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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023093319
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】ディスプレイ装置及び駆動回路
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/20 20060101AFI20230627BHJP
   G09G 3/3233 20160101ALI20230627BHJP
   G09G 3/3266 20160101ALI20230627BHJP
   G09G 3/3291 20160101ALI20230627BHJP
   G09G 3/36 20060101ALI20230627BHJP
   G11C 19/28 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
G09G3/20 642P
G09G3/20 612E
G09G3/20 622G
G09G3/20 680G
G09G3/20 622E
G09G3/20 612K
G09G3/20 622B
G09G3/20 623N
G09G3/20 623L
G09G3/20 623R
G09G3/3233
G09G3/3266
G09G3/3291
G09G3/20 641D
G09G3/20 670E
G09G3/36
G09G3/20 641P
G09G3/20 650M
G11C19/28 230
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022171143
(22)【出願日】2022-10-26
(31)【優先権主張番号】10-2021-0185146
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】洪 茂 慶
(72)【発明者】
【氏名】鄭 義 澤
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲ヒョン▼ 雨
(72)【発明者】
【氏名】梁 東 奎
(72)【発明者】
【氏名】朴 信 均
(72)【発明者】
【氏名】李 昇 遠
【テーマコード(参考)】
5B074
5C006
5C080
5C380
【Fターム(参考)】
5B074AA10
5B074CA01
5B074EA01
5B074EA02
5B074EA04
5C006AA16
5C006AA22
5C006AC11
5C006AF13
5C006AF21
5C006AF42
5C006AF46
5C006AF51
5C006AF52
5C006AF53
5C006AF54
5C006AF59
5C006AF72
5C006AF78
5C006AF81
5C006AF83
5C006BB16
5C006BC02
5C006BC03
5C006BC12
5C006BC20
5C006BC22
5C006BF03
5C006BF11
5C006BF16
5C006BF24
5C006BF25
5C006BF34
5C006BF37
5C006BF38
5C006BF42
5C006BF44
5C006EB05
5C006FA14
5C006FA32
5C006FA33
5C080AA05
5C080AA06
5C080AA10
5C080BB06
5C080CC03
5C080DD04
5C080DD09
5C080DD12
5C080DD14
5C080DD25
5C080EE29
5C080FF03
5C080FF11
5C080FF13
5C080GG12
5C080HH09
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ04
5C080JJ05
5C080KK02
5C080KK04
5C080KK07
5C080KK23
5C080KK43
5C380AA01
5C380AA02
5C380AB06
5C380AB11
5C380AB12
5C380AB13
5C380AB18
5C380AB36
5C380AB45
5C380AB47
5C380AC07
5C380AC08
5C380AC12
5C380BA09
5C380BC13
5C380BC18
5C380BD04
5C380BD10
5C380CA12
5C380CA21
5C380CA32
5C380CB01
5C380CB02
5C380CB14
5C380CB25
5C380CB26
5C380CB27
5C380CB37
5C380CB40
5C380CC02
5C380CC09
5C380CC27
5C380CC33
5C380CC48
5C380CC63
5C380CD013
5C380CE08
5C380CF06
5C380CF07
5C380CF22
5C380CF24
5C380CF27
5C380CF41
5C380CF43
5C380CF48
5C380CF49
5C380CF52
5C380CF53
5C380DA30
5C380DA32
5C380DA47
5C380DA50
5C380EA01
5C380FA02
5C380FA18
5C380FA28
5C380GA03
5C380GA04
5C380GA08
5C380GA09
5C380HA05
(57)【要約】
【課題】ゲート駆動回路のエラーを効果的に検出する。
【解決手段】本開示の実施形態は、ディスプレイ装置及び駆動回路に関し、より詳細には、複数のサブピクセルが配置されたディスプレイパネルと、複数のゲートラインを介して、前記ディスプレイパネルに複数のスキャン信号を供給するように構成されたゲート駆動回路と、複数のデータラインを介して、前記ディスプレイパネルに複数のデータ電圧を供給するように構成されたデータ駆動回路と、前記ゲート駆動回路及び前記データ駆動回路に複数の駆動電圧を供給し、前記ゲート駆動回路から伝達されるフィードバック電圧に基づいて、前記ゲート駆動回路に補償用高電位ゲート電圧を印加するように構成されたパワー管理回路と、及び前記ゲート駆動回路、前記データ駆動回路、及び前記パワー管理回路を制御するように構成されたタイミングコントローラとを含むディスプレイ装置を提供することができる。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のサブピクセルが配置されたディスプレイパネルと、
複数のゲートラインを介して、複数のスキャン信号を前記ディスプレイパネルに供給するように構成されたゲート駆動回路と、
複数のデータラインを介して、複数のデータ電圧を前記ディスプレイパネルに供給するように構成されたデータ駆動回路と、
前記ゲート駆動回路及び前記データ駆動回路に、複数の駆動電圧を供給し、前記ゲート駆動回路から伝達されるフィードバック電圧に基づいて、前記ゲート駆動回路に、補償用高電位ゲート電圧を印加するように構成されたパワー管理回路と、
前記ゲート駆動回路、前記データ駆動回路、及び前記パワー管理回路を制御するように構成されたタイミングコントローラとを含むディスプレイ装置。
【請求項2】
前記ゲート駆動回路は、複数のゲート駆動集積回路を含み、
前記複数のゲート駆動集積回路のうち少なくとも一つは、フィードバック回路が組み込まれたフィードバックゲート駆動集積回路で構成された、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記フィードバックゲート駆動集積回路は、前記ディスプレイパネルのコーナー領域に配置される、請求項2に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記ゲート駆動集積回路のうち少なくとも一つは、
ラインセンシング準備信号の入力に応答して、前段のキャリー信号に基づいて、Mノードを充電するように構成されたライン選択部と、
前記前段のキャリー信号に応答して、Qノードを第1の高電位ゲート電圧のレベルに充電し、後段のキャリー信号の入力に応答して、前記Qノードを第3の低電位ゲート電圧のレベルに放電するように構成されたQノード制御部と、
QBノードの電圧に応答して、前記Qノード及びQHノードを前記第3の低電位ゲート電圧のレベルに放電するように構成されたQノード安定化部と、
前記Qノードの電圧レベルに応じて、QBノードの電圧レベルを変更するように構成されたインバータ部と、
前記後段のキャリー信号、リセット信号、及び前記Mノードの充電電圧に応答して、前記QBノードを前記第3の低電位ゲート電圧のレベルに放電するように構成されたQBノード安定化部と、
前記Qノードの電圧レベル又は前記QBノードの電圧レベルに応じて、現在キャリークロック信号の電圧レベル又は前記第3の低電位ゲート電圧のレベルに基づいて、キャリー信号を出力するように構成されたキャリー信号出力部と、
前記Qノードの電圧レベル又は前記QBノードの電圧レベルに応じて、複数のスキャンクロック信号の電圧レベル又は第1の低電位ゲート電圧のレベルに基づいて、複数のスキャン信号を出力するように構成されたスキャン信号出力部とを含む、請求項2に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記補償用高電位ゲート電圧は、前記インバータ部を駆動する第2の高電位ゲート電圧に対応する、請求項4に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記フィードバック回路は、
ゲートノードが、前記QBノードに接続され、
ドレインノードが、前記第1の低電位ゲート電圧を印加するためのノードに接続され、
ソースノードが、前記フィードバック電圧が伝達されるフィードバックラインに接続される少なくとも1つのフィードバックトランジスタを含む、請求項4に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記パワー管理回路は、前記フィードバック回路を介して伝達される前記フィードバック電圧を用いて、前記複数のゲート駆動集積回路に、前記補償用高電位ゲート電圧を印加するように構成された高電位ゲート電圧補償回路を含む、請求項2に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記高電位ゲート電圧補償回路は、
前記フィードバック電圧が、非反転入力端子に印加されるアンプと、
前記アンプの反転入力端子に接続されて基準電圧を伝達する基準抵抗と、
前記アンプの非反転入力端子に接続されて、少なくとも1つの設定電圧を伝達する少なくとも1つの設定抵抗と、
前記アンプの反転入力端子及び出力端子の間に接続されるフィードバック抵抗とを含む、請求項7に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
前記高電位ゲート電圧補償回路は、前記補償用高電位ゲート電圧のレベルを変更するスケーラをさらに含む、請求項7に記載のディスプレイ装置。
【請求項10】
前記パワー管理回路は、
前記補償用高電位ゲート電圧が供給されるノード間の接続を制御するゲートセンシングスイッチと、
ディスプレイ駆動基準電圧が供給されるノード間の接続を制御するディスプレイセンシングスイッチと、
前記ゲートセンシングスイッチ及び前記ディスプレイセンシングスイッチの制御に応じて、前記補償用高電位ゲート電圧又は前記ディスプレイ駆動基準電圧を前記データ駆動回路に供給するためのアンプとを含む、請求項7に記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記データ駆動回路は、
センシングラインの電圧をセンシングして、デジタルデータに変換するアナログデジタルコンバータと、
前記センシングラインとセンシング基準電圧が供給されるノードとの間の接続を制御する特性値センシングスイッチと、
前記センシングラインと前記補償用高電位ゲート電圧が供給されるノードとの間の接続を制御するゲートセンシングスイッチと、
前記センシングライン及び前記アナログデジタルコンバータの間の接続を制御するサンプリングスイッチとを含む、請求項2に記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
前記センシングラインは、ダミー基準電圧が印加されるダミーチャネルに接続され、
前記特性値センシングスイッチは、前記ダミーチャネル及び前記ダミー基準電圧が供給されるノードの間の接続を制御し、
前記ゲートセンシングスイッチは、前記ダミーチャネルと前記補償用高電位ゲート電圧が供給されるノードとの間の接続を制御する、請求項11に記載のディスプレイ装置。
【請求項13】
前記タイミングコントローラは、前記補償用高電位ゲート電圧に基づいて、前記ゲート駆動回路のエラーを判断し、ゲートエラー信号を出力し、または、前記補償用高電位ゲート電圧を制御する、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項14】
複数のサブピクセルが配置されたディスプレイパネルに、複数のゲートラインを介して、複数のスキャン信号を供給するように構成されたゲート駆動回路において、
複数のゲート駆動集積回路を含み、
前記複数のゲート駆動集積回路のうち少なくとも一つは、フィードバック回路が組み込まれたフィードバックゲート駆動集積回路で構成され、
前記フィードバック回路で生成されたフィードバック電圧を用いて、パワー管理回路で生成された補償用高電位ゲート電圧を提供されるように構成されたゲート駆動回路。
【請求項15】
前記ゲート駆動集積回路のうち少なくとも一つは、
ラインセンシング準備信号の入力に応答して、前段のキャリー信号に基づいて、Mノードを充電するように構成されたライン選択部と、
前記前段のキャリー信号に応答して、Qノードを第1の高電位ゲート電圧のレベルに充電し、後段のキャリー信号の入力に応答して、前記Qノードを第3の低電位ゲート電圧のレベルに放電するように構成されたQノード制御部と、
QBノードの電圧に応答して、前記Qノード及びQHノードを、前記第3の低電位ゲート電圧のレベルに放電するように構成されたQノード安定化部と、
前記Qノードの電圧レベルに応じて、QBノードの電圧レベルを変更するように構成されたインバータ部と、
前記後段のキャリー信号、リセット信号、及び前記Mノードの充電電圧に応答して、前記QBノードを前記第3の低電位ゲート電圧のレベルに放電するように構成されたQBノード安定化部と、
前記Qノードの電圧レベル又は前記QBノードの電圧レベルに応じて、現在キャリークロック信号の電圧レベル又は前記第3の低電位ゲート電圧のレベルに基づいて、キャリー信号を出力するように構成されたキャリー信号出力部と、
前記Qノードの電圧レベル又は前記QBノードの電圧レベルに応じて、複数のスキャンクロック信号の電圧レベル又は第1の低電位ゲート電圧のレベルに基づいて、複数のスキャン信号を出力するように構成されたスキャン信号出力部とを含む、請求項14に記載のゲート駆動回路。
【請求項16】
前記補償用高電位ゲート電圧は、前記Qノード安定化部を駆動する第2の高電位ゲート電圧に対応する、請求項15に記載のゲート駆動回路。
【請求項17】
前記フィードバック回路は、
ゲートノードが前記QBノードに接続され、
ドレインノードが前記第1の低電位ゲート電圧を印加するためのノードに接続され、
ソースノードが、前記フィードバック電圧が伝達されるフィードバックラインに接続される少なくとも1つのフィードバックトランジスタを含む、請求項15に記載のゲート駆動回路。
【請求項18】
複数のゲートラインを介して、ディスプレイパネルに複数のスキャン信号を供給するゲート駆動回路に駆動電圧を供給するパワー管理回路において、
前記ゲート駆動回路から伝達されるフィードバック電圧に基づいて、前記ゲート駆動回路に補償用高電位ゲート電圧を印加するように構成された高電位ゲート電圧補償回路を含むパワー管理回路。
【請求項19】
前記高電位ゲート電圧補償回路は
前記フィードバック電圧が非反転入力端子に印加されるアンプと、
前記アンプの反転入力端子に接続されて、基準電圧を伝達する基準抵抗と、
