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特開2023-93284電子マーケティングシステムとその実施方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023093284
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】電子マーケティングシステムとその実施方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0251 20230101AFI20230627BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022040204
(22)【出願日】2022-03-15
(31)【優先権主張番号】110148299
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】521190325
【氏名又は名称】アウー インテリジェンス, インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Awoo Intelligence, Inc.
【住所又は居所原語表記】14F., No.96, Sec. 2, Zhongshan N. Rd., Zhongshan Dist., Taipei City 104, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】シュ ウ リン
(72)【発明者】
【氏名】クオ ミン リン
(72)【発明者】
【氏名】チェン ウェイ リー
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】電子マーケティングシステムとその実施方法を提供する。
【解決手段】ユーザーのサイトまたはネット上での閲覧履歴、履歴等をキャプチャして情報を識別化し、ユーザーの個人情報を使用せずに、相似するユーザーを有効的にクラスタリングし、且つ商品及びユーザーをマッチングし、購入する可能性のある候補商品を選別し、販売したい商品を選択し、候補ユーザーグループとマッチングする。また、候補商品により商品チラシを生成し、候補ユーザーグループ中の各ユーザーに配信する。ユーザーが商品チラシを選択してクリックした後、ユーザー情報を即時調整し、個人情報を使用せずに、精確なマーケティングを行い、ユーザー情報を即時調整し、最良の電子マーケティング効果を達成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品チラシを生成し、精確なマーケティングを行う目的を達成するための電子マーケティングシステムであって、
前記電子マーケティングシステムを稼働させる中央処理モジュールであって、前記中央処理モジュールにそれぞれ情報的に接続されている複数のユーザー情報を保存するユーザー情報データベース、複数の商品情報を保存する商品情報データベース、及びストリングネットワークを形成しているストリングモジュールを更に有している前記中央処理モジュールと、
前記中央処理モジュールに情報的に接続され、モデルに基づいてユーザーパスデータをベクトル化した後、ユーザー固有ベクトルマトリクスを形成し、且つ、さらに前記ストリングネットワークに基づいて、前記ユーザーパスデータからユーザーラベルを抽出した後、前記ユーザー固有ベクトルマトリクス及び前記ユーザーラベルを組み合わせてユーザー情報を生成する人工知能モジュールと、を備え、
前記人工知能モジュールは、さらに前記ストリングネットワークに基づいて、前記ユーザー情報及び複数の前記商品情報をマッチングし、少なくとも1人の候補ユーザーで構成される候補ユーザーグループを選別し、或いは少なくとも1つの候補商品を選別し、前記候補商品に基づいて前記商品チラシを生成することを特徴とする電子マーケティングシステム。
【請求項2】
前記人工知能モジュールは、前記ユーザーパスデータによる第一機械学習を行い、及びベクトルクラスタリング学習データによる第二機械学習を行い、前記モデルを構築することを特徴とする請求項1に記載の電子マーケティングシステム。
【請求項3】
前記ユーザーパスデータは、ユーザーのサイトまたはネット上での閲覧履歴、経由したパス、履歴、トリガーイベント、単純なクリックアクション、サイト滞在時間、アクション操作のうちの1種類またはそれらの組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の電子マーケティングシステム。
【請求項4】
画像解析モジュールは、前記中央処理モジュールに情報的に接続され、商品画像を解析するために用いられ、前記人工知能モジュールは解析が完了した前記商品画像に前記商品ラベルを付与して前記商品情報を形成することを特徴とする請求項1に記載の電子マーケティングシステム。
【請求項5】
