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特開2023-9292抽選を提供するためのシステム、方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023009292
(43)【公開日】2023-01-19
(54)【発明の名称】抽選を提供するためのシステム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230112BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184682
(22)【出願日】2022-11-18
(62)【分割の表示】P 2018131734の分割
【原出願日】2017-12-29
(71)【出願人】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】100125195
【弁理士】
【氏名又は名称】尾畑 雄一
(72)【発明者】
【氏名】冨井 武史
(72)【発明者】
【氏名】小川 篤史
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC19
(57)【要約】
【課題】 所定の期間において実行される抽選の活性化を支援する。
【解決手段】 本発明の一実施形態に係るサービス提供システム10は、ユーザ端末30のユーザに対して所定のサービスを提供し、また、当該所定のサービスにおいて利用可能なコンテンツ等を獲得するための抽選を提供する。システム10は、所定の条件を充足するユーザに対して期間限定抽選を実行するための抽選実行権限を付与し、当該所定の条件は、期間限定抽選が実行される所定の期間における時間が経過するほど充足し易くなり、また、当該期間限定抽選は、当該所定の期間における時間が経過するほどユーザにとって不利となるように構成されている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、所定の期間において実行される抽選を提供するためのシステムであって、
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、読取可能な命令の実行に応じて、
所定の条件を充足するユーザに対して前記抽選を実行するための抽選実行権限を付与する処理と、
前記抽選実行権限を有するユーザからの要求に応じた前記抽選の実行を制御する処理と、を実行し、
前記所定の条件は、前記所定の期間において時間が経過するほど、充足し易くなるように構成されており、
前記抽選は、前記所定の期間において時間が経過するほど、ユーザにとって不利となるように構成されている、
システム。
【請求項2】
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、更に、前記所定の期間に含まれる第1の期間において実行可能な第1のゲームの実行を制御する処理と、前記所定の期間に含まれると共に前記第1の期間よりも遅い第2の期間において実行可能な第2のゲームの実行を制御する処理と、を実行し、
前記所定の条件は、前記第1及び第2のゲームの実行を介して充足する条件を含み、
前記第2のゲームは、前記第1のゲームと比較して、その実行を介した前記所定の条件の充足が容易であるように構成されている、
請求項1のシステム。
【請求項3】
前記抽選の実行を制御する処理は、前記抽選の実行に伴って、ユーザが保有する抽選用アイテムを消費させることを含み、
前記抽選用アイテムは、前記第1及び第2のゲームの結果に応じてユーザに付与されるように構成されている、
請求項2のシステム。
【請求項4】
前記所定の条件は、ユーザの属性値に基づいて充足する条件を含む、
請求項1ないし3何れかのシステム。
【請求項5】
前記所定の条件は、ユーザが前記抽選実行権限を有する他のユーザによって招待されることに応じて充足する条件を含む、
請求項1ないし4何れかのシステム。
【請求項6】
前記抽選の実行を制御する処理は、前記抽選の実行に伴って、ユーザが保有する抽選用アイテムを消費させることを含み、
前記抽選用アイテムは、他のユーザを招待することに応じてユーザに付与されるように構成されている、
請求項5のシステム。
【請求項7】
前記抽選は、前記所定の期間において時間が経過するほど、抽選対象コンテンツの価値が低くなるように構成されている、
請求項1ないし6何れかのシステム。
【請求項8】
前記抽選は、前記所定の期間において時間が経過するほど、特定の抽選対象コンテンツの当選確率が低くなるように構成されている、
請求項1ないし7何れかのシステム。
【請求項9】
前記抽選の実行を制御する処理は、複数のユーザに共通の仮想ボックス内に含まれる複数の抽選対象コンテンツの中から当選コンテンツを選択し、選択した当選コンテンツを前記仮想ボックスから除外することを含み、
前記仮想ボックスは、前記所定の期間の始点においては、抽選対象コンテンツの第1のセットが含まれており、前記抽選実行権限を有するユーザ数の増加に応じて、抽選対象コンテンツの第2のセットが追加されるように構成されており、
前記抽選対象コンテンツの第2のセットは、前記抽選対象コンテンツの第1のセットと比較して、ユーザにとって不利となるように構成されている、
請求項1ないし8何れかのシステム。
【請求項10】
1又は複数のコンピュータによって実行され、所定の期間において実行される抽選を提供するための方法であって、
所定の条件を充足するユーザに対して前記抽選を実行するための抽選実行権限を付与するステップと、
前記抽選実行権限を有するユーザからの要求に応じた前記抽選の実行を制御するステップと、を備え、
前記所定の条件は、前記所定の期間において時間が経過するほど、充足し易くなるように構成されており、
前記抽選は、前記所定の期間において時間が経過するほど、ユーザにとって不利となるように構成されている、
方法。
【請求項11】
所定の期間において実行される抽選を提供するためのプログラムであって、
1又は複数のコンピュータ上で実行されることに応じて、前記1又は複数のコンピュータに、