前記アンプの非反転入力端子に接続され、少なくとも1つの設定電圧を伝達する少なくとも1つの設定抵抗と、
前記アンプの反転入力端子と出力端子との間に接続されるフィードバック抵抗とを含む、請求項18に記載のパワー管理回路。
【請求項20】
複数のデータラインを介して、ディスプレイパネルに複数のデータ電圧を供給するデータ駆動回路において
センシングラインの電圧をセンシングして、デジタルデータに変換するアナログデジタルコンバータと、
前記センシングラインとセンシング基準電圧が供給されるノードとの間の接続を制御する特性値センシングスイッチと、
前記センシングラインと、パワー管理回路から伝達される補償用高電位ゲート電圧が供給されるノードとの間の接続を制御するゲートセンシングスイッチと、
前記センシングライン及び前記アナログデジタルコンバータの間の接続を制御するサンプリングスイッチとを含むデータ駆動回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、ディスプレイ装置及び駆動回路に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルデータを用いて、映像を表示するディスプレイ装置としては、液晶を用いた液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display;;LCD)装置、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode;以下、OLED)を用いた有機発光ディスプレイ装置などが代表的である。
【0003】
このようなディスプレイ装置のうち、有機発光ディスプレイ装置は、自ら発光する発光ダイオードを用いることで、応答速度が速く、コントラスト比、発光効率、輝度、視野角などに利点がある。この場合、発光ダイオードは、無機物又は有機物として実施することができる。
【0004】
このような有機発光ディスプレイ装置は、ディスプレイパネルに配列された複数のサブピクセル(Subpixel)のそれぞれに配置された発光ダイオード(Light Emitting Diode)を含み、発光ダイオードに流れる電圧の制御を通じて、発光ダイオードを発光させることにより、各サブピクセルが表す輝度を制御し、イメージを表示することができる。
【0005】
このようなディスプレイ装置は、発光素子と、発光素子を駆動するためのサブピクセル回路で構成された複数のサブピクセルが、ディスプレイパネルに配置され得る。例えば、サブピクセル回路は、発光素子に流れる駆動電流を制御する駆動トランジスタと、スキャン信号に応じて、駆動トランジスタのゲート-ソース電圧を制御する少なくとも1つのスキャントランジスタとを含む。サブピクセル回路のスキャントランジスタは、ディスプレイパネルの基板に配置されるゲート駆動回路から出力されるスキャン信号によって制御することができる。
【0006】
ディスプレイ装置は、映像が表示される領域である表示領域と、映像が表示されない領域である非表示領域とを含むため、非表示領域のサイズが小さくなるほど、ディスプレイ装置の枠やベゼルのサイズが減少し、表示領域のサイズが増加できる。
【0007】
これにより、非表示領域に配置されるゲート駆動回路のサイズを減少するための様々な方法が研究されている。
【0008】
しかしながら、ゲート駆動回路を簡略化する過程で、ゲート駆動回路にエラーが発生する可能性が増加している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本明細書の発明者らは、ゲート駆動回路のエラーを効果的に検出できるディスプレイ装置及び駆動回路を案出した。
【0010】
本開示の実施形態は、ゲート駆動回路に供給される高電位ゲート電圧のレベル変動を検出することにより、ゲート駆動回路のエラーを検出することができるディスプレイ装置及び駆動回路を提供することができる。
【0011】
また、本開示の実施形態は、データ駆動回路を介して、高電位ゲート電圧のレベル変動を検出することによって、ゲート駆動回路のエラーを効果的に検出できるディスプレイ装置及び駆動回路を提供することができる。
【0012】
さらに、本開示の実施形態は、ゲート駆動回路の出力段に配置されたフィードバックトランジスタの電流を反映して、高電位ゲート電圧のレベルを制御するとともに、高電位ゲート電圧のレベル変動を検出して、ゲート駆動回路のエラーを効果的に検出できるディスプレイ装置及び駆動回路を提供することができる。
【0013】
なお、本開示の実施形態は、ダミーチャネルを介して、高電位ゲート電圧のレベル変動を検出することによって、ゲート駆動回路のエラーを効果的に検出できるディスプレイ装置及び駆動回路を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本開示の実施形態は、複数のサブピクセルが配置されたディスプレイパネルと、複数のゲートラインを介して、複数のスキャン信号をディスプレイパネルに供給するように構成されたゲート駆動回路と、複数のデータラインを介して、複数のデータ電圧をディスプレイパネルに供給するように構成されたデータ駆動回路と、ゲート駆動回路及びデータ駆動回路に、複数の駆動電圧を供給し、ゲート駆動回路から伝達されるフィードバック電圧に基づいて、ゲート駆動回路に補償用高電位ゲート電圧を印加するように構成されたパワー管理回路と、ゲート駆動回路、データ駆動回路、及びパワー管理回路を制御するように構成されたタイミングコントローラとを含むディスプレイ装置を提供することができる。
【0015】
本開示の実施形態は、複数のサブピクセルが配置されたディスプレイパネルに、複数のゲートラインを介して、複数のスキャン信号を供給するように構成されたゲート駆動回路において、複数のゲート駆動集積回路を含み、複数のゲート駆動集積回路のうち少なくとも一つは、フィードバック回路が組み込まれたフィードバックゲート駆動集積回路で構成され、フィードバック回路で生成されたフィードバック電圧を用いて、パワー管理回路で生成された補償用高電位ゲート電圧を提供されるように構成されたゲート駆動回路を提供することができる。
【0016】
本開示の実施形態は、複数のゲートラインを介して、ディスプレイパネルに複数のスキャン信号を供給するゲート駆動回路に、駆動電圧を供給するパワー管理回路において、ゲート駆動回路から伝達されるフィードバック電圧に基づいて、ゲート駆動回路に補償用高電位ゲート電圧を印加するように構成された高電位ゲート電圧補償回路を含むパワー管理回路を提供することができる。
【0017】
本開示の実施形態は、複数のデータラインを介して、ディスプレイパネルに複数のデータ電圧を供給するデータ駆動回路において、センシングラインの電圧をセンシングして、デジタルデータに変換するアナログデジタルコンバータと、センシングラインとセンシング基準電圧が供給されるノードとの間の接続を制御する特性値センシングスイッチと、センシングラインとパワー管理回路から伝達される補償用高電位ゲート電圧が供給されるノードとの間の接続を制御するゲートセンシングスイッチと、センシングラインとアナログデジタルコンバータとの間の接続を制御するサンプリングスイッチを含むデータ駆動回路とを提供することができる。
【発明の効果】
【0018】
本開示の実施形態によれば、ゲート駆動回路のエラーを効果的に検出できるディスプレイ装置及び駆動回路を提供することができる。
【0019】
また、本開示の実施形態によれば、ゲート駆動回路に供給される高電位ゲート電圧のレベル変動を検出することによって、ゲート駆動回路のエラーを検出することができるディスプレイ装置及び駆動回路を提供することができる。
【0020】
さらに、本開示の実施形態によれば、データ駆動回路を介して、高電位ゲート電圧のレベル変動を検出することによって、ゲート駆動回路のエラーを効果的に検出できるディスプレイ装置及び駆動回路を提供することができる。
【0021】
また、本開示の実施形態によれば、ゲート駆動回路の出力段に配置されたフィードバックトランジスタの電流を反映して、高電位ゲート電圧のレベルを制御するとともに、高電位ゲート電圧のレベル変動を検出して、ゲート駆動回路のエラーを効果的に検出できるディスプレイ装置及び駆動回路を提供することができる。
【0022】
さらに、本開示の実施形態によれば、ダミーチャネルを介して、高電位ゲート電圧のレベル変動を検出することによって、ゲート駆動回路のエラーを効果的に検出できるディスプレイ装置及び駆動回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本開示の実施形態によるディスプレイ装置の概略的な構成を示す図である。
図2】本開示の実施形態によるディスプレイ装置のシステムの例示図である。
図3】本開示の実施形態によるディスプレイ装置におけるサブピクセルを構成する回路の一例を示す図である。
図4】本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、ゲート駆動回路がGIPタイプで実現されたディスプレイパネルを例示的に示す図である。
図5】本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、GIP回路の概略的な構成を示すブロック図である。
図6】本開示の実施形態によるゲート駆動回路を構成する複数のステージ回路の構成を示す図である。
図7】本開示の実施形態によるディスプレイ駆動回路において、ゲート駆動回路を構成するゲート駆動集積回路を示す図である。
図8】本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、ゲート駆動回路の劣化をセンシングし、補償する構造を例示的に示す図である。
図9】本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、ゲート駆動回路に印加される高電位ゲート電圧の補償過程を通じて、ゲート駆動回路の劣化を低減する効果を概念的に示す図である。
図10】本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、ゲート駆動回路に印加される高電位ゲート電圧の補償過程を通じて、ゲート駆動回路の劣化を低減する効果を概念的に示す図である。
図11】本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、フィードバック回路を含むゲート駆動集積回路の配置を例示的に示す図である。
図12】本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、ゲート駆動集積回路に組み込まれたフィードバック回路の不良状態を例示的に示す図である。
図13】本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、駆動トランジスタの特性値をセンシングする例示的な回路構造を示す図である。
図14】本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、フィードバックゲート駆動集積回路に組み込まれたフィードバック回路のエラーを検出する構成を例示的に示す図である。
図15】本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、補償用高電位ゲート電圧とディスプレイ駆動基準電圧とを選択的に供給するパワー管理回路の一例を示す図である。
図16】本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、センシングチャネルとダミーチャネルの配置構造の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本開示の一部の実施形態を、例示的な図面を参照して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付け加えるにおいて、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されていても、可能な限り同一の符号を付することがある。なお、本開示を説明するにあたって、関連する公知の構成又は機能の具体的な説明が、本開示の要旨を曖昧にすることがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本明細書上で言及した「含む」、「有する」、「構成される」などが使用される場合、「~のみ」が使用されない限り、他の部分が追加されてもよい。構成要素を単数として表現した場合に、特に明示的な記載事項のない限り、複数を含む場合を含むことができる。
【0025】
また、本開示の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を、他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって当該構成要素の本質、順番、順序又は数などが限定されない。
【0026】
構成要素の位置関係についての説明において、2つ以上の構成要素が、「連結」、「結合」又は「接続」されると記載されている場合、2つ以上の構成要素が、直接「連結」、「結合」又は「接続」され得るが、2つ以上の構成要素と他の構成要素とが、さらに「介在」され、「連結」、「結合」又は「接続」されることも可能であることを理解されたい。ここで、他の構成要素は、互いに「連結」、「結合」又は「接続」される2つ以上の構成要素のうち1つ以上に含まれてもよい。
【0027】
構成要素や、動作方法や作製方法などに関する時間的流れの関係の説明において、例えば、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで、時間的先後関係又は流れ的前後関係が説明される場合、「直ちに」又は「直接」が使用されていない限り、連続的でない場合も含み得る。
【0028】
一方、構成要素に関する数値又はその対応情報(例えば、レベルなど)が言及されている場合、別途の明示的な記載がなくても、数値又はその対応情報は、各種要因(例えば、工程上の要因、内部又は外部の衝撃、ノイズなど)によって発生できる誤差の範囲を含むと解釈され得る。
【0029】
以下、添付の図面を参照して、本開示の様々な実施形態を詳細に説明する。
【0030】
図1は、本開示の実施形態によるディスプレイ装置の概略的な構成を示す図である。
【0031】
図1を参照すると、本明細書の一実施形態によるディスプレイ装置100は、複数のゲートラインGLとデータラインDLが接続され、複数のサブピクセルSPがマトリクス状に配列されたディスプレイパネル110、複数のゲートラインGLを駆動するゲート駆動回路120、複数のデータラインDLを介して、データ電圧を供給するデータ駆動回路130、ゲート駆動回路120とデータ駆動回路130を制御するタイミングコントローラ140、及びパワー管理回路(Power Management IC)150を含み得る。
【0032】
ディスプレイパネル110は、複数のゲートラインGLを介して、ゲート駆動回路120から伝達されるスキャン信号と、複数のデータラインDLを介して、データ駆動回路130から伝達されるデータ電圧に基づいて映像を表示する。
【0033】
液晶ディスプレイの場合、ディスプレイパネル110は、2枚の基板間に形成された液晶層を含み、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertical Alignment)モード、IPS(In Plane Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モードなどの公知の任意のモードで動作し得る。一方、有機発光ディスプレイの場合、ディスプレイパネル110は、前面発光(Top Emission)方式、背面発光(Bottom Emission)方式、又は両面発光(Dual Emission)方式などで構成することができる。
【0034】
ディスプレイパネル110は、複数のピクセルがマトリクス状に配列でき、各ピクセルは、異なる色のサブピクセルSP、例えば、ホワイトサブピクセル、レッドサブピクセル、グリーンサブピクセル、及びブルーサブピクセルからなり、各サブピクセルSPは、複数のデータラインDLと複数のゲートラインGLとによって定義することができる。
