(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023093360
(43)【公開日】2023-07-04
(54)【発明の名称】連続体アームロボットシステム
(51)【国際特許分類】
B25J 13/00 20060101AFI20230627BHJP
B25J 18/06 20060101ALI20230627BHJP
【FI】
B25J13/00 Z
B25J18/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022198555
(22)【出願日】2022-12-13
(31)【優先権主張番号】2118715.8
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】591005785
【氏名又は名称】ロールス・ロイス・ピーエルシー
【氏名又は名称原語表記】ROLLS-ROYCE PUBLIC LIMITED COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100172041
【弁理士】
【氏名又は名称】小畑 統照
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー・ディー・ノートン
(72)【発明者】
【氏名】マッテオ・ルッソ
(72)【発明者】
【氏名】アブデルハリック・モハマド
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS11
3C707AS12
3C707AS14
3C707BS17
3C707BS20
3C707CU07
3C707CY12
3C707HT04
3C707KT01
3C707KT04
3C707KX06
3C707LV02
3C707LV15
3C707MT04
3C707MT08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】複数個の接合されるコンプライアントロボットに対する制御システムを提供する。
【解決手段】各コンプライアントロボット自体のアクチュエータパックを有し制御システムはアクチュエータパックの各々と関連付けられる個々の局所的制御システムであって、個々の局所的制御システムとロボットの総体的運動をそれらのロボットが作業空間の中で近接しているときに制御する総体的制御システムであって総体的制御信号は、連続体アームロボットのリンクされる動きを引き起こすように少なくとも2つのコンプライアントロボットと関連付けられるアクチュエータへの信号を提供する総体的制御システムとを含み、各個々の制御システムのクロックは他のクロックと同期されコンプライアントロボットの運動を所定の自由度の中で制限することを、少なくとも2つのコンプライアントロボットの運動が対立しないように行う重複性制御システムを設けられる制御システム。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つのコンプライアントロボットを含むコンプライアントロボティックシステムに対する制御システムであって、各コンプライアントロボットは、前記各コンプライアントロボット自体のアクチュエータパックを有し、前記制御システムは、
前記アクチュエータパックの各々と関連付けられる個々の局所的制御システムであって、関連付けられる前記コンプライアントロボットの中での動きを引き起こすために、前記アクチュエータへの制御信号を提供する、個々の局所的制御システムと、
ロボットの総体的運動を、前記ロボットが作業空間の中で近接しているときに制御する総体的制御システムであって、総体的制御信号は、前記連続体アームロボットのリンクされる動きを引き起こすように、前記少なくとも2つのコンプライアントロボットと関連付けられる前記アクチュエータへの信号を提供する、総体的制御システムとを含み、
各個々の制御システムは、クロックを設けられ、各個々の制御システムの前記クロックは、他のクロックと同期され、前記総体的制御システムは、前記コンプライアントロボットの運動を所定の自由度の中で制限することを、前記総体的制御システムのもとで動作するときに前記少なくとも2つのコンプライアントロボットの前記運動が対立しないように行う、重複性制御システムを設けられる、制御システム。
【請求項2】
前記コンプライアントアームロボットのうちの少なくとも1つは、前記少なくとも1つを、少なくとも前記システムの中の他のコンプライアントロボットにリンクするためのクランピングシステムを設けられ、前記クランピングシステムの機構は、前記クランピングシステムを設けられるアームと関連付けられる前記局所的制御器、または、前記総体的制御器のいずれかにより制御される、請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記コンプライアントアームロボットは、前記局所的制御器に、および、前記総体的制御システムに、の両方で信号を提供するセンサを設けられる、請求項1または2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記局所的制御システムは、動き指令が入力されるときに前記アクチュエータへの前記信号を補償するために使用される、運動における前記それぞれのロボットの運動力学モデルによってプログラムされる、請求項1から3のいずれかに記載の制御システム。
【請求項5】
前記総体的制御システムは、動き指令が入力されるときに前記アクチュエータに提供される前記信号を補償するために使用される、前記システムの中の前記ロボットのすべてに対する運動力学モデル、および、接続されるシステムに対するモデルを用意される、請求項1から4のいずれかに記載の制御システム。
【請求項6】
各局所的制御器および前記総体的制御器は、別々のコンピュータシステム上に設けられ、前記局所的制御器は、前記総体的制御器にリンクされる、請求項1から5のいずれかに記載の制御システム。
【請求項7】
前記重複性制御システムは、前記アクチュエータパックのうちの1つからの、要される数の運動制御アクチュエータを係合解除する、請求項1から6のいずれかに記載の制御システム。
【請求項8】
前記重複性制御システムは、前記アクチュエータパックの各々からの、要される数の運動制御アクチュエータを係合解除する、請求項1から6のいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項9】
前記ロボットが適位置にあると、前記総体的制御システムは、前記コンプライアントロボットのうちの1つまたは複数を、遊休状態へと置かれた様態に置き、一方で、前記コンプライアントロボットのうちの少なくとも1つは、操縦者が依然として前記運動を制御することができるように、能動的なままである、請求項1から8のいずれかに記載の制御システム。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の複数個のコンプライアントロボットを制御する方法であって、
複数個のコンプライアントロボットを、作業空間内へと挿入するステップと、
前記コンプライアントロボットを第1の所望される位置に動かすために、個々の局所的制御システムを使用して、前記コンプライアントロボットの前記動きを操作するステップであって、
前記コンプライアントロボットが、前記決められた位置にあることによって、前記局所的制御システムは休止させられ、前記総体的制御システムが、システムの一部分として前記コンプライアントロボットの運動制御を引き継ぐ、操作するステップと、
前記コンプライアントロボットシステムを使用して、決められたタスクを実行するステップと、
前記ロボットを第2の所望される位置に位置設定するステップと、
前記総体的制御システムを係合解除し、前記局所的制御システムと再係合するステップと、
前記コンプライアントロボットを、前記作業空間から除去するステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、リンクされるコンプライアントロボットのシステムに関係する。特に、本開示は、複数個の接合されるコンプライアントロボットに対する制御システムに関係する。
【背景技術】
【0002】
連続体アームまたはスネークアームロボットは、いくつかの用途において関心が高まっているものである。このことは、上記ロボットが、他のロボティックシステムまたは人間操縦者がたやすく接近し得ない空間内へと操作され得るからである。このことは、端部器具が正確および容易に位置設定され得るように、いくつかの自由度によって本体を操作する能力に起因する。この位置設定は、アームの各関節が、高い度合の位置的正確性を伴って個々に制御され得るように、ロボットの中の腱を操作するアクチュエータにより制御される。
【0003】
大多数のアームロボットは、6以下の自由度を有する。しかしながら、タスクが、より大である量の器用さを要するならば、要される自由度の数は増大される。そのような事例において、自由度の数は、増大されることを必要とする。自由度の数におけるこの増大は、アームが、例えば、複雑な構造の補修において、または、最小限に侵襲的な外科手術における使用に対して、限局された区域において動作することができるということを意味する。連続体アームロボットは、2つの主な方針に沿って設計され、第1に、剛性R/U/S(回転/自在/球)関節によって、または、コンプライアント関節によってのいずれかで接続される複数個の剛性リンクセクション(rigid-link section)からなるスネーク型ロボットが存する。各セクションは、1つまたは複数の断片から組成され、オンボードまたは遠隔作動によって、他のものから独立して制御される。第2に、コンプライアントバックボーンからなる連続体ロボットが存し、そのバックボーンの局所的および大域的変形は、1つまたは複数のアクチュエータにより制御される。
【0004】