テンプレートモジュールは、前記中央処理モジュールに情報的に接続され、前記商品チラシの組版を変化させることを特徴とする請求項1に記載の電子マーケティングシステム。
【請求項6】
前記テンプレートモジュールは、前記ユーザー情報、前記商品情報、及び前記候補ユーザーと前記候補商品との関連度またはウェイトのうちの1種類またはそれらの組み合わせに基づいて、組版を変化させることを特徴とする請求項5に記載の電子マーケティングシステム。
【請求項7】
前記候補商品は、複数の関連する前記商品情報で構成されている商品コレクションであることを特徴とする請求項1に記載の電子マーケティングシステム。
【請求項8】
前記電子マーケティングシステムは、インスタントメッセンジャー、電子メール、ショートメールのうちの1種類またはそれらの組み合わせを介して、前記商品チラシを各前記候補ユーザーの対応するクライアント情報装置に伝送することを特徴とする請求項1に記載の電子マーケティングシステム。
【請求項9】
前記商品チラシの各前記商品情報は、URLリンクを有し、前記クライアント情報装置が前記URLリンクをクリックすると、前記電子マーケティングシステムがフィードバック情報を受信すると共に前記ユーザー情報を修正することを特徴とする請求項8に記載の電子マーケティングシステム。
【請求項10】
前記電子マーケティングシステムは、修正後の前記ユーザー情報に基づいて、前記商品情報と再度マッチングを行い、前記商品チラシを生成することを特徴とする請求項9に記載の電子マーケティングシステム。
【請求項11】
商品チラシを生成し、精確なマーケティングを行う目的を達成するための電子マーケティング方法であって、
電子マーケティングシステムが、少なくとも1つの商品ラベルを有している商品及び少なくとも1つのユーザー情報をマッチングし、少なくとも1つの候補商品及び少なくとも1人の候補ユーザーで構成されている候補ユーザーグループを選別し、前記ユーザー情報はユーザーパスデータをモデルに基づいてベクトル化して形成したユーザー固有ベクトルマトリクス、及び前記電子マーケティングシステムがストリングモジュールに基づいて前記ユーザーパスデータから抽出したユーザーラベルを含み、前記候補ユーザーグループは前記ユーザー情報に近似する複数の前記候補ユーザーで構成されているユーザーと商品マッチングのステップと、
前記電子マーケティングシステムが前記候補商品に基づいて前記商品チラシを生成するチラシ生成のステップと、
前記電子マーケティングシステムがインスタントメッセンジャー、電子メール、及びショートメールのうちの1種類またはそれらの組み合わせを介して、前記商品チラシを各前記候補ユーザーに対応するクライアント情報装置に配信するチラシ配信のステップと、を含むことを特徴とする電子マーケティング方法。
【請求項12】
前記ユーザーと商品マッチングのステップの前にモデルトレーニングステップを含み、前記電子マーケティングシステムは、前記ユーザーパスデータによる第一機械学習を行い、及びベクトルクラスタリング学習データによる第二機械学習を行い、前記モデルを構築することを特徴とする請求項11に記載の電子マーケティング方法。
【請求項13】
前記チラシ配信のステップの後に、前記クライアント情報装置によりユーザーフィードバックのステップを行うと共にフィードバックメッセージを生成し、前記電子マーケティングシステムが前記フィードバックメッセージを受信した後、前記フィードバックメッセージに基づいて前記ユーザー情報を修正することを特徴とする請求項11に記載の電子マーケティング方法。
【請求項14】
前記電子マーケティングシステムは、修正後の前記ユーザー情報及び前記商品情報を再度マッチングし、他の商品チラシを生成することを特徴とする請求項13に記載の電子マーケティング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子マーケティングシステムに適用し、より詳しくは、人工知能を利用して商品及びベクトル化した後のユーザーパスデータを互いにマッチングすることにより、候補商品及び候補ユーザーグループを選別し、且つ候補商品により商品チラシを作成して候補ユーザーグループ中の各クライアントに配信する。
【背景技術】
【0002】
ビッグデータ技術の発展に伴い、現在精確なマーケティングが各分野で広く応用されており、中でも、電子メールマーケティング分野において顕著な成長を見せている。
【0003】
従来の特許文献では、例えば、下記特許文献1の「位置追跡技術によりユーザーの販売店での行動を検出し、好みを学習することで広告を配信する商品を決定し、伝送する方法及び優待をパーソナライズする広告システム」、下記特許文献2の「ディープラーニングを行った商品のクリック率に基づいて予測する方法」、下記特許文献3の「インタラクティブAIを用いた通信決定ツリーにより方向付けられた軌道」、下記特許文献4の「広告配信装置及びそのプログラム」及び下記特許文献5の「ダイレクトメール管理システム及びダイレクトメール管理方法」という記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】台湾特許出願公開第644273号明細書
