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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023093357
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】分割窓及びバッフリング
(51)【国際特許分類】
   G01S 7/481 20060101AFI20230627BHJP
【FI】
G01S7/481 Z
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022197747
(22)【出願日】2022-12-12
(31)【優先権主張番号】17/645,615
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】317015065
【氏名又は名称】ウェイモ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】ワトソン,ジェイソン
(72)【発明者】
【氏名】ダフ,デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】アンドラーデ,ジャスティン
(72)【発明者】
【氏名】ガセンド,ブレイズ
(72)【発明者】
【氏名】ボガトコ,アレックス
(72)【発明者】
【氏名】リーバス,アレックス
(72)【発明者】
【氏名】ブリックナー,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】タン,イエ-ジウン
(72)【発明者】
【氏名】ソン,フイ
【テーマコード(参考)】
5J084
【Fターム(参考)】
5J084AA04
5J084AA05
5J084AB01
5J084AB02
5J084AB03
5J084AB05
5J084AB07
5J084AB16
5J084AB17
5J084AC02
5J084AC03
5J084AC04
5J084AC06
5J084AC07
5J084AD01
5J084BA02
5J084BA04
5J084BA05
5J084BA07
5J084BA20
5J084BA34
5J084BA35
5J084BA36
5J084BA39
5J084BA40
5J084BA49
5J084BA50
5J084BB02
5J084BB20
5J084BB26
5J084BB28
5J084BB37
5J084CA03
5J084CA65
5J084CA67
5J084CA70
5J084EA01
5J084EA22
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ライダーシステムにおける迷光及び/又は光クロストークの影響を軽減する改善されたシステム及び方法を提供する。
【解決手段】例示的なライダーシステムは、内部空間を画定するハウジングを含む。ハウジングは、少なくとも1つの光学窓を含む。ライダーシステムはまた、内部空間内に配設された回転可能なミラーアセンブリを含む。回転可能なミラーアセンブリは、送信ミラー部分及び受信ミラー部分を含む。ライダーシステムは、内部空間内に配設された送信機を追加的に含む。送信機は、送信経路に沿ってライダーシステムの環境内に放出光を放出するように構成されている。ライダーシステムはまた、内部空間内に配設された受信機を含む。受信機は、受信経路に沿って環境から受信される戻り光を検出するように構成されている。ライダーシステムは、内部空間内の迷光を最小化するように構成された少なくとも1つの光学バッフルを追加的に含む。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光検出及び測距(ライダー)システムであって、
内部空間を画定するハウジングであって、少なくとも1つの光学窓を備える、ハウジングと、
前記内部空間内に配設された回転可能なミラーアセンブリであって、送信ミラー部分及び受信ミラー部分を備える、回転可能なミラーアセンブリと、
前記内部空間内に配設された送信機であって、送信経路に沿って前記ライダーシステムの環境内に放出光を放出するように構成され、前記送信経路が、前記送信ミラー部分と、前記少なくとも1つの光学窓の少なくとも第1の部分と、を含む、送信機と、
前記内部空間内に配設された受信機であって、受信経路に沿って前記環境から受信される戻り光を検出するように構成され、前記受信経路が、前記少なくとも1つの光学窓の少なくとも第2の部分と、前記受信ミラー部分と、を含む、受信機と、
前記内部空間内の迷光を最小化するように構成された少なくとも1つの光学バッフルと、を備える、ライダーシステム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの光学窓が、ホウケイ酸ガラス、プラスチック、又は別の光学材料のうちの少なくとも1つから形成されている、請求項1に記載のライダーシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの光学窓が、分割窓として配置されている、請求項1に記載のライダーシステム。
【請求項4】
前記分割窓が、互いに隣接して配設された第1の光学窓及び第2の光学窓を含む、請求項3に記載のライダーシステム。
【請求項5】
前記ハウジングが、前記分割窓の前記第1の光学窓と前記第2の光学窓とを分離する少なくとも1つの機械的支持部材を備え、前記機械的支持部材が、前記分割窓に物理的保護を提供するように構成されている、請求項4に記載のライダーシステム。
【請求項6】
前記第1の光学窓が、第1の平面に沿って配向されており、前記第2の光学窓が、第2の平面に沿って配向されている、請求項4に記載のライダーシステム。
【請求項7】
前記第1の光学窓及び前記第2の光学窓が、共通の光学窓基板の一方又は両方の表面における1つ以上の直線又はオフセットカットによって画定されている、請求項4に記載のライダーシステム。
【請求項8】
前記第1の光学窓及び前記第2の光学窓が、光吸収材料によって分離されている、請求項4に記載のライダーシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの光学バッフルが、静止バッフルと、前記回転可能なミラーアセンブリに結合された回転バッフルとを含む、請求項1に記載のライダーシステム。
【請求項10】
前記静止バッフル及び前記回転バッフルが、前記内部空間において迷光のための蛇行経路を提供するように構成されている、請求項9に記載のライダーシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの光学バッフルが、前記光学バッフルの周囲を通過し得る迷光の量を低減するように、丸みを帯びた縁部又は丸薬型縁部を備える、請求項1に記載のライダーシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの光学バッフルが、前記内部空間の受信機部分を前記内部空間の送信機部分から光学的に隔離するように構成されたブレードストリップを備え、前記ブレードストリップが、前記少なくとも1つの光学窓、又は第1の光学窓と第2の光学窓とを分離する機械的支持部材に接近するか又は直接接触するように構成されている、請求項1に記載のライダーシステム。
【請求項13】
前記ブレードストリップが、エラストマー材料を含む、請求項12に記載のライダーシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの光学バッフルが、少なくとも1つの横断バッフルを含み、前記横断バッフルが、静止バッフルに対して垂直に配向され、前記横断バッフルが、前記内部空間内の迷光の量を低減するように構成されている、請求項1に記載のライダーシステム。
【請求項15】
運搬手段であって、前記運搬手段が、
少なくとも1つの光検出及び測距(ライダー)システムであって、
内部空間を画定するハウジングであって、少なくとも1つの光学窓を備える、ハウジングと、
前記内部空間内に配設された回転可能なミラーアセンブリであって、送信ミラー部分及び受信ミラー部分を備える、回転可能なミラーアセンブリと、
前記内部空間内に配設された送信機であって、送信経路に沿って前記運搬手段の環境内に放出光を放出するように構成され、前記送信経路が、前記送信ミラー部分と、前記少なくとも1つの光学窓の第1の部分と、を含む、送信機と、
前記内部空間内に配設された受信機であって、受信経路に沿って前記環境から受信される戻り光を検出するように構成され、前記受信経路が、前記少なくとも1つの光学窓の第2の部分と、前記受信ミラー部分と、を含む、受信機と、
前記内部空間内の迷光を最小化するように構成された少なくとも1つの光学バッフルと、を含む、ライダーシステムを備える、運搬手段。
【請求項16】
前記少なくとも1つの光学窓が、分割窓として配置されている、請求項15に記載の運搬手段。
【請求項17】
前記分割窓が、互いに隣接して配設された第1の光学窓及び第2の光学窓を含む、請求項16に記載の運搬手段。
【請求項18】
前記ハウジングが、前記分割窓の前記第1の光学窓と前記第2の光学窓とを分離する少なくとも1つの機械的支持部材を備え、前記機械的支持部材が、前記分割窓に物理的保護を提供するように構成されている、請求項17に記載の運搬手段。
【請求項19】
前記少なくとも1つの光学バッフルが、前記内部空間の受信機部分を前記内部空間の送信機部分から光学的に隔離するように構成されたブレードストリップを備え、前記ブレードストリップが、前記少なくとも1つの光学窓、又は第1の光学窓と第2の光学窓とを分離する機械的支持部材に接近するか又は直接接触するように構成されている、請求項15に記載の運搬手段。
【請求項20】
前記ブレードストリップが、エラストマー材料を含む、請求項19に記載の運搬手段。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
光検出及び測距(light detection and ranging、lidar(ライダー))システムは、環境内の物体までの距離を決定するために使用され得る。そのような距離情報は、例えば、物体検出、物体回避、及び/又はナビゲーションのために使用され得る動的な「点群」に集約され得る。例示的な用途では、ライダーシステムは、物体、そのような他の運搬手段、道路、標識、歩行者、建物などを識別するために自律運搬手段によって利用され得る。
【0002】
従来のライダーシステムは、環境からの迷光がライダー受信機モジュールの光検出器に衝突するときなど、迷光によって悪影響を受ける可能性がある。迷光は光クロストークの形態を取る場合もあり、光クロストークは、送信機モジュールによって放出された、(例えば、ライダーの外部環境と相互作用せずに)内部光路を介して受信機モジュールに意図しないで向けられて戻され得る光を含み得る。そのようなシナリオでは、環境迷光及び/又は光クロストークにより、ライダーシステムが役に立たないものとなり、かつ/又は環境迷光及び/若しくは光クロストークはライダーシステムに、環境内の物体に関する間違った若しくは不正確な情報を提供させることがある。したがって、ライダーシステムにおける迷光及び/又は光クロストークの影響を軽減するのに役立ち得る改善されたシステム及び方法が望まれる。
【発明の概要】
【0003】
本開示は、環境内の物体に関する距離及び振幅情報を受信するように構成され得るライダーシステムに関する。そのような距離情報は、点群を形成するために使用され得る。例示的な実施形態では、ライダーシステムは、迷光及び光クロストークを軽減するように配設及び配置された、光学窓及び/又は光学バッフルの様々な組み合わせを含むことができる。いくつかの実施例では、そのような実施形態は、自動運転運搬手段(例えば、半自律運搬手段又は完全自律運搬手段)とともに利用されるように構成されたライダーシステムを含むことができる。
【0004】
第1の態様では、光検出及び測距(ライダー)システムが提供される。ライダーシステムは、内部空間を画定するハウジングを含む。ハウジングは、少なくとも1つの光学窓を含む。ライダーシステムはまた、内部空間内に配設された回転可能なミラーアセンブリを含む。回転可能なミラーアセンブリは、送信ミラー部分及び受信ミラー部分を含む。ライダーシステムは、内部空間内に配設された送信機を追加的に含む。送信機は、送信経路に沿ってライダーシステムの環境内に放出光を放出するように構成されている。送信経路は、送信ミラー部分と、少なくとも1つの光学窓の少なくとも第1の部分とを含む。ライダーシステムはまた、内部空間内に配設された受信機を含む。受信機は、受信経路に沿って環境から受信される戻り光を検出するように構成されている。受信経路は、少なくとも1つの光学窓の少なくとも第2の部分と、受信ミラー部分とを含む。ライダーシステムはまた、内部空間内の迷光を最小化するように構成された少なくとも1つの光学バッフルも含む。
【0005】