上記機能性にもかかわらず、ロボットアームにおいて要される関節の数から結果的に生じる、高度にコンプライアントなロボットの現在の設計に関する問題点が存する。これらの関節の結果として、ロボットアームは、従来型の6自由度ロボットと比較されるときに、低い度合の剛直性(stiffness)という難点がある。この低減される剛直性は、低減された負荷容量もまた結果的に生じさせて、アームが、中でそのアームが動作している環境と有し得る相互作用を低減する。現在の技術は、このことを、アクチュエータをロックすることによってシステムを「凍結すること」により、または、バックボーンに対する剛直化手段の追加により克服することを目標とする。このことは、より短い長さのロボティックアームに対して奏功し得るが、より長い長さのロボットに関して用いられるとき、アームは、長い片持ち梁の梁のようにふるまい、梁のたわみは、位置および進行の著しい問題を引き起こす。このことは、ロボット、および/または、ロボットが作業を行っている物体を損傷することのおそれのために、そのようなロボットの使用を軽量のタスクに制限する。それゆえに、これらの問題点を克服するための改善された連続体アームロボットシステムに対する要求が存する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様によれば、少なくとも2つのコンプライアントロボットを含むコンプライアントロボティックシステムに対する制御システムであって、各コンプライアントロボットは、その各コンプライアントロボット自体のアクチュエータパックを有し、制御システムは、
アクチュエータパックの各々と関連付けられる個々の局所的制御システムであって、関連付けられるコンプライアントロボットの中での動きを引き起こすために、アクチュエータへの制御信号を提供する、個々の局所的制御システムと、
ロボットの総体的運動を、それらのロボットが作業空間の中で近接しているときに制御する総体的制御システムであって、総体的制御信号は、連続体アームロボットのリンクされる動きを引き起こすように、少なくとも2つのコンプライアントロボットと関連付けられるアクチュエータへの信号を提供する、総体的制御システムとを含み、
各個々の制御システムは、クロックを設けられ、各個々の制御システムのクロックは、他のクロックと同期され、総体的制御システムは、コンプライアントロボットの運動を所定の自由度の中で制限することを、総体的制御システムのもとで動作するときに少なくとも2つのコンプライアントロボットの運動が対立しないように行う、重複性制御システムを設けられる、制御システムが提供される。
【0006】
コンプライアントアームロボットのうちの少なくとも1つは、その少なくとも1つを、少なくともシステムの中の他のコンプライアントロボットにリンクするためのクランピングシステムを設けられ得るものであり、クランピングシステムの機構は、クランピングシステムを設けられるアームと関連付けられる局所的制御器、または、総体的制御器のいずれかにより制御される。
【0007】
クランピングシステムは、断たれるならばロボットシステムの動きを局限し、接続されるときに重複性制御システムを始動させる、連動装置を設けられ得る。
【0008】
コンプライアントアームロボットは、局所的制御器に、および、総体的制御システムに、の両方で信号を提供するセンサを設けられ得る。
【0009】
局所的制御システムは、動き指令が入力されるときにアクチュエータへの信号を補償するために使用される、運動におけるそれぞれのロボットの運動力学モデルによってプログラムされ得る。
【0010】
総体的制御システムは、動き指令が入力されるときにアクチュエータに提供される信号を補償するために使用される、システムの中のロボットのすべてに対する運動力学モデル、および、接続されるシステムに対するモデルを用意され得る。
【0011】
各局所的制御器および総体的制御器は、別々のコンピュータシステム上に設けられ得るものであり、局所的制御器は、総体的制御器にリンクされる。
局所的制御器および総体的制御器は、同じコンピュータシステム上に設けられ得る。
【0012】
重複性制御システムは、アクチュエータパックのうちの1つからの、要される数の運動制御アクチュエータを係合解除し得る。
重複性制御システムは、アクチュエータパックの各々からの、要される数の運動制御アクチュエータを係合解除し得る。
【0013】
ロボットが適位置にあると、総体的制御システムは、コンプライアントロボットのうちの1つまたは複数を、遊休状態へと置かれた様態に置き得るものであり、一方で、コンプライアントロボットのうちの少なくとも1つは、操縦者が依然として運動を制御することができるように、能動的なままである。
【0014】
ロボットが適位置にあると、総体的制御システムは、コンプライアントロボットのうちの1つまたは複数を、受動制御状態へと置かれた様態に置き得るものであり、一方で、コンプライアントロボットのうちの少なくとも1つは、操縦者が依然として運動を制御することができるように、能動的なままである。
ロボットが適位置にあると、総体的制御部は、すべてのアームを能動状態において維持し得る。
【0015】
本開示の第2の態様によれば、論考されたような複数個のコンプライアントロボットを制御する方法であって、
複数個のコンプライアントロボットを、作業空間内へと挿入するステップと、
コンプライアントロボットを第1の所望される位置に動かすために、個々の局所的制御システムを使用して、コンプライアントロボットの動きを操作するステップであって、
コンプライアントロボットが、決められた位置にあることによって、局所的制御システムは休止させられ、総体的制御システムが、システムの一部分としてコンプライアントロボットの運動制御を引き継ぐ、操作するステップと、
コンプライアントロボットシステムを使用して、決められたタスクを実行するステップと、
ロボットを第2の所望される位置に位置設定するステップと、
総体的制御システムを係合解除し、局所的制御システムと再係合するステップと、
コンプライアントロボットを、作業空間から除去するステップと
を含む、方法が提供される。
【0016】
コンプライアントロボットがそれらのコンプライアントロボットの第1の所望される位置にあると、コンプライアントロボットは、一体にクランプされ得るものであり、クランプは、コンプライアントロボットが第2の所望される位置にあると係合解除され得る。
【0017】
コンプライアントロボットが第1の所望される位置にあると、コンプライアントロボットを一体にクランプするための自動制御をもたらす、あらかじめプログラムされた接続シーケンスが活動化され得る。
【0018】
コンプライアントロボットがそれらのコンプライアントロボットの第2の所望される位置にあると、自動的にロボットを分離し、総体的制御システムを非活動化する手段をもたらす、分離シーケンスが活動化され得る。
【0019】
コンプライアントロボットが一体にクランプされると、総体的制御システムは、コンプライアントロボットのうちの少なくとも1つを遊休状態に、および、少なくとも1つを能動状態に置き得る。
【0020】
コンプライアントロボットが一体にクランプされると、総体的制御システムは、コンプライアントロボットのうちの少なくとも1つを受動状態に、および、少なくとも1つを能動状態に置き得る。
【0021】
当業者は、相互に排他的な場合を除いて、上述の態様のうちの任意の1つとの関係において説明される特徴は、任意の他の態様に準用され得るということを察知することになる。さらにまた、相互に排他的な場合を除いて、本明細書において説明される任意の特徴は、任意の態様に適用され、および/または、本明細書において説明される任意の他の特徴と組み合わされ得る。
実施形態が、今から、図を参照して、単に例として説明されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1aは、連続体アームロボットの切取内部図の従来技術例を示す図である。
図1bは、連続体アームロボットの関節の例を示す図である。
【
図2】本開示による連続体アームロボットシステムの外形を示す図である。
【
図3】本開示による接続される連続体アームロボットの動作の概略図を示す図である。
【
図4】
図4aは、本開示の少なくとも2アーム連続体アームロボティックシステムを制御するために使用される制御システムの例を示す図である。
図4bは、本開示の少なくとも2アーム連続体アームロボティックシステムを制御するために使用される制御システムの例を示す図である。
【
図5】本開示のリンクされる連続体アームロボティックシステムの動作のフローチャートを示す図である。
【
図6】本開示による3連続体ロボットシステムの例を示す図である。
【
図7】
図6において示されるような第2の連続体アームロボットと第1の連続体アームロボットとの間のクランピング機構の例を示す図である。
【
図8】本開示による3ロボティックシステムを含む制御システムの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示の態様および実施形態が、今から、付随する図を参照して論考されることになる。さらなる態様および実施形態が、当業者に明らかであることになる。
【0024】
図1aは、連続体アームロボットの切取内部図の従来技術例を示す。従来技術連続体アームロボットは、永続的に統合され、アクチュエータパック102から外に伸張する、連続体アームロボット部分101を含む。アクチュエータパック102は、複数の独立したアクチュエータ103を内包する。これらのアクチュエータは、連続体アーム101を通って延びる腱の中の張力を調節するために使用される。腱は、アームの中の関節と関連付けられ、これらの関節の各々は、関節と関連付けられる腱の緊張または弛緩に応答して動くように設計される。腱のこの緊張または弛緩は、それゆえに、関節の収縮または伸張を引き起こし、そのことは、連続体アームが曲がることを可能とする。アクチュエータパックは、検査されることになる構成要素に近く位置設定される、レールまたは支持体104上に位置設定されることを示される。アクチュエータは、さらには、アクチュエータに給電および対処するために使用される、複数の電力および信号ケーブル105を設けられる。アクチュエータの並びを横断する個々の信号は、連続体アーム101が指図され得るように、関節の制御をもたらす。連続体アームの動きを制御するために、および、所望されるタスクを実行するために、アクチュエータにリンクされるコンピューティングデバイスを伴う操縦者に対する必要性がさらには存するということが、
