(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023092898
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、記録媒体、ゲーム処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20230627BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20230627BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20230627BHJP
A63F 13/5378 20140101ALI20230627BHJP
A63F 13/537 20140101ALI20230627BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/58
A63F13/53
A63F13/5378
A63F13/537
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021208195
(22)【出願日】2021-12-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年3月24日に、ウェブサイトにて動画「『戦国無双5』第二回公式番組」を配信。 令和3年4月23日に、ウェブサイトにて動画「『戦国無双5』第三回公式番組」を配信。 令和3年4月28日に、ウェブサイトにてゲーム「戦国無双5」の紹介記事を掲載。 令和3年4月30日に、ウェブサイトにて動画「コーエーテクモ新作4タイトル 超ゲーム紹介特番@ニコニコネット超会議2021〔4/30〕」を配信。 令和3年5月27日に、ウェブサイトにて動画「〔EXILE SHOKICHI/世界/関口メンディー出演〕ゲーム『戦国無双5』第四回公式番組」を配信。 令和3年6月3日に、ウェブサイトにてゲーム「戦国無双5」の紹介記事を掲載。 令和3年6月17日に、ウェブサイトにてゲーム「戦国無双5」の体験版を配信 令和3年6月24日に、週刊ファミ通 No.1699,10-37頁にてゲーム「戦国無双5」の紹介記事を掲載。 令和3年6月24日に、ゲーム「戦国無双5」(プレイステーション4、Nintendo Switch、Xbox One用)を販売。 令和3年7月27日に、ウェブサイトにて動画「『戦国無双5』Steam▲R▼版発売記念トレーラー」を配信。 令和3年7月27日に、ゲーム「戦国無双5」(PC用)を販売。
(71)【出願人】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】河原 淳
(72)【発明者】
【氏名】岡田 慎也
(72)【発明者】
【氏名】鬼塚 鉄平
(57)【要約】
【課題】面白みを増すことができるゲームプログラム、記録媒体、及びゲーム処理方法を提供する。
【解決手段】ゲームプログラムは、情報処理装置3を、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタ17が攻撃により敵キャラクタを倒した場合に、戦闘中の時間に関わる有利な効果を発生させる有利効果発生処理部27、有利な効果の度合いを、1回の攻撃により倒した敵キャラクタの数に基づいて変動させる有利効果変動処理部29、として機能させる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置を、
プレイヤが操作するプレイヤオブジェクトが攻撃により敵オブジェクトを倒した場合に、戦闘中の時間に関わる有利な効果を発生させる有利効果発生処理部、
前記有利な効果の度合いを、1回の前記攻撃により倒した前記敵オブジェクトの数に基づいて変動させる有利効果変動処理部、
として機能させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記有利効果発生処理部は、
一度実行した攻撃を再度実行可能とするまでの必要時間を短縮する効果を発生させ、
前記有利効果変動処理部は、
前記必要時間の短縮の度合いを、1回の前記攻撃により倒した前記敵オブジェクトの数に基づいて変動させる、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記情報処理装置を、
前記攻撃の種類ごとに、通常のダメージよりも大きなダメージを与えることが可能な有利な前記敵オブジェクトの種類を設定する有利オブジェクト設定処理部、
としてさらに機能させ、
前記有利効果発生処理部は、
前記プレイヤオブジェクトが前記攻撃により有利な前記敵オブジェクトを倒した場合に、前記必要時間を短縮する効果を発生させる、
請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記情報処理装置を、
前記プレイヤオブジェクトと前記敵オブジェクトとの戦闘が始まる前に、当該戦闘で登場する予定の前記敵オブジェクトの種類の少なくとも一部を予告表示する予告表示処理部、
前記戦闘が始まる前に、前記プレイヤオブジェクトが装備する攻撃手段の選択を受け付ける装備選択処理部、
としてさらに機能させるための請求項3に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記有利効果変動処理部は、
前記攻撃により倒した前記敵オブジェクトに所定の種類のオブジェクトが含まれる場合に、前記必要時間を0にする、
請求項4に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記情報処理装置を、
前記プレイヤオブジェクトと前記敵オブジェクトとの戦闘中に、戦場の地形を表すマップ画面に前記プレイヤオブジェクトと前記敵オブジェクトの現在位置を表示する第1マップ表示処理部、
としてさらに機能させ、
前記第1マップ表示処理部は、
