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特開2023-92931ブレーカー用の検出装置、検出ユニット、停電検出システム、検出プログラム、検出方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023092931
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】ブレーカー用の検出装置、検出ユニット、停電検出システム、検出プログラム、検出方法
(51)【国際特許分類】
   H01H 73/00 20060101AFI20230627BHJP
   H01H 71/12 20060101ALI20230627BHJP
   H01H 9/54 20060101ALI20230627BHJP
   H02H 3/05 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
H01H73/00 A
H01H71/12
H01H9/54 C
H02H3/05 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021208240
(22)【出願日】2021-12-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.集会の一覧▲1▼に記載の日に、同一覧に記載の集会で公開 2.集会の一覧▲2▼に記載の日に、同一覧に記載の集会で公開 3.令和3年3月12日に、上汐マンション計画建設現場にて実験の実施 4.刊行物の一覧に記載の日に、同一覧の刊行物に掲載 5.令和3年5月31日に、https://www.jecafair.jp/に掲載 6.メールの送信相手先の一覧に記載の日に、同一覧に記載の相手先にメールを送信
(71)【出願人】
【識別番号】000109598
【氏名又は名称】テンパール工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】吉川 良
(72)【発明者】
【氏名】河野 芳樹
(72)【発明者】
【氏名】前 直哉
【テーマコード(参考)】
5G030
5G034
5G142
【Fターム(参考)】
5G030AB01
5G030CA00
5G030FC01
5G030XX17
5G030YY12
5G034AC20
5G142GG04
(57)【要約】
【課題】停電事故に対して役立てることができるブレーカー用の検出装置、検出ユニット、停電検出システム、検出プログラム、検出方法を提供することを課題とする。
【解決手段】電力が入力される入力端子5000と、電力を出力する出力端子5010と、入力端子5000および出力端子5010をつなぐ主電路と、主電路が閉じている閉状態、主電路が外部の動力により開かれた強制開状態、主電路が主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態のうちの少なくとも2つの状態に連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段51とを備えるブレーカー5に対して、スイッチ手段51の通電状態の検出を行うようにする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態、前記主電路が外部の動力により開かれた強制開状態、前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態のうちの少なくとも2つの状態に連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続されるブレーカー用の検出装置であって、
前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を備える、
ブレーカー用の検出装置。
【請求項2】
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態と前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態とに連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続されるブレーカー用の検出装置であって、
前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を備える、
ブレーカー用の検出装置。
【請求項3】
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態、前記主電路が外部の動力により開かれた強制開状態、前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態のうちの少なくとも2つの状態に連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続される検出手段であって、前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を有する検出手段と、
前記通電検出手段による前記スイッチ手段の通電状態の検出結果を送信する送信手段と、を備える、
ブレーカー用の検出ユニット。
【請求項4】
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態と前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態とに連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続される検出手段であって、前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を有する検出手段と、
前記通電検出手段による前記スイッチ手段の通電状態の検出結果を送信する送信手段と、を備える、
ブレーカー用の検出ユニット。
【請求項5】
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態、前記主電路が外部の動力により開かれた強制開状態、前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態のうちの少なくとも2つの状態に連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続される検出手段であって、前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を有する検出手段と、
前記通電検出手段による前記スイッチ手段の通電状態の検出結果に基づいて前記ブレーカーの停電状態を判別する処理を実行する判別手段と、を備える、
ブレーカー用の停電検出システム。
【請求項6】
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態と前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態とに連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続される検出手段であって、前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を有する検出手段と、
前記通電検出手段による前記スイッチ手段の通電状態の検出結果に基づいて前記ブレーカーの停電状態を判別する処理を実行する判別手段と、を備える、
ブレーカー用の停電検出システム。
【請求項7】
前記通電検出手段による前記スイッチ手段の通電状態の検出結果を送信する送信手段を備える、
請求項5又は請求項6に記載のブレーカー用の停電検出システム。
【請求項8】
コンピューターを、
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態、前記主電路が外部の動力により開かれた強制開状態、前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態のうちの少なくとも2つの状態に連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続されるブレーカー用の検出装置として機能させ、
前記ブレーカー用の検出装置は、前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を備える、
ブレーカー用の検出プログラム。
【請求項9】
コンピューターを、
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態と前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態とに連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続されるブレーカー用の検出装置として機能させ、
前記ブレーカー用の検出装置は、前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を備える、
ブレーカー用の検出プログラム。
【請求項10】
