(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023092945
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】マッサ-ジ装置
(51)【国際特許分類】
A61H 23/02 20060101AFI20230627BHJP
【FI】
A61H23/02 354
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021208264
(22)【出願日】2021-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000114628
【氏名又は名称】ヤーマン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】清宮 正雄
【テーマコード(参考)】
4C074
【Fターム(参考)】
4C074AA03
4C074AA05
4C074BB10
4C074CC11
4C074CC17
4C074DD01
4C074DD10
4C074GG01
4C074HH08
(57)【要約】
【課題】磁力を利用した簡単な構成とすることにより、耐久性が高く、肌に負担の少ないマッサ-ジ装置を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、マッサ-ジ装置が提供される。このマッサ-ジ装置は、ヘッド部と、装着部と、駆動部とを備える。ヘッド部は、マッサ-ジ対象部位に接触させるように構成される。装着部は、ヘッド部を装着可能に構成される。駆動部は、磁力によりヘッド部を動作させるように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マッサ-ジ装置であって、
ヘッド部と、装着部と、駆動部とを備え、
前記ヘッド部は、マッサ-ジ対象部位に接触させるように構成され、
前記装着部は、前記ヘッド部を装着可能に構成され、
前記駆動部は、磁力により前記ヘッド部を動作させるように構成される、もの。
【請求項2】
請求項1に記載のマッサ-ジ装置において、
前記ヘッド部全体として複数の異なる動作をさせる、もの。
【請求項3】
請求項2に記載のマッサ-ジ装置において、
前記ヘッド部全体としての前記複数の異なる動作は、前記ヘッド部を前記装着部に装着する装着方向に沿った直線動作と、前記装着方向を中心とする回転動作とを含む、もの。
【請求項4】
請求項3に記載のマッサ-ジ装置において、
前記駆動部は、モ-タを有し、
前記モ-タの回転を規制せず、回転規制部により、前記ヘッド部の前記装着方向を中心とする回転を規制するように構成される、もの。
【請求項5】
請求項4に記載のマッサ-ジ装置において、
前記モ-タは、その回転軸が前記装着方向に沿うように配置される、もの。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載のマッサ-ジ装置において、
単一の前記ヘッド部に前記複数の異なる動作をさせるように構成され、
前記回転規制部は、前記ヘッド部に設けられ、前記直線動作と前記回転動作とを切り替える切替機構である、もの。
【請求項7】
請求項6に記載のマッサ-ジ装置において、
前記切替機構は、ワンウェイクラッチで構成される、もの。
【請求項8】
請求項4~請求項7のいずれか1項に記載のマッサ-ジ装置において、
前記ヘッド部は、前記装着部に対して着脱自在に構成される、もの。
【請求項9】
請求項4または請求項5に記載のマッサ-ジ装置において、
前記ヘッド部は、前記装着部に対して着脱自在に構成された第1のヘッド部および第2のヘッド部を含み、
前記第1のヘッド部は、前記直線動作をし、前記第2のヘッド部は、前記回転動作をする、もの。
【請求項10】
請求項9に記載のマッサ-ジ装置において、
前記第2のヘッド部は、前記装着方向を中心として回転する複数の微小体を備える、もの。
【請求項11】
請求項9または請求項10に記載のマッサ-ジ装置において、
前記第2のヘッド部は、当て部を有し、
前記当て部は、前記マッサ-ジ対象部位に直接接触させるように構成され、主軸部と、複数の副軸部と、複数のロ-ラ部とを備え、
前記主軸部は、前記回転動作の回転中心として回転し、
前記複数の副軸部は、前記主軸部から周方向外側に向かって放射状に突出し、
各前記ロ-ラ部は、各前記副軸部を中心として回転可能に、各前記副軸部に取り付けられている、もの。
【請求項12】
請求項1に記載のマッサ-ジ装置において、
前記ヘッド部の複数の部分において互いに複数の異なる動作をさせる、もの。
【請求項13】
請求項12に記載のマッサ-ジ装置において、
単一の前記ヘッド部は、複数の当て部を有し、
前記複数の当て部は、前記マッサ-ジ対象部位に直接接触するように構成され、
前記単一のヘッド部の複数の部分における複数の異なる動作は、前記複数の当て部の一部の前記駆動部からの離間動作と、該離間動作と同期して行われる前記複数の当て部の他の一部の前記駆動部への接近動作とを含む、もの。
【請求項14】
請求項13に記載のマッサ-ジ装置において、
