有することを特徴としている。
本発明によれば、モードを選択することで、ロールから繰り出したシートに付された記録媒体以外の記録媒体にも計量手段による計量結果に基づく情報を記録することが可能になる。
【0065】
なお、上述の書込み装置1としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムとしての書込み装置1に読み込ませ、実行することにより、上記の書込み装置1としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0066】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば、一般にRFIDは、ICを用いたICタグ、その中でも電池を内蔵しないパッシブタイプのICタグをいうが、電池を内蔵するアクティブタイプのICタグやセミアクティブタイプのICタグを記録媒体として用いても良いし、さらにICを使用しない回路を用いたRFIDを用いても良い。また、上記記載及び各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に矛盾がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、上記記載及び各図の記載内容は、その一部であっても、それぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は上記記載及び各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0067】
1…書込み装置、L1…RFID(記録媒体)ラベル、11…本体部、11A…ケース、13…計量皿、15…表示・操作手段(表示手段、タッチパネル)、17…記録媒体発行口、31…CPU(制御部)、33…ハードディスク(記憶部)、35…ROM(記憶部)、37…RAM(記憶部)、41…計量手段、43…RFIDリーダライタ(書込み手段)、47…送受信手段、51,52…通信回線、1A…計量システム(商品データ処理システム)、100…ストアコントローラ、105…POS装置、110…計量値付け装置、111…CPU(制御部)、113…ハードディスク(記憶部)、115…ROM(記憶部)、117…RAM(記憶部)、119…表示・操作手段(タッチパネル)、121…質量検出部、123…印刷手段、125…送受信手段、127…通信回線、43…RFIDリーダライタ(書込み手段)、53…シート、55…保持軸(保持手段)、R1…ロール(RFIDラベルロール、またはラベルロール)、56…駆動ローラ(搬送手段)、57…従動ローラ(搬送手段)、58…シート転回部材、58a…転回部、59…シート巻取り軸、61…ラベルガイド用ローラ、65…剥離検知センサ、G1…容器載置指示画面、G11…自動モード切替ボタン、G13…手動モード切替ボタン、G15…操作内容表示欄、G17…質量表示欄、G19…ゼロリセットボタン、G21…フィードボタン、G23…書込み指示ボタン、G2…質量書込み指示画面、G3…RFIDラベル配置及び容器載置指示画面、L2…RFIDラベル(手動用記録媒体)、G4…質量書込み指示画面、130…容器、131…底面、140…保護シール、G5…ラベル質量設定画面、G51,G53…選択ボタン、G55,G57…質量値表示部。