【0035】
一つのサブピクセルSPは、1つのデータラインDLと1つのゲートラインGLとが交差する領域に形成された薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)、データ電圧を充電する有機発光ダイオードのような発光素子、発光素子に電気的に接続されて電圧を維持するためのストレージキャパシタ(Storage Capacitor)などを含むことができる。
【0036】
例えば、2160×3840の解像度を有するディスプレイ装置100が、ホワイト(W)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の4つのサブピクセルSPからなる場合、2160本のゲートラインGLと、4つのサブピクセル(WRGB)にそれぞれ接続される3、840本のデータラインDLにより、いずれも3840×4=15360本のデータラインDLを設けることができ、これらのゲートラインGLとデータラインDLが交差する支点に、サブピクセルSPがそれぞれ配置される。
【0037】
ゲート駆動回路120は、コントローラ140によって制御されるが、ディスプレイパネル110に配置された複数のゲートラインGLに、スキャン信号を順次出力することにより、複数のサブピクセルSPに対する駆動タイミングを制御する。
【0038】
2160×3840の解像度を有するディスプレイ装置100において、2160本のゲートラインGLに対して、第1のゲートラインから第2160のゲートラインまで、順次にスキャン信号を出力する場合を2160相(2、160phase)駆動と称する。あるいは、第1のゲートラインから第4のゲートラインまで順次にスキャン信号を出力した後、第5のゲートラインから第8のゲートラインまでスキャン信号を順次出力する場合と同様に、4つのゲートラインGLを単位でスキャン信号を順次出力する場合を4相駆動と称する。すなわち、N本のゲートラインGL毎に順次にスキャン信号を出力する場合をN相駆動と称する。
【0039】
このとき、ゲート駆動回路120は、1つ以上のゲート駆動集積回路(Gate Driving Integrated Circuit;GDIC)を含むことができ、駆動方式に応じて、ディスプレイパネル110の片側のみに位置してもよく、両側に位置してもよい。あるいは、ゲート駆動回路120が、ディスプレイパネル110のベゼル(Bezel)領域に組み込まれ、GIP(Gate In Panel)の形態で構成されてもよい。
【0040】
データ駆動回路130は、タイミングコントローラ140から映像データDATAを受信し、受信した映像データDATAをアナログ形式のデータ電圧に変換する。その後、ゲートラインGLを介して、スキャン信号が印加されるタイミングに合わせて、データ電圧を各データラインDLに出力することにより、データラインDLに接続された各サブピクセルSPは、データ電圧に対応する明るさの発光信号をディスプレイする。
【0041】
同様に、データ駆動回路130は、1つ以上のソース駆動集積回路(Source Driving Integrated Circuit;SDIC)を含むことができ、ソース駆動集積回路SDICは、TAB(Tape Automated Bonding)方式又はCOG(Chip On Glass)方式で、ディスプレイパネル110のボンディングパッド(Bonding Pad)に接続されるか、ディスプレイパネル110上に直接配置できる。
【0042】
場合によっては、各ソース駆動集積回路SDICは、ディスプレイパネル110に集積化されて配置されてもよい。また、各ソース駆動集積回路SDICは、COF(Chip On Film)方式で実現することができ、この場合、各ソース駆動集積回路SDICは、回路フィルム上に実装され、回路フィルムを介して、ディスプレイパネル110のデータラインDLと電気的に接続され得る。
【0043】
タイミングコントローラ140は、ゲート駆動回路120とデータ駆動回路130とに各種制御信号を供給し、ゲート駆動回路120とデータ駆動回路130との動作を制御する。即ち、タイミングコントローラ140は、各フレームで実現するタイミングに応じて、ゲート駆動回路120がスキャン信号を出力するように制御し、一方、外部から受信した映像データDATAを、データ駆動回路130に伝達する。
【0044】
このとき、タイミングコントローラ140は、映像データDATAとともに、垂直同期信号Vsync、水平同期信号Hsync、データイネーブル信号(Data Enable;DE)、メインクロック信号MCLKなどを含む各種タイミング信号を、外部のホストシステム200から受信する。
【0045】
ホストシステム200は、TV(テレビ)システム、セットトップボックス、ナビゲーションシステム、パーソナルコンピュータ(PC)、ホームシアターシステム、モバイル機器、ウェアラブル機器のうちいずれかでもよい。
【0046】
これにより、タイミングコントローラ140は、ホストシステム200から受信した各種タイミング信号を用いて、制御信号を生成し、これを、ゲート駆動回路120及びデータ駆動回路130に伝達する。
【0047】
一例として、タイミングコントローラ140は、ゲート駆動回路120を制御するために、ゲートスタートパルス(Gate Start Pulse;GSP)、ゲートクロック(Gate Clock;GCLK)、ゲート出力イネーブル信号(Gate Output Enable;GOE)などを含む各種ゲート制御信号GCSを出力する。ここで、ゲートスタートパルスGSPは、ゲート駆動回路120を構成する1つ以上のゲート駆動集積回路GDICが動作を開始するタイミングを制御する。また、ゲートクロックGCLKは、1つ以上のゲート駆動集積回路GDICに共通に入力されるクロック信号であり、スキャン信号のシフトタイミングを制御する。さらに、ゲート出力イネーブル信号GOEは、1つ以上のゲート駆動集積回路GDICのタイミング情報を指定する。
【0048】
また、タイミングコントローラ140は、データ駆動回路130を制御するために、ソーススタートパルス(Source Start Pulse;SSP)、ソースサンプリングクロック(Source Sampling Clock;SCLK)、ソース出力イネーブル信号(Source Output Enable;SOE)などを含む各種データ制御信号を出力する。ここで、ソーススタートパルスSSPは、データ駆動回路130を構成する1つ以上のソース駆動集積回路SDICがデータサンプリングを開始するタイミングを制御する。ソースサンプリングクロックSCLKは、ソース駆動集積回路SDICにおいて、データのサンプリングタイミングを制御するクロック信号である。ソース出力イネーブル信号SOEは、データ駆動回路130の出力タイミングを制御する。
【0049】
このようなディスプレイ装置100は、ディスプレイパネル110、ゲート駆動回路120、データ駆動回路130などに各種電圧又は電流を供給するか、供給する各種電圧又は電流を制御するパワー管理回路150を含むことができる。
【0050】
パワー管理回路150は、ホストシステム200から供給される直流入力電圧Vinを調整して、ディスプレイパネル110、及びゲート駆動回路120及びデータ駆動回路130の駆動に必要な電源を生成する。
【0051】
一方、サブピクセルSPは、ゲートラインGLとデータラインDLとが交差する点に位置し、各サブピクセルSPには、発光素子が配置され得る。例えば、有機発光ディスプレイ装置は、各サブピクセルSPに有機発光ダイオードなどの発光素子を含み、データ電圧に応じて、発光素子に流れる電流を制御することにより、映像を表示することができる。
【0052】
このようなディスプレイ装置100は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機発光ディスプレイ(Organic Light Emitting Display)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel)などの様々な種類の装置であってもよい。
【0053】
図2は、本開示の実施形態によるディスプレイ装置のシステムの例示図である。
【0054】
図2を参照すると、本開示の実施形態によるディスプレイ装置100は、データ駆動回路130に含まれるソース駆動集積回路SDICが、多様な方式(TAB、COG、COFなど)のうち、COF(Chip On Film)方式で実現され、ゲート駆動回路120が、様々な方式(TAB、COG、COF、GIPなど)のうち、GIP(Gate In Panel)の形態で実装された場合を示したものである。
【0055】
ゲート駆動回路120がGIP形態で具現される場合、ゲート駆動回路120に含まれる複数のゲート駆動集積回路GDICは、ディスプレイパネル110のベゼル領域に直接形成することができる。このとき、ゲート駆動集積回路GDICは、ベゼル領域に配置されたゲート駆動関連の信号配線を介して、スキャン信号の生成に必要な各種信号(クロック信号、ゲートハイレベル電圧、ゲートローレベル電圧など)を供給され得る。
【0056】
同様に、データ駆動回路130に含まれる1つ以上のソース駆動集積回路SDICはそれぞれ、ソースフィルムSF上に実装でき、ソースフィルムSFの一側は、ディスプレイパネル110と電気的に接続され得る。また、ソースフィルムSFの上部には、ソース駆動集積回路SDICとディスプレイパネル110とを電気的に接続するための配線が配置され得る。
【0057】
このようなディスプレイ装置100は、複数のソース駆動集積回路SDICと、別の装置との間の回路的な接続のために、少なくとも1つのソースプリント回路基板(Source Printed Circuit Board;SPCB)と、制御部品及び各種電気機器を実装するためのコントロールプリント回路基板(Control Printed Circuit Board;CPCB)とを含むことができる。
【0058】
このとき、少なくとも1つのソースプリント回路基板SPCBには、ソース駆動集積回路SDICが実装されたソースフィルムSFの他方側が接続されてもよい。すなわち、ソース駆動集積回路SDICが実装されたソースフィルムSFは、一方側が、ディスプレイパネル110と電気的に接続され、他方側が、ソースプリント回路基板SPCBと電気的に接続され得る。
【0059】
コントロールプリント回路基板CPCBには、タイミングコントローラ140とパワー管理回路(Power Management IC)150とが実装されてもよい。タイミングコントローラ140は、データ駆動回路130、ゲート駆動回路120の動作を制御することができる。パワー管理回路150は、ディスプレイパネル110、データ駆動回路130、ゲート駆動回路120などに駆動電圧や電流を供給することができ、供給される電圧や電流を制御することができる。
【0060】
少なくとも1つのソースプリント回路基板SPCBと、コントロールプリント回路基板CPCBとは、少なくとも1つの接続部材を介して、回路的に接続することができ、接続部材は、例えば、フレキシブルプリント回路(Flexible Printed Circuit;FPC)、フレキシブルフラットケーブル(Flexible Flat Cable;FLC)などで構成することができる。また、少なくとも1つのソースプリント回路基板SPCBと、コントロールプリント回路基板CPCBとは、1つのプリント回路基板に統合されて構成されてもよい。
【0061】
ディスプレイ装置100は、コントロールプリント回路基板CPCBと電気的に接続されたセットボード(Set Board)170をさらに含むことができる。このとき、セットボード170は、パワーボード(Power Board)と称され得る。このようなセットボード170には、ディスプレイ装置100の全体的なパワーを管理するメインパワー管理回路(Main Power Management Circuit;M-PMC)160が存在することができる。メインパワー管理回路160は、パワー管理回路150と連動できる。
【0062】
前記のように構成されたディスプレイ装置100の場合、駆動電圧は、セットボード170で生成され、コントロールプリント回路基板CPCB内のパワー管理回路150に伝達される。パワー管理回路150は、ディスプレイ駆動や特性値センシングに必要な駆動電圧を、フレキシブルプリント回路FPC又はフレキシブルフラットケーブルFFCを介して、ソースプリント基板SPCBに伝達する。ソースプリント回路基板SPCBに伝達された駆動電圧は、ソース駆動集積回路SDICを介して、ディスプレイパネル110内の特定のサブピクセルSPを発光又はセンシングするために供給される。
【0063】
この際、ディスプレイ装置100内のディスプレイパネル110に配列された各サブピクセルSPは、発光素子と、これを駆動するための駆動トランジスタなどの回路素子とで構成することができる。
【0064】
各サブピクセルSPを構成する回路素子の種類及び数は、提供機能及び設計方式等に応じて多様に定めることができる。
【0065】
図3は、本開示の実施形態によるディスプレイ装置におけるサブピクセルを構成する回路の一例を示す図である。
【0066】
図3を参照すると、本開示の実施形態によるディスプレイ装置100では、サブピクセルSPは、1つ以上のトランジスタとキャパシタとを含むことができ、発光素子が配置され得る。
【0067】
例えば、サブピクセルSPは、駆動トランジスタDRT、スイッチングトランジスタSWT、センシングトランジスタSENT、ストレージキャパシタCst、及び発光ダイオードEDを含むことができる。
【0068】
駆動トランジスタDRTは、第1のノードN1、第2のノードN2、及び第3のノードN3を有する。駆動トランジスタDRTの第1のノードN1は、スイッチングトランジスタSWTがターンオンされると、データラインDLを介して、データ駆動回路130からデータ電圧Vdataが印加されるゲートノードであり得る。
【0069】
駆動トランジスタDRTの第2のノードN2は、発光ダイオードEDのアノード電極と電気的に接続することができ、ソースノード又はドレインノードであり得る。
【0070】
駆動トランジスタDRTの第3のノードN3は、サブピクセル駆動電圧EVDDが印加される駆動電圧ラインDVLと電気的に接続され、ドレインノード又はソースノードであり得る。
【0071】
この際、ディスプレイ駆動期間には、駆動電圧ラインDVLで映像をティスプレイするのに必要なサブピクセル駆動電圧EVDDが供給され得、例えば、映像をティスプレイするのに必要なサブピクセル駆動電圧EVDDは、27Vであり得る。
【0072】
スイッチングトランジスタSWTは、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1と、データラインDLとの間に電気的に接続され、ゲートラインGLがゲートノードに接続されて、ゲートラインGLを介して供給される第1のスキャン信号SCAN1に応じて動作する。また、スイッチングトランジスタSWTがターンオンされる場合には、データラインDLを介して供給されるデータ電圧Vdataを、駆動トランジスタDRTのゲートノードに伝達することにより、駆動トランジスタDRTの動作を制御するようになる。
【0073】
センシングトランジスタSENTは、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2と基準電圧ラインRVLとの間に電気的に接続され、ゲートラインGLを介して供給される第2のスキャン信号SCAN2に応じて動作する。センシングトランジスタSENTがターンオンされると、基準電圧ラインRVLを介して供給される基準電圧Vrefが、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2に伝達される。
【0074】