前記複数の当て部は、前記ヘッド部の周方向に沿って配置される、もの。
【請求項15】
請求項13または請求項14に記載のマッサ-ジ装置において、
前記複数の当て部は、前記離間動作および前記接近動作を連続的または交互に行うように構成される、もの。
【請求項16】
請求項1~請求項15のいずれか1項に記載のマッサ-ジ装置において、
前記ヘッド部および前記駆動部は、それぞれ前記装着方向を中心として周方向に沿って設けられた複数の磁石を有する、もの。
【請求項17】
請求項1~請求項16のいずれか1項に記載のマッサ-ジ装置において、
さらに、操作部を備え、
前記操作部は、前記駆動部を介して前記ヘッド部と反対側に設けられ、少なくとも前記駆動部の駆動および停止させるように構成される、もの。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサ-ジ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
真空カップを備え、その中央に往復運動する往復動杵を固着したマッサ-ジ器が知られている(特許文献1参照)。このマッサ-ジ器では、真空カップの外周部が皮膚への接触部とされ、真空カップの動作により、マッサ-ジとともに、毛穴に堆積した老廃物を吸引する機能を同時に発揮するように構成されている。
しかしながら、かかるマッサ-ジ器では、真空カップの往復運動を機械的な機構で行うため、当該機構の複雑化による耐久性や、肌への負担が問題となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明では上記事情に鑑み、磁力を利用した簡単な構成とすることにより、耐久性が高く、肌に負担の少ないマッサ-ジ装置を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、マッサ-ジ装置が提供される。このマッサ-ジ装置は、ヘッド部と、装着部と、駆動部とを備える。ヘッド部は、マッサ-ジ対象部位に接触させるように構成される。装着部は、ヘッド部を装着可能に構成される。駆動部は、磁力によりヘッド部を動作させるように構成される。
【0006】
かかる態様によれば、磁力を利用した簡単な構成とすることにより、耐久性が高く、肌に負担の少ないマッサ-ジ装置を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】マッサ-ジ装置の第1実施形態を示す斜視図である。
【
図3】ヘッド部の構成を示す斜視図(内部透視図)である。
【
図4】ヘッド部の回転動作を説明するための概念図である。
【
図5】ヘッド部の直線動作を説明するための概念図である。
【
図6】マッサ-ジ装置の第2実施形態を示す斜視図である。
【
図8】第2実施形態の第2のヘッド部の他の構成例を示す斜視図である。
【
図9】マッサ-ジ装置の第3実施形態を示す斜視図である。
【
図10】ヘッド部の動作を説明するための概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0009】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュ-タが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサ-バからダウンロ-ド可能に提供されてもよいし、外部のコンピュ-タで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピュ-ティング)するように提供されてもよい。
【0010】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハ-ドウェア資源と、これらのハ-ドウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0または1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、または量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0011】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、およびメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィ-ルドプログラマブルゲ-トアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0012】
<第1実施形態>
まず、本発明のマッサ-ジ装置の第1実施形態について説明する。
図1は、マッサ-ジ装置の第1実施形態を示す斜視図である。
図2は、
図1中のA-A線断面図である。
図3は、ヘッド部の構成を示す斜視図(内部透視図)である。
図4は、ヘッド部の回転動作を説明するための概念図である。
図5は、ヘッド部の直線動作を説明するための概念図である。
なお、以下の説明では、図中左側を「先端」と、図中右側を「基端」とも記載する。また、図中上側を「上方」または「上」と、図中下側を「下方」または「下」とも記載する。