【特許文献2】中国特許出願公開第110555719号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2019/0102681号明細書
【特許文献4】特開2018-160071号公報
【特許文献5】特許第6791346号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
各先行案に記載の内容により精確なマーケティングを行う目的を達成可能ではあるが、しかしながら、記載の技術手段は所在地、性別、年齢、収入、学歴等のユーザーの個人情報を分析して推薦する商品を決定しており、個人データの保護意識が日増しに高まっている昨今では、このような手段は個人のプライバシーを侵害する恐れがあった。また、個人情報を分析するのみでは、時代にそぐわず、本当に意味でユーザーの需要に迫ることができず、ユーザーが興味を抱いている必要としている商品を推薦することが難しかった。なお、従来の商品の推薦は同質性が高い商品を推薦することしかできず、潜在的な需要のある商品を効果的に開拓できなかった。このため、個人情報を使用せずに、精確なマーケティングを達成し、ユーザーに推薦する商品を即時調整し、推薦商品の範囲を開拓することが、解決が待たれる問題であった。
【0006】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に至った。
【0007】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ユーザーのネット閲覧履歴を利用し、ユーザーを更にクラスタリングし、ユーザーに適切な商品を推薦し、精確なマーケティングを行う効果を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は主に人工知能モジュールを備えている電子マーケティングシステムにより、先にユーザーのネット上での閲覧、パス等の履歴をキャプチャしてユーザーパスデータとし、このユーザーパスデータをベクトル化して演算した後にユーザー固有ベクトルマトリクスを形成し、これをユーザー情報とする。また、人工知能モジュールはユーザー情報及び商品ラベルを有している商品情報をストリングネットワークに基づいてマッチングし、相互にマッチングする候補商品及び候補ユーザーグループを選別する。人工知能モジュールは距離が近い複数のユーザー情報をユーザーグループとし、関連する商品ラベルを有している複数の商品を商品コレクションとし、ユーザーグループ及び商品コレクションを候補ユーザーグループ及び候補商品のオプションパラメータとする。また、電子マーケティングシステムは候補商品により各候補商品を記録すると共にURLリンクを含む商品チラシを生成し、商品チラシを候補ユーザーグループ中の各ユーザーのクライアント情報装置に伝送する。なお、ユーザーが商品チラシのURLリンクをクリックした後に、URLリンクによりフィードバックメッセージを電子マーケティングシステムに返信し、これに基づいて電子マーケティングシステムが毎回発信する商品チラシの商品内容を修正し、個人情報に頼らずに精確なマーケティングを行い、ユーザーに推薦する商品を即時調整し、推薦する商品範囲を更に開拓する効果を達成する。
【0009】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施例に係る電子マーケティングシステムを示す構成図(1)である。
図2】本発明の一実施例に係る電子マーケティングシステムの実施方法を示すフローチャート図(1)である。
図3】本発明の一実施例を示す概略構成図(1)である。
図4】本発明の一実施例を示す概略構成図(2)である。
図5】本発明の一実施例を示す概略構成図(3)である。
図6】本発明の一実施例を示す概略構成図(4)である。
図7】本発明の一実施例を示す概略構成図(5)である。
図8】本発明の一実施例を示す概略構成図(6)である。
図9】本発明の一実施例を示す概略構成図(7)である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
【0012】
まず、図1を参照しながら、本発明に係る電子マーケティングシステム1をさらに詳しく説明する。
【0013】
電子マーケティングシステム1は商品チラシをクライアント情報装置2(図示省略)に伝送し、電子マーケティングシステム1は中央処理モジュール11を備え、中央処理モジュール11にそれぞれ情報的に接続されているユーザー情報データベース12と、商品情報データベース13と、人工知能モジュール14と、画像解析モジュール15と、ストリングモジュール16と、テンプレートモジュール17とを更に有している。以下、各構成要素の機能について説明する。
【0014】