前記プレイヤオブジェクトが装備する攻撃手段が有利となる前記敵オブジェクトを識別可能に表示する、
請求項4又は5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記情報処理装置を、
前記プレイヤオブジェクトと前記敵オブジェクトとの戦闘中に、戦場の地形を表すマップ画面に前記プレイヤオブジェクトと前記敵オブジェクトの現在位置を表示する第2マップ表示処理部、
としてさらに機能させ、
前記第2マップ表示処理部は、
前記プレイヤオブジェクトが前記攻撃により有利な前記敵オブジェクトを倒した場合に、当該攻撃が有利な他の前記敵オブジェクトを所定の時間だけ識別可能に表示する、
請求項4又は5に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記情報処理装置を、
前記必要時間を、ゲージが空から満タンに回復するまでの時間として表示するゲージ表示処理部、
としてさらに機能させ、
前記ゲージ表示処理部は、
前記必要時間を短縮する効果が発生した場合に、前記必要時間の短縮の度合いが識別可能となるように前記ゲージを表示する、
請求項4乃至7のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のゲームプログラムを記録した、情報処理装置が読み取り可能な記録媒体。
【請求項10】
情報処理装置によって実行されるゲーム処理方法であって、
プレイヤが操作するプレイヤオブジェクトが攻撃により敵オブジェクトを倒した場合に、戦闘中の時間に関わる有利な効果を発生させるステップと、
前記有利な効果の度合いを、1回の前記攻撃により倒した前記敵オブジェクトの数に基づいて変動させるステップと、
を有する、ゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、当該ゲームプログラムが記録された記録媒体、及びゲーム処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤオブジェクトにアクションを実行させるゲームが知られている。このようなゲームとして、例えば特許文献1には、所定の実行順で、複数のアクションをプレイヤオブジェクトに実行させていくと、ゲーム内で特別な効果が発生するゲームシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
所定の条件が満たされた場合に、単に特別な効果を発生させるだけでは、面白みに欠けるという課題があった。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、面白みを増すことができるゲームプログラム、記録媒体、及びゲーム処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のゲームプログラムは、情報処理装置を、プレイヤが操作するプレイヤオブジェクトが攻撃により敵オブジェクトを倒した場合に、戦闘中の時間に関わる有利な効果を発生させる有利効果発生処理部、前記有利な効果の度合いを、1回の前記攻撃により倒した前記敵オブジェクトの数に基づいて変動させる有利効果変動処理部、として機能させる。
【0007】
また、上記目的を達成するために、本発明の記録媒体は、上記ゲームプログラムを記録した、情報処理装置が読み取り可能な記録媒体である。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本発明のゲーム処理方法は、情報処理装置によって実行されるゲーム処理方法であって、プレイヤが操作するプレイヤオブジェクトが攻撃により敵オブジェクトを倒した場合に、戦闘中の時間に関わる有利な効果を発生させるステップと、前記有利な効果の度合いを、1回の前記攻撃により倒した前記敵オブジェクトの数に基づいて変動させるステップと、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明のゲームプログラム等によれば、面白みを増すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態に係るゲームシステムの全体構成の一例を表す図である。
【
図3】情報処理装置の機能的構成の一例を表すブロック図である。
【
図4】有利オブジェクト設定処理部による有利な敵キャラクタの設定の一例を表す図である。
【
図5】有利オブジェクト設定処理部による有利な敵キャラクタの設定の他の例を表す図である。
【
図6】有利効果変動処理部による有利な効果の度合いの変動のさせ方の一例を表す図である。
【
図7】ゲージ表示処理部によりゲーム画面に表示されるゲージの一例を表す図である。
【
図8】ゲーム画面のスキル表示部を抽出して拡大した図である。
【
図9】予告表示処理部による予告表示の一例を表す図である。
【
図10】装備選択処理部により表示される装備選択画面の一例を表す図である。
【
図11】マップ表示処理部により表示されるマップ画面の一例を表す図である。
【
図12】情報処理装置が実行する処理手順の一例を表すフローチャートである。
【
図13】マップに有利な敵キャラクタを識別可能に表示する変形例において、マップ表示処理部により表示されるマップ画面の一例を表す図である。
【
図14】マップに敵キャラクタの種類を表示する変形例において、マップ表示処理部により表示されるマップ画面の一例を表す図である。
【
図15】有利な敵キャラクタを倒した場合に当該攻撃が有利な他の敵キャラクタをマップに識別可能に表示する変形例において、マップ表示処理部により表示されるマップ画面の一例を表す図である。
【
図16】クールタイムの短縮効果を識別可能にゲージで表示する変形例において、ゲージ表示処理部により表示されるゲージの一例を表す図である。
【
図17】クールタイムの短縮効果を識別可能にゲージで表示する変形例において、ゲージの矢印の本数の設定の一例を表す図である。