第2の態様では、運搬手段が提供される。運搬手段は、少なくとも1つの光検出及び測距(ライダー)システムを含む。ライダーシステムは、内部空間を画定するハウジングを含む。ハウジングは、少なくとも1つの光学窓を含む。ライダーシステムはまた、内部空間内に配設された回転可能なミラーアセンブリを含む。回転可能なミラーアセンブリは、送信ミラー部分及び受信ミラー部分を更に含む。ライダーシステムはまた、内部空間内に配設された送信機を含む。送信機は、送信経路に沿って運搬手段の環境内に放出光を放出するように構成されている。送信経路は、送信ミラー部分と、少なくとも1つの光学窓の第1の部分とを含む。ライダーシステムはまた、内部空間内に配設された受信機を含む。受信機は、受信経路に沿って環境から受信される戻り光を検出するように構成されている。受信経路は、少なくとも1つの光学窓の第2の部分と受信ミラー部分とを追加的に含む。ライダーシステムは、内部空間内の迷光を最小化するように構成された少なくとも1つの光学バッフルを更に含む。
【0006】
他の態様、実施形態、及び実装形態は、必要に応じて添付の図面を参照して、以下の詳細な説明を読むことによって、当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】例示的な実施形態によるライダーシステムを示す。
図2A】例示的な実施形態によるライダーシステムを示す。
図2B】例示的な実施形態による、図2Aのライダーシステムの一部分を示す。
図2C】例示的な実施形態によるライダーシステムを示す。
図2D】例示的な実施形態による、図2Cのライダーシステムの代替図を示す。
図2E】例示的な実施形態による、図2Cのライダーシステムの代替図を示す。
図2F】例示的な実施形態による、図2Cのライダーシステムの代替図を示す。
図2G】例示的な実施形態による、図2Cのライダーシステムの代替図を示す。
図2H】例示的な実施形態による、図2Cのライダーシステムの代替図を示す。
図3A】例示的な実施形態によるミラーアセンブリを示す。
図3B】例示的な実施形態による、図3Aのミラーアセンブリの一部分を示す。
図3C】例示的な実施形態による、ミラーアセンブリ及びバッフル装置を示す。
図3D】例示的な実施形態による、ミラーアセンブリ及びバッフル装置を示す。
図3E】例示的な実施形態による、ミラーアセンブリ及びバッフル装置を示す。
図3F】例示的な実施形態による、ミラーアセンブリ及びバッフル装置を示す。
図3G】例示的な実施形態による、ミラーアセンブリ及びバッフル装置を示す。
図3H】例示的な実施形態による、ミラーアセンブリ及びバッフル装置を示す。
図3I】例示的な実施形態による、ミラーアセンブリ及びバッフル装置を示す。
図3J】例示的な実施形態による、ミラーアセンブリ及びバッフル装置を示す。
図3K】例示的な実施形態による、ミラーアセンブリ及びバッフル装置を示す。
図4A】例示的な実施形態による受信機を示す。
図4B】例示的な実施形態による、図4Aの受信機の代替図を示す。
図4C】例示的な実施形態による、図4Aの受信機の代替図を示す。
図5A】例示的な実施形態による運搬手段を示す。
図5B】例示的な実施形態による運搬手段を示す。
図5C】例示的な実施形態による運搬手段を示す。
図5D】例示的な実施形態による運搬手段を示す。
図5E】例示的な実施形態による運搬手段を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
例示的な方法、デバイス、及びシステムが本明細書に記載されている。「例示的な」及び「例示の」という文言は、本明細書では「例、インスタンス、又は例示として機能する」を意味するために使用されると理解されたい。本明細書において「例示的な」又は「例示の」として本明細書に記載される任意の実施形態又は特徴は、必ずしも他の実施形態又は特徴よりも好ましいか、又は有利であると解釈されるべきではない。本明細書に提示される主題の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、他の変更を行うことができる。
【0009】
したがって、本明細書に記載される例示的な実施形態は、限定することを意味するものではない。本開示の態様は、本明細書に概して記載され、図に示されるように、多種多様な異なる構成で配置、置換、組み合わせ、分離、及び設計することができ、それらの全てが本明細書に企図される。
【0010】
更に、文脈が別途示唆しない限り、図の各々に示される特徴は、互いに組み合わせて使用されてもよい。したがって、図は、一般に、1つ以上の全体的な実施形態の構成要素の態様として見られ、全ての示された特徴が各実施形態に必要というわけではないことを理解するべきである。
【0011】
光学システムは、少なくとも1つの光放出器、可動反射面、及び光学窓を含む。例示的な実施形態では、少なくとも1つの光放出器は、可動反射面に向かって光パルスを放出するように構成され得る。可動反射面の位置及び/又は配向は、放出される光パルスの放出経路を調整するように構成され得る。いくつかの実施例では、可動反射面は、回転可能なミラーアセンブリを含み得る。例えば、回転可能なミラーアセンブリは、第1の軸(例えば、水平軸など)を中心に回転するように構成され得る。そのようなシナリオでは、回転ミラーアセンブリは、放出される光パルスの放出経路の角度を調整するように回転し得る。すなわち、放出された光パルスが回転ミラーアセンブリと相互作用すると、それらは、仰角の範囲にわたって掃引され得る放出経路を提供し得る。
【0012】
放出された光パルスの少なくとも一部分は、光学窓を透過してもよい。いくつかの実施例では、光学窓は、第1の窓部分及び第2の窓部分を含み得る。いくつかの実施例では、第1の窓部分を第1の平面に沿って配向することができ、第2の窓部分を第2の平面に沿って配向することができる。例えば、第1の窓部分及び第2の窓部分は、互いに対して角度が付けられた別個の窓ガラスのように配置することができる。いくつかの実施形態では、光学窓は、ホウケイ酸ガラス(例えば、BOROFLOAT(登録商標))又は別の光学材料から形成され得る。いくつかの実施例では、機械的支持部材が、第1の窓部分と第2の窓部分とを分離してもよい。そのようなシナリオでは、機械的支持部材は、光学窓に物理的保護を提供するように構成された、物理的により厚い部材を含み得る。
【0013】
例示的な実施形態では、第1の窓部分及び第2の窓部分は、光学システムのハウジングに装着された窓枠に接着又は別様に接合することができる。いくつかの実施例では、第1の窓部分及び第2の窓部分は、光学窓の一方又は両方の表面における1つ以上の直線又はオフセットカットによって画定され得る。様々な実施形態では、直線又はオフセットカットは、黒色光学塗料又は黒色コーティングなどの光吸収材料で少なくとも部分的に充填され得る。
【0014】
光学システムは、望ましくない迷光を遮断するように構成された1つ以上の光学バッフルを追加的に含むことができる。そのような実施形態では、1つ以上の光学バッフルは、静止バッフルと、回転可能なミラーアセンブリに結合された回転バッフルとを含むことができる。様々な例では、静止バッフル及び回転バッフルは、迷光が光学システムの光共振器と相互作用することを防止するように成形され得る。追加的又は代替的に、静止バッフル及び回転バッフルは、蛇行経路を形成することができ、これは、光漏れ/迷光が静止バッフルと回転バッフルとの間の間隙を通過するのを防止するのに有益であり得る。いくつかの実施例では、少なくとも1つのバッフルは、バッフル縁部の周囲を通過し得る迷光の量を更に低減し得る、丸みを帯びた縁部又は丸薬型縁部を含むことができる。いくつかの実施例では、光学システムは、ハウジングの周りを回転するように構成された回転部分を含み得る。少なくとも1つのバッフルは、迷光がバッフルの周囲を通過することを最小化又は排除するように、ハウジングに事実上接触するように構成された、丸みを帯びた縁部を含むことができる。
【0015】
加えて、いくつかの実施形態では、光学システムは、静止バッフル(例えば、光学システムの伝送側と受信側とを分離するために使用される静止バッフルなど)に接続され、そこから外向きに延在する、横断バッフルを含んでもよい。横断バッフルは、1つ以上のエラストマーから作製されもよい。更に、いくつかの実施形態では、横断バッフルはブレード様に成形されてもよい。例えば、横断バッフルは、(例えば、横断バッフルが光学システムの1つ以上の他の構成要素に比較的近接して位置決めされることを可能にするためなどの)1つ以上の鋭い縁部を含んでもよい。いくつかの実施形態では、横断バッフルは、横断バッフルと1つ以上の光学窓との間に非常に小さい分離のみが存在するように、静止バッフルの場所から外向きに延在してもよい。これは、有意な光が横断バッフルと光学窓との間を通過できないように、横断バッフルと光学窓との間に効果的に封止を提供し得る(例えば、横断バッフルと光学窓との間の蛇行経路などをもたらし得る)。いくつかの実施形態では、横断バッフルは、実際に、光学窓に装着/接着されてもよく、それにより結果として、光学窓に装着/接着されなければ横断バッフルと光学窓との間に存在するであろう任意の光路を完全に遮断する。そのような横断バッフルは、望ましくない迷光が検出器に到達し得る経路の数を更に減少させ得、それにより、システムにおけるノイズの量を更に減少させる。加えて、いくつかの実施形態では、横断バッフルは、静止バッフルと回転可能なバッフルのうちの1つ以上との間で生じる光透過を更に低減させるようにサイズ決めされてもよい。いくつかの実施形態では、光学システムの内部要素の少なくとも一部分は、ハウジングの静止光学窓に対して回転するように構成され得る。そのようなシナリオでは、光学窓は、回転可能なミラーアセンブリの周りに配設された円筒形状及び/又は半球形状を含むことができる。したがって、横断バッフルの縁部は、光学窓から離れて小さい間隙をあけて配設され得る。
【0016】
図1は、例示的な実施形態による、光検出及び測距(ライダー)システム100を示す。そのようなシナリオでは、ライダーシステム100は、視野17内の物体12を示す情報を提供するために、光パルスを環境10内に放出するように構成され得る。特定の実施形態では、ライダーシステム100は、半自律モード又は完全自律モードで動作するように構成された運搬手段のためのライダー機能を提供することができる。より具体的には、運搬手段は、コンピューティングシステムから制御命令を受信することによって、人間の相互作用なしに完全自律モードで動作することができる。自律モードで動作することの一部として、運搬手段は、安全なナビゲーションを可能にするために、センサを使用して環境10の物体12を検出し、場合によっては識別することができる。追加的に、運搬手段は半自律モードで動作することができ、半自律モードでは、運搬手段のいくつかの機能が運搬手段の人間の運転者によって制御され、運搬手段のいくつかの機能がコンピューティングシステムによって制御される。例えば、運搬手段はまた、コンピューティングシステムが、環境10内の物体12に基づいて車線逸脱警報/車線維持支援又は適応走行制御などの支援機能を実施する一方で、運転者が操舵、加速、及び制動などの運搬手段の動作を制御することを可能にするサブシステムを含むことができる。
【0017】
本明細書で記載されるように、ライダーシステム100は、運搬手段の外部環境(すなわち環境10)に関する情報を提供するために、運搬手段に結合することができる。そのような運搬手段として、自動車(例えば、車、トラック、バス、オートバイ、全ての地形運搬手段、レクリエーション運搬手段、任意の専用の農業又は建築運搬手段など)、航空機(例えば、飛行機、ヘリコプタ、ドローンなど)、海軍運搬手段(例えば、船、ボート、ヨット、潜水艦など)、又は任意の他の自己推進運搬手段(例えば、ロボット、工場又は倉庫ロボット運搬手段、歩道配達ロボット運搬手段など)であって、それらの環境10をナビゲートするための(本明細書に記載の)半自律モード若しくは完全自律モードで動作可能な運搬手段が挙げられ得る。本明細書で記載されるように、環境10は、建物の内側又は建物の外側などの内部又は外部環境を含み得る。追加的又は代替的に、環境10は、道路の周囲及び/又は道路上の近傍を含み得る。更に、環境10は物体12を含むことができる。物体12の例として、これらに限定されないが、他の運搬手段、交通標識、歩行者、自転車運転者、道路表面、建物、地形などを含み得る。追加的又は代替的に、環境10は、半自律運搬手段又は完全自律運搬手段の内部を含み得る。いくつかの実施形態では、ライダーシステム100は、三次元空間内の特定の場所における複数の点を示す情報を含み得る点群情報を取得するように構成され得る。一例として、点群情報は、環境10内の物体12の場所を示し得る。
【0018】