即ち、スイッチングトランジスタSWTと、センシングトランジスタSENTとを制御することにより、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1電圧と、第2のノードN2電圧とを制御し、これにより、発光ダイオードEDを駆動するための電流が供給できるようにする。
【0075】
このようなスイッチングトランジスタSWTとセンシングトランジスタSENTのゲートノードは、1つのゲートラインGLに一緒に接続されてもよく、異なるゲートラインGLに接続されてもよい。ここでは、スイッチングトランジスタSWTとセンシングトランジスタSENTとが、異なるゲートラインGLに接続された構造を例示的に示したものであり、この場合には、異なるゲートラインGLを介して伝達される第1のスキャン信号SCAN1と、第2のスキャン信号SCAN2とにより、スイッチングトランジスタSWTとセンシングトランジスタSENTとを独立に制御することができる。
【0076】
一方、スイッチングトランジスタSWTと、センシングトランジスタSENTとが、1つのゲートラインGLに接続された場合には、1つのゲートラインGLを介して伝達される第1のスキャン信号SCAN1又は第2のスキャン信号SCAN2によって、スイッチングトランジスタSWTとセンシングトランジスタSENTとを、同時に制御することができ、サブピクセルSPの開口率(aperture ratio)が増加され得る。
【0077】
一方、サブピクセルSPに配置されたトランジスタは、n型のトランジスタだけでなく、p型のトランジスタで構成されてもよく、ここでは、n型のトランジスタで構成された場合を例示している。
【0078】
ストレージキャパシタCstは、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1と第2のノードN2との間に電気的に接続され、1フレームの間、データ電圧Vdataを維持する。
【0079】
このようなストレージキャパシタCstは、駆動トランジスタDRTの種類に応じて、駆動トランジスタDRTの第1のノードN1と第3のノードN3との間に接続されてもよい。発光ダイオードEDのアノード電極は、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2と電気的に接続され、発光ダイオードEDのカソード電極に、ベース電圧EVSSが印加され得る。
【0080】
ここで、ベース電圧EVSSは、接地電圧であってもよく、接地電圧より高い又は低い電圧であってもよい。また、ベース電圧EVSSは、駆動状態に応じて可変であり、例えば、ディスプレイ駆動時点のベース電圧EVSSと、センシング駆動時点のベース電圧EVSSとが、異なるように設定されてもよい。
【0081】
スイッチングトランジスタSWTと、センシングトランジスタSENTとは、スキャン信号SCAN1、SCAN2を介して制御されるスキャントランジスタと言える。
【0082】
このようなサブピクセルSPの構造は、1つ以上のトランジスタをさらに含むか、場合によっては、1つ以上のキャパシタをさらに含むように構成され得る。
【0083】
本開示のディスプレイ装置100は、駆動トランジスタDRTの特性値、例えば、閾値電圧や移動度を効果的にセンシングするために、駆動トランジスタDRTの特性値センシング区間で、ストレージキャパシタCstに充電される電圧によって流れる電流を測定する方法を用いることができ、これを電流センシングという。
【0084】
即ち、駆動トランジスタDRTの特性値センシング区間で、ストレージキャパシタCstに充電された電圧によって流れる電流を測定することにより、サブピクセルSP内の駆動トランジスタDRTの特性値や特性値の変化を把握することができる。
【0085】
このとき、基準電圧ラインRVLは、基準電圧Vrefを伝達する役割だけでなく、サブピクセル内の駆動トランジスタDRTの特性値をセンシングするためのセンシングラインの役割もするため、基準電圧ラインRVLをセンシングライン又はセンシングチャネルと言える。
【0086】
より具体的に、駆動トランジスタDRTの特性値又は特性値の変化は、駆動トランジスタDRTのゲートノード電圧とソースノード電圧との差に対応することができる。
【0087】
このような駆動トランジスタDRTの特性値の補償は、外部の追加構成を利用せずに、サブピクセルSPの内部で、駆動トランジスタDRTの特性値をセンシングして補償する内部補償、又は、外部の補償回路を用いて駆動トランジスタDRTの特性値をセンシングして補償する外部補償で行うことができる。
【0088】
このとき、外部補償は、ディスプレイ装置100の出荷前に行われ、内部補償は、ディスプレイ装置100の出荷後に行われてもよいが、ディスプレイ装置100の出荷後でも、内部補償と外部補償が共に行われてもよい。
【0089】
図4は、本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、ゲート駆動回路がGIPタイプで具現されたディスプレイパネルを例示的に示す図である。
【0090】
図4を参照すると、本開示の実施形態によるディスプレイ装置100において、ディスプレイパネル110に映像を表示する表示領域A/Aに、2n本のゲートラインGL(1)~GL(2n)、nは自然数)が配置され得る。
【0091】
このとき、ゲート駆動回路120は、ディスプレイパネル110の表示領域A/Aの外周に相当する非表示領域に組み組まれて配置され、2n本のゲートラインGL(1)~GL(2n)と互いに対応する2n個のGIP回路(GIPC:GIP Circuit)を含むことができる。
【0092】
したがって、2n個のGIP回路GIPCは、2n本のゲートラインGL(1)~GL(2n)にスキャン信号SCANを出力することができる。
【0093】
このように、ゲート駆動回路120をGIPタイプで構成する場合、ゲート駆動の機能を有する別途の集積回路を設け、これをディスプレイパネル110にボンディングする必要がないので、集積回路の数を減らし、集積回路をディスプレイパネル110に接続する工程を省略することができる。さらに、ディスプレイパネル110において、集積回路をボンディングするベゼル領域のサイズを縮小することができる。
【0094】
2n個のGIP回路GIPCは、これらを互いに区別し、2n本のゲートラインGL(1)~GL(2n)との対応関係を識別するために、GIPC(1)、GIPC(2)・・・GIPC(2n)と記載され得る。
【0095】
ここでは、2n個のGIP回路GIPC(1)~GIPC(2n)が、表示領域A/Aの両側に分けられて配置される場合を示した。例えば、2n個のGIP回路GIPC(1)~GIPC(2n)のうち、奇数番目のGIP回路GIPC(1)、GIPC(3)・・・GIPC(2n-1)は、奇数番目のゲートラインGL(1)、GL(3)・・・GL(2n-1)を駆動することができる。2n個のGIP回路GIPC(1)~GIPC(2n)のうち、偶数番目のGIP回路GIPC(2)、GIPC(4)・・・GIPC(2n)は、偶数番目のゲートラインゲートラインGL(2)、GL(4)・・・GL(2n)を駆動することができる。
【0096】
これとは異なり、2n個のGIP回路GIPC(1)~GIPC(2n)が、表示領域A/Aの一方側にのみ配置されてもよい。
【0097】
ディスプレイパネル110の表示領域A/Aの外郭に該当する非表示領域には、スキャン信号SCANの生成及び出力に必要なゲートクロックを、ゲート駆動回路120に伝達するための複数のクロック信号ラインCLが配置され得る。
【0098】
図5は、本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、GIP回路の概略的な構成を示すブロック図である。
【0099】
図5を参照すると、本開示の実施形態によるディスプレイ装置100では、1つのGIP回路GIPCは、シフトレジスタ(Shift Register)122と、バッファ回路124とを含むことができる。
【0100】
GIP回路GIPCは、ゲートスタートパルスGSPに応じて、動作を開始し、ゲートクロックGCLKに応じて、スキャン信号SCANを出力する。GIP回路GIPCから出力されるスキャン信号SCANは、順次シフトされ、ゲートラインGLを介して順次供給される。
【0101】
バッファ回路124は、ゲート駆動状態に重要な2つのノードQ、QBが存在し、プルアップトランジスタTU及びプルダウントランジスタTDを含むことができる。ここで、プルアップトランジスタTUのゲートノードが、Qノードに対応し、プルダウントランジスタTDのゲートノードが、QBノードに対応することができる。
【0102】
シフトレジスタ122は、シフトロジック(Shift Logic)回路とも呼ばれ、ゲートクロックGCLKに同期して、スキャン信号SCANを生成するために使用され得る。
【0103】
シフトレジスタ122は、バッファ回路124がスキャン信号SCANを出力できるように、バッファ回路124に結合されるQノード及びQBノードを制御することができ、そのために、複数のトランジスタを含むことができる。
【0104】
シフトレジスタ122は、スキャン信号SCANを発生し始めて、ゲートクロックGCLKに応じて、シフトレジスタ122の出力が順次ターンオンされる。すなわち、ゲートクロックGCLKを用いて、シフトレジスタ122の出力時間を制御することにより、順次にゲートラインGLのオン/オフを決定するロジック状態を、バッファ回路124に伝達することができる。
【0105】
このようなシフトレジスタ122に応じて、バッファ回路124のQノードとQBノードのそれぞれの電圧状態が変わり得る。これにより、バッファ回路124は、当該ゲートラインGLをターンオンするための電圧(例えば、ハイレベル電圧又はローレベル電圧に対応し、一例として、ハイゲートレベル電圧VGHを有するクロック信号であり得る)を、当該ゲートラインGLに出力するか、又は当該ゲートラインGLをターンオフするための電圧(例えば、ローレベル電圧又はハイレベル電圧に対応し、一例として、ゲートローレベル電圧VGLを有するベース電圧VSSであり得る)を当該ゲートラインGLに出力できる。
【0106】
一方、1つのGIP回路GIPCは、シフトレジスタ122及びバッファ回路124に加えて、レベルシフタ(Level Shifter)をさらに含み得る。
【0107】
このとき、GIP回路GIPCを構成するシフトレジスタ122とバッファ回路124とは、様々な構造で接続できる。
【0108】
図6は、本開示の実施形態によるゲート駆動回路を構成する複数のステージ回路の構成を示す図である。
【0109】
図6を参照すると、本明細書の別の実施形態によるゲート駆動回路120は、第1~第kのステージ回路ST(1)~ST(k)(kは、正の整数)、ゲート駆動電圧ライン131、クロック信号ライン132、ラインセンシング準備信号ライン133、リセット信号ライン134を含む。
【0110】
また、ゲート駆動回路120は、第1のステージ回路ST(1)の前段に配置される前段ダミーステージ回路DST1、及び、第kのステージ回路ST(k)の後段に配置される後段ダミーステージ回路DST2をさらに含み得る。
【0111】
ゲート駆動電圧ライン131は、パワー管理回路150から供給される高電位ゲート電圧GVDD及び低電位ゲート電圧GVSSを、第1~第kのステージ回路ST(1)~ST(k)、前段ダミーステージ回路DST1、後段ダミーステージ回路DST2にそれぞれ供給する。
【0112】
ゲート駆動電圧ライン131は、異なる電圧レベルを有する複数の高電位ゲート電圧を供給する複数の高電位ゲート電圧ラインと、異なる電圧レベルを有する複数の低電位ゲート電圧を供給する複数の低電位ゲート電圧ラインとを含むことができる。
【0113】
例えば、ゲート駆動電圧ライン131は、互いに異なる電圧レベルを有する第1の高電位ゲート電圧GVDD1、第2の高電位ゲート電圧GVDD2、第3の高電位ゲート電圧GVDD3をそれぞれ供給する3つの高電位ゲート電圧ライン、及び、異なる電圧レベルを有する第1の低電位ゲート電圧GVSS1、第2の低電位ゲート電圧GVSS2、第3の低電位ゲート電圧GVSS3をそれぞれ供給する3つの低電位ゲート電圧ラインを含むことができる。しかしながら、これは、単なる例示であり、ゲート駆動電圧ライン131に含まれるラインの数は、実施形態に応じて変わり得る。
【0114】
クロック信号ライン132は、タイミングコントローラ140から供給される複数のクロック信号CLKs、例えば、キャリークロック信号又はスキャンクロック信号を、第1~第kのステージ回路ST(1)~ST(k)、前段ダミーステージ回路DST1、後段ダミーステージ回路DST2にそれぞれ供給する。
【0115】
ラインセンシング準備信号ライン133は、タイミングコントローラ140から供給されるラインセンシング準備信号LSPを、第1~第kのステージ回路ST(1)~ST(k)に供給する。選択的に、ラインセンシング準備信号ライン133は、前段ダミーステージ回路DST1にさらに接続できる。
【0116】
リセット信号ライン134は、タイミングコントローラ140から供給されるリセット信号RESETを、第1~第kのステージ回路ST(1)~ST(k)、前段ダミーステージ回路DST1、後段ダミーステージ回路DST2にそれぞれ供給する。
【0117】
パネルオン信号ライン135は、タイミングコントローラ140から供給されるパネルオン信号POSを、第1~第kのステージ回路ST(1)~ST(k)、前段ダミーステージ回路DST1、後段ダミーステージ回路DST2にそれぞれ供給する。
【0118】
また、ここに示されているライン131、132、133、134に加えて、他の信号を供給するためのラインが、第1~第kのステージ回路ST(1)~ST(k)、前段ダミーステージ回路DST1、後段ダミーステージ回路DST2とさらに接続できる。例えば、前段ダミーステージ回路DST1に、ゲートスタートパルスGSPを供給するためのラインが、前段ダミーステージ回路DST1とさらに接続できる。
【0119】
前段ダミーステージ回路DST1は、タイミングコントローラ140から供給されるゲートスタートパルスGSPの入力に応答して、前段キャリー信号Cを出力する。
【0120】
前段キャリー信号Cは、第1~第kのステージ回路ST(1)~ST(k)のうちいずれかに供給され得る。
【0121】
後段ダミーステージ回路DST2は、後段キャリー信号Cを出力する。後段キャリー信号Cは、第1~第kのステージ回路ST(1)~ST(k)のうちいずれかに供給され得る。
【0122】
第1~第kのステージ回路ST(1)~ST(k)は、互いに階段式で又は従属的に(cascaded)接続されてもよい。
【0123】
第1~第kのステージ回路ST(1)~ST(k)はそれぞれ、j個(jは、正の整数)のスキャン信号SCAN及び1つのキャリー信号Cを出力する。すなわち、任意のステージ回路は、第1~第jのスキャン信号及び1つのキャリー信号Cを出力する。
【0124】
例えば、各ステージ回路は、4つのスキャン信号SCAN及び1つのキャリー信号Cを出力する。例えば、第1のステージ回路ST(1)は、第1のスキャン信号SCAN(1)、第2のスキャン信号SCAN(2)、第3のスキャン信号SCAN(3)、第4のスキャン信号SCAN(4)及び第1のキャリー信号C(1)を出力し、第2のステージ回路ST(2)は、第5のスキャン信号SCAN(5)、第6のスキャン信号SCAN(6)、第7のスキャン信号SCAN(7)、第8のスキャン信号SCAN(8)、及び第2のキャリー信号C(2)を出力する。したがって、本実施形態では、jは、4である。
【0125】
第1~第kのステージ回路ST(1)~ST(k)が出力するスキャン信号の数は、ディスプレイパネル110に配置されるゲートライン15の数(n)と一致する。前述のように、各ステージ回路は、j個のスキャン信号を出力する。したがって、j×k=nの関係式が成立する。
【0126】
例えば、j=4の場合、ステージ回路の数(k)は、ゲートラインGLの数(n)の1/4である。ただし、各ステージ回路が出力するスキャン信号の数は、これに限定されない。すなわち、本開示の実施形態では、各ステージ回路は、1個、2個、又は3個のスキャン信号を出力してもよく、5個以上のスキャン信号を出力してもよい。各ステージ回路が出力するスキャン信号の数によって、ステージ回路の数も変わり得る。