所定の条件を充足するユーザに対して前記抽選を実行するための抽選実行権限を付与する処理と、
前記抽選実行権限を有するユーザからの要求に応じた前記抽選の実行を制御する処理と、を実行させ、
前記所定の条件は、前記所定の期間において時間が経過するほど、充足し易くなるように構成されており、
前記抽選は、前記所定の期間において時間が経過するほど、ユーザにとって不利となるように構成されている、
プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の期間において実行される抽選を提供するためのシステム、方法、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、オンラインゲームを提供するシステムにおいて、当該ゲームで利用される仮想的及び電子的なコンテンツ(キャラクタ、アイテム、及びカード等)を獲得するための抽選(「ガチャ」又は「ガシャ」と呼ばれることがある。)が行われている(例えば、下記特許文献1を参照)。また、こうした抽選が、イベント等として期間限定で行われることもあり、この場合、典型的には、通常では入手できないような特別なコンテンツが当選可能となる。ユーザは、こうした特別なコンテンツの獲得を目指して、期間限定で行われる抽選を楽しむことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-247977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した期間限定で行われる抽選は、限られた期間の中で特別なコンテンツの獲得を目指すという楽しみをユーザに与え得るものの、抽選自体は通常の抽選と変わらないから、盛り上がりに欠ける場合があった。したがって、期間限定で行われる抽選を活性化させるための仕組みの実現が望まれる。
【0005】
本発明の実施形態は、所定の期間において実行される抽選の活性化を支援することを目的の一つとする。本発明の実施形態の他の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るシステムは、1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、所定の期間において実行される抽選を提供するためのシステムであって、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、読取可能な命令の実行に応じて、所定の条件を充足するユーザに対して前記抽選を実行するための抽選実行権限を付与する処理と、前記抽選実行権限を有するユーザからの要求に応じた前記抽選の実行を制御する処理と、を実行し、前記所定の条件は、前記所定の期間において時間が経過するほど、充足し易くなるように構成されており、前記抽選は、前記所定の期間において時間が経過するほど、ユーザにとって不利となるように構成されている。
【0007】
本発明の一実施形態に係る方法は、1又は複数のコンピュータによって実行され、所定の期間において実行される抽選を提供するための方法であって、所定の条件を充足するユーザに対して前記抽選を実行するための抽選実行権限を付与するステップと、前記抽選実行権限を有するユーザからの要求に応じた前記抽選の実行を制御するステップと、を備え、前記所定の条件は、前記所定の期間において時間が経過するほど、充足し易くなるように構成されており、前記抽選は、前記所定の期間において時間が経過するほど、ユーザにとって不利となるように構成されている。
【0008】
本発明の一実施形態に係るプログラムは、所定の期間において実行される抽選を提供するためのプログラムであって、1又は複数のコンピュータ上で実行されることに応じて、前記1又は複数のコンピュータに、所定の条件を充足するユーザに対して前記抽選を実行するための抽選実行権限を付与する処理と、前記抽選実行権限を有するユーザからの要求に応じた前記抽選の実行を制御する処理と、を実行させ、前記所定の条件は、前記所定の期間において時間が経過するほど、充足し易くなるように構成されており、前記抽選は、前記所定の期間において時間が経過するほど、ユーザにとって不利となるように構成されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明の様々な実施形態は、所定の期間において実行される抽選の活性化を支援する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るサービス提供システム10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図。
図2】サービス提供システム10が有する機能を概略的に示すブロック図。
図3】ユーザ情報テーブル411が管理する情報を例示する図。
図4】期間限定抽選トップ画面50を例示する図。
図5】期間限定抽選の期間中に開催される3つのイベントを説明するための図。
図6】参加権を有している場合の期間限定抽選トップ画面50を例示する図。
図7】抽選実行画面60を例示する図。
図8】他の例において参加権が付与される様子を説明するための図。
図9】他の例における仮想ボックスの内容の変化を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係るサービス提供システム10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。システム10は、図1に示すように、インターネット等のネットワーク20を介してユーザ端末30と通信可能に接続されている。図1においては、1つのユーザ端末30のみが図示されているが、システム10は、複数のユーザ端末30と通信可能に接続されている。システム10は、ユーザ端末30のユーザに対して所定のサービスを提供し、また、当該所定のサービスにおいて利用可能なコンテンツ等を獲得するための抽選(抽選ゲーム)を提供する。
【0013】
本実施形態のシステム10が提供する所定のサービス(以下、「提供サービス」と言うことがある。)は、様々な種類のサービスが含まれ得る。例えば、提供サービスは、オンラインゲーム、デジタルコンテンツ(例えば、動画、音楽、記事及び電子書籍等を含む。)の配信、SNS、電子商取引、及び、その他の様々なインターネットサービスが含まれる。