中央処理モジュール11は、電子マーケティングシステム1を稼働させ、ユーザー情報データベース12、商品情報データベース13、人工知能モジュール14、画像解析モジュール15、ストリングモジュール16、及びテンプレートモジュール17を作動するように駆動させ、論理演算、演算結果の一時保存、実行命令位置の保存等の機能を備えているCPU(Central Processing Unit)であるが、これに限られない。
【0015】
ユーザー情報データベース12には各ユーザーを示す少なくとも1つのユーザー情報が保存され、ユーザー情報は人工知能モジュール14により各ユーザーパスデータをキャプチャし、ユーザーパスデータをベクトル化して演算した後にユーザー固有ベクトルマトリクスを形成し、これにより各ユーザーの「ユーザー固有値」を示すことを含む。ユーザーパスデータはユーザーに対しデータキャプチャを行い、サイトまたはネットの閲覧履歴、経由したパス、履歴、トリガーイベント、単純なクリックアクション、アクション操作、サイト滞在時間のうちの1種類のデータまたはそれらを組み合わせたデータをキャプチャする。但し、インターネットに残った行動履歴のデータ等は個人情報には属さないデータである。また、ユーザー情報は人工知能モジュール14がストリングネットワークに基づいて抽出したユーザーパスデータ中の「キーワード」、「ホットワード」、「価値あるワード」、またはワード/文字の説明のうちの1種類またはそれらを組み合わせたユーザーラベルを含む。選択的に、ユーザー情報データベース12は少なくとも1つのユーザーグループを保存し、前記ユーザーグループは人工知能モジュール14がユーザー固有ベクトルマトリクスを利用し、相似する複数のユーザー情報のクラスタリングを行って構成したユーザーグループである。選択的に、ユーザー情報データベース12はメモリに保存される。
【0016】
商品情報データベース13には商品ラベルを有している複数の商品情報が保存され、人工知能モジュール14から商品ラベルが付与された商品情報を受信し、選択的に、商品情報データベース13には少なくとも1つの商品コレクションが保存されている。前記商品コレクションは人工知能モジュール14がストリングネットワークに基づいて複数の関連する商品情報をクラスタリングすることで構成されている。選択的に、商品情報データベース13はメモリに保存されている。
【0017】
人工知能モジュール14は各ユーザーのユーザーパスデータをキャプチャし、ユーザーパスデータを過去のデータとして第一機械学習を行い、ベクトルクラスタリング学習データを過去のデータとして第二機械学習を行い、モデルを構築してユーザーパスデータをベクトル化して演算した後にユーザー固有ベクトルマトリクスを形成し、ユーザー固有ベクトルマトリクスをユーザー情報としてユーザー情報データベース12に保存する。前記ユーザーパスデータはユーザーに対しデータキャプチャを行い、サイトまたはネットの閲覧履歴、経由したパス、履歴、トリガーイベント、単純なクリックアクション、アクション操作、サイト滞在時間のうちの1種類のデータまたはそれらを組み合わせたデータをキャプチャするが、インターネットに残った行動履歴のデータ等は個人情報に属しないデータである。前記第一機械学習及び第二機械学習は主に教師あり学習、半教師あり学習、強化学習、教師なし学習、自己教師あり学習、或いはヒューリスティックアルゴリズム等の機械学習を使用している。また、人工知能モジュール14はストリングモジュール16が生成したストリングネットワークに基づいて、ユーザーパスデータ中のユーザーラベルを抽出し、これは「キーワード」、「ホットワード」、「価値あるワード」、またはワード/文字の説明のうちの1種類またはそれらの組み合わせであり、且つユーザーラベルをユーザー情報とする。なお、人工知能モジュール14は画像解析モジュール15が解析した商品画像を分類すると共に複数の商品ラベルを付与する。好ましくは、人工知能モジュール14はストリングモジュール16と共同で作業し、ストリングネットワークに基づいて商品画像に商品ラベルを付与し、商品ラベルを有している商品画像を商品情報データベース13に保存し、商品情報とする。前記商品ラベルはワードまたは文字の説明のうちの1種類またはそれらの組み合わせである。人工知能モジュール14はユーザー情報及び商品情報を相互にマッチングし、この商品を購入する傾向がある少なくとも1人の候補ユーザーグループを選別し、或いはユーザーが購入する意思がある少なくとも1つの候補商品を選別する。
【0018】
画像解析モジュール15は商品情報中の画像を分割し、商品画像中の文字を識別し、人工知能モジュール14と共同で商品画像に複数の商品ラベル/文字の説明を付与する。
【0019】
ストリングモジュール16はテキストを収集し、且つ機械学習によりテキスト内の価値のある文字または単語を抽出する。前記価値のある文字または単語は検索頻度が高く、話題性が高い等のホットワードであり、相互に関連する単語と相互に結合されてストリングネットワークを形成すると共に保存される。