【0127】
第1~第kのステージ回路ST(1)~ST(k)が出力するスキャン信号SCANは、駆動トランジスタDRTの閾値電圧をセンシングするためのスキャン信号であってもよく、映像表示用のゲート信号であってもよい。また、第1~第kのステージ回路ST(1)~ST(k)が出力するキャリー信号Cはそれぞれ、異なるステージ回路に供給されてもよい。ここで、任意のステージ回路が、前段ステージ回路から供給されるキャリー信号は、前段キャリー信号と称され、後段ステージ回路から供給されるキャリー信号は、後段キャリー信号と称される。
【0128】
図7は、本開示の実施形態によるディスプレイ駆動回路において、ゲート駆動回路を構成するゲート駆動集積回路を示す図である。
【0129】
図7を参照すると、本開示の実施形態によるゲート駆動集積回路GDICは、Mノード、Qノード、QBノードを含み、ライン選択部502、Qノード制御部504、Qノード安定化部506、インバータ部508、QBノード安定化部510、キャリー信号出力部512、スキャン信号出力部514を含む。
【0130】
ライン選択部502は、ラインセンシング準備信号LSPの入力に応答して、前段のキャリー信号C(k-2)に基づいてMノードを充電する。また、ライン選択部502は、リセット信号RESETの入力に応答して、Mノードの充電電圧に基づいて、Qノードを第1の高電位ゲート電圧GVDD1のレベルに充電する。また、ライン選択部502は、パネルオン信号POSの入力に応答して、Qノードを第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに放電又はリセットする。
【0131】
ライン選択部502は、第1~第7のトランジスタT11~T17と、プリチャージキャパシタCAとを含む。
【0132】
第1のトランジスタT11及び第2のトランジスタT12は、第1の高電位ゲート電圧GVDD1を伝達する第1の高電位ゲート電圧ラインとMノードとの間に接続される。また、第1のトランジスタT11と第2のトランジスタT12は、互いに直列に接続されている。
【0133】
第1のトランジスタT11は、ラインセンシング準備信号LSPの入力に応答して、前段キャリー信号C(k-2)を第1の接続ノードNC1に出力する。
【0134】
第2のトランジスタT12は、ラインセンシング準備信号LSPの入力に応答して、第1の接続ノードNC1をMノードに電気的に接続する。例えば、ハイ電圧のラインセンシング準備信号LSPが、第1のトランジスタT11及び第2のトランジスタT12に入力されると、第1のトランジスタT11及び第2のトランジスタT12は、同時にターンオンされ、Mノードが、第1の高電位ゲート電圧GVDD1のレベルに充電される。
【0135】
第3のトランジスタT13は、Mノードの電圧レベルがハイレベルのときに、ターンオンされ、第1の高電位ゲート電圧GVDD1を、第1の接続ノードNC1に供給する。第1の接続ノードNC1に第1の高電位ゲート電圧GVDD1が供給されると、第1のトランジスタT11のゲート電圧と第1の接続ノードNC1との間の電圧差が増加する。
【0136】
従って、第1のトランジスタT11のゲートノードに、ローレベルのラインセンシング準備信号LSPが入力されて、第1のトランジスタT11がターンオフされると、第1のトランジスタT11のゲート電圧と第1の接続ノードNC1との間の電圧差により、第1のトランジスタT11が、完全にターンオフ状態に維持できる。これにより、第1のトランジスタT11の電流リーク、これによるMノードの電圧降下が防止され、Mノードの電圧が安定的に維持できる。
【0137】
プリチャージキャパシタCAは、第1の高電位ゲート電圧GVDD1を伝達する第1の高電位ゲート電圧ラインとMノードとの間に接続され、第1の高電位ゲート電圧GVDD1とMノードに充電された電圧との差を記憶する。
【0138】
第1のトランジスタT11、第2のトランジスタT12、第3のトランジスタT13が、ターンオンされると、プリチャージキャパシタCAは、前段キャリー信号C(k-2)のハイ電圧を記憶する。第1のトランジスタT11、第2のトランジスタT12、及び第3のトランジスタT13が、ターンオフされると、プリチャージキャパシタCAは、記憶された電圧にMノードの電圧を一定の時間維持する。
【0139】
第4のトランジスタT14及び第5のトランジスタT15は、第1の高電位ゲート電圧GVDD1を伝達する第1の高電位ゲート電圧ラインと、Qノードとの間に接続される。第4のトランジスタT14と第5のトランジスタT15とは、互いに直列に接続されている。
【0140】
第4のトランジスタT14及び第5のトランジスタT15は、Mノードの電圧及びリセット信号RESETの入力に応答して、Qノードを第1の高電位ゲート電圧GVDD1に充電する。
【0141】
第4のトランジスタT14は、Mノードの電圧がハイレベルのときに、ターンオンされ、第1の高電位ゲート電圧GVDD1を、第4のトランジスタT14及び第5のトランジスタT15の共有ノードに伝達する。
【0142】
第5のトランジスタT15は、ハイレベルのリセット信号RESETによってターンオンされ、共有ノードの電圧をQノードに供給する。したがって、第4のトランジスタT14と第5のトランジスタT15とが、同時にターンオンされると、Qノードは、第1の高電位ゲート電圧GVDD1に充電される。
【0143】
第6のトランジスタT16及び第7のトランジスタT17は、Qノードと第3の低電位ゲート電圧GVSS3を伝達する第3の低電位ゲート電圧ラインとの間に接続される。第6のトランジスタT16と第7のトランジスタT17とは、互いに直列に接続されている。
【0144】
第6のトランジスタT16及び第7のトランジスタT17は、パネルオン信号POSの入力に応答して、Qノードを第3の低電位ゲート電圧GVSS3に放電させる。Qノードが、第3の低電位ゲート電圧GVSS3に放電されることは、Qノードがリセットされるのと表現できる。
【0145】
第7のトランジスタT17は、ハイレベルのパネルオン信号POSの入力によってターンオンされ、QHノードに第3の低電位ゲート電圧GVSS3を供給する。
【0146】
第6のトランジスタT16は、ハイレベルのパネルオン信号POSの入力によってターンオンされ、QノードとQHノードとを電気的に接続する。したがって、第6のトランジスタT16と第7のトランジスタT17とが、同時にターンオンされると、Qノードは、第3の低電位ゲート電圧GVSS3に放電又はリセットされる。
【0147】
Qノード制御部504は、前段キャリー信号C(k-2)の入力に応答して、Qノードを第1の高電位ゲート電圧GVDD1のレベルに充電し、後段キャリー信号C(k+2)の入力に応答して、Qノードを第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに放電する。
【0148】
Qノード制御部504は、第1~第8のトランジスタT21~T28を含む。
【0149】
第1のトランジスタT21及び第2のトランジスタT22は、第1の高電位ゲート電圧GVDD1を伝達する第1の高電位ゲート電圧ラインと、Qノードとの間に接続される。第1のトランジスタT21と第2のトランジスタT22とは、互いに直列に接続されている。
【0150】
第1のトランジスタT21及び第2のトランジスタT22は、前段キャリー信号C(k-2)の入力に応答して、Qノードを第1の高電位ゲート電圧GVDD1のレベルに充電する。
【0151】
第1のトランジスタT21は、前段キャリー信号C(k-2)の入力によってターンオンされ、第2の接続ノードNC2に第1の高電位ゲート電圧GVDD1を供給する。
【0152】
第2のトランジスタT22は、前段キャリー信号C(k-2)の入力によってターンオンされ、第2の接続ノードNC2とQノードとを電気的に接続する。したがって、第1のトランジスタT21と第2のトランジスタT22とが、同時にターンオンされると、第1の高電位ゲート電圧GVDD1が、Qノードに供給される。
【0153】
第5のトランジスタT25及び第6のトランジスタT26は、第3の高電位ゲート電圧GVDD3を伝達する第3の高電位ゲート電圧ラインに接続される。第5のトランジスタT25及び第6のトランジスタT26は、第3の高電位ゲート電圧GVDD3に応答して、第2の接続ノードNC2に第3の高電位ゲート電圧GVDD3を供給する。
【0154】
第5のトランジスタT25及び第6のトランジスタT26は、第3の高電位ゲート電圧GVDD3によって同時にターンオンされ、第2の接続ノードNC2に第3の高電位ゲート電圧GVDD3を常時供給することにより、第1のトランジスタT21のゲート電圧と、第2の接続ノードNC2との間の電圧差が増加する。したがって、第1のトランジスタT21のゲートノードに、ローレベルの前段キャリー信号C(k-2)が入力され、第1のトランジスタT21がターンオフされると、第1のトランジスタT21のゲート電圧と、第2の接続ノードNC2との電圧差により、第1のトランジスタT21が、完全にターンオフ状態に維持できる。
【0155】
これにより、第1のトランジスタT21の電流リーク及びそれに伴うQノードの電圧降下が防止され、Qノードの電圧を安定に維持することができる。
【0156】
例えば、第1のトランジスタT21の閾値電圧が、負極性(-)のとき、第1のトランジスタT21のゲートソース電圧Vgsは、ドレイン電極に供給される第3の高電位ゲート電圧GVDD3によって負極性(-)に保たれる。
【0157】
従って、第1のトランジスタT21のゲートノードにローレベルの前段キャリー信号C(k-2)が入力され、第1のトランジスタT21がターンオフされると、第1のトランジスタT21が完全にターンオフ状態に保たれ、リーク電流の発生が防止される。
【0158】
ここで、第3の高電位ゲート電圧GVDD3は、第1の高電位ゲート電圧GVDD1より低い電圧レベルに設定される。
【0159】
第3のトランジスタT23及び第4のトランジスタT24は、Qノードと、第3の低電位ゲート電圧GVSS3を伝達する第3の低電位ゲート電圧ラインとの間に接続される。第3のトランジスタT23と第4のトランジスタT24とは、互いに直列に接続されている。
【0160】
第3のトランジスタT23及び第4のトランジスタT24は、後段キャリー信号C(k+2)の入力に応答して、Qノード及びQHノードを第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに放電させる。
【0161】
第4のトランジスタT24は、後段キャリー信号C(k+2)の入力によってターンオンされ、QHノードを第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに放電させる。第3のトランジスタT23は、後段キャリー信号C(k+2)の入力によってターンオンされ、QノードとQHノードとを電気的に接続する。したがって、第3のトランジスタT23及び第4のトランジスタT24が、同時にターンオンされると、Qノード及びQHノードがそれぞれ、第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに放電又はリセットされる。
【0162】
第7のトランジスタT27及び第8のトランジスタT28は、第1の高電位ゲート電圧GVDD1を伝達する第1の高電位ゲート電圧ラインとQノードとの間、及び第1の高電位ゲート電圧GVDD1を伝達する第1の高電位ゲート電圧ラインとQHノードとの間に接続される。第7のトランジスタT27と第8のトランジスタT28とは、互いに直列に接続されている。
【0163】
第7のトランジスタT27及び第8のトランジスタT28は、Qノードの電圧に応答して、第1の高電位ゲート電圧GVDD1をQHノードに供給する。第7のトランジスタT27は、Qノードの電圧がハイレベルのときに、ターンオンされ、第1の高電位ゲート電圧GVDD1を、第7のトランジスタT27及び第8のトランジスタT28の共有ノードに供給する。
【0164】
第8のトランジスタT28は、Qノードの電圧がハイレベルのときに、ターンオンされ、共有ノードとQHノードとを電気的に接続する。したがって、第7のトランジスタT27及び第8のトランジスタT28は、Qノードの電圧がハイレベルのときに、同時にターンオンされ、第1の高電位ゲート電圧GVDD1をQHノードに供給する。
【0165】
QHノードに第1の高電位ゲート電圧GVDD1が供給されると、第3のトランジスタT23のゲートノードと、QHノードとの間の電圧差が増加する。したがって、第3のトランジスタT23のゲートノードに、ローレベルの後段キャリー信号C(k+2)が入力され、第3のトランジスタT23がターンオフされるとき、第3のトランジスタT23のゲート電圧とQHノードとの間の電圧差により、第3のトランジスタT23が、完全にターンオフ状態に維持できる。これにより、第3のトランジスタT23の電流リーク及びそれに伴うQノードの電圧降下が防止され、Qノードの電圧を安定に維持することができる。
【0166】
Qノード安定化部506は、QBノードの電圧に応答して、Qノード及びQHノードを、第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに放電させる。Qノード安定化部506は、第1のトランジスタT31及び第2のトランジスタT32を含む。第1のトランジスタT31及び第2のトランジスタT32は、Qノードと第3の低電位ゲート電圧GVSS3を伝達する第3の低電位ゲート電圧ラインとの間に接続される。第1のトランジスタT31と第2のトランジスタT32とは、互いに直列に接続されている。
【0167】
第1のトランジスタT31及び第2のトランジスタT32は、QBノードの電圧に応答して、Qノード及びQHノードを第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに放電させる。第2のトランジスタT32は、QBノードの電圧がハイレベルのときに、ターンオンされ、第1のトランジスタT31及び第2のトランジスタT32の共有ノードに、第3の低電位ゲート電圧GVSS3を供給する。
【0168】
第1のトランジスタT31は、QBノードの電圧がハイレベルのときに、ターンオンされ、QノードとQHノードとを電気的に接続する。したがって、第1のトランジスタT31及び第2のトランジスタT32が、QBノードの電圧に応答して、同時にターンオンされると、Qノード及びQHノードはそれぞれ、第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに放電又はリセットされる。
【0169】
インバータ部508は、Qノードの電圧レベルに応じてQBノードの電圧レベルを変更する。インバータ部508は、第1~第5のトランジスタT41~T45を含む。
【0170】
第2のトランジスタT42及び第3のトランジスタT43は、第2の高電位ゲート電圧GVDD2を伝達する第2の高電位ゲート電圧ラインと第3の接続ノードNC3との間に接続される。第2のトランジスタT42と第3のトランジスタT43とは、互いに直列に接続されている。
【0171】
第2のトランジスタT42及び第3のトランジスタT43は、第2の高電位ゲート電圧GVDD2に応答して、第3の接続ノードNC3に第2の高電位ゲート電圧GVDD2を供給する。第2のトランジスタT42は、第2の高電位ゲート電圧GVDD2によってターンオンされ、第2の高電位ゲート電圧GVDD2を、第2のトランジスタT42及び第3のトランジスタT43の共有ノードに供給する。
【0172】
第1のトランジスタT43は、第2の高電位ゲート電圧GVDD2によってターンオンされ、第2のトランジスタT42及び第3のトランジスタT43の共有ノードと第3の接続ノードNC3を電気的に接続する。したがって、第2のトランジスタT42及び第3のトランジスタT43が、第2の高電位ゲート電圧GVDD2によって同時にターンオンされると、第3の接続ノードNC3が、第2の高電位ゲート電圧GVDD2のレベルに充電される。
【0173】