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態、前記主電路が外部の動力により開かれた強制開状態、前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態のうちの少なくとも2つの状態に連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに対して、スイッチ手段の通電状態を検出する、
ブレーカー用の検出方法。
【請求項11】
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態と前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態とに連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに対して、スイッチ手段の通電状態を検出する、
ブレーカー用の検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、停電状態の検出に寄与するブレーカー用の検出装置、検出ユニット、停電検出システム、検出プログラム、検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、分電盤に設置されるブレーカーには種々のものがあり、例えば、特許文献1に開示されているような、漏電を報知する機能を有するものも知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-133996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、停電が起きた場合、従来のブレーカーは電力を失って動作しなくなるため、停電事故に対しては役立っていなかった。
【0005】
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、停電事故に対して役立てることができるブレーカー用の検出装置、検出ユニット、停電検出システム、検出プログラム、検出方法の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のブレーカー用の検出装置は、
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態、前記主電路が外部の動力により開かれた強制開状態、前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態のうちの少なくとも2つの状態に連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続されるブレーカー用の検出装置であって、
前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を備える。
【0007】
上記構成のブレーカー用の検出装置によれば、通電検出手段によりスイッチ手段の通電状態を検出できるため、スイッチ手段に流れる電流の有無に基づいて停電状況を確認できる。
【0008】
また、本発明の別のブレーカー用の検出装置は、
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態と前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態とに連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続されるブレーカー用の検出装置であって、
前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を備える。
【0009】
上記構成のブレーカー用の検出装置においても、通電検出手段によりスイッチ手段の通電状態を検出できるため、スイッチ手段に流れる電流の有無に基づいて停電状況を確認できる。
【0010】
本発明のブレーカー用の検出ユニットは
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態、前記主電路が外部の動力により開かれた強制開状態、前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態のうちの少なくとも2つの状態に連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続される検出手段であって、前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を有する検出手段と、
前記通電検出手段による前記スイッチ手段の通電状態の検出結果を送信する送信手段と、を備える。
【0011】
上記構成のブレーカー用の検出ユニットによれば、送信手段によって検出手段の通電検出手段によるスイッチ手段の通電状態の検出結果を外部に送信できるため、スイッチ手段に流れる電流の有無に基づいて停電状態を外部で確認できるようになる。
【0012】
また、本発明の別のブレーカー用の検出ユニットは、
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態と前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態とに連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続される検出手段であって、前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を有する検出手段と、
前記通電検出手段による前記スイッチ手段の通電状態の検出結果を送信する送信手段と、を備える。
【0013】
上記構成のブレーカー用の検出ユニットにおいても、送信手段によって検出手段の通電検出手段によるスイッチ手段の通電状態の検出結果を外部に送信できるため、スイッチ手段に流れる電流の有無に基づいて停電状態を外部で確認できるようになる。
【0014】
本発明のブレーカー用の停電検出システムは、
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態、前記主電路が外部の動力により開かれた強制開状態、前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態のうちの少なくとも2つの状態に連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続される検出手段であって、前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を有する検出手段と、
前記通電検出手段による前記スイッチ手段の通電状態の検出結果に基づいて前記ブレーカーの停電状態を判別する処理を実行する判別手段と、を備える。
【0015】
上記構成のブレーカー用の停電検出システムにおいても、スイッチ手段に流れる電流の有無に基づいて停電状況を確認できる。
【0016】
また、本発明の別のブレーカー用の停電検出システムは、
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態と前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態とに連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続される検出手段であって、前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を有する検出手段と、
前記通電検出手段による前記スイッチ手段の通電状態の検出結果に基づいて前記ブレーカーの停電状態を判別する処理を実行する判別手段と、を備える。
【0017】
上記構成のブレーカー用の停電検出システムにおいても、スイッチ手段に流れる電流の有無に基づいて停電状況を確認できる。
【0018】
本発明のブレーカー用の停電検出システムにおいて、
前記通電検出手段による前記スイッチ手段の通電状態の検出結果を送信する送信手段を備えるように構成されていてもよい。
【0019】
このようにすれば、送信手段によって送信されたスイッチ手段の通電状態の検出結果に基づいて、判別手段が停電事故の発生状況を確認できる。
【0020】
本発明のブレーカー用の検出プログラムは、
コンピューターを、
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態、前記主電路が外部の動力により開かれた強制開状態、前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態のうちの少なくとも2つの状態に連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続されるブレーカー用の検出装置として機能させ、
前記ブレーカー用の検出装置は、前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を備える。
【0021】
上記構成のブレーカー用の検出プログラムによれば、コンピューターを検出装置として機能させると、通電検出手段によるスイッチ手段の通電状態の検出結果に基づいて停電状態を確認できるようになる。
【0022】
また、本発明の別のブレーカー用の検出プログラムは、
コンピューターを、