【0020】
テンプレートモジュール17には複数組の商品チラシテンプレートが保存され、人工知能モジュール14が推薦する商品を選別して組版を変化させ、且つ商品チラシを作成する。商品チラシ中の各商品画像はURLリンクを有し、ユーザーが購入ページに高速にリンクされる。また、ユーザーがこのURLリンクをクリックした場合、フィードバックメッセージを電子マーケティングシステム1に返信し、人工知能モジュール14がユーザー情報のユーザー固有ベクトルマトリクスを改変し、商品及びユーザーのマッチングを修正し、商品チラシの内容を更に調整する。選択的に、テンプレートモジュール17は候補ユーザーグループ、候補商品、及び候補ユーザーグループと候補商品との関連度、ウェイト等のうちの1種類またはそれらの組み合わせに基づいて、テンプレートの選択及び自動的な組版の変更を行う。ウェイトは電子マーケティングシステム1により設定され、電子マーケティングシステム1がストリングネットワークに基づいて判定する。
【0021】
次は、図2を参照しながら、本発明に係る電子マーケティングシステムの実施方法を詳しく説明する。
【0022】
<モデルトレーニングステップS1>
電子マーケティングシステム1はユーザーパスデータを過去のデータとして第一機械学習を行い、ベクトルクラスタリング学習データを過去のデータとして第二機械学習を行い、モデルを構築する。前記第一機械学習及び第二機械学習は主に教師あり学習、半教師あり学習、強化学習、教師なし学習、自己教師あり学習、またはヒューリスティックアルゴリズム等の機械学習を使用している。
【0023】
<商品入力ステップS2>
図3に示すように、電子マーケティングシステム1が販売したい商品情報Pを受信する。商品情報Pは商品の名称、材料、分類、用途、機能、画像等を含み、電子マーケティングシステム1は商品情報Pを解析し、ストリングネットワークに基づいて、商品情報Pをクラスタリングし、複数組の商品ラベルを付与し、且つ解析が完了した商品ラベルが付与されている商品情報Pを商品情報データベース13に保存する。図3を参照すれば、販売したい商品が自転車である場合、電子マーケティングシステム1が前記自転車の画像を受信し、且つシステムが解析を完了し、クラスタリングを行い、商品ラベルの「自転車」、「レース」、「スクーター」、及び文字説明の「カーボンファイバーによる軽量化」を付与した後、商品情報データベース13に保存する。
【0024】
<ユーザーと商品マッチングのステップS3>
図4図5を併せて参照し、電子マーケティングを行う場合、先に商品情報データベース13に保存されている少なくとも1つの商品情報Pまたは商品コレクションを選択し、販売したい候補商品Sとし、電子マーケティングシステム1はこの候補の商品情報Pまたは商品コレクションを、ストリングネットワークに基づいてユーザー情報データベース12に保存されているユーザー情報及び商品情報Pまたは商品コレクションとマッチングし、高確率で購入する、或いは潜在的な消費者となる候補ユーザーで構成された少なくとも1人の候補ユーザーグループを選別する。候補ユーザーグループは更に電子マーケティングシステム1がモデルに基づいて各ユーザーパスデータのベクトル化を行ってユーザー固有ベクトルマトリクスを形成し、且つ候補ユーザーのユーザー固有ベクトルマトリクスと近似する各ユーザーを候補ユーザーグループに加える。電子マーケティングシステム1は更に選択した候補商品S及び候補ユーザーグループにより、ストリングネットワークに基づいて、関連する他の候補商品コレクション及び他の候補ユーザーグループを候補として選別する。また、先ずユーザー情報データベース12に保存されている少なくとも1つのユーザーまたはユーザーグループを候補として選択し、販売のターゲットとする。電子マーケティングシステム1は1つまたは複数の候補ユーザーグループを、商品情報データベース13に保存されている商品情報Pまたは商品コレクションとマッチングし、高確率で購入する、或いは潜在的な需要がある少なくとも1つの候補商品Sまたは候補商品コレクションを選別する。電子マーケティングシステム1は更に選択した候補ユーザーグループ及び候補商品により、ストリングネットワークに基づいて、関連する他の商品コレクション及び他の候補ユーザーグループを候補として選別する。図4図5に示すように、「自転車」を販売したい商品として選択すると、電子マーケティングシステム1は「自転車」及びユーザー情報をマッチングし、高確率で購入する、或いは潜在的な消費者となる少なくとも1つの候補のユーザーC1または候補ユーザーグループGを選別する。候補ユーザーグループGはユーザー(C1~C5)を含み、且つ関連する「水筒」を候補商品Sとして更に選択する。また、本実施例では、候補ユーザーグループGは「自転車」に関連する特徴以外、一部の候補のユーザー(C1~C5)が「水泳」という特徴を有しているため、電子マーケティングシステム1が「水着」を候補商品とする。
【0025】