マッサ-ジ装置100は、人体の目的とする部位(マッサ-ジ対象部位)に対してマッサ-ジを行うのに使用される。
図1に示すように、このマッサ-ジ装置100は、装置本体1と、装置本体1に装着されるヘッド部10とを有する。
【0013】
ここで、ヘッド部10を装置本体1(後述する装着部4)に装着する方向であって、本実施形態ではヘッド部10が直線動作(往復動作)する方向とも一致する方向を、「軸O方向」とも記載する。
ヘッド部10は、マッサ-ジ対象部位に接触させるように構成され、当て部20と、当て部20の基端側に設けられた接続部30とを備える。
なお、マッサ-ジ対象部位としては、例えば、頭部、肩部、胸部、背部、腹部、臀部、大腿部、下腿部、上腕部、下腕部、顔部、手先、指先等が挙げられる。
【0014】
本実施形態では、当て部20の形状は、円盤形状であるが、これに限定されず、例えば、球形状、砲弾形状、棒形状、刺股形状、楕円球状、ブラシ状、メッシュ状等であってもよい。これらの形状は、マッサ-ジ対象部位に応じて設計される。
また、当て部20は、中空であるが、中実であってもよい。例えば樹脂材料を使用して中空の当て部20を作製すれば、当て部20にある程度の弾力性を付与することができる。
かかる当て部20の構成材料としては、例えば、樹脂材料、金属材料、セラミックス材料等が挙げられる。
なお、ヘッド部10は、硬度の異なる複数の部材を組み合わせることにより構成されてもよい。
【0015】
接続部30は、
図2に示すように、厚肉の底部を有する円筒状の本体301を有する。本体301の底部の先端側面には、軸O方向基端側に向かって凹没する複数(本実施形態では、4つ)の凹部302が形成されている。
2つの凹部302には、それぞれ永久磁石63aが収納され、残りの2つの凹部302には、それぞれ永久磁石63bが収納されている。したがって、接続部30(ヘッド部10)には、軸O方向を中心として周方向に沿って、複数(4つ)の永久磁石63a、63bが設けられている。
【0016】
また、
図3に示すように、2つの永久磁石63aは、隣り合って配置され、2つの永久磁石63bも、隣り合って配置されている。
なお、永久磁石63aの磁化方向(着磁方向)と永久磁石63bの磁化方向とは、逆になっている(
図4および
図5参照)。
各凹部302の永久磁石63a、63bの先端側には、栓体303が嵌合され、永久磁石63a、63bの離脱が阻止されている。
【0017】
本体301の底部には、その中央部に先端方向に向かって、円筒状の突出部304が突出している。そして、本体301には、突出部304の内側から底部の厚さ方向に連続して貫通する貫通孔305が形成されている。
この貫通孔305内には、軸部306が挿入されている。本体301(ヘッド部10)は、軸部306を中心に回転するとともに、軸部306(軸O方向)に沿って移動する。
また、突出部304の先端部には、蓋体307が固定されている。
【0018】
軸部306の基端部は、本体301から突出し、当該部分にベアリング309が設けられている。後述する支持部61の先端には、基端側に向かって凹没する凹部が装着部4として形成されている。ヘッド部10を装置本体1に装着した状態で、ベアリング309は、装着部4に嵌合するように構成されている。
また、軸部306と本体301との間には、ワンウェイクラッチ(切替機構)308が設けられている。本実施形態では、ワンウェイクラッチ308の作用により、ヘッド部10は、先端側から見たとき軸Oを中心とした反時計回り(以下、単に「反時計回り」とも記載する。)の回転が許容され(
図4参照)、時計回り(以下、単に「時計回り」とも記載する。)の回転が規制される(
図5参照)。
【0019】
装置本体1は、ケ-ス2と、駆動部3と、装着部4、伝達部6と、操作部7と、電源部8と、複数のシ-ル材9とを備える。
ケ-ス2は、
図1および
図2に示すように、上側ケ-ス21と、下側ケ-ス22と、先端側ケ-ス23と、基端側ケ-ス24とを有する。
上側ケ-ス21は、軸O方向に沿って延びる円筒状部材で構成されている。
上側ケ-ス21の先端部の内側には、先端側ケ-ス23の基端部が嵌合するとともに、それらの間は、例えば接着剤等により液密的に封止されている。
【0020】
一方、基端側ケ-ス24は、軸O方向に沿って基端側に向かって延びる胴部241と、胴部241の基端開口を封止する基端カバ-242とを有する。
胴部241は、上側ケ-ス21に嵌合するとともに、それらの間は、例えば接着剤等により液密的に封止されている。一方、胴部241には、基端カバ-242が嵌合され、それらの間には、シ-ル材9としてOリング92が設けられている。
また、基端カバ-242の中央部分は、軸O方向先端側に変形可能または変位可能になっており、操作ボタン(操作部7の一部)243を構成している。
【0021】
下側ケ-ス22は、上側ケ-ス21の軸O方向の途中に嵌合する胴部221と、胴部221の下側開口を封止する蓋部222とを備える。蓋部222は、例えば螺合により、胴部221に装着される。
また、上側ケ-ス21には、胴部221が嵌合するとともに、それらの間は、例えば接着剤等により液密的に封止されている。蓋部222と胴部221との間には、シ-ル材9としてOリング94が設けられている。