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態と前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態とに連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに接続されるブレーカー用の検出装置として機能させ、
前記ブレーカー用の検出装置は、前記スイッチ手段の通電状態を検出する通電検出手段を備える。
【0023】
上記構成の分電盤のブレーカー用の検出プログラムにおいても、コンピューターを検出装置として機能させると、通電検出手段によるスイッチ手段の通電状態の検出結果に基づいて停電状態を確認できるようになる。
【0024】
本発明のブレーカー用の検出方法は、
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態、前記主電路が外部の動力により開かれた強制開状態、前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態のうちの少なくとも2つの状態に連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに対して、スイッチ手段の通電状態を検出する。
【0025】
上記構成のブレーカー用の検出方法によれば、ブレーカーのスイッチ手段の通電状態を検出することにより、スイッチ手段の通電状態の検出結果に基づいて停電状態を確認できるようになる。
【0026】
また、本発明の別のブレーカー用の検出方法は、
電力が入力される入力端子と、電力を出力する出力端子と、前記入力端子および前記出力端子をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態と前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態とに連動して導通状態が切り替わるスイッチ手段と、を備えるブレーカーに対して、スイッチ手段の通電状態を検出する。
【0027】
上記構成のブレーカー用の検出方法においても、ブレーカーのスイッチ手段の通電状態を検出することにより、スイッチ手段の通電状態の検出結果に基づいて停電状態を確認できるようになる。
【発明の効果】
【0028】
以上のように、本発明のブレーカー用の検出装置、検出ユニット、停電検出システム、検出プログラム、検出方法は、停電事故に対して役立てることができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るブレーカー用の停電検出システムの概要図である。
図2図2は、同実施形態に係るブレーカー用の停電検出システムのブロック図である。
図3図3は、同実施形態に係るブレーカー用の停電検出システムの動作状態の説明図であって、ブレーカーに電力が供給されており、且つブレーカーの主電路が閉状態に切り替わっている状態の説明図である。
図4図4は、同実施形態に係るブレーカー用の停電検出システムの動作状態の説明図であって、図3の状態で停電が起きた状態(ブレーカーへの電力供給が途絶えた状態)の説明図である。
図5図5は、同実施形態に係るブレーカー用の停電検出システムの動作状態の説明図であって、図3の状態で主電路が強制開状態に切り替えられた状態の説明図である。
図6図6は、同実施形態に係るブレーカー用の停電検出システムの動作状態の説明図であって、図3の状態からブレーカーにトリップが起きた状態の説明図である。
図7図7は、同実施形態に係るブレーカー用の停電検出システムの動作パターンの説明図である。
図8図8は、本発明の他の実施形態に係るブレーカー用の停電検出システムの動作パターンの説明図であり、強制側検出用開閉部をa接点に変更した場合の動作パターンの説明図である。
図9図9は、本発明の他の実施形態に係るブレーカー用の停電検出システムの動作パターンの説明図であり、遮断側検出用開閉部をb接点に変更した場合の動作パターンの説明図である。
図10図10は、本発明の他の実施形態に係るブレーカー用の停電検出システムの動作パターンの説明図であり、強制側検出用開閉部をa接点に変更し、遮断側検出用開閉部をb接点に変更した場合の動作パターンの説明図である。
図11図11は、本発明の他の実施形態に係るブレーカー用の停電検出システムの動作パターンの説明図であり、強制側開閉部がa接点であり遮断側開閉部がb接点のブレーカーに使用する場合の動作パターンの説明図である。
図12図12は、本発明の他の実施形態に係るブレーカー用の停電検出システムの動作パターンの説明図であり、強制側検出用開閉部をa接点に変更したうえで、強制側開閉部がa接点であり遮断側開閉部がb接点のブレーカーに使用する場合の動作パターンの説明図である。
図13図13は、本発明の他の実施形態に係るブレーカー用の停電検出システムの動作パターンの説明図であり、遮断側検出用開閉部をb接点に変更したうえで、強制側開閉部がa接点であり遮断側開閉部がb接点のブレーカーに使用する場合の動作パターンの説明図である。
図14図14は、本発明の他の実施形態に係るブレーカー用の停電検出システムの動作パターンの説明図であり、強制側検出用開閉部をa接点に変更し、遮断側検出用開閉部をb接点に変更したうえで、強制側開閉部がa接点であり遮断側開閉部がb接点のブレーカーに使用する場合の動作パターンの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の一実施形態にかかるブレーカー用の検出装置、検出ユニット、停電検出システム、検出プログラム、検出方法について、添付図面を参照しつつ説明する。
【0031】
なお、本実施形態では、停電検出システムの説明において、検出装置、検出ユニット、検出プログラム、検出方法の説明も行う。
【0032】
停電検出システムの説明に先立ち、ブレーカーについて説明する。
【0033】
ブレーカー5は、図1に示すように、ブレーカー本体50と、ブレーカー本体50に設けられるスイッチ手段51とを備えている。
【0034】
ブレーカー本体50は、電力が入力される一次側の入力端子台部500と、電力を出力する二次側の出力端子台部501と、入力端子台部500および出力端子台部501をつなぐ主電路(図示しない)と、スイッチ手段51と外部の機器とを電気的に接続するための外部端子台部502とを有する。
【0035】
入力端子台部500は、3つの入力端子5000を有する。この3つの入力端子5000は、それぞれ、正面視において左側から順番に、L1相、N相、L2相である。
【0036】
出力端子台部501は、3つの出力端子5010を有する。この3つの出力端子5010は、それぞれ、正面視において左側から順番に、L1相、N相、L2相である。
【0037】
主電路は、入力端子台部500と出力端子台部501とに電気的に接続されている電路である。
【0038】
外部端子台部502は、スイッチ手段51の後述する強制側スイッチ手段510と外部の機器とを電気的に接続するための強制側外部端子台部5020と、スイッチ手段51の後述する遮断側スイッチ手段511と外部の機器とを電気的に接続するための遮断側外部端子台部5021とを有する。
【0039】
強制側外部端子台部5020は、3つの出力端子5020a、5020b、5020cを有しており、この3つの出力端子5020a、5020b、5020cは、正面視において上側から下側にかけて整列配置されている。
【0040】
強制側外部端子台部5020の3つの出力端子5020a、5020b、5020cは、検出手段2(後述する強制側検出手段20)を電気的に接続するための端子である。また、強制側外部端子台部5020は、3つの出力端子5020a、5020b、5020cのうちの最も上側の出力端子5020aと最も下側の出力端子5020c、又は中央の出力端子5020bと最も下側の出力端子5020cに検出手段2が電気的に接続される。
【0041】
遮断側外部端子台部5021も、3つの出力端子5021a、5021b、5021cを有しており、この3つの出力端子5021a、5021b、5021cも、正面視において上側から下側にかけて整列配置されている。
【0042】
遮断側外部端子台部5021の3つの出力端子5021a、5021b、5021cは、検出手段2(後述する遮断側検出手段21)を電気的に接続するための端子である。また、遮断側外部端子台部5021も、3つの出力端子5021a、5021b、5021cのうちの最も上側の出力端子5021aと最も下側の出力端子5021c、又は中央の出力端子5021bと最も下側の出力端子5021cに検出手段2が電気的に接続される。
【0043】
スイッチ手段51は、主電路が閉じている閉状態、主電路が外部の動力により開かれた強制開状態、主電路が電力(主電路に流れる電力)を動力として開かれた遮断開状態のうちの少なくとも2つの状態(本実施形態では全ての状態)への切り替わりに連動して導通状態と非導通状態とが切り替わるように構成されている。
【0044】
なお、強制開状態とは、例えば、ブレーカー5に設けられているハンドルを操作して手動で主電路を開いた状態や、遠隔操作により主電路を開いた状態のことであり、遮断開状態とは、例えば、主電路に異常電流が流れることにより、ブレーカー5に設けられた遮断機構が動作する、すなわちトリップの発生に伴って主電路が開いた状態のことである。なお、遠隔操作とは、トリップをさせずにハンドルを駆動操作して主電路を開く操作をいう。