【0014】
システム10は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、CPU(コンピュータプロセッサ)11と、メインメモリ12と、ユーザI/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15と、を備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0015】
CPU11は、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0016】
ユーザI/F13は、ユーザとの間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。ユーザI/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、ユーザI/F13は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカ等の音声出力装置を含む。
【0017】
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装され、ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0018】
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム、及び各種データ等を記憶する。
【0019】
本実施形態において、システム10は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、システム10は、1又は複数のサーバ装置によって構成され得る。
【0020】
このように構成されたサービス提供システム10は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有し、ユーザ端末30にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーションからの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をユーザ端末30に送信する。ユーザ端末30では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が表示される。
【0021】
ユーザ端末30は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、CPU(コンピュータプロセッサ)31と、メインメモリ32と、ユーザI/F33と、通信I/F34と、ストレージ(記憶装置)35と、を備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0022】
CPU31は、ストレージ35等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ32に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ32は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0023】
ユーザI/F33は、ユーザとの間で情報をやり取りするための各種の入出力装置である。ユーザI/F33は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、ユーザI/F33は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカ等の音声出力装置を含む。
【0024】
通信I/F34は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0025】
ストレージ35は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ35は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ35が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。
【0026】
本実施形態において、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータ、又はゲーム専用端末等として構成され得る。
【0027】
このように構成されたユーザ端末30のユーザは、ストレージ35等にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーションを介したシステム10との通信を実行することによって、システム10が提供するサービスを利用することができる。
【0028】
次に、本実施形態のサービス提供システム10が有する機能について説明する。図2は、システム10が有する機能を概略的に示すブロック図である。システム10は、図示するように、様々な情報を記憶及び管理する情報記憶管理部41と、基本機能を制御する基本機能制御部43と、提供サービスを制御するサービス制御部45と、抽選を制御する抽選制御部47とを有する。これらの機能は、CPU11及びメインメモリ12等のハードウェア、並びに、ストレージ15等に記憶されている各種プログラムやデータ等が協働して動作することによって実現され、例えば、メインメモリ12に読み込まれたプログラムに含まれる命令をCPU11が実行することによって実現される。また、図2に示す機能の一部又は全部は、システム10とユーザ端末30とが協働することによって実現され、又は、ユーザ端末30によって実現され得る。
【0029】
システム10の情報記憶管理部41は、ストレージ15等において様々な情報を記憶及び管理する。例えば、情報記憶管理部41は、図2に示すように、提供サービスのユーザに関する情報を管理するユーザ情報テーブル411を有し得る。
【0030】