図1においては示されない。連続体アームはアクチュエータパックへと永続的に統合されるので、異なる器具が要されるならば、そのことは、アクチュエータを含む完全形の連続体アームロボットシステムの使用を要する。従来技術アクチュエータに接続されるコンピューティングデバイスは、連続体アームが制御されることを可能とする、ロボットに対する必須のオペレーティングソフトウェア、および、ジョイスティックなどの制御入力部を特徴としてもつ、ラップトップコンピュータなどの任意の適したコンピューティングシステムであり得る。
【0025】
図1Bは、連続体アームロボットの関節の例を示す。アームは、関節ごとに少なくとも2つのケーブルを要する、複数個の関節を含む。例えば、関節ごとに4つの腱を各々が有する、3つの関節を有するシステムは、駆動するための12個のアクチュエータを要することになる。関節の数を増大するためには、アクチュエータの数が増大されることを必要とし、さもなければ、関節ごとの腱の数が低減されることを必要とする。強調表示される関節106、107、108は、3つの次元において動くように操作される能をもつ。上記関節は、関節106および108が、アームの中心に相対的に同じ平面において屈曲することができ、一方で、関節107が動くことができる平面が、関節106および108に対して90°だけずらされるように構成される。アームが3つの次元において操作されることを可能とするのは、徹底して、交互の関節角度であって、それらの各々が、異なる直交平面における動きを結果的に生じさせる、交互の関節角度のこの繰り返す構成である。アームの中の各関節は、それらの関節が屈曲することができる量に対する限度を有し、この限度は、アームの設計、および、使用される材料により規定される。各関節における屈曲の限度、および、最小曲げ半径などの集合特性、および、関節の中で結果的に生じる変化を引き起こすために要されるトルクに対する所要量。関節が動くことを、および、同じ長さの他のロボティックアームとの比較においてアームの低い剛直性を結果的に生じさせる関節の動きの容易さを可能とするのは、関節における空間の存在である。このことは、スネーク型ロボティックマニピュレータの構造的挙動が、荷重のもとでの片持ち梁の梁にたとえられ得るからであり、このことは、システムが、1つの端部において、作動パックを伴う基部に固定され、アームの残部が、他の接触の点なしに、環境を通って進行するために使用されるからである。この状況において、スネーク型ロボットの本体および/または先端部に付与される、そのスネーク型ロボット自体の重量を含む、あらゆる荷重が、理想的な位置からの著しいたわみを負わせる。アームの端部において、連続体アームが適位置にあると1つまたは複数の機能を実行するように設計される器具または探触子が位置設定される。連続体アームロボットの頭部は、操縦者が、頭部を視認することを、その頭部が構成要素内へと挿入されている際に行うこと、および、頭部を制御することを、その頭部がその頭部のタスクを実行する際に行うことができるように、光学システムをしばしば設けられる。光学システムは、さらには度々、照明システムに結合される。器具に対する制御ケーブル、照明システムに対する電力コネクタ、および光学ケーブルは、普通、連続体アームの中の関節の中心を通って延びることができる。このことは、何らかの潜在的な損傷からケーブルを保護することの利益を有する。これらの構成要素およびアーム構造のすべては、アクチュエータに永続的に結合され、このことは、アームが故障する、または、問題を有するならば、連続体アームロボット全体が置換されることを必要とするということを意味する。
【0026】
図2は、本開示による連続体アームロボットシステムの外形を示す。連続体アームロボットは、同じサイズであり得る。代替法として、連続体アームロボットは、異なる長さおよび/または厚さを有し得る。連続体アームロボットシステムは、第1の連続体アームロボット201および第2の連続体アームロボット202を特徴としてもつ。連続体アームロボットとして説明されるが、アームのうちの1つは、コンプライアントな部分的にロボティックなアームロボットであり得る。これらの連続体アームロボットは、それらのロボット自体のそれぞれのアクチュエータパックにより制御される。第1の連続体アームロボットは、ロボットシステムにより実行されることになる所望されるタスクを実行するためにアクチュエータパックに付けられる。第2の連続体アームロボットは、連続体アームロボットセクションに沿った点における接続機構203を特徴としてもち、
図2において、この接続機構は、アームの端部において示される。この接続機構は、第1の連続体アームロボットを、その第1の連続体アームロボットがその第1の連続体アームロボットの所望されるタスクを実行する間支持するために、適した箇所において第1の連続体アームロボットを把持するように構成される。この第2の連続体アームロボットは、かくして、第1の連続体アームロボットを支持するのに適した位置へと可動であり、システムが、複数個の管路のあちらこちらで荷重を補償することを可能とする。しかるがゆえに、連続体アームロボットシステムは、単一連続体アームロボティックシステムにおいて実情であることになるような大であるたわみという難点がない。かたわらで、互いを補強するように結合される2つの連続体アームロボットを使用することは、システムの改善された静的および動的挙動を可能とする。両方の連続体アームロボットが可動であるので、操縦者は、第1の連続体アームロボットの把持の位置を、そのロボットのタスクを遂行するための、任意の適した位置に動かし得る。例えば、この位置は、第1の連続体アームロボットの先端部、または、先端部から離れたいくつかの関節セクションに近くあり得る。第2のロボティックアームの存在は、さらにシステムの利益になり得るものであり、なぜならば、そのことは、追加的な器具が区域内へと運ばれることを、これらの器具が単一のスネークアームロボットによって管路を通して内に運ばれ得ない際に可能とするからである。器具に対する送り入れるものは、連続体アームロボットの関節セクションの芯を通して運ばれることが、このシステムを利用することにより、1つの動作の中で所望される区域に空気または異なる気体などの複数個の送り入れるものを送出することが可能であるように行われ得る。同様に、システムの中での複数個の連続体アームロボットの使用は、単一のアームロボットの使用に関して存在しないことになる追加的なセンサの存在を可能とし得る。ロボットの長さは、任意の適した長さであり得る。実施形態において、2つの連続体アームロボットを接続することは、端部からの最初の6DoFの後に発し、このことは、最適な性能増大につながる。
【0027】
連続体アームロボットの頭部は、超音波、カメラ、深度センサなどのセンサを設けられ得る。代替法として、それらのロボットは、研削もしくは粉砕器具などの機械的器具、または、レーザなどの電気的器具、または、気体を使用する切削用具を設けられ得る。複数個の連続体アームロボットを利用することにより、「保持する」第2の連続体アームロボット上でセンサのうちの一部を動かし、一方で、動作に専念させられる第1の連続体アームロボット上に自由なエンドエフェクタを有することが可能である。このことは、潜在的には、より多くの動作を、または、両方のロボットにおける外部直径における低減を可能にすることを可能とする。どのようにロボットが接続するかに依存して、接続するロボットは、さらには、連続体アームの端部における器具に、加圧された空気/液体、気体、電気を供給するために使用され得る。リンクされる連続体アームロボットの使用の目的は、相互接続のおかげで剛直性および/または積載荷重を増大することである。連続体アームをリンクすることの追加的な利点は、主な連続体アームを他のものによって、その主な連続体アームの運動範囲/正確性を高めるために「駆動すること/引っ張ること」、および、単一の出入通路を通す単一のロボットが可能とすることになるより多い器具を送出することの可能性を含む。
【0028】
図3は、接続される連続体アームロボットの動作の概略図を示す。この図において、第1の連続体ロボット301が、出入通路306を通して挿入される。第1の連続体アームロボットが位置設定されると、または、上記挿入と同時的に、第2の連続体アームロボット302が、両方の連続体アームロボットが同じ作業空間307の中にあるように、第2の出入通路304を通して送り入れられ得る。第2の連続体アームロボットは、第1の連続体アームロボットに指向され、その場合、その第2の連続体アームロボットは、接続機構303によって、第1の連続体アームロボットをクランプする、または、第1の連続体アームロボットに接続することができる。第1および第2の連続体アームロボットが結合されることによって、第1の連続体アームロボットのアクチュエータ頭部が、次いで、そのアクチュエータ頭部が目標物体305に対して作業し得るように、そのアクチュエータ頭部の器具または把持器を使用することができる。典型的な連続体ロボットタスクに加えて、協働の使用は、個別の機械加工および操作タスクを高める。加えて、協働は、環境との力相互作用を要する検査タスク(例えば、超音波検査)に対して使用され得る。第1および第2の連続体アームロボットのリンキングは、目標物体に対して作業する間、第1の連続体アームロボットは、支持され、しかるがゆえに、その第1の連続体アームロボットが独力で動作していたならばその第1の連続体アームロボットが受けることになるより少ない変形を受けるということを意味する。第1および第2の連続体アームロボットが除去されることになるとき、ロボットどうしの間のクランピングは係合解除される。このことは、第1および第2の連続体ロボットが、それらのロボットのそれぞれの入り通路に沿って除去されることを可能とする。外形は、2つの出入口の使用を示し、これらの出入口は、例えば、ガスタービンエンジンまたは他の複雑なシステムの中のボアスコープ孔であり得る。しかしながら、ロボティックアームは、システム内への任意の適した進入口において使用され得る。さらには、2つのロボティックアームが、異なる進入経路を使用するということは要されず、それらのロボティックアームは、互いに隣り合ってシステム内へと挿入され得る。リンクされる連続体アームロボットの使用は、作業区域への出入部が50mm未満であり得るものであり、唯一のサイズ要件は、その出入部が、単に、連続体アームが通り抜けるのに十分に大きいことを必要とするということであるということを意味する。このことは、リンクされる連続体ロボットは、より大きい産業用ロボットによって接近することが可能でない区域において使用され得るということを意味する。しかるがゆえに、システムは、航空宇宙、原子力発電、石油およびガス、ならびに通信の技術分野において使用され得るものであり、それらの技術分野のすべては、ロボットおよび人間技術者に関する接近に関係する問題点を有する。当業者が察知することになるように、これは非包括的な列挙であり、技術は、任意の適した場所において使用されるように伸展させられ得る。