【0045】
本実施形態のスイッチ手段51は、主電路が閉状態又は強制開状態、遮断開状態に切り替わる際のブレーカー5の動作の一環で入切状態が切り替わる強制側スイッチ手段510と、主電路が閉状態又は遮断開状態に切り替わる際のブレーカー5の動作の一環で入切状態が切り替わる遮断側スイッチ手段511と、を有する。
【0046】
また、強制側スイッチ手段510と遮断側スイッチ手段511とは、入状態に切り替わっている場合は、電力を通すことができる導通状態になり、切状態に切り替わっている場合は、電力を通すことができない非導通状態になる。
【0047】
なお、本実施形態では、強制側スイッチ手段510の入切状態にかかわらず、電力を通している状態を通電状態、電力を通していない状態を非通電状態とする。また、遮断側スイッチ手段511も同様に、入切状態にかかわらず、電力を通している状態を通電状態、電力を通していない状態を非通電状態と称する。
【0048】
強制側スイッチ手段510も遮断側スイッチ手段511も、入状態に切り替わっていても、電力供給が途絶えると、通電状態から非通電状態に切り替わる。
【0049】
図1には図示していないが、本実施形態のブレーカー本体50は、上記の入力端子台部500、出力端子台部501、主電路、外部端子台部502に加えて、強制側スイッチに対して開閉状態を切り替える操作を行う強制側操作機構と、遮断側スイッチに対して開閉状態を切り替える操作を行う遮断側操作機構と、を有する。
【0050】
強制側スイッチ手段510は、主電路の閉状態、強制開状態、遮断開状態のうち、強制側スイッチ手段510を介して検出したい主電路の状態に合わせて入状態に切り替わるように構成されている。
【0051】
なお、本実施形態の強制側スイッチ手段510は、双投型のスイッチで構成されており、強制側外部端子台部5020の3つの出力端子5020a、5020b、5020cのうちの最も上側の出力端子5020aと、最も下側の出力端子5020cとに電気的に接続されている。
【0052】
強制側スイッチ手段510が入状態に切り替わると、強制側外部端子台部5020の出力端子5020aと出力端子5020cの端子間が導通状態となり、強制側スイッチ手段510が切状態に切り替わると、強制側外部端子台部5020の出力端子5020cと出力端子5020aの端子間が非導通状態となる。そのため、強制側スイッチ手段510は、入状態に切り替わっている場合は強制側外部端子台部5020を介して外部に電力を出力することができ、切状態に切り替わっている場合は強制側外部端子台部5020を介して外部への電力を出力できない状態になる。
【0053】
本実施形態の強制側スイッチ手段510は、いわゆるAXスイッチであるため、主電路が閉状態に切り替わると入状態に切り替わり、主電路が強制開状態又は遮断開状態に切り替わると切状態に切り替わるように構成されている。
【0054】
また、強制側スイッチ手段510は、b接点として構成されている。
【0055】
そのため、強制側スイッチ手段510は、外部からの操作を受けていない状態においては入状態になっており、外部からの操作を受けると入状態から切状態に切り替わるように構成されている。なお、強制側スイッチ手段510は、外部からの操作が解除されると切状態から入状態に復帰するように構成されている。
【0056】
本実施形態の強制側スイッチ手段510は、主電路が閉状態に切り替わっている状態においては入状態になり、主電路が強制開状態又は遮断開状態に替わると入状態から切状態に切り替わるように構成されている。
【0057】
より具体的に説明すると、強制側スイッチ手段510は、強制側内部電路5100(図3参照)と、強制側内部電路5100を開閉する強制側開閉部5101と、強制側開閉部5101の開閉状態を切り替える動作をとる強制側切替機構5102と、を有する。強制側スイッチ手段510の入切状態とは、強制側開閉部5101の開閉状態のことである。
【0058】
強制側開閉部5101は、強制側切替機構5102を介して外部から操作されることによって、開閉状態が切り替わるように構成されている。
【0059】
強制側切替機構5102は、強制側操作機構によって操作されることで動作するように構成されている。
【0060】
強制側操作機構は、主電路が強制開状態又は遮断開状態に切り替わる際に強制側切替機構5102を介して強制側開閉部5101を開状態に切り替える動作をとり、主電路が閉状態に切り替わる際に強制側切替機構5102を介して強制側開閉部5101を閉状態に切り替える動作をとるように構成されている。なお、本実施形態の強制側操作機構は、
強制側開閉部5101を開状態に切り替えるにおいては強制側切替機構5102を操作し、強制側開閉部5101を閉状態に切り替える動作においては強制側切替機構5102への操作を解除するように構成されている。
【0061】
強制側切替機構5102は、例えば、マイクロスイッチ等で構成されていればよい。この場合、強制側切替機構5102は、主電路を強制開状態に切り替える際のハンドルの動きや、主電路が遮断開状態に切り替わる際のハンドルの動きに連動して強制側開閉部5101を閉状態に切り替える動作をとり、主電路を閉状態に切り替える際のハンドルの動きに連動して強制側開閉部5101を開状態に切り替える動作をとるように構成されていればよい。
【0062】
遮断側スイッチ手段511も、主電路の閉状態、強制開状態、遮断開状態のうち、強制側スイッチ手段510を介して検出したい主電路の状態に合わせて入状態に切り替わるように構成されている。
【0063】
なお、本実施形態の遮断側スイッチ手段511も、双投型のスイッチで構成されており、遮断側外部端子台部5021の3つの出力端子5021a、5021b、5021cのうちの最も下側の出力端子5021cと、最も上側の出力端子5021aとに電気的に接続されている。
【0064】
そして、遮断側スイッチ手段511が入状態に切り替わると、遮断側外部端子台部5021の出力端子5021cと出力端子5021aの端子間が導通状態となり、遮断側スイッチ手段511が切状態に切り替わると、遮断側外部端子台部5021の出力端子5021cと出力端子5021aの端子間が非導通状態となる。そのため、遮断側スイッチ手段511は、入状態に切り替わっている場合は遮断側外部端子台部5021を介して外部に電力を出力することができ、切状態に切り替わっている場合は遮側外部端子台部5021を介した外部への電力の出力ができない状態になる。
【0065】
本実施形態の遮断側スイッチ手段511は、いわゆるALスイッチであるため、主電路が遮断状態に切り替わっている状態で入状態となり、主電路が閉状態に切り替わっている状態で切状態となるように構成されている。なお、遮断側スイッチ手段511は、主電路が強制開状態に切り替わっている状態においても切状態となるように構成されている。
【0066】
また、遮断側スイッチ手段511は、a接点として構成されている。
【0067】
そのため、遮断側スイッチ手段511は、外部からの操作を受けていない状態においては切状態になっており、外部からの操作を受けると切状態から入状態に切り替わるように構成されている。なお、遮断側スイッチ手段511は、外部からの操作が解除されると入状態から切状態に復帰するように構成されている。
【0068】
本実施形態の遮断側スイッチ手段511は、主電路が閉状態に切り替わっている状態においては切状態になり、主電路が遮断開状態に切り替わると切状態から入状態に切り替わるように構成されている。
【0069】
より具体的に説明すると、遮断側スイッチ手段511は、遮断側内部電路5110(図3参照)と、遮断側内部電路5110を開閉する遮断側開閉部5111と、遮断側開閉部5111の開閉状態を切り替える動作をとる遮断側切替機構5112と、を有する。遮断側スイッチ手段511の入切状態とは、遮断側開閉部5111の開閉状態のことである。
【0070】
遮断側開閉部5111は、遮断側切替機構5112を介して外部から操作されることによって、開閉状態が切り替わるように構成されている。
【0071】
遮断側切替機構5112は、遮断側操作機構によって操作されるように構成されている。
【0072】
遮断側操作機構は、主電路が遮断開状態に切り替わる際に遮断側切替機構5112を介して遮断側開閉部5111を閉状態に切り替える動作をとり、主電路が閉状態に切り替わる際に遮断側切替機構5112を介して遮断側開閉部5111を開状態に切り替える動作をとるように構成されている。なお、本実施形態の遮断側操作機構は、遮断側開閉部5111を開状態に切り替える動作においては遮断側切替機構5112を操作し、遮断側開閉部5111を閉状態に切り替える動作においては遮断側切替機構5112への操作を解除するように構成されている。
【0073】
遮断側切替機構5112も、例えば、マイクロスイッチ等で構成されていればよい。この場合、遮断側切替機構5112は、主電路を遮断開状態に切り替える際のハンドルの動きに連動して動作をとり、主電路を閉状態に切り替える際のハンドルの動きに連動して動作をとるように構成されていればよい。
【0074】
停電検出システム1は、図2に示すように、ブレーカー5に接続される検出手段であって、スイッチ手段51の通電状態を検出する通電検出手段20を有する検出手段2と、通電検出手段20によるスイッチ手段51の通電状態の検出結果を送信する送信手段3と、通電検出手段20によるスイッチ手段51の通電状態の検出結果に基づいてブレーカー5の停電状態を判別する処理を実行する判別手段4と、を備えている。