システム10の基本機能制御部43は、基本機能の制御に関する様々な処理を実行する。例えば、基本機能制御部43は、基本機能に関する様々な画面のHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信し、ユーザ端末30で表示される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じたHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信する。基本機能制御部43によって制御される基本機能には、例えば、ログイン処理(ユーザ認証)、課金制御、及びユーザ管理(例えば、ユーザ情報テーブル411の更新等)等が含まれる。
【0031】
システム10のサービス制御部45は、提供サービスの制御に関する様々な処理を実行する。例えば、サービス制御部45は、提供サービスに関する様々な画面のHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信し、ユーザ端末30で表示される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じたHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信する。
【0032】
本実施形態において、サービス制御部45は、所定の条件を充足するユーザに対して、所定の期間において期間限定で行われる抽選(以下、「期間限定抽選」と言うことがある。)を実行するための抽選実行権限を付与するように構成されている。各ユーザの抽選実行権限の有無は、例えば、ユーザ情報テーブル411において管理される。
【0033】
本実施形態において、抽選実行権限が付与されるための所定の条件は、抽選が実行される所定の期間において時間が経過するほど、充足し易くなるように構成されている。つまり、当該所定の条件は、所定の期間における時点が遅くなるほど(当該期間の終点に近づくほど)、充足するための難易度が低くなる。
【0034】
システム10の抽選制御部47は、抽選の制御に関する様々な処理を実行する。例えば、抽選制御部47は、抽選に関する様々な画面のHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信し、ユーザ端末30で表示される当該画面を介したユーザによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じたHTMLデータ又は制御データをユーザ端末30に送信する。抽選制御部47が制御する抽選には、上述した期間限定抽選の他、その他の抽選(例えば、期間が限定されない抽選等)が含まれ得る。また、抽選制御部47が実行する処理には、個別の抽選処理(例えば、生成した乱数等に基づいて、複数の抽選対象コンテンツの中から当選コンテンツを選択する処理等)が含まれる。
【0035】
本実施形態において、抽選制御部47は、抽選実行権限を有するユーザからの要求に応じた期間限定抽選の実行を制御するように構成されている。また、本実施形態において、期間限定抽選は、所定の期間における時間が経過するほど、ユーザにとって不利となるように構成されている。つまり、当該期間限定抽選は、所定の期間における時点が遅くなるほど(当該期間の終点に近づくほど)、その抽選条件がユーザにとって悪くなる。例えば、抽選制御部47は、抽選実行権限を有するユーザからの抽選の実行要求を、ユーザ端末30を介して受け付けると、その時点の抽選条件に従う抽選処理を実行するように構成される。
【0036】
このように、本実施形態のサービス提供システム10は、所定の条件を充足するユーザに対して期間限定抽選を実行するための抽選実行権限を付与し、当該所定の条件は、期間限定抽選が実行される所定の期間における時間が経過するほど充足し易くなり、また、当該期間限定抽選は、当該所定の期間における時間が経過するほどユーザにとって不利となるように構成されている。つまり、所定の期間における早い時点では、期間限定抽選を実行可能なユーザの数が少なく、且つ、ユーザにとって比較的有利な抽選条件となっているから、早い時点で抽選を実行可能なユーザに対して、特別感を抱かせると共に抽選の早期実行を促す。この結果、所定の期間において実行される抽選の活性化が支援される。
【0037】
ここで、システム10が提供する抽選は、抽選対象となる仮想的及び電子的なコンテンツである抽選対象コンテンツをユーザが獲得するためのものである。本実施形態における抽選対象コンテンツは、仮想的及び電子的な様々なコンテンツを含み得る。例えば、抽選対象コンテンツは、提供サービスとしてのオンラインゲーム等において利用可能なキャラクタ、アイテム、及びカード等を含む。また、例えば、抽選対象コンテンツは、SNSにおいて利用可能な画像コンテンツ(「スタンプ」等と呼ばれることもある。)等を含む。また、例えば、抽選対象コンテンツは、提供サービスにおいて利用可能な様々な仮想通貨等を含む。また、例えば、抽選対象コンテンツは、他の抽選を実行するためのアイテム(抽選チケット)等を含む。
【0038】
本実施形態において、抽選実行権限を獲得するための上記所定の条件は、様々な条件として構成され得る。例えば、所定の条件は、提供サービスにおいて実行可能なゲームの実行(プレイ)を介して充足する条件を含む。この場合、例えば、サービス制御部45は、期間限定抽選が実行される所定の期間に含まれる第1の期間において実行可能な第1のゲームの実行を制御すると共に、当該所定の期間に含まれると共に第1の期間よりも遅い第2の期間において実行可能な第2のゲームの実行を制御するように構成され、第2のゲームは、第1のゲームと比較して、その実行を介した所定の条件の充足が容易であるように構成される(つまり、所定の条件を充足させるための難易度が、第1のゲームよりも第2のゲームの方が低いように構成される)。こうした構成は、ユーザがゲームの実行を介して所定の条件を充足させる(抽選実行権限を獲得する)ことを可能とし、この結果、所定の期間において実行される抽選の活性化が支援される。
【0039】