【0022】
上側ケ-ス21内には、駆動部3が収納されている。駆動部3は、磁力によりヘッド部10を動作させるように構成され、本実施形態では、ヘッド部10全体として複数の異なる動作をさせるように構成されている。
かかる駆動部3には、例えば、ブラシレスモ-タ、ステッピングモ-タ、アウタ-ロ-タブラシレスモ-タ、DCブラシモ-タ、サ-ボモ-タ等を採用することができる。
駆動部(モ-タ)3は、回転軸31が軸O方向に沿うように配置され、この回転軸31の先端部には、支持部61が嵌合されている。この支持部61の先端に、軸部306に固定されたベアリング309が嵌合する凹部(装着部4)が形成されている。
【0023】
支持部61(駆動部3)には、軸O方向を中心として周方向に沿って、複数(本実施形態では、永久磁石63a、63bと同数の4つ)の永久磁石62a、62bが設けられている。
図示しないが、永久磁石63a、63bと同様に、2つの永久磁石62aは、隣り合って配置され、2つの永久磁石62bも、隣り合って配置されている。
また、永久磁石62aの磁化方向(着磁方向)と永久磁石62bの磁化方向とは、逆になっている(
図4および
図5参照)
【0024】
本実施形態では、支持部61、永久磁石62a、62bおよび永久磁石63a、63bにより、駆動部3の駆動力をヘッド部10に伝達する伝達部6が構成されている。
かかる永久磁石62a、62bおよび永久磁石63a、63bには、それぞれ、例えば、Fe-Al-Ni-Co磁石(アルニコ磁石)、Fe-Cr-Co磁石のような合金磁石、フェライト磁石、Sm-Co磁石、Nd-Fe-B磁石(ネオジム磁石)のような希土類磁石等を使用することができる。
【0025】
図4に示すように、永久磁石62a、62bが反時計回りに回転するとき、基端側がN極の永久磁石63aと先端側がS極の永久磁石62aとが、基端側がS極の永久磁石63bと先端側がN極の永久磁石62bとが互いに吸引し合った状態で、永久磁石63a、63bが反時計回りに回転する。これにより、ヘッド部10が軸部306を中心として回転動作する。
【0026】
一方、
図5に示すように、永久磁石62a、62bが時計回りに回転するとき、ワンウェイクラッチ308の作用により、永久磁石63a、63bの時計回りの回転が規制される。その結果、
図5(a)に示すように、基端側がN極の永久磁石63aと先端側がS極の永久磁石62aとが、基端側がS極の永久磁石63bと先端側がN極の永久磁石62bとが対向する状態では、これらが互いに吸引し合って近接する。
【0027】
そして、永久磁石62a、62bがさらに時計回りに回転し、
図5(b)に示すように、基端側がN極の永久磁石63aと先端側がN極の永久磁石62bとが、基端側がS極の永久磁石63bと先端側がS極の永久磁石62aとが対向すると、この状態では、永久磁石63aと永久磁石62bとが、永久磁石63bと永久磁石62aとが互いに反発し合って離間する。
【0028】
永久磁石62a、62bが時計回りに連続して回転すると、
図5(a)に示す状態と
図5(b)に示す状態とが繰り返される。これにより、ヘッド部10が軸部306に沿って直線動作(往復動作)する。
このように、ワンウェイクラッチ(回転規制部)は、モ-タ(駆動部3)の回転を規制せず、ヘッド部10の軸O方向を中心とする回転を規制するように構成され、ヘッド部10を軸O方向に沿った直線動作と、軸O方向を中心とする回転動作との複数(2つ)の異なる動作を切替可能となっている。
【0029】
すなわち、本実施形態のマッサ-ジ装置100は、単一のヘッド部10に全体として複数の異なる動作(直線動作および回転動作)をさせるように構成され、ワンウェイクラッチは、ヘッド部10に設けられ、その直線動作と回転動作とを切り替える切替機構である。
なお、切替機構(回転規制部)は、ワンウェイクラッチに代えて、接続部30の本体301の外周面に軸O方向に沿った溝と、先端側ケ-ス23を貫通して配置された溝に挿入されるピン等とで構成することができる。
【0030】
ヘッド部10を装置本体1に装着した状態で、先端側ケ-ス23の内側に接続部30が位置する。この接続部30は、ヘッド部10の回転動作および直線動作のいずれをもガイドする。これにより、ヘッド部10は、円滑に動作することができる。
また、この状態で、ヘッド部10のベアリング309が装着部4に嵌合により固定(装着)される。すなわち、装着部4は、ヘッド部10を装着可能に構成される。
なお、ヘッド部10は、装着部4に対して固定(固着)されてもよいが、着脱自在に構成されることが好ましい。後者の場合、当て部20の形状や機能の異なるヘッド部10を付け替えて使用することができ、マッサ-ジ装置100の利便性が高い。
【0031】
基端側ケ-ス24内(胴部241と基端カバ-242とで囲まれる空間)には、制御基板(制御部)CSが設けられている。制御基板CSは、その厚さ方向を軸O方向として配置され、一方の面が操作ボタン243に臨んでいる。
制御基板CSの一方の面には、操作ボタン243との接触により、駆動部3の駆動および停止を切り替えるスイッチ、駆動部3の回転速度を変化させるスイッチ等が設けられている。なお、これらのスイッチは、操作部7の一部を構成する。したがって、操作部7は、少なくとも駆動部3の駆動および停止させるように構成される。