ライダーシステム100は、第1の軸102を中心に回転するように構成された、回転可能な基部110を含む。いくつかの実施形態では、基部アクチュエータ112は、3ヘルツ~60ヘルツ(例えば、180回転毎分(revolutions per minute、RPM)~3600RPMなど)の方位角回転速度で、第1の軸102を中心に回転可能な基部110を回転させるように動作可能であり得る。しかしながら、他の方位角回転速度も可能であり、企図される。いくつかの実施形態では、基部アクチュエータ112は、所望の回転速度で回転するようにコントローラ150によって制御され得る。そのようなシナリオでは、コントローラ150は、単一の目標回転速度で回転するように基部アクチュエータ112を制御することができ、かつ/又はコントローラ150は、可能な回転速度の範囲内で基部アクチュエータ112の所望の回転速度を動的に調整することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、基部アクチュエータ112は、電気モータを含むことができる。例えば、電気モータは、回転可能な基部110のシャフト118を回転させるように動作可能であり得る、ステータ116及びロータ114を含み得る。様々な実施形態では、基部アクチュエータ112は、直流(direct current、DC)モータ、ブラシレスモータ、又は別のタイプの回転アクチュエータであり得る。いくつかの実施形態では、シャフト118は、1つ以上の軸受119によって、回転可能な基部110に結合され得る。軸受119は、回転軸受又は別のタイプの低摩擦軸受を含み得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、ライダーシステム100は、回転可能な基部110を含む必要はない。そのようなシナリオでは、ハウジング160内のライダーシステム100の1つ以上の要素は、第1の軸102を中心に回転するように構成されてもよい。しかしながら、他の場合では、ライダーシステム100のいくつかの要素は、第1の軸102を中心に回転する必要はない。したがって、そのような実施形態では、ライダーシステム100は、他の可能性の中でもとりわけ、線走査用途、単一点走査用途において利用され得る。
【0021】
また、ライダーシステム100は、シャフト134とミラー回転軸131を中心に回転するように構成されたミラー本体133とを有する、ミラーアセンブリ130を含む。いくつかの実施形態では、ミラー回転軸131は、第1の軸102に対して実質的に垂直(例えば、垂直から0~10度以内など)であり得る。例示的な実施形態では、ミラーアクチュエータ136は、100Hz~1000Hz(例えば、6,000RPM~60,000RPMなど)のミラー回転速度で、ミラー回転軸131を中心にミラー本体133を回転させるように構成され得る。いくつかの状況では、ミラー本体133は、ある回転期間内(例えば、3.3ミリ秒~1ミリ秒など)に、ミラー回転軸131を中心に回転するように構成され得る。
【0022】
ミラーアクチュエータ136は、DCモータ、ブラシレスDCモータ、ACモータ、ステッパモータ、サーボモータ、又は別のタイプの回転アクチュエータであることができる。ミラーアクチュエータ136が様々な回転速度又は所望の回転速度で動作し得、ミラーアクチュエータ136がコントローラ150によって制御され得ることが理解されよう。
【0023】
例示的な実施形態では、ミラーアセンブリ130は、複数の反射面132を含む。例えば、複数の反射面132は、4つの反射面(例えば、反射面132a、132b、132c、132dなど)を含み得る。様々な実施形態では、反射面132は、金、酸化ケイ素、酸化チタン、チタン、白金、又はアルミニウムのうちの少なくとも1つから形成され得る。そのようなシナリオでは、4つの反射面は、ミラーアセンブリ130のミラー本体133が直角柱形状を有するように、ミラー回転軸131に対して対称に配置され得る。ミラーアセンブリ130が5つ以上又は3つ以下の反射面を含んでもよいことが理解されるであろう。したがって、ミラーアセンブリ130は、5つ以上又は3つ以下の側面を有する多面柱形状として成形することができる。例えば、ミラーアセンブリ130は、3つの反射面を有することができる。そのようなシナリオでは、ミラー本体133は、三角形の断面を有することができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、ミラー本体133は、シャフト134に複数の反射面132を結合するように構成することができる。そのようなシナリオでは、ミラー本体133は、実質的に中空であり得る。様々な実施形態では、ミラー本体133の少なくとも一部分は、八角形の断面及び/又は4回対称性を有し得る。一実施例では、ミラー本体133は、ポリカーボネート材料を含み得る。この実施例では、ミラー本体133の八角形及び/又は4回対称構成は、ミラー本体の回転中にシャフト134上でミラー本体133のポリカーボネート材料が滑る可能性を低減することを容易にし得る。他の実施例も同様に可能である。
【0025】
いくつかの実施形態では、ミラー本体133は、複数の可撓性支持部材138を含み得る。そのようなシナリオでは、少なくとも1つの可撓性支持部材138は直線状であり得る。追加的又は代替的に、少なくとも1つの可撓性支持部材138は湾曲していてもよい。いくつかの実施形態では、可撓性支持部材のシステムの幾何学形状に基づいて、ミラー本体133は、いくつかの方向においては(例えば、負荷を伝達するなどのために)剛性であってもよく、いくつかの方向においては熱膨張に適応するために弾性であってもよい。例えば、可撓性支持部材138は、ねじれているときに実質的に硬く、回転軸に垂直な力に応答して実質的に弾性であるように構成することができる。様々な実施形態では、ミラー本体133は、プラスチック材料などの射出成形材料から形成され得る。更に、シャフト134は、鋼鉄又は別の構造材料から形成され得る。
【0026】
そのようなシナリオでは、ミラーアセンブリ130は、シャフト134に結合され得るエンコーダ磁石139を含み得る。そのようなシナリオでは、エンコーダ磁石139は、送信機127及び受信機121に対する回転可能なミラーアセンブリ130の回転位置を示す情報を提供するように構成される。
【0027】
いくつかの実施形態では、エンコーダ磁石139はまた、ミラーモータ磁石(例えば、ミラーアクチュエータ136などに含まれる)として構成されてもよい。これらの実施形態では、ライダーシステム100は、回転可能なミラーアセンブリ130の回転位置の測定及び調整の両方を容易にするために、磁石139を使用してもよい。例示的な一実施形態では、磁石139は、円形配置で配設され、(例えば、アクチュエータ136などで生成された)磁場と相互作用してミラーアセンブリを回転させるように構成された、複数の磁石(例えば、磁石リングなど)のうちの1つであってもよい。他の実施形態が可能である。
【0028】
様々な例では、ミラーアセンブリ130は、追加的又は代替的に、ミラーアセンブリ130の少なくとも一部分をハウジング160などのライダーシステム100の他の要素に結合するように構成された、結合ブラケット135を含むことができる。結合ブラケット135は、1つ以上のコネクタ137によってミラーアセンブリ130をハウジング160に装着するように構成することができる。そのようなシナリオでは、結合ブラケット135及びコネクタ137は、ライダーシステム100の他の要素から容易に取り外し可能であるように構成することができる。そのような取り外し容易性により、より良好な再較正、保守点検、及び/又は修理オプションが提供され得る。
【0029】
ライダーシステム100は、回転可能な基部110に結合された光共振器120を追加的に含む。光共振器は、少なくとも1つの光放出器デバイス126及び光放出器レンズ128を有する送信機127を含む。例示的な実施形態では、少なくとも1つの光放出器デバイス126は、1つ以上のレーザダイオード(例えば、半導体レーザバーなど)、発光ダイオード(light-emitting diode、LED)、又は離散光パルスで光を放出するように構成された他のタイプのデバイスを含むことができる。例示的な実施形態では、光パルスは、調整可能及び/又は制御可能な様式で放出され得る。任意選択で、複数の光放出器デバイス126は、垂直共振器型面発光レーザ(vertical-cavity surface-emitting laser、VCSEL)の配列を含むことができる。しかしながら、他のタイプの光放出器デバイスが可能であり、企図される。いくつかの実施形態では、光放出器デバイス126は、約905nmの波長を有する光を放出するように構成され得る。他の発光波長が可能であり、企図されることが理解されるであろう。少なくとも1つの光放出器デバイス126及び光放出器レンズ128は、光放出軸18を画定するように配置される。
【0030】
様々な実施形態では、回転可能なミラーアセンブリ130は、環境10内の場所に向かって放出光を送信し、環境10内の場所から戻り光を受信するように、ミラー回転軸131を中心に制御可能に回転するように構成され得る。
【0031】
光共振器120はまた、環境10からの戻り光16を検出するように構成された受信機121を含む。様々な実施形態では、受信機121は、所定の波長帯域内の光(例えば、800~1600ナノメートルの赤外光など)を透過させるように構成されたバンドパスフィルタを含むことができる。受信機121は、複数の光検出器122を含む。一例として、複数の光検出器122は、少なくとも1つの固体単一光子感知デバイス、複数の単一光子アバランシェ検出器(single photon avalanche detector、SPAD)、及び/又はシリコン光電子増倍管(silicon photomultiplier、SiPM)デバイスを含むことができる。他のタイプの画像センサ及び光検出器デバイスが可能であり、企図される。例えば、いくつかの実施形態では、複数の光検出器122は、1つ以上のシリコン光電子増倍管(SiPM)を含むことができる。そのようなシナリオでは、SiPMはそれぞれ、複数の(例えば、二次元配列など)の単一光子アバランシェダイオード(single-photon avalanche diode、SPAD)を含むことができる。追加的又は代替的に、複数の光検出器122は、アバランシェフォトダイオード(avalanche photodiode、APD)、赤外線フォトダイオード、光導電体、PINダイオード、又は別のタイプの光検出器を含み得る。加えて、焦点面配列又は別のタイプの画像センサなどの複数の光検出器を組み込むシステムもまた可能であり、企図されることを理解されたい。
【0032】
様々な実施形態では、複数の光検出器122は、少なくとも1つのマクロピクセルを形成する検出器素子の配列を含み得る。いくつかの実施例では、マクロピクセルは、互いに物理的に隣接及び/又は関連する複数の検出器素子を含み得る。そのようなシナリオでは、マクロピクセルは、個々の検出器素子の面積と比較して大きな面積の検出器を形成することができる。システム及び方法は、N個の検出器(又はマクロピクセル)(例えば、N個の受信機又はN個のRxなど)とともに利用され得る、単一の光放出器デバイス(例えば、1個の送信機又は1個のTxなど)を含む実施例に関連し得る。しかしながら、開示されるシステム及び方法は、N個のTxに対してN個のRx(例えば、各TxチャネルがRxチャネルに対応するなど)、又はN個のTxに対してM個のRxを含むことができ、ここで、MはNよりも大きいことが理解されよう。Tx及びRx要素の他の構成及び配置が企図され、可能である。
【0033】
複数の光検出器122は、少なくとも1つの光放出器デバイス126の各光放出器デバイスに対して2つ以上の光検出器のそれぞれのセットを含む。様々な実施形態では、少なくとも1つの光放出器デバイス126は、光パルスが送信光14としてシステム100の環境10に向け直されるように、ミラーアセンブリ130と相互作用する光パルスを放出するように構成され得る。そのようなシナリオでは、光パルスの少なくとも一部分は、戻り光16としてシステム100に向かって反射して戻され、飛行時間、物体12までの距離、及び/又は点群のうちの少なくとも1つを決定するように、複数の光検出器122によって受信され得る。
【0034】
例示的な実施形態では、光検出器122は、出力信号をコントローラ150に提供することができる。例えば、出力信号は、環境10の視野17の所与の部分に向かう所与の光パルスの飛行時間を示す情報を含むことができる。追加的又は代替的に、出力信号は、環境10のレンジマップの少なくとも一部分又は点群を示す情報を含むことができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、2つ以上の光検出器の各セットは、一次光検出器123及び二次光検出器125を含むことができる。一次光検出器123は、所与の光放出器デバイスから放出された光パルスに対応する戻り光16の第1の部分を受信するように構成される。そのようなシナリオでは、二次光検出器125は、所与の光放出器デバイスから放出された戻り光の第2の部分を受信するように構成される。
【0036】
様々な実施形態では、戻り光16の第1の部分及び戻り光16の第2の部分は、大きく異なる強度を有し得る。例えば、戻り光16の第1の部分は、戻り光16の第2の部分よりも光子束が少なくとも1桁大きい可能性がある。
【0037】