【
図18】情報処理装置のハードウェア構成の一例を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0012】
<1.ゲームシステムの全体構成>
図1を用いて、実施形態に係るゲームシステム1の全体構成の一例について説明する。
図1に示すように、ゲームシステム1は、情報処理装置3と、ゲームコントローラ5と、表示装置7とを有する。ゲームコントローラ5及び表示装置7は、情報処理装置3と有線又は無線により通信可能に接続されている。
【0013】
情報処理装置3は、例えば据え置き型のゲーム機である。但しこれに限定されるものではなく、例えば入力部や表示部等を一体に備えた携帯型のゲーム機でもよい。また、ゲーム機以外にも、例えば、サーバコンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータ等のコンピュータ機器や、スマートフォン、携帯電話、ファブレット等の電話機能を有する機器でもよい。
【0014】
プレイヤは、ゲームコントローラ5を用いて各種の操作入力を行う。
図1に示す例では、ゲームコントローラ5は、例えば十字キー9、複数の操作ボタン11、ジョイスティック13、タッチパッド15、右ボタンR、左ボタンL等を有する。
【0015】
<2.ゲームの概略内容>
次に、本実施形態に係るゲーム、すなわち、本発明のゲームプログラム及びゲーム処理方法が情報処理装置3によって実行されることにより提供されるゲームの概略内容の一例について説明する。
【0016】
本実施形態に係るゲームは、味方キャラクタと敵キャラクタが戦闘を行いつつストーリーを進めていき、戦闘中はプレイヤがプレイヤキャラクタをリアルタイムに操作してアクションを行わせる、いわゆるアクションロールプレイングゲームである。ゲームに登場するキャラクタの種類は特に限定されるものではないが、典型的には人間の男性キャラクタ又は女性キャラクタである。なお、ゲームキャラクタは、動物キャラクタ、仮想的な生物キャラクタ、ロボットや物体等のキャラクタでもよい。
【0017】
図2に、ゲームの戦闘画面の一例を示す。
図2に示すように、ゲームフィールドGF上で、味方キャラクタ(白色で図示)と敵キャラクタ(ハッチングで図示)とが戦闘を実行する。味方キャラクタは、プレイヤにより操作されるプレイヤキャラクタ17(プレイヤオブジェクトの一例)を含む。敵キャラクタは、例えば敵武将19(敵オブジェクトの一例)や敵兵士21(敵オブジェクトの一例)を含む。戦闘は、プレイヤキャラクタ17が敵キャラクタと遭遇するとゲームフィールドGF上で直接行われる。プレイヤキャラクタ17は、プレイヤの操作に連動してリアルタイムに動作し、ゲームフィールドGF上を移動して敵キャラクタへの攻撃等を行う。敵キャラクタは、ゲームプログラムにより規定される所定のアルゴリズム(いわゆるゲームAI)により自動制御され、ゲームフィールドGF上を移動して味方キャラクタへの攻撃等を行う。
【0018】
なお、味方キャラクタに、ゲームプログラムにより規定される所定のアルゴリズムにより自動制御されるノンプレイヤキャラクタを含めてもよい。その場合、プレイヤが操作可能なプレイヤキャラクタを複数の味方キャラクタの中で切り替え可能としてもよい。
【0019】
戦闘画面の周辺部には、ゲームフィールドGFの地形を表すマップ画面23が表示される。プレイヤはマップ画面23を参照し、味方キャラクタや敵キャラクタの現在位置を確認しながら戦闘を進めることができる。なお、マップ画面23は、常にゲームフィールドGFに重ねて表示してもよいし、通常はゲームフィールドGFのみを表示しておき、プレイヤによる所定の操作入力があった場合に表示してもよい。また、プレイヤによる所定の操作入力があった場合に、ゲームフィールドGFをマップ画面23の全画面表示に切り替えてもよい。
【0020】
本実施形態に係るゲームでは、プレイヤキャラクタ17が攻撃により所定の敵キャラクタを倒した場合に、一度の攻撃により倒した敵キャラクタの数に応じて戦闘中の時間に関わる有利な効果を発生させる。以下、この内容について詳細に説明する。
【0021】
<3.情報処理装置の機能的構成>
次に、
図3及び
図4~
図11を用いて、情報処理装置3の機能的構成の一例について説明する。
【0022】
図3に示すように、情報処理装置3は、有利オブジェクト設定処理部25と、有利効果発生処理部27と、有利効果変動処理部29と、ゲージ表示処理部31と、予告表示処理部33と、装備選択処理部35と、マップ表示処理部36とを有する。
【0023】
有利オブジェクト設定処理部25は、攻撃の種類ごとに、通常のダメージよりも大きなダメージを与えることが可能な有利な敵キャラクタの種類を設定する。「攻撃の種類」とは、例えばプレイヤキャラクタ17が攻撃で使用するスキル、武器、アイテム等の種類を含む。「敵キャラクタの種類」は、例えば敵キャラクタの属性、装備やスキルの種類、生物の種類、その他ステータスの種類(例えばレベル、体力値、攻撃力、防御力、特殊効果などのパラメータ)等、多種多様な種類を含む。
【0024】
図4及び
図5に、有利オブジェクト設定処理部25による有利な敵キャラクタの設定の一例を示す。
図4は、例えばスキルの種類ごとに有利な敵キャラクタの兵科(兵の種類)が設定された例である。
図4に示す例では、例えばスキルAは弓兵、スキルBは槍兵、スキルCは騎兵、スキルDは鉄砲兵に対し、通常のダメージよりも大きなダメージを与えることが可能な特効を有する。
図5は、例えば武器の種類ごとに有利な敵キャラクタの兵科が設定された例である。
図5に示す例では、例えば槍は騎兵、剣は弓兵、弓は槍兵に対し、特効を有する。なお、有利な敵キャラクタの設定は、一種類だけでなく複数種類を設定してもよい。
【0025】