【0029】
第2の連続体アームロボットを第1の連続体アームロボットに進行させるために、カメラシステムが、操縦者が第1の連続体アームロボットの方に第2の連続体アームロボットの頭部を指向し得るように、第1および/または第2の連続体アームロボットにおいて用いられ得る。代替法として、または加えて、相対的位置的情報を操縦者に戻るように提供する位置設定センサが両方の連続体アームロボットにおいて用いられることが、その操縦者が、ロボットを互いに相対的に、適した結合をそれらのロボットが確立し得るように操作し得るように行われ得る。適したセンサは、進行のためのカメラまたは深度センサであり得るものであり、個々に、または組み合わされて使用され得る。磁気センサが、さらには組み込まれ得る。加えて、または代替法として、光学ファイバが、形状検知のために使用され得る。このことは、第1および第2の連続体アームロボットの各々におけるセンサをリンクすることを、それらのセンサが、それらのセンサの場所に関する正確な位置的データを操縦者に提供し得るように行われ得る。相対的位置制御は、2つのロボットアームが互いに近付いているときに使用され得る。2つのロボットアームは、両方が、結合する前に、互いに対して独立して動くことができるが、リンクされると、それらのロボットアームは、単一のシステムとして制御され得る。接続されると、ロボティックシステムの制御は、同期される/協調させられる制御によって実行される。独立した運動は、それらのロボットアームが、それらのロボットアーム自体のアクチュエータを有することに起因する。このことは、第2の連続体アームロボットの正確な位置設定を可能とし、そのことは、第1の連続体アームロボットと第2の連続体アームロボットとの間の結合点がシステムの剛性を決定するので要される。さらにまた、そのことは、第1の連続体アームロボットの頭部に対して利用可能である動きの程合いを制御するために使用され得る。動きの制御は、第2の連続体アームロボットを第1の連続体アームロボットの端部に、より近く接続することにより達成され、そのことは、接続部と端部との間の動きを制限する。しかるがゆえに、操縦者が、第2のロボットを第1の連続体アームロボットの頭部に近く接続するならば、そのことは、第1の連続体アームロボットに対して利用可能な運動の自由度の数を低減するが、そのことは、さらには、システムにおける屈曲を低減する。このことは、頭部に対する位置的制御は、より大であり、かくして、より重い物体が動かされることを、さもなければ、頭部が溶剤吹き付けの間などに反作用力を生み出す工程における使用を可能とするということを意味する。しかるがゆえに、システムは、頭部が物体の側部の側部に触れるならば、そのことが物体に対する損傷を引き起こし得る、限局された空間において作業し得る。代替法として、この工程は、さらには、頭部が、直線的な線を生み出すために自分の手首を保持する塗装工と類似して、その頭部が単に単一の平面において動かされ得るように制御され得るように、自由度をせき止めるために使用され得る。しかしながら、かたわらで、頭部から離れて第1の連続体アームに接続することは、フレキシビリティ、およびさらには、利用可能な自由度の数を増大する。しかるがゆえに、このことは、より大である器用さを必要とする区域において作業するための、より制御される連続体アームロボティックシステムをもたらし得る。論考されるように、アームは、タスクを実行するためにアームに対する支持を増大するように、「保持ハンド」を接続することができる。このハンドは、同じサイズ設定された連続体アームロボットが、そのロボットがそのハンドなしで実行することができることになるよりも重く強いタスクを実行することを可能とする。そのようなシステムを有することは、吹き付けなど、タスクを遂行するアームの頭部に対して力が及ぼされるタスクを実行する間、頭部に対する支持を可能にし得る。そのような事例において、2次的アームの存在は、補強部として働く。そのようなシステムの使用は、そのようなタスクを実行する間、ロボット頭部からの包囲する区域に対する損傷を防止し得る。
【0030】
図3において示されるような例において、接続は、第2の連続体アームロボットの頭部において発するが、接続は、第2および第1の連続体アームの長さに沿った任意の適した点において発し得る。接続点は、デバイスを挿入するより前に決定され得る。代替法として、操縦者は、作業空間の中で連続体アームロボットを位置設定する間に、結合点を決定し得る。このことは、リンクされる連続体アームロボットが、別々の機能実行する頭部を有することを可能とし、そのことは、リンクされるアームのために、増大される剛性を生出する。アームに沿った点における接続は、例えば、連続体アームロボットに沿った点において電磁クランプを有することにより実行され得る。このことは、例えば、1つの頭部が、第2の頭部が照明およびカメラシステムを提供し得る間、吹き付けなどの修理タスクを実行することができることを可能とすることになる。代替法として、2つの頭部は、洗浄および修理などの相補的な機能を提供し得る。システムの中の2つの連続体アームの存在は、さらには、作業区域内への供給を増大するものであり、なぜならば、流体が、アームの中心に沿って、または、周辺部に沿ってパイプで運ばれ得るからである。同様に、作業区域に、照明およびカメラシステムなどの光学システムを供給することが、さらには可能である。かくして、かたわらで、頭部からアームを伝って、より遠くに接続することは、リンクされるシステムの2つの頭部の独立した制御を可能とし、しかるがゆえに、それらの頭部は、2つのアームがリンクされる点から、連続体アームの端部の最大限の機能性を保つ。かたわらで、同じシステムの中で異なるタスクを実行し得る2つの頭部を有することは、ロボットシステムの機能性を増大する。そのことは、さらには、複数個の工程が同時に遂行され得るものであり、そのことは、複雑な用具に関する補修時間を低減し、しかるがゆえに、その用具の使用不能時間を低減し得るということを意味する。
【0031】
ロボットのアームは、いくつかの異なる選択肢により接続され得る。接続システムは、一体での連続体アームの磁気または粘着結合の手段により作製され得る。代替法として、または加えて、接続システムは、機械的、空気圧、または油圧クランピングシステムによって達成され得る。接続システムの制御部は、アクチュエータパック上の接続制御ユニットにリンクされ、信号を基に、制御コンピュータプログラムは、第2の連続体アームロボットを第1のものに接続するための工程を始動させるために、そのユニットを起動する。例えば、油圧および空気圧接続システムの事例において、接続制御部は、第1の連続体アームロボットのアームの周りでクランプを閉じるために、クランプへの流体供給を制御することになる。電磁結合を使用することの代替の例において、接続制御ユニットは、電磁クランプを係合するための必須の電流を電磁クランプに供給する。
【0032】
制御システムは、
図4aおよび4bにおいて示されるように、少なくとも、2アーム連続体アームロボティックシステムを制御することを要される。
図4aにおいて示されるシステムは、第1のコンプライアントロボット401および第2のコンプライアントロボット402が、各々、それぞれ、それらのロボット自体の局所的制御システム403および404を有するシステムを示す。これらの制御システムは、個々の連続体ロボットの動きを制御するために使用されるアクチュエータパック405および406に信号を提供するために使用される。総体的制御システムは、ロボットが一体に結合してしまうと、総体的制御をもたらすように2つの局所的制御器をリンクする。
図4bは、第1のコンプライアントロボット401および第2のコンプライアントロボット402が、それぞれ、個々のアクチュエータ405および406のアクチュエータパックに信号を供給するための、それらのロボット自体の局所的制御システム403および404を有する代替法を示す。局所的制御器は、ロボットが外部総体的制御システム407により制御されるときに、制御され(無効にされ)、または無視され、その外部総体的制御システム407は、システムが一かたまりとして動作させられるように、局所的制御部に結合され、それらの局所的制御部に、要される信号を提供する。局所的および/または総体的制御システムは、適した制御プログラムを走らせるのに適したプロセッサおよびメモリを有するコンピュータ上で動作させられ得る。コンピュータは、さらには、使用者入力のための手段を有し、この手段は、ロボットの運動を制御するために操縦者が動かすジョイスティックに接続されるUSBポートであり得る。コンピュータの追加的な機能性が望ましく、この機能性は、キーボードなどの第2の使用者入力デバイス、または、タッチスクリーンデバイスを通して入れられる貫通指令を含み得る。マウスなどのさらなる機能性が、さらには使用され得る。コンピュータは、さらには、異なる連続体アームロボットと関連付けられるアクチュエータパックと接続する手段を要し、この接続は、ケーブルの使用による物理的リンキングによって、または無線で行われ得る。システムの、それらのシステムのシステム構成に依存する、さらなる特徴が、当業者に明らかであることになる。総体的制御器をホストするコンピュータは、さらには、局所的制御部を有する同じシステムであり得る。そのような事例において、局所的制御部は、総体的制御プログラムの一部分であり得るが、単に、単一のアクチュエータに対処し、それらの局所的制御部自体の関連付けられるロボットを制御することができる。代替法として、総体的制御システムは、ロボットに対する局所的制御システムに対して別々のコンピュータ/複数のコンピュータ上にあり得る。そのような事例において、総体的制御システムをホストするコンピュータは、任意の適した手段を使用してコンピュータ/複数のコンピュータとリンクし得るものであり、信号は、総体的制御システムにより読み出され送信される能をもつ。局所的システムは、次いで、信号を、それらの信号の関連付けられるアクチュエータパックに提供および送信し得る。