【0032】
また、制御基板CSには、演算素子と、記憶素子とが実装されている。
演算素子は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等で構成される。演算素子は、記憶素子に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、マッサ-ジ装置100に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶素子に記憶されているソフトウェアによる情報処理が演算素子によって具体的に実現される。
なお、演算素子は、単一であることに限定されず、機能ごとに複数の演算素子を設けるようにしてもよい。また、それらの組合せであってもよい。
【0033】
記憶素子は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、演算素子によって実行されるマッサ-ジ装置100に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステ-トドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレ-ジデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施することができる。
また、記憶素子は、演算素子によって実行されるマッサ-ジ装置100に係る種々のプログラムや変数等を記憶している。
【0034】
本実施形態では、操作部7は、駆動部3を介してヘッド部10と反対側に設けられている。かかる構成によれば、基端カバ-242(操作ボタン243の周囲)に、例えば親指を押し当てて、マッサ-ジ装置100を操作すれば、ヘッド部10の押圧力をマッサ-ジ対象部位に伝え易くなる。
下側ケ-ス22内には、駆動部3に電力を供給する電源部8が収納されている。この下側ケ-ス22は、把持部を構成する。換言すれば、把持部は、ケ-スの一部で構成されている。のように、把持部内(ケ-ス2の把持部に対応する部分)に質量の大きい電源部8が収納されることにより、マッサ-ジ装置100を安定して操作し易い。
【0035】
また、把持部(下側ケ-ス22)その長手方向が軸O方向とほぼ直交する方向に沿って配置されている。把持部を把持して、マッサ-ジ装置100を操作することによっても、ヘッド部10の押圧力をマッサ-ジ対象部位に伝え易くなる。
電源部8には、例えば、乾電池、太陽電池、燃料電池、リチウムイオン二次電池、全固体電池、リチウムポリマ-電池等を使用することができる。また、電源部8は、外部電源からのケ-ブルを接続可能なコネクタで構成してもよい。
【0036】
ケ-ス2を構成する部材および支持部61は、それぞれ、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ABS樹脂、気球ポリフェニレンサルファイド、ポリカ-ボネ-トのような樹脂材料で構成することができる。
各シ-ル材9は、例えば、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、シリコ-ンゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴムのようなゴム材料で構成することができる。また、各シ-ル材9の表面は、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂により被覆してもよい。
【0037】
<第2実施形態>
次に、本発明のマッサ-ジ装置の第2実施形態について説明する。
以下、第2実施形態のマッサ-ジ装置100について、第1実施形態のマッサ-ジ装置100との相違点を中心に説明し、同様の事項は、その説明を省略する。
図6は、マッサ-ジ装置の第2実施形態を示す斜視図である。
図7は、
図6中のB-B線断面図である。
第2実施形態のマッサ-ジ装置100では、先端側ケ-ス23が円盤状の蓋部材で構成され、上側ケ-ス21の先端開口を封止するように装着されている。そして、先端側ケ-ス23は、上側ケ-ス21の先端部に嵌合し、それらの間には、シ-ル材9としてOリング91が設けられている。
【0038】
また、第2実施形態では、下側ケ-ス22の胴部221は、上側ケ-ス21に嵌合するとともに、それらの間には、シ-ル材9としてOリング93が設けられている。
さらに、基端側ケ-ス24の胴部241は、上側ケ-ス21に嵌合するとともに、それらの間には、シ-ル材9としてOリング94が設けられている。
【0039】
装置本体1の先端側ケ-ス23は、ヘッド部を装着する装着部4として機能する。また、先端側ケ-ス23の外周面には、L字状の溝23aが形成されている。
そして、本実施形態のヘッド部は、先端側ケ-ス23(装着部4)に対して着脱自在に構成された第1のヘッド部10Aおよび第2のヘッド部10Bを有する。
第1のヘッド部10Aは、直線動作(往復動作)するヘッド部であり、第2のヘッド部10Bは、回転動作をするヘッド部である。