本実施形態において、抽選制御部47は、抽選の実行に伴って、ユーザが保有する抽選用アイテムを消費させるように構成することができる。例えば、抽選制御部47は、1回の抽選の実行に伴って、所定の単位数量(例えば、1つ)の抽選用アイテムを消費させる。抽選用アイテムは、様々な契機でユーザに対して付与されるように構成することができ、例えば、サービス制御部45は、上述した第1及び第2のゲームの結果に応じて抽選用アイテムをユーザに付与するように構成され得る。こうした構成は、ユーザに対して、抽選用アイテムの獲得に関する楽しみを付与し得る。
【0040】
本実施形態において、上記所定の条件は、ユーザの属性値に基づいて充足する条件を含む。当該属性値は、ユーザに対して設定され得る様々なパラメータの値を含み、例えば、レベル、経験値、所属するグループ等を含む。例えば、所定の条件は、所定の期間に含まれる第1の期間においては、第1のレベル以上のユーザが充足し、所定の期間に含まれる第1の期間よりも遅い第2の期間においては、第1のレベルよりも低い第2のレベル以上のユーザが充足するように構成され得る。こうした構成は、ユーザの属性値に基づく抽選実行権限の付与を可能とする。
【0041】
また、上記所定の条件は、ユーザが抽選実行権限を有する他のユーザによって招待されることに応じて充足する条件を含む。例えば、所定の条件は、ユーザの属性値に基づいて充足する上記条件に加えて、ユーザが抽選実行権限を有する他のユーザによって招待されることに応じて充足する条件を含むように構成され得る。この場合、例えば、所定の期間の始点においては、所定の属性値が所定の範囲である(例えば、レベルが閾値以上である)ユーザが所定の条件を充足して抽選実行権限を獲得すると共に、その後、抽選実行権限を有するユーザによる招待に応じて、他のユーザが抽選実行権限を獲得することになる。こうした構成は、所定の期間の始点において抽選実行権限を獲得し、その後、他のユーザを招待するユーザに対して、特別感を抱かせることができる。この場合、サービス制御部45は、他のユーザを招待することに応じて上述した抽選用アイテムをユーザに付与するように構成され得る。こうした構成は、ユーザが他のユーザを招待することを促進し、この結果、所定の期間において実行される抽選の活性化が支援される。
【0042】
本実施形態における期間限定抽選は、上述したように、所定の期間において時間が経過するほど、ユーザにとって不利となる。例えば、当該抽選は、所定の期間における時間が経過するほど、抽選対象コンテンツの価値(例えば、カードのレアリティ等)が低くなるように構成され得る。具体的には、例えば、所定の期間における第1の期間においては、抽選対象コンテンツに第1の価値を有する第1のコンテンツが含まれており、第1の期間よりも遅い第2の期間においては、第1のコンテンツに代えて、第1の価値よりも低い第2の価値を有する第2のコンテンツが抽選対象コンテンツに含まれる。
【0043】
また、例えば、期間限定抽選は、所定の期間における時間が経過するほど、特定の抽選対象コンテンツの当選確率が低くなるように構成され得る。具体的には、例えば、所定の期間における第1の期間においては、価値の高い特定のコンテンツ(例えば、抽選対象コンテンツの中で最もレアリティ等のパラメータの値が高いコンテンツなど)の当選確率は20%であり、第1の期間よりも遅い第2の期間においては、当該特定のコンテンツの当選確率は10%である。
【0044】
また、例えば、期間限定抽選は、1つの仮想ボックス内の抽選対象コンテンツを複数のユーザが取り合うように構成することもできる。具体的には、抽選制御部47は、個別の抽選処理として、複数のユーザに共通の1つの仮想ボックス内に含まれる複数の抽選対象コンテンツの中から当選コンテンツを選択し、選択した当選コンテンツを当該仮想ボックスから除外するように構成され得る。この場合、当該仮想ボックスは、所定の期間の始点においては、抽選対象コンテンツの第1のセットが含まれており、その後、抽選実行権限を有するユーザ数の増加に応じて、抽選対象コンテンツの第2のセットが追加されるように構成され得る。そして、抽選対象コンテンツの第2のセットは、第1のセットと比較して、ユーザにとって不利となるように構成される。
【0045】
次に、このような機能を有する本実施形態のサービス提供システム10の具体例について説明する。この具体例におけるシステム10は、ユーザ端末30のユーザに対してオンラインカードゲームを提供し、また、当該オンラインカードゲームにおいて利用可能なカードを獲得するための抽選を提供する。そして、詳しくは後述するが、この例では、所定の期間において実行される期間限定抽選として、特別な抽選チケット(例えば、特別なカードの当選確率が高い抽選チケット)を獲得するための抽選が提供される。
【0046】
図3は、この例において、ユーザ情報テーブル411が管理する情報を例示する。ユーザ情報テーブル411は、ユーザ毎の情報を管理し、図示するように、個別のユーザを識別する「ユーザID」に対応付けて、期間限定抽選の参加権(抽選実行権限)の有無を示す「参加権有無フラグ」、期間限定抽選の実行に伴って消費される専用メダル(抽選用アイテム)の保有数である「専用メダル保有数」等の情報を管理する。
【0047】
図4は、ユーザ端末30において表示される期間限定抽選トップ画面50を例示する。当該画面50は、この例のオンラインカードゲームのトップ画面等に含まれるバナーの選択等に応じて表示される。期間限定抽選トップ画面50は、図示するように、「イベントTOP」と表示されたイベントトップボタン52と、「期間限定抽選へ」と表示された期間限定抽選ボタン54と、期間限定抽選の現在の抽選条件を表示する第1表示領域56と、期間限定抽選のその時点の抽選対象コンテンツの中で最も価値の高い特別コンテンツ(目玉コンテンツ)に関する情報を表示する第2表示領域58とを有する。
【0048】
図4の期間限定抽選トップ画面50は、ユーザが、期間限定抽選の参加権を有していない場合に対応している。この例では、当該参加権は、イベントの報酬として付与される。ユーザがイベントトップボタン52を選択すると、ユーザが参加権を獲得するためのイベントのトップ画面が表示される。
【0049】