例示的な実施形態では、少なくとも1つの光放出器デバイス126は、4素子レーザダイオードバー(例えば、レーザバー上に配設された4つの別個の光源など)を含むことができる。そのようなシナリオでは、複数の光検出器122は、4つの一次光検出器(例えば、一次光検出器123a、123b、123c、123dなど)を含むことができる。各一次光検出器は、レーザダイオードバー上のそれぞれの光放出器に対応することができる。追加的に、複数の光検出器122は、4つの二次光検出器(例えば、第2の光検出器125a、125b、125c、125dなど)を含むことができる。各二次光検出器は、レーザダイオードバー上のそれぞれの光放出器に対応することができる。
【0038】
代替実施形態では、少なくとも1つの光放出器デバイス126は、2つ以上のレーザダイオードバーを含み得、レーザバーは、5つ以上又は4つ未満の光放出器デバイスを含み得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、光放出器デバイス126は、光放出器デバイス126に1つ以上のレーザ光パルスを放出させるように動作可能なレーザパルサ回路に結合され得る。そのようなシナリオでは、レーザパルサ回路は、コントローラ150を含み得るトリガ源に結合され得る。光放出器デバイス126は、赤外光(例えば、905ナノメートル(nm)などの、800~1600nmの波長を有する光)を放出するように構成され得る。しかしながら、他の波長の光も可能であり、企図される。
【0040】
受信機121はまた、光検出器レンズ124を含む。複数の光検出器122及び光検出レンズ124は、受光軸19を画定するように配置されている。
【0041】
受信機121は、アパーチャプレート176の開口部であり得る複数のアパーチャ178を追加的に含む。様々な実施形態では、アパーチャプレート176は、50ミクロン~200ミクロンの厚さを有することができる。追加的又は代替的に、複数のアパーチャ178のうちの少なくとも1つのアパーチャは、150ミクロン~300ミクロンの直径を有し得る。しかしながら、この範囲よりも大きいか又は小さい他のアパーチャサイズも可能であり、企図される。更に、例示的な実施形態では、複数のアパーチャ178のそれぞれのアパーチャは、200ミクロン~800ミクロンだけ離間され得る。他のアパーチャ間隔が可能であり、企図される。
【0042】
受信機121はまた、1つ以上の光リダイレクタ129を含むことができる。そのようなシナリオでは、各光リダイレクタ129は、それぞれのアパーチャからの戻り光16のそれぞれの部分を、複数の光検出器122のうちの少なくとも1つの光検出器に光学的に結合するように構成され得る。例えば、各光リダイレクタは、それぞれのアパーチャからの戻り光のそれぞれの部分を、全反射によって複数の光検出器のうちの少なくとも1つの光検出器に光学的に結合するように構成することができる。
【0043】
いくつかの実施形態では、光リダイレクタ129は、射出成形可能な光学材料から形成され得る。そのようなシナリオでは、光リダイレクタ129は、第1の要素対及び第2の要素対が互いに係合及び/又は連動するように成形されるように、要素対で一緒に結合される。例示的な実施形態では、光リダイレクタ129は、戻り光16の第1の部分の第1の光子束で第1の光検出器を照明し、戻り光16の第2の部分の第2の光子束で第2の光検出器を照明するように、戻り光16を、同じでない部分に分離するように構成される。いくつかの実施形態では、光リダイレクタ129のうちの1つ以上の表面は、受信機チャネル間のクロストークを抑制又は排除するようにコーティング又は成形され得る。一例として、光リダイレクタ129のうちの1つ以上の表面は、そのようなクロストークを抑制又は排除するように構成された不透明光学材料でコーティングされ得る。
【0044】
いくつかの実施例では、光リダイレクタ129はまた、第1の光検出器上に投影される戻り光16の第1の部分(及び/又は第2の光検出器上に投影される戻り光16の第2の部分)のビーム幅を拡大するように構成されてもよい。このようにして、例えば、戻り光16のそれぞれの部分が投影されるそれぞれの光検出器における検出領域は、それら検出領域の関連付けられたアパーチャの断面積より大きくてもよい。
【0045】
様々な例示的な実施形態では、回転可能な基部110、ミラーアセンブリ130、及び光共振器120は、視野17を提供するように配設されることができる。いくつかの実施形態では、視野17は、第1の軸102を中心とする360度の方位角範囲と、ミラー回転軸131を中心とする60度~120度(例えば、少なくとも100度など)の仰角範囲とを含むことができる。一実施形態では、仰角範囲は、ライダーシステム100が第1の軸102の方向に沿って(かつ/又は第1の軸102に実質的に平行に)、1つ以上の放出ビームを向けることを可能にするように構成され得る。他の方位角範囲及び仰角範囲が可能であり、企図されることが理解されるであろう。
【0046】
いくつかの実施形態では、視野17は、2つ以上の連続角度範囲(例えば、「分割」視野又は不連続視野など)を有することができる。一実施形態では、2つ以上の連続角度範囲は、第1の軸102の同じ側から離れて延在してもよい。代替的に、別の実施形態では、2つ以上の連続角度範囲は、第1の軸102の対向側から離れて延在してもよい。例えば、第1の軸102の第1の側は、0度~180度の仰角に関連付けられてもよく、第1の軸の第2の側は、180度~360度の仰角に関連付けられてもよい。
【0047】
いくつかの実施形態では、ライダーシステム100は、1つ以上の光学窓162を有する回転可能なハウジング160を含む。光学窓162は、1つ以上の平坦な窓を含むことができる。追加的又は代替的に、光学窓162は、湾曲した窓及び/又は屈折光パワーを有する窓を含むことができる。一例として、湾曲した窓は、光ビームの品質のいくらかの損失又は劣化と引き換えに、(平坦な光学窓と比較して)拡張された視野を提供することができる。そのようなシナリオでは、光パルスは、光学窓162を通して環境10に向かって放出され、光学窓162を通して透過され、光学窓162から受信され得る。更に、複数の光学窓が本明細書の様々な実施形態で記載されているが、単一の光学窓を有する実施例が可能であり、企図されることが理解されるであろう。
【0048】
光学窓162は、放出された光パルスの波長(例えば、赤外線波長など)などの波長を有する光に対して実質的に透明であり得る。例えば、光学窓162は、放出された光パルスを赤外線波長範囲において80%を超える透過効率で透過させるように構成された、光学的に透明な材料を含むことができる。一実施形態では、光学窓162の透過効率は、98%以上であり得る。別の実施形態では、光学窓162の透過効率は、光学窓162上に入射する透過光及び/又は受光光の入射角に応じて変化してもよい。例えば、透過効率は、光が比較的低い入射角から入射するときよりも、光が比較的高い入射角から光学窓に入射するときの方が低くなり得る。
【0049】
いくつかの実施例では、光学窓162は、ポリマー材料(例えば、ポリカーボネート、アクリルなど)、ガラス、石英、又はサファイアから形成され得る。赤外光に対して実質的に透明である他の光学材料が可能であり、企図されることが理解されるであろう。
【0050】
いくつかの実施形態では、回転可能なハウジング160の他の部分は、黒色テープ、吸収性塗料、カーボンブラック、黒色陽極酸化、マイクロアーク酸化処理された表面若しくは材料、及び/又は別のタイプの光吸収性の反射防止表面若しくは材料などの、光吸収性材料でコーティングされるか又はそれから形成されることができる。
【0051】
ライダーシステム100の様々な要素は、異なる配置で配設され得る。例えば、例示的な実施形態では、受光軸19又は光放出軸18のうちの少なくとも一方は、ミラー回転軸131と交差しない。
【0052】
ライダーシステム100はまた、コントローラ150を含む。いくつかの実施形態では、コントローラ150は、1つ以上の中央処理装置(central processing unit、CPU)、1つ以上のマイクロコントローラ、1つ以上のグラフィック処理ユニット(graphical processing unit、GPU)、1つ以上のテンソル処理ユニット(tensor processing unit、TPU)、1つ以上の特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、及び/又は1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(field-programmable gate array、FPGA)を含んでもよい。追加的又は代替的に、コントローラ150は、1つ以上のプロセッサ152及びメモリ154を含んでもよい。1つ以上のプロセッサ152は、汎用プロセッサ又は専用プロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサ、グラフィックスプロセッサユニットなど)を含み得る。1つ以上のプロセッサ152は、メモリ154に記憶されたコンピュータ可読プログラム命令を実行するように構成され得る。したがって、1つ以上のプロセッサ152は、プログラム命令を実行して、本明細書に記載の機能及び動作のうちの少なくともいくつかを提供することができる。他のタイプの回路及びコンピューティングデバイスが可能であり、企図される。
【0053】
メモリ154は、1つ以上のプロセッサ152によって読み取られるか又はアクセスされ得る1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体を含むか、又はその形態をとり得る。1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体として、1つ以上のプロセッサ152のうちの少なくとも1つと全体的に又は部分的に統合され得る、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(programmable read-only memory、PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(erasable programmable read-only memory、EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、スタティックランダムアクセスメモリ(static random access memory、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory、DRAM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(例えば、フラッシュメモリなど)、ソリッドステートドライブ(solid state drive、SSD)、ハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)、コンパクトディスク(Compact Disc、CD)、デジタルビデオディスク(Digital Video Disk、DVD)、デジタルテープ、読み取り/書き込み(read/write、R/W)CD、R/W DVDなどの、揮発性及び/又は不揮発性記憶構成要素が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、メモリ154は、単一の物理デバイス(例えば、1つの光学メモリ、磁気メモリ、有機メモリ又は他のメモリ若しくはディスク記憶ユニットなど)を使用して実装されてもよく、他の実施形態では、メモリ154は、2つ以上の物理デバイスを使用して実装され得る。
【0054】
上述したように、メモリ154は、ライダーシステム100の動作に関連するコンピュータ可読プログラム命令を含むことができる。したがって、メモリ154は、本明細書に記載の動作又は機能の一部又は全部を実施又は容易にするためのプログラム命令を含み得る。
【0055】
例えば、動作は、光放出器デバイス126に光パルスを放出させることを含むことができる。そのようなシナリオでは、コントローラ150は、光放出器デバイス126に関連付けられたパルサ回路に、1つ以上の電流/電圧パルスを光放出器デバイス126に供給させることができ、それによって光放出器デバイス126に光パルスを供給させることができる。
【0056】
動作はまた、検出された光信号として視野17からの反射光パルス(例えば、戻り光16など)の少なくとも第1の部分を受信することも含み得る。例えば、光放出器デバイス126から光学窓162を介して放出された光パルスの少なくとも一部(例えば、送信光14など)は、反射光パルス又は戻り光16を提供するように、視野17内の環境10内の物体12と相互作用することができる。反射光パルスの少なくとも一部分は、複数の光検出器122のうちの少なくとも1つの光検出器によって受信され得る。次に、所与の光検出器は、電流変動信号又は電圧変動信号を含み得る検出された光信号を提供し得る。
【0057】