【0075】
なお、本実施形態の停電検出システム1では、検出手段2と、送信手段3、判別手段4がそれぞれ別々の装置として構成されている。すなわち、本実施形態の停電検出システム1は、検出手段2としての検出装置、送信手段3としての送信装置、判別手段4としての判別装置を備えている。
【0076】
検出手段2の通電検出手段20は、強制側スイッチ手段510が非通電状態であることを検出して送信手段3に通知する動作(以下、通知動作と称する)をとる強制側検出手段200と、遮断側スイッチ手段511が通電状態であることを検出して送信手段3に通知する動作(以下、通知動作と称する)をとる遮断側検出手段201と、によって構成されている。
【0077】
強制側検出手段200は、通知動作において、強制側スイッチ手段510の強制側開閉部5101が非通電状態であることを知らせるように構成されている。なお、本実施形態の強制側検出手段200は、電気的な状態を変化させることによって、強制側開閉部5101が非通電状態であることを通知するように構成されている。
【0078】
より具体的に説明すると、強制側検出手段200は、送信手段3に接続される強制側接続電路2000(図3参照)と、強制側接続電路2000を介して送信手段3に電気的に接続される強制側検出用開閉部2001と、強制側スイッチ手段510の通電状態に応じて強制側検出用開閉部2001の開閉状態を切り替える強制側検出用操作部2002と、を有する。
【0079】
本実施形態の強制側検出手段200において、通知動作とは、強制側検出用開閉部2001が閉状態に切り替わる動作のことである。
【0080】
また、強制側検出用開閉部2001は、b接点として構成されている。そのため、強制側検出用開閉部2001は、外部からの操作を受けていない状態においては入状態になっており、外部からの操作を受けると入状態から切状態に切り替わるように構成されている。なお、強制側検出用開閉部2001は、外部からの操作が解除されると切状態から入状態に復帰するように構成されている。
【0081】
本実施形態の強制側検出用開閉部2001は、強制側スイッチ手段510が非通電状態に切り替わっている状態においては入状態になり、強制側スイッチ手段510が通電状態に替わると入状態から切状態に切り替わるように構成されている。
【0082】
これに伴い、強制側検出用操作部2002は、強制側スイッチ手段510が非通電状態から通電状態に切り替わる際に強制側検出用開閉部2001を開状態に切り替える動作をとり、強制側スイッチ手段510が通電状態から非通電状態に切り替わる際に強制側検出用開閉部2001を閉状態に切り替える動作をとるように構成されている。
【0083】
強制側検出用操作部2002は、例えば、強制側開閉部5101に電気的に接続されるコイルによって構成されていればよい。この場合、強制側検出用操作部2002は、強制側開閉部5101に流れる電力を受けて励磁されると強制側検出用開閉部2001を開状態に切り替える動作をとり、強制側開閉部5101から流れる電力が途絶えて励磁されていない状態になると強制側検出用開閉部2001を閉状態に切り替える動作をとるように構成されていればよい。
【0084】
本実施形態では、強制側検出用操作部2002、入力端子台部500のL1相の入力端子5000とL2相の入力端子5000、強制側外部端子台部5020、強制側スイッチ手段510の強制側内部電路5100と強制側開閉部5101、によって一つの回路(強制側回路C1と称する)が構成されており、ブレーカー5に電力が供給されている状態において強制側開閉部5101が閉状態に切り替わると強制側回路C1に電力が流れ、強制側開閉部5101が開状態に切り替わると強制側回路C1に電力が止まった状態になる。
【0085】
また、強制側回路C1では、ヒューズF1が強制側開閉部5101と直列に接続されている。そのため、強制側回路C1では、電力が供給されている状態でヒューズF1が切れると、強制側開閉部5101の開閉状態に関わらず電力が流れず、強制側開閉部5101が非通電状態になる。
【0086】
遮断側検出手段201は、通知動作において、遮断側スイッチ手段511の遮断側開閉部5111が通電状態であることを知らせるように構成されている。なお、本実施形態の遮断側検出手段201は、電気的な状態を変化させることによって、遮断側開閉部5111が通電状態であることを通知するように構成されている。
【0087】
より具体的に説明すると、遮断側検出手段201は、送信手段3に接続される遮断側接続電路2010(図3参照)と、遮断側接続電路2010を介して送信手段3に電気的に接続される遮断側検出用開閉部2011と、遮断側スイッチ手段511の通電状態に応じて遮断側検出用開閉部2011の開閉状態を切り替える遮断側検出用操作部2012と、を有する。
【0088】
本実施形態の遮断側検出手段201において、通知動作とは、遮断側検出用開閉部2011が閉状態に切り替わる動作のことである。
【0089】
また、遮断側検出手段201は、a接点として構成されている。そのため、遮断側検出用開閉部2011は、外部からの操作を受けていない状態においては切状態になっており、外部からの操作を受けると切状態から入状態に切り替わるように構成されている。なお、遮断側検出用開閉部2011は、外部からの操作が解除されると入状態から切状態に復帰するように構成されている。
【0090】
本実施形態の遮断側検出用開閉部2011は、遮断側スイッチ手段511が非通電状態に切り替わっている状態においては切状態になり、遮断側スイッチ手段511が通電状態に替わると切状態から入状態に切り替わるように構成されている。
【0091】
これに伴い、遮断側検出用操作部2012は、遮断スイッチ手段511が非通電状態から通電状態に切り替わる際に遮断側検出用開閉部2011を閉状態に切り替える動作をとり、遮断スイッチ手段511が通電状態から非通電状態に切り替わる際に遮断側検出用開閉部2011を開状態に切り替える動作をとるように構成されている。
【0092】
遮断側検出用操作部2012も、例えば、遮断側開閉部5111に電気的に接続されるコイルによって構成されていればよい。この場合、遮断側検出用操作部2012は、遮断側開閉部5111に流れる電力を受けて励磁されると遮断側検出用開閉部2011を閉状態に切り替える動作をとり、遮断側開閉部5111から流れる電力が途絶えて励磁されていない状態になると遮断側検出用開閉部2011を開状態に切り替える動作をとるように構成されていればよい。
【0093】
本実施形態では、遮断側検出用操作部2012、入力端子台部500のL1相の入力端子5000とL2相の入力端子5000、遮断側外部端子台部5021、遮断側スイッチ手段511の遮断側内部電路5110と遮断側開閉部5111、によって一つの回路(遮断側回路C2と称する)が構成されており、ブレーカー5に電力が供給されている状態において遮断側開閉部5111の閉状態に切り替わると遮断側回路C2に電力が流れ、遮断側開閉部5111の開状態に切り替わると遮断側回路C2に電力が止まった状態になる。
【0094】
また、遮断側回路C2では、ヒューズF2が遮断側開閉部5111と直列に接続されている。そのため、遮断側回路C2においては、電力が供給されている状態でヒューズF2が切れると、遮断側開閉部5111の開閉状態に関わらず電力が流れず、遮断側開閉部5111が非通電状態になる。
【0095】
以上のように、本実施形態の検出手段2は、b接点である強制側開閉部5101にはb接点である強制側検出用開閉部2001を組み合わせ、a接点である遮断側開閉部5111にはa接点である遮断側検出用開閉部2011を組み合わせるように構成されている。
【0096】
送信手段3は、強制側検出手段200の通知動作を検出する強制側通知検出手段30と、遮断側検出手段201の通知動作を検出する遮断側通知検出手段31と、強制側通知検出手段30による強制側検出手段200の通知動作の検出状態と、遮断側通知検出手段31による遮断側検出手段201の通知動作の検出状態とに基づいて、強制側スイッチ手段510と遮断側スイッチ手段511の状態を示す通電情報を出力する出力手段32と、を有する。
【0097】
出力手段32は、強制側通知検出手段30が強制側検出手段200の通知動作を検出している状態であれば、通電情報に強制側スイッチ手段510が非通電状態であることを示す強制側非通電情報を通電情報に含め、強制側通知検出手段30が強制側検出手段200の通知動作を検出していない状態であれば、通電情報に強制側スイッチ手段510が通電状態であることを示す強制側通電情報を通電情報に含めるように構成されている。
【0098】
また、出力手段32は、遮断側通知検出手段31が遮断側検出手段201の通知動作を検出している状態であれば、通電情報に遮断側スイッチ手段511が通電状態であることを示す遮断側通電情報を通電情報に含め、遮断側通知検出手段31が遮断側検出手段201の通知動作を検出していない状態であれば、通電情報に遮断側スイッチ手段511が非通電状態であることを示す遮断側非通電情報を通電情報に含めるように構成されている。
【0099】
なお、本実施形態の出力手段32では、通電情報の出力先が判別手段4に設定されている。また、出力手段32は、無線通信、若しくは有線通信により通電情報を判別手段4に出力するように構成されていればよい。
【0100】