<チラシ生成のステップS4>
図6に示すように、電子マーケティングシステム1は候補商品を確定した後、商品チラシEを生成し、選択的に、候補ユーザー、候補商品、及び各商品と候補ユーザーとの関連度、ウェイト等に基づいて、テンプレートを選択し、商品画像により自動的に組版を変化させる。図6を参照すれば、選択した候補商品が自転車である場合、システムが好ましい候補商品として「水筒」、「ヘルメット」等を選択することで、電子マーケティングシステム1は特定のテンプレートの配列を使用し、高いウェイトを有している「自転車」を目立たせる。また、商品画像はURLリンクを有し、ユーザーが購入ページに高速にリンクされる。上述は例示にすぎず、これに制限するものではない。
【0026】
<チラシ配信のステップS5>
図7を参照すれば、電子マーケティングシステム1は商品チラシEを選択しマッチングした候補の各クライアントまたは各ユーザーグループ端に配信する。配信するチャンネルは各種インスタントメッセンジャー、電子メール、ショートメッセージである。図7に示すように、電子マーケティングシステム1はインスタントメッセンジャーまたは電子メール等のチャンネルにより、「自転車」に関連する商品チラシEを各候補ユーザーのクライアント情報装置2に伝送する。
【0027】
<ユーザーフィードバックのステップS6>
図8図9を参照すれば、ユーザーが商品チラシEの商品をクリックすると、商品チラシEがURLリンクを有しているため、電子マーケティングシステム1がフィードバックメッセージFを受信し、電子マーケティングシステム1がこのフィードバックメッセージFに基づいて、ユーザー情報を修正し、これにより候補商品及びそのウェイトと関連度を改変し、次回の商品チラシEの組版を更に調整する。図8図9に示すように、クライアント情報装置2が「自転車」の商品チラシEを受信した後、「水筒」をクリックすると、電子マーケティングシステム1がこのフィードバックメッセージFを受信し、電子マーケティングシステム1がこのフィードバックメッセージFに基づいてユーザー情報を修正すると共に修正後のユーザー情報に基づいて商品チラシEの組版及び内容を改正する。図9に示すように、商品チラシEは「水筒」が版面を広く占有し、且つ本来版面を広く占有していた「自転車」が縮小され、「水着」商品がカップホルダーを代替しており、商品チラシEがさらに精確なマーケティング効果を発揮している。
【0028】
上述したように、本発明の電子マーケティングシステムとその実施方法は、中央処理モジュールと、ユーザー情報データベースと、商品情報データベースと、人工知能モジュールと、画像解析モジュールと、ストリングモジュールと、テンプレートモジュールと、を備え、各モジュール間の共同作業により、商品に商品ラベルを高速に付与すると共に特徴をベクトル化した後のユーザーを互いにマッチングし、最適な候補商品及びユーザーを選別する。また、ウェイト及び関連度に基づいて版型を調整した商品チラシを、インスタントメッセンジャー、電子メール、ショートメール等の各種チャンネルを通して伝送する。商品チラシを受信したユーザーが商品チラシを操作すると、フィードバックメッセージが電子販売システムに返信され、電子販売システムはフィードバックメッセージに基づいてユーザー情報、候補商品、及びそのウェイト及び関連度を更に修正し、次回の商品チラシの組版を調整する。これにより、本発明を実施した後、ユーザー固有ベクトルマトリクスを利用してユーザーを高速にクラスタリングし、且つストリングネットワークを組み合わせて、個人情報に頼らずに精確なマーケティングを行い、ユーザーに推薦する商品を即時調整し、推薦商品の範囲を開拓する効果を達成する。
【0029】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施例に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、その様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0030】
1 電子マーケティングシステム
11 中央処理モジュール
12 ユーザー情報データベース
13 商品情報データベース
14 人工知能モジュール
15 画像解析モジュール
16 ストリングモジュール
17 テンプレートモジュール
2 クライアント情報装置
S1 モデルトレーニングステップ
S2 商品入力ステップ
S3 ユーザーと商品マッチングのステップ
S4 チラシ生成のステップ
S5 チラシ配信のステップ
S6 ユーザーフィードバックのステップ
P 商品情報
T 商品ラベル
E 商品チラシ
S 候補商品
C1 ユーザー
C2 ユーザー
C3 ユーザー
C4 ユーザー
C5 ユーザー
G ユーザーグループ
F フィードバックメッセージ
M1 インスタントメッセージルート
M2 電子メールルート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9