図3に戻り、有利効果発生処理部27は、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタ17が攻撃により敵キャラクタを倒した場合に、戦闘中の時間に関わる有利な効果を発生させる。「戦闘中の時間に関わる有利な効果」とは、例えば一度実行した攻撃を再度実行可能とするまでの必要時間(以下適宜「クールタイム」ともいう)を短縮する効果である。有利効果発生処理部27は、プレイヤキャラクタ17が攻撃により、上記有利オブジェクト設定処理部25により設定された有利な敵キャラクタを倒した場合に、クールタイムを短縮する効果を発生させる。
【0026】
なお、「戦闘中の時間に関わる有利な効果」は、上記クールタイムの短縮に限定されるものではない。例えば、スキルや技の発動に要する時間(呪文の詠唱等)を短縮する効果や、ミッション等で課された時間制限(タイムリミット)の延長等でもよい。
【0027】
有利効果変動処理部29は、上記有利効果発生処理部27により発生させた有利な効果の度合いを、1回の攻撃により倒した敵キャラクタの数に基づいて変動させる。例えば、有利効果変動処理部29は、クールタイムの短縮の度合いを、1回の攻撃により倒した敵キャラクタの数に基づいて変動させる。
【0028】
図6に、有利効果変動処理部29による有利な効果の度合いの変動のさせ方の一例を示す。
図6に示す例では、例えば倒した敵キャラクタ一人につき-5%の割合でクールタイムを短縮させる。つまり、倒した敵キャラクタ数の増加に応じて、-5%、-10%、-15%、・・・というように短縮割合が加算される。そして、短縮割合の上限値が例えば-80%に設定されている。つまり、倒した敵キャラクタが16人以上となった場合には、何人に増えようとクールタイムの短縮割合は-80%で固定される。一例として、クールタイムが20秒のスキルの場合、当該スキルで有利兵科の敵キャラクタを倒した人数一人につき、クールタイムは1秒ずつ短縮され、最大で4秒まで短縮される。上記短縮割合の5%と上限値の80%の数値は、外部パラメータとして変更可能であり、ゲームバランスの調整を容易に行うことが可能となっている。
【0029】
図3に戻り、ゲージ表示処理部31は、クールタイムを、ゲージが空から満タンに回復するまでの時間として表示する。ゲージのタイプは特に限定されるものではなく、例えば棒状ゲージ、円形ゲージ、容器型ゲージ、目盛りゲージ等、様々なタイプを適用できる。
【0030】
図7及び
図8に、ゲージ表示処理部31により表示されるゲージの一例を示す。
図8は、
図7のゲーム画面のスキル表示部を抽出して拡大した図である。
図7及び
図8に示す例では、プレイヤキャラクタ17は例えば4つのスキルを装備可能であり、この例ではスキルA、スキルB、スキルC、及びスキルDを装備している。例えばゲームコントローラの右ボタンRが操作されると、
図7に示すようにゲーム画面にスキル表示部37が表示される。スキル表示部37では、4つのスキルがRボタン表示39の上下左右に配置されている。例えば、スキルAは上側、スキルCは左側、スキルDは右側、スキルBは下側に、それぞれ各スキルの種類を表すアイコン40A~40Dと共に配置されている。そして、例えば操作ボタン11または十字キー9の上下左右のいずれかが操作されると、対応する方向のスキルが発動される。
【0031】
各スキルは一度発動されると、スキルごとに設定された所定の長さのクールタイムが経過するまで再度発動することができない。各スキルのクールタイムは、ゲージ表示処理部31により、ゲージが空から満タンに回復するまでの時間として表示される。
図8に示すように、例えばスキルAのクールタイムはゲージ41により、スキルCのクールタイムはゲージ43により、スキルDのクールタイムはゲージ45により、スキルBのクールタイムはゲージ47により、それぞれ表示される。ゲージが満タンになる前に操作されてもスキルは発動されず、ゲージが満タンになった後に操作されるとスキルが発動される。
【0032】
ゲージ表示処理部31は、有利効果変動処理部29によりクールタイムが短縮された場合、短縮の度合いに応じてゲージの回復速度を速くする。例えば、前述のようにクールタイムが20秒のスキルで16人以上の有利兵科の敵キャラクタを倒した場合、クールタイムは4秒に短縮されるが、この場合にはゲージの回復速度は5倍になる。
【0033】
図3に戻り、予告表示処理部33は、プレイヤキャラクタ17と敵キャラクタとの戦闘が始まる前に、当該戦闘で登場する予定の敵キャラクタの種類の少なくとも一部を予告表示する。予告表示は、例えば戦闘ステージが始まる前の準備画面や情報画面等で行われる。
【0034】
図9に、予告表示処理部33による予告表示の一例を示す。
図9は、戦闘が開始される前に表示される戦闘準備画面の一例である。戦闘準備画面には、例えば勝利条件49、戦場の地形を表すマップ画面23、主な敵兵科51、「装備選択」ボタン57、「戦闘開始」ボタン52等が表示されている。勝利条件は、例えば敵キャラクタZの撃破である。マップ画面23には、敵キャラクタZの位置と、プレイヤキャラクタ17の位置が表示されている。主な敵兵科51には、当該戦闘に登場する予定の主な敵キャラクタの種類が表示される。
図9に示す例では、例えば弓兵を表すアイコン53と、鉄砲兵を表すアイコン55とが表示されている。なお、戦闘準備画面に上記以外の情報を表示してもよい。
【0035】
図3に戻り、装備選択処理部35は、戦闘が始まる前に、プレイヤキャラクタ17が装備する攻撃手段の選択を受け付ける。「攻撃手段」は、プレイヤキャラクタ17が敵キャラクタを攻撃するために装備可能なものであれば何でもよいが、例えばスキル、武器、アイテム等である。なお、アイテムに付与することが可能な特殊効果(例えばエンチャント効果、属性効果、スキル等をアイテム化したもの)や、例えばパーティを組んだり協力してプレイすることが可能なキャラクタ(キャラクタカードを含む)等を含んでもよい。攻撃手段の選択は、例えば戦闘ステージが始まる前の準備画面や情報画面等で行われる。
【0036】
図10に、装備選択処理部35により表示される装備選択画面の一例を示す。