【0040】
第1のヘッド部10Aは、十字状(異形状)の内側空間を有する本体301を有する。本体301は、その基端側に、先端側ケ-ス(装着部)23の外周側に嵌合する円環状の嵌合部301aを備える。
また、嵌合部301aの内周面には、突部301bが突出して形成されている。第1のヘッド部10Aを装置本体1に装着する際には、突部301bを溝23aに挿入し、軸Oを中心として回転させる。これにより、第1のヘッド部10Aの装置本体1からの離脱が防止される。
かかる構成は、第2のヘッド部10Bにおいても同様である。
【0041】
本体301の内側には、外形が十字状の可動部311が配置されている。かかる構成により、可動部311は、本体301により軸Oを中心とする回転が規制されるとともに、軸O方向に沿った移動がガイドされる。なお、可動部311は、離脱防止機構(図示せず。)により、本体301の先端からの離脱が防止されている。
可動部311の底部の先端側面には、軸O方向基端側に向かって凹没する複数(本実施形態では、4つ)の凹部302が形成されている。2つの凹部302には、それぞれ永久磁石63aが収納され、残りの2つの凹部302には、それぞれ永久磁石63bが収納されている。
【0042】
各凹部302の永久磁石63a、63bの先端側には、栓体303が嵌合され、永久磁石63a、63bの離脱が阻止されている。
可動部311の底部には、その中央部に先端方向に向かって、円筒状の突出部304が突出している。そして、本実施形態では、当て部20は、当て部本体201と、当て部本体201の基端側に設けられ、当て部本体201と一体的に形成された嵌合部202とを備えており、嵌合部202が突出部304の内側に嵌合する。これにより、当て部20は、可動部311に対して着脱自在に構成されている。
【0043】
第2のヘッド部10Bの本体301は、円錐台状の凹部301cを備え、この凹部301c内には、複数の微小体64が配置されている、各微小体64は、永久磁石62a、62bに吸着可能であり、第2のヘッド部10Bの静止状態では、永久磁石62a、62bの磁力の作用により、例えば、凹部301cの内周面の深さ方向(軸O方向)に沿って位置している(
図7参照)。
各微小体64は、例えば、上記希土類磁石で構成したり、軟磁性材料で構成される母材(スチ-ルボ-ルや円柱ピン)に対して硬質メッキを施すことにより構成することができる。
【0044】
本体301の先端部には、凹部301cを覆うように軟質シ-ト材203が設けられている。この軟質シ-ト材203は、微小体64の本体301からの離脱を阻止し、肌へのダメ-ジを防ぎ、化粧水等の第2のヘッド部10Bの内部への侵入を防止する。
各微小体64は、永久磁石62a、62bの回転に従って軸O方向を中心として回転するが、磁場の影響、摩擦の影響、遠心力の影響を受けて、その回転の軌跡を複雑に調節することができ、例えば略スピノグラフ軌跡等に調節することができる。
【0045】
そして、各微小体64は、軟質シ-ト材203を介して、肌に対して適度な刺激を与えること、すなわちマッサ-ジ効果を付与することができる。この軟質シ-ト材203は、シ-ル材9で挙げたのと同様のゴム材料で構成することができる。
なお、各微小体64の本体301からの離脱を阻止することができるのであれば、軟質シ-ト材203は、省略するようにしてもよい。
また、第2のヘッド部10Bに回転動作を生じさせることができれば、微小体64に代えて、凹部301cの内周面に沿って設けられる円筒体を配置するようにしてもよい。
【0046】
第2のヘッド部10Bは、
図8に示す構成とすることもできる。
図8は、第2実施形態の第2のヘッド部の他の構成例を示す斜視図である。
図8に示す第2のヘッド部10Bは、円柱状の内側空間を有する本体301を有する。本体301は、その基端側に、先端側ケ-ス(装着部)23の外周側に嵌合する円環状の嵌合部301aを備える。
本体301の内側には、外周形が円形状の回転部312が配置されている。また、回転部312は、本体301に対して回転可能に装着されている。
【0047】
回転部312は、
図3と同様に、その内部に4つの永久磁石63a、永久磁石63bが収納されている。
回転部312の先端側には、マッサ-ジ対象部位に直接接触させるように構成された当て部20が設けられている。
当て部20は、回転動作の回転中心として回転する主軸部204と、主軸部204から周方向外側に向かって放射状に突出した複数の副軸部205と、副軸部205を中心として回転可能に、各副軸部205に取り付けられた複数のロ-ラ部206とを備えている。
【0048】
かかる構成によれば、当て部20をマッサ-ジ対象部位に押し当て、駆動部3の駆動により回転部312を回転させると、複数のロ-ラ部206は、主軸部204の回転により公転するとともに、各副軸部205を中心として自転する。
このように、当て部20が複雑な動作をすることにより、マッサ-ジ効果をより高めることができる。
本実施形態では、各ロ-ラ部206は、球形状であるが、これに限らず、円盤形状であってもよく、外周に凹凸を備える円盤形状であってもよい。
【0049】