【0033】
複数個のリンクされる連続体ロボットアームを有するシステムは、3つの異なる動作的モードを有する。第1のものは、すべてのアームが結合の後に能動的なままであるシステムである。そのようなシステムは、システムにおける第2の、もしくはさらなるロボットが、制御可能な頭部を有すること、または、第2の、もしくはさらなるロボットが、頭部が新しい位置へと操作され得るように、第1のロボット本体位置を動かすことのいずれかを行うことを可能とすることになる。リンクされるロボティックシステムを制御することの第2の手立ては、1つまたは複数の能動ロボットと、受動制御を有する残りのロボットとを有することである。このことは、システムの中の第2の、またはさらなるロボットの制限される制御を可能とし、例えば、このことは、それらのロボットが作業空間のより大である範囲の区域に接近し得るように、ロボットシステムの微量の動きを可能とし得る。第3の選択肢は、1つの能動ロボットと、結合してしまうと剛性/遊休である他のロボットとを有することである。このことは、第2の、およびさらなるロボットが、純粋に、第1のロボットに対して支持する立場において使用されるということを意味することになる。動作モードの選定は、コンピュータ内へとプログラムされるロボティックシステムの運動力学モデリングの一部分としてモデリングされることを必要とすることになる。複数個の動くロボットを有することは、モデルの複雑さ、および、システムを動作させることができるためのシステムの要件を増大する。
【0034】
所望されるシステムを達成するために、システムの中の複数個のリンクされる連続体アームロボットの動きを制御することができる制御システムを有することが重要である。各連続体アームロボットは、アクチュエータパックにリンクされる、その各連続体アームロボット自体の制御器を有する。これらの局所的制御器は、次いで、ロボットを、結合された状態にそれらのロボットがあるときに制御することができる総体的制御システムによりリンクされる。しかるがゆえに、制御システムは、さらには、第1および第2の連続体ロボットにリンクされる制御器を、それらの制御器がリンクされないときに制御するように構成され得るが、主な目的は、リンクされるときのシステムの制御である。総体的制御システムは、リンクされるロボティックシステムの運動制御、同期、および総体的計画策定に対して責任を負う。しかるがゆえに、第1の、第2の、および、潜在的にはさらなるコンプライアントロボットに対する局所的制御器は、それらの局所的制御器が、両方、同期されるクロックであって、そのクロックの信号がロボットの総体的制御システム内へとフィードバックされる、同期されるクロックを有することを要する。総体的制御システムは、さらには、ロボットの中に設けられるセンサからのフィードバックを獲得することに対して、局所的制御器とともに責任を負うが、総体的制御器は、すべてのロボットからの信号を取り込み、しかるに、局所的制御器は、単に、それらの局所的制御器の関連付けられるロボットに対してそのことを行う。総体的制御器は、上記信号を処理し、それらのセンサの読み出し値のフィードバックを、制御器にリンクされる視覚的表示ユニットによって操縦者に提供し得る。システムは、さらには、センサが何らかの危険な、または誤った信号を記録するならば、警報を提供するように構成され得る。警報は、操縦者に注意喚起するために可聴または視覚的であり得る。センサ情報は、さらには、リンクされる連続体ロボットシステムの運動を計算するために使用される。この情報の一部分は、システムの正確な対応付け、ならびに、経路およびまたは作業の構想策定が正確に遂行され得るように、システム、および、ロボットの機能を表す運動力学モデル内へと送り入れられ得る。運動力学モデリングは、ロボットのすべての中の関節の代表的な剛直性を収納し、ただしさらには、関連付けられる関節の剛直性における増大に対して補償することができることを必要とすることになる。モデリングに加えて、フィードバックシステムが、モデリングを絶えず改善するために、および、モデルの正確性を増大するために使用され得る。このフィードバックシステムは、システムの性能および使用性を増大するために、情報をセンサから、および視覚的に取り込むことになる。何らかの決定される動きは、次いで、第1または第2のロボットの局所的制御部内へと命令として送り入れられることが、この命令がロボットの運動へと、それらのロボットのアクチュエータにより転化させられ得るように行われる。さらにまた、このデータによって、総体的制御部は、何らかのさらなる補正または補償が、正しい位置設定sを確実にするために、ロボット内へと自動的に入力されることを必要とするかどうかを決定し得る。かくして、少なくとも、リンクされるシステムの、何らかの動きを制御することにおいて、総体的制御器は、アクチュエータパックと関連付けられる局所的制御部に、または、直接的にアクチュエータパックに送られる信号に対して、および、それらの信号に関して責任を負う。総体的制御器は、さらには、第1および第2のコンプライアントロボットに対する、アクチュエータおよびまたは局所的制御器からのフィードバックを受信し得る。このことは、制御器、およびおそらくは運動力学モデリングが、システムの中のコンプライアントロボットの個々の制御に関する情報により更新されることを可能とする。局所的制御部は、総体的制御部に対して別々であると説明されるが、それらの制御部は、個々にロボットアクチュエータパックに対処することができる同じコンピュータシステムに対して、そのコンピュータシステム上に設けられ得る。この事例において、各局所的制御器は、アクチュエータであって、そのアクチュエータのそれぞれのロボットを制御する、アクチュエータに対処するために、ならびに、情報をフィードバックすること、および、総体的制御器により制御されることの両方のために要される機能性を有する。代替法として、別々のコンピュータシステムが、制御器の各々に対して使用され得る。論考は、一体にクランプされるロボットに関することに基づくが、システムは、さらには、作業空間の中でリンクされる仕事に対して作業している2つのロボットの動きを制御するために使用され得る。このシステムは、例えば、検査システムおよび作業器具、または、切削器具、および、切削器具に対する発火源の使用に対して使用され得る。
【0035】
ロボットを一体に接続するステップに対して、互いの接触および把持/別のものとして、互いを損傷することなく、ロボットを結合することの手立てが存することを必要とする。この手立てが生起するように、制御部は、相対的運動制御部を有し得るものであり、このことは、1つまたは両方のロボットが、上述で説明された第2のステップの後にそれらのロボットが互いに近く所望される位置にあると、制御される動きを有することを可能とする。制御される運動は、一方で、互いに相対的にロボットの位置を決定するために視覚的またはセンサ信号を使用する操縦者により遂行され得る。または代替法として、この制御される運動は、ロボットを一体で案内するためにセンサからの情報を使用する制御システムによるロボットのあらかじめプログラムされた動作によって遂行され得る。この制御される運動が発するために、ロボットは、1つまたは複数の位置的センサを有し得るものであり、それらのセンサは、ロボットの位置、および/または、そのロボットの、システムにおける他のロボットに相対的な位置が決定されることを可能とし、この位置は、総体的制御器に送り入れられることが、その総体的制御器がロボットの運動を監視および制御するためにこれらの信号を使用し得るように行われ得る。システムは、さらには、接続工程が操縦者により確認され得るように、接続機構上にカメラを設けられ得るものであり、その操縦者は、自動結合の事例において、失策が存するということをその操縦者が確認するならば、手動部に工程を無効にさせ得る。このカメラは、ビジョンオドメトリシステムの一部分であり得る。総体的制御部は、作業空間の中の異なるロボットの運動力学モデルに基づく予測結合を使用し得るものであり、予想される特質、ならびに、それらのロボットの動きおよび運動が、接触点を決定するために一体でモデリングされる。このモデリングは、位置および/または形状を測定し得るセンサがモデルを補償するために使用されることが、このことがロボットの実際の挙動のより正確な再構築をもたらすように行われる、開ループを有することにより、やはりさらに改善され得る。クランピング機構が磁気クランプであるならば、そのことは、ロボットをクランピング接続へと至らせるために、ロボットが他のものに近く配置され能動的であり得る際に、より少ない制御を要することになる。結合に近付く運動のみが重要ではなく、やはり総体的制御システムにより制御され得るクランピング工程がそうである。
【0036】