更に、動作は、検出された光信号に基づいて、視野17内の物体12を示す点群を決定することを含むことができる。例示的な実施形態では、点群を決定することは、コントローラ150によって実施され得る。例えば、コントローラ150は、放出及び受信された各光パルスのそれぞれの飛行時間に基づいて、複数の空間点を決定及び蓄積することができる。点群を決定することは、ミラーアセンブリ130の仰角及び回転可能な基部110の方位角に更に基づくことができる。
【0058】
本明細書に記載の動作の一部又は全部は、コントローラ150及び/又はライダーシステム100の他の要素から遠隔に位置するコンピューティングデバイスによって実行され得ることが理解されるであろう。
【0059】
様々な実施形態では、ライダーシステム100は、少なくとも1つのバッフルを含み得る。例えば、ライダーシステム100は、少なくとも1つの回転可能なバッフル170及び/又は少なくとも1つの静止バッフル172を含むことができる。そのようなシナリオでは、少なくとも1つの回転可能なバッフル170及び/又は少なくとも1つの静止バッフル172は、光共振器120内の迷光(例えば、ライダーシステム100の周囲の環境10と最初に相互作用することなく、光放出器デバイス126から複数の光検出器122へ内部を進む光など)を低減するように構成され得る。例示的な実施形態では、静止バッフル172は、受光軸19と光放出軸18との間に配設された光学的に不透明な材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、回転可能なバッフル170は、ミラー本体133に結合することができ、また、ライダーシステム100の送信機部分と受信機部分との間の迷光を低減又は排除するように構成された光学的に不透明な材料を含むことができる。言い換えれば、ミラー本体133の第1の部分及びミラー本体133の第2の部分は、回転可能なバッフル170によって分離され得る。そのようなシナリオでは、回転可能なバッフル170は、平坦なディスク様に成形することができるが、他の形状が企図され、可能である。回転可能なバッフル170は、ミラー回転軸131を中心とし、ミラー回転軸131に対して垂直であり得る。
【0060】
いくつかの実施形態では、静止バッフル172は、ミラー回転軸131に向かって延在し得、回転可能なバッフル170は、ミラー回転軸131から離れて延在し得、それにより、静止バッフル172及び回転可能なバッフル170は、ライダーシステム100の送信機部分と受信機部分との間の迷光を低減するように重なり合うことができる。重なり合う量は、迷光を最小限にするように調節及び/又は増加され得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、ライダーシステム100は、光学フィードバックシステムを含むことができる。光フィードバックシステムの一部として、送信機127は、ミラー本体133の回転期間中に、複数の光パルスをミラーアセンブリ130の反射面132に向けて送信するように構成することができる。そのようなシナリオでは、ミラーアセンブリ130は、(i)複数の光パルスのうちの少なくとも第1の光パルスを、ライダーシステム100の環境10内に反射し、(ii)複数の光パルスのうちの少なくとも第2の光パルスを、内部光路168内に反射するように構成され得る。いくつかの実施形態では、内部光路168は、回転可能なバッフル170内、静止バッフル172内、及び/又は回転可能なバッフル170と静止バッフル172との間の間隙内にバッフル開口部174を含み得る。
【0062】
そのようなシナリオでは、受信機121の複数の光検出器122は、(i)環境10内の物体12によって引き起こされた第1の光パルスの反射を含む、反射光パルスを検出し、(ii)内部光路168を介して受信された第2の光パルスを検出するように構成され得る。様々な実施形態では、内部光路168は、反射面132が第2の光パルスを受信機121に向けて反射するように、第2の光パルスをミラーアセンブリ130の反射面132に向けて反射する1つ以上の内部反射器180によって少なくとも部分的に画定され得る。
【0063】
更に、そのようなシナリオでは、コントローラ150は、第1の光パルスが送信機127によって送信される時間、第1の光パルスが光検出器122によって検出される時間、第2の光パルスが送信機127によって放出/送信される時間、及び第2の光パルスが光検出器122によって検出される時間に基づいて、環境10内の物体12までの距離を決定するように構成され得る。そのようなシナリオでは、第1の光パルス(及びその対応する反射光パルス)は、物体12までの距離を示す情報を提供することができ、第2の光パルス(及びその対応する反射光パルス)は、フィードバック距離又は0長基準を示す情報を提供することができる。
【0064】
ライダーシステム100の遮蔽検出システムは、一次反射面163を含むことができる。いくつかの実施形態では、一次反射面163は、少なくとも8:1のアスペクト比を有する矩形ミラーを含むことができる。しかしながら、一次反射面163の他の形状が企図され、本開示の文脈内において可能であることが理解されるであろう。例示的な実施形態では、一次反射面163は、ミラー回転軸131に実質的に平行に配設された長軸を含むことができる。
【0065】
そのようなシナリオでは、ミラー本体133の反射面132は、複数の二次反射面を表すことができる。ライダーシステム100はまた、カメラ166を含むこともできる。カメラ166は、ミラー本体133の一次反射面163及び少なくとも1つの二次反射面によって、1つ以上の光学要素(例えば、光学窓162など)の少なくとも1つの画像を取り込むように構成される。
【0066】
ライダーの文脈において、ライダーの光学構成要素における遮蔽又は引っかき傷は、環境内の物体の測距及び位置特定に悪影響を及ぼすことがある。そのようなシナリオでは、汚損又は劣化した光学構成要素により、ライダーシステムが役に立たないものとなり、及び/又は汚損又は劣化した光学構成要素はライダーシステムに環境に関する間違った又は不正確な情報を提供させることがある。カメラは、任意の汚れ、水、又は他のごみ(例えば、塵、土、泥、昆虫、又は他のタイプの有機若しくは無機物質など)がライダードーム上にあるかどうか、あるいはライダードームが損傷しているか(例えば、亀裂が入っているか、割れているかなど)どうかを検出するために、ライダー用途で使用され得る。そのようなシナリオでは、コントローラ150は、遮蔽検出に関する更なる動作を実行するように構成されてもよい。そのような動作は、カメラ166に、ミラー本体133の一次反射面163及び少なくとも1つの二次反射面によって光学要素の複数の画像を捕捉させることを含むことができる。複数の画像の各画像は、少なくとも1つの二次反射面の対応するミラー角度で捕捉される。
【0067】
ライダーシステム100は、照明器161を追加的に含む。いくつかの実施形態では、照明器161は、赤外線発光ダイオード(LED)を含むことができる。そのようなシナリオでは、コントローラ150の動作は、カメラ166に複数の画像を捕捉させている間に、照明器161に光を放出させて、ミラー本体133の一次反射面163及び少なくとも1つの二次反射面によって光学素子を照明することを、追加的に含むことができる。
【0068】
動作は、複数の画像及び少なくとも1つの二次反射面の対応するミラー角度に基づいて、光学要素の集約画像を決定することを追加的に含んでもよい。
【0069】
追加的又は代替的に、動作は、集約画像に基づいて、少なくとも1つの遮蔽物体が光学要素上に存在することを判定することを含むことができる。いくつかの実施形態では、遮蔽物体は、引っかき傷、亀裂、汚れ、変形、遮蔽、ごみ、気泡、不純物、劣化、変色、不完全な透明性、歪曲、又は結露を含み得る。他のタイプの光学的欠陥が可能であり、企図されることが理解されるであろう。
【0070】
いくつかの実施形態では、カメラは、一次反射面及び少なくとも1つの二次反射面によって光学要素上に焦点を合わせるように構成された固定焦点距離レンズを含む。一例として、カメラは、ビデオ捕捉デバイスを含むことができる。
【0071】
図2Aは、例示的な実施形態によるライダーシステム200を示す。ライダーシステム200は、図1に関連して図示され記載されるライダーシステム100と類似又は同一であり得る。例えば、ライダーシステム200は、回転可能な基部110を含むことができる。回転可能な基部110は、第1の軸102を中心に回転するように構成することができる。更に、ライダーシステム200は、光放出器デバイス126、光放出器レンズ128、光検出器122、及び光検出器レンズ124を含み得る光共振器120を含み得る。更に、いくつかの実施形態では、ライダーシステム200は、ミラーアセンブリ130を含み得る。ミラーアセンブリ130は、複数の反射面132a、132b、及び132cと、シャフト134とを含み得る。ミラーアセンブリ130は、ミラー回転軸131を中心に回転するように構成され得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、光放出器デバイス126及び光放出器レンズ128は、光放出軸18を形成し得る。図2Aに示されるように、光放出器デバイス126によって放出された光パルスは、光学窓162のうちの少なくとも1つに向かって反射され、環境10内の物体12に向かって透過されるように、反射面132dと相互作用し得る。
【0073】
いくつかの実施形態では、光検出器122及び光検出器レンズ124は、受光軸19を形成し得る。光放出器デバイス126によって放出された光パルスは、反射され得るか、又はそうでなければ環境10と相互作用し得、反射面132(例えば、反射面132dなど)によって戻り光16として受信され得、複数の光検出器122において1つ以上の光リダイレクタ129によって観察され得る。光パルスは主に環境10内の物体12と相互作用し得るが、光パルスが大気、埃などとも相互作用し得ることが理解されるであろう。
【0074】
図2Bは、例示的な実施形態による、図2Aのライダーシステム200の一部分220を示す。図2A及び図2Bに示されるように、静止バッフル172は、内部空間204の受信機部分204aを内部空間204の送信機部分204bから光学的に分離するように構成され得る、ブレードストリップ202を含み得る。様々な例では、ブレードストリップ202は、図2D及び図2Eに示されるように、複数の光学窓162のうちの少なくとも1つ及び/又は第1の光学窓222と第2の光学窓224とを分離する機械的支持部材246に接近する(例えば、500ミクロン~2000ミクロン以内など)か又は直接接触するように構成することができる。
【0075】
いくつかの実施例では、ブレードストリップ202は、エラストマー材料(例えば、イソプレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、シリコーンゴム、エチレン酢酸ビニル(ethylene-vinyl acetate、EVA)、又は粘弾性を有する別のポリマーなど)を含むことができる。
【0076】
図2Cは、例示的な実施形態によるライダーシステム230を示す。図2Cに示されるように、シャフト134は、第1の端部237と、第1の端部237の反対側の第2の端部238とを有することができる。そのようなシナリオでは、ミラーアクチュエータ136は、シャフト134の第2の端部238に結合され得る。追加的又は代替的に、ミラーアセンブリ130は、1つ以上の軸受239を含むことができ、各軸受は、内側案内溝及び外側案内溝を有する。一例として、軸受239は、円筒形軸受を含むことができる。しかしながら、他のタイプの回転軸受が可能であり、企図されることが理解されるであろう。そのようなシナリオでは、少なくとも1つの軸受239の内側案内溝は、第1の端部237に近接してシャフト134に結合され得る。追加的又は代替的に、結合ブラケット135は、軸受239の外側案内溝に結合され得る。そのようなシナリオでは、結合ブラケット135は、ハウジング160に取り外し可能に取り付けられ得る。
【0077】
様々な実施形態では、第1の端部237と第2の端部238との間のシャフト134の少なくとも一部分上に、プラスチック材料241が配設され得る。一例として、プラスチック材料241は、コーティングの形態で、又は別個のプラスチック部品(例えば、ミラー本体133など)として、シャフト134に結合され得る。追加的又は代替的に、プラスチック材料241は、シャフト134上に配設された内側部分と、(例えば、反射面132などを提供するために)反射材料が配設された外側部分と、内側部分と外側部分との間の空間と、内側部分と外側部分との間に延在する複数の結合部(例えば、可撓性部材138など)とを含み得る。そのようなシナリオでは、複数の結合部のうちの各結合部は、図3Bに関連して説明されるように、半径方向部材及びクロスバー部材を含んでもよい。すなわち、いくつかの実施形態では、可撓性部材はT字形であり得る。いくつかの実施形態では、可撓性部材は各々、2つの第1の端部324a及び324bと、第2の端部326とを含むことができる。いくつかの実施例では、2つの第1の端部324a及び324bは、ミラー本体133の2つの異なる反射面132に対応する(対向して位置する)2つの異なる内面に結合することができる。そのようなシナリオでは、クロスバー部材は、外側部分の第1の側面と外側部分の第2の側面との間に延在することができる。