第4のトランジスタT44は、第3の接続ノードNC3と第2の低電位ゲート電圧GVSS2を伝達する第2の低電位ゲート電圧ラインとの間に接続される。
【0174】
第4のトランジスタT44は、Qノードの電圧に応答して、第2の低電位ゲート電圧GVSS2を、第3の接続ノードNC3に供給する。第4のトランジスタT44は、Qノードの電圧がハイレベルのときに、ターンオンされ、第3の接続ノードNC3を、第2の低電位ゲート電圧GVSS2に放電又はリセットする。
【0175】
第1のトランジスタT41は、第2の高電位ゲート電圧GVDD2を伝達する第2の高電位ゲート電圧ラインとQBノードとの間に接続される。
【0176】
第1のトランジスタT41は、第3の接続ノードNC3の電圧に応答して、QBノードに第2の高電位ゲート電圧GVDD2を供給する。第1のトランジスタT41は、第3の接続ノードNC3の電圧がハイレベルのときに、ターンオンされ、QBノードを第2の高電位ゲート電圧GVDD2のレベルに充電する。
【0177】
第5のトランジスタT45は、QBノードと第3の低電位ゲート電圧GVSS3を伝達する第3の低電位ゲート電圧ラインとの間に接続される。
【0178】
第5のトランジスタT45は、Qノードの電圧に応答して、QBノードに第3の低電位ゲート電圧GVSS3を供給する。第5のトランジスタT45は、Qノードの電圧がハイレベルのときに、ターンオンされ、QBノードを第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに放電又はリセットする。
【0179】
QBノード安定化部510は、後段キャリー信号C(k-2)の入力、リセット信号RESETの入力及びMノードの充電電圧に応答して、QBノードを第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに放電させる。QBノード安定化部510は、第1~第3のトランジスタT51~T53を含む。
【0180】
第1のトランジスタT51は、QBノードと第3の低電位ゲート電圧GVSS3を伝達する第3の低電位ゲート電圧ラインとの間に接続される。
【0181】
第1のトランジスタT51は、後段キャリー信号C(k-2)の入力に応答、QBノードに第3の低電位ゲート電圧GVSS3を供給する。
【0182】
第2のトランジスタT52及び第3のトランジスタT53は、QBノードと第3の低電位ゲート電圧GVSS3を伝達する第3の低電位ゲート電圧ラインとの間に接続される。第2のトランジスタT52と第3のトランジスタT53とは、互いに直列に接続されている。
【0183】
第2のトランジスタT52及び第3のトランジスタT53は、リセット信号RESETの入力及びMノードの充電電圧に応答して、QBノードを第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに放電させる。
【0184】
第3のトランジスタT53は、Mノードの電圧がハイレベルのときに、ターンオンされ、第2のトランジスタT52及び第3のトランジスタT53の共有ノードに、第3の低電位ゲート電圧GVSS3を供給する。
【0185】
第2のトランジスタT52は、リセット信号RESETの入力によってターンオンされ、第2のトランジスタT52と第3のトランジスタT53の共有ノードとQBノードとを電気的に接続する。したがって、Mノードの電圧がハイレベルの状態で、リセット信号RESETが入力されると、第2のトランジスタT52と第3のトランジスタT53が同時に、ターンオンされ、QBノードが、第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに放電又はリセットされる。
【0186】
キャリー信号出力部512は、Qノードの電圧レベル又はQBノードの電圧レベルに応じて、キャリークロック信号CRCLK(k)の電圧レベル又は第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに基づいて、キャリー信号C(k)を出力する。
【0187】
キャリー信号出力部512は、第1のトランジスタT61、第2のトランジスタT62、ブーストキャパシタCCを含む。
【0188】
第1のトランジスタT61は、キャリークロック信号CRCLK(k)を伝達するクロック信号ラインと、第1の出力ノードNO1との間に接続される。第1のトランジスタT61のゲートノードとソースノードとの間には、ブーストキャパシタCCが接続される。
【0189】
第1のトランジスタT61は、Qノードの電圧に応答して、キャリークロック信号CRCLK(k)に基づいて、第1の出力ノードNO1を介して、ハイレベルのキャリー信号C(k)を出力する。第1のトランジスタT61は、Qノードの電圧がハイレベルのとき、ターンオンされ、ハイレベルのキャリークロック信号CRCLK(k)を、第1の出力ノードNO1に供給する。これにより、ハイレベルのキャリー信号C(k)が出力される。
【0190】
キャリー信号C(k)が出力されると、ブーストキャパシタCCは、ハイレベルのキャリークロック信号CRCLK(k)に同期して、Qノードの電圧を第1の高電位ゲート電圧GVDD1のレベルより高いブースト電圧レベルまでブートストラップする。Qノードの電圧がブートストラップされると、ハイレベルのキャリークロック信号CRCLK(k)が、急速にかつ歪むことなく、キャリー信号C(k)に出力され得る。
【0191】
第2のトランジスタT62は、第1の出力ノードNO1と第3の低電位ゲート電圧GVSS3を伝達する第3の低電位ゲート電圧ラインとの間に接続される。
【0192】
第2のトランジスタT62は、QBノードの電圧に応答して、第3の低電位ゲート電圧GVSS3に基づいて、第1の出力ノードNO1を介して、ローレベルのキャリー信号C(k)を出力する。第2のトランジスタT62は、QBノードの電圧がハイレベルのときに、ターンオンされ、第3の低電位電圧GVSS3を第1の出力ノードNO1に供給する。これにより、ローレベルのキャリー信号C(k)が出力される。
【0193】
スキャン信号出力部514は、Qノードの電圧レベル又はQBノードの電圧レベルに応じて、複数のスキャンクロック信号SCCLK(i)、SCCLK(i+1)、SCCLK(i+2)、SCCLK(i+3)の電圧レベル又は第1の低電位ゲート電圧GVSS1のレベルに基づいて、複数のスキャン信号SCAN(i)、SCAN(i+1)、SCAN(i+2)、SCAN(i+3)を出力する(iは、正の整数)。
【0194】
スキャン信号出力部514は、第1~第8のトランジスタT71~T78、ブーストキャパシタCS1、CS2、CS3、CS4を含む。
【0195】
第1のトランジスタT71、第3のトランジスタT73、第5のトランジスタT75、第7のトランジスタT77はそれぞれ、スキャンクロック信号SCCLK(i)、SCCLK(i+1)、SCCLK(i+2)、SCCLK(i+3)を伝達するクロック信号ラインと、第2~第5の出力ノードNO2~NO5との間に接続される。
【0196】
第1のトランジスタT71、第3のトランジスタT73、第5のトランジスタT75、第7のトランジスタT77のゲートノードとソースノードとの間には、それぞれブーストキャパシタCS1、CS2、CS3、CS4が接続される。
【0197】
第1のトランジスタT71、第3のトランジスタT73、第5のトランジスタT75、第7のトランジスタT77はそれぞれ、Qノードの電圧に応じて、スキャンクロック信号SCCLK(i)、SCCLK(i+1)、SCCLK(i+2)、SCCLK(i+3)に基づいて、第2の出力ノードNO2、第3の出力ノードNO3、第4の出力ノードNO4、第5の出力ノードNO5を介して、ハイレベルのスキャン信号SCAN(i)、SCAN(i+1)、SCAN(i+2)、SCAN(i+3)を出力する。
【0198】
第1のトランジスタT71、第3のトランジスタT73、第5のトランジスタT75、第7のトランジスタT77は、Qノードの電圧がハイレベルのとき、ターンオンされ、ハイレベルのスキャンクロック信号SCCLK(i)、SCCLK(i+1)、SCCLK(i+2)、SCCLK(i+3)を、第2の出力ノードNO2、第3の出力ノードNO3、第4の出力ノードNO4、第5の出力ノードNO5にそれぞれ供給する。これにより、ハイレベルのスキャン信号SCAN(i)、SCAN(i+1)、SCAN(i+2)、SCAN(i+3)がそれぞれ出力される。
【0199】
第1のトランジスタT71、第3のトランジスタT73、第5のトランジスタT75、第7のトランジスタT77はそれぞれプルアップトランジスタに対応する。
【0200】
スキャン信号SCAN(i)、SCAN(i+1)、SCAN(i+2)、SCAN(i+3)が出力されると、ブーストキャパシタCS1、CS2、CS3、CS4は、ハイレベルのスキャンクロック信号SCCLK(i)、SCCLK(i+1)、SCCLK(i+2)、SCCLK(i+3)に同期して、Qノードの電圧を第1の高電位ゲート電圧GVDD1のレベルより高いブースト電圧レベルまでブートストラップ又は増加させる。Qノードの電圧がブートストラップされると、ハイレベルのスキャンクロック信号SCCLK(i)、SCCLK(i+1)、SCCLK(i+2)、SCCLK(i+3)が急速にかつ歪めることなく、スキャン信号SCAN(i)、SCAN(i+1)、SCAN(i+2)、SCAN(i+3)に出力できる。
【0201】
第2のトランジスタT72、第4のトランジスタT74、第6のトランジスタT76、第8のトランジスタT78は、QBノードの電圧に応答して、第1の低電位ゲート電圧GVSS1に基づいて、第2の出力ノードNO2、第3の出力ノードNO3、第4の出力ノードNO4、第5の出力ノードNO5を介して、ローレベルのスキャン信号SCAN(i)、SCAN(i+1)、SCAN(i+2)、SCAN(i+3)をそれぞれ出力する。
【0202】
第2のトランジスタT72、第4のトランジスタT74、第6のトランジスタT76、第8のトランジスタT78は、QBノードの電圧がハイレベルのとき、ターンオンされ、第1の低電位ゲート電圧GVSS1を、第2の出力ノードNO2、第3の出力ノードNO3、第4の出力ノードNO4、第5の出力ノードNO5にそれぞれ供給する。これにより、ローレベルのスキャン信号SCAN(i)、SCAN(i+1)、SCAN(i+2)、SCAN(i+3)が出力される。
【0203】
第2のトランジスタT72、第4のトランジスタT74、第6のトランジスタT76、第8のトランジスタT78はそれぞれ、プルダウントランジスタに対応する。
【0204】
ここでは、各ステージ回路に、異なるレベルに設定される3つの高電位ゲート電圧GVDD1、GVDD2、GVDD3と、異なるレベルに設定される3つの低電位ゲート電圧GVSS1、GVSS2、GVSS3が供給される場合を示している。例えば、第1の高電位ゲート電圧GVDD1は20V、第2の高電位ゲート電圧GVDD2は16V、第3の高電位ゲート電圧GVDD3は14Vに設定され、第1の低電位ゲート電圧GVSS1は-6V、第2の低電位ゲート電圧GVSS2は-10V、第3の低電位ゲート電圧GVSS3は-12Vに設定され得る。これらの数値は、単なる例示であり、高電位ゲート電圧及び低電位ゲート電圧のレベルは、実施形態によって異なるように設定できる。
【0205】
一方、ゲート駆動集積回路GDICは、複数のトランジスタで構成されているため、その中で最も劣化の大きいトランジスタによって、ゲート駆動集積回路GDICの劣化及び寿命が決定され得る。
【0206】
一般的に、ゲート駆動集積回路GDICは、Qノードの安定化動作が重要な役割を果たすが、これにより、Qノード安定化部506を構成するトランジスタT31、T32に加わるストレスが、相対的に大きいと言える。
【0207】
従って、ゲート駆動集積回路GDICの寿命を延ばすために、ディスプレイ装置100の駆動時間に応じて、Qノード安定化部506を構成するトランジスタT31、T32の劣化をセンシングし、これを補償する構造が好ましい。
【0208】
図8は、本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、ゲート駆動回路の劣化をセンシングして補償する構造を例示的に示す図である。
【0209】
図8を参照すると、本開示の実施形態によるディスプレイ装置100において、ゲート駆動回路120を構成する複数のゲート駆動集積回路GDICのうち少なくとも1つ以上のゲート駆動集積回路GDICにフィードバック回路516を含まれ得る。
【0210】
従って、フィードバック回路516が備えられたゲート駆動集積回路を、フィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)と呼び、フィードバック回路516が備えられていないゲート駆動集積回路を、通常のゲート駆動集積回路と呼ぶこともできる。
【0211】
フィードバック回路516は、QBノードにゲートノードが接続される少なくとも1つ以上のフィードバックトランジスタFT1、FT2、FT3を含むことができる。ここでは、フィードバック回路516が、3つのフィードバックトランジスタFT1、FT2、FT3からなり、キャリー信号出力部512の後段に接続された場合を例示している(スキャン信号出力部514は省略した)。
【0212】
フィードバックトランジスタFT1、FT2、FT3のゲートノードは、フィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)のQBノードに接続され、フィードバックトランジスタFT1、FT2、FT3のドレインノードは、第1の低電位ゲート電圧GVSS1に接続される。また、フィードバックトランジスタFT1、FT2、FT3のソースノードは、1つに連結されて、フィードバックラインに連結される。
【0213】
これにより、高電位ゲート電圧補償回路152は、フィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)に構成されたフィードバック回路516を介して、フィードバック電圧GVDD_FBを入力され、複数のゲート駆動集積回路GDICに印加する補償用高電位ゲート電圧PGVDDを生成する。補償用高電位ゲート電圧PGVDDは、フィードバック回路516が組み込まれたフィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)と、フィードバック回路516が組み込まれていないゲート駆動集積回路GDICの両方に印加され得る。
【0214】
フィードバック電圧GVDD_FBは、フィードバックトランジスタFT1、FT2、FT3のソースノード電圧であり得る。
【0215】
この際、高電位ゲート電圧補償回路152で生成される補償用高電位ゲート電圧PGVDDは、Qノード安定化部506を構成するトランジスタT31、T32のゲートソース電圧を下げて、ストレスを緩和できるように、インバータ部508を構成するトランジスタT41、T42、T43、T44の駆動電圧に対応する第2の高電位ゲート電圧GVDD2に印加することが有効的である。
【0216】
高電位ゲート電圧補償回路152は、パワー管理回路150内に位置することができる。
【0217】
高電位ゲート電圧補償回路152は、フィードバック電圧GVDD_FBが、非反転入力端子(+)に印加されるアンプAMP、アンプAMPの反転入力端子(-)に接続され、基準電圧Vrefを伝達する基準抵抗Rref、アンプAMPの非反転入力端子(+)に接続され、少なくとも1つの設定電圧V1、V2を伝達する少なくとも1つの設定抵抗R1、R2、及びアンプAMPの反転入力端子(-)と出力端子との間に接続されたフィードバック抵抗Rfbを含むことができる。
【0218】
これにより、高電位ゲート電圧補償回路152は、フィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)のフィードバック回路516から伝達されるフィードバック電圧GVDD_FBに連動され、複数のゲート駆動集積回路GDICに印加される補償用高電位駆動電圧PGVDDのレベルを制御することができる。
【0219】