ロボットが適位置へと動かされてしまうと、クランピング工程が始まり得る。この工程は、総体的制御器の中のモデリングおよび自動プログラミングに基づいて自動的であり得る。代替法として、その工程は、クランプされるためにロボットが正しく位置設定されるということを操縦者が確信させられると、操縦者信号に基づくものであり得る。それらのロボットが正しく位置設定されないならば、操縦者は、結合のための位置設定の最終的な一部分を補正するために、総体的制御器または局所的制御部を通したロボットの手動制御を引き継ぎ得る。ロボットが正しい位置にあることによって、それらのロボットは、次いでクランプされ得る。上述で論考されたように、システムの中のロボットの数に依存して、第1および第2のロボットのクランピングが最初に発し得るものであり、その後に続くのが、第3のロボットとの、第2および/または第1のロボットに対する第2のクランピング工程である。順序は、さらには、関連付けられるロボットのサイズに依存的であり得る。この事例において、操縦者および/または総体的制御プログラムは、第2のクランピング工程より前の第1の結合工程の後に、ロボットの何らかのたわみに対して補償しなければならないことがあり、さもなければ、システムは、すでに適位置にあり得る。ロボットは、かくして、自動的に、または手動でのいずれかで、互いとクランプするように活動化される。電磁クランプの事例において、そのことは、巻き付けクランプを有することより複雑ではなく、手動または自動のいずれかでの活動化が、システムにおける別のロボットを把持するためにクランピング手段に係合することのクランピング工程を始動させる。接続がなされてしまうと、その接続は、その接続が正しくクランプされているかどうかを確認するために点検され得る。このことは、クランプ上で、および/または、クランピング区域上で、圧力センサなどの1つまたは複数のセンサの使用によって行われ得る。加えて、または代替法として、システムは、ロボットどうしの間に接続が存するかどうかを決定するための閉回路ループを有し得る。加えて、または代替法として、説明される他の手段に対して、視覚的フィードバックが操縦者に提供され得るようにクランプの付近に位置設定されるカメラシステムが、さらには存し得る。システムの中のロボットがクランプされることによって、力が、クランピングが安固であるということを確実にするために、ロボットのうちの1つまたは複数へと及ぼされ得る。このことは、小さい動かしであり得るものであり、または、クランプされたロボットに、あらかじめ決定された力もしくはトルクを付与し得る。あらかじめ決定された力は、タスクの実行の間にクランピング区域に付与されることになる予想される力と同等、または、その力より大であり得る。システムの中に3つ以上のロボットが存するならば、力は、各点における予想される程合いの力によって付与され得るものであり、動き/力は、個々に、または、すべて一体で付与され得る。このことは、システムが安全であるということを確実にするために総体的制御器が経る点検シーケンスの一部分を形成し得る。例えば、システムは、クランピング領域の中のセンサからの読み出し値を決定することを、あらかじめ決定された範囲の中にそれらの読み出し値があるかどうかを確認するために行い得る。そのシステムは、次いで、閉ループシステムを点検するために、システムを通しての電圧を決定し得る。これらのものの両方が受け入れ可能であるならば、そのシステムは、次いで、最終的な点検として、クランピング点において力を付与し得る。センサ、電圧、および/または、付与される力のうちの1つまたは複数の値が、あらかじめ決定された値の中にないならば、システムは、先の2つのステップが、より安固なクランプを獲得するために再び実行され得るように、クランプを係合解除するように自動的にプログラムされ得る。それらの値が、あらかじめ決定された値範囲の中にあるならば、タスクが、ロボット上の器具により実行され得る。総体的制御システムは、タスクの実行の間、閉ループ電圧および/またはセンサ値を監視し得るものであり、このことは、システム上の連動装置として働き得るものであり、値が、正しい程合いの外にあるならば、システムは、作業場および/またはロボットの損傷を防止するために休止させられ得る。ロボットが接続されてしまうと、ロボットのうちの1つは、その1つの遊休状態へと電源を切られ得る。
【0037】
接続シーケンスと同様の手立てにおいて、係合解除シーケンスは、ロボット、および、内でそれらのロボットが動作している作業空間が、損傷された様態にならないように、点検されることを必要とする。この工程における初期ステップは、ロボット、および/または、ロボットに対する作業空間が解放されることが安全であるかどうかを確認するために点検することである。安全でないならば、ロボットのさらなる動きが、それらのロボットが係合解除され得るように、それらのロボットを安全な場所において位置設定するために要される。システムの中のロボットの数に依存して、接続解除の順序は変動し得るものであり、このことは、システムの中のロボットのサイズ、機能、および/または機能性に依存的であり得る。ロボットが、支持する役割の一部分としてそのロボットが使用されていたので遊休であったならば、そのロボットは活動化され得る。システムにおけるロボットのすべてが、それらのロボットの、能をもつ様態へと活動化されることによって、クランピング機構は係合解除され得る。このことは、操縦者が、クランプを解放するように総体的制御システムに命令することによって、または、総体的制御プログラムによって自動的に、のいずれかであり得る。ロボットが解放されてしまうと、システムは、係合解除工程が成功裏であったということを決定するために、一連の点検を受け得る。このことは、閉ループシステムからの電圧を読み出すこと、ならびに/または、クランプの周りのセンサ、および/もしくは、結合より前にロボットの位置設定に対して使用された位置的センサからの信号を取り込むこと/受信することであり得る。この時点において、ロボットは、それらのロボットの局所的制御器の制御のもとにあることになり、しかるがゆえに、ロボットの抜き出しをより込み入らなくするために、個々に操作され得る。ロボットが、もはやクランプされず、安全に係合解除されるということが決定されてしまうと、それらのロボットは、次いで、作業空間から除去され得る。ロボットが作業空間の外側にあることによって、それらのロボットは、電源を切られ、格納され得る。
【0038】
ロボットが、それらのロボットの所望される位置において互いに近く位置設定されると、または、まさに遅くともそれらのロボットが係合させられるとき、総体的制御システムが、システムの動作を引き継ぐ。ロボットが係合させられると直ちに、運動および制御は、総体的制御器により司られる。システムにおける3つ以上のロボットの事例において、次いで、2つのクランプされたロボットが、総体的制御器により単一の実体として制御され、一方で、第3のロボット、またはさらなるものが、依然として局所的制御のもとにあり得る、ハイブリッドシステム動作が存し得る。システムがクランプされるとき、総体的制御部は、ロボットが、受動的であることになろうと、遊休であることになろうと、能動的であることになろうと、システムの性質に対するあらかじめプログラムされた設定値を有することになる。この情報によって、総体的制御器は、受動ロボットに対する電力を、使用の時間の間そのロボットは何らの追加的な電力を要していないので、オフに変え得る。代替法として、その総体的制御器は、単に、センサおよびクランピング回路網などの、ロボットの機能的必需品に電力を提供し得る。この時点における総体的制御器は、さらには、ロボット上のセンサおよび/またはカメラからのデータ収集に対して、それらのロボットの機能性に依存的に、責任を負う様態になることになる。そのようなリンクされるロボティックシステムに対して用いられ得るロボットの型は、センサを有さないブラインドロボット - これらのロボットは、端部において機能的器具を有するだけであり得る;センサおよび/またはカメラ - 例えばボアスコープを有するのみである観測器ロボット;ならびに、器具およびセンサの両方を有するハイブリッドロボットである。そのようなシステムの例は、受動ロボットを駆動するために使用されている能動ロボットであり得るものであり、システムの中に2つ以上の能動ロボットを有し、または、受動ロボットにより案内されるブラインドロボットを有する。
【0039】
総体的制御システムの主要な特徴は、その総体的制御システムが、複数個のロボットを一体で制御することができることを必要とするということである。その総体的制御システムは、このことを、システムの中のロボットに対する局所的制御部を利用し、それらの局所的制御部への出力を総体的システム動きにリンクすることにより、または、局所的制御部に取って代わり、ロボットの動きを司るアクチュエータパックに、総体的制御部からの直接的な信号を提供することにより行う。このことの一部分として、総体的制御部は、ロボット、および、それらのロボットの制御器からの同期クロック信号を受信しなければならず、このことは、システムが、アクチュエータ、および/または、ロボットからのセンサからのフィードバック信号をリンクすることができること、ならびに、システムの中の複数個のロボットへの影響を決定することができることを可能とする。このことは、ロボットの運動および位置の正確なフィードバックベースのモデリング、ならびに、協調させられる手立てにおいてロボットを動かすためにアクチュエータに同期される信号を送ることができる能を可能とし得る。システムの動きは、ロボットが、リンクされるときに安全および安固な手立てにおいて動作することを可能とするために、協調させられることを必要とする。総体的制御器が責任をもつことを必要とする他の問題点は、ロボットどうしの間の重複性管理である。このことは、総体的制御システムは、ロボットのうちの1つまたは複数において、それらのロボットが接続されると、所定の自由度の中で運動を休止させることができることを必要とするということを意味する。このことに対する理由は、クランピングがロッキング点を結果的に生じさせ、このことが、システムに対して利用可能な、利用可能な自由度を本来的に低減するということである。総体的制御器がこのことに対して責任をもたないならば、ロボットのうちの1つまたは複数に対する損傷に対する潜在的可能性が存する。例えば、第2のロボットが、第2のロボットの頭部において第1のロボットを掴むならば、システムは、6つの自由度を失うことになり、しかるがゆえに、アクチュエータの中のモータのうちの6つは、一方または他方のロボットを駆動するために使用される、別の6つのモータに対する矛盾する信号を提供していることになる。自由度の失われる数は、固定されるのではなく、クランピングの性質に依存し、しかるがゆえに、ロボットが2つの他のロボットと接続するならば、1つの接続において、そのシステムは、他の接触の点に対して、異なる数の自由度を失い得る。このことは、それゆえに、責任をもたれることを必要とし、総体的制御器は、このことを管理することを、その総体的制御器がアクチュエータパック内へと対立する情報を入力していないように行わなければならない。しかるがゆえに、システムは、アクチュエータの中の異なるモータバンクに対して対立する助言を提供することなく運動を達成するように、ロボットシステムの動き指令を処理すること、および、アクチュエータのうちの1つまたは複数におけるモータの協調させられる集合内へと何らかのさらなる運動を送り入れることができることを必要とする。