【0078】
本明細書に記載の実施形態は、第1の材料(例えば、鋼など)から形成されたシャフト134と、反射面132を支持するように構成されたプラスチック材料241とを含むことができるが、他の配置も可能であることが理解されよう。例えば、シャフト134と、反射面132を支持する支持部材とは、単一材料及び/又は単一材料の単一片から形成され得る。そのようなシナリオでは、シャフト134及び支持部材は、鋼又はアルミニウムの単一片から形成され得る。
【0079】
いくつかの実施例では、ミラーアクチュエータ136は、a)シャフト134の第2の端部238に近接してプラスチック材料241上に配設された少なくとも1つの磁石236(例えば、ロータ磁石など)と、b)少なくとも1つの磁石236と相互作用してミラーアセンブリ130を回転軸131を中心に回転させるように構成されたステータ233とを含むことができる。本明細書で記載されるように、シャフト134は、金属から形成することができる。そのようなシナリオでは、複数の結合部は、複数の結合部が金属とプラスチック材料241との間の熱膨張差に適応するように、回転軸131に対して垂直な方向に可撓性であるように構成され得る。
【0080】
いくつかの実施形態では、シャフト134の第2の端部238に近接したプラスチック材料241上に、エンコーダ磁石139が配設され得る。そのようなシナリオでは、エンコーダ磁石139は、送信機127及び受信機121に対するミラーアセンブリ130の回転位置を示す情報を提供するように構成され得る。
【0081】
図2D図2E図2F図2G、及び図2Hは、例示的な実施形態による、図2Cのライダーシステム230の代替図240、250、260、270、及び280を示す。
【0082】
様々な図示された実施例では、ライダーシステム200は、内部空間204を画定するハウジング(例えば、ハウジング160など)を含み得る。そのようなシナリオでは、ハウジングは、複数の光学窓(例えば、光学窓162など)を含み得る。ライダーシステム200はまた、内部空間204内に配設された回転可能なミラーアセンブリ(例えば、ミラーアセンブリ130など)を含んでもよい。そのような例では、回転可能なミラーアセンブリは、送信ミラー部分(例えば、図3Aに示されるような送信ミラー部分302など)と、受信ミラー部分(例えば、図3Aに示されるような受信ミラー部分304など)とを含む。
【0083】
いくつかの実施例では、ライダーシステム200は、内部空間204内に配設された送信機(例えば、送信機127など)を含む。そのようなシナリオでは、送信機は、送信経路に沿ってライダーシステム200の環境10に放出光(例えば、送信光14など)を放出するように構成される。一例として、送信経路は、送信ミラー部分と、複数の光学窓のうちの少なくとも第1の光学窓222とを含むことができる。
【0084】
ライダーシステム200はまた、内部空間204内に配設された受信機(例えば、受信機121など)を含む。受信機は、受信経路に沿って環境10から受信される戻り光(例えば、戻り光16など)を検出するように構成されている。一例として、受信経路は、複数の光学窓のうちの少なくとも第2の光学窓224と、受信ミラー部分とを含むことができる。ライダーシステム200は、内部空間204における迷光及び光クロストークを最小化するように構成された、少なくとも1つの光学バッフル(例えば、静止バッフル172及び回転可能なバッフル170など)も含む。
【0085】
様々な例では、光学窓は、ホウケイ酸ガラス、プラスチック、又は別の光学材料のうちの少なくとも1つから形成され得る。例示的な実施形態では、複数の光学窓は、第1の光学窓222及び第2の光学窓224を含み得る。そのようなシナリオでは、第1の光学窓222及び第2の光学窓224は、分割窓(例えば、図2Dに示されるような分割窓248など)として配置され得る。言い換えれば、分割窓構成は、互いに隣接して配設又は配置された第1の光学窓222及び第2の光学窓224を含むことができる。
【0086】
いくつかの実施例では、ハウジングは、分割窓248の第1の光学窓222と第2の光学窓224とを分離することができる、少なくとも1つの機械的支持部材(例えば、機械的支持部材246など)を含み得る。そのようなシナリオでは、機械的支持部材は、第1の光学窓222又は第2の光学窓224よりも物理的に厚くてもよい。一例として、機械的支持部材246は、分割窓248に物理的保護を提供するように構成することができる。
【0087】
いくつかの実施例では、第1の光学窓222を第1の平面に沿って配向することができ、第2の光学窓224を第2の平面に沿って配向することができる。言い換えれば、それぞれの光学窓は、互いに対して傾斜付け又は角度付けされるように、異なる平面に沿って配置又は配設され得る。
【0088】
いくつかの実施例では、第1の光学窓222及び第2の光学窓224は、共通の光学窓基板249の一方又は両方の表面における1つ以上の直線又はオフセットカット242によって画定され得る。そのようなシナリオでは、直線又はオフセットカットの少なくともいくつかは、光吸収材料244で充填される。直線又はオフセットカット242を含むが、吸収材料244を含まない実施形態も可能であり、企図されることが理解されるであろう。また更に、吸収材料244を含むが、直線又はオフセットカット242を含まない実施形態が可能であり、企図される。他の例示的な実施形態では、少なくとも1つの光学窓は、前面及び/又は後面にカットを含むことができ、このカットは、窓を実際には2つに分割しないが、光が光学窓内で送信経路から受信経路に、又はその逆に導波するのを防止するためにラビリンス経路を形成することができる。別の例では、光学窓は、迷光を最小化するように、送信経路と受信経路との間に著しく狭くなった部分を含むことができる。また更に、実施例は、窓の2つの領域の間に入ろうとする光のわずかな部分を吸収するために、一方又は両方の表面上に暗い(例えば、不透明などの)インクを含む光学窓を含むことができる。
【0089】
本明細書で記載されるように、光学バッフルシステムは、静止バッフル172と、回転可能なミラーアセンブリ(ミラーアセンブリ130など)に結合された回転可能なバッフル170とを含むことができる。静止バッフル172及び回転可能なバッフル170は、内部空間204内の迷光及び/又は光クロストークを軽減するために様々な方法で配置することができる。例えば、静止バッフル172及び回転バッフル170は、内部空間204において迷光のための蛇行経路を提供するように構成され得る。
【0090】
いくつかの実施例では、静止バッフル172及び/又は回転バッフル170は、それぞれの光学バッフルの周囲を通過し得る迷光の量を低減するように、丸みを帯びた縁部又は丸薬型縁部を含み得る。
【0091】
いくつかの実施例では、光学バッフルは、少なくとも1つの横断バッフル262を含み得る。そのようなシナリオでは、横断バッフル262は、静止バッフル172に対して垂直に配向され得る。他の実施例では、横断バッフル262は、静止バッフル172に対して別の角度(例えば、30度、45度など)で配向され得る。横断バッフル262は、静止バッフル172の端面の周囲の光をより少なくすることによって、内部空間内の迷光の量を低減するように構成することができる。他の実施例では、横断バッフル262は、静止バッフル172の表面に沿った1つ以上の「リブ」として配置され得る。静止バッフル172に対する横断バッフルの他の配置が可能であり、企図される。
【0092】
図3Aは、例示的な実施形態によるミラーアセンブリ300を示す。ミラーアセンブリ300は、図1に関連して図示され記載されるミラーアセンブリ130と類似又は同一であり得る。例えば、ミラーアセンブリ300は、複数の反射面132a、132b、132c、及び132dを含み得る。ミラーアセンブリ300は、ミラー回転軸131を中心に回転するように構成され得るシャフト134を追加的に含み得る。
【0093】
いくつかの実施形態では、送信機127は、光放出軸18に沿ってミラーアセンブリ300に向かって光パルスを放出し得る。ミラーアセンブリ300の反射面132dは、光パルスが環境10に向かって透過されるように、そのような光パルスを反射することができる。
【0094】
そのような例では、環境10からの光(例えば、戻り光16)は、ミラーアセンブリ300の反射面132dによって反射され得る。いくつかの実施形態では、受信された光は、受光軸19に沿って受信機121に向かって向けられ得る。
【0095】
図3Bは、例示的な実施形態による、図3Aのミラーアセンブリ300の一部分320を示す。シャフト134とそれぞれの反射面132a、132b、132c、及び132dとは、1つ以上の可撓性部材138(例えば、可撓性部材138a、138b、138c、138dなど)によって結合され得る。いくつかの実施形態では、可撓性部材138a、138b、138c、及び138dは、シャフト134とミラー本体133の内面322との間に可撓性(例えば、屈曲性などの)構造支持体を提供し得る。本明細書で記載されるように、シャフト134は、プラスチック材料241によって少なくとも部分的に取り囲まれ、かつ/又はコーティングされ得る。
【0096】
例示的な実施形態では、可撓性部材138は、T字形であり得る。追加的又は代替的に、可撓性部材138は、細長いT字形を有し得る。すなわち、T字形は、x軸に沿って縦方向に延在し得る。他の形状が可能であり、企図される。
【0097】
いくつかの実施形態では、可撓性部材138は各々、2つの第1の端部324a及び324bと、第2の端部326とを含むことができる。そのようなシナリオでは、2つの第1の端部324aと324bと第2の端部326とは、T字形部材328によって結合され得る。図示されるように、2つの第1の端部324a及び324bは、ミラー本体133の2つの異なる反射面132に対応する(対向して位置する)2つの異なる内面に結合することができる。
【0098】
いくつかの実施形態では、2つの第1の端部324a及び324bは、第1の材料から形成することができ、第2の端部326は、第2の異なる材料から形成することができる。一例として、可撓性部材138の様々な部分は、プラスチック(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、シリコーンなど)、ゴム(例えば、ラテックスなど)、金属(例えば、アルミニウム、鋼、チタンなど)、及び/又はセラミックから形成され得るが、これらに限定されない。他の材料及び材料の組み合わせが可能であり、本開示の範囲内で企図されることが理解されるであろう。
【0099】
例示的な実施形態では、可撓性部材138のうちの1つ以上の要素の材料及び/又は幾何形状は、例えばシャフト134と反射面132との間の熱膨張係数における差の影響を低減又は最小化するように、選択することができる。例えば、2つの第1の端部324a及び324bは、熱変動に対して比較的感度が低い順応性のある可撓性材料を提供するように、シリコーンであるように選択することができる。追加的又は代替的に、いくつかの実施形態では、T字形部材328は、シャフト134からの反射面132の力又は相対的変位を低減又は最小化するように、可撓性材料から形成され得る。そのような力及び/又は変位は、少なくとも部分的に、熱膨張係数における差に起因し得る。したがって、開示される可撓性部材138を利用することによって、ミラーアセンブリ130及び/又はライダーシステム100の他の部分は、温度の変動、温度依存材料の反り又は変位、及び/又は長期温度サイクル効果(例えば、熱応力除去など)による影響をより少なくすることができる。
【0100】
図3C図3Kは、例示的な実施形態による、ミラーアセンブリ及びバッフル装置のそれぞれの断面図を示す。図3C図3Kに示す様々な実施形態を利用して、一次バッフル表面に対してかすめ角(例えば、10度未満など)で衝突し得る迷光を、低減又は排除することができる。そのような迷光源は、例えば、光学窓162、ライダーシステム100の他の要素、環境10内の物体12から反射する光、及び/又は他の光源によって放出され得る光を含み得る。更に、図3C図3Kは、静止バッフル172及び回転可能なバッフル170aの存在を示しているが、他の例は回転可能なバッフル170aを含む必要がないことが理解されるであろう。すなわち、いくつかの実施形態は、対応する回転可能なバッフル部分なしに、様々に成形及び/又はサイズ決めされた静止バッフル172を含むことができる。
【0101】
図3Cは、バッフル開口部174を提供するように配設された静止バッフル172及び回転可能なバッフル170aを含む、バッフル装置330の断面図を示す。いくつかの実施形態では、バッフル開口部174は、光共振器120の送信機部分と受信機部分との間に所望の間隙を提供するようにサイズ決めされ得る。いくつかの実施形態では、回転可能なバッフル170aが静止バッフル172と衝突することなく自由に回転できるように、バッフル開口部174は、必要な機械的自由度を提供することができる。