図10に示す装備選択画面は、例えば
図9の戦闘準備画面において「装備選択」ボタン57が操作された場合に表示される。
図10に示すように、装備選択画面には、例えばプレイヤキャラクタ17のステータス表示部59、装備選択部61、所持スキル一覧表示部63、詳細表示部65等が表示されている。ステータス表示部59には、例えばプレイヤキャラクタ17のキャラクタ名、顔画像、各種のステータス情報(例えば体力、攻撃、防御等)が表示されている。装備選択部61では、プレイヤキャラクタ17が装備するスキルを選択する。例えば、カーソル67を上下左右のいずれかの場所に合わせた状態で、所持スキル一覧表示部63の中からチェックボックス69を操作していずれかのスキルを選択することで、4つのスキルを上下左右の任意の位置に装備することができる。詳細表示部65には、選択されたスキルの詳細内容が表示される。なお、装備選択画面に上記以外の情報を表示してもよい。
【0037】
以上のように、戦闘準備画面を参照することで、プレイヤは戦闘を開始する前に、戦闘に登場する予定の敵キャラクタの種類を事前に把握することができる。その上で、装備選択画面により、登場する敵キャラクタに有利なスキル等をプレイヤキャラクタ17が装備するように取捨選択することができる。したがって、戦闘を有利に進めることが可能となる。
【0038】
図3に戻り、マップ表示処理部36は、プレイヤキャラクタ17と敵キャラクタとの戦闘中に、戦場の地形を表すマップ画面23にプレイヤキャラクタ17と敵キャラクタの現在位置を表示する。
【0039】
図11に、マップ表示処理部36により表示されるマップ画面の一例を示す。
図11に示すように、マップ画面23には、味方の武将(プレイヤキャラクタ17を含む)の現在位置を示すアイコン71、味方の兵士の現在位置を示すアイコン73、敵の武将の現在位置を示すアイコン75、及び、敵の兵士の現在位置を示すアイコン77が表示されている。なお、プレイヤキャラクタ17のアイコン71に対しては、例えば矢印79が表示されることにより、プレイヤキャラクタであることが識別可能となっている。
【0040】
なお、以上説明した各処理部における処理等は、これらの処理の分担の例に限定されるものではなく、例えば、更に少ない数の処理部(例えば1つの処理部)で処理されてもよく、また、更に細分化された処理部により処理されてもよい。また、上述した各処理部の機能は、後述するCPU101(後述の
図18参照)が実行するゲームプログラムにより実装されるものであるが、例えばその一部がASICやFPGA等の専用集積回路、その他の電気回路等の実際の装置により実装されてもよい。
【0041】
<4.情報処理装置が実行する処理手順>
次に、
図12を用いて、情報処理装置3によって実行される処理手順の一例について説明する。なお、各攻撃に対する有利な敵キャラクタの設定(有利兵科の設定)は、前述の有利オブジェクト設定処理部25により予め設定されている。
【0042】
ステップS10では、情報処理装置3は、予告表示処理部33により、戦闘準備画面を表示し、戦闘で登場する予定の敵キャラクタの種類の少なくとも一部を予告表示する。
【0043】
ステップS20では、情報処理装置3は、装備選択処理部35により、装備選択画面を表示し、プレイヤがプレイヤキャラクタ17の装備(スキル等)を選択する入力を受け付ける。
【0044】
ステップS30では、情報処理装置3は、戦闘準備が完了したか否かを判定する。具体的には、戦闘準備画面において「戦闘開始」ボタン52が操作されたか否かを判定する。「戦闘開始」ボタン52が操作されていない場合には、戦闘準備が完了していないと判定し(ステップS30:NO)、先のステップS10に戻る。一方、「戦闘開始」ボタン52が操作された場合には、戦闘準備が完了したと判定し(ステップS30:YES)、次のステップS40に移る。
【0045】
ステップS40では、情報処理装置3は、マップ画面23を含む戦闘画面を表示して、味方キャラクタと敵キャラクタの戦闘を実行する。具体的には、プレイヤキャラクタ17はプレイヤの操作によってリアルタイムに行動し、ゲームフィールドGF上を移動して敵キャラクタへの攻撃等を行う。プレイヤキャラクタ17以外の味方キャラクタ及び敵キャラクタは、ゲームプログラムにより規定される所定のアルゴリズムにより自動制御され、ゲームフィールドGF上を移動して相手キャラクタへの攻撃等を行う。
【0046】
ステップS50では、情報処理装置3は、有利効果発生処理部27により、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタ17が攻撃により有利な敵キャラクタを倒したか否かを判定する。有利な敵キャラクタを倒した場合には(ステップS50:YES)、次のステップS60に移る。一方、有利な敵キャラクタを倒していない場合には(ステップS50:NO)、後述のステップS70に移る。
【0047】
ステップS60では、情報処理装置3は、有利効果発生処理部27及び有利効果変動処理部29により、1回の攻撃により倒した敵キャラクタの数に応じた割合でクールタイムを短縮させる。これにより、敵キャラクタを倒した攻撃と同じ攻撃を、より早い時間で再度実行することが可能となる。
【0048】
ステップS70では、情報処理装置3は、戦闘を終了するか否かを判定する。例えば、勝利条件又は敗北条件のいずれかが満たされた場合には戦闘を終了し、満たされていない場合には戦闘を継続する。戦闘を継続する場合には(ステップS70:NO)、前述のステップS40に戻り、同様のステップを繰り返す。一方、戦闘を終了する場合には(ステップS70:YES)、本フローを終了する。
【0049】
なお、上述した処理手順は一例であって、上記手順の少なくとも一部を削除又は変更してもよいし、上記以外の手順を追加してもよい。また、上記手順の少なくとも一部の順番を変更してもよいし、複数の手順が単一の手順にまとめられたり、並行して実行されてもよい。
【0050】