判別手段4は、送信手段3の出力手段32から出力された通電情報を取得し、通電情報に基づいて停電の有無の判別結果を出力する処理と、通電情報に基づいてブレーカー5の状態の判別結果を出力する処理とを行う処理手段40を有する。なお、判別手段4による判別結果の出力先は、例えば、表示装置であってもよいし、表示装置とは別の種類の装置であってもよい。
【0101】
処理手段40は、例えば、強制側通電情報に基づいて停電の有無を判別し、遮断側通電情報に基づいてブレーカー5の状態を判別するように構成されていてもよい。
【0102】
処理手段40は、通電情報に強制側通電情報が含まれていれば、判別結果として停電が起きていないことを示す情報を出力し、通電情報に強制側非通電情報が含まれていれば、判別結果として停電が起きている可能性があることを示す情報を出力するように構成されていればよい。
【0103】
なお、処理手段40は、通電情報に強制側通電情報と強制側非通電情報とが含まれている場合に判別結果として停電が起きていないことを示す情報を出力するように構成されていてもよい。
【0104】
また、処理手段40は、通電情報に遮断側通電情報が含まれていれば、判別結果としてブレーカー5がトリップしていることを示す情報を出力するように構成されていればよい。
【0105】
なお、処理手段40は、通電情報に強制側非通電情報と強制側通電情報とが含まれている場合に判別結果としてブレーカー5がトリップしていることを示す情報を出力するように構成されていてもよい。
【0106】
図4に示すように、停電が起きていない場合は、強制側検出手段200が強制側開閉部5101の非通電状態を検出しておらず、停電が起きている場合は、強制側検出手段200が強制側開閉部5101の非通電状態を検出するため、強制側検出手段200の動作に応じて変わる強制側通電情報と強制側非通電情報とを監視すれば、停電が起きている可能性があるか否かを判別することができる。
【0107】
また、ブレーカー5がトリップしていない場合は、遮断側検出手段201が遮断側開閉部5111の通電状態を検出しておらず、ブレーカー5がトリップしている場合は、遮断側検出手段201が遮断側開閉部5111の通電状態を検出するため、遮断側検出手段201の動作に応じて変わる遮断側通電情報と遮断側非通電情報とを監視すれば、ブレーカー5がトリップしているか否かを判別することができる。
【0108】
本実施形態に係る停電検出システム1の構成は、以上の通りである。続いて、停電検出システム1の動作を説明する。
【0109】
図3図7を参照しつつ、ブレーカー5に電力が供給されており、且つブレーカー5の主電路が閉状態である状態での停電検出システム1の動作を説明する。
【0110】
この場合、ブレーカー5の強制側スイッチ手段510では、b接点である強制側開閉部5101が強制側操作機構からの操作を受けておらず閉状態に切り替わっている。強制側検出用操作部2002が通電状態である場合、検出手段2の強制側検出手段200では、b接点である強制側検出用開閉部2001が強制側検出用操作部2002からの操作を受けて開状態に切り替わっている。
【0111】
また、ブレーカー5の遮断スイッチ手段511では、a接点である遮断側開閉部5111が遮断側操作機構からの操作を受けておらず開状態に切り替わっている。このとき、遮断側検出用操作部2012は非通電状態であるため、検出手段2の遮断側検出手段201では、a接点である遮断側検出用開閉部2011が強制側検出用操作部2002からの操作を受けておらず開状態に切り替わっている。
【0112】
このように、ブレーカー5に電力が供給されており、且つブレーカー5の主電路が閉状態である場合は、強制側検出手段200が通知動作をとらず、遮断側検出手段201も通知動作をとらないため、送信手段3は、強制側通電情報と遮断側非通電情報とを含めた通電情報を出力手段32によって判別手段4に出力する。
【0113】
そして、かかる通電情報を取得した処理手段40は、通電情報に基づいて、主電路が閉じられており且つブレーカーへの電力供給が正常に行われている(停電が起きていない)と判断する。
【0114】
ブレーカー5の主電路が閉状態であるときに、停電が起きた場合(ブレーカー5への電力供給が途絶えた場合)、図4図7に示すように、ブレーカー5の強制側スイッチ手段510では、b接点である強制側開閉部5101が強制側操作機構からの操作を受けておらず閉状態に切り替わったままである。その一方で、強制側検出用操作部2002が通電状態から非通電情報に切り替わるため、検出手段2の強制側検出手段200では、b接点である強制側検出用開閉部2001が強制側検出用操作部2002からの操作が解除されて開状態から閉状態に切り替わる。
【0115】
ブレーカー5の遮断スイッチ手段511では、a接点である遮断側開閉部5111が遮断側操作機構から操作を受けておらず開状態に切り替わったままである。そのため、検出手段2の遮断側検出手段201では、a接点である遮断側検出用開閉部2011も遮断側検出用操作部2012から操作を受けておらず開状態に切り替わったままである。
【0116】
また、図5図7に示すように、ブレーカー5に電力が供給されている状態でブレーカー5の主電路を強制開状態に切り替えた場合、ブレーカー5の強制側スイッチ手段510では、b接点である強制側開閉部5101は強制側操作機構からの操作を受けて閉状態から開状態に切り替わる。これに伴い、強制側検出用操作部2002の励磁状態が解除されるため、b接点である強制側検出用開閉部2001は、強制側検出用操作部2002からの操作が解除されて開状態から閉状態に切り替わる。
【0117】
ブレーカー5の遮断スイッチ手段511では、a接点である遮断側開閉部5111が遮断側操作機構から操作を受けておらず開状態に切り替わったままである。そのため、検出手段2の遮断側検出手段201では、a接点である遮断側検出用開閉部2011も遮断側検出用操作部2012から操作を受けておらず開状態に切り替わったままである。
【0118】
このように、ブレーカー5の主電路が閉状態であるときに停電が起きた場合も、ブレーカー5に電力が供給されている状態でブレーカー5の主電路を強制開状態に切り替えた場合も、強制側検出手段200は通知動作をとり、遮断側検出手段201は通知動作をとらないため、送信手段3は、強制側非通電情報と遮断側非通電情報とを含めた通電情報を出力手段32によって判別手段4に出力する。
【0119】
かかる通電情報を取得した判別手段4では、処理手段40が通電情報の強制側非通電情報に基づいて停電が起きている可能性があると判別する。
【0120】
なお、ブレーカー5に電力が供給されており、且つブレーカー5の主電路が閉状態に切り替わっているときに強制側回路C1のヒューズF1が切れた場合においても、強制側開閉部5101が閉状態のまま強制側検出用操作部2002が通電状態から非通電情報に切り替わり、b接点である強制側検出用開閉部2001が開状態から閉状態に切り替わる。一方で、遮断側回路C2の電気的な状態は変化しないため、検出手段2の遮断側検出手段201では、a接点である遮断側検出用開閉部2011が開状態に切り替わったままになる。
【0121】
そのため、この場合においても、判別手段4では、処理手段40が通電情報の強制側非通電情報に基づいて停電が起きている可能性があると判別する。
【0122】
また、強制開状態に切り替えられた主電路が閉状態に戻された場合、ブレーカー5の強制側スイッチ手段510では、b接点である強制側開閉部5101は強制側操作機構からの操作が解除されて開状態から閉状態に戻る。そして、強制側検出用操作部2002が励磁されている状態に切り替わっていれば、検出手段2の強制側検出手段200では、b接点である強制側検出用開閉部2001が強制側検出用操作部2002から操作を受けて閉状態から開状態に切り替わる。
【0123】
このように、ブレーカー5に電力が供給されており、且つブレーカー5の主電路が閉状態である状態に戻るため、判別手段4では、処理手段40が通電情報の強制側通電情報に基づいて停電が起きていないと判別する。
【0124】
続いて、ブレーカー5に電力が供給されている状態で、ブレーカー5の主電路が閉状態から遮断開状態に切り替わった場合(すなわち、ブレーカー5がトリップした場合)の停電検出システム1の動作を説明する。
【0125】
この場合、図6図7に示すように、ブレーカー5の強制側スイッチ手段510では、b接点である強制側開閉部5101が強制側操作機構から操作を受けて閉状態から開状態に切り替わる。これに伴い、強制側検出用操作部2002の励磁状態が解除されるため、検出手段2の強制側検出手段200では、b接点である強制側検出用開閉部2001は強制側検出用操作部2002からの操作が解除されて開状態から閉状態に切り替わる。
【0126】
ブレーカー5の遮断スイッチ手段511では、a接点である遮断側開閉部5111が遮断側操作機構から操作を受けて開状態から閉状態に切り替わる。これに伴い、遮断側検出用操作部2012が励磁状態に切り替わるため、検出手段2の遮断側検出手段201では、a接点である遮断側検出用開閉部2011も、遮断側検出用操作部2012から操作を受けて開状態から閉状態に切り替わる。
【0127】
このように、ブレーカー5に電力が供給されている状態で、ブレーカー5がトリップした場合は、強制側検出手段200が通知動作をとり、遮断側検出手段201も通知動作をとるため、送信手段3は、強制側非通電情報と遮断側通電情報とを含めた通電情報を出力手段32によって判別手段4に出力する。
【0128】