総体的制御器は、このことを克服するためのいくつかの選択肢を有し、第1に、その総体的制御器は、対立する信号が送られないように、ロボットの各々に対するアクチュエータの中の所定のモータを非活動化し得るものであり、このことは、そのモータの電源を切ること、または、何らの信号も提供しないことの一部分であり得る。総体的制御器は、各アクチュエータからの適切な数のモータを非活動化するようにプログラムされ得るものであり、そのため、この数は、全面的に1つのアクチュエータからのもの、または、各アクチュエータバンクからの特定の数 - 例えば、6つの自由度を失うシステムにおいて、3および3、もしくは4および2、もしくは5および1であり得る。第2に、アクチュエータバンクへの信号は、アクチュエータの動きが対立を回避するように、協調させられるように提供され得る。このことは、対立がアクチュエータへの入力において決定および補償されるように、システムの運動をモデリングすることにより、何らかの対立する信号に対して補償することによるものであり得る。総体的制御部は、例えば、自動運動のもとで、システムは補償しているが、操縦者による手動制御のもとで、システムは、アクチュエータの中のモータのバンクを休止させるように、2つのモードの間で切り替わることができ得る。このことは、さらには、総体的制御器が、それぞれのアクチュエータパックに、同期される手立てにおいて信号を提供しており、それゆえに、モータの運動がリンクおよび同期されるように、制御器どうしの間の同期が肝要である場合のものである。システムが、上述で論考されたような運動力学モデルから外れて動作しているならば、総体的制御器は、さらには、正確なモデルをもたらすように、システムにおけるロボットのサイズ、重量、およびフレキシビリティに対して責任をもたなければならない。これは、次いで、ロボットの運動を制御するためにアクチュエータに付与される信号内へと送り入れられ得る。総体的制御器は、システムが、ロボットのうちの1つに、それらのロボットがタスクを実行しているときに、補償的力をもたらすことができるようにプログラム可能であり得るものであり、このことは、ロボットの剛直性を増大すること、または、ロボットの頭部の位置設定の正確性を増大することを、そのロボットがタスクを実行しているときに行うためのものであり得る。総体的制御器は、システムが、所望されるタスクを遂行することに対して責任を負う。それゆえに、その総体的制御器は、器具、ならびにまたは、上記器具がその器具のタスクを実行するために必要とする何らかの用具および/もしくは供給物を供給するために、ロボットアクチュエータに信号を送ることに対して責任を負う。
【0040】
総体的制御器および/または局所的制御器を制御するプログラムは、1つまたは複数の連続体アームロボットにおける撮像デバイスにリンクされ得るものであり、例えば、このデバイスは、ファイバ光学カメラを有するアームのうちの1つまたは複数に関与し得るものであり、そのカメラの出力は、復号器内へと送り入れられ、その復号器の信号は、コンピュータ内へと、および、プログラム内へと送り入れられることが、操縦者が、インサイチュでの連続体アームロボットの動作の生の(即時の)視認を有し得るものであり、このことから、その操縦者が、ロボットを適位置へと導くことができるように行われる。コンピュータプログラムは、さらには、接続システムが、所望されるときに動作させられることを可能とするための入力を有する。コンピュータプログラムからの出力は、次いで、連続体ロボットの出力を制御するためにアクチュエータパックに送信される。関連付けられるアクチュエータパック、連続体アームロボットは、コンピュータにリンクすることができる入力部を特徴としてもち、このことは、ネットワーキングケーブルの挿入のためのケーブルジャックの存在、または、無線送信カードの存在、または両方であり得る。これらは、アクチュエータパックの中のプロセッサに結合される。プロセッサは、アクチュエータの動きを制御するために使用される符号化器に結合される。アクチュエータパックのアクチュエータバンクの中のアクチュエータは、対にされ得る。アクチュエータは、正確な制御される動き、および、連続体アームの中の関節を動かすように腱を動かすのに十分なトルクを生み出す能力をもたなければならない。アクチュエータは、ブラシレスサーボモータであり得る。そのようなサーボモータは、軽量であること、一方で、それでもなお、トルク、および、連続体アームロボットの正確な位置設定のために要される動き制御の正確性を生み出すことの利益をもたらす。代替法として、それらのアクチュエータは、当業者に明らかであることになる任意の他の適したアクチュエータであり得る。アクチュエータは、フレームに装着され得るものであり、そのことは、アクチュエータがバンクへと接続されることを可能とし、そのバンクは、フレームにおける他の対にされるアクチュエータと組み合わされるときに、アクチュエータパックを形成するようにリンクされ得る。アクチュエータの駆動電子機器が、アクチュエータに、それらのアクチュエータの動きを制御するために結合される。アクチュエータ対は、さらには、荷重計を設けられ得るものであり、その荷重計は、アクチュエータへの荷重を測定し、制御、個々のアクチュエータに対して使用されるサーボ駆動装置に戻るように相対的荷重の信号を提供することができる。かくして、アクチュエータの正確な制御が獲得され得る。個々のアクチュエータの動きが、アームにおける中、腱の中の張力を設定する。張力を制御することは、アームの中のそれぞれの関節の動きを結果的に生じさせ、そのことは、直線的であることからのアーム位置のたわみを引き起こす。このことによって、ロボットおよび頭部を適切な位置へと操作することが可能である。第2の連続体アームロボット、および、そのロボットのアクチュエータは、第1の連続体アームアクチュエータのものとは異なり、なぜならば、第2の連続体アームロボットは、さらには、第2の連続体アームロボットが第1の連続体アームロボットと接続することを可能とするための接続制御器機構を特徴としてもつからである。例は、ケーブルで動作させられる連続体アームロボットに対して説明されたが、電気モータで制御される連続体アームロボットを伴う、空気圧、油圧などの非ケーブル駆動システムを使用することが、さらには可能である。
【0041】
ロボティックシステムの動作の方法が、
図5におけるフローチャートにより表される。第1のステップは、第1の、および第2の、および任意のさらなるコンプライアントロボットを、作業空間内へと挿入することである。このことは、内へとロボットが挿入されることになる作業空間の性質、および、異なる出入口からの作業空間の出入可能性に依存して、一度に1つで、または同時的に行われ得る。出入区域は、ガスタービンエンジンにおけるボアスコープなどの出入口、または、別の制限される空間出入区域であり得る。第2のステップは、システムの中のロボットの各々の相対的位置を制御することを、それらのロボットが実行するように設定される相対的タスクの付近の、それらのロボットの所望される位置において、それらのロボットが位置設定されるように行うことである。例えば、作業頭部を有する第1のロボットと、把持頭部を有する第2のロボットとを伴う2ロボットシステムのみがある場合、第2のロボットが第1のロボットを支持するように単に機能する。第1のロボットは、その第1のロボットの頭部が、実行されることを必要とされるタスクに近いように位置設定され、一方で、第2のロボットの頭部が、第1のロボットの把持点に近い位置へと動かされる。非把持システムの事例において、第1のロボットは、作業を実行するために、所望される区域に動かされることになり、第2のロボットは、その第1のロボットに近接して位置設定されるように動かされることになる。当業者が察知することになるように、システムにおけるロボットの数、ならびに、それらのロボットの機能性および把持に依存して、異なるロボットが互いに相対的に位置設定され得るいくつかの手立てが存し、このことは、さらには、異なるロボットの把持選択肢に関するものである。ロボットが、それらのロボットの所望される位置に近接して位置設定されることによって、所望されるならば、それらのロボットは今や接続され得る。システムにおけるロボットの数、および、ロボットのクランピングシステムの数に依存して、接続のシーケンスは変動し得る。最も単純なものは、上述で説明された2ロボットシステムであり、その事例において、第2のロボットが第1のロボットをクランプする。接続に対する最終的な段階は、個々のロボット制御器に対処すること、または、総体的ロボット制御器を利用することにより制御され得る。単純なシステム、および、最小限の接続のために、局所的ロボット制御器を利用することがより単純であり得るが、ロボットが2つ以上のロボットとクランプすることを要されるならば、総体的制御システムがより適切であり得るものであり、なぜならば、この総体的制御システムは、システム全部分を制御することができるからである。ロボットが接続された様態で、第3のステップは、ロボットの制御される運動を生出することであり、このことは、総体的制御器により司られ、システムの中の所望される数のロボットが、それらのロボットの所望されるタスクを実行することを可能とする。このことは、2つ以上のロボットが同じタスクにおいて使用されること、または、作業空間の同じ区域に関する同時的な仕事をもたらすことを必然的に含み得る。代替法として、1つが視覚的検査に対して使用され得るものであり、一方で、別の頭部がタスクを実行する。タスクが実行されると、総体的制御器は、次いで、ロボットの協調させられる分離をもたらすことを、各個々のロボットが局所的制御器の制御のもとに戻るように行うために使用され得る。やはり、分離シーケンスは、システムの中のロボットの数に依存することになる。3つ以上のロボットを含むシステムにおいて、その分離シーケンスは、さらには、ロボットのうちの1つが係合解除されることが、その1つが、システムから除去され、異なる機能性を有する別のロボットにより置換され得るように行われ得るということであり得る。例えば、3ロボットシステムは、最初は、クランピングロボットと、ボアスコープと、研削ロボットとを含み得る。システムは、研削動作より前に適位置へとロボットのすべてをクランプすることになり、この研削動作が完了されると、クランピングロボットは、研削ロボットを解放することを、その研削ロボットが除去され得るように行う。被覆ロボットが、次いで、作業空間内へと挿入され、クランピングロボット、および、被覆物が付与されることになる所望される区域に相対的に位置設定され得る。クランピングロボットは、次いで、被覆ロボットを把持することを、その被覆ロボットがその被覆ロボットの所望されるタスクを実行し得るように行い得る。このタスクが完了したことによって、ロボットは、次いで、分離シーケンスを受け得る。ロボットのすべてが接続解除されると、それらのロボットは、次いで、それらのロボットの元の位置へと、作業空間から退避させられ得る。