<5.実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態のゲームプログラムは、情報処理装置3を、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタ17が攻撃により敵キャラクタを倒した場合に、戦闘中の時間に関わる有利な効果を発生させる有利効果発生処理部27、有利な効果の度合いを、1回の攻撃により倒した敵キャラクタの数に基づいて変動させる有利効果変動処理部29、として機能させる。
【0051】
本実施形態では、プレイヤキャラクタ17が攻撃により敵キャラクタを倒した場合に、戦闘中の時間に関わる有利な効果を発生させ、当該効果の度合いを1回の攻撃により倒した敵キャラクタの数に基づいて変動させる。これにより、1回の攻撃で倒した敵キャラクタの数が多いほど戦闘が時間に関して有利となるので、例えば敵を効率的に倒せる武器やスキルを選択したり、装備中の武器やスキルが有利となる敵が存在する場所に移動したり等、戦闘に戦術性を持たせることができる。したがって、ゲームの面白みを増すことができる。
【0052】
また本実施形態において、有利効果発生処理部27は、敵キャラクタを倒した攻撃と同じ攻撃を次に実行可能とするまでのクールタイムを短縮する効果を発生させてもよく、その場合には、有利効果変動処理部29は、クールタイムの短縮の度合いを、1回の攻撃により倒した敵キャラクタの数に基づいて変動させてもよい。
【0053】
本実施形態では、攻撃を実行すると、クールタイムが経過するまで同じ攻撃を実行することができなくなる。そして、プレイヤキャラクタ17が攻撃により敵キャラクタを倒した場合には、当該敵を倒した攻撃と同じ攻撃が実行可能となるまでのクールタイムを短縮する効果を発生させる。このとき、1回の攻撃で倒した敵キャラクタの数が多いほど、クールタイムが短縮される度合いを高くし、同じ攻撃を早く使えるようにすることができる。これにより、戦闘に戦術性を持たせることが可能となるので、ゲームの面白みを増すことができる。
【0054】
また本実施形態において、ゲームプログラムは、情報処理装置3を、攻撃の種類ごとに、通常のダメージよりも大きなダメージを与えることが可能な有利な敵キャラクタの種類(例えば有利兵科の敵)を設定する有利オブジェクト設定処理部25、としてさらに機能させてもよく、その場合には、有利効果発生処理部27は、プレイヤキャラクタ17が攻撃により有利な敵キャラクタを倒した場合に、クールタイムを短縮する効果を発生させてもよい。
【0055】
本実施形態では、攻撃の種類ごとに、通常のダメージよりも大きなダメージを与えることが可能な有利な敵キャラクタの種類が設定されている。そして、プレイヤキャラクタ17が攻撃により有利な敵キャラクタを倒した場合に、当該敵キャラクタを倒した攻撃と同じ攻撃が実行可能となるまでのクールタイムを短縮する効果を発生させる。このようにすることで、有利な敵キャラクタに対して大ダメージを与えることで多数の敵キャラクタを倒すことができるのに加えて、クールタイムを短縮できる効果を追加的に発生させることができる。したがって、ゲームの面白みを増すことができる。
【0056】
また本実施形態において、ゲームプログラムは、情報処理装置3を、プレイヤキャラクタ17と敵キャラクタとの戦闘が始まる前に、当該戦闘で登場する予定の敵キャラクタの種類の少なくとも一部を予告表示する予告表示処理部33、戦闘が始まる前に、プレイヤキャラクタ17が装備する攻撃手段の選択を受け付ける装備選択処理部35、としてさらに機能させてもよい。
【0057】
この場合、プレイヤは戦闘を開始する前に、戦闘に登場する予定の敵キャラクタの種類を事前に把握することができるので、プレイヤキャラクタ17が装備する武器やスキル等を、登場する敵キャラクタに有利な武器やスキル等となるように取捨選択することができる。したがって、戦闘を有利に進めることが可能となる。
【0058】
<6.変形例等>
なお、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
【0059】
(6-1.クールタイムを0にする場合)
上記実施形態では、クールタイムの短縮割合に上限値を設け、最大で-80%までしかクールタイムを短縮できないようにしたが、所定の場合にクールタイムを0としてもよい。例えば、攻撃により倒した敵キャラクタに所定の種類の敵キャラクタが含まれる場合に、クールタイムを0にしてもよい。所定の種類の敵キャラクタは、例えばミッション対象等の重要な敵キャラクタや、強力な敵キャラクタ(例えば敵武将)等である。
【0060】
この場合、プレイヤキャラクタ17が重要な敵キャラクタや強力な敵キャラクタを攻撃により倒した場合には、クールタイムが0となり、連続して同じ攻撃を実行可能となる。これにより、プレイヤに敵キャラクタを討伐したことに対する褒美を付与することができる。また、重要な敵キャラクタや強力な敵キャラクタを倒した後にはプレイヤキャラクタ17も大ダメージを受けている可能性が高いため、連続して攻撃を実行可能とすることで、ゲームバランスを調整することが可能となる。
【0061】
なお、以上では所定の種類の敵キャラクタを倒した場合にクールタイムを0とするようにしたが、例えば上限値の設定を無くすことで、クールタイムが0となるのを可能としてもよい。例えば、20人以上の敵キャラクタを倒した場合にはクールタイムの短縮割合を100%とし、クールタイムを0としてもよい。
【0062】
(6-2.マップに有利な敵キャラクタを識別可能に表示する場合)
例えば、マップ画面23に、プレイヤキャラクタ17が現在装備中の攻撃手段(スキルや武器等)が有利となる敵キャラクタを識別可能に表示してもよい。
【0063】
図13に、本変形例のマップ表示処理部36(第1マップ表示処理部の一例)により表示されるマップ画面の一例を示す。