このとき、基準抵抗Rref、設定抵抗R1、R2、及びフィードバック抵抗Rfbの値は、非反転入力端子(+)に印加されるフィードバック電圧GVDD_FBによって制御される補償用高電位駆動電圧PGVDDの大きさを考慮して決定することができる。
【0220】
図9及び図10は、本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、ゲート駆動回路に印加される高電位ゲート電圧の補償過程を通じて、ゲート駆動回路の劣化を低減する効果を概念的に示す図である。
【0221】
まず、図9を参照すると、本開示の実施形態によるディスプレイ装置100の駆動時間が増加するにつれて、ゲート駆動回路120のQノード安定化部506を構成するトランジスタT31、T32の閾値電圧Vthが上昇するようになる。
【0222】
このとき、Qノード安定化部506を構成するトランジスタT31、T32は、高電位駆動電圧GVDD2と、閾値電圧Vthとの差に対応する電圧が、ストレスとして作用するようになる。
【0223】
ゲート駆動回路120に印加される高電位ゲート電圧GVDD2が、一定レベルに維持される場合には、ディスプレイ装置100の初期駆動期間に高電位ゲート電圧GVDD2と閾値電圧Vthの差が大きく、Qノード安定化部506を構成するトランジスタT31、T32に加わるストレスが大きく現れる(STRESS1)。
【0224】
しかしながら、ゲート駆動回路120に構成されたフィードバック回路516を介して供給されるフィードバック電圧GVDD_FBを反映して、ゲート駆動回路120に印加される高電位ゲート電圧GVDD2よりも低いレベルの補償用高電位ゲート電圧PGVDDを印加することにより、Qノード安定化部506を構成するトランジスタT31、T32のストレスを緩和することができる(STRESS2)。
【0225】
その結果、Qノード安定化部506を構成するトランジスタT31、T32の劣化速度を減少させ、ゲート駆動回路120の寿命を延ばすことができる。
【0226】
図10は、ゲート駆動回路120に構成されたフィードバック回路516を介して供給されるフィードバック電圧GVDD_FBを反映して、ゲート駆動回路120に印加される高電位ゲート電圧GVDD2よりも低いレベルの補償用高電位ゲート電圧PGVDDを印加することにより、ゲート駆動回路120の寿命を延ばす結果を実験的に示すグラフである。
【0227】
一方、高電位ゲート電圧補償回路152は、ゲート駆動回路120に構成されたフィードバック回路516を介して供給されるフィードバック電圧GVDD_FBに線形に対応するように、補償用高電位ゲート電圧PGVDDを生成することもできるが、スケーラ(scaler)を用いて、補償用高電位ゲート電圧PGVDDのレベルを段階的に変更することもできる。
【0228】
図11は、本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、フィードバック回路を含むゲート駆動集積回路の配置を例示的に示す図である。
【0229】
図11を参照すると、本開示の実施形態によるディスプレイ装置100は、ディスプレイパネル110の一部の領域に、フィードバック回路516が組み込まれたフィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)が配置され得る。
【0230】
例えば、フィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)は、ディスプレイパネル110の劣化分布を補うことができるように、ディスプレイパネル110の上下左右のコーナーに位置することができる。
【0231】
この場合、ディスプレイパネル110の上下左右のコーナーに配置されたフィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)からフィードバック電圧GVDD_FBが与えられ、ディスプレイパネル110の位置に応じたゲート駆動集積回路GDICの劣化状態を判断することができる。
【0232】
その結果、ディスプレイパネル110の位置に応じたゲート駆動集積回路GDICの劣化状態を検出し、ディスプレイパネル110の位置に応じた劣化状態を反映して、補償用高電位ゲート電圧PGVDDを生成することができる。
【0233】
一方、本開示のディスプレイ装置100は、補償用高電位ゲート電圧PGVDDを用いて、フィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)に組み込まれたフィードバック回路516の不良の可否を確認することができる。
【0234】
図12は、本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、ゲート駆動集積回路に組み込まれたフィードバック回路と不良状態を例示的に示す図である。
【0235】
図12を参照すると、本開示の実施形態によるディスプレイ装置100において、フィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)に組み込まれたフィードバック回路516は、接続配線に様々な不良が発生する可能性がある。
【0236】
例えば、フィードバック回路516を構成するフィードバックトランジスタFT1、FT2、FT3のうち、最後の段に配置された第3のフィードバックトランジスタFT3のゲートノードとソースノードがショートされる場合(Case1)、第3のフィードバックトランジスタFT3のゲートノードとドレインノードがショートされる場合(Case2)、第3のフィードバックトランジスタFT3のドレインノードとソースノードがショートされる場合(Case3)、又はフィードバックラインがオープンされる場合(Case4)が発生する可能性がある。
【0237】
第3のフィードバックトランジスタFT3のゲートノードとソースノードがショートされる場合(Case1)には、第3のフィードバックトランジスタFT3がターンオフされる。このとき、フィードバック電圧GVDD_FBにエラーが発生して、補償用高電位ゲート電圧PGVDDが正常に生成されないことで、ディスプレイパネル110に横線不良が発生する可能性がある。
【0238】
第3のフィードバックトランジスタFT3のゲートノードとドレインノードがショートされる場合(Case2)にも、第3のフィードバックトランジスタFT3がターンオフされる。その結果、フィードバック電圧GVDD_FBにエラーが発生して、補償用高電位ゲート電圧PGVDDが正常に生成されないことで、ディスプレイパネル110に横線不良が発生する可能性がある。
【0239】
第3のフィードバックトランジスタFT3のドレインノードとソースノードがショートされる場合(Case3)、第3のフィードバックトランジスタFT3は常に、ターンオン状態を維持する。したがって、フィードバック電圧GVDD_FBは、正常に発生するが、フィードバック回路516による劣化が急速に進行し、フィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)の不良が加速され得る。この場合、ゲート駆動回路120のエラーにより、ディスプレイパネル110の不良につながる可能性がある。
【0240】
第3のフィードバックトランジスタFT3のソースノードから延びるフィードバックラインが、オープンされる場合(Case4)には、第3のフィードバックトランジスタFT3が常に、ターンオフ状態を維持する。したがって、フィードバック電圧GVDD_FBが、高電位ゲート電圧補償回路152に伝達されず、補償用高電位ゲート電圧PGVDDは、同じレベルに維持される。その結果、高電位ゲート電圧GVDDによるゲート駆動回路120の劣化を低減する効果が得られなくなる。
【0241】
従って、フィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)に組み込まれたフィードバック回路516に発生するエラーを検出し、エラーが発生した場合に、これを表示するか、エラーを反映して補償用高電位ゲート電圧PGVDDを制御する必要がある。
【0242】
フィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)に組み込まれたフィードバック回路516のエラー検出のために、サブピクセルSPを構成する駆動トランジスタDRTの特性値をセンシングする回路を用いることができる。
【0243】
図13は、本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、駆動トランジスタの特性値をセンシングする例示的な回路構造を示す図である。
【0244】
図13を参照すると、本開示の実施形態によるディスプレイ装置100は、駆動トランジスタDRTの特性値の偏差を補償するための構成を含むことができる。
【0245】
例えば、ディスプレイ装置100のセンシング区間における駆動トランジスタDRTの特性値又は特性値の変化は、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧(例えば、Vdata-Vth)に反映され得る。
【0246】
駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧は、センシングトランジスタSENTがターンオン状態の場合、基準電圧ラインRVLの電圧に対応することができる。また、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧により、基準電圧ラインRVL上のラインキャパシタClineが充電され得、ラインキャパシタClineに充電されたセンシング電圧Vsenによって、基準電圧ラインRVLは、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧に対応する電圧を有することができる。
【0247】
このようなディスプレイ装置100は、駆動トランジスタDRTの第2のノードN2の電圧と対応する基準電圧ラインRVLの電圧をセンシングして、デジタルデータに変換するアナログデジタルコンバータADCと、駆動トランジスタDRTの特性値センシングのためのスイッチ回路SAM、SPREを含むことができる。
【0248】
センシング駆動を制御するスイッチ回路SAM、SPREは、各基準電圧ラインRVLと、基準電圧が供給されるセンシングノードNpresとの間の接続を制御する特性値センシングスイッチSPREと、各基準電圧ラインRVLとアナログデジタルコンバータADCとの間の接続を制御するサンプリングスイッチSAMとを含むことができる。
【0249】
ここで、特性値センシングスイッチSPREは、センシング駆動動作を制御するスイッチであり、特性値センシングスイッチSPREによって、基準電圧ラインRVLに供給される基準電圧は、センシング基準電圧VpreSとなる。
【0250】
また、駆動トランジスタDRTの特性値センシングのためのスイッチ回路は、ディスプレイ駆動動作を制御するディスプレイ駆動スイッチRPREを含むことができる。ディスプレイ駆動スイッチRPREは、各基準電圧ラインRVLと、基準電圧が供給されるディスプレイ駆動基準電圧ノードNprerとの間の接続を制御することができる。
【0251】
ディスプレイ駆動スイッチRPREは、ディスプレイ駆動動作に用いられるスイッチであり、ディスプレイ駆動スイッチRPREによって、基準電圧ラインRVLに供給される基準電圧は、ディスプレイ駆動基準電圧VpreRに相当する。
【0252】
このとき、特性値センシングスイッチSPREと、ディスプレイ駆動スイッチRPREとは、別々に設けられてもよいし、一つに統合されて実現されてもよい。センシング基準電圧VpreSと、ディスプレイ駆動基準電圧VpreRとは、同じ電圧値であっても、異なる電圧値であってもよい。
【0253】
ディスプレイ装置100のタイミングコントローラ140は、アナログデジタルコンバータADCから伝達されるデータを記憶したり、基準値を予め記憶しているメモリMEMと、受信したデータとメモリMEMに記憶された基準値とを比較して、特性値の偏差を補償する補償回路COMPを含むことができる。このとき、補償回路COMPによって算出された補償値は、メモリMEMに記憶されてもよい。
【0254】
これにより、タイミングコントローラ140は、補償回路COMPで算出された補償値を用いて、データ駆動回路130に供給するデジタル映像データDATAを補償し、補償されたデジタル映像データDATA_compを、データ駆動回路130に出力することができる。
【0255】
これにより、データ駆動回路130は、デジタルアナログコンバータDACを介して、補償されたデジタル映像データDATA_compを、アナログ信号形態のデータ電圧Vdataに変換し、変換されたデータ電圧Vdataを、出力バッファBUFを介して、当該データラインDLに出力することができる。その結果、当該サブピクセルSP内の駆動トランジスタDRTに対する特性値の偏差(閾値電圧偏差、又は移動度偏差)を補償することができる。
【0256】
一方、データ駆動回路130は、ラッチ回路、デジタルアナログコンバータDAC、及び出力バッファBUFなどを含むデータ電圧出力回路136を含むことができ、場合によっては、アナログデジタルコンバータADC、及び、様々なスイッチSAM、SPRE、RPREをさらに含むことができる。一方、アナログデジタルコンバータADC、及び、各種スイッチSAM、SPRE、RPREは、データ駆動回路130の外部に位置することもできる。
【0257】
また、補償回路COMPは、タイミングコントローラ140の外部に存在してもよいが、タイミングコントローラ140の内部に含まれてもよく、メモリMEMは、タイミングコントローラ140の外部に位置してもよいし、タイミングコントローラ140の内部にレジスタの形態で具現されてもよい。
【0258】
本開示のディスプレイ装置100は、駆動トランジスタDRTの特性値をセンシングする回路を用いて、フィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)に組み込まれたフィードバック回路516のエラー検出を行うことができる。
【0259】
図14は、本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、フィードバックゲート駆動集積回路に組み込まれたフィードバック回路のエラーを検出する構成を例示的に示す図である。
【0260】
図14を参照すると、本開示の実施形態によるディスプレイ装置100では、データ駆動回路130は、ラッチ回路、デジタルアナログコンバータDAC、及び出力バッファBUFなどを含むデータ電圧出力回路136を含むことができ、場合によっては、アナログデジタルコンバータADC、及び、様々なスイッチSAM、SPRE、RPRE、SGVDDをさらに含むことができる。アナログデジタルコンバータADC、及び、様々なスイッチSAM、SPRE、RPRE、SGVDDは、データ駆動回路130の外部に配置されてもよい。
【0261】
センシング駆動を制御するスイッチ回路SAM、SPRE、SGVDDは、駆動トランジスタDRTの特性値を検出するためのセンシングラインに対応する基準電圧ラインRVLと、センシング基準電圧VpreSが供給されるセンシング基準電圧ノードNpresとの間の接続を制御する特性値センシングスイッチSPREと、高電位ゲート電圧補償回路152から供給される補償用高電位ゲート電圧PGVDDの伝達経路を制御するゲートセンシングスイッチSGVDD、及びアナログデジタルコンバータADCとの間の接続を制御するサンプリングスイッチSAMを含むことができる。
【0262】
ここで、特性値センシングスイッチSPREは、駆動トランジスタDRTの特性値センシングを制御するスイッチであり、特性値センシングスイッチSPREによって、基準電圧ラインRVLに供給される基準電圧は、センシング基準電圧VpreSになる。
【0263】
ゲートセンシングスイッチSGVDDは、高電位ゲート電圧補償回路152から伝達される補償用高電位ゲート電圧PGVDDのセンシングを制御するスイッチであり、ゲートセンシングスイッチSGVDDの動作により、基準電圧ラインRVLに、補償用高電位ゲート電圧PGVDDが印加される。