また、当て部20の回転方向は、時計回りおよび反時計回りのいずれもよく、任意に変更し得るように構成してもよい。さらに、マッサージ装置100には、マッサージ対象部位が右半身であるのか、左半身であるのかを検出するセンサーを設けるようにしてもよい。この場合、センサーによる検出結果に応じて、当て部20の回転方向を自動で変更し得るように構成してもよい。
【0050】
<第3実施形態>
次に、本発明のマッサ-ジ装置の第3実施形態について説明する。
以下、第3実施形態のマッサ-ジ装置100について、第1および2実施形態のマッサ-ジ装置100との相違点を中心に説明し、同様の事項は、その説明を省略する。
図9は、マッサ-ジ装置の第3実施形態を示す斜視図である。
図10は、ヘッド部の動作を説明するための概念図である。
【0051】
第3実施形態のマッサ-ジ装置100は、単一のヘッド部10Cの複数の部分において互いに複数の異なる動作をさせるように構成されている。
具体的には、接続部30の本体301は、円柱状の部材で構成され、周方向に沿って複数(本実施形態では、8つ)の凹部302が形成されている。
各凹部302には、可動部311が挿入され、可動部311の先端には、当て部20が装着されている。したがって、単一のヘッド部10Cは、その周方向に沿って配置され、マッサ-ジ対象部位に直接接触するように構成される複数の当て部20を有する。なお、可動部311は、離脱防止機構(図示せず。)により、本体301の先端からの離脱が防止されている。
【0052】
また、各可動部311の内側には、永久磁石63a、63bが収納されている。
かかる構成によれば、
図10(a)に示すように、基端側がS極の永久磁石63bと先端側がS極の永久磁石62aとが対向すると、永久磁石63bと永久磁石62aとが反発し合って離間する。一方、基端側がS極の永久磁石63bと先端側がN極の永久磁石62bとが対向すると、これらが互いに吸引し合って近接する。
【0053】
そして、永久磁石62a、62bがさらに時計回りに回転し、
図10(b)に示すように、基端側がS極の永久磁石63bと先端側がN極の永久磁石62bとが対向すると、これらが互いに吸引し合って近接する。一方、基端側がS極の永久磁石63bと先端側がS極の永久磁石62aとが対向すると、これらが互いに反発し合って離間する。
【0054】
永久磁石62a、62bが時計回りに連続して回転すると、
図10(a)および(b)に示すように、複数の可動部311(当て部20)の一部が駆動部3からの離間動作(突出動作)と、他(残り)の一部が駆動部3への接近動作(退避動作)とを繰り返す。
すなわち、単一のヘッド部10Cの複数の部分における複数の異なる動作は、複数の当て部20の一部の駆動部3からの離間動作(突出動作)と、この離間動作と同期して行われる複数の当て部20の他の一部の駆動部3への接近動作(退避動作)とを含む。
【0055】
永久磁石62a、62bおよび永久磁石63a、63bの配置数、配置パタ-ン等を設定することにより、複数の当て部20を周方向に連続的に突出および退避させたり、複数の当て部20の半数を同時(交互)に突出および退避させたりすることができる。すなわち、複数の当て部20は、離間動作および接近動作を連続的または交互に行うように構成されている。
前者の場合、各当て部20の時間経過に対する移動量の軌跡がサインカーブを描く構成等が挙げられる。後者の場合、連続する半分の当て部20が同時に突出し、残りの連続する半分の当て部20が同時に退避する構成、一定の位相角度に位置する(例えば、対向する)当て部20が同一の動作(突出動作または退避動作)する構成等が挙げられる。
【0056】
また、当て部20が突出した状態となっている第1の時間と、当て部20が退避した状態となっている第2の時間とは、同一であっても異なっていてもよい。さらに、第1の時間および第2の時間の少なくとも一方の時間を、所定時間継続するようにしてもよい。
以上の動作を適宜に組み合わせることにより、筋肉のほぐしや、リンパの流れ改善、むくみ取り等のマッサ-ジ効果をより高めることができる。
なお、複数の当て部20の配置は、ヘッド部10Cの周方向に沿った配置に代えて、直線に沿った配置、曲線に沿った配置、これらの組み合わせによる配置等であってもよい。
【0057】
以上のような第2および第3実施形態によれば、本体301を動作させるのに磁力を使用するため、本体301と装置本体1の駆動部3とを機械的に結合する機構を省略することができる。そのため、例えば先端側ケ-ス23を貫通する部品(部材)を配置する必要がなく、よって、装置本体1の高い防水効果を保持し易い。また、かかる部品が接触(摺動)するシ-ル材も装置本体1から、必然的に省略することができるので、シ-ル材の摩耗による性能低下を心配する必要もない。
【0058】
上記実施形態のマッサ-ジ装置によれば、複数のシ-ル材9がケ-ス2内に収納され、複数のシ-ル材9によりケ-ス2内の液密性が確保されているので、水が存在する環境で使用しても、ケ-ス2内に収納される各部(装着部4、駆動部3、制御基板CSおよび電源部8)が保護されて故障し難い。
また、駆動部3が磁力によりヘッド部10を動作させるように構成することにより、簡単な構成で、ヘッド部に複数の異なる動作をさせることができる。