図13に示すように、マップ画面23には、敵キャラクタのうち、プレイヤキャラクタ17が現在装備している攻撃手段(スキルや武器等)が有利となる敵の武将の現在位置を示すアイコン81、及び、敵の兵士の現在位置を示すアイコン83が、マップ画面23に表示されている。例えば、プレイヤキャラクタ17がスキルA、スキルB、スキルC、スキルDの4つのスキルを装備している場合、マップ画面23には、それらの有利兵科である弓兵、槍兵、騎兵、鉄砲兵の敵キャラクタが上記アイコン81,83により表示される。なお、上記アイコン81,83は、有利兵科ではない敵キャラクタのアイコン75,77と例えば色を異ならせることにより識別可能としたが、それ以外にも、例えば点滅させたり、大きさを変動させたり、文字や図形(星マーク等)を加える等、他の表示態様により識別可能としてもよい。
【0064】
本変形例によれば、プレイヤは戦闘中に、プレイヤキャラクタ17が装備しているスキル等が有利となる敵キャラクタの現在位置を把握することができる。これにより、その場所に移動して戦闘することで、ダメージの増大とクールタイムの短縮の相乗効果により、戦闘をより有利に進めることができる。したがって、戦術性を向上できると共に利便性も向上できる。
【0065】
(6-3.マップに敵キャラクタの種類を表示する場合)
例えば、マップ画面23に、敵キャラクタの現在位置に加えて、敵キャラクタの種類についても識別可能に表示してもよい。
【0066】
図14に、本変形例のマップ表示処理部36により表示されるマップ画面の一例を示す。
図14に示すように、マップ画面23には、敵の兵士の現在位置を示すアイコン77のそれぞれに、兵の種類を表すアイコンが表示されている。
図14に示す例では、兵の種類を表すアイコンとして、例えば騎兵を表すアイコン85、槍兵を表すアイコン87、盾兵を表すアイコン89、剣兵を表すアイコン91、弓兵を表すアイコン93、鉄砲兵を表すアイコン95が表示されている。なお、敵の武将に対しても種類を表すアイコンを表示してもよい。
【0067】
本変形例によれば、プレイヤはマップ画面23を参照することにより、敵キャラクタの現在位置に加えて種類についても把握できる。これにより、プレイヤキャラクタ17が現在装備しているスキル等が有利となる敵キャラクタの場所に移動して戦闘することで、ダメージの増大とクールタイムの短縮の相乗効果により、戦闘をより有利に進めることができる。
【0068】
なお、上記変形例において、さらに、プレイヤキャラクタ17が攻撃により有利な敵キャラクタ(有利兵科の敵)を倒した場合に、当該攻撃が有利な他の敵キャラクタを所定の時間だけ識別可能に表示してもよい。「所定の時間」は特に限定されるものではないが、例えば予め設定された固定的な時間(10秒等)でもよいし、例えばクールタイムの短縮度合いと反比例して延長される等、クールタイムと連動させた時間としてもよい。
【0069】
図15に、本変形例のマップ表示処理部36(第2マップ表示処理部の一例)により表示されるマップ画面の一例を示す。
図15は、例えばプレイヤキャラクタ17がスキルAにより弓兵(有利兵科の敵)を倒した場合の例であり、マップ画面23中の他の弓兵のアイコン77が所定時間だけ点滅して表示されている。なお、点滅以外にも、例えば色を変えたり、大きさを変動させたり、文字や図形(星マーク等)を加える等、他の表示態様により識別可能としてもよい。
【0070】
本変形例によれば、プレイヤは戦闘中に、攻撃により有利な敵キャラクタを倒した場合、当該攻撃が有利な他の敵キャラクタの現在位置を把握することができる。これにより、その場所に移動して戦闘することで、ダメージの増大とクールタイムの短縮の相乗効果により、戦闘をより有利に進めることができる。したがって、戦術性を向上できると共に利便性も向上できる。
【0071】
(6-4.クールタイムの短縮効果をゲージで表示する場合)
例えば、クールタイムをゲージで表示するスキル表示部37において、クールタイムの短縮度合いをゲージで識別可能に表示してもよい。
【0072】
図16に、本変形例のゲージ表示処理部31により表示されるゲージの一例を示す。
図16に示すように、スキル表示部37では、クールタイムが短縮されていない場合には、通常のゲージが表示される(例えばスキルC)。一方、クールタイムを短縮する効果が発生した場合には、ゲージが回復方向に伸びる矢印97として表示される(例えばスキルA、スキルB、スキルD)。矢印97の本数は、クールタイムの短縮の度合い(ゲージの回復速度の増加の度合い)に応じて増加する。
【0073】
図17に、矢印の本数の設定の一例を示す。
図17に示す例では、矢印97の本数は、例えばクールタイムの短縮割合が-5%~-25%の範囲では1本、-30%~-50%の範囲では2本、-55%~-80%の範囲では3本に設定されている。クールタイムの短縮割合と倒した敵キャラクタ数との相関関係は、前述の
図6と同様である。なお、上記の矢印の本数設定は一例であり、異なる設定の仕方としてもよい。
【0074】
ゲージの回復速度を速くするだけでは、プレイヤがクールタイムの短縮効果を体感しにくい場合がある。そこで本変形例では、クールタイムの短縮効果が識別可能となるようにゲージを表示する。すなわち、クールタイムが短縮された場合にはゲージを矢印97で表示し、クールタイムの短縮の度合いが増すごとに(ゲージの回復速度が増すごとに)矢印97の数を増やすことで、疾走感を出すことが可能となり、プレイヤがクールタイムの短縮効果を体感し易くなる。
【0075】
(6-5.その他)
以上では、倒した敵キャラクタ一人あたりのクールタイムの短縮割合を固定値(-5%)としたが、例えば発動したスキルや攻撃の種類、プレイヤキャラクタ17の種類等に応じて、変動する値としてもよい。この場合、クールタイムの短縮の仕方を攻撃やキャラクタの種類等に応じてきめ細かに設定できる。
【0076】