ここで、参加権を獲得するためのイベントについて説明する。この例では、期間限定抽選が行われる期間中において、参加権を獲得するためのイベントが切り替わる。図5は、期間限定抽選の期間中に開催される3つのイベントを説明するための図である。図示するように、期間限定抽選が行われる期間全体のうちの第1期間においては、個人間対戦ゲームのイベントが開催される。当該個人間対戦ゲームは、例えば、複数のカードによって構成されるデッキを用いて行われる非リアルタイム型の対戦であり、対戦する2人のユーザの各々のデッキのパラメータ(例えば、攻撃力、及び、防御力等)の値に基づく対戦処理が実行される。そして、当該個人間対戦ゲームのイベントにおいては、期間限定抽選の参加権は、勝利数が所定数に到達したユーザに対する勝利報酬として付与される。
【0050】
また、図5に示すように、第1期間の次の第2期間においては、クエストゲームのイベントが開催される。当該クエストゲームは、ユーザがゲーム空間を探索し、ボスを倒すことによってクリアとなるゲームであって、各ユーザによって個別にプレイされる。そして、当該クエストゲームのイベントにおいては、期間限定抽選の参加権は、クエストをクリアしたときのクリア報酬として付与される。
【0051】
また、図5に示すように、第2期間の次の第3期間においては、チーム間対戦ゲームのイベントが開催される。当該チーム間対戦ゲームは、例えば、チームを構成する複数のユーザの各々のデッキを用いて行われるリアルタイム型の対戦であり、対戦する2つのチームをそれぞれ構成する各ユーザのデッキのパラメータ(例えば、攻撃力、及び、防御力等)の値に基づく対戦処理が実行される。そして、当該チーム間対戦ゲームのイベントにおいては、期間限定抽選の参加権は、当該対戦ゲームに参加したユーザに対する参加報酬として付与される。
【0052】
ここで、この例では、第1期間における個人間対戦ゲームの勝利報酬よりも、第2期間におけるクエストゲームのクリア報酬の方が、ユーザにとって入手し易くなっており、また、第2期間におけるクエストゲームのクリア報酬よりも、第3期間におけるチーム間対戦ゲームの参加報酬の方が、ユーザにとって入手し易くなっている。つまり、期間限定抽選の参加権は、期間限定抽選が行われる期間において時間が経過するほど、入手の難易度が低くなる(参加権を獲得するための条件が充足し易くなる)。
【0053】
図4に戻り、期間限定抽選トップ画面50のイベントトップボタン52が選択されたときに表示されるイベントのトップ画面は、その時点が含まれる期間(第1-第3期間の何れか)に対応するゲームを実行するための画面として構成される。
【0054】
期間限定抽選トップ画面50の期間限定抽選ボタン54は、ユーザが参加権を有している場合に選択可能となり、参加権を有していない場合には選択できないように構成されている。図4の画面50は、ユーザが参加権を有していない場合の例であるから、期間限定抽選ボタン54は選択できないようになっている。また、期間限定抽選ボタン54の下側には、期間限定抽選の実行に伴って消費される専用メダルの保有数が表示されている(図4の例では0枚)。専用メダルの保有数は、ユーザ情報テーブル411において管理されている。
【0055】
ここで、この例では、専用メダルは、参加権を獲得するための上述したイベントの実行(ゲームのプレイ)を介してユーザに付与される。具体的には、第1期間の個人間対戦ゲーム、及び、第3期間のチーム間対戦ゲームでは、敵に与えたダメージに応じた数量の専用メダルがユーザに付与される。また、第2期間のクエストゲームでは、クエストを介して獲得したポイント数に応じた数量の専用メダルがユーザに付与される。
【0056】
期間限定抽選トップ画面50の第1表示領域56は、期間限定抽選の現在の抽選条件を表示する。詳しくは後述するが、期間限定抽選は、その期間中において抽選対象コンテンツ、及び、その当選確率が変化するように構成されており、第1表示領域56は、現在の抽選条件として、その時点における複数の抽選対象コンテンツを、それぞれの当選確率と共に表示する。図4の例では、現在の抽選対象コンテンツとして、抽選チケットA、アイテムX、及び、100コインの3つのコンテンツが含まれている。また、各コンテンツの当選確率は、抽選チケットAが40%であり、アイテムXが30%であり、100コインが30%である。これらの抽選対象コンテンツのうち、ユーザにとっての価値は、抽選チケットAが最も高く、アイテムXが次に高く、100コインが最も低い。つまり、この例では、抽選チケットAが現在の抽選対象コンテンツの中で最も価値の高い抽選対象コンテンツ(特別コンテンツ)である。
【0057】
期間限定抽選トップ画面50の第2表示領域58は、期間限定抽選の期間中における、特別コンテンツ(目玉コンテンツ)及びその当選確率の変化(予定)を表示する。図示するように、この例では、個人間対戦ゲームが行われる第1期間(1月10日から1月18日まで)における特別コンテンツは抽選チケットAである。また、抽選チケットAの当選確率は、第1期間において、時間の経過に従って低くなる。具体的には、抽選チケットAの当選確率は、9日間の期間中において、最初の3日間は40%であり、次の3日間は30%であり、最後の3日間は20%である。また、クエストゲームが行われる第2期間(1月19日から1月27日まで)における特別コンテンツは抽選チケットBである。また、第1期間の特別コンテンツである抽選チケットAと同様に、抽選チケットBの当選確率は、第2期間において、時間の経過に従って低くなり、具体的には、最初の3日間は40%であり、次の3日間は30%であり、最後の3日間は20%である。また、チーム間対戦ゲームが行われる第3期間(1月28日から2月6日まで)における特別コンテンツはアイテムXである。また、第1及び第2の期間の特別コンテンツである抽選チケットA、Bと同様に、第3期間において、アイテムXの当選確率は時間の経過に従って低くなり、具体的には、最初の3日間は40%であり、次の3日間は30%であり、最後の3日間は20%である。なお、これらの特別コンテンツの当選確率が低くなるに従って、その他のコンテンツの当選確率が高くなる。
【0058】