【0042】
図6は、3連続体ロボットシステムの例を示す。この図において、第1の連続体アームロボット601は、作業空間の外側に位置設定される、そのロボットのアクチュエータパックから、ロボットシステムの必須のタスクを実行することを要される先端部604に伸張する。第2の連続体アームロボット602は、異なる出入口から伸張し、やはり、アクチュエータパックは、作業空間の外側に配置され、上記連続体アームロボットは、作業空間内へと伸張し、そのロボットの先端部において、第2の連続体アームロボットは、第1の連続体ロボットの本体の周りで係合し、その第1の連続体ロボットを適位置にクランプするために使用される、形状設定された2片はさみクランプ605を有する。第3の連続体アームロボット603が、さらには、この例において存在する。第3の連続体ロボットの存在は、第1の連続体アームロボットに対する割り増しの支持をもたらし、そのことは、その第1の連続体アームロボットが、独力で、または、第2の連続体アームロボット単体だけとともに支持し得るより大である荷重を、第1の連続体アームロボットが支持することを可能にすることになる。第1および第2の連続体アームロボットのように、第3の連続体アームロボットのアクチュエータパックは、作業空間の外側に場所設定される。第3の連続体アームロボットは、伸張し、第1の連続体アームロボットに伸張することを示され、その第1の連続体アームロボットにおいて、その第3の連続体アームロボットは、第1の連続体アームロボットの磁気セクション607と係合する電磁クランピング機構606を使用して、その第1の連続体アームロボットをクランプ/把持する。第1の連続体アームロボットの先端部は、かくして、作業空間の中で必須の作業タスクを自由に実行する。3ロボットシステムに対する代替法は、第1および第3の連続体アームロボットが、ある目的のために使用され得る機能的頭部を有し、一方で、第2の連続体アームロボットは、その第2の連続体アームロボットが第1および第3の連続体アームロボットと係合し得るように、2つのクランプを特徴としてもつということであることになる。かくして、第2の連続体アームロボットは、第1および第3の連続体アームロボットに対する補強部として働く。
【0043】
図7は、
図6において示されるような第2の連続体アームロボットと第1の連続体アームロボットとの間のクランピング機構の例を示す。クランピング機構703は、第2の連続体アームロボット702の端部において位置設定される。第2の連続体アームロボットが、第1の連続体アームロボット701に、より近く動かされる際、操縦者は、接続システムが、開いた位置にあるということを確実にし、このことは、接続システムが、第1の連続体アームロボットを損傷することなく、第1の連続体アームロボットに関して位置設定され得るということを確実にするためのものである。そのことは、さらには、その接続システムが、すでに、第1の連続体アームロボットを接続するための位置にあるということを意味する。接続システムが第1の連続体アームロボットの周りに位置設定されると、操縦者は、接続システムを閉じるための信号を始動させることを、第1の連続体アームロボットが第2の連続体アームロボットにより保持されるように行い得る。圧力センサなどのセンサが、接続システムに付与されることが、接続システムの1つまたは複数個の点における接触が存するということを、および、接続システムが安全に閉じられ得るということを操縦者に通知するために行われ得る。解放するために、操縦者は、接続システムを開くための指令を発行することを、第2の連続体アームロボットが第1の連続体アームロボットを解放するように行う。接続システムの挙動は剛性であり得る。この事例において、高い剛直性を伴う接続を達成することが可能である。代替法として、接続システムは、その接続システムが、より低い剛直性を、ただし、より高いフレキシビリティとともに有し、弾性的挙動を呈するように、コンプライアントであり得る。さらにまた、接続は、6未満の自由度を制約し得るものであり、そのことは、ロボットどうしの間の1つまたは複数の相対的運動モードを可能とする。この事例において、接続は、固定物として挙動することの代わりに、回転、自在、球、直動、または他の関節と等価であることになる。上述で論考されたように、連続体アームロボットのうちの1つは、コンプライアントロボットよりむしろ、コンプライアントな部分的にロボティックなアームであり得る。この事例において、その1つの連続体アームロボットは、それでもなお、その1つの連続体アームロボット自体のアクチュエータパックと関連付けられることになり、その1つの連続体アームロボット自体の位置設定および運動に対する、より少ない制御を有することを別として、あたかもその1つの連続体アームロボットが連続体アームシステムであるかのように同じ手立てにおいて動作することになる。
【0044】
図8は、制御システムであって、その制御システムに対して、その制御システムにおいて、第3のロボットが作業空間内へと供給される、制御システムの例を示す。この図において、第1のコンプライアントアームロボット801が、関連付けられるアクチュエータパック802とともに設けられ、そのアクチュエータパックは、コンプライアントロボットを制御するための、および、器具を活動化するための、電子機器および電気機械デバイスを有する。これは、アクチュエータパックであり、局所的制御器803に結合され、その局所的制御器は、ロボットを、そのロボットが個々に動作しているときに動かし操作するために使用される。第2のコンプライアントロボット804が、関連付けられるアクチュエータパック805とともに設けられ、そのアクチュエータパックは、そのアクチュエータパック自体の局所的制御器806に結合される。第2のコンプライアントロボットは、クランプ807を使用して、第1のコンプライアントロボットに対してクランプする。これらの2つのロボットは、総体的制御器808によりリンクされる。第3のコンプライアントロボット809が、システム内へと設けられる。このコンプライアントロボットは、そのコンプライアントロボット自体のアクチュエータパック810と、局所的制御器とを有する。この事例において、第3のコンプライアントロボットは、第1および第2のコンプライアントロボットの総体的制御器の制御に結合されないが、第3のコンプライアントロボットの局所的制御器は、総体的制御器にリンクされ、センサおよび位置的データを総体的制御器に提供する。このことは、総体的制御器を走らせるコンピュータプログラムが、第3のロボットに関する詳細、および、その第3のロボットがセンサから提供される信号を知ることを可能とする。このことは、総体的制御器が、システムに関する可能な限り多くの情報を有するように、フィードバックシステムの一部分として使用され得る。そのような事例において、第3のコンプライアントロボットは、ただ単に、例えばボアスコープを有するフレキシブルロボットではないことがある。しかるがゆえに、第3のコンプライアントロボットの運動は、アクチュエータパック、および、そのアクチュエータパックの局所的制御部により制御されず、その局所的制御部は、単に、ボアスコープカメラからの映像信号を獲得するために使用される。第1のコンプライアントアームは、この第3のコンプライアントロボットと係合するためのクランプを設けられ得る。
【0045】
上述で説明された例において、システムは、2つのリンクされる連続体アームを有することを示されるが、システムにおいて一体にリンクされる、3つの、または、より高い数の連続体アームを有することが可能である。かたわらで、システムの中のアームの数を増大することは、システムが、より大である度合の機能性を有することを可能とする。
【0046】
本発明は、上述で説明された実施形態に制限されず、様々な修正および改善が、本明細書において説明される概念から逸脱することなくなされ得るということが理解されることになる。相互に排他的な場合を除いて、特徴のうちの任意のものは、別々に、または、任意の他の特徴と組み合わせて用いられ得るものであり、本開示は、本明細書において説明される1つまたは複数の特徴の、すべての組み合わせおよび副組み合わせに広がり、それらのすべての組み合わせおよび副組み合わせを含む。
【符号の説明】
【0047】
101 連続体アームロボット部分、連続体アーム
102 アクチュエータパック
103 アクチュエータ
104 レールまたは支持体
105 電力および信号ケーブル
106 関節
107 関節
108 関節
201 第1の連続体アームロボット
202 第2の連続体アームロボット
203 接続機構
301 第1の連続体ロボット
302 第2の連続体アームロボット
303 接続機構
304 第2の出入通路
305 目標物体
306 出入通路
307 作業空間
401 第1のコンプライアントロボット
402 第2のコンプライアントロボット
403 局所的制御システム
404 局所的制御システム
405 アクチュエータパック、アクチュエータ
406 アクチュエータパック、アクチュエータ
407 外部総体的制御システム
601 第1の連続体アームロボット
602 第2の連続体アームロボット
603 第3の連続体アームロボット
604 先端部
605 2片はさみクランプ
606 電磁クランピング機構
607 第1の連続体アームロボットの磁気セクション
701 第1の連続体アームロボット
702 第2の連続体アームロボット
703 クランピング機構
801 第1のコンプライアントアームロボット
802 アクチュエータパック
803 局所的制御器
804 第2のコンプライアントロボット
805 アクチュエータパック
806 局所的制御器
807 クランプ
808 総体的制御器
809 第3のコンプライアントロボット
810 アクチュエータパック
【外国語明細書】