また以上では、倒した敵キャラクタの数が16人以上になると、クールタイムの短縮割合が上限値(-80%)となり、17人以上倒した場合でも得られる効果に変化はなかったが、例えば16人を超えた分の人数を次回の攻撃で倒した数のカウントに加算することにより、持ち越せるようにしてもよい。この場合、倒した敵キャラクタの数が上限値を超えた場合に無駄になることを防止できる。
【0077】
また例えば、有利な敵キャラクタを倒すことによるクールタイムの短縮効果が所定の回数だけ連続して発生した場合に、所定のボーナス効果を発生させてもよい。この場合、有利な敵キャラクタを連続して倒したことに対する褒美をプレイヤに付与することができる。
【0078】
また以上では、本発明をアクションロールプレイングゲームに適用した場合について説明したが、本発明を適用可能なゲームのジャンルは上記に限定されるものではない。例えばシミュレーションゲーム、ロールプレイングゲーム、アドベンチャーゲーム、アクションゲーム、格闘ゲーム等、多種多様なジャンルのゲームに適用可能である。
【0079】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。その他、一々例示はしないが、上記実施形態や各変形例は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【0080】
以上説明した実施形態や変形例等が解決しようとする課題や効果は、上述した内容に限定されるものではない。実施形態や変形例等によって、上述されていない課題を解決したり、上述されていない効果を奏することもでき、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0081】
<7.情報処理装置のハードウェア構成>
次に、
図18を用いて、上記で説明したCPU101等が実行するプログラムにより実装された各処理部を実現する情報処理装置3のハードウェア構成の一例について説明する。
【0082】
図18に示すように、情報処理装置3は、例えば、CPU101と、ROM103と、RAM105と、GPU106と、例えばASIC又はFPGA等の特定の用途向けに構築された専用集積回路107と、入力装置113と、出力装置115と、記録装置117と、ドライブ119と、接続ポート121と、通信装置123を有する。これらの構成は、バス109や入出力インターフェース111等を介し相互に信号を伝達可能に接続されている。
【0083】
ゲームプログラムは、例えば、ROM103やRAM105、ハードディスク等の記録装置117等に記録しておくことができる。
【0084】
また、ゲームプログラムは、例えば、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、各種のCD、MOディスク、DVD等の光ディスク、半導体メモリ等のリムーバブルな記録媒体125に、一時的又は永続的(非一時的)に記録しておくこともできる。このような記録媒体125は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することもできる。この場合、これらの記録媒体125に記録されたゲームプログラムは、ドライブ119により読み出されて、入出力インターフェース111やバス109等を介し上記記録装置117に記録されてもよい。
【0085】
また、ゲームプログラムは、例えば、ダウンロードサイト、他のコンピュータ、他の記録装置等(図示せず)に記録しておくこともできる。この場合、ゲームプログラムは、LANやインターネット等のネットワークNWを介し転送され、通信装置123がこのプログラムを受信する。そして、通信装置123が受信したプログラムは、入出力インターフェース111やバス109等を介し上記記録装置117に記録されてもよい。
【0086】
また、ゲームプログラムは、例えば、適宜の外部接続機器127に記録しておくこともできる。この場合、ゲームプログラムは、適宜の接続ポート121を介し転送され、入出力インターフェース111やバス109等を介し上記記録装置117に記録されてもよい。
【0087】
そして、CPU101が、上記記録装置117に記録されたプログラムに従い各種の処理を実行することにより、前述の有利オブジェクト設定処理部25、有利効果発生処理部27、有利効果変動処理部29、ゲージ表示処理部31、予告表示処理部33、装備選択処理部35、マップ表示処理部36等による処理が実現される。この際、CPU101は、例えば、上記記録装置117からプログラムを、直接読み出して実行してもよく、RAM105に一旦ロードした上で実行してもよい。更にCPU101は、例えば、プログラムを通信装置123やドライブ119、接続ポート121を介し受信する場合、受信したプログラムを記録装置117に記録せずに直接実行してもよい。
【0088】
また、CPU101は、必要に応じて、前述のゲームコントローラ5を含む、例えばマイク、マウス、キーボード等(図示せず)の入力装置113から入力する信号や情報に基づいて各種の処理を行ってもよい。
【0089】
GPU106は、CPU101からの指示に応じて例えばレンダリング処理などの画像表示のための処理を行う。
【0090】
そして、CPU101及びGPU106は、上記の処理を実行した結果を、例えば前述の表示装置7を含む、出力装置115から出力する。さらにCPU101及びGPU106は、必要に応じてこの処理結果を通信装置123や接続ポート121を介し送信してもよく、上記記録装置117や記録媒体125に記録させてもよい。
【符号の説明】
【0091】
1 ゲームシステム
3 情報処理装置
5 ゲームコントローラ
7 表示装置
17 プレイヤキャラクタ(プレイヤオブジェクト)
19 敵武将(敵オブジェクト)
21 敵兵士(敵オブジェクト)
23 マップ画面
25 有利オブジェクト設定処理部
27 有利効果発生処理部
29 有利効果変動処理部
31 ゲージ表示処理部
33 予告表示処理部
35 装備選択処理部
36 マップ表示処理部(第1マップ表示処理部、第2マップ表示処理部)
37 スキル表示部
125 記録媒体