ここで、ユーザにとっての価値は、抽選チケットAが最も高く、抽選チケットBが次に高く、アイテムXが最も低い。例えば、抽選チケットAは、特別なカードの当選確率が50%に設定されている抽選チケットであり、抽選チケットBは、同じく特別なカードの当選確率が30%に設定されている抽選チケットである。
【0059】
このように、この例では、期間限定抽選の期間中において、特別コンテンツ及びその当選確率が変化し、期間全体における時点が早いほど、特別コンテンツの価値が高く、また、第1-第3の各期間における時点が早いほど、特別コンテンツの当選確率が高い。言い換えると、この例の期間限定抽選は、当該抽選が実行される期間における時間が経過するほど、ユーザにとって不利となるように構成されている。
【0060】
図6は、ユーザが、期間限定抽選の参加権を有している場合の期間限定抽選トップ画面50を例示する。図示するように、ユーザが参加権を有している場合、図4に例示した画面50におけるイベントトップボタン52は表示されず、また、期間限定抽選ボタン54が選択可能となっている。また、抽選条件の変化に従って、第1表示領域56及び第2表示領域58における表示内容が変化している。
【0061】
ユーザが期間限定抽選ボタン54を選択すると、図7に例示する抽選実行画面60がユーザ端末30において表示される。抽選実行画面60は、図示するように、「抽選を実行する」と表示された抽選実行ボタン62と、第1表示領域66とを有する。抽選実行ボタン62の上側には、1回の抽選に必要な専用メダルの数量(この例では、100枚)、及び、ユーザが所持する専用メダルの数量(この例では、2000枚)が表示されている。第1表示領域66は、期間限定抽選トップ画面50の第1表示領域56と同様に、現在の抽選条件を表示する。
【0062】
ユーザが抽選実行ボタン62を選択すると、抽選が実行される。具体的には、現在の抽選条件に従う抽選が実行され(例えば、生成した乱数に基づく当選コンテンツの判定が行われる。)、抽選結果を示す画面が表示される。当選コンテツはユーザに付与され、また、抽選の実行に伴ってユーザの専用メダルが消費される。なお、一旦付与された参加権は、抽選の実行に伴って消費されない(つまり、参加権を付与されたユーザは、保有している専用メダルの数量に対応する回数の期間限定抽選を実行できる)。また、第1-第3の各期間の特別コンテンツ(具体的には、抽選チケットA、抽選チケットB、及び、アイテムX)について、当選回数を1回に制限する(それぞれ1個のみ入手可能とする)ようにしても良い。
【0063】
上述した例では、期間限定抽選の参加権を、イベントの報酬としてユーザに付与するようにしたが、本実施形態において、参加権を付与する方法はこれに限られない。例えば、本実施形態の他の例では、期間限定抽選の期間の始点において、ヘビーユーザとして分類されるユーザ(例えば、レベルが所定値以上であるユーザ)に対して参加権が付与され、その後、参加権を有するユーザによる招待によって他のユーザに参加権が付与される。図8は、この例において参加権が付与される様子を説明するための図である。図示するように、ヘビーユーザとして分類される複数のユーザに対して予め参加権が付与されており、各ヘビーユーザは、5人までの他のユーザを期間限定抽選に招待する(参加権を付与する)ことができる。また、ヘビーユーザ以外で参加権を有するユーザ(つまり、ヘビーユーザを含む他のユーザによって招待されたユーザ)は、3人までの他のユーザを期間限定抽選に招待する(参加権を付与する)ことができる。そして、他のユーザを招待する都度、所定の数量の専用メダルがユーザに付与される。
【0064】
上述した例では、期間限定抽選の期間中において抽選対象コンテンツ及びその当選確率が変化するようにしたが、本実施形態の他の例では、1つの仮想ボックス内の抽選対象コンテンツを複数のユーザで取り合うように構成される。図9は、この例における仮想ボックスの内容の変化を説明するための図である。図示するように、期間限定抽選の期間の始点(初期状態)において、仮想ボックスには、抽選チケットAが5個、アイテムXが10個、100コインが100個含まれている。そして、参加権を有するユーザ数が200人を超えると、仮想ボックスに対する1回目の補充が行われる。1回目の補充において仮想ボックスに追加される抽選対象コンテンツは、抽選チケットAが3個、アイテムXが10個、100コインが200個である。このように、1回目の補充内容は、初期状態における仮想ボックスの内容と比較して、ユーザにとって不利である(特別コンテンツである抽選チケットAの割合(当選確率)が低い。)。その後、参加権を有するユーザ数が1000人を超えると、仮想ボックスに対する2回目の補充が行われる。2回目の補充において仮想ボックスに追加される抽選対象コンテンツは、抽選チケットAが1個、アイテムXが10個、100コインが1000個である。このように、2回目の補充内容は、1回目の補充内容と比較して、ユーザにとって不利である(特別コンテンツである抽選チケットAの割合(当選確率)が低い。)。その後、参加権を有するユーザ数が1000人増加する毎に、2回目の補充内容と同じ補充が行われる。
【0065】
以上説明した本実施形態に係るサービス提供システム10は、所定の条件を充足するユーザに対して期間限定抽選を実行するための抽選実行権限(参加権)を付与し、当該所定の条件は、期間限定抽選が実行される所定の期間における時間が経過するほど充足し易くなり、また、当該期間限定抽選は、当該所定の期間における時間が経過するほどユーザにとって不利となるように構成されている。つまり、所定の期間における早い時点では、期間限定抽選を実行可能なユーザの数が少なく、且つ、ユーザにとって比較的有利な抽選条件となっているから、早い時点で抽選を実行可能なユーザに対して、特別感を抱かせると共に抽選の早期実行を促す。このように、システム10は、所定の期間において実行される抽選の活性化を支援する。
【0066】
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0067】