そして、かかる通電情報を取得した処理手段40は、通電情報に基づいて、トリップが起きていると判断する。
【0129】
なお、ブレーカー5に電力が供給されている状態でブレーカー5がトリップした後にヒューズF2が切れると、ブレーカー5の遮断スイッチ手段511では、遮断側開閉部5111が閉状態のまま遮断側検出用操作部2012が通電状態から非通電情報に切り替わり、検出手段2の遮断側検出手段201では、a接点である遮断側検出用開閉部2011が閉状態から開状態に切り替わる。その一方で、強制側回路C1の電気的な状態は変化しないため、検出手段2の強制側検出手段200では、b接点である強制側検出用開閉部2001が閉状態に切り替わったままになる。
【0130】
この場合、判別手段4では、処理手段40による判断結果がトリップから停電の可能性有りに変わる。
【0131】
なお、遮断開状態に切り替えられた主電路が閉状態に戻された場合、ブレーカー5の強制側スイッチ手段510では、b接点である強制側開閉部5101は強制側操作機構からの操作が解除されて開状態から閉状態に戻る。そして、強制側検出用操作部2002が励磁されている状態に切り替わっていれば、検出手段2の強制側検出手段200では、b接点である強制側検出用開閉部2001が強制側検出用操作部2002から操作を受けて閉状態から開状態に切り替わる。
【0132】
また、a接点である遮断側開閉部5111は遮断側操作機構からの操作が解除されて閉状態から開状態に戻る。これに伴い、遮断側検出用操作部2012の励磁状態が解除されるため、検出手段2の遮断側検出手段201では、a接点である遮断側検出用開閉部2011が遮断側検出用操作部2012から操作の操作が解除されて閉状態から開状態に切り替わる。
【0133】
このように、ブレーカー5に電力が供給されており、且つブレーカー5の主電路が閉状態である状態に戻るため、判別手段4では、処理手段40が通電情報の強制側通電情報に基づいて停電が起きていないと判別する。
【0134】
以上のように、本実施形態の検出手段2(検出装置)によれば、通電検出手段20によりスイッチ手段51の通電状態を検出できるため、スイッチ手段51に流れる電流の有無に基づいて停電状況を確認できるため、停電事故に対して役立てることができるという優れた効果を奏し得る。
【0135】
また、本実施形態の検出手段2と、通電検出手段20によるスイッチ手段51の通電状態の検出結果を送信する送信手段3とを一組にして検出ユニットによれば、送信手段3によって検出手段2の通電検出手段20によるスイッチ手段51の通電状態の検出結果を外部に送信できるため、スイッチ手段51に流れる電流の有無に基づいて停電状態を外部(検出ユニットの外部)で確認できるようになる。
【0136】
また、本実施形態の停電検出システム1は、上記の検出手段2と、通電検出手段20によるスイッチ手段51の通電状態の検出結果に基づいてブレーカー5の停電状態を判別する処理を実行する判別手段4と、を備えているため、スイッチ手段51に流れる電流の有無に基づいて停電状況を確認でき、また、送信手段3を備えることにより、検出手段2の設置場所から離れた場所であっても停電状態を確認できるようになっている。
【0137】
なお、検出手段2は、コンピューターに、電力が入力される入力端子5000と、電力を出力する出力端子5010と、前記入力端子5000および前記出力端子5010をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態、前記主電路が外部の動力により開かれた強制開状態、前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態のうちの少なくとも2つの状態に連動して通電状態が切り替わるスイッチ手段51と、を備えるブレーカー5に接続されるブレーカー5用の検出装置として機能させるブレーカー5用の検出プログラムを導入することで構成することもでき、かかるブレーカー5用の検出プログラムが、検出装置として機能させているコンピューターにスイッチ手段51の通電状態を検出する通電検出手段20が備わるように構成されていれば、コンピューターを検出装置として機能させることによって、通電検出手段20によるスイッチ手段51の通電状態の検出結果に基づいて停電状態を確認することが可能となる。
【0138】
さらに、本実施形態では、停電検出システム1の動作により、ブレーカー5のスイッチ手段51の通電状態を検出する方法(すなわち、ブレーカー5用の検出方法)を説明したが、停電検出システム1の動作のように、電力が入力される入力端子5000と、電力を出力する出力端子5010と、前記入力端子5000および前記出力端子5010をつなぐ主電路と、前記主電路が閉じている閉状態、前記主電路が外部の動力により開かれた強制開状態、前記主電路が前記主電路に流れる電力を動力として開かれた遮断開状態のうちの少なくとも2つの状態に連動して通電状態が切り替わるスイッチ手段51と、を備えるブレーカー5に対して、スイッチ手段51の通電状態を検出すれば、ブレーカー5のスイッチ手段51の通電状態を検出することにより、スイッチ手段51の通電状態の検出結果に基づいて停電状態を確認できるようになる。
【0139】
なお、本発明に係るブレーカー用の検出装置、検出ユニット、停電検出システム、検出プログラム、検出方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得ることは勿論である。
【0140】
上記実施形態の停電検出システム1では、検出手段2と送信手段3とが別々の装置として構成されていたが、この構成に限定されない。例えば、検出手段2と送信手段3とは、一つの装置として構成されていてもよい。
【0141】
上記実施形態のブレーカー5において、スイッチ手段51は、主電路の閉状態に切り替わる動作、遮断開状態に切り替わる動作、遮断状態に切り替わる動作のそれぞれの動作に連動して導通状態が切り替わるように構成されていたが、この構成に限定されない。例えば、スイッチ手段51は、主電路の閉状態に切り替わる動作と遮断開状態に切り替わる動作とに連動して通電状態が切り替わるように構成されていてもよい。
【0142】
上記実施形態において特に言及しなかったが、主電路の開閉状態を切り替えるための機構は、主電路を強制開状態に切り替えるための機構と、主電路を遮断開状態に切り替えるための機構とを備えるように構成されていてもよいし、主電路を強制開状態に切り替えるための機構と主電路を遮断開状態に切り替えるための機構が一つの機構により構成されていてもよい。
【0143】
上記実施形態の停電検出システム1において、強制側検出手段200は、電気的な状態を変化させることによって、強制側開閉部5101が非通電状態であることを通知するように構成されていたが、この構成に限定されない。例えば、強制側検出手段200は、情報通信により強制側開閉部5101が非通電状態であることを通知するように構成されていてもよい。
【0144】
この場合、強制側通知検出手段30は、強制側検知手段200から出力された情報を直接的に取得するように構成されていてもよいし、強制側検知手段200から出力された後に記憶装置に記憶されている情報を読み出すように構成されていてもよい(すなわち、強制側検知手段200から出力された情報を直接的又は間接的に取得するように構成されていればよい)。
【0145】
遮断側検出手段201も同様に、電気的な状態を変化させることによって、遮断側開閉部5111が非通電状態であることを通知するように構成されていたが、例えば、遮断側検出手段201は、情報通信により遮断側開閉部5111が非通電状態であることを通知するように構成されていてもよい。
【0146】
この場合においても、遮断側通知検出手段31は、遮断側検知手段201から出力された情報を直接的に取得するように構成されていてもよいし、遮断側検知手段201から出力された後に記憶装置に記憶されている情報を読み出すように構成されていてもよい(すなわち、遮断側検知手段201から出力された情報を直接的又は間接的に取得するように構成されていればよい)。
【0147】
上記実施形態において特に言及しなかったが、処理手段40は、出力手段32が出力した情報を直接的に情報を取得するように構成されていてもよいし、出力手段32から出力された後に記憶手段に記憶された情報を取得するように構成されていてもよい(すなわち、出力手段32から出力された情報を直接的又は間接的に取得するように構成されていればよい)。
【0148】
上記実施形態において、特に言及しなかったが、強制側検出手段200は、通知動作において強制側スイッチ手段510が非通電状態であることを示す信号を出し続けるように構成されていてもよいし、通知動作をとったタイミングで強制側スイッチ手段510が非通電状態であることを示す信号を出するように構成されていてもよい。
【0149】
また、上記実施形態の停電検知システムは、強制側検出手段200が強制側スイッチ手段510が非通電状態であることを通知する際に信号が出力されるように構成されていたが、強制側検出手段200が強制側スイッチ手段510が非通電状態であることを通知していない状態で信号が出力され、強制側検出手段200が強制側スイッチ手段510が非通電状態であることを通知した際に信号の出力が停止されるように構成されていてもよいし、強制側検出手段200が強制側スイッチ手段510が非通電状態であることを通知していない状態と、強制側検出手段200が強制側スイッチ手段510が非通電状態であることを通知している状態とで異なる信号を出力するように構成されていてもよい。