【0102】
図3Dは、直接的なバッフル開口を回避するように回転軸131に平行な軸に沿って重なり合った、静止バッフル172及び回転可能なバッフル170aを含む、バッフル装置340の断面図を示す。すなわち、重なり合ったバッフル装置340は、光共振器120の送信機部分と受信機部分との間の改善された光分離を提供することができる。言い換えれば、重なり合ったバッフル装置340は、光共振器120内の光漏れ及び/又は内部反射を低減することができる。
【0103】
図3Eは、L字形静止バッフル172及び回転可能なバッフル170aを含む、バッフル装置350の断面図を示す。そのような実施形態では、L字形静止バッフル172は、光共振器120の送信機部分と受信機部分との間の光分離を改善するように構成され得る、「リップ」を提供することができる。例えば、L字形静止バッフル172は、光共振器120内の迷光を遮断するように成形及び/又はサイズ決めすることができる。
【0104】
図3Fは、T字形断面を有する静止バッフル172及び回転可能なバッフル170aを含む、バッフル装置360の断面図を示す。そのような実施形態では、T字形静止バッフル172は、光共振器120の送信機部分と受信機部分との間の光分離を改善し得る、二重縁部「リップ」を提供することができる。例えば、T字形静止バッフル172は、光共振器120内の迷光を遮断するように成形及び/又はサイズ決めすることができる。言い換えれば、L字形及びT字形静止バッフル172は、光共振器120内の内部反射及び/又は光漏れを低減することができる。
【0105】
いくつかの実施形態では、それぞれのバッフル部分は、交互配置され得る。追加的又は代替的に、回転可能なバッフル部分は、L字形又はT字形で提供され得る。図3Gに示されるように、バッフル装置370は、L字形静止バッフル172及びL字形の回転可能なバッフル170aを含み得る。そのようなシナリオでは、静止バッフル172及び回転可能なバッフル170aは、交互配置され得る。また更に、図3Hに示されるように、バッフル装置380は、T字形静止バッフル172及びT字形の回転可能なバッフル170aを含み得る。図3Iに示されるように、バッフル装置390は、回転可能なバッフル170aの外縁部の周囲に巻き付いて光の蛇行経路を形成する、静止バッフル172を含み得る。図3Jに示されるように、バッフル装置392は、回転可能なバッフル170aの回転面と部分的にオフセットされた、静止バッフル172を含み得る。静止バッフル172は、回転可能なバッフル170aの外縁部の周囲にも巻き付くことができる。また更に、図3Kは、締結具396(例えば、クリップ、ステープルなど)によって静止バッフル172に結合され得る追加のバッフル部分395を含み得る、バッフル装置194を示す。そのようなシナリオでは、静止バッフル172と追加のバッフル部分395との組み合わせは、光学システム内の送信経路と受信経路との間の光のための蛇行経路を提供することができる。
【0106】
図示された例のうちのいくつかは「L字形又はT字形」を含むが、バッフルは、光を遮断し、迷光の影響を低減/緩和するように、追加的又は代替的に屈曲部又は隆起部を含んでもよい。例えば、静止バッフル172及び回転可能なバッフル170は、迷光を最小化するように、曲げられ、ディンプル加工され、折り畳まれ、又は他の方法でテクスチャ加工又は成形され得る。図3C図3Kは、特定のバッフル形状、サイズ、及び配置を示すが、他のバッフル形状、サイズ、及び配置が可能であり、企図されることが理解されるであろう。更に、静止バッフル172及び回転可能なバッフル170aは、光共振器120の送信機部分と受信機部分との間に所望のレベルの光分離を提供するように、サイズ決め、成形、及び/又は互いに配設され得ることが理解されるであろう。
【0107】
図4Aは、例示的な実施形態による受信機400を示す。受信機400は、図1に関連して図示され記載される受信機121と類似又は同一であり得る。受光器400は、光検出器レンズ124によって戻り光16を受信するように構成され得る、光リダイレクタデバイスを含み得る。受信機400はまた、アパーチャプレート176も含み得る。アパーチャプレート176は、複数のアパーチャ(例えば、アパーチャ178a、178b、178c、及び178d)を含み得る。例示的な実施形態では、複数のアパーチャのうちの少なくとも1つのアパーチャは、150ミクロン~300ミクロンの直径を有する。複数のアパーチャは、アパーチャプレートに形成された開口部のセットを含む。そのようなシナリオでは、アパーチャプレートは、50ミクロン~200ミクロンの厚さを有することができる。
【0108】
受信機400は、複数の光検出器122(例えば、一次光検出器123a、123b、123c、123d、及び二次光検出器125a、125b、125c、125dなど)を含む。
【0109】
受信機400は、複数の光リダイレクタ129(例えば、光リダイレクタ129a、129b、129c、129dなど)を追加的に含む。各光リダイレクタ129a、129b、129c、及び129dは、それぞれのアパーチャ178a、178b、178c、又は178dからの戻り光16のそれぞれの部分を、複数の光検出器のうちの少なくとも1つの光検出器に光学的に結合するように構成される。
【0110】
いくつかの実施形態では、各光リダイレクタ129a、129b、129c、及び129dは、それぞれのアパーチャ178a、178b、178c、又は178dからの戻り光16のそれぞれの部分を、全反射によって複数の光検出器122のうちの少なくとも1つの光検出器に光学的に結合するように構成される。
【0111】
様々な実施形態では、光リダイレクタ129は、射出成形可能な光学材料から形成することができる。例えば、光リダイレクタ129は、アクリル(ポリメチルメタクリレート又はPMMA)、ポリスチレン、ポリカーボネート、環状オレフィンポリマー(Cyclic Olefin Polymer、COP)、環状オレフィンコポリマー(Cyclic Olefin Copolymer、COC)、又は様々なコポリマー(NAS、70%ポリスチレンと30%アクリルとのコポリマーなど)などのポリマー熱可塑性プラスチック光学材料から形成され得る。追加的又は代替的に、いくつかの実施形態は、様々なポリアリールエーテルケトン(PAEK)系材料、及び/又はポリサルフォン(PSU、PPSU、PESなど)又はポリエーテルイミド(PEI)を含み得る。他の光学材料が可能であり、企図されることが理解されるであろう。
【0112】
光リダイレクタ129は、第1の要素対及び第2の要素対が互いに摺動可能に結合するように成形されるように、要素対で互いに結合され得る。例えば、図4Aに示されるように、光リダイレクタ129a及び光リダイレクタ129cは、物理的に結合されてもよく、第1の要素対を表してもよい。同様に、光リダイレクタ129b及び光リダイレクタ129dは、物理的に結合されてもよく、第2の要素対を表してもよい。したがって、第1の要素対及び第2の要素対は、それらをy軸に沿って一緒に摺動させることによって組み立てられるように構成することができる。
【0113】
図4Bは、例示的な実施形態による、図4Aの受信機400の代替図420を示す。図4Bに示されるように、代替図420は、一次光検出器123a、123b、123c、及び123d並びに第2の光検出器125a、125b、125c、及び125dの部分上面図を含み得る。更に、光リダイレクタ129a、129b、129c、及び129dは各々、それぞれの一次光検出器及び対応する二次光検出器に光学的に結合され得る。
【0114】
図4Bは、光検出器の4×2配列(すなわち、第1の行内の4つの一次光検出器及び第2の行内の4つの二次光検出器)を示すが、他の光検出器の幾何学形状及びレイアウトが可能であり、企図されることが理解されるであろう。例えば、代替の光検出器レイアウトとして、4つの一次光検出器の中央列と、2つの二次光検出器の上列と、2つの更なる二次光検出器の下列とを含むことができる。他の配置が可能であり、企図される。
【0115】
図4Cは、例示的な実施形態による、図4Aの受信機400の代替図430を示す。図4Cに示されるように、代替図430は、受信機400並びに光リダイレクタ129a、129b、129c、及び129dの斜角図を含む。いくつかの実施形態では、入射光は、アパーチャ(例えば、アパーチャ178aなど)を通して進入し、一次光検出器123aと相互作用し得る。いくつかの実施形態では、入射光の一部分432は、第2の光検出器125aと相互作用するように、一次光検出器123aの上面から反射され、それに続いて、光リダイレクタ129aの上面から反射され得る。様々な例において様々な光路が企図され、可能であることが理解されるであろう。例えば、入射光の一部分は、(例えば、全反射の損失などを介して)リダイレクタを出ることを可能にされ得、入射光のそのような一部分は、反射要素などの外部特徴を経由して二次検出器に提供され得る。
【0116】
図4A図4Cは、例示的な実施形態を示しているが、入力アパーチャと光検出器との間で入射光を結合するために、他の光リダイレクタ設計が利用され得ることが理解されるであろう。例えば、例示的な実施形態は、単一の光学面に光を実質的に閉じ込める(入射ビームの発散を無視する)光リダイレクタを含むことができる。追加的又は代替的に、光リダイレクタは、面外に光を向けるように構成され得る。
【0117】
いくつかの実施形態では、光リダイレクタは、レンズ付き表面を含むことができる。一例として、レンズ付き表面は、光リダイレクタの入力表面及び/又は出力表面上で利用され得る。そのようなレンズ付き表面は、光ビームの発散を制御し、光検出器の均一な光学範囲を容易にするように、有益に構成することができる。追加的又は代替的に、光リダイレクタの少なくとも1つの表面は、波状表面を含み得、波状表面は、工学的拡散器及び光ビーム発散を制御する代替的な方法を提供することができる。
【0118】
また更に、1つ以上のリダイレクタチャネルが、単一の光リダイレクタ本体に組み込まれるか又は組み合わせられ得ることが理解されるであろう。そのようなシナリオでは、各リダイレクタチャネルは、入口アパーチャ、出口アパーチャ、及び1つ以上の中間制御面を含み得る。リダイレクタチャネルは、中実の透明材料で作製されてもよく、又は中空であってもよい。入口アパーチャ及び出口アパーチャの両方、並びに中間制御面の一部又は全部は、屈折を介して、例えば、1つ以上のファセットを伴うプリズム、1つ若しくは2つの方向におけるレンズ、工学的拡散パターンを介して、又は反射を介して、例えば、1つ以上のファセットを伴う平面反射器、2つの方向のうちの1方向における光学パワーを伴う湾曲反射器、若しくは工学的拡散反射器などを介して、入射光を操作するように構成されてもよい。様々な例では、光反射率は、全反射の使用によって、又は反射コーティングの適用によって提供され得る。1つの実施形態では、リダイレクタチャネルは、固体透明材料から構成することができ、入口アパーチャ及び出口アパーチャは、入射光に対してほぼ垂直に配向され、アパーチャ間に一対の反射ファセットが配設される。第2の実施形態では、リダイレクタチャネルは、第1の実施例と実質的に類似し得るが、出口アパーチャは、出射光に対して有意な角度にあり、中間反射体のうちの1つは、ビームパターンを一方向に圧縮するように機能する複数のファセットから形成され、それによって、出口アパーチャとビームとの間の斜め交差によって引き起こされるビームパターンの伸長をオフセットする。第3の実施形態では、リダイレクタチャネルは、固体材料から構成され、入口アパーチャ及び出口アパーチャのみからなり、入口アパーチャは、入射光を出口アパーチャに向かって屈折させるために、入射光に対して傾斜される。
【0119】
図5A図5B図5C図5D、及び図5Eは、例示的な実施形態による運搬手段500を示す。運搬手段500は、(本明細書の他の箇所で記載されるように)半自律モード又は完全自律モードで動作され得る。図5A図5Eは、自動車(例えば、乗用バン)であるような運搬手段500を示しているが、運搬手段500は、センサ及び運搬手段500の環境に関する他の情報を使用してその環境(例えば、環境10など)内をナビゲートするために半自律モード又は完全自律モードで(すなわち、人間の入力が低減されて、又は人間の入力なしで)動作可能な、別のタイプの半自律運搬手段又は完全自律運搬手段を含み得ることが理解されよう。
【0120】
運搬手段500は、1つ以上のセンサシステム502、504、506、508、及び510を含んでもよい。いくつかの実施形態では、センサシステム502、504、506、508、及び510は、図1に関連して図示され記載される1つ以上のライダーシステム100を表し得る。言い換えれば、本明細書の他の場所で記載されるライダーシステムは、運搬手段500に結合され得、かつ/又は運搬手段500の様々な動作と併せて利用され得る。一例として、ライダーシステム100は、半自律運転若しくは完全自律運転又は運搬手段500の他のタイプのナビゲーション、計画、知覚、及び/又はマッピング動作で利用され得る。