【0059】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記マッサ-ジ装置において、前記ヘッド部全体として複数の異なる動作をさせる、もの。
前記マッサ-ジ装置において、前記ヘッド部全体としての前記複数の異なる動作は、前記ヘッド部を前記装着部に装着する装着方向に沿った直線動作と、前記装着方向を中心とする回転動作とを含む、もの。
前記マッサ-ジ装置において、前記駆動部は、モ-タを有し、前記モ-タの回転を規制せず、回転規制部により、前記ヘッド部の前記装着方向を中心とする回転を規制するように構成される、もの。
前記マッサ-ジ装置において、前記モ-タは、その回転軸が前記装着方向に沿うように配置される、もの。
前記マッサ-ジ装置において、単一の前記ヘッド部に前記複数の異なる動作をさせるように構成され、前記回転規制部は、前記ヘッド部に設けられ、前記直線動作と前記回転動作とを切り替える切替機構である、もの。
前記マッサ-ジ装置において、前記切替機構は、ワンウェイクラッチで構成される、もの。
前記マッサ-ジ装置において、前記ヘッド部は、前記装着部に対して着脱自在に構成される、もの。
前記マッサ-ジ装置において、前記ヘッド部は、前記装着部に対して着脱自在に構成された第1のヘッド部および第2のヘッド部を含み、前記第1のヘッド部は、前記直線動作をし、前記第2のヘッド部は、前記回転動作をする、もの。
前記マッサ-ジ装置において、前記第2のヘッド部は、前記装着方向を中心として回転する複数の微小体を備える、もの。
前記マッサ-ジ装置において、前記第2のヘッド部は、当て部を有し、前記当て部は、前記マッサ-ジ対象部位に直接接触させるように構成され、主軸部と、複数の副軸部と、複数のロ-ラ部とを備え、前記主軸部は、前記回転動作の回転中心として回転し、前記複数の副軸部は、前記主軸部から周方向外側に向かって放射状に突出し、各前記ロ-ラ部は、各前記副軸部を中心として回転可能に、各前記副軸部に取り付けられている、もの。
前記マッサ-ジ装置において、前記ヘッド部の複数の部分において互いに複数の異なる動作をさせる、もの。
前記マッサ-ジ装置において、単一の前記ヘッド部は、複数の当て部を有し、前記複数の当て部は、前記マッサ-ジ対象部位に直接接触するように構成され、前記単一のヘッド部の複数の部分における複数の異なる動作は、前記複数の当て部の一部の前記駆動部からの離間動作と、該離間動作と同期して行われる前記複数の当て部の他の一部の前記駆動部への接近動作とを含む、もの。
前記マッサ-ジ装置において、前記複数の当て部は、前記ヘッド部の周方向に沿って配置される、もの。
前記マッサ-ジ装置において、前記複数の当て部は、前記離間動作および前記接近動作を連続的または交互に行うように構成される、もの。
前記マッサ-ジ装置において、前記ヘッド部および前記駆動部は、それぞれ前記装着方向を中心として周方向に沿って設けられた複数の磁石を有する、もの。
前記マッサ-ジ装置において、さらに、操作部を備え、前記操作部は、前記駆動部を介して前記ヘッド部と反対側に設けられ、少なくとも前記駆動部の駆動および停止させるように構成される、もの。
もちろん、この限りではない。
【0060】
既述のとおり、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を何ら限定するものではない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0061】
例えば、本発明のマッサ-ジ装置100では、上記第1および第2実施形態の任意の構成を組み合わせるようにしてもよい。
また、永久磁石62a、62bに代えて、電磁石を配置し、通電する電力の向きおよび電力量を調整することにより、ヘッド部10が回転動作と直線動作とを行うように構成することができる。この場合、電磁石自体が駆動部を構成する。したがって、この場合、モ-タによる駆動部を省略することができる。
【符号の説明】
【0062】
100 :マッサ-ジ装置
1 :装置本体
2 :ケ-ス
21 :上側ケ-ス
22 :下側ケ-ス
221 :胴部
222 :蓋部
23 :先端側ケ-ス
24 :基端側ケ-ス
241 :胴部
242 :基端カバ-
243 :操作ボタン
3 :駆動部
31 :回転軸
4 :装着部
6 :伝達部
61 :支持部
62a :永久磁石
62b :永久磁石
63a :永久磁石
63b :永久磁石
64 :微小体
7 :操作部
8 :電源部
9 :シ-ル材
91 :Oリング
92 :Oリング
93 :Oリング
94 :Oリング
10 :ヘッド部
10A :第1のヘッド部
10B :第2のヘッド部
10C :ヘッド部
20 :当て部
201 :当て部本体
202 :嵌合部
203 :軟質シ-ト材
204 :主軸部
205 :副軸部
206 :ロ-ラ部
30 :接続部
301 :本体
301a:嵌合部
301b:突部
301c:凹部
302 :凹部
303 :栓体
304 :突出部
305 :貫通孔
306 :軸部
307 :蓋体
308 :ワンウェイクラッチ
309 :ベアリング
311 :可動部
312 :回転部
CS :制御基板
O :軸