【0264】
ゲートセンシングスイッチSGVDDがターンオンされた状態で、サンプリングスイッチSAMがターンオンされると、基準電圧ラインRVLに供給される補償用高電位ゲート電圧PGVDDを、タイミングコントローラ140に検出することができる。
【0265】
また、駆動トランジスタDRTの特性値センシングのためのスイッチ回路は、ディスプレイ駆動動作を制御するディスプレイ駆動スイッチRPREを含むことができる。ディスプレイ駆動スイッチRPREは、各基準電圧ラインRVLと基準電圧が供給されるディスプレイ駆動基準電圧ノードNprerとの間の接続を制御することができる。
【0266】
ディスプレイ駆動スイッチRPREは、ディスプレイ駆動動作に用いられるスイッチであり、ディスプレイ駆動スイッチRPREによって、基準電圧ラインRVLに供給される基準電圧は、ディスプレイ駆動基準電圧VpreRに対応する。
【0267】
タイミングコントローラ140は、補償用高電位ゲート電圧PGVDDのレベル又はレベルの変化に応じて、フィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)のエラーを判断することができ、フィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)にエラーが発生したと判断された場合に、ゲートエラー信号GBDを出力するか、高電位ゲート電圧補償回路152を制御して、補償用高電位ゲート電圧PGVDDのレベルを変更することができる。
【0268】
このように、本開示のディスプレイ装置100は、フィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)の出力段に配置されたフィードバック回路516のフィードバック電圧GVDD_FBを反映して、補償用高電位ゲート電圧PGVDDのレベルを制御すると同時に、データ駆動回路130の基準電圧ラインRVLに形成されたゲートセンシングスイッチSGVDDを介して、補償用高電位ゲート電圧PGVDDのレベル変動を検出することにより、ゲート駆動回路120のエラーを効果的に判断できる。
【0269】
一方、本開示のディスプレイ装置100は、パワー管理回路150において、補償用高電位ゲート電圧PGVDDとディスプレイ駆動基準電圧VpreRとを、タイミングに合わせて選択的に供給することができる。
【0270】
図15は、本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、補償用高電位ゲート電圧とディスプレイ駆動基準電圧とを選択的に供給するパワー管理回路の一例を示す図である。
【0271】
図15を参照すると、本開示の実施形態によるディスプレイ装置100において、パワー管理回路150は、補償用高電位ゲート電圧PGVDDとディスプレイ駆動基準電圧VpreRとを、タイミングに合わせて選択的に供給するためのアンプAmpと、スイッチSPRER、SGVDDとを含むことができる。
【0272】
この際、ディスプレイ駆動基準電圧VpreRと、高電位ゲート電圧補償回路152で生成された補償用高電位ゲート電圧PGVDDとは、レベルが異なることがあるので、補償用高電位ゲート電圧PGVDDをディスプレイ駆動基準電圧VpreRと同様のレベルに調整するためのスケーラ154を含むことができる。
【0273】
ディスプレイセンシングスイッチSPRERは、ディスプレイ駆動基準電圧VpreRをアンプAmpに印加する時点を制御するスイッチであり、ゲートセンシングスイッチSGVDDは、高電位ゲート電圧補償回路152から伝達される補償用高電位ゲート電圧PGVDDを、アンプAmpに印加する時点を制御するスイッチである。
【0274】
従って、ディスプレイセンシングスイッチSPRERと、ゲートセンシングスイッチSGVDDとの動作により、ディスプレイ駆動基準電圧VpreR又は補償用高電位ゲート電圧PGVDDが、アンプAmpを介して基準電圧ラインRVLに印加され得る。
【0275】
アンプAmpは、アンプ制御信号OPCによるオン/オフを制御することができる。
【0276】
このように、パワー管理回路150において、補償用高電位ゲート電圧PGVDDとディスプレイ駆動基準電圧VpreRとを、タイミングに合わせて選択的に供給する場合には、補償用高電位ゲート電圧PGVDDを制御するためのゲートセンシングスイッチSGVDDを、データ駆動回路130に配置しなくてもよい。
【0277】
一方、本開示のディスプレイ装置100は、アナログデジタルコンバータADCの偏差を最小化するために、ダミーチャネルを介して特性値及び補償用高電位ゲート電圧PGVDDをセンシングすることにより、アナログデジタルコンバータADCのオフセットノイズを減らすことができる。
【0278】
図16は、本開示の実施形態によるディスプレイ装置において、センシングチャネルとダミーチャネルの配置構造の一例を示す図である。
【0279】
図16を参照すると、本開示の実施形態によるディスプレイ装置100は、ゲートセンシングスイッチSGVDD、及び、ダミーセンシングスイッチSRTAの制御に応じて、ダミーチャネルChd1~CHdnを介して、補償用高電位ゲート電圧PGVDD又はダミー基準電圧VRTAを供給することができる。
【0280】
補償用高電位ゲート電圧PGVDD又はダミー基準電圧VRTAが供給されるダミーチャネルChd1~CHdnは、ディスプレイパネル110を構成するサブピクセルに接続されるセンシングチャネルCH1~CHn間に、1つ以上ずつ配置されてもよく(図15(a))、センシングチャネルCH1~CHnの左側又は右側に一列に配置されてもよい(図15(b))。
【0281】
ここで、センシングチャネルCH1~CHnは、サブピクセルSPの特性値(閾値電圧又は移動度)を反映するセンシング電圧又は補償用高電位ゲート電圧PGVDDを検出できるように、それぞれサンプリングスイッチSAM1~SAMnを介して、サブピクセルに対応するセンシングラインにつながる。
【0282】
従って、ダミーチャネルCHd1~CHdnは、アナログデジタルコンバータADCのゲイン又はオフセットを補償するために、ダミーサンプリングスイッチSAMd1~SAMdnを介して、ダミー基準電圧VRTAが印加されてもよく、補償用高電位ゲート電圧PGVDDが印加されてもよい。
【0283】
以上で説明した本開示の実施形態を簡単に説明すると、以下の通りである。
【0284】
本開示のディスプレイ装置100は、複数のサブピクセルSPが配置されたディスプレイパネル110と、複数のゲートラインGLを介して、前記ディスプレイパネル110に複数のスキャン信号SCANを供給するように構成されたゲート駆動回路120と、複数のデータラインDLを介して、前記ディスプレイパネル110に複数のデータ電圧Vdataを供給するように構成されたデータ駆動回路130と、前記ゲート駆動回路120及び前記データ駆動回路130に、複数の駆動電圧を供給し、前記ゲート駆動回路120から伝達されるフィードバック電圧GVDD_FBに基づいて、前記ゲート駆動回路120に補償用高電位ゲート電圧PGVDDを印加するように構成されたパワー管理回路150と、前記ゲート駆動回路120、前記データ駆動回路130、及び前記パワー管理回路150を制御するように構成されたタイミングコントローラ140とを含むことができる。
【0285】
前記ゲート駆動回路120は、複数のゲート駆動集積回路GDICを含み、前記複数のゲート駆動集積回路GDICのうち少なくとも一つは、フィードバック回路516が組み込まれたフィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)で構成できる。
【0286】
前記フィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)は、前記ディスプレイパネル110のコーナー領域に配置することができる。
【0287】
前記ゲート駆動集積回路GDICは、ラインセンシング準備信号LSPの入力に応答して、前段のキャリー信号C(k-2)に基づいて、Mノードを充電するように構成されたライン選択部502と、前記前段のキャリー信号C(k-2)に応答して、Qノードを第1の高電位ゲート電圧GVDD1のレベルに充電し、後段のキャリー信号C(k+2)の入力に応答して、前記Qノードを第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに放電するように構成されたQノード制御部504と、QBノードの電圧に応答して、前記Qノード及びQHノードを前記第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに放電するように構成されたQノード安定化部506と、前記Qノードの電圧レベルに応じて、QBノードの電圧レベルを変更するように構成されたインバータ部508と、前記後段のキャリー信号C(k+2)、リセット信号RESET及び前記Mノードの充電電圧に応答して、前記QBノードを前記第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに放電するように構成されたQBノード安定化部510;前記Qノードの電圧レベル又は前記QBノードの電圧レベルに応じて、キャリークロック信号CRCLK(k)の電圧レベル又は前記第3の低電位ゲート電圧GVSS3のレベルに基づいて、キャリー信号C(k)を出力するように構成されたキャリー信号出力部512と、前記Qノードの電圧レベル又は前記QBノードの電圧レベルに応じて、複数のスキャンクロック信号SCCLK(i)、SCCLK(i+1)、SCCLK(i+2)、SCCLK(i+3)の電圧レベル又は第1の低電位ゲート電圧GVSS1のレベルに基づいて、複数のスキャン信号SCAN(i)、SCAN(i+1)、SCAN(i+2)、SCAN(i+3)を出力するように構成されたスキャン信号出力部514を含むことができる。
【0288】
前記補償用高電位ゲート電圧PGVDDは、前記インバータ部508を駆動する第2の高電位ゲート電圧GVDD2に対応することができる。
【0289】
前記フィードバック回路516は、ゲートノードがQBノードに接続され、ドレインノードが前記第1の低電位ゲート電圧GVSS1に接続され、ソースノードが、フィードバック電圧の伝達されるフィードバックラインに接続される少なくとも1つのフィードバックトランジスタFT1、FT2、FT3を含むことができる。
【0290】
前記パワー管理回路150は、前記フィードバック回路516を介して伝達される前記フィードバック電圧GVDD_FBを用いて、前記複数のゲート駆動集積回路GDICに、前記補償用高電位ゲート電圧PGVDDを印加するように構成された高電位ゲート電圧補償回路152を含むことができる。
【0291】
前記高電位ゲート電圧補償回路152は、前記フィードバック電圧GVDD_FBが、非反転入力端子(+)に印加されるアンプAMPと、前記アンプAMPの反転入力端子(-)に接続されて基準電圧を伝達する基準抵抗Rfefと、前記アンプAMPの非反転入力端子(-)に接続され、少なくとも1つの設定電圧V1、V2を伝達する少なくとも1つの設定抵抗R1、R2と、前記アンプAMPの反転入力端子(-)及び出力端子の間に接続されるフィードバック抵抗Rinを含むことができる。
【0292】
前記高電位ゲート電圧補償回路152は、前記補償用高電位ゲート電圧PGVDDのレベルを変更するスケーラをさらに含むことができる。
【0293】
前記データ駆動回路130は、センシングラインの電圧をセンシングして、デジタルデータに変換するアナログデジタルコンバータADCと、前記センシングラインとセンシング基準電圧VpreSが供給されるノードとの間の接続を制御する特性値センシングスイッチSPREと、前記センシングラインと前記補償用高電位ゲート電圧PGVDDが供給されるノードとの間の接続を制御するゲートセンシングスイッチSGVDDと、前記センシングライン及び前記アナログデジタルコンバータADCの間の接続を制御するサンプリングスイッチSAMを含むことができる。
【0294】
前記センシングラインは、ダミー基準電圧VRTAが印加されるダミーチャネルCHdに接続され、前記特性値センシングスイッチSPREは、前記ダミーチャネルCHdとダミー基準電圧VRTAが供給されるノードとの間の接続を制御し、前記ゲートセンシングスイッチSGVDDは、前記ダミーチャネルCHdと前記補償用高電位ゲート電圧PGVDDが供給されるノードとの間の接続を制御することができる。
【0295】
また、本開示の実施形態によるゲート駆動回路120は、複数のサブピクセルSPが配置されたディスプレイパネル110に、複数のゲートラインGLを介して、複数のスキャン信号SCANを供給するように構成されたゲート駆動回路120において、複数のゲート駆動集積回路GDICを含み、前記複数のゲート駆動集積回路GDICうち少なくとも1つは、フィードバック回路516が組み込まれたフィードバックゲート駆動集積回路GDIC(FB)で構成され、フィードバック回路516で生成されたフィードバック電圧GVDD_FBを用いて、パワー管理回路150で生成された補償用高電位ゲート電圧PGVDDを提供されるように構成できる。
【0296】
さらに、本開示の実施形態によるパワー管理回路150は、複数のゲートラインGLを介して、ディスプレイパネル110に複数のスキャン信号SCANを供給するゲート駆動回路120に、駆動電圧を供給するパワー管理回路150において、前記ゲート駆動回路120から伝達されるフィードバック電圧GVDD_FBに基づいて、前記ゲート駆動回路120に補償用高電位ゲート電圧PGVDDを印加するように構成された高電位ゲート電圧補償回路152を含むことができる。
【0297】
なお、本開示の実施形態によるデータ駆動回路130は、複数のデータラインDLを介して、ディスプレイパネル110に複数のデータ電圧Vdataを供給するデータ駆動回路130において、センシングラインの電圧をセンシングして、デジタルデータに変換するアナログデジタルコンバータADC;前記センシングラインとセンシング基準電圧VpreSが供給されるノードとの間の接続を制御する特性値センシングスイッチSPRE;前記センシングラインとパワー管理回路150から伝達される補償用高電位ゲート電圧PGVDDが供給されるノードとの間の接続を制御するゲートセンシングスイッチSGVDD;及び前記センシングラインと前記アナログデジタルコンバータADCとの間の接続を制御するサンプリングスイッチSAMを含むことができる。
【0298】
以上の説明は、本開示の技術思想を例示的に説明したものに過ぎず、本開示が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本開示の本質的な特性から逸脱しない範囲で、様々な修正及び変形が可能であるだろう。また、本開示に示されている実施形態は、本開示の技術思想を限定するものではなく、説明するためのものであるため、これらの実施形態によって本開示の技術思想の範囲が限定されるものではない。本開示の保護範囲は、以下の特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本開示の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0299】
100 ディスプレイ装置
110 ディスプレイパネル
120 ゲート駆動回路
122 シフトレジスタ
124 バッファ回路
130 データ駆動回路
131 ゲート駆動電圧ライン
132 クロック信号ライン
133 ラインセンシング準備信号ライン
134 リセット信号ライン
140 タイミングコントローラ
150 パワー管理回路
152 高電位ゲート電圧補償回路
154 スケーラー
160 メインパワー管理回路
170 セットボード
502 ライン選択部
504 Qノード制御部
506 Qノード安定化部
508 インバータ部
510 QBノード安定化部
512 キャリー信号出力部
514 スキャン信号出力部
516 フィードバック回路
図1
図2
図3
図4
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図16