【0121】
いくつかの実施例では、1つ以上のデバイス又はシステムが運搬手段500上の様々な場所に配設され得、運搬手段500の内部及び/又は外部の環境(例えば、環境10など)に対応する視野を有し得る。
【0122】
1つ以上のセンサシステム502、504、506、508、及び510が運搬手段500上の特定の場所に示されているが、より多くの又はより少ないセンサシステムが運搬手段500とともに利用され得ることが理解されよう。更に、そのようなセンサシステムの位置は、図5A図5B図5C図5D、及び図5Eに示されるセンサシステムの場所と比較して、調整、修正、又は他の方法で変更され得る。
【0123】
1つ以上のセンサシステム502、504、506、508、及び/又は510は、他のライダーセンサを含み得る。例えば、他のライダーセンサは、所与の平面(例えば、xy平面など)に対して角度の範囲にわたって配置された複数の光放出器デバイスを含み得る。例えば、センサシステム502、504、506、508、及び/又は510のうちの1つ以上は、運搬手段500の周囲の環境(例えば、環境10など)を光パルスで照明するように、所与の平面に垂直な軸(例えば、z軸など)を中心に回転又は枢動するように構成されてもよい。様々な態様の反射光パルス(例えば、経過飛行時間、偏光、強度など)を検出することに基づいて、運搬手段500の環境に関する情報が決定されてもよい。
【0124】
例示的な実施形態では、センサシステム502、504、506、508、及び/又は510は、運搬手段500の環境(例えば、環境10など)内の物理的物体(例えば、物体12など)に関連し得るそれぞれの点群情報を提供するように構成されてもよい。運搬手段500及びセンサシステム502、504、506、508、及び510は、特定の特徴を含むものとして示されているが、他のタイプのセンサシステムが本開示の範囲内で企図されることが理解されよう。
【0125】
複数の光放出器デバイス(例えば、単一レーザダイ上に複数のレーザバーを有する光放出器デバイスなど)を有するライダーシステムが本明細書に記載され示されているが、単一の光放出器デバイスを有するライダーシステムも企図される。例えば、1つ以上のレーザダイオードによって放出された光パルスは、システムの環境を中心に制御可能に向けられてもよい。光パルスの放出角度は、例えば、機械的走査ミラー及び/又は回転モータなどの走査デバイスによって調整されてもよい。例えば、走査デバイスは、所与の軸を中心に往復運動で回転し、及び/又は垂直軸を中心に回転し得る。別の実施形態では、光放出器デバイスは、光パルスをスピンプリズムミラーに向かって放出してもよく、これにより、各光パルスと相互作用するときのプリズムミラーの角度に基づいて、光パルスを環境(例えば、環境10など)内に放出させてもよい。追加的又は代替的に、走査光学系及び/又は他のタイプの電気光学機械デバイスが、環境の周りの光パルスを走査することが可能である。
【0126】
運搬手段500のライダーシステムは、複数の検出器(例えば、検出器122)を更に含む。
【0127】
運搬手段500のライダーシステムは、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、プロセッサ152)及びメモリ(例えば、メモリ154)を有するコントローラ(例えば、コントローラ150)を追加的に含む。少なくとも1つのプロセッサは、動作を実施するようにメモリに記憶された命令を実行する。動作は、本明細書に記載の方法ステップ又はブロックのうちのいずれかを含んでもよい。
【0128】
図5A図5Eは、運搬手段500に装着された様々なライダーセンサを示しているが、運搬手段500が、複数の光学システム(例えば、カメラなど)、レーダー、超音波センサ、マイクロフォンなどの他のタイプのセンサを組み込むことができることが理解されよう。
【0129】
いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサシステム502、504、506、508、及び/又は510は、画像センサを含み得る。例えば、運搬手段500は、視野の画像を提供するように構成されている画像センサを含むカメラを含むことができる。様々な例では、画像センサは、複数の検出器要素を含んでもよい。
【0130】
そのようなシナリオでは、カメラは、センサシステム502、504、506、508、及び/又は510内に配設され得る。カメラは、静止カメラ、ビデオカメラ、熱撮像カメラ、ステレオカメラ、夜間視覚カメラなどの感光性機器であり得、これは、運搬手段500の環境(例えば、環境10など)の複数の画像を捕捉するように構成されている。この目的のために、カメラは、可視光を検出するように構成することができ、追加的に又は代替的に、赤外光又は紫外光などのスペクトルの他の部分からの光を検出するように構成することができる。カメラは二次元検出器とすることができ、任意選択で三次元空間範囲の感度を有することができる。いくつかの実施形態では、カメラは、例えば、カメラから運搬手段500の環境(例えば、環境10など)内のいくつかの点(例えば、物体12など)までの距離を示す二次元画像を生成するように構成された、範囲検出器を含み得る。この目的のために、カメラは、1つ以上の範囲検出技法を使用することができる。例えば、カメラは、運搬手段500が、グリッド又はチェッカーボードパターンなどの所定の光パターンで運搬手段500の環境(例えば、環境10など)内の物体(例えば、物体12など)を照明し、カメラを使用して、環境周囲から所定の光パターンの反射を検出する構造化光技術を使用することによって、範囲情報を提供することができる。反射光パターンの歪みに基づいて、運搬手段500は、物体上の点までの距離を判定することができる。所定の光パターンは、赤外光、又はそのような測定に好適な他の波長の放射を含むことができる。いくつかの実施例では、カメラは、運搬手段500のフロントガラスの内側に取り付けられ得る。具体的には、カメラは、運搬手段500の向きに対して前方視野から画像を捕捉するように据えられることができる。運搬手段500の内側又は外側のいずれかで、カメラの他の取り付け場所及び視野角も使用することができる。更に、カメラは、調整可能な視野を提供するように動作可能な関連する光学系を有することができる。更に、カメラは、パン/チルト機構などを介してカメラのポインティング角を変更するために可動取り付け具を用いて運搬手段500に取り付けることができる。
【0131】
追加的又は代替的に、運搬手段500及び/又はセンサシステム502、504、506、508、及び/又は510は、1つ以上のレーダーシステムを含み得る。レーダーシステムは、運搬手段500の環境(例えば、環境10など)内の物体(例えば、物体12など)の範囲、角度、及び/又は相対速度を決定するために電波を放出するように構成され得る。一例として、レーダーシステムは、電波又はマイクロ波を放出するように構成された送信機と、それらの電波又はマイクロ波が運搬手段500の環境(例えば、環境10など)とどのように相互作用するかに関する情報を受信するように構成された受信機とを含み得る。様々な実施形態では、レーダーシステムは、パルスモード及び/又は連続モードで動作するように構成され得る。
【0132】
いくつかの実施形態では、運搬手段500並びに/又はセンサシステム502、504、506、508、及び/若しくは510は、1つ以上の範囲ファインダ、1つ以上の慣性センサ、1つ以上の湿度センサ、1つ以上の音響センサ(例えば、マイクロフォン、ソーナーデバイスなど)、及び/又は運搬手段500の環境(例えば、環境10など)に関する情報を感知するように構成された1つ以上の他のセンサなどの他のタイプのセンサを含み得る。本明細書の他の場所で記載される任意のセンサシステムは、運搬手段500に結合され、及び/又は運搬手段500の様々な動作と併せて利用され得る。一例として、ライダーシステムは、半自律運転若しくは完全自律運転又は運搬手段500の他のタイプのナビゲーション、計画、知覚、及び/又はマッピング動作で利用され得る。また更に、1つ以上のセンサタイプは、互いに組み合わせて利用され得る(例えば、ライダー及びレーダー、ライダー及びカメラ、カメラ及びレーダーなど)。
【0133】
図5A図5Eには図示されていないが、運搬手段500は、無線通信システムを含み得る。無線通信システムは、運搬手段500の外部又は内部のデバイスと通信するように構成され得る無線送信機及び受信機を含み得る。具体的には、無線通信システムは、例えば、運搬手段通信システム又は車道局において、他の運搬手段及び/又はコンピューティングデバイスと通信するように構成された送受信機を含むことができる。そのような運搬手段通信システムの例は、DSRC、無線周波数識別(radio frequency identification、RFID)、及び高度道路交通システムに向けられた他の提案された通信規格を含む。
【0134】
本開示の範囲内で様々な製造方法が可能であり、企図される。例えば、ライダーを製造する方法は、内部空間を画定するハウジングを提供又は形成することを含み得る。そのようなシナリオでは、ハウジングは、少なくとも1つの光学窓を含む。本方法は、内部空間内に回転可能なミラーアセンブリを提供又は結合することを含む。回転可能なミラーアセンブリは、送信ミラー部分及び受信ミラー部分を含む。本方法は、内部空間内に送信機を提供又は結合することを追加的に含む。送信機は、送信経路に沿ってライダーシステムの環境内に放出光を放出するように構成されている。送信経路は、送信ミラー部分と、少なくとも1つの光学窓の少なくとも第1の部分とを含む。本方法は、内部空間内に受信機を提供又は結合することを更に含む。受信機は、受信経路に沿って環境から受信される戻り光を検出するように構成されている。受信経路は、少なくとも1つの光学窓の少なくとも第2の部分と、受信ミラー部分とを含む。本方法は、内部空間内の迷光を最小化するように構成された少なくとも1つの光学バッフルを提供又は結合することを追加的に含む。運搬手段を製造する方法は、ライダーを製造する方法のステップの一部又は全部を含み得る。
【0135】
図に示される特定の配置は、限定的であると見なされるべきではない。他の実施形態は、所与の図に示される各要素のより多く又は少ないことを含み得ることを理解されたい。更に、示された要素のいくつかは、組み合わされるか、又は省略され得る。また更に、示された実施形態は、図に示されていない要素を含み得る。
【0136】
情報の処理を表すステップ又はブロックは、本明細書で記載される方法又は技術の特定の論理機能を実施するように構成することができる回路に対応することができる。代替的又は追加的に、情報の処理を表すステップ又はブロックは、モジュール、セグメント、又はプログラムコードの一部分(関連データを含む)に対応することができる。プログラムコードは、方法又は技術において特定の論理機能又はアクションを実装するためのプロセッサによって実行可能な1つ以上の命令を含むことができる。プログラムコード及び/又は関連データは、ディスク、ハードドライブ、又は他の記憶媒体を含む記憶デバイスなどの任意のタイプのコンピュータ可読媒体に記憶することができる。
【0137】
コンピュータ可読媒体はまた、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、及びランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)のような短期間データを記憶するコンピュータ可読媒体などの非一時的なコンピュータ可読媒体を含むことができる。コンピュータ可読媒体はまた、より長期間プログラムコード及び/又はデータを記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体を含むことができる。したがって、コンピュータ可読媒体は、例えば、読み出し専用メモリ(read only memory、ROM)、光学又は磁気ディスク、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(compact-disc read only memory、CD-ROM)のような、二次又は永続的な長期記憶ストレージを含み得る。コンピュータ可読媒体はまた、任意の他の揮発性又は不揮発性記憶システムとすることができる。コンピュータ可読媒体は、例えば、コンピュータ可読記憶媒体、又は有形記憶デバイスと見なすことができる。
【0138】
様々な例及び実施形態が開示されてきたが、他の例及び実施形態が、当業者には明らかであろう。様々な開示された例及び実施形態は、例示の目的のためのものであり、限定することを意図するものではなく、真の範囲は、以下の特許請求の範囲によって示される。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図3J
図3K
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
【外国語明細書】