【0150】
上記実施形態において、強制側スイッチ手段510は、強制側外部端子台部5020の3つの出力端子5020a、5020b、5020cのうちの最も上側の出力端子5020aと、最も下側の出力端子5020cとに電気的に接続されていたが、この構成に限定されない。例えば、強制側スイッチ手段510は、強制側外部端子台部5020の3つの出力端子5020a、5020b、5020cのうちの中央の出力端子5020bと、最も下側の出力端子5020cとに電気的に接続されていてもよい。
【0151】
このようにすると、強制側スイッチ手段510が入状態に切り替わると、強制側外部端子台部5020の出力端子5020bと出力端子5020cの端子間が非導通状態となり、強制側スイッチ手段510が切状態に切り替わると、強制側外部端子台部5020の出力端子5020bと出力端子5020cの端子間が導通状態となるようにすることができる。
【0152】
遮断側検出手段201も同様に、通知動作において遮断側スイッチ手段511が通電状態であることを示す信号を出し続けるように構成されていてもよいし、通知動作をとったタイミングで遮断側スイッチ手段511が通電状態であることを示す信号を出するように構成されていてもよい。
【0153】
また、上記実施形態の停電検知システムは、遮断側検出手段201が遮断側スイッチ手段511が非通電状態であることを通知する際に信号が出力されるように構成されていたが、遮断側検出手段201が遮断側スイッチ手段511が非通電状態であることを通知していない状態で信号が出力され、遮断側検出手段201が遮断側スイッチ手段511が非通電状態であることを通知した際に信号の出力が停止されるように構成されていてもよいし、遮断側検出手段201が遮断側スイッチ手段511が非通電状態であることを通知していない状態と、遮断側検出手段201が遮断側スイッチ手段511が非通電状態であることを通知している状態とで異なる信号を出力するように構成されていてもよい。
【0154】
上記実施形態において、遮断側スイッチ手段511は、遮断側外部端子台部5021の3つの出力端子5021a、5021b、5021cのうちの最も下側の出力端子5021cと、最も上側の出力端子5021aとに電気的に接続されていたが、この構成に限定されない。例えば、遮断側スイッチ手段511は、遮断側外部端子台部5021の3つの出力端子5021a、5021b、5021cのうちの中央の出力端子5021bと、最も下側の出力端子5021cとに電気的に接続されていてもよい。
【0155】
このようにすると、遮断側スイッチ手段511が入状態に切り替わると、遮断側外部端子台部5021の出力端子5021bと出力端子50211cの端子間が非導通状態となり、遮断側スイッチ手段511が切状態に切り替わると、遮断側外部端子台部5021の出力端子5021bと出力端子5021cの端子間が導通状態となるようにすることができる。
【0156】
上記実施形態において、強制側検出手段200は、強制側スイッチ手段510(強制側開閉部5101)が通電情報であることを検出していたが、この構成に限定されない。例えば、強制側検出手段200は、強制側スイッチ手段510(強制側開閉部5101)が非通電情報であることを検出するように構成されていてもよい。より具体的には、強制側検出用開閉部2001がa接点で構成されていてもよい。
【0157】
かかる構成を採用する場合、強制側検出手段200は、強制側スイッチ手段510の通電状態を検出することになる。そして、図8に示すように、停電が起きていない場合は、強制側検出手段200が強制側開閉部5101の通電状態を検出しており、停電が起きている場合は、強制側検出手段200が強制側開閉部5101の通電状態を検出していないため、強制側検出手段200の動作に応じて変わる強制側通電情報と強制側非通電情報とを監視すれば、停電が起きている可能性があるか否かを判別することができる。
【0158】
上記実施形態において、遮断側検出手段201は、遮断側スイッチ手段511(遮断側開閉部5111)が通電情報であることを検出していたが、この構成に限定されない。例えば、遮断側検出手段201は、遮断側スイッチ手段511(遮断側開閉部5111)が非通電情報であることを検出するように構成されていてもよい。より具体的には、遮断側検出用開閉部2011がb接点で構成されていてもよい。
【0159】
かかる構成を採用する場合、遮断側検出手段201は、遮断側スイッチ手段511の非通電状態を検出することになる。そして、図9に示すように、ブレーカー5がトリップしていない場合は、遮断側検出手段201が遮断側開閉部5111の非通電状態を検出し、ブレーカー5がトリップしている場合は、遮断側検出手段201が遮断側開閉部5111の非通電状態を検出するため、遮断側検出手段201の動作に応じて変わる遮断側通電情報と遮断側非通電情報とを監視すれば、ブレーカー5がトリップしているか否かを判別することができる。
【0160】
さらに、強制側検出用開閉部2001をa接点で構成し、遮断側検出用開閉部2011をb接点で構成することも可能であり、この場合においても、図10に示すように、強制側検出手段200の動作に応じて変わる強制側通電情報と強制側非通電情報とを監視すれば、停電が起きている可能性があるか否かを判別することができ、また、遮断側検出手段201の動作に応じて変わる遮断側通電情報と遮断側非通電情報とを監視すれば、ブレーカー5がトリップしているか否かを判別することができる。
【0161】
上記実施形態において、検出装置が接続されるブレーカー5では、強制側開閉部5101がb接点であり、遮断側開閉部5111がa接点であったが、この構成に限定されない。例えば、検出装置が接続されるブレーカー5では、強制側開閉部5101がa接点であり、遮断側開閉部5111がb接点であってもよい。この場合の停電検出システムの動作パターンは、図11に示す。
【0162】
また、検出装置が接続されるブレーカー5が、強制側開閉部5101がa接点であり、遮断側開閉部5111がb接点である場合においても、強制側検出用開閉部2001をa接点で構成することも可能である。この場合の停電検出システムの動作パターンは、図12に示す。
【0163】
また、検出装置が接続されるブレーカー5が、強制側開閉部5101がa接点であり、遮断側開閉部5111がb接点である場合においても、遮断側検出用開閉部2011をb接点で構成することも可能である。この場合の停電検出システムの動作パターンは、図13に示す。
【0164】
さらに、検出装置が接続されるブレーカー5が、強制側開閉部5101がa接点であり、遮断側開閉部5111がb接点である場合においても、強制側検出用開閉部2001をa接点で構成し、遮断側検出用開閉部2011をb接点で構成することも可能である。この場合の停電検出システムの動作パターンは図14に示す。
【0165】
停電検出システムが図11図14に示す動作パターンをとる場合であっても、強制側検出手段200の動作に応じて変わる強制側通電情報と強制側非通電情報とを監視すれば、停電が起きている可能性があるか否かを判別することができ、また、遮断側検出手段201の動作に応じて変わる遮断側通電情報と遮断側非通電情報とを監視すれば、ブレーカー5がトリップしているか否かを判別することができる。
【0166】
さらに、主電路が閉状態でありブレーカーが正常に電力供給を受けている場合と、主電路が強制開状態に切り替わった場合と、主電路が遮断開状態に切り替わった場合と、停電が起きている場合とで強制側通電情報、強制側非通電情報、遮断側通電情報、遮断側非通電情報の組み合わせが異なるため、停電が起きていることを確実に把握することができる。
【0167】
上記実施形態において、強制側回路C1と遮断側回路C2には、それぞれ別々のヒューズF1、F2が接続されていたが、この構成に限定されない。例えば、強制側回路C1と遮断側回路C2には、1つのヒューズが共通のものとして接続されていてもよい。
【0168】
このようにする場合、ヒューズが切れると強制側回路C1と遮断側回路C2に電力が流れない状態になるため、強制側開閉部5101と遮断側開閉部5111のうち通電状態であるものは非通電状態に切り替わり、また、強制側検出手段200と遮断側検出手段201のうちの通知動作を取っているものは、該通知動作が停止する。
【符号の説明】
【0169】
1…停電検出システム、2…検出手段、3…送信手段、4…判別手段、5…ブレーカー、20…通電検出手段、30…強制側通知検出手段、31…遮断側通知検出手段、32…出力手段、40…処理手段、50…ブレーカー本体、51…スイッチ手段、200…強制側検出手段、201…遮断側検出手段、500…入力端子台部、501…出力端子台部、502…外部端子台部、510…強制側スイッチ手段、511…遮断側スイッチ手段、2000…強制側接続電路、2001…強制側検出用開閉部、2002…強制側検出用操作部、2010…遮断側接続電路、2011…遮断側検出用開閉部、2012…遮断側検出用操作部、5000…入力端子、5010…出力端子、5020…強制側外部端子台部、5021…遮断側外部端子台部、5100…強制側内部電路、5101…強制側開閉部、5102…強制側切替機構、5110…遮断側内部電路、5111…遮断側開閉部、5112…遮断側切替機構
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14