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理又は手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェア及びハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、又はより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
【0068】
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数の何れか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数の何れとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数の何れであってもよい。
【符号の説明】
【0069】
10 サービス提供システム
20 ネットワーク
30 ユーザ端末
41 情報記憶管理部
411 ユーザ情報テーブル
43 基本機能制御部
45 サービス制御部
47 抽選制御部
50 期間限定抽選トップ画面
60 抽選実行画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-11-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
定の期間において実行される抽選を提供するためのシステムであって、
前記抽選を実行するための抽選実行権限の有無と所定の属性値とを少なくとも含むユーザ情報を記憶する記憶装置と、1又は複数のコンピュータプロセッサと、を備え、
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、読取可能な命令の実行に応じて、
ーザに対して前記抽選実行権限を付与する処理と、
前記抽選実行権限を有するユーザからの要求に応じた前記抽選の実行を制御する処理と、を実行し、
前記抽選実行権限を付与する処理は、
前記所定の期間の始点において前記所定の属性値が特定の値である第1ユーザに対して前記抽選実行権限を付与すること、及び、
前記抽選実行権限を有する他のユーザによって招待されることに応じて第2ユーザに対して前記抽選実行権限を付与すること、を含み、
前記所定の属性値は、レベル、経験値、及び、所属するグループの何れかであり、
前記第1ユーザは、第1所定数までの他のユーザの招待が可能であり、
前記第2ユーザは、前記第1所定数よりも少ない第2所定数までの他のユーザの招待が可能である、
システム。
【請求項2】
前記ユーザ情報は、抽選用アイテムの保有数をさらに含み、
前記抽選の実行を制御する処理は、前記抽選の実行に伴って、ユーザが保有する前記抽選用アイテムを消費させることを含み、
前記抽選用アイテムは、他のユーザを招待することに応じてユーザに付与されるように構成されている、
請求項1のシステム。
【請求項3】
前記抽選は、前記所定の期間において時間が経過するほど、ユーザにとって不利となるように構成されている、
請求項1又は2のシステム。
【請求項4】
前記抽選は、前記所定の期間において時間が経過するほど、抽選対象コンテンツの価値が低くなるように構成されている、
請求項のシステム。
【請求項5】
前記抽選は、前記所定の期間において時間が経過するほど、特定の抽選対象コンテンツの当選確率が低くなるように構成されている、
請求項3又は4のシステム。
【請求項6】
前記抽選の実行を制御する処理は、複数のユーザに共通の仮想ボックス内に含まれる複数の抽選対象コンテンツの中から当選コンテンツを選択し、選択した当選コンテンツを前記仮想ボックスから除外することを含み、
前記仮想ボックスは、前記所定の期間の始点においては、抽選対象コンテンツの第1のセットが含まれており、前記抽選実行権限を有するユーザ数の増加に応じて、抽選対象コンテンツの第2のセットが追加されるように構成されており、
前記抽選対象コンテンツの第2のセットは、前記抽選対象コンテンツの第1のセットと比較して、ユーザにとって不利となるように構成されている、
請求項ないし何れかのシステム。
【請求項7】
所定の期間において実行される抽選を実行するための抽選実行権限の有無と所定の属性値とを少なくとも含むユーザ情報を記憶する記憶装置に少なくとも一部がアクセス可能な1又は複数のコンピュータによって実行され、前記抽選を提供するための方法であって、
ーザに対して前記抽選実行権限を付与するステップと、
前記抽選実行権限を有するユーザからの要求に応じた前記抽選の実行を制御するステップと、を備え、
前記抽選実行権限を付与するステップは、
前記所定の期間の始点において前記所定の属性値が特定の値である第1ユーザに対して前記抽選実行権限を付与すること、及び、
前記抽選実行権限を有する他のユーザによって招待されることに応じて第2ユーザに対して前記抽選実行権限を付与すること、を含み、
前記所定の属性値は、レベル、経験値、及び、所属するグループの何れかであり、
前記第1ユーザは、第1所定数までの他のユーザの招待が可能であり、
前記第2ユーザは、前記第1所定数よりも少ない第2所定数までの他のユーザの招待が可能である、
方法。
【請求項8】
所定の期間において実行される抽選を提供するためのプログラムであって、
前記抽選を実行するための抽選実行権限の有無と所定の属性値とを少なくとも含むユーザ情報を記憶する記憶装置に少なくとも一部がアクセス可能な1又は複数のコンピュータ上で実行されることに応じて、前記1又は複数のコンピュータに、
ーザに対して前記抽選実行権限を付与する処理と、
前記抽選実行権限を有するユーザからの要求に応じた前記抽選の実行を制御する処理と、を実行させ、
前記抽選実行権限を付与する処理は、
前記所定の期間の始点において前記所定の属性値が特定の値である第1ユーザに対して前記抽選実行権限を付与すること、及び、
前記抽選実行権限を有する他のユーザによって招待されることに応じて第2ユーザに対して前記抽選実行権限を付与すること、を含み、
前記所定の属性値は、レベル、経験値、及び、所属するグループの何れかであり、
前記第1ユーザは、第1所定数までの他のユーザの招待が可能であり、
前記第2ユーザは、前記第1所定数よりも少ない第2所定数までの他のユーザの招待が可能である、
プログラム。